109: 2014/06/09(月) 20:59:46.68 ID:feEfO0EAO
前回はこちら
ワァオ、大漁大漁(滝汗)
・服がキツくなってた
・地獄耳二人による鎮守府案内(地獄巡り)
・無頓着な武蔵
・慣れました
・扶桑と山城にイタズラしてみる
・茶室で一服
・手編みは重い?
ネタは出来てます書くのは待って下さい赤城さんに菓子折り持たせて回りますから!
赤城「行った先の提督の財布で豪遊していいと聞いて来ました。手始めに名物を箱詰めで50程頂けますか?――あぁ、持ち帰りも30程お願いしますね。……菓子折り? いえ、知らない単語ですね」
111: 2014/06/10(火) 00:56:34.36 ID:SBTuzVYAO
――――提督執務室。
北上「いいねー楽だねー」
提督「そりゃ良かったな」
北上「提督、アタシ重い?」
提督「重くはないが、軽くもない」
北上「えーそこは軽いって言うもんじゃないの?」
提督「お望み通りに膝枕してやってんだ、文句言うなら退け」
北上「ヤダよーだ」
提督「コラ、頭をグリグリするな」
北上「何? 変なとこに当たって興奮するとか?」
提督「魚雷発射管がガチャガチャ鳴ってうるさいんだよ!」
北上「ふーん、あっそ」
提督「もう少しだけ大人しくしてろ、この書類書いたら構ってやるから」
北上「ちょっと提督、頭撫でるのやめてよ。アタシ駆逐艦共みたいに喜ばないよ?」
提督「そういうことはにやけてる顔を引き締めてから言え」
北上「うっ……」
提督「――なぁ、北上」
北上「何さ」
提督「上から見るとお前もやっぱり平面ふぐぉっ!?」
北上「世の中には言っていい事と悪い事があるよねー。ねぇ、提督?」
提督「げほっごほっ! み、鳩尾にグーパンはやめろ。お前の顔にインクぶちまけるところだったぞ」
北上「寸胴で可愛いげ無いのなんて自分が一番良く知ってるってば、提督のアホ」
提督「寸胴かどうかはともかくとして、可愛いげはあるだろ。膝枕許可したら小さくガッツポーズしてたところとか」
北上「っ!? 提督あの時書類の方に視線向けてたじゃんか!」
提督「急に跳ね起きるなよ、頭ぶつけるぞ。反応が気になったから横目で見てただけだ」
北上「うわー忘れてよー……」
提督「で、可愛いげが何だって?」
北上「あーもう何さっ、嬉しかったら悪い?」
提督「いや、全然。お前が喜ぶんなら、俺も膝枕のし甲斐があるってもんだ」
北上「……提督はさ、アタシがここに来たときから何時だってアタシの全てを受け入れてくれたよね」
提督「それが俺の方針だったからな」
北上「面と向かって言うの照れ臭くってさ、今までずっと言えなかったけど――ありがとね、提督」
提督「俺の方こそ、お前の肩の力を抜いてくれる気楽な雰囲気に何度も救われたよ。ありがとな、北上」
北上「それ、褒めてんの?」
提督「こうしたら、伝わるか?」
北上「あっ……うん、伝わった」
――――何時までもこんな風に一緒に居ようね、提督。
北上「いいねー楽だねー」
提督「そりゃ良かったな」
北上「提督、アタシ重い?」
提督「重くはないが、軽くもない」
北上「えーそこは軽いって言うもんじゃないの?」
提督「お望み通りに膝枕してやってんだ、文句言うなら退け」
北上「ヤダよーだ」
提督「コラ、頭をグリグリするな」
北上「何? 変なとこに当たって興奮するとか?」
提督「魚雷発射管がガチャガチャ鳴ってうるさいんだよ!」
北上「ふーん、あっそ」
提督「もう少しだけ大人しくしてろ、この書類書いたら構ってやるから」
北上「ちょっと提督、頭撫でるのやめてよ。アタシ駆逐艦共みたいに喜ばないよ?」
提督「そういうことはにやけてる顔を引き締めてから言え」
北上「うっ……」
提督「――なぁ、北上」
北上「何さ」
提督「上から見るとお前もやっぱり平面ふぐぉっ!?」
北上「世の中には言っていい事と悪い事があるよねー。ねぇ、提督?」
提督「げほっごほっ! み、鳩尾にグーパンはやめろ。お前の顔にインクぶちまけるところだったぞ」
北上「寸胴で可愛いげ無いのなんて自分が一番良く知ってるってば、提督のアホ」
提督「寸胴かどうかはともかくとして、可愛いげはあるだろ。膝枕許可したら小さくガッツポーズしてたところとか」
北上「っ!? 提督あの時書類の方に視線向けてたじゃんか!」
提督「急に跳ね起きるなよ、頭ぶつけるぞ。反応が気になったから横目で見てただけだ」
北上「うわー忘れてよー……」
提督「で、可愛いげが何だって?」
北上「あーもう何さっ、嬉しかったら悪い?」
提督「いや、全然。お前が喜ぶんなら、俺も膝枕のし甲斐があるってもんだ」
北上「……提督はさ、アタシがここに来たときから何時だってアタシの全てを受け入れてくれたよね」
提督「それが俺の方針だったからな」
北上「面と向かって言うの照れ臭くってさ、今までずっと言えなかったけど――ありがとね、提督」
提督「俺の方こそ、お前の肩の力を抜いてくれる気楽な雰囲気に何度も救われたよ。ありがとな、北上」
北上「それ、褒めてんの?」
提督「こうしたら、伝わるか?」
北上「あっ……うん、伝わった」
――――何時までもこんな風に一緒に居ようね、提督。
113: 2014/06/10(火) 04:10:04.60 ID:SBTuzVYAO
――――飛鷹型私室。
飛鷹(そろそろ暑くなってきたし、衣替えしないと)
隼鷹「飛鷹ーあたしのもよろしくー」
飛鷹「酒飲む暇があるならちょっとは手伝ってよ」
隼鷹「だって暑いしさー飲んでなきゃやってらんないっての」
飛鷹「だから、今服を入れ換えてる訳なんだけど?」
飛鷹(とりあえず、わたしは先に夏服に着替えちゃおっかな)
隼鷹「そういえば春先ぐらいに買い物してる時から言おうと思ってたんだけどさー」
飛鷹「何?」
隼鷹「――去年の夏服、ちょっとキツいって言ってなかった?」
飛鷹「……え?」
――――百貨店、レディースファッションコーナー。
提督「おい飛鷹。秘書艦日だから買い物に付き合うのはいいんだが、この量はなんだ?」
飛鷹「……なくなってたの」
提督「ん?」
飛鷹「色々と事情があって、ほとんど服が着られなくなってたのよ……」
提督「あぁ、冬服はゆったりしたのが多かったから気付かなかったのか」
飛鷹「下着新調した時に気付くべきだったわ。ボタンが止まらないシャツとか、履いたら一歩も動けないデニムパンツなんてどうにもならないし……」
提督「それで今日はマキシワンピなんだな」
飛鷹「ピッチリしたのは全滅だもの。だから今日は荷物持ち兼財布係、よろしくね?」
提督「払うのは別にいいんだが、もう既に両手塞がりそうなこの状況でまだ追加する気か?」
飛鷹「ちゃんと後で良いもの見せてあげるから、つべこべ言わずについてきて」
提督「あーはいはい、付き合いますよお嬢様」
提督「良いものって、こういうことかよ……」
飛鷹「コレなんてどう? 似合う?」
提督「それも似合うが、さっきのヤツの方が俺は好きだ」
飛鷹「そう、じゃあ次は提督が自分で選んでいいわよ」
提督「お前は下着売り場で男が下着を漁ってたらどんな目で見られるか、分かってて言ってんだな?」
飛鷹「そんなの当たり前じゃない」
提督「店員さん、この中で一番ド派手で露出高いのどれですか?」
飛鷹「流石提督度胸が――ってそんなの持って来られても着ないからねっ!?」
提督「買い物に付き合った礼なんだろ? 観念しろや飛鷹」
飛鷹(あっ目が本気だ……)
――――結局、着せられた挙げ句に“似合わねぇな”と言われた飛鷹。勝負下着で夜戦を仕掛けて綺麗だと言わせることには成功し、女としての意地は守りきるのだった。
飛鷹(そろそろ暑くなってきたし、衣替えしないと)
隼鷹「飛鷹ーあたしのもよろしくー」
飛鷹「酒飲む暇があるならちょっとは手伝ってよ」
隼鷹「だって暑いしさー飲んでなきゃやってらんないっての」
飛鷹「だから、今服を入れ換えてる訳なんだけど?」
飛鷹(とりあえず、わたしは先に夏服に着替えちゃおっかな)
隼鷹「そういえば春先ぐらいに買い物してる時から言おうと思ってたんだけどさー」
飛鷹「何?」
隼鷹「――去年の夏服、ちょっとキツいって言ってなかった?」
飛鷹「……え?」
――――百貨店、レディースファッションコーナー。
提督「おい飛鷹。秘書艦日だから買い物に付き合うのはいいんだが、この量はなんだ?」
飛鷹「……なくなってたの」
提督「ん?」
飛鷹「色々と事情があって、ほとんど服が着られなくなってたのよ……」
提督「あぁ、冬服はゆったりしたのが多かったから気付かなかったのか」
飛鷹「下着新調した時に気付くべきだったわ。ボタンが止まらないシャツとか、履いたら一歩も動けないデニムパンツなんてどうにもならないし……」
提督「それで今日はマキシワンピなんだな」
飛鷹「ピッチリしたのは全滅だもの。だから今日は荷物持ち兼財布係、よろしくね?」
提督「払うのは別にいいんだが、もう既に両手塞がりそうなこの状況でまだ追加する気か?」
飛鷹「ちゃんと後で良いもの見せてあげるから、つべこべ言わずについてきて」
提督「あーはいはい、付き合いますよお嬢様」
提督「良いものって、こういうことかよ……」
飛鷹「コレなんてどう? 似合う?」
提督「それも似合うが、さっきのヤツの方が俺は好きだ」
飛鷹「そう、じゃあ次は提督が自分で選んでいいわよ」
提督「お前は下着売り場で男が下着を漁ってたらどんな目で見られるか、分かってて言ってんだな?」
飛鷹「そんなの当たり前じゃない」
提督「店員さん、この中で一番ド派手で露出高いのどれですか?」
飛鷹「流石提督度胸が――ってそんなの持って来られても着ないからねっ!?」
提督「買い物に付き合った礼なんだろ? 観念しろや飛鷹」
飛鷹(あっ目が本気だ……)
――――結局、着せられた挙げ句に“似合わねぇな”と言われた飛鷹。勝負下着で夜戦を仕掛けて綺麗だと言わせることには成功し、女としての意地は守りきるのだった。
114: 2014/06/10(火) 05:15:47.46 ID:SBTuzVYAO
題から地獄耳は削除します
こんな奴等は居て欲しくない
続きは多分今日中に
~~~~
――――鎮守府、入口。
加賀「電」
電「あっ加賀さん、どうしたのですか?」
加賀「今日は鎮守府に見学に訪れている人数が多そうなので、見回りに来ました」
電「確かに今日は多いのです……」
加賀「危険区域は厳重に警備して立ち入り禁止にしてあるとしても、人混みは無用なトラブルを招きます。案内にも細心の注意を払って下さい」
電「はいなのです!」
客1「――ひょっとして、君達が噂の艦娘?」
加賀「そうですが、何か御用でしょうか?」
客2「評判通りに綺麗な人と可愛い娘ばっかりだね」
電「えと、お褒め頂きありがとうなのです」
客1「よかったらここ案内してくれませんか? 地図は見たけど広すぎてよく分かんなくって……」
加賀「私も仕事がありますのでそう長くは案内できませんが、それで良ければ」
客2「ホントに? じゃあちょっと案内の前にお願いがあるんだけど、写真を撮ってもいいかな?」
加賀「撮影禁止区域以外の建物や施設でしたら、御自由にどうぞ」
客1「いや、君達を撮りたいんだけど」
加賀「禁止されているのでお断りします」
客2「そういうサービスは無いの?」
電「私達艦娘に対する個人的な撮影は全面的に禁止となっているのです……」
加賀「無断で撮影してネットにアップした場合、厳罰に処されますので注意して下さい」
客1「何だ、艦娘が街を男と二人で歩いてるのが目撃されてるとか聞いたから、てっきりそういうサービスもあると思ってたのに……」
加賀「事実無根です」
客2「でも、上司である提督の命令なら何でもするって噂も聞いたよ? その人にお金払えば撮らせてくれたりしないの?」
加賀「……私達の提督は、そのような行為を許す方ではありませんので」
客1「こんな小さい子を働かせて、椅子でふんぞり返ってるような奴なら言い出しかねないと思うけどなぁ」
電「――加賀さん。電は今、初めて本気で怒っているかもしれないのです」
加賀「奇遇ですね電、私も少し頭に来ています」
客1「じゃあ写真は諦めるけど、案内をお願いするよ」
客2「オススメとかってある?」
加賀「――えぇ、ありますよ?」
電「ゆっくりと、堪能して行って欲しいのです」
~続く~
こんな奴等は居て欲しくない
続きは多分今日中に
~~~~
――――鎮守府、入口。
加賀「電」
電「あっ加賀さん、どうしたのですか?」
加賀「今日は鎮守府に見学に訪れている人数が多そうなので、見回りに来ました」
電「確かに今日は多いのです……」
加賀「危険区域は厳重に警備して立ち入り禁止にしてあるとしても、人混みは無用なトラブルを招きます。案内にも細心の注意を払って下さい」
電「はいなのです!」
客1「――ひょっとして、君達が噂の艦娘?」
加賀「そうですが、何か御用でしょうか?」
客2「評判通りに綺麗な人と可愛い娘ばっかりだね」
電「えと、お褒め頂きありがとうなのです」
客1「よかったらここ案内してくれませんか? 地図は見たけど広すぎてよく分かんなくって……」
加賀「私も仕事がありますのでそう長くは案内できませんが、それで良ければ」
客2「ホントに? じゃあちょっと案内の前にお願いがあるんだけど、写真を撮ってもいいかな?」
加賀「撮影禁止区域以外の建物や施設でしたら、御自由にどうぞ」
客1「いや、君達を撮りたいんだけど」
加賀「禁止されているのでお断りします」
客2「そういうサービスは無いの?」
電「私達艦娘に対する個人的な撮影は全面的に禁止となっているのです……」
加賀「無断で撮影してネットにアップした場合、厳罰に処されますので注意して下さい」
客1「何だ、艦娘が街を男と二人で歩いてるのが目撃されてるとか聞いたから、てっきりそういうサービスもあると思ってたのに……」
加賀「事実無根です」
客2「でも、上司である提督の命令なら何でもするって噂も聞いたよ? その人にお金払えば撮らせてくれたりしないの?」
加賀「……私達の提督は、そのような行為を許す方ではありませんので」
客1「こんな小さい子を働かせて、椅子でふんぞり返ってるような奴なら言い出しかねないと思うけどなぁ」
電「――加賀さん。電は今、初めて本気で怒っているかもしれないのです」
加賀「奇遇ですね電、私も少し頭に来ています」
客1「じゃあ写真は諦めるけど、案内をお願いするよ」
客2「オススメとかってある?」
加賀「――えぇ、ありますよ?」
電「ゆっくりと、堪能して行って欲しいのです」
~続く~
118: 2014/06/10(火) 12:58:44.22 ID:SBTuzVYAO
天使だからちゃんと身体の不調を気遣ってくれています、電は優しい子
~~~~
――――道場。
大和「――分かりました。やり過ぎなければいいんですね?」
加賀「えぇ、ついうっかり首の骨を折らない程度に」
武蔵「任せておけ」
電「お願いするのです」
客1(綺麗だ……)
客2(胸、すげぇ……)
大和「では、お手柔らかにお願いします」
武蔵「二人のどちらかから一本取れれば、お望み通り何か特別な奉仕をしてやろう。――取れれば、な」
客1「降参降参ギブギブ腕千切れるっ!」
客2「そこはそれ以上そっちには曲がらない痛い痛い痛い痛い痛いっ!」
――――マッサージ屋。
加賀「軽い運動の後は身体をほぐして休んでください」
客1(軽く氏にかけた……)
客2「マッサージってどんなの?」
電「物凄く効く魚雷マッサージなのです。イクという艦娘が水着姿でやってくれるのです。今日は電もマッサージするのです」
客1「マッサージならさっきみたいにはならないか……」
客2「スク水……」
19「どうぞなのねー」
19(痛いだけのツボを押すって面白いのね)
客1「うぎゃあぁぁぁぁぁっ!?」
電(ここをこの角度で――えいっ!)
客2「いっ!?」
電「骨が歪んでるので(強引に)戻しておくのです」
客2「ミシミシって、何か骨がミシミシっていってる!?」
加賀(あの子も提督の事になると容赦がありませんね……では、次は私も)
~続く~
~~~~
――――道場。
大和「――分かりました。やり過ぎなければいいんですね?」
加賀「えぇ、ついうっかり首の骨を折らない程度に」
武蔵「任せておけ」
電「お願いするのです」
客1(綺麗だ……)
客2(胸、すげぇ……)
大和「では、お手柔らかにお願いします」
武蔵「二人のどちらかから一本取れれば、お望み通り何か特別な奉仕をしてやろう。――取れれば、な」
客1「降参降参ギブギブ腕千切れるっ!」
客2「そこはそれ以上そっちには曲がらない痛い痛い痛い痛い痛いっ!」
――――マッサージ屋。
加賀「軽い運動の後は身体をほぐして休んでください」
客1(軽く氏にかけた……)
客2「マッサージってどんなの?」
電「物凄く効く魚雷マッサージなのです。イクという艦娘が水着姿でやってくれるのです。今日は電もマッサージするのです」
客1「マッサージならさっきみたいにはならないか……」
客2「スク水……」
19「どうぞなのねー」
19(痛いだけのツボを押すって面白いのね)
客1「うぎゃあぁぁぁぁぁっ!?」
電(ここをこの角度で――えいっ!)
客2「いっ!?」
電「骨が歪んでるので(強引に)戻しておくのです」
客2「ミシミシって、何か骨がミシミシっていってる!?」
加賀(あの子も提督の事になると容赦がありませんね……では、次は私も)
~続く~
121: 2014/06/10(火) 13:14:56.00 ID:SBTuzVYAO
非殺傷ゴム弾(痛くないとは言っていない)
~~~~
――――鎮守府内、陸上演習場。
加賀「ちょっとしたゲームをしましょう」
電「加賀さんと私がお二人を追いかけながら、ペイントボールをぶつけます。十分間で当たった回数が百回以下なら、司令官には内緒で私達がデートしてあげるのです」
客1「ど、どうする?」
客2「百回ならいけるんじゃないか?」
客1「デートしてくれるって言うし、ちょっと怖いけどやるか」
加賀(かかりました)
電(司令官以外とデートなんて絶対にしないのです)
客2「やるよ、始めて」
客1「約束は守ってよ?」
加賀「えぇ、守りますよ」
電「約束は大事なのです」
加賀「それでは始めます。――艦載機、全機発艦」
電「電の本気を見るのです!」
客1「艤装使うの!?」
客2「聞いてないよ!?」
加賀「あぁ、言い忘れていました。このゲームは“演習ごっこ”という名前です」
電「使用するのはペイントゴム弾なので安全なのです」
加賀「顔面はセーフですので、ご心配なく」
客1「は、反則だろそんなの!」
客2「とにかく逃げなきゃ!」
加賀「電、そちらは任せました」
電「はいなのです」
――――ゴム弾だって関節や脛、首に当たれば痛い。十分で合計六百三十七発。赤とピンクと黄色にまみれ、痣だらけになった二人がかろうじて動けるようになったのは、終了からおよそ三十分後のことだった。
~続く~
~~~~
――――鎮守府内、陸上演習場。
加賀「ちょっとしたゲームをしましょう」
電「加賀さんと私がお二人を追いかけながら、ペイントボールをぶつけます。十分間で当たった回数が百回以下なら、司令官には内緒で私達がデートしてあげるのです」
客1「ど、どうする?」
客2「百回ならいけるんじゃないか?」
客1「デートしてくれるって言うし、ちょっと怖いけどやるか」
加賀(かかりました)
電(司令官以外とデートなんて絶対にしないのです)
客2「やるよ、始めて」
客1「約束は守ってよ?」
加賀「えぇ、守りますよ」
電「約束は大事なのです」
加賀「それでは始めます。――艦載機、全機発艦」
電「電の本気を見るのです!」
客1「艤装使うの!?」
客2「聞いてないよ!?」
加賀「あぁ、言い忘れていました。このゲームは“演習ごっこ”という名前です」
電「使用するのはペイントゴム弾なので安全なのです」
加賀「顔面はセーフですので、ご心配なく」
客1「は、反則だろそんなの!」
客2「とにかく逃げなきゃ!」
加賀「電、そちらは任せました」
電「はいなのです」
――――ゴム弾だって関節や脛、首に当たれば痛い。十分で合計六百三十七発。赤とピンクと黄色にまみれ、痣だらけになった二人がかろうじて動けるようになったのは、終了からおよそ三十分後のことだった。
~続く~
122: 2014/06/10(火) 13:52:40.71 ID:SBTuzVYAO
客1「いててて……こんな酷い扱いされるなんて聞いてないっての……」
客2「今日の事は全部ネット使って拡散するからな!」
加賀「――氏名〇〇〇〇、住所〇〇〇〇〇〇、職業〇〇〇」
客1「っ!?」
電「ちょっとマッサージの時に携帯から個人情報を抜き出して貰ったのです」
客2「は、犯罪だろそんなの!」
加賀「先に提督を侮辱したのは貴方達です」
電「電はこれで許してもいいのです。でも、他の皆さんがどう思うかは分からないのです」
客1「なぁ、何かヤバいぞ……」
客2「いつの間にか増えてる……」
――――北上・大井・木曾・ビスマルク・大鳳・金剛・榛名・利根・神通・霞・荒潮・夕立。笑顔と艤装をフル装備で待機中。
加賀「既に霧島がありとあらゆる個人情報を抑えています。ネットに流したければ、好きにして下さい。その後どうなっても知りませんが」
電「出来れば、こんな手荒な手段は取りたくなかったのです……。でも、私達の事を何時も考えてくれている司令官を、悪く言われるのだけは嫌なのです」
客1「……分かったよ、謝る」
客2「酷い事言ってごめんなさい」
加賀「――次来た時は、本当にオススメの場所を案内します」
電「お待ちしてるのです!」
――――事件終了後、提督執務室。
提督「アホかお前等は! 一般人相手に艤装持ち出すとか何考えてんだ! 挙げ句の果てには霧島にハッキングまでさせやがって……」
加賀「反省して貰えましたが?」
電「ご、ごめんなさいなのです……」
提督「……二人とも悪かったな、不快な思いさせて。その辺の対処もしっかり考えとく」
加賀「お気遣いは無用です」
電「嫌々やってる訳じゃないのです。良いことだって、たくさんあるのです」
提督「――そうか」
――――後日。
客1「俺と付き合って下さい!」
加賀「お断りします」
客2「電ちゃんにまた撃たれたいんだ!」
電「へ、変Oさんなのです!?」
~終~
客2「今日の事は全部ネット使って拡散するからな!」
加賀「――氏名〇〇〇〇、住所〇〇〇〇〇〇、職業〇〇〇」
客1「っ!?」
電「ちょっとマッサージの時に携帯から個人情報を抜き出して貰ったのです」
客2「は、犯罪だろそんなの!」
加賀「先に提督を侮辱したのは貴方達です」
電「電はこれで許してもいいのです。でも、他の皆さんがどう思うかは分からないのです」
客1「なぁ、何かヤバいぞ……」
客2「いつの間にか増えてる……」
――――北上・大井・木曾・ビスマルク・大鳳・金剛・榛名・利根・神通・霞・荒潮・夕立。笑顔と艤装をフル装備で待機中。
加賀「既に霧島がありとあらゆる個人情報を抑えています。ネットに流したければ、好きにして下さい。その後どうなっても知りませんが」
電「出来れば、こんな手荒な手段は取りたくなかったのです……。でも、私達の事を何時も考えてくれている司令官を、悪く言われるのだけは嫌なのです」
客1「……分かったよ、謝る」
客2「酷い事言ってごめんなさい」
加賀「――次来た時は、本当にオススメの場所を案内します」
電「お待ちしてるのです!」
――――事件終了後、提督執務室。
提督「アホかお前等は! 一般人相手に艤装持ち出すとか何考えてんだ! 挙げ句の果てには霧島にハッキングまでさせやがって……」
加賀「反省して貰えましたが?」
電「ご、ごめんなさいなのです……」
提督「……二人とも悪かったな、不快な思いさせて。その辺の対処もしっかり考えとく」
加賀「お気遣いは無用です」
電「嫌々やってる訳じゃないのです。良いことだって、たくさんあるのです」
提督「――そうか」
――――後日。
客1「俺と付き合って下さい!」
加賀「お断りします」
客2「電ちゃんにまた撃たれたいんだ!」
電「へ、変Oさんなのです!?」
~終~
129: 2014/06/11(水) 00:03:11.97 ID:uv+DNdGAO
――――鎮守府内、入口へ向かう道中。
提督「服を着ろ、胸を隠せ」
武蔵「断る、暑い、サラシは巻いている」
提督「お前に女としての恥じらいってもんは無いのか?」
武蔵「あるぞ、眼鏡と髪型には気を遣っている」
提督「他にもっと気を遣えよ……」
武蔵「何だ、私の身体は見られて恥ずかしい体型だとでも言いたいのか?」
提督「自慢して良いぐらいの体型だから言ってんだ」
武蔵「ふむ、ならば何の問題もないな」
提督「――俺以外には見せて欲しくないと言えば、着てくれるのか?」
武蔵「それが世に言う、妬く、というヤツか? 悪い気はせんな、やはり着ない事にしよう」
提督「あぁ、そうかよ……」
武蔵「そうふてくされるな提督よ。自慢出来ると思っているならば、存分に自慢すればよいではないか」
提督「別に誰かに自慢したくて、連れて歩く訳じゃない」
武蔵「そう恐い顔で睨むな。お前はこの武蔵が認めた男だ、そのぐらいの役得があっても罰は当たらんさ」
提督「そんな役得はいらん。認めてんなら言うこと聞いて服を着ろ」
武蔵「ふっ、百を越す艦娘達と恋仲にある男の台詞とは思えんな。サラシを取って街を闊歩しろ、ぐらいは言っても良さそうなものだぞ」
提督「お前は俺の事を何だと思ってやがる」
武蔵「深海棲艦との戦いに終止符を打った英雄の一人。“常勝無敗提督”、だったか?」
提督「勝手に元帥が嫌がらせでそう呼びやがっただけだ。英雄はお前達であって、俺じゃない」
武蔵「全く、どうにもお前は名誉や栄誉といったものを嫌う節がある。少しは誇ってくれた方が、私達も気分が良いのだがな」
提督「お前達の提督が俺である事だけは、一生の誇りだと思ってる。それじゃ不満か?」
武蔵「……ふっ、やはりお前は世界一の大戯け者だな」
提督「お誉めに預かり光栄だよ、大和型二番艦武蔵殿」
武蔵「背筋が寒くなった、抱き締めて暖めてくれ」
提督「じゃあ服を着ろ」
武蔵「断る」
提督「――手でも、繋ぐか?」
武蔵「むっ、手か、良いだろう」
提督「ちょっと照れてるだろ、武蔵」
武蔵「黙れ、握り潰すぞ」
提督「洒落にならんからやめてくれ」
――――……一生、この手は繋いでいたいものだ。
――――安心しろ、放してなんかやらねぇよ。
提督「服を着ろ、胸を隠せ」
武蔵「断る、暑い、サラシは巻いている」
提督「お前に女としての恥じらいってもんは無いのか?」
武蔵「あるぞ、眼鏡と髪型には気を遣っている」
提督「他にもっと気を遣えよ……」
武蔵「何だ、私の身体は見られて恥ずかしい体型だとでも言いたいのか?」
提督「自慢して良いぐらいの体型だから言ってんだ」
武蔵「ふむ、ならば何の問題もないな」
提督「――俺以外には見せて欲しくないと言えば、着てくれるのか?」
武蔵「それが世に言う、妬く、というヤツか? 悪い気はせんな、やはり着ない事にしよう」
提督「あぁ、そうかよ……」
武蔵「そうふてくされるな提督よ。自慢出来ると思っているならば、存分に自慢すればよいではないか」
提督「別に誰かに自慢したくて、連れて歩く訳じゃない」
武蔵「そう恐い顔で睨むな。お前はこの武蔵が認めた男だ、そのぐらいの役得があっても罰は当たらんさ」
提督「そんな役得はいらん。認めてんなら言うこと聞いて服を着ろ」
武蔵「ふっ、百を越す艦娘達と恋仲にある男の台詞とは思えんな。サラシを取って街を闊歩しろ、ぐらいは言っても良さそうなものだぞ」
提督「お前は俺の事を何だと思ってやがる」
武蔵「深海棲艦との戦いに終止符を打った英雄の一人。“常勝無敗提督”、だったか?」
提督「勝手に元帥が嫌がらせでそう呼びやがっただけだ。英雄はお前達であって、俺じゃない」
武蔵「全く、どうにもお前は名誉や栄誉といったものを嫌う節がある。少しは誇ってくれた方が、私達も気分が良いのだがな」
提督「お前達の提督が俺である事だけは、一生の誇りだと思ってる。それじゃ不満か?」
武蔵「……ふっ、やはりお前は世界一の大戯け者だな」
提督「お誉めに預かり光栄だよ、大和型二番艦武蔵殿」
武蔵「背筋が寒くなった、抱き締めて暖めてくれ」
提督「じゃあ服を着ろ」
武蔵「断る」
提督「――手でも、繋ぐか?」
武蔵「むっ、手か、良いだろう」
提督「ちょっと照れてるだろ、武蔵」
武蔵「黙れ、握り潰すぞ」
提督「洒落にならんからやめてくれ」
――――……一生、この手は繋いでいたいものだ。
――――安心しろ、放してなんかやらねぇよ。
134: 2014/06/11(水) 04:09:40.35 ID:uv+DNdGAO
――――提督執務室。
巻雲「司令官様、お茶をどうぞー」
提督「あぁ、貰う」
巻雲「巻雲、今日は一日お役に立ちますよー」
提督「別に役に立つ必要は無いんだぞ?」
巻雲「秘書艦日は司令官様の為に、一日尽くすと決めてるんです。……ご迷惑ですか?」
提督「いや、迷惑なんかじゃない。そういうことなら無理しない程度に頼む」
巻雲「はい!」
提督「――ところで巻雲、その袖、秘書艦業務には不便じゃないのか?」
巻雲「もう慣れちゃいました。ほら、このリンゴでこんなことも出来ちゃいますよー?」
提督「それ、練習したのか?」
巻雲「司令官様が退屈したらお見せしようかと思って、私のジャグリング、どうでしょー?」
提督「その袖でやってるとは思えないぐらい上手いぞ。他にも何か出来たりするのか?」
巻雲「そうですねぇ、例えばこのリンゴを上に投げて――てやぁ!」
提督(投げナイフ……)
提督「袖にナイフ仕込んでるの、危なくないか?」
巻雲「大丈夫ですよー? 他にも傷薬にドライバー、カ口リーメイト、電池、トランプにー……」
提督「おい待て巻雲、その袖どうなってる」
巻雲「ふぇ? 明石さんに余った袖を有効活用したいって言ったら、便利に改造してくれました」
提督(なるほど、原理は木曾のマントと一緒か)
巻雲「夕雲姉さんが居なくても、巻雲はもう一人前です」
提督「あぁ、きっと夕雲だってそう思ってるよ」
巻雲「司令官様、巻雲はずっと、ずーっと、お役に立ちますからね?」
提督「そうか……巻雲、ちょっとこっち来てみろ」
巻雲「何でしょー?」
提督「ほらよっと。ありがとな、俺の為に色々と考えてくれて」
巻雲「はわわわわぅ!? 急に抱っこなんてされたらびっくりしちゃいますよー!」
提督「ははは、一人前でも抱っこしちまえば普通の可愛い女の子だな」
巻雲「もうっ、子供扱いしないで下さいよぉ! 司令官様のバカー!」
提督「がっ!? 何で、広辞苑、が……」
巻雲「あれれ? 司令官様? 司令官様ー!? ふぇーん、起きて下さいよー」
――――巻雲、ずっと、ずーっと、司令官様だけを見つめてます。絶対お役に立ちますから、居なくなったりしちゃ、嫌ですよ?
巻雲「司令官様、お茶をどうぞー」
提督「あぁ、貰う」
巻雲「巻雲、今日は一日お役に立ちますよー」
提督「別に役に立つ必要は無いんだぞ?」
巻雲「秘書艦日は司令官様の為に、一日尽くすと決めてるんです。……ご迷惑ですか?」
提督「いや、迷惑なんかじゃない。そういうことなら無理しない程度に頼む」
巻雲「はい!」
提督「――ところで巻雲、その袖、秘書艦業務には不便じゃないのか?」
巻雲「もう慣れちゃいました。ほら、このリンゴでこんなことも出来ちゃいますよー?」
提督「それ、練習したのか?」
巻雲「司令官様が退屈したらお見せしようかと思って、私のジャグリング、どうでしょー?」
提督「その袖でやってるとは思えないぐらい上手いぞ。他にも何か出来たりするのか?」
巻雲「そうですねぇ、例えばこのリンゴを上に投げて――てやぁ!」
提督(投げナイフ……)
提督「袖にナイフ仕込んでるの、危なくないか?」
巻雲「大丈夫ですよー? 他にも傷薬にドライバー、カ口リーメイト、電池、トランプにー……」
提督「おい待て巻雲、その袖どうなってる」
巻雲「ふぇ? 明石さんに余った袖を有効活用したいって言ったら、便利に改造してくれました」
提督(なるほど、原理は木曾のマントと一緒か)
巻雲「夕雲姉さんが居なくても、巻雲はもう一人前です」
提督「あぁ、きっと夕雲だってそう思ってるよ」
巻雲「司令官様、巻雲はずっと、ずーっと、お役に立ちますからね?」
提督「そうか……巻雲、ちょっとこっち来てみろ」
巻雲「何でしょー?」
提督「ほらよっと。ありがとな、俺の為に色々と考えてくれて」
巻雲「はわわわわぅ!? 急に抱っこなんてされたらびっくりしちゃいますよー!」
提督「ははは、一人前でも抱っこしちまえば普通の可愛い女の子だな」
巻雲「もうっ、子供扱いしないで下さいよぉ! 司令官様のバカー!」
提督「がっ!? 何で、広辞苑、が……」
巻雲「あれれ? 司令官様? 司令官様ー!? ふぇーん、起きて下さいよー」
――――巻雲、ずっと、ずーっと、司令官様だけを見つめてます。絶対お役に立ちますから、居なくなったりしちゃ、嫌ですよ?
139: 2014/06/11(水) 18:18:42.37 ID:uv+DNdGAO
――――早朝、扶桑&山城の私室。
時雨「お邪魔するよ」
扶桑「すぅ……すぅ……」
山城「うぅん……姉様……」
時雨(畳に布団か、二人は和風がいいって言ってたね)
時雨「さてと、始めようかな」
――――扶桑&山城、起床時間。時雨、押し入れで待機中。
?『起きな! 地獄へ招待してやるぜ!』
扶桑「っ!? 何、敵襲?」
時雨(目覚ましボイスレコーダーには霧島に頼んだデスメタル)
山城「姉様、とにかく艤装――きゃあぁぁぁっ!」
扶桑「山城、どうしたの?」
山城「じゅ、襦袢が血だらけに……」
時雨(ただの血糊だけど案外バレないな。慌てる山城可愛いね)
扶桑「お、落ち着いて山城、怪我は?」
山城「怪我は……無いみたいです。ひょっとしてコレ――血糊?」
時雨(あっバレた)
扶桑「きっと誰かのイタズラね」
山城「全く、朝からこういうのは心臓に悪いからやめて欲しいわ」
扶桑「とにかく、着替えて洗濯しましょうか」
山城「犯人見付けたらタダじゃ置かないんだから……」
時雨(ちょっとやり過ぎたかな?)
扶桑「――あら? 髪飾りが……」
山城「これも犯人の仕業ね、三色団子型の髪飾りって何よ。私と扶桑姉様と時雨でお揃いになってるのに……頭に来た、見付けたら絶対に許さないわ」
時雨(……)
扶桑「とにかく、髪飾りだけは早く返してもらいたいわね」
時雨「――二人とも、ごめんね」
~続く~
時雨「お邪魔するよ」
扶桑「すぅ……すぅ……」
山城「うぅん……姉様……」
時雨(畳に布団か、二人は和風がいいって言ってたね)
時雨「さてと、始めようかな」
――――扶桑&山城、起床時間。時雨、押し入れで待機中。
?『起きな! 地獄へ招待してやるぜ!』
扶桑「っ!? 何、敵襲?」
時雨(目覚ましボイスレコーダーには霧島に頼んだデスメタル)
山城「姉様、とにかく艤装――きゃあぁぁぁっ!」
扶桑「山城、どうしたの?」
山城「じゅ、襦袢が血だらけに……」
時雨(ただの血糊だけど案外バレないな。慌てる山城可愛いね)
扶桑「お、落ち着いて山城、怪我は?」
山城「怪我は……無いみたいです。ひょっとしてコレ――血糊?」
時雨(あっバレた)
扶桑「きっと誰かのイタズラね」
山城「全く、朝からこういうのは心臓に悪いからやめて欲しいわ」
扶桑「とにかく、着替えて洗濯しましょうか」
山城「犯人見付けたらタダじゃ置かないんだから……」
時雨(ちょっとやり過ぎたかな?)
扶桑「――あら? 髪飾りが……」
山城「これも犯人の仕業ね、三色団子型の髪飾りって何よ。私と扶桑姉様と時雨でお揃いになってるのに……頭に来た、見付けたら絶対に許さないわ」
時雨(……)
扶桑「とにかく、髪飾りだけは早く返してもらいたいわね」
時雨「――二人とも、ごめんね」
~続く~
140: 2014/06/11(水) 18:25:00.89 ID:uv+DNdGAO
扶桑「っ!? 時雨、なの……?」
山城「何で押し入れなんかに居たの? それに鍵は?」
時雨「マスターキーをちょっと拝借したんだ。それと、髪飾りを返すよ」
扶桑「このイタズラは、時雨がやったの?」
時雨「うん、ちょっと最近こういう事するのが楽しくてね。でも、少しやり過ぎちゃったかな」
山城「――はぁ、時雨なら別に良いわ」
扶桑「えぇ、そうね。流石に襦袢にイタズラは洗うのが大変だから、出来ればやめて欲しかったけど」
時雨「……怒らないのかい?」
扶桑「私達にとっては、貴女も妹みたいなものだもの」
山城「昔の事を気にして、気を遣われるよりはよっぽどマシよ。髪飾りも時雨なら大切に扱ってくれるって分かってるし」
時雨「――えへへ。何か、嬉しいな」
扶桑「この際だから、三人で朝食にしましょうか。山城、洗濯お願いね」
山城「はい、姉様。ほら時雨、自分がやったんだから貴女も手伝って」
時雨「わっ、血糊まみれで抱き着くのはやめてよ!?」
山城「自分がやったんでしょ、それぐらいは我慢しなさい」
時雨「コレ、お気に入りの服だったのに……」
――――また、ピクニックでも行きましょうか。
――――姉様が行きたいなら、私は行きます。
――――僕も行きたいな。今回はこの三人だけで、ね?
山城「何で押し入れなんかに居たの? それに鍵は?」
時雨「マスターキーをちょっと拝借したんだ。それと、髪飾りを返すよ」
扶桑「このイタズラは、時雨がやったの?」
時雨「うん、ちょっと最近こういう事するのが楽しくてね。でも、少しやり過ぎちゃったかな」
山城「――はぁ、時雨なら別に良いわ」
扶桑「えぇ、そうね。流石に襦袢にイタズラは洗うのが大変だから、出来ればやめて欲しかったけど」
時雨「……怒らないのかい?」
扶桑「私達にとっては、貴女も妹みたいなものだもの」
山城「昔の事を気にして、気を遣われるよりはよっぽどマシよ。髪飾りも時雨なら大切に扱ってくれるって分かってるし」
時雨「――えへへ。何か、嬉しいな」
扶桑「この際だから、三人で朝食にしましょうか。山城、洗濯お願いね」
山城「はい、姉様。ほら時雨、自分がやったんだから貴女も手伝って」
時雨「わっ、血糊まみれで抱き着くのはやめてよ!?」
山城「自分がやったんでしょ、それぐらいは我慢しなさい」
時雨「コレ、お気に入りの服だったのに……」
――――また、ピクニックでも行きましょうか。
――――姉様が行きたいなら、私は行きます。
――――僕も行きたいな。今回はこの三人だけで、ね?
143: 2014/06/11(水) 20:58:27.79 ID:uv+DNdGAO
――――茶室横、水屋。
瑞鶴(干菓子と落雁よし、服紗よし、棗よし、茶筅よし、茶杓よし。翔鶴姉待たせてるし、早くしないと)
――――茶室。
翔鶴(ここはいつ来ても静かね……)
瑞鶴「翔鶴姉、準備出来たから始めるねー」
翔鶴「えぇ、いつでもいいわよ」
瑞鶴「今日は気楽にやるから、翔鶴姉も楽にしてて」
翔鶴「ふふ、それで練習になるの?」
瑞鶴「大丈夫、手順の確認みたいなものだから――よっ、はっ」
翔鶴「障子って、そんなかけ声出して開けるものだったかしら」
瑞鶴「ちょっと開けて、それから開けきるから、かけ声あった方がやりやすいんだ。本当は絶対にダメだけどね」
翔鶴「もう、瑞鶴ったら」
瑞鶴「じゃあ一礼してっと、まずはお菓子出すね」
翔鶴(一応、歩き方はちゃんと練習してるから様になってるみたいね)
瑞鶴「畳と畳の間を踏んじゃダメとか、面倒な決まりがあるよね、茶道って」
翔鶴「でも、提督におしとやかなところを見せたいから始めたんでしょ? なら、しっかりしないと」
瑞鶴「べ、別に提督さんの為なんかじゃ――」
翔鶴「間、踏んでるわよ?」
瑞鶴「あっ……れ、練習だからいいの!」
翔鶴「ちょっと集中しなさい」
瑞鶴「……はい」
瑞鶴「どうぞ、翔鶴姉。点てるのは上手に出来てるはずよ」
翔鶴「最初、ミキサーみたいにかき混ぜてたのは誰だったかしら?」
瑞鶴「ちゃんと今は八の字で飛び散らないようにしてるってば……」
翔鶴「じゃあ、お点前頂戴致します。――――うん、ダマもないし、粉とお湯の分量もちゃんとしてるわね」
瑞鶴「やった! 翔鶴姉に褒められた!」
翔鶴「後は、提督の前で緊張しないかどうかが心配だわ……」
瑞鶴「だ、大丈夫だよ、きっと……多分」
――――後日、提督を交えた時。
提督「――アッチィィィィ!?」
瑞鶴「うわっ、ごめん提督さん!」
翔鶴(準備早すぎて茶釜が熱かった上に、つまずいて頭からかけるなんて……はぁ)
――――翔鶴姉、どうしよう!?
――――とにかく、水屋でタオル濡らして来て。
――――分かったっ、とっとっとっとおっ!?
――――……あの茶碗、八十万はするのに……。
瑞鶴(干菓子と落雁よし、服紗よし、棗よし、茶筅よし、茶杓よし。翔鶴姉待たせてるし、早くしないと)
――――茶室。
翔鶴(ここはいつ来ても静かね……)
瑞鶴「翔鶴姉、準備出来たから始めるねー」
翔鶴「えぇ、いつでもいいわよ」
瑞鶴「今日は気楽にやるから、翔鶴姉も楽にしてて」
翔鶴「ふふ、それで練習になるの?」
瑞鶴「大丈夫、手順の確認みたいなものだから――よっ、はっ」
翔鶴「障子って、そんなかけ声出して開けるものだったかしら」
瑞鶴「ちょっと開けて、それから開けきるから、かけ声あった方がやりやすいんだ。本当は絶対にダメだけどね」
翔鶴「もう、瑞鶴ったら」
瑞鶴「じゃあ一礼してっと、まずはお菓子出すね」
翔鶴(一応、歩き方はちゃんと練習してるから様になってるみたいね)
瑞鶴「畳と畳の間を踏んじゃダメとか、面倒な決まりがあるよね、茶道って」
翔鶴「でも、提督におしとやかなところを見せたいから始めたんでしょ? なら、しっかりしないと」
瑞鶴「べ、別に提督さんの為なんかじゃ――」
翔鶴「間、踏んでるわよ?」
瑞鶴「あっ……れ、練習だからいいの!」
翔鶴「ちょっと集中しなさい」
瑞鶴「……はい」
瑞鶴「どうぞ、翔鶴姉。点てるのは上手に出来てるはずよ」
翔鶴「最初、ミキサーみたいにかき混ぜてたのは誰だったかしら?」
瑞鶴「ちゃんと今は八の字で飛び散らないようにしてるってば……」
翔鶴「じゃあ、お点前頂戴致します。――――うん、ダマもないし、粉とお湯の分量もちゃんとしてるわね」
瑞鶴「やった! 翔鶴姉に褒められた!」
翔鶴「後は、提督の前で緊張しないかどうかが心配だわ……」
瑞鶴「だ、大丈夫だよ、きっと……多分」
――――後日、提督を交えた時。
提督「――アッチィィィィ!?」
瑞鶴「うわっ、ごめん提督さん!」
翔鶴(準備早すぎて茶釜が熱かった上に、つまずいて頭からかけるなんて……はぁ)
――――翔鶴姉、どうしよう!?
――――とにかく、水屋でタオル濡らして来て。
――――分かったっ、とっとっとっとおっ!?
――――……あの茶碗、八十万はするのに……。
146: 2014/06/12(木) 00:32:59.42 ID:6PzTFwiAO
――――提督執務室。
名取「あ、あの……」
提督「ん? どうした?」
名取「手編みのマフラーとか、手編みの手袋って、重いって思いますか?」
提督「あぁ、そういう話は良く聞くな。手編みとか手作りってのは、気持ちが込められてるって感覚が強い」
名取「提督さんも、そう感じちゃいますか?」
提督「そうだな……貰う側と渡す側の意識の問題だし、俺は少なくともお前達から受け取れば嬉しいぞ?」
名取「……ホントに?」
提督「嘘なんて吐いてどうする。媚薬や筋弛緩剤を混ぜたチョコとかは勘弁願いたいがな」
名取「じゃあ、あの、その……コレ!」
提督(コレは――手編みのマフラーか)
名取「きょ、去年も渡そうと思ったんですが、どうしても渡せなくて……」
提督「もう結構長い付き合いになるのに、遠慮し過ぎなんだよ、お前は」
名取「重い女って思われたら嫌われちゃうんじゃないかって、怖かったんです」
提督「それで、今日は何で言えたんだ?」
名取「朝、提督さんが寒そうにしてるのを見かけて、風邪引いたらどうしようって考えたら居ても立ってもいられなくて、それで……」
提督「――今、巻いてみていいか?」
名取「え? あの、室内だし暖房点いてますよ?」
提督「暖房は消す。寒くなるからマフラー巻く。何の問題も無い」
名取「それじゃ本末転倒になっちゃいます……」
提督「ついでにお前が抱き着いてくれたら暖かくなるんだが、嫌か?」
名取「えっ!? あ、あの、嫌とかじゃなくて――抱き着いても、いいの?」
提督「早くしてくれ。マフラーで顔と首は暖かいが、身体は寒い」
名取「……うん」
提督「――ん、暖かくなった。名取にこういう事してやるの、初めてだよな?」
名取「傍で見てられれば、満足、だったから」
提督「少しはワガママ言ったり、して欲しい事を言ったりしていいんだぞ?」
名取「じゃあ……今日は1日、このまま抱き締めてて下さい」
提督「分かった、明日までずっとこうしててやる」
――――夜戦も、が、頑張ります!
――――無理はしなくていいからな?
――――して欲しい事、言っていいってあなたが言ったんですよ……?
――――お、お手柔らかに頼む。
名取「あ、あの……」
提督「ん? どうした?」
名取「手編みのマフラーとか、手編みの手袋って、重いって思いますか?」
提督「あぁ、そういう話は良く聞くな。手編みとか手作りってのは、気持ちが込められてるって感覚が強い」
名取「提督さんも、そう感じちゃいますか?」
提督「そうだな……貰う側と渡す側の意識の問題だし、俺は少なくともお前達から受け取れば嬉しいぞ?」
名取「……ホントに?」
提督「嘘なんて吐いてどうする。媚薬や筋弛緩剤を混ぜたチョコとかは勘弁願いたいがな」
名取「じゃあ、あの、その……コレ!」
提督(コレは――手編みのマフラーか)
名取「きょ、去年も渡そうと思ったんですが、どうしても渡せなくて……」
提督「もう結構長い付き合いになるのに、遠慮し過ぎなんだよ、お前は」
名取「重い女って思われたら嫌われちゃうんじゃないかって、怖かったんです」
提督「それで、今日は何で言えたんだ?」
名取「朝、提督さんが寒そうにしてるのを見かけて、風邪引いたらどうしようって考えたら居ても立ってもいられなくて、それで……」
提督「――今、巻いてみていいか?」
名取「え? あの、室内だし暖房点いてますよ?」
提督「暖房は消す。寒くなるからマフラー巻く。何の問題も無い」
名取「それじゃ本末転倒になっちゃいます……」
提督「ついでにお前が抱き着いてくれたら暖かくなるんだが、嫌か?」
名取「えっ!? あ、あの、嫌とかじゃなくて――抱き着いても、いいの?」
提督「早くしてくれ。マフラーで顔と首は暖かいが、身体は寒い」
名取「……うん」
提督「――ん、暖かくなった。名取にこういう事してやるの、初めてだよな?」
名取「傍で見てられれば、満足、だったから」
提督「少しはワガママ言ったり、して欲しい事を言ったりしていいんだぞ?」
名取「じゃあ……今日は1日、このまま抱き締めてて下さい」
提督「分かった、明日までずっとこうしててやる」
――――夜戦も、が、頑張ります!
――――無理はしなくていいからな?
――――して欲しい事、言っていいってあなたが言ったんですよ……?
――――お、お手柔らかに頼む。
154: 2014/06/12(木) 11:35:39.14 ID:6PzTFwiAO
――――提督執務室。
提督「比叡」
比叡「どうしました?」
提督「自分で食える」
比叡「金剛姉様があーんしたって言ってました。私もしたいです!」
提督「こら、押さえ付けんな」
比叡「気合い! 入れて! 行きます!」
提督「こんな事に気合いはいらん!」
比叡「抵抗したって無駄ですよ。司令が私より力が弱いの知ってるんだから」
提督「分かった、分かったから!」
比叡「じゃあ、あーんして下さい」
提督「……あーん」
比叡「はい、たくさん召し上がって下さい」
提督「――ん、美味い」
比叡「今日は夏バテ対策に、夏野菜をたっぷり入れてみました」
提督「カレーだけは本当にバリエーション豊富だな。玉子焼きは焼けないのに」
比叡「れ、練習はしてるんですよっ!? ただ、何故か焦げたり変色したり叫んだりするだけで……」
提督「最後がなけりゃ笑って済ませてやれるんだがな……」
比叡「と、とにかく今はカレー食べて下さい! はい、あーん」
提督「全部それで食わせる気か、人参も乗っけろ」
比叡「人参ですね、どうぞ!」
提督「スプーンを勢いよく突き出すな! 喉に刺さる!――金剛をお前から奪った俺で、良かったのか?」
比叡「……喉、渇きませんか?」
提督「渇いては来たが今は――んぅ!?」
比叡「んむ、ちゅぱ……ふぅ……喉、潤いましたか?」
提督「お、おまっ、いきなり口移しで飲ませる奴があるか!」
比叡「――私は、司令もお姉様も大好きです。だから、今のこの関係にむしろほっとしてます。榛名や霧島だって、きっと同じ様に思ってますよ」
提督「……そうか」
比叡「それで、あの、司令?」
提督「どうした?」
比叡「もう少し水、いりませんか?」
提督「それ、欲しいのお前じゃないのか?」
比叡「……欲しいって言ったら、飲ませてくれます?」
提督「カレー食いたい」
比叡「ヒェー!? そこは飲ませてくれるところじゃないんですかっ!?」
提督「冷める、勿体無い、後で好きなだけ飲ませてやるから我慢しろ」
比叡「っ!? そういうことならどうぞ! さぁ、さぁっ!」
提督「だからスプーンを突き出すなって言ってんだろっ!」
――――司令には、私も、金剛お姉様も、たくさん愛してもらいます!
――――分かったからもう普通に食べさせてくれっ!
提督「比叡」
比叡「どうしました?」
提督「自分で食える」
比叡「金剛姉様があーんしたって言ってました。私もしたいです!」
提督「こら、押さえ付けんな」
比叡「気合い! 入れて! 行きます!」
提督「こんな事に気合いはいらん!」
比叡「抵抗したって無駄ですよ。司令が私より力が弱いの知ってるんだから」
提督「分かった、分かったから!」
比叡「じゃあ、あーんして下さい」
提督「……あーん」
比叡「はい、たくさん召し上がって下さい」
提督「――ん、美味い」
比叡「今日は夏バテ対策に、夏野菜をたっぷり入れてみました」
提督「カレーだけは本当にバリエーション豊富だな。玉子焼きは焼けないのに」
比叡「れ、練習はしてるんですよっ!? ただ、何故か焦げたり変色したり叫んだりするだけで……」
提督「最後がなけりゃ笑って済ませてやれるんだがな……」
比叡「と、とにかく今はカレー食べて下さい! はい、あーん」
提督「全部それで食わせる気か、人参も乗っけろ」
比叡「人参ですね、どうぞ!」
提督「スプーンを勢いよく突き出すな! 喉に刺さる!――金剛をお前から奪った俺で、良かったのか?」
比叡「……喉、渇きませんか?」
提督「渇いては来たが今は――んぅ!?」
比叡「んむ、ちゅぱ……ふぅ……喉、潤いましたか?」
提督「お、おまっ、いきなり口移しで飲ませる奴があるか!」
比叡「――私は、司令もお姉様も大好きです。だから、今のこの関係にむしろほっとしてます。榛名や霧島だって、きっと同じ様に思ってますよ」
提督「……そうか」
比叡「それで、あの、司令?」
提督「どうした?」
比叡「もう少し水、いりませんか?」
提督「それ、欲しいのお前じゃないのか?」
比叡「……欲しいって言ったら、飲ませてくれます?」
提督「カレー食いたい」
比叡「ヒェー!? そこは飲ませてくれるところじゃないんですかっ!?」
提督「冷める、勿体無い、後で好きなだけ飲ませてやるから我慢しろ」
比叡「っ!? そういうことならどうぞ! さぁ、さぁっ!」
提督「だからスプーンを突き出すなって言ってんだろっ!」
――――司令には、私も、金剛お姉様も、たくさん愛してもらいます!
――――分かったからもう普通に食べさせてくれっ!
157: 2014/06/12(木) 12:19:25.41 ID:6PzTFwiAO
――――大阪。
赤城「提督! アレ、アレをお願いします!」
提督「買ってやるから落ち着け! 引っ張られたら転ける!」
赤城「一航戦赤城、目標を目の前にしてジッとしてなどいられません!」
提督「たこ焼きを前にカッコイイ事言ってんじゃねぇ!」
――――京都。
赤城「この和菓子、お持ち帰りで三十箱お願いします」
提督「お前の場合は持ち帰りじゃなくて食べ帰りだろ」
赤城「それは別にもう三十箱お願いします」
提督「来月のカード請求額見たくなくなってきた……」
赤城「提督、ここで食べる生菓子も八十個お願いします」
提督「店員さん、生菓子ここに並んでるの全部で九十個あります?――はい、食べますからお願いします」
赤城「提督も召し上がるんですか?」
提督「こうなりゃヤケだ。後で加賀には赤城が食ったと言えば、俺は怒られずに済む」
赤城「しっかり撮ってありますので、ご心配には及びません」
提督「お前は俺に何か恨みでもあんのか……」
――――奈良。
提督「鹿煎餅食うなよ?」
赤城「あまり美味しくなかったのでいりません」
提督(既に味見済みか……)
赤城「それよりもみかさが食べたいです」
提督「ジャンボみかさってのがあるから、それ食っとけ」
赤城「ジャンボみかさ……? アレが普通サイズで、小さいのは子供用とかでは無かったのですか?」
提督「そんなわけあるか!」
――――神戸。
赤城「提督、お願いがあります」
提督「肉まんの追加は流石にやめろ。せめてごま団子とかにしとけ」
赤城「はりま焼が食べたいです」
提督「既に気持ちは次に行く場所に移ってたか……」
赤城「神戸牛はその後でお願いしますね?」
提督「もう好きにしろ、とことん付き合ってやるから」
――――やはり一人より二人で食べる方が美味しいですね。
――――……そうか。
赤城「提督! アレ、アレをお願いします!」
提督「買ってやるから落ち着け! 引っ張られたら転ける!」
赤城「一航戦赤城、目標を目の前にしてジッとしてなどいられません!」
提督「たこ焼きを前にカッコイイ事言ってんじゃねぇ!」
――――京都。
赤城「この和菓子、お持ち帰りで三十箱お願いします」
提督「お前の場合は持ち帰りじゃなくて食べ帰りだろ」
赤城「それは別にもう三十箱お願いします」
提督「来月のカード請求額見たくなくなってきた……」
赤城「提督、ここで食べる生菓子も八十個お願いします」
提督「店員さん、生菓子ここに並んでるの全部で九十個あります?――はい、食べますからお願いします」
赤城「提督も召し上がるんですか?」
提督「こうなりゃヤケだ。後で加賀には赤城が食ったと言えば、俺は怒られずに済む」
赤城「しっかり撮ってありますので、ご心配には及びません」
提督「お前は俺に何か恨みでもあんのか……」
――――奈良。
提督「鹿煎餅食うなよ?」
赤城「あまり美味しくなかったのでいりません」
提督(既に味見済みか……)
赤城「それよりもみかさが食べたいです」
提督「ジャンボみかさってのがあるから、それ食っとけ」
赤城「ジャンボみかさ……? アレが普通サイズで、小さいのは子供用とかでは無かったのですか?」
提督「そんなわけあるか!」
――――神戸。
赤城「提督、お願いがあります」
提督「肉まんの追加は流石にやめろ。せめてごま団子とかにしとけ」
赤城「はりま焼が食べたいです」
提督「既に気持ちは次に行く場所に移ってたか……」
赤城「神戸牛はその後でお願いしますね?」
提督「もう好きにしろ、とことん付き合ってやるから」
――――やはり一人より二人で食べる方が美味しいですね。
――――……そうか。
166: 2014/06/13(金) 00:19:22.49 ID:4Wq2RwOAO
――――陶器店。
「すいません、わざわざこんな買い物に付き合って頂いて」
「俺を含めて全員世話になりっぱなしだからな、買い物に付き合うぐらい苦じゃないさ。それに、たまには二人で出掛けるのもいいもんだ」
「……はい、そうですね」
「それで、今日のお目当ては何なんだ?」
「実は先日、龍驤がやけ酒を飲んでいる時に徳利を二本壊してしまいまして、その補充を」
(理由が容易に想像できるな……)
「数を揃えておかないと、来る子達も多いので、洗うのが追い付かないんです」
「すまんな、畑の世話から個人の頼み事まで引き受けてもらっている上に、居酒屋で愚痴聞きまでさせて」
「いいんですよ、全部好きでやっていることですから。お店を開くのは前からの夢でしたし、許可して頂いたのは本当に感謝しています」
「それだけ懐が深いと、“お艦”と呼ばれても仕方ないかもしれんな」
「うふふ、なら旦那様が居ないといけませんね」
「加賀や赤城が娘とか背筋が寒いぞ……」
「毎日が楽しいですよ、きっと」
「あぁ、それは間違いない」
「――あら、この徳利、良いですね」
「船と波の絵か……うん、いいんじゃないか?」
「じゃあこれに決めます」
「会計は俺が払うよ」
「でも、これは私のお店の物ですから……」
「ん? “二人の店”じゃなかったか?」
「あら、覚えていらしたんですね。滅多にお店に顔を出して下さらないから、一人で店はやってくれと思っているものだとばかり……」
「うぐっ……そ、その日その日の秘書艦を蔑ろにする訳にはいかなくてだな、その、何だ、すまん」
「ふふっ、冗談です。あなたがそんな薄情な方だなんて思っていませんよ」
「鳳翔にそういうことを言われると、罪悪感が津波の様に押し寄せてくるからやめてくれ」
「でも、店に来て頂きたいのは本当ですよ?」
「飲める奴が秘書艦の日は、誘って乗り気なら連れていく」
「よろしくお願いしますね」
「――とりあえず、この徳利で今日は二人で飲むか」
「……はい、飲み過ぎても大丈夫なように、帰ったら布団を用意しておきます」
「そりゃ安心だ」
――――お帰りなさい、あなた。
――――ただいま、鳳翔。
――――……ちょっと、気恥ずかしいですね。
――――……俺もだ。
「すいません、わざわざこんな買い物に付き合って頂いて」
「俺を含めて全員世話になりっぱなしだからな、買い物に付き合うぐらい苦じゃないさ。それに、たまには二人で出掛けるのもいいもんだ」
「……はい、そうですね」
「それで、今日のお目当ては何なんだ?」
「実は先日、龍驤がやけ酒を飲んでいる時に徳利を二本壊してしまいまして、その補充を」
(理由が容易に想像できるな……)
「数を揃えておかないと、来る子達も多いので、洗うのが追い付かないんです」
「すまんな、畑の世話から個人の頼み事まで引き受けてもらっている上に、居酒屋で愚痴聞きまでさせて」
「いいんですよ、全部好きでやっていることですから。お店を開くのは前からの夢でしたし、許可して頂いたのは本当に感謝しています」
「それだけ懐が深いと、“お艦”と呼ばれても仕方ないかもしれんな」
「うふふ、なら旦那様が居ないといけませんね」
「加賀や赤城が娘とか背筋が寒いぞ……」
「毎日が楽しいですよ、きっと」
「あぁ、それは間違いない」
「――あら、この徳利、良いですね」
「船と波の絵か……うん、いいんじゃないか?」
「じゃあこれに決めます」
「会計は俺が払うよ」
「でも、これは私のお店の物ですから……」
「ん? “二人の店”じゃなかったか?」
「あら、覚えていらしたんですね。滅多にお店に顔を出して下さらないから、一人で店はやってくれと思っているものだとばかり……」
「うぐっ……そ、その日その日の秘書艦を蔑ろにする訳にはいかなくてだな、その、何だ、すまん」
「ふふっ、冗談です。あなたがそんな薄情な方だなんて思っていませんよ」
「鳳翔にそういうことを言われると、罪悪感が津波の様に押し寄せてくるからやめてくれ」
「でも、店に来て頂きたいのは本当ですよ?」
「飲める奴が秘書艦の日は、誘って乗り気なら連れていく」
「よろしくお願いしますね」
「――とりあえず、この徳利で今日は二人で飲むか」
「……はい、飲み過ぎても大丈夫なように、帰ったら布団を用意しておきます」
「そりゃ安心だ」
――――お帰りなさい、あなた。
――――ただいま、鳳翔。
――――……ちょっと、気恥ずかしいですね。
――――……俺もだ。
168: 2014/06/13(金) 02:03:46.21 ID:4Wq2RwOAO
――――提督執務室。
「おはよ、クソ提督」
「おはよう曙、早速だが私服に着替えて来い」
「な、何でよ。仕事はどうすんのよクソ提督」
「昨日漣がお前の為にって物凄い勢いで終わらせたから、ほぼ無い」
(アイツ、余計な事を……)
「ここに居てもすること無いし、ケーキでも食べに行くか」
「……うん」
「おはよ、クソ提督」
「おはよう曙、早速だが私服に着替えて来い」
「な、何でよ。仕事はどうすんのよクソ提督」
「昨日漣がお前の為にって物凄い勢いで終わらせたから、ほぼ無い」
(アイツ、余計な事を……)
「ここに居てもすること無いし、ケーキでも食べに行くか」
「……うん」
169: 2014/06/13(金) 02:05:04.70 ID:4Wq2RwOAO
――――街、大通り。
「――えへへっ」
「最近はよく笑うようになったよな」
「何さ、笑ったら悪い?」
「いや、笑ってる方が可愛いし、俺も嬉しい」
「……ふーん」
「そういえば、その服って俺が買ったヤツだな。後、帽子と靴――っていうか全部そうか」
「た、たまたま合わせてたらこうなったのよ。ジロジロ見んなこのクソ提督!」
「手を繋ぐのをやめて逃げれば、俺に見られずに済むぞ?」
「うっ……うーーーー!」
「やめろ、叩くな、悪かった、痛い、痛いって」
「……手を放して欲しいなら、そう言えばいいでしょ」
「涙目で睨むなよ。ほら、俺が悪かったから機嫌直せ」
「あっ……あ、頭なんか撫でられたって、嬉しくなんか無いわよ」
「じゃあ、やめた方がいいか?」
「やめていいなんて一言も言ってないでしょ、このクソ提督!」
「抱き締めてやりたいところだが、外だから勘弁な」
「……帰ったら、いっぱいだからね?」
「嫌がっても離さないから覚悟しとけ」
「――約束、だからね」
(この顔を見れるのは俺だけ、か)
「……やっぱり、お前は笑ってる方がいいな」
「あっ、うっ、いきなり真顔でそういう事言わないでよ……」
「帽子で隠すな、見えん」
「こっち見んなこっち見んなこっち見んなー!」
「恥ずかしがるのも可愛いな」
「だから可愛いって言うのやめてってば!」
「キュートならいいのか? プリティーとかでもいいぞ」
「流石にからかってるの丸分かりよっ!」
「残念だったな、全部本音だ」
「ちょっと黙れクソ提督!」
「断る」
――――……可愛いって言ってくれて、ありがと。
――――うん、やっぱりここで抱き締めるか。
――――だ・か・ら、恥ずかしがってるの分かっててやってるでしょ、このクソ提督!
――――(手をギュッと握り締めながら言われても、全然迫力無いな)
「――えへへっ」
「最近はよく笑うようになったよな」
「何さ、笑ったら悪い?」
「いや、笑ってる方が可愛いし、俺も嬉しい」
「……ふーん」
「そういえば、その服って俺が買ったヤツだな。後、帽子と靴――っていうか全部そうか」
「た、たまたま合わせてたらこうなったのよ。ジロジロ見んなこのクソ提督!」
「手を繋ぐのをやめて逃げれば、俺に見られずに済むぞ?」
「うっ……うーーーー!」
「やめろ、叩くな、悪かった、痛い、痛いって」
「……手を放して欲しいなら、そう言えばいいでしょ」
「涙目で睨むなよ。ほら、俺が悪かったから機嫌直せ」
「あっ……あ、頭なんか撫でられたって、嬉しくなんか無いわよ」
「じゃあ、やめた方がいいか?」
「やめていいなんて一言も言ってないでしょ、このクソ提督!」
「抱き締めてやりたいところだが、外だから勘弁な」
「……帰ったら、いっぱいだからね?」
「嫌がっても離さないから覚悟しとけ」
「――約束、だからね」
(この顔を見れるのは俺だけ、か)
「……やっぱり、お前は笑ってる方がいいな」
「あっ、うっ、いきなり真顔でそういう事言わないでよ……」
「帽子で隠すな、見えん」
「こっち見んなこっち見んなこっち見んなー!」
「恥ずかしがるのも可愛いな」
「だから可愛いって言うのやめてってば!」
「キュートならいいのか? プリティーとかでもいいぞ」
「流石にからかってるの丸分かりよっ!」
「残念だったな、全部本音だ」
「ちょっと黙れクソ提督!」
「断る」
――――……可愛いって言ってくれて、ありがと。
――――うん、やっぱりここで抱き締めるか。
――――だ・か・ら、恥ずかしがってるの分かっててやってるでしょ、このクソ提督!
――――(手をギュッと握り締めながら言われても、全然迫力無いな)
170: 2014/06/13(金) 02:11:13.61 ID:4Wq2RwOAO
もうちょっと糖分増し増しにしたかったが……今の私にはコレが限界だった……
寝ます、リクエストがあればゆっくりと拾っていきますので、書き込んでおいて下さい
ネタストックは
・赤城さん、一航戦モード
・荒潮、司令官に全力アピール
・文月、誘拐
などなど
寝ます、リクエストがあればゆっくりと拾っていきますので、書き込んでおいて下さい
ネタストックは
・赤城さん、一航戦モード
・荒潮、司令官に全力アピール
・文月、誘拐
などなど
177: 2014/06/13(金) 04:47:09.36 ID:4Wq2RwOAO
――――提督執務室。
(司令官に膝枕司令官に膝枕司令官に膝枕!)
「吹雪、顔がにやけすぎて何か凄いことになってるぞ」
「はっ!? す、すいません司令官。こうして司令官に膝枕出来るのが凄く嬉しくて……」
「重くないか?」
「重くなんかないです。むしろ、一生このままでもいいぐらいです」
「それは俺が困る」
「で、ですよね、加賀さんじゃなくて私なんかの膝枕じゃ……」
「抱き締めたり出来ないし、俺が吹雪に膝枕も出来ないんだぞ?」
「そんなの嫌です! 今すぐ位置の交代を要求します! もしくはお姫様抱っこも可です!」
「“今日は私が1日膝枕しますからゆっくりしてて下さいね”、とか言ってなかったか?」
「あうっ……ダメ、ですか?」
「そんな捨てられた子犬みたいな目すんな。――ほれ、交代だ」
「よいしょっと……コレが司令官の膝枕……えへへ、えへへへへ」
「また顔が緩んでるぞ吹雪ー、後は撫ででもしたら満足か?」
「はい、撫でて下さい司令官」
「――髪、サラサラで気持ち良いな」
(このまま寝ちゃいそうなぐらい気持ち良くて幸せ……)
「寝ても良いが、イタズラするぞー?」
「い、イタズラ!?」
「よし、目が覚めたな。朝から何も食べてないのに膝で寝られたら堪らん」
「イタズラの内容について、詳しく教えて下さい司令官。内容によっては今から寝ます」
「寝てる間にイタズラするって言われたら、ちょっとは嫌そうにしろよ……。寝たらな」
「寝たら?」
「額にマジックでフユキって書いてやる」
「せめて書くなら吹雪って書いてくださいよ! 司令官のイジワル!」
「寝てる間にキス、して欲しいのか?」
「……出来れば、起きてる間がいいです」
「じゃあ、今するか」
「えっ、あの、急には――むぅ!?」
「んっ……ちゅ……」
「んー! んーー!……んぅ」
「――ふぅ。コレで、完全に目が覚めたか?」
「しれぃかぁん、もっとぉ……」
(あっヤバ、やり過ぎた……)
「キスはまた夜に、今はダメだ」
「むー……じゃあぎゅうってして下さい」
「こうか?」
「――ふへへ、司令官、大好きです」
「……俺もだよ、吹雪」
(司令官に膝枕司令官に膝枕司令官に膝枕!)
「吹雪、顔がにやけすぎて何か凄いことになってるぞ」
「はっ!? す、すいません司令官。こうして司令官に膝枕出来るのが凄く嬉しくて……」
「重くないか?」
「重くなんかないです。むしろ、一生このままでもいいぐらいです」
「それは俺が困る」
「で、ですよね、加賀さんじゃなくて私なんかの膝枕じゃ……」
「抱き締めたり出来ないし、俺が吹雪に膝枕も出来ないんだぞ?」
「そんなの嫌です! 今すぐ位置の交代を要求します! もしくはお姫様抱っこも可です!」
「“今日は私が1日膝枕しますからゆっくりしてて下さいね”、とか言ってなかったか?」
「あうっ……ダメ、ですか?」
「そんな捨てられた子犬みたいな目すんな。――ほれ、交代だ」
「よいしょっと……コレが司令官の膝枕……えへへ、えへへへへ」
「また顔が緩んでるぞ吹雪ー、後は撫ででもしたら満足か?」
「はい、撫でて下さい司令官」
「――髪、サラサラで気持ち良いな」
(このまま寝ちゃいそうなぐらい気持ち良くて幸せ……)
「寝ても良いが、イタズラするぞー?」
「い、イタズラ!?」
「よし、目が覚めたな。朝から何も食べてないのに膝で寝られたら堪らん」
「イタズラの内容について、詳しく教えて下さい司令官。内容によっては今から寝ます」
「寝てる間にイタズラするって言われたら、ちょっとは嫌そうにしろよ……。寝たらな」
「寝たら?」
「額にマジックでフユキって書いてやる」
「せめて書くなら吹雪って書いてくださいよ! 司令官のイジワル!」
「寝てる間にキス、して欲しいのか?」
「……出来れば、起きてる間がいいです」
「じゃあ、今するか」
「えっ、あの、急には――むぅ!?」
「んっ……ちゅ……」
「んー! んーー!……んぅ」
「――ふぅ。コレで、完全に目が覚めたか?」
「しれぃかぁん、もっとぉ……」
(あっヤバ、やり過ぎた……)
「キスはまた夜に、今はダメだ」
「むー……じゃあぎゅうってして下さい」
「こうか?」
「――ふへへ、司令官、大好きです」
「……俺もだよ、吹雪」
194: 2014/06/13(金) 15:09:43.08 ID:4Wq2RwOAO
――――映画館。
「何が見たいんだ?」
「えっと、アレ、アレが見たい!」
(……どう考えても純愛ラブストーリーだよな、アレ)
「一人前のレディーならこういう映画が相応しいわよね」
「一人前のレディーなら、ここは男に見る映画を任せるのもありだと思わないか?」
「し、司令官がそう言うならそれでもいいわ」
「そうか、じゃあ夕張から勧められたあの映画を今日は見るとしよう」
(あっ、何時も夕張さんが見せてくれるアニメの映画版……)
「子供向けのアニメ映画なんて興味ないけど、司令官が見たいなら一人前のレディーとして付き合うわ」
「ありがとうございますお嬢さん。さて、じゃあチケット買いに行くか」
――――チケット売り場。
「この映画の券二枚」
「大人一枚、小学生一枚でよろしいですか?」
「いや、大人二枚で」
「――かしこまりました。では大人二枚で3600円になります」
「はい、どうも」
「司令官、あの、良かったの……?」
「ん? 何がだ?」
「料金、高くなっちゃったわ」
「一人前のレディーなんだろ? なら、大人料金じゃないとな」
「――うん、ありがと、司令官」
「何が見たいんだ?」
「えっと、アレ、アレが見たい!」
(……どう考えても純愛ラブストーリーだよな、アレ)
「一人前のレディーならこういう映画が相応しいわよね」
「一人前のレディーなら、ここは男に見る映画を任せるのもありだと思わないか?」
「し、司令官がそう言うならそれでもいいわ」
「そうか、じゃあ夕張から勧められたあの映画を今日は見るとしよう」
(あっ、何時も夕張さんが見せてくれるアニメの映画版……)
「子供向けのアニメ映画なんて興味ないけど、司令官が見たいなら一人前のレディーとして付き合うわ」
「ありがとうございますお嬢さん。さて、じゃあチケット買いに行くか」
――――チケット売り場。
「この映画の券二枚」
「大人一枚、小学生一枚でよろしいですか?」
「いや、大人二枚で」
「――かしこまりました。では大人二枚で3600円になります」
「はい、どうも」
「司令官、あの、良かったの……?」
「ん? 何がだ?」
「料金、高くなっちゃったわ」
「一人前のレディーなんだろ? なら、大人料金じゃないとな」
「――うん、ありがと、司令官」
195: 2014/06/13(金) 15:10:13.74 ID:4Wq2RwOAO
――――シアター内。
「席は……ここと、ここだな」
「先に司令官が座っていいわ」
「こういう時はレディーを先に座らせるものだろ?」
「暁は司令官が座ったら座るからいいの」「なら、先に座るぞ」
「――じゃあ、暁も座るわね」
「っと……なぁ、暁」
「何?」
「座り心地はどうだ?」
「一人前のレディーに相応しい、最高の座り心地だわ」
「そっか、ジュース溢さないように気を付けろよ?」
「もう子供じゃないんだから大丈夫よ!」
(膝に乗りながらだと説得力皆無だな。まぁ、溢しても拭けばいいか)
「司令官」
「何だ?」
「見てる間、ずっと抱き締めててもいいんだからね?」
「そりゃ嬉しいな、有り難くそうさせてもらう」
「――ふぅ……じゃ、じゃあ手が塞がってる司令官には、暁がポップコーンを食べさせてあげるわね。はい、あーん」
「ん、サンキュ」
「一人前のレディーならこれぐらい当然よ」
「あぁ、そうだな。そろそろ始まるみたいだから前向いといた方がいいぞ」
「わ、分かってるわよそのくらい」
(今一瞬、映画と俺の顔と悩んだな。さて、この周囲からの視線を一時間半堪えるとするか……)
「席は……ここと、ここだな」
「先に司令官が座っていいわ」
「こういう時はレディーを先に座らせるものだろ?」
「暁は司令官が座ったら座るからいいの」「なら、先に座るぞ」
「――じゃあ、暁も座るわね」
「っと……なぁ、暁」
「何?」
「座り心地はどうだ?」
「一人前のレディーに相応しい、最高の座り心地だわ」
「そっか、ジュース溢さないように気を付けろよ?」
「もう子供じゃないんだから大丈夫よ!」
(膝に乗りながらだと説得力皆無だな。まぁ、溢しても拭けばいいか)
「司令官」
「何だ?」
「見てる間、ずっと抱き締めててもいいんだからね?」
「そりゃ嬉しいな、有り難くそうさせてもらう」
「――ふぅ……じゃ、じゃあ手が塞がってる司令官には、暁がポップコーンを食べさせてあげるわね。はい、あーん」
「ん、サンキュ」
「一人前のレディーならこれぐらい当然よ」
「あぁ、そうだな。そろそろ始まるみたいだから前向いといた方がいいぞ」
「わ、分かってるわよそのくらい」
(今一瞬、映画と俺の顔と悩んだな。さて、この周囲からの視線を一時間半堪えるとするか……)
196: 2014/06/13(金) 15:10:44.27 ID:4Wq2RwOAO
――――カフェ。
「映画、面白かったか?」
「ま、まぁまぁだったわ」
「そうか」
(身を乗り出したり、腕を振り上げたりしてたのは触れないでおいてやろう)
「お待たせしました。カップル限定……あの、お連れ様は?」
「この膝の上の子ですが、何か問題が?」
「あっ、いえ、あの、失礼しました。こちらがカップル限定メニューのパフェとトロピカルジュースのセットでございます」
「どうもー、じゃあ食べるか」
「あーん」
「いきなり口開けてスタンバイかよ……ほら、アイス」
「はむ――んー、甘くて美味しいわ。次は司令官に食べさせてあげるわね?」
「はいはい、あーん」
(鈴谷さんが言ってたみたいに、このポッキーを口にくわえて……)
「んー」
「っ!? アホ! 流石に出来るか!」
「い、一人前のレディーならこのぐらい当然って聞いたわ!」
「……このカップル用のジュースを二人で飲む。それで勘弁してくれ」
「むぅ……ちょっと不満だけど、それで許してあげてもいいわ」
(地味にコレも周囲の視線が痛いがな)
「――暁がもっと大きくなったら、その時はしてくれる?」
「……あぁ」
――――じゃあ今はコレで我慢してあげるわね、ちゅっ。
――――(頬ならまだ――ってやっぱり視線が痛い!)
「映画、面白かったか?」
「ま、まぁまぁだったわ」
「そうか」
(身を乗り出したり、腕を振り上げたりしてたのは触れないでおいてやろう)
「お待たせしました。カップル限定……あの、お連れ様は?」
「この膝の上の子ですが、何か問題が?」
「あっ、いえ、あの、失礼しました。こちらがカップル限定メニューのパフェとトロピカルジュースのセットでございます」
「どうもー、じゃあ食べるか」
「あーん」
「いきなり口開けてスタンバイかよ……ほら、アイス」
「はむ――んー、甘くて美味しいわ。次は司令官に食べさせてあげるわね?」
「はいはい、あーん」
(鈴谷さんが言ってたみたいに、このポッキーを口にくわえて……)
「んー」
「っ!? アホ! 流石に出来るか!」
「い、一人前のレディーならこのぐらい当然って聞いたわ!」
「……このカップル用のジュースを二人で飲む。それで勘弁してくれ」
「むぅ……ちょっと不満だけど、それで許してあげてもいいわ」
(地味にコレも周囲の視線が痛いがな)
「――暁がもっと大きくなったら、その時はしてくれる?」
「……あぁ」
――――じゃあ今はコレで我慢してあげるわね、ちゅっ。
――――(頬ならまだ――ってやっぱり視線が痛い!)
198: 2014/06/13(金) 18:25:00.10 ID:4Wq2RwOAO
――――プール。
「水、冷たくて気持ち良い……」
「海とはまた違った良さがあるよな」
「ここなら溺れても、すぐに引き揚げてもらえます」
「縁起でもない事言うのはやめろ。それに、艦娘が足つって溺れたとか笑い話にもならん」
「ふふっ、それもそうね。――あっ提督、一緒にアレ滑りましょうよ」
「ウォータースライダーか、いいぞ」
「じゃあ早く行きましょ」
「あぁ」
――――ウォータースライダー。
「しっかり掴んでてね?」
「分かってるよ」
「二航戦蒼龍、行きます!」
――――ウォータースライダー、着水地点。
「きゃぁぁぁぁっ!」
「うわぷっ!?」
(抜け出すタイミングミスった! 蒼龍、早く水上にっ!)
(――水中で人からは見えないし、抱き着いてみよっかな)
(息が! 息がっ!?)
(あっ抱き締め返してくれた。嬉しいなぁ……)
(氏ぬ! 氏ぬーっ!)
(アレ? 何か顔色が……溺れかけてる!?)
「――ぶはっ!? はぁ、はぁ、あー氏ぬかと思った」
「ごめんなさい! 苦しがってるんだと思わなくって……」
「まぁ、あんなに嬉しそうにしてくれると嬉し――蒼龍!」
「きゃっ!? あの、提督? 恥ずかしいので抱き締めるならまた水中とか、帰ってからベッドでたっぷり……」
「無いぞ」
「へ?」
「水着の上が、無い」
「――あっ、あぁっ……きゃあぁぁぁぁっ!?」
「落ち着け、動くな、見えるから」
「やだ! やだやだ! 見られたくないー!」
「だからって押し付けるなっ! 探すのに集中出来ん!」
「提督以外に見られるのやーだー!」
「子供じゃないんだから落ち着け、頼む、俺も男だから色々とキツい」
「……興奮、する?」
「する。するから押し付けるのは――何でさっきより力強めてるんだよ!?」
「弾力なら飛龍にも負けません」
「そんなこと言ってる場合か!……あっアレだ、拾うからそのままこっち来い」
――――……当たってる。
――――お互い様だからスルーしろ。
「水、冷たくて気持ち良い……」
「海とはまた違った良さがあるよな」
「ここなら溺れても、すぐに引き揚げてもらえます」
「縁起でもない事言うのはやめろ。それに、艦娘が足つって溺れたとか笑い話にもならん」
「ふふっ、それもそうね。――あっ提督、一緒にアレ滑りましょうよ」
「ウォータースライダーか、いいぞ」
「じゃあ早く行きましょ」
「あぁ」
――――ウォータースライダー。
「しっかり掴んでてね?」
「分かってるよ」
「二航戦蒼龍、行きます!」
――――ウォータースライダー、着水地点。
「きゃぁぁぁぁっ!」
「うわぷっ!?」
(抜け出すタイミングミスった! 蒼龍、早く水上にっ!)
(――水中で人からは見えないし、抱き着いてみよっかな)
(息が! 息がっ!?)
(あっ抱き締め返してくれた。嬉しいなぁ……)
(氏ぬ! 氏ぬーっ!)
(アレ? 何か顔色が……溺れかけてる!?)
「――ぶはっ!? はぁ、はぁ、あー氏ぬかと思った」
「ごめんなさい! 苦しがってるんだと思わなくって……」
「まぁ、あんなに嬉しそうにしてくれると嬉し――蒼龍!」
「きゃっ!? あの、提督? 恥ずかしいので抱き締めるならまた水中とか、帰ってからベッドでたっぷり……」
「無いぞ」
「へ?」
「水着の上が、無い」
「――あっ、あぁっ……きゃあぁぁぁぁっ!?」
「落ち着け、動くな、見えるから」
「やだ! やだやだ! 見られたくないー!」
「だからって押し付けるなっ! 探すのに集中出来ん!」
「提督以外に見られるのやーだー!」
「子供じゃないんだから落ち着け、頼む、俺も男だから色々とキツい」
「……興奮、する?」
「する。するから押し付けるのは――何でさっきより力強めてるんだよ!?」
「弾力なら飛龍にも負けません」
「そんなこと言ってる場合か!……あっアレだ、拾うからそのままこっち来い」
――――……当たってる。
――――お互い様だからスルーしろ。
199: 2014/06/13(金) 18:27:56.15 ID:4Wq2RwOAO
とりあえず二つ、後はまた夜中に
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります