1: 2014/04/03(木) 00:57:18.58 ID:aXgTt3Zg0
執務室

Верный(以降、響)「欲求不満だ。何かいい案はないだろうか」

暁「呼び出されて何事かと思ったら・・・」

雷「どうしたの突然?」

電「どういうことなのですか?」

隼鷹「ド直球だねぇ」




Верный「私が臨時の提督だ」

の続き

まさかの続編

平和になり、大半の艦娘が普通の女の子に戻った後のお話



3: 2014/04/03(木) 01:03:20.13 ID:aXgTt3Zg0
雷「ねえ響、明日も学校よ?」

暁「ふあぁ・・・もう日付変わっちゃってるのよぉ?」

電「そうなのです!このままでは授業中寝てしまうのです」

響「・・・そうだな・・・。ごめんよ。私の悩み一つで呼び出して」シュンッ

隼鷹「お子さん達は早く寝なぁ。あたしが悩みを聞いてやるよ?」

響「そうかい?」パァ

雷「・・・私も聞くわ!」

暁「私は家に戻るわねぇー。おやすみー」

電「夜ふかしは美容の大敵なのです。熊野さんが言っていたのです。それでは」

4: 2014/04/03(木) 01:10:22.78 ID:aXgTt3Zg0
隼鷹「いいのかい?響も明日学校だろう?」

響「そうだけど、眠れないんだ。体が火照ってしまって」

雷「えぇ・・・」

隼鷹「まぁでも、提督さんも提督さんだねぇ。なんだってこんないい女ほったらかしてるのかね」

響「私に不満があるのだろうか」

雷「それは無いと思うけど?」

響「しかし、あの人と一緒になって、既に二年が経っているんだ」

隼鷹「もう二年経つのかー。歳はとりたくないもんだねぇ。時間が進むのが早く感じちまう」

響「エOチなことはおろか、私が帰って来たとき以来、キスもなしだ」

雷「わりと深刻ね」

隼鷹「別に焦る必要無いと思うけど」

5: 2014/04/03(木) 01:15:33.72 ID:aXgTt3Zg0
響「しかし、私はまだ処Oだ。それとも処Oだと重いのだろうか・・・」

隼鷹(ただ単に未成年だからだと思う。まだ高校一年だし)

雷「おかしな話ね」

隼鷹「いや、そうじゃないだろ・・・」

響「年齢差がいけないのだろうか」

隼鷹「それもあるだろうけど、深く考えずに、気長に待ってみたらどうだい?」

響「それじゃあダメなんだ!もし、この間にもあの人が他の子と・・・」

隼鷹(いっぱいいっぱいだね。ちょっと可愛そう)

隼鷹「まぁ、嫌だろうね」

響「嫌ではない」

雷「どうして?」

6: 2014/04/03(木) 01:20:57.05 ID:aXgTt3Zg0
響「あの人が私一人に縛りつけて置くのはどうかと思う」

隼鷹「うーん・・・頭抱えちゃうなぁこの問題」

響「嫌なのは、私の知らない間に・・・という事だけ」

隼鷹「そりゃあ知られたくない事だってあるだろうさ」

響「そうかもしれない・・・でも」

雷「でもって・・・」コクリッコクリッ

隼鷹「まぁ、今の状況じゃあたしからは何も言えないよ。とりあえず様子見させてもらうぜ」

響「どうしたらいいだろうか・・・もし、浮気だとしたら」

隼鷹「これだけは言えるぞ。提督さんにそんな度胸も、器もないぜ。だから安心しな」

響「・・・ありがとう。心が少しだけ軽くなったよ」

隼鷹「あたしなんかがお役に立てるならなんでもいいなよ。じゃあ、おやすみー」

雷「スー・・・はっ!お、おやすみ響!」

響「ああ、おやすみ」

ガチャ

パタン

7: 2014/04/03(木) 01:25:49.72 ID:aXgTt3Zg0
響「はぁ・・・心が軽くなるとは言ったが・・・」

響(やっぱり不安だな)ズーン




隼鷹「大丈夫かい?家まで送るぜ」

雷「うー・・・大丈夫よ・・・それにしても、響があそこまで追い込まれてるのは初めて見たわ」

隼鷹「本人は結構本気で心配してるみたいだねぇ」

雷「あの司令官だったら別に、心配いらないと思うわ」

隼鷹「あの二人を見ている限り、また同じような生活が続くだろうさ。お互いが気にし合ってな」

雷「心が通いあっても、不安になるのね」

隼鷹「まぁ、あとは時間が解決してくれると思うぜ」

隼鷹(明日も巫女の仕事か・・・めんどうだなぁ)

雷(学校の勉強追いつかなくて行きたくない)

17: 2014/04/04(金) 20:09:07.30 ID:pjE5x+zi0
翌日、響達の高校にて

雷「ちょっと!そこの男子!服装が乱れてるわよ!」

男子学生A「ふ、風紀委員の雷ちゃん・・・」

雷「ネクタイはきっちり!許さないんだから・・・ほら、これで大丈夫ね!」キュッ

男子学生A「あ、ありがとう・・・///」

雷「次からはちゃんとするのよ?それじゃあね」

男子学生A「わかったよ」

暁「ふぁー・・・ん・・・朝から元気ね雷」

雷「役員の仕事をしっかりしてるだけよ!」

電「あれ・・・響は一緒じゃないのですか?」

雷「私より先に出たはずだけど?」

暁「教室にいるじゃないの?」

電「行ってみればわかるのです」

19: 2014/04/04(金) 20:17:56.85 ID:pjE5x+zi0
暁「そう言えば、昨日は何時までやってたのよ」

雷「今の状況じゃ判断できないって事で、隼鷹と解散した」

電「でも、このままほっといてもいいのでしょうか」

雷「そうねぇ・・・今の響、ちょっと無理してる気がする」

暁「んー?いつもと変わらない気がするけど」

雷「ほっといたらあの子、一人で潰れちゃうわ」

電「そうなのです。でも、司令官の話も聞かないと何もわからないのです」

雷「今日の帰り、三人で司令官の家に突撃しましょう」

暁「響には?」

雷「内緒ね」

20: 2014/04/04(金) 20:26:49.78 ID:pjE5x+zi0
とある神社

隼鷹「あー、めんどうだねぇ。飛鷹に手伝ってと言われてやってるけど」

飛鷹「お正月過ぎれば、暇だからね」サッサッ

隼鷹「毎日庭の掃除ばかりじゃあ飽きちまうよ」

飛鷹「私は正月の時だけ手伝ってって言ったんだけなんだけど」

隼鷹「神主さんがあたしのこと気に入ったらしくてさー」

飛鷹「みたいね」

隼鷹「なんか面白い職場無いかね」

飛鷹「あなたならどこでもやっていけると思うわよ」

隼鷹「お褒め頂いて光栄ですぜ」

飛鷹「ん、やめちゃえば?どうせ神主の色眼鏡にかなってここ居るみたいだし」

隼鷹「そうだな。あ、そう言えば、鳳翔さんの所従業員募集してたっけか。行ってくるわ」

飛鷹「え?いきなり過ぎない?」

隼鷹「あたし、あの神主嫌いだし。後よろしく」

飛鷹「ちょっ隼鷹!待ちなさいよ!」

21: 2014/04/04(金) 20:51:59.38 ID:pjE5x+zi0
お昼

雷「響、一緒にお昼食べよう?」

響「ごめんよ。用事があるんだ。三人で食べて」

雷「あ・・・そうなの・・・」シュン

響「ああ、ごめんよ。それじゃ」

雷「仕方ないわね・・・暁達の教室に行ってるわよ」



暁の教室

暁「そう・・・確かに限界みたいね」

雷「今日一日、机に突っ伏して寝てたのよ・・・」

電「響の元気が無いと電達も元気が出ないのです・・・」

雷「あの時みたいね」

暁「今は別の問題よ。響は側に居るじゃない」

雷「そうだけど・・・」

女子生徒A「ねぇ・・・あれ、木曾先輩じゃない?」

女子生徒B「え!?あの木曾先輩・・・!?なんで一年の教室に・・・?」

木曾「どうした。三人とも」

雷「あら、久しぶりね木曾」

木曾「響の様子がおかしかったのでな。ちょっと様子を見に来た」

22: 2014/04/04(金) 21:07:42.52 ID:pjE5x+zi0
木曾「一緒に昼飯、構わないか?」

雷「ええ、一緒に食べましょう」

女子生徒C「あ、あの木曾先輩!私の机どうぞっ!」

木曾「ああ、ありがとう」ニコッ

女子生徒C「い、いえ・・・」

木曾「さて、食べるか」パカッ

雷「あら、ハートのお弁当。可愛いわね」

木曾「・・・弁当間違えた・・・」ボソッ

暁「え?木曾が作ったの?」

木曾「いや、いやいや、違うぞ」

電「恋人さんに作ったのですか!?」

木曾「ば、ち、違うぞ!これは・・・///」モジモジ

雷「そうなのね!?」

木曾「違うって言ってんだろ!」

暁雷電「うふふ」ニヤニヤ

木曾「くっそ・・・こんな時に・・・間違えるとか・・・」


23: 2014/04/04(金) 21:28:52.45 ID:pjE5x+zi0
木曾「そ、そんなことより、なんで響の様子がおかしいんだ?」

雷「司令官絡み」

木曾「またか・・・あいつが様子おかしい時はいつも提督絡みだな」

暁「とりあえず今日は司令官のアパートに突撃する予定よ」

木曾「そうか・・・では、俺も響のことは注視しよう。生徒会の中で見るのは俺が一番だろ」

雷「生徒会長さすがね」

木曾「好きでなったわけじゃない。生徒会に誘われてやってたらなってただけだ」

暁(あの姉四人じゃ真面目になっちゃうわよねー)

木曾「響を副会長にしたのはも、少しでも提督のことを考える暇を与えないようにと思ったんだがな」

雷「響が副会長になった裏にそんな事情が・・・!」

電「ありがとうございますなのです」

木曾「あいつには、鎮守府に居た時には無理ばかりさせたからな」

雷「そうね・・・さぁ!話してばっかり居ないで、早く食べちゃいましょ」

暁「そうね!」

木曾「早く証拠隠滅しよう」

24: 2014/04/04(金) 21:41:57.07 ID:pjE5x+zi0
夕方

居酒屋 鳳翔

ガラララ

鳳翔「あらお客さん。まだ準備中ですよ?」

提督「少し、頼む」

鳳翔「提督さんでしたか」

千歳「仕事帰りですか?」コトッ

提督「ああ、ありがとう」

鳳翔「お酒、いつものですか?」

提督「頼むよ」

鳳翔「おつまみは?」

提督「構わん。準備を続けてくれ」

鳳翔「では、たくあんでも切って上げますね」

提督「ありがとう。それにしても、よくこの店二人で出来るな」

鳳翔「今は二人ではないですよ。いつの間にかサラリーマンさん達の方に人気になってしまったみたいで・・・」

千歳「忙しくなったんで求人出したんですよ。今は二人ほどきましたけど」

提督「そうか」

鳳翔「あと一人欲しいところですけどね」

25: 2014/04/04(金) 21:51:54.73 ID:pjE5x+zi0
鳳翔「・・・何かお悩みでも?」コトッ

提督「ああ、ちょっとな・・・」カリッ

鳳翔「・・・響ちゃん絡みですか?」

提督「・・・」ポリポリ

千歳「あら、図星ですね」

提督「最近・・・響がすごく誘ってくるんだ・・・」

鳳翔「え?」

提督「その・・・エOチなことに持ち込もうとするんだ」

千歳「あらあら」

提督「俺はもう限界だ。最近はあまり響に会わないようにしてるんだ」

提督「そうじゃないと、俺、響のことを襲ってしまいそうで」

鳳翔「はぁ」

提督「助けてくれ」

鳳翔「自制心を鍛えたらどうでしょう」シレッ

提督「あれ、なんか冷たい。心なしか冷たい目」

26: 2014/04/04(金) 22:04:22.84 ID:pjE5x+zi0
鳳翔「提督、響ちゃんの気持ち、考えてあげてください」

提督「だけど・・・」

鳳翔「響ちゃんの事、好きなんでしょう?」

提督「好きだぞ。しかし、相手は高校生だ」

鳳翔「それはそうかもしれませんが」

提督「響は高校生だ。この高校生活の間に、俺以外に好きな奴が出来るかもしれないだろ」

提督「そんな大事な時期に、俺の欲望に任せて響を汚すわけにはいけないだろ」

鳳翔「・・・提督には提督の考えもあるのですね」

千歳「そんな深く考えるほどですかね」

提督「当たり前だろ!お前、年頃の女の子が、工口オヤジの毒牙にかかるんだぞ!?」

鳳翔(恋人と言うより、父親になってますね・・・)

鳳翔(そう言えば、響が世間体のためにと、養子縁組したんでしたっけ・・・)

提督「だが、響が他の男と・・・俺は一体どうしたら!」

千歳「開店前なんですから、暴れないでくださいね」

ガララララ

鳳翔「今度は誰ですか?」

31: 2014/04/05(土) 02:14:37.66 ID:mh7cU9TF0
鈴谷「どもどもー!鈴谷、ただいま出勤でーす」

鳳翔「あら、今日は早いわね」

鈴谷「まぁねー。お、提督じゃん。チーッス」

提督「おう。ここで働いてんの?」

鈴谷「大学行きながら稼ぐにはここが一番だからねー。仕事だけだしー」

提督「こんな頑張り屋な奴だったか?」

鈴谷「ひどいなぁ。熊野みたいなお嬢様じゃないから自分で稼いで自分で大学のお金払わなきゃね」

提督「頑張るのはいいことだが、無理はすんなよー」

鈴谷「鈴谷は褒められて伸びるタイプなんです。もっと褒めて!撫でてもいいよ!?」

提督「よしよし・・・」ナデナデ

鈴谷「えへへー」

鳳翔「鈴谷さん、提督に褒めて頂いてるのもいいですけど、準備の方手伝って貰えませんか?」

鈴谷「了解ー!」

32: 2014/04/05(土) 02:20:37.12 ID:mh7cU9TF0
ガララ


摩耶「チーッス・・・」

鳳翔「今日は摩耶さんも早いわね」

摩耶「鈴谷もう来てんの?」

鈴谷「やっほー摩耶っちー」フリフリ

摩耶「うお、早いな」

提督「摩耶もここで?」

摩耶「げぇ・・・提督じゃん。何やってんの?」

提督「げぇとはなんだげぇとは」

摩耶「なんか前みたいに暗い顔してんだもん」

提督「鳳翔に悩み相談しに来てたんだよ」

摩耶「あの提督が!?」

提督「なんだその反応。失礼だぞ」

千歳「そうよ摩耶。いくら提督でも悩みの一つや二つあるわよ」

提督「千歳も十分失礼だぞ?」

33: 2014/04/05(土) 02:27:48.18 ID:mh7cU9TF0
提督「それより、鈴谷はまだしも、摩耶に接客や料理なんて出来るのか?」

摩耶「なっ!馬鹿にすんなよ!」

鳳翔「鈴谷さんも摩耶さんもサラリーマンさん達に人気ですよ」

提督「へぇ、意外」

鳳翔「摩耶さんは主に、つれない態度が自分の娘みたいで良いって言ってましたけど」

提督「はは、確かにそうかもな」

鈴谷「なんだかんだで鳳翔さんが一番人気じゃん!本当のお母さんみたいだって皆言ってるよ?」

鳳翔「も、もう!提督の前でなんてことを・・・!」

提督「確かにな。疲れた男達を癒すには鳳翔が一番かもな」

千歳「家族みたいに接せる居酒屋になってますよ」

提督「にこやかに料理をする妻に素直な娘とつれない娘か。男からしたら理想系だな」

鈴谷「それより提督。響ちゃんとはどうなってんの?」

提督「聞かないでくれ・・・」

鳳翔「鈴谷さん、実はね・・・」

36: 2014/04/05(土) 20:47:49.84 ID:mh7cU9TF0
鈴谷「吹っ切れちゃえばいいのに」

提督「一刀両断してくれたな!?」

鈴谷「提督は女の心がわかってないなぁ」

提督「しかしだな」

鈴谷「摩耶っちもそう思うっしょ?」

摩耶「あたしに振らないでくんね?恋愛とかよくわかんねぇから」

鈴谷「あれ、でもこの間、彼氏できたって言ってなかったけ?」

摩耶「はぁ!?言ってねぇよ!」

鈴谷「でもこの間電話でさぁ、照れながら好きって言ってなかったっけ?」

摩耶「バッカ!あれはちげぇよ!!」

提督「なんだ摩耶!お前まで彼氏できたのか!?」

摩耶「だからちげぇっつってんだろ!!」

37: 2014/04/05(土) 20:56:23.75 ID:mh7cU9TF0
提督「お前は男に騙され易そうだからな。情に流されたりとか」

摩耶「だーかーら!あーもうわかったよ!あの電話は酔っ払った高尾姉ちゃんだよ!」

提督「ああ、そう言えばあいつ、酒癖悪かったな」

摩耶「夜中になると電話かかってきていつもだよ・・・ったく・・・」

鈴谷(・・・鈴谷が摩耶っちの電話から聞こえた声は明らかに男の人だったけどなぁ)

鈴谷「なんだーつまんないの」

摩耶「いちいち騒ぐなよ・・・そろそろ開店だろ」

鈴谷「そだねー」

提督「む・・・そろそろか。それじゃあ俺もそろそろ・・・」スッ

鳳翔「お金はいいですよ。それより鈴谷さんと摩耶さんの仕事ぶり見なくていいんですか?」

提督「どんな感じか見たいけど・・・まぁ、この店繁盛してるみたいだから、見る必要ないな」

鳳翔「そうですか・・・ふふ、相変わらずですね。すぐ可愛い子の事信じちゃうんですから」

提督「ほっとけ。それじゃあな」

鳳翔「はい。またのご来店お待ちしております」

ガラララ

38: 2014/04/05(土) 21:01:00.07 ID:mh7cU9TF0
隼鷹「ありゃ?提督じゃん。なにやってんの?」

提督「隼鷹こそ何しに来た?」

鳳翔「あらあら、隼鷹さん。今日もいらしたんですか?」

隼鷹「おっす鳳翔さん。今日は飲みに来たわけじゃないんだなぁ」

提督「お前・・・毎日飲みに来てんのか」

隼鷹「そうなんだけどさ」

鳳翔「お酒飲みに来たんじゃないなら今日は何をしに?」

隼鷹「ここで働かしてくんない?面接とか面倒だし、知り合いの場所だったら気楽そうだし」

提督「お前なぁ・・・いくら仲がいいからって・・・」

鳳翔「いいですよ」

隼鷹「よっしゃ!」

提督「えぇ・・・」

鳳翔「今日から入れますか?」

隼鷹「ばっちりよ」

鳳翔「なら、着替えてくださいね」

提督「まぁ・・・なんだ。俺は帰るぞ」

隼鷹「あ、そうだ提督さんよ」

提督「ん?なんだ?」

39: 2014/04/05(土) 21:06:24.96 ID:mh7cU9TF0
隼鷹「響ちゃんの事、もう少し気にかけてやんなよ。そろそろあの子、限界だよ」

提督「俺だって限界だっつーの・・・」

隼鷹「あの子の事、一番理解してやれんのは提督しか居ないわけだし」

隼鷹「それに、我慢なんて必要無いだろ?どうせ、大事にするんだから」

提督「だから。あいつだって高校で好きな奴が出来るかもしれないだろ?」

隼鷹「提督の本音は違うだろ?本当は自分の一人のものにしたいんだろ」

提督「・・・それは」

隼鷹「だったら」

提督「お前に俺の何がわかる?」

隼鷹「・・・自分の意志に従うんだね。後悔しないように」

提督「・・・はぁ、ご忠告ありがとさん」

40: 2014/04/05(土) 21:12:47.57 ID:mh7cU9TF0
鳳翔「・・・あれで、良かったんですか?」

隼鷹「いいんだよ。あれで」

千歳「あれじゃ、隼鷹一人が悪者見たいよ?」

隼鷹「それでいいよ。誰かを笑顔に出来るんならね。悪役にでも何にでもなってやるさ」

隼鷹「それに、あの二人は、追い込まれれば追い込まれるほど、愛し合うだろうしね」

摩耶「なんだ?新入りか?」

鈴谷「あれー?隼鷹さんもここで働くの?」

隼鷹「おう!ご指導の程、お願いするぜ先輩方!」

鈴谷「先輩・・・にしし!この鈴谷にお任せー!」

摩耶「し、仕方ねぇな・・・あたしは厳しいからな?」

鈴谷「顔がにやけてますよぉ?」プニプニ

摩耶「頬をつつくんじゃねぇ!!」

鳳翔「・・・少し、不安ですね。提督は、本当に辛い時にしか相談してこないから・・・」

千歳「私達にはこれ以上、力になれないのかもしれないわね」

41: 2014/04/05(土) 21:25:05.49 ID:mh7cU9TF0
提督のアパート前

雷「寒い・・・今何時?」ブルルッ

暁「六時よ・・・なんたってこんな無計画なのよあんたわ・・・」

雷「仕方ないでしょ!この時間には帰ってきてると思ったんだもん・・・」

電「ホッカイロ、買ってきたのです!」

雷「ありがとう電!」

電「どういたしましてなのです」

暁「うーさぶい・・・くしゅん!」

雷「だ、大丈夫?う、上着貸す!?」

暁「いいわよ。別に、あんたが風邪引くでしょ?」

雷「だって・・・」オロオロ

暁「別に良いって」

電「じゃあ、こうすればいいのです」ギュッ

暁「うわっ!」

雷「そうね!それなら皆が暖かいわね」ギュッ

暁「ちょっ」

電「暁の体、あったかいのです」

雷「本当ね。眠くなって来た・・・」

暁「まだ二月よ!?寝たら危ないわ!」

42: 2014/04/05(土) 21:32:54.66 ID:mh7cU9TF0
暁「・・・」

暁(二人の胸が当たってムカつく・・・)Aカップ

提督「あれ、三人で何やってるんだ?」

雷「司令官!遅いじゃない!何やってたのよ!!」

提督「えっ!?わ、悪い!!」

提督(なんで謝ってんだろう俺)

電「と、とにかく中に入れて欲しいのですぅ・・・」ブルブル

提督(なんとなく卑猥)

提督「ああ、わかったよ・・・でもどうしてこんなとこで?」ガチャッ

暁「司令官に話があるからに決まってるじゃない!」

提督「いや、にしたって・・・俺の部屋の前で待つ必要ないだろ・・・近くにファミレスあるんだし」

暁雷電「あっ」

提督(あーもうバカトリオ)ニコニコ

43: 2014/04/05(土) 21:44:32.75 ID:mh7cU9TF0
ピッ

雷「はー・・・こたつヌクヌク・・・」ウトウト

暁「やっぱり冬はこたつよね!」

ジーーーーーー

電「人が幸せになれる発明の一つなのです・・・」ウトウト

提督「今、温かい飲み物用意するから待ってろ。それと、親御さん達には連絡してあるのか?」

暁雷電「・・・」

ボウッ

ゴォォォォ

暁雷電「・・・もしもし(なのです)」

提督「・・・はぁ」アキレ

数分後

提督「ほら」コトコトッ

暁「叱られたわ」フーッ

雷「私も」フーッ

電「ゆっくりしてきなさいと言われたのです・・・」フーッ

提督「あんまり心配させてやるなよ?」

暁「親とか居なかったからなれないのよ・・・」コクッ

雷「私も」コクッ

電「・・・ココア美味しいのです」

提督(こいつら何しにきたんだ?)

50: 2014/04/06(日) 21:20:26.77 ID:0rPUfJzH0
雷「ねぇ、司令官」

提督「厳密に言えば俺はもうお前らの司令官ではないのだが」

暁「細かいこと気にしてたらハゲるわよ」

雷「最近、響が元気ないの」

提督「・・・」

電「その、司令官さんは、響の事が嫌いになってしまったのでしょうか・・・?」

提督「嫌いになるはずなんてないだろう」

雷「そうよね!だけど、響が最近司令官が相手をしてくれないって」

提督「相手には出来てないが」

暁「司令官って、女心わからないわよね。響の気持ち、理解してるはずなのに」

提督「・・・なんだ。そういう事か。今、俺は響とは会いたくないんだ」

雷「なっ・・・どういう意味よ!」バンッ

提督「やめろ。テーブルが壊れる」

51: 2014/04/06(日) 21:29:09.82 ID:0rPUfJzH0
暁「ちょっと無責任なんじゃないの?」

電「やっぱり司令官さんは響のこと・・・もう好きじゃないのです・・・」

提督「好きだぞ。今でも、愛している」

雷「だったらなんで!響の気持ちを受けっ取ろうとしないわけ!?両想いなのに!」

提督「・・・それでも、響の人生の枷になること許されないだろ」

雷「このわからずや!」

提督「わかってないのはどっちだ!!俺のことをわかってもいないのに好き勝手言うな!!」

暁雷電「っ!」ビクッ

提督「俺は極力、響には会うつもりはない!!」

シーン・・・

ドサッ

雷「・・・何か落ちる音聞こえなかった?」

電「玄関の方から聞こえた気がするのです・・・」

提督「・・・はぁ・・・それ、飲み終わったら、帰ってもらうぞ」

暁「・・・納得いかないわ・・・」

提督「もう遅い。飲み終わったら送ってやるから、今日はもう帰れ」

提督「俺は玄関の様子を見てくる」

52: 2014/04/06(日) 21:34:56.47 ID:0rPUfJzH0
ガチャ

提督「・・・コンビニの袋・・・?」ガサッ

提督「・・・最悪だ・・・」

雷「・・・あの、司令官・・・」

提督「なんだ?」

雷「ごめんなさい・・・」

提督「・・・いや、俺も怒鳴って悪かった。少しイライラしてたようだ」

雷「それは大丈夫・・・悪いのは嫌なこと聞いた私達だし・・・」

雷「それより、さっきの音、なんだったの?」

提督「・・・さっきの俺の言葉、一番聞かれたくない奴に聞かれたみたいだ」

雷「え・・・」

提督「このコンビニの袋の中身、いつもあいつが買って来るものばかりだ・・・」

提督「あいつの好きなアイスと、俺の好物のコンビニプリン」

53: 2014/04/06(日) 21:38:54.51 ID:0rPUfJzH0
鎮守府

執務室

響「・・・」

陸奥「・・・響?机に突っ伏して、どうしたの?」

響「いや、なんでもないさ」

陸奥「そう?でも、涙声よ」

響「気のせいだ・・・それより、いつもありがとう。私が学校へ言ってる間、提督業をしてくれて」

陸奥「別にかまわないわよ。どうせ暇だし、そこそこ楽しいもの」

陸奥「それに、響が立ててるスケジュール通りにやってるだけだから」

響「助かってるよ」

陸奥「それより、無茶ばかりしないでよ?倒れられたら困るわよ?」

響「大丈夫さ。そこまで無茶はしていない」

長門「今戻った」

響「おかえり長門」

陸奥「あらおかえり。お風呂、沸いてるわよ。出てきたらすぐにご飯にするわね」

長門「ああ、助かる」

54: 2014/04/06(日) 21:44:23.63 ID:0rPUfJzH0
陸奥「・・・響も長門も働き者よね」

響「そんなことはないさ。長門は働き者だけど」

陸奥「最近、夜中の3時ぐらいまで書類まとめたりしてる人が働き者じゃないというのかしら」

響「・・・知ってたのか」

陸奥「当たり前じゃない。長門だって知ってるわよ。何も言わないけど」

響「無茶出来るのは今のうちさ。学生やってる今のうちだけさ」

陸奥「まだ高1なのに達観し過ぎ。もっと年相応に振舞って見たら?誰も文句は言わないわよ」

響「そういうわけにもいかないよ。上に立つものとして、相応の振る舞いが必要だろう」

陸奥「いつか倒れるわよ」

響「その時はその時さ」

陸奥「体調管理も、上に立つものの義務だと思うけれど」

響「言い返せないな」

55: 2014/04/06(日) 21:58:58.58 ID:0rPUfJzH0
陸奥「それじゃ、私は長門のごはん作らなきゃいけないから」

響「ああ」

パタン

響「・・・」

ゾウガメ(以降、松郎)「」モサモサ

響「ああ、ごめんよ、松郎。餌の時間だったね。だから私の髪の毛を咀嚼するのはやめてくれ」

松郎「」ハクサイバリバリ

響「君は、私以外に懐くことはないのかい?」

松郎「」ハクサイムシャムシャ

響「・・・今日から、あの人には極力接しないようにすることを決めたよ」

響「あの人が、会いたくないと言っていた。だから・・・」ウルッ

響「でも・・・寂しいよ・・・」グスッ



陸奥「・・・どう思う?」

長門「・・・人の恋愛に首を突っ込む程、私は愚かではない」

陸奥「泣きそうな顔で何言ってんのよ」

長門「・・・なんとかはしてやりたいが・・・」

陸奥「まぁ、あの子が助けを求めてきたら、そのときは協力してあげましょう」

長門「ああ、そうだな」

56: 2014/04/06(日) 22:07:28.72 ID:0rPUfJzH0
数日後

雷「・・・結局、進展無いみたいね」

暁「うーん・・・響も司令官も、お互い距離を取ってる見たいよ」

電「悲しいのです・・・」

響「皆、おはよう・・・」グッタリ

雷「おはよう響・・・って、大丈夫?顔色悪いわよ?」

響「ああ、大丈夫だ・・・少し疲れているだけだ」

雷「そんなんじゃダメよ!ほら、一旦保健室行きましょう?ね?」

響「いや、大丈夫だ。教室に行こう。そろそろ朝のHRが始まる」

電「・・・絶対無理してるのです・・・」

暁「ねぇ、無理にでも保健室に連れて行ったほうがいいんじゃない?」

雷「そ、そうよね。響ったら!」ギュッ

響「やめてくれ」パシッ

雷「え・・・」ヒリヒリ

響「・・・すまない。本当に少し疲れているだけだ。大丈夫だから・・・」ヨロッ

暁「響」

響「なんだい?」

57: 2014/04/06(日) 22:19:33.54 ID:0rPUfJzH0
暁「私達ってそんなに頼りない?」

響「えっ」

暁「響は全部一人で抱えようとしてるわよね」

暁「司令官に頼れないなら、私達に頼って欲しいんだけど」

暁「いつまでも一人で乗り越えようとするのはやめて」

暁「前みたいに、遠くに居るわけじゃないのに」

響「・・・いや・・・」

暁「ねぇ響、この暁はあんた達三人のお姉ちゃんなの」

暁「一番頼りなくて、一番子供っぽいかもしれない、響の方がお姉ちゃんと言われてもおかしくないと思う」

暁「だから、今まで子供扱いされるのも嫌だったけど、それに甘えてた。それは認める」

暁「でも、それに甘えて、響や、雷電が元気なくすのを見てるだけは嫌なの。だから・・・たまにはお姉ちゃんに相談して欲しい」

雷「たまにはお姉ちゃんみたいなこというのね」

暁「お姉ちゃんだって!!」

響「・・・ありが・・・」フラッ

電「・・・響!」バッ

雷「暁のせいで!!」

暁「私のせい!?」

63: 2014/04/07(月) 19:21:56.86 ID:T1bcJb+70
保健室

保健医「過労と寝不足、さらに免疫が低下して風邪になってしまったみたいだね」

電「響は大丈夫なのでしょうか・・・」

保健医「命に別状は無いから大丈夫だとは思う。二、三日休んで、不安なら病院は行っておくべきだね」

雷「ありがとうございます先生」

保健医「それじゃあ、私は用事があるから出かけてくるよ」

暁「わかりました」

パタン

電「・・・」

雷「全く、暁が余計なこと言うから」タメイキ

暁「私悪いことしてないわよね?ねぇ!?」

電「あ、雷と暁は教室に戻っていて欲しいのです」

雷「いいわよ。私も付き合うわ」

暁「電一人に任せるわけにはいかないわ」

電「二人はちゃんと授業に出なきゃテスト危ないのです」

暁雷「うっ・・・」

電「保健委員の電に任せるのです!」

暁「むう・・・わかったわ。でも、何か用事があったら呼ぶのよ?」

雷「すぐに駆け付けるから」

電「了解なのです」

64: 2014/04/07(月) 19:31:38.46 ID:T1bcJb+70
電「・・・響」ナデナデ

響「・・・」スヤスヤ

電「どうしてこうなるまで無茶したのですか・・・」

電「暁の言う通り、電達を少しでも頼って欲しかったのです」

響「・・・」

電「汗がすごいのです。今濡れタオル持ってきて拭いてあげないと・・・」スクッ

グイッ

電「・・・?」

響「・・・」ギュッ

電「響・・・」

電(電が支えた時に、無意識に裾を掴んだままなのですね)

電「ずっと側に居たから、気付かなかったのです・・・」ウルッ

電(気づかなくてごめんなさいなのです響。さりげなく、電達に助けを求めていたのです・・・)グスッ

65: 2014/04/07(月) 19:39:54.52 ID:T1bcJb+70
昼休み

雷「早くしなさいバカツキ!」

暁「バカツキとは何よバカツキとは!!」

雷「あーもう!早く保健室行くわよ!!」

暁「しょうがないでしょ!!課題忘れてたんだから!」

雷「手伝ってあげたんだから言うこと聞きなさいよ!」

暁「わかったわよ!」

ピタッ

ガラッ

雷「失礼しまーす・・・」シズシズ

暁「しまーす・・・」

響「廊下を走ったらダメじゃないか?風紀委員」

雷「目を覚ましたのね!?よかったぁ・・・」

響「すまない。心配かけた」

暁「本当よ!無茶ばっかりして・・・」

響「電が寝て居る。少し静かにしてくれ」

電「」スヤスヤ

雷「あら・・・目の周り真っ赤よ?」

響「えっ」

雷「いや、電のほう」

響「なんだ・・・」ホッ

66: 2014/04/07(月) 19:46:49.79 ID:T1bcJb+70
ガラッ

長門「大丈夫か響!?」

響「長門?仕事は?」

長門「昼休憩の時間に親方に事情を話して抜け出してきた」

長門「そしてら今日は帰って良いって言われてな。戻るとは言ったんだが」

長門「帰らなきゃ金を出さないと言われた」

響「いい上司だね」

雷「長門、寒くないの?Tシャツ一枚で」

長門「仕事中は暑いからな・・・」

暁「日雇いで土木だっけ?」

長門「そうだが・・・それより響だ」

響「大丈夫だよ。二、三日は休んだほうが良いって言われたけど」

長門「陸奥が手を離せない状況らしくてな・・・私が迎えにきたんだ。一応、帰りに病院に行ってだな・・・」アタフタ

響「病院は良いんじゃないか?」

長門「たまには私達を頼れ!」

響「・・・わかったよ」

67: 2014/04/07(月) 20:04:52.74 ID:T1bcJb+70
響「すまなかったな。心配かけて」

雷「放課後、お見舞いに行くわ」

電「気をつけるのですよ?」

暁「無茶はするんじゃないわよ!?」

長門「私がさせないから安心しろ」

響「私は早退する。木曾にも伝えておいてくれ。それじゃ」



帰り道

響「あの・・・長門?」

長門「なんだ?」

響「自分で歩けるんだけど・・・」

長門「無理はさせないと言ったはずだが?」

響「しかし」

長門「たまには甘えろ」

響「何も言い返せない」

68: 2014/04/07(月) 20:16:00.69 ID:T1bcJb+70
鎮守府

長門「大事じゃなくて良かったな」

響「だから大丈夫だって・・・」

長門「陸奥、居るか?」

陸奥「長門!?帰ってきたの!!よかった!響は大丈夫!?」

響「すごい慌て様だね・・・大丈夫だよ。と言うかその顔の傷はどうしたんだい?」

陸奥「どうしたもこうしたも無いわよ!」

響「ん?」

陸奥「松郎が朝から動かないと思ったら一松と慶蔵が喧嘩して!四郎は松郎の側でずっと寄り添ってるし!」

一松(メインクーン)「マーーーーーーオ!!」

慶蔵(柴犬)「キャンキャン!!!」

四郎(ゴールデンレトリバー)「クゥーンクゥーン・・・」スリスリ

松郎「」

陸奥「心配で目も離せなかったわよ!!」

長門「どうしたんだ突然・・・昨日まであんなに仲良かったじゃないか・・・」

響「・・・松郎」

69: 2014/04/07(月) 20:24:10.03 ID:T1bcJb+70
松郎「」ムクッ

陸奥「えっ」

松郎「」ノシノシ

響「心配、かけたね」ナデナデ

一松「ニャウ・・・ニャウ・・・」ペロペロ

慶蔵「ワフ」スリスリ

四郎「ワン!」シッポフリフリ

陸奥「響が帰って来た途端・・・」

響「朝、松郎は私の側から離れなかったんだ。様子がおかしいとでも思ったんだろう」

長門「だから、落ち込んでたと?」

響「そして松郎の異常な雰囲気に、他の子も混乱していたんだと思うよ」

陸奥「不思議なこともあるのね」

長門「家族だからな。心配するのも無理はないだろう」





※一松は暁のペット
 慶蔵は雷のペット
 四郎は電のペット
 養子に行く際に、相手の親が色々な事情で飼えない為、鎮守府で飼って居る

70: 2014/04/07(月) 20:30:05.72 ID:T1bcJb+70
長門「そうだ陸奥実は・・・」

事情説明

陸奥「なるほどね。じゃあ、響は学校も提督業も二、三日休みね」

響「いや、流石に提督業は・・・」

陸奥「休みね?」ニコッ

響「あう・・・休みです」

陸奥「ならよかった。最近色々なことがあったみたいだから、心も体も休めときなさい」

響「ああ、そうするよ。ありがとう」

響「今日は、お礼と謝罪ばかりしているよ」

陸奥「よかったじゃない。それだけ、響には仲間がいるのよ」

響「改めて実感したよ」ニコッ

長門「ふふ・・・では、私は一旦現場に戻る」

響「帰れと言われたのでは?」

長門「報告だけでもせんとな。それでは行ってくる」

陸奥「早く帰って来れそうなら連絡お願いね」

長門「わかった」

71: 2014/04/07(月) 20:38:19.13 ID:T1bcJb+70
今回はこの辺で




響の駆逐艦講座

響「私達のペットの名前は、それぞれの初代艦長の名前を使用している」

響「響の初代艦長、江口松郎」

暁「暁の初代艦長、高橋一松よ」

電「電の初代艦長、平塚四郎なのです」

雷「雷の初代艦長、佐藤慶蔵よ!」

響「ちなみに、ただ名前をどうしようか迷ったから使わせて頂いた次第だ」

雷「あと、蛇足だけど、暁の艦長は少佐、それ以外は皆、中佐よ」

暁「階級は関係ないでしょ!バカにしないでよね!!」

響「しないよ・・・」

73: 2014/04/08(火) 19:18:11.38 ID:O9gga0170
サイカイシマス

突然だけど、時雨は腹黒でドSが素敵だと思う

74: 2014/04/08(火) 19:25:20.04 ID:O9gga0170
夕方

プルルル

響「んあ・・・でんあか・・・」ポケー

ピッ

響「あい・・・もしもし・・・」グテー

電『あ、寝てたのですか?』

響「うん・・・でも大丈夫だよ・・・」

響「なにかな・・・」

暁『体の方は大丈夫なの』

響「あれ・・・一緒なのか。だいぶ楽になったよ」

暁『なら良かったわ』

雷『今からお見舞い行くけど、何か欲しいものない?』

響「・・・いや、別に何もいらないよ」

雷『そう?じゃあ適当に何か買ってくわね』

響「人の話を・・・」

雷『それじゃあね!』

プツッ

ツーっツーっ

響「・・・はぁ」

75: 2014/04/08(火) 19:31:14.88 ID:O9gga0170
数十分後

陸奥「皆来てるわよ」

響「ああ、ありがとう」

雷「やっほー!元気そうじゃない」

電「よかったのです・・・」

暁「全く、心配したのよ?」

響「悪かったって」

雷「あの調子じゃ朝から何も食べてないでしょ?何か食べる?」ガサガサッ

響「・・・お菓子ばかりだね」

雷「あ、炭水化物欲しかった?」

響「いや、あまり食欲ないんだ」

雷「そんなんじゃダメよ!しっかり食べないと」

響「本当に世話焼きだな雷は」

暁「うすしお貰いー!」

雷「ダメよ!みんなで食べるの!」

電「消化がいいもの買ってきたのです。プリン食べますか?」

響「・・・ああ、食べさせてもらうよ」

76: 2014/04/08(火) 19:36:45.68 ID:O9gga0170
響「・・・このプリン・・・」

電「中身大変なことになってるのですか?ごめんなさいなのです!走ってきたから・・・」

響「いや、違うんだ」

雷「あ・・・」

響(あの人から、電話は毎日来るけど、出てない・・・)

響「あの人の声、聞きたいな」

暁「電話してみたら?」

響「迷惑だろう」

電「してみるといいのです。案外、普通に接してくれるかもしれないのです!」

雷「私達の事は気にしなくてもいいから、電話してみなさいよ」

響「大丈夫だろうか」

雷「大丈夫よ」

響「・・・ん、してみよう」

ピッピッ

トゥルルルルル

トゥルルルルル

トゥ

77: 2014/04/08(火) 19:49:52.29 ID:O9gga0170
携帯『電源が入っていないか電波が云々』

響「出ない・・・電源、入ってないって」

雷「そう・・・どうしたのかしら」

響「もしや何かトラブルに・・・」

雷「それは無いと思うわよ」

暁「そうね。考えすぎじゃない?」

響「・・・そうかな」

ガチャ

陸奥「ねぇ皆、今日は夕飯食べてく?」

雷「どうする?」

暁「陸奥さんの料理久しぶりに食べたい!」

電「賛成なのです!」

雷「じゃあお願いします!」

陸奥「ええ、わかったわ。親御さんには連絡お願いね」

パタン

響「・・・心配だなぁ・・・」

79: 2014/04/08(火) 19:59:44.93 ID:O9gga0170
夕飯後

雷「ねぇ皆って、将来どうなりたい?」

電「そうですねぇ。電は、貧しい国とかを飛び回ってボランティアして回れる様になりたいのです」

雷「それいいわね!もしやることになったら私も付き合うわ!楽しそう!」

響「まずは言葉を覚えることからだね」

雷「ボディランゲージでなんとかなるわ」

響「最低限の言葉は覚えようか」

電「あはは・・・」

響「暁は?」

暁「そうね。やっぱり加賀さんの様な立派なレディになりたいわ。何言われても華麗にスルーできるような」

雷「・・・ねぇ二人とも」

電「はい?」

響「なんだい?」

雷「あのさ・・・」ヒソヒソ

暁「な、何よ」

響「やってみる?」

電「わかったのです」

暁「えっ?」

80: 2014/04/08(火) 20:07:53.26 ID:O9gga0170
響雷電「・・・」ジーッ

暁「ちょっと。どこ見てるわけ?」

響「まな板にしようよ」

暁「えっ!?」ムネカクシ

雷「まな板よ」

電「まな板なのです」

響「まな板だよね」

電「すごいまな板なのです」

雷「かなりまな板よコレ!」

暁「ちょっえっ・・・ウガァ!!何よデカチチ共ー!!!」ムキーッ

響「レディの道のりは長いね」

雷「当分先ね」

電「ファイトなのです」

暁「バカにしてるでしょ!?」

81: 2014/04/08(火) 20:15:19.12 ID:O9gga0170
暁「大体、響だってそこまで大きくないじゃない!」

響「私はBカップだが」

暁「なんで暁より大きいのよ!」

響「知らないよ」

暁「大体そっち二人が大きすぎるのよ!」

電「そうでしょうか?」

雷「そう言えば前にCカップになったって言ってたわよね電」

電「少しブラがキツくなってきたので・・・おそらくまた大きくなったのです」

雷「ちなみに私はこの間ブラを新調したのよ!もしかしたらDという大台に行っているかもしれないわね」フフン

暁「なぁ!?」

電「そんなの雷じゃないのです!」

雷「えっ」

電「はっ!頭の中に声が・・・なのです」

響「何を赤城みたいなことを言ってるんだ?」

暁「巨Oは皆!肩こってしまえばいいのよ!!」

雷「さっき誇らしげに言ったけど、大きくなっても肩こるだけでいいこと無いわよ」

暁「・・・くっ」

響「暁が悔しさに打ちひしがれている」

82: 2014/04/08(火) 20:31:01.44 ID:O9gga0170
暁「もういいわ。どうせ私だけ貧Oよ・・・」イジイジ

雷「いいじゃない暁。私が貧O好きの人好きになっても小さくは出来ないけど」

雷「暁が巨O好きの人好きになったら努力でなんとかなるじゃない」

暁「大きくなる望みもないのに努力してどうするわけ?」

雷「なんかごめん」

電「げ、元気出すのです暁!」ポヨンッ

暁「」イラッ

暁「電なんて嫌いよ」プイッ

電「あれっ!?」ガーン

響「こらこら、喧嘩はよさないか」

雷「なんか懐かしいわねこの感じ」

響「戦いがあった時はいつも一緒で、暁と雷が喧嘩ばかりしていたね」

暁「そうだっけ?」

雷「すごい些細なことで喧嘩してた気がするわ」

響「それを私と電で諌めて居たな」

電「そう言えばそうなのです」

83: 2014/04/08(火) 20:40:47.69 ID:O9gga0170
響「懐かしいな・・・」

雷「まだ私達16よ?まだ振り返る年でも無いと思うけど」

響「ごめんよ。最近色んな事がありすぎて、センチメンタルなんだ」

電「・・・響は、将来どんな風になりたいのですか?」

響(将来・・・か。色々考えてたけど)

響「やっぱり・・・あの人のお嫁さんになることが、一番・・・かな」

雷「・・・きっと大丈夫よ。司令官も、そう思ってるわ」

響「しかし」

電「関係が近すぎただけなのです。少しの間だけ、距離を取ればすぐに元通りになるのです」ニコッ

暁「全く司令官も司令官よね。私達レディを放っておくなんて、男としてどうかと思うわ」

電「司令官は小心者なのです」

暁「そうだったわね」

響「ああ・・・そう、信じてるよ」

84: 2014/04/08(火) 20:49:09.63 ID:O9gga0170
少し経って

雷「あら、もうこんな時間。そろそろ帰るわね」

暁「そうね。無理はしちゃダメよ響」

響「しつこいなぁ。わかってるよ」

電「それではなのです」

響「あ・・・」

電「どうしたのですか?」

響(一人は寂しい・・・一人で寝たくない・・・でも、これ以上は甘えられない)

響「いや、何でもないよ。おやすみ皆」

暁雷「おやすみ」

電「・・・おやすみなさいなのです」

パタン

響「・・・やだな・・・こわい夢見そう・・・」マクラギューッ

85: 2014/04/08(火) 20:59:24.08 ID:O9gga0170
鎮守府出入り口

電「あ、忘れ物したのです」

雷「あら、じゃあ取りに行かないと」

電「電一人で大丈夫なのです。二人は先に帰るといいのです」

暁「でも、夜道に一人は危ないわよ?」

電「いざという時は迎えを呼ぶのです」

雷「そう?なら、先に帰っちゃうけど・・・無理なようならすぐ連絡しなさいよ?」

電「了解なのです!それでは月曜日にー!」

雷「おやすみ」

暁「おやすみなさい」

雷「・・・司令官、何してるのかしら」

暁「さぁね。でも、あいつが何かトラブルに巻き込まれるなんてありえないわ。小心者でも、そこそこ実力はあるみたいだし」

雷「それもそうね。心配するだけ損ね」

暁「明日は土曜日だし、どうする?一緒に夜通し遊ぶ?」

雷「いいわね。じゃあ、私の家に行こ」

暁「そうね」

86: 2014/04/08(火) 21:07:45.04 ID:O9gga0170
コンコン

響「」ビクッ

電「忘れ物したのです」

響「なんだ・・・電か」

電「入っていいのですか?」

響「いいよ」

ガチャ

響「何を忘れたんだい?」

電「自分のために買った牛乳を忘れてたのです・・・それでは、響、おやすみなのです」

響「・・・電」

電「はい?」

響「あの・・・その・・・今日、一緒に・・・///」カァー

電「・・・?」

響「一緒に!寝てくれないか!?」

電「いいのですよ」

響「あれ!?」

87: 2014/04/08(火) 21:14:39.73 ID:O9gga0170
響「嫌だったら良いんだぞ!?私のわがままだし、それに着替えだって・・・」アタフタ

電「電、嫌なんて思ってないのです。響は自分を隠しすぎなのです」

響「だが、やっぱり迷惑だろう?突然そんなこと言われても・・・」

電「響がわがまま言ってくれたのが、電は嬉しいのです」

響「・・・でも」

電「響は気を遣いすぎなのです。暁が言ったように、電達を少しは信用して欲しいのです」

電「司令官にだって、甘えてもいいのです。少しくらいのわがままなら、誰も咎めはしないのです」

響「・・・だけど」

電「でも、だけど、だって、しかし。電達と居るときは禁止なのです」

響「だが」

電「だがも禁止。いい加減にしないと電も怒るのです。どうしてそうやって甘えることを嫌がるのですか」

響「う・・・わかったよ・・・」

88: 2014/04/08(火) 21:21:48.14 ID:O9gga0170
お互いお風呂に入ってベッドイン

電「こうやって寝るのは久しぶりなのです」

響「ああ、そうだね」

電「もう少し寄ってもいいのですよ」グイッ

響「ちょ・・・」ムニッ

電「大丈夫なのです。電の腕の中で眠るといいのです」ギューッ

響「・・・本当に大きいな」モミッ

電「それは遠慮して欲しいのです」

響「・・・安心する。人の暖かさを感じるよ」ギュッ

電「それは良かったのです・・・あ、そうだった。響に謝らなきゃいけないと思っていたことがあるのです」

響「ん?何かしたのかい?」

89: 2014/04/08(火) 21:23:02.85 ID:O9gga0170
電「響が辛い時、気付いてあげられなくてごめんなさい」

響「保健室で聞いたよ」

電「お、起きてたのですか!?」

響「目は開けられなかったけどね」

電「恥ずかしいのです・・・///」

響「・・・ありがとう電」

電「・・・どういたしましてなのです」

響「安心して・・・ねむれる・・・よ・・・」ウトウト

電「・・・」ナデナデ

響「クー・・・クー・・・」スヤスヤ

電「ふふ・・・響もまだまだ子供なのです」ニコニコ

90: 2014/04/08(火) 21:32:21.81 ID:O9gga0170
深夜

居酒屋 鳳翔

女性客K「ニューフェイスにビッグフェイスされるのはゴリップクデース!ワタシと飲み比べするネ!」ヒック

女性客B「上等じゃない!受けて立つわよ!」ヒック

鳳翔「そろそろ閉店なので、他でお願いします」

女性客K「えぇ・・・じゃあカラオケ対決ネ!次イクヨー!!」ガシッ

女性客B「私の勝ちが見えに見えてるわね!受けて立つわ!!」ガシッ

ガラララ!

K付添「お姉様がごめんなさい・・・代金です!」

B付添「全く・・・加減もなしに・・・danke、美味しかったわ。こっちの代金よ」

鳳翔「またのご来店お待ちしております」

加賀「・・・金曜日は変な客ばかりね」

赤城「鳳翔さんのご飯美味しい」

鳳翔「ここからは常連さんだけの時間ですし、静かに飲めますよ」

提督「・・・」グテーッ

加賀「この人はなんで酔いつぶれてるのかしら?」

鈴谷「放っておいてあげてくださいよー」

91: 2014/04/08(火) 21:33:27.23 ID:O9gga0170
今回はこの辺で

今回の隼鷹さんはイケメンに仕立てる予定

92: 2014/04/08(火) 21:45:32.02 ID:DKYsiDeOo

引用: Верный「あの人が一切、私に手を出してこない」 【艦これ】