323: 2013/10/05(土) 00:06:08 ID:.xZumC36


【ジョジョ】-ニューヨークのジョナサン-【前編】

シーザー「ジョジョ…あれがエイジャの赤石だ…!」

ジョナサン「…」

ジョナサン「…!」

ジョナサン「な…なんだって!?」

シーザー「声がデカいッ!」

初めてみた…あれがエイジャの赤石…

名前だけしか聞いた事がなかったが…そうか、ああいう形をしているのか…
ジョジョの奇妙な冒険 第9部 ザ・ジョジョランズ 5 (ジャンプコミックスDIGITAL)
325: 2013/10/05(土) 00:10:20 ID:.xZumC36
リサリサ「この赤石があるからこそ我々波紋使いは生きているのです…」

リサリサ「この赤石は波紋を操る者を導く、強大な力を授けてくれるという言い伝えがあります」

リサリサ「…そして同時に、我々はこの赤石をどんな手を使っても守り抜かなければなりません!」

ジョナサン「…」

赤石…守り抜く…強大な力…

何処かで聞いたような感覚が…

326: 2013/10/05(土) 00:16:06 ID:.xZumC36


ワムウ「…」

気を失ったジョナサンに近づくワムウ。

ワムウ「ジョジョと…言ったな…今度はもっと強くなってからこのワムウに挑んでくるがいい…」

ワムウは自分の体に括り付けられたリングの一つを抜き取りジョナサンの心臓に近づけた。

ワムウ「…いや、この男なら必要はないだろう…」

ワムウは戦士だ。

今まで数限りない波紋戦士達を打ち倒している。

よって相手がどのようなタイプ、性格、波紋の使い方をするか相対した時にわかる。

327: 2013/10/05(土) 00:22:37 ID:.xZumC36
この男は誇り高き性をしている!

仲間の為なら自分すら投げ打つ。

かつてワムウの前に立ちはだかった波紋戦士の中でも極僅かな性ッ!

このリングをはめ込まずともぶれることなく向かってくるだろう。

ワムウはジョナサンにリングをはめ込むことをやめた。

自分でも可笑しい事だとは思っている。

329: 2013/10/05(土) 00:32:18 ID:.xZumC36
しかしこの男とだけはッ!

持てる力全てを駆使し、闘いたいのだッ!

久々に抱くこの感情にワムウは自身の心が喜びに打ち震えていることに気がついたッ!

カーズ「ワムウ…我々の目的は…」

頭上から声が聞こえてくる。

ワムウ「分かっております…波紋を行使する者を根絶やしにし、エイジャの赤石を手にいれる事が使命…!」

カーズ「うむ、分かっておるなら良いのだ…」

330: 2013/10/05(土) 00:38:39 ID:.xZumC36
カーズ(しかしワムウよ…貴様のその性分…いずれは身を滅ぼす事になるだろうな…)

ワムウは良くも悪くも戦士なのだ。

それ故に闘いの中にある'極み'に飢えている…

それを『甘さ』と取る事も出来る。

しかし同じ柱の男

『仲間』として、ワムウの意思は尊重しよう…

エシディシ「へ…俺にはただの単純な馬鹿にしか思えんがな…」

331: 2013/10/05(土) 00:46:36 ID:.xZumC36
ワムウ「…出過ぎた行動を致しました。何なりと罰をお与えください…」

エシディシ「ふ…その意思の硬さが頼もしくもあるのだ…気には止めん」

ワムウ「有り難きにあります…」

エシディシ「ふむ…」

ジョナサンを見下ろすエシディシ。

エシディシ「性格は単純だろうが…中々強い波紋を練る…良い'養分'にはなりそうだな…」

リングを手に取るエシディシ。

ワムウ「エシディシ様…」

エシディシ「心配することはない…この男が逃げ出すような事があれば…その時の為の物よ」

エシディシ「貴様は情に流されやすい部分がある…これは一種の保険という訳だ…」

332: 2013/10/05(土) 00:50:36 ID:.xZumC36
エシディシ「この男が無様に逃げ出す時は…俺がこいつを喰らわせてもらうぞ…?」

エシディシ「お前はこの男が逃げない事に賭けた…俺は逃げ出す事に賭けよう…」

ワムウ「…ハッ」

カーズ「やれやれ…賭け事などくだらんな…」

カーズ「まぁ…赤石が手に入れば良い。好きにしろ…」

_

339: 2013/10/05(土) 23:18:45 ID:.xZumC36
『石仮面には…足りない…赤石が…脳を…』

…ジョ…?

「ジョジョ?」

ジョナサン「…ハッ」

シーザー「どうしたんだ?ボーっとして」

ジョナサン「柱の男達は…石仮面に赤石を…?」

シーザー「なんだって?」

リサリサ「…」

340: 2013/10/05(土) 23:23:54 ID:.xZumC36
リサリサ「この赤石は波紋の力を何倍にも増幅させる特徴があります」

リサリサ「その赤石が柱の男達とどのような関係があるか知りませんが…」

リサリサ「今は修行に集中し、柱の男達を打ち倒すために力を付けるのです!」

ジョナサン「…はい!」

シーザー「はい!」

341: 2013/10/05(土) 23:32:44 ID:.xZumC36
シーザー(…!)

シーザー「先生ッ!前に話したジョジョの喉のリングは分かりましたか!?」

リサリサ「えぇ。もう話しても大丈夫でしょう」

ジョナサン「…!」

リサリサ「ジョジョ…あなたの喉には柱の男達が扱うリングが埋め込まれています」

ジョナサン(あのエシディシという男のリングか…)

最初は何かの悪夢かと思っていた。

しかし今ならハッキリ思いだせる…

この喉の違和感は柱の男エシディシによるものだ!

342: 2013/10/05(土) 23:38:54 ID:.xZumC36
リサリサ「このリングは柱の男達が'標的'と決めた者に対して付ける、いわば首輪のようなものらしいです」

リサリサ「あまり詳しくはわからない…なにせ古の文献…」

リサリサ「我々波紋戦士達の祖先が記した書物…」

リサリサ「埋め込まれてから33日後に溶け始め、体を蝕むッ!」

シーザー「なッなんという物を…!」

リサリサ「取り除く方法は一つ…」

ジョナサン「…」

344: 2013/10/05(土) 23:44:50 ID:.xZumC36
ジョナサン「…この修行を始めてから…僕の目的は一つ…!」

リサリサ「…」

ジョナサン「柱の男達を倒す事ッ!たとえリングを埋め込まれていなくてもそれは変わらないッ!」

シーザー「…」ニヤ…

リサリサ「…ふ」

リサリサ「さあ。買い出しは終わりです。次の修行が最終試練」

リサリサ「師範代との決闘ッ!」

345: 2013/10/06(日) 00:34:35 ID:5yQmf3xo


ジョナサン「ここが最終試練の地…!」

ジョナサン、シーザー。

この二人はそれぞれ違う修行をしてきた。

よって最終試練の場も違う島で行われる。

ジョナサン「…」ザッザッ…

ロギンズ『ジョジョ、残念ながら最終試練の相手は俺ではない』

ロギンズ『だが相手は俺より強いだろう…何故なら…』

346: 2013/10/06(日) 00:49:03 ID:5yQmf3xo
ジョナサン「…ここが闘技場か!」

ロギンズ『その男はお前の祖父の代を生き抜いた男だからだッ!』

針山が広がっている…

その針の地面に立つ男が一人…

ジョナサン(あの人が…僕の叔父…ジョセフ・ジョースターとともに闘った人…)

ジョナサン(そして…あのストレイツォと同門の波紋戦士…!)

「きたか…!」

347: 2013/10/06(日) 00:58:21 ID:5yQmf3xo
構えるジョナサン。

ジョナサン「僕の名はジョナサン・ジョースター!最終試練ッ!お手合わせ願いますッ!」バーンッ!

「よかろう…」

闘気が集まる_

ダイアー「我が名はダイアー!」

ダイアー「これから最終試練及びお前の山吹色の波紋疾走の仕上げを行なうッ!」ゴゴゴゴッ!

To be continued_

351: 2013/10/06(日) 01:36:24 ID:5yQmf3xo
噛ませ犬だと思った?かかったな読者達ッ!
ダイアーさんは氏にません


『ダイアーさんは氏にません』

357: 2013/10/06(日) 22:48:43 ID:5yQmf3xo
ジョナサンとダイアーが相対した同刻…

シーザー「メッシーナ師範代!よろしくお願いします!」

縄でいくつもの塔を結んだ島

シーザーは今その島にいた。

「…」

その塔の一つに人影が鎮座していた。

シーザー「メッシーナ師範代!…?」

358: 2013/10/06(日) 22:57:14 ID:5yQmf3xo
おかしい

返事、反応がない

シーザー「…」コオォ

特殊な波紋を流したシャボンを飛ばす。

修行で修得した生命磁気の波紋だ。

シーザーには'特殊な'波紋を操る事はできなかった。

しかしシーザーのシャボンと生命磁気の波紋は相性がよかった。

よってシーザーは生命磁気の波紋は使えるッ!

363: 2013/10/06(日) 23:10:56 ID:5yQmf3xo
生命磁気の波紋を帯びたシャボン玉はゆっくりと人影の方に向かっていく。

シャボン玉は軽い

そして生命磁気の波紋は生き物に引き寄せられる。

シーザー(なんだ…師範代は寝ているのか…?)

そのまま綱を渡り師範代の元へ向かう。

フワフワ…

364: 2013/10/06(日) 23:14:52 ID:5yQmf3xo
シーザー「…」ザッ

30メートル

フワフワ

シャボン玉はメッシーナ師範代の元に向かう。

先ほどより近くにシャボン玉はある。

シャボン玉が近づけば流石に気付くだろう。

365: 2013/10/06(日) 23:17:25 ID:5yQmf3xo
シーザー「…」

20メートル。

近づくにつれて段々と暗闇でもメッシーナの姿が鮮明になっていく。

シャボン玉はメッシーナの頭上。

風に吹かれたのか?

頭上を通るなんて…

366: 2013/10/06(日) 23:21:33 ID:5yQmf3xo
シーザー「…」ダラ…

シーザーの頬を汗が伝う。

何故だ_

10メートル_

これほどの距離でも月の光のおかげで見えるのだ。

胡座をかいて座っているメッシーナの顔もちゃんと見える。

だのに

何故メッシーナの肺の部分が'黒のまま'なんだ?_

367: 2013/10/06(日) 23:27:11 ID:5yQmf3xo
パチン…

シャボン玉が割れた。

メッシーナの'背後'でだ_

シーザー「…ッ!」ドクンッドクンッ

生命磁気は…

正しい反応をする

生命磁気の波紋をシャボンに込め滞空、漂わせて生物の存在を知る生物探知。

生命磁気のシャボンはメッシーナの'方向'に向かっただけでメッシーナには張り付かなかった。

368: 2013/10/06(日) 23:31:54 ID:5yQmf3xo
生物探知はメッシーナの背後にいった

メッシーナには触れなかった

つまり_

メッシーナは氏んでいる_

シーザー「シャボンジャミングーッ!!」バババババッ!

シャボン玉を辺りにばら撒き警戒する。

何処かにいるはずだ…!

師範代を頃した奴が…ッ!

369: 2013/10/06(日) 23:37:55 ID:5yQmf3xo
「ほう…ただの間抜けではなくなったようだな……」

シーザー「ッ!」

声が聞こえる。

師範代からだ…!?

しかし先ほど、師範代の亡骸の後方を遠目に見たが…だれもいなかった。

しかし師範代の遺体から声がする。

「おれらは柱の一族…どんな生物の体にも入る事が出来るのよッ!」バシュッバシュッ!

師範代の亡骸から無数の紐の様なものが伸び出てくる!

370: 2013/10/06(日) 23:45:45 ID:5yQmf3xo
シーザー「く!」

バババチィッ!

紐の様なものは予めシーザーがばら撒いたシャボンジャミングによって阻まれる!

シーザー「シャボンジャミングはそのまま!その場に滞空させて…!」

波紋を集め両手を閉じ、開いてシャボンを作り出す。

今度は紫のシャボンだ。

波紋で上手くコーティングすることによって本来のシャボンの虹色から紫色になったのだ!

シーザー「俺の爺さんが使ったと言われる波紋カッターの応用版…!シャボンカッターッ!!」

372: 2013/10/06(日) 23:52:24 ID:5yQmf3xo
ブワワワワッ!

シーザーから放たれたシャボンカッターは現在、防護壁になっているシャボンジャミングにぶち当たる!

シーザー「そのままジャミングをカッターで切り裂きッ!そのカッターの回転力によってシャボンジャミングのシャボンは進みながら辺りに撒き散らされる!」

シーザー「シャボンスプラッシュだッ!」

シャボンカッターによる標的に一直線に飛ぶ一点攻撃に、シャボンジャミングを利用した紐の様な触手に対する広範囲攻撃シャボンスプラッシュッ!

攻撃がそのまま触手に対する防御になっているッ!

378: 2013/10/07(月) 22:44:44 ID:q2MBQgvc
「おっと!」

メッシーナの遺体が大きく跳ね上がる!

シーザー「あ…あれは!?」

師範代の背中が盛り上がっている。

あそこに生物探知は反応した…

シーザー「背中に取り付いているのか!」

「御名答ッ!」グバァッ!

そして空中で遺骸から一人の男が破り出てくる。

「フー…やはり体内は居心地が悪かったか…」シュタ…

379: 2013/10/07(月) 22:50:28 ID:q2MBQgvc
シーザー「き…貴様が何故ここに…!?」

シーザー「エシディシッ!」

触手がエシディシの体に集まっていき収納されていく。

エシディシ「お前の…波紋…」ス…

シーザーを指差すエシディシ。

エシディシ「ちと気に入ったぞ…相手をしてやる…こい…」

不気味な笑みを浮かべながら告げるエシディシ。

シーザー「舐めやがって…ッ!」

380: 2013/10/07(月) 23:47:50 ID:q2MBQgvc
エシディシに向かってシャボンを作りながら走るシーザー。

エシディシ「今になっては波紋使いも減ったからな…楽しませてもらうぞぉッ!」ズアッ

走りよってくるシーザーに向かってエシディシも走りだす。

お互い塔を結ぶ縄の上、足場は不安定だ…

だが!それはエシディシも同様の筈ッ!

381: 2013/10/07(月) 23:57:53 ID:q2MBQgvc
シーザー(まず足を捉える…!)

練り終わったシャボンに波紋を込め、鋭利な形状にし足元に放つ。

シーザー「シャボンカッター・グライディン!」

シャボンカッターは縄の上を滑っていく。

エシディシ「さすがにただ日を過ごしたわけではないようだなぁ!当たればただでは済まなそうだ!」グアッ!

ジャンプして躱すエシディシ。

382: 2013/10/08(火) 00:05:14 ID:V/aDkG7U
シーザー「空中では身動きはとれまい!」コオォォ

拳に波紋を溜めるシーザー。

シーザー「このまま拳から波紋を流し込んでやる!」

エシディシ「…」ニヤリ

シーザー「…!」

不味い

何か仕掛けてくるつもりだ!

アッパーを繰り出すのをやめ、その場から飛びのくシーザー。

エシディシ「そうらぁッ!」

下降しながら触手を伸ばすエシディシ。

その触手から何かが放たれ、シーザーを狙う!

シーザー「ちぃ!」

出来るだけ体勢を変え、その'何か'を躱そうとする。

383: 2013/10/08(火) 00:11:50 ID:V/aDkG7U
肩に当たってしまった。

ジュッ…

シーザー「うッ!?」

熱い…!?

まさかエシディシにもワムウの様な特殊な技を…!

エシディシ「今お前は俺がワムウのように特殊な技を持っているのか?…と考えただろう?」二ヤァ…

シーザー「…!!」ダラ…

何故分かったのだ…!?

エシディシ「お?青ざめたな…図星だろう…ズバリ当たってしまったか…なぁぁぁぁぁ!?」ブシュブシュ!

エシディシの体からまた触手が這い出てくる。

384: 2013/10/08(火) 00:27:20 ID:V/aDkG7U
エシディシ「知りたいのなら教えてやる…俺の流法は『炎』ッ!熱を操るモードよ!」シュルルッ

エシディシの腕に触手が巻きつく。

エシディシ「この血管針をぶち込み俺の煮えたぎる血液を流し込んで貴様を焼き頃す事が出来るのだぁぁッ!フハハハァッ!」グググ…

体勢を低くし、力を溜めるエシディシ。

シーザー(血管針だと…気味の悪い奴だ…!)コオォォォ

左手、右手にそれぞれ泡を発生させる。

387: 2013/10/08(火) 23:00:54 ID:V/aDkG7U
エシディシ「さぁッ!俺の血管針からどうやって逃れようとするかなぁぁぁ~!?」バウンッ!

縄の振動を利用して空高くジャンプするエシディシ。

そして体を激しく回転させてシーザーに向かって落ちていく!

エシディシ「怪焔王ッ!怪焔王大車獄の流法 ッ!!」バシュシュシュッ!

腕に巻き付いた血管を振りほどきさらに体の至る所から血管針が突き出す!

シーザー「なんて数だッ!」ブワワワワ

シャボンを自分の上空にばら撒き少しでも血管針の攻撃を妨害しようとする!

388: 2013/10/08(火) 23:01:36 ID:V/aDkG7U
幾つかの血管針は防ぐことは出来たがまだ血管針は自分を狙い、シャボンの隙間を縫ってくる!

エシディシ「血管針も俺の一部よ!なら自由に動かせる事も他愛ないわ!」

残る血管針に集中し、シーザーに突き刺そうとする。

シーザー「なら本体を倒せば問題はない!」コオォォォ

ブワッ

シーザーの体をシャボンが包む。

389: 2013/10/08(火) 23:06:29 ID:V/aDkG7U
シーザー「シャボンバリアー!」

以前ジョナサンに使った技だ。

本来攻撃、捕獲用の技だがシーザーはその技を防御に利用したのだ。

シーザー(考えてみれば「バリアー」という名だしな…!)

しかし一時的にシャボンに包まれり為、シーザー自身も呼吸が苦しくなる。

だから呼吸が苦しくなる前、一呼吸の内にエシディシを倒すッ!

390: 2013/10/08(火) 23:07:21 ID:V/aDkG7U
エシディシ「そんなシャボンで俺の血管針を除けられるかよぉッ!」ジュッ

血管針の内の数本から熱血を吐き出す。

シーザー「…!」バジュジュッ!

防いだ!

エシディシ「なんだと…!?」

かつて戦い、頃した波紋使い達は一人たりともエシディシの血液を防ぐ事は出来なかった…。

エシディシ(直接体内に送り込んだ訳ではないから完全な500度にはならないにしても、触れたらただでは済まない俺のの血液を防ぐとは…)

391: 2013/10/08(火) 23:08:37 ID:V/aDkG7U
エシディシ(カーズは人間は退化したとは言ったが…'波紋戦士'は多少、進化したのやもしれんな…!)

熱血を防ぎつつ波紋を拳に込めるシーザー。

シーザー(このバリアー内での呼吸はこの最後の一回分…!この呼吸で作り出した波紋を全て奴にぶつけるッ!)

エシディシ「だがこの渾身の血管針を貴様のシャボン内にぶち込めばァッ!」ドシュウッ!

エシディシ「今直ぐ動かせる血管針が少なくなり手数が減ってしまったが…代わりに今動かせる血管針に力を込める事ができるんだよォォッ!」

シーザーのシャボンに4つの血管針が突き刺さるッ!

392: 2013/10/08(火) 23:09:19 ID:V/aDkG7U
エシディシ「このまま…火を灯して焼いてくれるぜェーッ!!」モゴ…モゴ…

血管を通してエシディシの熱血がシーザーのシャボンに送り込まれようとしている!

シーザー(ここだ…!)バシュ…!

エシディシの血管針をシャボンを変形させ、シーザーの身体は外にッ!血管針はシャボンの中に閉じ込めたッ!

シーザー「一定の時間までなら貴様の血を防ぐ事が出来るッ!それに俺一人分を覆っていたシャボンを圧縮したんだ!簡単には割れねぇぞッ!」

エシディシ「な、なにぃッ!?」

血管針を戻そうとする。

しかしシャボン玉でがっちり固められて動かせない…!

393: 2013/10/08(火) 23:09:50 ID:V/aDkG7U
エシディシ「ちぃぃッ!」

シーザー「これで終わりにするッ!」バチバチバチッ!

シーザーも縄からジャンプしエシディシに拳を向けるッ!

シーザー(狙うは心臓…!一瞬で彼処を貫けば…!)

エシディシ「ならこれはどうだァァァ!?」シュルルッ!

シャボンで固められた血管針以外の血管を自らの周りに集め、シーザーを狙う。

エシディシ「今度は避け切れネェだろぉぉ!!フハハハァハハァァァッ!」

394: 2013/10/08(火) 23:10:28 ID:V/aDkG7U
グシャアッ!

エシディシ「な…!」

エシディシの胸に穴が空いた。

エシディシ「何故…熱血が…!!」

シーザー「発射されない?と思ったか?」

エシディシ「!!」

シーザー「お前の血管針をよーく見てみろ!」

見ると血管針の先の部分に細かい泡が何重にもなってまとわりついていた!

シーザー「始めに貴様の血管針をシャボンで妨害した時に泡で包んだのさ!シャボンを甘く見たなッ!エシディシ!」

395: 2013/10/08(火) 23:11:15 ID:V/aDkG7U
エシディシ「ヌヌヌヌッ!!」

エシディシ「UGAAAAAA!」シュルルルルル!!

塔を結ぶ縄に血管を巻きつかせ、縄の下を通り逃げようとする!

シーザー「辞めた方が良かったのにな…」

エシディシ「!?」

エシディシは仰天した!

396: 2013/10/08(火) 23:11:48 ID:V/aDkG7U
なんと縄の下の闇にシャボンカッターを浮いている!

それも幾つも!

エシディシ「な、なんだこれはぁぁぁぁ!!」

ズパァッ!

体が二つに分かれるエシディシ。

シーザー「自由に血管を操れるなら逃げる事にも使えると思ってな…!観念しろ!」

残った上半身から伸びる血管で塔の上になんとか這い登る。

エシディシ「うぐぐぐく…!」

シーザー「さぁッ!俺の血管針からどうやって逃れようとするかなぁぁぁ~

397: 2013/10/08(火) 23:15:58 ID:V/aDkG7U
シーザー「…と言っていたが立場が逆転したな…!」ババババババ!

エシディシ「!」

地面に転がるエシディシの周りにばら撒かれるシャボン。

シーザー「さぁ!俺のシャボンからどうやって逃れようとする?」ニヤ…

エシディシ「うぐぐぐぐ…!!!」

辺りに滞空しているシャボン。

エシディシ「俺は生物界の頂点だぞぉぉおオ!!」バチュアッ!

エシディシの額から角が現れる!

398: 2013/10/08(火) 23:21:44 ID:V/aDkG7U
エシディシ「KURAAAAAAA!!」ゴシュッ!

血管を足替わりにしてシーザーに向かって飛ぶエシディシ。

シーザー「これで…終わりだ…!」

周りのシャボンが一気にエシディシに向かいエシディシの視界は泡で真っ白になった。

_

泡が消えた時エシディシの姿は消えていた。

シーザー「…」

シーザー(後…二人…!)

その場を後にするシーザー。

背中におぞましい物が着いている事を知らずに_

To be continued_

407: 2013/10/10(木) 22:21:38 ID:VhZgYcZk
「…!」

ザッザッザッ

「…」

ザッ…ザッ…

「…」

(…身体は彼処か…)

ズチュッズチュァ

(下半身があったのは幸運だったな…)

(上半身は…'貰う'としよう…)

グシャアッ!ギチッゴキャッ!

408: 2013/10/10(木) 22:34:45 ID:VhZgYcZk


ジョナサン「…」オオォォォ…

ジョナサンの周りを囲うダイアー。

ダイアー「…」グアアアア…

その数は数十ッ!

不思議な足捌きだ…!

ダイアー「…!」バシュッ!

無数の影の中からただ一人の本物が動きだす!

ジョナサン(思考その2…恐怖を我が物としろ…!)

何処から来るかわからない相手…

その相手がいつ攻撃してくるか…!

その恐怖を克服するんだ…

409: 2013/10/10(木) 22:35:29 ID:VhZgYcZk
ジョナサン(波紋を…呼吸を感じとる…)

グオオォッ

ジョナサン(山吹色の波紋を日輪の光のように広げ…)ブアアアア…

ダイアー「稲妻十字空烈刃ッ!!」

ダイアーの凄まじい山吹色の波紋が凝縮した手刀がジョナサンに迫る!

ジョナサン(圧縮して…放つッ!!)

ジョナサンの精神の太陽が輝くッ!

ジョナサン「山吹色波紋疾走ッ!!」

ドグオォォンッ!

山吹色の波紋を完全に感じとったジョナサンの輝く拳がダイアーの稲妻十字空烈刃とぶつかり合うッ!

410: 2013/10/10(木) 22:39:15 ID:VhZgYcZk
ジョナサン「ぬおおぉぉ!!」コオオォォッ!

どんどん稲妻十字空烈刃とぶつかり合うジョナサンの拳に光が満ちていく!

ダイアー「…!」バチバチバチッ!

ドンッ!

押し負け、針山から平坦な地面に吹き飛ばされていくダイアー。

ダイアー「うぐ…!」

411: 2013/10/10(木) 22:45:52 ID:VhZgYcZk
ジョナサン「ダ、ダイアーさん!」

倒れ伏したダイアーの元へ行くジョナサン。

ダイアー「…大丈夫だ」シュウゥ…

ダイアー(これほどまでとは…!)

ダイアー(昔のジョセフ・ジョースターより波紋の力は上ッ!)

ジョナサンを見る。

ダイアー「…最終試練はこれにて終わりだ。その力…誤った事に使う事がない事を祈っているぞ」

415: 2013/10/10(木) 23:49:52 ID:VhZgYcZk
>>412様
足で開くのは相手が油断している時の対応だと思ってます(;゚∀゚)
眠っちまいそうなノロい蹴り→よけるまでもない→素早く反撃してやろう→足を捕まえれば一番やりやすい→舐めプ→足で腕を開けられる→かかったなアホがッ!みたいな感じです(笑)この修行ジョナサンは一切油断も自分の中の常識も信用していないので効かなかった、という設定です(言い訳)

416: 2013/10/11(金) 00:00:37 ID:PEh.K9Lw
背を向け去っていこうとするダイアーにジョナサンは一つの質問をする。

ジョナサン「ダイアーさん…僕の祖父…ジョセフ・ジョースターはどんな人でしたか…?」

ダイアー「…」

ダイアーの足が止まる。

ダイアー「…酷くお調子者で…面倒な事は好まず、自分の思い通りにならないと直ぐ怒る奴だった…」

ジョナサン「…」

ダイアー「生意気な奴で…誰よりも命を大事にし、自分の事よりも他の者…'後の者達'の為に最後まで戦い続けた男だった…」

417: 2013/10/11(金) 00:10:34 ID:PEh.K9Lw
ダイアー「俺も君の祖父に命を救われた…ッ」バッ

胸当てを外すダイアー。

そこにはまるで銃で深く抉られたかの様な傷跡が二つあった_

一つは鎖骨辺りに、もう一つは右胸の辺りに…

ジョナサン「これは…!」

(この傷跡は…あのストレイツォが使っていた『空裂眼刺驚』による傷跡ッ!)

ダイアー「君の祖父は氏の間際、この技を使った男から私を守ってくれたのだ…」

ダイアー「もしジョセフ・ジョースターがいなかったら私はここには居ないだろう…」

風が吹く…

冷たい風がダイアーの頬を掠めていく…

418: 2013/10/11(金) 00:14:41 ID:PEh.K9Lw
ジョナサン「祖父は…どんな最後だったんですか…」

ダイアー「…」




ダイアー「笑っていたよ_」

いつも彼が浮かべる

「してやったり」

というような顔で、

炎に消えていったよ_

421: 2013/10/11(金) 16:28:41 ID:PEh.K9Lw


ジョナサン「エリナおばあちゃんやスピードワゴンじいさん以外にも知っている人がいたんだな…」

祖父の最後を…

リサリサの元へ歩くジョナサン。

ジョナサン「…まるで迷路だな」

ザッザッザッ…

人の気配がする。

422: 2013/10/11(金) 16:50:14 ID:PEh.K9Lw
スージーQだ。

スージーQ「え…もしかしてジョナサン!?」

彼女はリサリサの召使いの一人で、波紋の事はよく知らない。

ジョナサン「あぁ。そうだよ」

笑顔が良く似合う女性だ。

スージーQ「ふーん…」

ジロジロとジョナサンの顔を見るスージーQ。

ジョナサン「…?何かゴミでも付いてるのかい?」

423: 2013/10/11(金) 16:55:58 ID:PEh.K9Lw
スージーQ「い、いや!何でもないわよ!」

どうしたというのだ?

どうも'何でもない'と言われると何でも'ある'ような気がしてしまう…

ジョナサン「具合でも悪いのかい?なんか顔が赤いような…」

スージーQ「わ、私リサリサ様にお飲み物持っていって差し上げないと駄目だから!」ダダダダ…

ジョナサン「うーむ…?」

424: 2013/10/11(金) 17:02:16 ID:PEh.K9Lw
「…」

ジョナサン(ま…いいか…)

そのまま歩きだすジョナサン。

「…」ザッザッ

ジョナサン「…」ザッザッ

「…!」ザッザッ!

ジョナサン「?」

振り返るジョナサン。

メッシーナ師範代だ。

ジョナサン「な、なんだメッシーナ師範代でしたか…」

メッシーナ「…」

425: 2013/10/11(金) 23:49:46 ID:PEh.K9Lw
メッシーナ「…」

ジョナサン「…どうしたんです?」

メッシーナ「…ちょいと…道に迷ってしまってな…」

ジョナサン「広いですからね…」

ジョナサン「僕も迷ってる所で…」

メッシーナ「…そうか」



シュル…

427: 2013/10/12(土) 22:38:24 ID:QzZMqHx2
ジョナサン「じゃあスージーQが通るまで待ちましょう。彼女'は'ここの道を良く知ってる筈です…」

メッシーナ「あぁ…」

ジョナサンの頭上の天井に血管が集まっていく…

メッシーナ「…待とうじゃあないか…」

血管が垂れ…

エシディシ「お前を頃してからなぁッ!」ウジュルッ!

ジョナサンに向かって熱血を撃ち出すッ!

428: 2013/10/12(土) 22:39:11 ID:QzZMqHx2
ジョナサン「…!」コオオォォッ

一気にメッシーナの懐まで潜り込むジョナサン。

エシディシ「な…!」

ジョナサン「うおぉぉ!」バシュウッ

ジョナサンの鋭い拳がメッシーナに迫るッ!

エシディシ「おっと!」シュルルルッ

腰の部分から血管が這い出てジョナサンの拳を上に飛んで避ける!

429: 2013/10/12(土) 22:39:42 ID:QzZMqHx2
ビタァッ!

天井に張り付くエシディシ。

エシディシ「ふむ…擬態は完璧だったが…何故分かったのだ…?」

ジョナサン「確かに生物探知には引っかからなかった…!」

ジョナサン「…だがなんて事はない…!鎌をかけたのさ!」ビシッ!

エシディシを指差すジョナサン。

ジョナサン「この館は広い、それこそ迷路だ」

ジョナサン「だがリサリサ先生の召使いは道を知っている…スージーQという女性もだ…」

エシディシ「…」

ジョナサン「だったら師範代達も道を知っている筈だッ!だから貴様に抱いた疑問は確信に変わったッ!」

ジョナサン「貴様はメッシーナ師範代ではないッ!!」バァーンッ!

430: 2013/10/12(土) 22:40:23 ID:QzZMqHx2
エシディシ「…くっくっくっ…」

エシディシ「なるほど…このエシディシを欺くとは…。ワムウめ…とんでもない奴を気に入ったなァ…」

ジョナサン「…やはりメッシーナ師範代は…!」

エシディシ「そうさァッ!この男の上半身は俺が頂いたのさァッ!!」

エシディシ「俺の上半身はシーザーとかいう奴に消されてしまってなァ…!」

ジョナサン「シーザーが…!?」

エシディシ「まだ俺が生きている事には気付いてはいないだろう…。だがッ!お前を殺せばこのエシディシが生きている事を知る者はこの館からいなくなるという訳だァッ!!」グシュアッ!

ジョナサンがいる通路一帯をエシディシの血管が這い回る。

ジョナサン「!?」

よく見てみると壁の模様が動いている。

既に…ジョナサンはエシディシの血管によって囲まれていたのだッ!

431: 2013/10/12(土) 22:41:03 ID:QzZMqHx2
エシディシ「貴様は既に俺の術中にハマってしまった訳だなァッ!ハハハハァッ!」

ウジュル…

シュル…

ジョナサン「く…!」コオオォォ

ジョナサン(何処から仕掛けてくるか分からない…!)

ジュッ

ジョナサン「うああッ!」バッ!

その場から飛び退くジョナサン。

肩の部分から煙が立ち上っている。

そして焦げている…!

エシディシ「ふむ…やはり別の生物の肉体じゃあ多少熱が下がってしまうか…」

エシディシ「まぁ…そのうち一体化して馴染むだろう…」

432: 2013/10/12(土) 23:56:39 ID:QzZMqHx2
ジョナサン「うおぉぉ!」ガシッ

壁に張り付いている血管を引っ張る。

エシディシ「ほう…?」グググ…

引っ張られるエシディシ。

ボコッボコッ!

ジョナサンが引っ張る血管に熱血が通い始める!

ジョナサン「ぐうああッ!」ジュウウゥッ!

たまらなく手を離す。

433: 2013/10/13(日) 00:05:51 ID:jHcoAHwM
エシディシ「バカなやつよ…俺の血管に触れたらただでは済まない事くらい分かるだろう…?」

いつの間にか後ろにいたエシディシがジョナサンの耳元で呟く。

ジョナサン「!?」ブァッ!

すかさず肘打ちを後ろに繰り出す!

エシディシ「ふ!甘い甘い!」サァッ

下に屈んで避ける。

そしてエシディシの蹴りがジョナサンの肺を狙う!

ジョナサン「させるかァッ!」ブンッ!

空ぶった肘を素早く戻し振り落とす!

エシディシの蹴りとジョナサンの肘打ちがぶつかり合う!

434: 2013/10/13(日) 00:12:49 ID:jHcoAHwM
シュルルルッ

エシディシの足に血管が巻きつきジョナサンの肘に這い登ってくる!

ジョナサン「コオオォォッ!」ブウゥンッ!

山吹色の波紋を肘に込めて接触した血管を消しとばす!

エシディシ「ほれぇッ!」ブァッ!

蹴り上げた足とは反対側の足をジョナサンに向かって打ち込む!

ドグゥッ

ジョナサン「ぐあ…ッ!」ダアンッ

壁に打ち付けられるジョナサン。

エシディシ「やはり近距離での戦いの方がやりやすいな…シーザーは遠距離だったからよォォーッ!」

打ち付けられたジョナサンに血管が巻きついていく!

437: 2013/10/14(月) 22:28:54 ID:MtsWnQOw
エシディシ「さぁ…そろそろお前に…俺の熱血を送り込んで…貴様の身体をグツグツのシチューにしてやるぜェァッ!!」

ジョナサンを絡め取る血管を熱血が通っていく!

ジョナサン「…おおおぉぉ!」ブワアアアァッ

ジョナサンの身体を山吹色の波紋が包む!

エシディシ「そのまま血管を消し飛ばしたとしても…管を通る血管はどうなるかなぁ…?」ニヤリ

ジョナサンに触れている血管が徐々に消し炭になっていく。

エシディシ「今まで試した事がないからなぁ…貴様を使って試させてもらうぞッ!ヒャハハハア!」

438: 2013/10/15(火) 00:16:19 ID:R47DRi8A
ジョナサン「…!」ジュウウゥ

熱血がジョナサンにまとわりつく。

バチバチバチッ

エシディシ「お得意の波紋でガードか…全く面倒な相手よ!」シュルルル

身体から血管針を出すエシディシ。

ジョナサン「く…う…」ジュウッ!

いくらジョナサンの山吹色の波紋でもエシディシの熱血は防ぎ切れない。

ジョナサンは身を焼かれる苦しみに悶えた。

ジョナサン「はぁ…はぁ…く…!試した事がないという事は…」

エシディシ「ん…?」

439: 2013/10/15(火) 00:25:36 ID:R47DRi8A
ジョナサン「貴様自体'どうなるか'分からないということ…ッ!つまりこれから僕が'起こす行動'を破る事は困難な事になるッ!」コオオォォッ!

壁から抜け出し身体の至るところが焼けただれたジョナサンが放つ言葉は、エシディシを微かに圧倒させた!

エシディシ(この状況で何を言うかと思えば…氏を前にして頭でもイカれたのか…?)

ジョナサンの身体を赤い波紋が包み込む!

エシディシ「!」

ジョナサンの身体を囲む空気ぐ揺らめいている。

440: 2013/10/15(火) 00:39:16 ID:R47DRi8A
エシディシ(なんだこいつは…波紋法で自分の身体にまとわりつく空気を熱している…?確かにこいつがやることは…'予測'がつかんな…)ビシュッビシュッ

身体からさらに多く血管針を出す。

ジョナサン(緋色の波紋で自分に降りかかる熱の痛みを'誤魔化す'…!)

今!ジョナサンが実行している'行動'は決して自分が有利になるとは言えないような行動だった!

ジョナサンは緋色の波紋で熱をだす事でもし熱血が身を焼いても極僅かでも'怯む事がないようにしているのだ!'。

キンキンに冷えた水風呂からいきなり熱湯に入ると火傷したかのような感覚を味わう。

これは直前まで水風呂に入っていた自分の温度と熱湯の温度の差によって起こる'感覚のズレ'なのだ。

441: 2013/10/15(火) 00:45:46 ID:R47DRi8A
ならば常温の風呂に入ってから熱湯に入るのはどうか!?

この場合、「さっきよりは熱いかな」程度の感覚になる!

よってジョナサンは!今'これと'同じ事をしようとしているのだ!

まっさらな状態を水風呂に入った後だとすると、今緋色の波紋を纏い、熱を纏うジョナサンは常温の風呂に入った後の状態ッ!

だが!これはあくまで'感覚的な'事なのである!

自分が感じる痛覚を騙しているに過ぎない!

よってジョナサンはまさに一種の'博打'をしているのだ!

444: 2013/10/16(水) 09:32:50 ID:3dA1NTUw
エシディシ「何をしようとも貴様は氏ぬのよぉ!この狭い通路で逃げ切れる訳がねぇだろおぉぉ!?」ビシュッ!シュルルル!

エシディシの身体から、天井に張り付いた血管がジョナサンに襲いかかる!

ジョナサン(動きを…読む…!)サッ

エシディシの身体や各部の動きを注意深く観察、予測する!

右からくる血管針を脇に滑り込ませて除け_

サッ!

頭に迫る血管針を頭を下げて避け_

通り過ぎざまに血管針に触れていく。

445: 2013/10/16(水) 09:33:27 ID:3dA1NTUw
エシディシ(…奴が触れた血管針の動きぐ鈍くなった…!?波紋で何かしたな…)

血管針を除けつつエシディシに接近するジョナサン。

バァッ!

ジョナサンの前に広がる血管針の網。

ジョナサン(熱血が飛び出てくるより早く…管を切断するッ!)コオオォォッ

手刀に波紋を流す。

薄く研ぐように波紋を手に纏う。

血管網に近づき右手を横に構えるジョナサン。

446: 2013/10/16(水) 09:34:00 ID:3dA1NTUw
ズバァッ

見事血管網を横一筋に切り裂く!

ジョナサン(後もう少し…!?)

エシディシ「ほれぇーッ!」ドグゥッ!

切り裂かれた血管網の奥からエシディシの蹴りがジョナサンに迫ってくる!

ジョナサン「ぐあッ…」

その蹴りはジョナサンの脇腹を軽く抉ったッ!

エシディシ「血管網は貴様を通さない為のものじゃあねぇ…貴様の注意を網に向けさせる為のものさぁッ!」グッ!

足を引き抜こうとするエシディシ。

しかし抜けない。

447: 2013/10/16(水) 09:34:42 ID:3dA1NTUw
ジョナサン「…捕まえたぞ!」ガシッ

見ればジョナサンが足をガッチリと掴んでいた!

エシディシ「ちぃッ!悪あがきを!」ドシュウッ!

脇腹から血管針を突き出しジョナサンを攻撃する!

ジョナサン「…!」

448: 2013/10/16(水) 09:35:22 ID:3dA1NTUw
狙うは頭…

素早い動きで血管針は一本から段々と束ねられて太くなっていきジョナサンの脳天に向かっていく!

一点の点がジョナサンの視界に映る…

ザシュッ…

血管針はジョナサンの頬を掠めた!

当たる少し前に顔をずらしたのだ!

エシディシ「運の良い奴よ…!」

449: 2013/10/16(水) 22:38:06 ID:3dA1NTUw
ドスッ…

ジョナサン「が…!」

ジョナサンの背中に突き刺さる血管針。

エシディシ「いや…'運が悪かったな'か…」

ドスッドスドス!

2本3本とジョナサンの身体に血管針が突き刺さっていく!

ジョナサン「ぐあああ!」

片足を離してしまう。

450: 2013/10/17(木) 00:13:54 ID:wo5GRKcQ
エシディシ「終わったな…俺は身体の至る所から血管針を出せるんだぜェ…!」ブチュ…グチュ…

ジョナサン「…」

エシディシ「いよいよ最後というわけだ…その熱を作り出す波紋も意味をなさなかったわけだな…クハハ…」

血管に力を込めるエシディシ。

ドグン…ドグン…!

熱血がエシディシの身体から伝わり_

ジョナサンの体内に迫るッ!

451: 2013/10/17(木) 00:26:31 ID:wo5GRKcQ
ぐ…

エシディシ「…!」

なんだ_?

熱血が奴の身体に送り込まれない…!?

ジョナサン「…だから捕まえたと言ったのだ!」

エシディシ「!」

顔上げるジョナサン!

その目は真っ直ぐにエシディシを見据えていた!

ジョナサン「身体の至る所からでも出せる…それはもうわかっている…'だから足を捕まえた'のだ!」グッ!

身体の正面に突き刺さる血管針を握るッ!

ジョナサン「お前の身体の至る所から出る…どうであれ本体と繋がっているということだ…!」

血管針を握る拳に力を込める。

452: 2013/10/17(木) 00:30:21 ID:wo5GRKcQ
エシディシ(奴が持つ部分にも熱は伝わっている筈…!なのに何故平然と持っていられる!?)

ジョナサンの拳が赤い波紋に包まれる!

エシディシ(!そうか!だからワザと熱を!)

ジョナサンの拳から煙が出ている。

平然としているが間違いなくあの手は焼け爛れている…!

そう長くはもたないだろう。

453: 2013/10/17(木) 00:36:50 ID:wo5GRKcQ
そして今'博打'をしたということは…

ジョナサン「待っていた…貴様に確実に波紋を流し込めるタイミングを!」コオオォォ!

ジョナサン「緋色の波紋疾走ッ!!」

血管針に波紋を伝えるジョナサン!

この時!あえて血管針'は'消しとばさず!内部だけに波紋を流した!

緋色の波紋は熱を伝える波紋、そして血管内に留まっていた熱血は液体!

相性は抜群ッ!!

454: 2013/10/17(木) 00:42:09 ID:wo5GRKcQ
エシディシ「GIYAAAAAAAGAAA!!」バチバチバチッ!

身体の至る所から波紋が流れ込んでくる!

ジョナサン「このまま…消滅させてやる!」オオォォ!

エシディシ「NUAAAAAAAAA!!!」ボトボド…!

崩れ落ちていくエシディシの身体!

そのエシディシの身体からは凄まじい程の光はほとばしる!

ジョナサン「この光は…生命のエネルギー…!何万年も生きた中で吸収したエネルギーか!」

455: 2013/10/17(木) 00:48:48 ID:wo5GRKcQ
エシディシ「KARRRRRROOOOO!!」バシュッ!

額が割れ、ツノが突き出でる!

そして自らの血管を切り!ジョナサンに襲いかかった!

その顔は既に!メッシーナ師範代のものではなかった_

ジョナサン「師範代…!せめて…'天国に登ってください'_」ブワアアアアア!

エシディシ「AGYAAAAAAA!」バシュバシュバシュ!!

ジョナサン「山吹色波紋疾走ッ!!」

山吹色の波紋を纏った拳がエシディシのツノと顔を消し飛ばすッ!

456: 2013/10/17(木) 00:55:38 ID:wo5GRKcQ
ジョナサン「清めてやる!その悪しき魂を!」ブワアアアアア!ガシッ!

拳を握りしめ、エシディシの身体に打ち込んでいく!

エシディシ「…A!」グシャ…

ゴアッ!グアッ!ドグアァッ!!

ジョナサン「山吹色波紋連打ッ!」

ジョナサンの無数のパンチが作り出した光の中にエシディシは飲まれていった_。

その脳をも完全に破壊して_

後に残ったものは

壁に伝わるエシディシの血管の残りカスと廊下に響く女性の悲鳴のみだった_

to be continue_

460: 2013/10/18(金) 22:47:13 ID:97k4hpuc
ダダダダダ…!

ジョナサン「!」ザッ!

シーザー「!」ザッ!

鉢合わせする二人。

シーザー「ジョジョ…?どうしたんだその傷は!」

ジョナサン「話は後だ!早く行かないと!」

この道は先程スージーQが通った道。

もしや…

461: 2013/10/18(金) 22:58:06 ID:97k4hpuc
シーザー「いた!」

ジョナサン(スージーQ…!)

通路の真ん中で身体中が血だらけのスージーQがいた…

スージーQ「…ジョ…ジョ…?シー…ザー?」

こちらを向くスージーQ。

ジョナサン(ひ…ひどい!この傷はまさか、エシディシに!?)

スージーQの肌は焼け爛れていた。

スージーQ「あぁ…」ガク…

気を失って倒れる。

ジョナサン「スージーQ!」

シーザー「とにかく手当を!」ダッ

462: 2013/10/19(土) 00:24:55 ID:Csepd7SQ


リサリサ「…」

シーザー「…」ゴクリ

ロギンズ「メッシーナ…!」

ダイアー「リサリサ…やはり赤石は、柱の男が?」

リサリサ「そのようです。シーザー、ジョジョは何処に?」

シーザー「傷ついたスージーQを波紋で手当てをしています。あの様子ならすぐに回復すると思います」

リサリサ「そう…」

463: 2013/10/19(土) 00:30:17 ID:Csepd7SQ
シーザー「クソッ!俺がちゃんとエシディシを消滅させていれば赤石もスージーQもッ!」

ダイアー「過ぎてしまった事を嘆いても仕方あるまい。問題はどうやって赤石を見つけるかだ…」

シーザー「…はい」

リサリサ「…スージーQの脳を探ってみましょう。そうすれば赤石を何処に送ったか分かる筈です」

シーザー「しかし彼女はまだ…」

リサリサ「時間がありません。ジョジョとスージーQがいる部屋に案内しなさい」

シーザー「先生…」

464: 2013/10/19(土) 00:36:39 ID:Csepd7SQ


コンコン…

リサリサ「ジョジョ?入ってもよろしいかしら?」

『少しの間なら…大丈夫だと思います』

ガチャ

部屋の中に入るリサリサ。

リサリサ「…!」

リサリサは驚いた。

ベッドの上で横たわっているスージーQの身体の火傷が消えているのだ。

リサリサ「ジョジョ…貴方が…!?」

ジョナサン「波紋を利用した活性法です。とりあえず外側にある傷を波紋を流して消して、後は内側から傷を塞いでいきます」コオォ…

465: 2013/10/19(土) 00:42:42 ID:Csepd7SQ
リサリサ(驚いた…'こんな'使い方が出来るなんて…)

リサリサ「ジョジョ。少しスージーQから情報を聞き出したいのだけれど」

ジョナサン「情報…?しかしまだ彼女は…」

リサリサ「'そのまま'でいいです」スッ…

スージーQの額に手を置くリサリサ。

リサリサ「…」コオオォォ…

リサリサの波紋がゆっくりと優しくスージーQの頭を包み込んでいく。

ジョナサン(こんなに'優しい'波紋は初めてみた…)

472: 2013/10/19(土) 22:53:26 ID:Csepd7SQ


ジョナサン「…それで…?」

リサリサ「どうやらスージーQはエシディシに操られていたようです」

ジョナサン「やはり…」

静かに眠っているスージーQを見るジョナサン。

リサリサ「エシディシの脳の一部がスージーQに取り付き一時的に脳を支配していた、と考えるのが妥当でしょう…」

ジョナサン「…」

リサリサ「気に病むことはありません。むしろ良い結果です。あと少し倒すのが遅れていたらエシディシはスージーQを盾にし、貴方を嬲り殺そうとしたでしょう」

リサリサ「そしてスージーQの身体はエシディシの支配によって破壊されていた…貴方のおかげでスージーQは助かったのです…」

_

475: 2013/10/19(土) 23:25:43 ID:Csepd7SQ
シーザー「そうか…まぁ…とりあえず柱の男の一人はジョジョが倒したんだ、この一歩は俺たちにとって大きな一歩だ!」

ジョナサン「違うよシーザー」

シーザー「何が違うんだ?エシディシを倒したのはお前じゃ…」

ジョナサン「'僕達二人で'倒したんだ。僕とシーザーの力で!」

シーザー「…!」

シーザー「そうだな!'俺達'で倒したんだよな!さすがジョジョーっ分かってくれてるじゃねぇか!」

ロギンズ「そうだ二人共、そして…礼をいう…」

477: 2013/10/19(土) 23:30:27 ID:Csepd7SQ
ロギンズ「お前達がメッシーナの仇を取ってくれた…ありがとう」

ジョナサン「…はい」

シーザー「…貴方達のおかげで俺達はこんなに強くなれました…こちらこそ、ありがとうございました!」

ロギンズ「…ふふ…その言葉を聞けてメッシーナも喜んでいるだろう…」

ロギンズ「…!ところでこのリングはお前達のじゃないか?」スッ

シーザー「…!」

ジョナサン「…あ!」

ロギンズ「やはりお前達の物か。メッシーナを迎えに行った時に見つけてな、今度は落とすんじゃねぇぞ!」

バタン

部屋から出ていくロギンズ。

478: 2013/10/19(土) 23:38:03 ID:Csepd7SQ
シーザー「…これはまさか書物にあった解毒剤入りのピアス!」

ジョナサン「なんだって!?」

シーザー「リングを埋め込む柱の男は毒入りリングと対をなす解毒剤入りのピアスを持つという…」

ジョナサン「じゃあこれを飲めば…」

ダイアー「リングは無くなり毒は流れない、という訳だな」

シーザー「やったじゃないかジョジョ!(あの時エシディシの身体を派手にぶっ飛ばさなくてよかった…!解毒剤入りのピアスが行方知れずになるところだったぜ…!)」

479: 2013/10/19(土) 23:43:16 ID:Csepd7SQ
ジョナサン「それしゃあ早速…!」

シーザー「あぁ!」

リングを'飲み込もうとするジョナサン。

ダイアー「…」

ダイアー「本当は噛み砕いて飲み込むものじゃないのか?」

ジョナサン「…!」ガキィッ!

シーザー「…!」

シーザー「セーフ…」

490: 2013/10/21(月) 22:50:15 ID:I0LV2lqQ
…郵便局

ジョナサン「お願いします!宝石が入った小包を返してください!」

「そんな事言われてもねー…」

ジョナサン「人命がかかっているんです!そこの箱の中の郵便物を調べさそてください!」

「……あのね」

「貴方達正気なの!?一度出した郵便物を返せと言われてはいそーですかと渡せるわけないじゃぁーないの!」

ジョナサン「う…」

491: 2013/10/21(月) 22:59:22 ID:I0LV2lqQ
「おまけに受取人の住所も氏名もわからないときてる…いったいどーいうつもりなんだあんたら!」

シーザー「だ…だからこそあせっているのだ!」

「これは法律なんだよ法律!わかったか!?」

シーザー「きっとこれと同じ封筒に入っていると思うんだ…」ス…

シーザー「リサリサの家の封筒にはみんなこのマークが印刷されているのだ!!」

「ふーん…」

492: 2013/10/21(月) 23:07:20 ID:I0LV2lqQ
ジョナサン「…」

「あんたらもわからん人だね。バカなのか?そんなもんあったって裁判所の令嬢がないかぎりどうしようもないんだよ!」

シーザー「き、貴様…!」

「!」

シーザー「…?」

ジョナサン「…お願いします。絶対に貴方がたにご迷惑はかけません。もし貴方達を困らせるような事を僕がしたら拒む事なくこの命を差し上げます…!」

シーザー「ジョジョ…!」

親友がこんなにも必氏なのに自分だけ怒り散らすわけにはいかない…

シーザーは振り上げた拳を下ろした。

493: 2013/10/21(月) 23:08:09 ID:I0LV2lqQ
「…そんな事言われてもな…」

バンッ!

ロギンズ「ジョジョ!シーザー!」

ジョナサン「!」

シーザー「!」

ロギンズ「手紙の宛先がわかった!」

シーザー「な…なに!」

ロギンズ「リサリサが完全に意識を取り戻したスージーQの記憶から波紋の催眠術で聞き出したのだ。宛先は番地までわかっている!」

ロギンズ「送り先はスイスのサンモリッツ!」

シーザー「そこに…奴らが…!」

ロギンズ「しかしスイス行きの貨物列車は10分前に出ている…!既に小包はここにはない!」

495: 2013/10/21(月) 23:14:03 ID:I0LV2lqQ
ジョナサン「…ならば今すぐに列車を追いかけるまで!」ダッ!

「…ヴェネチアからスイス圏までの間を通る物資全てを最近ドイツ軍が調べて回っている。気をつけていくんだな」

ジョナサン「…!」

「あんなに真剣に頼み込まれて何もしないんじゃあこっちが悪者みたいなもんだ…今のは聞かなかった事にでもしといてくれ」

口だけ動かしながらキビキビと郵便物を仕分けする局員。

ジョナサン「…ありがとうございます!」スッ

一礼して郵便局から出て行くジョナサン。

497: 2013/10/21(月) 23:21:36 ID:I0LV2lqQ
ロギンズ「列車を追いかけるぞジョジョ!シーザー!リサリサもダイアーさんも既に来ている!」

シーザー「ダイアーさん…!」

ダイアー「この戦いで…石仮面によって起きた悲劇を断ち切る!それこそが!我が友ウィル・A・ツェペリの為に俺が出来る唯一の事だ!」

シーザー「!」

シーザー(そうだ…この戦いで俺は…)

シーザー(奴と奴が作った石仮面によって殺された爺さんと父さんの因縁な決着をつけてやる…!)

シーザー(カーズは俺がぶっ頃すッ!)

498: 2013/10/21(月) 23:27:24 ID:I0LV2lqQ
リサリサ「これから私達は奴らに赤石を渡さない為に!かなり汚れたこともあえてやらなくてはならない!」

リサリサ「法律を犯すかもしれない!我々の誰かが犠牲になることも…」

ジョナサン「この命も燃やし尽くして敵を打つ!」

シーザー「以前ならいざしらず、今のこのシーザーが負けるわけがない!」

ロギンズ「メッシーナの分も闘い抜こう!」

ダイアー「我が同門の男を狂わせた男を打つ為に…」

リサリサ「…」

499: 2013/10/21(月) 23:35:59 ID:I0LV2lqQ
スージーQ「ジョジョ!」

車に駆け寄るスージーQ。

ジョナサン「スージーQ!元気になってよかったよ!でもあんまり無茶しちゃだめだよ?」ニコ…

スージーQ「ジョジョ…もしこの戦いで…」

ジョナサン「?」

スージーQ「…怪我をしたら今度は私が看病してあげる!」

ジョナサン「…!」

リサリサ(フフ…)

シーザー(リサリサだな…スージーQにジョナサンがつきっきりで看病したのを教えたのは…)フ…

ジョナサン「その時は厄介になるよ」ハハ…

ブロロロ…

走り出す車。

スージーQ「絶対よ!絶対に戻ってくるのよーっ!」

ジョナサン「あぁ!必ず帰ってくるよ!」

500: 2013/10/21(月) 23:42:02 ID:I0LV2lqQ
ジョナサン「近いうちに…必ず帰るさ…」

シーザー「…」

シーザー(つきっきりで波紋を使って癒してあげていたからな…そりゃあスージーQも惚れるだろうよ…)

シーザー(列車に追いつくまではゆっくりさせてやるか…)

ジョナサンを見る。

ジョナサン「…ぐ…」スー

シーザー(…)

シーザー(そうとう無理してたんだな)ニヤニヤ

to be continue_

502: 2013/10/22(火) 22:23:08 ID:8CoNxK1.
スイス サンモリッツ

「…」

8時10分_

「…」

何度走り去る車を見送ったものか。

カーズ(エシディシからの電話がない…)

カーズ(…やられてしまったというのか)

これで柱の一族はあと3…いや2人か…

不滅と疑わぬ我らでさえ氏ぬときは氏ぬ。

エシディシよ…良くぞ今迄共に歩んでくれた…

お前の氏は無駄にはせん。

必ず赤石を手に入れ、奴らを蹂躙してくれよう…

503: 2013/10/22(火) 23:02:23 ID:8CoNxK1.
クーン…

「…!」

「犬か…」

昔の民族と比べて随分と粗雑に扱うようになったな…

狩りをするためにペアを組む。人間は食料を

犬は継続的に与えられる栄養を

互いに互いの利益の為に組むパートナー、相棒のようなものだったと聞く。

それが今やこんなに落ちぶれるとはな…

504: 2013/10/22(火) 23:05:34 ID:8CoNxK1.
コツ…コツ…コツ…

ワォ~ン…

歩き出すカーズ。

赤石の在り処は当たりがついている。

後は奪うのみだ…

ブロロロー_

車が向かってくる。

カーズ「…」チラ…

(車に気づいてないか…)

505: 2013/10/22(火) 23:09:24 ID:8CoNxK1.
グググ…

思えば…眠りから覚めてから使うのは初めてだな…

グシュ…

車がカーズの横を通ってゆく。

ブロロロ…

ガシャンッ!

ゴワアアアア!

カーズの横を通り過ぎた車が突然壊れ始めた!

506: 2013/10/22(火) 23:14:10 ID:8CoNxK1.
転倒した車は道路を俯き歩いていた犬の手前で横道にそれ、建物に突っ込んでいった。

キャンッキャンッ!

カーズ「恐らく赤石が有るとわかれば奴らも集まってくるだろう…」

カーズの左腕に一筋の光が走る。

カーズ「その時に纏めて始末してくれよう…!波紋戦士共よッ!」

闇に消えていくカーズ。

残るのは、車の爆発音と野次馬達の声だけだった。

508: 2013/10/23(水) 22:32:40 ID:kqX/LGL2


シーザー「長らく待たされているが…どうやって赤石を取り返せばいいんだ…!」

リサリサ「最悪の場合、強硬手段にでるしかありません」

ジョナサン「…僕が行ってきます」

シーザー「…?何故お前が行かなきゃならないんだ?」

ジョナサン「たぶん赤石とは別の用件だと思うんだ…以前ドイツ軍と接触したから…」

リサリサ「ジョジョ…その件なら既に済んでいる筈ですが?」

ジョナサン「…」

509: 2013/10/23(水) 22:53:11 ID:kqX/LGL2
今ジョナサン達はドイツ軍が駐屯している建物にいた。

何故そんな所にいるのか?

それは列車に積み込まれた赤石が既にドイツ軍に押収されてしまったのだ。

そこで何故かそのドイツ軍人達についてくるよう言われたのだ。

何故かジョナサンを知っているような雰囲気だったが…

510: 2013/10/23(水) 23:21:34 ID:kqX/LGL2
ガチャ…

コツ…コツ…

ドアから出て行くジョナサンを見送るシーザー。

シーザー「…」

ロギンズ「ドイツ軍が目覚めさせた柱の男を倒した時の事か…」

シーザー「俺たちに会う前の出来事だからな…下手に口を出すことは出来ない…」

511: 2013/10/23(水) 23:37:28 ID:kqX/LGL2
ザッ…ザッ…

ジョナサン「…」

ドイツ軍の人達が何を言っても…僕は受け入れよう。

助けられたかも知れないのに氏なせてしまった。

ドイツの軍人シュトロハイム

シーザーの友人マルク

二人とも目の前で氏なせてしまった。

僕はその十字架を背負っている。

512: 2013/10/23(水) 23:44:35 ID:kqX/LGL2
ジョナサン「ここか…」

扉の前に立つ。

最初この建物に来た時に通された部屋だ。

恐らくこの中に僕に対し何かを抱いた軍人がいる。

最初に列車で会った時に感じた感覚、たぶん僕に対する憎しみだろう…あの基地にいた兵士の家族か友人か…。

ガチャ

覚悟を決めてドアノブを掴む。

514: 2013/10/24(木) 22:08:25 ID:WCJdrKEQ
ズザザッ!

ドアノブを掴むジョナサンの腕に鳥肌が立つ。

ジョナサン「!?これは…!」

ただならぬ気配を感じる!

ジョナサンの額から汗がつたり落ちる。

ジョナサン「…!」

確かな事は、この扉の向こうにいる者は常人ではないということだ…!

515: 2013/10/24(木) 22:37:43 ID:WCJdrKEQ
バンッ!

扉を開け放つ!

ジョナサン「な…!カーズッ!!」

そこには赤石を奪わんと刃のようなものをある一人の軍人に振り下ろさんとする鬼気迫る恐ろしい形相をしたカーズと_

ガシィッ!

その振り下ろされた刃を片手で受け止める奇妙な軍人がいた!

ジョナサン「赤石を追ってここまで来たかカーズ!」コオオォ!

516: 2013/10/24(木) 22:58:27 ID:WCJdrKEQ
「待てぃ!ジョナサン・ジョースター!」

ジョナサン「!」

この男だ…!

彼が列車で感じた不思議な感覚の…!

スー…

彼の軍帽に切れ目が入り、滑り落ち、顔が明らかになっていく_

ジョナサン「…あ!貴方は!?」

シュトロハイム「お前はそこのソファーに座って、俺の闘いぶりをみているといい…!」

ジョナサン「ルドルフォン・シュトロハイムッ!?」

518: 2013/10/24(木) 23:21:30 ID:WCJdrKEQ
カーズ「…貴様」

シュトロハイム「…」

ジョナサン「…ッ!」

ジョナサン(じ…実に奇妙だ!氏んだと思っていたシュトロハイムと!柱の男のカーズが一つの部屋にいる…!)

カーズ「…」ギロッ!

ジョナサン「く!?」

鋭い刃のような視線だ…!

それだけで簡単に人を殺せる程の眼光ッ!

519: 2013/10/24(木) 23:27:05 ID:WCJdrKEQ
カーズ「貴様と…あのシャボンを使う男…」

ジョナサン「…ッ」










ズアァッ!

シュトロハイム「…!」(なんという憎悪!この男の憎悪が空気を張り詰めさせているのが分かるッ!)

ジョナサン「ハッ…ハッ…ッ!」ドクンッドクンッ

明らかなる殺意

これほどまで鋭い殺意を今迄感じた事はない…!

520: 2013/10/24(木) 23:33:49 ID:WCJdrKEQ
カーズ「軍人ッ!貴様の様な'ガラクタ'では相手にならん!どけぃッ!」

カーズのもう片方の腕からも刃が出てシュトロハイムを切り裂こうとする!

シュトロハイム「そうかい…」ニタァ…

ジョナサン「あ、危ない!」

グニャア

シュトロハイムの体があり得ない方向に曲がり、カーズの刃を躱す!

カーズ「ぬ…!?」

ジョナサン「こ、この動きは!」

最初の柱の男、サンタナの様な体の動きだ!

メコッ!

掴んだ刃はそのまま、躱した腕を掴み力を込める。

521: 2013/10/24(木) 23:42:48 ID:WCJdrKEQ
カーズ「ぐ…!」

カーズ(抜け出せんッ!このカーズの力をもってしてもッ!)

シュトロハイム「そしてェェェェェ!!」グググ…

バキャッ!

カーズ「…ッ!」バッ!

たまらず飛び退くカーズ。

腕の一部がもぎ取られている。

そしてシュトロハイムの手には'肉'が握られていた。

ジョナサン「す…凄い力だ…!完全にカーズの力を超えているッ!」

522: 2013/10/24(木) 23:57:50 ID:WCJdrKEQ
シュトロハイム「ジョナサン・ジョースターよ…何故俺がこんな力を手に入れたと…思う?」スウゥゥ…

ジョナサン「え…」

ジョナサン「…」

ジョナサン「超能力…?」

シュトロハイム「科学力だぁぁぁよぉおぉ!我がドイツのなあぁぁぁぁ!まさにぃぃ!我がドイツの科学力はぁぁ世界一ィィィィ!!サンタナの身体を基準にいぃぃ!このシュトロハイムの身体はぁ!作られておるのだァァァァァ!!」バァーンッ!

ジョナサン「科学…力…!?」

ジョナサン(科学の力で蘇ったのか…'その力'がどんな事に使われるのかは不安だけど…やっぱり生きてるって分かったこの嬉しさの方が大きいや…)

523: 2013/10/25(金) 00:10:53 ID:/WGEeps2
カーズ「…」シュウウゥ…

腕の一部が再生していく。

カーズ「例え身体を少し抉られたとしても直ぐに「再生する…と言いたいのだろうがあてが外れたなカーズよ…」

カーズ「…!」

シュトロハイム「貴様らの身体をどれだけ細かく切り刻めば再生不可能になるかは既に実証済みだ…」

シュトロハイム「こちらには稀少な'サンプル'があるから’何回'でも実験は出来たぞ!ちとリサイクル可能な状態から'不可能'にならないようにするための絶妙な加減が難しかったがなァ!フハハハハはは!!」

ジョナサン「…」('いともたやすく、えげつない事を良く平然と言い放つ事が出来るな…)

524: 2013/10/25(金) 00:22:38 ID:/WGEeps2
シュトロハイム「さらにぃぃぃぃ!」ガララララッガシャンッ!

シュトロハイムの胴体から無数の銃弾が引き摺り出される!

ジョナサン「な…!」

シュトロハイム「おれの体はァァアアアアアアアーッ!! 我がゲルマン民族の最高知能の結晶であり誇りであるゥゥゥ!! つまりすべての人間を越えたのだァアアアアアアアアアアアア!!」ガシィッ!

シュトロハイムの胴体から物々しい銃身が飛び出しカーズに照準を合わせる!

ジョナサン「ど…胴体も機械なのか!!」

カーズ「ええぃ化け物が…!」

シュトロハイム「貴様の様なゲテモノからそんな言葉が聞けるとは誠に光栄だなァカーズよォ!」

528: 2013/10/25(金) 23:56:25 ID:/WGEeps2
シュトロハイム「喰らえぃカーズ!一分間に600発の徹甲弾を発射可能ッ!30mmの鉄板を貫通出来る重機関砲だァ!一発一発の弾丸が貴様の身体を削り取って行くのダァァァァッ!!」シュー…

カーズ「く!」

ジョナサン「ま、まずい!」バッ

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!

530: 2013/10/25(金) 23:59:22 ID:/WGEeps2
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド「輝彩滑刀の流法ッ!」ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドシャガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガッ!

531: 2013/10/26(土) 00:05:08 ID:Shhd171w
ジョナサン「…!何かがおかしいッ!重機関砲の音が変わったッ!」

カーズに直撃している銃弾の雨の中で眩い光が走っているのだ!

シャガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガッ!!!!

そして徐々にシュトロハイムから放たれる銃弾のシャワーを光が突き進み、シュトロハイムに向かってゆく!

シュトロハイム「な、なにぃぃ!?まさか!この光は!」

532: 2013/10/26(土) 00:09:05 ID:Shhd171w
シャガーン_!

シュトロハイム「…な」

ジョナサン「あ…」

弾丸のシャワーから飛び出た何かがシュトロハイムを切り裂いた!

シュトロハイム「な…なぜ!!ッ!?」

背後に回った'もの'を見ようとする。

ドグァッ!

しかしシュトロハイムは振り向けなかった。

背後から凄まじい力で蹴りをいれられたのだ!

533: 2013/10/26(土) 00:14:37 ID:Shhd171w
建物内部から自身が撃った事で出来た穴を通り、外に叩き出される!

シュッ…!

そしてまた一筋の光がシュトロハイムに向かって、建物内部から外に飛び出していくのをジョナサンは見た!

ジョナサン「こ、これがもしや…!カーズのモード…!?」

バウンッ!

上から踏みつけられ雪の絨毯に沈むシュトロハイム。

カーズ「…我が流法は光…」

「輝 彩 滑 刀 の 流 法 ッ !」

538: 2013/10/26(土) 22:23:20 ID:Shhd171w
ジョナサン「シュトロハイムさんッ!」ダッ!

シュトロハイムとカーズに近づくジョナサン。

カーズ「 近づくな 」ピシィッ

カーズの瞳がジョナサンを射抜く。

ジョナサン「…!」

カーズ「そう急ぐな…このガラクタから赤石を奪い…いや、'取り戻したら'次は貴様だ…」

シュトロハイム「ぐぬ…う…!」

539: 2013/10/26(土) 22:30:30 ID:Shhd171w
シュトロハイム「何故だ…!この肉体はサンタナの力を凌駕しているというのに…!」ググ…

シュトロハイムの身体が持ち上げられる。

カーズ「!?」

シュトロハイムの下半身が…

無くなっている_

シュトロハイム「ううおあああああ!?」

540: 2013/10/26(土) 22:52:58 ID:Shhd171w
カーズ「貴様…」

そして眼前にはカーズ!

カーズ「このカーズをあんな青臭い出来損ないと同じと思っていたのか…?そんなガラクタで俺に勝てると思っていたのかッ!?」バリィッ!

シュトロハイムの上着のポケットが破かれ、赤石が雪の上に舞い落ちる。

カーズ「お…」

月の光を受けて白銀の世界を紅く照らすそれはカーズの心を奪った。

カーズ「おおぉ…なんという美しい輝き…!やっと我が手に…!」

赤石を掴み掲げるカーズ。

紅い光がカーズの身体の表面をまるで流血のように流れ落ちる_

541: 2013/10/27(日) 00:01:22 ID:FjXGMAeo
ジョナサン「赤石を取られたら…僕達に勝ち目はない!なら今しかチャンスはない!」ダダダッ!

足に波紋を集め一気に跳躍するジョナサン!

カーズ「ほう…逃げずにこのカーズに向かってくるとはな…エシディシを倒しただけはあるということか…」シャガッ

ジョナサン「コオォォォ!」

ジョナサンの拳に山吹色の波紋が集まる!

ジョナサン「最初から全開だ!」

ジョナサン(恐らくカーズはエシディシのように甘くみて戦わないだろう…!奴は僕達波紋使いに憎悪を抱いている!仲間を殺された事による憎悪ッ!)

542: 2013/10/27(日) 00:05:45 ID:FjXGMAeo
ジョナサン「喰らえ!山吹色波紋疾走ッ!!」ブワアアアァ

カーズに向かって拳を突き出す!

カーズ「ふん…」ピカァーz_!

カーズが眩い光に包まれる!

ジョナサン「う…!?」

バグォッ!

雪が飛び散る。

ジョナサン「カーズが…!」

カーズがいない…!

543: 2013/10/27(日) 00:21:36 ID:FjXGMAeo
シュトロハイム「危ないジョジョッ!後ろだぁぁぁ!!」

ジョナサン「ーッ!?」ザシュッ!

咄嗟に前に向かって走り出したが背中を斬りつけられた!

ジョナサン(いつの間に後ろへ…!?)

背後を見るジョナサン。

しかしいない。

「貴様はじっくりといたぶり頃す事にした…こうやってな…」シュピッ

ジョナサン「う!?」チッ

足に痛みが走る。

ズボンが三箇所切れている。

ジョナサン「まさか…雪の中に!?」コオォォォ!

ジョナサン「緋色波紋疾走!」バフォォォ!

544: 2013/10/27(日) 00:22:09 ID:FjXGMAeo
拳に熱を溜め、雪に打ち込み拡散させる!

…ジワ

ジョナサン(ここら一帯の雪を溶かすのには時間が掛かるが…雪が舞う事は防ぐ事ができる!)

地面に積もる雪の表面、風に吹かれれば飛ぶ軽い雪を緋色の波紋で溶かす!

ジョナサン「そして同時に生命探知の波紋も流し位置を特定してやる!」

546: 2013/10/28(月) 23:20:19 ID:vTZqTQuQ
ー_

音がない…

無音の世界だ_

シュトロハイム「……ッ」

シュトロハイムはこの時が止まったかのような世界に息が詰まる思いをした!

ジョナサン「波紋で感じる…」

ゴゴゴゴゴ…

ジョナサン「!」

雪の絨毯の一部が鈍く光った!

547: 2013/10/28(月) 23:27:51 ID:vTZqTQuQ
ズズズズッ

「なんだ…体温が感じられん…!?地表全体が同じ温度だと!?」

カーズは雪の中に潜り地表の体温を感じ取って攻撃をしていた!

しかしそれもジョナサンの緋色の波紋疾走によって破られた!

ジョナサン「あの場所に波紋を一点集中して…カーズを打つッ!」

そして今!カーズの居場所は生命探知の波紋によって筒抜けッ!

ジョナサンが有利だ!

548: 2013/10/28(月) 23:44:16 ID:vTZqTQuQ
ジョナサン「おぉぉ!」ブワァァァァッ

光る場所に向かって跳躍して拳に波紋を集める!

ジョナサン「緋色&青緑波紋疾走ッ!!」

右手に緋色の波紋!

左手に青緑の波紋!

シュトロハイム「ジョ…ジョジョ!?何をする気なんだ!?」

549: 2013/10/28(月) 23:55:38 ID:vTZqTQuQ
光る場所に向かって拳を振り下ろす!

ジュウゥゥッ!

溶ける雪!

カーズ(なんだ…!?雪が溶け始めている!まさか俺の場所がばれているのか!)ザザザッ!

急速に今いる場所から移動しようとするカーズ。

ジョナサン「まだだぁッ!波紋を内部まで流しにくい雪でも溶ければ水になる!緋色の波紋の熱で雪を溶かし…!」ガッ!

左手で右手を掴み、今度は青緑の波紋を右手に流す!

ジョナサン「水の性質を最大限に活用する波紋!青緑波紋疾走ッ!」フォオオオンッ!

550: 2013/10/29(火) 00:04:19 ID:GzDzF8Gs
バシュッ!

シュトロハイム「カーズが!カーズが地上に現れたぞおぉぉぉ!」

ジョナサン「!」

カーズ「小賢しい真似を…!直接斬り頃してくれよう!」バンッ!

雪を蹴り一気にジョナサンに近づく!

シュトロハイム「なんという跳躍力!雪の地面にクレーターが出来ているッ!」

ピカァッ!

カーズの刃が光り輝く!

カーズ「この刃をどうやって防ぐかなぁ~ッ!?」

恐ろしい切れ味ッ!シュトロハイムの鉄の身体を斬り裂いた刃がジョナサンに迫る!

ここまでの動きはジョナサン達からすれば一息ほどの速さ!

ジョナサンの反応が一瞬遅れたッ!

553: 2013/10/29(火) 17:48:48 ID:GzDzF8Gs
シュトロハイム「腕を雪から振り上げるのも間に合わないッ!ジョジョォォォオッ!!」

シュトロハイムの絶叫が響く。

ジョナサン「ならこれだぁぁぁッ!」バモォァッ!

突如ジョナサンのいる場所一帯の雪が爆発した!

カーズ「ぬぅ!?これは…!」

今度は逆にカーズの視界を雪が遮る!

554: 2013/10/29(火) 18:20:25 ID:GzDzF8Gs
ジョナサン「あらかじめ緋色の波紋の熱で溶かしていた雪…つまり水に一気に波紋を集中させて爆発させた…!」

ジョナサン「そして宙に上がった雪で貴様の視界は効かない!そこを打つ!」ブワァァァァッ

ジョナサンの腕に輝く山吹色の波紋!

シュトロハイム「おおぉ!?」

それは遠目にみているシュトロハイムにもはっきりと見える太陽のような輝きだった!

555: 2013/10/29(火) 19:21:01 ID:GzDzF8Gs
ジョナサンの真上にカーズ!

カーズの真下にジョナサン!

この事は紛れもない事実ッ!

そしてジョナサンの山吹色の波紋疾走がカーズを捉えるということも!

シーザー「ハッ!あれはカーズ!?」

シーザー達も辿り着きカーズとジョナサンを目撃した!

ジョナサンの輝きがカーズに向かっている!

556: 2013/10/29(火) 19:24:14 ID:GzDzF8Gs
リサリサ「ジョジョ!」

リサリサも確信した!

ジョナサンの勝利を!

それはカーズを除くすべてのその場にいた者達が思い描いた'予知'!

カーズ「貴様らァァァァァ!」

ジョナサン「完全に消滅させてやる!」ブワァァァァッ!!

558: 2013/10/29(火) 19:26:47 ID:GzDzF8Gs
バシッ!!

シーザー「やった!カーズを倒したぞ!」

ジョナサンとカーズの位置が逆転した。

ジョナサンが上に_

カーズが下に落ちていった_

_

559: 2013/10/29(火) 19:30:58 ID:GzDzF8Gs
ドサッ

リサリサ「_ッ!」

倒れたのは誰だ_?

カーズの筈だ_

シーザー「なぜ…!」

カーズではなく_

シュトロハイム「どうしたんだジョジョ…!?」

何故_

シュトロハイム「'何故'お前が倒れているんだぁぁぁぁ!!」

ジョナサンが地に伏している_?

560: 2013/10/29(火) 19:37:24 ID:GzDzF8Gs
ジョナサン「ぐうぅぅぅ!?」ブシュッ…ブシュ…

ジョナサンが倒れている下の雪紅く染まってゆく_

カーズ「ンフ~良い~'声だぁぁぁあ!勝利を確信して無残にも地面に転がる貴様の放つ声はなぁぁぁぁあ!?ハハハハハァッ!」ブワァァァァ!

シュトロハイム「そんなッ…まさか俺が見た'光'は…!?'ジョジョの'光ではなかったのかァァァァ!!?」

リサリサ「カ…カーズから放たれるあの光…!あの刃から放たれている…!」

561: 2013/10/29(火) 19:49:50 ID:GzDzF8Gs
カーズ「我が輝彩滑刀を甘く見たなァ…ジョジョォ…幾ら貴様の波紋で拳を固めたとしてもこのカーズの刃の前では…」ガッ!

ジョナサンの頭に足を乗せる。

カーズ「無力なんだよおおぉぉぉああああはぁぁあはぁッ!!」ガッガッグガッ!

そのまま激しく踏み付ける!

シーザー「や…野郎!ジョジョォォッ!!」グアアアアア!

シャボンを展開するシーザー!

リサリサ「待ちなさいシーザー!」

リサリサがそれを止める!

シーザー「止めてもやるぜぇッ!!俺はぁぁぁ!!」

ダイアー「シーザー!ジョジョが…!!」

シーザー「!?」

シーザー「あ…あれは!?」

567: 2013/10/31(木) 22:39:21 ID:ur6n/Sno
ゴゴゴゴ…

カーズの脚の下にあるジョナサンが鈍く光を放ち始めた!

カーズ「ん~…?」

カーズも異変に気付く。

カーズ「イタチの最後っ屁というやつかァ?無駄な事だなァ!」ピシュッ!

カーズの輝彩滑刀がジョナサンの頭目掛けて振り下ろされる!

バチィッ!

568: 2013/10/31(木) 22:43:06 ID:ur6n/Sno
シュトロハイム「な…!」

突如カーズが物凄い勢いで吹きとばされる!

カーズ「ぐう…!?」

ジョナサンだ。

ジョナサンがカーズを吹き飛ばしたのだ!

ジョナサン「コオォ…ォ!」フオォォン…

569: 2013/10/31(木) 22:48:12 ID:ur6n/Sno
ムク…

カーズ「…!」

ありえない。

奴は我が輝彩滑刀によって四肢を切られ、立つことすらままならんはず!なら何故こんな高威力の波紋を使えるのだ!?

ジョナサン「…最初から僕の目的はお前を倒す事ではない!」キラッ…

カーズ「な!?貴様…いつの間に!」

リサリサ「あれは…赤石!ジョジョは最初から赤石を奪還する事だけを考えていた!」

570: 2013/10/31(木) 23:23:50 ID:ur6n/Sno
ジョナサンの手に握られている赤石!

そしてゆっくりと立ち上がるジョナサン!

ジョナサン「さあどうするカーズ…!この僕からどうやって赤石を
奪い取るのだ…!?」ゴオォォ…

ジョナサンを凄まじい量の波紋が包む。

カーズ「…!」(赤石とこいつの波紋が共鳴している…奪い取る事は可能!…かもしれんが此方がやられる可能性もある…。そして奴の四肢…!)

ジョナサンの両手脚を見る。

平然と'立っている'。

脚はわからんが腕から血が落ちていない…あんなに雪を紅く染めていたのにだ。

571: 2013/10/31(木) 23:32:55 ID:ur6n/Sno
治癒したというのか…

奴の波紋…いや赤石が!

赤石には不可思議な力があるという…それを今奴が持っている…!

カーズ(今こいつとそれにあのシャボン使い共と戦うのは正しい選択とは言えん…)

カーズ「ふ…。よかろう、しばらくその赤石は預けて置くぞジョジョよ…必ずやその赤石を我がものにしてみせよう…」ブワワァァ…

激しい光に包まれたカーズは光が止んだ時には姿を消していた。

ジョナサンが生命探知で探ってみたが既にカーズは近くにはいなかった…

だが柱の男カーズは、

いついかなる時にでもこちらを襲う事が出来る_

ジョナサン達は喉を締め付けられるような感覚を忘れる事が出来なかった_

to be continue_

577: 2013/11/01(金) 23:21:54 ID:cJs83nng


「ウニャア…」

ジョナサン「…」スッ…

「ニャアッ」ピシッ

ジョナサン「うーむ…」

ジョナサン「…!」ヒョイ

「…」ツーン

578: 2013/11/01(金) 23:22:28 ID:cJs83nng
ジョナサン「海老の尻尾には目もくれないか…キチンと飼い主が可愛いがっているから変な物を拾い食いなんてしないんだろうな…」スッ…

「…!」ピクッ

ジョナサン「しかしサーモンを目の前にちらつかせられれば目の色が変わるのか…」ヒョイ

「ニャア♪」ムシャ

ジョナサン「フフ…確かに美味しそうだしな。僕も目の前に美味しそうな料理が運ばれてきたら釘付けになるよ」

ジョナサン(でもやっぱり猫より犬の方が好きだな。何でかわからないけど僕は犬の方が仲良くなれる気がする…)

リサリサ「ジョジョ。あれを見なさい」

ジョナサン「はい!」(ここからはさらに気を引き締めないとな…)

579: 2013/11/01(金) 23:23:03 ID:cJs83nng
リサリサ「あれがカーズ達の隠れ家です。このサンモリッツで最近行方不明者が続出していると聞きます。恐らくあの廃ホテルに…」

メッシーナ「つまり食料にされたと…言う事か…」

シーザー「くっ…奴らめ…許せねぇ!」

ダイアー「…」

シーザー「…ダイアーさん?」

ダイアー「恐らく食料'だけ'ではないだろうな」

シーザー「え…?」

580: 2013/11/01(金) 23:26:46 ID:cJs83nng
ダイアー「昔戦った吸血鬼はその街の人間をゾンビにして襲わせた。恐らく柱の男も手駒を増やそうとするだろう」

メッシーナ「ではあのホテルの中にはカーズの他になにかしらの敵が!?」

ダイアー「そう考えるのが妥当だろうな…」

シーザー「…」

リサリサ「どちらにせよ我々は奴らを倒さねばなりません!この中の誰が消えたとしても柱の男に赤石を渡す事だけは防がねば…」

シーザー「なら今すぐにでも乗り込むべきです!今は太陽が出ている!陽が出ている今なら奴らは行動が制限されるはずです!」

シーザー「それにエシディシのようにワムウも何処か別の場所にいるばず…!叩くなら今だ!」

581: 2013/11/01(金) 23:27:23 ID:cJs83nng
リサリサ「私もシーザーの意見に賛成です」

メッシーナ「俺もだ!」

ダイアー「…」

ジョナサン「…」

シーザー「…ジョジョ?」

メッシーナ「ダイアーさん?」

586: 2013/11/03(日) 00:13:49 ID:tgiLVXQQ
ダイアー「俺は反対だ…」

シーザー「な!?」

ダイアー「奴らは遥か昔から今のこの現代まで生き残ってきている…そんな奴らがわざわざ陽の光に何の対策もなしに待ち受けているとは思えん…」

ロギンズ「た、確かに…」

シーザー「く…」

シーザー「ジョジョ!お前はどうなんだ!?」ガシッ!

587: 2013/11/03(日) 00:21:53 ID:tgiLVXQQ
ジョナサン「…」

ジョナサン「僕も反対だ…」

シーザー「ジョジョ…お前まで…!?」

シーザーの表情が険しいものになっていく。

ジョナサン「陽の光が強ければ強くなるほど影も濃くなる…つまりあのホテルの中の'影'は今一番濃いんだ…」

シーザー「…だが俺は「だけど…!」

シーザー「!」

リサリサ「…!」

588: 2013/11/03(日) 00:44:27 ID:tgiLVXQQ
ジョナサン「夜になったら柱の男達はこの街に降りて罪のない人々に恐怖を与えるかもしれない」

ダイアー「…」

ジョナサン「特にカーズ…あいつは'どんな手段'を使ってでも赤石を奪い取ろうとするだろう…」

ジョナサン「'その手段'を使うのは恐らく夜!なら昼の今がカーズを抑える事が出来るチャンスッ!」

ジョナサン「どんな危険があろうと乗り越えてみせます!赤石も守り抜きます!」バンッ!

ダイアー「…」

『ただの事故ならただの事故で良いんだけどよぉーっ俺が処理出来なかった'事故'に巻き込まれて氏ぬなんて俺は我慢ならねぇ!夢見だって悪くなるんだぜーっ!?」

589: 2013/11/03(日) 01:10:42 ID:tgiLVXQQ
シーザー「じゃあ…一緒に戦ってくれるんだな!?」

ジョナサン「最初からそのつもりだよ。それに止めたとしても行くんだろう?」

シーザー「…あぁ」

ジョナサン「なら僕もそれについていくよ。何か…'引けない訳'もあるようだしね」

リサリサ「…」(シーザー…’焦っているの…?)

シーザー「…'全て終わったら'話す。今は…話せない…」

ジョナサン「…わかったよ。全てを…終わらせよう」

廃ホテルから一筋の風が吹きジョナサン達の頬を撫でていった_

593: 2013/11/03(日) 23:46:41 ID:tgiLVXQQ


ジョナサン達5名は廃ホテルの入り口へと歩いていた。

リサリサ「一箇所に留まっているのは攻めやすいですが…デメリットもありますね」

ダイアー「うむ。だがジョナサンの言った通り我々は乗り越える事が出来る。それにこのメンツだ…こちらだけが不利なわけない」

50年前からの波紋の師範代ストレイツォから波紋を学んだリサリサ!

そのリサリサを支える波紋師範代ロギンズ!

ストレイツォと同じ吸血鬼との氏闘を生き抜いた波紋戦士ダイアー!

祖父は先代の'ジョジョ'を教え導いたウィル・A・ツェペリが孫、シーザー!

そして石仮面を使い圧倒的な強さを誇るディオに敗北を刻み込んだジョセフの孫ジョナサン!

594: 2013/11/03(日) 23:54:36 ID:tgiLVXQQ
ダイアー「これ以上ない人選だ。俺もまだまだ現役だ。波紋の呼吸法に抜かりはない」

シーザー「石仮面によって人生を狂わされた数々の人々の為に…石仮面を作り出したカーズは俺がぶっ頃すッ!」

ロギンズ「シーザー。あまり熱くなりすぎるなよ?そこがお前の欠点だ」

シーザー「分かっています…けれども武者震いが止まらねぇ…奴らを倒せるかと思うと…!」

入り口が見えてきた_

ビュウゥ…

ジョナサン「…風が…?」

595: 2013/11/04(月) 00:02:51 ID:9XqlIBLE
風が吹き出す扉をくぐる。

ジョナサン「…」

全員準備は出来ている。

それぞれ波紋を練っている。

何が起きてもすぐ対応出来るようにだ。

ホテル内部は豪華な内装ではあった。

しかし蜘蛛の巣が其処彼処に張られているせいで今は見る影もない。

ジョナサン(なるほど…太陽の光を拒むには持ってこいの場所だ…)

596: 2013/11/04(月) 00:11:03 ID:9XqlIBLE
シーザー(風が出るであろう吹き抜けはどこにもない…蜘蛛の巣に揺らぎの方向もおかしい。この風は一体…!?)

突如光が5人を包みこむ!

ジョナサン「!?」

光は上階に続く階段から放たれている。

ダイアー「ついに現れたか…」

光の渦に人影が浮かびあがる。

カーズ「待っていたぞ…忌まわしき波紋戦士達よ…」キュアァァァッ

シーザー「カーズ…!!」

597: 2013/11/04(月) 00:23:05 ID:9XqlIBLE
ロギンズ「ハァァッ!」

ロギンズの拳が扉を叩いた!

キーン…

ロギンズ「ふむ…ここの壁は脆いようだな」コオォ…

扉を中心にしてロギンズの波紋が広がっていく!

ビシ…ビシ…

壁の至るところに茨のように波紋の線が走る。

カーズ「なにをしているんだ?お前は…」

ロギンズ「なに大した事じゃない。ちとここは暗すぎるからな。窓を増やそうと思っただけだ」シュウゥゥ…

600: 2013/11/04(月) 22:54:43 ID:9XqlIBLE
波紋の波が引いていきロギンズの身体に戻っていった。

シーザー(ロギンズ師範代?一体何をしたんだ?)

ロギンズ「こんなもんか」トン…

軽く扉を叩くロギンズ。

ピシ…ミシ…

叩いた部分からヒビが走って行きどんどん大きなものになっていく!

ゴワアアアア!

やがて壁が崩れ落ちた!

601: 2013/11/04(月) 23:03:18 ID:9XqlIBLE
カーズ「…ほう」

中々に鮮やかな技だ。

少量の波紋で壁に大きな穴をあけるとはな…

大穴から射し込む光。

光が5人を包み、カーズのいる場の闇は一段と濃くなった。

ロギンズ「メッシーナの第二の仇…とらせてもらうぞッ!」

カーズ「ふん~中々の気迫だ…波紋…呼吸法かぁ~。忌まわしき力だがこのカーズにやり方を教えてはくれないか…?フフフ…」

ロギンズ「抜かせッ!!」ブワアアアア!

ロギンズは波紋を集め身体の四肢を取り巻きカーズのいる場所へと階段を突き進む!

リサリサ「私達もいくわよ!」フォオオオ…

シーザー「はい!」コオォォォ!

ジョナサン「ハァァ!」コオォォォ!

ダイアー「…」ゴアアアア…

602: 2013/11/04(月) 23:09:13 ID:9XqlIBLE
カーズ「ふん…相手をしてやる…」シャガアアア!

腕から出した刃を妖しく動かし階段を駆け上がる5人を迎え討つ!

ロギンズ「ハァァァァ!」ブワアアアア!

ロギンズの波紋を纏った突きがカーズに迫る!

カーズ「甘いなぁ…」フワ…

素早く滑らかな動きで刃がロギンズの腕に迫る!

ダンッ!

刃が腕を斬ろうとした瞬間ロギンズの身体をカーズの真上に舞った!

カーズ「なに!?」

そしてロギンズのいた場所にはシーザー!

腕に輝くシャボンのカッター!

カーズ「な…!」

603: 2013/11/04(月) 23:14:57 ID:9XqlIBLE
シーザー「こいつをどうよけるか!カーズッ!!」ギュポンッ!

カッターがシーザーの手元から離れカーズに向かう!

カーズ「よ、よけられん!」

グシュアッ!

カッターはカーズの腹部に深々と食い込む!

カーズ「GYAAAAA!」

波紋を帯びた刃で身を切り刻まれる!

リサリサ「惨めなものねカーズ」スッ

ダイアー「初めましてだなカーズ。最も直ぐ氏ぬやつに対しては意味の無い挨拶だ」スアッ!

カーズの左にリサリサ!

カーズの右にダイアー!

カーズ「な、何をぉ!?」

605: 2013/11/04(月) 23:20:22 ID:9XqlIBLE
ピシッ!

ビシュゥ!

リサリサの波紋を纏った指でカーズの左脚に触れて波紋を一点集中!

ダイアーの波紋を纏った手刀でカーズの右脚を切断!

カーズ「UGAAAAAA!!!」

両脚が使い物にならなくなり崩れ落ちるカーズ!

ドグア!

しかしそのカーズの顎をジョナサンの拳が捉える!

カーズ「_!!」

ジョナサン「これでどうだ!!」ゴアアアア!

ズドン!

ジョナサンの拳がカーズを上空に打ち上げる!

606: 2013/11/04(月) 23:24:05 ID:9XqlIBLE
飛ばされたカーズを待ち受けるは最初に上に飛んだロギンズ!

ロギンズ「これで最後だ…カーズ!」ブオオオォォン!

ロギンズは四肢に溜めた波紋を右手に一点集中!

向かってくるカーズに向かって振り下ろした!

メシャアッ!!

カーズ「」ブシュウゥゥ!

ロギンズの右手がカーズの頭をカチ割った!

608: 2013/11/04(月) 23:30:24 ID:9XqlIBLE
スタッ

ドサァッ!

降り立つロギンズと文字通り'崩れ落ちる'カーズ。

ロギンズ「…終わったな」

勝利を確信するロギンズ。

横たわるカーズからは波紋傷による煙が吹き上がり溶解していく。

ジョナサン「後は_ワムウだけか_」

シーザー「ちょいとあっけなかったが…仇は取れたよ…父さん」

リサリサ(本来なら自分一人でカタをつけたかっただろうに…どんな方法を使ってもカーズを'倒す'事を選んだようねシーザー…)

ダイアー「…」

カーズの残骸を見つめるダイアー。

ダイアー(何かがおかしい…'決定的な何かが…'!)

611: 2013/11/05(火) 22:58:13 ID:YHspRb3A
ダイアー「皆…ゆっくり集まれ…!」

ザッ…ザッ…

リサリサ「…」

リサリサも何かを感じとったようだ。

シーザー「…どうしたんですか…?」

ダイアー「しっ…声を出さずにゆっくり来るんだ…」

ザッ…ザッ…

612: 2013/11/05(火) 23:03:33 ID:YHspRb3A
集まる5人。

ダイアーの指示により背中合わせの陣形を組む。

各々の背中、つまり氏角をそれぞれがカバーしあう陣形だ。

ザッ…ザッ…

ジョナサン「何故こんな…!?」

ジョナサンもやっと気付いた。

ザッ…ザッ…ザッ…

'足音'が消えない_

最初からこの足音は_自分達のものではなかったのだ_

613: 2013/11/05(火) 23:32:19 ID:YHspRb3A
ジョナサン「…」コオオォ…

波紋を練るジョナサン。

足音が聞こえるのに姿が見えない。

'いる'のに見えないのだ。

ジョナサン「…シーザー。見えるかい?」

シーザー「いや…見えない。念のためにシャボンをばら撒くか…」ブワワワ…

ザッ…

ロギンズ「!音が消えた!?」

リサリサ「警戒して!何処からくるのか見極めるのよ!」

616: 2013/11/05(火) 23:44:40 ID:YHspRb3A
ダンッ…

ジョナサン「_!?」

この音は_

着地した音だ_

何処から_?

'背後だ'

直後ジョナサン、ダイアー、リサリサは凄まじい力で階段下に叩き落とされた!

ロギンズ「リサリサ!ダイアーさん!?」バッ!

シーザー「ジョジョ!!」

617: 2013/11/05(火) 23:56:35 ID:YHspRb3A
荒れ狂う風の暴力!

馬鹿な!

背中合わせの陣形の’真ん中'に…!

氏角をカバーしたと思い安心している空間にあえて飛び込んできた!?

ロギンズ「この暴風…まさか…!」

シーザー「貴様既に…!このスイスにいたのか!!」

シーザー「 ワ ム ウ ッ ! !」

618: 2013/11/06(水) 00:42:39 ID:CmjDs3gQ
シャガガッ!

階段下の地面に光が走る。

ジョナサン「こ、これは!?」

ダイアー「迂闊だった!裏を読んだつもりがそのまた裏をかかれるとは…!?」

ジョナサンは見た!

切り裂かれ落ちていく地面の下から履いでてくる男の姿を!

ダイアー(予想はしていた!奴が'本気'ではないことを!奴が何処かに潜んでいることも!)

リサリサ「カーズッ!?」

カーズ「貴様らの動きを観察させてもらったぞぉ~!?中々良い動きじゃないかァ!?」シュ!

自分達とは対照的に上に上がっていくカーズ。

ジョナサン「このままではシーザーとロギンズ師範代が…!」

628: 2013/11/13(水) 00:08:58 ID:hwJYUqvo
ジョナサン「おおぉ!」バッ!

崩れ落ちる岩を足場にして上階にいるカーズに向かって飛ぶ!

カーズ「貴様は後で頃してやる…今は興味がない」カシュ…

ジョナサン「!」ゾワッ!

反射的に伸ばした腕を引っ込めるジョナサン。

ジョナサン「ぐう…!」

カーズの足が光ったのだ。

いやただ光っただけではない。

何か鋭い物が通ったかのような気がした…

629: 2013/11/13(水) 00:09:36 ID:hwJYUqvo
カーズ「お利口だ…貴様らッ!そいつらを頃した者に我は永遠の力を与えてやろう!!」バシュゥウウ!

カーズが振り上げた腕から眩い光が床下の暗黒を照らす。

「………ォオ」

リサリサ「…ジョジョ。どうやらこれはただの'落とし穴'というわけではないようだわ…!」

ジョナサン「こ、これは!!」

ジョナサンは見た!

カーズから放たれた光が照らし、浮き出された'者'をッ!

「ォォオォォ!!ォォオ!OOOOOGAAAAAA!」

ゾンビの群れか!?

630: 2013/11/13(水) 00:10:53 ID:hwJYUqvo
リサリサとダイアーがいる足場へと舞い戻る。

ジョナサン「これほどの数のゾンビを…!」

ダイアー「いやこれらはゾンビではないな」バシュシュシュ!

指に波紋を集め足場を浅く切り刻むダイアー。

ジョナサン「え…」

ダイアー「これらは吸血鬼だ…。ゾンビ共のエネルギーとは遥かに違う!」

眼下の亡者の宴が近づいてくる。

ダイアー「ジョジョ、リサリサ。俺がこの足場を踏んだら直ぐに動け」

ダイアー「こちらは3人しかいない。しかし奴らは大量にいる。ならば先制攻撃で集中砲火を防ぐしかあるまい」

ダイアー「俺が火蓋を切る!」

ジョナサン「わかりました!」

リサリサ「任せます」

631: 2013/11/13(水) 00:11:27 ID:hwJYUqvo
ダイアー「おぉぉ!」ダァンッ!

落下する足場を思いっきり踏む!

ピシピシィッ!

足場から飛ぶジョナサンとリサリサ!

バカァッ!

落下していく石の足場が粉々に砕け、散弾の様に吸血鬼の群れに降り注ぐ!

「GYAAAAAA!あ、頭があああああ!?」

石に頭を撃ち抜かれその場にうずくまる一匹の吸血鬼。

シュウゥゥ…

「あ…?この煙はなんだ…?」ブクブク…

ドパァンッ!

石場の雨は波紋を帯びていた!

あらかじめダイアーが石場にヒビを作り、そのヒビの隙間に波紋を流し込み包んでいたのだ!

632: 2013/11/13(水) 00:16:30 ID:hwJYUqvo
そしてその波紋石は今!

真下周辺にいた吸血鬼を葬り去った!

ジョナサン「はあぁぁ!伝われ…波紋ッ!」ブオオォォン!

ジョナサンの山吹色の波紋が周囲の床に満ちる!

「へ!こんな光がなんだっていうAAAAAAGYAAA!!」ジュウウゥ!

脚が焼け爛れ朽ちる吸血鬼!

その頭部をジョナサンの拳が吹き飛ばす!

リサリサ「波紋を床に張りつめ吸血鬼の行動を封じ、自分はさらに脚に波紋を集め、地面の波紋と脚の波紋を反発させて凄まじい瞬発力を作り出している…!ここまで短期間で波紋を使いこなせるなんて…」

ダイアー「将来が楽しみな逸材だな…」

633: 2013/11/13(水) 00:17:05 ID:hwJYUqvo
マフラーを巧みに操り吸血鬼を縛りつけるリサリサ!

「こんなもんで俺を止められるわけないだろおがあああああ!?」ブクブクブク!

マフラーに絡め取られた吸血鬼は突然体が膨張し、膨れ上がっていく!

リサリサ「このマフラーは、東南アジアに生息する 昆虫サティポロジア・ビートルのほんのちょっぴりの腸の筋を編んで作ったもの!」グン!

マフラーで包み込んだ吸血鬼を後ろの吸血鬼の群れに投げつける。

リサリサ「波紋伝導力は抜群の…」シュルルル!

マフラーが吸血鬼から離れ、一匹の吸血鬼が宙に舞う。

リサリサ「特別製よ」バチ…

「あぱぁッ!?」

634: 2013/11/13(水) 00:19:29 ID:hwJYUqvo
弾け飛ぶ吸血鬼!

その吸血鬼の血が辺りにぶちまけられ他の吸血鬼を濡らす。

「KUAAAAAAA!?」

その血の雨の隙間をまるで生き物の様な動きで戻ってくるマフラー。

そして何事もなかったかのようにマフラーを首に巻くリサリサをジョナサンは'美しい人だ…'と感じた。

ダイアー「さすがリサリサだ…未だ衰えていないな」

ジョナサン(未だということは…昔からこんなに強い人だったのか!)

635: 2013/11/13(水) 00:25:26 ID:hwJYUqvo
リサリサ「我々が上に行くのにはまだまだ時間がかかるようです…しかし逆に考えれば我々が駆逐に専念していればここの吸血鬼共は上に上がる事は出来ない!」

ジョナサン「わかっています!今はシーザーとロギンズ師範代の負担をなるべく減らすのが第一だと!」

上を見上げるジョナサン。

ジョナサン「…しかし何か'不安'だ…嫌な予感がする…」

'正しい結末'であれば「我ら」が知るようにシーザーはワムウの前に倒れ、その短い人生を終えた。

しかし物事というか…「運命」というものは実は簡単に変わる。

ロギンズ師範代が無事でメッシーナ師範代は氏に、お高く止まった猫は転ばされずに大好物のサーモンを頬張る事が出来た。

636: 2013/11/13(水) 23:19:23 ID:hwJYUqvo
ある者は言う。

「次に何が分かるから何があっても'覚悟'があるから乗り越えられる…。そして'どんな事があっても乗り越えてみせる、克服してみせる'という'覚悟'があるから備えられるものだ」

「私は…いや違うな…'我々は'どちらの'覚悟'を持っているのかな_?」

シーザーという青年がワムウに敗れるのを'覚悟'しているのか

もし相手がワムウではなかったら?という'覚悟'をしているのか

「どちらなんだろうな…ふふふ…」

637: 2013/11/13(水) 23:30:32 ID:hwJYUqvo
上階_

シーザーとロギンズは階段の真ん中で動けずにいた。

前方に謎の透明人間。

恐らくワムウだろう。

そして後方にはカーズ!

挟み撃ちされる形になってしまった…!

吹き飛ばされたジョナサン達を助けようとしたらこのざまだ。

計算してここまで動かしたのか…!

639: 2013/11/14(木) 00:12:11 ID:iu4.CZU6
シーザー「ロギンズ師範代!」

背中合わせで備えるシーザーとロギンズ。

シーザーはカーズを見、ロギンズはワムウを見た!

ロギンズ(彼方も2人…こちらも2人…!俺とシーザーも修行を教え合ったし息は合うとは思うが…)

ロギンズ(こいつらは何万年も生きている奴らだ!当然俺たちなんかより遥かに格上ッ!ならば今この場での最善策は…!)

ロギンズ「シーザー!」

シーザー「はい!」

641: 2013/11/14(木) 00:26:57 ID:iu4.CZU6
足に波紋を溜め一気に階段の上にいるワムウに向かって飛ぶロギンズ!

ロギンズ「俺がこいつの相手をする!お前はカーズをやれぃ!」

シーザー「ロ…ロギンズ師範代!」

ロギンズ(シーザーならやれる!あのカーズという名の男は刃による近接攻撃しかしない!そして奴は今下階にいる!奴の後ろには陽の光が入ってきているしリサリサ達が落とされた穴がある!いざという時には…!)

ロギンズ「そっちは任せたぞ!!」コオオォ!

シーザー「…わかりました!」

カーズと相対するシーザー!

シーザー「好都合だ…!貴様は俺の手で決着を付けてやるッ!」

643: 2013/11/14(木) 21:56:18 ID:iu4.CZU6
ワムウ「理由はどうであれこのワムウに一人で向かってくるとは…」ビュウォア!

風のプロテクターを全開にするワムウ!

ワムウ「問題はどれ程の強さか…!」

宙に飛んだロギンズを真っ直ぐ鋭い眼光で射抜く!

ロギンズは身体を風が包み込んだかのような感覚を味わった!

ロギンズ「中々の眼力だ…!あのカーズにも引けを取らないレベルだ!」ブワアアアア

644: 2013/11/14(木) 22:03:23 ID:iu4.CZU6
ロギンズは懐から丸めた布のようなものを取り出しワムウに投げた!

ワムウ「中になにか入れてあるのか…!?」ビュウア!

ズバァ!

風を集めた手刀で切り裂く!

中には…

なにもない!

ワムウ「…?」

なんだ…?奴は一体何を狙っている…?

645: 2013/11/14(木) 22:27:20 ID:iu4.CZU6
細切れになった布がワムウのプロテクターに巻き込まれていく。

ロギンズはさらに布をワムウに向かって投げつける!

ワムウ「貴様…一体何のつもりだ…!」

ビリィ!

ロギンズ「簡単な事だ…貴様の風のプロテクターを'貴様自身'に解かせようとしているだけだ…!」ブオオァ!
破れ果てた布がまたプロテクターに吸い込まれていく!

細かではあるがワムウの風のプロテクターに布の’色'が見え隠れしてきた。

646: 2013/11/15(金) 00:01:02 ID:7RwmsoSw
ロギンズ「そろそろか…」シュルル!ブワアアアア!

腕に巻きつけていた長いマフラーを解き、波紋を流す。

ワムウ「ふむ…波紋が伝わる速度が違うな…そのマフラーは何か特別な代物とみた…」

ロギンズ「お前の言うとおりだ…このマフラーは100%波紋を伝える事が出来るマフラー…このマフラーで貴様の鎧を壊す!」

ワムウ「やれるものならやってみるがいい…そんな布切れで出来るものならな…」ス…

ワムウ「まあ…いつまでも俺がそれを待っているわけがないがな」ドヒュウ!

648: 2013/11/15(金) 22:29:31 ID:7RwmsoSw
ロギンズに向かって跳躍し、腕をかざすワムウ!

ドヒュルル…

風が巻き起こりロギンズの身体を引っ張る!

ロギンズ「これをどうよけるか!?」バシュウ!

マフラーをワムウに向かって放つ!

当然マフラーはワムウのプロテクターに吸い込まれていき先端から切り刻まれていく。

ワムウ「…!」バッ!

風のプロテクターを解き、下がる。

649: 2013/11/15(金) 22:40:55 ID:7RwmsoSw
バラッ!

プロテクターに巻き込まれていた布切れが宙に舞い、ひらひらと漂う。

バリィ!

ワムウ「…これは!」

マフラーの切れ端が一枚の布切れと接触し波紋が流れた!

ロギンズ「ダメージは与えられなかったが…プロテクターを'解かせられたな…'ワムウ!」ドンッ!

ワムウ「なるほど…布切れも波紋を通しやすい素材で出来ていたのか…あのままプロテクターを纏っていたら負傷していたやもしれぬ…!」

ロギンズ「よく除ける事が出来たな…まさか初めて見るであろうこの技を除けられるとは思わなかったぞ」バッ!

マフラーを投げ捨てるロギンズ!

651: 2013/11/15(金) 23:53:02 ID:7RwmsoSw
ワムウ「まさか鎧を自分で脱ぐ事になるとはな…」ゴオォ…

ワムウの四肢を風が取り巻く。

ワムウ「いいだろう…ッ!」ドヒュウ!

ロギンズの視界から消えるワムウ!

ロギンズ「…な!?」

ワムウ「まずこのワムウに殺される資格はあるッ!!」ガオォン!

突然上から攻撃されるロギンズ。

ロギンズ「ぬう!?」

652: 2013/11/16(土) 00:06:40 ID:I4ssv00M
辛うじて波紋を纏っていた為再起不能には至らなかったが…背中を掠めてロギンズの一歩下の階段に舞い降りた。

ロギンズ「くそ…ッ!?」ゴアッ!

鋭い足蹴りがロギンズの顎に飛ぶ!

バシュシュシュ!

足に纏った風がロギンズの正面を切り刻む!

ワムウ「…なるほど、流石は波紋の師範代といったところか…」

足に纏わせた風がロギンズの身体を切り刻んだように見えるが、皮一枚といった所で届いていない!

ロギンズはこの一瞬で、攻撃が来るであろう部分に波紋を集め、ガードしていたのだ!

653: 2013/11/16(土) 23:01:02 ID:I4ssv00M
しかしそれでも顎を蹴られた衝撃は殺せない。

宙に打ち上げられるロギンズ。

ロギンズ(風を纏い威力と速度を増している…!これが風の流法か…ッ!)

宙で無防備になる身体!

ワムウ「これならどうする…?」ブォワ!

頭についた刃糸を振り回し風のスクリューを生み出す!

654: 2013/11/16(土) 23:13:42 ID:I4ssv00M
真下で起こる風の力を把握する。

ロギンズ(もはや落下は免れん…ならば!この勢いを利用して攻撃を…!)

波紋を手に集める。

ブワワワオゥ!

風の鋭さが増す!

腕を下に落とし落下の力をプラスする!

パンッ!

手を合わせて波紋を集中させる。

655: 2013/11/16(土) 23:27:28 ID:I4ssv00M
風のスクリューに落下するロギンズ!

バヒュウウゥ!

ロギンズの指先がスクリューに巻き込まれていく!

ロギンズ「ぐぬ…!」バチバチバチ!

指から血が吹き出す!

ワムウ「いくら波紋の力といえども我が風の力には一歩届かないようだな…!」グルルル!

バリバリバリ!

傷を負いつつもスクリューを越えてくる腕!

656: 2013/11/16(土) 23:33:40 ID:I4ssv00M
ワムウ「ほう…!」グッ!

腕に力を溜め、ロギンズを狙う!

ロギンズ「せめて一矢報いてくれるッ!!」バチンッ!

合わせた手の平に弾く波紋を集め、右手をワムウに向かって打ち出す!

ワムウ「ぬう!?」ドヒュウ!

予想以上の速さに驚くワムウ!

ロギンズ「どうだァァッ!!」ブワワワ!

657: 2013/11/16(土) 23:41:09 ID:I4ssv00M
ブシュッ!

ワムウ「…!」

右手がワムウの脇腹を掠める!

ロギンズ「ふ…一矢…報いたぞ!」

口から血を吐き出すロギンズ。

その腹にはワムウの蹴りが深々と突き刺さっていた!

ドォz_ン!

後方に吹き飛ばされる。

ロギンズは階段下の穴へと堕ちていった_

658: 2013/11/17(日) 22:23:36 ID:dI43NTQA
下ろした脚を血が伝って滴り落ちる。

ワムウ「危なかった…ッ!あと少し位置が違えばこれくらいの傷では収まらなかっただろう…!」フウゥゥ…

脇腹の傷口に風が集まる。

ワムウ「波紋の師範代…貴様に敬意を表そう…」

ビシビシ…

徐々に波紋による傷みが癒えていく_

659: 2013/11/17(日) 22:33:32 ID:dI43NTQA
バシュウ!

風が散り、残った脇腹には傷が無くなっていた。

ワムウ「…カーズ様が居ない…恐らくこの建物の一階であの小僧と勝負をするおつもりだ…」

階段を登る。

ワムウ「あの小僧もJOJOのように才ある波紋戦士だが…運が無かったとしか言えんな…」カツ…カツ…

ワムウ「カーズ様の心は煮えたぎる溶岩のように恐ろしい…あの小僧は助からんだろう…」

_…

660: 2013/11/17(日) 22:40:31 ID:dI43NTQA
_ホテル内 通路

シーザー「ハァッ!ハァッ!」

シーザーは痛めつけられていた!

この暗い通路の中で奴は俺の動きを完全に見切っている!

それに奴は遊んでいる…!

いつでも俺の首を切り落とす事は出来た筈なのにそうしない。

ジワジワと斬りつけて楽しんでいるのだ!

661: 2013/11/18(月) 02:06:51 ID:Dl0nD5As
バシュウンッ!

シーザー「!?」

頬に傷みが走る。

「フフフフ…どうだ…?捉えられまい…このままじっくりと貴様をいたぶり頃してやろうか…?」

声だけが聞こえる。

シーザー「舐めやがって…!」

迂闊だった。

あの切れ味を前に不利だと感じ、狭い通路におびき出して迎え討つつもりがまさかこんな…

662: 2013/11/18(月) 23:48:53 ID:Dl0nD5As
シーザー「シャボンカッターッ!」

壁に向かって撃つ。

ギャリギャリギャリッ!

シャボンがどんどん壁を切り裂いていく!

シーザー「ハアァァ!」ボゴン!

シーザーの波紋を含んだ拳が壁をぶち抜き光が差し込む。

(壁を壊して光を取り入れるか…賢い選択ではあるがな…)

663: 2013/11/18(月) 23:58:39 ID:Dl0nD5As
(このカーズとサシで戦うにはまだ速すぎたようだなァ!)

迫り来るカーズ!

まだシーザーは背を向けている!

(太陽の光の中にいるから安心しているようだなァ…だがこのカーズがちょっぴりでも陽光に当たる事すら出来ないと思っているその甘い考えが命取りよッ!)ズザザザザ!

664: 2013/11/19(火) 00:03:38 ID:oEVJo4q2
腕から刃を出すカーズ!

(体の至る所からでも刃を出せる我が流法…この刃を陽光が当たる部分に出し、高速で動かす事で光を反射して防ぐ事が出来る!)

バシュシュシュ!

体左半身から突き出でる剣山!

シーザー「…」

(通り過ぎ様に貴様の体を…)

影から…

(削り取るッ!)

陽光へ!

665: 2013/11/19(火) 00:32:24 ID:oEVJo4q2
ピカァッ!

(!)

ジュッ!

カーズの肩を何かが貫いていった!

カーズ「こ、これは…!?」

肩の傷口から煙が出ている。

そして傷みも。

シーザー「この穴は…」

「_!」

シーザー「ただがむしゃらに開けた訳ではない!」

シーザーの周りに何かが滞空しているのをカーズはみた!

666: 2013/11/19(火) 00:43:58 ID:oEVJo4q2
ピシュンッ!ピシュンッ!

カーズ「く!」

堪らず壁と同化して隣の部屋に逃げ込む!

カーズ「一体奴はどうやって…!」

ギャルギャルギャルボゴァッ!

カーズのいる部屋に穴が空いた!

カーズ「チィ!」

シーザー「やっと披露出来るぜ…!俺の最大の武器_」

シーザーの周りが虹色に輝く!

シーザー「シャボンレンズッ!」

to be continue_

【ジョジョ】-ニューヨークのジョナサン-【後編】

引用: -ニューヨークのジョナサン-