112: 2015/02/20(金) 17:21:26.88 ID:xXZCE1700
113: 2015/02/20(金) 17:21:53.73 ID:xXZCE1700
「空母水鬼だから……スイ?」
「翔鶴姉、それだと似た名前の子が来たら紛らわしくない?」
「“子”トハ何ダ。子供扱イハヤメテモラオウカ」
「だって、アンタ達ちっこいし」
「黙レ、オ前ノ方ガ子供ダロウ」
「何ですって!?」
「瑞鶴、喧嘩しちゃダメよ?」
「だってコイツが私のこと子供って言うから……」
「ソウイウトコロガ子供ダト言ッテルンダ。モウ少シ落チ着キヲ持テ」
「ふふっ、瑞鶴に子供っぽいところがあるのは確かね」
「翔鶴姉までやめてよ、私もう子供じゃないってば」
「拗ネル辺リ、ヤハリ子供ダナ」
「何よ、鳥に追われて泣きべそかいてたのを翔鶴姉に助けられた癖に」
「誰モ泣イテナドイナイ。アノ程度、嵐ニ巻キ込マレタリ、漁船ニ轢カレカケタノト比ベレバドウトイウコトハナイゾ。全ク、何故私バカリガアンナ目ニ……」
(やっぱりコイツ、ちょっとだけ翔鶴姉に似てるかも)
「――スイカク」
「? 翔鶴姉、何?」
「その子の名前、スイカクっていうのはどうかしら?」
「翔鶴姉がいいって言うなら私はいいけど、アンタは?」
「スイカク、カ……何故カハ分カラナイガ、ソノ名ニ抵抗ハナイ」
「じゃあ決まりね、貴女は今日からスイカクよ。よろしくね、スイカク」
「名ヲ貰ッタコトニハ感謝シテオクガ、馴レ合ウ気ハ無イ。ソコハ勘違イシナイデキャンッ!?」
「五航戦の二人、空母水鬼を提督のところに連れて行く時間は既に過ぎて――?」
「ウゥ……痛イ……ドウシテ私バッカリ……」
「加賀さん、毎回だけどノックしてから入って来てくれない?」
「気配で私が来るのを気付けないようではまだまだね」
「スイカク、大丈夫?」
「大丈夫ナ、訳ガ、無イダロウ!」
「涙目で地団駄踏む翔鶴姉ってあんな感じなのかな?」
「また手のかかる子が増えるというの? 大概にして欲しいものね」
「手ニ持ツナ! 私ハ一人デモ大丈夫ダ!」
「その調子だと提督の執務室に着くまでに猫に追いかけられてしまいそうだけど、いいの?」
「……今回ダケダゾ?」
――――見た目が翔鶴で中身は二人を足した感じか、面白いな。
――――コンナ奴等ト一緒ニスルナ。
――――うふふ、スイカクったら。
――――(むぅ……)
――――(本当に、手間が増えそうね……)
「翔鶴姉、それだと似た名前の子が来たら紛らわしくない?」
「“子”トハ何ダ。子供扱イハヤメテモラオウカ」
「だって、アンタ達ちっこいし」
「黙レ、オ前ノ方ガ子供ダロウ」
「何ですって!?」
「瑞鶴、喧嘩しちゃダメよ?」
「だってコイツが私のこと子供って言うから……」
「ソウイウトコロガ子供ダト言ッテルンダ。モウ少シ落チ着キヲ持テ」
「ふふっ、瑞鶴に子供っぽいところがあるのは確かね」
「翔鶴姉までやめてよ、私もう子供じゃないってば」
「拗ネル辺リ、ヤハリ子供ダナ」
「何よ、鳥に追われて泣きべそかいてたのを翔鶴姉に助けられた癖に」
「誰モ泣イテナドイナイ。アノ程度、嵐ニ巻キ込マレタリ、漁船ニ轢カレカケタノト比ベレバドウトイウコトハナイゾ。全ク、何故私バカリガアンナ目ニ……」
(やっぱりコイツ、ちょっとだけ翔鶴姉に似てるかも)
「――スイカク」
「? 翔鶴姉、何?」
「その子の名前、スイカクっていうのはどうかしら?」
「翔鶴姉がいいって言うなら私はいいけど、アンタは?」
「スイカク、カ……何故カハ分カラナイガ、ソノ名ニ抵抗ハナイ」
「じゃあ決まりね、貴女は今日からスイカクよ。よろしくね、スイカク」
「名ヲ貰ッタコトニハ感謝シテオクガ、馴レ合ウ気ハ無イ。ソコハ勘違イシナイデキャンッ!?」
「五航戦の二人、空母水鬼を提督のところに連れて行く時間は既に過ぎて――?」
「ウゥ……痛イ……ドウシテ私バッカリ……」
「加賀さん、毎回だけどノックしてから入って来てくれない?」
「気配で私が来るのを気付けないようではまだまだね」
「スイカク、大丈夫?」
「大丈夫ナ、訳ガ、無イダロウ!」
「涙目で地団駄踏む翔鶴姉ってあんな感じなのかな?」
「また手のかかる子が増えるというの? 大概にして欲しいものね」
「手ニ持ツナ! 私ハ一人デモ大丈夫ダ!」
「その調子だと提督の執務室に着くまでに猫に追いかけられてしまいそうだけど、いいの?」
「……今回ダケダゾ?」
――――見た目が翔鶴で中身は二人を足した感じか、面白いな。
――――コンナ奴等ト一緒ニスルナ。
――――うふふ、スイカクったら。
――――(むぅ……)
――――(本当に、手間が増えそうね……)
114: 2015/02/20(金) 17:22:19.73 ID:xXZCE1700
~伊勢の場合~
『提督、朝ですよ。航空甲板も朝日浴びてピッカピカ!』
『まだ寝てるの? 寝入りが悪いなら運動がてら刀の素振りとかってどうかな? いける?』
『提督が寝坊ってどうなのさ日向――っていない!? 何でこんな時だけ素早いのよ、私が起こしに行くから日向はここで待っててってば!』
~日向の場合~
『提督、起きる時間だ』
『これからは早寝早起きの習慣が大事だな』
『君、まだ寝てたんだ。私に出来る範囲は済ませておいたから、後は自分でちゃんとやるんだぞ?』
~扶桑の場合~
『提督、朝ですよ。起きて下さいね』
『少し今日は寝坊されているのかしら? 妹の山城共々、待機しておきますね』
『あのー……提督? 提督ー?――扶桑、ここに待機しています。貴方の側に、これからもずっと……』
『提督、朝ですよ。航空甲板も朝日浴びてピッカピカ!』
『まだ寝てるの? 寝入りが悪いなら運動がてら刀の素振りとかってどうかな? いける?』
『提督が寝坊ってどうなのさ日向――っていない!? 何でこんな時だけ素早いのよ、私が起こしに行くから日向はここで待っててってば!』
~日向の場合~
『提督、起きる時間だ』
『これからは早寝早起きの習慣が大事だな』
『君、まだ寝てたんだ。私に出来る範囲は済ませておいたから、後は自分でちゃんとやるんだぞ?』
~扶桑の場合~
『提督、朝ですよ。起きて下さいね』
『少し今日は寝坊されているのかしら? 妹の山城共々、待機しておきますね』
『あのー……提督? 提督ー?――扶桑、ここに待機しています。貴方の側に、これからもずっと……』
119: 2015/02/20(金) 20:25:59.87 ID:xXZCE1700
~陽炎の場合~
『おはよ司令、起きる時間になったわよ』
『司令、まだ寝てるの? あまり遅いと怒るわよ』
『司令、司令ったら!……ふんっ、いいわよもう……起きたらいっぱい話したいことあるから、付き合ってよね』
~不知火の場合~
『司令、起床時間です』
『不知火の起こし方に、何か落ち度でも?』
『やはり何か落ち度が……司令、ご指導ご鞭撻、よろしくです』
~黒潮の場合~
『司令はん、朝やで。起き~や~』
『司令はんはお寝坊さんやなぁ。ぼちぼち起きんとあかんよ~?』
『まだ寝とんのかいな、しゃあないなぁ。司令はん、一つ貸しやで?』
『おはよ司令、起きる時間になったわよ』
『司令、まだ寝てるの? あまり遅いと怒るわよ』
『司令、司令ったら!……ふんっ、いいわよもう……起きたらいっぱい話したいことあるから、付き合ってよね』
~不知火の場合~
『司令、起床時間です』
『不知火の起こし方に、何か落ち度でも?』
『やはり何か落ち度が……司令、ご指導ご鞭撻、よろしくです』
~黒潮の場合~
『司令はん、朝やで。起き~や~』
『司令はんはお寝坊さんやなぁ。ぼちぼち起きんとあかんよ~?』
『まだ寝とんのかいな、しゃあないなぁ。司令はん、一つ貸しやで?』
121: 2015/02/20(金) 22:00:24.99 ID:xXZCE1700
~島風の場合~
『提督起きるのおっそーい!』
『提督、まだ寝てるの? 私、待つのあんまり好きじゃないよ……?』
『おっそーい……おっそーい……遅いなぁ……ね、連装砲ちゃん。――アレ? 今何か爆発しなかった?』
~天津風の場合~
『あなた、朝よ? 起きなさい』
『島風も待っているわ。あの子が寂しがるから、早く起きて』
『あ・な・た? 島風が待っているって言ったの、聞こえなかった?――連装砲くん、ゴー』
『提督起きるのおっそーい!』
『提督、まだ寝てるの? 私、待つのあんまり好きじゃないよ……?』
『おっそーい……おっそーい……遅いなぁ……ね、連装砲ちゃん。――アレ? 今何か爆発しなかった?』
~天津風の場合~
『あなた、朝よ? 起きなさい』
『島風も待っているわ。あの子が寂しがるから、早く起きて』
『あ・な・た? 島風が待っているって言ったの、聞こえなかった?――連装砲くん、ゴー』
125: 2015/02/21(土) 11:13:36.16 ID:QzTD7edz0
「司令官、皆さんが司令官としている夜戦というのは具体的にどうすればいいんでしょうか。朝潮、いつでも受けて立つ覚悟です!」
「朝潮、とりあえず食堂でその話題はやめような。何人か大惨事になってるから」
――大井っちー、大丈夫?
――那智姉さん、どうしたの?
――村雨姉さん、大丈夫ですか?
――曙、はい、水。
――摩耶姉さん、ご飯粒を飛ばさないで下さい。
――利根姉さん、お茶です。
――山城、大丈夫?
「? では、この後司令官の部屋で教えて下さい」
(……刺さる視線と哀れみの視線と頑張れって視線が混じってるが、俺にどうしろってんだ)
朝潮食堂夜戦発言事件。被害者は七名。加害者である朝潮がその意味に気付き、暫く食堂に立ち寄るのを控えるようになったのは、言うまでもない。
「朝潮、とりあえず食堂でその話題はやめような。何人か大惨事になってるから」
――大井っちー、大丈夫?
――那智姉さん、どうしたの?
――村雨姉さん、大丈夫ですか?
――曙、はい、水。
――摩耶姉さん、ご飯粒を飛ばさないで下さい。
――利根姉さん、お茶です。
――山城、大丈夫?
「? では、この後司令官の部屋で教えて下さい」
(……刺さる視線と哀れみの視線と頑張れって視線が混じってるが、俺にどうしろってんだ)
朝潮食堂夜戦発言事件。被害者は七名。加害者である朝潮がその意味に気付き、暫く食堂に立ち寄るのを控えるようになったのは、言うまでもない。
129: 2015/02/21(土) 21:34:02.52 ID:QzTD7edz0
~加賀の場合~
『提督、朝食の用意が出来ています、起きて下さい』
『まだ寝ているの? 流石にそろそろ支障が出ます』
『また三週間寝続けるつもりですか?――まぁ、私の膝の上ならそれでもいいけれど』
~赤城の場合~
『提督、朝ごは――いえ、朝です。起きて下さい』
『一航戦赤城、如何なる状況にも即座に対応出来るよう、備えておきますね』
『提督が安心してお休みになっていられる平和な世界……私達が、これからも守ってみせます。――寝顔を眺めるぐらいの役得はあっても、いいですよね?』
~蒼龍の場合~
『提督、朝です! 早起きなら飛龍にも負けません!』
『あのー、そろそろ起きてくれないと朝御飯が冷めちゃうから……』
『やだやだやだぁ! 折角早起きして作ったのに食べてくれなきゃやだぁ!』
~飛龍の場合~
『提督、朝です。起きて顔洗ってきてね』
『ねぇ多聞丸、寝坊って軍人としてどうだと思う?』
『めっ! 早く起きないと蒼龍が拗ねちゃいますから!――それに、あんまり寝坊してるとまた物が提督に飛んでくようになるかもしれませんよ?』
『提督、朝食の用意が出来ています、起きて下さい』
『まだ寝ているの? 流石にそろそろ支障が出ます』
『また三週間寝続けるつもりですか?――まぁ、私の膝の上ならそれでもいいけれど』
~赤城の場合~
『提督、朝ごは――いえ、朝です。起きて下さい』
『一航戦赤城、如何なる状況にも即座に対応出来るよう、備えておきますね』
『提督が安心してお休みになっていられる平和な世界……私達が、これからも守ってみせます。――寝顔を眺めるぐらいの役得はあっても、いいですよね?』
~蒼龍の場合~
『提督、朝です! 早起きなら飛龍にも負けません!』
『あのー、そろそろ起きてくれないと朝御飯が冷めちゃうから……』
『やだやだやだぁ! 折角早起きして作ったのに食べてくれなきゃやだぁ!』
~飛龍の場合~
『提督、朝です。起きて顔洗ってきてね』
『ねぇ多聞丸、寝坊って軍人としてどうだと思う?』
『めっ! 早く起きないと蒼龍が拗ねちゃいますから!――それに、あんまり寝坊してるとまた物が提督に飛んでくようになるかもしれませんよ?』
133: 2015/02/22(日) 16:06:01.92 ID:faxS2jxa0
~長門の場合~
『提督、起きる時間だ』
『疲れているのか? 分かった、このビッグセブン長門に任せておけ』
『私のコレクションを一つ貸そう、コレを抱いて寝ればよく眠れるはずだ。――なっ!?……私の抱き心地は、あまり良くないと思うのだが……』
~陸奥の場合~
『提督、朝よ? ちゃんと起きてきてね』
『夜更かしはお肌の大敵、提督もあまり遅くまで起きてちゃダメよ?』
『あんまり起きるのが遅いと……勝手に火遊び、始めちゃうかもしれないわよ?』
『提督、起きる時間だ』
『疲れているのか? 分かった、このビッグセブン長門に任せておけ』
『私のコレクションを一つ貸そう、コレを抱いて寝ればよく眠れるはずだ。――なっ!?……私の抱き心地は、あまり良くないと思うのだが……』
~陸奥の場合~
『提督、朝よ? ちゃんと起きてきてね』
『夜更かしはお肌の大敵、提督もあまり遅くまで起きてちゃダメよ?』
『あんまり起きるのが遅いと……勝手に火遊び、始めちゃうかもしれないわよ?』
134: 2015/02/22(日) 16:06:37.66 ID:faxS2jxa0
「では、お願いします!」
「いや、お願いしますって言われてもな……」
ソファーに背筋を正して座り、指南を待つ朝潮。その真っ直ぐで純真な瞳に見つめられるのに堪えかね、提督は視線を逸らす。
しかし、そうしたところで状況が改善するわけでもない。今後のことも考え、“夜戦”とは何なのかを説明する良い機会なんだと自分に言い聞かせ、彼は話すことにした。
「あー……朝潮、お前の言っている“夜戦”っていうのはな――」
「……」
「……」
一通り夜戦についての説明が終わった後、訪れた長い沈黙。話が進むにつれ次第に俯いていった朝潮の顔は、今は熟れたトマトのようになっている。
対する提督も、そんな彼女にどう言葉をかけていいものやらと頭を悩ませていた。
「――あの」
先にこの沈黙を破ったのは、朝潮の方だった。依然紅潮している顔を勢い良く上げ、提督を真っ直ぐ見つめる。
「ご、ご命令とあらば、司令官との夜戦も、うっ、受けて立つ覚悟でしゅっ!」
(噛んだことにすら気付かないほどテンパってるな。さて、本格的にどうしたもんか、この状況)
彼女が提督とケッコンカッコカリしてから数年。着任から数えれば、更に数年の月日が経過している。
それだけの年数が経過しているということは、見た目が多少幼くとも、内面は十分に成長していたとして何らおかしくはない。
これは朝潮だけに限らず他の多くの駆逐艦娘にも言えることであり、だからこそ提督は安易に断ることも受け入れることも出来ずにいた。
「や、夜戦がそういった意味だというのはたった今知りましたが、知識が無いわけでありません。ですから、その……本当に司令官となら、私は……」
「――朝潮」
「は、はいっ!」
「一緒に風呂、入るか」
「いや、お願いしますって言われてもな……」
ソファーに背筋を正して座り、指南を待つ朝潮。その真っ直ぐで純真な瞳に見つめられるのに堪えかね、提督は視線を逸らす。
しかし、そうしたところで状況が改善するわけでもない。今後のことも考え、“夜戦”とは何なのかを説明する良い機会なんだと自分に言い聞かせ、彼は話すことにした。
「あー……朝潮、お前の言っている“夜戦”っていうのはな――」
「……」
「……」
一通り夜戦についての説明が終わった後、訪れた長い沈黙。話が進むにつれ次第に俯いていった朝潮の顔は、今は熟れたトマトのようになっている。
対する提督も、そんな彼女にどう言葉をかけていいものやらと頭を悩ませていた。
「――あの」
先にこの沈黙を破ったのは、朝潮の方だった。依然紅潮している顔を勢い良く上げ、提督を真っ直ぐ見つめる。
「ご、ご命令とあらば、司令官との夜戦も、うっ、受けて立つ覚悟でしゅっ!」
(噛んだことにすら気付かないほどテンパってるな。さて、本格的にどうしたもんか、この状況)
彼女が提督とケッコンカッコカリしてから数年。着任から数えれば、更に数年の月日が経過している。
それだけの年数が経過しているということは、見た目が多少幼くとも、内面は十分に成長していたとして何らおかしくはない。
これは朝潮だけに限らず他の多くの駆逐艦娘にも言えることであり、だからこそ提督は安易に断ることも受け入れることも出来ずにいた。
「や、夜戦がそういった意味だというのはたった今知りましたが、知識が無いわけでありません。ですから、その……本当に司令官となら、私は……」
「――朝潮」
「は、はいっ!」
「一緒に風呂、入るか」
135: 2015/02/22(日) 16:07:05.33 ID:faxS2jxa0
ちょうど良い温度の湯に浸かりながら、提督は浴槽に背を預けゆったりと寛ぐ。
一方の朝潮はというと、借りてきた猫のように大人しく身を預けていた。
「朝潮、体勢しんどくないか?」
「大丈夫、です」
「……うりゃ」
「ひやっ!?」
脇腹を軽くつつかれ、ビクリと身体を震わせる朝潮。この状態で夜戦に挑むなど到底無理だなと思いつつ、提督は苦笑する。
「司令官、い、今のはどういった意図があっての行為なのでしょうか」
「ただのイタズラだよ、そう構えなくても大丈夫だ」
「そ、そうですか」
「……なぁ、朝潮。怖いなら無理するな。別に今でなきゃいけない訳じゃない」
「いえ、かっ、覚悟は出来ています!」
「そうか。じゃあ――」
「っ……!」
提督の腕が動くのに反応して、朝潮はギュッと目を瞑り、身を強張らせる。
しかし、彼女に訪れたのは優しく包み込む様な感覚であり、若干の戸惑いと共に目を開いた。
「ゆっくりでいいんだ、ゆっくりで。ちゃんとお前のペースに合わせるから」
「司令官……んっ」
ようやく力が抜けてきた朝潮の身体を抱き締めたまま、提督は見上げる彼女にそっとキスをする。
それは、二人が逆上せかけるまで何度も何度も繰り返されるのだった。
一方の朝潮はというと、借りてきた猫のように大人しく身を預けていた。
「朝潮、体勢しんどくないか?」
「大丈夫、です」
「……うりゃ」
「ひやっ!?」
脇腹を軽くつつかれ、ビクリと身体を震わせる朝潮。この状態で夜戦に挑むなど到底無理だなと思いつつ、提督は苦笑する。
「司令官、い、今のはどういった意図があっての行為なのでしょうか」
「ただのイタズラだよ、そう構えなくても大丈夫だ」
「そ、そうですか」
「……なぁ、朝潮。怖いなら無理するな。別に今でなきゃいけない訳じゃない」
「いえ、かっ、覚悟は出来ています!」
「そうか。じゃあ――」
「っ……!」
提督の腕が動くのに反応して、朝潮はギュッと目を瞑り、身を強張らせる。
しかし、彼女に訪れたのは優しく包み込む様な感覚であり、若干の戸惑いと共に目を開いた。
「ゆっくりでいいんだ、ゆっくりで。ちゃんとお前のペースに合わせるから」
「司令官……んっ」
ようやく力が抜けてきた朝潮の身体を抱き締めたまま、提督は見上げる彼女にそっとキスをする。
それは、二人が逆上せかけるまで何度も何度も繰り返されるのだった。
169: 2015/02/24(火) 08:42:14.09 ID:8GWq1Q3y0
~吹雪の場合~
『司令官、おはようございます! 朝です!』
『朝御飯も出来ていますよ、司令官。もうそろそろ起きて下さいね』
『司令官、とにかく一度起きてください。もう少し寝るなら、中庭かどこかでひなたぼっこしながらにしませんか?』
~白雪の場合~
『司令官、起床のお時間です。起きて下さい』
『少々いつもより起きられるのが遅いようですが、お疲れなのでしょうか?』
『フライパンで弾幕張ります。騒音にご注意下さい』
~初雪の場合~
『朝、です……起きて』
『起きないの……? まっ、いっか』
『ズルい、私も寝たい……横、お邪魔します……ふぅ、お休みなさい』
~深雪の場合~
『司令官、朝だぜ! とっとと起きて一緒に飯にしよっ!』
『何だまだ寝てんのか? せっかく深雪さまが起こしてやってるってのに、しょうがねーなー』
『喰らえっ! 深雪スペシャル!――アレ? 司令官? おーい……しまった、また寝ちまったよ』
~磯波の場合~
『あの、朝です。起きて下さいね?』
『あっ、あの、そろそろ、起きて下さいませんか……?』
『うぅ、まだ寝てるんですね……おっ、起きて?』
~叢雲の場合~
『朝よ、起きなさい』
『まだ寝てるの? だらしないわね、いいからさっさと起きなさい。酸素魚雷を喰らわせるわよ』
『頑張れとは言ったけど、アンタは限度ってものを知らないの?……今日からは、起きられる程度に頑張んなさい』
~綾波の場合~
『司令官、おはようございます。気持ちの良い朝ですねー』
『朝ごはんの用意、出来ていますよ。今日は玉葱とうす揚げの味噌汁にしてみました』
『白雪ちゃんに教わったアレ、試してみましょうか。せーのぉ――み、耳栓忘れてましたぁ……』
~敷波の場合~
『あっさでーす。おっきてー』
『とっとと起きてよ、あたしも忙しいんだけど』
『うわっ、熟睡してる……司令官、頑張りすぎは良くないよ。まっ、ゆるゆる行こうよ。あたしも力になるし、ね?』
『司令官、おはようございます! 朝です!』
『朝御飯も出来ていますよ、司令官。もうそろそろ起きて下さいね』
『司令官、とにかく一度起きてください。もう少し寝るなら、中庭かどこかでひなたぼっこしながらにしませんか?』
~白雪の場合~
『司令官、起床のお時間です。起きて下さい』
『少々いつもより起きられるのが遅いようですが、お疲れなのでしょうか?』
『フライパンで弾幕張ります。騒音にご注意下さい』
~初雪の場合~
『朝、です……起きて』
『起きないの……? まっ、いっか』
『ズルい、私も寝たい……横、お邪魔します……ふぅ、お休みなさい』
~深雪の場合~
『司令官、朝だぜ! とっとと起きて一緒に飯にしよっ!』
『何だまだ寝てんのか? せっかく深雪さまが起こしてやってるってのに、しょうがねーなー』
『喰らえっ! 深雪スペシャル!――アレ? 司令官? おーい……しまった、また寝ちまったよ』
~磯波の場合~
『あの、朝です。起きて下さいね?』
『あっ、あの、そろそろ、起きて下さいませんか……?』
『うぅ、まだ寝てるんですね……おっ、起きて?』
~叢雲の場合~
『朝よ、起きなさい』
『まだ寝てるの? だらしないわね、いいからさっさと起きなさい。酸素魚雷を喰らわせるわよ』
『頑張れとは言ったけど、アンタは限度ってものを知らないの?……今日からは、起きられる程度に頑張んなさい』
~綾波の場合~
『司令官、おはようございます。気持ちの良い朝ですねー』
『朝ごはんの用意、出来ていますよ。今日は玉葱とうす揚げの味噌汁にしてみました』
『白雪ちゃんに教わったアレ、試してみましょうか。せーのぉ――み、耳栓忘れてましたぁ……』
~敷波の場合~
『あっさでーす。おっきてー』
『とっとと起きてよ、あたしも忙しいんだけど』
『うわっ、熟睡してる……司令官、頑張りすぎは良くないよ。まっ、ゆるゆる行こうよ。あたしも力になるし、ね?』
193: 2015/02/24(火) 22:15:14.93 ID:8GWq1Q3y0
「やったわ浦風、私と浦風の話がリクエストされたわ!」
「姉さん、まだリクエストされただけじゃけぇ。ダイスの結果次第で選ばれんこともあるんよ?」
「大丈夫よ、私ももう不幸体質は薄れてきてるし、きっとダイスの女神も私達に微笑んでくれるわ」
――開幕を告げよう。
――第一投! 開幕直後ニ鮮血乱舞! 烏合迎合ノ果テ盟友ノ奮戦ハ荼毘ニ伏ス! 回セ回セ回セ回セ回セ回セ回セ回セ回セー!
「……何、このうるさいダイス」
「夕張さんがお遊びで作った言うとったよ……?」
――2!
「結果の言い方は案外普通なのね」
「それが分からんと意味無いけぇね」
「さぁ次よ、まだ二回もあるし希望はあるわ」
――第二投。提督のリクエストを掴むのは私デース! バァァァァニング・ロォォォォル!
(何やってるのよ金剛)
(そういえば協力したって金剛姉さんが言うとったなぁ……)
――4デース!
「外れ……ま、まだ一回残ってるわ。きっと大丈夫よね」
(うちはもう諦めとるよ、姉さん)
「最後の一回……お願い!」
――サイコロなんぞ、振ってんじゃねぇ!!
「全否定ね」
「全否定じゃねぇ」
――6!
「2、4、6……ダメ、だったわね」
「姉さん、元気出すんじゃ。また次があるけぇ」
「提督も最近浦風の可愛さを伝えても苦笑いしかしてくれなくなったし、不幸だわ……」
(“一時期の山城を思い出す”ってため息吐いとったねぇ提督さん。――でも、可愛いのはもう分かってるって言って貰えたんは、ぶち嬉しかったなぁ)
浦風のする話の比率は大鳳のことが大半だと提督が心の中で思っているのは、内緒である。
「姉さん、まだリクエストされただけじゃけぇ。ダイスの結果次第で選ばれんこともあるんよ?」
「大丈夫よ、私ももう不幸体質は薄れてきてるし、きっとダイスの女神も私達に微笑んでくれるわ」
――開幕を告げよう。
――第一投! 開幕直後ニ鮮血乱舞! 烏合迎合ノ果テ盟友ノ奮戦ハ荼毘ニ伏ス! 回セ回セ回セ回セ回セ回セ回セ回セ回セー!
「……何、このうるさいダイス」
「夕張さんがお遊びで作った言うとったよ……?」
――2!
「結果の言い方は案外普通なのね」
「それが分からんと意味無いけぇね」
「さぁ次よ、まだ二回もあるし希望はあるわ」
――第二投。提督のリクエストを掴むのは私デース! バァァァァニング・ロォォォォル!
(何やってるのよ金剛)
(そういえば協力したって金剛姉さんが言うとったなぁ……)
――4デース!
「外れ……ま、まだ一回残ってるわ。きっと大丈夫よね」
(うちはもう諦めとるよ、姉さん)
「最後の一回……お願い!」
――サイコロなんぞ、振ってんじゃねぇ!!
「全否定ね」
「全否定じゃねぇ」
――6!
「2、4、6……ダメ、だったわね」
「姉さん、元気出すんじゃ。また次があるけぇ」
「提督も最近浦風の可愛さを伝えても苦笑いしかしてくれなくなったし、不幸だわ……」
(“一時期の山城を思い出す”ってため息吐いとったねぇ提督さん。――でも、可愛いのはもう分かってるって言って貰えたんは、ぶち嬉しかったなぁ)
浦風のする話の比率は大鳳のことが大半だと提督が心の中で思っているのは、内緒である。
194: 2015/02/24(火) 22:15:45.89 ID:8GWq1Q3y0
・早霜&軽空母『那智さんだけのはずだったのだけど……』
・蒼龍&ほっぽ『飛龍だけズルい』
・赤城『雪……』
・川内&??『夜戦!?』
・陸奥『駆逐艦の子にお化粧を』
・卯月『司令官』
以上六つでお送りします
・蒼龍&ほっぽ『飛龍だけズルい』
・赤城『雪……』
・川内&??『夜戦!?』
・陸奥『駆逐艦の子にお化粧を』
・卯月『司令官』
以上六つでお送りします
196: 2015/02/24(火) 22:20:39.17 ID:8GWq1Q3y0
「ここで弾薬とボーキを2消費して赤城さんの“一航戦の誇り”発動! 流星のダメージプラス2!」
「む……燃料1消費して、舞風の“踊らない?”、発動。コインが表なら回避――表、回避します」
「嘘でしょ!? 弾薬無いし、ターンエンド……やっぱこのデッキ重すぎるのかなぁ……」
「私のターン、いきます。弾薬と鉄を2消費して吹雪を改二に改造、吹雪改二が旗艦の時、第十一駆逐隊の砲撃と雷撃ダメージプラス1。吹雪改二、白雪、私、叢雲で旗艦の夕張を弾薬4使って砲撃。弾薬を更に1消費して白雪の“弾幕張ります”で回避を一回無効化、残りの弾薬を全消費して私の“本気出す”も発動。必中ダメージプラス2。第十一駆逐隊が揃ってるから叢雲の“私の前を遮る愚か者め!”を発動、かばう無効。次ターン動けないけど、これで止めだし問題ない……」
「回避判定二回、一回だけ成功で……あーもうどのみち私の負けよっ! 吹雪改造からのオーバーキルコンボやめてよ初雪ー」
「やるからには、最後まで本気出す」
もう少しバランス調整できたら販売予定。
~続かない~
「む……燃料1消費して、舞風の“踊らない?”、発動。コインが表なら回避――表、回避します」
「嘘でしょ!? 弾薬無いし、ターンエンド……やっぱこのデッキ重すぎるのかなぁ……」
「私のターン、いきます。弾薬と鉄を2消費して吹雪を改二に改造、吹雪改二が旗艦の時、第十一駆逐隊の砲撃と雷撃ダメージプラス1。吹雪改二、白雪、私、叢雲で旗艦の夕張を弾薬4使って砲撃。弾薬を更に1消費して白雪の“弾幕張ります”で回避を一回無効化、残りの弾薬を全消費して私の“本気出す”も発動。必中ダメージプラス2。第十一駆逐隊が揃ってるから叢雲の“私の前を遮る愚か者め!”を発動、かばう無効。次ターン動けないけど、これで止めだし問題ない……」
「回避判定二回、一回だけ成功で……あーもうどのみち私の負けよっ! 吹雪改造からのオーバーキルコンボやめてよ初雪ー」
「やるからには、最後まで本気出す」
もう少しバランス調整できたら販売予定。
~続かない~
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