1: 2009/03/28(土) 22:19:17.59 ID:DCfezBw1O
JUM「ん?金糸雀から借りたCDをちょっとな」

真紅「アヴェマリアだわ」

JUM「アヴェマリアいいよなー、やっぱりサラブライトマンはいい曲作るよなー」

真紅「………アヴェマリアはシューベルトなのだわ」

JUM「………」

雛苺「ププッ!……知ったかぶりなのー!」

JUM「うわぁぁああ!」
バチコーン

雛苺「ビャッ!?」
ガターン
ローゼンメイデン 愛蔵版 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

6: 2009/03/28(土) 22:47:32.83 ID:vK2UMk830
ジュン「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

雛苺「ジュン落ち着くのー」

ジュン「あぁぁぁぁぁ、もう駄目…だ」

ジュン「はぁ、カハッ、ゲホゲホ」

翠星石「うわっ、きたねーですぅ」

ジュン「はぁはぁ」

ドタドタ

ジュン「あぅあぅああぁぁっぁぁぁああ」

ジュン「うぉあぁぁぁあぁ」

ガチャドタンカチ

ジュン「うぅぅぅぅぅ」

真紅「・・・・・・」




7: 2009/03/28(土) 22:53:16.08 ID:vK2UMk830
ジュン「うっ・・・うっ・・・もう駄目だ、僕はもう生きていけない…」

真紅「夕飯になっても出てこないわね・・・」

雛苺「心配なのー」

真紅「のり、ちょっと様子を見に行ってくれないかしら?」

のり「真紅ちゃん・・・わかったわ」

コンコン

のり「ジュンくーん、夕御飯よー」

ジュン「いらない」

のり「今日はジュンくんの好きなので固めてみたんだけど・・・いらない?」

ジュン「・・・」

8: 2009/03/28(土) 23:01:30.57 ID:vK2UMk830
のり「降りてこないみたい」

雛苺「真紅のせいなのー、責任とるのー」

真紅「確かに私も指摘してしまったけど、あなたにも原因があるんじゃないかしら?」

雛苺「全面的に真紅が悪いのー、断じて悪いのー」

翠星石「もうちょっとソフトに指摘できなかったですかね、真紅の言い方は少しきつすぎですぅ」

真紅「翠星石まで・・・なに?そこまで私悪かった?ねぇ?」

のり「ジュンくんは、あれからちょっとした悪意にも過剰反応する体になってしまったの」

真紅「確かに私も少し悪かったのだわ」

のり「ジュンくんが学校に行かなくなってから何回かこういうことがあったの」

翠星石「ほう、それは初耳ですぅ」

のり「やっぱり大切なことだから、あなた達にも説明しとけばよかったわ」




10: 2009/03/28(土) 23:05:07.95 ID:vK2UMk830
のり「その時は三日くらいで出てきたんだけどね・・・」

のり「それまでは、何があろうが出てこないと思うわ」

真紅「待ちましょうか」

のり「そうね、それしかないと思うわ」

雛苺「時間だけがジュンの傷心をいやしてあげられるのー」

雛苺「だから、気長に待つのー」

翠星石「本当に大丈夫でしょうかねー」


12: 2009/03/28(土) 23:14:30.21 ID:vK2UMk830
一週間後

真紅「出てこないわね・・・」

雛苺「氏んでるんじゃないのー?」

真紅「外から見た限り、電気は点いたり消えたりしてるのよ」

翠星石「だから、中に誰かが生活しているのは確かですぅ」

真紅「問題は、トイレはどうしてるかってことよ」

13: 2009/03/28(土) 23:21:06.39 ID:vK2UMk830
翠星石「深夜に行ってるとか?」

真紅「残念ながらそれは違うわ」

雛苺「これ見てなのー」

翠星石「これは監視カメラ?いつの間につけてたですか?」

真紅「ちょっと通販で買ったのだわ」

真紅「みて?この一週間ジュンのドアの前を撮った映像なんだけど」

翠星石「・・・なかなか出てこないですねぇ」

雛苺「早送りするのー」

翠星石「あかないですねぇ」

翠星石「あっ、真紅・・・」

真紅「取り外したのはついさっき…ということは・・・」

雛苺「ジュンはこの一週間一回も外に出てないのー」

14: 2009/03/28(土) 23:26:07.90 ID:vK2UMk830
翠星石「えっ、そんなことありえるですかね?」

真紅「飲食なら中にためておけば一週間はもつでしょうが・・・」

翠星石「お風呂は?トイレはどうするですぅ?」

真紅「当然無理でしょうね・・・」

雛苺「きっと開けたら壮絶な光景が待ってるのよー」

真紅「でも、変なのよ」

翠星石「なにがですぅ?」

真紅「不自然なほど臭いがしないのよ・・・」




15: 2009/03/28(土) 23:29:41.31 ID:vK2UMk830
真紅「意外に臭いは漏れるもの・・・本当にジュンがそういう生活をしていたら外まで漏れているはずよ」

翠星石「確かにあまり臭いませんね」

雛苺「外から見ている限り、普通の部屋なのー」

真紅「いったい中で何が起こってるの?」






17: 2009/03/28(土) 23:37:04.39 ID:vK2UMk830
蒼星石「それは多分貯めているんじゃないかな」

翠星石「蒼星石!いつのまにきてたですか?」

雛苺「ヒナがよんだのー」

蒼星石「緊急事態にはこの僕、蒼星石を呼んでもらわないと困るよ」

真紅「へぇ、そりゃ頼りになるのだわー」

蒼星石「これが例のジュン君が立てこもってる場所かな?」

蒼星石「ふむぅ、やはりね」

真紅「何か分かったの?」

蒼星石「ふむふむ、なるほどね」



18: 2009/03/28(土) 23:43:33.07 ID:vK2UMk830
蒼星石「真紅・・・何としてもこの扉を開けてやろうじゃないか・・・」

真紅「もとからそのつもりだけど」

蒼星石(この中に宝が溢れているにおいがする・・・僕にとっての…ね、燃えるなぁ)

翠星石「何にやついてるですぅ?」

蒼星石「何でもないよ、ははは」

蒼星石(嬉しすぎてつい顔に出てしまった…楽しいなぁ)

蒼星石「それじゃ、困った天照さんを外に出してあげようか」




19: 2009/03/28(土) 23:47:54.69 ID:vK2UMk830
真紅「具体的にどうするの?」

蒼星石「簡単だよ・・・」

翠星石「ちょっと蒼星石!」

シャキンシャキンシャ

蒼星石「こうするの・・・さ!」

真紅「ちょっと、やめなさい」

雛苺「無理やりすぎなのー」

蒼星石「えぇい、離せぇ!この中には宝が・・・聖水が眠ってるんだぁ!」

翠星石「何を言ってるですぅ、聖水?何のことですぅ?」



20: 2009/03/29(日) 00:00:18.83 ID:/tsPkQR30
真紅(なんなのこの力・・・いつもの蒼星石じゃない、駄目抑えきれない!)

蒼星石「今の僕を止められるものはいない!」

蒼星石「壊れろ!」

ガキッ

蒼星石「なんだって?」

ガキッゴンゴンキィ

蒼星石「壊れない?何で出来てるんだこのドア?」

雛苺「無駄なのー、そんなに簡単に壊せるのならとっくにやってるのよー」

蒼星石「ちぃっ、こんなに近くのあるのに手が届かないなんて!」

翠星石「少し落ち着くですぅ、平和的な方法を探すですぅ」




21: 2009/03/29(日) 00:07:47.70 ID:/tsPkQR30
蒼星石「くそっ、壊れろ!壊れろ!壊れろぉ」

キィガッガッゴチ

翠星石「いい加減あきらめるですぅ、無駄ですよ」

蒼星石「あぁぁぁぁっぁぁっぁぁっぁぁぁ!」

真紅「蒼星石?なんでそんなに感情的になる必要が・・・」

蒼星石「開けぇぇぇぇぇぇ!このクズ扉がぁぁぁぁぁぁぁ!」

ゴチュゴチュキィィィィ

蒼星石「ドアは開くのが仕事じゃないのか!職務放棄するなクズ扉ぁ!」


23: 2009/03/29(日) 00:18:54.83 ID:/tsPkQR30
雛苺「蒼星石怖いのー」

蒼星石「くそ!開け開け開け開け開け!畜生ぉ!クズが!頃してやる!」

真紅「落ち着くのだわ蒼星石」

ガタン

蒼星石「僕にあけることはできないのか・・・」

蒼星石「うっ、うっ・・・」

真紅「なにも泣くことはないじゃない」

蒼星石「こんなに近くにあるのに・・・無念だ、無念だよ」




24: 2009/03/29(日) 00:24:55.19 ID:/tsPkQR30
雛苺「コーヒーでも飲んで落ち着くのー」

蒼星石「ありがとう、落ち着いたよ」

蒼星石「ふぅ・・・苦味が身にしみるよ」

真紅「ますますおかしいわね、外で騒いだのに中でなにも物音がしなかった・・・」

真紅「本当に生きている人間がこの中にいるのかしら?」

翠星石「・・・・・・」


28: 2009/03/29(日) 00:34:08.94 ID:/tsPkQR30
蒼星石「こうなったら、頭を使った方法でいこう」

雛苺「どんなのー?」

蒼星石「どんな方法を使ってでも必ず開けてみせるよ、絶対にね」

真紅「蒼星石?」

蒼星石「絶対にね・・・」

翠星石「蒼星石?なにを考えてるですか?」





30: 2009/03/29(日) 00:39:36.53 ID:/tsPkQR30
蒼星石「ジュン君は重度のパソコン中毒、つまりそれを使えなくすれば自分から出てくるよ」

真紅「ふむ、いい案かもしれないわね」

蒼星石「ジュン君にはわるいけど、翠星石ブレーカー落としてきて」

翠星石「はいですぅ」

蒼星石「最終手段だったけど・・・」

フッ

雛苺「暗くなったのー」

蒼星石「ブレーカーを落とすなよ!、っていって出てくるはず・・・」

雛苺「・・・」

翠星石「・・・・・・」

蒼星石「・・・おかしいな」

真紅「出てこないわね、無駄だったのかしら?」

31: 2009/03/29(日) 00:44:05.74 ID:/tsPkQR30
真紅「暗いわね・・・これ以上ブレーカーを落としてると私たちの気まで滅入りそうだわ」

蒼星石「これ以上やっても意味はないかな・・・雛苺つけてきてくれない?」

雛苺「はいなのー」

ゴツ

雛苺「痛いのー」

翠星石「痛いですぅ・・・どこに目つけてるですぅチビ苺!」

雛苺「ごめんなのー」

真紅「次はどうすればいいのかしら?」

33: 2009/03/29(日) 00:50:17.14 ID:/tsPkQR30
蒼星石「待てよ、そういえば・・・」

真紅「なにしてるの蒼星石?」

蒼星石(おかしい、臭いがしなさすぎる・・・詰めていても匂いは必ず残るはずなのに)

フッ

翠星石「あっ、ついたですぅ」

蒼星石(まさか・・・ジュンくんは部屋で用を足してない、つまりは・・・)

雛苺「蒼星石どこ行くのー?」

ガチャ

蒼星石(それなら・・・やっぱり!)

雛苺「どうしたのー蒼星石?トイレに何かあるのー?」
    

34: 2009/03/29(日) 00:54:18.90 ID:/tsPkQR30
蒼星石(はぁ・・・モチベーションが下がったよ)

真紅「蒼星石?」

蒼星石(大量には無くても少しくらいは有るかもしれない・・・それにかけるかな)

蒼星石「真紅、翠星石を呼んできて」

真紅「蒼星石、まさか・・・」

蒼星石「なぞはすべて解けたよ・・・ふたを開けてみれば単純だった」



37: 2009/03/29(日) 01:02:14.05 ID:/tsPkQR30
蒼星石「臭いがしすぎない部屋・・・一週間も部屋に立てこもり・・・
    最初っから簡単すぎたじゃないか、なんでこんなのを見落としていたんだろう?」

真紅「と言うと?」

蒼星石「簡単なことさ、ジュン君はおそらく深夜に家の中を徘徊してたんだよ」

雛苺「でも、カメラにはジュンの部屋の扉が一回もあかないところが映ってたの!出られるわけないの!」

蒼星石「部屋から出るとき必ずしもドアを開ける必要があるのかな?」

翠星石「まさか・・・ベランダから出ていた?」

蒼星石「惜しいね、でもここは二階だよ?梯子でもないと降りるときに音がしすぎる・・・それじゃばれちゃうよ」




42: 2009/03/29(日) 01:12:50.65 ID:/tsPkQR30
蒼星石「こういう家にはね・・・結構天井裏というのがあるんだよ」

真紅「そういうことね・・・」

蒼星石「おそらくここを通って行けばジュンくんの部屋に行けるはずだよ」

パカッ

蒼星石「僕が先頭に行くから、みんなは後をついてきて」

雛苺「暗いのー」

真紅「埃がすごいのだわ・・・」

蒼星石「埃が積もってない所がある・・・やっぱりここを誰か通ってたんだ」

真紅「蒼星石の推理で当りの様ね・・・」

蒼星石「しかし・・・ジュンくんの部屋からは生活のにおいがしなかった、少し心配だな」

真紅「まさか、逃げ出してるとか?」




43: 2009/03/29(日) 01:21:26.72 ID:/tsPkQR30
雛苺「それはあり得ないのー、毎日明かりが点いたり消えたりしてたのー」

蒼星石「そういえば・・・あのビデオを見ているの違和感の正体に気付いたよ」

真紅「違和感?」

蒼星石「あの監視カメラで部屋に電気がついてるかは大体わかるんだけど・・・」

真紅「ある程度は漏れてくるものね」

蒼星石「時間だよ、明かりがつく時間」

翠星石「・・・?」

蒼星石「いつもピッタリ6時について、ピッタリ朝の5時頃に消えていた」

翠星石「おかしいですか?」

蒼星石「おかしいよ・・・規則正しすぎる、まるで機械がやってるみたいな」

真紅「確かに、人間が電気をつけているとしたらピッタリはおかしいのだわ」

蒼星石「嫌な予感がしてきたよ・・・そろそろ着くころだよ」

45: 2009/03/29(日) 01:26:32.00 ID:/tsPkQR30
雛苺「あっ、でもでもカーテンが少し開いてたから毎日ジュンの顔は見てたのー」

真紅「えっ、なんでそれを言わなかったの?」

雛苺「うゅ・・・言う必要はないと思ったのー、ごめんなさいなのー」

雛苺「プラプラなんか楽しそうに動いてたのよー」

翠星石「・・・」

蒼星石「さぁ、着いたよ覚悟を決めなよ」



46: 2009/03/29(日) 01:30:45.29 ID:/tsPkQR30
パカ・・・ドサ

蒼星石「うわっ・・・いたた」

真紅「ジュンが・・・ジュンが・・・」

翠星石「ジュン・・・」

雛苺「わー、ジュン楽しそうなのー」

蒼星石「おろしてあげよう、雛苺手伝って」

雛苺「はいなのー」

真紅「まさか、こんなことになるなんて・・・私のせい?」

翠星石「はぁはぁはぁ」



51: 2009/03/29(日) 01:37:04.83 ID:/tsPkQR30
蒼星石「ん?」

カチカチ

蒼星石「定期的に点く明かりの正体はパソコンだったのか・・・
    設定であの点いてた時間帯に点いて消えるようになってるね
    主人が消えた後もただ黙々と仕事をこなしていたのか、健気だね」

蒼星石「しかし・・・おかしいな、なんで臭くないんだ?」

蒼星石「雛苺、ジュンくんがプラプラだったのはいつから?」

雛苺「ジュンが引き籠って次の日ー」

蒼星石「その時にはもう息をしていなかった・・・」

蒼星石「腐敗には十分すぎるくらいの時間・・・なぜ腐敗臭がしないんだろう?」



58: 2009/03/29(日) 01:45:05.56 ID:/tsPkQR30
蒼星石「まさか・・・」

ジュン「うぁぁぁぁぁぁ」

蒼星石「生きてる、ジュン君生きてるよ真紅!」

ジュン「はぁ、はぁ生き返ったぁ」

真紅「よかったのだわ・・・よかったのだわ」

蒼星石「ジュン君、君は何故生きてるんだい?」

ジュン「いやーなんでだろう?」

蒼星石「一週間も首つりして生きているなんて・・・」

ジュン「一週間?何のことだ?」

65: 2009/03/29(日) 01:51:12.33 ID:/tsPkQR30
ジュン「お前たち、ブレーカを切ってくれたろ?」

蒼星石「ああ、あれね」

ジュン「実は僕は部屋に引きこもった初日いつでも首つりができるように
    そこに首つりセットを設置したんだよ、する気はなかったけど見ていたらすっとするんだ」

ジュン「お前たちがブレーカーを切ったときはいかに訓練された僕でも焦ったよ・・・
    焦りすぎて、引っかかって上手いこと首つりになったんだよね。
    ありがとう助けてくれて、さすがにそんな氏に方は嫌だよ」

真紅「蒼星石がドアの前で騒がしかった時は?」

ジュン「言ったろう、僕は訓練されてるってその程度どうってことないよ」


67: 2009/03/29(日) 01:58:57.28 ID:/tsPkQR30
翠星石「食事はどうしたですぅ?」

ジュン「動かなければそこまでお腹はすかないし・・・一週間くらい何も食べないくらいじゃどうにもならないよ」

蒼星石「でも、水は無理だよね?突発的だったらしいから一週間分も部屋にないだろうし」

ジュン「僕はトイレとこの部屋は行き来してたしね・・・水なら沢山あるじゃないか」

真紅「・・・?」

蒼星石「羨ましいなぁ」

ジュン「で、それ以外はずっと布団にくるまってたんだ」

真紅「妙に規則正しかったのはそのせいね・・・」

ジュン「さぁ、もういいだろう久しぶりに何か食べたいな」

翠星石「翠星石がなんかつくってやるですぅ」

雛苺「ヒナもおなかすいたのー」

真紅「蒼星石、あなたは来ないの?」

蒼星石「いや、いいよ」

71: 2009/03/29(日) 02:06:56.45 ID:/tsPkQR30
蒼星石「ずっと蒲団にくるまっていた?首つりしたのは今日?」

蒼星石「なら、雛苺が見たのはなんだったんだろう?」

蒼星石「一週間ずっと吊られていたのは何?」

蒼星石「そして、ふき取られたのか微かな匂いしかしないけど大量に飛び散った血…」

蒼星石「この出血量なら多分この人は氏んでるだろう・・・部屋の外じゃ気付かなかったな、誰の血だろうか?」

蒼星石「彼は本当にジュンくんなのか?」

ジュン「オーイ、シタにオリテコイヨ、食べちゃうかもしれないぞー?」

fin

75: 2009/03/29(日) 02:13:26.95 ID:/tsPkQR30
蒼星石「と、いう夢を見たんだ」

ジュン「へぇ、それをなんで僕に話したんだ?」

蒼星石「いやー夢の中じゃ、結局堪能できなかったし・・・ジュン君?のこともよくわからなかったし」

蒼星石「ねぇ、ジュン君」

ジュン「ん?」

蒼星石「ジュン君は本当にジュン君かい?」

ジュン「え?」

蒼星石「そして本当に僕は僕なのかな?」

78: 2009/03/29(日) 02:22:07.85 ID:/tsPkQR30
ジュン「なにをいってるんだ?」

蒼星石「まぁ、そんな話はいいよね・・・要は」

蒼星石「責任を取って飲ませてくれないかな?」

ジュン「えっ、なにを?」

蒼星石「君の聖水をさ」

ジュン「えーと、何を言ってるのかな?」

蒼星石「イイカラのませてくれないかナァァァ!」

ジュン「蒼星石がおかしくなった!」

蒼星石「早く早く早く早く、ハヤクのませてよ」

ガチャ

蒼星石「ワザワザトイレの中でかい?」


80: 2009/03/29(日) 02:28:44.14 ID:/tsPkQR30
ジュン「蒼星石、お、お前本当に蒼星石なのか?」

蒼星石「何を言ってるんだい?ボクはボクだよ」

ジュン「お前がこんな変Oだったなんて・・・」

蒼星石「そんなのは関係ないじゃないか、今はボクが僕なんだよ」

ジュン「なにをいってるんだ?」

蒼星石「夢の中の何かに乗っ取られるって話聞いたことないかナ?」

蒼星石「彼女は結局解けなかったんだよ、推理ゲームをネ」

蒼星石「でもね、こんなゲーム誰にも解けるわけがない・・・
    だってこの糸を手繰っていっても・・・プレイヤーが主人公が知りうる
    情報じゃ絶対に辿りつけなイ・・・情報不足だし、ミスディレクションばかりなんだから」

蒼星石「このゲームは、シナリオは欠陥品だ絶対に真実に辿りつけなイ
    キミにわかったかな?真相が分かったかな?わかるほうがおかしいんだよ」




83: 2009/03/29(日) 02:34:23.42 ID:/tsPkQR30
蒼星石「さぁ、飲ませろ!飲ませないと・・・」

蒼星石「キミを食べちゃうかもネ」

蒼星石「今はボクが蒼星石であり、ボクは僕じゃないんだよ」

ジュン「夢だ夢だ夢だ夢だ夢だ、これは、夢だぁぁぁ!」

ジュン「寝よう・・・夢の中でも寝たらおわれるはずだ」

ジュン「蒼星石おやすみ!」

ガチャ

ジュン「あ、あ・・・蒼星石おやすみ」

蒼星石「永遠におやすみなさいジュンくん」

fin

86: 2009/03/29(日) 02:37:37.50 ID:btgXp1I3O
わからんわからん

88: 2009/03/29(日) 02:55:46.39 ID:/tsPkQR30
ラプラス「目覚めなさい蒼星石」

蒼星石「ラプラスの魔・・・ここは?」

ラプラス「nのフィールドのような所です」

蒼星石「僕はどうなって…」


90: 2009/03/29(日) 03:03:05.48 ID:/tsPkQR30
ラプラス「あなたも運が悪い。都市伝説に巻き込まれてしまうとは・・・」

蒼星石「都市伝説?」

ラプラス「はい、都市伝説です」

蒼星石「あれは作り話・・・」

ラプラス「怪奇の周りにはやはり怪奇が纏わりつくもの・・・」

ラプラス「奇怪なあなた達に奇怪な都市伝説が絡みつくのも成程頷けますね」

ラプラス「あなたにまとわりついた都市伝説は夢系です・・・」

蒼星石「夢系・・・?」

ラプラス「たまに聞くでしょ?夢での条件をかなえられなかったら氏ぬとか。
     夢での悲劇が現実になるとか・・・あなたの場合は前者が近いか」

蒼星石「・・・」



92: 2009/03/29(日) 03:08:18.12 ID:/tsPkQR30
蒼星石「それが達成できなかったら僕は氏ぬの?」

ラプラス「いえ、氏にはしないんですが・・・」

ラプラス「その、言いにくいんですが・・・」

蒼星石「?」

ラプラス「単刀直入に言うとあなたは変Oになってしまうのです・・・」

蒼星石「へん・・・た・・・い?」

ラプラス「現にあなたなってましたしね」

蒼星石「・・・?」

ラプラス「今のあなたにはわからないでしょう」

ラプラス「変Oになってしまう以外は特に変わりはしないんですが、あなたなりたいですか?」

蒼星石「絶対に嫌だ、僕が僕でなくなってしまうじゃないか」

ラプラス「ふむ、そうですよね。期待道理の答えです」

95: 2009/03/29(日) 03:17:29.78 ID:/tsPkQR30
ラプラス「あなたの都市伝説の概要はこうです」

変Oの魔
それはまるで現実に起きているようだが、夢での出来事。
その夢の主人公はあなたと変Oになる予定のあなたの混じり合ったもの
夢で課せられるゲーム。それを完璧に解かないとあなたは・・・
そのゲームはとても理不尽、とても解きようがない。
問題用紙のないテストを解くようなもの。
これが身に降りかかったら大人しくあきらめて変Oになるしかない。
勘違いをしてはいけない、これは推理ゲームではない。

97: 2009/03/29(日) 03:23:15.77 ID:/tsPkQR30
ラプラス「といったとこですか・・・」

蒼星石「やけに詳しいんだね」

ラプラス「だって、これ作ったの私ですから」

蒼星石「え?」

ラプラス「それで、少し責任を感じてしまいましてね。あなたに助言をしに来たんですよ」

蒼星石「それで、僕は何をすればいいの?」

ラプラス「頑張ってください、としか言えませんね」

蒼星石「・・・」

100: 2009/03/29(日) 03:30:24.12 ID:/tsPkQR30
ラプラス「あ、これ推理ゲームじゃないんですよ。奇怪が日常の世界じゃ
     常識的な推理なんて意味をなしませんから」

ラプラス「だからあなたは推理ゲームのような展開をやってはいけない。
     推理ゲームというよりもアクションゲームと言ったほうがいいかもしれません
     あと最後に奇怪は奇怪を呼び寄せる、くれぐれもお気を付けください」

蒼星石「・・・・・・」

ラプラス「変Oもそんなに悪いものじゃないですよ」

蒼星石「・・・僕は絶対に変Oにはならない、必ず勝ち抜かないと・・・」
     

103: 2009/03/29(日) 03:41:40.64 ID:/tsPkQR30
蒼星石「ここが夢の世界か。ここは・・・ジュンくんの家の前か」

蒼星石「あれは、ジュン君?」

ジュン「・・・」

蒼星石(これは推理ゲームじゃないらしい、なら)

蒼星石「窓から行こうかな」

パリーン

蒼星石「ジュンくん・・・うわっ!」

ジュンA「どうした蒼星石?」
ジュンB「なにかあったか」
ジュンC「蒼星石ー」
ジュンD~K「どうした?どうした?どうした?」

ラプラス「夢の世界ならではですよね。論理が通用しないシュールな世界観・・・
     これだから夢を見るのはやめられない、だから私は眠り続ける」



105: 2009/03/29(日) 03:49:35.26 ID:/tsPkQR30
ラプラス「怪奇は怪奇を呼ぶ。ならば怪話が怪話を喰らい合成されることもあるのです・・・
     私ごときの怪異など、往年の怪奇に比べればひよっこ同然・・・あっさりと喰われるでしょう
     喰われたときどうなるのか・・・所詮兎の身の私には解りませぬ。
     言ってるそばからデジタルの怪異の臭いがしてきましたね・・・おや、これは」

蒼星石「あれ、僕は確かジュンくんの家に居たはず・・・」

ラプラス「場面展開も日常茶飯事、本当にいいものです夢は」

一葉「おお、蒼星石そこにいたのか」

蒼星石「マスター!」


107: 2009/03/29(日) 03:55:34.70 ID:/tsPkQR30
蒼星石「なんでマスターの家に・・・」

一葉「どうした蒼星石・・・」

蒼星石「マスター、顔・・・」

一葉「私の顔がどうかしたのかな?」

ラプラス「おやおや、お困りの様ですね」

蒼星石「ラプラスこれはどういう・・・」

ラプラス「カレンダーをごらんなさいな、それでなにが異常かわかりますよ」

蒼星石「8月32日・・・?なにこれ?」

ラプラス「もう私ごとき兎の身には手など出せませぬ・・・頑張ってください」



109: 2009/03/29(日) 04:06:01.21 ID:/tsPkQR30
8月32日

ここは狂った世界だ、こんな狂った世界だからこそ何かを残さないと気が狂いそうになる。
32日で分かったことはこの世界は狂っているということだけだった。
ジュン君たちの顔も無い、無い真っ黒だ。
8月33日
町にも誰もいない、狂った僕たちだけを置いてどこに行ってしまったのだろうか?
発見も何もない、嫌になる・・・僕がおかしいのだろうか?
8月41日
ここまできてようやく気がついた、僕たちはどうやら8月31日をずっと繰り返してるらしい。
気まぐれにテレビを見ていて手に入った情報だ。だがこんな情報が何か役に立つのだろうか?
もう嫌になってきた、明日こそ9月になってたらいいけど。希望などもつだけ無駄だ


110: 2009/03/29(日) 04:10:56.03 ID:/tsPkQR30
ラプラス「夢のおかしい世界でずっとそこにとらわれたらどうしよう?
     と子供の時など思いませんでしたか?
     でも心配など要りません夢は終わる、終わるからこそ良いのです」

8月73日

もう嫌だ、真紅の手が曲がっていた、関節が変だった、僕がおかしいのかな?

8月99日

しにたい


111: 2009/03/29(日) 04:17:00.65 ID:/tsPkQR30
ラプラス「おやおや、終わらない8月が終わったから迎えに来たのに」

蒼星石「・・・」

ラプラス「心が氏んでますね・・・」

蒼星石「・・・」

ラプラス「とりあえず戻しときますかね…なるようになるでしょう」

蒼星石「・・・」

113: 2009/03/29(日) 04:20:57.86 ID:/tsPkQR30
蒼星石「おはようジュン君」

ジュン「おはようって・・・今は夜だけどな」

蒼星石「昼に寝たせいかな?変な夢見ていやな気分だよ」

ジュン「僕も眠いから寝るよ。おやすみ蒼星石」

蒼星石「おやすみジュン君」

ラプラス「それではみなさん、良い睡眠を・・・お休みなさい」

end

114: 2009/03/29(日) 04:22:51.60 ID:CLsf8FgFO
おつ?

115: 2009/03/29(日) 04:35:55.94 ID:/tsPkQR30
終始ぐだぐだですまんね。
皆さんよい眠りそれと夢を楽しんでください
支援と呼んでくれた方ありがとうございました


引用: 真紅「あら?JUM何聴いてるの?」