341: 2014/03/21(金) 14:20:09 ID:.1tj/0K2
344: 2014/03/21(金) 15:33:05 ID:Qd/JCylg
男「おはようございます」
幼馴染「今はまだ五時ですこの時期では真っ暗で、まだ起きる時間ではありません」
男「いいえ、もう朝です」
幼馴染「私は眠いです」
男「早くしないと手遅れになります」
幼馴染「どういう事でしょう」
男「まずは幼友ちゃんを拾うのですが、彼女は今日は実家にいるそうなのです」
幼馴染「ほほう」
男「実家はよく知らないので、最寄りの国道の交差点に出てもらう事になっています。三月とはいえ、遅れると凍えてしまいます」
幼馴染「何時に待ち合わせなのでしょう」
男「五時です」
幼馴染「なるほど」
345: 2014/03/21(金) 15:34:05 ID:Qd/JCylg
ガチャ…バタンッ
弟「幼馴染ちゃん、おはようございます」
幼馴染「おはようございますそしておやすみなさい」
男「待たせました」
弟「待ってるのは僕じゃないよ、早く行こう」
男「そうですね、幼友ちゃんが冷えきってしまいます」
弟「おっOいが固まる!」
男「それは一大事、ぽよぽよを拝めなくなります」
弟「No Oppai, No Life」
幼馴染「この馬鹿兄弟」
346: 2014/03/21(金) 15:35:07 ID:Qd/JCylg
………
…
ブロロロロロ…
…ガチャッ、バタンッ!
幼友「遅おーいっ!」
男「すみません、幼馴染がなかなか起きませんでした」
幼馴染「氏にたいか」
弟「幼友ちゃん、ちょっと座り直してみて下さい」
幼友「え? こう…?」ポフッ…ポヨヨーン
男&弟「セェーーーフ!」ホッ
幼友「?」
347: 2014/03/21(金) 18:47:14 ID:7oAnqP6.
幼友「弟君、久しぶりだねー」
弟「ひ、久しぶり…ですっ」ギクシャク
幼友「まあまあ、落ち着いて。もう完全にこっちに引っ越したの?」
弟「…うん、やっと片付けも終わったところ」
男「作業部屋を失いました…」ガックリ
弟「幼友ちゃん、僕…ずっと幼友ちゃんの事を考えてたよ」
幼友「……弟君…」
弟「だから──」
幼馴染(おお…これは…!)フンスフンス
弟「──再会の抱擁をその胸で」
幼友「とーう」ビシッ
348: 2014/03/21(金) 18:48:14 ID:7oAnqP6.
幼友「それで、今回の予定は?」
幼馴染「そういえばさっき『まずは幼友を拾う』と言っていました」
弟「その次に合流する人がいるの? 兄ちゃん」
男「弟は初顔合わせになります」
幼馴染「…と、いう事は」
幼友「渡船の船頭さんだね!」
男「誰も覚えてないような人を引っ張ってこないで下さい」
349: 2014/03/21(金) 18:48:56 ID:7oAnqP6.
………
…
…地元の駅前
男「えーと…」
幼馴染「あ、いました! 幼友、そっちの窓を開けて声を掛けて下さい」
幼友「おーい」
…ガチャッ
少年「お…おはようございます、お世話になります」
男「おはようございます、待たせてすみません」
幼友「幼馴染ちゃんが起きなかったんだって」
幼馴染「貴様ら」
350: 2014/03/21(金) 18:49:35 ID:7oAnqP6.
弟「初めましてだね、僕は男兄ちゃんの弟だよ」
少年「初めまして、少年です」
幼馴染「そういえばこの二人は、秀才コンビですね」
少年「そ、そんな事ないです…」テレッ
幼友「かーわいいー! 食べちゃいたいっ」
弟「そ、そんな事ないです…」テレッ
幼友「男さーん、少女ちゃんも合流するんですかー?」
弟「くっ…!」
男(…弟、強くなれよ…)
351: 2014/03/21(金) 19:12:18 ID:VU7X1v/c
………
…
…本土の港
幼友「あっ、あの渡船かなー?」
少年「………」ドキドキ
幼馴染「あれから少年君は少女ちゃんと会ってはいないのでしょうか」
少年「いえ…何回かは」
幼友「おー、やるじゃん! 積極的にいってるんだ?」
男「やはりあの船のようですね、少女ちゃんらしき娘が手を振っています」
幼友「さあ、船を降りる時に手を貸してあげなきゃねっ」
352: 2014/03/21(金) 19:13:25 ID:VU7X1v/c
少年「おはよう、少女」
少女「少年、おはよー! みんな久しぶりじゃねぇ!」
幼馴染「おはようございます」
少女「あれ? この冴えない野郎2号は誰なん?」
弟「なんだとこのつるぺた口リ」
少女「ふーんだ、私はまだ子供じゃもん。大人になったら大きくなるんじゃけえねっ」フンス
弟「それはどうかな?」
少女「大丈夫、お母さんスタイルええんよ? 少年…楽しみにしとってね?」ポッ
少年「えっ…!」テレッ
幼馴染「………」フルフルフル…
幼友「もうやめて! 幼馴染ちゃんが氏んじゃう!」
365: 2014/03/24(月) 10:09:33 ID:X9kxdPbw
………
…
弟「それで兄ちゃん、今日は何を釣るの?」
幼馴染「またしても1泊2日になると聞いています」
幼友「やーん、少年君と少女ちゃん初の外泊ー!?」
男「泊まり先は少女ちゃんの家です。民宿をやっていた時の部屋をお借りします」
少女「お母さんも楽しみにしとったよ」
弟「おおおお幼友ちゃんと外泊ううううぅ」ガクガク
男「男性部屋と女性部屋に分けますが」
弟「兄ちゃんの鬼」
幼友「当然の処置でしょ」
366: 2014/03/24(月) 10:10:29 ID:X9kxdPbw
男「釣るのは…色々です。まずはウチの舟を係留している港へ行って、すぐ沖合いの深場でマダイを」
幼馴染「鯛ラバーでしょうか」
男「いいえ、シーズン末期もいいところですが、今日はサビキでいこうと思います」
幼友「鯛をサビキで? イメージに無いなぁ」
男「これがこの時期はサイズを問わなければ、ラバーを使うより数釣れるのです。そこで…」ピラッ
少年「この紙…配点表? 【真鯛ラウンド】30cm未満2pt、30cm以上~45cm未満3pt、以降10cm毎に1pt加算…」
幼友「何のポイント?」
男「せっかくだから二日間勝負をしましょう」
弟「勝負って、そりゃ兄ちゃんが勝つに決まってるよ」
男「そこでチーム分けとハンデ設定です」
367: 2014/03/24(月) 10:11:16 ID:X9kxdPbw
男「俺と幼馴染、弟と幼友ちゃん、少年君と少女ちゃんの3チームに分けます」
弟「ハンデは?」
男「少年君チームはポイント2倍、弟チームはノーハンデです」
少女「ポイント2倍デー!」
幼友「ちょ、ずるいし! 少年君チームはともかく、だんぜん私のチーム不利じゃん!」
男「その代わり俺は分け隔て無く全員の世話をしますし、舟釣りの際は船頭も兼ねます」
幼馴染「なんだか私の責任がすごく重くなりそうです…」
男「大丈夫、幼馴染は俺の一番弟子ですので」ニッコリ
幼馴染「任せな」キュピーン
弟(幼馴染ちゃんって操縦簡単そうだなー)
368: 2014/03/24(月) 10:12:04 ID:X9kxdPbw
少年「あの…狙ってない魚が釣れた時は?」
男「外道は基本的にお持ち帰り…つまり生簀やクーラーボックスに入る魚はポイント対象とします。…こちらを」ピラッ
少女「うわ、いっぱい書いてあるよ。アイウエオ順…アイナメ20cmまで1ptで以降10cm毎に1pt加算、アナゴは…」
男「およそ釣れる可能性のある魚はピックアップしてあります」
幼友「暇ですねー男さん」
男「遊びにかける手間は惜しまねえ!」
少女「さっすがー」
幼馴染「少年君と弟君は、見習わないように」
369: 2014/03/24(月) 10:13:14 ID:X9kxdPbw
男「ひとつの釣り毎に勝敗をつけ、勝利数の多かったチームの勝ちという事で」
弟「賞品は?」
幼馴染「なんとティファール鍋7点セット!」
幼友「それ自分が欲しいだけでしょ」
男「まあ、賞品なんてオマケ程度のものです……優勝チームが最下位チームに何か命令できる位でいいでしょう」
少女「そういうのが一番怖いと思うんじゃけど…」
弟「つまり僕達が最下位になって、優勝した兄ちゃん達が『チームの相方とキスをしろ』と命令するんですね、解ります」
男「もう一度作業部屋をよこせって言ってやるわ」
弟「そして僕はやむをえず幼友ちゃんの部屋に……それも悪くないな」
少年(この人、前向きだなー)
370: 2014/03/24(月) 10:13:57 ID:X9kxdPbw
幼友「もうすぐ港だねー」
幼馴染「なんだか本当に釣りをするのは久しぶりな気がします」
男「そういえばそうです」
弟「僕にいたっては一緒にするのは初めてだよ」
幼友「…ところで、サーフに無理やり6人乗るために弟君は荷室にいるわけだけど」
男「はい、しっかり毛布を被って隠れておいて下さい」
幼馴染「そういえば少年君は、警察官の息子じゃ……」
男&弟「はぅあ」ビクゥッ
少年「僕は何も見てません、知りません」
374: 2014/03/26(水) 19:05:58 ID:qQ8jI7Nw
……………
………
…
男「みんな、ライフジャケットは着用できましたか」
少女「はーい」
少年「大丈夫です」
弟「に…兄ちゃん、幼友ちゃんが強烈な事になってる…」ピクピク
男「名物アンミラです」
幼友「勝手に名物にすんな」
幼馴染「………」フルフルフル…
男「いかん、幼馴染がまた氏にかけているっ!」
375: 2014/03/26(水) 19:07:40 ID:qQ8jI7Nw
幼友「海の上でもだいぶ寒くなくなったねー」ポヨンポヨン
弟「あい」ポーッ
男「なにも鼻血を吹く前からティッシュ詰めなくても」
弟「兄ちゃんみらいに刺激慣れしてないんらよ、僕も少年君も」
少女「えっ、少年もドキドキしとるん!?」
幼友「ほほう」ニヤリ
少年「そ、そんな事はないですっ」アセッ
幼友「とーう?」ムギュ
弟「更に強調きたーっ!?」ムハーッ
少年「……っ…」チラッ
少女「今、少年チラ見したー!」ポカポカ
少年「し、してないし!」
376: 2014/03/26(水) 19:08:46 ID:qQ8jI7Nw
男「…と、アホな事をしてる内にポイント到着です」
幼馴染「遂に釣り開始、腕が鳴ります」
男「では竿を…各チーム1本ずつどうぞ」
弟「1本ずつなの?」
幼友「ハッ…各チーム共男女ペア…! つまり男性は自身の竿を──」
幼馴染「言わせねーよ?」
男「この釣りは小さな舟でたくさんの竿を出すには向きません。実際、三本で限界でしょう」
少女「じゃあ、二人で一本の竿を使うん?」
男「はい、交代で使えばいいです。それと慣れない内は仕掛けの扱いを手伝う相方が必須だと思います」
幼馴染「そんなに扱いにくい仕掛けなのでしょうか」
男「では、こちらをどうぞ」ヒョイ
377: 2014/03/26(水) 19:09:25 ID:qQ8jI7Nw
弟「チョクリ…?」
幼友「えっ! 全長15m!?」
幼馴染「男、これは無理です。竿の長さは3mもありません」
男「チョクリに限らず鯛サビキはそんなものです。竿の長さを超える分は、仕掛けを直接手で操るしかありません」
少女「だから相方が要るんじゃね」
少年「じゃあ、最初は少女がやってみなよ」
少女「えっ…ううん、少年がしたらええよっ」
少年「でも、少女が手を針で刺したりしたら…」
少女「もう、少年ったら…心配症なんじゃから…」モジモジ
弟「………」チッ
378: 2014/03/26(水) 19:10:20 ID:qQ8jI7Nw
男「一人が竿を持って、相方が仕掛けのオモリを持って…」
弟「おっけーだよ」
少年「大丈夫です」
男「では、ラウンド1…真鯛勝負スタート!」
幼馴染「てーい!」
幼友「とーう!」
少女「たーぁ!」
弟「…掛け声あげた方は竿持ってるだけだよね」
男「まあまあ」
392: 2014/04/02(水) 11:38:23 ID:fSs5mH6E
幼馴染「どのように動かせばいいのでしょう」
幼友「いやーん、聞きようによってはせくしぃ」
男「今日は少年君達もいますので、わきまえましょう」
弟「底に着いたみたいだね」
男「すかさず糸フケをとって下さい」
幼友「くるくるーっとね」マキマキ
男「その後、ゆっくりと持ち上げていきます。上げられる限界まで、数秒かけてジワーッと」
幼馴染「けっこう重いです」
少女「これはちょっとやってたら腕が疲れそうじゃね」
男「そういう面でも相方がいた方が有利です。独りで臨む人のために自動のシャクリ装置もあるほどです」
393: 2014/04/02(水) 11:39:04 ID:fSs5mH6E
男「限界まで持ち上げたら同じペースで降ろしていきます。深さの変化に注意して下さい」
幼友「底に着かない…って事は、深くなってる?」
男「鯛ラバーをやる時と同じで舟はエンジンを止めて流していますので」
幼馴染「底に着くまで落とせばいいのでしょうか」
男「はい、逆に浅くなった時は余分な糸を巻き取って下さい」
少女「よいしょ……っと」フワーッ
幼友「アタリませんなー」
男「アタリがあった時はアワセず、向こう掛かりを待って下さい」
394: 2014/04/02(水) 11:39:57 ID:fSs5mH6E
幼友「…ん? ゴリゴリする…?」
男「おっ、竿先にもアタリが出ています……もう少し、絞り込まれたら…」
…グググッ!
男「オッケーです! 大事に巻いていきましょう!」
幼友「へっへーん、皆さん悪いねー!」クルクル
幼馴染「でも軽そうです」
弟「あれ? 引きが止んだ……逃げた?」
男「あー、このパターンは……」
幼友「なんかすごく経験がある気が」
幼馴染「確かこの後、エグかったような」
395: 2014/04/02(水) 11:40:56 ID:fSs5mH6E
男「仕掛けまで上がってきました。弟、出番です」
弟「出番?」
男「舟の縁にマグネットのシートを貼り付けてありますので、仕掛けの針を順番にくっつけていって下さい」
少年「なるほど…長いから」
少女「このシート、なんじゃろうって思っとったよ」
幼友「糸を手で引き上げればいいんだね」
弟「1本…2本…3本……これ、でっかいマダイとファイトしてる時もするの?」
男「します。ただしよほどのナイスサイズなら仕掛けロスト上等です」
幼馴染「見えてきました、赤いです」
幼友「 予 想 通 り 」
396: 2014/04/02(水) 11:41:47 ID:fSs5mH6E
弟「何これ、やる気もなく浮いてきたんだけど」
男「カサゴです。動かないのでそのまま下アゴ掴んで持ち上げて下さい」
弟「了解ー、でもなんで動かないんだろ」ギュッ
ブニッ…
弟「へうおあぇおぁあああぁぁあ!?」ガクブル
幼馴染「深場のカサゴは」ププッ
幼友「口から内臓出てんだよねー」プププッ
男「はい、幼友ちゃんチーム。カサゴ20センチ強で1ポイントです」
397: 2014/04/02(水) 11:44:30 ID:Jh/w/Id.
少女「せっかくじゃから、それぞれのチーム名決めん?」
男「ほほう、少女ちゃんチームは?」
少女「少年、どうしよ?」
少年「うん、少女が決めたらいいよ」ニコッ
少女「え…少年の好きにしたらええのに…」モジモジ
弟「…兄ちゃん、サクッといこう」
男「荒んでるな、弟」
幼馴染「では各チーム漢字二文字ずつで」
弟「じゃあ僕と幼友ちゃんは◯◯チーム(>>400)」
少年「僕と少女は◯◯チームにします(>>401)」
男「では俺と幼馴染は◯◯チームとしましょうか(>>402)」
410: 2014/04/02(水) 18:42:59 ID:R7d3ounY
幼友「チーム桜桃? えらく綺麗なネーミングにしたね、時期的にはピッタリかな」
弟「でしょ」
男(たぶん童Oと桃パイのイメージじゃないかと思いますが)ププッ
幼友「何、男さん?」
弟「それにしても少年君『青い果実』とは随分と意味深なネーミングだね」
少年「最近読んだ小説で、僕達くらいの歳の男女をそう比喩していたので…」
幼友「ふふーん、じゃあ次第に熟しちゃうんだ? このこのっ」ツンツン
少女「あぅ……まだまだじゃもんっ」テレテレ
男「ええのぅ…」ホゥ
411: 2014/04/02(水) 18:47:22 ID:CZA2skbU
幼馴染「『壁同好会』……男、この海の真ん中のどこに壁があるのかご説明頂けないでしょうか」フルフル…
男「…幼馴染、壁とは目に見えるものばかりではありません。釣りとは己の記録という高い壁に挑み続ける行為です」
幼馴染「………」
男「生き物を相手にして己を高める…その糧とした命の重みは、決して忘れてはなりません」
幼馴染「…ああ」
男「俺は越えてゆく壁には彼等の生きた証が刻んでいるつもりです。……それに」
幼馴染「男…ごめんなさい、私が早とちりをしていたようで──」
男「──俺はこの『壁』も好きです」ポフポフ、ペターン
幼馴染「てえええぇぇぇぇーーーいっ!!!」ドッギャアアアァァン!
男「へぶぁっ!!!」メメタァ!
412: 2014/04/02(水) 19:09:57 ID:EsIjfwVw
幼馴染「こっちもカサゴが釣れました」
幼友「なにをーっ!?」
少女「私のは…何これ?」ピチピチ
少年「あ、見た事ある…確かアイナメじゃなかったかな」
弟「小学生が相舐めだと」
幼馴染「弟君、本当に男と同じ事を言います」
男「これで現段階では横一線です」
少女「漁師の娘、ナメたらいけんよっ!」
幼友「へへーん、アイナメ知らない癖にー! 負けないかんねっ」
幼馴染「私は男の一番弟子ですので」フフン
413: 2014/04/02(水) 19:22:13 ID:4zcLG7Zc
マダイラウンド
現在ポイント
壁同好会…1pt
チーム桜桃…1pt
青い果実…1pt
ものは試し、今回の釣り大会編は安価要素ありありでいってみます。
マダイラウンドは残り6回のヒットで終了。
レス秒数、一の位
0・3・6…壁好にヒット
1・4・7…桜桃にヒット
2・5・8…青果にヒット
9…その時の最下位チームがヒット(複数組が同点最下位の場合は同時ヒット)
レス秒数、一の位
0・5…1pt
2・6…2pt
3・7…3pt
4・8…4pt
5・9…5pt
ヒットするチーム>>415
獲得ポイント>>416
417: 2014/04/02(水) 20:26:14 ID:IvecWYL2
幼馴染「はぅあ…あああアタッてますよよよ…アワセてはいけませんいけません」ドキドキ
幼友「おおっと、こっちもゴツゴツしてますよー」
少女「…あれ、まさか私のもアタッとる?」
男「まさか、マダイはそんなに甘く──」
──ガツン!ガッ、ガツンッ!
三人「きたーーーっ!」ヒャッホーゥ
男「…うそーん」
弟「少年君、仕掛で手を刺さないようにね!」
少年「は、はい…ええと1本、2本…」
幼友「おおっと、まだ暴れるかっ!」ビチビチッ
弟「ぎゃーーーっ!?」プスッ
男「信じられませんが、どうやら三組とも3ptクラスのようです」
424: 2014/04/02(水) 20:54:21 ID:IvecWYL2
幼馴染「もう一丁、てーい!」ガツンッ!
幼友「何…だと…」
男「シーズン逃し気味とは思えないヒット率です」
弟「さすが兄ちゃんの一番弟子だけあるな……」
幼友「弟君、交代する?」
弟「うん、でも針に気をつけて。怖かったら代わるから」
幼友「お、そういう女性への気遣いも兄ちゃん譲りなんだね」
弟「お、おうよっ」アセッ
男「壁、2ptゲットー」
幼馴染「壁って言うな」ジトー
430: 2014/04/02(水) 21:47:38 ID:IvecWYL2
幼馴染「──我、釣り神が降臨す」キュピーン…
幼友「えっ、嘘っ!?」
少女「そんなわけないじゃろ」
幼馴染「フッ…」ヒュッ
──ガツンッ!ゴゴゴンッ…!
少年「すごい…今度はさっきより引いてる!」
弟「兄ちゃん、これ何か仕掛に秘密ない?」
男「失礼な、みんな全く同じです」
幼馴染「笑止……私が本気を出せばこうなるのは当然の事です。それより、男──」
男「はい?」
幼馴染「──お、重…い…です…」プルプル
432: 2014/04/02(水) 21:56:18 ID:IvecWYL2
男「こりゃまずまずデカい、50センチは超えてるな……という事は、4ptです」
幼友「納得いかーん!」
幼馴染「てえええぇぇ……ぃ…」ヘロヘロ
弟「タモすたんばーい」
バシャッ、ビチビチッ!
少女「少年、交代しようっ! 負けとれんよ!」フンスフンス
少年「うん、がんばるよ」
幼友「弟ー、さっさと釣れーぃ!」ポヨーン
弟「お、おうっ」
男「忘れかけていましたが、そういえば青い果実チームには得点×2倍というハンデが設定されていました」
少年「いいんでしょうか」
幼友「ま、今後の展開次第じゃない?」
438: 2014/04/02(水) 22:22:52 ID:IvecWYL2
幼友「いい加減、こっちにもアタッてよねー」
弟「がんばってまーす」
少女「少年、どう?」
少年「手応え無しだよ」
男「よーし、じゃあ一度舟を移動しますので、みんな仕掛を上げて下さい」
幼馴染「フッ……そう急くな、船頭」キュピーン…
男「船頭て」
幼馴染「仕掛に秘密などない……ではなぜマダイは間違う事無く私の仕掛を選ぶのか──」
幼友「何か語り出した」
幼馴染「──否、奴らは選んでさえいない。そう…導かれているのです」ゴンゴンッ…
弟「嘘っ!?」
幼馴染「……神の見えざる手によって」ガツンッ!ゴゴゴンッ…!
445: 2014/04/03(木) 08:27:17 ID:nh026fDE
幼馴染「でも今度は軽いです」マキマキ
男「キャラ変わりすぎ」
幼馴染「こんなに連続で自分ばかり釣るとは思っていなかってので、リアクションに困っているだけです」
幼友「へー、釣らない私達が悪い…と?」
男「まあまあ、こういう日はあるものです。今度は2ptサイズ、すごいすごい」ヨシヨシ
幼友「すごいわー、壁すごいわー」
少年「壁って釣り上手いんですね」
少女「壁なのにねー」
弟「むしろ、すごい壁だな」
幼馴染「……なぜでしょう、胸にブッ刺さります」フルフル
男「えっ、壁に?」
幼馴染「てーい」
450: 2014/04/03(木) 08:58:16 ID:nh026fDE
少年「…あ、あれっ?」ゴツゴツンッ
少女「少年、アタッとるよ!」
男「アワセてはいけません、勝手に重みがかかるのを待つように…!」
──グググッ!
少年「うわ…重いっ!」
弟「大事に、兄ちゃん達の独走を許したくはないもんなー」
幼友「見えてきたね、タモすたんばーい」シャキーン
男「おお、まずまず…3ptサイズでしょうか」
少女「あとちょっと、がんばって少年!」
幼友「見事釣り上げたら少女ちゃんのパンツの色発表(>>451)」ボソッ
少年「逃がしてたまるかあああぁぁぁぁっ!!!」
452: 2014/04/03(木) 09:20:22 ID:nh026fDE
幼友「さて…と、マダイもゲットしたし」
少女「あぅ…でもっ」チラッ
幼馴染「はい、男と弟君は耳ふさいで下さい」
男&弟「何イイィィィッ!?」
少年「あ、あの…でも無理に言わなくても…」モジモジ
幼友「どの口が言う」
少女「…え、えと……ピンク──」
少年「」ブッ
少女「──の、縞々…っ…」
少年「」ブシーッ
幼馴染「少年君、鼻血鼻血」
弟「」ブシーッ
男「おい」
458: 2014/04/03(木) 10:27:37 ID:nh026fDE
幼友「さて…男さんは別として、これでまだ釣ってないのは…」
弟「うっ」
幼馴染「まあまあ、そういう日もあります」フフン
男「自分が好調だったから余裕しゃくしゃくですか」
少年「マダイって、やっぱり引きがすごいですね」
少女「アタリは重いのに繊細じゃけどねー、ゴツゴツッときて…」
弟「ん?」ゴツゴツッ
幼友「その後、ググッ…と重くなって」
弟「んん…?」ググッ…
幼馴染「ガツンときます」
男「さあ、残念ですがそろそろマダイは終わりにしましょう──」
──ガツンッ!
459: 2014/04/03(木) 10:43:00 ID:nh026fDE
弟「待って! きたっ!?」ゴッ!ゴゴゴンッ!
幼友「うわ、なんてタイミング!」
幼馴染「弟君、頑張って下さい。せっかくなら全員釣りましょう」
少年「けっこう大きそうだよ…!」
弟「わわ…ラインが逃げるっ!」
幼友「情けない声出さない! とーうっ!」
弟「でも…重い…っ!」
男「弟よ──」
幼馴染「男…?」
男「──無事釣り上げたら、幼友ちゃんがナニかしてくれるはずだ」
弟「ッッッツェアアアーーイ!!!」
幼友「その掛け声はどうかと思うな」
460: 2014/04/03(木) 12:39:49 ID:fc0KhBvM
男「幼友ちゃん、針に気をつけて。少年君、タモを使ってあげて下さい」
少年「はいっ」シャキーン
弟「うわわわわ…僕がこんなでかいの釣っちゃった…!」ビチビチッ
男「50センチ強、まだまだちょっと大きめサイズってところです…が、上出来と思っていいでしょう。でかした、弟」
幼馴染「さすが男の弟です。私が釣ったのより大きい気がします」
幼友「さて…と」
弟「えっ、まじで何かしてくれるの」ドキドキ
幼友「え? あれは男さんが勝手に言っただけでしょ?」
弟「だ、だよねー」ガクッ
幼友「なーんちゃって! 後ろからハグしちゃろうっ!」ギュウッ
弟「」ブシーッ
少女「うわ、また鼻血噴いたっ」
弟「背中があぁ…背中だけが桃源郷に旅立ったあああぁぁぁ…うへへへ」ドクドク…ガクッ
462: 2014/04/03(木) 15:07:01 ID:UiboZqE2
少年「ハンデ適用で順位が入れ替わっちゃうなんて…やっぱり悪い気がします」
少女「貰えるもんは貰っとけばええよっ」
男「うん、決めた事ですのでハンデは適用していきましょう」
弟「うーん…じゃあ最下位か…」
幼友「くよくよすんなっ、次で巻き返しちゃおう!」
幼馴染「今回の私は神がかっていました。次もかくありたいものです」
男「それこそ神のみぞ知る事です」
幼友「それで、次はどうするの?」
463: 2014/04/03(木) 15:14:56 ID:ZE0LyvAM
男「次はもう少女ちゃんの家がある島に渡って、防波堤からウキ釣りで勝負したいと思います」
幼馴染「ほほう…という事は、今度は各自一本ずつ竿を出すのでしょうか」
男「そういう事になります」
幼友「ちなみにエサは?」
男「普通に虫エサですが」
幼馴染「やはり…」
幼友「うへえ…」
少女「私は平気、ウチが民宿やっとった時は釣りエサも置いとったからね」
弟「よーし、目指せ竿頭だね」
男「ふん、甘いわ小童」
464: 2014/04/03(木) 15:23:16 ID:LoRfzoio
………
…
…移動中
ブロロロロロロ…
幼馴染「すっかり暖かくなって、海風が気持ちよすぎです」
少女「最近お父さんの船にもあんまり乗っとらんけん、楽しいなー」
幼友「少女ちゃん、あんまり乗り出してたら落ちるよっ」タユンタユン
少女「あっ、ボラが跳ねた」キャッキャッ
幼馴染「引き波からは小魚も飛んで逃げています」
幼友「キラキラして綺麗だねー」
弟「うーむ、たゆんたゆんするかどうかは別としても」
男「はしゃぐ女の子達の姿はいいものです」
少年「………」ホクホク
466: 2014/04/03(木) 15:30:46 ID:cM9j8M6.
………
…
…少女の住む島
男「さてさて、およそ準備はできました」
幼馴染「今度の対象魚はなんでしょう」
男「いろいろです。そう大物は釣れないと思いますので、ほとんどの魚はクーラーボックスに入れる物である限り1ptとしたいと思います」
幼友「数釣り勝負って事ね」
弟「ほとんど…って事は、中には2pt以上の魚もいるって事?」
男「良型のアコウなど、釣れる可能性がある中にも他よりはワンランク上とカウントすべき魚はいるかもしれません」
少女「仕掛の針は二本付いとるよ」
少年「ダブルヒットだったらその分ポイントって事なんですね」
468: 2014/04/03(木) 15:43:48 ID:DrpjuoJQ
男「ではエサ付けをして下さい」
幼馴染「ひいいぃぃぃ」ビクビク
幼友「ああああぁぁぁ」ゾワゾワ
弟「うへええぇぇぇ」コワゴワ
男「お前もか」
少女「怖がらんでええのに」ヒョイ
少年「難しいな…」チマチマ
男「では構えて。第二回戦、ウキ釣り五目ラウンド…はじめっ!」
幼馴染「てーい」
幼友「とーう」
少女「たーぁ」
弟「チェストォォオ!!」
幼友「全部再現しなくていいから」
474: 2014/04/03(木) 16:46:40 ID:HUFVget.
少年「あ…ウキが!?」
男「少年君、アワセて下さい!」
少年「それっ」ピシィッ!
弟「何ぃっ!?」
少女「少年、かっこいいっ!」
男「しかもちょっと大きそうです。大事に、でも根魚の可能性もあるので速やかに抜いて下さい」
少年「うわ、なんだこれ!?」バシャバシャッ
幼馴染「大きなネズミゴチでしょうか」
男「ほほう…ウキ釣りに食いついてくるとは珍しい。これは小ぶりですが、マゴチです。歯が鋭いので気をつけて、ハリスが切れなきゃいいけど…」
475: 2014/04/03(木) 16:51:23 ID:2XPFzvhg
男「念のためタモを入れます……もうちょい、もうちょい…オッケー! 入りました」ビチビチッ
少年「いきなり珍しいの釣っちゃったんですね」
幼友「30センチくらい?」
男「もうちょっとあるかな…マゴチとしては確かに小ぶりですが、これは3ptのレッシュと呼んでいいでしょう」
少女「わーい! 少年すごーい!」ギュッ
少年「はぅあ」ズキューン
弟「ぐぬぬ…」
幼友「次こーい! とーう!」
幼馴染「てーい!」
481: 2014/04/03(木) 18:07:45 ID:RTbxrsmU
幼友「あっ……とーうっ!」ビシィッ!
男「さすが、二番弟子」
幼馴染「ぐぬぬ」
弟「しかもまたけっこう引いてない?」
幼友「この下に下に潜る感じ…ロックフィッシュだね」グググッ
少女「かっこいい…」
幼馴染「違ったらお笑いです」
男「いや、その通りっぽい。腕を上げたものです」ウムウム
幼馴染「……むっ」
482: 2014/04/03(木) 18:15:52 ID:HhIFRXcA
弟「見えてきたよー、カサゴかな…?」
幼友「チッチッ」フフン
少年「形は似てるけど、色が違いますね」
幼友「これは──」
幼馴染「アコウ、正しくはキジハタです。確かにロックフィッシュ、身近ですが比較的希少な高級魚と言えます」
少年「かっこいい…」
幼友「……むっ」
男「はい、キャッチ。まずまずの型、これも文句無しの3ptです」
少女「なんかレア魚ばっかりじゃね、本当にレアなん?」
男「そのはずなんですが…」
486: 2014/04/03(木) 18:34:01 ID:cM9j8M6.
幼友「もう一丁、とーうっ」ビシィッ!タユン…
幼馴染「………」チッ
弟「今度もなかなか引いてるっぽい」
幼友「ん、でも上がってくるの早いや…なんだろ?」
少女「あ! ダブルだ!」
男「魚は普通にカサゴとキュウセンベラですが、お見事です」
弟「さすがMyワイフ」
幼友「幼馴染ちゃん、手が離せないから代わりによろしく」
幼馴染「代理とーう!」ベシッ
男「桜桃2pt追加。そろそろ頑張りましょう、壁馴染」
壁「…名前まで変えないで下さい」
491: 2014/04/03(木) 18:49:37 ID:HUFVget.
幼馴染「待ちに待った、てーいっ!」ピシッ!
幼友「うわ、ヤバイ!?」
…パチャッ、ピョーン
ピチピチ…
弟「…アジだね」
少女「うん、アジ」
幼友「マメアジと呼ぶに相応しいサイズ」ププッ
幼馴染「………」フルフルフル…
男「ま、クーラーボックスには入れますので、1ptはつきます。次いきましょう、豆馴染」
豆壁「貴様……」ピキピキ
498: 2014/04/03(木) 19:52:32 ID:nh026fDE
幼馴染「フッ…」
幼友「おっ? まさか」
幼馴染「釣り神はやはり私に微笑むようですっ!」ピシィッ!
弟「おおぉぉっ! また幼馴染ちゃんが爆釣タイムに…!?」
…ピョーン、ピチピチッ
男「うん、マメアジ」
幼友「……ふっ…」
幼馴染「笑えよ、心ゆくまで」フルフルフル…
男「さあ、いい加減には俺も釣らないといけません」
豆壁豆「アジ釣って下さい、アジ」
502: 2014/04/03(木) 20:17:54 ID:nh026fDE
男「そう言ってたら、このとーりっ!」ビシィッ!
弟「おお、ついに兄ちゃんヒット」
少女「うわわ、これでこの釣りヒット無しは私と弟さんだけ…!」
幼馴染「アジ! アジ期待です!」
パシャッ
幼友「あ、本当にアジ…」
幼馴染「やりました、これでもう人を悪くは──」
バシャッ!
少年「──と、手の平サイズのマダイのダブルですね」
豆壁豆「男のばかぁっ! あっちいけっ!」シクシクシク…
男「すまん」
508: 2014/04/03(木) 22:20:59 ID:YJ1VU/5s
弟「僕、いつ釣れるんだろ」フワワ…
幼友「気を抜いてる時に限ってウキが消えるんだから」
弟「そんなもんかなー、ウキなら相変わらず──」
フゥッ…
弟「──無いっ!」ピシィッ
男「お、少しアワセが遅いけどノリました」
弟「やった! マゴチかな、アコウかな…」
ピチョーン、ピチピチ…
幼友「…ハゼだね」
少女「うん、ハゼ」
弟「ハゼって、激レア?」
幼馴染「むしろドがつくレベルの定番です」
幼友「なんだろうね? 美味しい魚だし、それを狙って数釣りしてるならいいんだけど」
男「そうでない時は、どうしても『なんだハゼか…』という感覚になります」
509: 2014/04/03(木) 22:26:53 ID:sAKbrtDs
男「お腹は何色でしょうか」
弟「光にあてると青っぽく反射するけど」
幼馴染「なら、マハゼです」
幼友「ウロハゼじゃないだけマシだね」
男「一応、クーラーボックスにインです。はい1pt、おめでとー」
弟「何、この投げやり感」
幼友「大丈夫、ハゼは何も悪くないよ」
幼馴染「そうです。小物でも立派な釣りの対象魚です、小物ですが」
男「では次の1ヒットで今日は納竿しましょう、続きは明日の朝です」
少女「何か釣りたいよー!」
小物「ハゼでも釣れよ」ボソッ
514: 2014/04/03(木) 22:51:49 ID:01qE141Q
弟「…っと! 今度は見逃してないぞ!」ビシッ!
幼友「おっ、なかなかサマになってるじゃん」
弟「えへへ…そうかな」
男「いいからファイトしろ、逃がしてしまいます」
少女「やーん、私だけウキ釣りボウズになっちゃった」
弟「さっきよりはだいぶ引くな…! なんだろ、すごく走る……うわっ!?」
バシャッ!ドババッ!
弟「水面で首ふって…わわっ!」
男「あー、まあまあのセイゴですね」
515: 2014/04/03(木) 22:59:19 ID:r.1yrreQ
弟「よっ…と…!」バシャアッ
ビチビチッ!
幼友「よーし、1pt追加だね」
弟「えっ、30センチ以上くらいあるよ! レアじゃないの!?」
男「うーん…正直珍しくもなければ、サイズ的にもその魚にしては小物です」
幼友「だって1mとか超えるらしいからね」
幼馴染「シーバスと呼ばれるスズキの子供、出世魚の最初の名前ですので」
少年「けっこう大きいし引きも強いのに」
少女「あはは、弟さん可哀想ー」
弟「めっちゃ期待したのに…」ガクッ
男「では今日はここまで、ウキ釣り五目の続きは明日の朝にするとしましょう」
516: 2014/04/03(木) 23:01:35 ID:r.1yrreQ
ウキ釣り五目ラウンド
現在ポイント
壁同好会…4pt
チーム桜桃…7pt
青い果実…3pt(6pt)
………
…
今日は更新もここまでです
安価たくさん取ってくれてありがとうでした
523: 2014/04/04(金) 15:24:23 ID:AWLR86Eg
……………
………
…
…少女の家
全員「カンパーイ!」
男「少女母さん、今夜はお世話になります」
弟「どどどんなお世話?」ハアハア
幼友「あんた、節操無さすぎ」
少女母「ええから、飲んで飲んで! たくさんあるけんね!」
男「お言葉に甘えて」
幼友「今日は負けませんよー!」
少女母「ふふん、漁師の妻に簡単に勝てると思わんでよ」ニヤリ
524: 2014/04/04(金) 15:25:00 ID:AWLR86Eg
幼馴染「少女ちゃん、またあとで抜け出してパジャマパーティーしましょう」
少女「そう言ってくれると思って、今日はお母さんにお菓子買って貰っといたんよ!」
少年「いいなー、僕も参加していいですか?」
幼馴染&少女「だめー」
少年「えっ」
幼馴染「パジャマパーティーは女性だけでするものです。…男性の前ではできない話などを、あれこれと」
少女「へへっ、そういう事ー」
525: 2014/04/04(金) 15:25:57 ID:AWLR86Eg
少年(男性の前ではできない話ってなんだろ…)ドキドキ
弟「少年、工口い顔になってるぞー?」
少年「なっ…そ、そんな顔してません!」ギクッ
弟「心配すんな、こっちも工口工口教えてやんよ」ニヤリ
男「少年君に変な事を吹き込まないように」
弟「えー、少年だって興味あるはずだよ。僕、この頃はもう興味深々だったもん」
男「…それは俺自身も否定できない…けど、少年君は違うかもしれません」
弟「どうなの?」
少年「…………ある」
男「ならばよし」
526: 2014/04/04(金) 15:26:58 ID:AWLR86Eg
………
…
男「ぷは…飲んだ、しこたま飲みましたよーっと」ケラケラ
幼友「これ以上はたぶん悪いお酒になるから、やめとこ」
少女母「あらあら、まだ私には勝てんねえ。じゃけどそのラインでストップできるんは感心な事よ」
幼友「少女母さん、ほんと強いなぁ…」
男「俺は少しだけ飲み過ぎました、ちょっと酔い冷ましに海風に当たってきます」
幼友「あ、じゃあ私も行こうかな」
幼馴染「それなら私もご一緒します。酔っ払い二人が海に落ちてはいけないので」
少女「あれ? パジャマパーティーは?」
幼馴染「あまり長く散歩していたら風邪をひきます。戻ってからでも充分時間はあるはず」
少年「じゃあ僕も」
弟「流れで僕もー」
527: 2014/04/04(金) 15:30:26 ID:AWLR86Eg
………
…
幼友「港の端は砂浜だから、波音がいいねー」
幼馴染「灯りが少ないから星もすごいです」
男「この時間のオリオン座、随分低くなったものです」
少年「春ですからね」
幼馴染「オーリーオーンーのー右肩ーに輝ーくー」
少女「ベーテールーギウスーはーもう無ーいーとーー」
弟「幼友ちゃん、もう砂浜の方へ行ってるよ。兄ちゃん達も上ばっかり見てないでさ…」
男「馬鹿やろ」
弟「えっ」
男「ほら、早く行け」
弟「兄ちゃん……」コクン
タッタッタッ…
528: 2014/04/04(金) 16:12:24 ID:AWLR86Eg
少年「あれ? 弟さんと幼友さんが…」
少女「少年っ」
少年「えっ? …えっ?」
幼馴染「当たり前ですが、少年君もまだまだ気が利きません」
男「オトコってのはそんなもんです」
男「少年君達も、二人で話したい事もあるでしょう」
少女「う…うん」ドキッ
幼馴染「子供が夜に家から離れるのは感心しないので、私達が去ります」
男「ちょっとすぐそこ…防波堤の先くらいまで散歩してくるので、寒くなったら先に入っておいて下さい」
少年「わかりました」
少女「お酒飲んどるんじゃから、本当に海に落ちたらいけんよー」
幼馴染「私がいるから大丈夫です」
529: 2014/04/04(金) 16:13:49 ID:AWLR86Eg
………
…
少年「…二人だけになっちゃったね」
少女「夜にこんな風にするの慣れんから、ドキドキする…」
少年「そうだね」
少女「……少年、聞いとる?」
少年「何を?」
少女「男さんと幼馴染ちゃんも、オサナナジミなんじゃって」
少年「うん、そうらしいね」
少女「少年が引っ越す前に私達が喧嘩した時、幼馴染ちゃん『ハッキリできない私の気持ちが解る』って言ってくれたん」
530: 2014/04/04(金) 16:14:30 ID:AWLR86Eg
少女「でもその時、幼友ちゃんはすごく怒って…それはオサナナジミの立場に甘えとるだけじゃ…って」
少年「…それは僕も同じだったよ」
少女「でも少年は喧嘩しとっても、何度も会いに来てくれたよ?」
少年「…男さんに背中を押してもらわなかったら、きっと好きとは言えてなかったと思う」
少女「……二人みたいになれたらええね」
少年「男さんと幼馴染さん?」
少女「うん、あとの二人は…見てて面白いけど」
531: 2014/04/04(金) 16:15:02 ID:AWLR86Eg
少年「弟さん達はどうなんだろうね、お似合いだと思うけどなあ」
少女「弟さんが男さんくらい釣りが上手くなったら、幼友ちゃんも振り向くかもしれんねっ」
少年「あはは…それが関係あるかは分からないけど……でも、釣りって難しいけど面白いね」
少女「うん、すごく面白い」
少年「今回はハンデをもらって、マダイ釣りでは一位になれたけど…」
少女「ハンデは仕方ないと思うよ、でもせっかくなら勝ちたいね」
少年「そうだね」
532: 2014/04/04(金) 16:15:48 ID:AWLR86Eg
少女「明日もがんばろうっ」
少年「うん、がんばって…それで総合一位になれたら」
少女「……なれたら?」
少年「少女…キスしてくれる?」ドキドキ
少女「!!」
少年「ご、ごめん! 今の無し! はは…何言ってんだろ…」アセアセッ
少女「……ええよ」ボソッ
少年「えっ」
少女「絶対に勝とうねっ!」ニコッ
533: 2014/04/04(金) 16:16:47 ID:AWLR86Eg
………
…
…砂浜
幼友「あれ? みんなは?」
弟「はぐれちゃった」
幼友「呼びに行く?」
弟「…その方がいいなら、行く」
幼友「……まだまだだなぁ」チッチッ
弟「?」
幼友「そこは『二人きりがいい』って言いきらないと…なんてねっ」クスッ
534: 2014/04/04(金) 16:17:27 ID:AWLR86Eg
幼友「夜の砂浜って、好きなんだ」
弟「うん、なんかいいよね」
幼友「もう少し暖かかったら、足を浸してみるんだけどなー」
弟「……幼友ちゃん」
幼友「ん?」
弟「僕と付き合って下さい」
幼友「…やだよ」
弟「やっぱり」
幼友「まだ、気が早いよーだ」
535: 2014/04/04(金) 16:17:58 ID:AWLR86Eg
弟「…見込みはある?」
幼友「無いと思ってる?」
弟「ある……つもり」ポリポリ
幼友「なら、そうなんじゃない?」クスクス
弟「寒くない?」
幼友「お酒飲んでるから、ちっとも。…弟君は?」
弟「ドキドキしてそれどころじゃない」
幼友「あははっ、じゃあもうちょっと歩こう」
536: 2014/04/04(金) 16:18:34 ID:AWLR86Eg
弟「…試しに言ってみる」
幼友「なにを?」
弟「手を繋ごう」スッ
幼友「……ま、いいでしょう」ギュッ
弟「やったあ」
幼友「その『やったあ』は、口に出さない方がいいね」ププッ
弟「あい」
537: 2014/04/04(金) 16:19:07 ID:AWLR86Eg
幼友「しっかし、マダイ釣りはハンデ有りとはいえ最下位だったね」
弟「でもウキ釣りは今のところ、ハンデを考慮しても一位だよ」
幼友「そうだね」
弟「手を繋ぐの、成功したから」
幼友「うん?」
弟「もうひとつ…ものは試しかな。当たって砕けろだよ」
幼友「よっし、砕いてやろう」
弟「もし釣り勝負、総合で一位になれたら」
幼友「…うん」
弟「今度、デートして下さいっ」
538: 2014/04/04(金) 16:19:44 ID:AWLR86Eg
弟「……って、まだそれも気が早いよねー!」
幼友「いいよ」
弟「うん、ごめんごめん! そうだと思った、そりゃ……ん? 今、なんて?」
幼友「一位になれたら、デートしてもいいよ」
弟「はわ…はわわ……とうとうそのおっOいを泳ぐ日ががが…」ドキドキ
幼友「ちょっと待て、そのデートってどこに行く気」
弟「ごめん、今のは冗談。…でも、本当にいいの?」
幼友「いいってば。その代わり、ちゃーんと楽しませてよね」
弟「どこ行く!? どこにしよう!?」
幼友「勝ってからの話でしょ」
弟「他の人のラインをちょん切ってでも勝つ!!!」
539: 2014/04/04(金) 16:51:17 ID:uGW3FEfg
………
…
…防波堤
幼馴染「弟君、上手くやってるでしょうか」
男「うーん、上手くやるとは思えません」
幼馴染「でも、幼友も嫌ってはいないと思います」
男「だといいのですが」
幼馴染「釣り、どのチームが勝つでしょう」
男「まあ、誰が勝っても構いません…が」
幼馴染「…が?」
男「俺は本当に勝敗はどうでもいいです。でも幼馴染の頑張りは、報われて欲しいような気もします」
540: 2014/04/04(金) 16:51:47 ID:uGW3FEfg
幼馴染「マダイは妙に好調でした」
男「あれは神がかっていました、さすがです」ナデナデ
幼馴染「…では、その頑張りに何かご褒美を頂けないでしょうか」
男「ご褒美?」
幼馴染「もし、総合一位になれたらの話です」
男「……じゃあ、前に話した事を」
幼馴染「いつの事でしょう」
男「年越しの時『たまには恋人らしいデートを』という話をしました」
幼馴染「ああ、そういえば」
541: 2014/04/04(金) 16:52:26 ID:uGW3FEfg
男「結局まだ果たしていないので、もし総合一位になれたら釣りやアウトドアとは関係ない、それらしいデートを計画して誘います」
幼馴染「俄然やる気です」フンス
男「まあ、そうでなくともその内…というつもりではありますが」
幼馴染「それでもここは勝って獲得したいところです」
男「じゃあ、明日も頑張りましょう」
幼馴染「それにしてもチーム名、ひどいです」ジトー
男「すみません、ちょっと悪ふざけしました」
幼馴染「壁で悪かったですね」
男「昼間も言いましたが、俺はそれが好きです」
幼馴染「本当でしょうか」
男「…知らないわけでは無いはずですが」
542: 2014/04/04(金) 16:53:02 ID:uGW3FEfg
………
…
…少女の家
弟「ただいまー」
少女「おかえりなさーい」
幼友「少女ちゃん達、先に帰ってたんだ」
少年「はい、少し前に」
弟「兄ちゃん達は?」
少女「まだ帰っとらんのよ、防波堤の方へ行ったんじゃけど」
543: 2014/04/04(金) 16:53:44 ID:uGW3FEfg
…ガラガラッ
少女「あ、帰ってきたっぽいよ」
弟「よかった、海には落ちてなかったね」
少年「お帰りなさい」
男「ただいまです」ツヤツヤ
幼馴染「帰りました」ツヤツヤ
幼友「こいつら…」チッ
546: 2014/04/04(金) 18:28:21 ID:AWLR86Eg
……………
………
…
…翌朝
少女「おっはよーう! 早く準備して、釣りの続きいくよー!」
男「おはようございます。随分と気合が入っているようですが、何かありましたか」
少女「べべ…別にっ!」アセッ
弟「怪しい……でも、勝つのは僕らのチームだから」
少年「負けませんよ」
男「おっ…少年君、言いますね」
547: 2014/04/04(金) 18:34:23 ID:AWLR86Eg
幼友「おはよーう」ポヨン
男「おはよおっOい」
弟「おはよおっOい!」
少年「おはよおっ……っと」
少女「今、少年つられそうになったじゃろ」ムスッ
幼馴染「変な挨拶を広めないで下さい。…おはようございます」
男&弟&少年「おはよう」
幼馴染「…ただの挨拶なのに、なぜか気分が悪いです」フルフルフル
548: 2014/04/04(金) 18:45:34 ID:AWLR86Eg
………
…
…防波堤
男「いい潮の動きです」スタスタ
弟「昨日はもうちょい向こうだったね」テクテク
男「根掛かる物も無かったので、同じ辺りでいいと思います」スタスタ
少女「そこの防波堤から外側に降りる階段のところとかはどうなん?」トテトテ
男「ああいう変化があるところは良いポイントですが、いかんせん大人数は入れませんので」スタスタ
少年「そういえばその階段は、数段降りると家の方から見えなくなるんだよね」
少女「そうそう、じゃからお母さんと喧嘩したらそこに隠れるんよ」
幼馴染「………」ポッ
幼友(そうか、ここか)
549: 2014/04/04(金) 18:50:14 ID:AWLR86Eg
男「着きました、今日もどんどん釣っていきたいと思います」
弟「ゼッタイ勝つ!」
少年「ハンデを与えてくれた事、後悔しないで下さいよ?」
男「エサ付けはいいでしょうか。それでは昨日の続きから…はじめっ!」
幼馴染「てーい!」
幼友「とーう!」
少女「たーぁ!」
554: 2014/04/04(金) 19:37:04 ID:U3ocWsFw
男「っしゃおらぁっ!」ビシィッ
弟「うわ、兄ちゃん早い!」
幼馴染「大丈夫、男は立ち直りも早いです」
幼友「何の話した」
少年&少女「?」
男「お…この引きというより水圧で重い感じは、平たい奴です…! カレイか…?」
ビタビタッ!
弟「本当だ、カレイっぽい」
男「いや…! これはハリス切れに気をつけないと…幼馴染、タモを! こいつは──」
幼馴染「よいしょ」
男「──ヒラメだっ! よし、文句なし3pt!」バシャアッ!
558: 2014/04/04(金) 19:51:44 ID:O8n3nXiI
幼馴染「旦那が釣ったら次は嫁です!」ピシッ!
少女「もう、アッという間に首位じゃな…」
幼馴染「壁同好会、絶好調!」フフン
弟「とうとう自分で言った」
少年「昨日は幼馴染さん、ウキでは豆アジばっかりだったけど…」
幼馴染「汚名返上、てーい!」
ピョーン、ピチピチ…
幼友「…これは」
豆「皆まで言うな…」グスッ
565: 2014/04/04(金) 20:15:58 ID:BD/ULTSs
弟「おっと、もらったぁ!」ビシッ!
少女「うわーん、ウキ釣り本当にボウズになりそうじゃもーん」
幼友「重い?」
弟「うーん、良く引くけど…水面に出ては来ないから、セイゴじゃないと思う」
男「お、解ってきたな」ウムウム
弟「抜き上げるよ、よいしょ…っと!」バチャッ!
少年「マダイっぽいけど、赤くない…どっちかと言うと黒ですね」
男「その色の通り、名はクロダイ…『チヌ』と呼ばれる事が多いです。20センチオーバーはあるから持ち帰り、1ptで」
幼友「ほほーう…すぐに壁チームに追いつくとは。やるじゃん、弟君」
弟「必ず勝つっ!」
569: 2014/04/04(金) 20:32:13 ID:GjRsZhf2
幼友「とーう!」ズビシッ!
弟「おおっ!やっぱり旦那が釣ったら次は嫁が釣るのか!」
幼友「幼馴染ちゃん」
幼馴染「代理とーう」ゴスッ
幼友「わわっ、けっこう引いてるー!」ググッ…
男「大物か…あるいは」
バシャッ、ドババッ…
幼友「んっ!? ダブルだ、セイゴと…もう一つは!?」
男「おっ、まずまずのメバルです。セイゴが近くにいるのに果敢に食ってくるとは」
幼友「とーう」バシャアッ
幼馴染「メバルって昼間でも釣れるのですか」
男「割と珍しい事ではありますが、魚としてはレアというわけではありません。ダブルなので2ptです」
573: 2014/04/04(金) 20:43:57 ID:kceIZHpI
少女「あーあ…私、この釣りダメなんかなぁ…」ショボーン
少年「少女っ! ウキが…アワセて!」
少女「えっ…わわっ…!? た、たーぁ!」ビシーッ
男「よかった、少女ちゃんも釣ってくれましたね」ホッ…
弟「全チーム、競るなー」
幼友「さーて、何かな?」
…バシャッ!
少年「あ、アイナメだね!」
男「うんうん、1pt入ります」
少女「やったあ! 手応え、気持ちいいっ」キャピッ
弟「小学生が相舐めで気持ちいいだと…」
幼友「もうそれいいから」
575: 2014/04/04(金) 20:50:45 ID:5YCTfyNk
弟「ところで、総合優勝はどうやって決めるの?」
男「全3ラウンドのそれぞれで一位に2点、二位に1点の勝ち点をつけ、順位を決めようと思います」
幼友「当たり前だけど、このラウンドでまた少年君達が勝ったら総合優勝は決まっちゃうんだね」
幼馴染「少女ちゃんには悪いですが、負けるわけにはいきません」フフン
少女「負けんよーだ、パジャマパーティー仲間じゃからって勝負は非情なんじゃけんねっ!」ベーッ
582: 2014/04/04(金) 22:19:16 ID:qHu4AEBQ
少年「んっ…きたっ!」ビシィッ!
幼友「うわ、本当にペアが順番に釣るなぁ」
弟「ペアじゃなく『カップル』とか『夫婦』と言ってもいいんだよ?」
幼友「今は自分でできるんだよ? とーうっ!」ドゲシッ!
弟「うぐっ……し、幸せ…」
ウネウネウネ…
少年「えっ!? これ…もしかして」
男「ウキ仕掛けに食いつくとは、なんてアグレッシブなアナゴでしょう」
弟「フグ田君! 今日は麻雀、居酒屋、キャバクラ、ソープをハシゴだ!」
幼馴染「アグレッシブなアナゴさんですか」
少年「よいしょっと…! やった!」ウネウネ
男「よくできました、1ptです」
587: 2014/04/04(金) 22:38:54 ID:qHu4AEBQ
男「さて…時間を考えれば、このウキ釣りラウンドは次のヒットでおしまいでしょう」
弟「かなり横一線だよね」
幼馴染「残念ながら私達がごく僅かに負けています」
少年「やっぱりハンデが申し訳ないですけど、僕らと弟さん達が同点ですよね」
幼馴染「でも差は2点、私か男がダブルヒットをすれば同点…レア魚を釣れば逆転です」
男「まあ、でもそう上手くはなかなか──」
幼馴染「──我、釣り神の化身なり」
幼友「え」
幼馴染「渾身の…てーーーいっ!」ビシイィィッ!
588: 2014/04/04(金) 22:51:24 ID:qHu4AEBQ
幼友「うそ、まじで」
弟「うそ、マアジで」ププッ
男「弟、面白くないです」
少年「でも、本当に豆アジだったりして」
少女「幼馴染ちゃんじゃけんね」
幼馴染「本命は最後にとっておくものです、これが運命の一匹…! 決してアジではありませんっ!」
…ピチョーン、ピチピチ
幼馴染「…ほらね、アジじゃない」
男「……マハゼですね。残念、1ptです」
589: 2014/04/04(金) 23:11:47 ID:qHu4AEBQ
男「残念ですが、俺達は追いつく事はできませんでした」
弟「ウチと少年君達が同点で一位?」
幼馴染「うう…という事は青い果実チームは一位2回で勝ち点4。私達はマダイの時の勝ち点1だけですので、追いつくのは不可能です…」
少年「ちょ、ちょっと待って…! 弟さん達と点数は同じでも、僕らはハンデをもらってますから…このラウンド、一位は弟さん達で僕らは二位ですよ」
男「そうすると少年君達の勝ち点は3になってしまいます。俺達が次に勝てば並んでしまいますが…」
少年「それでいいです……いや…」
少女「少年…?」
少年「それで、勝ちたいです」
幼友「おっ…なかなかオトコ前」
男「…わかりました、では今回の一位はチーム桜桃という事で」
590: 2014/04/04(金) 23:14:23 ID:qHu4AEBQ
ウキ釣り五目ラウンド終了
【Result】
一位…チーム桜桃/10pt
二位…青い果実/5pt(10pt)
三位…壁同好会/9pt
【Total】
一位…青い果実/勝ち点3(2+1)
二位…チーム桜桃/勝ち点2(0+2)
三位…壁同好会/勝ち点1(1+0)
597: 2014/04/05(土) 10:58:30 ID:8snlnFZo
男「では次のラウンドですが…みんなはどんな釣りをしたいでしょう」
弟「僕はなんでもいいよ。あんまり難しい釣りだと兄ちゃんが有利過ぎるけど」
少女「でもやっぱり色んな魚が釣れる釣りの方が楽しいなー」
幼友「じゃあ投げ釣りとか?」
幼馴染「それだと腕が飛距離に響きます」
男「うーん、では…船から胴突き仕掛けで深場の五目釣りでもしますか」
弟「胴突き仕掛け?」
男「複数の針が縦に列んだ仕掛けです。一番下の針はハリスを伸ばし、ユムシを底に着けて大物狙い。それ以外は大ぶりなイソメでいけば色々釣れます」
少年「じゃあ仕掛けが長いんだろうから、また竿は1チームに1本で交代ですね」
769: 2014/04/07(月) 13:43:05 ID:Vtpo2YPg
……………
………
…
…少女の住む島
男「では少女ちゃん、お疲れ様でした」
少女「ありがとう、すごい楽しかったんよ!」
幼友「これからいい時期だから、また行こうね」
幼馴染「次はハンデはありませんよ」
弟「まさか本当に3チームとも引き分けるとはね」
770: 2014/04/07(月) 13:43:50 ID:Vtpo2YPg
少年「この場合、勝負は無効でしょうね」
男「そもそも勝負そのものに大きな意味はありません。盛り上げるためのお遊びです」
幼友「みんな頑張ったんだもん、みんな一等賞でいいよ!」
弟「ん? じゃあ…」
幼友「その話は後っ!」アセッ
幼馴染「ほほう、何があるのでしょう」ニヤニヤ
少年「みんな一等賞…」ドキドキ
少女「う、うん…私もそう思うよ」モジモジ
771: 2014/04/07(月) 13:44:21 ID:Vtpo2YPg
男「……これは、ちょっとみんな後ろでも向いてましょうか」
少年「えっ」
少女「わわっ…バレとるん…!?」
幼馴染「では、10数える間は後ろを向いておきます」クルッ
弟「おっけー」
幼馴染「せーの、10…9…8…」
少年「あわわっ…少女っ、今度でいいから──」
幼馴染「…7…6…」
772: 2014/04/07(月) 13:45:06 ID:Vtpo2YPg
少女「少年っ」
少年「えっ…少女…!?」
…ギュッ
少女「──頑張ったね」
チュッ…
幼馴染「…2…1…0! いいでしょうか…?」
少女「いいよー」
少年「………」プシュー
幼友「ばっちりでーす」ピコッ
少女「ん? ピコッ?」
773: 2014/04/07(月) 13:45:49 ID:Vtpo2YPg
幼友「後ろを向いててもムービー撮影はできる。そう、iphoneならねっ」
幼馴染「どんな携帯でもできると思いますが」
少女「えっ! 嘘っ…ええっ!? 少年、あの携帯とって! 少年っ!?」ジタバタ
少年「………」プシュー
男「後で少女母さんに動画を送ってあげて下さい」
幼友「LINE登録したもんねー」
少女「ぜ、絶対だめ! もーう、みんな酷い…! たーぁ! たーぁ、たーぁっ!」ビシビシッ
幼馴染「ふっふっふ、まだまだ腰の入りようが足りません」
幼友「こうやるんだよ、とーうっ!」ズビシッ
弟「あだっ!? なんで…!」
774: 2014/04/07(月) 13:46:42 ID:Vtpo2YPg
幼馴染「私達の釣行も賑やかになったものです」
男「良い釣り仲間が増えて本当に嬉しいです。ぜひ第二回大会も開催しましょう」
幼友「目指せ、単独首位!」
少女「次は男女別れて勝負とかも面白いかもしれんねっ」
男「それも一興、また誘います」
弟「このままじゃ終われないしね」
幼馴染「仕方ないから付き合います」
【第一回、釣り大会編おわり】
男「釣りロマンを求めて」幼馴染「大会後日デート閑話」
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