1: ◆cwioQlSesU 2013/08/19(月) 23:50:26.95 ID:hfG+xtS40
前スレ
駆逐艦の叢雲ちゃんがスマホを買いました


調子に乗って、また書いてみた。

なお、このSSはフィクションです。

3: 2013/08/19(月) 23:53:23.73 ID:hfG+xtS40
叢雲「・・・。」

トントントントントン

叢雲「(ググレカス・・・っと)」

叢雲「(うふふ・・・スマホごとき、あんな詳しくレクチャー受けた私にかかれば、
   一晩で操作をマスターよ!ま、当然の結果よね)」

叢雲「(あのクソ提督にも大恥かかせたし、ほんっと電様様ね)」

叢雲「(でも、スマホだと文字うった感覚がしないのはなんとかならないのかしら・・
    慣れの問題?)」

4: 2013/08/19(月) 23:54:50.24 ID:hfG+xtS40
ポロン♪

叢雲「(あら?ラインのメッセージ・・・って那珂ちゃんじゃないの・・・)」


<<夕方から3番ドックでライブするよ☆応援してね!>>


叢雲「(こりないわね・・・ドックで騒ぐとか空母勢にシメられるわよ・・・)」

叢雲「(・・・・。)」

叢雲「(ま・・・どうせだれもいってないだろうし、適当に冷やかしでもしてあげましょうか。
    とりあえず返信・・っと)」

トントントントン・・・

<<行けたら行くわ>>

8: 2013/08/19(月) 23:58:32.11 ID:hfG+xtS40
~3番ドック~

提督A「NA☆KAちゃーーん!!!かわいいーーー!!」
三隈「那珂ちゃんこっち向いてー!!!」
提督B「那珂ちゃん超絶KAWA・E-!!」
那珂「みんなありがとーーーー!!!」

叢雲「な・・!?」

叢雲「(どういうこと?!人がいるだなんて・・・!しかもけっこう沢山!
   って、いやいや、あの娘も努力してるみたいだし・・・失礼よね・・・)」

叢雲「・・・ん?あれは・・・」

電「那珂さんステキなのです!なのですーーー!!」

叢雲「」

10: 2013/08/19(月) 23:59:39.73 ID:hfG+xtS40
那珂「みんな、今日は那珂ちゃんのために集まってくれて本当にありがとー!
   最後はこの曲!『島間旅行』!」

ワーーーーーーー!!ナッカチャーン!

那珂「被弾などーなーしに♪単縦陣で凸ーってー♪」

那珂「射ーせーんーがー読み取れるー♪ふっしぎな夜♪」

ワーーーキャーーーー!!!ナカチャーン!!

那珂「キラッ☆」

那珂「うずしおに♪まっきーこまれー♪」

叢雲「(下で見てる三隈のイメージが、何故かしっくりくる曲ね・・・)」

11: 2013/08/20(火) 00:01:13.00 ID:f13hbODk0
那珂「それじゃ、また会おうねー!!」

三隈「三隈も絶対アイドルになりますー!」
提督C「那珂ちゃんのファン増やしますー!!」
電「なのですー!!」

叢雲「(けっこうウケてるのね・・・あの娘へのイメージ変えなきゃ・・・)」

電「ふにゃぁ・・・」(フラフラ)

叢雲「ちょ・・ちょっと電!大丈夫?」

電「あ、叢雲さん?すみません・・ちょっと眩暈と耳鳴りが・・」

叢雲「慣れないことするからよ・・・少し休んでいきましょう」

電「あの・・・すみません・・・」

12: 2013/08/20(火) 00:01:58.64 ID:f13hbODk0
~食堂「間宮」~

電「すみません・・・なんだかご迷惑かけてばっかりなのです・・・」

叢雲「いいのよ。それより、あんたがああいうライブに参加するなんて意外だったわ」

電「あの・・・那珂さんは、お友達なので・・応援しなくちゃって・・」

叢雲「あーそれで・・・無理しないでいいのよ?」

電「え、でも!誤解しないでほしいのです!
  電も、すごく楽しいですし!ファンクラブとか、入っちゃいましたし!」

叢雲「そんなものあるの?!」

電「なのです!会員証もあるのです!」

叢雲「けっこう本格的なのね・・・会員番号74番・・・」

電「提督の方々が立ち上げたみたいなのです。」

叢雲「ふーん・・・ジジイ共に需要があったのね」

13: 2013/08/20(火) 00:03:02.02 ID:f13hbODk0
那珂「あ!二人とも、ヤッホー☆」

電「なのです!さっきはスゴかったのですー!」

叢雲「あら、お疲れ様」

那珂「んふふー二人とも見ててくれたんだ、嬉しいなー!
   それで、どうだった?私のライブー☆」

叢雲「そうね、悪くないわ」

那珂「ありがとーー!今度電ちゃんも叢雲ちゃんも一緒に歌おうよ!」

叢雲&電「ふぇ?!」

14: 2013/08/20(火) 00:04:10.15 ID:f13hbODk0
叢雲「ぇぇ・・遠慮しておくわッ!」

電「はわわわ!電がアイドルなのですー?!」

那珂「えー二人ともカワイイし、大丈夫だと思うけどなー」

叢雲「かわE?!ちょっと、そういうこと言うの止めなさいよ!」

電「はわ!はわわわ!!」

那珂「テレちゃってるーもう、かわいいなあ!」

叢雲「うるっさい!!爆雷ブン投げるわよ?!」

電「ふにゃあああああ・・・」

那珂「んふふ、その気になったら声かけてね!」

叢雲「ならない!やらない!まったく突然なに言い出すやら・・・」

電「ちょっと、やってみt
叢雲「やめなさい!!」

16: 2013/08/20(火) 00:05:12.63 ID:f13hbODk0
叢雲「それにしても・・・急にあんたのファン増えたみたいね。
   なにか方向性でも変えたの?」

那珂「那珂ちゃんは方針転換しない主義だよ!
   でも、特に特別なこともしてないんだよねー」

叢雲「なら、なんで急に・・・」

電「那珂さんは、ちゃんとみんなの声に応えてくれるです・・・
  みんなで楽しみたいっていう気持ちが、伝わってくるです・・」

那珂「あはは、面と向かって言われると、少し恥ずかしいな・・・。
   あ、でも、ちょっと前までは『みんなと楽しむ』なんて余裕もなかったなぁ」

叢雲「なによ、単にちゃんと人の話聞くようになっただけじゃない」

那珂「そうなのかなー?分かんないや!」

叢雲「・・・まったく」

17: 2013/08/20(火) 00:06:16.59 ID:f13hbODk0
那珂「さて、ライブ後の栄養補給においしいもの頼んじゃうよー!」

叢雲「私もいいかしら?って、あそこにいるのは・・・」



赤城「ガッフォガフォ!」

赤城「間宮さん!追加で『鉄とアルミのミックスグリル』と『ぶっかけボーキ・追いオリーブ重油』と、
   ご飯弩盛りでお願いします!」

間宮「はーい!全部3人前でいいのよね?」

赤城「はい!さすがです!支払いは提督のツケでお願いします!」



叢雲「うっわ・・・(追加って言ったわね)」

18: 2013/08/20(火) 00:08:41.00 ID:f13hbODk0
那珂「おー、さすが赤城さん。いつ見てもすごい食べっぷりだねー!
   こっちも食欲わいちゃうよ!私はどれにしよっかなー」

電「電も、注文するのです・・・」

叢雲「(ふたりの食事の趣味・・・ちょっと気になるわね)」

那珂「じゃあ私は『冷やしボーキ』!」

電「電は『目玉焼きハンバーグ』にするです・・」

叢雲「(やだ、電ったら期待通りすぎて可愛い!!)」

那珂「叢雲ちゃんは何にする?」

叢雲「・・・え?じゃ、『鉄火丼』で・・・」

那珂「おっけー☆ウフフ!それじゃ注文してくるね!」

電「電がいってくるのです!こういうのは後輩の役目なのです!」

叢雲「いいわよ、私がいくわ。座ってなさい。二人とも疲れてるでしょ?」

那珂「それじゃ、お言葉にあまえましてー!」

電「はわわ・・・すみません・・・」

19: 2013/08/20(火) 00:10:04.37 ID:f13hbODk0
叢雲「・・・あ、鉄火丼はサビヌキで」

間宮「はーい、喜んで!
   ところで、あなたたち3人、最近仲いいわね。何かあったの?」

叢雲「別に。特になにもないわよ・・・」

間宮「ふふ・・いいわねえ、そういう関係・・・
   あ、お支払いは・・・」

叢雲「提督のツケで。」

叢雲「(いまさら3人分増えたって分かんないでしょ)」

赤城「ガッフォガッフォ!!間宮さん!追加で『生ハガネ』お願いします!」

22: 2013/08/20(火) 00:12:48.32 ID:f13hbODk0
那珂「最近・・・どんどんエスカレートしていくんだよね・・・」

電「それは・・・はわわわわ・・・」

叢雲「(え、私のいない間にどういう展開に?!)」

那珂「嫌だって言ってるのに・・・!全然!きいてくれないし・・・ッ!
    もう、ずっとこうなのかな・・・」

電「諦めちゃだめなのです!向こうの思う壺なのです!」

叢雲「ちょっと・・・あんた・・・まさか・・・!」

那珂「あ、おかえりー!」

電「すみません・・・ありがとうございます・・・」

叢雲「ちょっと、あんた達なんの話してたのよ?!
   なに?!あのクソ提督に何かへんなことされてるの?!」

23: 2013/08/20(火) 00:14:54.22 ID:f13hbODk0
那珂「え?何の話かなー?」

叢雲「とぼけないでよ!今深刻な顔で「どんどんエスカレート」とか言ってたじゃない!」

那珂「あー最近迷惑メール多くって・・・困ってるんだよー」

叢雲「は?」

那珂「急に迷惑メール届きだして・・・アドレスNGリストに入れても、
   どんどん増えていくんだよね」

電「こうなるとイタチゴッコなのです・・・」

叢雲「あら、そう・・・大変ね・・・」

叢雲「(はやとちり・・・恥ずかしい・・・これもいつもプラプラしてるクソ提督のせいよ!
    許さないんだから!!)」

24: 2013/08/20(火) 00:16:26.06 ID:f13hbODk0
那珂「ほんとどうしようかな・・・」

電「メアド変えちゃうのが一番早いのです」

那珂「やっぱそうなっちゃうかーみんなにお知らせするの面倒だけど、仕方ないかな」

電「それなら、いっそのことケータイ会社ごと乗り換えちゃうといいのです」

那珂「あ、それすごい安くなるんだっけ?MNPとかなんとか」

電「そうなのです!さすが那珂さんご存知なのです!」

那珂「えへへー」

叢雲「(まーた、なんかよく分からないこと話だしたわね・・・)」

25: 2013/08/20(火) 00:18:10.00 ID:f13hbODk0
那珂「あ、でもそしたらツイッターやラインってどうなっちゃうのかな
    消えちゃうの?」

電「IDとパスワードいれれば、新しい端末でもそのまま使えるのです!
  ラインだけは、ちょっとさきにメールアドレス登録する必要がありますが、
  那珂さんはAndroidですしGmailを使えば問題ないのです!」

叢雲「(お茶がおいしいわ・・・)」

那珂「電話帳はどうしよっか」

電「それもGmailを使って同期すればすぐ解決するのです!
  スマホからスマホへの乗り換えはすごく簡単なのです」

叢雲「(私の鉄火丼まだかしら・・・)」

26: 2013/08/20(火) 00:20:13.76 ID:f13hbODk0
那珂「そうなんだー。それじゃさ、電ちゃん、明日オフ?
    時間あったら一緒に携帯屋さんいこうよ!」

電「なのです!」

叢雲「あら、なにか決まったのね」

那珂「うん!叢雲ちゃんも明日13時に集合だよ!」

叢雲「・・・勝手に巻き込まないでくれる?」

間宮「はい、お待たせ!
    『冷やしボーキ』と『目玉焼きハンバーグ』と『鉄火丼』ね!」

那珂「やったー!待ってましたー!」

叢雲「はあ・・・まあ、いいわ・・・」



那珂「いっただっきまーす!」
電「いただきます・・・」
叢雲「いただきます」

電「ふー!ふー!」

叢雲「(フーフーして食べてる!やだ、カワイイ・・・)」

27: 2013/08/20(火) 00:22:26.66 ID:f13hbODk0
電「んーおいひいのれふー!」

叢雲「ちょっと、口に物入れたまま喋らない!はしたない!」

電「ふいまへん・・・」

叢雲「那珂ちゃん!箸の持ち方おかしいわよ!
   おもいっきり交じり箸じゃない!」

那珂「えーダメなのー?」

叢雲「だめよ!こうよ!手の全体を使ってこう持つの!!」

那珂「う・・・うまくもてない・・・疲れるよ・・・」

叢雲「つべこべ言わない!慣れなさい!」

那珂「はーい」

電「ふふ・・・」

叢雲「なにがおかしいのよ」

30: 2013/08/20(火) 00:25:05.56 ID:f13hbODk0
電「はわわわ!すみません・・・なんだか叢雲さんが、お母さんみたいだなって・・・」

叢雲「おか?!ちょっと、どこぞやの空母さんみたいに言わないでくれない?!」

電「すみません!
  けど、厳しいけれど、やさしくて・・・一緒にいると安心するのです」

叢雲「・・・いきなりそんなこと言われても困るわよ」

電「すみません・・・」

那珂「おかーさーん!お箸もてたよ!こうかな!!」

叢雲「あんたは静かに食べなさい!!」

32: 2013/08/20(火) 00:26:26.30 ID:f13hbODk0
~ケータイショップ「93SSG」~

扶桑「はあ・・・空はあんなに青いのに・・・」

山城「扶桑お姉さま?」

扶桑「あら、ティッシュ配り終わったの?ありがとう・・・」

山城「どうしました姉さま・・・ため息などついて」

扶桑「ノルマが・・・このままだと未達で終わるわね・・・」

山城「それは・・・あんな数字、最初っから無理だったのよ!」

扶桑「だめよ、そんなこと言っちゃ。
   たとえ厳しい数字でも、最後まで達成を諦めちゃいけないの!」

山城「はい・・・すみません、姉さま・・・」

33: 2013/08/20(火) 00:28:36.00 ID:f13hbODk0
扶桑「今月こそは、なんとしても契約ノルマを達成しなきゃならないの!
    私達派遣なんだし・・・悠長なことはいってられないの!」

山城「はい!姉さま!また舌打ちからの魚雷一斉射はコリゴリです!」

扶桑「だから・・・あの手を使うわ」

山城「?!あの手って・・・いけません姉さま!あの手に頼りすぎると自滅します!」

扶桑「今月はメーカーからの補助金もでてるわ!
   ここに店の利益を一部上乗せすれば、かなり派手な数字になるわ!」

山城「でも姉さま!」

扶桑「分かってるわ・・・でも、他に手はないのよ!
   やるわよ、高額キャッシュバックキャンペーン!」

山城「はい!姉さま!
   ・・・あ、お客様ー!なにかお探しですかー?」

34: 2013/08/20(火) 00:30:56.90 ID:f13hbODk0
~叢雲自宅~

叢雲「・・・。」

叢雲「みんなのアイドル!叢雲ちゃん、なのです☆」バチコーン

叢雲「・・・。」

叢雲「(・・・きっと疲れてるんだわ、はやく寝ましょう)」

36: 2013/08/20(火) 00:32:07.03 ID:f13hbODk0
→翌日→

~鎮守府~

那珂「おっはようございまーす!」

叢雲「おっっっそいわね!!!5分遅れであんたが最後よ!」

電「こんにちは、なのです・・・」

夕張「こんにちはー」

那珂「あれ?夕張ちゃんだ!ヤッホー☆」

叢雲「電が呼んでくれたのよ。自分より詳しいからって」

夕張「フフフ・・・スマホのデータはバッチリよ!
   まかせといてよ!」

38: 2013/08/20(火) 00:34:37.35 ID:f13hbODk0
電「夕張さん、ここのキャッシュバックが熱いのです!ツイッターに書いてあるのです!」

叢雲「キャッシュバック?なによそれ。」

電「近くのケータイショップがキャンペーンで安いのです!」

夕張「お、さすが電ちゃん、見つけたねー?
   そうそう、まずはそこを見ようと思ってたのよー!」

叢雲「だから・・・キャッシュバックってなによ」

電「売り切れちゃうのです!急ぐのです!」

那珂&夕張「おー!」

叢雲「はあ・・・
    ってちょっと、電!そんな走らないでよ!」

那珂「競争かな?!私だって負けないよ!」

夕張「え?やだ、待って!みんな足速すぎるよ!
   置いてかないでよー!」

39: 2013/08/20(火) 00:37:11.28 ID:f13hbODk0
~ケータイショップ「93SSG」~

山城「姉さま・・・全然お客様がこな」

扶桑「だめよ、言っちゃだめ!挫けずに客引きよ!」

山城「はい・・・
   こちらのケータイショップで!他社からAUへのお乗換えで!
   最新スマホが一括ゼロ円!!
   さらに高額キャッシュバックキャンペーンを行っておりまーす!」

扶桑「数量限定!本日限りの大特価でーす!」

40: 2013/08/20(火) 00:38:07.62 ID:f13hbODk0
叢雲「(こんなところにもケータイショップがあったのね)」

那珂「おー店員さん、テンションAgeAgeだねー!那珂ちゃんも負けらんないよっ☆」

叢雲「今日は静かにしてなさい・・・」

叢雲「(ああいうノリって、どうも苦手なのよね・・・)」

電「そういえば、那珂さんは今Androidですけど、次はどうするのです?
  iPhoneにしてみるのです?」

那珂「うーん・・・このままAndroidがいいかなー。
   見せてもらったけど、なんだかiPhoneだとシックリこなくって・・・」

電「分かったのです!夕張さんと聞いてくるのです!」

夕張「だめ・・・電ちゃん一人でいってらっしゃい・・・」

電「え、ぇえ?!はわわわ・・・だめなのです!一人で聞くだなんて無理なのです!」

夕張「ダメダメ、これも・・・修行よ!・・・いってらっしゃい!」

電「ふにゃ・・・いってきます・・・」

叢雲「(無茶でしょ・・・)」

41: 2013/08/20(火) 00:41:10.69 ID:f13hbODk0
那珂「私はいかなくて良かったのかな?」

夕張「あんまり詳しくない人がいくと・・・条件ボラられる事が、けっこうあるのよ。
   だから様子見・・・っていうか休憩・・・みんな早すぎだって!」

叢雲「休みなのにそんな装備してくるからよ」

夕張「これでも必要最小限だよ?
   iPhoneとタブレットとサブのスマホとポータブルのバッテリーと・・・・」

叢雲「そんなに持ち歩く意味があるの?」

夕張「けっこう便利だよー!ほら、叢雲さんも、もう一台いかが?」

叢雲「けっこうよ!」

那珂「あはは、夕張ちゃんが店員さんみたいだね!」

42: 2013/08/20(火) 00:42:15.80 ID:f13hbODk0
山城「ハッ!(お姉さま!小さいけどお客様っぽい方が!)」

扶桑「(絶対逃しちゃだめよ!絶対よ!)」

山城「(はい!姉さま!)」


山城「い・・・いらっしゃいませー!」

扶桑「(ちょ・・・『いらっしゃいませ』はダメだってあれほど・・・!)」

電「えっと・・・ドコモのスマホからAUに乗換えを・・・考えてるんですけども・・・
  キャンペーンのお話、聞かせてもらえますか?」

山城「はい!ありがとうございます!(この娘なら詳しくなさそうね!)
   いまなら、他社からAUへのお乗換えで、最新スマホが一括0円なんですよ!」

電「はあ・・・」

44: 2013/08/20(火) 00:45:36.60 ID:f13hbODk0
山城「いつもなら、一括だと数万円するものですので、スッゴイお得なんですよー!」

電「そうなのですか・・・」

山城「いまならそれだけじゃないですよ!
   端末一括0円と、さらに3万円のキャッシュバックがついてきます!」

電「す・・・スゴイですね・・・」



那珂「うーん、電ちゃん大丈夫かな?」

叢雲「あの娘も、ああいうお店の雰囲気は苦手そうね・・・」

夕張「何事も経験!」

叢雲「よく言うわ・・・」

叢雲「あ、そういえば、さっきあんた達が言ってたMNPってなによ」

夕張「他社から電話番号そのまま乗り換えることよ。
   メアドとか変わるし解約金が一万円ほどかかるけど、
   普通に機種変更とかで買うより、圧倒的に安くなるのよ」

叢雲「そんなシステムがあったのね・・・」

46: 2013/08/20(火) 00:48:01.24 ID:f13hbODk0
>>45
イメージだと、解体後。

47: 2013/08/20(火) 00:48:55.69 ID:f13hbODk0
山城「数万円の端末が0円!さらにキャッシュバックで3万円帰ってくる!
   合計で10万円近くもお得ですよ!スゴイ数字ですよねー!」

電「はあ・・・」

扶桑「(ああ・・・山城ったら、自分でしゃべってばっかりじゃない!
    だめよ、需要を聞き出さなきゃ!)」

山城「少しだけオプションにはご加入いただいてるのですが、
   それ以外は特にお金もかかりませんので、すっごいお得なんですよ!
   さあどうですか?!損はさせませんよー!」

電「えっと・・・すみません!ちょっと考えてくるのです!すみません!」

山城「あ!お客様?!・・・あぁ、また逃してしまいました」

扶桑「気にすることないわ、あれは斥候よ」

山城「姉さま・・・」

扶桑「ただ、次来るとしたらそれなりの実力者でしょうね・・・
   その時は私が出るわ」

48: 2013/08/20(火) 00:50:27.18 ID:f13hbODk0
電「ただいま・・・なのです・・・」

那珂「おかえりー!どうだった?」

電「うぅ・・・いっぱい怖かったのです・・・」

叢雲「誘拐でもされかねない構図だったわね・・・」

夕張「典型的な押し売り店員ね・・・
   売り込むことに必氏すぎて、こっちの声を聞かないのよね。
   で、オプションの条件とか聞けた?」

電「ふにゃあ・・・」

夕張「あちゃぁ、ちょっと荷が重すぎたかー。
   しゃーない!みんなでいきますかー!」

那珂「おー!」

叢雲「私は後ろから見てるわ・・・」

49: 2013/08/20(火) 00:52:42.32 ID:f13hbODk0
山城「・・・あ、また先ほどの方が、今度は大所帯で!」

扶桑「この感じ・・・特にあの緑色、かなりのやり手ね。
   下がってなさい」

山城「はい・・・勉強させていただきます!」



夕張「うーん、条件は書いてないか・・・
   やっぱ詳しくは店員に、ってパターンかな」

那珂「いっぱいあるねー」

扶桑「あら、皆さんこんにちは!」

夕張「どうもー」

扶桑「今日は皆さんでお買い物ですか?」

山城「(さすが姉さま!まずは世間話から入り警戒心を解く作戦ですね!)」

50: 2013/08/20(火) 00:54:29.16 ID:f13hbODk0
夕張「あーツイッターみてきたんですけど、
   端末一括ゼロ円3万円キャッシュバックってやつの、機種と条件教えてもらえますか?」

山城「(な、あの客!姉さまのいうことに耳を貸さない?!
   なめてんの?あたし達を地獄の扶桑姉妹と知っての狼藉?!)」



電「?!・・・な、なにか奥のほうから嫌な気配がするのです!」

叢雲「気のせい、気のせいよ電。」

電「はわわわ・・・」

51: 2013/08/20(火) 00:56:33.92 ID:f13hbODk0
扶桑「(世間話を遮って・・・やはり場慣れしてるわね・・・。
   けど、この手の方は条件さえ良ければ必ずいける!)」

扶桑「はい!ありがとうございます!
   ツイッターでの条件ですと、こちらが対象の機種です。」

夕張「ほうほう・・・HTC J ONE と ZETA ・・・。
   悪くないですねぇ・・・で、キャッシュバックの条件は?」



叢雲「キャッシュバックって結局なんなのよ」

電「・・・えと、文字通りそのままお金が戻ってくるのです」

叢雲「はい?」

電「利益の一部を還元しますよってもの、なのです。」

叢雲「とんでもない売り方ね・・・」

52: 2013/08/20(火) 00:58:13.99 ID:f13hbODk0
扶桑「はい、条件は、
   ・MNP
   ・二年契約
   ・パケット定額サービス
   ・通話定額
   ・ケータイの保険
   ・着うたや、乗り換え情報サイト等の有料サービスへの登録

   ・・・以上です。」

山城「(さすが姉さま!相手を見て対応を一気に事務的な形へシフトさせたわ!)」

夕張「ふーん、オプションはいつはずしていいの?」

扶桑「来月までご加入をお願いしております」

夕張「うーん、二ヶ月か・・・」



叢雲「すごいわね・・・全部分かってる人同士の会話よ・・・」

那珂「うーん・・・私も半分ぐらいしか分からないよ・・・」

叢雲「え?えぇえ!そうよね!(全く分からないとか言わなくてよかったわ・・・)」

電「夕張さん、かっこいいのです!」

53: 2013/08/20(火) 00:59:33.57 ID:f13hbODk0
夕張「あ、毎月割りつきます?」

扶桑「はい!通常通り24か月分の毎月割が適用されます!」

夕張「うーん・・・どうにかもうちょっとコンテンツの条件緩くなりません?」

扶桑「あーそうですねぇ・・・既にかなりお安くはなっているのですが・・・
   ・・・ちょっとだけお待ちください!確認してきますので!」



叢雲「なに、値切りだしたの?っていうかこういうお店で値切れたの?!」

電「夕張さん、しょっちゅう『いくら安くさせた!』って自慢してくるのです」

叢雲「RJみたいな事するわね・・・」

那珂「すごいなぁ・・頼りがいあるな!」

55: 2013/08/20(火) 01:02:04.48 ID:f13hbODk0
扶桑「・・・すみません!お待たせしました!
   上に確認しましたところ、一個だけならなくても大丈夫だそうです!」

扶桑「(ほんとはもっとイケるんですけどもね!)」

山城「(さすが姉さま!ちょっとしたことでも苦労して値引いたみたいに見せてるわ!)」

夕張「そうですかぁ・・・あ、そういえば解約料かかっちゃうんだっけなぁ・・今月は」

扶桑「(うっ・・・?!)」

夕張「いやーすみません、忘れてたんですけど、今月乗り換えちゃうと、
   ドコモで解約金がかかっちゃうんでした!一万円も!
   いやー乗換えたかったんですけども・・・」

扶桑「そちらに関しては・・・キャッシュバックが3万ございますので、
   これを当てて頂ければ、まだお手元に2万円残りますよ!」

夕張「いやー3万円でずっと考えてたからねぇ・・・いやーどうしよっかなー
   でもすごく安いしなーどうしよっかなー!」

扶桑「(うう・・・これ以上は・・・でも、利益以上に、いまは契約数が大事・・・!)」

扶桑「えっと・・・すみません、また少しお待ちいただけますか?
   どうにか、上の者から良い条件をひっぱりだしてきますので!」

夕張「お願いしますねーw」

56: 2013/08/20(火) 01:04:57.10 ID:f13hbODk0
扶桑「この私が・・・言いくるめられるなんて・・・」

山城「姉さま・・・」

扶桑「いえ、大丈夫。
   そうよ、いまは契約数を稼ぐことが目的だものね!
   契約さえ取れればこっちの勝ちよ!!」

山城「さすが姉さまですわ!
   常に目的を見失わない意志の強さに感服いたします!」



電「中々もどってこないのです・・・」

那珂「エライ人との話が長引いてるのかなー?」

夕張「そんなのないない!
   ああ言って、とても苦労して値引いてますってアピってるだけよ」

那珂「あ、そうなんだ・・・」

夕張「そうよー
   那珂ちゃんはアイドルなんだから、これぐらい簡単にできないと、
   やってけないわよ?」

那珂「な・・・那珂ちゃんは路線変更しないもん・・・」

叢雲「(確かに、あの娘はもっと腹黒くならないとダメよね・・・)」

57: 2013/08/20(火) 01:06:10.94 ID:f13hbODk0
扶桑「お・・・おまたせしました!!」

夕張「いやーすみませんね。
   で、どうなります?」

扶桑「お客様だけに!ほんとうに特別ですけれども、
   着うたと、通話定額だけは、無くてもいいそうです!」

叢雲「(わざとらしい・・・)」

夕張「ほー、でさらにどうなったんですか?」

扶桑「えと、すみません、本当にここがギリギリです・・・
   これ以上はちょっと・・・」

扶桑「(利益が・・・あぁ・・・)」

夕張「そうなんですかー
    じゃ、またきますね!」

58: 2013/08/20(火) 01:08:25.59 ID:f13hbODk0
扶桑「ちょおおおおっとお待ちを!!」

夕張「なんですかー?こっちもそんな暇じゃないんですけどー」

扶桑「いやー負けました!でしたら・・・
   キャッシュバック、プラス2000円しちゃいます!」

夕張「おお!
   ・・・いや、ちょっと本人に聞いてみますね!
   いやあ、買うの私じゃないんですよ」

扶桑「はい、お願いします!」

扶桑「(あと一押し・・・必要かしら・・・利益500円しかもう残ってないわよ・・・)」



夕張「どうする?このふたつが安いんだけど」

那珂「うーん・・・どっちも大きいな・・・
   片手じゃもてないよ・・・」

夕張「いままで持ってたのがXperiaRayだしね・・・無理もないか・・・」

那珂「でも、大きいぶん、すっごく画面は見やすいね」

夕張「あーそれはあるね」

61: 2013/08/20(火) 01:10:47.01 ID:f13hbODk0
扶桑「(ターゲットは緑色じゃなくて、あっちのチョロそうなほうよ!
    チョロそうなほうを頷かせれば勝ちよ!)」



那珂「あ、でも画面大きいから傷つきやすいかな?」

夕張「そんな気にするほどじゃないけどね」

那珂「うーん・・・」

扶桑「お決まりですか?」

那珂「えーっと、やっぱ画面大きいと傷ついちゃうんですか?」

扶桑「そうですね・・・どうしても傷が付く機会は増えてしまいますね・・・
   ただ、元々がスゴク硬いので神経質にならなくても大丈夫ですし、
   上から保護フィルムを貼っておけば完璧ですよ!」

那珂「そうなんだー」

65: 2013/08/20(火) 01:13:40.77 ID:f13hbODk0
扶桑「なんでしたら、専用のフィルム、一枚サービスでお付けしますよ?」

那珂「え、いいんですか?!」

扶桑「ええ!ご希望でしたら、こちらでフィルムを貼った上でお渡しいたしますよ!」

那珂「だって!夕張ちゃん!この人すごくいい人だよ!!」

夕張「あー。まあ、いんじゃない?」

那珂「じゃ、これにするー!HTC?薄くてカッコイイ!」

扶桑「ありがとうございます!(利益ゼロだけど!)」

山城「(さりげない最後の一押し・・・ステキです!・・・あ、他の方がいらっしゃったわ!)
    こんにちはー!今日も暑いですねー・・・」

66: 2013/08/20(火) 01:15:12.54 ID:f13hbODk0
電「最新機種なのです!」

夕張「さすがの私も気分が高揚します!」

叢雲「(分かりにくい加賀さんモノマネ・・・。
    ・・・私が買った時は4~5分で決めちゃったけど、
   本当はもっと安くなったのかしら)」

那珂「えーっと・・・本当にこんな安くていいんですか?
    本体がゼロ円で、さらに3万2千円も帰ってきちゃうなんて・・・」

扶桑「ええ、どうぞどうぞ!」

扶桑「(本当は利益ないけど!数には変えられない!)」

那珂「やったー、すっごいお得だよー!」

夕張「私にかかればこんなもんよー!
   あ、でも、使う前に私がきっちりチェックするからね!!」

叢雲「(あんた触りたいだけでしょうが)」

67: 2013/08/20(火) 01:18:38.83 ID:f13hbODk0
扶桑「(・・・一応聞いてみるか)」

扶桑「ところで、お客様、ポケットWifiってご存知ですか?」

那珂「え、なにそれー?」

扶桑「これはですねー!」

夕張「それいらない。」

扶桑「その、お話、だけでも・・」

夕張「必要な時に改めてきますよ」

扶桑「はい・・・その際はよろしくお願いいたします・・・」

71: 2013/08/20(火) 01:22:51.03 ID:f13hbODk0
夕張「ふー!ひっさびさにお店きたから疲れたー!」

電「突然だったのに、ほんと申し訳ないです・・・」

夕張「いいっていいって!私も楽しかったし!最新機種触れたしー!
   ああ、アカウントや電話帳の移行とか全部やっといったから!」

那珂「ほんと?!ありがとーー!!」
   そういや、途中で話に出てた『ポケットWifi』?
   あれなんだったの?」

夕張「あー話すと長くなるけど・・・
   まあ、今は必要ないものよ。断るのが正解。」

那珂「ふーん。あ、そうだ!ラインのID教えてよ!」

夕張「うん、いいよー!・・・はいコレ」

那珂「やった!またお友達が増えちゃった!」

夕張「よろしくね!
    叢雲ちゃんも教えてよ!」

叢雲「・・・まあ、いいわよ」

叢雲「・・・・あれ?」

叢雲「(やば、IDどうやってだすんだっけ?!)」

72: 2013/08/20(火) 01:25:01.19 ID:f13hbODk0
~ケータイショップ「93SSG」~
→閉店後→

扶桑「すごい人だったわね・・・」

山城「ええ、あの方々がきっかけに、すっごいお客様の数になりましたわね・・・
   弾薬庫に火が回りそうなほど疲れましたわ・・・」

扶桑「でも、おかげさまでノルマ達成もいけそうだわ!」

山城「ええ、やりましたわ姉さま!!」

??「はーい、皆さん一日ご苦労様・・・」

扶桑「ハッ!?しゃ・・・シャチョウ!!
   おつかれさまです!!」

山城「(やだ・・・嫌な予感がする・・・)」

73: 2013/08/20(火) 01:28:38.85 ID:f13hbODk0
??「今日の売上、見たけど・・・」

扶桑「・・・・。」

??「チッ!なんて数字?!契約数上げても、利益こんな削ってちゃ意味ないでしょうが!」

扶桑「は・・はいい!申し訳ございません!!」

??「作戦が悪いのよ!契約数のノルマだけはどうにかなっても、
   それじゃ現状維持しかできないの!!なんのために店長の権限与えてると思ってんの?
   いい?私はね、もっともっと魚雷を撃ちたいの!
   そのためには、あんた達が稼いでくれなきゃだめなの!」

扶桑「はい!すみませんすみません!!」

??「まあ、いいかな、今回は。
   ・・・でも、また同じようなことやらかしたら、あんた達、雷撃処分を覚悟なさい?」

扶桑「はい!肝に銘じます!」

??「じゃ、私は帰って寝るわー。」



山城「姉さま・・・」

扶桑「耐えるのよ!」

山城「はい・・・(不幸だわ・・・)」

74: 2013/08/20(火) 01:32:27.90 ID:f13hbODk0
と、まあ。今回はこんな感じです。いかがでしょうか

ショップ店員の追い詰められっぷりが扶桑姉妹とカブって見えたもので。
ほんとは大井っち&北上さんの予定でしたけどね。

引用: 駆逐艦の叢雲ちゃんご一行がケータイショップに行って来ます