364: 2010/10/11(月) 00:17:52.35 ID:M4ESGYDO
とある和室にて、室内をふすまの間から除く上条さん


ポクポクポクポク




上条(……ヤバい)




ポクポクポクポクチーン




上条(……ヤバいぃぃぃぃぃ! 完全に氏んだことになってるよ俺ぇぇぇぇ!)

ポクポクポクポク

上条(ま……まさかもう葬式まで開いているとは……
完全に出遅れた……出るタイミングを逸した……)

ナンミョーホーレーゲーキョー

上条(まさかあの時、『中の人』のおかげで助かっていたとは誰も思うまい……
これはまずいですよ、御坂の説教が怖くて今の今まで連絡しなかったことがばれたら……)ガクブル

上条(しかもこのタイミング……

「すみませーん、やっぱ生きてましたー」

なんつって出たら間違いなく電撃ビリビリ&頭部咀嚼地獄が待っている……)

上条(ヤバいよどうしよ……氏んじゃおっかなもうこれ氏んだ方が楽じゃね)

366: 2010/10/11(月) 00:20:02.21 ID:M4ESGYDO
小萌「まったくバカなのです……! 先生よりさきに逝くなんて……ッッ!」グスッ

上条(やめてぇぇぇぇ! それ以上盛り上がらないでぇぇぇぇ! どんどん出づらくなるぅぅぅ!)

小萌「先生は……先生は、本当の子供のように思って、……ひっく」

上条(……先生……そんなに俺のことを気にかけて……
クソッ、俺はバカか!? 目の前に俺のせいで悲しんでる人がいるってのに……ビリビリも噛み付きも上等だ、受けてやろうじゃねぇか!!)




小萌「ぷー太ぁぁぁぁ(犬)! 先生を置いて逝かないで下さい……っ!」

上条(何故に犬とセット葬式ぃぃぃぃ!?
つかセットじゃない! 完全に俺の遺影より犬の遺影の方がでかいですよ! 犬のついでに上条当麻も弔っとくか的な葬式じゃねぇか! ふざけんな!)

367: 2010/10/11(月) 00:21:06.02 ID:VS7sLZU0

「ここは・・・?」

目覚めたばかりの頭で思考する。
しかし、自分がどこにいるのか、何をしていたのかすら思い出せない。

真っ白な世界。
自分が存在しているかも曖昧になるほど、この世界は色を成していなかった。

「何なんだよ、どうしてこんなとこに俺はいるんだ?」

記憶を引き出そうとしても何も思い出せない。
ただ分かるのは、上条という自分の名前だけ。

「おどろいたぜ、まさか俺以外の人間がここに来れるとはなぁ」

声の方向に振り向くと、真っ白よりさらに白い『何か』が立っていた。
後ろには三対の翼をはためかせ、無機質な輝きを放っている。

「お前がなんでここにいるかは知らねぇ、だがここがどこだかは知ってるぜ」

『何か』が口元を歪ませて笑うように言う。

「ここでは既存の物理法則は通用しない、あるのは未知のエネルギー。
 ここはてめぇの知る場所じゃねえんだよ」

368: 2010/10/11(月) 00:22:19.97 ID:M4ESGYDO
上条(幾ら何でもそれはねーだろぉぉぉ! っつかなんで仏前にいちごおでん供えてあんだよ! 嫌いだよそんなの!)

坊主「なんみょー、グビグビ、ほうれい、グビグビ、げーきょーグビグビ」

上条(おい坊主ぅ! 何供え物のいちごおでん飲んでんの!? 嫌いだけどやめろ! なんか腹立つ!)

プルルルルルピッ
土御門「もしもし、……今小萌先生の犬の葬式だ、仕事か?」

上条(電源切れぇぇぇぇ! そして俺の葬式と言えぇぇぇぇ!)

御坂「なんか足しびれたわね……いやしかしこぎのんいい仕事してるわ」ガンガンヨミヨミ

上条(テメェはガンガンをしまえぇぇぇぇ!
こいつら人の命を何だと思ってんだ!? ワイワイ騒いでんじゃねぇよ!)




上条(……ちくしょう)


上条(畜生! ふざけやがって! 人の葬式を何だと思ってんだ!)

上条(いいぜ……! テメェらがそんな態度を取るってんなら……!)



上条(まずはその幻想をぶち殺……)






インデックス「……とうま?」

369: 2010/10/11(月) 00:23:29.03 ID:M4ESGYDO
その声に上条が振り返ると、廊下の先に白い修道服を来た少女が立っていた。


インデックス「……とうま、だよね……?」


見慣れた顔。見慣れた銀髪。見慣れた碧眼。


インデックス「……とうま、とうま、とうま!!」


堪え切れず、といった風に、インデックスは廊下を走り出す。
途中で転びそうになりながら、上条の元へ。


上条「……インデックス!」


必ず戻ると約束した。
記憶喪失のこともそれを隠していたことも、直接会って謝ると誓った。


インデックス「……とうま!」


インデックスが腕の中に飛び込んでくる。
上条は、それをしっかりと受け止めた。


インデックス「とうま、」


だが、今の上条には、謝る前に言わなければならないことがある。

上条「ああ、」





上条「ただいま、インデックス」



インデックス「――おかえりなさい、とうま!」


おわり

370: 2010/10/11(月) 00:25:29.32 ID:M4ESGYDO
終了。
地の文なんて初めて書いたらこの有様。


とりあえず、一方さんマジ天使。

372: 2010/10/11(月) 00:25:42.10 ID:FJLst6.o
おつおつ。最初と真ん中と最後の差が激しいなおいww

引用: ▽ 【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-15冊目-【超電磁砲】