1: 2012/07/12(木) 02:33:44.46 ID:BrBEGIrq0
JUM「ああ」

真紅「それを私に言ってどうするつもり」

JUM「どうもしないさ」

真紅「早くトイレに行きなさい」

JUM「お腹がキリキリと痛む。激痛だ」

JUM「……」

JUM「だけど、僕は、トイレに、行かない」

4: 2012/07/12(木) 02:35:45.59 ID:BrBEGIrq0
真紅「……何を言っているの」

JUM「トイレに行かないって言ったんだ」

真紅「どうして」

JUM「どうしてもだ」

真紅「話にならないわね。勝手になさい」

JUM「最初からそのつもうぐうっ!?」ビクンッ!

真紅「!?」

JUM「……ただの波だ。気にするな」

5: 2012/07/12(木) 02:37:21.98 ID:BrBEGIrq0
真紅「波……って」

JUM「人間の便意には波がある」

JUM「今、僕はその波に襲われた」

JUM「……ただ、それだけだ」

真紅「格好をつけていないで、早くトイレに行きなさい」

JUM「僕に命令するなっ!」

真紅「!?」

7: 2012/07/12(木) 02:39:50.88 ID:BrBEGIrq0
JUM「お前達はいつもそうだ!」

JUM「やれだっこしろだの、遊んでたの……!」

JUM「少しは僕の都合を考えたことがあるか!?」

真紅「ジュン……あなた、何を考えているの?」

JUM「トイレに行きたい」ヒクヒク

真紅「……鼻をひくつかせないで頂戴」

8: 2012/07/12(木) 02:43:38.43 ID:BrBEGIrq0
真紅「そうではなく、何故、トイレに行かないのかを聞いているの」

JUM「嫌がらせ、だよ」

真紅「嫌がらせ? トイレに行かない事が、どうして嫌がらせになるのかしら」

JUM「なに、簡単さ」

JUM「――僕がトイレに行かなかったら、困るのはお前達だからさ」

真紅「貴方が一番こまる事になると思うわ」

JUM「確かにな……だけど、それでもんんうっ!?」ビクンビクン!

真紅「!?」

JUM「……お前達も、困らせられる」

9: 2012/07/12(木) 02:46:31.51 ID:BrBEGIrq0
JUM「考えてもみろよ」

JUM「究極の少女、アリスになろうとするドールの契約者が、さ」

JUM「……ウOコをもらすんだぞ」

JUM「真紅、お前はウOコをもらすような人間と契約するドールが――」

JUM「……――アリスになれると思うのか?」

真紅「……!」

10: 2012/07/12(木) 02:48:28.15 ID:BrBEGIrq0
真紅「それは……!」

JUM「くっく、どうだ真紅」

JUM「お前がアリスになれるかどうかは」

さすさす……

JUM「今、僕のお腹にかかっていると言っても過言じゃない」

真紅「ジュン! はやくトイレに行って頂戴!」

JUM「嫌だね」

真紅「ジュン……!」

11: 2012/07/12(木) 02:52:34.03 ID:BrBEGIrq0
ガチャッ!

JUM・真紅「!?」

翠星石「全く! ギャーギャーうるさいですぅ!」

JUM「お……あ、あ……!」ビクンビクン!

真紅「ジュン、しっかりなさい!」

翠星石「ち、ちび人間?」

JUM「……くはぁ、今驚いたのは危なかった」

真紅「波は過ぎたのね! 嗚呼、良かったわ!」

翠星石「……一体、何が起こってるんです?」

12: 2012/07/12(木) 02:55:23.36 ID:BrBEGIrq0
真紅「翠星石! 貴方もジュンにトイレに行くよう言いなさい!」

翠星石「えっ?」

JUM「……ふぅ、落ち着いたか」

翠星石「ちび人間、お腹でも痛いですか?」

JUM「激痛だな。気を抜いたら生まれそうだ」

翠星石「んなっ!? きったねーですね!」

翠星石「ほれほれ! とっととトイレに行くですぅ!」

JUM「はっは、嫌だね」

翠星石「!?」

15: 2012/07/12(木) 02:58:03.89 ID:BrBEGIrq0
翠星石「嫌、って……」

JUM「僕はもう、お前らの言う事は聞かない」

翠星石「そんな事言ってる場合じゃねーですよ!」

翠星石「顔が真っ青になってるですぅ!」

JUM「んほおっ!?」ビクンビクン!

真紅・翠星石「!?」

JUM「……っは、危ない危ない」

JUM「――今のは、危なかった」

真紅・翠星石「……!」

16: 2012/07/12(木) 03:01:49.29 ID:BrBEGIrq0
真紅・翠星石「……」

JUM「ほら、どうした?」

JUM「早くしないと、お前らのマスターはウOコをもらすぞ?」

真紅「翠星石が言っても駄目なのね」

JUM「ああ。そいつにも、散々我儘を言われてきたからな」

翠星石「別に翠星石は我儘なんか言ってねーですぅ!」

JUM「大きい声を出すと――僕のお腹に響くぞ」

翠星石「!?」

17: 2012/07/12(木) 03:04:50.87 ID:BrBEGIrq0
真紅「……ジュン、命令よ。トイレに行きn」

JUM「却下だ」

翠星石「……ジュン、お願いです。トイレにいってくd」

JUM「断る」

真紅・翠星石「……」

JUM「――そうだ、その顔だ」

JUM「――僕は、お前らのその困る顔が見たかっんふうっ!?」ビクンビクンッ!

真紅・翠星石「……!」

20: 2012/07/12(木) 03:08:55.50 ID:BrBEGIrq0
真紅「ジュン、貴方……本気なの?」

JUM「? 何がだ」

翠星石「このままじゃ、本当に……」

JUM「漏らすだろうな、盛大に」

真紅「……お腹が痛い、というのが嘘という可能性もあるわね」ヒソヒソ

翠星石「……かもしれねーですね」

蒼星石「……いや、ジュン君の内股具合は本当に我慢していると思う」

JUM「おい、そこの帽子いつから居た」

21: 2012/07/12(木) 03:14:36.30 ID:BrBEGIrq0
蒼星石「ジュン君が、トイレに行くのを拒んでる所からかな」

JUM「最初からかよ」

真紅「蒼星石! 居たのなら、どうして何も言わなかったの!」

翠星石「そうですぅ! 翠星石は、姉が困っているのを見ているだけの
     白状は妹を育てた覚えはありません!」

蒼星石「こういうのは、マスターとドールの問題だと思ってね」

蒼星石「隠れて楽s――見守っていた、というわけさ」

22: 2012/07/12(木) 03:16:56.28 ID:BrBEGIrq0
蒼星石「さて、ジュン君」

JUM「何だ?」

蒼星石「トイレに行く気はないのかい?」

JUM「ああ、無いな」

蒼星石「……そうか、それなら良いんだ」

真紅「良くないわ、ちっとも良くないわよ」

翠星石「そうですぅ!」

蒼星石「ごめん、つい」

23: 2012/07/12(木) 03:22:16.45 ID:BrBEGIrq0
蒼星石「……しかし、これはどうしたものかな」

真紅「なんとかして、ジュンをトイレに行かせる方法はないかしら?」

翠星石「説得するのは無理そうですぅ……」

「おーっほっほっほ! 困っているようね!」

真紅「気絶させて……」

JUM「んんっ!」ビクンビクン!

翠星石「駄目です。あれは絶対気を失った瞬間出るです」

蒼星石「間違いないね」

金糸雀「……ちょっと! 無視しないで欲しいかしら!」

24: 2012/07/12(木) 03:26:54.50 ID:BrBEGIrq0
金糸雀「本当に減った出番なんだから、そういうの良くないんじゃないかしら!?」

真紅「……うるさいわね、静かにして頂戴」

JUM「うっ……!」ビクンッ!

翠星石「大きい声は、ちび人間のお腹に響くですぅ!」

JUM「ああっ……!」ビクンビクンッ!

蒼星石「翠星石、きみの声の方が大きいよ」

金糸雀「ご、ごめんなさいかしら」

翠星石「す、すってす」

27: 2012/07/12(木) 03:30:37.11 ID:BrBEGIrq0
真紅「それで? 大見得を切ったからには、何か考えがあるんでしょうね」

金糸雀「ふっふっふ! 任せるかしら」

JUM「くっく、そこの……えっと、か……カナブン?」

金糸雀「カナだけど、カナブンじゃないわ!」

JUM「何を考えているか知らないが、無駄だぞ」

JUM「僕は、トイレに行くつもりはn」

金糸雀「無い、のよね?」

金糸雀「――そんなこと、百も承知かしら」

28: 2012/07/12(木) 03:33:59.29 ID:BrBEGIrq0
金糸雀「皆は、何か思い違いをしてるかしら」

金糸雀「問題なのは、あの人間が漏らすことであって……」

金糸雀「――別に、トイレに行かせなくても良い、かしら」

JUM「何っ……?」

真紅「成る程。この部屋から出さなくても――」

翠星石「――漏らさせなければいい、という事ですね?」

蒼星石「あはは、こりゃ楽s……名案だねぇ」

30: 2012/07/12(木) 03:38:35.54 ID:BrBEGIrq0
真紅「ジュン、選びなさい」

翠星石「そうですね、その位の自由は与えてやるですぅ」

JUM「っ……!」

真紅「薔薇の花びらや蔓でお尻をふさがれるか」

翠星石「蒼星石の帽子か金糸雀の傘に出すか」

金糸雀「ちょおっと待つかしら! 後半の二つはおかしいかしら!」

蒼星石「選択肢は四つだよ、ジュンくん」

金糸雀「蒼星石はどうしてノリノリなのかしら!?」

31: 2012/07/12(木) 03:42:42.94 ID:BrBEGIrq0
JUM「まさか……この状況で僕が追い詰められるとはな」

真紅「これが、絆というものよ」

翠星石「観念するです、ちび人間!」

蒼星石「ジュンくんのズボンを下ろす役、僕が引き受けるよ」

金糸雀「カナの傘はないわよね!? ないと言って欲しいかしら!」

「あらあらぁ~? なんだか盛り上がってるみたいねぇ?」

一同「!?」

水銀燈「何をしていr」

JUM「うっ、ぐ、おおお……!」ビクンビクンッ!

水銀燈「えっ、えっ?」

32: 2012/07/12(木) 03:46:10.28 ID:BrBEGIrq0
真紅「! ジュン、こらえるのよ! こらえて頂戴!」

翠星石「こここ、呼吸を整えるです! ひっひっふー! ひっひっふー!」

JUM「ひっ、ひぅ、ひぎぃっ!」ビクンビクンッ!

金糸雀「翠星石! それは出す時の呼吸じゃないかしら!?」

蒼星石「実は、吸う、吸う、吐くじゃなくて、吐く、吐く、吐くが正しいんだよ」

水銀燈「ちょっとぉ! 何よ、この状況は!」

真紅「静かにして頂戴」

水銀燈「……」

33: 2012/07/12(木) 03:50:03.70 ID:BrBEGIrq0
JUM「うっ、く、おお……」ビクンッ!

ドールズ「……!」ゴクリ

JUM「……ふぅ……――命拾いしたな」

水銀燈「何なのよ、真紅。この人間、どうかしたのぉ?」

真紅「水銀燈、ジュンを刺激しないで頂戴」

水銀燈「あらあらぁ? 刺激したらどうなるのかしらねぇ?」

真紅「漏らすわよ」

水銀燈「……」

水銀燈「えっ?」

35: 2012/07/12(木) 03:53:22.37 ID:BrBEGIrq0
水銀燈「漏らすって……えっ?」

真紅「けれど……水銀燈が来てくれて助かったわね」

翠星石「ですねぇ。後始末が楽そうですぅ」

水銀燈「ねえ、漏らすって……何を?」

蒼星石「水銀燈、キミの羽は本当にステキだね」

水銀燈「……何よ、急に。気持ち悪いわねぇ///」

金糸雀「色も黒いから、ふいてもあまり目立たないんじゃないかしら?」

水銀燈「ふく? ふくって何を?」

36: 2012/07/12(木) 03:56:16.98 ID:BrBEGIrq0
真紅「全てが終わったら、飛び立ってくれるものね」

翠星石「水銀燈も、やっぱり姉妹ですぅ!」

蒼星石「絆の力……か」

金糸雀「頼りにしてるかしら!」

水銀燈「……ふん、馬鹿じゃなぁい?」

水銀燈「……でも、まあ」

水銀燈「……悪い気分じゃないわねぇ///」

38: 2012/07/12(木) 04:01:48.52 ID:BrBEGIrq0
真紅「私の薔薇で臭いを抑え」

翠星石「翠星石の蔓でちび人間が暴れないようにして」

蒼星石「僕が鋏でジュンくんのズボンを切って局部を露出させ」

金糸雀「カナが、リラックスできる音楽を奏でるかしら」

翠星石「そうしたら、チビ人間は金糸雀の傘に出して」

金糸雀「えっ?」

蒼星石「水銀燈は終わった後に羽でお尻をふいて帰る」

水銀燈「えっ? おしり?」

真紅「これが――絆の力よ」

JUM「……」

39: 2012/07/12(木) 04:06:26.93 ID:BrBEGIrq0
JUM「本当に、そううまくいくかな?」ビクンッ!

真紅「いくわ、いかせてみせる」

金糸雀「ちょっと待って! おかしい部分があるかしら!」

JUM「はっは、僕のお腹がそれまでもつとでも?」ビクビクッ!

翠星石「ちび人間は、翠星石のマスターですからね!」

蒼星石「僕は庭師だよ? 下の毛だってついでに整えてみせるさ」

水銀燈「おしりをふくって何!? ねえ、ちょっと真紅ぅ!」

42: 2012/07/12(木) 04:10:45.00 ID:BrBEGIrq0
JUM「……」

真紅・翠星石・蒼星石「……」

金糸雀「この沈黙は何かしら!? 駄目よ! カナの傘は使わせないかしら!」

水銀燈「おしりをふくって……まさか、この人間のお尻なのぉ!?」

JUM「……やれやれ」

JUM「――僕の負けだよ」

43: 2012/07/12(木) 04:15:06.91 ID:BrBEGIrq0
真紅「……えっ?」

JUM「トイレに行くよ、おとなしく」

翠星石「ちび人間……?」

JUM「僕だって中学生だ、さすがにもらすのは嫌だからな」

JUM「学校でみんなの視線がつきささって漏らしたことはあった」

JUM「だけど、自ら進んで漏らすなんて真似はしないさ」

ドールズ「……」

蒼星石「さりげなくカミングアウトしたね」

JUM「お前達を困らせるのが目的であって、ウOコを漏らすのが目的じゃn」

JUM「うおっ!? ぬぁはああっ……!」ビクビクビクンッ!

ドールズ「……」

47: 2012/07/12(木) 04:19:53.17 ID:BrBEGIrq0
真紅「……全く、困ったものだわ」

JUM「ひっ、ひうぅ!」ビクビクンッ!

翠星石「こんなんじゃ、一人でトイレも行けなさそうですぅ!」

JUM「あっ、ら、らめぇぇ……!」ビクビクンッ!

蒼星石「今のジュンくん……最高に可愛いよ!」

JUM「あっ、あっ、あっ、あっ」ビクビクンッ!

金糸雀「トイレまで運べば、カナの傘は無事かしら!?」

水銀燈「私の羽も使わなくて済むのよねぇ!?」

48: 2012/07/12(木) 04:25:27.48 ID:BrBEGIrq0
真紅「皆、ジュンをトイレに連れて行くのを手伝って頂戴」

翠星石「真紅言われなくてもやってやるですぅ!」

蒼星石「あはは、漏らすのを見るのは次の機会かな」

金糸雀「悠長に話してる暇はないんじゃないかしら!?」

水銀燈「馬っ鹿じゃない! 何よこの状況、馬っ鹿じゃなぁい!」

JUM「ああっ、あぅ、ひぃ、ひいいっ……!」ビクンビクンッ!

真紅「ドアを開けて、早く運び出しm」

ガチャッ!

一同「!?」


雛苺「ねえねえ、ジュン~! 抱っこして~!」


ドンッ!


JUM「あっ」


おわり

52: 2012/07/12(木) 04:28:35.85 ID:BrBEGIrq0
こんなくだらないもん最後まで読んでくれてありがとう
おやすみ

引用: 真紅「お腹が痛い、ですって?」