8: 2014/06/05(木) 18:55:02.10 ID:olkHiPeAO
11: 2014/06/05(木) 20:42:45.31 ID:olkHiPeAO
~白露型~
白露「一番白露、行っきまーす!」
時雨「次は僕だね、それっ!」
村雨「はいはーい、スタンバイオッケーよ。えいっ!」
夕立「夕立に任せる、っぽい!」
涼風「オーライオーライ、五月雨、行くよっ!」
五月雨「えっ、わっ、こっち? この辺で大丈夫かな……?――えいっ!」
白露「何でアタックでげふっ!」
時雨「白露!?」
村雨「おーナイスアタック」
夕立「クリーンヒットっぽい?」
涼風「アンダーでもオーバーでもなく何でアタックしちゃうのさ!」
五月雨「ごめんなさーい! 白露しっかりしてー!」
白露「い、一番、狙いやすかっ……」
五月雨「し……白露が氏んじゃったー!」
涼風「気絶しただけだから落ち着きな五月雨! 揺らす度に頭打ち付けてるから!」
白露→毎日姉妹全員とあれやこれやと遊びまくっている。五月雨のドジが彼女に集中しているのは、一番狙いやすいからなのだろうか。
時雨→最近は儚げではない満面の笑みを浮かべるようになった。皆で遊ぶのにも乗り気で、夕立にイタズラをして追いかけられる一幕も見せたりしている。
村雨→時雨まではしゃぐようになり、一人で三人を相手にするようになった。いっそ涼風に全部フォローは任せて、自分もはしゃごうかと考えていたりするようだ。
夕立→ぽいぽい。ぽいぽいっぽい。ぽいぽいぽーいっぽい。そんな感じっぽい。
五月雨→戦いが終わってもドジッ娘は治らなかった。遊ぶ度に白露にぶつかったり、ボールをぶつけたりしているが、決して狙っているわけではない。秘書艦日に提督の勲章にコーヒーをぶちまけたのも、決してわざとではない。
涼風→五月雨のドジの第二の犠牲者。村雨までフォローをやめたら身が持たないと、必氏に説得を続けている。五月雨に間違われないように、現在はショートヘアー。
白露「一番白露、行っきまーす!」
時雨「次は僕だね、それっ!」
村雨「はいはーい、スタンバイオッケーよ。えいっ!」
夕立「夕立に任せる、っぽい!」
涼風「オーライオーライ、五月雨、行くよっ!」
五月雨「えっ、わっ、こっち? この辺で大丈夫かな……?――えいっ!」
白露「何でアタックでげふっ!」
時雨「白露!?」
村雨「おーナイスアタック」
夕立「クリーンヒットっぽい?」
涼風「アンダーでもオーバーでもなく何でアタックしちゃうのさ!」
五月雨「ごめんなさーい! 白露しっかりしてー!」
白露「い、一番、狙いやすかっ……」
五月雨「し……白露が氏んじゃったー!」
涼風「気絶しただけだから落ち着きな五月雨! 揺らす度に頭打ち付けてるから!」
白露→毎日姉妹全員とあれやこれやと遊びまくっている。五月雨のドジが彼女に集中しているのは、一番狙いやすいからなのだろうか。
時雨→最近は儚げではない満面の笑みを浮かべるようになった。皆で遊ぶのにも乗り気で、夕立にイタズラをして追いかけられる一幕も見せたりしている。
村雨→時雨まではしゃぐようになり、一人で三人を相手にするようになった。いっそ涼風に全部フォローは任せて、自分もはしゃごうかと考えていたりするようだ。
夕立→ぽいぽい。ぽいぽいっぽい。ぽいぽいぽーいっぽい。そんな感じっぽい。
五月雨→戦いが終わってもドジッ娘は治らなかった。遊ぶ度に白露にぶつかったり、ボールをぶつけたりしているが、決して狙っているわけではない。秘書艦日に提督の勲章にコーヒーをぶちまけたのも、決してわざとではない。
涼風→五月雨のドジの第二の犠牲者。村雨までフォローをやめたら身が持たないと、必氏に説得を続けている。五月雨に間違われないように、現在はショートヘアー。
12: 2014/06/05(木) 20:59:37.50 ID:olkHiPeAO
~最上型~
最上「三隈ードリンクバーでウーロン茶入れてきて」
三隈「くまりんこっ」
鈴谷「熊野のはアタシが用意したげるねー」
熊野「お待ちなさい鈴谷! この前の全部混ぜなどというのはもう御免ですわよ!?」
最上「アレ……? そういえば三隈ってドリンクバー初めてじゃ――」
三隈「もがみん、ウーロン茶ですわ」
最上「あっありがとう……ちゃんと入れ方分かった?」
三隈「? 見れば分かるはずよ?」
最上「あーうん、そうだよね」
三隈「変なもがみん」
鈴谷「また厨房までお代わりを要求しに行かれたら恥ずかしいし、困るじゃん?」
熊野「あっ、アレはちょっと迷っただけですわ!」
鈴谷「ドリンクバーに行くのに迷うって、流石に言い訳として苦しくない?」
熊野「迷うものは迷いますの!」
最上→“衝突禁止”のポスターを作り、鎮守府や街に張って回っている。子供達にも交通安全教室を開き、飛び出すことの危険性を教えている。だが、三隈とは相変わらずぶつかるようだ。
三隈→最上と共に、交通安全教室で子供達に交通ルールを教えている。でもやっぱり最上に衝突するのはやめられない、とのこと。
鈴谷→熊野と二人で毎日街をブラブラしている。あまり遊び等に詳しくない熊野に、色々な事を嘘を混ぜつつ教えている模様。
熊野→鈴谷とカラオケに行ったり、ゲーセンに行ったりしている。遊んでいる最中もたまに謎の奇声を発しているようで、周囲からの視線を集めているらしい。
最上「三隈ードリンクバーでウーロン茶入れてきて」
三隈「くまりんこっ」
鈴谷「熊野のはアタシが用意したげるねー」
熊野「お待ちなさい鈴谷! この前の全部混ぜなどというのはもう御免ですわよ!?」
最上「アレ……? そういえば三隈ってドリンクバー初めてじゃ――」
三隈「もがみん、ウーロン茶ですわ」
最上「あっありがとう……ちゃんと入れ方分かった?」
三隈「? 見れば分かるはずよ?」
最上「あーうん、そうだよね」
三隈「変なもがみん」
鈴谷「また厨房までお代わりを要求しに行かれたら恥ずかしいし、困るじゃん?」
熊野「あっ、アレはちょっと迷っただけですわ!」
鈴谷「ドリンクバーに行くのに迷うって、流石に言い訳として苦しくない?」
熊野「迷うものは迷いますの!」
最上→“衝突禁止”のポスターを作り、鎮守府や街に張って回っている。子供達にも交通安全教室を開き、飛び出すことの危険性を教えている。だが、三隈とは相変わらずぶつかるようだ。
三隈→最上と共に、交通安全教室で子供達に交通ルールを教えている。でもやっぱり最上に衝突するのはやめられない、とのこと。
鈴谷→熊野と二人で毎日街をブラブラしている。あまり遊び等に詳しくない熊野に、色々な事を嘘を混ぜつつ教えている模様。
熊野→鈴谷とカラオケに行ったり、ゲーセンに行ったりしている。遊んでいる最中もたまに謎の奇声を発しているようで、周囲からの視線を集めているらしい。
13: 2014/06/05(木) 22:29:57.25 ID:olkHiPeAO
~初春型~
初春「暇じゃな」
子日「暇だねー」
初霜「暇ですね」
若葉「暇だな」
初春「鎮守府内でも散歩するかのぅ……」
子日「子日、ビスマルクさんのお店行きたーい」
初霜「私もまだ行ったことがないわ」
若葉「行くか」
初春「子日、先に行って席の確保をしてくるのじゃ」
子日「はーい」
初霜「私も行きます」
若葉「……初春」
初春「何じゃ若葉」
若葉「金がない」
初春「よいよい、妾が払う」
若葉「助かる」
初春→鎮守府内を散歩して回る日々。たまに気が向くと風景画を描いている。描いた絵は鎮守府の各所に飾られており、中々の評判のようだ。
子日→今でも子の日にはたまにワープして消える。一度ロシアにワープしてしまい、ヴェールヌイが迎えに行ったこともある。それでもめげずに今日は何の日と聞き続けるタフな艦娘。
初霜→戦いが終わって何かを護衛することも無くなり、最近は色々な事に興味を持ち始めた。ただ、秘書艦日は血が騒ぐのか、デート中についつい提督を護衛しながら動いているようだ。
若葉→フラりと何処かへ出掛けては、暫くすると帰ってくる。鈴谷がたまにゲーセンで見かけるらしい。“WKB”という名前でガンシューティングのランキング1位を総舐めしている謎のゲーマーと、何か関係があるのかもしれない。
初春「暇じゃな」
子日「暇だねー」
初霜「暇ですね」
若葉「暇だな」
初春「鎮守府内でも散歩するかのぅ……」
子日「子日、ビスマルクさんのお店行きたーい」
初霜「私もまだ行ったことがないわ」
若葉「行くか」
初春「子日、先に行って席の確保をしてくるのじゃ」
子日「はーい」
初霜「私も行きます」
若葉「……初春」
初春「何じゃ若葉」
若葉「金がない」
初春「よいよい、妾が払う」
若葉「助かる」
初春→鎮守府内を散歩して回る日々。たまに気が向くと風景画を描いている。描いた絵は鎮守府の各所に飾られており、中々の評判のようだ。
子日→今でも子の日にはたまにワープして消える。一度ロシアにワープしてしまい、ヴェールヌイが迎えに行ったこともある。それでもめげずに今日は何の日と聞き続けるタフな艦娘。
初霜→戦いが終わって何かを護衛することも無くなり、最近は色々な事に興味を持ち始めた。ただ、秘書艦日は血が騒ぐのか、デート中についつい提督を護衛しながら動いているようだ。
若葉→フラりと何処かへ出掛けては、暫くすると帰ってくる。鈴谷がたまにゲーセンで見かけるらしい。“WKB”という名前でガンシューティングのランキング1位を総舐めしている謎のゲーマーと、何か関係があるのかもしれない。
14: 2014/06/05(木) 23:08:10.15 ID:olkHiPeAO
~とねちく~
利根「筑摩、何故吾輩の身長は伸びぬのだ?」
筑摩「利根姉さんはそのままでも威厳と風格がありますから、伸びなくてもいいんです」
利根「そうか? 筑摩がそういうなら、そうなのだろうな」
筑摩(利根姉さんは今のままの方が可愛いんですから、大きくなどなってはいけません)
利根「まぁ身長はこのままでよいとしても、胸は筑摩と同じぐらい欲しいのじゃ」
筑摩「提督に揉んでもらえばよいのでは?」
利根「年に二日では効果の程もたかが知れておる。やはり、何かしらのバストアップ術とやらを試してみるか……」
筑摩「……龍驤」
利根「吾輩が間違っておった。何事も無理は禁物だな」
利根→下着を毎日履くようになった。鎮守府に訪れる者に自分が妹と見られ、よく訂正して回っている。何故か秘書艦日だけはやっぱり履いていない。
筑摩→利根と毎日まったりと過ごしている。戦いが終わった後、間宮からだし巻き玉子の作り方を教わった。それを毎日姉に作って食べてもらうのが、今の彼女の幸せである。
利根「筑摩、何故吾輩の身長は伸びぬのだ?」
筑摩「利根姉さんはそのままでも威厳と風格がありますから、伸びなくてもいいんです」
利根「そうか? 筑摩がそういうなら、そうなのだろうな」
筑摩(利根姉さんは今のままの方が可愛いんですから、大きくなどなってはいけません)
利根「まぁ身長はこのままでよいとしても、胸は筑摩と同じぐらい欲しいのじゃ」
筑摩「提督に揉んでもらえばよいのでは?」
利根「年に二日では効果の程もたかが知れておる。やはり、何かしらのバストアップ術とやらを試してみるか……」
筑摩「……龍驤」
利根「吾輩が間違っておった。何事も無理は禁物だな」
利根→下着を毎日履くようになった。鎮守府に訪れる者に自分が妹と見られ、よく訂正して回っている。何故か秘書艦日だけはやっぱり履いていない。
筑摩→利根と毎日まったりと過ごしている。戦いが終わった後、間宮からだし巻き玉子の作り方を教わった。それを毎日姉に作って食べてもらうのが、今の彼女の幸せである。
15: 2014/06/05(木) 23:49:03.87 ID:olkHiPeAO
~夕張&明石、あきつ丸、間宮~
夕張「メカ夕張、お茶」
メカ夕張「はい、マスター」
明石「戦いが終わって開発もする必要無いし、修理も無いから、完全に私達暇人ですね」
夕張「そうですねー、たまに整備とかオモチャの開発ぐらいはするけど、後はこれといって特に無いし……」
明石「――いっそ、本気でオモチャ作っちゃいます?」
夕張「……やりましょうか」
メカ夕張「お手伝いします」
夕張&明石→メカ夕張を参考に、小型のメカ妖精さんを共同作製。一人作ってコツを掴んだのか、合計十八人作ったらしい。今はメカ妖精さんに色々な芸をさせようと、日夜研究中。
あきつ丸「今日はどこがいいでありましょうか……」
あきつ丸「やや? ちょうどイクのマッサージ店が目の前に」
あきつ丸「失礼、店舗経営に不正が無いかチェックするであります!」
あきつ丸「――ふぅ……良い気持ちでありますなぁ……」
あきつ丸→鎮守府内で何か不正な経営や、違法な事が行われていないかをチェックして回る日々。が、実際は全く問題が無いのは分かりきっているので、一日のんびりしているのと何ら変わりはない。
間宮「はい、カツ丼お待ち遠様!」
間宮「ざるそばと天丼お待たせしました!」
間宮「きつねうどんとおにぎりです!」
間宮「ありがとうございましたー!」
間宮→昼と夜の数時間だけ一般客向けにも食堂を営業しており、その時間帯は戦争状態。普通ならば不可能な量の客を、日替わり当番の艦娘と二人で捌ききっている。赤城相手に料理を作っていたからこそ、出来る芸当である。
全・艦・娘・後・日・談・終・了
夕張「メカ夕張、お茶」
メカ夕張「はい、マスター」
明石「戦いが終わって開発もする必要無いし、修理も無いから、完全に私達暇人ですね」
夕張「そうですねー、たまに整備とかオモチャの開発ぐらいはするけど、後はこれといって特に無いし……」
明石「――いっそ、本気でオモチャ作っちゃいます?」
夕張「……やりましょうか」
メカ夕張「お手伝いします」
夕張&明石→メカ夕張を参考に、小型のメカ妖精さんを共同作製。一人作ってコツを掴んだのか、合計十八人作ったらしい。今はメカ妖精さんに色々な芸をさせようと、日夜研究中。
あきつ丸「今日はどこがいいでありましょうか……」
あきつ丸「やや? ちょうどイクのマッサージ店が目の前に」
あきつ丸「失礼、店舗経営に不正が無いかチェックするであります!」
あきつ丸「――ふぅ……良い気持ちでありますなぁ……」
あきつ丸→鎮守府内で何か不正な経営や、違法な事が行われていないかをチェックして回る日々。が、実際は全く問題が無いのは分かりきっているので、一日のんびりしているのと何ら変わりはない。
間宮「はい、カツ丼お待ち遠様!」
間宮「ざるそばと天丼お待たせしました!」
間宮「きつねうどんとおにぎりです!」
間宮「ありがとうございましたー!」
間宮→昼と夜の数時間だけ一般客向けにも食堂を営業しており、その時間帯は戦争状態。普通ならば不可能な量の客を、日替わり当番の艦娘と二人で捌ききっている。赤城相手に料理を作っていたからこそ、出来る芸当である。
全・艦・娘・後・日・談・終・了
21: 2014/06/06(金) 04:23:05.67 ID:VG+wscHAO
提督「――なぁ、大鳳」
大鳳「何ですか?」
提督「俺はもう既に毎日夜に寝て朝に起きるっていう、規則正しい生活リズムを取り戻してるんだが?」
大鳳「だから、何ですか?」
提督「何で執務室の椅子で膝枕されてんだ、俺は」
大鳳「どこかの正規空母が終戦まで守り抜いた位置を、一度でいいから奪ってみたかったんです」
提督「結局アイツ、秘書艦になってから一度も負けなかったもんな」
大鳳「正直、かなり羨ましかったんです。提督にずっと膝枕をしてあげられる権利」
提督「秘書艦業務忘れんなよ? 膝枕はオマケだオマケ」
大鳳「――今なら加賀の気持ちが分かります。こうして提督にずっと膝枕出来るなら、仕事なんて幾らでもこなせますし、誰かに秘書艦の座を譲りたくなんて絶対になりません」
提督「そんなもんか?」
大鳳「はい、そんなものです」
提督「……本当に、優しく笑うようになったな」
大鳳「月に三週間も寝っぱなしの提督と付き合っているうちに、気持ちにゆとりが出来ました」
提督「俺にそんな嫌味を言わなかった真面目な大鳳はどこへ行った」
大鳳「……嫌味を言う私は、嫌いですか?」
提督「そっと首に手を添えてそれを聞く辺り、ちょっと本当に毒され過ぎだぞ」
大鳳「加賀直伝ですから、絞めて三秒で楽になれます」
提督「なれんでいいわ!」
大鳳「――彼女には、まだ色々な面で勝てません。ですが、提督を好きだという気持ちで劣っているとは思いません。だから、少しでも彼女が独占していたものを、私も感じたい」
提督「大鳳……」
大鳳「提督、私に全てを与えてくれた貴方を、心の底から愛しています。不幸な運命から解放してくれた貴方の為なら、私は全てを捧げます」
提督「――俺も愛しているよ、大鳳」
大鳳「……はい」
提督「……ん」
大鳳「んぅ……ちゅ……んちゅ……」
提督「……うっ!?」
大鳳「ぷはっ! ど、どうしたんですか!?」
提督「せ……背中……つった……」
大鳳(一回絞め落としていいかしらこの人)
提督「ちょ、ちょっと待ってくれ……マジで痛い……」
大鳳「三秒以内にキスしてくれない場合、加賀にないことないこと吹き込みます」
提督「お前それは幾ら何でも酷くないか!?」
大鳳「3、2」
提督「無茶をい――んむっ!?」
大鳳「ん……三秒なんて、私が我慢出来ませんでした。――大好きですよ、提督」
大鳳「何ですか?」
提督「俺はもう既に毎日夜に寝て朝に起きるっていう、規則正しい生活リズムを取り戻してるんだが?」
大鳳「だから、何ですか?」
提督「何で執務室の椅子で膝枕されてんだ、俺は」
大鳳「どこかの正規空母が終戦まで守り抜いた位置を、一度でいいから奪ってみたかったんです」
提督「結局アイツ、秘書艦になってから一度も負けなかったもんな」
大鳳「正直、かなり羨ましかったんです。提督にずっと膝枕をしてあげられる権利」
提督「秘書艦業務忘れんなよ? 膝枕はオマケだオマケ」
大鳳「――今なら加賀の気持ちが分かります。こうして提督にずっと膝枕出来るなら、仕事なんて幾らでもこなせますし、誰かに秘書艦の座を譲りたくなんて絶対になりません」
提督「そんなもんか?」
大鳳「はい、そんなものです」
提督「……本当に、優しく笑うようになったな」
大鳳「月に三週間も寝っぱなしの提督と付き合っているうちに、気持ちにゆとりが出来ました」
提督「俺にそんな嫌味を言わなかった真面目な大鳳はどこへ行った」
大鳳「……嫌味を言う私は、嫌いですか?」
提督「そっと首に手を添えてそれを聞く辺り、ちょっと本当に毒され過ぎだぞ」
大鳳「加賀直伝ですから、絞めて三秒で楽になれます」
提督「なれんでいいわ!」
大鳳「――彼女には、まだ色々な面で勝てません。ですが、提督を好きだという気持ちで劣っているとは思いません。だから、少しでも彼女が独占していたものを、私も感じたい」
提督「大鳳……」
大鳳「提督、私に全てを与えてくれた貴方を、心の底から愛しています。不幸な運命から解放してくれた貴方の為なら、私は全てを捧げます」
提督「――俺も愛しているよ、大鳳」
大鳳「……はい」
提督「……ん」
大鳳「んぅ……ちゅ……んちゅ……」
提督「……うっ!?」
大鳳「ぷはっ! ど、どうしたんですか!?」
提督「せ……背中……つった……」
大鳳(一回絞め落としていいかしらこの人)
提督「ちょ、ちょっと待ってくれ……マジで痛い……」
大鳳「三秒以内にキスしてくれない場合、加賀にないことないこと吹き込みます」
提督「お前それは幾ら何でも酷くないか!?」
大鳳「3、2」
提督「無茶をい――んむっ!?」
大鳳「ん……三秒なんて、私が我慢出来ませんでした。――大好きですよ、提督」
30: 2014/06/06(金) 20:08:57.60 ID:VG+wscHAO
――――鎮守府に加賀が着任した時の話。
提督「俺がここの提督だ。それでこっちが秘書艦の吹雪」
吹雪「初めまして、よろしくお願いします」
加賀「初めまして、吹雪。これから共に頑張りましょう」
吹雪「はい!……あの、司令官にもご挨拶をした方が……」
加賀「必要ありません」
吹雪「へっ?」
提督「――だ、そうだ。吹雪、加賀にこの鎮守府の細かい説明をしてやってくれ」
吹雪「あ、あの、司令官」
提督「何時までもここで突っ立ってても仕方無いだろ、ほれ、さっさと行け」
吹雪「は、はい! では加賀さん、鎮守府内をご案内します」
加賀「お願いします」
提督(一航戦加賀。前の鎮守府で命令を一切聞かず、最後には大将と口論になってうちへ島流し、か……。戦闘や事務作業に関する能力はずば抜けて高いが、それ故に俺達へ要求するモノも桁外れってことなんだろうな)
提督「はてさて、どうやって信頼を勝ち取ればいいのやら……まっ、やれるだけやってみるか」
――――鎮守府内、施設群。
加賀「……一体何なのですか、この施設の数々は」
吹雪「明石さんが妖精さんと作った、艦娘の為の施設です。誰でも使っていいので、加賀さんも暇な時は利用して下さいね」
加賀「暇、とは?」
吹雪「今週は出撃がありますけど、来週からは三週間程、出撃は一切しません。次の出撃までは基本的に遠征担当の私達駆逐艦と、警護で付いてきて下さる軽巡の方々以外は待機です」
加賀「――頭に来ました」
吹雪「えっ? どうしたんですか加賀さん、何か私が気に障るようなことをしちゃいましたか……?」
加賀「あの無能な方に、現運営システムの改定案を作成して提出してきます」
吹雪「あの、それは非常に問題があるのでやめた方が……」
加賀「貴女も艦娘の一人なら誇りを持って行動しなさい。こんなことでは深海棲艦達に勝利することなど不可能です。――分かりましたか?」
吹雪「ひゃ、ひゃいっ!」
吹雪(この人物凄く怖いよぉ……司令官助けてぇ……)
加賀(こんな鎮守府が存在していたとは驚きです。やはり、私がこの力を全て委ねるに値する提督などはどこにも……)
~続く~
提督「俺がここの提督だ。それでこっちが秘書艦の吹雪」
吹雪「初めまして、よろしくお願いします」
加賀「初めまして、吹雪。これから共に頑張りましょう」
吹雪「はい!……あの、司令官にもご挨拶をした方が……」
加賀「必要ありません」
吹雪「へっ?」
提督「――だ、そうだ。吹雪、加賀にこの鎮守府の細かい説明をしてやってくれ」
吹雪「あ、あの、司令官」
提督「何時までもここで突っ立ってても仕方無いだろ、ほれ、さっさと行け」
吹雪「は、はい! では加賀さん、鎮守府内をご案内します」
加賀「お願いします」
提督(一航戦加賀。前の鎮守府で命令を一切聞かず、最後には大将と口論になってうちへ島流し、か……。戦闘や事務作業に関する能力はずば抜けて高いが、それ故に俺達へ要求するモノも桁外れってことなんだろうな)
提督「はてさて、どうやって信頼を勝ち取ればいいのやら……まっ、やれるだけやってみるか」
――――鎮守府内、施設群。
加賀「……一体何なのですか、この施設の数々は」
吹雪「明石さんが妖精さんと作った、艦娘の為の施設です。誰でも使っていいので、加賀さんも暇な時は利用して下さいね」
加賀「暇、とは?」
吹雪「今週は出撃がありますけど、来週からは三週間程、出撃は一切しません。次の出撃までは基本的に遠征担当の私達駆逐艦と、警護で付いてきて下さる軽巡の方々以外は待機です」
加賀「――頭に来ました」
吹雪「えっ? どうしたんですか加賀さん、何か私が気に障るようなことをしちゃいましたか……?」
加賀「あの無能な方に、現運営システムの改定案を作成して提出してきます」
吹雪「あの、それは非常に問題があるのでやめた方が……」
加賀「貴女も艦娘の一人なら誇りを持って行動しなさい。こんなことでは深海棲艦達に勝利することなど不可能です。――分かりましたか?」
吹雪「ひゃ、ひゃいっ!」
吹雪(この人物凄く怖いよぉ……司令官助けてぇ……)
加賀(こんな鎮守府が存在していたとは驚きです。やはり、私がこの力を全て委ねるに値する提督などはどこにも……)
~続く~
31: 2014/06/06(金) 21:01:02.98 ID:VG+wscHAO
提督「――却下だな、コレじゃ話にならん」
加賀「納得のいく説明を願います。月に一週間しか出撃しないなど、正気の沙汰とは思えません。あの数々の施設もはっきり言って無駄です」
提督「一週間しか出撃しないのは、俺が指揮を取れるのが一週間だけだからだ。あの施設についてはここの艦娘達が望んだものだから、お前がどう思おうが関係ない」
加賀「話になりませんね、これならば私が提督をした方がマシです」
提督「……そうか、その手があったか」
加賀「?」
提督「――加賀、明日1日お前が提督やってみろ」
――――翌日。
吹雪「司令官司令官、私、今日も秘書艦業務やらなきゃダメですか……?」
提督「ん、今日もしっかり頼んだぞ」
吹雪「ハ、ハイ……」
吹雪(加賀さんと1日一緒とかやだよぉぉぉぉっ! 怖いよぉぉぉぉっ!)
提督「じゃあ俺は横で見てるだけだから、吹雪に聞きながら提督業務よろしく」
加賀「……分かりました」
――――書類業務。
吹雪(て、提督より速いかも……)
提督「おー速いな」
加賀「当然です」
――――遠征スケジュール管理。
加賀「次は朧、曙、漣、潮、敷波――それから木曾に行ってもらいます」
吹雪「えっ!?」
加賀「吹雪、この編成に何か問題が?」
吹雪「いや、あの、その、司令官が……」
提督「まぁいいんじゃないか? 木曾もたまには遠征に出たいかもしれんし」
加賀(たまには……?)
――――演習見学。
提督「げっ、よりにもよってアイツ等かよ……」
吹雪「あはははは……」
加賀(演習? アレが……?)
北上「えいっ」
望月「そりゃっ」
提督「何で水鉄砲で演習やってんだよお前等」
北上「夕張が作ってくれた」
望月「模擬弾でも当たると痛いし、コレでもいいんじゃねーの?」
吹雪「後で私も混ぜて――」
加賀「吹雪」
吹雪「ひゃいっ!?」
提督(アレなら俺も一緒に遊べるかもな)
加賀(演習で遊んでいるようでは、艦隊全体の練度も期待は出来そうにありませんね……)
~続く~
加賀「納得のいく説明を願います。月に一週間しか出撃しないなど、正気の沙汰とは思えません。あの数々の施設もはっきり言って無駄です」
提督「一週間しか出撃しないのは、俺が指揮を取れるのが一週間だけだからだ。あの施設についてはここの艦娘達が望んだものだから、お前がどう思おうが関係ない」
加賀「話になりませんね、これならば私が提督をした方がマシです」
提督「……そうか、その手があったか」
加賀「?」
提督「――加賀、明日1日お前が提督やってみろ」
――――翌日。
吹雪「司令官司令官、私、今日も秘書艦業務やらなきゃダメですか……?」
提督「ん、今日もしっかり頼んだぞ」
吹雪「ハ、ハイ……」
吹雪(加賀さんと1日一緒とかやだよぉぉぉぉっ! 怖いよぉぉぉぉっ!)
提督「じゃあ俺は横で見てるだけだから、吹雪に聞きながら提督業務よろしく」
加賀「……分かりました」
――――書類業務。
吹雪(て、提督より速いかも……)
提督「おー速いな」
加賀「当然です」
――――遠征スケジュール管理。
加賀「次は朧、曙、漣、潮、敷波――それから木曾に行ってもらいます」
吹雪「えっ!?」
加賀「吹雪、この編成に何か問題が?」
吹雪「いや、あの、その、司令官が……」
提督「まぁいいんじゃないか? 木曾もたまには遠征に出たいかもしれんし」
加賀(たまには……?)
――――演習見学。
提督「げっ、よりにもよってアイツ等かよ……」
吹雪「あはははは……」
加賀(演習? アレが……?)
北上「えいっ」
望月「そりゃっ」
提督「何で水鉄砲で演習やってんだよお前等」
北上「夕張が作ってくれた」
望月「模擬弾でも当たると痛いし、コレでもいいんじゃねーの?」
吹雪「後で私も混ぜて――」
加賀「吹雪」
吹雪「ひゃいっ!?」
提督(アレなら俺も一緒に遊べるかもな)
加賀(演習で遊んでいるようでは、艦隊全体の練度も期待は出来そうにありませんね……)
~続く~
34: 2014/06/06(金) 23:20:35.29 ID:VG+wscHAO
――――出撃。
北上「演習して疲れたのに出撃とか、何かやる気出ないなー……」
望月「だっるー……」
加古「……ぐぅ」
如月「お肌の手入れの途中だったのに……」
島風「天津風とかけっこの約束してたのにー!」
提督「加賀、お前何でこの艦隊編成にしたんだ?」
加賀「やる気が微塵も感じられませんでしたので、練度の上昇と意識の向上を兼ねて選出しました。幾らこの子達の練度が低くても、私が共に出撃する以上、万に一つも敗北はありません」
提督「あー、そうだな、オリョール海なら何の心配もいらんから俺も安心だ」
加賀「旗艦、一航戦加賀、出撃します」
提督「お前等も続けよー」
出撃隊一同「はーい……」
――――オリョール海。
加賀「――敵です」
提督「指揮も任せていいのか?」
加賀「当然です。各自目標を定め、単縦陣で殲滅、討ち漏らしは全てこちらで処理します」
北上「はいはい、分かりましたよーだ……そういえば提督、急な出撃だったけど、MVPのご褒美って今回もあんの?」
提督「ん? 欲しけりゃやるぞ?」
北上「へー」
望月「そっか」
加古「目、覚めてきた」
如月「うふふ……」
島風「ご褒美ほっしーい!」
加賀(何、この子達……急に様子が……)
北上「イ級は貰うよー」
望月「リ級はダルいからあたしもイ級」
加古「戦艦が居ないならあたしだって!」
如月「司令官とデート、いいわねぇ」
島風「速いのは速度だけじゃないよ! 連装砲ちゃんいっけー!」
提督「現金な奴等だな全く……まぁ今回は急な出撃だったし、仕方無いか」
加賀「――コレは、一体どういうことですか? どう見てもあの子達の練度は、大将達が保有している艦娘達と同程度……いえ、それ以上です」
提督「……お前が選んだコイツ等はな、お前と一緒で何かしらの問題を起こしたり、トラウマを抱えてここへ来たんだよ。他の大半の艦娘もそうだ、来た時には戦うこと自体を拒否した艦娘も居た」
加賀「そんな子達がどうしてこれほどの練度を……一体、何をしたというの?」
提督「全部受け入れて、信じて、一緒に頑張ろうと誓った。ただ、それだけだ」
加賀「そして、あの子達はそれに応えた……そういうこと?」
提督「出撃中、艦娘から常に百の力を引き出すのが提督の役目だ。お互いを知り、信じ合わなければ、それは出来ない。――だから、お前も俺を信じてくれないか?」
北上「演習して疲れたのに出撃とか、何かやる気出ないなー……」
望月「だっるー……」
加古「……ぐぅ」
如月「お肌の手入れの途中だったのに……」
島風「天津風とかけっこの約束してたのにー!」
提督「加賀、お前何でこの艦隊編成にしたんだ?」
加賀「やる気が微塵も感じられませんでしたので、練度の上昇と意識の向上を兼ねて選出しました。幾らこの子達の練度が低くても、私が共に出撃する以上、万に一つも敗北はありません」
提督「あー、そうだな、オリョール海なら何の心配もいらんから俺も安心だ」
加賀「旗艦、一航戦加賀、出撃します」
提督「お前等も続けよー」
出撃隊一同「はーい……」
――――オリョール海。
加賀「――敵です」
提督「指揮も任せていいのか?」
加賀「当然です。各自目標を定め、単縦陣で殲滅、討ち漏らしは全てこちらで処理します」
北上「はいはい、分かりましたよーだ……そういえば提督、急な出撃だったけど、MVPのご褒美って今回もあんの?」
提督「ん? 欲しけりゃやるぞ?」
北上「へー」
望月「そっか」
加古「目、覚めてきた」
如月「うふふ……」
島風「ご褒美ほっしーい!」
加賀(何、この子達……急に様子が……)
北上「イ級は貰うよー」
望月「リ級はダルいからあたしもイ級」
加古「戦艦が居ないならあたしだって!」
如月「司令官とデート、いいわねぇ」
島風「速いのは速度だけじゃないよ! 連装砲ちゃんいっけー!」
提督「現金な奴等だな全く……まぁ今回は急な出撃だったし、仕方無いか」
加賀「――コレは、一体どういうことですか? どう見てもあの子達の練度は、大将達が保有している艦娘達と同程度……いえ、それ以上です」
提督「……お前が選んだコイツ等はな、お前と一緒で何かしらの問題を起こしたり、トラウマを抱えてここへ来たんだよ。他の大半の艦娘もそうだ、来た時には戦うこと自体を拒否した艦娘も居た」
加賀「そんな子達がどうしてこれほどの練度を……一体、何をしたというの?」
提督「全部受け入れて、信じて、一緒に頑張ろうと誓った。ただ、それだけだ」
加賀「そして、あの子達はそれに応えた……そういうこと?」
提督「出撃中、艦娘から常に百の力を引き出すのが提督の役目だ。お互いを知り、信じ合わなければ、それは出来ない。――だから、お前も俺を信じてくれないか?」
37: 2014/06/07(土) 01:49:21.11 ID:a3TTWrCAO
敗因:まだカッコカリ前だから
~~~~
――――翌日。
提督「結局ダメだったか……」
吹雪「元気出して下さい、司令官」
提督「あぁ、ありがとな、吹雪」
提督(“まだ信じるに値するとは認められない”、か。まだってことは、これから次第って捉え方でいいのか?)
――――加賀、鎮守府内を移動中。
加賀(今までに出会った誰とも違う……ですが、私は例え信じ合えなくとも百の力を出せます)
武蔵「む? お前が新しく来た加賀か」
加賀「武蔵、ですね」
加賀(大和型まで保有しているなんて、ただ者でないのだけは確かなようね)
武蔵「どうだ、これから一戦交えてみないか? その実力、私も少々気になっていてな」
加賀「――いいでしょう、受けて立ちます」
――――演習場。
武蔵「はっはっは! やはり本気で戦えるというのはいいものだ!」
加賀(くっ、コレが大和型の力……!)
武蔵「――鞘を無くした刀のような顔をしているな」
加賀「……どういう意味ですか?」
武蔵「いやなに、納まる場所が無いというのは悲しいものだと思っただけだ」
加賀「刀など斬れれば問題はないでしょう」
武蔵「鞘無き刀は、振るう者すら傷付ける……なぁ加賀よ、我等は所詮船だ。その身を誰かに委ねてこそ、存在する意義を見出だせるとは思わんか?」
加賀「自分の力と意思で動ける艦娘となった今も、ですか?」
武蔵「少なくとも、私はあの提督と共に戦えることを誇りに思っている。この身も魂も常に共にあると思えば、どんな逆境すら打ち砕く力が全身を駆け巡るのだ」
加賀「それだけのことを貴女に言わしめる、あの人は一体何なのですか?」
武蔵「ふむ……一言で言うならば、世界一の戯け者だ」
加賀「戯け者……」
武蔵「そうだ、戦いで傷付いた私達を見て私達以上に傷付く等、戯けと言う他に表現のしようがあるまい?」
加賀「確かに、バカですね」
武蔵「あぁ、だからこそ信じるに値する。疑う余地が存在せん」
加賀「――少し、貴女を羨ましく思えるようになりました」
武蔵「羨ましいと思ったならば、お前も鞘を見付けてみろ。まぁ既に目には入っているだろうがな……加賀、次は私を倒してみろ! 何時でも待っているぞ!」
加賀(完敗、ですね)
加賀「私も信じられるのでしょうか、あの人を……」
~続く~
~~~~
――――翌日。
提督「結局ダメだったか……」
吹雪「元気出して下さい、司令官」
提督「あぁ、ありがとな、吹雪」
提督(“まだ信じるに値するとは認められない”、か。まだってことは、これから次第って捉え方でいいのか?)
――――加賀、鎮守府内を移動中。
加賀(今までに出会った誰とも違う……ですが、私は例え信じ合えなくとも百の力を出せます)
武蔵「む? お前が新しく来た加賀か」
加賀「武蔵、ですね」
加賀(大和型まで保有しているなんて、ただ者でないのだけは確かなようね)
武蔵「どうだ、これから一戦交えてみないか? その実力、私も少々気になっていてな」
加賀「――いいでしょう、受けて立ちます」
――――演習場。
武蔵「はっはっは! やはり本気で戦えるというのはいいものだ!」
加賀(くっ、コレが大和型の力……!)
武蔵「――鞘を無くした刀のような顔をしているな」
加賀「……どういう意味ですか?」
武蔵「いやなに、納まる場所が無いというのは悲しいものだと思っただけだ」
加賀「刀など斬れれば問題はないでしょう」
武蔵「鞘無き刀は、振るう者すら傷付ける……なぁ加賀よ、我等は所詮船だ。その身を誰かに委ねてこそ、存在する意義を見出だせるとは思わんか?」
加賀「自分の力と意思で動ける艦娘となった今も、ですか?」
武蔵「少なくとも、私はあの提督と共に戦えることを誇りに思っている。この身も魂も常に共にあると思えば、どんな逆境すら打ち砕く力が全身を駆け巡るのだ」
加賀「それだけのことを貴女に言わしめる、あの人は一体何なのですか?」
武蔵「ふむ……一言で言うならば、世界一の戯け者だ」
加賀「戯け者……」
武蔵「そうだ、戦いで傷付いた私達を見て私達以上に傷付く等、戯けと言う他に表現のしようがあるまい?」
加賀「確かに、バカですね」
武蔵「あぁ、だからこそ信じるに値する。疑う余地が存在せん」
加賀「――少し、貴女を羨ましく思えるようになりました」
武蔵「羨ましいと思ったならば、お前も鞘を見付けてみろ。まぁ既に目には入っているだろうがな……加賀、次は私を倒してみろ! 何時でも待っているぞ!」
加賀(完敗、ですね)
加賀「私も信じられるのでしょうか、あの人を……」
~続く~
38: 2014/06/07(土) 03:17:37.09 ID:a3TTWrCAO
――――提督執務室。
加賀「……」
提督「……」
吹雪(何この無言の空間、逃げたい……)
提督「……なぁ加賀」
加賀「何か?」
提督「俺が嫌なら、違う鎮守府へ――」
加賀「お断りします」
提督「まだ言い切ってないんだが」
加賀「そうですか、では続けて下さい」
提督「違う鎮守府へ異動――」
加賀「お断りします」
提督「喧嘩売ってんのかお前は! 最後まで聞け!」
加賀「聞くまでもありません。私は今ここから、というより貴方の傍を離れる気はありません」
提督「……どういう意味だ?」
加賀「まだ貴方の事を信じてはいません。――ですが信じたいとは思えるようになりました。ですから、お断りします」
提督「……そうか、じゃあひとまずはこれからよろしく頼む、ってことでいいのか?」
加賀「はい、それなりに期待していますよ、“提督”」
吹雪(今、初めて提督って……)
提督「じゃあ早速で悪いんだが、俺そろそろヤバイから寝る。後の業務は吹雪と加賀で頼むわ」
加賀「――はい?」
吹雪「えっもうですか!?」
提督「無理、限界、お休み」
吹雪「ちゃんとベッドに――ってもう寝てるし……」
加賀「吹雪、コレは何かの冗談なの?」
吹雪「正真正銘寝てます。艦娘全員の体調やその日の調子、今誰と誰を組ませれば最高の連携が出来るか、自分の作戦に不備が少しでもないか、ずっと頭がそれでいっぱいらしくて、緊張の糸が切れる瞬間まで動いた後、泥のように眠っちゃうんです……。一週間起きたら三週間寝る、それが司令官の生活スタイルであり、出撃が一週間しか出来ない理由ですよ」
加賀「本当にバカなのね、この提督」
吹雪「でも、私達にとっては最高の司令官です」
加賀「……そう」
吹雪「じゃあ私はちょっと雑務を済ませてきますから、書類をお願い出来ますか?」
加賀「分かりました、やっておきます」
吹雪「よろしくお願いします。えーっと、確かあの案件は――」
加賀「……ふふっ、本当におかしな提督。ここまでバカだといっそ清々しいわ」
提督「……ぐぅ」
加賀(だから執務椅子がこんなに横に広いのね、すぐに寝てもいいように)
加賀「……書類を書くのに提督が邪魔だわ、先にベッドへ――いえ、時間の無駄ですね」
加賀(後ろから見守るでなく、強引に引っ張るでなく、共に歩もうとする提督……私の、鞘)
加賀「……良き夢を、提督」
加賀「……」
提督「……」
吹雪(何この無言の空間、逃げたい……)
提督「……なぁ加賀」
加賀「何か?」
提督「俺が嫌なら、違う鎮守府へ――」
加賀「お断りします」
提督「まだ言い切ってないんだが」
加賀「そうですか、では続けて下さい」
提督「違う鎮守府へ異動――」
加賀「お断りします」
提督「喧嘩売ってんのかお前は! 最後まで聞け!」
加賀「聞くまでもありません。私は今ここから、というより貴方の傍を離れる気はありません」
提督「……どういう意味だ?」
加賀「まだ貴方の事を信じてはいません。――ですが信じたいとは思えるようになりました。ですから、お断りします」
提督「……そうか、じゃあひとまずはこれからよろしく頼む、ってことでいいのか?」
加賀「はい、それなりに期待していますよ、“提督”」
吹雪(今、初めて提督って……)
提督「じゃあ早速で悪いんだが、俺そろそろヤバイから寝る。後の業務は吹雪と加賀で頼むわ」
加賀「――はい?」
吹雪「えっもうですか!?」
提督「無理、限界、お休み」
吹雪「ちゃんとベッドに――ってもう寝てるし……」
加賀「吹雪、コレは何かの冗談なの?」
吹雪「正真正銘寝てます。艦娘全員の体調やその日の調子、今誰と誰を組ませれば最高の連携が出来るか、自分の作戦に不備が少しでもないか、ずっと頭がそれでいっぱいらしくて、緊張の糸が切れる瞬間まで動いた後、泥のように眠っちゃうんです……。一週間起きたら三週間寝る、それが司令官の生活スタイルであり、出撃が一週間しか出来ない理由ですよ」
加賀「本当にバカなのね、この提督」
吹雪「でも、私達にとっては最高の司令官です」
加賀「……そう」
吹雪「じゃあ私はちょっと雑務を済ませてきますから、書類をお願い出来ますか?」
加賀「分かりました、やっておきます」
吹雪「よろしくお願いします。えーっと、確かあの案件は――」
加賀「……ふふっ、本当におかしな提督。ここまでバカだといっそ清々しいわ」
提督「……ぐぅ」
加賀(だから執務椅子がこんなに横に広いのね、すぐに寝てもいいように)
加賀「……書類を書くのに提督が邪魔だわ、先にベッドへ――いえ、時間の無駄ですね」
加賀(後ろから見守るでなく、強引に引っ張るでなく、共に歩もうとする提督……私の、鞘)
加賀「……良き夢を、提督」
53: 2014/06/07(土) 17:35:30.60 ID:a3TTWrCAO
――――提督執務室。
加賀「提督」
提督「何だ?」
加賀「私の出撃回数を増やして下さい」
提督「理由を聞こう」
加賀「一航戦だからです」
提督「そうか、じゃあ却下する」
加賀「何故ですか?」
提督「義務で戦うな、自分の意思で戦え」
加賀「コレは自分の意思です」
提督「ふーん……やっぱり却下だ」
加賀「私の練度が足りないとでも?」
提督「いや、今のままでも練度だけならうちでもずば抜けて高い方だ。――だが、艦隊戦においてお前は今、うちの誰よりも劣ってる」
加賀「私が、劣っている……?」
提督「そうだ、そのことに気付かない限り、武蔵には勝てんぞ? 今この鎮守府で名実共に一番強いのはアイツだ」
加賀「……知っていたのですね、彼女に負けたことを」
提督「大和型二番艦は伊達じゃない、負けても何らおかしくはないさ」
加賀「完全な敗北というのを初めて味わいました」
提督「まぁ勝てるようになれと言いたい訳じゃないが、全く歯が立たなかった理由を知るのは必要だと思うぞ?」
加賀「負けた、理由……」
~続く~
加賀「提督」
提督「何だ?」
加賀「私の出撃回数を増やして下さい」
提督「理由を聞こう」
加賀「一航戦だからです」
提督「そうか、じゃあ却下する」
加賀「何故ですか?」
提督「義務で戦うな、自分の意思で戦え」
加賀「コレは自分の意思です」
提督「ふーん……やっぱり却下だ」
加賀「私の練度が足りないとでも?」
提督「いや、今のままでも練度だけならうちでもずば抜けて高い方だ。――だが、艦隊戦においてお前は今、うちの誰よりも劣ってる」
加賀「私が、劣っている……?」
提督「そうだ、そのことに気付かない限り、武蔵には勝てんぞ? 今この鎮守府で名実共に一番強いのはアイツだ」
加賀「……知っていたのですね、彼女に負けたことを」
提督「大和型二番艦は伊達じゃない、負けても何らおかしくはないさ」
加賀「完全な敗北というのを初めて味わいました」
提督「まぁ勝てるようになれと言いたい訳じゃないが、全く歯が立たなかった理由を知るのは必要だと思うぞ?」
加賀「負けた、理由……」
~続く~
54: 2014/06/07(土) 17:36:54.03 ID:a3TTWrCAO
――――鎮守府内、遊戯場。
加賀(ここに来ればその理由に気付くかもしれない、ですか。とてもそうは思えないのですが……)
文月「あー新しく来た加賀さんだーねぇねぇ文月と遊ぼー」
皐月「あっボクもボクも!」
弥生「遊びたい、です」
電「私も加賀さんと遊びたいのです!」
加賀「えっ? いえ、私は……」
天龍「遊んでやれよ、ここに来たってことは時間もあるんだろ?」
加賀「私はただ提督に言われて来ただけです。遊ぶ気など一切ありません」
文月「遊んでくれないのー……?」
皐月「そっか、残念だね……」
弥生「我慢、出来ます……」
電「嫌なら仕方無いのです……」
天龍「……おいアンタ、加賀とかいったな、一航戦だろうがなんだろうが、チビ共泣かせたらタダじゃおかねぇぞ。ここに来たならチビ共と遊ぶのが俺達のルールだ、黙って従いな」
加賀「……分かりました」
天龍「ほらチビ共、遊んでくれるってよ。今日1日好きに連れ回して遊んでいいぜ」
加賀「天龍、私は遊んでもいいとは言いましたが、1日付き合うとは一言も――」
文月「ホントー?」
皐月「じゃあ一緒にかくれんぼしようよ!」
弥生「当て鬼もやりたい、です」
電「お絵描きもしたいのです!」
加賀「あの、そんなに袖と袴を引っ張らないで、付き合いますから手を離して下さい」
天龍「そいつ等タフだから頑張れよな、1日本気で付き合わされるぜ」
加賀(小さい子と遊んだ経験など一切無いのですが、大丈夫なのでしょうか……)
文月「えいっ! お胸おっきいねー加賀さん」
皐月「袴ってカッコイイね!」
弥生「私もおんぶして欲しい、です」
電「こっち、こっちなのです!」
加賀(大丈夫じゃない気がしてきました)
~続く~
加賀(ここに来ればその理由に気付くかもしれない、ですか。とてもそうは思えないのですが……)
文月「あー新しく来た加賀さんだーねぇねぇ文月と遊ぼー」
皐月「あっボクもボクも!」
弥生「遊びたい、です」
電「私も加賀さんと遊びたいのです!」
加賀「えっ? いえ、私は……」
天龍「遊んでやれよ、ここに来たってことは時間もあるんだろ?」
加賀「私はただ提督に言われて来ただけです。遊ぶ気など一切ありません」
文月「遊んでくれないのー……?」
皐月「そっか、残念だね……」
弥生「我慢、出来ます……」
電「嫌なら仕方無いのです……」
天龍「……おいアンタ、加賀とかいったな、一航戦だろうがなんだろうが、チビ共泣かせたらタダじゃおかねぇぞ。ここに来たならチビ共と遊ぶのが俺達のルールだ、黙って従いな」
加賀「……分かりました」
天龍「ほらチビ共、遊んでくれるってよ。今日1日好きに連れ回して遊んでいいぜ」
加賀「天龍、私は遊んでもいいとは言いましたが、1日付き合うとは一言も――」
文月「ホントー?」
皐月「じゃあ一緒にかくれんぼしようよ!」
弥生「当て鬼もやりたい、です」
電「お絵描きもしたいのです!」
加賀「あの、そんなに袖と袴を引っ張らないで、付き合いますから手を離して下さい」
天龍「そいつ等タフだから頑張れよな、1日本気で付き合わされるぜ」
加賀(小さい子と遊んだ経験など一切無いのですが、大丈夫なのでしょうか……)
文月「えいっ! お胸おっきいねー加賀さん」
皐月「袴ってカッコイイね!」
弥生「私もおんぶして欲しい、です」
電「こっち、こっちなのです!」
加賀(大丈夫じゃない気がしてきました)
~続く~
55: 2014/06/07(土) 17:41:15.50 ID:a3TTWrCAO
――――半日後。
加賀(ようやく疲れて全員寝てくれましたね……どんな訓練よりもキツイ1日でした)
天龍「お疲れ、チビ共の相手は楽しかったか?」
加賀「まだまだ鍛練不足だと実感しました」
天龍「そのうち嫌でも慣れるぜ、そっからは楽しいって感じるさ」
加賀「……貴女は、こうして遊んで過ごすことに疑問は無いのですか?」
天龍「前はあったぜ、第一線で戦うのが俺様の生き甲斐だったからな」
加賀「でも、今は違うのね」
天龍「戦いたいって気持ちは変わってねぇよ。でも、ここへ来て戦いってモノに対する考え方が変わったんだ」
加賀「どう、変わったの?」
天龍「第一線で強敵と戦うのも、近海警備で深海棲艦共を追い返すのも、遠征でチビ共を守るのも、全部俺様が求めてる戦いってことさ」
加賀「それがここで遊ぶことと、一体どういう関係が……」
天龍「……チビ共に囲まれて笑ってる時間が、敵を倒してる時よりも気分が良いって気付いちまったんだよ。だから、次も絶対に勝ちてぇって力がどんどん溢れてくるし、何があろうと一緒に帰りてぇって思えるんだ」
加賀(仲間を守りたい気持ちと、共に生き残るための勝利への活力……私の一航戦としての誇りはいつの間にか薄汚れて曇ってしまっていて、視界を狭くしていたのかもしれないわね)
天龍「今日はありがとよ、チビ共と遊んでやってくれて」
加賀「いえ、礼を言わなければならないのは私の方です。大切な事を思い出せましたから」
天龍「そっか……なぁ加賀、アンタもチビ共を守ってやってくれるんだよな?」
加賀「――無論です、一航戦の誇りにかけて」
~続く~
加賀(ようやく疲れて全員寝てくれましたね……どんな訓練よりもキツイ1日でした)
天龍「お疲れ、チビ共の相手は楽しかったか?」
加賀「まだまだ鍛練不足だと実感しました」
天龍「そのうち嫌でも慣れるぜ、そっからは楽しいって感じるさ」
加賀「……貴女は、こうして遊んで過ごすことに疑問は無いのですか?」
天龍「前はあったぜ、第一線で戦うのが俺様の生き甲斐だったからな」
加賀「でも、今は違うのね」
天龍「戦いたいって気持ちは変わってねぇよ。でも、ここへ来て戦いってモノに対する考え方が変わったんだ」
加賀「どう、変わったの?」
天龍「第一線で強敵と戦うのも、近海警備で深海棲艦共を追い返すのも、遠征でチビ共を守るのも、全部俺様が求めてる戦いってことさ」
加賀「それがここで遊ぶことと、一体どういう関係が……」
天龍「……チビ共に囲まれて笑ってる時間が、敵を倒してる時よりも気分が良いって気付いちまったんだよ。だから、次も絶対に勝ちてぇって力がどんどん溢れてくるし、何があろうと一緒に帰りてぇって思えるんだ」
加賀(仲間を守りたい気持ちと、共に生き残るための勝利への活力……私の一航戦としての誇りはいつの間にか薄汚れて曇ってしまっていて、視界を狭くしていたのかもしれないわね)
天龍「今日はありがとよ、チビ共と遊んでやってくれて」
加賀「いえ、礼を言わなければならないのは私の方です。大切な事を思い出せましたから」
天龍「そっか……なぁ加賀、アンタもチビ共を守ってやってくれるんだよな?」
加賀「――無論です、一航戦の誇りにかけて」
~続く~
56: 2014/06/07(土) 17:43:06.54 ID:a3TTWrCAO
――――提督執務室。
加賀「提督」
提督「何だ?」
加賀「私の出撃回数を増やして下さい」
提督「またか……で、理由は?」
加賀「私が一航戦だからです」
提督「――嬉しい誤算だな。たった1日で別人みたいな顔してるぞ、お前」
加賀「……駆逐艦の子達に付き合わされて疲れたせいです、きっと」
提督「そりゃご苦労さん。アイツ等に一度捕まったら体力根刮ぎ持っていかれるからな」
加賀「それで、出撃の件は?」
提督「あぁ、これからはうちの鎮守府に居るたった一人の正規空母として、ガンガン出撃してもらう」
加賀「――はい、了解しました」
提督「お前の一航戦としての誇りは艦隊を率いる上で強い力になる、尊く気高いものだ。慢心や変な意地で、二度と曇らせるなよ?」
加賀「……提督」
提督「何だ?」
加賀「一航戦加賀、私は貴方を提督として認め、この力の全てをここに住む全ての仲間の為に捧げることを誓います。私は貴方を心の底から――」
――――信じます。
~誇り編・終~
加賀「提督」
提督「何だ?」
加賀「私の出撃回数を増やして下さい」
提督「またか……で、理由は?」
加賀「私が一航戦だからです」
提督「――嬉しい誤算だな。たった1日で別人みたいな顔してるぞ、お前」
加賀「……駆逐艦の子達に付き合わされて疲れたせいです、きっと」
提督「そりゃご苦労さん。アイツ等に一度捕まったら体力根刮ぎ持っていかれるからな」
加賀「それで、出撃の件は?」
提督「あぁ、これからはうちの鎮守府に居るたった一人の正規空母として、ガンガン出撃してもらう」
加賀「――はい、了解しました」
提督「お前の一航戦としての誇りは艦隊を率いる上で強い力になる、尊く気高いものだ。慢心や変な意地で、二度と曇らせるなよ?」
加賀「……提督」
提督「何だ?」
加賀「一航戦加賀、私は貴方を提督として認め、この力の全てをここに住む全ての仲間の為に捧げることを誓います。私は貴方を心の底から――」
――――信じます。
~誇り編・終~
57: 2014/06/07(土) 17:45:09.95 ID:a3TTWrCAO
この少し後の話が赤城編となります
摩耶様大暴走は明日中には投下します
摩耶様大暴走は明日中には投下します
62: 2014/06/07(土) 22:52:12.30 ID:a3TTWrCAO
――――摩耶、着任時。
摩耶(ここに高雄姉ぇに愛宕姉ぇ、鳥海が居んのか……酷い扱い受けてなかったらいいんだが)
?「散々な目に合ったわねー……」
?「今回の撤退に至る経緯は納得がいきません……」
?「あんなの想定外です……」
摩耶「アレは――間違いない、おーい! 高雄姉ぇ! 愛宕姉ぇ! 鳥海!」
高雄「摩耶、貴女もここへ着任したのですね。姉妹四人揃うとは、喜ばしい限りです」
愛宕「久しぶりねー元気してたー?」
鳥海「また会えて嬉しいです、摩耶姉さん」
摩耶「アタシも会えて嬉しいよ――ところで、何で三人共大破してんだ?」
高雄「コレは……ちょっとしたアクシデントの結果です」
愛宕「本当にびっくりしちゃったわー」
鳥海「アレは計算に入れようがありません」
摩耶「……要は作戦に問題があって、三人はそんな風になったってことだな?」
高雄「作戦というか何というか――」
摩耶「チッ、やっぱりここにもクソ野郎が居やがんのかよ……挨拶ついでにシメてやる!」
愛宕「あっ、ちょっと、摩耶!?」
鳥海「何か早とちりしたみたいですね……」
高雄「えーっと、えーっと、どうしましょうか?」
愛宕「加賀さんも居るし、大丈夫なんじゃないかしらー?」
鳥海「私達は入渠しましょう、明石さんに高速修復材をお願いしてきます」
~続く~
摩耶(ここに高雄姉ぇに愛宕姉ぇ、鳥海が居んのか……酷い扱い受けてなかったらいいんだが)
?「散々な目に合ったわねー……」
?「今回の撤退に至る経緯は納得がいきません……」
?「あんなの想定外です……」
摩耶「アレは――間違いない、おーい! 高雄姉ぇ! 愛宕姉ぇ! 鳥海!」
高雄「摩耶、貴女もここへ着任したのですね。姉妹四人揃うとは、喜ばしい限りです」
愛宕「久しぶりねー元気してたー?」
鳥海「また会えて嬉しいです、摩耶姉さん」
摩耶「アタシも会えて嬉しいよ――ところで、何で三人共大破してんだ?」
高雄「コレは……ちょっとしたアクシデントの結果です」
愛宕「本当にびっくりしちゃったわー」
鳥海「アレは計算に入れようがありません」
摩耶「……要は作戦に問題があって、三人はそんな風になったってことだな?」
高雄「作戦というか何というか――」
摩耶「チッ、やっぱりここにもクソ野郎が居やがんのかよ……挨拶ついでにシメてやる!」
愛宕「あっ、ちょっと、摩耶!?」
鳥海「何か早とちりしたみたいですね……」
高雄「えーっと、えーっと、どうしましょうか?」
愛宕「加賀さんも居るし、大丈夫なんじゃないかしらー?」
鳥海「私達は入渠しましょう、明石さんに高速修復材をお願いしてきます」
~続く~
63: 2014/06/07(土) 22:53:37.36 ID:a3TTWrCAO
――――提督執務室。
摩耶「おいこのクソ野郎!」
提督「ん? あぁ、今日から着任の摩耶か。入れ違いにならなくて良かった、俺がここの提督だ、よろしく頼む」
摩耶「よろしくだぁ!? アタシの姉と妹を無茶な作戦立ててこき使っといて、何言ってやがんだ!」
提督「一体何の話だ……?」
摩耶「とぼけんじゃねぇ! 三人共大破するなんざ、無茶な作戦のせいに決まってんだろうが!」
提督「作戦? いや、アレは確かに俺も予測できずに悪かったとは思っているが――」
摩耶「言い訳なんざ聞きたかねぇ! 二度とアタシ達にそんな指示出来なくしてやる!」
加賀「――出来るものならどうぞ、達磨になりたいなら止めはしません」
摩耶(っ!? いつの間に後ろに……)
加賀「流星改か彗星一二型甲、好きな方を選ばせてあげる」
摩耶「やれるもんならやってみやがれ! 先にこのクソ野郎の胴体に風穴開けてやる!」
提督「おいやめろ加賀、摩耶もその連装砲を下ろせ。高雄達を大破させてしまったことは、本当に悪かったと思ってる。まさか鳥海の電探が掠っただけで陸奥の第三砲塔が爆発するとは、俺にも予測出来なかったんだ」
摩耶「…………はぁ!?」
~続く~
摩耶「おいこのクソ野郎!」
提督「ん? あぁ、今日から着任の摩耶か。入れ違いにならなくて良かった、俺がここの提督だ、よろしく頼む」
摩耶「よろしくだぁ!? アタシの姉と妹を無茶な作戦立ててこき使っといて、何言ってやがんだ!」
提督「一体何の話だ……?」
摩耶「とぼけんじゃねぇ! 三人共大破するなんざ、無茶な作戦のせいに決まってんだろうが!」
提督「作戦? いや、アレは確かに俺も予測できずに悪かったとは思っているが――」
摩耶「言い訳なんざ聞きたかねぇ! 二度とアタシ達にそんな指示出来なくしてやる!」
加賀「――出来るものならどうぞ、達磨になりたいなら止めはしません」
摩耶(っ!? いつの間に後ろに……)
加賀「流星改か彗星一二型甲、好きな方を選ばせてあげる」
摩耶「やれるもんならやってみやがれ! 先にこのクソ野郎の胴体に風穴開けてやる!」
提督「おいやめろ加賀、摩耶もその連装砲を下ろせ。高雄達を大破させてしまったことは、本当に悪かったと思ってる。まさか鳥海の電探が掠っただけで陸奥の第三砲塔が爆発するとは、俺にも予測出来なかったんだ」
摩耶「…………はぁ!?」
~続く~
64: 2014/06/07(土) 22:55:39.48 ID:a3TTWrCAO
――――高雄型、私室。
高雄「ちゃんとお詫びしましたか?」
摩耶「……あぁ」
愛宕「提督のことだから、笑って許してくれたでしょー陸奥さんも土下座しかねない勢いで謝ってたし」
摩耶「……あぁ」
鳥海「次からはちゃんと最後まで話を聞いてください、加賀さんに喧嘩売るのも自殺行為だからダメです」
摩耶「……あぁ」
摩耶(初日からやらかしちまったあぁぁぁぁぁぁ! 明日からどんな顔して提督と顔合わせりゃいいんだよぉぉぉぉっ!)
――――提督の話を全員から聞かされ、後悔と自責の念で頭を抱える摩耶なのだった。
提督「あっ摩耶、ちょっと話が――」
摩耶「なっ、なななな何か用か!?」
提督「ははは、この前の件なら気にしてないから、そんなガチガチに固くならなくてもいいぞ?」
摩耶「わ、分かった……」
摩耶(高雄姉ぇ達にくれぐれも失礼の無いようにって言われたのに、普通になんか出来るか!)
高雄「ちゃんとお詫びしましたか?」
摩耶「……あぁ」
愛宕「提督のことだから、笑って許してくれたでしょー陸奥さんも土下座しかねない勢いで謝ってたし」
摩耶「……あぁ」
鳥海「次からはちゃんと最後まで話を聞いてください、加賀さんに喧嘩売るのも自殺行為だからダメです」
摩耶「……あぁ」
摩耶(初日からやらかしちまったあぁぁぁぁぁぁ! 明日からどんな顔して提督と顔合わせりゃいいんだよぉぉぉぉっ!)
――――提督の話を全員から聞かされ、後悔と自責の念で頭を抱える摩耶なのだった。
提督「あっ摩耶、ちょっと話が――」
摩耶「なっ、なななな何か用か!?」
提督「ははは、この前の件なら気にしてないから、そんなガチガチに固くならなくてもいいぞ?」
摩耶「わ、分かった……」
摩耶(高雄姉ぇ達にくれぐれも失礼の無いようにって言われたのに、普通になんか出来るか!)
67: 2014/06/08(日) 02:05:42.85 ID:xJhii1QAO
続きは起きたら、カードじゃ買い食いの時に使えない事あるから現金必須
実際にこんな場面に遭遇したら絶対に逃げる
~~~~
――――銀行。
提督(加賀とデートするには財布の中が心許ないからと来てみれば、とんでもないことに巻き込まれたもんだ……)
強盗1「お前等全員動くなよ!」
強盗2「おら! さっさとここに金を入れれるだけ突っ込め!」
提督(平和になった途端にコレかよ……今は銀行強盗なんぞやってもハイリスクノーリターン、っていうか確実に捕まるだけなんだが)
提督「――それより何より、早く解放してくれなきゃ加賀待たせちまうな」
強盗1「あんっ!? 何か言ったかテメェ!」
提督「いやなに、これからデートの予定でね、相手のことが気になっただけだよ」
強盗1「悪いがデートはキャンセルだ兄ちゃん、諦めな」
提督「そうか、それはマズイな……」
強盗1「コレでフラれても恨むなよ?」
提督「恨まんさ。むしろ――これから起きるだろう惨事に同情する」
強盗1「はぁ? 一体何を――」
――――玄関シャッターから最初に聞こえてきたのは、ほんの微かな音。
強盗2「何だぁ? 玄関のシャッターの方から聞こえたぞ、サツか?」
強盗1「サツにしちゃ幾らなんでも早すぎるだろ」
提督「来たな……俺はもう知らん……」
――――シャッターが不自然に揺れ始める。
強盗2「おい、さっさと金を詰めろ!」
強盗1「ハンマーか何かでシャッターを破ろうとしてんのか……?」
提督(修繕費はコイツ等が払ってくれんのかなぁ……)
――――腕が一本、シャッターを突き破り生え出る。
強盗2「な、何だありゃ!?」
強盗1「人間の腕か!? どうやったらシャッターを素手でぶち抜けんだよ!?」
提督(ホラー映画みたいだな、この光景)
――――二本目の腕が更にシャッターから生え、開いた穴を広げていき、最後に足が一気に地面まで隙間を広げた。
加賀「――提督、女性を待たせるのは感心しません。早くデートに行きましょう」
――――私服の加賀が、何時もの調子でそこから姿を現した。
~続く~
実際にこんな場面に遭遇したら絶対に逃げる
~~~~
――――銀行。
提督(加賀とデートするには財布の中が心許ないからと来てみれば、とんでもないことに巻き込まれたもんだ……)
強盗1「お前等全員動くなよ!」
強盗2「おら! さっさとここに金を入れれるだけ突っ込め!」
提督(平和になった途端にコレかよ……今は銀行強盗なんぞやってもハイリスクノーリターン、っていうか確実に捕まるだけなんだが)
提督「――それより何より、早く解放してくれなきゃ加賀待たせちまうな」
強盗1「あんっ!? 何か言ったかテメェ!」
提督「いやなに、これからデートの予定でね、相手のことが気になっただけだよ」
強盗1「悪いがデートはキャンセルだ兄ちゃん、諦めな」
提督「そうか、それはマズイな……」
強盗1「コレでフラれても恨むなよ?」
提督「恨まんさ。むしろ――これから起きるだろう惨事に同情する」
強盗1「はぁ? 一体何を――」
――――玄関シャッターから最初に聞こえてきたのは、ほんの微かな音。
強盗2「何だぁ? 玄関のシャッターの方から聞こえたぞ、サツか?」
強盗1「サツにしちゃ幾らなんでも早すぎるだろ」
提督「来たな……俺はもう知らん……」
――――シャッターが不自然に揺れ始める。
強盗2「おい、さっさと金を詰めろ!」
強盗1「ハンマーか何かでシャッターを破ろうとしてんのか……?」
提督(修繕費はコイツ等が払ってくれんのかなぁ……)
――――腕が一本、シャッターを突き破り生え出る。
強盗2「な、何だありゃ!?」
強盗1「人間の腕か!? どうやったらシャッターを素手でぶち抜けんだよ!?」
提督(ホラー映画みたいだな、この光景)
――――二本目の腕が更にシャッターから生え、開いた穴を広げていき、最後に足が一気に地面まで隙間を広げた。
加賀「――提督、女性を待たせるのは感心しません。早くデートに行きましょう」
――――私服の加賀が、何時もの調子でそこから姿を現した。
~続く~
73: 2014/06/08(日) 11:32:32.70 ID:xJhii1QAO
まだ手を出してないからセーフ、かすり傷あればアウト
~~~~
強盗2「な、何なんだテメェは!」
加賀「デートを前に気分が高揚しているうら若き乙女です」
強盗1「乙女がシャッター素手でぶち破る訳ねぇだろ!」
提督(強盗に同意、口にしたら巻き添え喰らうから言わないが)
加賀「――ところで、私の提督が後ろ手に縛られてるのは何故ですか?」
強盗2「見て分からねぇのかよ、人質だよ人質」
強盗1「どんな手品か知らねぇが、大事な彼氏をケガさせたくなかったら大人しくしな!」
加賀「“大事な彼氏”、良い響きですね。更に気分が高揚します」
強盗1「ふざけてんのか!? コイツがどうなってもいいのかよ!」
提督「あっバカ、俺に拳銃なんか向けたら――」
加賀「ふふっ……頭に来ました」
提督(手遅れだったかー……)
強盗1「な、何笑ってんだよ!」
強盗2「そろそろマジでサツが来るぞ! 早く逃げねぇと!」
加賀「逃がしてあげますよ、一番安全な場所に」
強盗2「彼氏と交換に逃走用の車でも用意してくれるってのか?」
加賀「いえ、ただの――地獄への片道切符です」
~続く~
~~~~
強盗2「な、何なんだテメェは!」
加賀「デートを前に気分が高揚しているうら若き乙女です」
強盗1「乙女がシャッター素手でぶち破る訳ねぇだろ!」
提督(強盗に同意、口にしたら巻き添え喰らうから言わないが)
加賀「――ところで、私の提督が後ろ手に縛られてるのは何故ですか?」
強盗2「見て分からねぇのかよ、人質だよ人質」
強盗1「どんな手品か知らねぇが、大事な彼氏をケガさせたくなかったら大人しくしな!」
加賀「“大事な彼氏”、良い響きですね。更に気分が高揚します」
強盗1「ふざけてんのか!? コイツがどうなってもいいのかよ!」
提督「あっバカ、俺に拳銃なんか向けたら――」
加賀「ふふっ……頭に来ました」
提督(手遅れだったかー……)
強盗1「な、何笑ってんだよ!」
強盗2「そろそろマジでサツが来るぞ! 早く逃げねぇと!」
加賀「逃がしてあげますよ、一番安全な場所に」
強盗2「彼氏と交換に逃走用の車でも用意してくれるってのか?」
加賀「いえ、ただの――地獄への片道切符です」
~続く~
75: 2014/06/08(日) 11:52:50.77 ID:xJhii1QAO
強盗1(っ!? 一瞬で目の前に!?)
強盗1「うぐっ!?」
加賀「顔を潰しましょうか? 艦爆で足を吹き飛ばしましょうか? それとも全身の骨を砕いて欲しいですか?」
強盗1(首が、絞まる、息が……)
強盗2「に、人間一人片手で持ち上げるとか化物かよ!?」
提督「頼むからそっちの奴は抵抗せずに大人しく投降しろ。加賀はやり過ぎだ、もうソイツ気絶して失禁してるから手を離してやれ」
加賀「はい、今日の為に用意した服が汚れるのは私も嫌です」
強盗2(い、今のうちに――)
加賀「あら、何処へ行く気なの?」
強盗2「ひっ!?」
加賀「提督からの優しい忠告を無視したのですから、“俺は別にお前なんて怖くない”という意思表示と捉えていいですね?」
提督(涙目で腰抜かしてる奴がそんな意思表示する訳無いんだがな)
加賀「一分一秒が惜しいです。表に放り出されるか、自分で表に出て警察を待つか、今ここで永久に捕まらない場所へ旅立つか、一秒で選んで下さい」
強盗2「た、立てねぇ……」
加賀「そうですか、では放り出します」
強盗2「おい、やめ、ぎゃあぁぁぁぁぁっ!? がっ!?」
提督「シャッターから首だけ向こうに出てるけど、生きてるよな、アレ」
加賀「私がそんな加減も出来ないとお思いですか?」
提督「もう一人を汚い物摘まむみたいに表へ投げ捨てながら言わなきゃ信じられた。顔面で着地してたけどマジで大丈夫か?」
加賀「氏んでなければセーフです」
提督「まぁ……そうだな……さて、後は警察の事情聴取か」
加賀「――時間が惜しいので警察を爆撃してデートへ行きませんか?」
提督「頼むからやめろ、うちの鎮守府がテ口リスト扱いされる」
加賀「では、帰ったら今日の不満を全て提督の身体で受け止めて貰います。後ろ手に縛られている提督をイジメてみるというのも良さそうですね」
提督(アイツ等恨む! マジで恨む!)
加賀「久しぶりの夜戦、流石に気分が高揚しまくります」
提督「頼むから明日に支障が出ない範囲にしてくれ……」
――――今日の教訓。この街で犯罪を起こすなら提督を巻き込んではいけない。
大鳳「提督、顔色が優れないですが大丈夫ですか?」
提督「アァ、ダイジョブ、ダイジョブ」
提督(一睡も出来んかった……)
加賀「次の秘書艦日は1日要求してみましょう。肌も心も潤います」
~終~
強盗1「うぐっ!?」
加賀「顔を潰しましょうか? 艦爆で足を吹き飛ばしましょうか? それとも全身の骨を砕いて欲しいですか?」
強盗1(首が、絞まる、息が……)
強盗2「に、人間一人片手で持ち上げるとか化物かよ!?」
提督「頼むからそっちの奴は抵抗せずに大人しく投降しろ。加賀はやり過ぎだ、もうソイツ気絶して失禁してるから手を離してやれ」
加賀「はい、今日の為に用意した服が汚れるのは私も嫌です」
強盗2(い、今のうちに――)
加賀「あら、何処へ行く気なの?」
強盗2「ひっ!?」
加賀「提督からの優しい忠告を無視したのですから、“俺は別にお前なんて怖くない”という意思表示と捉えていいですね?」
提督(涙目で腰抜かしてる奴がそんな意思表示する訳無いんだがな)
加賀「一分一秒が惜しいです。表に放り出されるか、自分で表に出て警察を待つか、今ここで永久に捕まらない場所へ旅立つか、一秒で選んで下さい」
強盗2「た、立てねぇ……」
加賀「そうですか、では放り出します」
強盗2「おい、やめ、ぎゃあぁぁぁぁぁっ!? がっ!?」
提督「シャッターから首だけ向こうに出てるけど、生きてるよな、アレ」
加賀「私がそんな加減も出来ないとお思いですか?」
提督「もう一人を汚い物摘まむみたいに表へ投げ捨てながら言わなきゃ信じられた。顔面で着地してたけどマジで大丈夫か?」
加賀「氏んでなければセーフです」
提督「まぁ……そうだな……さて、後は警察の事情聴取か」
加賀「――時間が惜しいので警察を爆撃してデートへ行きませんか?」
提督「頼むからやめろ、うちの鎮守府がテ口リスト扱いされる」
加賀「では、帰ったら今日の不満を全て提督の身体で受け止めて貰います。後ろ手に縛られている提督をイジメてみるというのも良さそうですね」
提督(アイツ等恨む! マジで恨む!)
加賀「久しぶりの夜戦、流石に気分が高揚しまくります」
提督「頼むから明日に支障が出ない範囲にしてくれ……」
――――今日の教訓。この街で犯罪を起こすなら提督を巻き込んではいけない。
大鳳「提督、顔色が優れないですが大丈夫ですか?」
提督「アァ、ダイジョブ、ダイジョブ」
提督(一睡も出来んかった……)
加賀「次の秘書艦日は1日要求してみましょう。肌も心も潤います」
~終~
84: 2014/06/08(日) 18:16:18.26 ID:xJhii1QAO
そういえば青葉は最初に書き間違えたので、提督呼びで統一してます
続きは悩んでるので明日になりそうです
~~~~
――――青葉、デートで服試着中。
青葉「あのー提督?」
提督「ん? 着れたか、見せてみろ」
青葉「こういう格好は青葉には似合わないんじゃ……」
提督「人が選んだ服にケチ付ける気か? 選べって言ったの青葉だろ」
青葉「そ、それは提督が青葉が試着する服を全部イマイチとか言うから、つい売り言葉に買い言葉で言っちゃったんですよ!」
提督「なら、問題ないな。今日のデートはそれ着てろ、これは命令だ。後、このカメラはその服にゃ似合わんから没収」
青葉「そんなの横暴です! 青葉のカメラ返して下さいよ!」
提督「――その青のワンピース、良く似合ってて可愛いぞ」
青葉「へ? いや、あの、ども、恐縮、です……ってそんな言葉に騙されませんよ! カメラを返して下さいってば!」
提督「ほれ、一枚撮ってやるから笑え、怒った顔撮られたいか?」
青葉「青葉のカメラで勝手に青葉を撮らないで下さいよ!」
提督「撮られる側は慣れてないみたいだな、今日は1日撮られる側を味わってみるのもいいだろ」
青葉「提督のバカ! 変O! 変質者!」
提督「試着室前でそんなこと言ったら捕まるからやめろアホ! ほら、店員にタグ切って貰って会計するからさっさと行くぞ」
青葉「うぅー……青葉のカメラ……」
~続く~
続きは悩んでるので明日になりそうです
~~~~
――――青葉、デートで服試着中。
青葉「あのー提督?」
提督「ん? 着れたか、見せてみろ」
青葉「こういう格好は青葉には似合わないんじゃ……」
提督「人が選んだ服にケチ付ける気か? 選べって言ったの青葉だろ」
青葉「そ、それは提督が青葉が試着する服を全部イマイチとか言うから、つい売り言葉に買い言葉で言っちゃったんですよ!」
提督「なら、問題ないな。今日のデートはそれ着てろ、これは命令だ。後、このカメラはその服にゃ似合わんから没収」
青葉「そんなの横暴です! 青葉のカメラ返して下さいよ!」
提督「――その青のワンピース、良く似合ってて可愛いぞ」
青葉「へ? いや、あの、ども、恐縮、です……ってそんな言葉に騙されませんよ! カメラを返して下さいってば!」
提督「ほれ、一枚撮ってやるから笑え、怒った顔撮られたいか?」
青葉「青葉のカメラで勝手に青葉を撮らないで下さいよ!」
提督「撮られる側は慣れてないみたいだな、今日は1日撮られる側を味わってみるのもいいだろ」
青葉「提督のバカ! 変O! 変質者!」
提督「試着室前でそんなこと言ったら捕まるからやめろアホ! ほら、店員にタグ切って貰って会計するからさっさと行くぞ」
青葉「うぅー……青葉のカメラ……」
~続く~
86: 2014/06/09(月) 02:31:37.39 ID:feEfO0EAO
――――街の大通り。
青葉(カメラは奪われるし、髪留めも強奪されるし、今日の提督はちょっと強引過ぎますよ……)
提督「――青葉、着いたぞ」
青葉「着いた? どこに着いたんですか?」
提督「入りゃ分かるさ」
青葉「え、あの、ちょっと!?」
提督「行くぞー」
青葉(もうっ! 一体全体今日は何なんですか!)
青葉「ここって……」
カメラマン「今日はよっろしくお願いしゃーす」
提督「こちらこそ、よろしくお願いします」
青葉「て、提督? 何か青葉にはここが撮影スタジオに見えちゃってるんですが……」
提督「さっき、たまには撮られてみろって言ったろ。今日は二人で写真撮ってもらうことにしたから」
青葉「本気で言ってます?」
提督「あぁ、だからここに来たんだ」
青葉「青葉、ちょっと用事を思い出しました」
提督「まぁ待て、逃げたらカメラは戻らんと思えよ?」
青葉「提督の卑怯者!」
提督「はいはい諦めて一緒に撮影されような」
青葉「青葉にだって心の準備とか色々あるんですよ! いきなり撮影とか言われても困っちゃいますってば!」
提督「大丈夫だ、今のお前は見惚れるぐらいに可愛いから問題ない」
青葉「……そういう事を真顔で言うのが卑怯なんです。余計に撮られたくなくなっちゃいましたよ……」
提督「安心しろ、恥ずかしがってるのも新鮮で可愛い」
青葉「分かった分かった分ーかーりーまーしーたー! もうこれ以上は精神衛生上非常によろしくないのでさっさと撮影でも何でもしちゃって下さい」
カメラマン「寄り添ってお願いしゃーす」
提督「ほら、引っ付いて顔上げろ」
青葉「はいっ、コレでいいですかっ!」
カメラマン「はい、いいっす。じゃあいきゃーす、はいチーズ」
――――この日から、青葉の部屋には一枚の写真立てが増えることとなる。そこには提督の腕に抱き着き、真っ赤な顔で笑みを浮かべる彼女の姿があった。
青葉(よく考えたら初ツーショット……青葉、恥ずかしかったけど嬉しいです!)
青葉(カメラは奪われるし、髪留めも強奪されるし、今日の提督はちょっと強引過ぎますよ……)
提督「――青葉、着いたぞ」
青葉「着いた? どこに着いたんですか?」
提督「入りゃ分かるさ」
青葉「え、あの、ちょっと!?」
提督「行くぞー」
青葉(もうっ! 一体全体今日は何なんですか!)
青葉「ここって……」
カメラマン「今日はよっろしくお願いしゃーす」
提督「こちらこそ、よろしくお願いします」
青葉「て、提督? 何か青葉にはここが撮影スタジオに見えちゃってるんですが……」
提督「さっき、たまには撮られてみろって言ったろ。今日は二人で写真撮ってもらうことにしたから」
青葉「本気で言ってます?」
提督「あぁ、だからここに来たんだ」
青葉「青葉、ちょっと用事を思い出しました」
提督「まぁ待て、逃げたらカメラは戻らんと思えよ?」
青葉「提督の卑怯者!」
提督「はいはい諦めて一緒に撮影されような」
青葉「青葉にだって心の準備とか色々あるんですよ! いきなり撮影とか言われても困っちゃいますってば!」
提督「大丈夫だ、今のお前は見惚れるぐらいに可愛いから問題ない」
青葉「……そういう事を真顔で言うのが卑怯なんです。余計に撮られたくなくなっちゃいましたよ……」
提督「安心しろ、恥ずかしがってるのも新鮮で可愛い」
青葉「分かった分かった分ーかーりーまーしーたー! もうこれ以上は精神衛生上非常によろしくないのでさっさと撮影でも何でもしちゃって下さい」
カメラマン「寄り添ってお願いしゃーす」
提督「ほら、引っ付いて顔上げろ」
青葉「はいっ、コレでいいですかっ!」
カメラマン「はい、いいっす。じゃあいきゃーす、はいチーズ」
――――この日から、青葉の部屋には一枚の写真立てが増えることとなる。そこには提督の腕に抱き着き、真っ赤な顔で笑みを浮かべる彼女の姿があった。
青葉(よく考えたら初ツーショット……青葉、恥ずかしかったけど嬉しいです!)
99: 2014/06/09(月) 15:57:23.73 ID:feEfO0EAO
見た目は二十歳
~~~~
――――提督執務室。
提督「なぁ」
電「はい、お茶です」
提督「ん」
電「お煎餅でも食べますか?」
提督「いる」
電「……えへへっ」
提督「んー?」
電「座った司令官を見下ろせる様になりました」
提督「その分、俺は老けたがな」
電「今でもカッコイイですよ?」
提督「三十過ぎのただのオッサンだ」
電「それ、陸奥さんの前で言ってみて下さい」
提督「まだ氏にたくないから断る。歳の話したら目付きが変わる奴が年々増えていきやがって……」
電「皆、司令官の前では綺麗で居たくて必氏なんです」
提督「電もか?」
電「……約束、覚えてますか?」
提督「髪を上げてたら今日はいいですよのサイ――待て、今お前の魚雷マッサージ受けたら動けなくなる」
電「ふざける司令官は嫌いなのです!」
提督「その語尾も懐かしいな、怒った時ぐらいしか言わなくなったし」
電「子供っぽいから使わないようにしてるの知ってるくせに……」
提督「……約束、か。今の電に隣に立って並ばれたら、俺が不釣り合いで笑えるよ」
電「司令官以外はお断りしますから、比較されないので大丈夫です」
提督「おい、不釣り合いに対するフォローはどうした」
電「“電は俺には勿体無いぐらい可愛くて綺麗になった”、でしたね」
提督「さっきからかったの引きずりすぎだろ。いい加減機嫌直せ」
電「――電は、司令官の理想の女性になれましたか?」
提督「俺には勿体無いって言ったはずだ。お前はもう、立派な一人の女性だよ」
電「頑張ったのは全部、司令官に見合う女性になりたかったからです。そう言って貰えて、本当に私は嬉しいのです」
提督「――コレ、やる」
電「? この箱って、ひょっとして……」
提督「給料三ヶ月、って訳でも無いんだがな。結婚は無理でも、これだけは渡したいと思ってたんだ」
電「あの、司令官の手で私の指に、填めてくれませんか……?」
提督「……あぁ」
――――これからも、ずっと俺の隣に居てくれるか?
――――はい、なのです!
~~~~
――――提督執務室。
提督「なぁ」
電「はい、お茶です」
提督「ん」
電「お煎餅でも食べますか?」
提督「いる」
電「……えへへっ」
提督「んー?」
電「座った司令官を見下ろせる様になりました」
提督「その分、俺は老けたがな」
電「今でもカッコイイですよ?」
提督「三十過ぎのただのオッサンだ」
電「それ、陸奥さんの前で言ってみて下さい」
提督「まだ氏にたくないから断る。歳の話したら目付きが変わる奴が年々増えていきやがって……」
電「皆、司令官の前では綺麗で居たくて必氏なんです」
提督「電もか?」
電「……約束、覚えてますか?」
提督「髪を上げてたら今日はいいですよのサイ――待て、今お前の魚雷マッサージ受けたら動けなくなる」
電「ふざける司令官は嫌いなのです!」
提督「その語尾も懐かしいな、怒った時ぐらいしか言わなくなったし」
電「子供っぽいから使わないようにしてるの知ってるくせに……」
提督「……約束、か。今の電に隣に立って並ばれたら、俺が不釣り合いで笑えるよ」
電「司令官以外はお断りしますから、比較されないので大丈夫です」
提督「おい、不釣り合いに対するフォローはどうした」
電「“電は俺には勿体無いぐらい可愛くて綺麗になった”、でしたね」
提督「さっきからかったの引きずりすぎだろ。いい加減機嫌直せ」
電「――電は、司令官の理想の女性になれましたか?」
提督「俺には勿体無いって言ったはずだ。お前はもう、立派な一人の女性だよ」
電「頑張ったのは全部、司令官に見合う女性になりたかったからです。そう言って貰えて、本当に私は嬉しいのです」
提督「――コレ、やる」
電「? この箱って、ひょっとして……」
提督「給料三ヶ月、って訳でも無いんだがな。結婚は無理でも、これだけは渡したいと思ってたんだ」
電「あの、司令官の手で私の指に、填めてくれませんか……?」
提督「……あぁ」
――――これからも、ずっと俺の隣に居てくれるか?
――――はい、なのです!
100: 2014/06/09(月) 16:00:30.70 ID:feEfO0EAO
書いたら来てた、北上様了解です
・たまには逆もいいんじゃない?
で、いきます
早くて明日です
・たまには逆もいいんじゃない?
で、いきます
早くて明日です
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります