1: 2024/12/05(木) 21:41:00 ID:???00
スクールアイドルミュージカルのネタバレを含むかもしれないので、ドラマを楽しみにしている人は注意してください。

2: 2024/12/05(木) 21:42:57 ID:???00
アンズ「そう?」

アンズ「仲がいいならいいことじゃない?」

ルリカ「それはそうなんだけど……。ちょっと仲が良すぎるっていうか……」

アンズ「仲が良すぎるってどういうこと?」

ルリカ「よくリップ貸し借りしてるでしょ?」

アンズ「そうね。でもリップの貸し借りくらいなら普通じゃない?」

ルリカ「それは、そうかもだけど……。この前ちょっと引っかかることがあって」

アンズ「引っかかること?」

ルリカ「ライブの前の控え室でユキノちゃんがトアちゃんにリップ借りようとしてたんだけどね――」

3: 2024/12/05(木) 21:46:08 ID:???00
――

トア「ねえ、ユキノちゃん、ちゃんとリップ塗れてるかな?」

ユキノ「うん、大丈夫だよ。あっ、そのリップ私にも貸してもらえる?」

トア「もちろん! 私が塗ってあげるね!」

ユキノ「えっ? いや、自分で塗るから大丈夫だよ!」

トア「いいからいいから! 動かないで!」

ユキノ「トアちゃん! 本当に自分で塗るから!」

トア「あんまり暴れるとはみ出して変なとこ塗っちゃうかもしれないから動かないで!」

ユキノ「貸してくれるだけでよかったのに……」

4: 2024/12/05(木) 21:48:17 ID:???00
――

ルリカ「っていうことがあったの!」

アンズ「友達なら普通だと思うけど」

ルリカ「そうなのかなぁ……」

アンズ「あ、そうだ。今度私がルリカにリップを塗ってあげる」

ルリカ「えっ? いいよ! 自分で塗るから!」

アンズ「友達だからこのくらい当然よ?」

ルリカ「そうなんだ……」

ルリカ「じゃあ、今度お願いね。アンズちゃん!」

アンズ「ええ、任せて」

5: 2024/12/05(木) 21:50:03 ID:???00
アンズ「それで、トアとユキノの話はそれだけ?」

ルリカ「あ、他にもちょっと仲良すぎるなって思ったことはあって」

ルリカ「この前、お休みの日に歩いてたらユキノちゃんとトアちゃんが2人で歩いてたんだけど、手を繋いでて……」

アンズ「それこそ、手を繋ぐくらい友達なら普通じゃない」

アンズ「あなたもユズハとかマーヤとかとよく繋いでるでしょ?」

ルリカ「それはそうなんだけど、なんていうか繋ぎ方が……」

アンズ「繋ぎ方?」

6: 2024/12/05(木) 21:51:45 ID:???00
――

トア「ユキノちゃん、今日は寒いね……」

トア「指先が冷たくなってきちゃった……」ハァ

ユキノ「あ! トアちゃんまた手袋してない!」

トア「今日は大丈夫かなって思って」

ユキノ「そうやって、いつも寒いとか手が冷たいって言うんでしょ?」

トア「ねえ、ユキノちゃん」スッ

ユキノ「……もう」ギュッ

トア「わーい! ユキノちゃんの手あったかぁい!」

ユキノ「こっちは冷たいです」プイッ

7: 2024/12/05(木) 21:56:33 ID:???00
ユキノ「なんでいつも手袋してこないの?」

トア「手袋してたらユキノちゃん手繋げないじゃん」

ユキノ「っ! もう!」バッ

トア「あ、ちょっと! ユキノちゃん!」

ユキノ「そんな理由なら繋ぎません!」

トア「そっちがその気なら、こうだ!」カラメッ

トア「これで離せないでしょ?」ニコッ

ユキノ「……。もう、今日だけだよ?」ギュッ

トア「やった!」ダキッ

ユキノ「あっ! そこまでするって聞いてないです!」

トア「こっちのほうがあったかいんだもーん」

8: 2024/12/05(木) 21:58:43 ID:???00
――

ルリカ「って感じで、指を絡めてたの!」

ルリカ「しかもその後、トアちゃんがユキノちゃんの腕に抱きついて――」

アンズ「指を、って……こう?」カラメッ

ルリカ「そう、それで、こう」ギュッ

アンズ「うーん、普通だと思うけど」

ルリカ「でも、俗に言う恋人繋ぎだよ!?」

アンズ「……」

ルリカ「普通なのかなぁ……」

アンズ「普通よ、普通」

9: 2024/12/05(木) 22:00:29 ID:???00
ルリカ「あ、でも、この前2人が抱き合ってたこともあって!」

アンズ「抱き合って?こう?」ダキッ

ルリカ「そう、こんな感じ」ダキッ

アンズ「……」

ルリカ「この前忘れ物しちゃって取りに戻った時なんだけどね――」

――

ユキノ「トアちゃん、そろそろ」

トア「えー、もうちょっといいじゃん」

ユキノ「練習後だから汗臭いでしょ?」

トア「ユキノちゃんいい匂いだよ?」スンスン

ユキノ「もう!」

10: 2024/12/05(木) 22:03:36 ID:???00
ユキノ「誰か戻ってきちゃうかもしれないし……」

トア「みんなもう帰ったから大丈夫」

トア「いざとなったら鍵かければいいし」

ユキノ「だったら、心配だから鍵かけて」

トア「もう、ユキノちゃんは心配性なんだから」

ガチャッ

ユキノ「っ!」ビクッ

ルリカ「……あれ? ユキノちゃんとトアちゃん?」

トア「る、ルリカ先輩お疲れ様です! 忘れ物ですか?」ササッ

ルリカ「う、うん……」

ユキノ「……」

トア「……」

ルリカ「……」

11: 2024/12/05(木) 22:06:26 ID:???00
ルリカ「えっと、2人はなにしてたの?」

ユキノ「ち、違うんです、ルリカ先輩! あ、あの……。そうだ、トアちゃんにステップを見てもらってて!」

ユキノ「次の曲のステップ難しいじゃないですか!」

ユキノ「それで、途中で私が躓いちゃって!」

トア「そうです! それで私が受け止めて、そこにルリカ先輩が入ってきて!」

ユキノ「だから、その、抱き合ってたとかそういうのではなくてですね!」

ルリカ「そ、そっか。あんまり根を詰めて無理はしないようにね?」

ユキノ「は、はい」

トア「お、お気をつけてー」フリフリ

13: 2024/12/05(木) 22:09:47 ID:???00
――

ルリカ「っていうことがあって」

アンズ「ユキノが躓いてトアが受け止めただけでしょ?」

アンズ「というか、それくらいのスキンシップは普通だと思うけど」

ルリカ「そうなのかな……」

アンズ「あなただって結構人に抱きつくじゃない」

ルリカ「それはそうかもだけど……」

ルリカ「でも、なんだか様子がおかしかったし、入る前にちょっと聞こえた会話も詳しくは聞こえなかったけどなんとなく変だった気がするし……」

アンズ「自主練を先輩に見られて恥ずかしかったんじゃない?」

ルリカ「そっかぁ……」

14: 2024/12/05(木) 22:13:03 ID:???00
ルリカ「でも、さすがにこれを聞いたらアンズちゃんもおかしいって感じると思うエピソードがあるの!」

ルリカ「これもリップなんだけど――」

――

トア「ユキノちゃん! ちゃんとリップ塗れてる?」

ユキノ「うーん、ちょっと塗りすぎかも……?」

トア「えっ、どうしようユキノちゃん……」

ユキノ「トアちゃん、ちょっとだけじっとしててね」

トア「うん」

ユキノ「……」チュッ

ユキノ「これで大丈夫だよ」ニコッ

トア「ありがとう! ユキノちゃん!」

15: 2024/12/05(木) 22:15:25 ID:???00
――

ルリカ「って! キスしてたの!」

ルリカ「これはさすがにだよね!?」

アンズ「うーん……。まあ、友達なら騒ぐほどでもないと思うけど」

ルリカ「本当に!? ほっぺとかじゃなくて口だよ!? マウストゥマウス!」

アンズ「そうね」

ルリカ「じゃ、じゃあ! アンズちゃんはもし私にキスされても平気なの!?」

アンズ「平気よ?」

ルリカ「え?」

アンズ「どうぞ」

ルリカ「え、えっと……」ドキドキ

アンズ「……」ジッ

ルリカ「し、しないから! 待ってなくていいから!」

16: 2024/12/05(木) 22:18:44 ID:???00
アンズ「とにかく、今回のことはルリカの考えすぎよ」

ルリカ「そっかぁ……」

アンズ「……」チュッ

ルリカ「え!? ちょ、アンズちゃん!?」ワタワタ

アンズ「ルリカがしてくれないから、しちゃった♡」

ルリカ「しちゃった♡ じゃないよ!」

アンズ「でも、友達のキスよ?」

ルリカ「と、友達のキスって一般的なの……?」

アンズ「普通のことだけど……」

アンズ「……。間違っても他の人にはしないようにね?」

ルリカ「やっぱり普通じゃないんでしょ!?」

おわり

17: 2024/12/05(木) 22:24:27 ID:???00
ドラマ2話のユキトア要素がよすぎたので

18: 2024/12/05(木) 22:34:18 ID:???00
スクミュSS助かる
トアちゃんとユキノちゃんのリップの件は
マジであの空白期間に何があったんだよという感じで衝撃だった

引用: ルリカ「最近ユキノちゃんとトアちゃんって仲良すぎない?」