結衣「あかりが行方不明？」

ちなつ「そうなんです！もう3日も家に帰ってないみたいで」

結衣「何か事件に巻き込まれたのかもしれないな」

ちなつ「みんなで手分けして探しましょう」

結衣「そうだな、行くぞ京子！」

京子｢･･･」

結衣｢京子･･･？」

京子家

京子「うふふ、あかりは幸せだね？あんなに真剣になってくれる友達がいて」

京子「さて、じゃあ、私もーーその前に･･･｣ｶﾞﾁｬ

京子「あかり？今日もお仕置きしなきゃね」

あかり「んんー！むむー！｣ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

京子｢出たわねガンボー！ミラクるんが成敗するわよ！(裏声)｣

あかり｢…｣

京子｢くらえ～ミラクるん鈍器～！(裏声)｣ﾊﾞｷ

あかり｢ぐっ！｣

京子｢ミラクるん鈍器～！ミラクるん鈍器～!!(裏声)｣ﾊﾞｷﾊﾞｷ

あかり｢がっ！京子ちゃ…やめ！｣

京子｢はぁ…はぁ…いや～汗かいたな～｣ﾇｷﾞﾇｷﾞ
京子｢ほら、あかり舐めて綺麗にしてよ｣

あかり｢…｣ﾋﾟｸﾋﾟｸ
京子｢こら～あかりいつまでガンボーの真似してるんだ！｣

京子｢あかりがその気なら…またミラクるん鈍器食らわせちゃうぞ♪(裏声)｣
あかり｢！｣

あかり｢…｣ﾍﾟﾛﾍﾟﾛ
京子｢あかり、いい子｣

京子｢…｣ｸﾝｸﾝ
京子｢あれ…あかり…臭いよ？｣

あかり｢！｣
京子｢そうだ、たまには一緒にお風呂入ろうよ｣

あかり｢…｣ﾌﾙﾌﾙ
京子｢ミラクる～ん…(裏声)｣


ｺﾞｯ

翌日

ちなつ｢やっぱり今日もあかりちゃん来ませんでしたね…｣
結衣｢あぁ！絶対おかしい！きっと事故か何かに巻き込まれたんだよ！｣

京子｢ま～ま～、その内ひょっこり帰ってくるでしょ！｣
ちなつ｢そ、そうかな～｣

京子｢そうだよ！だから結衣～、今日は結衣んちで遊ぼうよ～！｣
結衣｢こんな時に馬鹿言うなよ！あかりを探すのが先決だろ！｣

京子｢ぶ～～｣

京子｢こら、何寝てんだよあかり！｣
あかり｢んが！？｣ﾊﾞｷｨ

京子｢今日はあかりのせいで結衣んち遊び行けなかったじゃんか～！｣ｹﾞｼｹﾞｼ
あかり｢うっ…くぅ！｣

京子｢部室に居なくなった途端に存在感出しやがって～｣ﾄﾞｽｹﾞｽ
あかり｢きょ…こちゃ…｣

京子｢仕方ないな～、明日はあかりも学校連れてくかな…｣
あかり｢！｣

数日前

京子｢あはは、今日もあかりの空気感半端なかったな！｣
あかり｢も～京子ちゃんったら、あかりを弄んで～！｣ﾌﾟﾝﾌﾟﾝ

あかり｢そんな事言ってると本当にあかり居なくなっちゃうんだから！｣
京子｢おー！？これ以上どうやって存在感消すんだ？｣ﾜｸﾜｸ

あかり｢…転校｣ﾎﾞｿ
京子｢…は？｣

あかり｢あかり…来週、転校するんだ…｣
京子｢あかり…そんなすぐ分かる嘘つくなよ～全然面白くないぞ～｣

あかり｢本当だよ！ずっと言い出せなくてごめんね、京子ちゃん…｣
京子｢あかり…｣

京子｢………あかり、ちょっと目…閉じてて｣
あかり｢きょ…京子ちゃん！？………んっ分かったよ……｣ﾂﾑﾘ



ｺﾞｯ

あかり｢ん…ここは…？｣
京子｢私んちだよ｣ﾆｺ

あかり｢京子ちゃんち…って、あれ？何であかりは縛られてるの～！？｣ﾊﾞﾀﾊﾞﾀ
京子｢そりゃ～あかりがどっか行っちゃわないようにさ～｣

あかり｢！…京子ちゃん、止めて！こんな事は…｣ｼﾞﾀﾊﾞﾀ
京子｢そっか…あかりはやっぱり私の事が嫌なのか？｣

あかり｢そうじゃなくて…京子ちゃん！｣
京子｢…｣

あかり｢京子ちゃ…｣
京子｢愛と正義の魔女っ子戦士ミラクるん、華麗に登場！｣
あかり｢！｣

あかり｢あっみんなぁ！｣ｶﾞﾗ

結衣｢あかり！？｣
ちなつ｢あかりちゃん！？｣

あかり｢…あはは、あかりみんなに会いたかったよ～｣
結衣｢あぁ、私もあかりに会いたかったぞ！あかりぃ｣ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

ちなつ｢も～あかりちゃん！私を心配させるなんてどういうつもりよ！｣ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ
あかり｢ごめんね…心配させちゃって…ごめんね…｣ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

ちなつ｢学校に来てたんなら、何で授業に出なかったの？｣
あかり｢それは…｣

京子｢おっみんな！揃ってるな！｣ｶﾞﾗ
あかり｢！｣

京子｢何故あかりが今部室に居るのかは私が説明しよう！｣
結衣｢いやいや、何でお前が説明するんだよ！｣

京子｢それは、私があかりを拾ってきたからに他ならない！｣
結衣｢…はぁ？｣

京子｢さっき、アイス食べてたら匂いを嗅ぎつけて寄ってきた所を捕まえた｣
結衣｢あかりは野良犬か！｣

京子｢そんな事よりあかりぃ、今日はみんなに話があるんだろ？｣
あかり｢う…うん…あかりね、あと数日で転校するんだ…｣

結衣｢え！？｣
ちなつ｢あかりちゃん！？｣

結衣｢そっか…転校の手続きや引っ越しの手伝いで学校来れなかったんだな｣
ちなつ｢それならそうと、連絡くらいすればいいのに…｣

あかり｢あはは、あかり忙しくてうっかり忘れちゃった～｣
京子｢そういう訳で、私とあかりはさっそく帰ります！｣

結衣｢何でお前まで帰るんだよ？｣
京子｢引っ越しの手伝い？｣
ちなつ｢何故に疑問系？｣

あかり｢じゃあね、みんな～あかりの事忘れないでね…｣ｼﾞﾜ
結衣｢あかりは大袈裟だな…引っ越しの日にまた会うだろ？｣
あかり｢そっか…そ、だよね…｣
京子｢…｣

京子｢あかり…｣
あかり｢…｣

京子｢学校ではちゃんと喋れんじゃんかよ…｣
あかり｢…｣

京子｢何で私とは喋ってくんないんだよ…｣
あかり｢…｣

京子｢あかり…｣
あかり｢…｣

京子｢…｣
あかり｢…｣



ｺﾞｯ

京子｢はぁ…はぁ…あかりぃ…生きてるかぁ…｣ｸﾁｭｸﾁｭ
あかり｢…｣ｸﾁｭｸﾁｭ

京子｢まあ…いいや…生きてても…氏んでても…あかりはあかりだ｣ｸﾁｭｸﾁｭ
あかり｢…｣ｸﾁｭｸﾁｭ

京子｢私は…私から逃げちゃったから…もう京子に戻れない｣ｸﾁｭｸﾁｭ
あかり｢…｣

京子｢あかりぃ…私はどうすれば良かったのかなぁ…｣ｸﾁｭｸﾁｭ
あかり｢…｣ｸﾁｭｸﾁｭ

京子｢どうすれば…私だけの…あかりに…なってくれたの…かな？｣ｸﾁｭｸﾁｭ
あかり｢…｣ｸﾁｭｸﾁｭ

京子｢…あっ｣
あかり｢…｣

京子｢…はぁ…はぁ｣
あかり｢…｣

ちなつ｢京子先輩…元気にしてますかね…？｣
結衣｢あいつは京子じゃないよ…｣

ちなつ｢そんな！確かに最後に会った京子先輩は｣
ちなつ｢自分の事をミラクるんミラクるんって、ふざけてましたけど…｣

結衣｢私がもう少し早く京子の異変に気付いていれば…｣
ちなつ｢仕方ありませんよ…京子先輩、普段と変わりありませんでしたもん！｣

結衣｢京子…｣
ちなつ｢京子先輩…｣

京子｢あかり…居るか…｣
あかり｢あかりはここに居るよ！｣

京子｢そっか、こんな所まで着いて来ちゃってごめんな？｣
あかり｢いいんだよ、あかりは京子ちゃんと一緒で嬉しいよ～｣

京子｢京子ちゃん…？｣
あかり｢京子ちゃんは京子ちゃんでしょ？｣
京子｢そっか、そうだな…あははは｣

あかり｢これからはずっと一緒だね！｣
京子｢あぁ、ずっと一緒だ！｣


お わ り ！

えっ？

京子があかりを追って氏んだか
京子が逮捕されて精神世界に閉じこもったか
どちらも生きてて京子があかりの転校に着いて行ったかは自由で

ここは私の求めていた世界ではなかった