1: 2008/04/20(日) 02:23:28.90 ID:tvjlIzrr0
真紅「!!…ジュン、今何て言ったの?」

ジュン「お断りだって言ったんだけど?そんなに怒らなくてもいいじゃないか」

真紅「お断りだの後に何かつけなかったかしら…?」

ジュン「いや、何もつけてない…にょ」

真紅「いやああああああ!!ジュン、貴方わたしたちの古傷を…!」

ジュン「古傷って、そんな大げさだにょ」

真紅(フラフラ……)

ジュン「あ、おいどこ行くんだ真紅?紅茶淹れなくていいのかー?」
ローゼンメイデン 愛蔵版 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

4: 2008/04/20(日) 02:32:30.05 ID:tvjlIzrr0
ジュン「…行っちゃった。まあいいか」

翠星石「ジュン、今そこで真紅とすれ違ったですけど、真紅はどうしちゃったですか?夢遊病者のような足取りだったですぅ」

ジュン「あいつ、そんなにショックを受けてたのか。実はな……」

翠星石「へー、語尾に「にょ」や「にゅ」をつけると真紅は心の傷をえぐられるですか。でもなんでですぅ?」

ジュン「いや、まあそれはいいじゃないか。僕にとっても気持ちのいい思い出じゃないし」

翠星石「誰にでも触れられたくない過去があるってヤツですね」

翠星石(……でもいいこと聞いたですぅ。普段お澄まし顔の真紅をちょっとからかってやるですぅ)

8: 2008/04/20(日) 02:40:41.24 ID:tvjlIzrr0
雛苺「あ、真紅なのー!一緒にクンクンみるのー!……どうしたの、真紅?なんだか顔色が悪いの」

真紅「雛苺…貴女のその無邪気な顔の裏にもきっとひとつやふたつ…」

雛苺「真紅、何言ってるの?そんなことより、今日はのりがおやつを置いていってくれたの!一緒に食べながら
   クンクン見るの!」

真紅「そうね…。甘いものでも食べれば、少しは気が静まるかも。ところでおやつは何かしら?」

雛苺「うにゅーなの!」

真紅「にゅっ!?」

12: 2008/04/20(日) 02:51:10.49 ID:tvjlIzrr0
紅「雛苺!貴女まで…!(ダッ)」

苺「うゆ?真紅どこ行くのー?うにゅー食べないのー?」

紅「聞こえない!聞こえないのだわ!」


紅「ハァ…ハァ…。鏡の部屋…ここならひとまず安全なのだわ。うっ、くっ…ドアノブ開けるのも一苦労なのだわ」

翠「あ、真紅。こんな所にいたですか。そろそろ真紅の好きなクンクン探偵が始まるですよ?」

紅「翠星石…。有難う。でも今日はやめておくのだわ」

翠「そういえばリビングでチビチビがうにゅーがどうとか騒いでたですぅ」

紅「……!!そ、そう…、どうでもいいのだわ。それよりしばらく、そのお菓子の名前をわたしの前では言わないで頂戴」

翠「う・にゅ・ー、ですか?」

紅「!!!」

20: 2008/04/20(日) 03:00:13.37 ID:tvjlIzrr0
翠「真紅、どうしたですぅ?顔が真っ青ですにょ?」

紅「(カタカタ…)す、翠星石、貴女まさか…」

翠「まさかって何のことですぅ?そういえば今日はなんだかお肉が食べたい気分ですぅ。レアステーキとか」

紅「レアステ……やめて頂戴!!わ、わたしはベジタリアンなのだわ」

翠「それは初耳ですぅ。あんなに花丸ハンバーグ食べてたのに、真紅はベジタリアンだったんですかにゅ?」

紅(ブルブル…)

翠「真紅、どうしたですぅ?酷い汗かいてるですにゅ。目からビーム…じゃなくて目も血走ってますよ?」

紅「(ブルブル)………………お兄ちゃん」

翠「げ」

25: 2008/04/20(日) 03:10:37.68 ID:tvjlIzrr0
紅「ふふふ……翠星石、今日も一段と“可憐”な出で立ちだこと」

翠「や、やめるです真紅…」

紅「そういえば貴女、ピアノもお上手だったわね。一曲聞かせて欲しいのだわ」

翠「す、翠星石に…そんな趣味はないですぅ」

紅「ジュンお兄ちゃんにも聞いてもらいましょう。さあ、来るのだわ」

翠「放すですぅ真紅!翠星石に兄なんていないですぅ!」

紅「往生際が悪いのだわ。貴女には兄だけじゃなくて12人…」

翠「わー!わー!それ以上言うなですぅ!」

26: 2008/04/20(日) 03:17:57.25 ID:tvjlIzrr0
紅「さあ翠星石、二階へ行きましょう。大好きなお兄ちゃんの所へ」

翠「あの人は可憐のお兄ちゃんじゃありません」

紅「!!……開き直ったのね、翠星石」

翠「ふふ、今にも膝が笑い出しそうですぅ」

紅「…………」

翠「…………」

紅「もうやめにしましょう、翠星石」

翠「同感ですぅ」


水銀燈「あらぁ?つまんなぁい、もう仲間割れは終わり?」

37: 2008/04/20(日) 03:31:26.20 ID:tvjlIzrr0
紅「水銀燈!貴女いつからそこに!?」

銀「今部屋の中の鏡から出てきたところよぉ。それにしても二人とも憔悴しきってるじゃなぁい。まとめてローザミスティカ奪ってあげるわ!」

翠「まずいですぅ、真紅。今の翠星石は見も心もボロボロですぅ」

紅「わ、わたしもなのだわ。かといって、雛苺に応援を頼もうにもまた“アレ”を口にされたらかなわないのだわ」

翠「まったく、お馬鹿な真似するもんじゃねーですぅ…」

銀「ふふふ、どうしたの二人とも。立ってるのもやっとみたいじゃなぁい?さぁ、どっちが先に…」

翠「(さき?…そうですぅ!)サキちゃんやめるです!」

銀(ビクッ)

42: 2008/04/20(日) 03:39:38.68 ID:tvjlIzrr0
翠「姉妹で喧嘩なんてよくないです!」

銀「す…すすす、翠星石?あ、ああなた何を言って…」

紅「さすが翠星石、口調が一緒なのだわ」

翠「翠星石って誰ですか?くるみバカだからわかんないです」

銀「ね、姉さん…」


紅「落ちたものね、水銀燈。それにしても見事だわ、翠星石…」

46: 2008/04/20(日) 03:48:38.14 ID:tvjlIzrr0
翠「サキちゃん、仲直りするです」

銀「姉さん…わたしの胸の中のエンジェル・ハートがきゅんきゅんって…」

紅「貴女の胸にそんなもの入れたら、お腹から落っこちてしまうのだわ」

銀「……真紅うううぅぅぅ!」

翠「真紅のお馬鹿!余計なこと思い出させるなですぅ!」

紅「ご、ごめんなさい。……そこのネコミミメイド星人、争いはやめるのだわ!」

銀「グッ……!ふふふ…真紅、もうそんな過去はトラウマの内に入らないわぁ」

49: 2008/04/20(日) 03:56:34.84 ID:tvjlIzrr0
翠「さすが水銀燈、伊達に不遇な過去を背負っちゃいねーですぅ」

紅「スラム街育ちの少年のように打たれ強さが半端じゃないのだわ」

銀「もうお遊びは終わりよ!仲良くジャンクにしてあげる!」

紅「翠星石、こうなったらあれしかないのだわ」

翠「(コクッ)せーの」

紅・翠「ちぃ」

銀「ああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」

52: 2008/04/20(日) 04:07:33.43 ID:tvjlIzrr0
紅「ヒデキ」

翠「ちぃ だけのひと」

銀「ヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテー!!」

紅「ちぃ 着て脱ぐ」


ドサッ!ビクンビクン


翠「水銀燈の奴、墜落して痙攣してるですぅ」

紅「飛ぶこともできなくなったのね…哀れだわ。…あ、這って逃げる気なのだわ」

銀「(ズルズル)あ、あんたたちぃ、覚えてなさいよぉ…」

紅・翠「ちぃ 覚えた」

59: 2008/04/20(日) 04:24:23.50 ID:tvjlIzrr0
隣家の屋根の上

金糸雀「見たかしら見たかしらー!真紅も水銀燈も翠星石もみんな仲良くボロボロかしら。
   今襲いかかればローザミスティカが一気に三つも手に入るかしら!
   …ふっふっふ、三人とも一体何を甘っちょろい傷を舐め合ってるかしら。そんなんじゃ
   今やってるこれがまさにトラウマになるかもしれないカナの足元にも及ばないかしら!
   さあて、出陣かしらー!」



すまん、終わりです。

61: 2008/04/20(日) 04:28:02.60 ID:ssj3Ebod0

77: 2008/04/20(日) 10:55:40.10 ID:fSY355wPO
紅「あいつを地獄へ流して頂戴!」
銀「それはドラマCD版よぉ!」

86: 2008/04/20(日) 11:59:55.18 ID:0iuzPD3aO
ラプラス「スケェェェェエエェェィス!!!」


ラプラス「///」

88: 2008/04/20(日) 13:01:54.46 ID:EzURRCNeO
>>86 ラプラスの魔って
ハセヲと同じだったんだ

89: 2008/04/20(日) 13:32:01.46 ID:NpLahsp70
いや、ラプラスの魔とくんくんはニャンちゅうだろ?

引用: 真紅「ジュン、紅茶を淹れて頂戴」 ジュン「お断りだにょ」