1: 2013/10/02(水) 21:51:18 ID:oSjYRZI6
【アニデレラ】

クリスタ継母「アニデレラ!アニデレラ!」

アニデレラ「はいはい、お義母様。何か用かい?」

クリスタ継母「私たちは、これからお城の舞踏会へ行ってまいりますから、あなたは留守番してなさいねっ」

ユミル姉様「私たちは楽しんでくるからな…おまえはウチの掃除でもしてろよ?」

サシャ姉様「美味しいご馳走いっぱいですね!食べまくりますよー!」

アニデレラ「それは…私も行きたいもんだね」

クリスタ継母「まぁっ、ドレスも持ってないくせに生意気っ!パシッペシッ」

ユミル姉様「てめぇ…何クリスタに逆らってんだ?このアニデレが!アニデレが!ゲシゲシッ」

サシャ姉様「きっと立食形式なんでしょうねー………あ、ビシッビシッ」

アニデレラ「ああっ、ご無体な…って、アニデレって何さ。私はデレないから」
進撃の巨人(34) (週刊少年マガジンコミックス)
2: 2013/10/02(水) 21:52:19 ID:oSjYRZI6
アニデレラ「あーぁ…舞踏会、行きたかったよ。エレン王子、一目で良いからお会いしたかったねぇ」

魔女ミカサ「呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃーん」

アニデレラ「誰だい?変な格好だねぇ…魔法使いかい?」

魔女ミカサ「いや、違う…私を呼ぶなら大魔道士とでも呼んでくれ!!…ではなく、魔女」

アニデレラ「あれ?でも童話では魔法使いじゃないの?」

魔女ミカサ「魔女の方がカッコ良い」

アニデレラ「ガラスの靴に毒塗った画鋲でも入れてそうだね」

魔女ミカサ「失礼な…私の得意な魔法は…肉を削ぐ事です」

アニデレラ「それ魔法じゃないから」

魔女ミカサ「まあ、それは置いといて。舞踏会に行きたいなら、私が行かせてあげる」

アニデレラ「でも私は綺麗なドレスも持ってないんだよ?」

4: 2013/10/02(水) 21:53:19 ID:oSjYRZI6
魔女ミカサ「それは大丈夫。秘策がある。まずは馬車を用意する」

っ【カボチャ】

アニデレラ「ずいぶん大きいカボチャだね」

魔女ミカサ「世界一大きいとギネスに乗ったカボチャ。910kg」

アニデレラ「…あんた、今それ片手で持ってたよね」

魔女ミカサ「これを魔法で馬車にする、ので、お城までの足はオーケー」

アニデレラ「へぇ」

魔女ミカサ「それでは、さっそく」ジャキッ
魔女ミカサ「ふん!ふん!ふん!」ザクザクザクザク

アニデレラ「…それは魔法じゃなくて超硬ブレードで斬ってるんじゃないの?」

魔女ミカサ「ふぅ…出来た」

っ【馬車っぽい形に削がれた汁塗れカボチャ】

5: 2013/10/02(水) 21:54:09 ID:oSjYRZI6
アニデレラ「…」

魔女ミカサ「さあ」

アニデレラ「えっ?」

魔女ミカサ「乗りなさい」

アニデレラ「ちょっ…」

魔女ミカサ「大丈夫。アニなら小さいから乗れる」グイグイ

アニデレラ「いやいやいや、待って待って待って」

魔女ミカサ「あ、馬車を引く馬も出さなくては」

アニデレラ「こ、こんなの乗ったら汁塗れじゃないのさ…って聞いてるのかい?」

魔女ミカサ「出でよ~馬っ!」

ジャン「ひひーん………はぁ」

6: 2013/10/02(水) 21:54:41 ID:oSjYRZI6
アニデレラ「あ、やっぱりコイツか」

魔女ミカサ「ジャ…馬は亀甲縛りでシッカリ馬車と繋いである。完璧」

アニデレラ「いやいやいや」

魔女ミカサ「御者は私がしよう。ではレッツゴー」

アニデレラ「ド、ドレス…せめて綺麗なドレスを!」

魔女ミカサ「それはお城に着いてから。秘策があると言ったはず」

アニデレラ「何で?普通、魔法でこうパァッって着替えさせてくれるんじゃないのかい?」

魔女ミカサ「…」

アニデレラ「…」

魔女ミカサ「言うとネタバレ…なので、言わない」

アニデレラ「あっそう…もーいいよ」

7: 2013/10/02(水) 21:55:42 ID:oSjYRZI6
魔女ミカサ「では行こう!」ビシィッビシビシッビシッ

ジャン「ひぃ!あひっひぃぃぃ~~~ん!!」

アニデレラ「この馬車に乗ってくなんて罰ゲームじゃないの?」



魔女ミカサ「到着」

ジャン「はぁーはぁー…あはぁぁ」

アニデレラ「………街中の人に見られた」

魔女ミカサ「アニが綺麗だから注目の的だった」

アニデレラ「絶対違うし」


衛兵アルミン「…ふ、ふふ不審者!露出狂の男を発見!!皆の者!出合え!出合えー!」

8: 2013/10/02(水) 21:56:24 ID:oSjYRZI6
衛兵ライナー「おう!」
衛兵ベルトルト「はい!」

ジャン「え?露出狂?………あ、もしかして俺か?」

衛兵ライナー「…なかなか良い男じゃないか」ジィー
衛兵ベルトルト「…かなり慣れた縛り具合だね」ジィー

ジャン「…は?」

衛兵ライナー「ちょっと、こっち来い」フーフー
衛兵ベルトルト「痛くしないから」ハーハー

イヤァァァァァ

9: 2013/10/02(水) 21:57:07 ID:oSjYRZI6
アニデレラ「あ、私の王子様はこの子で良いや。じゃお疲れ」

衛兵アルミン「え?ちょっ?は、離して~」ジタバタ

魔女ミカサ「私としてもそうして欲しいが、それでは話が変わってしまうのでダメ」

アニデレラ「はぁ…何を今更」

魔女ミカサ「この先の展開を想像すると涙が出そうなくらいだが、断腸の思いで止める」

アニデレラ「あんた、血の涙って…どんだけ我慢してんだい」

魔女ミカサ「とにかく…行って、アニ」

アニデレラ「ちっ、仕方ないね」


衛兵アルミン「…ほっ」

10: 2013/10/02(水) 21:58:24 ID:oSjYRZI6
エレン王子「くっくっく…駆逐(ダンス)してやる!1人残らず!」


クリスタ「きゃ~、駆逐王子ー!私も駆逐してー!」

ユミル「あんなのに黄色い声援って…クリスタおかしい」

サシャ「これ美味しいですねー…あ、これも美味しいですね…おお、これも美味しいですねー」

ユミル「こいつも食ってるだけだな」


ドカーンッ!!!


皆「何だ!!……きょっ!巨人!!?」


アニ巨人「…」

11: 2013/10/02(水) 21:59:07 ID:oSjYRZI6
エレン王子「…っ!こいつを!駆逐(ダンス)してやる!」ガリッ


アニ巨人「きいぃやああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

エレン巨人「オアエア!ガアッオグアァ!!!」


ユミル「踊ってやがる!?」

サシャ「わー、大きいですねー」

クリスタ「きゃー!駆逐王子ー!」

ユミル「…」


【時計12時】ボーンボーンボーン…

12: 2013/10/02(水) 21:59:44 ID:oSjYRZI6
アニ巨人(は!確かに12時になったら…)

魔女ミカサ「別に何もないけど、ストーリー的には帰れば良い、と思う」

ドシッドシッドシッ…シュウゥゥ アニ巨人→アニデレラ

アニデレラ「ちょっとミカサ…ガラスの靴はどうするのさ?」

魔女ミカサ「アニの硬質化で、足の形に残すと良い」

アニデレラ「あ、それ良いね。ガラスの靴っぽいし、間違いなく私の足にしか合わないね」

魔女ミカサ「原作では、自分の足を切り刻んで小さくして、靴を履こうとした女もいたそうな」

アニデレラ「聞いてるだけで痛い痛い痛い…とにかく、足の表面だけを硬質化してっと」ビキビキ

13: 2013/10/02(水) 22:01:09 ID:oSjYRZI6
衛兵アルミン「王子様ー!あの女型巨人は見つかりませんでしたが、このような靴を発見しました!」

エレン王子「ずいぶん小さい靴だな…俺さ、あの女型が良いんだけど。中身の女より」

衛兵アルミン「ちょっと!」



衛兵アルミン「王子様からのお達しである!この靴を履ける女性を探しておーる!誰か履ける女はいないか!?」

クリスタ「はーいはーい!私履けるよっ!ほらほらっ」

衛兵アルミン「えっ」

エレン王子「ほんとだ…」

衛兵アルミン「………い、いや!靴の方が少し、少ーし大きい、からダメ!」

クリスタ「えー?これくらいならオーケーじゃないのっ?普通だよねぇ?」

エレン王子「だよなぁ?」

衛兵アルミン「ダメだってば!もう!」

クリスタ「ちぇっ」

14: 2013/10/02(水) 22:02:49 ID:oSjYRZI6
ユミル「これは履くまでもなく、私にゃ小さすぎるな」

サシャ「私もですねー」

エレン王子「使うか?」っ【硬質ブレード】

ユミサシャ「「嫌だっ」」


アニデレラ「ふ…私の出番だね」

魔女ミカサ「………」ジィー【硬質ブレード】

アニデレラ「ちょっ…あんた本気?怖すぎにも程があるってもんだよ」

魔女ミカサ「ふぅ…諦める。アニ、頑張れ」

アニデレラ「あぁ」

16: 2013/10/02(水) 22:03:44 ID:oSjYRZI6
エレン王子「あーあツマンネーなー。駆逐してーなー」

アニデレラ「その靴、私にも履かせな…」

衛兵アルミン「うぅ…やっと来てくれt」

エレン王子「あ、もうイイよ」

アニデレラ「は?」

衛兵アルミン「えっ?」

エレン王子「おまえ履いてみろ」

衛兵アルミン「えっ?」

エレン王子「ほらほら」

衛兵アルミン「ちょっと!止めてよ、エレン!」

18: 2013/10/02(水) 22:04:53 ID:oSjYRZI6
エレン王子「ほーらピッタリだ」

衛兵アルミン「…」

アニデレラ「…」
魔女ミカサ「…」

クリスタ「…」
ユミル「…」
サシャ「…」

エレン王子「じゃあ無事に見つかったし、城に帰るか」

衛兵アルミン「えええええ」

アニデレラ「…え?…あの…え?」

魔女ミカサ「…アルミン、意外と足が小さかったのね」

アニデレラ「あの…わ、私は…?」

魔女ミカサ「どんまい」

【終わり】

20: 2013/10/02(水) 22:10:27 ID:oSjYRZI6
です
1レスSSで書いた後、どんどん書きたくなって、別スレにしてしまいました
ごめんなさい


別の童話(赤ずきん・白雪姫などなど)で書きたい人いたら、ぜひぜひこのスレ利用してください

引用: 進撃の童話