2: 2009/07/18(土) 20:59:58.44 ID:EDw7Ayqq0
-nのフィールド

真紅「お父様…お父様なのですか?」

ローゼン「やあ真紅、アリスになったのかい?おめでとうと言いたいところなんだけれど…」

紅「何かあったのですか?」

ロ「実は…私はアリスゲームを望んではいないのだ」

紅「え…?」
ローゼンメイデン 愛蔵版 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
3: 2009/07/18(土) 21:01:58.02 ID:EDw7Ayqq0
ロ「私以外の誰かが望んだことらしい。そこで、君に2つほど頼みがある」

紅「は、はい。なんなりと」

ロ「1つ目は、6つのローザミスティカを返してくれないか?」

紅「は、はい。わかりました」

ロ「2つ目は、明日午後3時、場所はどこでもいい、姉妹達を1ヶ所に集めて欲しい」

紅「わかりました」(桜田家でいいわね)

ロ「ありがとう。いい子だ。じゃあ、私は用事があるので…あぁ、あと1つだけ」

紅「なんでしょうか?」

ロ「願い事を1つ言ってみなさい」

紅「は、はい… 私の願いは…姉妹全員で暮らすことです」

ロ「ふふっ、了解。じゃあ私はここで」

紅「ああ、待ってください!…行ってしまったわ」

4: 2009/07/18(土) 21:03:59.10 ID:EDw7Ayqq0
-桜田家への帰り道

紅(場所は桜田家でいいとして…翠星石と雛苺は家にいるからいいわ
金糸雀と蒼星石は呼べば来るからいいけど…問題なのは水銀燈と雪華綺晶ね)

ジュン「あのさ…」

紅「なに?」

ジ「ローゼンが言ってたアリスゲームを望んでいる奴ってさ…」

紅「え?」

ジ「ローゼンに恨みがある奴だと思うんだ、例えば弟子とか」

紅「ば、馬鹿いわないで頂戴!お父様に限ってそんなことあるはずが…言葉を慎みなさい!
罰として明日は桜田家にドールを集めることにするわ!!」

ジ「えー!?」

5: 2009/07/18(土) 21:06:01.37 ID:EDw7Ayqq0
-その頃…

水銀燈「あれ?私…生きてる?」

金糸雀「えーと確かカナは…」

翠星石「うーん…ってあれ?」

蒼星石「あれ…?僕は…アリスゲームに…」

雛苺「とりあえず帰るのー」

ロ「さあ雪華綺晶…いいやきらきー…帰ろう。そして君の体を作らないとね」

雪華綺晶「はい…お父様」

ロ「あと、君にも話すことがある」

7: 2009/07/18(土) 21:08:04.97 ID:EDw7Ayqq0
-桜田家

翠「ちょっと真紅!詳しく聞かせてもらおうかです!」

紅「何をかしら?」

翠「だから、なんで翠星石はアリスゲームに負けたはずなのにこうして生きてるですか!?」

雛「翠星石、とりあえず落ち着くの」

紅「実は、お父様がアリスゲームを望んでなかったの。だからあなた達は生き返ったのよ」

翠「な、なんですとー!」

雛「だから落ち着くの」

9: 2009/07/18(土) 21:10:02.93 ID:EDw7Ayqq0
紅「そこで、2人に頼みがあるのだわ。明日午後2時40分に、雛苺は金糸雀を、
翠星石は蒼星石をここに呼んできてほしいの」

翠「でも、水銀燈と雪華綺晶はどうするのですか?」

紅「その2人は私に任せるのだわ」

翠「でも大丈夫ですか?」

紅「確証はないけど、頑張るわ」

翠「ん?ところでジュンは?」

紅「疲れたとか言って上に行ったわ」

翠「どうりで静かなわけですぅ」

11: 2009/07/18(土) 21:12:01.66 ID:EDw7Ayqq0
-翌日、午後2時40分

翠「それじゃあ行ってくるです」

雛「ヒナも行ってくるのー」

紅「いってらっしゃい、2人とも。さてそろそろ私も行って来るのだわ」

ジ「ああ、気をつけて」(今の内に紅茶でも用意しておくか)

-薔薇屋敷

翠「蒼星石ぃー!蒼星石ぃー!いるなら返事しやがれですぅー!」

蒼「やぁ…翠星石…」

翠「蒼星石…うぐっ!…うわああん会いたかったですよ蒼星石ぃーーー!」がばっ

蒼(しばらく…このままにしてあげよう…)

13: 2009/07/18(土) 21:14:02.70 ID:EDw7Ayqq0
-5分後

蒼「落ち着いた?」

翠「はい…です」

蒼「ちょっと質問してもいい?アリスゲームは終わったのかい?」

翠「はい…です」

蒼「僕…うまく他のドールと話せないだけど…大丈夫かな?」

翠「大丈夫ですよ。今までの蒼星石は氏んだんです。またこれから
新しい蒼星石が始まるんですよ」

蒼「うーん…そういうものかな」

翠「そういうものですよ。はっちゃける感じでいけば大丈夫です
ほら、もう行くですよ」

蒼「ああ、行こうか」

15: 2009/07/18(土) 21:16:05.10 ID:EDw7Ayqq0
-草笛家

雛「かなりあーかなりあー」

金「なっ!雛苺!なぜここがわかったの!?」

雛「姉妹の勘なのよ?」

金「勘って…そんなことより何のようかしら?」

雛「今から来て欲しい場所があるの」

金「わかったかしら。ところで質問があるわ。アリスゲームは終わったのかしら?」

雛「そうなのー」

16: 2009/07/18(土) 21:18:03.83 ID:EDw7Ayqq0
みつ「あら?誰かしら?」

雛「うゆ?誰?」

金「そういえば雛苺には教えてなかったかしらね。
いつか言っていたカナのマスターのみっちゃんかしら」

み(はっ!口リっ子…!)

雛(!?)

み(プチッ)「うわあああああああああああああああ!」スリスリスリスリスリ…

17: 2009/07/18(土) 21:20:04.17 ID:EDw7Ayqq0
雛「ぴぎゃああああああああああああああ!?」

み「はっ!ごめんなさい!つい…」

金「ごめんですんだら警察はいらないかしら…」

雛「そうなの…」

み「それで?どこに行くの?」

雛「行けばわかるのよ」

み「ふーん…みっちゃん行きたくなって来ちゃったなぁ…」

雛「来てもいいのよ?」

み「へーじゃあ行ってみようかな…?どうやって行くの?」

雛「そこの鏡を使うのよ」

18: 2009/07/18(土) 21:22:07.64 ID:EDw7Ayqq0
-病院

紅「ここに水銀燈がいるの? 水銀燈ー!いるなら返事くらいしなさーい」

銀「何の用よぉ真紅…今はアリスゲームをしたい気分じゃないわ…」

紅(なんで赤十字の上に…)「行ってほしい場所があるの」

銀「いやよめんどくさい」

紅「それは残念ね…お父様に会えるかもしれないのに」

銀(!?)

紅「あと、ヤクルトもあったような…」

銀(!?)

19: 2009/07/18(土) 21:24:06.60 ID:EDw7Ayqq0
紅「行かないならしょうがないわね、さようなら」

銀「ま、待ちなさい真紅!ちょ、ちょっとだけなら言ってもいいわよ。
い、いや別にお父様とヤクルトが目当てというわけではないわっ!」

紅「行きますか?行きませんか?」

銀「ちょ、ちょっとだけよぉ!」

紅(お父様に会いたがってたから当然かしら?次は雪華綺晶ね)

20: 2009/07/18(土) 21:26:06.54 ID:EDw7Ayqq0
-ローゼン家

紅「ついたわ」

銀「真紅、さっき言ってた場所はここなの?」

紅「いいえ、ちがうわ…。!?水銀燈、静かにして!」

ロ「ほら、これが新しい体だ」

雪「ありがとうございます。お父様」

銀(あれが、お父様…?で、近くにいるドールは…!?あ、あれ…雪華綺晶じゃない!)

紅(驚きね…雪華綺晶がお父様と一緒に住んでるだなんて…)

銀(これは2人に言うべきことがあるわねぇ…)

21: 2009/07/18(土) 21:28:07.86 ID:EDw7Ayqq0
紅(!?水銀燈…今出たらまずいわ!)

銀(は、離しなさいよぉ!ここで出なかったらいつ出るのよ!)

ロ「どうだ?新しい体は」

雪「とてもいいです。お父様」

紅・銀「うわああああああ」ドシーン

ロ「おや、君たちは…」

銀「いたた…って、真紅!いつまで私にのってるの!?」

紅(雰囲気最悪なのだわ…)

22: 2009/07/18(土) 21:30:09.40 ID:EDw7Ayqq0
-桜田家

ジ「おっ来たか」

雛「連れてきたのよー」

金「ほら、ここかしら」

み「あら、ジュンジュンの家じゃない」

ジ「って草笛さん!?」

み「ここで何があるの?」

ジ「いえ、なんでもないですよ…」(教えたら発狂するだろうな…)

23: 2009/07/18(土) 21:32:12.03 ID:EDw7Ayqq0
翠「ほら、ここですよ」

蒼「ここが…翠星石の家?」

翠「そうですよ」

み「はっ!君は…誰?」

蒼「ねえ、あのドールと人間?は誰?」

翠「そういえば蒼星石は会ったことがなかったですね
あれは第2ドールの金糸雀とそのマスターのデカ人間こと草笛みつです」

蒼「確かに心の木は大きいけど…」

24: 2009/07/18(土) 21:34:13.08 ID:EDw7Ayqq0
翠「ほら、あいさつするですぅ」

蒼「えーと始めまして。僕は第4ドールの蒼星石です」

金「こちらこそよろしくかしら」

み「僕っ子!?僕っ子とはやるわね!」

蒼「えっ?」(なんか嫌な予感が…)

み「じゃ遠慮なく…」スリスリスリスリ…

蒼「何でーーー!?」

ジ(えーとあとは3人か)

25: 2009/07/18(土) 21:36:09.46 ID:EDw7Ayqq0
-ローゼン家

紅・銀「申し訳ありませんお父様こんな無礼なことをしてしまい…」ペコペコ

ロ「わ、わかったよ。許してあげるから謝るのはやめなさい」

雪(…ユニーク)

ロ 「多分きらきーを呼び出そうと思ってここまで来たんだろう?」

紅「はい…」

銀(あれ?私は?)

ロ「さあ、もう時間がない。真紅、案内してくれるかな?」

紅「はい、お父様」

ロ「さあいこうか、きらきー、水銀燈」

銀・雪「はい…お父様」

27: 2009/07/18(土) 21:38:10.31 ID:EDw7Ayqq0
-桜田家

ジ「おっ来たようだな」

紅「ほら、ここよ」

翠「あっやっと来たですね」

み「えっ?何が?」

銀「お父様ぁ~」

雪(お姉さま…ファザコン?)

ロ「やあ、私の娘たち」

翠「誰…ですか?」こそこそ

蒼(そういえば翠星石は対人恐怖症だったっけ)

み「まさか…全ドール…集結…?」

28: 2009/07/18(土) 21:40:10.97 ID:EDw7Ayqq0

ロ「私が…君達を作ったローゼンだ」

金・翠・蒼・雛「お、お父様!?」

ロ「ああ、そうだ」

雛「ねーねー!ヒナ、抱っこして欲しいのー!」

ロ「ああ、いいよ」

翠「あっ!チビ苺だけずりーです翠星石もしてください!」
蒼「僕も僕も!」
金「カナもー」
紅「私も!」

ロ「しょうがないな。もう皆まとめてかかってこい!」

29: 2009/07/18(土) 21:42:19.70 ID:EDw7Ayqq0
銀「何よ皆して大人気ない」

雪「まあまあ。あなたも抱っこして貰いたいのではなくて?」

銀「なっ…私は別に…

雪「なら私も行って来ます」

銀「え?ちょっ、ちょっと待ちなさいよ!」



み「まさか全ドール+製作者に出会えるとは…私の人生に一切の悔いなし…」ブシュアアアアア…

ジ「ええ!?ちょっと…ティッシュティッシュ!」

30: 2009/07/18(土) 21:44:16.84 ID:EDw7Ayqq0
銀金翠蒼紅雛雪「あはははははははは…」

ロ「あははははははははは…」



ジ「よし、草笛さんはソファーに寝かせた。そろそろお湯が沸きあがる頃だな」

31: 2009/07/18(土) 21:46:17.69 ID:EDw7Ayqq0
-5分後

紅「ところでお父様、今までどこで何をしていたのですか?」

銀「そうですよ。なぜ姿を消したのですか?」

ロ「うーん…その話はちょっとしたくはないんだけど…どうしても、っていうなら…」

金翠蒼雛雪 「とても聞きたいです!」

ロ「しょうがない、ちょっとだけだよ」



紅「あと、ジュン」

ジ「何?」

紅「ヤクルトはあるかしら?」

ジ「ヤクルトねぇ。姉ちゃんが昨日買ってきてたような…」

紅「頼んだわよ」

32: 2009/07/18(土) 21:48:17.31 ID:EDw7Ayqq0
ロ「とりあえずテーブルの椅子に座りなさい」

全員「はーい」

ジ「紅茶入ったぞ。あとヤクルト」

銀「あら、気が利くわねぇ」

ロ「さぁ、始めるよ。実は私は君達を作った後、誰かに誘拐されたんだ」

金「顔は覚えてないのですか?」

ロ「さぁ、覆面だったしね。そしてどこかに監禁されたんだ」

翠「どんな場所だったとかは覚えていますか?」

ロ「うーん、人形を作るときに出る音がしたから近くに人形師がいたことは覚えているんだけど…」

紅「どんな声だったとかは覚えていますか?」

ロ「そういえば弟子の声にそっくりだったような…」

33: 2009/07/18(土) 21:50:19.42 ID:EDw7Ayqq0
雪「その誰かに何か言われませんでしたか?」

ローゼン「ああそうそう、『アリスゲームが終わるまでここから出られない』と言ったんだ
アリスゲームって何のことだ、と言ったら『お前の人形たちが頃し合いするゲームさ』っと
私は激怒したさ。ふざけるな、私の娘たちに頃し合いをさせるな、ってね。そういったら、
『くっくっく…それはどうかな…?運命はもう動き出してるんですよ?』って」

銀「運命…?」

雛「?」

蒼「なるほどね。つまりアリスゲームの犯人と誘拐事件の犯人は同一人物、ということだ」

紅・銀「それにしても、お父様を誘拐するなんて、許せないわ!」

ロ「私の話は以上だ」

34: 2009/07/18(土) 21:52:24.25 ID:EDw7Ayqq0
み「…ん?あれ?私…?」

ジ「やっと起きましたか。今まで気を失ってたんですよ?」

み「は!こうしちゃいられない!残るドールはあと…2人…!」

銀「うわ!なっなに…?」

み「行くぜえええええええええええええ!」スリスリスリスリ…

銀「うわ!ちょっ、ちょっと、何なのよ!」

み「は!これは…悪魔系天使!」

銀「天使って…めぐみたいなこと言わないでよぉ!」

み「これこそ私が探し求めてきたものよ!」

35: 2009/07/18(土) 21:54:23.50 ID:EDw7Ayqq0
銀「ちょっと、いい加減離しなさいよぉ!」

み「よし、最後のターゲット、ロックオン!」

銀「ああいたたたたた…」

み「これで…ラストだあああああああああああああああ!」スリスリスリスリスリ…

雪「…」

み「何!?声ひとつ上げないなんて、なかなかやるわね!」



蒼「顔、あんなにこすっちゃっても大丈夫なんですか?」

ロ「ああ、大丈夫だ」

36: 2009/07/18(土) 21:56:25.19 ID:EDw7Ayqq0
-5分後

みつ「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい…」

銀「まあ今日はこのくらいで許してあげるけど…次は容赦しないわよ」

雪「まあまあお姉さま、あんなに言ってることですし…」

ジ「裁縫見てください!」

ロ「ああ、いいよ」

み「あ!ちょっと質問があるんですが!」

ロ「ああ、あとで聞くよ」

38: 2009/07/18(土) 21:58:28.76 ID:EDw7Ayqq0
-1時間後

み「はっ!忘れるところだったわ!皆で記念撮影しましょう!」

紅「記念撮影?」

み「さあ皆、並んで並んで!」

翠「お、お父様からあんな話を聞いた後にそんなこと…」 

蒼「いいじゃない翠星石。僕は入るよ?」

翠「…蒼星石がそういうなら…」

40: 2009/07/18(土) 22:00:25.66 ID:EDw7Ayqq0
ロ「さあ皆、入った入った」

全員「はーい」

み「よし、自動シャッターにして…」

全員「3!2!1!はい、チーズ!」パシャ
 
-その頃…

?「そろそろ…始めるか」

?「はい…」

41: 2009/07/18(土) 22:02:26.94 ID:EDw7Ayqq0
-夜・病院

銀「…んで、私はお父様に会ったのよ」

めぐ「ふーん。どんな人だった?」

銀「紳士らしくていい人だったわ。あとは変な人間にほお擦りされたり…
あと、妹たちといるのもいいかなとも思えてきた」

め「…ねえ水銀燈、本当にアリスゲームは終わったの?」

銀「終わったに決まってるでしょう。まあ終わってないとしてもお父様に会えたからもうしないけど」

め「…」

銀(…そういえば今のめぐにそれは禁句だったわね)

め「…はあ」

銀「なに?」

め「私、また氏ねなかった」

42: 2009/07/18(土) 22:04:27.94 ID:EDw7Ayqq0
銀(!)

め「今度はいつ氏ねるのかなぁ…」

銀「いい加減にしなさい!」

め(ビクッ!)

銀「そんなに氏にたいならそこの窓から飛び降りればいいじゃない!
そんな勇気もないくせに氏にたいとか言うんじゃないわよこの馬鹿っ!」バサッバサッ

め(行っちゃった…ふん!いいもん!水銀燈がいなくったって、私は…)

ヒラヒラ

め(ん?カードが落ちてきたわ…ハートの7?)

43: 2009/07/18(土) 22:06:29.58 ID:EDw7Ayqq0
-草笛家

み「いやー今日は良かった良かった!」

金「かしらかしらー!」

み「もうみっちゃん氏んでもいいわぁ!」

金「…それはいいすぎかしら…」

み「でも…全部のドールを見ても…」

金(まさか…)

み「やっぱりカナが一番だわああああああああああああ!」ズリズリズリズリ…

金「みっちゃんほっぺたがうわああああああああああああ!」

-5分後

金「まだほっぺたが痛いかしら…そしてみっちゃん…早くハートの6を出して欲しいかしら…」

44: 2009/07/18(土) 22:08:37.09 ID:EDw7Ayqq0
-薔薇屋敷

蒼「…」

一葉「…」

蒼「…」

葉「…」

蒼「…」

葉「…出来たか?」

蒼「はい、ロイヤルストレートフラッシュ」

葉「なっ!?」

46: 2009/07/18(土) 22:10:40.01 ID:EDw7Ayqq0
-ローゼン家

ロ「いいかい。もし私の身に何かあったら、すぐにでも姉に教えるんだよ」

雪「わかりましたお父様」

ロ「じゃあ私はまだ作業しなくてはいけないからシャワーでも浴びてきてくれ」

雪「はい、お父様」ガチャ

ロ「さて…。っ!? なんだ君たちはうわなにするやめ」

?「連れて行け」

-数分後

雪「ただいま上がりましたお父様…お父様?」

47: 2009/07/18(土) 22:12:38.54 ID:EDw7Ayqq0
-桜田家

翠「そういえば噂では第9ドールがい」ジ「第8ドールがいないのにか」

翠「なっ…速攻で突っ込まなくてもいいじゃねえですか…」

紅「よしなさい2人とも。それにもう眠りの時間なのだわ」

-5分後

紅「じゃあ私たちはもう寝るわ」

ジ「あーい、おやすみ…やっと静かになったな…勉強でもするか」

48: 2009/07/18(土) 22:14:39.25 ID:EDw7Ayqq0
-30分後

ジ「えーとここはxに-2yを代入して…」ブツブツ

紅「!」

ジ「ん?どうした?真紅…」

紅「nのフィールドから私を呼ぶ声がするのよ…。確かめるから、一緒に来て頂戴」

ジ「なんで僕が!」

紅「あなたは私のマスターだし、あなたしか今起きている人はいないわ。いいからきて頂戴」

ジ「ふん。わかったよ」

50: 2009/07/18(土) 22:16:39.69 ID:EDw7Ayqq0
-nのフィールド

ジ「しかしこんな時間に誰かいるのはかんがえずらいと」紅「!静かにして!」

ジ(なんだ?)

紅(あっちの方から声がするわ。行ってみましょう)

ジ(へいへい…ん?あそこにだれかいるぞ)

紅(あれは…見たことも聞いたこともないドールね…)

51: 2009/07/18(土) 22:18:40.06 ID:EDw7Ayqq0
紅「私を呼んだのは…あなた?」

?「…」

紅「あなた…名前は?…私はローゼンメイデン第5ドール、真紅よ」

薔薇水晶「ローゼンメイデン第8ドール…薔薇…水晶…」

紅「薔薇水晶…?それにローゼンメイデンは7体しかいないはず…」

薔「アリスゲームは終わり…ここからが…本当の…アリス…ゲーム…」スッ

紅「不意打ちで早めに勝負を決めようとしても無駄よ。当たらなかったら意味がないわ」

薔「なら…」

紅「!?」

薔「水晶に…閉じ込めた…」

53: 2009/07/18(土) 22:20:39.82 ID:EDw7Ayqq0
紅「くっ!」(やばいわね…ここはひとまず逃げるしかなさそうね)

薔「ここで終わり…?なんとも手応えがない…」

紅(こうなったら私の全ての力を一箇所にぶつけて壊すしかないわね)

薔「それではさようなら…」

パリィン

紅(よし!)「逃げるわよジュン!」

ジ「ああ!」

薔(逃げられた…)

54: 2009/07/18(土) 22:22:42.89 ID:EDw7Ayqq0
-桜田家

紅「なんとか逃げ切れたみたいね…」

ジ「ああ」ハアハア

紅「とりあえず今日はもう寝ましょう」

ジ「そうだな」ハアハア

翠「あっ!真紅とチビ人間!今までどこほっつき歩いてたですか!」

雛「ふと起きてみたら2人ともいなかったから心配したのよ?」

紅「ちょっと用事を片付けていたのよ…詳しくは明日話すわ…」

ジ「今日はもう疲れた…」ハアハア

55: 2009/07/18(土) 22:24:45.18 ID:EDw7Ayqq0
-翌日

翠「さあ詳しく聞かせてもらおうかですぅ!」

紅「その前に2人にお願いがあるわ」

雛「わかったの!」

翠(早っ!)「お願いってなんですか?」

紅「昨日のように蒼星石を呼んできて欲しいのだわ」

翠「OKですぅ!」

紅「いってらっしゃい。さて私もそろそろ…」

ジ「よし…紅茶を…ん?紅茶が…」

56: 2009/07/18(土) 22:26:44.75 ID:EDw7Ayqq0
-10分後

紅「全員集まったわね」

銀(めぐ…)「話ってなんなのよ」

金(まだほっぺたが…)

雪(お父様…)

紅「あなたたちを呼び出したのはほかでもなく、薔薇水晶のことよ。昨日の夜
nのフィールドで私は薔薇水晶というドールと会った」

ジ「ほい、紅茶とヤクルト」

紅「ありがとうジュン。下僕生活が板についてきたんじゃない?」

ジ「下僕は余計だ」

銀「ひゃっほう!」ゴクッゴクッゴクッ

58: 2009/07/18(土) 22:28:45.32 ID:EDw7Ayqq0
紅「で、話の続きだけど、私はその薔薇水晶に襲われたのだわ」

翠「ちょっとチビ人間!この紅茶冷めちまってアイスティーになってやがるですぅ!」

蒼「僕のはピーチが入ってピーチティー。しかも桃の種入り」

雪「私のはレモンティー…」

雛「紅茶美味しいの」

金「ちょっとみんな!人がせっかく淹れた紅茶に文句つけるのは良くないかしら!」

ジ「そうだそうだ!」

蒼「文句言ってるのは翠星石だけだけどね」

紅「ちょっとみんな!人の話はちゃんと聞いて頂戴!」

翠「元はといえばチビ人間が翠星石の紅茶をアイスティーにしたのが悪いんですぅ…」

蒼「まあまあ、過ぎたことをうだうだ言うのはみっともないよ」

紅「というかみんな少しは黙って飲んでる水銀燈を見習いなさい!」

銀「ええ!?」

59: 2009/07/18(土) 22:30:45.73 ID:EDw7Ayqq0
紅「話を元に戻すのだわ。ここで薔薇水晶に関する情報を募集するわ」

雪華綺晶ノ

紅「はい雪華綺晶。というかこの名前は呼びづらいのできらきーでいいかしら?」

雪「はい。薔薇水晶に関する情報はありませんが、昨日あったことを話します」

紅「続けて頂戴」

雪「はい。端的に言うと、お父様が昨日から見つからないのです」

金・翠・蒼・雛「!?」

60: 2009/07/18(土) 22:32:48.11 ID:EDw7Ayqq0
紅・銀「それは心配ね。探しに行きましょう」

翠「2人ともnのフィールドに行っちまったですぅ…」

金・雛「(カナ・ヒナ)たちも探しに行くのよ!」

翠「チビ苺まで…」

雪「私も!」

蒼「待って!僕も行く!」

翠「あっちょっと、翠星石もいくですぅ!」

ジ「…」(図書館行くか)

61: 2009/07/18(土) 22:34:49.85 ID:EDw7Ayqq0
-図書館

ジ「えーとここは錯覚だから…」ブツブツ

巴「あら、ジュン君」

ジ「巴…」

巴「あらここ授業じゃまだやってないわよ」

ジ「あれ?そう?」

巴「ふふふ、ジュン君って頭いいのね」

ジ「そうでもないさ。ところでお前は何で図書館に来たんだ?」

巴「ちょっと剣道の本をね…あ!そうだジュン君!」

ジ「なんだ?」

巴「ちょっと行きたいところがあるんだけど…いいかな?」

ジ「ああ、いいぞ」

62: 2009/07/18(土) 22:36:49.19 ID:EDw7Ayqq0
-人形屋

ジ「こんなところに人形屋があったんだ」

巴「知らなかった?最近できたらしいんだけど」

ジ「ふーん」

カランカラン

?「いらっしゃいませ」

ジュン(うわぁ!う、うさぎ?)

63: 2009/07/18(土) 22:38:49.66 ID:EDw7Ayqq0
?「これは失礼。ちょっとしたジョークですよ」

ジ(なんだお面か)

白崎「申し遅れました。私店員の白崎と申します。では、ごゆっくりと」

ジ「おっこの人形!いい人形だ」

巴「へーわかるんだ」

ジ「いや、なんとなくさ。あのー白崎さーん、この人形作った人を教えてください」

白「その人形、というかここの人形達は全てこの店の店長が作っております。会いますか?」

ジ・巴「はい!」

64: 2009/07/18(土) 22:40:54.03 ID:EDw7Ayqq0
-店の奥

白(あの人は気難しい人でね、自分が決めた人間としか会わないのさ」

ジ(そうなんですか)「あのー」

?(ギロッ)

ジ(! 怖っ!)

白「あのーこの子が会いたいと言ってたんですけどね…邪魔でした?」

?「…」グイ

ジ「痛っ!」

65: 2009/07/18(土) 22:42:53.56 ID:EDw7Ayqq0
?「…合格」

ジ「合格…?」

白「よかったね。今まであの人に合格をもらった人はいないんだ」

槐「君、名前は?俺は槐(エンジュ)だ」

ジ「桜田ジュンです。ものすごい量の人形がありますね…」(不気味だ)

槐「…」

白「僕らは終わるまで待っていようか」

巴「はい」

66: 2009/07/18(土) 22:44:55.89 ID:EDw7Ayqq0
-5分後

槐「くそっこれもダメだ…」

ジ「中々いい出来だと思いますけどね」

槐「君にはそう見えるかもしれない、けど…ダメなんだよ…」

薔「…」

67: 2009/07/18(土) 22:47:02.38 ID:EDw7Ayqq0
-ローゼン家

紅「ここね…」

蒼「ここが…お父様の…家」

雪「私が最後にお父様を見たのはここです」

紅「みんな、まだお父様がいるかもしれないから、手分けして探すわよ」

-10分後

雛「上がりなの!」

翠「むきー!なんで翠星石ばっかり負けるですか!」

雪「お姉さまは強いカードを早めに出しすぎです」

金「大富豪は最初になるべく弱いカードを早く出すといいかしら」

銀「ちょっと!みんな少しはまともに探しなさいよ!」

紅「そうよ。少しはまともに証拠を探している蒼星石を見習いなさい」

蒼(ん…?なんだこのノート…)パラパラ

69: 2009/07/18(土) 22:49:00.59 ID:EDw7Ayqq0
翠「だいたい近くにいたきらきーでさえ知らないなら、ここはまずいねーと思うですよ?」

蒼(こ、これは…!)

紅「それもそうね」

蒼「みんな!ちょっとこのノート見て!」

銀「なにそれ?」

蒼「このノート…お父様の日記だよ!」

全員「!?」

蒼「ちょっと見てみようよ!」

70: 2009/07/18(土) 22:51:02.41 ID:EDw7Ayqq0
7月10日

今日から私は、実際に動く人形を作ろうと決意した。
その記念として、日記を始めることにした。
しかし、何を書けばいいのか良くわからない。



翠「この日から始まってますね」

紅「やっぱりお父様はアリスを目指してはいなかった…?」

蒼「まあ娘に頃し合いさせる父親はそういないと思うけどね」

雪「じゃあ誰がアリスゲームを…?」

71: 2009/07/18(土) 22:53:02.39 ID:EDw7Ayqq0
7月11日

今日は人形を動かすためにラプラスという錬金術士から錬金術を習った。
なにやらローザミスティカ?なるものを精製すれば動くらしい。
それにしてもあのラプラス、意味不明なことばかり言ってきてうるさかった。
因果律とか箱の中の猫うんぬんとか。



紅「ラプラス?ラプラスの魔となにか関係あるのかしら…」

翠「同じ人物じゃねーですか?」

銀「確かにラプラスの魔の言うことは意味不明でうるさいわね」

73: 2009/07/18(土) 22:55:03.76 ID:EDw7Ayqq0
7月24日

今日町を歩いていたら変な事を言われた。無視した。
それにしても最近変な噂を立てられる。
「錬金術で不老不氏を得た」だの「シバの女王やソロモン王と話したこともある」だの…
それは全部嘘だ馬鹿野郎。



翠「なんか字が荒っぽいですね」

蒼「相当怒ってたんだろう」

銀「お父様になんてことを!そういう奴はジャンクにしてやりたいわ!」

翠「水銀燈…そんなに怒らなくても…」

74: 2009/07/18(土) 22:57:07.27 ID:EDw7Ayqq0
2月28日

今日、ついにローザミスティカを精製した。
精製の過程でラプラスがうさぎのような姿になってしまったが…。
ちなみに変装でごまかすらしい。すまない。
早速弟子に頼んで7つに割ってもらった。



翠「やっぱりラプラスの魔とラプラスは同一人物なんでしょうかね」

紅「そうとしか考えられないわね」

蒼「錬金術がなかったら、僕らはいなかったのかな?」

翠「そうかもしれませんね」

75: 2009/07/18(土) 22:59:03.81 ID:EDw7Ayqq0
4月29日

今日から水銀燈を製作し始めることに。
眠いので寝る。



銀「あ!私だ!」

5月12日

さて、ローザミスティカをいれて完成、と。
疲れたのでもう寝る。



蒼「この辺は短めで同じような内容の日記が多いから省略するよ。見たい人は後でね」

金・翠「えーーーーー」

76: 2009/07/18(土) 23:00:09.31 ID:EDw7Ayqq0
7月4日

今日からは弟子と示し合わせてこっそり薔薇乙女製作。
外に出ない。幸いにも献身的な弟子達のおかげで食べ物には困らない。
私の妻や子どもは今頃どうしているのだろうか…。



紅「お父様も大変な目にあってたのね…そうとも知らず私たちは…」

翠「お父様のためにもアリスゲームの犯人を見つけるですぅ!」

全員「おー!」

77: 2009/07/18(土) 23:02:15.80 ID:EDw7Ayqq0
8月31日

なぜか人形を作っていることが教会にばれた。
どうやら投獄されるらしい。
どうしたものか…。



紅・銀「負けないでくださいお父様!」

9月1日

なんとラプラスが、「あなたの代わりに投獄させてくれ」と言い出した。
ありがとうラプラス。
どうでもいいが出て行くときなぜか彼は笑っていたが、
あれはなんだったんだろう。



翠「おおーラプラスやりますね」

紅・銀「今だけラプラスを褒めてもいいわ!」

蒼(なんで彼は最後笑っていたんだろう?)

78: 2009/07/18(土) 23:04:16.96 ID:EDw7Ayqq0
12月20日

今日はきらきーを製作した。
眠いので寝る。



雪「お父様…」

12月22日

あれ?きらきーの体がない…。
弟子たちに尋ねてみても「知らない」という。
どうすればいいんだ?



雪「体が…ない?」

79: 2009/07/18(土) 23:06:20.25 ID:EDw7Ayqq0
12月25日

はっ!これだ!
アストラルで作ればいいんだ!
よっしゃこれで7体完成だぜ。
動き始める時が楽しみだ。



紅・銀「流石お父様!」

12月26日

今日は薔薇乙女完成記念として弟子たちと酒を分かち合った。
やはり久しぶりに飲む酒は格別だぜ。
そういえば1人だけ参加していない弟子がいたが何をしていたんだろう。



翠「1人だけ参加していない弟子…?」

蒼「ちょっと気になるね」

80: 2009/07/18(土) 23:08:18.71 ID:EDw7Ayqq0
7月30日

やっと長い監禁生活から解放された。
この日記を書くのも久しぶりだ。
明日は初めて我が娘たちに会える。
おっと、その前にきらきーの体を作らなきゃな。



翠「これは日付を見る限りおとといの日記ですね」

7月31日

今日初めて我が娘たちに会った。
皆元気そうで良かった。
皆元気なことが私の幸せだ。
それにしても背後に気配を感じる…。
せめてきらきーだけは…。



翠「これは昨日の日記ですね」

81: 2009/07/18(土) 23:10:18.79 ID:EDw7Ayqq0
蒼「これで終わりだね」

翠「結局手がかりは何ひとつとして見つからなかったですね」

紅「いいえ、お父様がどんな人生を送ってきたのか分かったからいいわ」

銀「そうね」

雛「次はnのフィールドで鬼ごっこするのー!」
 
金「上等かしら!」

82: 2009/07/18(土) 23:12:21.90 ID:EDw7Ayqq0
翠「あんな日記を読んだ後に鬼ごっこなんて…」

蒼「いいじゃない翠星石。僕は参加するけど?」

翠「!し、しょうがねえですね…」

紅「馬鹿馬鹿しい。私は参加しないわよ」

雛「じゃあ真紅が鬼なのよー。皆逃げるのー」

紅「えっ?ってちょっと!きらきー!ノリノリで逃げない!」

銀「じゃあ私も」

紅「って水銀燈まで!?」

83: 2009/07/18(土) 23:14:22.62 ID:EDw7Ayqq0
-nのフィールド

銀「ほらほらぁ!鬼ごっこは追いつかれなければいいと言ってたのはどこの誰かしらねぇ!」

蒼「ちょっ、ちょっと水銀燈!顔が怖いって!」

紅(どうでもいいけど触れられなければいいって言ってたような…)

84: 2009/07/18(土) 23:16:22.52 ID:EDw7Ayqq0
-夕方

ジ「すまなかったな巴」

巴「いいのよ…」

ジ「お詫びといっちゃあなんだが、ここの店の人形、どれでもひとつ買ってやる」

巴「えっ!?…いいの?」

ジ「ああ」

巴「じゃあ、私は…これ!」

ジ「ふっ」

-桜田家

ジ「ただいまー…なんだまだ誰も帰ってきてないのか…」

85: 2009/07/18(土) 23:18:23.86 ID:EDw7Ayqq0
-nのフィールド

金「じゃあカナたちはもう帰るかしら」

蒼「ばいばーい」

雪「また明日…」

紅「さようなら、さて私達も…」

銀「ねえ真紅」

紅「何かしら?」

銀「一晩だけ泊めてくれないかしら…」

86: 2009/07/18(土) 23:20:23.14 ID:EDw7Ayqq0
紅「私はいいけど…雛苺、あなたは?」

雛「いいのよー」

紅「翠星石、あなたは?」

翠(まだ…蒼星石の決着は…)「い、いいですよ?」

紅「決まりね。泊まっていいわよ」

翠(…)

87: 2009/07/18(土) 23:22:24.99 ID:EDw7Ayqq0
-桜田家

紅「疲れた…」

翠「はぁ…」

雛「うゆ…」

銀「ちょっと!しっかりしなさいよ!」

ジ「ってなんでお前がいるんだー!」

88: 2009/07/18(土) 23:24:28.73 ID:EDw7Ayqq0
-夜

紅(さて、お父様の突然の失踪…薔薇水晶の出現…

もしかしたら何か関連性がある?

実は薔薇水晶がお父様を誘拐したとか…)



銀「オセロ大会やるわよ!」

雛「おー!」

翠「水銀燈、蒼星石の仇、覚悟しやがれですよ!」

89: 2009/07/18(土) 23:26:28.30 ID:EDw7Ayqq0
紅(または…普通のドールならマスターがつくから

そのマスターがお父様を誘拐して

その人形には私を襲うように仕向けたとか…)



銀「1回戦は翠星石vs雛苺」

雛「…」バチバチ

翠「…」バチバチ

90: 2009/07/18(土) 23:28:27.06 ID:EDw7Ayqq0
紅(待って…もしかしたらラプラスの仕業?
確か収容所に送られるとき笑ってたらしいし…)



銀「1回戦は24vs40で、雛苺の勝ち」

翠「ええ!?」

紅(ああ、考えていても始まらないわね

こうなったら…)

92: 2009/07/18(土) 23:30:28.99 ID:EDw7Ayqq0
銀「さて2回戦は雛苺vs私水銀」紅「待ちなさい!」

銀「あらぁ?なにかしら真紅」

紅「水銀燈の相手はこの私真紅がするのだわ!」ビシッ

銀「ふぅん…まあ私はどっちが相手でもいいけどぉ、手加減はしないわよ…」

紅「望むところよ!」

雛(2人とも…)

翠(怖いですぅ…)

93: 2009/07/18(土) 23:32:28.35 ID:EDw7Ayqq0
翠「では、よーい、スタート!」

紅「…」パチッ トン 

銀「…」パチッ トン

紅「…」パチッ トントン 

銀「…」パチッ トントン

-数分後

翠「2回戦、31vs33で…勝者…真紅」

銀「なっ!?」

紅「やった…やったわ…」

94: 2009/07/18(土) 23:34:30.51 ID:EDw7Ayqq0
翠「続いて決勝戦…と行きたいところですが」

銀「?」

翠「やい水銀燈!3位決定戦として翠星石と戦いやがれです!」

銀「へっ?」



紅(今の内に決勝戦をやってしまいましょう)

雛(そうしたほうがいいと思うの)

95: 2009/07/18(土) 23:36:32.70 ID:EDw7Ayqq0
翠「とぼけるんじゃねえです!」

銀「バッカじゃないのぉ?この私に挑むなんて100年早いわよ」

翠「真紅に負けたくせに、まだそんなことを行ってるですかぁ?」

銀(プチッ)「ふふっふふふふ…あはははは!いいわよ…そんなに負けたいなら、ぼろぼろの
ジャンクにしてあげるわぁ!」



紅「勝負あったわね…40対24で私の勝ちなのだわ」

雛「やっぱり真紅は強いの」

紅「ところで、なんで2人はあんなに熱くなっているのかしら?」

雛「ヒナは知らないのよー」

紅「とりあえずくんくんのDVDでも見るのだわ」

96: 2009/07/18(土) 23:38:31.81 ID:EDw7Ayqq0
翠「先攻は黒の翠星石からですぅ!」パシッ トン

銀「そこだ!」パシッ トン

翠「させるかぁ!ですぅ!」パシッ トントン

銀「負けないわよ!」パシッ トントン



紅(どう考えても私とやったときよりも気合が入ってるのだわ)

-5分後

翠「ぐっ…」

銀「ほらほらぁ、最初の勢いはどうしたのぉ?」

翠「う、うるせえです!」



雛(翠星石明らかに水銀燈のペースにのみこまれてるの)

97: 2009/07/18(土) 23:40:34.23 ID:EDw7Ayqq0
銀(すぐには倒さない…じわじわ追い詰める…そう、獲物を狩る肉食動物のように…)

翠(くっ…このままでは…やばいですね…)

銀「踊りなさい翠星石ぃ!氏のダンスを!」

翠「くっ…」

銀「さぁ!悩みなさい!苦しみなさい!降参でもするがいいわ!」

99: 2009/07/18(土) 23:42:35.12 ID:EDw7Ayqq0
ああ…もう…蒼星石…ジュン…真紅…あぁぁ…

(諦めちゃダメだよ翠星石)

…蒼星石?

(僕が好きな翠星石は…そんな困難にぶつかって弱音をはく翠星石じゃない、
困難に立ち向かっていく…そんな翠星石だ)

でも…どうすれば…いいですか?

(大丈夫、諦めなければ、きっと道は開けるさ)

あっ!待つです蒼星石!…行っちまったです…そうですね…翠星石はあきらめてました。
水銀燈に勝てない、と…それこそが間違いだったんですね…

100: 2009/07/18(土) 23:44:35.74 ID:EDw7Ayqq0
銀「さぁ!あなたのターンよ!」

翠「…その前に…訂正があるです…」

銀(!?)

翠「氏のダンスを踊るのはお前です、水銀燈!」

翠「そこです!」パシッ トントントントントントン

銀(何?この子…急に燃え上がってきたような…。でも、私だって!)

銀「そうはさせない!」パシッ トントントントン

翠「これで終わりですぅ!」パシッ トントントントン

銀「どうかしら!?」パシッ トントントン

101: 2009/07/18(土) 23:46:38.67 ID:EDw7Ayqq0
銀「…盤面を見る限りじゃあ、互角ねぇ…」

-1分後

紅「33対31で…翠星石の勝ちなのだわ」

翠「イヤッホーー!」

銀「なっ!?」



蒼(翠星石…君は強い…)

102: 2009/07/18(土) 23:48:37.35 ID:EDw7Ayqq0
-?

ロ「教えてくれ!君達はいったい…何者なんだ?」

?「ふん。しがない人形師と」

?「しがない錬金術士ですよ」

ロ「ならせめて顔だけでも見せてくれ!」

?「ふん。いいだろう」

ロ「…!」

103: 2009/07/18(土) 23:50:38.97 ID:EDw7Ayqq0
め「水銀燈…?」

銀「あなた、確か氏にたいって言ってたわね」

め「え?」
 
銀「その願いかなえてあげるわぁ!このナイフでねぇ!」サクッ

め「う!…そんな…すい…ぎん…と…う…信じ…て…た…のに…」

銀「きゃはははははははははははははは!」



め「!…なんだ夢か…」

105: 2009/07/18(土) 23:53:17.12 ID:EDw7Ayqq0
め「ねえ水銀燈。私決めたの」

銀「なによ」

め「水銀燈を頃して私も氏ぬ!」

銀「ちょっと!馬鹿みたいな事はやめなさいよ!」

め「止めないで!これは私が決めたことだから!」サクッ

銀「ぐっ!そんな…めぐ…信じ…て…た…の…に…」



銀「!」ゴチン「痛っ!」

カチャ

銀「あんな夢見るなんて…。長女としての自覚が足りないのかしらね」

106: 2009/07/18(土) 23:56:10.95 ID:EDw7Ayqq0
-翌日・朝

銀「やっぱり仮面ライダーディケイドはいいわね」

雪(旅をするのも…いいかも)

紅「仮面ライダーの次は私達のターンよ!」

雛「なのー!」

金「かしらー!」



翠「あんなののどこがいいんでしょうか…」

蒼(鋏の手入れでもしよう…)

-人形屋

槐「薔薇水晶…美しい…君は美しい…」

薔「お父様…」

107: 2009/07/18(土) 23:57:34.70 ID:EDw7Ayqq0
-昼頃

のり「今日は暑いから流しそうめんやろうと思うんだけど…どうかな?」

ジ「道具はあるのか?」

の「それはジュン君が作ってよぉ」

ジ「はーぁ!?」

紅「のり、ジュンだけにやらせるのは不公平なのだわ。私もするわ」

108: 2009/07/18(土) 23:59:36.04 ID:EDw7Ayqq0
銀「ふっ」
翠「あっ!真紅ばっかりずりーです翠星石にも手伝わせるです」
雛「真紅ばっかりずるいの、ヒナも手伝うの」
雪「私にも出来ることがあれば…」
金「ふっしょうがないかしら」
蒼「じゃあ僕も」

の「じゃあ水銀燈ちゃんときらきーちゃんは竹を、真紅ちゃんと蒼星石ちゃんと金糸雀ちゃんは
そうめんを買ってきてちょうだい。呼ばれなかった人は休んでてもいいわ」

銀金蒼真雪「はーい」
翠・雛・ジ「行ってらっしゃーい」

110: 2009/07/19(日) 00:01:37.40 ID:vMdMWw0K0
-10分後


翠・雛「Fu!Fu!」

ジ「あのさ…あいつら…変わったよな。なんというか、連帯感があるというか」

の「多分一緒にすごしていくうちにお互いのことを理解してきたんじゃないかしら?
それにしてもジュン君がそんなこと言うなんて、ちょっと意外」

ジ「うるさいな」


翠・雛「Fu!Fu!」

<そろそろ!行ってみよう…Century Lovers

111: 2009/07/19(日) 00:03:39.83 ID:vMdMWw0K0
-道端

銀「忘れた昨日も」

雪「許せない 今日も」

銀「明日も未来も いらないなんて」

雪「完全な白の 脆さを知って」

銀「完全な黒の 深さ知って」

雪「うーごけーなーいでいるー」

112: 2009/07/19(日) 00:05:42.08 ID:vMdMWw0K0
-5分後

銀「脳内妄想 ホール イン ハー!」

雪「時を かけて 開いた空洞」

銀「脳内細胞 ホール イン ソール!」

雪「世界と 俺を つなぎとめてる」

銀「脳内妄想 ホール イン ハー!」

雪「泣いて 泣いて 水浸しだろう?」 

銀「脳内細胞 ホール イン ソール マイ ハート イッツ オーライ!!」

雪「あの…次からは逆にしてください…」

113: 2009/07/19(日) 00:07:40.75 ID:vMdMWw0K0
雪「それにしてもなんでお姉さまはポルノグラフィティ?が好きなんですか?」

銀「めぐが好きだったバンドがポルノグラフィティだったのよ…」

-道端

蒼「ねえ、焼き鳥じゃなにが好き?僕はねぎまだけど」

紅「私はつくねね」

金「カナもかしらー」

蒼「ふーん、あ、ちょっと本屋寄っていい?ちょっと読みたい雑誌があるんだ」

114: 2009/07/19(日) 00:09:40.70 ID:vMdMWw0K0
-本屋

蒼「ほら、この漫画とかおすすめだよ」

金「おー戦闘シーンがすごいかしら!ところでヤングジャンプはどうなのかしら?」

蒼「ああ、あれは…正直…面白い漫画ないよ…」



紅「なにこれ?ゾンビ…ローン?」

紅「…」パラパラ「!」

紅「な…なにこの血の量…」バタン キュー

金「真紅ー倒れちゃって、どうしたのかしらー?」

115: 2009/07/19(日) 00:11:48.28 ID:vMdMWw0K0
金「ん?なにこれ?ゾンビ…ローン?」

蒼「ん?真紅どうしたの?」

金「この漫画を読んで気を失っちゃったみたい」

蒼「へぇ?どんな漫画?」

金「とりあえず読んでみるかしら」

金・蒼「…」パラ「!」

金・蒼「な…に…こ…れ……」バタン キュー

店員「お客さまー?はっ!気を失ってる…」

116: 2009/07/19(日) 00:13:41.88 ID:vMdMWw0K0
-50分後

銀「買ってきたわよ」

の「ああ、庭の方に置いて」

雪「はい」

銀(なにか銀様銀様うるさい人間に追いかけられた時は氏ぬかと思ったわ…)

-10分後

紅「買ってきたのだわ」

金(真紅が間違って売り場からスパゲッティを持ってきたことは内緒にした方がいいかしら…?)

蒼(そうだね…)

の「じゃあ次。私と翠星石ちゃんはそうめんを作るから、みんなは竹を切ってて」

全員「はーい」

117: 2009/07/19(日) 00:15:46.08 ID:vMdMWw0K0
-台所

Estuans interius ira vehementi(烈しき 怒りと 苦き思いを)

Sephiroth! (セフィロス!) 

Sors immanis et inanis (心なく おぞましき運命)  

Estuans interius ira vehementi(烈しき 怒りと 苦き思いを)

Sephiroth! (セフィロス!) 

Veni,veni,venias ne me mori facias (来よや、来よや、愛しの人よ 来ずば焦がれて氏のうものを)

『gloriosa,generosa』 (栄光なるもの、高貴なるものよ)

Sephiroth! (セフィロス!) 

翠「の、のり!?」

の「懐かしいわねその歌」

118: 2009/07/19(日) 00:17:46.87 ID:vMdMWw0K0
-庭

蒼「ねえみんな。この約5mの竹をどこまで切れるか競争しない?」

銀「へぇ、面白そうね」

蒼「それならまず2つのチームに分かれよう」

Aチーム…水銀燈・蒼星石・雪華綺晶
Bチーム…金糸雀・真紅・雛苺・ジュン

蒼「それじゃルールを説明するよ。この竹をより長く切った方が勝ち。
ちなみに道具は何を使ってもいい。そこのノコギリもね。
じゃあ、ようい、スタート!」

119: 2009/07/19(日) 00:21:14.61 ID:vMdMWw0K0
金「カナに考えがあるかしら!」

ひそひそ…

紅「本当にそれで切れるのかしら?」

金「でもやる価値はあるかしら」

紅「ふーん、まあ、やるだけやってみようかしらね」

紅「ではジュン・雛苺。用意はいいかしら?」

121: 2009/07/19(日) 01:14:19.82 ID:vMdMWw0K0
ジ「ああ」雛「ばっちりなのよー」

紅「金糸雀、そっちのほうはどう?」

金「ばっちりかしら!」

紅「じゃあ、行くわよ」

紅・雛・ジ「いっせーのでっ!」

ひゅーん

金(今かしら!)「ピチカート!」ひゅん「終わりのないレクイエム!」

バキッ ドサッ

ジ「ちょうど流しそうめんに使えるような形に切れた…だと?」

他(ポカーン)

122: 2009/07/19(日) 01:18:38.13 ID:vMdMWw0K0
紅「…す、すごいわ金糸雀!」

雛「なのー!」

金「エッヘンかしら!」

蒼「はっ!い、今の勝負!Bチームの勝ち!」

金「とりあえずのりに見せるかしら!」

の「竹は切れたかしら?」

金「あっのり!ちょっとこれを見るかしら!」

の(出来るの早っ!)「で、出来たのはいいんだけどね…まだそうめん出来てないのよ…」

金「じゃあそれまで待つかしら!」

蒼「それにしても金糸雀、よくそんな方法を思いついたね」

紅「私でも思いつかなかったのだわ」ガラッ ピシャッ



銀・雪(ポカーン)

124: 2009/07/19(日) 01:23:57.60 ID:vMdMWw0K0
-20分後

翠「そうめん出来たですぅ!」

紅「それでは、流しましょうか」

蒼「ところでそこの2人は何をしてるんだろうね」

紅「金糸雀・雛苺、彼女らを起こして頂戴」

金・雛「はーい」



金「水銀燈、起きるかしら」

雛「きらきー、おきたほうがいいの」

銀・雪「はっ!?私は何を!?」

125: 2009/07/19(日) 01:28:20.33 ID:vMdMWw0K0
の「さあ流すわよ」



銀「病院食より美味しいわぁ…」

金「卵焼きには負けるかしら」

翠「そういえばなぜそうめんを流すのですか?」

蒼「こうすれば清涼感が出るじゃない」

紅「日本の文化に触れるのもおつなものなのだわ」

雛「そうめん美味しいの」

雪「…」

ジ「おまえらー!少しは遠慮ぐらいしろー!」

126: 2009/07/19(日) 01:32:02.89 ID:vMdMWw0K0
-流しそうめん後

紅「さあ、そうめんも食べ終わったし、お父様を探しにnのフィールドへ行くわよ」

全員「おー!」

ジ「じゃあ僕は図書館へ行ってくるよ」

-図書館

ジ(しまったな…今日休館日か…どこへ行こう…)

ピカーン

ジ(そうだ!あの人形屋へ行こう!)

-人形屋

カランカラン

ジ「おじゃましまーす…誰もいないのか?奥へ行ってみるか」

127: 2009/07/19(日) 01:36:15.56 ID:vMdMWw0K0
-店の奥

ジ(…)コソコソ(ん?あれは…っ!)

ジ(あいつは…真紅を襲った薔薇水晶っ…!)

ジ(気付かれないように隠れて観察しよう)

槐「薔薇水晶、さあnのフィールドへ行ってあいつらを叩きのめしに行こう」

白「さあお前もついて来るんだ!」

ロ「私のことはいい…だが彼女たちに手を出したら許さない…!」

ジ(くそ…あの2人は最初から…ローゼンが危ない!)

槐「黙って行け!」

ジ(4人ともnのフィールドへ行ったか…ならば僕も)

128: 2009/07/19(日) 01:48:19.83 ID:vMdMWw0K0
-nのフィールド・真紅側視点

紅「お父様ーーーー!」

銀「いるのなら返事してくださーい!」

紅「あっち側へ行ってみるのだわ!」

銀「そっちは?」

金「だめかしら…こっちにもいなかったかしら…」

129: 2009/07/19(日) 01:52:48.02 ID:vMdMWw0K0
-nのフィールド・ジュン視

ジ(ちょっと尾行してみるか)

ロ「何度も言うが、彼女たちに何かあったら私が許さない」

槐「ふんっ。何かあったらこの銃でバーンだ」

白「そろそろ変身を解くとするか…」

槐「ああ」

ラプラスの魔「ふう…」

ジ(な…?うさぎに変わった…かわいくないな)

130: 2009/07/19(日) 01:56:16.33 ID:vMdMWw0K0
nのフィールド・真紅側視点

紅「やっぱり見つからないわね…。ん?あそこに人が…あれは…薔薇水晶!それにお父様!」

銀「なっあれが…薔薇水晶?」

翠(あ、あの人誰ですか?)コソコソ

蒼(さぁ、僕も知らないな)

ラ魔「ドールズの皆さん、ごきげんよう」

銀金翠蒼紅雛雪「…」

ジ(お、真紅たちだ)

槐「ドールズの皆さんごきげんよう。今からこの薔薇水晶が君達を滅ぼしてさし上げましょう」

ロ「なぜだ!なぜ私の娘達を手にかける!?」

槐「ああ、教えてやろう。なぜ俺がこんなことをするのかをなぁ!」

132: 2009/07/19(日) 02:00:00.02 ID:vMdMWw0K0
-数百年前・人形屋

客A「うわぁこの人形すごいリアルでいいですね!」

ロ「いやぁそうでもないよ」

客B「いやいやそんなことないですよ!」

槐「…」



槐「あのとき俺はなんともいえない感情に出会った。今にして思えばそれは嫉妬だったのかもしれない」

ローゼン「でもお前の人形は…」

槐「うるさい!とにかく、俺はあのときそんな感情に出会った。そしてあるとき…」

133: 2009/07/19(日) 02:04:16.03 ID:vMdMWw0K0
-数日後

槐「ローザミスティカ…?」

ラプラス「ええ、そうです。あなたもアレのことは知っているでしょう?」

槐「あいつが今作ろうとしている…動く人形のことか?」

ラ「ええ。あなたも作ってみたいのではないですか?」

槐「当たり前だ!それは人形師として当然だ!」

ラ「ふふっ…」

134: 2009/07/19(日) 02:08:28.77 ID:vMdMWw0K0
-数ヵ月後

ロ「……ついに生成した…私のローザミスティカ…。おい!ちょっと!」

弟子A「なんですか?」

ロ「これを見るんだ!」

弟子B「すごくきれいですね…」

ロ「おい!槐!これを7つに割ってくれ!私はちょっと仮眠をとる」

槐「は、はい。わかりました」

弟子C「槐さん信頼されてますね」

槐「そうか?」

弟C「きっとそうですよ。あっちょっと私達用事があるから帰るって師匠に伝えておいてください」

槐「ああ、わかった…よし」

135: 2009/07/19(日) 02:13:04.76 ID:vMdMWw0K0
-1時間後

ロ「ふあ~あ。よく寝た…ん?槐、他の弟子は」

槐「用事があるとかいって帰りましたけど」

ロ「そうか。あ、槐。ちゃんと7つに割ったか?」

槐「はい。ほら」

ロ「おおありがとう」

137: 2009/07/19(日) 02:17:07.30 ID:vMdMWw0K0
槐「あのときお前は本当に7つに割ったと思っているはずだ。だが実際は違った」

ロ「何がだ?」

槐「実はあのとき、7つじゃなく8つに割ったんだ」

ロ「?」

槐「分からなくて当然だろうな。7つしか渡してないから」

ロ「嘘だろ…?じゃあ残りの1つは何に使ったんだ?」

槐「それは今語るには早い…もうちょっと待て」

槐「そんなことがあってから俺は動く人形の体作りをするよう励んだ」

138: 2009/07/19(日) 02:20:45.32 ID:vMdMWw0K0
-数ヵ月後

槐「よし、できた」

ロ「お、これはなかなかよくできてるじゃないか」

槐「そんなことはないですよ」(ふん…自分の方が上手く作れるからって…)

弟A「うおーこれはなかなか…」

弟B「これはすごい…いやはや、こんな言葉しか出ませんね」

弟C「尊敬しちゃいますぅ!」

弟子D「…すごい…」

槐(なんだ…みんなして…作り直すか…)



槐「あのときのみんなの言葉はなぜか嫌味にしか聞こえなかった」

ロ「違う!」

槐「なにが違う!?ともかく俺は何度も何度も作り直した」

139: 2009/07/19(日) 02:25:19.59 ID:vMdMWw0K0
-さらに数ヵ月後

弟A「なあ知ってるか?ラプラスがローゼンの代わりに投獄されたそうだ」

槐「なぜだ?」

弟B「よくわかりませんが…彼の良心でしょうかね」

-さらに数ヵ月後

槐「あー!くそ!うまく作れねぇ!しょうがない、あいつが今作っている人形を参考にしてみるか…」

-数分後

槐「これか…確か、きらきしょうって名前だったっけ?まあどうでもいいが」



槐「そのあと俺は気付いた。この体を使ってしまえばいいじゃないか、と」

ロ「まさか…あのときの犯人はお前か!」

槐「ああ、そうさ!」

141: 2009/07/19(日) 02:29:22.62 ID:vMdMWw0K0
雪「嘘…」

銀「体盗むなんてひどいわぁ!心が壊れてるんじゃないの?」

紅「その通りね」

槐「うるさいうるさいうるさい!とにかく俺はその体を使って薔薇水晶を作り上げた
ローゼン、お前を越えるために」

ロ「待ってくれ!私はお前を…」

槐「うるさい!」

ロ「ちょっとは私の話を聞いてくれ!」

槐「うるさいうるさいうるさい!」

142: 2009/07/19(日) 02:33:11.66 ID:vMdMWw0K0
-数日後

ロ「えー今日は、このような場に…」

弟A「そんなに硬くならないでください!」

ロ「ああ、そうだな!薔薇乙女完成記念、かんぱーーい!」

弟子全員「かんぱーーい!」

-1時間後

ロ「それにしても、槐はどうしたんだろうな」

弟A「あっちもきっと忘年会やらで忙しいんですよ」

144: 2009/07/19(日) 02:37:50.92 ID:vMdMWw0K0
ロ「まあ、そうかもな。まああっちにはあっちの事情があるしな」

弟B「そうですよ」

ロ「それにしても心配なのは…」

弟C「なんでしょうか?」

ロ「あの子達は私になついてくれるだろうか…」

弟C「大丈夫ですよ、きっと。ねえ?」

弟D「きっと…だいじょうぶ」

ロ「ああ、そう信じるか」

145: 2009/07/19(日) 02:42:16.84 ID:vMdMWw0K0
-さらに1時間後・道端

槐「ういー、ヒック!うー飲みすぎたぁぁぁ…」

ラ「待っていましたよ」

槐「うー、ん?っておい!お前投獄されていたんじゃないのかよ!」

ラ「もちろん脱獄しましたとも。ここで1つ私と手を組みませんか?」

槐「なんのだ…?しょうもないことだったらまた収容所に送り返すが」

ラ「あのローゼンに復讐したくはありませんか?」

槐「ローゼン?ああ!そうとも!したいさ」

ラ「それなら私の言うとおりにしてください」

146: 2009/07/19(日) 03:30:50.26 ID:vMdMWw0K0
-翌日・ローゼン家

ロ「それにしても暇だなぁ…ん?」 

ロ「なんだ君たちはうわ何するやめ」

槐「ふっこれでいいのか?」

ラ「そう、さて、運びますよ」



ロ「あのとき誘拐したのは君だったのか」

槐「ああ。ばれないように覆面をしてな」

ロ「その後私は意識がなくなった」

槐「ああ。クロロホルムを嗅がせたからな」

147: 2009/07/19(日) 03:35:08.92 ID:vMdMWw0K0
ロ「そうして私は変なところで頭痛とともに目が覚めた
そしたら覆面をしたお前達がいた。だがな、疑問がある」

槐「なんだ?」

ロ「なぜ、私を1日だけ逃がした?逃がさなくても良かったんじゃないのか?」

槐「アリスになったらお父様に会える…そのことは実現させるようにとラプラスに言われた
まあお前があんなことをするとは思わなかったがな。だが、もうそんなことはいい
この薔薇水晶が全員倒すさ。話は終わりだ。そろそろ始めるぞ…やれ、薔薇水晶」

148: 2009/07/19(日) 03:39:54.17 ID:vMdMWw0K0
薔「はい…」

紅「くっ…!」

蒼「真紅、ここは僕に任せて」

紅「でも…」

蒼「いいから早く!あの男を倒すんだ!」

紅「わ…わかったわ!」

149: 2009/07/19(日) 03:48:56.72 ID:vMdMWw0K0
紅「くっ!」

銀「あらぁ?真紅ぅ?あいつを倒すなら私も連れてってよ」

真紅「ふっ。世話が焼ける長女ね…いいわよ」

雪「私たちも…」

ラ魔「あなたたちの相手は、この私がしてさし上げましょう」

翠「で、出やがったですね!この妖怪うさぎ!」

雛「なんかこのうさぎかわいくないの…」

金「というか気持ち悪いかしらぁ…」

雪「うるさいうさぎにはお仕置きが必要…翠星石姉さまとヒナ姉さまは
援護を頼みます!カナ姉さまはサポートしてください!」

ラ魔「おや?白薔薇…」

雪「その呼び名はやめなさい…私は…雪華綺晶…!
ほかの誰でもない…ローゼンメイデン第7ドール…!」

150: 2009/07/19(日) 03:59:55.66 ID:vMdMWw0K0
-その頃、蒼星石側

蒼「ひとつ聞こう。なぜ君は戦うんだい?」

薔「わたしは…お父様のためなら…なんでもやる…」

蒼(なぜだろう…昔の僕と同じようなものを感じる…)

薔「…どうせわたしは操り人形…昔のあなたたちと…」

蒼(来る!)

薔「同じ!」

151: 2009/07/19(日) 04:10:04.59 ID:vMdMWw0K0
-その頃、ジュン側

ジ(誰もいない…ローゼンを助けるなら今のうち)

ロ「くっ…この縄をほどくことができたら…」

ジ「ローゼンさん!助けに来ました!」

ロ「おお、助かった!この縄をほどいてくれ!」

ジ「わかりました!あと安全な場所に避難しましょう!」

152: 2009/07/19(日) 04:19:44.17 ID:vMdMWw0K0
-その頃、真紅・水銀燈側

槐「おや?君たちは1番と5番」

紅「その名前はやめるべきね。私は真紅」

銀「そうよ。私は水銀燈」

槐「ふっ。俺になんのようだ?」

紅「過去にどんな確執があろうと」

銀「お父様を誘拐したこと、そして私の妹の体を盗んだことを」

紅・銀「私は、絶対許さない」

槐「ふんっ。いいだろう。ついて来い」

153: 2009/07/19(日) 04:30:09.31 ID:vMdMWw0K0
-どこかの高層ビルの屋上

紅「ここは…」

銀「ビルの屋上…?」

槐「ここは立ち入り禁止区域だ。そこでひとつ俺とゲームをしよう。
負けたほうはあそこから飛び降りるんだ。人形といえど無事ではすまされないだろうな」

紅「それは、あなたもね」

槐「ふっ。ゲームの説明だ。今からそこに立って2人で2つのさいころを投げる
より大きい目を出した方が勝ちだ。ただしすでに出た目を変えることは出来ない
後お互い同じ目だった場合俺の勝ちだ」

銀「ふーん。簡単ね」

槐「さあルール説明は終わりだ。今からそこに立て」

ヒューーーン

槐「どうだ?氏の恐怖が身にしみてきたか?」

紅「ふっ。ゲームは弱気な方が負けるものなのだわ」

154: 2009/07/19(日) 04:41:02.76 ID:vMdMWw0K0
-蒼星石側

薔「…」

蒼(強い…鋏で防ぐのやっとだ…)

ヒョイ カキィィィィィィィィ

蒼「うぎゃあああああああああああああああああああああああ!」

薔「まだ…やるの…?」

蒼「ああ…僕か…君か…どちらかが倒れるまでね!」

155: 2009/07/19(日) 04:50:15.86 ID:vMdMWw0K0
-雪華綺晶側

雪「くっ!」

ラ魔「ほらほら、油断していると…」

雛(もう…だめかもしれ…)

金(ああ…みっちゃん…)

翠(蒼星石…ジュン…真紅…)

ラ魔「おや?もう終わりですか?なんとも手応えのない…
そうだ、冥土のみやげに1つ真実を教えましょう」

翠「な…なんで…すか?」

ラ魔「実はアリスゲームを仕掛けたのは私です」

雛「な…ぜ…な…の?」

157: 2009/07/19(日) 05:00:07.40 ID:vMdMWw0K0
ラ魔「私は何百年も前に、ある“真実”を知ってしまいました。そしてそれぞれの
ローザミスティカにあることを刷り込みました。なんだと思いますか?」

金「ま…さ……か」

ラ魔「そうです。アリスゲームの概要です」

雪「…?」

ラ魔「君達は思い通りに動いてくれました。同時にさまざまなドラマが
私を感動させてくれました。蒼星石がマスターのために自爆特攻したときや
雛苺、君が真紅にローザミスティカを託したときは涙が止まりませんでした。
私はむしろ君達に感謝しているのですよ?」

158: 2009/07/19(日) 05:09:47.77 ID:vMdMWw0K0
翠「…ざ…け…ん…な…で…す…」

ラ魔「ん?何か言いましたか?」

翠「ふっざけんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!ですぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!」

ラ魔「おやおや」

翠「お前のおかげでどれだけのドールや人間が悲しんだと思ってるですかぁぁぁぁ!」

ラ魔「ふふっぐっふふふふふふ…あーーひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっ!」

雪「…本性を…表した…ようね…!」

ラ魔「そう…今まではそういう役を演じていたにすぎないのさ!これが真の私!」

159: 2009/07/19(日) 05:19:39.16 ID:vMdMWw0K0
ラ魔「ふん!何を言ってる!貴様らは所詮“人形”なんだよ!
人形は人形らしく舞台で踊らされてるか棚に飾られてればいいんだよ!」

雛「…許せない…許さないわよ!」

金「…ただの人形として扱ったことを後悔させてやるわ!」

翠「きらきーも!こいつを倒すですよ!」

雪「はい!わかりました!みんなの思いは…決して無駄にはしません!」

160: 2009/07/19(日) 05:30:05.59 ID:vMdMWw0K0
ラ魔「ならもう1つ教えてやろう!さっき言った“真実”を!
アリスとは何か知っているか?!」

翠「知らねぇです!」

ラ魔「知らないなら教えてやる!アリスはなぁ…神なんだよ!」

翠「はぁ!?」

ラ魔「本来ならアリスゲームの勝者を薔薇水晶と戦わせて薔薇水晶を神にし、
そいつを操ることで世界征服をするつもりだったが、
もういい!ここで貴様ら全員倒し、薔薇水晶を神にするのもいいなぁ!」

雪「ふざけないで!」

ラ魔「あぁ!?」

163: 2009/07/19(日) 05:54:56.40 ID:vMdMWw0K0
雪「そんな机上の空論が成り立つほど甘くない!ラプラス!あなたは…狂ってる!」

金「そうよ!だいたい神とか世界征服とかの時点でおかしいわ!」

ラ魔「はぁ!?凡人に等しい貴様らになにが分かる!」

雛「そんなことのために…私達を犠牲にしないで!」

ラ魔「はぁ!?どんなにあがこうがなぁ、そうなる運命なんだよ!」

雪「そんな運命の糸車、逆に廻してみせる!」

ラ魔「ふん!氏に掛けの貴様らに何ができる?!」

雪「氏にかけでも攻撃を喰らわなければいい!」

ラ魔「だがそれでも力の差はある!」

164: 2009/07/19(日) 05:59:58.16 ID:vMdMWw0K0
雪(力で勝てなくても…!)「みんな!ちょっと!」

金・翠・雛「何かしら!?」

雪「とりあえずまいて!作戦を説明しますから!」

金・翠・雛「わ…分かったわ!」

ラプラスの魔「ん…?まかれたか?でもいいさ。もうすぐ頃してやるから…
クックッ、クァックァックァッ!」

-物陰

雪(では今から作戦の説明をしますから…ちゃんと聞いてください)

ヒソヒソヒソヒソ…

166: 2009/07/19(日) 06:05:09.54 ID:vMdMWw0K0
-蒼星石側

蒼「まだ…まだ…!」カキィィィ ドサッ

蒼「くっ…!」ザクッ「うぐぁぁぁぁぁっ!」

薔「やはり…あなたは…」

蒼「あ…あ…」

薔「弱い…」

167: 2009/07/19(日) 06:10:10.63 ID:vMdMWw0K0
-真紅・水銀燈側

槐「では、そろそろ始めようか」

紅「そうね」

ポーン

銀(っ!今だ!)

ヒューン パシッ パシッ

槐「おい!今何をした!」

銀「2つのさいころに羽を当てたのよ。できないのは、『すでに出た目を変えること』ではなくて?」

コロンコロン

168: 2009/07/19(日) 06:15:40.43 ID:vMdMWw0K0
槐→4
真紅・水銀燈→5

紅「私たちの勝ちね」

銀「さあ、言ったとおり飛び降りなさぁい」

槐「くっ!」

紅「?」

槐「動くな!動くと撃つ!」

銀「あれは…拳銃?」

170: 2009/07/19(日) 06:19:51.29 ID:vMdMWw0K0
紅「まったく、ルールも守れないなんて人間のオスは想像以上に下劣ね。まだジュンのほうがいいのだわ」

銀「ほいっ」

ちくっ 

槐「痛っ!あれ…?うわああああああああああああああああああああ…」

紅「おやおや、落ちてしまわれたわ」

銀「左側に倒れれば助かったのにねぇ」

紅「とりあえずみんなのところへ戻るのだわ」

171: 2009/07/19(日) 06:25:00.63 ID:vMdMWw0K0
-雪華綺晶側

雪(…というわけなんですけど…できますか?)

金(案外簡単かしら)

翠(わかったですぅ!)

雛(わかったの)

雪(じゃあ、皆さん、行きますよ…)

ラ魔「さあどこかなぁ~?隠れても無駄ですよ…!すぐに見つけて頃してあげる…!」

172: 2009/07/19(日) 06:30:07.79 ID:vMdMWw0K0
翠・雛・雪(今だ!)

ラ魔「ん…?これは…苺わだちに植物に…くもの巣?
なるほど…これで私の動きを封じると…」

翠「そうです」

ラ魔「でも封じたところで何ができるんでしょうかねぇ!」

雪「でも…誰か忘れてない?」

雛(そろそろね)

173: 2009/07/19(日) 06:34:04.93 ID:vMdMWw0K0
可哀想…

可哀想な
 
うさぎさん

だぁれが頃した
 
うさぎさん

そぉれは…

ヒューーーーーーーーーーーーン

金「私金糸雀かしらー!」

ラ魔「はっ!?いつの間に!?」

金「喰らうがいいかしら!」

ラ魔「まさか…やめろぉ!」

金「終わりへの…狂詞曲(ラプソディ)!」

ラ魔「うぎゅあああああああああああああああああああああ!!!」

174: 2009/07/19(日) 06:38:17.67 ID:vMdMWw0K0
-蒼星石側

無理だ…僕は…ここで…負け…るのか…?

(あきらめるんじゃねーです蒼星石)

すい…せい…せき…?

(昨日蒼星石がしたことを翠星石もしてみたんです。あきらめなければ道は開ける…
そう教えてくれたのはほかでもない蒼星石じゃねーですか)

ああ…そうだったね…

(ほら、この手を握るです蒼星石)

ああ…わかってる

蒼(ハッ!そうだ…僕には…姉に妹…マスター…お父様がいる…その人たちを守るためにも…僕は……!)

175: 2009/07/19(日) 06:42:00.13 ID:vMdMWw0K0
ザクッ 薔「!?」 グサッ

蒼「まだだよ…まだ…僕は倒れてない…!」

薔「…」カキン

蒼「これで…最後だ!」

薔「…」ヒュン「!速い!」

蒼「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

薔「くっ!」





薔「嘘…このわたしが…」

蒼「はっ…大丈夫…なのか…?」

176: 2009/07/19(日) 06:46:20.13 ID:vMdMWw0K0
-?

槐「ラプラス…おいラプラス!」

ラ魔「ん…?あれ…?確か…」

槐「起きたか。実はあの後ローゼンメイデンは全員薔薇水晶が倒したんだ
つまり…私達の勝利だ!」

ラ魔「本当か!?ローザミスティカは?!」

槐「ああ、お前の言うとおりひとつにした」

ロ「…満足か?」

ラ魔「あぁ?」

ロ「満足か?って聞いてんだよこの野郎!」

ラ魔「はんっ!そうだとも!なんたって神が誕生して私が世界征服するんだからなぁ!」

槐「…え?ど、どういうことだラプラス?」

178: 2009/07/19(日) 07:00:58.71 ID:vMdMWw0K0
ラ魔「アリスになったドールは神になるんだよ!」

槐「はぁ?おい!聞いてねえぞ!」

ロ「そうだ!だいたい神になるという確証はあるのか?」

ラ魔「もうお前達に用はない…この舞台から降りろ」

ロ・槐「は?…ん?うわあああああなんだこりゃああああ」

ラ魔「あーはっはっは!これでもう邪魔者はいない!我は、究極の神だぁぁぁぁぁぁぁ!」



翠「あれで良かったんでしょうかね」

雛「ちょっと可哀想な気もするの」

金「でも自業自得かしら」

雪「偽りの夢の中で永遠に…お休みなさい」

179: 2009/07/19(日) 07:04:22.44 ID:vMdMWw0K0
ロ「みんな!無事か!」

紅「お父様も!」

蒼「あ!お父様!この子を治してください!」

ロ「どれ…ローザミスティカは?」

蒼「はい!これです!」

ロ「よし、ちょっとやってみるよ」

雪「あの…お父様…」

ロ「どうした?きらきー」

翠「ちょっと聞きたいことが…あるのですが」

ロ「なんだ?」

金「アリスについて…です」

181: 2009/07/19(日) 07:08:38.30 ID:vMdMWw0K0
雛「お父様…アリスとは何なのですか?」

紅「それは…どんな花(中略)を持った少女…のことじゃなくて?」

ロ「? 私は、アリスゲームに勝ったドールがアリスとなり
私に会えるということしか知らないが…」

雪「ラプラスは言いました…ローザミスティカを1つにしてアリスになると…神になれると」

銀「はぁ?」

ロ「え?ローザミスティカにそんな力はないはず…」

紅「じゃあアリスゲームじゃアリスになれないと…?」

ロ「それどころかあらゆる手段を使ってもそのアリスにはなれない…」

金「嘘…」

182: 2009/07/19(日) 07:12:08.24 ID:vMdMWw0K0
雪「そんな…」

雛「なんだかよくわからないの…」

金「雛苺、まとめると、①アリスにはなれない ②ラプラスはローザミスティカを
ひとつにするとアリス=神になれると信じてアリスゲームを仕掛けたということになるかしら」

雛「なるほどよくわかったの」

ロ「でもね…」

紅「?」 

ロ「そのアリスに近づくために自分を磨くのはいいと思うよ
目標があるのはいいことだしね」

紅「そうですか…」

184: 2009/07/19(日) 07:16:27.38 ID:vMdMWw0K0
ロ「ほら、あとは魂が戻るのを待つだけか」

蒼「ありがとうございます」

ロ「ん…?あれ?刺されたあとがある…」

蒼「ばれちゃいましたか」

ロ「ほら、ちょっと見せなさい」

蒼「はい。ところでみんな、薔薇水晶の件なんだけど…今から彼女の心の中行くけどいい?」

銀「なんで?」

185: 2009/07/19(日) 07:20:12.24 ID:vMdMWw0K0
蒼「ちょっとね、彼女は心が欠落しているような気がするんだ」

紅「別にいいけど…」

蒼「じゃあ行くよ」

ロ「あ、私はここに残るよ」

翠「なぜですか?」

ロ「まぁちょっとね。さあ行ってきなさい」

全員「はーい」

186: 2009/07/19(日) 07:24:38.18 ID:vMdMWw0K0
-夢の中

金「うわー!落ちる!落ちるかしら!」

翠「ここは夢だから飛べると思えば飛べるです」

銀「ちょっと!何とかしなさいよ!」

翠「おめーはもともと飛べるじゃねーですか!」

雪「あっ!あそこに樹が…」

紅「あれが彼女(薔薇水晶)の心の樹のようね」

雛「すごく小さいの…」

金「それに苗が絡みついて成長を妨げているようね…」

187: 2009/07/19(日) 07:28:34.81 ID:vMdMWw0K0
蒼「翠星石!」

翠「任せるです!蒼星石はその草を取り除いてください!」

蒼「任せて!」

銀「どうでもいいけど、心の樹ってなに?」

金「そうかしら。説明して欲しいかしら」

紅「しょうがないわね…私が説明してあげたいけど…こういうのは庭師である
2人のほうが詳しいと思うわ。翠星石、蒼星石、よろしく頼むわ」

翠「しょうがねーですね…人は誰でもある「樹」を持っていて育てているのです
その人の樹は枝葉を伸ばし成長することにより心が創られて行くのです
つまりあの樹は彼女(薔薇水晶)そのものなのです。一応ドールにもあります」

雛「知らなかったの…」

188: 2009/07/19(日) 07:32:05.87 ID:vMdMWw0K0
蒼「かわいそうに…この樹はたくさんの草が絡みついて成長を妨げているよ」

雪「何とかならないのですか?」

翠「それを何とかするのが、庭師なのです」

金「じゃあ後ろの大きい樹はなんなのかしら?」

蒼「あれは「世界樹」と言って、さっき翠星石が言った、人の「樹」の根源なんだ」チョキチョキ

翠「これは1枝に過ぎず、幹は想像できないほど大きいのです」

雪「あの樹を辿るとどこに辿り着くのですか?」

蒼「あの樹を辿っていくと世界の根源に辿り着くんだ。もっとも、誰も試したことはないけどね」チョキチョキ

189: 2009/07/19(日) 07:36:03.98 ID:vMdMWw0K0
蒼「終わったよ翠星石。早く水をあげて」

翠「はーいですぅ。スィドリーム…私の如雨露を満たしておくれ…甘ぁい水で満たしておくれ」

銀(水が…)

翠「すこやかにぃ~ 伸びやかにぃ~~ 緑の葉っぱを キラキラ広げて…!!」

金「樹が…伸びていくかしら!」

蒼「これで大丈夫だね」

銀「ねえ、この樹を辿っていくと世界の根源に辿り着くんでしょ?」

翠「そうですよ?」

銀「その世界の根源が見たいわぁ!ちょっと見てきてもいい?」

翠「別にいいですけど…その樹を傷つけたら承知しねーですよ!」

192: 2009/07/19(日) 08:29:18.68 ID:vMdMWw0K0
銀「やったぁ!じゃあ行ってくるわぁ!」

金「あっ!水銀燈!カナも行きたいかしら!」

銀「おー!いいわよいいわよ!こうなったらみんな私についてきなさーい!」

雛・雪「おー!」

紅「まったく…あれ?」

翠「ん?どうしたですか真紅?」

紅「今そこに人がいたような…気のせいかしら?」

蒼「ん?誰もいないみたいだけど?」



槐(…)

193: 2009/07/19(日) 08:32:03.22 ID:vMdMWw0K0
-10分後

銀「…」

紅「あら、帰ってきたの」

翠「どうでしたか?世界の根源は」

金「…言葉にできないかしら…」

雛「うゆ…」

蒼「?」

雪「私達は…見てはいけないものを見てしまった…」

紅「ふ、深くは聞かないことにするわ…」

翠「さあ戻るです」

195: 2009/07/19(日) 08:36:23.74 ID:vMdMWw0K0
ここは…どこ?

なにも…ない…

ああ…わたしは…もう…

…お父…様…

そういえば…お父様は…

確か…もう…

わたしも…もうすぐ…お父様のもとへ…

196: 2009/07/19(日) 08:40:02.70 ID:vMdMWw0K0
…ん…?あれは…お父様…?

(すまない。ちょっと旅に出なきゃならなくなった)

旅…ですか…また戻ってきますか…?

(ちょっとわからない。でもいつか帰ってくる)

(でも大丈夫だ。君には…)

あ…あの…お父様…

(なんだ?)

197: 2009/07/19(日) 08:43:59.10 ID:vMdMWw0K0
わたしは…お父様に…会えて…よかったです…

(そっか。俺もだぜ)

でも…お父様は…もう…

(ああ、でも君はもう俺がいなくても大丈夫だ。なぜなら…いいややめておこう)

ええ…?どういうことですか…?お父様…?

(今にわかるさ。ああ、もうそろそろ行かなくてはな)

気をつけてくださいよ…いってらっしゃい

198: 2009/07/19(日) 08:48:19.62 ID:vMdMWw0K0
(薔薇水晶!薔薇水晶!)

(長くて呼びづらいわね…なにかいい呼び名はないかしら?)

(ばらすいしょうだからばらすい、ばらすぃ、ばらしーがいいと思うわぁ)

ん…?また声が…

(それはいいわね!ばらしー!ばらしー!)

なぜだろう…行かなくては…



薔「…ん…」

紅「あ!起きたわ!…立てるかしら?」

薔「…はい」

199: 2009/07/19(日) 08:52:19.37 ID:vMdMWw0K0
蒼「あのさ…」

翠「なんですか?」

蒼「本当に良かったのかな?あの子の心の樹を成長させちゃって」

翠「何言ってるですか。完全に正しい答えなんてないんです
だから自分の行動に責任を持てればそれは正しい答えなんです」

蒼「ふっ。君らしい答えだね、翠星石」



銀「全く、妹の世話を焼くのは大変だわぁ…」

雪「そういうお姉さまも、なんだかうれしそうですね」



金「妹が増えてうれしいわ!」

雛「なのー!」

200: 2009/07/19(日) 08:56:16.48 ID:vMdMWw0K0
薔「ありがとう…でもわたしはあなた達に迷惑を…」

紅「大丈夫よ」

蒼「自分がしたことを忘れなければね。これから償えばいいじゃない」

薔「あと…わたしのお父様は…?」

紅・銀「お父様…て?あの人のこと?」

薔「はい…」

紅・銀「あ…」

薔「でも…もういいの…またお父様が帰ってくる…そんな気が…するから…
それに…わたしは…もう…1人じゃない」

201: 2009/07/19(日) 09:00:13.40 ID:vMdMWw0K0
ロ「そういえば、私は旅に出ることになったんだ」

紅「また帰ってきますか?」

ロ「ちょっとわからない、だけどいつか帰ってくる。
でも大丈夫だ。今の君達には…私がいなくても…」

銀「そ、それはどういう意味ですか?」

ロ「今にわかるさ。あ…もう行かなくては。それじゃ」

雪「また帰ってきてくださいよ。いってらっしゃい」

金「行ってしまったかしら…」

紅「でも…私には姉妹がいるから…寂しくない」

翠「大丈夫です!翠星石たちで協力・結束・団結すれば超えられない壁はないんですぅ!」

202: 2009/07/19(日) 09:03:59.93 ID:vMdMWw0K0
-病院

Noli manere in memoria(思い出の中に止まる事は無い)

Saevam iram et dolorem(烈しき怒りと、苦き思いを)

ferum terribile fatum(心無く、おぞましき運命)

Noli manere in memoria(思い出の中に止まる事は無い)

veni, mi fili. veni, mi fili. Hic veni, da mihi mortem iterum,(来たれ、愛しの人よ さあここに来て、私に再び氏を与えよ)

veni, mi fili. veni, mi fili. Hic veni, da mihi(来たれ、愛しの人よ さあここに来て…)

Noli 『manere in』 memoria(思い出の中に止まる事は無い)

Saevam 『iram et』 dolorem(烈しき怒りと、苦き思いを)

ferum 『terribile』 fatum(心無く、おぞましき運命)

Ille 『iterum』 veniet(彼は再び降りて来る)

203: 2009/07/19(日) 09:08:05.79 ID:vMdMWw0K0
mi fili,veni,veni,veni,mi fili. (愛しの人よ 来たれ、来たれ、来たれ、愛しの人よ)

『qui mortem invitavis』(氏を誘いし者) 

『poena funesta natus』(破壊の罪に生まれし子)

『noli nomen vocare』(その名を口にすることなかれ)

『Ille iterum veniet』(彼は再び降りて来る)

銀「なにラテン語の歌うたってるのよめぐ」

め「あっ!水銀燈!」

204: 2009/07/19(日) 09:12:01.01 ID:vMdMWw0K0
銀「大声で怒鳴って悪かったわね。ついカッとなっちゃって…」

め「いいのよ水銀燈」

銀「でもひとつはっきりさせなきゃいけない問題があるわ」

め「なに?」

銀「あなたはどうしたいの?生きたいの?氏にたいの?」

め「私は…生きたい!」

銀「へぇ…?たいした進歩じゃない」

205: 2009/07/19(日) 09:16:04.10 ID:vMdMWw0K0
め「実はね…夢を見たの。私が水銀燈に殺される夢。水銀燈は笑ってた」

銀「私はどんだけひどいイメージなのよ…」

め「その夢を見てから、氏ぬのが怖くなってきちゃってね…」

銀「ふぅん…?じゃあこの際私も言うけど、私も夢を見てたわ
めぐが私と一緒に氏のうとする夢。先に殺されたのは私」

め「あら?私どれだけヤンデレなのよ」

銀「初めて会った時から病んでるじゃなぁい…」

207: 2009/07/19(日) 09:20:13.32 ID:vMdMWw0K0
-2ヵ月後

拝啓 お父様へ

残暑お見舞い申し上げます。
暦の上では秋とはいえ、真夏並みの暑さが
続いておりますが、お元気でお過ごしでしょうか。

私達は相変わらずな日々を過ごしております。

水銀燈はマスターのところでよろしくやっているみたいです。
先日、マスターが退院したようでかなり喜んでおりました。

金糸雀や蒼星石は変わらずマスターと暮らしているようで
たまに遊びに来ます。

208: 2009/07/19(日) 09:24:10.38 ID:vMdMWw0K0
きらきーとばらしーは「広い世界を見たい」と言って旅に出てしまいました。
でもたまに帰ってきてみやげ話をしてくれます。
気のせいか変わったような気がします。

そして私達は相変わらずです。
マスターも無事復学して、何とかやっていっているようです。

つらつら書いてしまいましたが、私達は仲良くやっています。
だから心配しないでくださいね。

                          敬具

紅「ふぅ…なんとか書き終わったわね」

翠「真紅ー昼ごはんできたですよー」

紅「はーい、今行くわ」

209: 2009/07/19(日) 09:28:17.76 ID:vMdMWw0K0
紅「あら、みんな来てたの」

蒼「お邪魔してまーす」

金「かしらー」

銀「ちょっと!なにそのご飯!」

翠「だってチビチビが勝手にお菓子入れるから…」

雛「うゆ…ごめんなさいなの」

紅「ふふっ」

211: 2009/07/19(日) 09:32:19.19 ID:vMdMWw0K0
薔「お姉さま!もういいから離して!このままだとお姉さまも…」

雪「ふざけないで!」

薔「!?」

雪「私があなたを置いていけるわけないでしょうが!あなたは…私の大切な妹なのよ!?」

薔「お姉さま…」

-5分後

雪「ふぅ…案外何とかなるものね」

薔「そうですね」

雪「ふふっ…ははははははははははははは…」

薔「ははははははははははははは…」

212: 2009/07/19(日) 09:36:30.66 ID:vMdMWw0K0
薔「うう…寒いです…お姉…さま…」

雪「だめ!絶対寝ちゃだめよ!そしてもっと体をくっつけて!
体を暖めあうのよ!」

薔「なにか…工口いです…お姉さま…」

雪「生きるか氏ぬかってときにそんなこと言うんじゃありません!」

-朝

雪「はっ!私…生きてる…?」

薔「ん…?乗り切った…?」

雪「やったわ!まだ五合目だろうけど頑張りましょう!」

薔「はい!」

213: 2009/07/19(日) 09:40:00.70 ID:vMdMWw0K0
-そして…

雪「ついに…ついにやったわ!」

薔「ついに頂上に到着しましたね!お姉さま!」

雪「記念に写真を撮りましょう!」

薔「この旗を立てるのもね!」

216: 2009/07/19(日) 10:04:36.88 ID:vMdMWw0K0
-桜田家

蒼「ねえ、この漫画読んでみてよ」

銀「なにそれ?ゾンビ…ローン?」

紅「わ…私は遠慮しておくわ…」

金「カナも…」

翠「だらしねぇですねぇ。氏ぬわけでもあるまいし」

雛「そうなのね」

紅「そう思うなら読むといいわ…」

金「そうよ…」

217: 2009/07/19(日) 10:07:55.11 ID:vMdMWw0K0
銀「どれ、読んでみるわ」

銀「…」ペラ「!」

バタン キュー

金「大丈夫かしら…?」

翠「まったく、水銀燈もだらしねぇですねぇ」

雛「ヒナも読むのよー」

翠・雛「…」パラパラ「!こ…この出血量は…」

バタン キュー

蒼「あらら」

紅「気絶してしまったわね」

終わり

219: 2009/07/19(日) 10:12:13.70 ID:vMdMWw0K0
おまけ 

の「ただいまー。苺大福買ってきたわよぉー」

雛「わーい!ありがとーなのー!」

翠「ちょっと待つですチビチビ。ちょいとひとつゲームをしねぇですか?」

雛「ゲーム…?」

翠「勝ったら翠星石のうにゅーやるです」

雛「負けたら…どうなるの…?」

翠「負けたらチビチビのうにゅーをもらうです。どうですか?いい条件じゃねーですか」

雛「でも…」

翠「逃げるですかぁ?それでも誇り高い薔薇乙女といえるんでしょうか?」

雛「う…わかったの。そのゲームするの!」

銀「…?」

220: 2009/07/19(日) 10:16:04.62 ID:vMdMWw0K0
翠「わかったら早速ルール説明です。この4枚のエースを2枚同時にめくって
同色のカードを揃えたら勝ちです」

雛「簡単なルールなのね」

翠「わかったらさっさとしやがれです!」

雛(えーと…4枚のカードをめくった場合、考えられるパターンは…

(赤・赤) (赤・黒) (黒・赤) (黒・黒)

この4通りだから…同色のカードが揃う確率は…

2/4=1/2

つまり50%なの。これくらいジュンの教科書を読めば簡単なの!)

翠「どうしたですか?早くカードをめくりやがれですぅ!」

雛「わかったのよー。よし!この2枚!」

銀(!まずいわ!雛苺!)

222: 2009/07/19(日) 10:20:07.82 ID:vMdMWw0K0
雛「…嘘…」

翠「あらら…違ってますね…。じゃあチビチビのうにゅーもらうです」

雛「ちょっと待つの!も、もう1回やるの!」

翠「しょーがねーですね…」

雛「また…も、もう1回!」

翠「こりねぇですねぇ」

雛「う…嘘よ…なんで1/2なのにそろわないの…?」

翠「わかったらさっさとうにゅーをよこせです」

銀「待ちなさい!」

翠「ん?なんですか水銀燈」

223: 2009/07/19(日) 10:24:20.53 ID:vMdMWw0K0
銀「あなた…イカサマしてるわね…?」

翠「な…なに言ってやがるですか!」

雛「うゆ…?イカサマって…?」

銀「知らない振りするなら教えてあげるわぁ!
まず雛苺、あなた、2枚同時にめくると考えてるでしょぉ?」

雛「うゆ…?それがどうかしたの…?」

銀「単純に1枚ずつめくると考えたら…?2枚のカードを引いたときに同色のカードが揃う確率は…?」

雛「えーと…2枚目のカードが1枚目のカードと同じ確率は…
3枚のうち1枚…つまり…1/3…はっ!翠星石!騙したのね!」

銀「つまりそういうことよ」

224: 2009/07/19(日) 10:27:56.35 ID:vMdMWw0K0
翠「むきー!雛苺にはわからないと思ってたですのに!」

銀「妹相手にそんなイカサマを仕掛けるなんて…大人気ないにも程があるわねぇ。三女失格ね」

翠「むぎぎぎぎー!そんなこと言うならおめーもゲームしやがれです!」

銀「あら、いいわよ。ただし条件があるわ」

雛「あいとー!あいとー!」

翠「なんですかぁ?」

銀「さっきと同じように苺大福を賭けてもらうわ。私は私のを、あなたのはあなたのを」

翠「賭けてどうするですか?水銀燈も苺大福好きでしたっけ」

銀「うるさいわね。そしてさっきの4枚のエースにジョーカーを追加してもらうわ」

翠「追加してどうするですか?」

226: 2009/07/19(日) 10:32:18.03 ID:vMdMWw0K0
銀「そしてジョーカーを引いたら負けというルールにするわ」

翠「わかりましたです」

銀「めくるのは一枚ずつでいいわ。そしてそのカードは見ちゃだめ。始めるわよ!」

翠「きやがれです!」

銀「1枚目!」ビシッ

翠「1枚目!」ビシッ

銀「2枚目!」ビシッ

翠「2枚目!」ビシッ

銀「さあ、カードを開きなさい!」

翠「言われなくてもするです!」

228: 2009/07/19(日) 10:36:04.00 ID:vMdMWw0K0
水銀燈→ハート・ダイヤ
翠星石→クラブ・ジョーカー

翠「嘘…」

銀「私の勝ちね」

翠「ちょっ、ちょっと待つです!もう一回!」

銀「こりないわねぇ」

水銀燈→ダイヤ・ハート
翠星石→ジョーカー・クラブ

翠「嘘…こ、これはきっとイカサマにちげぇねぇです!」

銀「さあ?どうかしら?」

翠(え、えーと…このゲームはジョーカーを引かなかった場合、引き分けになるはずです
つまり…ジョーカーを引いたほうが負けるわけですね…
そしてそのジョーカーを引く確率は…1/5…何も…おかしいところはないですね…)

銀「どう?」

翠「どこも…おかしいところはなかったです…」

229: 2009/07/19(日) 10:39:06.10 ID:vMdMWw0K0
銀「ほら、苺大福よ」

雛「わーい!ありがとうなのー!」

銀「あと、私のもあげるわ。苺大福はどうも好きになれなくてね…」

雛「わーい!水銀燈優しいのー!何かあったの?」

銀「べ、別に何もないわよぉ!」



翠「悔しいですぅ蒼星石!」

蒼「よしよし。でもそれって翠星石が雛苺に優しくしなかった罰じゃない?」

翠「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん蒼星石まで!」

終わり

232: 2009/07/19(日) 11:03:07.73 ID:vMdMWw0K0
支援してくれた人乙!

ちなみにおまけの元ネタはウル星石が言ってたように遊戯王だぜ!

じゃあな!

233: 2009/07/19(日) 11:03:22.27 ID:5zJzpyLO0
終わり……なのか?

引用: 真紅「アリスゲームが終わったのだわ」