74: 2009/04/11(土) 00:23:28.00 ID:HKri7e180
水銀燈「メ・・・メグぅ・・・」

メグ「水銀燈、私やっと氏ねるみたい」

水銀燈「そんなこと言わないでよぉ・・・ぐすっ」

メグ「何で泣くの、うれしいことだよ?」

メグ「どうせなら・・・笑顔で送ってよ ね、水銀燈?」
ローゼンメイデン 愛蔵版 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
78: 2009/04/11(土) 00:25:48.23 ID:HKri7e180
―三日後―

水銀燈「ここはどこなのぉ・・・真紅、どこにいるのぉ・・・?」

蒼星石「き、君は・・・水銀燈じゃないか」

水銀燈「私を・・・知ってるのぉ・・・?」

蒼星石「ど、どうしたんだい水銀燈」

水銀燈「ねえ私を真紅のところに連れてってよぉ・・・」

79: 2009/04/11(土) 00:27:48.59 ID:HKri7e180
蒼星石「ここが真紅のいるところだよ、水銀燈」

水銀燈「し、真紅ぅ!」

ガチャ・・・バタン

蒼星石「・・・」



真紅「なッ・・・水銀燈!?」

水銀燈「真紅ぅ!寂しかったわぁ!」

83: 2009/04/11(土) 00:30:02.30 ID:HKri7e180
真紅「は、離れなさいッ!」

ドンッ

水銀燈「きゃぁ!」

真紅「な、何のつもりよ・・・」

水銀燈「ひ、酷いわぁ・・・真紅ぅ」

真紅「なっ・・・」

86: 2009/04/11(土) 00:33:08.65 ID:HKri7e180
水銀燈「真紅のお陰でまともに歩けるようになったのよぉ、ほら・・・」

たったったったった・・・

真紅(どうしたの・・・状況がつかめないわ)

水銀燈「ほらぁ、凄いでしょぉ?」

真紅「・・・」

水銀燈「褒めてよぉ、真紅」

87: 2009/04/11(土) 00:35:45.35 ID:HKri7e180

水銀燈「これで私も立派なローゼンメイデンよねぇ?」

真紅(ま、間違いないわ・・・記憶を失ってる・・・)

水銀燈「ねぇ、真紅 聞いてるのぉ?」

真紅「ええ、もうあなたは誇り高きローゼンメイデンの第一ドール水銀燈よ」

真紅(もう二度と過ちは繰り返さないわ・・・)

89: 2009/04/11(土) 00:38:25.11 ID:HKri7e180
翠星石「ただいまです」

ガチャ

水銀燈「あらぁ、どなたぁ?」にっこり

翠星石「ひっ・・・水銀燈・・・ アリスゲームなら絶対しねえです!」

真紅「翠星石、落ち着いて」

90: 2009/04/11(土) 00:40:30.26 ID:HKri7e180
真紅「つまり、彼女は記憶を失ってるの」ヒソヒソ

翠星石「・・・信じられねえです」ヒソヒソ

水銀燈「何の話ぃ?私も混ぜてよぉ!」

真紅「なんでもないわ 水銀燈、私と一緒にDVDでも見ましょ」

水銀燈「DVDって何なのぉ?」

真紅「ついてくればわかるわ」

92: 2009/04/11(土) 00:42:11.23 ID:HKri7e180
JUM「うわああああああああああ!」

ガチャ・・・バタン!

翠星石「そんなに慌ててどうしたです?」

JUM「すすすすううすす、水銀燈が家の中にッ!」

翠星石「はぁ、JUMは知らないんですね」

JUM「何を?」

93: 2009/04/11(土) 00:44:44.98 ID:HKri7e180
JUM「記憶を失ってる!?」

翠星石「そうです、前の水銀燈を黒とするなら今の水銀燈は白って感じです」

JUM「・・・けど」

ガチャ・・・ぱたん

真紅「詳しくは私が説明するわ」

95: 2009/04/11(土) 00:47:08.91 ID:HKri7e180
翠星石「水銀燈はどうしてるです?」

真紅「夢中でくんくんを見ているわ」

翠星石「なら・・・いいですけど」

真紅「JUM、水銀燈をこの家に置いてあげるわけにはいかないかしら・・・」

JUM「・・・」

真紅「彼女は昔の繊細な心を取り戻しているの もう私はそれを壊したくない」

96: 2009/04/11(土) 00:50:08.65 ID:HKri7e180
JUM「翠星石や雛苺・・・もちろんお前にも、絶対危害を加えないのなら・・・」

真紅「大丈夫、彼女なら・・・」

JUM「・・・姉ちゃんや雛苺には僕から説明しておくよ」

真紅「・・・ありがとう」

97: 2009/04/11(土) 00:54:23.65 ID:HKri7e180
水銀燈「真紅ぅ、朝よぉ!」

真紅「へ? ・・・いつの間にか寝ていたのだわ」

水銀燈「ふふ、寒そうだったから毛布かけておいたわよぉ」

真紅「ありがとう」

水銀燈「じゃあ今日は何して遊ぶぅ?」

101: 2009/04/11(土) 00:57:54.95 ID:HKri7e180
真紅「雛苺、画用紙とクレヨンを借りるわ」

雛苺「あ、雛も皆と絵を描くの!」

水銀燈「ふふ、どっちが上手く描けるか勝負よぉ!」

雛苺「絶対負けないの!」

水銀燈「あら、私が勝つわよぉ?」

103: 2009/04/11(土) 01:00:03.69 ID:HKri7e180
雛苺「むー、ちょっと青色を取って欲しいの」

水銀燈「はい、青色よぉ」

雛苺「ありがとうなの」

真紅「・・・」ヌリヌリ

水銀燈「真紅はすっごい集中してるわねぇ」

真紅「こうみえても絵はうまいのだわ」ヌリヌリ

105: 2009/04/11(土) 01:04:03.91 ID:HKri7e180
雛苺「できたの!」

水銀燈「・・・できたわぁ!」

真紅「早いわね、二人とも」ヌリヌリ

雛苺「あのね、評価はこーせーにするためにJUMに見せるの!誰がどれを描いたかは秘密にしておくのよ!」

水銀燈「あら、面白そうねぇ」

真紅「・・・ふぅ、できたわ」

107: 2009/04/11(土) 01:07:23.56 ID:HKri7e180
JUM「なるほど、この絵に優劣をつけて欲しいわけか」

JUM「この絵は可愛いクマを描いたんだなぁ」

真紅(バカにしないで頂戴!くんくんよ!)

JUM「お、こっちは全員集合って感じだな」

雛苺(えへへ、水銀燈も入れたの)

JUM「この絵は・・・」

水銀燈(どきどき・・・)

JUM「真紅・・・が描いてあるのか 上手いよ」

108: 2009/04/11(土) 01:10:36.22 ID:HKri7e180
JUM「3人とも上手いな 全員満点だよ」

雛苺「ぶぅ、それじゃ勝負にならないの!」

真紅「まぁいいじゃない、何事も全員トップが1番なのよ」

水銀燈「はい、真紅 この絵は真紅にプレゼントするわぁ」

真紅「あら、ありがとう」

水銀燈「頑張ったわよぉ!」

109: 2009/04/11(土) 01:13:28.48 ID:HKri7e180
翠星石「ん、もうこんな時間ですか」

翠星石「さて、昼食の用意でもするです」

水銀燈「あ、私も手伝うわぁ」

翠星石「お、じゃあよろしく頼むです」

水銀燈「まっかせなさぁい!」

翠星石「じゃあまずは・・・」

111: 2009/04/11(土) 01:17:33.85 ID:HKri7e180
JUM「ん!この野菜炒めおいしいよ!」

翠星石「褒めるのは翠星石じゃなくてアッチです」

水銀燈「へ?」

JUM「水銀燈がコレを作ったのか、かなりおいしいよ!」

水銀燈「そ、そんな//」

真紅「ピーマン嫌いなのだわ」


114: 2009/04/11(土) 01:19:38.71 ID:HKri7e180
雛苺「がおー!怪獣が通るのー!」

水銀燈「こっちからも怪獣が通るわぁ!道をあけなさぁい!」

JUM「僕が集めてたおもちゃもすっかり雛苺にとられちゃったな」

真紅「あなたには必要ないでしょ?」

JUM「まぁな」

雛苺「あぁ!怪獣の手が折れちゃったの・・・!」

水銀燈「これじゃあジャンクねぇ・・・」

水銀燈「・・・ジャンク」

116: 2009/04/11(土) 01:21:41.27 ID:HKri7e180
―――
真紅「この・・・ジャンクッ!」
―――
水銀燈「・・・今頭によぎったものは何?」

雛苺「うゆ、どうかしたの水銀燈?」

水銀燈「なんでもないわぁ!怪獣が通るわよぉ!」

雛苺「怪獣なの!正義の味方はまだこないのー!」

118: 2009/04/11(土) 01:24:10.52 ID:HKri7e180
水銀燈「真紅、もう9時よぉ」

真紅「あら、それじゃ私は寝るわ」

水銀燈「私も寝るわぁ」

ガサゴソ

真紅「どうして私の鞄に入るの?」

水銀燈「私の鞄どこにあるかわからないのよぉ」

真紅「・・・仕方ない、特別よ」

120: 2009/04/11(土) 01:26:59.74 ID:HKri7e180
水銀燈「んー!よく寝たわぁ!」

真紅「・・・おはようなのだわ」

水銀燈「今日も一日張り切るわよぉ!」

真紅「ふぁーあ・・・」

水銀燈「寝たばかりなのにもう眠いのぉ? 病気かしらぁ・・・」

真紅「多分違うわ」

121: 2009/04/11(土) 01:29:42.37 ID:HKri7e180
真紅「眠気覚ましに顔でも洗ってくるわ」

ガチャ・・・ぱたん

水銀燈「あらぁ、鞄の中がくちゃくちゃだわぁ」

水銀燈「私って寝相が悪いのかしらぁ」

がさごそがさごそ

水銀燈「あれ・・・、このブローチは見覚えがあるわぁ」

124: 2009/04/11(土) 01:32:27.29 ID:HKri7e180
―――
水銀燈「・・・お父様」

ブチッ

真紅「なんてことを・・・、このジャンク・・・」
――
水銀燈「な、何なのよこれぇ・・・ 何の記憶よぉ・・・」

ガチャ・・・ぱたん

真紅「ふぅ、すっきり・・・ 水銀燈、どうかしたの?」

125: 2009/04/11(土) 01:35:09.57 ID:HKri7e180
水銀燈「真紅ぅ・・・何か変な記憶が頭の中にあるのぉ・・・」

水銀燈「私が真紅の大切なブローチを取ってしまって・・・、 その・・・」

真紅(少しずつだけど・・・思い出してきてるわ)

真紅「水銀燈、それは悪い夢なの 忘れた方がいいわ」

水銀燈「うーん、とっても不愉快よぉ 早く忘れたいわぁ」

126: 2009/04/11(土) 01:37:59.68 ID:HKri7e180
蒼星石「悪夢で済ませてしまうのかい? 真紅」

真紅「そ、蒼星石・・・」

水銀燈「あ、道案内してくれた人だわぁ」

蒼星石「やぁ水銀燈、元気そうでなによりだよ」

真紅「蒼星石、あなたもわかるでしょ・・・?」

蒼星石「確かに君の言いたいことも分かる けどそれ以上にね」

蒼星石「亡くなった水銀燈のマスターに申し訳ないと思わないかい?」

129: 2009/04/11(土) 01:41:06.97 ID:HKri7e180
蒼星石「勝手に調べさせてもらったところ、水銀燈のマスターは少し前に病氏している」

水銀燈「私のマスター・・・? 私誰とも契約していないわぁ」

蒼星石「メグさん」

水銀燈「メグ・・・?」

蒼星石「僕としては自分で記憶を取り戻してほしかったんだよ そのためにキッカケを用意しておいたんだけどね」

真紅「キッカケ・・・?」

蒼星石「真紅の鞄にあの時のブローチと同型の物を入れたんだ」

131: 2009/04/11(土) 01:43:47.97 ID:HKri7e180
蒼星石「あとは君の心のしがらみを僕が断ち切るだけだよ、水銀燈」

水銀燈「な、何をするつもり・・・なのぉ?」

蒼星石「記憶を取り戻したらメグさんのところに行くといい」

水銀燈「や、やめ――」



蒼星石「直に目を覚ます、僕はもう行くよ」

134: 2009/04/11(土) 01:47:15.23 ID:HKri7e180
真紅「水銀燈・・・」

水銀燈「ん・・・んん」

真紅「大丈夫・・・?」

水銀燈「何泣きそうな顔してんのよぉ・・・もっと不細工に見えるわよぉ」

真紅「水銀燈・・・」

ガラガラ(窓をあけた音)

水銀燈「皆が起きる前に行くわぁ アリスゲームは今日のところは見逃してあげるわぁ」

バサッ・・・バサッ・・・



水銀燈「真紅・・・、楽しかったわぁ」

138: 2009/04/11(土) 01:51:00.30 ID:HKri7e180
――廃教会――

水銀燈「探したわよぉ、メグ」

水銀燈「貴女のお父さん泣いていたわよぉ? どうしてもお墓は自宅の側がよかったみたいね」

水銀燈「まぁ、貴女の最期の我がままだから渋々納得はしてると思うわぁ」

水銀燈「・・・おやすみ、メグ」

fin


140: 2009/04/11(土) 01:53:40.73 ID:HKri7e180
出されたお題にできるだけ答えたつもりでござる
眠たさが半端じゃないからgdgdなところは許してください

145: 2009/04/11(土) 01:57:52.09 ID:HKri7e180
次かくときは水銀燈幸せにしよう じゃあおやすみ

引用: 金糸雀「真紅、料理を手伝うかしら」