ＪＵＭ「真紅、ただいま」

真紅「あらＪＵＭ、おかえりなさい」

ＪＵＭ「苺大福買ってきたけどみんなで食うか？」

雛苺「ＪＵＭありがとうなのー」

真紅「いただくとするわ。紅茶と一緒に持ってらっしゃい」

翠星石「はいですぅ」

ｺﾎﾟｺﾎﾟ

雛苺「ヒナが持ってくのー！」

翠星石「そうですか？じゃあさっさと持ってきやがれですぅ」

ﾀﾞｯ

ＪＵＭ「あ！」

翠星石「ひいっ！」

雛苺「うっ！」

真紅「え？」

ﾊﾞｼｬｰﾝ

雛苺「あ・・・あ・・・」

翠星石「くんくんのＤＶＤセットとくんくんぬいぐるみに・・・」

ＪＵＭ「牛乳と紅茶が・・・」

真紅「」ｽﾀｽﾀ

ＪＵＭ「真紅？」

雛苺「怒られなくてよかったのー！」

ＪＵＭ翠「・・・」

翠星石「ま、仕方ないですぅ。真紅は後で部屋に持っていけばいいですぅ」

雛苺「いただきますなのー！」

苺大福を手に持った状態で両手を上げる雛苺

雛苺「あっ・・・」

ｸﾞﾁｬ

ＪＵＭ「頭に・・・」

翠星石「チビ苺ー！もう許さねえです！今日は夕飯抜きですぅ！」

ＪＵＭ「おいおい、お前が決めることじゃないだろ？姉ちゃんが

翠星石「あれ？聞いてないですか？のり、今日はクラスの友達の家に泊まるらしいですぅ
　　　　だから今日は翠星石特製ですよ♪」

ＪＵＭ「ほう・・・」

雛苺「フン！翠星石のご飯なんかたべたくないのー」

翠星石「なっ・・・」

ｼﾞｭｰ

雛苺（おなかすいたのー）

　　（どうせ翠星石だからご飯はくれるのー）

　　（あれはハンバーグ？花丸ハンバーグなのー！）

　　（ヒナのぶん、ＪＵＭのぶん、真紅のぶん、翠星石のぶん。ちゃんとヒナのもあるのー！）

　　（お絵かき続けるのー）

ＪＵＭ「おい雛苺！なにやってんだよ！？」

雛苺「お絵かきなのー！これが巴でーこｒ」

ＪＵＭ「床に書くなって言ってるだろ！」

雛苺「ヒナ悪くないもん！」ﾀﾞｯﾀﾞｯﾀﾞｯ

ＪＵＭ「という訳で緊急会議だ」

翠星石「まったく、最近の雛苺さらに生意気になりやがったですぅ」

真紅「くんくん・・・ああくんくん」

ＪＵＭ「また買ってやるから元気出せ真紅」

真紅「いいのかしら？申し訳ないわね。あ、ありがとう///」

>>25
子供が苦手なんです。ごめんなさい


翠星石「そういえば最近のあいつは礼すらできねぇですぅ」

ＪＵＭ「ああ、さっきの真紅の時も翠星石の時も謝ってないもんな」

真紅「そうよ！それとくんくんにも謝ってないのだわ」

ＪＵＭ「はいはい。それで翠星石、ご飯はどうするんだ？」

翠星石「ああ、一応４つ作ってるですぅ。でも雛苺が謝らなかったら
　　　　雛苺のぶんはねえですぅ」

そして夕食

翠星石「ＪＵＭ－！ご飯ができたですぅ！早く来やがれですぅ」

雛苺「花丸ハンバーグなのー！」

真紅「雛苺、私と翠星石になにか言う事があると思うのだわ」

雛苺「ああ、いただきますなのー！」

ＪＵＭ（やっぱりダメか・・・）

翠星石「はい、ご飯抜きですぅ」

真紅「蒼星石、出てくるのだわ」

蒼星石「こんにちわＪＵＭ君」

翠星石「このご飯は蒼星石に食べてもらうですぅ」

蒼星石「いただきまーすｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ」

雛苺「ヒナおなかすいたの！何も食べれないなんておかしいのー！」

蒼星石「翠星石、なんか言ってるよ？」

翠星石「あんな奴ほっとくですぅ」

金糸雀「こんにちわかしらー」

翠星石「か、金糸雀！もうご飯はないですぅ。申し訳ないですぅ」

金糸雀「まあ仕方ないかしら。みっちゃんの家で一人で・・・」

ＪＵＭ「ああいいよ金糸雀。僕がスーパーで買ってくるよ。ラーメンでいいか？」

金糸雀「ＪＵＭ君ありがとうかしら！」

雛苺（真紅が言ってる言うことって謝ったりすることなの？）
　　
　　（そんなのおかしいの！ヒナはなんにも悪くないの！）

　　（まあいいの。ヒナが食べないでおかしくなったらこいつらはお父様に嫌われるの）

　　（水銀燈はジャンクだしばらしーはパチモンなのー）

　　（だから動かなくてもかわいいヒナがアリスなのー！）

　　（アリスになったらお父様がまた動くように治してくれるの）

蒼星石「雛苺、さっきからなんでニヤニヤしてるんだい？」

翠星石「ほっとけですぅ。どうせまた新しいイタズラでも考えついただけですぅ」

ＪＵＭ「ただいまー！」

金糸雀「ＪＵＭ君ありがとうかしらー」

ＪＵＭ「金糸雀はえらいなー。お礼ができるなんて同じようなサイズでも誰かさんとは大違いだ」

金糸雀「そ、そんなことないかしらー///」

真紅「さあ食べましょう」ｲﾗｲﾗ

蒼星石「おいしい！」

真紅「これは素晴らしいのだわ」

ＪＵＭ「おいしいよ翠星石」

金糸雀「ラーメンおいしいかしらー・・・」

ｽｯ

金糸雀「え？」

翠星石「翠星石のぶん少しあげるですぅ」

金糸雀「あ、ありがとうかしらー！」

翠星石「金糸雀のぶん用意してなかった翠星石が悪いですぅ。
　　　　さ、さっさと食いやがれですぅ！」

真紅「ＪＵＭ、ローゼンメイデンはみんなこうやっていい子ばっかりだわ。
　　　ＪＵＭが私のことどう思ってるかは知らないけど。
　　　しかし第５ドールを作り終えてお父様が気を抜いて作ったのがあの雛苺。
　　　子供っぽい性格のおかげで子供好きのミーディアムにはよかったけど
　　　子供嫌いの時はさんざんだったらしいのだわ」

真紅「３代前のミーディアムの時はひどかったらしいわ。
　　　その虐待はもはや伝説でネットでも知られてるらしいのだわ。
　　　そして前ミーディアムの巴は優しい子ね。しかし彼女が今の雛苺の原因なのだわ」

ＪＵＭ「柏葉が？どうして？」

真紅「彼女は厳格な家庭で育ってきたらしいわね。そこに雛苺が来たのだわ。
　　　当然彼女はその優しさも手伝い可愛がる。そして度が過ぎ甘やかす」

ＪＵＭ「・・・」

真紅「彼女が甘やかしすぎたせいで雛苺は調子に乗って例の事件を起こしたんだわ」

ＪＵＭ「柏葉との契約を解除したやつか。柏葉を悪く言うなよ」

真紅「あらごめんなさい。そうよ。それで提案なんだけど・・・」ｺﾞﾆｮｺﾞﾆｮ

ＪＵＭ「やってみる価値はあるな」

翠星石「了解ですぅ」

蒼星石「わかったよ」

金糸雀「来たときはそうするかしらー」

翌日

雛苺「おはようなのー！」

真翠Ｊ「・・・」

雛苺「目覚めてるのー？」

真翠Ｊ「・・・」

雛苺（みんな今までヒナのことをガキだチビだってバカにしてたのー）

　　（それなのに嫌なことから逃げるようにシカトしてたらそれこそ子供なの）

　　（翠星石のガキ！真紅のひんぬー！蒼星石のシOタっ子！金糸雀のデコチビ！ＪＵＭのヒッキー！）

のり「ただいまー」（ＪＵＭ君から聞いたわ。ヒナちゃんは無視ヒナちゃんは無視）

雛苺「のりおかえりなのー！寂しかったのー！」

のり「・・・」

雛苺（のりもなの・・・）

雛苺（泣けば構ってくれるかも）

　　（巴もそうだったのー。ちょろいもんなのー）

　　「うわあああああああんびええええええええええええん」

のり「・・・」ｽﾀｽﾀ

雛苺「おなか・・・すいたの・・・」

翠星石「そろそろかわいそうになってきたですぅ」

真紅「いや、あの泣きはわざとね」

翠星石「よくわかりますねぇ」

ＪＵＭ「涙は女の涙☆なんて言ってるスイーツ（笑）と同レベか」

真紅「雛苺は意外とずる賢いのかしらね」

雛苺「こうなったら水銀燈とでも手を組んであいつらをジャンクにしてやるのー！」

・・・脳内・・・

雛苺「水銀燈！ヒナと手を組んでみんなを倒すのー！」

水銀燈「うるさいわねぇ」ﾊﾞｷｯ

水銀燈「ローザミスティカもーらったぁ」

雛苺（これじゃダメなの。真紅たちを倒すの！）

・・・脳内２・・・

雛苺「一緒に真紅たちを倒すのー！」

水銀燈「いいわよぉ」

雛苺「やったのー！みんな倒したの！」

水銀燈「後はあなただけよぉ」

水銀燈「お父様、ついに私・・・」

・・・

ＪＵＭ「なんであいつニヤニヤしたり落ち込んだりしてるんだ？」

真紅「そういうお年頃なんじゃない？」

雛苺（いいかげん誰かヒナに話しかけるのー！）

真紅（雛苺、ごめんなさい。これはあなたのためなのだから恨まないで頂戴）

雛苺「おな・・・か・・・すい・・・た・・・の」ﾊﾞﾀｯ

真紅「雛苺？」

雛苺「・・・」

翠星石「雛苺！起きるですぅ！」

雛苺「やーい！ひっかかったひっかかったー！」

ﾊﾟｰﾝ

雛苺「しん・・・く？」

真紅「貴女いい加減にしなさい！ＪＵＭものりも、私たちドールも
　　　みんなあなたのわがままにイライラしるんだわ！」

雛苺「痛いのー！真紅ひどいの！真紅だって・・・」

真紅「私がどうしたの？」

雛苺「真紅はいつもＪＵＭにお茶とか入れさせてるのー！
　　　翠星石だってＪＵＭにひどいこと言ってるの！」

真紅「・・・それは謝るわ。あなたにもＪＵＭにも。私はこうやって謝ってるわ。
　　　だけどあなたは謝らない、いや謝れないのだわ！」

翠星石「真紅落ち着けですぅ」

真紅「以前水銀燈にジャンクって言って怒らせてしまったことがあるのだわ。
　　　でもそれは水銀燈に成長してほしくて・・・
　　　それ以来私は後悔して、いつか謝らなくてはと思ってるのだわ。
　　　それで水銀燈はひねくれながらも成長した。
　　　あなたは違う！昨日の夕食だって今日の無視だってあなたのためにしていたのよ！
　　　それでもかわれないあなたはジャンクよ！本当のジャンクなんだわ！」

ＪＵＭ「真紅、いいすぎだ」

真紅「ハアハア、私の言いたい事は言ったわ。」

雛苺「はあ？」　　

翠真Ｊ「！？」

雛苺「お姉さま方うらやましいのー」

真紅「何言ってるの？」

雛苺「言いたいことさんざん言って明日からまたＪＵＭ達をコキ使うのー
　　　それぐらいわかってることなのー。
　　　そんなに私が嫌いなら出ていくのー」

ＪＵＭ「じゃあ出ていけばいいじゃん」

雛苺「？」

ＪＵＭ「真紅は僕の最初に契約したドールだ
　　　　翠星石は姉ちゃんの手伝いもするし昨日の夕食みたいに食事だって作れる」

のり「正直あなたが一番いらないのよ？真紅ちゃんには紅茶の入れかたとか教えてもらってるし
　　　毎日毎日苺大福代も馬鹿にならないよねー」

ＪＵＭ「そういえばこないだ柏葉もお前のこと正直嫌いって言ってたぞ」

雛苺（いやなの）

真紅「まあ、仕方ないわよね。あんな目にあわせてるんだから」

雛苺（もういやなの）

翠星石「いつもいつも邪魔ばかりして本当にいらねーやつですぅ」

雛苺（もうあんなめにあうのはいやなの）

雛苺「嫌なのー！」

雛苺「もう出てくの！契約も解除なのー！」ﾁﾗｯ

ＪＵＭ「ばいばーいｗ」

のり「食費が浮くわーｗｗｗ」

翠星石「さっさといなくなればいいですぅｗ」

真紅「あなたみたいな不細工人形誰も拾ってくれないのだわｗ」

雛苺「・・・」

雛苺「」ﾀﾞｯ

ＪＵＭ「本当に行ったよｗ」

・・・
雛苺「名づけて一日だけ家出でヒナの大事さを思い知るのー！作戦」

　　「食糧確保するのー」

雛苺はパンの耳をゲットした！

　　「大量に確保したの！近くの公園で一晩過ごすの」

雛苺「寝る前に少し食べるのー」

　　「こぼしたけど外だから気にしないの」

　　「ネコさんおやすみなのー」

カアカア

雛苺「朝なのー」

コツコツ

雛苺「誰か鞄を叩いてるの？」

雛苺「ん、何か声がするのー」

????「あれー・・・すいません、これも捨てちゃっていいんですかねー」

???「ん、ここにあるのならいいんじゃないかな？」

???「ゴミにしては良さそうな鞄だなぁ、どれもらっとくかな？」

????「あはは、ゴミ置き場にあったものをですか？」

???「いいだろ？エコだよ、エコ」

???「よっと、ん？重いな」

????「大金が入ってたりしませんかねー？」

???「そんなわけないだろー、ま…いっか」

???「よーし、次行くぞー」

2200

???「ふー、仕事が終わった後のワンカップは最高だなー」

???「さてと、この鞄さっきは開かなかったけど何か引っかかっているのか？」

???「ふむ、簡単に直せそうだな」

10分後

???「留め具がひっかかってたんだな、これで大丈夫か」

雛苺「やっと出られたのー」

???「子供…遺棄事件か！？」

雛苺「やっと出られたんけど、眠いのー」

???「子供・・・遺棄事件・・・これから導かれる答えは
　　私がやばくないか？大丈夫・・・私は潔白だ
　　大丈夫・・・そう夢だワンパック飲みすぎたか？
　　安売りのやつを買ったせいでワンカップの神に呪われたのか？
　　まぁ、いいや寝よう酔っぱらってるせいだな、あははは」

???「酔っ払って思考が正常じゃないな、おやすみなさい」

???「ｚｚｚｚｚｚｚ」

0730

???「ふぁーよく寝たなぁ・・・鞄がある、夢じゃなかったのか」

???「落ち着くんだ私…と、取り合えずこの子に話を聞いてみようか」

???「お、おはようどこの子かな？」

雛苺「おはようなのー」

???「お、おはようあはは」

雛苺「おなか減ったのー、うにゅーが食べたいのー」

???「うにゅー？」

???(とりあえず落ち着かせて話を聞いてみるか)

???「うにゅーって何かな？」

雛苺「うにゅーはうにゅーなのーうにゅーうにゅーうにゅーうにゅー食べたいのー」

???(アパートの壁は薄い普段子供の声がしない私の部屋から子供の声が聞こえたら
　　とても怪しまれる、警察に通報される、そして私逮捕それだけはだめだ
　　うにゅーって何だ？、私の家にあるもので子供が喜びそうなものと言えば)

???「これしかないけど、安売りで買ってたくさんあるんだ」

雛苺「うにゅーなのー、よくわかってるのー」

???「苺大福のことか、助かった騒がれないですんだ」

雛苺「おいしいのー、おいしいのー、はぁはぁはぁ」

???(この顔・・・ジャンキーか？あんなにあった苺大福が・・・)

雛苺「ふぅ、満足したのー」

???「それで、君はどこの子？お家は？」

雛苺「ヒナ、家出してきたのー」

???「どこから？住所とか分かるかな？」

雛苺「分からないのー」

雛苺「でもいいのー、ヒナもうあの家に帰りたくないのー
　　　この家にいてもいーい？」

???(警察に連れて行くべきか？いやもしこの子の家族が届け出を出していたら
　　問答無用で捕まるかも知れない・・・どうすればいいんだ
　　どちらにしろ面倒事に巻き込まれたな)

???(ん？というよりもこの子の関節・・・)

???「君は何者なんだい？」

雛苺「ヒナはローゼンメイデン、人間じゃないのよー」

???(人形なら誘拐に含まれない、助かった)

雛苺「ねぇー」

???(しかし、ローゼンメイデンか・・・どこかの書物に載ってたのを
　　昔見た気がするな、確かあれは・・・どちらにしろ私は面倒事
　　に巻き込まれてしまったのか…だがそれ以上に興味深いな
　　まさか実在していたとは信じられない)

雛苺「あそんでー」

???「ごめん、今から仕事があるんだよ終わったらね」

雛苺「やだー今遊んでくれないといやなのー！
　　　嫌なの、嫌なの、嫌なのー嫌なのー！」

???(これ以上騒がれたら私の今まで気づきあげた信用がなくなってしまうな)

???「わかったよ、遊ぶからちょっと待っててくれないか」

???(ふぅ、仕事を休んで子どもと遊んでる私はどういう風に写ってるんだ？)

雛苺「ねぇーこれなーに？」

???「あぁ、リバーシだよ簡単なボードゲームさやってみるかい？」

バシン、カチ

雛苺「これでいただきなのー」

???(甘いうち方だなー、本気を出したらまっ黒けになってしまう・・・
　　さすがにそれはかわいそうだから、接戦を演じてあげないと
　　勿論相手にわかられないように…大丈夫私はそういうのが得意なのだ)

???「数枚差で私の勝ちだねー初めてにしては強いな、雛苺ちゃん」

バン、ガチャガチャチャ

雛苺「嫌なのー！ヒナの勝ちじゃないと嫌ー！嫌なの嫌！嫌！嫌なのー！」

???(なんてわがままな・・・恐ろしい子だ)

???「分かったよ・・・もう一回やろう」

雛苺「次は絶対勝つのー」

5分後

雛苺「やったー、今度はヒナの圧勝なのー」

???「強いなー雛苺ちゃんは」

???(はぁ、疲れたなー)

2057

雛苺「今日は楽しかったのー」

???「おやすみ雛苺ちゃん」

???(ふぅ、疲れた中年には激しすぎる一日だったなぁ
　　明日大丈夫かな？いいや寝よう)

0740

???「さてと、今日は出るけど大人しくしてるんだよ？」

雛苺「わかったのー」

???「あまり大声とか出さないようにね？」

雛苺「はいなのー」

???「それじゃいってきまーすと」

???(しばらくいってきすって言ってなかったっけ
　　何かいいなこういうのも、悪くない
　　後は大人しくしてくれたらいいんだけど)

雛苺「暇なのー、えへへこんな時はこれなのー」

雛苺「じゃーん、ヒナ特製のクレヨンセットなのー」

雛苺「ふーん、ふーん、ふーん♪」

1935

???「ただいまーと、ふう今日もハードな一日だった」

???「な、なんだこれは!?」

???「赤、赤、青、黄・・・部屋がカラフルになってる！」

???「雛苺ぉぉぉぉぉぉぉ！」

雛苺「あっ、おかえりなのー！」

???「なんで、クレヨンで部屋を塗ったくったんだ！」

雛苺「えへへー、偉い？部屋が暗かったから明るくなれるようにしたのー」

???「そうじゃない、なおしなさい」

雛苺「ヒナ、悪くないもん」

???「まぁ、この変な部屋の配色も私には相応しいかもしれないな」

???「とにかく、勝手に部屋でクレヨン使っちゃダメだよ」

雛苺「なんでーヒナ悪くないのー」

???「私の部屋はもういい、気に入った
　　だがせめてキッチンのこれは消させてもらうよ」

雛苺「えー、ヒナがせっかく書いたのにー」

???「はぁ・・・」

雛苺「・・・・・・！」

???(この子には常識が欠落している、まぁもとより存在自体が常識から
　　自然の摂理から外れた存在なんだこれが自然といえば自然なのかもしれない)

???「ん、ヒナちゃんなにしてるんだい？」

雛苺「ヒナも手伝うのー」

???「え、ありがとう」

???「……あぁ落ちないなー」

雛苺「あの・・・」

???「ん？」

雛苺「ごめんなさい…なの」

???「ああ・・・」

雛苺「……」

0035

???「やっと、終わったありがとう手伝ってくれてありがとう雛苺」

雛苺「……ｺｸ」

???(この子も、常識が欠落しているといえるこの子も・・・変れるんだろうか？
　　どっちの変化であれ変化するのだろうか？
　　だが私は変わらないな変われないのか？)

一週間後

???(雛苺を拾ってから、一週間がたった・・・この一週間雛苺はだいぶ変化した
　　だが私は変わらない、わかりやすい変化といえば最初の頃は私の手間が増えさせられたが
　　最近では私の手を煩わせることもなくなった。
　　むしろ最近では私の手伝いをしてくれるようにさえなった、最初のころでは考えられないことだ
　　そろそろ、家出の理由を聞き出して元の家に帰してあげることもできるかもしれない)



　　

???「ただいまー」

雛苺「おかえりなさいなのー」

???「雛苺ちゃん」

雛苺「なにー？」

???「元の家に帰る気はないかな？」

雛苺「・・・・・・」

???「今の雛苺ちゃんならたぶん大丈夫だよ」

雛苺「ジュンの家が分からないのー」

???「ジュン？その人が君の前のマスターかい？」

雛苺「そうなのー」

???「もっと何かわからないかな？年とか家族構成とか」

???(雛苺から聞く情報で分かったおそらくこの子のマスターは
　　桜田ジュンという少年だろう、私は彼をよく知っている
　　何故なら私も昔は教鞭を振るっていたのだから
　　ならば住所を得るのは簡単だろう)

二日後

ピンポーン

???「すみませーん、だれかいませんか？」

のり「あら、先生お久しぶりジュン君に会いに来たんですか？ご苦労様です」

???「お久しぶりです、ジュン君のお姉さん
　　そうですね、ジュン君に用事があってきたんです」

のり「あら、重そうなトランク持ちましょうか？」

???「すみません、お姉さんは席をはずしてもらえないでしょうか？
　　ジュン君と二人で話したいので」

???(本当は私はもう教鞭を振るっていないのだが、こちらのほうが話を通しやすい）

コンコン

???「久しぶりだね桜田ジュン君」

ジュン「・・・早く隠れろ真紅」

???「隠さなくても大丈夫だよ、この声を聞いてもらったらわかるかな？」

雛苺「ジュンー、真紅ー」

ジュン「……!」

???「それじゃあ入るよ・・・君たちととても大事な話があるんだ
　　　学校の話なんてどうでもいいさ、私にはもう関係がないから
　　　もっともっと、大事な話さ」

ジュン「学校とはもう関係がないって、どういうことですか？」

???「そのままだよ、私はもう教鞭を振るってないんだ
　　君のことは全然関係ないよ？あくまで私情でね」

???「だから、前の関係はもう無い。
　　今日は一人の人間として君と話しに来たんだよ桜田ジュン君」

ジュン「なんであなたが雛苺を？」

???「雛苺ちゃんと会ったのは偶々だけどね
　　ほら雛苺ジュン君たちに謝って仲直りしてもらわなくちゃ」

雛苺「ごめんなさい、ジュン・・・真紅」

???「君たちと雛苺のケンカの理由は聞いたよ
　　雛苺が家出したのは雛苺の過失が大きい
　　でも、君たちにも改めるところはあるんじゃないかな？」

ジュン「・・・」

???「雛苺に聞いた限りじゃ真紅も翠星石もお姉さんとして
　　　ちゃんとしたしつけをしてないんじゃないかとね
　　　常識やら何やらも殆どは教育にかかってるんだよ
　　　だから、本当に奔放に育てられた子供はそういう性質になる
　　　真紅達の責任もあるよ、何でわかるかって？専門だからさ」

???「理不尽な叱り方なんて一番しちゃいけないよ、真紅
　　ちゃんと理由も言わないとね、真紅のような性格があれなのには
　　教育は向いてないのかもしれないけど」

???「だから、もう一度やり直してみないかい？
　　たぶん今度は大丈夫さ、きっとね」

真紅「確かに私にも悪いところはあったのだわ
　　　ごめんなさい雛苺」

翠星石「翠星石も姉として大人げなかったですぅ
　　　　ごめんですぅ雛苺」

雛苺「ヒナも悪かったのごめんなさい」

???(もう私の出番はないかな？こんな暖かい場所に私のような
　　人間がいたら台無しになるだろうな・・・静かに去ろう）

ジュン「…………」

ジュン「……あれ先生はどこに行った？」

雛苺「ありがとうなの～」

自宅

???「急に静かになったな」

???(彼らは変わったが、私はどうだろうか？)

???「どうでもいいか・・・久し振りに飲むかな」

???「今日は少し高いワンカップに、レモンを添えてっと
　　　ふぅ・・・・・・」

???(私はもう変わらないかもしれないが、彼らに良い変化があることを願おう）

???「ｚｚｚ」

???「……………」

???「」

雛苺「わーい、お雛様なのー」

ジュン「雛苺が家出してたから出来なかったけど少し遅い雛祭りだ」

真紅「日付なんてどうでもいいのだわ要は気持ちよ」

翠星石「仲直りのしるしですぅ」

雛苺「わーい、ヒナ祭りなのー」

終