1: 2009/07/08(水) 21:51:12.05 ID:Lfz1A88T0
紅「くぅぅ・・・ッ!まだ、力を解放する時じゃないわ!!」

紅「・・・なんちゃって・・・」

紅「ふふっ、いくら何でも夢見過ぎよね、私」

紅「いくら何でもお父様が今以上の強大な力を私たちに与えるなんて無いわよね」

ジ「・・・」ジーッ

紅「は!!ジ、ジュン!?」

ジ「・・・」すたすた

紅「ま、待つのだわジュン!これは違うのよ!!」

6: 2009/07/08(水) 21:54:55.48 ID:Lfz1A88T0
バタンッ

ジ「・・・真紅が目覚めたぞ」

?「くっくっく・・・やっと目覚めたですか」

?「やれやれ、時間がかかったね」

?「できの悪い姉かと思っちゃったのよ・・・キャハッ」

?「それで、真紅はどんな”チカラ”だったのぉ?」

ジ「どうやら・・・右腕に”カオス”を宿しているらしい」

?「さすが真紅かしら。見事に”暗黒竜”を召還したみたいかしら」

ジ「これから楽しくなるな・・・くっくっくっ・・・」



紅「ジュンったらどこに行ったの・・・?」

12: 2009/07/08(水) 22:01:02.42 ID:Lfz1A88T0
ガチャッ・・・

紅「あらジュン、物置にいたのね?さっきのは誤解よ!?」

ジ「5回・・・?まさか力を5回も解放していたのか!!」

紅「え?」

ジ「なんてやつだ・・・”暗黒竜”の力を解放すればそれだけでソウルエナジーが削られるというのに・・・!」

?「さすがはローゼンメイデン第5ドールですぅ」

紅「翠星石?」

翠「姉として鼻高々ですぅ。でも宿ってすぐに力を解放するのは正直お勧めしないですぅ」

紅「さっきからあなたたち何を言ってるの?」

15: 2009/07/08(水) 22:06:03.61 ID:Lfz1A88T0
翠「でもこれでようやく”真のアリスゲーム”ができそうですぅ」

紅「真のアリスゲーム?」

?「おや、そんなことも知らなかったのかい?」

紅「そ、蒼星石!?」

蒼「勉強不足だよ真紅。いや、目覚めたばかりにこんなことを言うのは苦かな?」

翠「くっくっくっ・・・蒼星石、笑わすなですぅ・・・」

紅「(みんなどうしたの?)」

蒼「おっと、無駄話をしている場合じゃなかったね」

翠「そうですね、さっそく真紅の”チカラ”を見せてもらうです!」

23: 2009/07/08(水) 22:12:31.24 ID:Lfz1A88T0
紅「力って?」

翠「うずくですぅ・・!翠星石の”ライトニング・ロール”がうずくですぅ!」

紅「(後ろ髪をさわってなんかごにょごにょ言ってるわ・・・)」

蒼「僕の秘められた力、”ウィンドフル・ハット”の切れ味を試させておくれ?」

紅「(蒼星石は蒼星石で帽子をさすりながらニヤニヤしている・・・)」

翠「蒼星石、悪いですけどさきにやらせてもらうですぅ」

蒼「いいよ翠星石。でも僕の分も残してよね?くっくっくっ・・・」

翠「真紅覚悟ですぅ!”雷電突転撃”ィィ!!」

24: 2009/07/08(水) 22:15:40.68 ID:Lfz1A88T0
紅「危っ」

ヒョイ

翠「ゲフゥ!!」

蒼「翠星石ぃ!!」

翠「なん・・・だと・・・ですぅ・・・」

蒼「あの”雷電突転撃”を避けるなんて・・・!さすが真紅だね」

紅「いや、ただ髪の毛振り回してこっち来ただけ・・・」

蒼「姉さんの仇を取らせてもらうよ!!」

紅「いや話をきいt」

蒼「”サイケリング・カッター”!!」

ギュオォォン!!

紅「帽子投げただけじゃないの!?」

26: 2009/07/08(水) 22:19:19.28 ID:Lfz1A88T0
紅「邪魔」

ぺしっ

蒼「なん・・・だと・・・?左手ではじいた・・・」

翠「油断するなですぅ・・・蒼星石・・・」

蒼「翠星石!大丈夫かい?」

翠「ふふっ・・・”カオス・パワー”がある限り翠星石は無敵ですぅ・・・」

紅「その割には足震えてるわよ」

翠「これは大地に眠る”ガイア・エナジー”を吸い取っているからですぅ・・・」

紅「(ホントかしら?)」

蒼「真紅はまだ右腕の力を使っていないようだね。本気出したら?」

紅「なんで強気になるの?」

28: 2009/07/08(水) 22:24:37.34 ID:Lfz1A88T0
蒼「そっちがその気なら本気を出させてもらうよ」

蒼「闇に眠りし猛き邪王よ・・・今我に力を貸したまえ!!」

紅「(何言ってるの?)」

蒼「はぁぁぁぁ・・・!!」

翠「蒼星石の身体に邪王の”ダークネス・ブラッド”が宿っていくですぅ!」

紅「え、何も変わってないように見えるけど」

蒼「邪王の力を宿した僕にかなう奴なんていないよ・・・」

蒼「でも真紅、君は幸運だよ」

蒼「氏ぬ前に、僕の本気を見るなんてねッッ!!」

紅「私氏ぬの?」

31: 2009/07/08(水) 22:30:48.65 ID:Lfz1A88T0
蒼「くらえ!!”魔風蒼天拳”!!」

ベキッ!!

紅「痛っ!ただのパンチじゃない!」

蒼「何!?”魔風蒼天拳”を食らって倒れないだと・・・!?」

紅「だってただのパンチだし・・・」

翠「何してるですか蒼星石!それでも妹ですか!?」

蒼「はっ!そ、そうだ・・・何おびえているんだ僕は・・・!」

紅「そろそろうざくなってきわのだわ・・・」

紅「あなたたち、いい加減にしなさい!」

ばちんっ

蒼「ぎゃあああああああああ!!」バタンッ!

紅「なんて大げさなリアクション!?」

34: 2009/07/08(水) 22:35:33.18 ID:Lfz1A88T0
蒼「こっこれが”暗黒竜”の力だと・・・」

翠「蒼星石ぃぃぃ!!」

紅「いつもジュンにしているビンタなんだけど・・・」

翠「蒼星石の仇ぃぃぃ!!」

紅「さっきから仇とりすぎよ!」

翠「許せねぇです真紅!!翠星石の邪気の力、存分に味わうがいいですぅ!」

蒼「あの”秘められし力”を使うんだね・・・姉さん」

紅「あのってなによあのって。というか蒼星石生きてるじゃない」

翠「うおぉぉぉ!!”雷鳴翡翠双”!!」ドシャァァァァ!!!

37: 2009/07/08(水) 22:37:39.73 ID:Lfz1A88T0
紅「冷たっ!ただじょうろから水とばしてるだけじゃないの!!」

翠「この水を浴びた奴は徐々に力を奪われていき、最後には砂と化すですぅ!」

紅「な、なんですって!?」




5分後

紅「別になんともならないのだわ・・・」

翠「なん・・・だと・・・?」

40: 2009/07/08(水) 22:41:26.42 ID:Lfz1A88T0
紅「ただ冷たいだけなのだわ」

翠「馬鹿な・・・!!」

蒼「翠星石・・・どうやら真紅は僕たちの知らない間に強くなっていたらしい」

翠「・・・これも、”暗黒竜”の力ですか・・・!」

蒼「僕たちの負けだ・・・真紅、これを受け取るといい」

スッ

紅「何?」

蒼「僕の、”ウィンド・フォース”だ・・・」

紅「何それ?」

翠「翠星石の”ライトニング・フォース”を受け取るですぅ」

紅「ねぇ話を聞いてちょうだい。それにあなたたちの手に何も見えないのだけど」

蒼「”フォース”は目で見るものじゃない・・・心で見るんだ」

紅「何そのくさいセリフ」

43: 2009/07/08(水) 22:45:57.39 ID:Lfz1A88T0
ジ「ふっふっふっ・・・いきなり二つの”フォース”を手に入れたか・・・」

紅「ジュン!?どういうことなの、説明して頂戴」

ジ「おいおい、ここまでやっておいて自覚がないのか?」

ジ「まあいい、教えてやろう」

紅「(なぜに上から目線)」

ジ「おまえは”邪気眼”に目覚めたんだよ」

紅「絶対目覚めてないと思う」

ジ「そしておまえたちローゼンメイデン・・・いや、”邪気眼使い”はこれから熾烈な戦いをしていくだろう」

紅「なんですって?」

ジ「真の邪気眼使い・・・”ダーキッシュ・ローゼン”を倒せるのはおまえたちのうちただ一人・・・」

紅「そのダーキッシュ・ローゼンってまさかお父様のこと?」

ジ「くっくっくっ・・・さあな」

紅「(絶対そうだ)」

44: 2009/07/08(水) 22:50:01.90 ID:Lfz1A88T0
紅「というかお父様までこんなお遊びに付き合っているの?」

ジ「お遊びだと・・・くっくっくっ・・・あーっはっはっは!!」

紅「!!」ビクッ

ジ「そうか、おまえにはこのゲームが幼稚すぎてつまらないか・・・王者の余裕ってやつか?」

紅「そういう意味じゃ・・・てかいつ王者になったのよ私は」

ジ「おっと、次の戦いが始まるようだな」

?「真紅、覚悟しなさぁい」

紅「水銀燈・・・あなたまで・・・」

銀「あなたの”チカラ”・・・吸い取ってあげるわぁ」

48: 2009/07/08(水) 22:58:56.68 ID:Lfz1A88T0
紅「水銀燈・・・まさかこんな形で戦うことになるとはね」

銀「蒼星石と翠星石の”フォース”を奪ったからといって、粋がらないでちょうだぁい」

紅「別に粋がってはいないのd」

銀「ま、私の”バーニング・フォース”には適わないでしょうけど」

紅「炎?」

銀「そうよ、私の”黒き炎”に焼かれなさぁい!!」

銀「”フレイム・ヴァルカン”!!」

シュバババババッ!!

紅「熱っ!は、羽が本当に燃えている!?」

銀「あっはっはっは!!”フレイム・ヴァルカン”のお味はどう!?」

54: 2009/07/08(水) 23:03:57.38 ID:Lfz1A88T0
紅「くっ!腐っても水銀燈ね・・・」

紅「でも、水銀燈に火を使う能力なんてあったかしら・・・まさか本当に邪気眼というのに目覚めたの?」

銀「あっはっは・・・ハァ・・・ハァ・・・」

紅「(なんか疲れているのだわ・・・ん?)」

ブチッ シュボッ ヒュン!!」

紅「(羽を手でももいでライターで火を付けてから投げている!?)」

紅「(そんなことをしてまで邪気眼を演じたかったのかしら・・・疲れているから余計わかりやすくなってきているのだわ)」

銀「ハァ・・・ハァ・・・」カシュッ カシュッ

紅「(あ、ライターのガスが切れた)」

銀「くっくっくっ・・・そろそろ”フレイム・ヴァルカン”で痛めつけるのに飽きたわぁ」

紅「嘘つき・・・」

銀「今度は”銀嶺爆炎剣”をお見舞いしてあげるわぁ!!」

紅「(やばい、次の技を楽しみにしている私がいるのだわ)」

60: 2009/07/08(水) 23:09:01.22 ID:Lfz1A88T0
銀「・・・」

トトトト・・・

紅「くさ!何その液体は・・・」

銀「ふっふっふ、剣に炎の精霊”イフリート”を召還しているのよ」

銀「そしてこれは”イフリート”に捧げる、”闘油”よぉ」

紅「ああ、灯油ね」

銀「出でよ!!”イフリート”!!」

シュボッ ゴオオオオオ!!

紅「剣が燃えている・・・(灯油で)」

銀「あっはっはっは!!氏になさぁい真紅!!」

ブゥン!!!

63: 2009/07/08(水) 23:12:20.08 ID:Lfz1A88T0
フッ

銀「・・・」

紅「・・・まあ、勢いよく振れば、火は消えるのだわ・・・」

銀「・・・よく見破ったわね、真紅。さすが”暗黒竜”を宿りし者・・・」

紅「いやいやいや」

銀「どうやら私を本気にさせたようねぇ・・・」

紅「翠星石たちもそうだったけど、どうして最初から本気ださないの?」

銀「”邪気眼”のチカラを使わず、己のチカラのみで勝負よ!」

紅「最初からそうすればよかったのだわ」

64: 2009/07/08(水) 23:16:19.86 ID:Lfz1A88T0
10分後。

紅「ハァ・・・ハァ・・・普通に戦って普通に勝ったのだわ」

銀「見事ね真紅・・・私の”バーニング・フォース”を受け取りなさぁい」

紅「いらないけど一応もらっておくのだわ」

銀「気をつけなさい・・・次の敵は・・・!!ぐあああああ!!」

紅「どうしたの水銀燈!?」

銀「クッ・・・”タブー・マジック”にかかっていたようね・・・」

紅「え?何?」

?「おしゃべりな奴は嫌いなのー」

紅「雛苺!?あなたまで・・・」

雛「おしゃべりな水銀燈はいらないのよ」

銀「あなたね・・・”タブー・マジック”をかけたのは・・・」

雛「・・・」ニヤリ

72: 2009/07/08(水) 23:21:31.77 ID:Lfz1A88T0
銀「雛苺は”ウォーター・フォース”使いよ。私の”バーニング・フォース”と相反するチカラ・・・」

銀「私のチカラを使ってもあいつには勝てないわ」

紅「使う気は無いから安心しなさい」

雛「あーあ、雛の秘密を言うなんて水銀燈悪い子なの・・・」

くいっ

銀「!!きゃあああああああ!!!」

紅「雛苺が人差し指を水銀燈に指した瞬間水銀燈が苦しみだしたわ!!ってなんで説明口調になってるの・・・?」

銀「ハァ・・・ハァ・・・真紅、あなたの”暗黒竜”のチカラがあれば雛苺に勝てる・・・」

ガクッ

雛「真紅、雛と”踊(ダンス)って”欲しいのよ?」 !?

紅「雛苺・・・」

74: 2009/07/08(水) 23:28:16.07 ID:Lfz1A88T0
べちんっ

雛「痛っ・・・」

紅「・・・」

雛「・・・びええ~ん!!」

紅「(結局はいつもの雛苺なのね)」

ジ「ふっ、雛苺に”チカラ”を使わせず勝つとは・・・さすが真紅だな」

紅「もう疲れた・・・」

ジ「おいおい、真紅。おまえの敵はまだ残っているんだぞ?」

紅「はぁ?まさか金糸雀?」

?「ふっふっふっ・・・その通りかしら」

紅「あなたはなんのフォースを持ってるの?」

金「カナは”アース・フォース”の使い手・・・この地球すべてがカナのチカラかしら!」

紅「地球すべてって・・・翠星石もそんなの使っていなかった?」

金「翠星石のようなちんけなものと比べないでほしいかしら」

紅「(まぁあれはインチキでしょうけど・・・というか全部インチキでしょ)」

76: 2009/07/08(水) 23:33:27.62 ID:Lfz1A88T0
金「さぁ真紅!!偉大なる”グラウンド・パワー”を食らうかしら!」

紅「それって偉大の”グランド”と”グラウンド”とかけたの?」

金「・・・」

ジ「・・・」

紅「・・・なっなんでもないのだわ!」

金「さぁ真紅!こっちへ来るかしら!!」

ダッ!

紅「あ、待ちなさい!外へ行くなんて全く・・・」

グシャッ

紅「きゃああああああ!?」

ドスンッ

紅「いたたた・・・」

金『くっくっくっ・・・カナの必殺”サイズミック・ブレイク”を思い知ったかしら!?』

紅「ただの落とし穴じゃないの!!」

77: 2009/07/08(水) 23:38:25.40 ID:Lfz1A88T0
金「まだいくかしら!!”ソイル・シャワー”!!」

ザッ ザッ

紅「きゃっ!!金糸雀!土を上からかぶせるのをやめなさい!埋まっちゃうじゃない!」

金「そのまま”アース・フォース”に浄化されるといいかしら!」

紅「このままじゃ人柱になっちゃうわ・・・とぉ!!」

ヒュンッ スタッ

金「さすがは真紅・・・”暗黒竜”のチカラを借りて大ジャンプを繰り出すなんて」

紅「普通にジャンプしただけなのだわ」

金「ここからは”フォース”と”フォース”の一騎打ちかしら」

紅「・・・」

紅「ローズ・テイル」

ビシィ!!

金「あぅん」

78: 2009/07/08(水) 23:41:50.14 ID:Lfz1A88T0
金「さすが真紅・・・”フォース”のチカラを使うまでもないってことかしら・・・」

紅「普通に自分の技使った方が強いのだわ」

ジ「おめでとう、真紅。これで”ダーキッシュ・ローゼン”と戦える権利を得たわけだ・・・くっくっく」

紅「権利って・・・え、待って。つまりお父様に会えるってこと?」

ジ「”会える”だと?くっくっく、まるで親子の再会みたいに喜ぶんだな」

紅「いや親子なんで」

ジ「いいだろう、この扉の奥に”ダーキッシュ・ローゼン”が待っている」

紅「この先に・・・お父様が・・・」

紅「なんで・・・なんでこんなことを始めたのは聞きに行かないと」

80: 2009/07/08(水) 23:44:31.01 ID:Lfz1A88T0
ジ「さぁ、手に入れたすべての”フォース”を使ってこの扉を開けるんだ」

紅「え」

ジ「・・・」

紅「(無言の圧力・・・これはやらないといけないのかしら)」

紅「は・・・ハァァァァァ!!」

ジ「すさまじい”邪気”だ・・・くっくっくっ」

紅「集まりし5つのチカラよ・・・今こそこの魔界への扉を開けん!!」

ガチャ

薔「こんにちh・・・」

紅「あ」

ジ「あ」

薔「・・・何やってるの?」

                     ─  完  ─

83: 2009/07/08(水) 23:47:38.10 ID:L18sEgzt0

引用: 真紅「くっ・・・!静まれ!私の右腕静まるのだわ!」