104: 2009/11/07(土) 23:47:38.00 ID:ZqIQ0QlzO

【けいおん】唯「けいおん部へようこそ」【前編】
――――――
―――

唯が辞めて1ヶ月がたとうとしていた。
その影響で軽音部全体にもかなり変化がおきている


まずリードギターが梓になり
梓の元のポジションを憂ちゃんが担当した。
唯がいない軽音部では当然の結果である


そしてもっとも大きな変化が
練習前のティータイムの時間がなくなってしまったのである。


しかもそれを実行したのは
普段から練習をしようと言っていた梓や私ではなく、
ティータイムの時間を唯と同じくらい楽しみにしていた律であった。
106: 2009/11/07(土) 23:52:33.37 ID:ZqIQ0QlzO
唯との話合いから3日間
律もまた部活に来なくなってしまった

私達はそれを仕方がないものだと受け入れ、律に部活に出るよう強制する事は無かった

しかし週明けの日
律はフラッと部にやってきた
まるで何もなかったように…

音楽室に来た律は挨拶もないまま、ドラムの椅子に腰かけるとスティックを持ちだし
練習し始めた。

無言の律に私達は唖然としていたが、
律に流されるよう各々楽器の準備を始めた。

111: 2009/11/07(土) 23:57:05.67 ID:ZqIQ0QlzO
全員の準備が終わると律は練習を辞めて、
初めて言葉を発し、3日間部活を休んだ事を詫びたが、そこに唯の話がでることはなかった。

その後私達は全員で練習した

次の日も、律は音楽室に来るとドラムの椅子に腰掛け練習を始めた
次の日も、その次の日も


翌週からムギがお菓子を持ってこなくなり、私達は音楽室に来たら部活をやるという、軽音部としてはヒドく当たり前の事をするようになり
ティータイムの時間はなくなっていった。

113: 2009/11/08(日) 00:02:32.57 ID:TTUEt4kxO
この事態に一番ガッカリしていたのはさわ子先生だったけど
それなりに気をつかってくれてるのか
唯の事を知っている筈なのに名前を出すことは無かった


こうして私達は唯のいない放課後ティータイムをスタートさせた
けどもぅそれは以前とはまるで違ったものになっていたが、

それを指摘できる人は私も含め誰もいなかった。

116: 2009/11/08(日) 00:06:21.15 ID:TTUEt4kxO
―――――――
―――
12月某日
~音楽室~

律「なぁ~今年はクリスマス会やんないの?」


練習の合間のその言葉が異質なものに感じられる
1ヶ月前なら当たり前の会話なのに、今では音楽関係以外の話が部活中にかわされることはほとんどなかった


澪「律…今何て?」


律「だからもうすぐクリスマスじゃん。
クリスマス会去年やったのに、今年はやんないのて変だろ?だからやんないのかなぁ~って」


聞き間違えじゃなかった!?

澪「ぁ!そうだな。みんな予定がなければやってもいんじゃないか?」

118: 2009/11/08(日) 00:12:40.43 ID:pfhRfRMvO
紬「そ、そうね私もやりたいわクリスマス会」

ムギも珍しくテンパってるな、当たり前か…
律からこんな提案あるなんて思ってもみなかったもんな


憂「あたしも参加したいです」

律「梓はどうする?」

梓「も、もちろん参加するです」

律「よ~しじゃ全員参加な
さて場所はどうするか…ムギん家はダメかな?」

紬「ごめんなさい。私の家は今月いっぱい予定が入っているの…」

相変わらずどんな家だ

120: 2009/11/08(日) 00:17:28.96 ID:pfhRfRMvO
律「やっぱりか…私の家も弟が友達つれてくるらしいし、澪の家はパンツまみれだからな」

澪「誰がパンツまみれだ」ゴン

律「アィタ!ひどいわ!みおちゃーーん」

こうやって律につっこみ入れるのも久しぶりだな…

律「なら梓の家はムリか?」

梓「すいません家もちょっと…クリスマスから年末まで親戚が遊びに来るので…」


憂「ぁ、あの~私の家じゃダメですか?」

私達にとっては唯の家と言った方がいいのかもしれない
もちろん今となっては言えないけど


憂「両親はいませんし、料理も私が準備しますから…えっと…その」

122: 2009/11/08(日) 00:21:31.79 ID:pfhRfRMvO
律「本当!?いや~さすがに2年連続は悪いかなぁって思ったんだけど、いや~良かった
久しぶりに憂ちゃんの美味しいご飯が食えるなんてラッキーだよ

じゃあクリスマス会は憂ちゃんの家で決定

会費は1人1000円でプレゼント交換は私のお小遣いがもぅないので今年はなし。
んじゃとりあえず今日はこのへんで解散にしますか。
ではみんな~ごきげんようアハハ」
バタン


梓「何か、あからさまに憂の話しきりましたね…」

憂「すいませんみなさん…私余計な事いおとしてました」

澪「憂ちゃんが悪い訳じゃないよ」

誰も悪い人なんていないんだ

紬「そうよ憂ちゃん。せっかくのクリスマス会なんだから楽しみましょ」


127: 2009/11/08(日) 00:27:15.88 ID:pfhRfRMvO
梓「唯先輩は…」

澪「梓、分かってるだろ」

梓「…………やっぱりこんなのおかしいです」
タタタッ

憂「待って梓ちゃん。それじゃ澪さん、紬さん先に帰ります
梓ちゃん待って!!」
タッタタタ

紬「私達も帰りましょうか?」

澪「そうだな…」

―――――――
――――
同日
~帰り道~

紬「…………」
澪「…………」

澪「な~ムギ…」
紬「なぁに?」

澪「唯は元気にしてる?」

128: 2009/11/08(日) 00:31:31.02 ID:pfhRfRMvO
紬「…うん」

澪「そっか…」

唯は家政部に転部していた。
あそこなら料理の勉強はできるし、部活中に晩御飯の仕度もできる
まさに唯にとっては一石二鳥の部活なんだから当たり前か…


紬「この前メールで言っていたのだけど、最近は昼休みになると、家庭科室に言ってるみたいよ
唯ちゃんがいうには部活の子と、自分達が持ってきたオカズをシェアして食べてるんだって
私のはあんまり人気ないんだって、唯ちゃんボヤいてたわフフ」ニコ


澪「唯はまだ料理初めて間もないからしょうがないよ
けどきっとすぐに上手くなるよ」

132: 2009/11/08(日) 00:37:45.38 ID:pfhRfRMvO
紬「私もそう思う」

澪「律とはどうなんだ?あの様子だとまだ…」

紬「うん…やっぱりまだムリみたい」

澪「そうだよな…」

唯と律がケンカ以来初めて顔を合わせたのは2日後の教室での事だ

唯が教室につくとすでに律は机に頭を下げて寝ていたらしい

唯はムギに挨拶をし
次に迷いながらも律にも挨拶をしたが、律からの返事はなかった。

本当に寝ていただけとは考えられなかった

お昼になり普段なら3人で食べるところだが律はすぐに教室から出て行った、
ムギも唯も声をかける暇もなかったらしい。
私も気になって唯達の教室をのぞいたけど、唯とムギは暗い顔して機械的に箸を動かしていた

134: 2009/11/08(日) 00:44:00.10 ID:pfhRfRMvO
次の日も律より遅く来た唯は、律にそしてムギにも挨拶することはなくなっていた
昼休みに入ると今度は唯が教室を出て行ったそうだ

律も出て行こうとしたが、
ムギが止めて一緒にお昼を食べた
そしてその日から律が軽音部に戻ってきてくれた

136: 2009/11/08(日) 00:48:43.45 ID:pfhRfRMvO
「私その日の朝に唯ちゃんにメールで呼び出されたの、
校舎裏の人気のないところでね、唯ちゃん言うの
教室内では私と話さないでって
りっちゃんの居場所がなくなるからって
泣きながら私に何度もお願いするの…
私…頷いちゃったわ

昼休みに入って唯ちゃんは無言でいなくなったけど、私止めなかった

その後すぐりっちゃんも立ち上がったけど、その時行かないでって叫んじゃった

クラスの子はみんなびっくりしてたけど、こうでもしないと、りっちゃんがいなくなっちゃうと思って、無我夢中だったの

りっちゃん困った顔してたけど、すぐに笑って
ムギ~びっくりするだろ~
って
そしてパン買ってくるからちょっと待っててって言ってくれたの。

ねぇ澪ちゃん私どうするのが一番良かったのかな?
私唯ちゃんにずっと友達って偉そうな事言ったのに
切り捨てたの…軽音部の為とかりっちゃんの為とか頭の中で言い訳して。
私唯ちゃんを裏切ったの…」

138: 2009/11/08(日) 00:53:06.01 ID:pfhRfRMvO
ムギがその日の放課後、私にそう話してくれた
淡々と話す彼女の顔には涙がでてないのが余計に悲痛で、私は何も言ってあげられなかった。


ムギはその後唯に時々メールをしている
彼女達が言葉を交わすにはこういう方法しか残されてなかった。

結局私達のために、唯は自ら犠牲になった…
ただそうする事でしか、どんな形でさえ軽音部を続けることは不可能なのも事実だった。

だからこそ暗黙の了解でけいおん部内での唯の話はタブーとなっている
ドラムまで…イヤ律まで失いたくないというのはみんなの願いだったから。

141: 2009/11/08(日) 00:56:28.71 ID:pfhRfRMvO
紬「りっちゃんは何でクリスマス会提案したのかしら…」

澪「多分あいつもけいおん部が今みたいになった事に責任を感じてるじゃないか
だけど素直には言いづらいからクリスマス会の事を持ち出したんだよ」

紬「私達前みたいに部活できるのかな…」

私はまたムギの問いにこたえられなかった

144: 2009/11/08(日) 01:02:35.15 ID:pfhRfRMvO
―――――――
――――
クリスマス会当日
~平沢家付近~

律「いや~しっかし久しぶりだな~憂ちゃん家」

澪「そうだな…」

律「梓はクリスマス会初めてだもんな!一発芸考えてきたか?」

梓「ぃ、一発芸なんて聞いてないです!」

律「まぁ~梓はいざとなれば猫耳にシッポで大丈夫だからな~
その為に今日これないさわちゃんから猫耳預かってきたんだし」
ヒョイ

梓「絶対にしないです!一発芸でコスプレなんでバカのやることです」

147: 2009/11/08(日) 01:05:40.64 ID:pfhRfRMvO
澪「すまん…バカで…」

律「梓…去年コスプレした澪に失礼だぞ!」

梓「ぁ違うんです澪先輩!私その知らなくって…ごめんなさい
もぅ律先輩のせいですよ!」

紬「まぁまぁまぁまぁまぁ。
澪ちゃんも似合ってたわよ」

律「まぁ今年はもう少し落ちついてやるか!さわちゃんいない事だし」

澪「………(先生だけじゃ…)」


――――――
―――
数分後
~平沢家~

律澪紬梓「おじゃましま~す」

憂「みなさんようこそ。コート預かりますね」

148: 2009/11/08(日) 01:08:40.91 ID:pfhRfRMvO
律「すでに玄関からいい匂いがぁ~」

憂「久しぶりに料理したんであんまり自信ないんですけど//みなさんあがってください」
ガチャ

律「おぉ~~なんじゃこりゃ!?」

梓「これ憂が1人で作ったの?」

憂「ぅ、うん!」

澪「料理の腕は健在だな」

紬「本当ね~」

律「よし!ここにけいおん部クリスマス会の開催を宣言する
今日は食うぞ~~」

澪「コラ律!!1人で食うな」

紬「りっちゃんたら」ニコニコ

私達は久しぶりに笑いあった
それが無理矢理な笑顔だとしても今は必要なんだと思う

149: 2009/11/08(日) 01:12:30.39 ID:pfhRfRMvO
――――――――――
―――
1時間後
~リビング~

律「いや~食った食った
ちょっと私はお手洗いにいこうかしらん」

梓「先輩言葉使いがなんか気持ち悪いですよ」
律「そんな事言う奴にはくらえ猫耳!」

スチャ
梓「わぁぁ勝手につけないでください」

律「ハハハハッ」
ガチャ

澪「まったく律の奴は」

紬「けどりっちゃん久しぶりよね、あんなに笑ってるの」

憂「……………」

澪「憂ちゃん…唯は今日どうしてる?」

150: 2009/11/08(日) 01:16:25.45 ID:pfhRfRMvO
憂「お姉ちゃんは…朝からでかけてます」

澪「そっか…クリスマス会の事は知っているのか?」

憂「はい…私はお姉ちゃんにも参加して欲しかったから…」

梓「だから自分の家を指定したんだよね?」

憂「うん…けどお姉ちゃん参加できないって、
その日は予定があるって言ってました。」

紬「気を使ったのね…唯ちゃんらしい」

憂「実は…
ここの料理の半分はお姉ちゃんが作ったものなんです」

澪「本当なのか!?だって美味かったぞ」

梓「澪先輩何気に失礼ですよ。けどホント美味しかった」

151: 2009/11/08(日) 01:22:12.20 ID:pfhRfRMvO
憂「朝私が起きたら何品か冷蔵庫に入ってたんです
私が寝たあとから作り始めたみたいで…」

紬「唯ちゃん…」

梓「先輩…」ウルウル

澪「ぁ梓泣くな!そろそろ」

ガチャ
律「田井中律只今トイレから帰還しました。ってあれ?何で梓が泣いてんだ?
ってまさか…」

澪「いや違うんだ、」

律「澪に無理矢理猫耳つけられたな!
何て悪い奴だ!」

澪「つけたのはお前だろ」ゴン

律「アィタァ!」

澪「梓はあれだ、あの…ぁ欠伸だ欠伸
今日が楽しみで寝れなかったんだって」

梓「な!?」


152: 2009/11/08(日) 01:25:01.47 ID:pfhRfRMvO
律「はぁは~ん梓はまだまだお子ちゃまだな」ニシシシ

澪「(梓ここは我慢だ)」ジーーー
紬「(梓ちゃん耐えて)」ジーーー

梓「(否定したいけど視線がいたい…)
楽しみだったんだからしょうがないです//」
律「可愛い奴め、よしそんな梓の為に一発芸で盛り上がるぞ~」

律は楽しそうだった
この数日間、一番辛かったのは律だったのかもしれない…
律が笑ってくれてるのは嬉しいけど、やっぱり唯がいない事は寂しかった

153: 2009/11/08(日) 01:29:13.66 ID:pfhRfRMvO
――――――
―――
同時刻
~真鍋家~

「ゅ………………ゅ……ぃ……唯」

唯「ぅ…ふぇ?」

和「そろそろ起きなさい。もう3時よ」

唯「ぅん…ふわぁ~ありぇ?ホントだ!いつの間に!」

和「唯ったら8時間ずっと寝っぱなしなんだから」

唯「ごめんね和ちゃん。ベット占領しちゃって…」

和「別に気にしてないわよ。けどそろそろ作り始めないとクリスマス終わっちゃうわ」

唯「そうだね!よしやるぞ~」スタッ
唯「っておっとっと」

和「危ない!?」グッ

唯「うわぁ~」
ギュ

154: 2009/11/08(日) 01:33:25.14 ID:pfhRfRMvO
和「もぅ危ないんだから!あれだけ寝て急に立ちあがったらそりゃ足元もふらつくわよ。」

唯「アヘヘヘありがとう和ちゃん」

和「……………」
ヨシヨシ

唯「の、和ちゃん///急にどうしたの?//」
和「あんた8時間も私をほっておいて寝てたんだから、少しは私のやりたいようにさせなさい」
ヨシヨシ


唯「うぅ…それを言われると…けど…何か赤ちゃんみたいで恥ずかしいよ~///」

和「たまには良いじゃない、私達遊ぶの久しぶりなのよ」

唯「そうだね…ごめんね和ちゃん
私けいおん部に入ってから和ちゃんとほとんど遊んでないよね…
なのにこのいう時ばっかり和ちゃんにあまえて…ズルいよね?」

157: 2009/11/08(日) 01:43:32.68 ID:pfhRfRMvO
和「…………」

唯「…怒ってる?」

和「まったく怒ってるわけないでしょ!
たっぷりあまえなさい。私はいつでも唯の味方よ」

唯「本当?」

和「本当よ。唯が望むなら例え相手が友達だろうと、校長だろうと、警察だろうと私はそいつらからあなたを守るわ。」

唯「ありがとう和ちゃん…
けど澪ちゃんとは仲良くしてあげてね
私のせいで澪ちゃんとケンカするのはイヤだよ」

和「当たり前でしょ、そんな事唯は望んでないってことくらい分かってるわよ、
何年友達やってると思ってるの」
ヨシヨシ

唯「うぅ…ありがとうグス」
ギュ

160: 2009/11/08(日) 02:00:18.88 ID:pfhRfRMvO
和「大丈夫よ、ほらそろそろ行きましょ
一緒にケーキ作るんでしょ
家政部で培った実力を私に見せて」

唯「うん!スッゴいの作るよ!」
グゥ~~
唯「ってその前に腹ごしらえだね♪」

和「そうね。じゃ行きましょうか」

唯「ほ~~い」

和「(唯…無理してるわね
寝ながら泣く唯なんて初めてみたわよ

本当なら今すぐ唯の家に行って軽音部全員殴ってやりたいわ…
けどそんな事この子は望んでない、
それに彼女達に責任なんてないのだから…

唯は自分のわがままで辞めた事にかなり責任を感じてる
だから今日だって朝から私の家に来ているんだから。
私にできるのはこの子を受け入れて、そばにいることしか今はないのね…)」

唯「和ちゃん早く早く」

和「待ちなさい唯、急ぐとまた!」

ドターーン

161: 2009/11/08(日) 02:05:24.44 ID:pfhRfRMvO
―――――――
―――
月日は流れ私達は3年生に、梓達は2年生になってた
クラス替えがおこなわれ
さわちゃんの計らい?で律とムギとは一緒のクラスになることができた。
そしてこれも計らいなのか、唯とは別のクラスになっていた


そして新軽音部にとって大事な日が目前に迫ろうとしている。
憂ちゃんにとっては初めてのライブ、
私達にとっても新生軽音部としては初めての新入生歓迎会でのライブだ。


私達はティータイムをしなくなり、その分を練習にあてていたので演奏はかなり上手くなっていた
律のドラムがはしることもなくなり、
梓もボーカルの練習をしてくれ、私をカバーしてくれるようになった

162: 2009/11/08(日) 02:10:01.76 ID:pfhRfRMvO
本当に上手くなった

ただ演奏が終わった後に違和感を感じる事が何度もあった

前の文化祭前に憂ちゃんが唯のふりをして演奏した時にも感じた違和感、
ただ今回は憂ちゃんではなくバンド全体から感じられた
それは私達の演奏が上手くいけばいくほど感じられ、大きくなっていった

そんな不安をいだきながらも
新歓ライブ当日をむかえた

~ステージ裏~

澪「…………」

律「何だ澪、相変わらず緊急か?」

澪「ぁいやそうじゃないんだけど…
(みんなはあの違和感に気づいてるのか?)」

164: 2009/11/08(日) 02:14:03.73 ID:pfhRfRMvO
律「おいムギ!澪が緊急してないって言ってるぞ!明日は雪か!」

紬「澪ちゃんスゴいわ♪」

澪「いや…別に緊急はしてるぞ!ただ考え事してただけで…」

律「おいおいライブ前に考え事かよ…」

憂「澪さんすごいですね。私なんか演奏間違えないか今から不安でしょうがないです」

律「憂ちゃんなら大丈夫だよ」

紬「そうよ、それに失敗しても初めてのライブなんだからしょうがないわよ。みんなでカバーするし、後悔ないよう頑張ろうね」

憂「はい、ありがとうございます」

律「ほら梓からも何か言ってやれ」

梓「ぁ!あ~大丈夫だよ憂なら」

律「何だ梓までボケっとして。まったく久々にライブだからって緊急しすぎるなよ」

梓「……分かってますよ。律先輩こそ大丈夫なんですか?」

168: 2009/11/08(日) 02:22:04.89 ID:pfhRfRMvO
律「ん?あったりまえだろ!最近の律様の急成長振りを知らんのかね
アッハハハハ」

梓「………………」

律「な、何だよ。ツッコメよな…」

梓「いぇ…」

♪まもなくけいおん部による演奏がはじまります♪

律「よしじゃあ一丁やるか!」

―――――――
――――
放課後
~音楽室~
律「ふぅ~疲れた疲れた」

憂「皆さんお疲れ様でした」

紬「憂ちゃんお疲れ様。どうだった初めてのライブは?」

憂「はい!緊張で失敗しちゃいました…すみません」

紬「あら?そうなの…気づかなかったわ」

律「気にするなよ憂ちゃん、初めてまだ半年で、あそこまでできるなんてさすが憂ちゃんだよ」


169: 2009/11/08(日) 02:27:04.50 ID:pfhRfRMvO
紬「そうよ、あまり気にしないでね」

憂「はい!私皆さんの足を引っ張らないよう頑張ります」

律「他のみんなは久々のライブにしては大きな失敗もなくできたんじゃないか?」

澪「そうだな…」

律「何だよ澪~なんかミスったのか?」

澪「そういう訳じゃないんだけど」

律「?だったら何なんだせっかくライブが成功したのに」

梓「…成功したって言えるんですか?」

律「また梓か…さっきもそうだけど言いたいことあるならちゃんと言えよ」

梓「………帰ります」

律「はぁ!?おいちょっと」

梓「すいません失礼します…」
ガチャ


172: 2009/11/08(日) 02:32:17.81 ID:pfhRfRMvO
律「梓のやつなんなんだまったく」

澪「(さっきのライブ
今までで一番違和感があった
何か違う曲を同時にひいてるみたいに見とれ…
梓はやっぱり気づいていたんだな)」

―――――――――
―――――
3週間後
~音楽室~

紬「入部希望者誰も来ないね…」

憂「すいません私が失敗したせいで」

律「憂ちゃんのせいじゃないよ、去年よりできは良かったんだから
、まぁ去年も梓1人だったけど…」

澪「…………」
梓「…………」

律「ま、気にせず練習続けようぜ。そのうちくるかもしれないし、その時練習してなかったら変に思われるだろ」


174: 2009/11/08(日) 02:35:57.32 ID:pfhRfRMvO
梓「律先輩は本当にあの演奏で新入生がきてくれるって思ってるんですか?」

律「は?どういう事だよ梓」

澪「ぁ梓…」

紬「梓ちゃん」

梓「澪先輩とムギ先輩は気づいてますよね?」
澪「(ムギも気づいていたのか!?)」

律「どういう事だよ!澪とムギが気づいてるってなんの事だ」

澪「いや…何でもないよ」

梓「何でもなくないです。確かに失敗はしなかったけど、成功したなんてとても言えないですよ
もし私が去年この演奏聴いてたらこんな部活に入ってませんでした!」

律「こんな部活って…お前
ふざけるなよ!何でそんな事お前に言われなきゃいけないんだ!」

175: 2009/11/08(日) 02:40:20.39 ID:pfhRfRMvO
憂「梓ちゃん落ち着いて」

澪「律も落ち着け!」

梓「澪先輩達が言わないから変わりに言ってるんじゃないですか!
律先輩、確かに私達は演奏が上手くなりました。
律先輩のドラムがはしることもないし
唯先輩がいた時より確実に上手くなってます」

律「唯の話はするな!!!
それに上手くなってるなら問題ないだろ」

梓「ありますよ!律先輩今どんな気持ちでドラム叩いてますか?」

律「はぁ?そりゃ…」

梓「そりゃ何ですか!
先輩本当に今ドラムがやりたくて叩いてるんですか?
私には唯先輩への当てつけで叩いてるようにしかみえません!」

律「ぁ当てつけってなんだよ!?何でここでまた唯がでてくるんだ」

183: 2009/11/08(日) 02:47:21.23 ID:pfhRfRMvO
梓「ワザとつまらなくしてるんじゃないかって事ですよ
それを唯先輩に聞かせて、お前のせいで私達はこうなったってみせようとしたんじゃないですか!」
バチン
梓「うっ!」バタン

律「ハァ…ハァ」

澪「律!叩く事ないだろ!」

憂「梓ちゃん大丈夫?」

梓「…叩いたって事は図星ですか?
私去年先輩方の演奏聞いて本当に感動しました、技術うんぬんじゃなくて、皆さんのぴったりあった演奏に惹かれました
そして私も一緒に演奏したいなって、
けど唯先輩が辞めてから演奏しててもそんな気持ちになることなかったです…

律先輩はそんなに唯先輩が憎いんですか?律先輩がドラム叩いてるときの顔怖いです…まるで憎しみを込めて叩いてるみたいに」

185: 2009/11/08(日) 02:50:36.61 ID:pfhRfRMvO
律「私はそんな事…」

梓「まったくないって言えますな!

律「…………」

梓「ティータイムを無くしたのもそうです。唯先輩の思い出を全て消そうとしたんじゃないんですか!
そんな事して何になるんですか!
唯先輩が離れていくのが怖いからって、
私達にも押しつけないでください
弱虫って唯先輩に言ってたけど
律先輩の方がよっぽど…」

紬「もぅ止めて!!!!!」

澪「ムギ…」

梓「先輩…」

187: 2009/11/08(日) 02:54:11.61 ID:pfhRfRMvO
紬「梓ちゃん
あなたにりっちゃんの何がわかるの?
りっちゃんだって辛いのよ!苦しいのよ!
けどそれでも気持ちの整理がつかないことだってあるでしょ
さっきりっちゃんが怖い顔でドラムを叩いてるって言ってたけど
私には悲しんでるように見えてたわ
りっちゃんだって責任を感じてるのよ
それでもドラムが好きだから、けいおん部が好きだから辞めずに頑張っているんじゃない…

怒鳴ってごめんなさぃ…だけど梓ちゃんにりっちゃんの事をとやかくいう権利なんてないのよ
ここにいる誰にもないの…」

律「ムギ…」

梓「けど…それでも…
私は納得できませんよ!」

タタタタタッバタン
シーーーン

191: 2009/11/08(日) 02:58:41.74 ID:pfhRfRMvO


律「ハハ、今日は部活終了だな」

澪「律…」

律「わるぃ先に帰るわ」

澪「律私も」

律「ごめん今日は1人で帰るよ…それからムギ」

紬「…何りっちゃん?」

律「ありがとな」
バタン

シーーーン

澪「もぅ終わりかもな…」

紬「終わらないわ!!!
…唯ちゃんと…唯ちゃんと約束したんだから」グスン

憂「(お姉ちゃん…私達どうすればいいの…)」

194: 2009/11/08(日) 03:03:02.15 ID:pfhRfRMvO
――――――
――――
翌日放課後
~音楽室~
澪紬憂「…………」

憂「律さんと梓ちゃんきませんね…」

澪「2人とも学校は来てたんだろ?」

紬「うん」
憂「はぃ…放課後誘った時は先に行っててって言ってました、今日は朝からずっと考え事してるみたいで」

ガチャ

律「…ぃっす」

紬「りっちゃん!」

憂「律さん!」

律「ごめんごめん…ちょっと遅れちゃって…梓は?」

憂「今日はまだ…けどもう少ししたらきっと」

198: 2009/11/08(日) 03:06:51.88 ID:pfhRfRMvO
律「ありがと憂ちゃん、けどもぅいいんだ」

澪「いいんだって…律お前まさか」

律「……………」


ガチャ

梓「…すいません遅くなりました」

紬憂「梓ちゃん!」
澪「梓!」

梓「皆さんすいません、ちょっと借りたいものがあったので…」

律「………梓」

梓「律先輩…昨日は本当に、本当にすいませんでした」ペコ

律「ぇ?」

202: 2009/11/08(日) 03:14:05.20 ID:pfhRfRMvO
梓「私律先輩にヒドいこと言ってしまって、謝っても許してもらえないかもしれませんが、本当にすいませんでした」

律「ぇ…ぁ…いやアハハ
バカだな気にしてないって!こっちこそ殴って悪かったな」

梓「いえ殴られて当然です。本当にすいません」

律「だから気にすんなって
頭上げろよ、それにほら梓の言った事間違ってはいないしな…」

梓「いえ間違ってました。
私何も分かってませんでした…
皆さんも一緒にこれ聞いてもらっていいですか?」

ガチャ…ウィン~♪

澪「これって?」
紬「昨日のライブの映像よね?」

206: 2009/11/08(日) 03:18:51.48 ID:pfhRfRMvO
梓「はい、昨日の新入生歓迎会は放送部が撮影してたんです。
その映像と再生するために、このビデオカメラをお願いして借りてきました」

憂「だから遅れたんだね!?」

梓「うん、皆さんに昨日のライブ観てもらいたくって」

―――――――
―――
映像終了後
~音楽室~

澪「ヒドいな」

律「あぁ私こんな風に叩いてたんだな…」

紬「みんなそれぞれ別なところで弾いて、後で無理やりつなぎあわせたみたいね」


梓「はい私もそう感じました。一体感みたいなものがまるでありません
私は昨日それを律先輩のせいにしましたよね?」


208: 2009/11/08(日) 03:24:09.95 ID:pfhRfRMvO
律「あぁ正直当たってるよ」

梓「けど私自分自身がこんな演奏してるなんて気づいてませんでした…
途中憂が少し失敗したところがあったけど、私はこれで聴くまで、それにもまったく気づきません
なのに律先輩が全て悪いみたいな言い方をして…」


律「けど私が一番ヒドいよ…まるで機械みたいただ叩いてるだけだよコレ

そりゃこんな風に演奏してるやつらの部活には誰も入ってこないよな…」


憂「何で誰も気づかなかったんでしょう…」

澪「ムギも違和感は感じてたんだろう?」

紬「うん…けど漠然としていたし、ちょっといつもと違うかなぁって程度だった
前と違って演奏するので必氏だったから…」

211: 2009/11/08(日) 03:29:54.75 ID:pfhRfRMvO
澪「演奏していて気づくこともあれば、第三者からしか分からないこともあるんだな…」

梓「はい…私も人のせいにするばかりで自分がどうとか考えてませんでした
反省してます、すいません律先輩」ペコ

律「いいって言ってるだろ、それに一番ヒドいのは私だったしな

…うぅ~何か今日は練習前に疲れたな、ムギお茶入れてもらっていいか?」

紬「ぇ!?りっちゃん」

澪「律…」

律「たまにはいいだろ
それに澪が前梓に言っていただろ
お茶を飲んだり、のんびりする時間も私達には必要だって
それが今の私達に欠けていたものなのかも知れないしな…
だから今日からティータイム復活だ!って事でムギよろしく」

212: 2009/11/08(日) 03:35:42.38 ID:pfhRfRMvO
紬「喜んで」ニコ
憂「私もお手伝いしますね」

梓「律先輩本当にすいませんです」

律「梓もしつこいなぁ~
よしならお詫びに今日はずっと猫耳な!はい」スッ

梓「うぅ…やってやるです///」
スチャ

おぉ~似合う~パチパチパチ

律「ついでに語尾はにゃーな」

梓「うぅ…律先輩ごめんなさいにゃー///」

その後さんざん梓をいじめる律の姿は今までとは違ってみえた

イヤ本来の律が帰ってきたのかもしれない

この日から律が悲しい顔でドラムを叩くことも、来て早々練習する事もなくなった


ティータイムの時間を復活させるキッカケが梓というのも可笑しな話だ

218: 2009/11/08(日) 03:40:11.16 ID:pfhRfRMvO
――――――――
―――
同日
~帰り道~

律「じゃあな~澪~腹だして寝るなよ」

澪「だれがだして寝るか!」

律「アハハじゃあの~」

澪「うん、バイバイ」

澪「(今日は楽しかったな、律もこれで…)」

「澪先輩」

澪「うわぁ~!!!って梓か…脅かすなよ」

梓「すいません…」

220: 2009/11/08(日) 03:45:50.22 ID:pfhRfRMvO
澪「どうしたんだ?ってムギも一緒か!」

紬「私も捕まっちゃって」

梓「ちょっと話したいことがあるんですけどいいですか?」

澪「あぁいいけど…(なんだろう?)じゃあ2人とも私の家来るか?」

梓「はぃすいません」

―――――――
――
同日
~秋山家~

澪「どうぞ」

梓「ありがとうございます」ズズ~
紬「ありがと」ズズ~

澪「で、梓話って何なんだ?」

222: 2009/11/08(日) 03:50:00.45 ID:pfhRfRMvO
梓「はぃ!まずムギ先輩」

紬「はぃ?」

梓「昨日はすいませんでした…」ペコ

紬「あらいいのよ、私こそごめんね」

梓「いえ、ムギ先輩がいった通り私間違ってました…」

紬「りっちゃんがいいって言ってるんだからもぅいいのよ」ニコ

梓「ありがとございます」

紬「それをいうために呼び止めてたの?」

梓「いぇそれもありますけど、お二人に話しておいた方がいいと思いまして…」

澪「その前にちょっと待て梓
私もお前に話したいことがあるんだ」

梓「はい?」

225: 2009/11/08(日) 03:55:39.33 ID:pfhRfRMvO
澪「私は梓にちゃんとお礼を言わなきゃいけないんだ

昨日確かに梓は言い過ぎた面もあったし、ムギが言ってた事も分かるけど
いずれは誰かが律に話さなきゃいけなかったと思う…

いや、誰かじゃなく一番親しい私が律に言うべきだったんだと思うんだ。

だけど私は律までけいおん部からいなくなってしまうかもしれないと思うと、怖くて言えなかった…

だからありがとう梓」


梓「そんな、いいんですよ…
私は駄々をこねて、わぁーって言っちゃっただけなんで…」

226: 2009/11/08(日) 04:00:55.67 ID:pfhRfRMvO
澪「そんな事ないぞ、今日だってすぐ律に謝ったし
私達の演奏を聴かせたのも梓じゃないか
あれのおかげで私達は変わっていけるとおもうぞ」

紬「そうね、梓ちゃんのおかげだわ…私からもありがとう」

梓「…………

紬「どうしたの梓ちゃん?」


梓「先輩方…私じゃないんです」

澪「何がだ?」

梓「演奏の違和感とか
私が間違ってるって気づかせてくれたのは
唯先輩なんです…」

澪「唯が!!??」


梓「はぃ…私があの日部室を出て行った後の話です…」

256: 2009/11/08(日) 10:42:12.56 ID:pfhRfRMvO

昨日
~軽音部前階段~

ダッタタタ
梓「(もぅヤダ、もぅヤダよぉ~)グス」

ドン!!
「うわぁ~」
梓「キャ」

バタン ドサッ
梓「ァイタタタ~…!すいません!慌ててて
って唯先輩!?」

唯「アテテテ…ぁ!あずにゃん!
ぁう…えっと…ごめん」
バッ

梓「ま、待って下さい!私軽音部辞めます」

ピタッ
唯「ほぇ?」

257: 2009/11/08(日) 10:46:49.71 ID:pfhRfRMvO
唯「どうしたのあずにゃん!?何であずにゃんが軽音部辞めるの!?」

梓「だって…だって」グス

唯「…あずにゃんここじゃ何だから場所変えよう」

梓「はぃ」グス

――――――――
―――
数分後
~桜高屋上~

唯「どぉ?落ち着いたぁ?」

梓「はいすいませんでした…」

唯「あずにゃん泣いてばっかりだね」

梓「そんな事ないです、…唯先輩前でだけです」


唯「…あずにゃん何で軽音部辞めたいなんて言ったの?

259: 2009/11/08(日) 10:50:51.80 ID:pfhRfRMvO
梓「それは…
さっき律先輩と喧嘩したんです。
新歓で去年と同じでライブしたんですけど、ダメダメでした。
特に律先輩のドラムが前とは違ってたんです。
あんなドラム律先輩じゃないです
私…もぅあの人と一緒にバンドやりたくないです…」


唯「あずにゃん…」


梓「もぅティータイムの時間もないんですよ。
唯先輩への当てつけみたいじゃないですか…
私だって練習できるのは嬉しいですけど、あんな暗い雰囲気でやってたって面白くないです…
そう律先輩に言ったらビンタされました」


唯「あずにゃん…頭だして」

260: 2009/11/08(日) 10:55:37.26 ID:pfhRfRMvO
梓「ぇ!ぁ…はい(ヨシヨシしてもらえるのかなぁ///)」

唯「うりゃ」

ポコッ!

梓「ァイタ!!!ぇ…何で唯先輩…」キョトン

唯「あずにゃん人のせいにしちゃダメだよ!!」

梓「人のせいって…だって!」

唯「私新歓ライブ聴きにいったよ」

梓「ぇ!そうなんですか…だったら」

唯「確かにりっちゃんのドラムが一番らしくなかったけど、それは他のみんなも一緒だった」

梓「一緒って…私はちゃんと!」

261: 2009/11/08(日) 11:00:47.99 ID:pfhRfRMvO
唯「あずにゃんは憂が演奏間違ったの気づいた?」

梓「ぇ!いや…気づきませんでした…」


唯「昔練習中に私が失敗したとき、あずにゃん私のカバーしてくれたよね?

ミスが目立たないようちょっとアレンジして、私がまた演奏に入りやすいようフォローしてくれた。
それだけできるあずにゃんが憂のミスに気づかなかったの?」


梓「…………」

唯「他のみんなも誰も憂のミスに気づいてなくて
憂、その後最後まで上手く持ち直せなかったみたいだったよ
それはりっちゃんだけのせいじゃないよね?」


梓「わたし…」

264: 2009/11/08(日) 11:06:09.35 ID:pfhRfRMvO
唯「あずにゃんがりっちゃんに怒る前に、自分が今までどうしていたか考えた?
楽しくないって言ってたけど、あずにゃんは自分で楽しもうとしたの?
暗い雰囲気って言ってたけど、自分で明るくしようとした?

あずにゃんはりっちゃんに責任を押しつけようとしてるんじゃないの?
それは間違ってるよ!」


梓「わた…し…ゆぃせんぱいの…いうとぉり…です…」ウルウル


唯「あずにゃんなら大丈夫だよ!だって前は下手くそな私を引っ張ってってくれたじゃん
それに澪ちゃんとりっちゃんが喧嘩しそうになった時自分で猫耳つけて
喧嘩はダメって言ってくれたでしょ?
ね?
あずにゃんはできる子なんだから、あずにゃんが軽音部を変えることもできるんだよ」
ヨシヨシ

265: 2009/11/08(日) 11:11:16.04 ID:pfhRfRMvO
梓「せんぱい~」グスン
ダキツキ

唯「よしよし!厳しく言ってゴメンね」

~~~

唯「大丈夫ぅ?」

梓「はい…制服汚しちゃってすいません」

唯「やっぱりあずにゃんは泣き虫さんだね♪」
梓「ぅぅぅ…何か悔しいです…」


唯「…あずにゃんまだ軽音部辞めたい?」


梓「いぇ…許してもらえるかわかりませんが、明日律先輩に謝ろうとおもいます
それで唯先輩が言ったとおり私が軽音部を変えてみせます」


唯「そっか~良かったぁ♪さすがあずにゃんだね」ニコ

266: 2009/11/08(日) 11:15:31.12 ID:pfhRfRMvO
梓「…唯先輩は軽音部に」ボソ

唯「ん?」

梓「いぇ何でもないです」

唯「うぅ~ん、
ではそろそろ暗くなってきたし帰ろうか、あずにゃん」

梓「ぇ!ぁ…はぃ…」シュン

唯「どうしたの?まだ悩み事かな?」

梓「もうちょっとくっついててもいいですか///」

唯「アハハなんだそんな事か
全然いいよ~さぁ胸に飛び込んできなさい」

梓「何かムードないですね…」
ダキツキ

唯「あずにゃんの甘えん坊ぉ~」

梓「違うです!ただ久しぶりだったから…」

268: 2009/11/08(日) 11:20:11.53 ID:pfhRfRMvO
唯「そういえばそうだね、今度お泊まりにしにきなよぉ~学校じゃお話できないし」

梓「…考えとくです//
…唯先輩なんか大人っぽくなりましたね
さっき言った事とか私自分の事なのに、全然気づきませんでした」


唯「そんな事ないよ、
私ってほら今は部外者だけど
そういうの事って逆に外から見てる方が分かるんじゃないかな?」


梓「…やっぱり大人っぽいです」ボソ

唯「ほぇ?あずにゃん何か言った?」

梓「言ってないです!」

唯「またあずにゃんが何か隠したな~ぁ!分かったぞ」


梓「な、なにがですか!?」

270: 2009/11/08(日) 11:26:20.56 ID:pfhRfRMvO
唯「さっき叩いたところが痛いんだね!」
なでなで

梓「…………//」

唯「ごめんね!私もちょっと興奮しちゃって」なでなで

梓「…痛いからもうちょっと撫でてて下さい」
唯「ごめんごめん!」
なでなで

梓「(唯先輩ありがとう)」


―――――――
――――
回想終了
~秋山家~
「ぁ……さ…………あず……………梓!」


梓「ひゃい!」

澪「どうした話終わった途端にボケッとして?」

273: 2009/11/08(日) 11:36:33.18 ID:pfhRfRMvO
梓「ぃ、いいえちょっと余計なところまで思い出してました!」

澪「?」

紬「キラーンあらあらまぁまぁ」ニコニコ

澪「ならいいけど、しかし唯がな…」

梓「はいだから私も今日素直に律先輩に謝れたんです。
自分達の演奏を聴いてみればってのも唯先輩のアイディアなんです」

紬「唯ちゃん…きっと梓ちゃんに会ったのも偶然じゃないわね」

梓「え?どういう事ですか?」

紬「音楽室前の階段で会ったんでしょ?
あそこは音楽室利用者以外はほとんど利用しないはずだし
きっと唯ちゃんが私達の演奏が変だったから、気になって見に来たんじゃないかしら?」

275: 2009/11/08(日) 11:41:05.01 ID:pfhRfRMvO
梓「そっか…唯先輩…」

澪「唯らしいな」

梓「唯先輩とまた一緒にできないんですかね?」

澪「私も唯と一緒にできるなら嬉しいけど、唯はやりたいことができて軽音部を去ったんだそれは私達が決めることじゃないよ」


梓「そうですよね…それに律先輩もまだ唯先輩の事許してないみたいですし」


澪「今私達にできることは唯に心配されないくらい、ちゃんとした演奏をすることじゃないかな」

紬「私もそぅ思うわ」

梓「私も頑張るです」

澪「きっと前みたいにティータイム復活ののんびり部に逆戻りだけどな」


276: 2009/11/08(日) 11:45:57.78 ID:pfhRfRMvO
紬「明日は久しぶりにお菓子準備しなきゃ♪」ルンルン

梓「何かこれはこれで複雑な気持ちですね…」
澪「だな…けど嫌じゃないな」ニコ

梓「はい♪」ニコ

次の日から私達は今までのティータイムを取り返すように
おしゃべりだけで部活の時間を過ごした

結局2週間後
梓が怒ってティータイムを切り上げ演奏してみた時には
久しぶりにだったせいもあり、律のドラムは走り気味で私達も間違いだらけだったけど

もぅあの違和感は感じなくなっていた

278: 2009/11/08(日) 11:49:48.07 ID:pfhRfRMvO
――――――――
――――
それから半年
私達はティータイムを楽しみながらも練習方法を変えたりと、試行錯誤しながら楽しい部活動の時間を過ごしていた
そしてついに私達にとって軽音部とし最後のライブが迫っていた

~音楽室~

ダッターーーン♪

澪「って感じなんですが?」

律「どうかなさわちゃん?」

さわ子「驚いたわ…」

律「それはいい意味で?」

さわ子「このケーキ美味しい」

律「ってケーキの話かよ!!!」

さわ子「ムギちゃんお茶おかわり」

紬「はぁ~い♪」ニコ


283: 2009/11/08(日) 11:56:48.67 ID:pfhRfRMvO
律「で、演奏はどうなんだよさわちゃん」

さわ子「あぁ~いんじゃない」

律「適当かよ!」

さわ子「いや~本当にズズーー良かったわよ」

律「お茶飲む片手間に言われても…」

梓「とりあえず私達も聞いてみましょうか?

澪「そうだな」
ポチ
…♪~~~♪♪

憂「やっぱりこうやって録音して聴いてみるとよく分かりますね」


梓「演奏もけっこういいですね」


律「これはなかなか凄いんではないか?
ここにきて武道館が目前に…」

285: 2009/11/08(日) 11:59:55.27 ID:pfhRfRMvO
澪「律のは言い過ぎだけど、前の新歓に比べたらかなりいいと思うぞ」

紬「私もそう思います」

さわ子「だからいいって言ってるズズーーじゃない」

律「とりあえずさわちゃんはお茶置けよ…
ってか新歓前は来なかったくせに、ティータイム復活してから来始めるって…」

さわ子「違うのよりっちゃん!私は陰ながらパクパクあなた達をズズーー応援パク…」

律「よし!じゃこのままの調子で文化祭も乗り切るとして私達もお茶にしますか」

澪「(流した~)」


梓「えぇ~せっかく練習のってきたのに」

憂「梓ちゃん休憩も大事だよ」ニコ

286: 2009/11/08(日) 12:04:14.81 ID:pfhRfRMvO
梓「そう…だね」

律「ではムギお茶ちゃ~」

紬「はぁ~い♪」ニコニコ

ワイワイ…ワイワイ

―――――――
――――
部活終了後
~桜校正門~


律「いや~今日もたっぷり練習したな~」

憂「何か私今すごい楽しいです」

紬「良かったぁ、憂ちゃんにそういってもらえて私達も嬉しいわ」ニコ

律「憂ちゃんホント上手くなったよな、これなら文化祭大成功間違い…」

澪「うわ!!!!」

288: 2009/11/08(日) 12:09:19.08 ID:pfhRfRMvO
律「な、何だよ澪!?ビックリするじゃんか」

澪「忘れ物した…取ってくる」
ダッタタタ

律「忘れ物って別に明日でもいいだろ…っていねえよ!うちら先帰ってんぞ~」


―――――――
――――
数分後
~桜高廊下~
澪「よかった…」

このポエムノートを誰かに見られたら、恥ずかしくて氏んじゃうところだった…
歌詞書く為とはいえ持ち歩くのはもうやめようかな…

しかしけっこうまだ生徒残ってるんだな
文化祭の準備みんな頑張ってるんだ
私達も負けないよぅ今回こそはいいライブにしよう!

289: 2009/11/08(日) 12:15:14.16 ID:pfhRfRMvO
それにしてもさっきからいい匂いがするな~文化祭で出店するのかな?
あ!この教室からか!
ん?調理実習室って

ガラガラ
「じゃあよろしくね」
唯「ほっほ~い」

澪「うわ~唯!」

唯「ぶえ!澪ちゃん!どうしてここに!?」


澪「いや…えっと…忘れ物があって!それで、そのいい匂いがしたからちょっと気になって」
グゥ~~~


唯「…………」

澪「…………///」

唯「プッ!ハハハハ
澪ちゃんお腹すいてる?ちょっと寄っていかない?」


澪「はい…(恥ずかしい//)」

292: 2009/11/08(日) 12:18:35.08 ID:pfhRfRMvO
―――――――
――――
数分後
~調理実習室~

唯「澪ちゃん本当にナイスタイミングだったよ、
実はねこれ文化祭の出店でだす料理なんだけど、家政部以外の人の意見を聞きたくて味見してもらえる人を探しに行こうと思ってたんだ。」


澪「すごぃ…これ全部唯が作ったのか?」


唯「ううん。
私が作ったのはこのタルトだけで、あとはみんなが作ったんだ
ほらほら食べてみて」


澪「うん…じゃあこのタルトから」
パク

澪「ん!美味いよ唯!本当にこれお前が作ったのか!」

294: 2009/11/08(日) 12:22:16.23 ID:pfhRfRMvO
唯「えへへ~他の子にも手伝ってもらったけどね
ほかのも食べてみてよ」


澪「うん!お!これも美味しい!こっちも!」
パクパク



「どう唯ちゃん?」

唯「部長!澪ちゃんスッゴい美味しいって言ってくれてるよ」


部長「そう良かった~」


「けいおん部は食いしん坊ばっかりだな」

澪「ぶっ!ゴホゴホ」

唯「あわわわ澪ちゃん大丈夫?お水お水!」

298: 2009/11/08(日) 12:29:00.43 ID:pfhRfRMvO
部長「こら副部長!そんな事いうもんじゃないでしょ。
わざわざ食べていただいてるのよ
ごめんなさいね、あの子口が悪いのよ」


澪「いえこちらこそすいません、ちゃんとした感想も言わず食べてるばっかりで」

部長「ううんそれって作った方からすれば一番嬉しい事よ」

澪「あ…ありがとうございます//
唯もありがとう、美味しかったよ」

唯「いや~照れますな~
澪ちゃんちょっと待ってて、そこまで送るから!
その前に片付け片付け」



澪「あの唯が食器を片づけてる…」

部長「唯ちゃんいつも率先してやってくれるから助かってるわ」

303: 2009/11/08(日) 12:35:27.52 ID:pfhRfRMvO
澪「(唯…)あの~」

部長「はい?」

澪「唯は家庭科部で上手くやれてますか?」

部長「ええ!もちろん!最初は唯ちゃん失敗も多かったけど今はほとんどしないし、それにあの明るい性格でみんなを楽しませてくれるのは本当に凄いわ
私も家庭科部のみんなも、唯ちゃんが入部してくれて喜んでいるのよ」

ガシャーーーン

唯「うお!!!」

副部「唯がまた皿割り記録を更新したぞ~!しかも一気に2枚追加だ~」
キャッキャワハハ

澪「…………………」

部長「ま、まだ時々はやっちゃうんだけどね」

澪「…けど安心しました、唯が楽しそうにしている姿、久々に見れましたから」

306: 2009/11/08(日) 12:41:10.81 ID:pfhRfRMvO
部長「…澪さんは唯ちゃんにけいおん部に戻ってきてほしい?」



澪「私は…
それは唯が決めることですから」


部長「…………」


唯「澪ちゃん待たせてごめんね、昇降口まで送るよ
ではちょっと行ってまいります」

澪「皆さん失礼します、料理ありがとうございました」


部長「またいつでも遊びに来てね」


308: 2009/11/08(日) 12:46:49.17 ID:pfhRfRMvO
―――――――
―――
数分後
~廊下~
唯「………」キョロキョロ

澪「唯どうしたんだ?さっきから落ち着かないけど」

唯「う、ううん何でも…澪ちゃん、りっちゃんは先に帰ったんだよね?」

澪「唯もしかして律がいないか見てたのか?」
唯「うん…ほら私と一緒にいるところ見られて、澪ちゃんとりっちゃんがギクシャクするのイヤだし…」

澪「唯…それでいつも廊下であっても私達の事避けてるんだな」


唯「うん…ごめんね」

311: 2009/11/08(日) 12:53:27.20 ID:pfhRfRMvO
澪「こっちこそごめんな、唯が苦しんでるのに何もできなくて」

唯「アハハいんだよ~
元はといえば私が軽音部辞めたのが原因なんだし、
澪ちゃんが謝る事なんてないんだよ」

澪「………」

唯「あ!そうだ学園祭でライブやるんだよね?私も時間あったら見に行くね」



澪「…唯、もう一度軽音部に戻ってこないか?」

唯「え?」

澪「今更こんなこと言うなんて虫がいいかもしれないけど、もう一度唯と一緒にライブがしたいんだ。どうかな?」

313: 2009/11/08(日) 12:56:58.95 ID:pfhRfRMvO
唯「いやだって私家政部だし…」

澪「この前憂ちゃんから聞いたんだ、唯最近ギターやってるんだろ?」

唯「え!!!!憂知ってたの!?」


澪「うん、家に帰ったら2階からギターの音が聞こえたって言ってたぞ
気のせいかもしれなかったけど、あれは確かにギー太の音だったって
それに梓が泊まりに行ったとき、あいつ懐かしくなってこっそりギー太覗いただって」


唯「あずにゃん…」

澪「ちゃんとメンテナンスしてあったって言ってたぞ。唯、ギターやってるんだろ?
だったらもう一度…」

唯「ごめん澪ちゃん!」

澪「唯…」


315: 2009/11/08(日) 13:02:41.51 ID:pfhRfRMvO
唯「確かに最近ギター触ってるよ…
前は料理してる方が楽しいって言ってたけど、
ちょっと前に料理で失敗しちゃったから
気分転換に久しぶりに触ってみたんだ、
そしたらやっぱりギターにしかない面白さがあること分かったからそれから時々だけどひくようになったんよ

けどだからって私今更軽音部に戻れないよ」


澪「けど…私はもう一度お前とバンドしたいんだよ
きっとみんなも…律だって!」


唯「ありがとう澪ちゃん。
けど…やっぱりごめん。
私はみんなを裏切って家政部に入って、それでみんながどれだけ傷ついたかわかってるつもりだよ
それなのにやっぱりもう一度みんなと何て…
それに家政部のみんなだって
今までダメな私にいろいろ良くしてくれて、今度は家政部のみんなまで裏切ることになっちゃうよ…だからごめんね」


317: 2009/11/08(日) 13:09:22.05 ID:pfhRfRMvO
澪「唯…こっちこそごめん」


唯「けどありがとう。澪ちゃんにそういってもらえて嬉しかったよ
じゃあここで、バイバイ澪ちゃん
文化祭頑張ろうね」


澪「うん…じゃあな」

結局最後の最後でも何も変わることはないみたいだ

そうして私達の最後のライブ
文化祭の日が訪れた

328: 2009/11/08(日) 13:55:08.72 ID:pfhRfRMvO
――――――
―――
文化祭当日
~音楽室~

梓「って感じですけどどうですか?」

さわ子「ま~いんじゃないズズ--」

梓「激しくデジャヴ!」

さわ子「本当に良かったわよ。さすが私の厳しい練習に耐えてきただけの事はあるわね」

梓「先生ずっとお茶飲んでましたよね!」

さわ子「梓ちゃんも言うようになったわね…さすが次期ツッコミ部長よ」


梓「普通に部長じゃダメなんですか?」


紬「そういえば私達が卒業したら軽音部どうなるんですか?」

憂「確か部活は4人以上いなきゃ廃部なんですよね…」

330: 2009/11/08(日) 13:59:29.85 ID:pfhRfRMvO
さわ子「あぁ~それなら大丈夫よ。梓ちゃんと憂ちゃんが卒業するまで部は継続していいって事になったわ
さすがに今さら廃部ってのも可哀想だしね」


紬「良かったね♪」

憂「はい!けど…2人じゃさすがに少ないんで、来年軽音部に入ってくれるよう
新歓頑張ります」

澪「後輩は頼もしいな律?」

律「……………」

澪「律?」

律「あ!何だ何だ?」

331: 2009/11/08(日) 14:04:28.51 ID:pfhRfRMvO
澪「いやどうしたボーっとして、それにさっきのドラムちょっとらしくなかったぞ」

律「あ~っと…ちょっと腕が疲れてな
ほら!練習のし過ぎだよ!」

紬「大丈夫りっちゃん!保健室いく?」

律「いやいや大丈夫大丈夫!こんなの唾付けとけば治るから
アハハ~」

梓「さすがにそれじゃ治らないですよ…けどムリしないで下さいね」

憂「そうですよ、律さん
みんなでこうしてやるのは最後なんですから」

律「本当に大丈夫だって!まかせとけって」

澪「……………」

ガチャ
「軽音部の皆さんそろそろステージ脇に集合して下さい」


335: 2009/11/08(日) 14:09:50.57 ID:pfhRfRMvO
律「よっしゃみんな気合い入れていっくぞ~」
紬梓憂「オーー!」

澪「(律…)」


――――――
――――
ライブ予定時間15分前
~ステージ脇~

憂「ふ~」ドキドキ

紬「憂ちゃん緊張してる?」

憂「はい、この前は失敗しちゃったので…」

梓「憂なら大丈夫だよ、一番頑張って練習してたの憂じゃない」

憂「ありがとう梓ちゃん(お姉ちゃん私お姉ちゃんの分も精一杯やるね)」
ギュ

336: 2009/11/08(日) 14:13:41.76 ID:pfhRfRMvO
律「おっそいな………」キョロキョロ

澪「律どうしたんだ?やっぱりお前変だ…」

「律!お待たせ~」

律「間に合った!!!
遅かったじゃないか、ライブ始まっちゃうところだったんだぞ」

「しょうがないでしょ、スッゴい行列だったんだから、はいコレ」
⊃紙袋

律「サンキュー、今度何か奢るから許してくれ」

澪「律?」

紬「りっちゃん?」

律「あ…ちょっとすまん!トイレに行ってくる」

梓「トイレってすぐにライブですよ!」

律「すまんみんな。ちゃっちゃとすませてくから」
ダダダダ


339: 2009/11/08(日) 14:18:17.05 ID:pfhRfRMvO
梓「行っちゃった…」

憂「律さんどうしたんだろ?それにあの紙袋…」

澪「みんなごめん、私ちょっと行ってくる」
ダダダダ

梓「え~!!!!澪先輩まで!!!!どうするんですか!ライブもうすぐなのに」オロオロ

紬「大丈夫よ梓ちゃん」

梓「ムギ先輩…」

紬「りっちゃんと澪ちゃんを信じて待ちましょ」ニコ

梓「…はい」

紬「(澪ちゃん…りっちゃんをお願いね)」

340: 2009/11/08(日) 14:22:53.74 ID:pfhRfRMvO
――――――
―――
数分後
~トイレ前廊下~

パクパク
律「これ……」

ダダダダ
澪「律!!!!」

律「うわ澪!何でここに!」

澪「お前を追いかけて来たに決まってるだろ!
それより何があったんだ!大事なライブ前なんだぞ」

律「いや~えっとこれは…」

澪「それにその紙袋は何だ!見せろ」
ヒョイ

律「あ~!!!澪やめろ~」

342: 2009/11/08(日) 14:27:52.00 ID:pfhRfRMvO
澪「ん?いい匂い?
え!?これって……唯が作ったタルト?」

律「ん……いや」オロオロ

澪「律どういう事だ!?何でここに唯のタルトがあるんだ!?」

律「…買ってきてもらったんだよ」ボソ

澪「え?」

律「どうしも食べてみたくて…友達に頼んで買ってきてもらったんだよ」

澪「何で…だって律は唯のこと」

律「そうだよ…私は唯が嫌いになった
ギターから逃げる為に、軽音部を辞めようとする唯が許せなかった
…唯の事が大好きだったから裏切られたと思った」


346: 2009/11/08(日) 14:33:12.01 ID:pfhRfRMvO
澪「律…唯は逃げた訳じゃないだろ?そんな事唯が好きなお前なら分かるじゃないか」


律「分かってるよ…
けどそう認めてしまったら、唯にとって私達より大切なものができたって事を認めなきゃならないだろ!
…それが私には怖かったんだ!
唯が離れていくくらいなら私が突き放してやるって…」


澪「じゃ何で今さら唯のタルトを?」



律「この前澪と唯が話してるの聞いたんだよ…」

351: 2009/11/08(日) 14:40:54.80 ID:pfhRfRMvO
澪「この前って…お前あの時帰ったんじゃ!?」

律「澪を驚かそうと思って隠れてたんだ、そしたらお前唯と一緒に歩いてきて」

澪「…………」

律「驚いたよ、それでとっさに隠れて2人の話を聞いた」


澪「私が唯にもう一度軽音部に戻らないか?って言ったときも…」


律「あぁ、正直ムカついた。今さら唯となんて澪のやつなに考えてんだって!

けどもしかしたら唯が戻ってきてくれるかもって期待もした
唯がギターやってるって言ってたし、またみんなでできるかもって
けど唯の答えはあの時と変わらずで…
私は家政部のやつらに嫉妬して、また勝手に唯に裏切られた気持ちになった
けど…」

353: 2009/11/08(日) 14:46:39.43 ID:pfhRfRMvO
澪「けど?」

律「唯が私達を捨ててまで選んだものが、どれほどのものか知りたくなった…
唯の料理が食べたくなったんだ。

だから友達に頼んで家政部の出店で買ってきてもらってた、私じゃムリだからな…」

澪「律…」

律「正直驚いたよ
こんな美味いと思わなかった。
あのボソボソのクッキーから、ここまで作るのに唯がどれほど頑張ったのか私には想像つかない…
逃げたやつにこんなお菓子作れるわけないよな…」

澪「律…お前は前にも唯の料理食べてるんだよ」

律「え?」

354: 2009/11/08(日) 14:51:43.54 ID:pfhRfRMvO
澪「クリスマスの時の料理、あれ半分は唯が作ったんだって憂ちゃんが言ってたんだ
唯がクリスマス会にでれない自分の変わりにって」


律「そっか…あれも美味しかったな…
な~澪…私最低だな
唯が自分から離れるのが怖いからって、唯が逃げるって言ったり
せっかく作ってきたクッキー捨てるし…
無視するし…
わたし…わたし…ヒッグ…グス」


澪「………」
ギュ

律「グスン…み゛お?」

357: 2009/11/08(日) 14:55:27.09 ID:pfhRfRMvO
澪「バカ律
自分が悪いと思うなら謝ればいいだろ」


律「だって…唯許してくれないよ…グスン
自分の弱さを唯のせいにしたんだぞ…最低だよ…グスン」


澪「許してくれないならもぅ一回謝れ、それでもダメならもぅ一回だ!
唯が許しくれるまで何度も謝って、自分の弱い気持ちも、情けない気持ちも全部唯に話すんだ
私も一緒についていってやる」


律「グスン…唯許してくれるかな…」

澪「お前の知ってる唯は許してくれないのか?」

律「澪…うぅ゛ん゛
ぎっと…ゆるじて…くれるグスン」

358: 2009/11/08(日) 15:02:09.06 ID:pfhRfRMvO
澪「よし!それならライブ終わったらみんなで行こう
唯もライブ見にきてくれるかもしれないし、頑張って成功させような律!?」

律「そうだよ…な」グシグシ

律「唯にちゃんと謝るためにも
ライブ成功させないとな!
ってうわ!もう開演まで時間ないじゃん!
澪急ぐぞ」
ダダダダ

澪「こら!立ち直った途端に私を置いてくな~」
ダダダダ


律「みお~」

澪「走ってんのにハァ話しかけるなハァ」

律「ありがとな」


澪「…………バカ律///」

361: 2009/11/08(日) 15:06:09.04 ID:pfhRfRMvO
―――――――――
―――
またまた数分後
~ステージ~

梓「ムギ先輩!ヤバいですよ!そろそろ開演時間ですよ!」

紬「大丈夫よ。梓ちゃんは心配症ね」ニコニコ

梓「何でそんなに笑ってられるんですか!」

憂「律さん…」

ダダダダ

律「ギリギリッセーーーフ!」

梓「律先輩!なにやってたんですか!?」

紬「りっちゃんお帰り」ニコニコ

澪「律…ハァハァ…早すぎ……ハァハァ」

364: 2009/11/08(日) 15:11:23.40 ID:pfhRfRMvO
律「澪はだらしないな~よし準備するぞ、ほら梓も準備準備」

梓「私はとっくに終わってるんですよ!だいたい先輩…」
紬「まぁまぁまぁまぁまぁ」

憂「澪さんベース持てますか?」

澪「憂ちゃん…うん何とか…ハァ…大丈夫」

♪~次はけいおん部による演奏です~♪


律「お!そろそろか、
はいは~い皆さん注目!ゴホン
みんな今まで私がガキなせいで迷惑かけてごめん!

私このライブが終わったら唯に謝るよ」ペコ

紬梓憂「!!!!!」

澪「…………」ニコ

365: 2009/11/08(日) 15:15:35.63 ID:pfhRfRMvO
律「憂ちゃん、せっかく入部してくれたのにずっと嫌な思いさせててごめん。
唯が辞めて一番悲しかったのは憂ちゃんなのに、お姉ちゃんの事ヒドく言っちゃって…」

憂「律さん…私このけいおん部に入って良かったと思ってます。皆さんと演奏していて本当に楽しいです」ニコ

律「ありがとう憂ちゃん。私も憂ちゃんとやれて楽しいよ」ペコ


律「梓、前は殴って悪かったな。
私はダメな部長だったけど、これからは梓が軽音部を引っ張っていくんだぞ」

梓「あ!えっと…はい!唯先輩の事ありがとうございます」

律「何でお前がお礼をいうんだよ、ありがと」ニコ

367: 2009/11/08(日) 15:20:08.36 ID:pfhRfRMvO
律「ムギもごめんな。2年の時私と唯の板挟みで苦労したろ…
けどムギの優しさが私は嬉しかったよ」

紬「りっちゃん…私も唯ちゃんに一緒に謝まらせて!ね?」

律「ありがとうムギ」ペコ

律「澪…」

澪「私はいいよ。演奏頑張ろうな」



律「そうだな…そしじゃあ最高の演奏しますか!いくぞ」

ワン.ツー~♪


371: 2009/11/08(日) 15:24:38.98 ID:pfhRfRMvO
――――――
――――
同時刻
~調理実習室~

唯「ありがとうね~お姉ちゃん達」チラッ

そろそろライブの時間かな

ゾロゾロ!ゾロゾロ!

は~これだけお客さんがいたら抜けられないな…
けどみんな頑張ってるんだから私も頑張らないと!

部長「唯ちゃん!唯ちゃん!」

唯「はひ!な、何でごぜえましょ?」

部長「大丈夫?ぼーっとしてたわよ?
タルト3つだって」

377: 2009/11/08(日) 15:30:55.37 ID:pfhRfRMvO
部長「ありがとう…唯ちゃんこれ違うわよ?」

唯「うえ!ホントだごめん!今すぐ交換…ってわ!!!」
ツルッドタン

部長「大丈夫唯ちゃん!?」

唯「イタタタタ…だ、大丈夫!」

部長「………………唯ちゃん」

唯「ごめんねすぐ新しいの…イタタ」

部長「唯ちゃん。私はあなたが家政部に来てくれてホントに嬉しかったのよ」

唯「どうしたの突然…そんな事よりお客さん…」

378: 2009/11/08(日) 15:34:48.76 ID:pfhRfRMvO
部長「聞いて!
最初は正直驚いたわ、軽音部にいたあなたがなんでここにいるんだろぅって
それに唯ちゃんが来た日にやった魚料理、唯ちゃん下ごしらえもしないで、そのまま魚を鍋にいれちゃうんだもん。しかも自信満々に」


唯「アハハハ…面目ない」


副部「皿も今まで合計75枚割ったしな、家政部歴代記録タイだぞ」


唯「面目ないです…」


部長「けど唯ちゃんが家政部に入ってくれて部の雰囲気が明るくなったし、唯ちゃんの独創性で料理が美味しくなった時もたくさんあったね
それに本当に唯ちゃんは料理が上手になった。
それを見てるのはみんなにとっても励みになったのよ」


副部「カレーの中にマシュマロ入れたときはさすがにひいたけどな、ニシシシ」

380: 2009/11/08(日) 15:38:46.06 ID:pfhRfRMvO
部長「家政部のみんなは唯ちゃんが大好きだよ。だから唯ちゃんには幸せでいてほしいの…」


唯「私幸せだよ!みんなと料理して楽しかったもん。
みんなこんな私にも優しく教えてくれて
私料理がどんどん好きになったし!」


部長「けど今は行きたいところがあるんじゃない?」

唯「ぇ!それは…」

部長「唯ちゃんごめんね。私、唯ちゃんと澪さんと一緒に出て行った後、澪さんの様子が変だったから心配で後つけたのよ…」

唯「ぁ…じゃあもしかして話も?」


384: 2009/11/08(日) 15:43:19.14 ID:pfhRfRMvO
部長「ごめんなさい立ち聞きして
唯ちゃん、お節介かもしれないけど今あなたがいるべき場所はここではないわ
大丈夫!私達は唯ちゃんがどこにいても友達だから」


副部「ま、そういう事だ!料理人のギタリストってのも粋なもんだろニシシシ」

「唯頑張ってきなよ!」
「いっておいでよ唯ちゃん」

唯「みんな……」ウルウル

部長「ほらほら泣いてる場合じゃないでしょ。
きっと軽音部のみんなも待ってるよ」


唯「ありがとうみんな…私行ってくるよ」
ダダダダ


389: 2009/11/08(日) 15:48:11.68 ID:pfhRfRMvO
副部「行っちまったな…
あいつ戻ってくるかなぁ…」

部長「それは唯ちゃんが決める事でしょ
私達は唯ちゃんに負けないよう、自分のできる事をやりましょ」

副部「ちっホントは悲しいくせにカッコつけちゃって!」

部長「私はあなたみたいに素直じゃないだけよ…いいよ少し泣いてきても」

副部「うるへぇ~グス」

家政部「(頑張って唯ちゃん)」

――――――――
――――
みんなありがとう

私まだ音楽と料理どっちが好きなのか分からない…

けどそれでいんだよね

どっちかしかできないって最初は諦めてたけど、
ホントに好きならきっと両方できるよね!
私は家政部のみんなも
軽音部のみんなも大好きなんだから

390: 2009/11/08(日) 15:52:33.35 ID:pfhRfRMvO
―――――――――
――――
数分後
~講堂~

~~~♪~~~♪♪

パチパチパチパチ

律「ふ~」

澪「(唯、いないな…来てくれなかったのか…)」キョロキョロ

♪~軽音部のみなさんありがt…

バタン!

唯「ハァハァ…ハァハァ」

律澪紬梓憂「!!!!!!!!!」

394: 2009/11/08(日) 15:59:17.52 ID:pfhRfRMvO
唯「ハァハァ…」
スタッスタッスタッ

澪「唯…」
紬「唯ちゃん」
梓「唯」
憂「お姉ちゃん」

律「…………」

スタッスタッ、ピタ
唯「ハァ…みんな…私…」

ざわざわ…ざわざわ…

澪「(唯…)あ!ゆ」
律「まったく!」

唯「りっちゃん…」

スタッスタッ
律「唯はいっつも遅刻だな」

398: 2009/11/08(日) 16:03:17.14 ID:pfhRfRMvO
唯「りっちゃん私ね!私…」

律「そんなところにいないで、ステージあがってこいよ」
スゥ

唯「うん…」
ガシィ

律「うんしょっと!なんだ唯、家政部に入ってから太ったんじゃないか?」

唯「忘れたのりっちゃん、私いくら食べても体重かわらないんだよ」

澪紬梓「羨ましすぎる!」

唯「あずにゃんまで!」ウル

律「アハハハ
……唯…私、お前にちゃんと謝らなきゃ」

唯「りっちゃん私も…」

唯律「ごめんなさい!…え?」

唯律「………プッ!ハハハハハ」

澪「まったく心配かけて、仲直りは一瞬だな」
紬「そうだね~」

401: 2009/11/08(日) 16:07:07.03 ID:pfhRfRMvO
梓「ゆい…しぇんぱい~」ウルウル
ダキツキ
憂「おねぇちゃ~ん」ウルウル
ダキツキ

唯「うわ~~!!!」

憂「良かったねお姉ちゃん」
梓「あ゛~唯先輩良かったです~」

唯「ありがとう2人とも!」

律「よっしゃ!唯も交えてもう一曲いくか!」


「すいません、盛り上がってるとこ申し訳ありませんが…時間がきてしまってるので…」

唯律澪紬梓「去年と同じ!!!」

406: 2009/11/08(日) 16:11:39.10 ID:pfhRfRMvO
律「ちょっとくらいオーバーしてもいいだろ!一曲だけだから!」

紬「お願いします。」
澪「迷惑なのは分かってますが、1曲だけでいいので」


「そう言われましても…一応プログラムは決められてますので…」

澪「そんな…」

律「こうなったら実力行使で!」

?「いいわ、許可します」

律澪紬梓憂「和(さん)!」


「か、会長!!!マズいですって…あとで先生にいろいろ言われますよ~」タジタジ

409: 2009/11/08(日) 16:15:21.38 ID:pfhRfRMvO
和「大丈夫、責任は私がとるから彼女達にやらせてあげて」

唯「和ちゃ~んありがとう!ん?今会長って言ってたけど?」

和「私が生徒会長だからよ」

唯「おお!何かかっこいいね!」

律「お前ら本当に幼なじみかよ…」

和「唯頑張ってきなさい」

唯「うん和ちゃん!私頑張るよ!」ニコ


和「やっぱりあなたにはその顔が一番ね。
さ、私達は後に控えてる部活の人に謝りに行くわよ」

「会長待って下さいよ~」


413: 2009/11/08(日) 16:18:57.80 ID:pfhRfRMvO
憂「お姉ちゃんはい!」

唯「うお!ギー太だ!でも何でここに!?」

憂「私が持ってきてたんだ
今日は律さんたちと最後の学園祭だから
ギターはお姉ちゃんのを使おうと思って…
だからギー太はお姉ちゃんが使って、私は見てるから」

唯「憂…これは受け取れないよ」

憂「何で!?」

唯「今の軽音部のギターは憂だよ。私はみんなと同じステージにたてるだけで嬉しいんだ
だから憂がギー太をひいてあげて
その方がギー太も喜ぶから」

憂「うん分かったお姉ちゃん
私お姉ちゃんと初めてライブできて私嬉しいよ。
それにいつも美味しいご飯ありがとお姉ちゃん」

唯「私もだよ憂!いつも美味しいって言ってくれてありがと」


唯憂「えへへ」

415: 2009/11/08(日) 16:23:31.45 ID:pfhRfRMvO
―――――――
――――
唯「みなさんお待たせしました、あらためまして軽音部です
お待たせして、すいません

話せばなが~いなが~い事情がありますが、私実は軽音部の部員じゃありません
けどそんな私をあたたかく迎えてくれて軽音部のみんなや、
ステージに立たせてくれた和ちゃん
私の背中をおしてくれた家政部のみんな本当にありがとう

軽音部に入って笑ったり、はしゃいだり、泣いたり、時にはけんかしたけど、
私はこの軽音部が、桜高のみんなが大好きです

それでは最後の曲…」

軽音部「『ふあふあ時間』」


419: 2009/11/08(日) 16:26:54.69 ID:pfhRfRMvO
――――――
―――

このライブのビデオで見直すといつもそこには

間違いだらけの歌詞を楽しそうに歌う唯

テンション高く、走り気味どころではない律

ニコニコしっぱなしで、ほとんどひいてないムギ

泣いてばかりで演奏にならない梓

姉に見とれてホワァーっとしている憂ちゃん

そしてそんな状況が楽しくてしかたがない私が映っている

こうして軽音部としては最低の
私達にとって最高のライブは幕を閉じた

425: 2009/11/08(日) 16:30:09.19 ID:pfhRfRMvO
―――――――
―――

みなさんお久しぶりです、平沢憂です

今日はお姉ちゃんの卒業式でした。
私も梓ちゃんも泣いちゃったけど、お姉ちゃん達はみんな笑顔で楽しそうでした

あの文化祭のライブの後、和さんやさわ子先生も含めてみんなで怒られちゃいました
けどみんなずっと笑っちゃってて、結局先生も呆れ顔で許してくれました

お姉ちゃんはずいぶん悩んだみたいだけど、製菓の道に進むことにしたそうです。

もちろんギターも今後ともやっていくと意気込んでいます
お姉ちゃんならきっと両方頑張ってくれるはずです

426: 2009/11/08(日) 16:34:40.56 ID:pfhRfRMvO
そんなお姉ちゃんはさっきみんなと卒業パーティーするからと
卒業証書やらアルバムも置いて、またでかけちゃいました
お姉ちゃんの卒業アルバムか…

ペラ

べ、別に勝手にみても怒られないよね…

まずは律さんたちのクラス
律さんは珍しく真顔だ!逆に面白い!
澪さんは…これは笑いを我慢してる顔かな?
紬さんは…まんぼう?

次はお姉ちゃんのクラスだ…ドキドキ

和さんやっぱりかっこいいな
家政部の人達もみんな笑顔だ

あ!お姉ちゃん!かわいいな~ホワワワワン

次は部活の写真か

憂「あ!お姉ちゃん!!!フフ」ニコニコ

そこには2つの部活で満面の笑みで笑ってるお姉ちゃんの姿がありました


終わり

427: 2009/11/08(日) 16:35:41.92 ID:um62VNkmO

430: 2009/11/08(日) 16:37:29.17 ID:pfhRfRMvO
俺はおまえ等に感動おくりたかったのに、
最後にふあふあ書いちゃって笑いになっちまったじゃねーかw
マジ氏にたい…すまん

ただ完結させた事は誉めてくれw

とりあえず昨日保守してくれた方ありがとう
後誤字や読みにくさを指摘してくれた方も参考になりました

律好きにはちょっとイヤな感じですまんな
憂がちょっといらない子になったのもすまん、最初はこの子主役だったのに…
梓は泣かせすぎた…

いろいろ不満あるだろうが、とりあえずこんな駄文を読んでてくれた事に感謝するぞ
は~

引用: 唯「けいおん部へようこそ」