903: 2014/11/08(土) 20:45:27.91 ID:3ED/yUgL0
904: 2014/11/08(土) 20:46:18.17 ID:3ED/yUgL0
――――ハロウィン前日、食堂裏手。
「うん、良い出来です」
「(ねぇ大鯨、ハロウィンって何だったかしら……)」
「(……何でしょう)」
「臓物チョコに頭蓋骨キャンディー、手の形の苺ジャム入りマシュマロ、腸の形のチューペット。皆喜んでくれるといいんですけど」
「(リアルね)」
「(アレは、心臓でしょうか……)」
「間宮さん、大鯨、試食してみて下さい」
「「え」」
「遠慮しないでどうぞ、たくさんありますから」
「あ、ありがとう、頂くわね」
「い、いただきマス」
(押すと断面からジャムが……)
(美味しいのが逆に恐いです……)
「あっちにジャックランタンやシンプルなゴーストの形のキャンディーとかも作ってあるんですけど、何故かしっくりこなくって」
「ねぇ伊良湖、貴女的にはあっちとこっち、どっちをプレゼントとして貰ったら嬉しいかしら?」
「そうですね……この頭蓋骨キャンディーなんかは力作で完成度も高いですし、これを誰かからのプレゼントとして貰えたら私は嬉しいです」
「そ、そうなの、そう……」
「(間宮さん、どうしたらいいですかあ!?)」
「(駆逐艦の子達にトラウマを植え付けるのだけは何とか避けないといけないわ!)」
「伊良湖、これだけ作って疲れたわよね。後の袋詰めは私達でやるから少し休んでちょうだい」
「そうですね……朝も早かったですし、お言葉に甘えさせて頂きます」
「じゃあゆっくり休んで下さいね。お疲れ様でしたあ」
「――大鯨、あっちのを先に駆逐艦の子達用に袋詰めしましょう。心苦しいけど、軽巡洋艦以上の子達には犠牲になってもらうしかないわ」
「あ、味は美味しいから喜んで……もらえるといいなあ」
「うん、良い出来です」
「(ねぇ大鯨、ハロウィンって何だったかしら……)」
「(……何でしょう)」
「臓物チョコに頭蓋骨キャンディー、手の形の苺ジャム入りマシュマロ、腸の形のチューペット。皆喜んでくれるといいんですけど」
「(リアルね)」
「(アレは、心臓でしょうか……)」
「間宮さん、大鯨、試食してみて下さい」
「「え」」
「遠慮しないでどうぞ、たくさんありますから」
「あ、ありがとう、頂くわね」
「い、いただきマス」
(押すと断面からジャムが……)
(美味しいのが逆に恐いです……)
「あっちにジャックランタンやシンプルなゴーストの形のキャンディーとかも作ってあるんですけど、何故かしっくりこなくって」
「ねぇ伊良湖、貴女的にはあっちとこっち、どっちをプレゼントとして貰ったら嬉しいかしら?」
「そうですね……この頭蓋骨キャンディーなんかは力作で完成度も高いですし、これを誰かからのプレゼントとして貰えたら私は嬉しいです」
「そ、そうなの、そう……」
「(間宮さん、どうしたらいいですかあ!?)」
「(駆逐艦の子達にトラウマを植え付けるのだけは何とか避けないといけないわ!)」
「伊良湖、これだけ作って疲れたわよね。後の袋詰めは私達でやるから少し休んでちょうだい」
「そうですね……朝も早かったですし、お言葉に甘えさせて頂きます」
「じゃあゆっくり休んで下さいね。お疲れ様でしたあ」
「――大鯨、あっちのを先に駆逐艦の子達用に袋詰めしましょう。心苦しいけど、軽巡洋艦以上の子達には犠牲になってもらうしかないわ」
「あ、味は美味しいから喜んで……もらえるといいなあ」
905: 2014/11/08(土) 20:46:47.08 ID:3ED/yUgL0
――――ハロウィン当日。
「伊良湖さん、トリックオアトリートです」
「不知火ちゃんはバンパイアなのね。はい、お菓子どうぞ」
「ありがとうございます」
「伊良湖さん、トリックオアトリートです!」
「巻雲ちゃんはミイラか、良く出来てるわよ。はい、お菓子どうぞ」
「伊良湖、トリックオアトリートだ」
「菊月ちゃんは……フランケンシュタイン? はい、お菓子どうぞ」
「――あら? 袋があまり減ってないけど、皆まだ来てないのかしら」
「足りなくなってはいけないですし、追加で朝から作りました」
「……え?」
――――きゃー!? 不知火ちゃんと巻雲ちゃんと菊月ちゃんが倒れちゃいましたあ!
――――手が……血が……。
――――目が、骨に目が……。
――――ひぐっ……うぅ……。
「伊良湖さん、トリックオアトリートです」
「不知火ちゃんはバンパイアなのね。はい、お菓子どうぞ」
「ありがとうございます」
「伊良湖さん、トリックオアトリートです!」
「巻雲ちゃんはミイラか、良く出来てるわよ。はい、お菓子どうぞ」
「伊良湖、トリックオアトリートだ」
「菊月ちゃんは……フランケンシュタイン? はい、お菓子どうぞ」
「――あら? 袋があまり減ってないけど、皆まだ来てないのかしら」
「足りなくなってはいけないですし、追加で朝から作りました」
「……え?」
――――きゃー!? 不知火ちゃんと巻雲ちゃんと菊月ちゃんが倒れちゃいましたあ!
――――手が……血が……。
――――目が、骨に目が……。
――――ひぐっ……うぅ……。
914: 2014/11/09(日) 09:51:29.43 ID:cEjWuNGj0
・鳥海『艦娘、空を飛ぶ』
・鳳翔&雷『大人の余裕?』
・大淀『眼鏡がずれる』
・坊ノ岬組『遠足』
・リト&ヲーちゃん『外ニ出タイ』
以上五本でお送りします
・鳳翔&雷『大人の余裕?』
・大淀『眼鏡がずれる』
・坊ノ岬組『遠足』
・リト&ヲーちゃん『外ニ出タイ』
以上五本でお送りします
916: 2014/11/10(月) 00:56:46.35 ID:CIpyBPj80
・鳥海『艦娘、空を飛ぶ』、投下します
気球成分もバルーンフェスタについてもあまり触れれなかったごめんなさい…
気球成分もバルーンフェスタについてもあまり触れれなかったごめんなさい…
917: 2014/11/10(月) 00:58:09.30 ID:CIpyBPj80
――――バルーンフェスタ会場。
「色んな気球が飛んでるな」
「アレは……ヲ級の帽子みたいなのがモデルでしょうか」
「何てもん飛ばしてんだよ……」
「あっちは普通の気球です」
「そうだな、思いっきり那珂のデフォルメキャラが描いてあるのを除けばな」
「広報、手広いですね」
「手広すぎて笑えてくる」
「――司令官さんは気球は好きですか?」
「気球を好きかどうか判断できるほど馴染みがない」
「では、今日は司令官さんと初めての体験が出来るんですね」
「初めて? 今日は気球のレースを見に来たんじゃないのか?」
「いいえ、乗るんです」
「誰が?」
「私と司令官さんが」
「なぁ鳥海、俺その話今聞いたんだが……」
「はい、今言いました」
「そうか、俺は地上から見守らせてもらう」
「体験会場の場所は……あっちですね」
「パス」
「観覧車は大丈夫だったって曙から聞きました」
「無理」
「支払った料金が無駄になってしまいます」
「帰ったら焼き芋焼いてやる」
「それは嬉しいですね、帰ったらお願いします。じゃあ行きましょう」
(くっ……腕が完全にロックされてて逃げられん……)
「色んな気球が飛んでるな」
「アレは……ヲ級の帽子みたいなのがモデルでしょうか」
「何てもん飛ばしてんだよ……」
「あっちは普通の気球です」
「そうだな、思いっきり那珂のデフォルメキャラが描いてあるのを除けばな」
「広報、手広いですね」
「手広すぎて笑えてくる」
「――司令官さんは気球は好きですか?」
「気球を好きかどうか判断できるほど馴染みがない」
「では、今日は司令官さんと初めての体験が出来るんですね」
「初めて? 今日は気球のレースを見に来たんじゃないのか?」
「いいえ、乗るんです」
「誰が?」
「私と司令官さんが」
「なぁ鳥海、俺その話今聞いたんだが……」
「はい、今言いました」
「そうか、俺は地上から見守らせてもらう」
「体験会場の場所は……あっちですね」
「パス」
「観覧車は大丈夫だったって曙から聞きました」
「無理」
「支払った料金が無駄になってしまいます」
「帰ったら焼き芋焼いてやる」
「それは嬉しいですね、帰ったらお願いします。じゃあ行きましょう」
(くっ……腕が完全にロックされてて逃げられん……)
918: 2014/11/10(月) 00:58:40.37 ID:CIpyBPj80
――――気球。
「司令官さん、見て下さい。私達空を飛んでいます」
「そうだな、バーナーの火が良く見える」
「勿体無いですよ、外を見ないと」
「中を見るのも貴重な体験だ」
「鳥は、こんなに素敵な景色をいつも見ているんですね」
「鳥には見慣れた何てこと無い景色だろうがな」
「――いつか、空から海を眺めてみたいと思っていたんです」
「……名前か?」
「はい、“鳥海”という素敵な名前を頂きましたから」
「別に気球じゃなくても、ハンググライダーとかで良かっただろ」
「それだと、司令官さんと一緒は無理そうでしたし」
「……そうか。――海、綺麗だな」
「……はい、とっても」
――――次は山行くか。
――――スカイダイビングに興味が湧きました。
――――……山な、山。
――――パラグライダーもやりたいです。
――――由来を大事にしよう、な?
――――もう前に姉さん達と行きました。
「司令官さん、見て下さい。私達空を飛んでいます」
「そうだな、バーナーの火が良く見える」
「勿体無いですよ、外を見ないと」
「中を見るのも貴重な体験だ」
「鳥は、こんなに素敵な景色をいつも見ているんですね」
「鳥には見慣れた何てこと無い景色だろうがな」
「――いつか、空から海を眺めてみたいと思っていたんです」
「……名前か?」
「はい、“鳥海”という素敵な名前を頂きましたから」
「別に気球じゃなくても、ハンググライダーとかで良かっただろ」
「それだと、司令官さんと一緒は無理そうでしたし」
「……そうか。――海、綺麗だな」
「……はい、とっても」
――――次は山行くか。
――――スカイダイビングに興味が湧きました。
――――……山な、山。
――――パラグライダーもやりたいです。
――――由来を大事にしよう、な?
――――もう前に姉さん達と行きました。
922: 2014/11/11(火) 12:31:48.98 ID:dBPhrOgV0
・鳳翔&雷『大人の余裕?』、投下します
雷には向かないようです
雷には向かないようです
923: 2014/11/11(火) 12:32:23.15 ID:dBPhrOgV0
――――鳳翔宅。
「鳳翔さん、お願いがあるの」
「あら、何かしら」
「私、もーっと司令官に頼られたいの。どうすればいいか教えて」
「そうねぇ……まず、雷ちゃんはどうしてその質問を私に?」
「鳳翔さんが皆の愚痴を聞いて相談に乗ってるって聞いたわ。それに、何でも一人で出来て凄いから」
「呑兵衛の相手をしてたら、自然とそうなっちゃうものなのよ。後、何でもはちょっと言い過ぎかしらね」
「でも、皆からすっごく頼りにされてるのは事実でしょ?」
「――雷ちゃんが誰かに頼りたくなる時って、どういう時?」
「しんどい時とか、辛い時、自分じゃどうにも出来ないことがある時、かしら」
「元気で辛くもなくて、自分でどうにか出来る時は、どう?」
「頼ろうとは思わないわ」
「つまり、そういうこと」
「……んー?」
(ふふ、雷ちゃんは提督のことが本当に大好きなのね)
「ねぇ鳳翔さん、さっきのどういう意味?」
「――お茶、美味しい?」
「へ? あっ、うん」
「そのお茶、何時出したか覚えてる?」
「えーっと……アレ? 何時だっけ……」
「頼りたいことがある時は、ちゃんと提督は雷ちゃんを頼ると思うわ。それを待つ間は、こうやって自然に支えてあげたらどうかしら」
「自然に……分かったわ、やってみる。鳳翔さん、ありがと!」
「はい、頑張ってね」
(――隙の作り方がまだまだ甘いみたいですよ、提督)
――――(今日はやけに雷が静かだな、その分視線をコレでもかというぐらいに感じるが……)
――――(自然に……自然に……)
――――(遊びたい、って訳でも無さそうだな)
――――(司令官、何か悩んでる? 何だろ、私に頼っていいのに)
「鳳翔さん、お願いがあるの」
「あら、何かしら」
「私、もーっと司令官に頼られたいの。どうすればいいか教えて」
「そうねぇ……まず、雷ちゃんはどうしてその質問を私に?」
「鳳翔さんが皆の愚痴を聞いて相談に乗ってるって聞いたわ。それに、何でも一人で出来て凄いから」
「呑兵衛の相手をしてたら、自然とそうなっちゃうものなのよ。後、何でもはちょっと言い過ぎかしらね」
「でも、皆からすっごく頼りにされてるのは事実でしょ?」
「――雷ちゃんが誰かに頼りたくなる時って、どういう時?」
「しんどい時とか、辛い時、自分じゃどうにも出来ないことがある時、かしら」
「元気で辛くもなくて、自分でどうにか出来る時は、どう?」
「頼ろうとは思わないわ」
「つまり、そういうこと」
「……んー?」
(ふふ、雷ちゃんは提督のことが本当に大好きなのね)
「ねぇ鳳翔さん、さっきのどういう意味?」
「――お茶、美味しい?」
「へ? あっ、うん」
「そのお茶、何時出したか覚えてる?」
「えーっと……アレ? 何時だっけ……」
「頼りたいことがある時は、ちゃんと提督は雷ちゃんを頼ると思うわ。それを待つ間は、こうやって自然に支えてあげたらどうかしら」
「自然に……分かったわ、やってみる。鳳翔さん、ありがと!」
「はい、頑張ってね」
(――隙の作り方がまだまだ甘いみたいですよ、提督)
――――(今日はやけに雷が静かだな、その分視線をコレでもかというぐらいに感じるが……)
――――(自然に……自然に……)
――――(遊びたい、って訳でも無さそうだな)
――――(司令官、何か悩んでる? 何だろ、私に頼っていいのに)
926: 2014/11/12(水) 17:09:24.03 ID:Jz0oC1L20
・大淀『眼鏡がずれる』、投下します
ケッコンカッコカリ艦が増えるよ、やったね提督
ケッコンカッコカリ艦が増えるよ、やったね提督
927: 2014/11/12(水) 17:09:50.80 ID:Jz0oC1L20
――――大淀私室。
(困ったわ……服はあるけど眼鏡がここまでネックになるなんて……)
「――ふっふっふ、お困りみたいですね?」
「誰!?」
「いつも皆にお役立ち、巻雲参上!……アレ? 望月とはっちゃんは!?」
「今なら駆逐艦のあたし達とサイズ一緒でしょ」
「幾つか持ってきたから、身体が元に戻るまでお貸ししますね」
「ありがとう、望月、伊8」
「巻雲をほっといて勝手に話進めないでよー! もうっ!」
「さっさとアンタも出しなって、貸すって言い出したの巻雲だろ」
「分かってるってば……はい、大淀さん」
(鳥海さんもたくさん持っていたけど、この子達も結構持ってるのね)
「――コレ、貸してもらっていいですか?」
「それは巻雲のお気に入りです。大事に使って下さいね?」
「えぇ、大事に使うわ。ありがとう、巻雲」
「じゃあアタシはこれで、昼寝の途中で叩き起こされたから寝直してくる……」
「はっちゃんは書庫に戻ります」
「巻雲はどーしてもって秋雲がうるさいから絵のモデルになってきます」
「お礼に今度お茶を飲みに連れていってあげますね。期待してて下さい」
「「「はーい」」」
(困ったわ……服はあるけど眼鏡がここまでネックになるなんて……)
「――ふっふっふ、お困りみたいですね?」
「誰!?」
「いつも皆にお役立ち、巻雲参上!……アレ? 望月とはっちゃんは!?」
「今なら駆逐艦のあたし達とサイズ一緒でしょ」
「幾つか持ってきたから、身体が元に戻るまでお貸ししますね」
「ありがとう、望月、伊8」
「巻雲をほっといて勝手に話進めないでよー! もうっ!」
「さっさとアンタも出しなって、貸すって言い出したの巻雲だろ」
「分かってるってば……はい、大淀さん」
(鳥海さんもたくさん持っていたけど、この子達も結構持ってるのね)
「――コレ、貸してもらっていいですか?」
「それは巻雲のお気に入りです。大事に使って下さいね?」
「えぇ、大事に使うわ。ありがとう、巻雲」
「じゃあアタシはこれで、昼寝の途中で叩き起こされたから寝直してくる……」
「はっちゃんは書庫に戻ります」
「巻雲はどーしてもって秋雲がうるさいから絵のモデルになってきます」
「お礼に今度お茶を飲みに連れていってあげますね。期待してて下さい」
「「「はーい」」」
928: 2014/11/12(水) 17:10:28.28 ID:Jz0oC1L20
「――それで、何しに来たんですかあきつ丸」
「提督殿をハメた女狐のしょうたいぃっ!?」
「ごめんなさい、手が滑りました」
「思いっきり手首のスナップを利かせておいて何を世迷い言を……」
「子供相手に睨むなんて、心が狭い証拠ですよ?」
「中身はお局でありましょうが」
「私は小言を言ったり、威張ったりしていません」
「――本音、ようやく言えたのでありますね」
「……えぇ」
「大淀も興味無さそうな振りして、ちゃっかりしてるであります」
「えーっと、あきつ丸への来月からの上乗せ分は、私の取り分として計算しておきますね」
「堂々と不正行為しようとするんじゃないであります!」
「冗談です」
「全く、油断も隙も無いであります……」
「――あきつ丸、金剛さんのカフェで紅茶でも飲みながら少し話しませんか?」
「大淀の奢りなら付き合うであります」
「こどもにはらわせるなんて、あきつまるさんひどーい」
「やめるであります……背筋がゾクッとしたであります……」
「……私もちょっと後悔してます」
――――Hey榛名ー、あきつ丸と大淀にコレ持っていってあげるネー。
――――大淀さんって、あんな風に笑う方だったのですね。
――――……きっと、良いことがあったんだと思いマース。
――――榛名も今日のお客様がゼロではなくて、嬉しいです!
――――開店してまだ一週間じゃ仕方無いデース。
「提督殿をハメた女狐のしょうたいぃっ!?」
「ごめんなさい、手が滑りました」
「思いっきり手首のスナップを利かせておいて何を世迷い言を……」
「子供相手に睨むなんて、心が狭い証拠ですよ?」
「中身はお局でありましょうが」
「私は小言を言ったり、威張ったりしていません」
「――本音、ようやく言えたのでありますね」
「……えぇ」
「大淀も興味無さそうな振りして、ちゃっかりしてるであります」
「えーっと、あきつ丸への来月からの上乗せ分は、私の取り分として計算しておきますね」
「堂々と不正行為しようとするんじゃないであります!」
「冗談です」
「全く、油断も隙も無いであります……」
「――あきつ丸、金剛さんのカフェで紅茶でも飲みながら少し話しませんか?」
「大淀の奢りなら付き合うであります」
「こどもにはらわせるなんて、あきつまるさんひどーい」
「やめるであります……背筋がゾクッとしたであります……」
「……私もちょっと後悔してます」
――――Hey榛名ー、あきつ丸と大淀にコレ持っていってあげるネー。
――――大淀さんって、あんな風に笑う方だったのですね。
――――……きっと、良いことがあったんだと思いマース。
――――榛名も今日のお客様がゼロではなくて、嬉しいです!
――――開店してまだ一週間じゃ仕方無いデース。
941: 2014/11/13(木) 20:30:52.66 ID:4Pt3maxv0
申し訳ありませんが坊ノ岬組は最悪明後日になるかもしれません
なるべく史実を調べながら書きたいのですが、タイミング悪く今日明日と連続で落ち着いて調べながら書けないので…
あちらを更新優先して放置している訳では無いのでご了承下さい
なるべく史実を調べながら書きたいのですが、タイミング悪く今日明日と連続で落ち着いて調べながら書けないので…
あちらを更新優先して放置している訳では無いのでご了承下さい
942: 2014/11/13(木) 20:32:47.66 ID:4Pt3maxv0
~お詫び紛いの何か~
――――提督執務室。
「愛宕、デカかったな」
「片手に収まらない大きさでした」
「柔らかいと思うか?」
「あれだけの大きさになると微妙だと思います」
「大きくなり過ぎると質は落ちるイメージがあるよな……」
「やはり手頃な大きさが一番かと」
「そうだな」
「提督と加賀は一体何の話をしているの?」
「「梨」」
食感などについては勝手なイメージです。実際ニュース見たらデカかった。
――――提督執務室。
「愛宕、デカかったな」
「片手に収まらない大きさでした」
「柔らかいと思うか?」
「あれだけの大きさになると微妙だと思います」
「大きくなり過ぎると質は落ちるイメージがあるよな……」
「やはり手頃な大きさが一番かと」
「そうだな」
「提督と加賀は一体何の話をしているの?」
「「梨」」
食感などについては勝手なイメージです。実際ニュース見たらデカかった。
945: 2014/11/15(土) 12:01:28.72 ID:aTfuVLRi0
・坊ノ岬組『旅行』、投下します
遠足レベルじゃないので変更、遅くなってすいませんでした
遠足レベルじゃないので変更、遅くなってすいませんでした
946: 2014/11/15(土) 12:01:55.57 ID:aTfuVLRi0
――――川内川。
「夜戦川です!」
「浜風、雪風は何を言っているのだ?」
「そういえば、磯風は以前の川内さんを知らなかったんですね。昔は“夜戦バカ”と呼ばれていたんです」
「夜戦バカ……いまいち想像出来ないな。多少行動は奇抜な時もあるが、優しき良き姉という印象しかない」
「かなり騒がしかったわよ、だから那珂の練習部屋と川内型の部屋だけ防音にされていたの」
「神通がどんな環境でも寝れると言っていたのは、そういうことだったのね……」
――初霜、あの立て札は何でしょう?
――“夜戦忍者参上!”、って読めるわ。
――川内さんの字に似ているような……。
――あのバカ、自分の名前の由来の川で何してんのよ。
「……アレは放置しておいて大丈夫なのか?」
「うちの川内とは限らないし、邪魔になる場所でも無いからいいんじゃない」
「大和も同意見です」
「夜戦川です!」
「浜風、雪風は何を言っているのだ?」
「そういえば、磯風は以前の川内さんを知らなかったんですね。昔は“夜戦バカ”と呼ばれていたんです」
「夜戦バカ……いまいち想像出来ないな。多少行動は奇抜な時もあるが、優しき良き姉という印象しかない」
「かなり騒がしかったわよ、だから那珂の練習部屋と川内型の部屋だけ防音にされていたの」
「神通がどんな環境でも寝れると言っていたのは、そういうことだったのね……」
――初霜、あの立て札は何でしょう?
――“夜戦忍者参上!”、って読めるわ。
――川内さんの字に似ているような……。
――あのバカ、自分の名前の由来の川で何してんのよ。
「……アレは放置しておいて大丈夫なのか?」
「うちの川内とは限らないし、邪魔になる場所でも無いからいいんじゃない」
「大和も同意見です」
947: 2014/11/15(土) 12:02:24.69 ID:aTfuVLRi0
――――霧島温泉。
「頭が良くなるこーのーがあるんでしょうか?」
「喉の調子が良くなる効能という可能性もあります」
「火力増強の効能というのが個人的には望ましいな」
「比較的まともなアンタ達までボケに回らないでよね、私が大変じゃない」
「「?」」
「霞、この二人は地味に天然よ」
「それは有り難い情報をどうも……」
「今度は阿賀野達も連れて来たいわね」
「武蔵は熱いお風呂苦手だから、温泉は無理かもしれません……」
「そもそもサラシでここまで来るのが問題じゃないかしら」
――初霜、反対まで競争です!
――ちょっと雪風、泳いじゃダメよ!?
――あぁもうゆっくり温泉ぐらい入りなさいってば!
――浜風、それは浮くモノなのか?
――……聞かないで下さい。
「頭が良くなるこーのーがあるんでしょうか?」
「喉の調子が良くなる効能という可能性もあります」
「火力増強の効能というのが個人的には望ましいな」
「比較的まともなアンタ達までボケに回らないでよね、私が大変じゃない」
「「?」」
「霞、この二人は地味に天然よ」
「それは有り難い情報をどうも……」
「今度は阿賀野達も連れて来たいわね」
「武蔵は熱いお風呂苦手だから、温泉は無理かもしれません……」
「そもそもサラシでここまで来るのが問題じゃないかしら」
――初霜、反対まで競争です!
――ちょっと雪風、泳いじゃダメよ!?
――あぁもうゆっくり温泉ぐらい入りなさいってば!
――浜風、それは浮くモノなのか?
――……聞かないで下さい。
948: 2014/11/15(土) 12:02:54.77 ID:aTfuVLRi0
――――灯台。
「――雪風、祈ってくれる?」
「勿論です!」
「初霜、顔が怖くなってるわよ」
「やはひはん、ほほほひっはらはいへふははい」
「浜風、私はどうすればいいのだ?」
「雪風と一緒に祈る、でいいと思います」
「別に祈らなくたって、来たけりゃそのうち勝手に来るわ」
「こういう時でも素直じゃありませんね、霞は」
「絶対に来るって信じているから、じゃないかしら?」
「そこっ! 勝手なこと言わないっ!」
「霞も雪風と一緒にお祈りしませんか?」
「……しょうがないわね、付き合ってあげるわ」
「再会出来たなら、この磯風が手料理を振る舞おう」
「そ、それはどうかと……」
「大和、汗」
「矢矧も顔がひきつってるわ」
「む……あれから鍛練に鍛練を重ねて形状を保てるようにはなったぞ」
(皆、笑ってます。冬月達も来たらきっと楽しいと思います。雪風、ずっと待ってますね!)
「――雪風、祈ってくれる?」
「勿論です!」
「初霜、顔が怖くなってるわよ」
「やはひはん、ほほほひっはらはいへふははい」
「浜風、私はどうすればいいのだ?」
「雪風と一緒に祈る、でいいと思います」
「別に祈らなくたって、来たけりゃそのうち勝手に来るわ」
「こういう時でも素直じゃありませんね、霞は」
「絶対に来るって信じているから、じゃないかしら?」
「そこっ! 勝手なこと言わないっ!」
「霞も雪風と一緒にお祈りしませんか?」
「……しょうがないわね、付き合ってあげるわ」
「再会出来たなら、この磯風が手料理を振る舞おう」
「そ、それはどうかと……」
「大和、汗」
「矢矧も顔がひきつってるわ」
「む……あれから鍛練に鍛練を重ねて形状を保てるようにはなったぞ」
(皆、笑ってます。冬月達も来たらきっと楽しいと思います。雪風、ずっと待ってますね!)
950: 2014/11/15(土) 23:55:59.58 ID:aTfuVLRi0
・リト&ヲーちゃん『外ニ出タイ』 、投下します
ハムの人ならぬおやつの人
ハムの人ならぬおやつの人
951: 2014/11/15(土) 23:56:29.38 ID:aTfuVLRi0
――――提督執務室。
「で?」
「ダカラ、外ニ出タイッテ言ッテルノ、日本語分カルカシラ?」
「ヲーちゃんもか?」
「潮トデート、シテミタイ」
「へっ!? 違うよ、デートじゃないよヲーちゃん」
「ヲ?」
「人形ノ真似デモシテレバ、ドウセバレナイワ」
「――分かった、許可する」
「い、いいんですか……?」
「最悪メカ妖精って言い張ればなんとかなるだろ。但し、遠出はするな」
「ソレグライノ制約ナラ甘ンジテ受ケ入レテアゲル。ダカラ――」
「その手はなんだ?」
「物ヲ買ウニハ金ガイルノデショウ? 出シナサイ」
「あ、あの、私に支給される分でなんとか」
「いや、いい。二万やるから潮も一緒に好きに遊んで食べて来い」
「コレガ紙幣トイウヤツネ」
「ヲ、人ノ顔」
「後、保護者として赤城も同行させる。いいな?」
「問題ナイワ」
「大丈夫」
「提督、赤城さんが一緒で大丈夫でしょうか……?」
「赤城だと何か問題があるのか?」
「私も今一万ぐらいしか財布に無くて……」
「自分で払わせるから心配するな」
「で?」
「ダカラ、外ニ出タイッテ言ッテルノ、日本語分カルカシラ?」
「ヲーちゃんもか?」
「潮トデート、シテミタイ」
「へっ!? 違うよ、デートじゃないよヲーちゃん」
「ヲ?」
「人形ノ真似デモシテレバ、ドウセバレナイワ」
「――分かった、許可する」
「い、いいんですか……?」
「最悪メカ妖精って言い張ればなんとかなるだろ。但し、遠出はするな」
「ソレグライノ制約ナラ甘ンジテ受ケ入レテアゲル。ダカラ――」
「その手はなんだ?」
「物ヲ買ウニハ金ガイルノデショウ? 出シナサイ」
「あ、あの、私に支給される分でなんとか」
「いや、いい。二万やるから潮も一緒に好きに遊んで食べて来い」
「コレガ紙幣トイウヤツネ」
「ヲ、人ノ顔」
「後、保護者として赤城も同行させる。いいな?」
「問題ナイワ」
「大丈夫」
「提督、赤城さんが一緒で大丈夫でしょうか……?」
「赤城だと何か問題があるのか?」
「私も今一万ぐらいしか財布に無くて……」
「自分で払わせるから心配するな」
952: 2014/11/15(土) 23:57:15.61 ID:aTfuVLRi0
――――街。
「(ヘェ……外ハコンナ風ニナッテイルノネ)」
「(ヲッ、潮、アイス、クレープ、ドーナツ!)」
「ヲーちゃん、動いちゃダメだよ?」
「流石に街中で食べるところを見られるのはまずいですし、欲しいものを買って移動しましょうか」
「(私ハソウネ……ワッフルヲ三種類程オ願イ)」
「(ポンデリングトフレンチクルーラートオールドファッション!)」
「ストロベリーバナナカスタードとチョコバナナを八本お願いします」
「あんまり食べたら太っちゃうかな……チーズケーキ&ストロベリーとバナナ&ストロベリーをワッフルコーンでお願いします」
――――路地裏。
「シットリトシテイナガラサクットシタ食感……ナカナカネ」
「モチモチ、シットリ、ホイップクリーム美味シイ」
「良かった、二人とも気に入ってくれて」
「チョコバナナもありますよ?」
「あの……一本貰っても、いいですか?」
「遠慮なんかしないで、その為に買ったんですから」
「私モ頂クワ」
「ヲ、頂キマス」
(口の周りがベタベタだ、後で拭いてあげなきゃ)
「――ヒット」
「? 赤城さん、どうかしました?」
「いえ、何でも。美味しいですね、このチョコバナナ」
「はい、とっても美味しいです」
「(ヘェ……外ハコンナ風ニナッテイルノネ)」
「(ヲッ、潮、アイス、クレープ、ドーナツ!)」
「ヲーちゃん、動いちゃダメだよ?」
「流石に街中で食べるところを見られるのはまずいですし、欲しいものを買って移動しましょうか」
「(私ハソウネ……ワッフルヲ三種類程オ願イ)」
「(ポンデリングトフレンチクルーラートオールドファッション!)」
「ストロベリーバナナカスタードとチョコバナナを八本お願いします」
「あんまり食べたら太っちゃうかな……チーズケーキ&ストロベリーとバナナ&ストロベリーをワッフルコーンでお願いします」
――――路地裏。
「シットリトシテイナガラサクットシタ食感……ナカナカネ」
「モチモチ、シットリ、ホイップクリーム美味シイ」
「良かった、二人とも気に入ってくれて」
「チョコバナナもありますよ?」
「あの……一本貰っても、いいですか?」
「遠慮なんかしないで、その為に買ったんですから」
「私モ頂クワ」
「ヲ、頂キマス」
(口の周りがベタベタだ、後で拭いてあげなきゃ)
「――ヒット」
「? 赤城さん、どうかしました?」
「いえ、何でも。美味しいですね、このチョコバナナ」
「はい、とっても美味しいです」
953: 2014/11/15(土) 23:57:47.42 ID:aTfuVLRi0
――――鎮守府。
「どうだった、外は」
「スコーンモ美味シイケド、ワッフルモナカナカダッタワ。デモ、紅茶ハ金剛ノ淹レタモノノ方ガ香リモ味モ良カッタカシラ」
「ドーナツ二クレープ、大満足。チョコバナナモ美味シカッタ」
「食った感想だけなんだな……」
「二人の目につくのが食べ物ばっかりだったので……」
「ちゃんと美味しいお店を選んで案内しましたから大丈夫です」
「お前は今度グルメマップ書け」
「提督、マタ定期的ニ外出サセテモラエルカシラ」
「私モマタ行キタイ」
「流石に頻繁には無理だが、考えておく」
「良かったね、リトちゃん。ヲーちゃん」
「チャンハヤメテ……」
「ヲ!」
――――次ハ何処ニ行キマショウカ。
――――今、メルティキッスノ高級品ガアルラシイ。
――――ソレハ赤城ニ頼メバイイワ。
――――(リクエストまでするようになっちゃったんだ……)
「どうだった、外は」
「スコーンモ美味シイケド、ワッフルモナカナカダッタワ。デモ、紅茶ハ金剛ノ淹レタモノノ方ガ香リモ味モ良カッタカシラ」
「ドーナツ二クレープ、大満足。チョコバナナモ美味シカッタ」
「食った感想だけなんだな……」
「二人の目につくのが食べ物ばっかりだったので……」
「ちゃんと美味しいお店を選んで案内しましたから大丈夫です」
「お前は今度グルメマップ書け」
「提督、マタ定期的ニ外出サセテモラエルカシラ」
「私モマタ行キタイ」
「流石に頻繁には無理だが、考えておく」
「良かったね、リトちゃん。ヲーちゃん」
「チャンハヤメテ……」
「ヲ!」
――――次ハ何処ニ行キマショウカ。
――――今、メルティキッスノ高級品ガアルラシイ。
――――ソレハ赤城ニ頼メバイイワ。
――――(リクエストまでするようになっちゃったんだ……)
954: 2014/11/16(日) 00:02:10.25 ID:2t0oE0MB0
このスレでの最後のリクエスト五つまで受け付けます
次スレ目標、アレを書ききる
まだ付き合うよって気の長い方はお付き合いください
次スレ目標、アレを書ききる
まだ付き合うよって気の長い方はお付き合いください
960: 2014/11/16(日) 01:06:53.44 ID:2t0oE0MB0
・時津風『天津風のアレが気になる』
・第十七駆逐隊『料理は愛情』
・野分『台風』
・天龍『貰った』
・飛鷹『回らない方じゃ無いんだ』
以上五本でお送りします
まだEー1クリアで止まってたり
・第十七駆逐隊『料理は愛情』
・野分『台風』
・天龍『貰った』
・飛鷹『回らない方じゃ無いんだ』
以上五本でお送りします
まだEー1クリアで止まってたり
963: 2014/11/16(日) 12:49:47.41 ID:2t0oE0MB0
――――街。
「翔鶴姉、今日は何買うの?」
「そうねぇ……秋刀魚と栗でも買いましょうか」
「じゃあ焼き秋刀魚と栗ご飯だね。松茸の土瓶蒸しとかも食べたいなー」
「間宮さんが仕入れてるだろうから、帰ったら少し分けてもらえないかお願いしてみるわね」
「ホント!? やったー!」
「ふふ、瑞鶴は完全に食欲の秋ね」
「そういう翔鶴姉だってこの前甘栗いっぱい食べてたじゃん」
「だって美味しいんだもの」
「山菜の天ぷらも今度――翔鶴姉危ない!」
「えっ?」
「――長十センチ砲ちゃん、お願い!」
「翔鶴姉、今日は何買うの?」
「そうねぇ……秋刀魚と栗でも買いましょうか」
「じゃあ焼き秋刀魚と栗ご飯だね。松茸の土瓶蒸しとかも食べたいなー」
「間宮さんが仕入れてるだろうから、帰ったら少し分けてもらえないかお願いしてみるわね」
「ホント!? やったー!」
「ふふ、瑞鶴は完全に食欲の秋ね」
「そういう翔鶴姉だってこの前甘栗いっぱい食べてたじゃん」
「だって美味しいんだもの」
「山菜の天ぷらも今度――翔鶴姉危ない!」
「えっ?」
「――長十センチ砲ちゃん、お願い!」
964: 2014/11/16(日) 12:50:26.17 ID:2t0oE0MB0
――――提督執務室。
「今度はお前達か……」
「提督、その……」
「あぁ、心配しなくてもうちで受け入れる」
「有難うございます、提督」
「惹き合ってるのか、偶然か、何にせよまた書類を色々準備しなきゃならんな……」
「秋月のそれ、島風と天津風のに似てるね」
「そうなんですか? って長十センチ砲ちゃんどこ行くの!?」
「たまに逃げるところもそっくり……」
「長十センチ砲ちゃん、秋月まだここ詳しくないから勝手に行かないでー!」
秋月が着任しました。
「今度はお前達か……」
「提督、その……」
「あぁ、心配しなくてもうちで受け入れる」
「有難うございます、提督」
「惹き合ってるのか、偶然か、何にせよまた書類を色々準備しなきゃならんな……」
「秋月のそれ、島風と天津風のに似てるね」
「そうなんですか? って長十センチ砲ちゃんどこ行くの!?」
「たまに逃げるところもそっくり……」
「長十センチ砲ちゃん、秋月まだここ詳しくないから勝手に行かないでー!」
秋月が着任しました。
967: 2014/11/16(日) 23:56:11.78 ID:2t0oE0MB0
・時津風『天津風のアレが気になる』 、投下します
教訓、オシャレを貶してはならない
教訓、オシャレを貶してはならない
968: 2014/11/16(日) 23:56:43.85 ID:2t0oE0MB0
――――鎮守府中庭。
「島風ーおやつよー」
「はーい」
(天津風の頭のアレ、何なのかな?)
「どう、美味しい?」
「美味しい!」
「あっ、あたしも食べたーい!」
「いいわよ、はい」
「ありがと。あのさあのさ天津風、一つ聞いていい?」
「何?」
「頭のそれ、何?」
「コレは吹き流しよ」
「何で着けてるの?」
「綺麗でしょ?」
「うーん……変」
「――変?」
「お゛ぅっ!?」
「変だよ、変変。鯉のぼりみたい」
「ふーん、そう……」
「(ねぇ時津風、早く謝った方がいいよ?)」
「(何で? 変なものは変じゃん)」
「(あっ、もう遅いかも……)」
「時津風、今から鬼ごっこをしない?」
「鬼ごっこ? やるやる!」
「じゃあ十数えたら追いかけるわね」
「ふふーん、いくら天津風でもあたしはそんな簡単には捕まんないよー」
「――良い風、吹いてきたわ」
(時津風、大丈夫かなぁ……)
「島風ーおやつよー」
「はーい」
(天津風の頭のアレ、何なのかな?)
「どう、美味しい?」
「美味しい!」
「あっ、あたしも食べたーい!」
「いいわよ、はい」
「ありがと。あのさあのさ天津風、一つ聞いていい?」
「何?」
「頭のそれ、何?」
「コレは吹き流しよ」
「何で着けてるの?」
「綺麗でしょ?」
「うーん……変」
「――変?」
「お゛ぅっ!?」
「変だよ、変変。鯉のぼりみたい」
「ふーん、そう……」
「(ねぇ時津風、早く謝った方がいいよ?)」
「(何で? 変なものは変じゃん)」
「(あっ、もう遅いかも……)」
「時津風、今から鬼ごっこをしない?」
「鬼ごっこ? やるやる!」
「じゃあ十数えたら追いかけるわね」
「ふふーん、いくら天津風でもあたしはそんな簡単には捕まんないよー」
「――良い風、吹いてきたわ」
(時津風、大丈夫かなぁ……)
969: 2014/11/16(日) 23:57:17.51 ID:2t0oE0MB0
「反則だよ反則! コレ鬼ごっこじゃないじゃん!」
「連装砲くん、じゃんじゃん撃っちゃって!」
「えっとえっとー……雪風見っけ! 助けて雪風!」
「時津風、そんなに慌ててどうし――」
「逃げても無駄よ!」
「雪風用事を思い出しました!」
「雪風!? 待って、待ってってばー!」
「観念しなさい、今日から鯉のぼりの中で寝かせてあげるわ」
「そんなのやだやだー! しれー! 助けてー!」
「――二人とも、そこまでだ」
「あなた、どうしてここに?」
「島風が執務室に来てな、話を聞いて様子を見に来た」
「じれ゛ぇ、天津風がいじめるよぉ……」
「コラ、鼻水付けるな。天津風ももう許してやれ、時津風にも悪気はない」
「……そうね、少しやり過ぎたわ。ごめんなさい、時津風」
「あたしも、変って言ってごめんなさい……」
「仲直りしたなら島風が待ってるから中庭に戻ってやれ、じゃあ――ん?」
「しれー、遊ぼ?」
――――それで、私のことほったらかして妹達と遊んでたの?
――――すまん、離してもらえなくてな……。
――――あーいいのいいの。別にちっっっとも気にしてないから。
――――(後で時津風達に陽炎の今欲しがってるもの聞いて来るか……)
「連装砲くん、じゃんじゃん撃っちゃって!」
「えっとえっとー……雪風見っけ! 助けて雪風!」
「時津風、そんなに慌ててどうし――」
「逃げても無駄よ!」
「雪風用事を思い出しました!」
「雪風!? 待って、待ってってばー!」
「観念しなさい、今日から鯉のぼりの中で寝かせてあげるわ」
「そんなのやだやだー! しれー! 助けてー!」
「――二人とも、そこまでだ」
「あなた、どうしてここに?」
「島風が執務室に来てな、話を聞いて様子を見に来た」
「じれ゛ぇ、天津風がいじめるよぉ……」
「コラ、鼻水付けるな。天津風ももう許してやれ、時津風にも悪気はない」
「……そうね、少しやり過ぎたわ。ごめんなさい、時津風」
「あたしも、変って言ってごめんなさい……」
「仲直りしたなら島風が待ってるから中庭に戻ってやれ、じゃあ――ん?」
「しれー、遊ぼ?」
――――それで、私のことほったらかして妹達と遊んでたの?
――――すまん、離してもらえなくてな……。
――――あーいいのいいの。別にちっっっとも気にしてないから。
――――(後で時津風達に陽炎の今欲しがってるもの聞いて来るか……)
971: 2014/11/17(月) 16:13:46.33 ID:i96qO0fE0
――――鎮守府内某所。
「ここに姉さまが……よし!」
「レーベ、次が焼けたわ」
「うん、分かったよ」
「――二人とも、少し来て」
「どうしたのマックス、また隠し撮りしてる人でも見つけたの?」
「違うわ、見たことのある顔が居るから二人にも確認して欲しいの」
「知り合いということ? 変ね、祖国からそんな連絡は受けていないのだけど……」
「ビスマルク、貴女には心当たりがあるはずよ」
「……まさか、あの子?」
(さっきマックスがチラッと見えたし、やっぱりここにビスマルク姉さまが居るんだ)
「――お客様、ご注文は好物のポトフでいい?」
「はい、お願いしま……あ」
「プリンツ・オイゲン、貴女がどうしてここに居るのか詳しく説明してもらいましょうか」
「ここに姉さまが……よし!」
「レーベ、次が焼けたわ」
「うん、分かったよ」
「――二人とも、少し来て」
「どうしたのマックス、また隠し撮りしてる人でも見つけたの?」
「違うわ、見たことのある顔が居るから二人にも確認して欲しいの」
「知り合いということ? 変ね、祖国からそんな連絡は受けていないのだけど……」
「ビスマルク、貴女には心当たりがあるはずよ」
「……まさか、あの子?」
(さっきマックスがチラッと見えたし、やっぱりここにビスマルク姉さまが居るんだ)
「――お客様、ご注文は好物のポトフでいい?」
「はい、お願いしま……あ」
「プリンツ・オイゲン、貴女がどうしてここに居るのか詳しく説明してもらいましょうか」
972: 2014/11/17(月) 16:14:12.33 ID:i96qO0fE0
――――提督執務室。
「――本国からの連絡だ。“勝手に抜け出して軍規を乱すような艦娘は我が国には居ない。もしもそのような艦娘が居れば、そちらで好きにしてくれ”、以上。つまり、頭冷やして反省するまで帰ってくるな、ってことだな」
「ビスマルク姉さまと一緒に居られるなら私ずっと帰れなくてもいいし、ここに住みます!」
「全く貴女は……提督、ごめんなさい、少し時間を置いたら説得してドイツへ送り返すわ」
「帰りません! 帰るならビスマルク姉さまも一緒です!」
「そりゃ無理だ。俺が氏にでもしない限り、ビスマルクはここから帰れ――」
「Feuer!」
「うおっ!?」
「提督!? プリンツ! ちょっとこっちへ来なさい!」
「ビスマルク姉さまを返せー!」
(こりゃ厄介なのがまた増えたな……はぁ)
――重巡洋艦プリンツ・オイゲンが居候になりました。
「――本国からの連絡だ。“勝手に抜け出して軍規を乱すような艦娘は我が国には居ない。もしもそのような艦娘が居れば、そちらで好きにしてくれ”、以上。つまり、頭冷やして反省するまで帰ってくるな、ってことだな」
「ビスマルク姉さまと一緒に居られるなら私ずっと帰れなくてもいいし、ここに住みます!」
「全く貴女は……提督、ごめんなさい、少し時間を置いたら説得してドイツへ送り返すわ」
「帰りません! 帰るならビスマルク姉さまも一緒です!」
「そりゃ無理だ。俺が氏にでもしない限り、ビスマルクはここから帰れ――」
「Feuer!」
「うおっ!?」
「提督!? プリンツ! ちょっとこっちへ来なさい!」
「ビスマルク姉さまを返せー!」
(こりゃ厄介なのがまた増えたな……はぁ)
――重巡洋艦プリンツ・オイゲンが居候になりました。
974: 2014/11/17(月) 22:06:06.33 ID:i96qO0fE0
・第十七駆逐隊『料理は愛情』、投下します
慣れればそのうちまともに作れるように
慣れればそのうちまともに作れるように
975: 2014/11/17(月) 22:06:45.53 ID:i96qO0fE0
――――キッチン。
「料理するのはえぇけど、何を作るんじゃ?」
「和食にしましょう」
「陽炎型十二番艦磯風、参る!」
「おー鉢巻きまでして気合い入ってんねー」
「初霜、楽しみですね!」
(どうしよう、胃袋までは守れないわ……)
「うちは天麩羅にするけぇね」
「では、私は鰈の煮付けを」
「おにぎりはこの磯風に任せてもらおう」
「そんだけ気合い入れておにぎり!? じゃあ谷風さんはあっさりとお浸しにお吸い物でも作るとしますか」
「レンジでチンとインスタントはいけんよ?」
「そんなこと考えて無いってー……やっぱダメか」
「磯風、そのピンクの容器に入っているのは砂糖です。塩はこっちの青」
「こ、この程度で動じたりはしない……!」
「初霜、おにぎりは砂糖でも握れるんでしょうか?」
「握るだけなら出来るわ。美味しくはないだろうけど……」
「獅子唐、舞茸、大葉、サツマイモ、椎茸、カボチャ、かき揚げ、こんなもんじゃね」
「味付けはこのぐらいで――磯風、ゴルフボール大に圧縮させたおにぎりは常人には食べれません」
「以前浜風が作ってくれたお弁当では、このぐらいの大きさだったと記憶している」
「アレはお弁当箱に入るように小さくしていただけです……」
「初霜、おにぎりがカンカンいってます」
「胃に到達する以前の問題みたい」
「濃口醤油どれだい?」
「さっき谷風が持っとったよ?」
「え゛っ……道理でお吸い物の味がいつもと違っちまってる訳だ、かぁー参ったねこりゃ……」
「ある程度誤魔化せます。勿体無いのでそのまま作って下さい」
「天麩羅出来たんじゃ」
「私も完成だ」
「私も後はこのまま待つだけです」
「よっしゃあ! 谷風も完成だよ!」
「早く食べたいです」
(良かった、ちゃんと食べれそう)
――――磯風、具は何か入れたんですか?
――――あぁ、チョコレートだ。握り飯にあのようなものを入れるのが今の主流とは、変わっているな。
――――……アレは、昆布です。
――――おぅ初霜、すまし汁イッキ飲みとは粋だねぇ!
「料理するのはえぇけど、何を作るんじゃ?」
「和食にしましょう」
「陽炎型十二番艦磯風、参る!」
「おー鉢巻きまでして気合い入ってんねー」
「初霜、楽しみですね!」
(どうしよう、胃袋までは守れないわ……)
「うちは天麩羅にするけぇね」
「では、私は鰈の煮付けを」
「おにぎりはこの磯風に任せてもらおう」
「そんだけ気合い入れておにぎり!? じゃあ谷風さんはあっさりとお浸しにお吸い物でも作るとしますか」
「レンジでチンとインスタントはいけんよ?」
「そんなこと考えて無いってー……やっぱダメか」
「磯風、そのピンクの容器に入っているのは砂糖です。塩はこっちの青」
「こ、この程度で動じたりはしない……!」
「初霜、おにぎりは砂糖でも握れるんでしょうか?」
「握るだけなら出来るわ。美味しくはないだろうけど……」
「獅子唐、舞茸、大葉、サツマイモ、椎茸、カボチャ、かき揚げ、こんなもんじゃね」
「味付けはこのぐらいで――磯風、ゴルフボール大に圧縮させたおにぎりは常人には食べれません」
「以前浜風が作ってくれたお弁当では、このぐらいの大きさだったと記憶している」
「アレはお弁当箱に入るように小さくしていただけです……」
「初霜、おにぎりがカンカンいってます」
「胃に到達する以前の問題みたい」
「濃口醤油どれだい?」
「さっき谷風が持っとったよ?」
「え゛っ……道理でお吸い物の味がいつもと違っちまってる訳だ、かぁー参ったねこりゃ……」
「ある程度誤魔化せます。勿体無いのでそのまま作って下さい」
「天麩羅出来たんじゃ」
「私も完成だ」
「私も後はこのまま待つだけです」
「よっしゃあ! 谷風も完成だよ!」
「早く食べたいです」
(良かった、ちゃんと食べれそう)
――――磯風、具は何か入れたんですか?
――――あぁ、チョコレートだ。握り飯にあのようなものを入れるのが今の主流とは、変わっているな。
――――……アレは、昆布です。
――――おぅ初霜、すまし汁イッキ飲みとは粋だねぇ!
981: 2014/11/20(木) 13:39:02.19 ID:pAOD3nj+0
・野分『台風』 、投下します
提督、空から女の子が!
提督、空から女の子が!
982: 2014/11/20(木) 13:40:21.76 ID:pAOD3nj+0
――――提督執務室。
「――舞風、一つ聞いていいか?」
「何?」
「何でお前の秘書艦日って台風多いんだ?」
「知らなーい」
「……とりあえず、中の見回りをしてくる。お前はここに居ろ」
「秘書艦娘を置いて出ていくのは感心しないよー提督ぅ」
「本音は?」
「この状況で一人は無理!」
「……廊下で踊るなよ?」
「うーん、その時の気分次第?」
「はぁ……ついてこい」
「はーい」
――廊下。
「特に窓ガラスが割れてるとかの被害は無いみたいだな」
「全部防弾とかにしないの?」
「防弾は高い。そして、お前達が壊す時に防弾かそうじゃないかは木綿豆腐か絹ごし豆腐程度の差しかない。どうせ壊れるなら普通のでいいだろ」
「な、ナイス判断、提督ぅ……」
「一月に一度は壁も窓もどこかしら一帯が吹き飛ぶからな……修繕費もバカに――」
「っ!? 提督、左に九十度ターンからのバックステップ!」
「いきなり何をっ!?」
「頭撃ったらごめんね!」
「うぐっ!……ってぇ……舞風、無事か?」
「あたしは平気、それより――」
「んぅ……舞風……」
(……窓から着任とは、斬新だな)
「――舞風、一つ聞いていいか?」
「何?」
「何でお前の秘書艦日って台風多いんだ?」
「知らなーい」
「……とりあえず、中の見回りをしてくる。お前はここに居ろ」
「秘書艦娘を置いて出ていくのは感心しないよー提督ぅ」
「本音は?」
「この状況で一人は無理!」
「……廊下で踊るなよ?」
「うーん、その時の気分次第?」
「はぁ……ついてこい」
「はーい」
――廊下。
「特に窓ガラスが割れてるとかの被害は無いみたいだな」
「全部防弾とかにしないの?」
「防弾は高い。そして、お前達が壊す時に防弾かそうじゃないかは木綿豆腐か絹ごし豆腐程度の差しかない。どうせ壊れるなら普通のでいいだろ」
「な、ナイス判断、提督ぅ……」
「一月に一度は壁も窓もどこかしら一帯が吹き飛ぶからな……修繕費もバカに――」
「っ!? 提督、左に九十度ターンからのバックステップ!」
「いきなり何をっ!?」
「頭撃ったらごめんね!」
「うぐっ!……ってぇ……舞風、無事か?」
「あたしは平気、それより――」
「んぅ……舞風……」
(……窓から着任とは、斬新だな)
983: 2014/11/20(木) 13:41:43.19 ID:pAOD3nj+0
――――提督執務室。
「ホットココアだ、温まるぞ」
「ありがとうございます、頂きます」
「野分、ホントに野分?」
「そうよ、舞風」
「良かった……また会えた……」
「それはこっちの台詞。それにしても、舞風にこうして迎えられるなんて、変な感じね」
「野分が来るのが遅すぎたんだって」
「他の皆は?……赤城さんは、居るの?」
「今は、居ない」
「それって、ひょっとして、また……?」
「多分、今頃は紅葉饅頭食べてるかなー」
「――え?」
「うちの赤城は全国津々浦々の美味しいものを求めて出かけまくってて、ほとんど鎮守府に居ないんだよ。本人は至って元気だから安心していいぞ」
「えっと、赤城さん、ですよね……?」
「そうだ」
「野分も赤城さんが帰ってきたらいっぱいお菓子もらいなよ」
(今、赤城さんのイメージが私の中で崩れていった気がする……)
「にしても、台風の日に窓ぶち破って現れるとは、名前通りだな」
「意識がはっきりした時には、既に体が宙を舞っていました。新たな生を受けて早々、レーダー射撃を受けた時のことが脳裏を過るとは思いませんでした……」
「ねぇねぇ野分、とりあえず他の姉妹艦にも顔見せに行かない? 雪風とかすっごい喜ぶと思うよ」
「そうね、行きましょうか」
「あーちょっと待った」
「何でしょうか、司令」
「この終身雇用契約書にサインしていけ」
「……ここは、鎮守府では?」
「形式上はな。一応書類も海軍の正式な物だから安心しろ」
「そうですか。では――」
「台風が過ぎたら野分も一緒に明石さんのジェットコースター乗ろうよ、たっのしいよー?」
「……ここは鎮守府、なんですか?」
「鎮守府だ。少々変わってはいるが、な」
(……これにサインして、本当に大丈夫なのかしら)
――――野分、どうだった?
――――台風の中に居た時を思い出したわ。
――――あ、あはは……次、行ってみよー!
――――(まだ慣れるには少し時間がかかりそうだけど、舞風とこうして一緒に居られるなら……いいかな)
「ホットココアだ、温まるぞ」
「ありがとうございます、頂きます」
「野分、ホントに野分?」
「そうよ、舞風」
「良かった……また会えた……」
「それはこっちの台詞。それにしても、舞風にこうして迎えられるなんて、変な感じね」
「野分が来るのが遅すぎたんだって」
「他の皆は?……赤城さんは、居るの?」
「今は、居ない」
「それって、ひょっとして、また……?」
「多分、今頃は紅葉饅頭食べてるかなー」
「――え?」
「うちの赤城は全国津々浦々の美味しいものを求めて出かけまくってて、ほとんど鎮守府に居ないんだよ。本人は至って元気だから安心していいぞ」
「えっと、赤城さん、ですよね……?」
「そうだ」
「野分も赤城さんが帰ってきたらいっぱいお菓子もらいなよ」
(今、赤城さんのイメージが私の中で崩れていった気がする……)
「にしても、台風の日に窓ぶち破って現れるとは、名前通りだな」
「意識がはっきりした時には、既に体が宙を舞っていました。新たな生を受けて早々、レーダー射撃を受けた時のことが脳裏を過るとは思いませんでした……」
「ねぇねぇ野分、とりあえず他の姉妹艦にも顔見せに行かない? 雪風とかすっごい喜ぶと思うよ」
「そうね、行きましょうか」
「あーちょっと待った」
「何でしょうか、司令」
「この終身雇用契約書にサインしていけ」
「……ここは、鎮守府では?」
「形式上はな。一応書類も海軍の正式な物だから安心しろ」
「そうですか。では――」
「台風が過ぎたら野分も一緒に明石さんのジェットコースター乗ろうよ、たっのしいよー?」
「……ここは鎮守府、なんですか?」
「鎮守府だ。少々変わってはいるが、な」
(……これにサインして、本当に大丈夫なのかしら)
――――野分、どうだった?
――――台風の中に居た時を思い出したわ。
――――あ、あはは……次、行ってみよー!
――――(まだ慣れるには少し時間がかかりそうだけど、舞風とこうして一緒に居られるなら……いいかな)
984: 2014/11/20(木) 13:44:35.86 ID:pAOD3nj+0
イベント期間中に朝雲の着任ネタが投下されなかったら、朝雲はこのスレでは暫く居ないものとして考えてください
夕方に次スレ立てます
夕方に次スレ立てます
992: 2014/11/21(金) 19:07:20.20 ID:J58pkFNX0
・天龍『貰った』、投下します
天ちゃん怖い
天ちゃん怖い
993: 2014/11/21(金) 19:08:57.10 ID:J58pkFNX0
――――提督執務室。
「おい天龍、執務室に物騒な物持ち込むな」
「いいじゃねぇか、別に振り回したりしねぇからよ」
「刀の手入れなら自室でやれ」
「伊勢の姉御からさっき貰ったんだから仕方無いだろ。それに、秘書艦の仕事はちゃんとしてるぜ」
「どこがだよ、書類手伝え」
「護衛に決まってんじゃねぇか。書類はパス」
「龍田、呼び出していいか?」
「べ、べべ別に龍田なんか怖くねぇぞ!?」
(パワーバランスは相変わらずのようだな……)
「じゃあ茶をくれ、熱いやつ」
「仕方ねぇなぁ、ちょっと待ってろよ」
「――ところで天龍、その刀に名前はあるのか?」
「何か有名な刀のレプリカって聞いたんだが忘れちまった。髭がどうとか言ってたな……」
「髭……? 髭切!?」
「龍田とたまにガチでやり合う時に使ってた刀が折れちまったからよぉ、ホント助かったぜ」
「……ひょっとして、龍田も作ってもらってたりするのか?」
「さっき一緒に貰ったぜ、トンボ切なんてカッコ悪い名前だけどな」
(包丁から国宝まで造れんのか、相変わらず恐ろしい技術だな……)
「ほらよ、ちゃっちゃと飲め」
「熱い茶を急いで飲める訳無いだろ。……にしても、お前に茶を淹れてもらうってのは未だに変な感じだな」
「文句があんなら飲むなっての」
「――うん、最初に淹れられた茶葉茶とは比べ物にならんぐらい美味い」
「茶の淹れ方なんて、あの時は知らなかったんだよ……」
「直接茶葉を湯飲みに入れて湯を注ぐ。実に斬新な淹れ方だったな」
「――試し斬り、してもいいんだぜ?」
「俺を斬ったら駆逐艦に嫌われるからやめとけ天ちゃん」
「天ちゃんって次言いやがったら、今度は茶葉を口に入れて直接湯注いでやるからな」
「分かった分かった、じゃあ昼飯頼む」
「ったく……何がいいんだよ、お任せは無しだぜ?」
「オムライス、漣風」
「……ぶっ頃す」
(今度は刃が向いてるな、流石にやり過ぎたか……)
「最近練習してるパスタ料理で頼む。龍田から結構上達したって聞いたしな」
「チッ、仕方ねぇなぁ、この天龍様のパスタ食って吠え面かくなよな」
――――おぉ、ボロネーゼだな。……ん? オムライスも作ったのか?
――――その、何だ、ケチャップあるけどよ、どうする?
――――“フフ、怖いか”で頼む。
――――俺様の黒歴史を掘り起こすんじゃねぇ!
「おい天龍、執務室に物騒な物持ち込むな」
「いいじゃねぇか、別に振り回したりしねぇからよ」
「刀の手入れなら自室でやれ」
「伊勢の姉御からさっき貰ったんだから仕方無いだろ。それに、秘書艦の仕事はちゃんとしてるぜ」
「どこがだよ、書類手伝え」
「護衛に決まってんじゃねぇか。書類はパス」
「龍田、呼び出していいか?」
「べ、べべ別に龍田なんか怖くねぇぞ!?」
(パワーバランスは相変わらずのようだな……)
「じゃあ茶をくれ、熱いやつ」
「仕方ねぇなぁ、ちょっと待ってろよ」
「――ところで天龍、その刀に名前はあるのか?」
「何か有名な刀のレプリカって聞いたんだが忘れちまった。髭がどうとか言ってたな……」
「髭……? 髭切!?」
「龍田とたまにガチでやり合う時に使ってた刀が折れちまったからよぉ、ホント助かったぜ」
「……ひょっとして、龍田も作ってもらってたりするのか?」
「さっき一緒に貰ったぜ、トンボ切なんてカッコ悪い名前だけどな」
(包丁から国宝まで造れんのか、相変わらず恐ろしい技術だな……)
「ほらよ、ちゃっちゃと飲め」
「熱い茶を急いで飲める訳無いだろ。……にしても、お前に茶を淹れてもらうってのは未だに変な感じだな」
「文句があんなら飲むなっての」
「――うん、最初に淹れられた茶葉茶とは比べ物にならんぐらい美味い」
「茶の淹れ方なんて、あの時は知らなかったんだよ……」
「直接茶葉を湯飲みに入れて湯を注ぐ。実に斬新な淹れ方だったな」
「――試し斬り、してもいいんだぜ?」
「俺を斬ったら駆逐艦に嫌われるからやめとけ天ちゃん」
「天ちゃんって次言いやがったら、今度は茶葉を口に入れて直接湯注いでやるからな」
「分かった分かった、じゃあ昼飯頼む」
「ったく……何がいいんだよ、お任せは無しだぜ?」
「オムライス、漣風」
「……ぶっ頃す」
(今度は刃が向いてるな、流石にやり過ぎたか……)
「最近練習してるパスタ料理で頼む。龍田から結構上達したって聞いたしな」
「チッ、仕方ねぇなぁ、この天龍様のパスタ食って吠え面かくなよな」
――――おぉ、ボロネーゼだな。……ん? オムライスも作ったのか?
――――その、何だ、ケチャップあるけどよ、どうする?
――――“フフ、怖いか”で頼む。
――――俺様の黒歴史を掘り起こすんじゃねぇ!
997: 2014/11/21(金) 21:23:55.61 ID:J58pkFNX0
ちょっと微妙なんで飛鷹は次スレに持ち越します
こっちは埋めちゃいますね
3スレ目もお付き合いくださりありがとうございました
次スレでもよろしくお願いいたします
大鳳「浦風が可愛い鎮守府」提督「多分一応は鎮守府」
こっちは埋めちゃいますね
3スレ目もお付き合いくださりありがとうございました
次スレでもよろしくお願いいたします
大鳳「浦風が可愛い鎮守府」提督「多分一応は鎮守府」
999: 2014/11/21(金) 21:42:50.27 ID:1go3C+heO
フフ乙、次スレにクルージングに行かないと
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