108: 2014/05/12(月) 23:00:23.58 ID:LcmRwtqAO
前回はこちら
大鳳「潜水艦がトラウマな艦娘は多くいるけど、貴女は好きなのね」
五十鈴「そうね、敵としてなら得意な相手だし、味方としてならこの子達可愛いから好きよ」
8「五十鈴さんは優しく撫でてくれるし、この前シュトーレンくれたから、好き」
五十鈴「演習で何時も相手してくれるお礼よ」
大鳳(艦隊戦でも堂々としてるし、五十鈴は頼りになるお姉さんキャラってところかな?)
8「はっちゃん、そろそろ遠征行かなきゃ、またね」
五十鈴「えぇ、行ってらっしゃい――ウェスト0.7cmプラス」
大鳳「え? 何か言った?」
五十鈴「いいえ、何でもないわ」
大鳳「それにしても、フラグシップ潜水艦を一番旧式の爆雷だけで一撃で沈めるなんて凄いわ。きっちり対空もこなしているし」
五十鈴「潜水艦の癖や航行速度、潮の流れや戦況を読めば、私にはどう動いているか手にとるように分かるもの。後はタイミングを合わせるだけで、勝手に当たって沈むわ。対空も同じ要領でやればいいだけの話」
大鳳「本当にお見通しなのね」
五十鈴「伊達に“潜水番長”なんて可愛らしくもない渾名付けられてないわよ」
大鳳(名取とコンビで巨O軽巡姉妹って呼ばれているのも知っているのかしら……)
五十鈴「あの子達との演習のお陰で日々感覚に磨きもかけられているのも、大きい理由の一つね。今なら何時に起きてから何を食べたかとか、身長体重スリーサイズの変化、髪が何cm伸びたかまでお見通しよ」
大鳳(前言撤回、この人も色々な意味で危ない)
110: 2014/05/13(火) 02:55:26.05 ID:ZI4UtsUAO
?『マイク、音量大丈夫? チェック、ワン、ツー。ワンツーワンツー、ワンツーサンシー!』
大鳳「今日は鎮守府放送の日か……相変わらずマイクチェックに余念がないわね、霧島は」
霧島『今週の鎮守府クイズのコーナー。敵地の最中で孤立し残弾は一発、戦艦棲姫と離島棲鬼にタ級フラグシップが二隻。この場合の最善策を答えてください。解答は来週発表です』
大鳳(一発? 自害なんて答えではないでしょうし、弾の種類は言ってなかったから信号弾を撃って、回避に専念して救援を待つ……とかかしら)
金剛「相変わらずこの手のクイズが霧島は大好きネー」
比叡「答えが読めなさすぎて、なかなか正解が出ないんですよね、コレ」
榛名「でも、今回はかなり簡単ですよ?」
大鳳「そうなの?」
金剛「霧島のクイズには頭脳タイプと脳筋タイプがあるデース」
比叡「今回は多分、脳筋タイプだと思います」
榛名「霧島は確かに頭が良いんですが、全て自分を基準に考える節があるんです……」
大鳳「どういう意味?」
金剛「大鳳も何時か身を持って知るデース……」
比叡「提督じゃなくて霧島が旗艦で艦隊指揮をする時は――ヒェー!」
榛名「来週の答えを聞けば嫌でも分かるかと」
大鳳(何だろう、言いし得ぬ不安感が……)
――――クイズから一週間後。
霧島『マイク、音量大丈夫? チェック、ワン、ツー。ワンツーワンツー、ワンツーサンシー!』
大鳳(気になって昨日寝れなかったわ……)
霧島『まずは先週のクイズの答えから』
大鳳「一体どんな解答が……」
霧島『最後の一発を撃ったら、後は直接殴って沈める。簡単すぎたかしら?』
大鳳「加賀! 話が――」
加賀「霧島が旗艦の艦隊に加わりたくないという陳情ならお断りします」
大鳳(既に想定済み!?)
大鳳「今日は鎮守府放送の日か……相変わらずマイクチェックに余念がないわね、霧島は」
霧島『今週の鎮守府クイズのコーナー。敵地の最中で孤立し残弾は一発、戦艦棲姫と離島棲鬼にタ級フラグシップが二隻。この場合の最善策を答えてください。解答は来週発表です』
大鳳(一発? 自害なんて答えではないでしょうし、弾の種類は言ってなかったから信号弾を撃って、回避に専念して救援を待つ……とかかしら)
金剛「相変わらずこの手のクイズが霧島は大好きネー」
比叡「答えが読めなさすぎて、なかなか正解が出ないんですよね、コレ」
榛名「でも、今回はかなり簡単ですよ?」
大鳳「そうなの?」
金剛「霧島のクイズには頭脳タイプと脳筋タイプがあるデース」
比叡「今回は多分、脳筋タイプだと思います」
榛名「霧島は確かに頭が良いんですが、全て自分を基準に考える節があるんです……」
大鳳「どういう意味?」
金剛「大鳳も何時か身を持って知るデース……」
比叡「提督じゃなくて霧島が旗艦で艦隊指揮をする時は――ヒェー!」
榛名「来週の答えを聞けば嫌でも分かるかと」
大鳳(何だろう、言いし得ぬ不安感が……)
――――クイズから一週間後。
霧島『マイク、音量大丈夫? チェック、ワン、ツー。ワンツーワンツー、ワンツーサンシー!』
大鳳(気になって昨日寝れなかったわ……)
霧島『まずは先週のクイズの答えから』
大鳳「一体どんな解答が……」
霧島『最後の一発を撃ったら、後は直接殴って沈める。簡単すぎたかしら?』
大鳳「加賀! 話が――」
加賀「霧島が旗艦の艦隊に加わりたくないという陳情ならお断りします」
大鳳(既に想定済み!?)
112: 2014/05/13(火) 04:14:28.73 ID:ZI4UtsUAO
大鳳「よくオリョクルというのを耳にするのだけど、ゴーヤもやっぱり嫌いなの?」
58「オリョクル撲滅すべし、慈悲は無いでち」
大鳳「でも、貴女達はオリョール海にもキス島にもカレー海にも頻繁に行ってるわよね?」
58「資源の為だけに行くのは嫌でち。好きに泳ぐついでに回収してるだけでち」
大鳳「好きにって言っても、深海棲艦との戦闘は避けられないでしょ? 最近は敵も対潜に力を入れ始めたって聞いたけど……」
58「今のゴーヤ達を沈められるのは五十鈴さんか本気を出した響ぐらいでち。休憩さえすれば敵の攻撃なんて一発も喰らわないでち」
大鳳(変O性能の五十鈴は分かるけど、響もなの? そんな凄い子には見えないんだけど……)
58「ここに来てからは、潜水艦にトラウマがある人達とも徐々に仲良くなれてるでち。帰ってきたら、皆が労ってくれるでち」
大鳳「艦隊帰投時に出迎える艦娘を、二十四時間交代しながら配置しているぐらいだものね。近くに居る子達も必ず声をかけてくれるし」
58「だからゴーヤ達は頑張れるでち。皆が笑っていられるように、今日も明日も潜るでち!」
大鳳(本当にいい子ね……変わった鎮守府で変わった艦娘も多いけど、皆この鎮守府が大好きな気持ちは一緒なんだわ)
58「それはそうと、ゴーヤの栽培してるゴーヤ食べないでちか?」
大鳳「え? そんなもの栽培してるの?」
58「ゴーヤは苦くて不味いからいらないって言われる度に、何か自分のこと言われてるみたいで悲しくなるんでち……だから、自分で美味しいゴーヤを栽培してみたでち」
大鳳「そうだったの……えぇ、是非頂くわ」
58「じゃあちょっと料理してくるでち」
大鳳「じゃあここで待ってるわね」
――――調理終了。
58「召し上がれでち」
大鳳「ゴーヤチャンプルーね、頂きます――――うん、とっても美味しいでち……ん?」
58「どうしたんでちか?」
大鳳「いえ、今何か自分の意思とは関係無く語尾が変化した気がした、でち……!?」
58「問題ないでち、ちょっとした副作用でち。一週間もすれば治るでち。そんなことよりまだまだ一杯あるからたくさん食べて欲しいでち」
大鳳(誰か早く至ってまともな艦娘紹介してくだちぃ!)
58「オリョクル撲滅すべし、慈悲は無いでち」
大鳳「でも、貴女達はオリョール海にもキス島にもカレー海にも頻繁に行ってるわよね?」
58「資源の為だけに行くのは嫌でち。好きに泳ぐついでに回収してるだけでち」
大鳳「好きにって言っても、深海棲艦との戦闘は避けられないでしょ? 最近は敵も対潜に力を入れ始めたって聞いたけど……」
58「今のゴーヤ達を沈められるのは五十鈴さんか本気を出した響ぐらいでち。休憩さえすれば敵の攻撃なんて一発も喰らわないでち」
大鳳(変O性能の五十鈴は分かるけど、響もなの? そんな凄い子には見えないんだけど……)
58「ここに来てからは、潜水艦にトラウマがある人達とも徐々に仲良くなれてるでち。帰ってきたら、皆が労ってくれるでち」
大鳳「艦隊帰投時に出迎える艦娘を、二十四時間交代しながら配置しているぐらいだものね。近くに居る子達も必ず声をかけてくれるし」
58「だからゴーヤ達は頑張れるでち。皆が笑っていられるように、今日も明日も潜るでち!」
大鳳(本当にいい子ね……変わった鎮守府で変わった艦娘も多いけど、皆この鎮守府が大好きな気持ちは一緒なんだわ)
58「それはそうと、ゴーヤの栽培してるゴーヤ食べないでちか?」
大鳳「え? そんなもの栽培してるの?」
58「ゴーヤは苦くて不味いからいらないって言われる度に、何か自分のこと言われてるみたいで悲しくなるんでち……だから、自分で美味しいゴーヤを栽培してみたでち」
大鳳「そうだったの……えぇ、是非頂くわ」
58「じゃあちょっと料理してくるでち」
大鳳「じゃあここで待ってるわね」
――――調理終了。
58「召し上がれでち」
大鳳「ゴーヤチャンプルーね、頂きます――――うん、とっても美味しいでち……ん?」
58「どうしたんでちか?」
大鳳「いえ、今何か自分の意思とは関係無く語尾が変化した気がした、でち……!?」
58「問題ないでち、ちょっとした副作用でち。一週間もすれば治るでち。そんなことよりまだまだ一杯あるからたくさん食べて欲しいでち」
大鳳(誰か早く至ってまともな艦娘紹介してくだちぃ!)
117: 2014/05/13(火) 04:32:03.72 ID:ZI4UtsUAO
~次回~
・鎮守府七不思議~1
・雨はいつか止むさ
・鎮守府七不思議~2
の三本でお送りしますでち
?「やっと出番なの、おっそーい!」
・鎮守府七不思議~1
・雨はいつか止むさ
・鎮守府七不思議~2
の三本でお送りしますでち
?「やっと出番なの、おっそーい!」
120: 2014/05/13(火) 08:55:06.25 ID:ZI4UtsUAO
――――この鎮守府には、七不思議なるものがある。
大鳳(今日こそは……今日こそは見付けてみせる!)
?「こっちこっち、おっそーい!」
大鳳「待ちなさい! 方角と距離はもう掴んだわ!」
?「私には誰も追い付けないよ!」
大鳳(さっきから全力で走ってるのに、全然声との距離が埋まらないなんて……)
?「大鳳、貴女には情熱思想理念気品頭脳優雅さ勤勉さ、そして何より――速さが足りない!」
大鳳(追い付くどころか、更に声が遠退いていく!?)
?「私の正体が知りたいなら、明日もここに来てね!」
大鳳「あっ待って!……行ってしまったわね……」
加賀「――大鳳? ここで何をしているの?」
大鳳「謎の声を追っていたら、いつの間にかここに……加賀こそ、どうしてここへ?」
加賀「ここへは……そうね、貴女もいずれは来ることになるし、理由もその時に分かるわ」
大鳳(どういうことかしら……こんな鎮守府の片隅にある防波堤に何かあるの?)
加賀「それはそうと、謎の声と言ったわね」
大鳳「えぇ、加賀は何か知ってる? 姿は見えないのに、声だけがするの」
加賀「――この鎮守府には、七不思議があるの。“謎の導く声”もその一つよ」
大鳳「七不思議……そんなものがあったのね……」
加賀「とは言っても、“謎の導く声”については不思議でも何でもないわ。あの子がただ遊んでいるだけだもの」
大鳳「あの子って事は、正体を加賀は知っているのね。アレは誰なの?」
加賀「明日もここに来いと言っていたでしょう? 明日来れば分かるわ」
――――翌日。
大鳳(来てみたはいいけど、本当に正体が分かるのかしら……)
?「ちゃんと来たのね、えっらーい!」
大鳳「っ! ちゃんと来たわよ、だから姿を見せなさい!」
?「姿を見せるには、まだまだはっやーい!」
大鳳(また声が遠退いていく!?)
?「全く……鎮守府に新しく艦娘が来る度にこんなことをするから、天津風と長波以外構ってくれなくなるのですよ」
?「お゛ぅっ!?」
大鳳「加賀? その脇に抱えてる子がひょっとして……」
島風「島風だよ、よろしくね!」
加賀「コレでも一応、鎮守府最速の艦娘なのよ。追い付けなくて当然ね」
島風「かけっこなら誰にも負けないよ!」
大鳳(目で追えない速度で走る島風と、それを平然と捕らえる加賀……“鎮守府完全待機組”って本当に同じ艦娘なの……?)
大鳳(今日こそは……今日こそは見付けてみせる!)
?「こっちこっち、おっそーい!」
大鳳「待ちなさい! 方角と距離はもう掴んだわ!」
?「私には誰も追い付けないよ!」
大鳳(さっきから全力で走ってるのに、全然声との距離が埋まらないなんて……)
?「大鳳、貴女には情熱思想理念気品頭脳優雅さ勤勉さ、そして何より――速さが足りない!」
大鳳(追い付くどころか、更に声が遠退いていく!?)
?「私の正体が知りたいなら、明日もここに来てね!」
大鳳「あっ待って!……行ってしまったわね……」
加賀「――大鳳? ここで何をしているの?」
大鳳「謎の声を追っていたら、いつの間にかここに……加賀こそ、どうしてここへ?」
加賀「ここへは……そうね、貴女もいずれは来ることになるし、理由もその時に分かるわ」
大鳳(どういうことかしら……こんな鎮守府の片隅にある防波堤に何かあるの?)
加賀「それはそうと、謎の声と言ったわね」
大鳳「えぇ、加賀は何か知ってる? 姿は見えないのに、声だけがするの」
加賀「――この鎮守府には、七不思議があるの。“謎の導く声”もその一つよ」
大鳳「七不思議……そんなものがあったのね……」
加賀「とは言っても、“謎の導く声”については不思議でも何でもないわ。あの子がただ遊んでいるだけだもの」
大鳳「あの子って事は、正体を加賀は知っているのね。アレは誰なの?」
加賀「明日もここに来いと言っていたでしょう? 明日来れば分かるわ」
――――翌日。
大鳳(来てみたはいいけど、本当に正体が分かるのかしら……)
?「ちゃんと来たのね、えっらーい!」
大鳳「っ! ちゃんと来たわよ、だから姿を見せなさい!」
?「姿を見せるには、まだまだはっやーい!」
大鳳(また声が遠退いていく!?)
?「全く……鎮守府に新しく艦娘が来る度にこんなことをするから、天津風と長波以外構ってくれなくなるのですよ」
?「お゛ぅっ!?」
大鳳「加賀? その脇に抱えてる子がひょっとして……」
島風「島風だよ、よろしくね!」
加賀「コレでも一応、鎮守府最速の艦娘なのよ。追い付けなくて当然ね」
島風「かけっこなら誰にも負けないよ!」
大鳳(目で追えない速度で走る島風と、それを平然と捕らえる加賀……“鎮守府完全待機組”って本当に同じ艦娘なの……?)
122: 2014/05/13(火) 10:51:47.76 ID:ZI4UtsUAO
大鳳「時雨は白露型の中では一番大人しいわよね」
時雨「そうかな? 確かに言われてみれば、そうかもしれないね」
白露「いっちばーん!」
村雨「はいはーい!」
夕立「ぽいー!」
大鳳(だって、他の姉妹艦があの調子だもの……)
時雨「姉妹艦皆と出撃出来て、コレでも少しははしゃいでいるんだよ?」
大鳳「そうね、彼女に比べれば時雨もはしゃいでいるように見えなくも無いわ……」
扶桑「空はあんなに青いのに、私の心は何時も曇り空……はぁ……」
時雨「扶桑は何時もあの調子だからね、そっとしておこう」
――――五時間後。
大鳳「ごめんなさい、何故か今日に限って艦載機の補充を忘れていたみたい……」
扶桑「私は、何時ものことよね……」
時雨「大鳳は艦載機が連戦で底を突き、扶桑は大破……オマケに――」
白露「敵艦発見です!」
村雨「村雨の、ちょっと良いとこ……見せられるかな?」
夕立「ソロモンの悪夢、見せてあげる!」
大鳳「敵艦種、ヲ級改フラグシップ1、ル級改フラグシップ1、リ級フラグシップ2、ヘ級フラグシップ2……絶望的ね」
時雨「夕立の火力があればヲ級改の装甲は貫けるけど……ル級改の装甲は厳しいかな」
大鳳(まさか主力級を追撃に仕向けてくるなんて……扶桑の今の航行速度じゃ振り切ることも出来ないわ)
時雨「――白露、村雨、大鳳と扶桑を護衛しながら撤退してくれるかい?」
白露「……ちゃんと帰ってくるんだよ? 三人とも、白露についてきてー!」
村雨「時雨も夕立も、提督を泣かせちゃダメよ?」
夕立「任せるっぽい!」
大鳳「本気で言ってるの!? いくら貴女達の実力が本物でも、二人でどうにかなる相手じゃないわ!」
時雨「ボクは大丈夫さ、“佐世保の時雨”の名は伊達じゃない」
夕立「夕立も“ソロモンの悪夢”って呼ばれてるっぽい!」
大鳳「でも!」
扶桑「大鳳、行きましょう」
大鳳「扶桑……」
扶桑「見捨てて、なんて言ったらきっと時雨は守りながら戦おうとするわ……言うことを聞いて撤退するのが一番重荷にならないもの」
大鳳「……分かった。大鳳、撤退します! 救援を必ず寄越すから、それまで絶対に沈まないで!」
時雨(ボクは誰も沈ませないし……沈まない!)
夕立「時雨、素敵なパーティーしましょ?」
時雨「あぁ、そうだね」
――――続く。
時雨「そうかな? 確かに言われてみれば、そうかもしれないね」
白露「いっちばーん!」
村雨「はいはーい!」
夕立「ぽいー!」
大鳳(だって、他の姉妹艦があの調子だもの……)
時雨「姉妹艦皆と出撃出来て、コレでも少しははしゃいでいるんだよ?」
大鳳「そうね、彼女に比べれば時雨もはしゃいでいるように見えなくも無いわ……」
扶桑「空はあんなに青いのに、私の心は何時も曇り空……はぁ……」
時雨「扶桑は何時もあの調子だからね、そっとしておこう」
――――五時間後。
大鳳「ごめんなさい、何故か今日に限って艦載機の補充を忘れていたみたい……」
扶桑「私は、何時ものことよね……」
時雨「大鳳は艦載機が連戦で底を突き、扶桑は大破……オマケに――」
白露「敵艦発見です!」
村雨「村雨の、ちょっと良いとこ……見せられるかな?」
夕立「ソロモンの悪夢、見せてあげる!」
大鳳「敵艦種、ヲ級改フラグシップ1、ル級改フラグシップ1、リ級フラグシップ2、ヘ級フラグシップ2……絶望的ね」
時雨「夕立の火力があればヲ級改の装甲は貫けるけど……ル級改の装甲は厳しいかな」
大鳳(まさか主力級を追撃に仕向けてくるなんて……扶桑の今の航行速度じゃ振り切ることも出来ないわ)
時雨「――白露、村雨、大鳳と扶桑を護衛しながら撤退してくれるかい?」
白露「……ちゃんと帰ってくるんだよ? 三人とも、白露についてきてー!」
村雨「時雨も夕立も、提督を泣かせちゃダメよ?」
夕立「任せるっぽい!」
大鳳「本気で言ってるの!? いくら貴女達の実力が本物でも、二人でどうにかなる相手じゃないわ!」
時雨「ボクは大丈夫さ、“佐世保の時雨”の名は伊達じゃない」
夕立「夕立も“ソロモンの悪夢”って呼ばれてるっぽい!」
大鳳「でも!」
扶桑「大鳳、行きましょう」
大鳳「扶桑……」
扶桑「見捨てて、なんて言ったらきっと時雨は守りながら戦おうとするわ……言うことを聞いて撤退するのが一番重荷にならないもの」
大鳳「……分かった。大鳳、撤退します! 救援を必ず寄越すから、それまで絶対に沈まないで!」
時雨(ボクは誰も沈ませないし……沈まない!)
夕立「時雨、素敵なパーティーしましょ?」
時雨「あぁ、そうだね」
――――続く。
125: 2014/05/13(火) 11:47:26.42 ID:ZI4UtsUAO
――――時雨・夕立、たった二人で艦隊戦を開始。
時雨「艦載機はボクが引き付けながら数を減らす。夕立はまず、足の速いヘ級をお願い」
夕立「分かったっぽい!」
時雨「……嫌になるぐらい多いね、でも――そんな練度じゃ加賀に笑われるよ」
――――撤退より一時間後。鎮守府へと白露を旗艦として村雨・大鳳・扶桑が帰投。
瑞鳳「皆お帰りー……アレ? 時雨と夕立は?」
大鳳「瑞鳳お願い! 提督に……提督に艦隊の出撃を今すぐ要請して!」
瑞鳳「どうやらただ事じゃないみたいだね……分かった、白露と村雨は扶桑をドッグへ、大鳳は私と一緒に提督執務室へ」
――――時雨・夕立、戦闘開始から一時間半が経過。
時雨(ヘ級は夕立が沈めてくれた。ヲ級改の艦載機も八割は落とせたかな……でも、流石にそろそろキツくなってきたね)
夕立「弾がそろそろ尽きるっぽい!」
時雨「燃料も後少ししか……夕立、君だけでも――」
夕立「……その先言ったら、怒るよ」
時雨(語尾が普通になってるよ夕立……そっか、君も本当に優しい子だったね)
時雨「夕立は妹なんだから、ボクの言うことは聞くものだと思うんだけど?」
夕立「そんなの今は関係無いっぽい!」
時雨「……それもそうだね。じゃあもう少し、足掻いてみようか?」
夕立「頑張るっぽい!」
時雨(――とは言っても、残弾は数発。艦載機は落とせててもヲ級改自体は無傷。リ級二隻は辛うじて中破、ル級改に至っては弾を跳ね返されたし……打つ手無し、かな?)
時雨「夕立、あまり燃料を余分に使うのは得策じゃないけど、回避を優先して――」
夕立「時雨危ない!」
時雨「――――えっ?」
――――敵、増援1。艦種、レ級エリート。
――――続く。
時雨「艦載機はボクが引き付けながら数を減らす。夕立はまず、足の速いヘ級をお願い」
夕立「分かったっぽい!」
時雨「……嫌になるぐらい多いね、でも――そんな練度じゃ加賀に笑われるよ」
――――撤退より一時間後。鎮守府へと白露を旗艦として村雨・大鳳・扶桑が帰投。
瑞鳳「皆お帰りー……アレ? 時雨と夕立は?」
大鳳「瑞鳳お願い! 提督に……提督に艦隊の出撃を今すぐ要請して!」
瑞鳳「どうやらただ事じゃないみたいだね……分かった、白露と村雨は扶桑をドッグへ、大鳳は私と一緒に提督執務室へ」
――――時雨・夕立、戦闘開始から一時間半が経過。
時雨(ヘ級は夕立が沈めてくれた。ヲ級改の艦載機も八割は落とせたかな……でも、流石にそろそろキツくなってきたね)
夕立「弾がそろそろ尽きるっぽい!」
時雨「燃料も後少ししか……夕立、君だけでも――」
夕立「……その先言ったら、怒るよ」
時雨(語尾が普通になってるよ夕立……そっか、君も本当に優しい子だったね)
時雨「夕立は妹なんだから、ボクの言うことは聞くものだと思うんだけど?」
夕立「そんなの今は関係無いっぽい!」
時雨「……それもそうだね。じゃあもう少し、足掻いてみようか?」
夕立「頑張るっぽい!」
時雨(――とは言っても、残弾は数発。艦載機は落とせててもヲ級改自体は無傷。リ級二隻は辛うじて中破、ル級改に至っては弾を跳ね返されたし……打つ手無し、かな?)
時雨「夕立、あまり燃料を余分に使うのは得策じゃないけど、回避を優先して――」
夕立「時雨危ない!」
時雨「――――えっ?」
――――敵、増援1。艦種、レ級エリート。
――――続く。
127: 2014/05/13(火) 12:23:21.16 ID:ZI4UtsUAO
時雨(今、何が、起きた? いきなり砲撃が飛んできて、夕立がボクを突き飛ばして――そうだ、夕立は!?)
時雨「夕立!?」
夕立「あはは……これじゃもう、戦えないっぽい……」
時雨「どうして庇ったりなんかしたんだ!」
夕立「体が……勝手に動いたっぽい……」
時雨(致命傷ではないけど、これじゃ夕立は動けない……このままじゃ狙い撃ちされる!)
時雨「夕立、少し痛いだろうけど我慢してね」
夕立「痛っ……時雨?」
時雨「絶対に君を沈めさせたりなんかしない。ボクは何時だって願ってる。ボクは何時だって信じてる。二度と誰も沈まないし、誰も悲しまない世界が来るって――だから、諦めない!」
夕立(時雨の背中……温かいっぽい……)
時雨「寝ちゃったか……じゃあ夕立が鎮守府で気持ち良く起きられる為にも、行くよ!」
――――残弾3。
時雨(よし、リ級一隻撃沈!)
――――残弾2。
時雨(至近弾……まだだ!)
――――残弾1。
時雨「あぁぁぁぁぁぁっ!」
――――残弾……0。
時雨(ははっ、ヲ級改を中破には出来たね、ボクもちょっと驚きだよ……でも、流石にちょっと疲れたかな……)
時雨「弾は尽きて、燃料も空。敵は残り四隻。駆逐艦二人でこれだけ戦えたなら、十分だよ。ね、夕立」
夕立「むにゃ……時雨……だーい好き……」
時雨「こんな時にそんな幸せな寝言を聞けるなんてね……本当に、君の姉で良かった」
――――全ての敵砲門が、もう一歩も動けない時雨と夕立へと向けられる。止まったままの標的に当てることなど、造作無い。
時雨「――雨は、いつか止むんだよ」
――――目を閉じる。
――――絶望したから?
――――否。
――――諦めたから?
――――否。
――――ならば何故?
――――信じているから。
?「弱いものイジメして勝った気でいるの? だっさーい!」
――――続く。
時雨「夕立!?」
夕立「あはは……これじゃもう、戦えないっぽい……」
時雨「どうして庇ったりなんかしたんだ!」
夕立「体が……勝手に動いたっぽい……」
時雨(致命傷ではないけど、これじゃ夕立は動けない……このままじゃ狙い撃ちされる!)
時雨「夕立、少し痛いだろうけど我慢してね」
夕立「痛っ……時雨?」
時雨「絶対に君を沈めさせたりなんかしない。ボクは何時だって願ってる。ボクは何時だって信じてる。二度と誰も沈まないし、誰も悲しまない世界が来るって――だから、諦めない!」
夕立(時雨の背中……温かいっぽい……)
時雨「寝ちゃったか……じゃあ夕立が鎮守府で気持ち良く起きられる為にも、行くよ!」
――――残弾3。
時雨(よし、リ級一隻撃沈!)
――――残弾2。
時雨(至近弾……まだだ!)
――――残弾1。
時雨「あぁぁぁぁぁぁっ!」
――――残弾……0。
時雨(ははっ、ヲ級改を中破には出来たね、ボクもちょっと驚きだよ……でも、流石にちょっと疲れたかな……)
時雨「弾は尽きて、燃料も空。敵は残り四隻。駆逐艦二人でこれだけ戦えたなら、十分だよ。ね、夕立」
夕立「むにゃ……時雨……だーい好き……」
時雨「こんな時にそんな幸せな寝言を聞けるなんてね……本当に、君の姉で良かった」
――――全ての敵砲門が、もう一歩も動けない時雨と夕立へと向けられる。止まったままの標的に当てることなど、造作無い。
時雨「――雨は、いつか止むんだよ」
――――目を閉じる。
――――絶望したから?
――――否。
――――諦めたから?
――――否。
――――ならば何故?
――――信じているから。
?「弱いものイジメして勝った気でいるの? だっさーい!」
――――続く。
128: 2014/05/13(火) 13:29:41.57 ID:ZI4UtsUAO
……アレ?書いてるうちに大鳳が空気になった……?っていうかこんなシリアス展開を書くつもりは……どうしてこうなった?
――――
時雨「来て、くれたんだね?」
島風「当たり前だよ、後で提督安心させてあげてね。あのままだといい加減な情報流した大本営に殴り込みかねないから」
時雨「それはまた重大な任務を任されちゃったなぁ……」
島風「とりあえず私達は離脱するよ、しっかり掴まってて!」
時雨「うん、ありがとう……ちょっと……ボクも休む……よ」
島風(さ、流石に寝てる子を二人背負ったらおっもーい!)
利根「無事に救出は出来たようじゃな」
加賀「二人抱えて珍しく必氏な形相してるようだけど、敵の弾に当たるようなヘマはしないでしょうし、問題は無さそうね」
武蔵「聞いた瞬間に心配で真っ先に飛び出していったのはアイツだ。少しは労いも兼ねて、追撃の手を減らしてやるとしよう」
大和「それは、この前話していた夕張の新作ですか?」
武蔵「そうだ。アレから改良して弾は一発しか撃てなくなったが、航行への負担軽減と反動を抑えるのに成功した」
木曾「何でもいいから撃ってやったらどうだ? アイツ涙目になってきてるぞ」
武蔵「いかんな。久々の出撃過ぎて緊張感がない――では、行こうか」
――――“鎮守府完全待機組”、追撃してきた深海棲艦への反撃を開始。
時雨「……ん……ここは?」
扶桑「鎮守府の貴女の部屋よ」
時雨「扶桑……そうか、ボクは帰って来れたんだね……夕立はどこだい?」
大鳳「そこに居るわよ」
時雨(何かベッドの中が温かいと思ったら、夕立が抱き着いてたのか……)
夕立「むにゃ……もう食べられないっぽい……」
白露「時雨より先に目を覚ましたけど、貴女の顔を見るなり抱き着いてまた寝ちゃったの」
村雨「村雨達も頑張ったんだけどなー……」
時雨「皆、ありがとう。ボクは――」
扶桑「時雨、先に一言言いたいことがあるの」
大鳳「えぇ、まだ言ってなかったわね」
白露「一番先に、白露が言います!」
村雨「スタンバイオッケーよ」
「「「「せーのっ!」」」」
――――お帰りなさい。
~時雨編・終?~
?「コレでフィニッシュ? な訳無いデショー!」
――――
時雨「来て、くれたんだね?」
島風「当たり前だよ、後で提督安心させてあげてね。あのままだといい加減な情報流した大本営に殴り込みかねないから」
時雨「それはまた重大な任務を任されちゃったなぁ……」
島風「とりあえず私達は離脱するよ、しっかり掴まってて!」
時雨「うん、ありがとう……ちょっと……ボクも休む……よ」
島風(さ、流石に寝てる子を二人背負ったらおっもーい!)
利根「無事に救出は出来たようじゃな」
加賀「二人抱えて珍しく必氏な形相してるようだけど、敵の弾に当たるようなヘマはしないでしょうし、問題は無さそうね」
武蔵「聞いた瞬間に心配で真っ先に飛び出していったのはアイツだ。少しは労いも兼ねて、追撃の手を減らしてやるとしよう」
大和「それは、この前話していた夕張の新作ですか?」
武蔵「そうだ。アレから改良して弾は一発しか撃てなくなったが、航行への負担軽減と反動を抑えるのに成功した」
木曾「何でもいいから撃ってやったらどうだ? アイツ涙目になってきてるぞ」
武蔵「いかんな。久々の出撃過ぎて緊張感がない――では、行こうか」
――――“鎮守府完全待機組”、追撃してきた深海棲艦への反撃を開始。
時雨「……ん……ここは?」
扶桑「鎮守府の貴女の部屋よ」
時雨「扶桑……そうか、ボクは帰って来れたんだね……夕立はどこだい?」
大鳳「そこに居るわよ」
時雨(何かベッドの中が温かいと思ったら、夕立が抱き着いてたのか……)
夕立「むにゃ……もう食べられないっぽい……」
白露「時雨より先に目を覚ましたけど、貴女の顔を見るなり抱き着いてまた寝ちゃったの」
村雨「村雨達も頑張ったんだけどなー……」
時雨「皆、ありがとう。ボクは――」
扶桑「時雨、先に一言言いたいことがあるの」
大鳳「えぇ、まだ言ってなかったわね」
白露「一番先に、白露が言います!」
村雨「スタンバイオッケーよ」
「「「「せーのっ!」」」」
――――お帰りなさい。
~時雨編・終?~
?「コレでフィニッシュ? な訳無いデショー!」
129: 2014/05/13(火) 18:42:24.23 ID:ZI4UtsUAO
子日を指定してくれた方には申し訳無い、ネタは既に思い付いてるから後ですぐに書きます
――――
~時雨編後日談~
提督「すまん! 謝って許される問題じゃないが、本当にすまん!」
時雨「て、提督、土下座なんてやめてよ……」
夕立「別に提督さんのせいじゃないっぽい!」
加賀「今回の出撃の目的は、駆逐艦を主軸とした対潜水艦作戦のはず。蓋を開けてみれば、補給艦数隻を護衛する主力級の群れ。もしもに備えて随伴していた大鳳が艦載機の補充を忘れていたことを差し引いても、少なからず犠牲は出ていておかしくなかったでしょうね」
大鳳(今自然に無能扱いされなかったかしら? 忘れたのは事実だから言い返せないけど……)
提督「こっちが貰った情報とはまるで違ってやがった。うちに文句があるならもうちょっとマシなやり方があっただろうに……加賀、やっぱり今から襲撃しないか?」
加賀「御命令なら、従います」
時雨「加賀が止めなくてどうするのさ!? ボク達はこうして無事だし、提督の立場が悪くなるようなことはやめてよ」
夕立「夕立達はこうして帰ってこれたなら、それでいいっぽい」
提督「本当に悪かった、二度とこんなことが無いように上には話を付けておく……無事で、本当に良かった……」
大鳳(“艦娘は兵器だ”、などと平然と口にする人達も少なからず居るなかで、提督は私達の為に泣いてくれるのね)
提督「そうだ、何かして欲しいことはあるか? 出来る範囲で叶えるぞ」
時雨「添い寝」
夕立「添い寝」
提督「何だ、そんなことでいいのか。お安いご用だ」
大鳳「ストップ! 即答した二人も二人なら、簡単にOKする提督も提督です。加賀からも何か言ってあげて」
加賀「今回の働きに免じて、添い寝なら了承します」
大鳳「いいの!? た、例え添い寝とはいえ鎮守府内の風紀的に問題ではないの? それに、今まで確認していなかったけど加賀が提督とケッコンカッコカリした艦娘じゃ……」
加賀「確かに私と提督はケッコンカッコカリをしていますよ」
大鳳「それなら尚更に――」
時雨「ボクもしているよ」
夕立「夕立もしてるっぽい!」
提督「っていうか、大鳳以外はもうケッコンカッコカリ全員としてるぞ?」
大鳳「」
明石「指輪と書類全員に渡してからは、用が無いのか提督あんまり来てくれなくなったなぁ……」
――――
~時雨編後日談~
提督「すまん! 謝って許される問題じゃないが、本当にすまん!」
時雨「て、提督、土下座なんてやめてよ……」
夕立「別に提督さんのせいじゃないっぽい!」
加賀「今回の出撃の目的は、駆逐艦を主軸とした対潜水艦作戦のはず。蓋を開けてみれば、補給艦数隻を護衛する主力級の群れ。もしもに備えて随伴していた大鳳が艦載機の補充を忘れていたことを差し引いても、少なからず犠牲は出ていておかしくなかったでしょうね」
大鳳(今自然に無能扱いされなかったかしら? 忘れたのは事実だから言い返せないけど……)
提督「こっちが貰った情報とはまるで違ってやがった。うちに文句があるならもうちょっとマシなやり方があっただろうに……加賀、やっぱり今から襲撃しないか?」
加賀「御命令なら、従います」
時雨「加賀が止めなくてどうするのさ!? ボク達はこうして無事だし、提督の立場が悪くなるようなことはやめてよ」
夕立「夕立達はこうして帰ってこれたなら、それでいいっぽい」
提督「本当に悪かった、二度とこんなことが無いように上には話を付けておく……無事で、本当に良かった……」
大鳳(“艦娘は兵器だ”、などと平然と口にする人達も少なからず居るなかで、提督は私達の為に泣いてくれるのね)
提督「そうだ、何かして欲しいことはあるか? 出来る範囲で叶えるぞ」
時雨「添い寝」
夕立「添い寝」
提督「何だ、そんなことでいいのか。お安いご用だ」
大鳳「ストップ! 即答した二人も二人なら、簡単にOKする提督も提督です。加賀からも何か言ってあげて」
加賀「今回の働きに免じて、添い寝なら了承します」
大鳳「いいの!? た、例え添い寝とはいえ鎮守府内の風紀的に問題ではないの? それに、今まで確認していなかったけど加賀が提督とケッコンカッコカリした艦娘じゃ……」
加賀「確かに私と提督はケッコンカッコカリをしていますよ」
大鳳「それなら尚更に――」
時雨「ボクもしているよ」
夕立「夕立もしてるっぽい!」
提督「っていうか、大鳳以外はもうケッコンカッコカリ全員としてるぞ?」
大鳳「」
明石「指輪と書類全員に渡してからは、用が無いのか提督あんまり来てくれなくなったなぁ……」
136: 2014/05/13(火) 20:57:22.10 ID:ZI4UtsUAO
大鳳「加賀に一つ聞きたいことがあるのだけど」
加賀「何かしら?」
大鳳「前に教えてくれた“鎮守府七不思議”って、他にどんなものがあるの?」
加賀「そうね、説明しやすいものなら――大鳳、今日は何の日?」
大鳳「それは関係あることなの?」
大鳳(今日は祝日でもないし……何の日だったかな)
子日「子日だよ!」
大鳳「っ!? 今どこから現れたの!?」
加賀「これが鎮守府七不思議の一つ、“子の日の子日”よ。子の日限定で『今日は何の日?』と悩んだ人のところへ、この子は瞬間移動するの」
子日「子日は、可愛いだけじゃないんだよ?」
大鳳(ドヤ顔してて、ちょっとウザい)
大鳳「どういう理屈なの?」
子日「うーん……分かんない。呼ばれた気がしたら、体が勝手にそこへ行っちゃうの」
加賀「長い付き合いになるけど、この子がどういう原理で瞬間移動するのか未だに分からないわ」
大鳳「でも、それだと子日が子の日に出撃してたら危ないんじゃ……」
加賀「察しがいいわね。一度だけ出撃中に鎮守府に瞬間移動したことがあるわ。しかも、よりによって主砲を撃つ瞬間に」
子日「気付いたら山城さんの前に居て、主砲が蟻装に当たっちゃったの」
大鳳「ひょっとして、それでまた彼女大破したの?」
子日「ううん、びっくりしすぎて壁に頭ぶつけて気絶しちゃった」
大鳳(あの姉妹、不幸とかいう以前の問題じゃないかしら……)
加賀「それはそうと、さっきは大鳳に説明する為にいきなり呼んでしまったけれど、大丈夫だったの?」
子日「……あっ、初春型の皆で料理してたんだった!」
若葉「子日はどこだ!」
初霜「一皿でも一品でも、守らなきゃせっかくの食材が!」
初春「えぇい狼狽えるでない、スプリンクラーを作動させれば何とかなる!」
加賀「何かしら?」
大鳳「前に教えてくれた“鎮守府七不思議”って、他にどんなものがあるの?」
加賀「そうね、説明しやすいものなら――大鳳、今日は何の日?」
大鳳「それは関係あることなの?」
大鳳(今日は祝日でもないし……何の日だったかな)
子日「子日だよ!」
大鳳「っ!? 今どこから現れたの!?」
加賀「これが鎮守府七不思議の一つ、“子の日の子日”よ。子の日限定で『今日は何の日?』と悩んだ人のところへ、この子は瞬間移動するの」
子日「子日は、可愛いだけじゃないんだよ?」
大鳳(ドヤ顔してて、ちょっとウザい)
大鳳「どういう理屈なの?」
子日「うーん……分かんない。呼ばれた気がしたら、体が勝手にそこへ行っちゃうの」
加賀「長い付き合いになるけど、この子がどういう原理で瞬間移動するのか未だに分からないわ」
大鳳「でも、それだと子日が子の日に出撃してたら危ないんじゃ……」
加賀「察しがいいわね。一度だけ出撃中に鎮守府に瞬間移動したことがあるわ。しかも、よりによって主砲を撃つ瞬間に」
子日「気付いたら山城さんの前に居て、主砲が蟻装に当たっちゃったの」
大鳳「ひょっとして、それでまた彼女大破したの?」
子日「ううん、びっくりしすぎて壁に頭ぶつけて気絶しちゃった」
大鳳(あの姉妹、不幸とかいう以前の問題じゃないかしら……)
加賀「それはそうと、さっきは大鳳に説明する為にいきなり呼んでしまったけれど、大丈夫だったの?」
子日「……あっ、初春型の皆で料理してたんだった!」
若葉「子日はどこだ!」
初霜「一皿でも一品でも、守らなきゃせっかくの食材が!」
初春「えぇい狼狽えるでない、スプリンクラーを作動させれば何とかなる!」
137: 2014/05/13(火) 21:12:57.95 ID:ZI4UtsUAO
楽しんでもらえる人が居るなら頑張れる
安価↓1~3で艦娘指定よろしくです(相変わらず出ない乳風とあきつ除く)
今回は実験として、艦娘指定+日常編や戦闘編などの話の内容指定ありにします
需要があるか分かりませんが、“鎮守府完全待機組”や“鎮守府七不思議”の話が見たいってのもありです
安価↓1~3で艦娘指定よろしくです(相変わらず出ない乳風とあきつ除く)
今回は実験として、艦娘指定+日常編や戦闘編などの話の内容指定ありにします
需要があるか分かりませんが、“鎮守府完全待機組”や“鎮守府七不思議”の話が見たいってのもありです
143: 2014/05/13(火) 21:38:40.96 ID:ZI4UtsUAO
>>140
本当に申し訳無いが1の鎮守府にあきつ丸が出るまでは書かないようにしてるので…後で大型回してくる!出たら書く
~次回予定~
・第六駆逐隊、明石作の〇〇〇で遊ぶの巻
・冒頭の艦娘、登場
・紅茶vs緑茶
・(あきつ丸出たら)イタズラで貼られた札
本当に申し訳無いが1の鎮守府にあきつ丸が出るまでは書かないようにしてるので…後で大型回してくる!出たら書く
~次回予定~
・第六駆逐隊、明石作の〇〇〇で遊ぶの巻
・冒頭の艦娘、登場
・紅茶vs緑茶
・(あきつ丸出たら)イタズラで貼られた札
148: 2014/05/14(水) 06:00:08.48 ID:qW5qmWGAO
大鳳「ここは鎮守府よね?」
電「そうなのです」
大鳳「アレは?」
電「ジェットコースターなのです!」
大鳳「ここ――」
電「鎮守府なのです!」
大鳳(とうとう鎮守府自体がおかしい領域に達したわ)
明石「流石にずっとは監視してられないし、安全性は保証するけど駆逐艦娘達の保護者役、よろしくね」
大鳳「えぇ、もう疑問を挟むのに疲れたから任せて」
雷「何か元気ないわねーそんなんじゃダメよ大鳳さん」
響「大鳳、一緒に乗ろうよ」
暁「べ、別に怖いから一緒に乗って欲しい訳じゃないのよ!?」
電「はわわ!? 暁、服の袖そんなに引っ張ったら服が破けちゃうのです!」
長門「何っ!?」
大鳳「不審者は帰れ、龍田呼ぶわよ」
長門「龍田は遠征で居ない、ビッグセブンに氏角無し!」
大和「そうですか、ならちょっと向こうで演習に付き合って下さい」
長門「」
電「あっ大和さんなのです!」
雷「やっぱり大和さんはカッコいいわ!」
響「ねぇ、早く乗ろうよ」
暁「ど、どど、どうしても皆が怖いって言うならやめてもいいのよ?」
大鳳「四人ともちゃんと乗ったわね? ジェットコースター明石スペシャル、発車!」
電「とっても面白かったのです! 次はアレに乗るのです!」
雷「電、焦らなくても乗り物は逃げないわよ、ちょっと聞いてる!?」
響「不氏鳥の通り名は伊達じゃない、何度だって乗るよ」
暁「い、一人前のレディーにはこのくらいのジェットコースターなんて、こ、ここ、怖くもなんともなかったわ!」
大鳳(何だろう、この娘達と居るのが一番癒される気がする)
電「大鳳さん! コレ! 次はこのメリーゴーランドに乗りたいのです!」
雷「私も乗りたいわ!」
響「高速修復材の馬車、コレはいいな」
暁「メリーゴーランドなんて所詮お子様の乗り物よ――電、白馬には暁が乗るわ!」
大鳳「ちょっと待ってて、すぐに動き出すわよ」
電「――はわわ、動き出したのです! 景色がゆっくり回って楽しいのです!」
雷「次は司令官と乗りたいわね!」
響「入渠ドックの中で洗濯されている気分だ、嫌いじゃない」
暁(何時かこんな白馬に乗った司令官に、お姫様抱っこされたいわ)
――――その後、一日中付き合わされた大鳳。でも何故か電達共々condは100になっていたそうな……。
電「そうなのです」
大鳳「アレは?」
電「ジェットコースターなのです!」
大鳳「ここ――」
電「鎮守府なのです!」
大鳳(とうとう鎮守府自体がおかしい領域に達したわ)
明石「流石にずっとは監視してられないし、安全性は保証するけど駆逐艦娘達の保護者役、よろしくね」
大鳳「えぇ、もう疑問を挟むのに疲れたから任せて」
雷「何か元気ないわねーそんなんじゃダメよ大鳳さん」
響「大鳳、一緒に乗ろうよ」
暁「べ、別に怖いから一緒に乗って欲しい訳じゃないのよ!?」
電「はわわ!? 暁、服の袖そんなに引っ張ったら服が破けちゃうのです!」
長門「何っ!?」
大鳳「不審者は帰れ、龍田呼ぶわよ」
長門「龍田は遠征で居ない、ビッグセブンに氏角無し!」
大和「そうですか、ならちょっと向こうで演習に付き合って下さい」
長門「」
電「あっ大和さんなのです!」
雷「やっぱり大和さんはカッコいいわ!」
響「ねぇ、早く乗ろうよ」
暁「ど、どど、どうしても皆が怖いって言うならやめてもいいのよ?」
大鳳「四人ともちゃんと乗ったわね? ジェットコースター明石スペシャル、発車!」
電「とっても面白かったのです! 次はアレに乗るのです!」
雷「電、焦らなくても乗り物は逃げないわよ、ちょっと聞いてる!?」
響「不氏鳥の通り名は伊達じゃない、何度だって乗るよ」
暁「い、一人前のレディーにはこのくらいのジェットコースターなんて、こ、ここ、怖くもなんともなかったわ!」
大鳳(何だろう、この娘達と居るのが一番癒される気がする)
電「大鳳さん! コレ! 次はこのメリーゴーランドに乗りたいのです!」
雷「私も乗りたいわ!」
響「高速修復材の馬車、コレはいいな」
暁「メリーゴーランドなんて所詮お子様の乗り物よ――電、白馬には暁が乗るわ!」
大鳳「ちょっと待ってて、すぐに動き出すわよ」
電「――はわわ、動き出したのです! 景色がゆっくり回って楽しいのです!」
雷「次は司令官と乗りたいわね!」
響「入渠ドックの中で洗濯されている気分だ、嫌いじゃない」
暁(何時かこんな白馬に乗った司令官に、お姫様抱っこされたいわ)
――――その後、一日中付き合わされた大鳳。でも何故か電達共々condは100になっていたそうな……。
149: 2014/05/14(水) 09:51:53.64 ID:qW5qmWGAO
大鳳(着任してからかなり経つけど、私より後に来る娘は初めてね……)
?「あの、すいません」
大鳳「貴女が今日から着任する翔鶴ね。ようこそ私達の鎮守府へ、歓迎するわ」
翔鶴「ありがとうございます。妹共々、何卒よろしくお願い致します。良かったわ、出迎えてくれたのが良い人そうで、ねぇ?――あら、初対面の方にそんなことを言ってはダメよ」
大鳳(虚空に向かって話してるとか嫌な予感しかしない、絶対に触れないわよ私は)
大鳳「それじゃあ提督執務室に案内するわ」
翔鶴「はい、お願い致します」
大鳳「加賀、翔鶴を連れてきました」
加賀「どうぞ、入って」
翔鶴「失礼します。この度は私達を受け入れてくださり誠に――嘘……そんな……」
大鳳(何だか様子がおかしいわね。視線の先は――瑞鶴? またお茶入れてるのね……)
翔鶴「瑞鶴! あぁ、瑞鶴!」
瑞鶴「わっ、ちょっ、溢れる!? なっ、何?」
翔鶴「生きて……生きていたのね……」
瑞鶴「あの、ちょっ、だから何!?」
翔鶴「もう二度と、離れたりしないわ……」
大鳳「加賀、感動の再会みたいになってるけど、どういうことなの?」
加賀「詳しいことは私にも分からないの。ただ、瑞鶴は少々特殊な事情でここに居るから、それが原因だと思うわ」
大鳳「特殊な事情?」
加賀「彼女、沈む寸前の状態でこの鎮守府に流れ着いたの。明石が見付けてすぐに入渠させたから一命は取り止めたのだけど、気付いた時にはここに来るまでの記憶を失っていたわ」
大鳳「記憶喪失……」
加賀「艦娘としての知識は残っていたし、翔鶴が姉と認識は出来るでしょうけど……」
瑞鶴「ホントに翔鶴姉ぇなの? 良かった、ちゃんと姉妹揃って艦娘になれてたんだね」
翔鶴「――――え?」
瑞鶴「そうだ、お茶飲む? 私お茶淹れるの得意――」
翔鶴「瑞鶴どうしたの瑞鶴まさかここの提督に何か酷いことをされたのそうなのねいいわ私が貴女の事はこれから必ず守ってあげるから安心して手始めに提督を拷問して貴女に何をしたか聞き出すわ大丈夫絶対に治してあげるから」
瑞鶴「ひっ!?」
加賀「大鳳、提督を頼むわね。翔鶴を正気に戻さないと提督も瑞鶴も危ないわ」
大鳳「速やかにお願い、これ以上変わった艦娘が増えるのも鎮守府で血を見るのも絶対に嫌」
翔鶴「瑞鶴瑞鶴瑞鶴瑞鶴瑞鶴瑞鶴……」
瑞鶴「翔鶴姉ぇ!? 顔近いし怖いってば!?」
?「あの、すいません」
大鳳「貴女が今日から着任する翔鶴ね。ようこそ私達の鎮守府へ、歓迎するわ」
翔鶴「ありがとうございます。妹共々、何卒よろしくお願い致します。良かったわ、出迎えてくれたのが良い人そうで、ねぇ?――あら、初対面の方にそんなことを言ってはダメよ」
大鳳(虚空に向かって話してるとか嫌な予感しかしない、絶対に触れないわよ私は)
大鳳「それじゃあ提督執務室に案内するわ」
翔鶴「はい、お願い致します」
大鳳「加賀、翔鶴を連れてきました」
加賀「どうぞ、入って」
翔鶴「失礼します。この度は私達を受け入れてくださり誠に――嘘……そんな……」
大鳳(何だか様子がおかしいわね。視線の先は――瑞鶴? またお茶入れてるのね……)
翔鶴「瑞鶴! あぁ、瑞鶴!」
瑞鶴「わっ、ちょっ、溢れる!? なっ、何?」
翔鶴「生きて……生きていたのね……」
瑞鶴「あの、ちょっ、だから何!?」
翔鶴「もう二度と、離れたりしないわ……」
大鳳「加賀、感動の再会みたいになってるけど、どういうことなの?」
加賀「詳しいことは私にも分からないの。ただ、瑞鶴は少々特殊な事情でここに居るから、それが原因だと思うわ」
大鳳「特殊な事情?」
加賀「彼女、沈む寸前の状態でこの鎮守府に流れ着いたの。明石が見付けてすぐに入渠させたから一命は取り止めたのだけど、気付いた時にはここに来るまでの記憶を失っていたわ」
大鳳「記憶喪失……」
加賀「艦娘としての知識は残っていたし、翔鶴が姉と認識は出来るでしょうけど……」
瑞鶴「ホントに翔鶴姉ぇなの? 良かった、ちゃんと姉妹揃って艦娘になれてたんだね」
翔鶴「――――え?」
瑞鶴「そうだ、お茶飲む? 私お茶淹れるの得意――」
翔鶴「瑞鶴どうしたの瑞鶴まさかここの提督に何か酷いことをされたのそうなのねいいわ私が貴女の事はこれから必ず守ってあげるから安心して手始めに提督を拷問して貴女に何をしたか聞き出すわ大丈夫絶対に治してあげるから」
瑞鶴「ひっ!?」
加賀「大鳳、提督を頼むわね。翔鶴を正気に戻さないと提督も瑞鶴も危ないわ」
大鳳「速やかにお願い、これ以上変わった艦娘が増えるのも鎮守府で血を見るのも絶対に嫌」
翔鶴「瑞鶴瑞鶴瑞鶴瑞鶴瑞鶴瑞鶴……」
瑞鶴「翔鶴姉ぇ!? 顔近いし怖いってば!?」
150: 2014/05/14(水) 09:55:50.76 ID:qW5qmWGAO
ちゃんと誤解は解けたけど、ケッコンカッコカリしていることを聞いて提督が刺されかねたのは些細な事です
別に1は翔鶴嫌いじゃないし、次回出演からはシスコンな程度に(多分)治まっているのでご安心下さい
金剛とあきつ丸はもう少々お待ちを
別に1は翔鶴嫌いじゃないし、次回出演からはシスコンな程度に(多分)治まっているのでご安心下さい
金剛とあきつ丸はもう少々お待ちを
153: 2014/05/14(水) 16:13:04.56 ID:qW5qmWGAO
金剛「ティータイムには紅茶にスコーンと相場が決まっていマース」
瑞鶴「日本茶に和菓子、当たり前じゃない」
金剛「ジャパニーズティーにジャパニーズスイーツは何か年寄り臭いデース」
瑞鶴「何でも英語並べたらいいってもんじゃないわよ、この老艦娘」
金剛「HAHAHA! 次に言ったら46cm砲を口からぶちこむわよターキー」
瑞鶴「上等じゃない、喧嘩なら買うわよ?」
金剛「正真正銘丸焼きにしてあげるネー!」
瑞鶴「――とりあえず、飲んでからにしましょ」
金剛「冷めたら勿体無いデース」
瑞鶴「今日の茶葉は何?」
金剛「ワイルドストロベリーにしてみたネー。“愛を実らせる”という伝説があるらしいヨー? 番茶に風味が似てるなんて事も言われてるデース」
瑞鶴「私達にはピッタリね。――確かに番茶に似てなくもないわ」
金剛「そっちは何を淹れたネー?」
瑞鶴「玉露よ、鳳翔さんがたまたま手に入ったからって極上のを分けてくれたの」
金剛「口当たりがとっても爽やか……ん? 何してるネー?」
瑞鶴「一杯目は少し温(ぬる)めに、二杯目は熱いお湯で淹れて苦味を味わうの」
金剛「どれどれー?……渋味が出たけど、一杯目と比べて味が深みを増した気がしマース」
瑞鶴「でしょ? 提督さんへの恋心も熱中する前と後で比べたら、人生に深みを増してくれた気がするの」
金剛「何となく言いたいことは分かるデース」
瑞鶴「お互い、加賀さんに負けないように頑張りましょ」
金剛「最優先は打倒加賀ネー。ライバルはとっても多いけど、正々堂々勝負デース」
大鳳(何だかんだあの二人も物凄く仲良いじゃない)
瑞鶴「日本茶に和菓子、当たり前じゃない」
金剛「ジャパニーズティーにジャパニーズスイーツは何か年寄り臭いデース」
瑞鶴「何でも英語並べたらいいってもんじゃないわよ、この老艦娘」
金剛「HAHAHA! 次に言ったら46cm砲を口からぶちこむわよターキー」
瑞鶴「上等じゃない、喧嘩なら買うわよ?」
金剛「正真正銘丸焼きにしてあげるネー!」
瑞鶴「――とりあえず、飲んでからにしましょ」
金剛「冷めたら勿体無いデース」
瑞鶴「今日の茶葉は何?」
金剛「ワイルドストロベリーにしてみたネー。“愛を実らせる”という伝説があるらしいヨー? 番茶に風味が似てるなんて事も言われてるデース」
瑞鶴「私達にはピッタリね。――確かに番茶に似てなくもないわ」
金剛「そっちは何を淹れたネー?」
瑞鶴「玉露よ、鳳翔さんがたまたま手に入ったからって極上のを分けてくれたの」
金剛「口当たりがとっても爽やか……ん? 何してるネー?」
瑞鶴「一杯目は少し温(ぬる)めに、二杯目は熱いお湯で淹れて苦味を味わうの」
金剛「どれどれー?……渋味が出たけど、一杯目と比べて味が深みを増した気がしマース」
瑞鶴「でしょ? 提督さんへの恋心も熱中する前と後で比べたら、人生に深みを増してくれた気がするの」
金剛「何となく言いたいことは分かるデース」
瑞鶴「お互い、加賀さんに負けないように頑張りましょ」
金剛「最優先は打倒加賀ネー。ライバルはとっても多いけど、正々堂々勝負デース」
大鳳(何だかんだあの二人も物凄く仲良いじゃない)
165: 2014/05/14(水) 19:41:05.38 ID:qW5qmWGAO
大鳳(あそこで立っているのは……確かあきつ丸っていったわね)
大鳳「ねぇ、何をしているの?」
あきつ丸「……」
大鳳(何故か反応が無いわね。顔に貼ってある札と突き出した両手は何なのかしら?)
電「あっあきつ丸さんなのです。今日は電が見付けたのです」
大鳳「電、あきつ丸を探していたの?」
電「探していた訳ではないですよ? ただ、札を貼られたままのあきつ丸さんを見付けられたのはラッキーなのです」
大鳳(どういう意味かしら……)
電「うんしょっ……えいっ!」
あきつ丸「こんにちはであります、電、大鳳」
電「こんにちはなのです」
大鳳「えぇ、こんにちは……それで、どういうことなの?」
あきつ丸「さっきは無視してしまって悪かっのたであります。札を貼られている間は動いてはいけないのであります」
大鳳「遊びか何かなの?」
あきつ丸「そんな感じであります。札を剥がした子と一日遊んであげるのであります」
電「今日は一日、電があきつ丸さんを独り占めなのです!」
大鳳「変わったことをしているわね……」
あきつ丸「自分はなかなかこの鎮守府に馴染めなかったのであります。でも、ある時提督殿がきっかけをくれたであります」
大鳳「提督の提案なの?」
あきつ丸「そうであります。出撃が無い日にこうして札を額に貼り、剥がした子と一日遊んでやれと言われたであります。最初はおっかなびっくり近付いてくる子がほとんどでありましたが、次第に皆なついてくれたであります」
電「あきつ丸さんを見付けて連れていくと、皆から喜ばれるのです。本当に一日遊んでくれるから、あきつ丸さんは大人気なのです」
あきつ丸「駆逐艦娘達と遊んでいるうちに、他の艦娘の方々とも自然と距離感を埋められたであります」
大鳳(元々勝手にあきつ丸が距離感を感じていただけで、駆逐艦の子達にそれを取り除かせたってところね……)
提督「最初はアレ、イタズラ半分で言ったんだ」
大鳳「イタズラ?」
提督「アイツ、物凄く真面目だろ? 動くなって言ったら本当に動かなくてな、ついでだから打ち解けさせるきっかけ作りに使ったんだよ。未だにルール守って自分から行かないのがあきつ丸らしいよな」
加賀「映画を見て急に思い付いたにしては上出来でしたね」
大鳳(私もやったら駆逐艦の子達に今よりなついてもらえるかしら……)
大鳳「ねぇ、何をしているの?」
あきつ丸「……」
大鳳(何故か反応が無いわね。顔に貼ってある札と突き出した両手は何なのかしら?)
電「あっあきつ丸さんなのです。今日は電が見付けたのです」
大鳳「電、あきつ丸を探していたの?」
電「探していた訳ではないですよ? ただ、札を貼られたままのあきつ丸さんを見付けられたのはラッキーなのです」
大鳳(どういう意味かしら……)
電「うんしょっ……えいっ!」
あきつ丸「こんにちはであります、電、大鳳」
電「こんにちはなのです」
大鳳「えぇ、こんにちは……それで、どういうことなの?」
あきつ丸「さっきは無視してしまって悪かっのたであります。札を貼られている間は動いてはいけないのであります」
大鳳「遊びか何かなの?」
あきつ丸「そんな感じであります。札を剥がした子と一日遊んであげるのであります」
電「今日は一日、電があきつ丸さんを独り占めなのです!」
大鳳「変わったことをしているわね……」
あきつ丸「自分はなかなかこの鎮守府に馴染めなかったのであります。でも、ある時提督殿がきっかけをくれたであります」
大鳳「提督の提案なの?」
あきつ丸「そうであります。出撃が無い日にこうして札を額に貼り、剥がした子と一日遊んでやれと言われたであります。最初はおっかなびっくり近付いてくる子がほとんどでありましたが、次第に皆なついてくれたであります」
電「あきつ丸さんを見付けて連れていくと、皆から喜ばれるのです。本当に一日遊んでくれるから、あきつ丸さんは大人気なのです」
あきつ丸「駆逐艦娘達と遊んでいるうちに、他の艦娘の方々とも自然と距離感を埋められたであります」
大鳳(元々勝手にあきつ丸が距離感を感じていただけで、駆逐艦の子達にそれを取り除かせたってところね……)
提督「最初はアレ、イタズラ半分で言ったんだ」
大鳳「イタズラ?」
提督「アイツ、物凄く真面目だろ? 動くなって言ったら本当に動かなくてな、ついでだから打ち解けさせるきっかけ作りに使ったんだよ。未だにルール守って自分から行かないのがあきつ丸らしいよな」
加賀「映画を見て急に思い付いたにしては上出来でしたね」
大鳳(私もやったら駆逐艦の子達に今よりなついてもらえるかしら……)
172: 2014/05/14(水) 20:24:21.10 ID:qW5qmWGAO
~次回~
・九九艦爆
・クソ提督と呼び続けて
・長女と末っ子
の三本でお送りします
・九九艦爆
・クソ提督と呼び続けて
・長女と末っ子
の三本でお送りします
174: 2014/05/15(木) 08:38:14.83 ID:PjSHZNuAO
唐突ですが、蒼龍の話に関わるので艦載機と妖精さんの独自設定を説明しておきます
開発した艦載機はオリジナルと呼ばれ、妖精さんとセットで存在します
オリジナルは格納庫に収納し、飛行甲板からは収納してあるオリジナルのコピーを妖精さんが不思議な力で生み出して発艦させています
艦載機は妖精さんが食べたボーキから生み出しているので、撃墜された分はボーキを回収出来ず、次から飛ばせる数がどんどん減っていくという仕組みです
ここの鎮守府は開発・建造・アイテム製作に一人ずつ変な顔の妖精さんがいるので、何かを狙った場合成功率がほぼ100%(たまに気分でオーバーテクノロジーで危なくて使えないのをくれる時もある)になっています
なので、九九艦爆や九七艦攻などは基本的に演習用か趣味でしか使われていません
開発した艦載機はオリジナルと呼ばれ、妖精さんとセットで存在します
オリジナルは格納庫に収納し、飛行甲板からは収納してあるオリジナルのコピーを妖精さんが不思議な力で生み出して発艦させています
艦載機は妖精さんが食べたボーキから生み出しているので、撃墜された分はボーキを回収出来ず、次から飛ばせる数がどんどん減っていくという仕組みです
ここの鎮守府は開発・建造・アイテム製作に一人ずつ変な顔の妖精さんがいるので、何かを狙った場合成功率がほぼ100%(たまに気分でオーバーテクノロジーで危なくて使えないのをくれる時もある)になっています
なので、九九艦爆や九七艦攻などは基本的に演習用か趣味でしか使われていません
175: 2014/05/15(木) 10:23:03.95 ID:PjSHZNuAO
大鳳(艦戦を頼んだら烈風、艦攻を頼めば流星改……あの妖精さん、本当に優秀ね)
?「待ちなさーい!」
大鳳「ん? アレは……瑞鳳と、蒼龍かしら?」
蒼龍「大鳳、その子捕まえて!」
瑞鳳「大鳳、足止めして!」
大鳳(何か面倒な事に巻き込まれそうな予感……)
大鳳「とりあえず、二人とも落ち着いて。話を聞いてからどっちに味方するか決めるわ」
瑞鳳「私は演習も全部彗星でやればいいかなと思って、置いてあった九九艦爆と彗星を入れ換えただけだよ」
蒼龍「彗星は整備が大変って言ってたのはどこの誰よ。大体、いきなり人を揺さぶりまくった挙げ句に格納庫から九九艦爆を強奪していいわけないでしょ!」
大鳳(格納庫まさぐられるのはあんまり好きじゃないとも言ってたわよね、瑞鳳)
瑞鳳「九九艦爆がはみ出ちゃうっていつも言ってるから、ちゃんと彗星を代わりに入れてあげたんじゃない」
蒼龍「そういう問題じゃ無い! それに今回は提督が見てる前で違うものが着物からはみ出ちゃいそうになったわよ!」
大鳳(今一瞬、明らかに瑞鳳が悪いけど味方したくなったのは仲が良いからよね、それ以外の理由なんて絶対にないわ)
瑞鳳「そもそも夕張が悪いのよ、新しいのを次々作って九九艦爆は邪魔になったから必要最低限だけ残して廃棄する、なんて言い出すから」
蒼龍「当たり前じゃない、貴女専用コーナーみたいな感じで九九艦爆を百機も置かせてくれてた提督が優しすぎるのよ」
瑞鳳「一杯並べて足を眺めたいんだもん。今は泣く泣く部屋に回収した三十機で我慢してるけど、演習用もあれば四十機になるのよ」
蒼龍「九九艦爆好きもここまでいくと病気に思えてくるんだけど……とにかく、ちゃんと返しなさい」
大鳳「そうね、今回は流石に私も瑞鳳が悪いと思う」
瑞鳳「でも――」
加賀「あら、前に演習用には手を付けないと約束したのを忘れたの? 部屋のコレクションを全て資源に変えてあげてもいいのよ?」
瑞鳳「」
大鳳(あっ、あの顔は少し怒ってるわね)
加賀「瑞鳳、こっちで少し話をしましょう」
瑞鳳「お願いだからあの子達の廃棄だけは許して! もうしないから!」
大鳳(自業自得ね)
加賀「それと蒼龍、貴女も一緒に来てもらえるかしら?」
蒼龍「私も? 何で?」
加賀「着物をはだけさせて提督を誘惑していたと飛龍から報告がありました」
蒼龍「濡れ衣にも程があるわよ!?」
?「待ちなさーい!」
大鳳「ん? アレは……瑞鳳と、蒼龍かしら?」
蒼龍「大鳳、その子捕まえて!」
瑞鳳「大鳳、足止めして!」
大鳳(何か面倒な事に巻き込まれそうな予感……)
大鳳「とりあえず、二人とも落ち着いて。話を聞いてからどっちに味方するか決めるわ」
瑞鳳「私は演習も全部彗星でやればいいかなと思って、置いてあった九九艦爆と彗星を入れ換えただけだよ」
蒼龍「彗星は整備が大変って言ってたのはどこの誰よ。大体、いきなり人を揺さぶりまくった挙げ句に格納庫から九九艦爆を強奪していいわけないでしょ!」
大鳳(格納庫まさぐられるのはあんまり好きじゃないとも言ってたわよね、瑞鳳)
瑞鳳「九九艦爆がはみ出ちゃうっていつも言ってるから、ちゃんと彗星を代わりに入れてあげたんじゃない」
蒼龍「そういう問題じゃ無い! それに今回は提督が見てる前で違うものが着物からはみ出ちゃいそうになったわよ!」
大鳳(今一瞬、明らかに瑞鳳が悪いけど味方したくなったのは仲が良いからよね、それ以外の理由なんて絶対にないわ)
瑞鳳「そもそも夕張が悪いのよ、新しいのを次々作って九九艦爆は邪魔になったから必要最低限だけ残して廃棄する、なんて言い出すから」
蒼龍「当たり前じゃない、貴女専用コーナーみたいな感じで九九艦爆を百機も置かせてくれてた提督が優しすぎるのよ」
瑞鳳「一杯並べて足を眺めたいんだもん。今は泣く泣く部屋に回収した三十機で我慢してるけど、演習用もあれば四十機になるのよ」
蒼龍「九九艦爆好きもここまでいくと病気に思えてくるんだけど……とにかく、ちゃんと返しなさい」
大鳳「そうね、今回は流石に私も瑞鳳が悪いと思う」
瑞鳳「でも――」
加賀「あら、前に演習用には手を付けないと約束したのを忘れたの? 部屋のコレクションを全て資源に変えてあげてもいいのよ?」
瑞鳳「」
大鳳(あっ、あの顔は少し怒ってるわね)
加賀「瑞鳳、こっちで少し話をしましょう」
瑞鳳「お願いだからあの子達の廃棄だけは許して! もうしないから!」
大鳳(自業自得ね)
加賀「それと蒼龍、貴女も一緒に来てもらえるかしら?」
蒼龍「私も? 何で?」
加賀「着物をはだけさせて提督を誘惑していたと飛龍から報告がありました」
蒼龍「濡れ衣にも程があるわよ!?」
176: 2014/05/15(木) 11:15:03.24 ID:PjSHZNuAO
大鳳(提督って、今のところ私と翔鶴を除いた全員とケッコンカッコカリしてるのよね……それだけ練度が高いっていうのも凄いけど、嫌ってる艦娘が一人も居ないっていうのは凄い――)
?「こっち見んな、このクソ提督!」
大鳳(色々な意味でマズイ発言をしている子がいた!?)
提督「いや、見るなって……俺が買ったんだから着てるのを見てもいいだろ」
曙「何でこんなフリフリで高そうな服を買ってきたのさ、このクソ提督!」
提督「この前それ見て着てみたいなって呟いてたから」
曙「聞かれてたんだ……だ、だからって何で理由もなく買って来るのよ、このクソ提督」
提督「廊下の掃除を一人でしてるの見かけてな、そのご褒美だ」
曙「アレはただちょっと汚れてるのが見えて……その、気になったから……べ、別に掃除するぐらい普通でしょ、このクソ提督……」
提督「普通でも何でも、俺が贈りたくなっただけだから素直に受け取っとけ」
曙「……似合ってる?」
提督「あぁ、可愛いぞ、良く似合ってる」
曙「か、かか、可愛いなんていきなり言うんじゃないわよクソ提督! 心臓止まるかと思ったじゃない……」
提督「ついでだから一緒に出掛けるか?」
曙「そ、その為に着てきたんでしょ! 察しなさいよこのクソ提督!」
提督「ははは、悪い悪い、じゃあパフェでも食べに行こうか」
曙「――手」
提督「ん?」
曙「手! だから察しなさいよこのクソ提督!」
提督「はいはい分かった分かった、繋ぐから怒るなよ。せっかく可愛い服着て何時もより更に可愛くなってるんだ、そんな顔してたら台無しだぞ?」
曙「………………うん」
大鳳「瑞鶴、お茶淹れて、物凄く渋いやつ。甘過ぎて胸焼けしそう」
?「こっち見んな、このクソ提督!」
大鳳(色々な意味でマズイ発言をしている子がいた!?)
提督「いや、見るなって……俺が買ったんだから着てるのを見てもいいだろ」
曙「何でこんなフリフリで高そうな服を買ってきたのさ、このクソ提督!」
提督「この前それ見て着てみたいなって呟いてたから」
曙「聞かれてたんだ……だ、だからって何で理由もなく買って来るのよ、このクソ提督」
提督「廊下の掃除を一人でしてるの見かけてな、そのご褒美だ」
曙「アレはただちょっと汚れてるのが見えて……その、気になったから……べ、別に掃除するぐらい普通でしょ、このクソ提督……」
提督「普通でも何でも、俺が贈りたくなっただけだから素直に受け取っとけ」
曙「……似合ってる?」
提督「あぁ、可愛いぞ、良く似合ってる」
曙「か、かか、可愛いなんていきなり言うんじゃないわよクソ提督! 心臓止まるかと思ったじゃない……」
提督「ついでだから一緒に出掛けるか?」
曙「そ、その為に着てきたんでしょ! 察しなさいよこのクソ提督!」
提督「ははは、悪い悪い、じゃあパフェでも食べに行こうか」
曙「――手」
提督「ん?」
曙「手! だから察しなさいよこのクソ提督!」
提督「はいはい分かった分かった、繋ぐから怒るなよ。せっかく可愛い服着て何時もより更に可愛くなってるんだ、そんな顔してたら台無しだぞ?」
曙「………………うん」
大鳳「瑞鶴、お茶淹れて、物凄く渋いやつ。甘過ぎて胸焼けしそう」
178: 2014/05/15(木) 14:15:48.73 ID:PjSHZNuAO
阿賀野「提督さん提督さん、阿賀野と一緒にお部屋でお昼寝しましょ?」
提督「んー……むにゃ……」
加賀「真っ昼間から良い度胸ね阿賀野、部屋で酒匂を抱き枕にでもして寝てなさい」
阿賀野「阿賀野は提督さんとお昼寝したいの。加賀さんだって一緒にお昼寝したいでしょ?」
加賀「私はこうして提督の寝顔を見ながら仕事をするのが、至福の時間です」
阿賀野「こんなところより阿賀野とお部屋で一緒に寝た方が、提督さんも幸せだと思うの」
加賀「そう……私の膝枕では提督は不幸だと言いたいわけね?」
大鳳(命知らずって怖いわ)
阿賀野「阿賀野のお肌はスベスベだし、胸だって大きいし、提督さんだって喜んで抱き着いてくるはずだもん」
加賀「私は若くなくて肌が荒れてて胸が小さくて提督は抱き着きたくない、と……ふふ」
大鳳(初めて満面の笑みの加賀を見たわね、背筋が凍り付きそう)
阿賀野「だから提督さんは阿賀野とお昼寝――」
能代「阿賀野姉ぇストップ! 一緒に部屋に戻ろう、ね!?」
矢矧「大鳳は時間稼ぎしてて! 大和達を呼んでくるから!」
大鳳「私に陸で沈めと?」
加賀「そこを退きなさい、少しその子にはお仕置きが必要みたいだから」
阿賀野「阿賀野は提督さんとお昼寝したいだけだもん! 加賀さんのイジワル!」
能代「火に油をこれ以上注がないで阿賀野姉ぇ! 鎮守府壊れちゃうから!」
大鳳(能代と矢矧は大変ね、長女が一番末っ子みたいに手がかかるなんて)
能代「大鳳さんも他人事みたいな視線を私達に向けてないで手伝って下さい!」
大鳳「だって他人事だもの」
――――被害報告。大和中破、武蔵小破、他多数流れ弾により軽傷。施設二ヶ所損壊。
阿賀野「提督さん、お昼寝しましょ」
大鳳(この子の精神は鉄で出来ているのかしら……)
提督「んー……むにゃ……」
加賀「真っ昼間から良い度胸ね阿賀野、部屋で酒匂を抱き枕にでもして寝てなさい」
阿賀野「阿賀野は提督さんとお昼寝したいの。加賀さんだって一緒にお昼寝したいでしょ?」
加賀「私はこうして提督の寝顔を見ながら仕事をするのが、至福の時間です」
阿賀野「こんなところより阿賀野とお部屋で一緒に寝た方が、提督さんも幸せだと思うの」
加賀「そう……私の膝枕では提督は不幸だと言いたいわけね?」
大鳳(命知らずって怖いわ)
阿賀野「阿賀野のお肌はスベスベだし、胸だって大きいし、提督さんだって喜んで抱き着いてくるはずだもん」
加賀「私は若くなくて肌が荒れてて胸が小さくて提督は抱き着きたくない、と……ふふ」
大鳳(初めて満面の笑みの加賀を見たわね、背筋が凍り付きそう)
阿賀野「だから提督さんは阿賀野とお昼寝――」
能代「阿賀野姉ぇストップ! 一緒に部屋に戻ろう、ね!?」
矢矧「大鳳は時間稼ぎしてて! 大和達を呼んでくるから!」
大鳳「私に陸で沈めと?」
加賀「そこを退きなさい、少しその子にはお仕置きが必要みたいだから」
阿賀野「阿賀野は提督さんとお昼寝したいだけだもん! 加賀さんのイジワル!」
能代「火に油をこれ以上注がないで阿賀野姉ぇ! 鎮守府壊れちゃうから!」
大鳳(能代と矢矧は大変ね、長女が一番末っ子みたいに手がかかるなんて)
能代「大鳳さんも他人事みたいな視線を私達に向けてないで手伝って下さい!」
大鳳「だって他人事だもの」
――――被害報告。大和中破、武蔵小破、他多数流れ弾により軽傷。施設二ヶ所損壊。
阿賀野「提督さん、お昼寝しましょ」
大鳳(この子の精神は鉄で出来ているのかしら……)
179: 2014/05/15(木) 14:18:32.33 ID:PjSHZNuAO
曙のクソ提督はデレを聞いてから照れ隠しにしか聞こえなくなった
安価↓1~3で艦娘指定よろしくです、状況や組み合わせ指定ありです
安価↓1~3で艦娘指定よろしくです、状況や組み合わせ指定ありです
184: 2014/05/15(木) 14:28:57.39 ID:PjSHZNuAO
~次回~
・“軽巡洋艦”北上
・揺らされ続ける蒼龍
・重巡洋艦の良いところ
の、三本でお送りします
更新は夕方以降の予定です
・“軽巡洋艦”北上
・揺らされ続ける蒼龍
・重巡洋艦の良いところ
の、三本でお送りします
更新は夕方以降の予定です
189: 2014/05/15(木) 22:25:27.91 ID:PjSHZNuAO
大鳳「どうして“軽巡洋艦”のままなの?」
北上「直球で聞いてくるね、まぁいいけどさ」
大鳳「木曾と同じ様に、貴女と大井も重雷装巡洋艦に練度を上げれば改造できると聞いたのだけど」
北上「そうだよー」
大鳳「どうしてならないの?」
北上「なんとなく」
大鳳「なんとなく……」
北上「そう、なんとなく。って言ったら、前のところからここへ厄介払いされた」
大鳳「改造すれば戦力として更に期待できるのに、なんとなくで嫌がったら大抵はそうなると思うわ」
北上「んー……だから嫌なのかも。戦力じゃなきゃいらない、なんて言われたら誰でも嫌じゃない?」
大鳳「それで結局、軽巡洋艦のままケッコンカッコカリまでしたのね」
北上「ここの提督面白かったから、“じゃあしたくなるまで待つ、出撃はしてくれよ?”って。意地になってならなかったら、いつの間にかケッコンカッコカリしてた」
大鳳「一度も改造について言われなかったの?」
北上「いやーそれがさーケッコンカッコカリの書類書いてる時にそれとなく聞いてみたら、“あっ忘れてた”、だって。おかしくって書類一枚破っちゃったよ」
大鳳「提督のこと、好きなの?」
北上「好きっていうか何て言うか、提督と居たら退屈しないんだよねー変わり者ばっかり来るしさ」
大鳳(それ私も含まれてないわよね?)
北上「だから、好きかどうかは別にして、一緒に居たいとは思ってるよ」
大鳳「そう……」
大鳳(それだけ幸せそうな笑顔してるのは、絶対に提督が好きな証拠だと思うわよ、北上)
提督「アレ? 何か服変わってないか? それに魚雷発射管も――」
北上「なんとなく重雷装巡洋艦になったハイパー北上様だよー提督、これからも大井っち共々よろしくね」
提督「あぁ、今まで通り、これからもよろしく頼む」
北上(やっぱり、提督が見てくれるのは“重雷装巡洋艦の北上”じゃなくて“私”なんだね……)
北上「提督」
提督「何だ?」
北上「――好きだよ、誰よりも」
北上「直球で聞いてくるね、まぁいいけどさ」
大鳳「木曾と同じ様に、貴女と大井も重雷装巡洋艦に練度を上げれば改造できると聞いたのだけど」
北上「そうだよー」
大鳳「どうしてならないの?」
北上「なんとなく」
大鳳「なんとなく……」
北上「そう、なんとなく。って言ったら、前のところからここへ厄介払いされた」
大鳳「改造すれば戦力として更に期待できるのに、なんとなくで嫌がったら大抵はそうなると思うわ」
北上「んー……だから嫌なのかも。戦力じゃなきゃいらない、なんて言われたら誰でも嫌じゃない?」
大鳳「それで結局、軽巡洋艦のままケッコンカッコカリまでしたのね」
北上「ここの提督面白かったから、“じゃあしたくなるまで待つ、出撃はしてくれよ?”って。意地になってならなかったら、いつの間にかケッコンカッコカリしてた」
大鳳「一度も改造について言われなかったの?」
北上「いやーそれがさーケッコンカッコカリの書類書いてる時にそれとなく聞いてみたら、“あっ忘れてた”、だって。おかしくって書類一枚破っちゃったよ」
大鳳「提督のこと、好きなの?」
北上「好きっていうか何て言うか、提督と居たら退屈しないんだよねー変わり者ばっかり来るしさ」
大鳳(それ私も含まれてないわよね?)
北上「だから、好きかどうかは別にして、一緒に居たいとは思ってるよ」
大鳳「そう……」
大鳳(それだけ幸せそうな笑顔してるのは、絶対に提督が好きな証拠だと思うわよ、北上)
提督「アレ? 何か服変わってないか? それに魚雷発射管も――」
北上「なんとなく重雷装巡洋艦になったハイパー北上様だよー提督、これからも大井っち共々よろしくね」
提督「あぁ、今まで通り、これからもよろしく頼む」
北上(やっぱり、提督が見てくれるのは“重雷装巡洋艦の北上”じゃなくて“私”なんだね……)
北上「提督」
提督「何だ?」
北上「――好きだよ、誰よりも」
193: 2014/05/15(木) 23:19:21.95 ID:PjSHZNuAO
誤解を生みそうなので補足をば
この提督は北上を艦娘として見ていない訳ではなく、一番その艦娘にとってやりやすい環境を作り、作戦を立てているだけです
軽巡洋艦なら軽巡洋艦として、重雷装巡洋艦なら重雷装巡洋艦として作戦を立てるだけで、重雷装巡洋艦でない北上は使えないからいらないという風には考えていないということです
“重雷装巡洋艦としてではなく私を”、と書いたのは、軽巡洋艦だろうと重雷装巡洋艦だろうと北上は北上なので、そこに提督が大きな差異を見出だしていないという意味です
艦娘も生きて意思を持ってるのならば、自分の意志を尊重した上で大事にしてくれる提督の方が良いのではないか、と考えて書いたつもりです
しっかり伝えられる表現力が足りなくてすいません
この提督は北上を艦娘として見ていない訳ではなく、一番その艦娘にとってやりやすい環境を作り、作戦を立てているだけです
軽巡洋艦なら軽巡洋艦として、重雷装巡洋艦なら重雷装巡洋艦として作戦を立てるだけで、重雷装巡洋艦でない北上は使えないからいらないという風には考えていないということです
“重雷装巡洋艦としてではなく私を”、と書いたのは、軽巡洋艦だろうと重雷装巡洋艦だろうと北上は北上なので、そこに提督が大きな差異を見出だしていないという意味です
艦娘も生きて意思を持ってるのならば、自分の意志を尊重した上で大事にしてくれる提督の方が良いのではないか、と考えて書いたつもりです
しっかり伝えられる表現力が足りなくてすいません
195: 2014/05/16(金) 01:06:20.72 ID:pNTgMjVAO
蒼龍「飛龍、この前はよくも濡れ衣被せてくれたわね……」
飛龍「提督が顔赤らめてたのは事実でしょ」
蒼龍「別に見せようと思ってやったわけじゃないし、むしろ私は被害者だったじゃない」
飛龍「私もうっかりを装ってはだけて誘惑したかったのに、出来なくなったから腹いせに」
蒼龍「濡れ衣どころか八つ当たりじゃないの! っていうか何考えてんのよ!?」
飛龍「加賀が鉄壁過ぎるから、多少は強引にいかないとね」
蒼龍「バレたらこの前みたいに鎮守府が壊れるからやめて」
大鳳「――あっ蒼龍居たわよ」
瑞鳳「やっと見付けた」
RJ「走り回ってちょっと疲れてもうたわ」
蒼龍「三人で息切らせながらどうしたのよ、何か用? それと瑞鳳、この前はよくもやってくれたわね」
瑞鳳「まぁまぁ抑えて抑えて、ちょっとした見解の相違ってやつじゃない」
大鳳「今日はちょっとある噂を検証したくて、蒼龍に協力して欲しいの」
RJ「コレがホンマやったら、世紀の大発見なんよ」
蒼龍「今は演習も無いし、時間もあるから協力してもいいけど……どういう噂なの?」
瑞鳳「ふふふー……」
RJ「ちょっと動かんとってな」
蒼龍「な、何で両脇から拘束されてるのよ!」
大鳳「蒼龍、コレはとても重要なことなの。私達の希望なの」
蒼龍(目が真剣すぎて怖い……)
大鳳「では――大鳳、いきます!」
蒼龍「えっ、ちょっ、ひゃあっ!? どこ触ってんのよ大鳳!」
大鳳「張り・感触・大きさ、どれも申し分無いわね……確かに揉んだら御利益がありそう」
瑞鳳「私も私も!」
蒼龍「うひゃっ!? ちょっ、やめ――」
RJ「うちも触るで!」
蒼龍「だ、ダメ、だって……ばぁ……」
大鳳(あっ何か艶っぽい、着物も乱れてきて胸が……)
提督「蒼龍ー次の出撃について話が――」
飛龍(提督ってこういう時顔赤らめて固まるから可愛いのよね)
蒼龍「あっ……あっ……きゃあぁぁぁぁぁっ!?」
提督「悪い! 後にする!」
蒼龍「また……また見られた……私が何したってのよ……」
飛龍「良かったじゃない、提督は少なくとも蒼龍の胸は嫌いじゃないみたいだから」
蒼龍「そういう問題じゃないわよぉ……」
蒼龍「で、結局何でこんなことしたの?」
大鳳「揉んだら大きくなる御利益があるって聞いて」
蒼龍「誰に?」
ペッタン's「飛龍」
蒼龍「飛龍ぅぅぅぅぅ!!」
飛龍「提督が顔赤らめてたのは事実でしょ」
蒼龍「別に見せようと思ってやったわけじゃないし、むしろ私は被害者だったじゃない」
飛龍「私もうっかりを装ってはだけて誘惑したかったのに、出来なくなったから腹いせに」
蒼龍「濡れ衣どころか八つ当たりじゃないの! っていうか何考えてんのよ!?」
飛龍「加賀が鉄壁過ぎるから、多少は強引にいかないとね」
蒼龍「バレたらこの前みたいに鎮守府が壊れるからやめて」
大鳳「――あっ蒼龍居たわよ」
瑞鳳「やっと見付けた」
RJ「走り回ってちょっと疲れてもうたわ」
蒼龍「三人で息切らせながらどうしたのよ、何か用? それと瑞鳳、この前はよくもやってくれたわね」
瑞鳳「まぁまぁ抑えて抑えて、ちょっとした見解の相違ってやつじゃない」
大鳳「今日はちょっとある噂を検証したくて、蒼龍に協力して欲しいの」
RJ「コレがホンマやったら、世紀の大発見なんよ」
蒼龍「今は演習も無いし、時間もあるから協力してもいいけど……どういう噂なの?」
瑞鳳「ふふふー……」
RJ「ちょっと動かんとってな」
蒼龍「な、何で両脇から拘束されてるのよ!」
大鳳「蒼龍、コレはとても重要なことなの。私達の希望なの」
蒼龍(目が真剣すぎて怖い……)
大鳳「では――大鳳、いきます!」
蒼龍「えっ、ちょっ、ひゃあっ!? どこ触ってんのよ大鳳!」
大鳳「張り・感触・大きさ、どれも申し分無いわね……確かに揉んだら御利益がありそう」
瑞鳳「私も私も!」
蒼龍「うひゃっ!? ちょっ、やめ――」
RJ「うちも触るで!」
蒼龍「だ、ダメ、だって……ばぁ……」
大鳳(あっ何か艶っぽい、着物も乱れてきて胸が……)
提督「蒼龍ー次の出撃について話が――」
飛龍(提督ってこういう時顔赤らめて固まるから可愛いのよね)
蒼龍「あっ……あっ……きゃあぁぁぁぁぁっ!?」
提督「悪い! 後にする!」
蒼龍「また……また見られた……私が何したってのよ……」
飛龍「良かったじゃない、提督は少なくとも蒼龍の胸は嫌いじゃないみたいだから」
蒼龍「そういう問題じゃないわよぉ……」
蒼龍「で、結局何でこんなことしたの?」
大鳳「揉んだら大きくなる御利益があるって聞いて」
蒼龍「誰に?」
ペッタン's「飛龍」
蒼龍「飛龍ぅぅぅぅぅ!!」
196: 2014/05/16(金) 04:00:28.97 ID:pNTgMjVAO
大鳳「この間は鎮守府を案内してくれてありがとう」
古鷹「いえ、お役に立てたなら何よりです」
大鳳「古鷹は何でここに? その、何というか……変じゃないでしょ?」
古鷹「別に提督は変わった艦娘だけを狙って迎え入れてる訳じゃないですし、皆は個性的なだけですよ」
大鳳「そ、そうね」
大鳳(個性で済ませていいレベルなのかしら……)
古鷹「えっと、私がここに来た理由、でしたよね?」
大鳳「えぇ、良ければ聞かせてもらえるかしら」
古鷹「……性能です」
大鳳「性能?」
古鷹「火力・雷装・対空・装甲・耐久力。どれも新しく着任した重巡洋艦より劣っているから、お前はいらないって言われちゃいました」
大鳳「そんなのって……!」
古鷹「別に悲しいとかはなかったです。お役に立てなくて悔しい、とは思いましたけど……」
大鳳(確かに艦娘も兵器である以上、そういう判断を下されてもおかしくない……その提督を責めるのは筋違いだわ、でも……)
古鷹「そんな顔しないで下さい。私は別に前の提督を恨んだりしていませんよ」
大鳳「優しいのね」
古鷹「私を建造して下さった方ですから」
大鳳「それで、ここの提督には何て言われたの?」
古鷹「それが――」
古鷹「ここには愛宕さんや利根さんも居ます。何故私を受け入れたんですか?」
提督「それ、何か関係あるのか?」
古鷹「私はお二人と比べたら総合的に性能が劣っていますし……」
提督「あぁ、確かに言われてみりゃそうだな」
古鷹「だったら何故――」
提督「性能だけでお前等戦ってんのか? 深海棲艦倒すのは高性能の奴等に任せて、鎮守府で優雅に吉報を待ってたいのか? 仲間が沈んでいくのを、黙って見てるのか?」
古鷹「そんなわけないです!」
提督「ん、なら問題ない」
古鷹「え……?」
提督「戦う意思があるなら、戦わせてやる。守りたいものがあるなら、守らせてやる。やりたいことがあるなら、やらせてやる。他人のやり方なんざ知ったこっちゃない、性能が足りないってんなら個性と作戦とやる気でカバーだ」
古鷹「……ふふっ」
提督「そうだ、笑って戦え、自分を誇れ、胸を張れ、俯くな。そんでもって、勝って最後まで生き残って泣け」
古鷹「――はい!」
古鷹「――って言われました」
大鳳(提督って意外に熱い人だったのね……)
古鷹「いえ、お役に立てたなら何よりです」
大鳳「古鷹は何でここに? その、何というか……変じゃないでしょ?」
古鷹「別に提督は変わった艦娘だけを狙って迎え入れてる訳じゃないですし、皆は個性的なだけですよ」
大鳳「そ、そうね」
大鳳(個性で済ませていいレベルなのかしら……)
古鷹「えっと、私がここに来た理由、でしたよね?」
大鳳「えぇ、良ければ聞かせてもらえるかしら」
古鷹「……性能です」
大鳳「性能?」
古鷹「火力・雷装・対空・装甲・耐久力。どれも新しく着任した重巡洋艦より劣っているから、お前はいらないって言われちゃいました」
大鳳「そんなのって……!」
古鷹「別に悲しいとかはなかったです。お役に立てなくて悔しい、とは思いましたけど……」
大鳳(確かに艦娘も兵器である以上、そういう判断を下されてもおかしくない……その提督を責めるのは筋違いだわ、でも……)
古鷹「そんな顔しないで下さい。私は別に前の提督を恨んだりしていませんよ」
大鳳「優しいのね」
古鷹「私を建造して下さった方ですから」
大鳳「それで、ここの提督には何て言われたの?」
古鷹「それが――」
古鷹「ここには愛宕さんや利根さんも居ます。何故私を受け入れたんですか?」
提督「それ、何か関係あるのか?」
古鷹「私はお二人と比べたら総合的に性能が劣っていますし……」
提督「あぁ、確かに言われてみりゃそうだな」
古鷹「だったら何故――」
提督「性能だけでお前等戦ってんのか? 深海棲艦倒すのは高性能の奴等に任せて、鎮守府で優雅に吉報を待ってたいのか? 仲間が沈んでいくのを、黙って見てるのか?」
古鷹「そんなわけないです!」
提督「ん、なら問題ない」
古鷹「え……?」
提督「戦う意思があるなら、戦わせてやる。守りたいものがあるなら、守らせてやる。やりたいことがあるなら、やらせてやる。他人のやり方なんざ知ったこっちゃない、性能が足りないってんなら個性と作戦とやる気でカバーだ」
古鷹「……ふふっ」
提督「そうだ、笑って戦え、自分を誇れ、胸を張れ、俯くな。そんでもって、勝って最後まで生き残って泣け」
古鷹「――はい!」
古鷹「――って言われました」
大鳳(提督って意外に熱い人だったのね……)
202: 2014/05/16(金) 04:30:59.34 ID:pNTgMjVAO
~次回~
・気高き狼
・大和は人気者
・魚雷がウズウズ
の、三本でお送りします
更新は今日はちょっと出来ないかもしれません
リクエストして下さった方には申し訳無いのですが、明日には必ず書きますのでお待ち下さい
それではまた
・気高き狼
・大和は人気者
・魚雷がウズウズ
の、三本でお送りします
更新は今日はちょっと出来ないかもしれません
リクエストして下さった方には申し訳無いのですが、明日には必ず書きますのでお待ち下さい
それではまた
203: 2014/05/16(金) 07:35:38.16 ID:UACeDeZz0
乙
211: 2014/05/16(金) 10:13:14.96 ID:pNTgMjVAO
予測変換で『り』って入れたら『RJ』って一番最初に出てくる携帯が悪い
二次ネタとかも色々使ってるから、知らなかった人すいません
皆様解説感謝です、お礼にうちの赤城が訪問して回るそうです
二次ネタとかも色々使ってるから、知らなかった人すいません
皆様解説感謝です、お礼にうちの赤城が訪問して回るそうです
224: 2014/05/16(金) 22:01:35.99 ID:pNTgMjVAO
~シルエットクイズ~
提督「横向け――髪型変えてるけど龍驤だな」
提督「次は……飛んでみろ――飛べない? なら扶桑の方だな」
大鳳(判別方法に容赦がないわ……)
――――
日付変わるぐらいに投下予定です
提督「横向け――髪型変えてるけど龍驤だな」
提督「次は……飛んでみろ――飛べない? なら扶桑の方だな」
大鳳(判別方法に容赦がないわ……)
――――
日付変わるぐらいに投下予定です
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