1: 2024/12/13(金) 23:16:04 ID:???00
四季「鬼塚夏美(他薦)」

恋「一番学校を託せない人ですぅぅっ!!??」

2: 2024/12/13(金) 23:16:39 ID:???00

数日後 生徒会長就任演説

恋「では、新しい生徒会長を紹介します…鬼塚夏美さん」

メイ「恋先輩、不安で氏にそうな顔してるぞ」

冬毬「配信開始しました」

恋「配信!?」

夏美「体育館にお集まりの皆さん、そして画面の前の皆さんも、オニナッツゥ~? あなたの心のオニサプリ。オニナッツこと、鬼塚夏美ですの~!」

四季「平常心……言われてなくても平常心そう」

夏美「本日は結ヶ丘女子高等学校の生徒会長にこの私、オニナッツが就任するという事で、就任演説の様子を生配信しちゃいますの~!!」

きな子「うわぁ、配信してるなんてさすがLtuberっす」

夏美「生徒会長としての詳しい施策は、これから冬毬に説明してもらいますの」

すみれ「冬毬なら真面目に話してくれそうね」

冬毬「皆様、この度会計に就任した鬼塚冬毬と申します。無駄は嫌いなので端的に話します」

可可「先行きが怪しいデス」

冬毬「我々生徒会は、結ヶ丘女子購買部を設立し、生徒の皆様にマニーを稼いでいただきます」

https://lovelive-yuigaoka-store.bnfw.jp/

かのん「やっぱりマニーの鬼だったぁっ!!」

3: 2024/12/13(金) 23:17:47 ID:???00
ザワザワ…

生徒A「お、お金儲けって事?」

生徒B「私たち、何させられるんだろう……?」

理事長「却下」

夏美「げっ、理事長!」

理事長「万が一、いや二分の一くらいであなたたち姉妹が何かやらかすと、事前に恋前生徒会長から相談を受けていました」

夏美「ぐぬぬ、恋先輩さすがですの」

理事長「冬毬さん、我が校は音楽において誇りを持っています。音楽を学ぶために、我が校に入学していただいた生徒を、あなたたちのお金儲けに巻き込むことは認められません」

恋「ありがとうございます理事長先生」

冬毬「却下を却下します」

理事長「!?」

4: 2024/12/13(金) 23:18:40 ID:???00
冬毬「生徒の皆様と理事長にお尋ねしますが、皆様は何のためにこの学校で音楽を学ぶのでしょうか?」

生徒C「そんなの、音楽が好きだからに決まってるよ」

生徒D「もっとダンスを学んで、将来はダンサーになりたくて…」

冬毬「アグリーです。好きな音楽でマニーを稼ぐために、この学園に入学したはずです」

千砂都「むむっ」

夏美「その通りですの!」

メイ「お前は原宿目当てだろ」

冬毬「趣味でやりたいから、将来の生計には全く無関係だけど高校3年間は音楽をやりたいから、等の理由で保護者の方に多額の入学金や学費を出していただいた、脛を躊躇いなくかじるつもりの方は、この学園にいらっしゃらないと認識しています」

メイ・可可「ウグッ!?」

かのん「い、今は可可ちゃんの進路に関係しているから大丈夫だよ!」

四季「メイはLiella!を追っかけて入学したから、ちょっと気まずい……私もだけど」

冬毬「大人になった時に音楽で生計を立てるために日々学んでいます。その学びの中にマニーを稼ぐことを含めるのは合理的です」

生徒A「何だか、言われてみるとそうかもしれない……」

生徒D「大人になったらダンスで稼ぐんだもん、予行演習みたいなものだよね」

ザワザワ

恋「あわわわわわ」

5: 2024/12/13(金) 23:20:45 ID:???00
冬毬「既にこれを実践している生徒がいます。ウィーン・マルガレーテです」

マルガレーテ「は、私?」

冬毬「これを見てください」

https://www.lovelive-anime.jp/yuigaoka/music/cd28.php

すみれ「Butterfly Wing、エーデルシュタイン…」

可可「去年マルマルが歌っていた曲デス!」

千砂都「CD出してたんだ、ジャケットまで撮影してある」

マルガレーテ「悪い!? 撮影しなきゃ販売できないし、お金が無かったら、食事できないもの!」

冬毬「全く悪くありません、むしろ我々が見習うべきかと。マルガレーテは一人日本に留学し、音楽でマニーを稼いでいます」

生徒B「逞しいなぁ」

3年生音楽科「普通科の1年生が自分の音楽でお金を稼いでいるのに、音楽科が親に甘えるのはまずくない?」

きな子「質問いいっすか? ちなみにエーデルシュタイン…ってどういう意味なんすかね?」

夏美「エーテルっぽいからゲームの技名ですの」

マルガレーテ「宝石よ!」

6: 2024/12/13(金) 23:21:48 ID:???00
理事長「ゴホン! 生徒たちが将来的に音楽で稼ぐとしても、それを我が校で実践させるかは私が判断します。私が不要だと判断したので却下―」

冬毬「却下を却下します。率直に申し上げて、理事長のフィナンシャルセンスは信用に値しません」

理事長「あ?」ピキッ

冬毬「会計として過去の資料を見させていただきました。生徒の皆様、当校が廃校の危機にあったことはご存じですか。設立から僅か1年でです」

恋「ぐふっ」

理事長「この娘…!」

1年生A「そ、そうだったの!?」

2年生B「知らないで入学しちゃったよ……」

ザワザワ

冬毬「自然災害で施設破損があれば、言い訳の余地はありますが、通常の運営で開校してまもなく廃校の危機に陥ったのは、ファイナンスをマネジメントしている人間の手腕を疑わざるを得ません」

夏美「鬼塚商店以下の生命力ですの!」

理事長「ぐぎぎ……皆さん、お静かに。現在我が校の財政状況は健全、しばし危機的状況でしたが今や巻き返しの時です」

恋「そうです!今は父からの援助で、学校の運営は安定しています」

冬毬「外部の善意による募金でどうにか運営できている状況を、健全とは言い難いです」

恋「が、外部ではありません、私の父であり、設立者である母の夫です!」

冬毬「親族も外部だとは思いますが、どちらにせよ恋先輩のお父様のカンパニーのファイナンスに依存しているのは間違いないかと」

かのん「発言していいかな?」ビシッ

7: 2024/12/13(金) 23:23:13 ID:???00
冬毬「何でしょうかのん先輩」

かのん「今、この学校があるのは理事長先生の協力もあったからなんだ」

冬毬「エビデンスは?」

かのん「ここにいる3年生のみんなだよ。2年前、普通科と音楽科が対立して文化祭が出来ない状態だったんだ。もし文化祭が出来ないままだったら、きっと今頃この学園は無かった」

すみれ「そんな事もあったわねぇ」

可可「もう2年以上も前デス」

千砂都「あれ、でもこの話って…」

冬毬「普通科と音楽科のコンフリクトのファクターは?」

かのん「恋ちゃんが、文化祭は音楽科主体でやるって、当時の選挙公約をすぐに破ったから、普通科のみんなが怒っちゃったの」

恋「そ、それを掘り返すんですか!?」

1年生A「恋先輩、そんな事をしたんだ」

四季「Shock」

ザワザワ

きな子「かのん先輩! 恋先輩はどうして公約を破ったっすか!?」

かのん「普通科、特に私たち4人がやっていたスクールアイドル活動を止めたかったから」

きな子「ええっ!? 今はみんなで仲良くやってるっすよ」

メイ「Liella!として活動開始した時は、もう仲良しだったのに」

恋「後輩たちから私へのイメージがぁ!?」

8: 2024/12/13(金) 23:23:57 ID:???00
冬毬「そのコンフリクトを理事長が解決したと?」

かのん「うん、そもそもスクールアイドル活動を止めたかった理由は、恋ちゃんのお母さんが同じ活動をしていたんだけど、その記録が全く残っていなかったから」

夏美「記録が無いから、黒歴史だと判断したんですの?」

恋「そうですよね! そう判断するのが普通ですよね!」

冬毬「私もスクールアイドルは姉者を傷つける、と思いました。が、普通科ごと規制していくスタイルは思いつきませんでした」

恋「うぐっ」

かのん「理事長先生に許可をもらって、今みたいに皆の前で演説しようとしていた恋ちゃんに、私たちが隠されたお母さんのスクールアイドル時代の日誌を見せたんだ。」

冬毬「理事長は許可を出しただけでは」

かのん「実は理事長先生もスクールアイドル時代の日誌を持っていて、恋ちゃんのお母さんの活動を知っていたんだ」

冬毬「まとめると、恋先輩は母者の記録が見つからずスクールアイドル活動を危険視し、普通科と音楽科の対立を引き起こした。その記録は理事長も所有していて、母者の活動も知っていた」

かのん「そうだよ、それで理事長先生が持ってきてくれたのが最後の一押しになって、恋ちゃんがスクールアイドル活動を認めてくれて、私たち4人に加わって―」

全員「「……」」シーン

かのん「あ、あれ?」

9: 2024/12/13(金) 23:24:47 ID:???00
3年生A「ねぇ、最初から隠さなければよかったんじゃない?」

3年生B「恋ちゃんが最初からお母さんの活動を知っていれば、2年前の普通科と音楽家の溝もなかったんじゃ」

夏美「自作自演ですの!」

理事長「ウッ」グサッ

ザワザワ

かのん「おかしいな、何でこんなことに?」

恋「かのんさん」

かのん「あ、恋ちゃ―」

恋「今日はもう発言しないでください、そこに立っててください」

かのん「えぇ!?」

10: 2024/12/13(金) 23:25:20 ID:???00
理事長「私は悪くないわ…友情を守ったのよ……ブツブツ」ズーン

夏美「理事長が納得してくれたところで、冬毬! 続きを」

冬毬「はい、我々は結ヶ丘女子購買部を設立し、ネット通販の形式で商品を販売していきます」

かのん「!」ビシッ

冬毬「かの―」

恋「無視してください」

かのん「!!」ピョンピョン

千砂都「じゃあ、私が代わりに……」

かのん「ヒソヒソ」

千砂都「ウンウン」

恋「千砂都さん、またフレンドリファイアする発言だったら、黙っててくださいね」

千砂都「大丈夫。冬毬ちゃん、商品の販売っていうけど、私たちLiella!も?」

冬毬「もちろんです、むしろ筆頭でしょう」

かのん「~!!」ピョンピョン

千砂都「スクールアイドルはお金儲けじゃない、って言ったよねって、あとLiella!でお金儲け禁止はー」

冬毬「お金儲け禁止は当然解除として、Liella!のおかげで入学者数が増え、それが学校のファイナンス健全化に繋がっているのなら、スクールアイドルにはマニーを得る一面もあるかと」

恋「ヴッ! そ、それは……いないかもしれませんよ!?」

11: 2024/12/13(金) 23:25:56 ID:???00
冬毬「2年生、1年生のみなさん。Liella!が入学理由に含まれている方、正直に手を挙げていただけると」

メイ「……ゴメンナサイ」ヒョイッ

生徒G「」スッ

生徒H「」スッ

夏美「おお、結構いましたの! Liella!人気はやっぱりすごい!」

きな子「うわぁ~すごい人数っす、こんな人気のグループに入れてもらえたなんて、本当にkはみんなに支えられてるっす」

かのん「メイちゃん、フレンドリファイアだよ」

メイ「すまん! Liella!の1ファンとして、嘘は付けなかった」

恋「かのんさん」

かのん「私は解除でいいよね」

恋「二度と口を開かないでください、手も挙げないでください」

かのん「!?」

13: 2024/12/13(金) 23:27:51 ID:???00
かのん「~!!!」ジタバタ

冬毬「簀巻きと化したかのん先輩はお金儲けを嫌っているようですね。では逆に、我々がオフィシャルな商品を出さないとどうなるか、かのん先輩を例に皆様にお見せしましょう」

スクリーン「」ウィーン

夏美「投影機の準備は出来てますの!」

四季「何を見せられるのか、予測困難」

冬毬「amazonを知っておられますね?」

メイ「知らないやつはいないだろ多分」

冬毬「こちら、amazonで過去に出品されていたアンオフィシャルな商品になります」



全校生徒「「!?」」

14: 2024/12/13(金) 23:29:26 ID:???00
きな子「かかか、かのん先輩が脱いでるっす!?」

恋「黙っててもやらかすんですか!!?」

かのん「!?!?!?」ジタバタ

千砂都「弁明したがってるよ」

恋「10秒!」

かのん「知らないよ、あんなの!!私がびっくりだよ!!」

恋「じゃあ、あれは誰だというのです!? そっくりなモデルさんだとでも言うのですか!」

千砂都「うーん、私から見てもかのんちゃんそっくりだけど、肌艶とかが若干違う気が」

四季「おそらく、AI」

恋「え、AI!?」

冬毬「四季先輩の言う通りです。おそらくAIでかのん先輩を学習し、作成した商品と思われます」

かのん「無罪! 無ざーい!!」

恋「10秒過ぎたので面会終了です、黙らせてください」

千砂都「ごめんね、かのんちゃんは今日は黙っていた方が、今後の為になると思うから」

15: 2024/12/13(金) 23:30:04 ID:???00
冬毬「作成方法はどうあれ、我々が何もしなくとも、他人がアンオフィシャルな商品を出品し、利益を得てしまうのです」

夏美「有名人の定めですの」

冬毬「そして、この商品を訴えた利益は1円もかのん先輩本人、そして学園にも入らないのです」

メイ「そうだ! だから、非公式グッズはファンとして買っちゃいけないんだ!」

四季「メイ、恋先輩に目を付けられる、静かにしてよう」

冬毬「であるならば、我々がオフィシャルな商品を出した方が、自分や学園に利益を還元でき合理的です」

生徒A「確かに……」

生徒B「そんな気がしてきた」

きな子「はぇ~、冬毬ちゃんすごいっす」

すみれ「私もショウビジネスの世界に入る以上、公式で商品を出す重要性は分かっているつもりよ」

冬毬「余談ですが、すみれ先輩のアンオフィシャル商品もamazonで販売されていました」

すみれ「ギャラぁっ!?」

16: 2024/12/13(金) 23:30:58 ID:???00
可可「ケツデス!生のケツが描かれていマスよ、すみれ!」

すみれ「私じゃないったらないわよ! 今すぐ通報して消してやる!」

メイ「おう、早く公式で出してくれ! そっちならカートに入れるボタンを押せるから!」

すみれ「出さないわよ!? 公式でこんなの出したら、私のショウビジネス人生終わるわ!」

冬毬「露出を増やすのも手段の一つですが、商品販売に慣れてない皆様向けではありません。どんな商品を出せばいいか考えるのもまだ難しいでしょう」

夏美「そこで、今日は私と冬毬が考案したLiella!グッズをお見せしますの! ぜひ参考にしてほしいですの」

四季「私たちも巻き込まれそう」

きな子「うぅ~きな子の裸が学校のみんなの支えになるなら!」

すみれ「脱がないの!」

冬毬「こちら、トマカノーテTシャツになります」

https://lovelive-yuigaoka-store.bnfw.jp/archive/anime3rd/index.html#product-Y_8z546wpksg1015_77

マルガレーテ「また私!? あと名前どうにかしなさいよ」

恋「ほっ、思ったよりマトモな商品が出てきましたね」

千砂都「そうだね、Tシャツならいくらでも出していいと思う」

生徒A「私たちもTシャツくらいなら……」

冬毬「ではもう1枚、こちらはニジゲンコスパという会社と協力して作成した、恋先輩Tシャツになります」

https://www.cospa.com/nijigencospa/detail/id/00000114129

恋「ヒエエエェェッッッ!!??」

30: 2024/12/14(土) 23:14:09 ID:???00
3年生A「何、あの顔?」

3年生B「あんな顔するんだ、ふふっ」

ナナミ「恋ちゃんって、結構表情豊かなんだよ。にしても、何に驚いている表情だろう?」

メイ「というか右側にいる2人は誰だよ?」

四季「CAUTION,KEEP OUT…理解した」

かのん「!」ジタバタ

千砂都「本当に絶縁されるから黙ってようね」

冬毬「それは―」

恋「うわぁぁぁぁっっ!!」ダッ

冬毬「ちょ、何!? 恋先輩、映写機を壊そうとしないでください!!」ガシッ

恋「私、最強 ただいま言い聞かせ中!!」

四季「それは私の曲」

冬毬「むっ、さすが3年生、恐ろしい体幹ですね」

夏美「冬毬!? 恋先輩これ全国配信してるんですのよ!? 映写機を壊そうとしているところも、冬毬と取っ組み合っているところも、配信されちゃいますの!」

恋「夏美さんがカメラを回して配信しているんでしょう!?」

夏美「あ、まぁ、それはそう」

恋「もうどうせ私は嫌われているんです!! さっきのフレンドリーファイアで下級生からも嫌われました! これ以上嫌われたって変わりません! ですが、この禁断のセカイだけはっ、セカイの秘密だけは氏守します!」

31: 2024/12/14(土) 23:15:49 ID:???00
きな子「恋先輩、そんな悲しい事言わないで欲しいっす」

恋「うっ!?」

夏美「想定外の方向から援護が来ましたの!」

きな子「別にTシャツの秘密がどうでも、恋先輩の事は変わらず尊敬するつもりっすけど、今の恋先輩、怖いっす……」

恋「そ、それは……ズルイですよ」シュン…

冬毬「ふぅ……恋先輩がこれほど必氏になるTシャツ、ぜひ皆様も購入してそのファクターを考察してみてください」

マルガレーテ「ホント逞しいわねあなた」

恋「考察しなくていいですから! 皆さんも買わないでくださいね!?」

千砂都「……はぁっ、はぁっ」

メイ「千砂都先輩、すごい汗」

四季「正直、千砂都先輩が止めに行くと思っていた」

千砂都「ごめんごめん、怖い恋ちゃん見てたら、イヤな出来事思い出しちゃって……」

32: 2024/12/14(土) 23:23:24 ID:???00
夏美「では、次はTシャツ以外の商品をご紹介しますの。こちら四季とメイのスペシャルカラータオルですの」

https://lovelive-yuigaoka-store.bnfw.jp/archive/anime3rd/index.html#product-Y_9hwsiitd6g1022_78

生徒A「すごーい!」

生徒B「欲しいかも!」

きな子「仲良しさんっすねぇ」

夏美「ご好評なようで何より―」

メイ「夏美てめぇぇっ!!」

四季「排除」

夏美「ナツゥ!? 何故二人だけそんなに反対を!? トマカノーテTシャツと同じ方向性でしょう?」

冬毬「メイ先輩は大量のスクールアイドルグッズを所持しているとお聞きしましたが、散々他人のグッズは買っておいて、自分のは売らないと?」

メイ「私もLiella!として活動中のグッズだったら仕方ないと諦めたよ!」

四季「これはSpecial colorのパフォーマンス中じゃない。科学室、私とメイのPrivate」

冬毬「アグリーしかねます。学校は公共施設、パブリックな空間です」

夏美「全く分からないですけど、冬毬の言う通りですの」

四季「! いや、学校はPrivateとPublicの性質を併せ持っている。直ちにPublicとは言えない」

メイ「四季の言う通りだ! 全く意味は分かんないけど」

冬毬「保健室はプライベートと言えますが、通常の授業でも使われる科学室はパブリックと言えるでしょう」

四季「……(科学室を個人的に勝手に利用している事、あまり踏み込まれたくない)」

メイ「四季! 何とか言ってやれ」

四季「Publicだと認める。ただ、他人の商品ばかりじゃなくて、自分の部活動以外の商品も当然販売している?」

冬毬「もちろんです」

メイ「じゃあ、見せてみろ!」

夏美「冬毬愛用クラゲクッションですの」

https://lovelive-yuigaoka-store.bnfw.jp/archive/anime3rd/index.html#product-Y_0nhnyc6gyg1029_79

冬毬「姉者のバッグです」

https://lovelive-yuigaoka-store.bnfw.jp/archive/anime2nd/index.html#product-3:~:text=%E5%85%AC%E5%BC%8F%E3%83%A1%E3%83%A2%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%86%E3%83%A0-,%EF%BC%833,-%E3%83%90%E3%82%A4%E3%83%88%E3%81%AE%E5%BF%85%E9%9C%80%E5%93%81

メイ「ズルだろ!」

四季「Dirty!」

33: 2024/12/14(土) 23:24:04 ID:???00
冬毬「ズルという発言にはアグリーしかねます。私のプライベートで使っているクッションですよ」

メイ「自宅で使っているバッグとクッションのデザインが公開されたところで、痛くもかゆくもないだろ!」

四季「二人が買ったのと同じデザインのバッグとクッションを、大量に購入して転売しているだけ」

夏美「完全受注生産ですのよ」

メイ「お前らが過去に買ったんだから既製品だろ!」

冬毬「いいえ、紹介しているこれは完全受注生産です。大量生産は難しいです」

四季「どういう意味?」

冬毬「これはデザインが同じクッションではありません。先ほど言いました、『私のプライベートで使っているクッション』だと。」

メイ「ま、まさか」

冬毬「私の毛、体臭、汗などが染みついた『私のプライベートで使っているクッション』です」

夏美「バイトでマニーを稼いでいた時代に使っていたデリバリーバッグだから、もうボロボロですの」

メイ「ガチの私物じゃねーか!!」

夏美「商品名は『冬毬愛用!クラゲクッション』である以上、冬毬が使ったものじゃないと詐欺ですの」

四季「それだと1個限定。ビジネスにならない」

冬毬「受注すればその数だけ、1日ぐらいは尻に敷いたり、抱いて寝たりさせていただきます」

四季「1000ぐらい注文されたら?」
夏美「私はLiella!に入ってからバイトが…1日1個学校用のカバンにするのが限界ですの」

冬毬「全裸で布団やタオルケット代わりにして寝れば、1日5個くらいはいける予定です。発送には半年ほど待っていただきます」

メイ「体張りすぎだろこの妹」

四季「ここまで自分も切り売りしていると、文句は言いづらい」

34: 2024/12/14(土) 23:26:07 ID:???00
夏美「ゴホン! お二人に納得していただいたところで、今度は方向性を変えた【配信映えする高額商品】を紹介しますの! 冬毬お願い」

生徒A「高額商品? シャツとか布じゃないよね?」

生徒C「blue-lay boxじゃないかな?30000円くらいはいきそうだけど」

冬毬「可可先輩の高額商品です」

可可「可可もサニパ様のポスターを額縁に入れて飾っている以上、ある程度覚悟はできていマスが、プライベートの映像blue-lay boxとかだったら怒りマスヨ!!」

冬毬「制服を着ている姿なのでご安心を」

可可「ほっ」

https://www.lovelive-anime.jp/news/01_2327.html

冬毬「唐 可可 1/13スケール シルバーオブジェ 370,000円になります」

可可「天?休!?!?」

35: 2024/12/14(土) 23:27:27 ID:???00
すみれ「さ,370,000円!?」

メイ「このスケールのフィギュアで!? ぼったくりだろ!」

冬毬「フィギュアではなくオブジェです、値段は素材を考えれば適正かと」

千砂都「アルミとかステンレスで370,000は適正じゃないよ!」

冬毬「純銀ですが」

全員「「!?」」

夏美「全部職人の手作りですので、こちら9台限定となりますの」

可可「ま、まさか、下の青い台もプラスチックじゃないんデスか?」

冬毬「ラピスラズリとブルートパーズ、宝石です」

全員「「宝石!?」」

36: 2024/12/14(土) 23:30:17 ID:???00
すみれ「うわぁ…ショウビジネスの世界でも稀にみる無駄遣いよこれ」

可可「酷すぎマス! 可可は人生で最も純銀とラピスラズリとブルートパーズを無駄遣いしている存在を目にしマシタ! 悪い意味で伝説的になるであろうグッズを!」

夏美「可可先輩、悪い意味で伝説だなんて卑下しないでも」

可可「そういう風になっちゃうのもイヤなんデス! 可可が純銀と宝石の使い道になっている事ガ!!」

冬毬「宝石は台のみ、可可先輩は100%純銀です」

可可「真气氏我了!!」

生徒A「私達も頑張れば純銀になれるのかな?」

生徒C「純銀は無理でも、銅ぐらいなら……」

恋「アレになりたいですか皆さん!?」

すみれ「いや、これ本当に酷いったら酷いわよ。職人の方には悪いけど、顔の出来が370,000円とは思えない」

夏美「純銀だから加工が難しいと言われましたの、やむなしですわ」

四季「Silverを素材に選んだのがそもそも間違い」

メイ「私でも財布によっぽど余裕が無い限り買わないぞ!」

冬毬「マニーが潤沢にあれば買っていただけると」

メイ「うっ」

四季「え…」

冬毬「こういった点も踏まえて富裕層を狙った9台限定となります。可可先輩、家族へのお土産にいかがでしょうか」

可可「我操!!」

夏美「中国語はサッパリですけど、多分喜んでると思いますの。あと、kのグッズなのですけど―」

37: 2024/12/14(土) 23:32:09 ID:???00
きな子「覚悟はできてるっす! Tシャツでもプライベートでも部屋にあるクッションでも純銀でも、みんなのためになるなら……」

冬毬「申し訳ありません、発表にふさわしい適切な商品が用意できなかったのでカットです」

きな子「えっ」ガーン

冬毬「では最後は皆様にブランド力というものを実感していただきます。皆様が音楽で大成することが出来れば、このようなグッズも販売できると認識していただければ」

生徒C「ブランド力?」

生徒D「サインとか?」

ザワザワ

冬毬「こちら千砂都先輩とかのん先輩の思い出の縄跳びになります」

https://lovelive-yuigaoka-store.bnfw.jp/archive/anime/index.html#product-12

千砂都「!?」

かのん「~!!」ジタバタ

恋「千砂都さん、どんな素敵な思い出があるのですか? 千砂都さん?簀巻きじゃなくて、千砂都さん?」

千砂都「いや、えっと、私が小さいころ縄跳びできないって、やる前に諦めてたのを、かのんちゃんが『一緒にやるから頑張ろう』って言ってくれて、その時に一緒に飛んだ縄跳び…の事だと思うんだけど」

メイ「エモい!!」

生徒A「そう聞くとちょっと欲しい気も」

生徒B「今の私たちには小さいから観賞用だね」

千砂都「でも、2人で飛んだのはピンクの縄跳びで、その黄色の縄跳びじゃないけど……」

メイ「!?」

全員「「…」」

冬毬「……既に黄色で販売してしまったので、商品説明ページにお二人がピンクの縄跳びで跳んでいる画像を掲示して、このままいきます」

千砂都「ええぇぇっっ!?」

38: 2024/12/14(土) 23:34:46 ID:???00
千砂都「これ詐欺だよ!! どうやって私とかのんちゃんの幼少期の画像作ったのかも気になるけど!」

冬毬「お二人の思い出の縄跳びはピンクだと掲示した上で、黄色を売っているのでギリギリセーフかと」

千砂都「それはそれで商品として終わってないかな!? 思い出と何の関係もないただの100円縄跳びじゃん!」

冬毬「仰る通りこの縄跳び自体は140円、でもここにLiella!というブランドを加える事で」

千砂都「500円くらい……いや、マニーの鬼である冬毬ちゃんの事だから1,000円くらい吹っ掛けたんでしょ!」

冬毬「4,950円です」

全員「「!!?!!?!?」」

千砂都「嘘ぉ!?」

すみれ「縄跳びが5,000円!?」

四季「大人向けの高級な縄跳びなら、それくらいするのもあるけど」

夏美「ただの140円縄跳びですの」

https://item.rakuten.co.jp/wingsend/10005584/?iasid=07rpp_10095___ed-m4nndaer-4z-93573d26-9d0b-46d9-9281-578201cca3f0

千砂都「20倍以上!? 最悪のぼったくりグッズだよこれ!」

冬毬「約35倍の値段設定となっております」

千砂都「もっとひどい!」

恋「ただ、逆にあまりにも馬鹿馬鹿しい値段設定で、買う被害者がいないのはいい事かも…」

冬毬「皆様、この縄跳びを買う人間はどれくらいいると思われますか?」

全員「「…」」シーン

冬毬「おそらく、誰も買わないと思っているのでしょう。私も販売開始時は、最悪のぼったくり千砂都先輩の縄跳びでは売り上げ0も覚悟していました」

千砂都「その言い方やめてね」

冬毬「ですが、すでに注文が入っています。つい先ほども1つ注文が新たに入りました。過去の私はLiella!のブランド力を侮っていたのです」

すみれ「誰よ買っちゃった可哀想な人は!?」

夏美「顧客の個人情報は教えられませんの」

?「うぅ……ぐすっ、ひっく」

39: 2024/12/14(土) 23:37:10 ID:???00
千砂都「あれ、誰か泣いてない?」

メイ「ぐすっ、冬毬のクラゲクッションと同じで、本当に千砂都先輩とかのん先輩が使った私物だと思って……さっき慌ててしたのに、あんまりだぁ……キャンセルもできねぇ……グスン」

四季「私はメイの全てが好き、受け入れる、受け入れる、受け入れる」ブツブツ

すみれ「ショウビジネスの闇の深さを見ているわ……」

冬毬「先ほど申し上げたように、皆様にお伝えしたいのはブランド力の重要性です。音楽で成功し有名になり、多くのファンを得る事で、最悪のぼったくり千砂都先輩とかのん先輩の思い出の縄跳びが、4950円のグッズとして成立するのです」

千砂都「冬毬ちゃん、覚えておくからね(とはいえ、冬毬ちゃんは自分で練習メニュー決めちゃうし、ハードにしても「不合理です」「必要ありません」って参加しないから、何にもできないよ~!)」

生徒C「私も、思い出の縄跳びって事にすれば、35倍は無理でも、1000円くらいで売れるかな!?」

生徒D「こんな縄跳びでも売れるんだもん、私達もできる気がしてきた」

ザワザワ

冬毬「では、本日の生徒会長就任演説生配信と商品紹介はこれで終わらせていただきます、皆様、共にこの学校で多くのマニーを稼いでいきましょう」

生徒「「おー!!」」パチパチ!!

夏美「想いが結ばれて1つになりましたの!」

恋「イヤぁぁぁぁっっ!! マニーへの想いで結ばないでください!!」

40: 2024/12/14(土) 23:40:00 ID:???00
放課後 生徒会室

きな子「あの、冬毬ちゃん、ちょっといいっすか?」

冬毬「はい、何でしょう」

きな子「きな子が学園の為にお金を稼げるよう、鍛えてほしいっす!」

冬毬「はぁ……」

きな子「さっきの就任演説で、きな子の商品を紹介されなかったの、きな子に魅力が無いからっすよね、受け止めてるっす」

冬毬「そのように受け取られましたか」

きな子「Liella!のみんなはたくさんの商品を出しているのに、きな子だけ何も力になれないのは悔しいっす」

冬毬「きな子先輩、まずそのメンタルは賞賛に値します。Liella!の先輩方はグッズ販売に積極的ではないようですので、そのように協力的であるだけでバリューがあります」

きな子「気持ちがあっても、中身がダメダメダメ人間のきな子じゃ…」

冬毬「次に『適切な商品が無い』というだけで、商品自体はもう販売していますよ。こちらです」

no title


きな子「?これ、きな子のグッズなんすか?」

41: 2024/12/14(土) 23:42:22 ID:???00
冬毬「その疑問にはアグリーです。これはきな子先輩が上京した時に用いた黄色のキャリーケース…」

きな子「あぁ…確かに持ってるっすよ黄色いの」

冬毬「をモチーフにしたバッグです」

きな子「えぇ…ただの黄色いバッグに見えるっす」

冬毬「アグリーです。売ってみたものの、改めて見るときな子先輩要素がなさすぎて、あの場では発表しなかったのです」

きな子「なるほど…でも、そういう発表できないグッズしかないのは、きな子に魅力が―」

冬毬「いえ、私が現在考案しているグッズがあります。ただ、きな子先輩の積極的な協力がマストなので悩んでいました。先ほど積極的な意思が確認できたので、進めようと思います」

きな子「楽しみっす!どんなグッズっすか? 銀?それとも縄跳び?」

冬毬「現在酪農家が牛乳離れに大変苦しんでいます。そこで牛乳とコラボしようかと」

きな子「あっ、パッケージにきな子の写真がプリントされる感じっすね?」

冬毬「それもいいのですが、いっその事新しい牛乳でも売ろうかと。牛乳はパッケージに『生乳100%使用』と記載があるのはご存じですね」

きな子「もちろんっす」

冬毬「あれを生乳99.99%にします」

きな子「えっ、残りの0.01%は?」

冬毬「きな子先輩の母乳で」

42: 2024/12/14(土) 23:43:50 ID:???00
きな子「出ないっすよぉぉぉっっ!? それにきな子要素が0.01%しかないっす!?」

冬毬「もちろん出していただけるなら、きな子先輩100%を目指します」

きな子「だから出ないっす!!北海道女子はみんなミルクが出るとでも思っているっすか!? 」

冬毬「いえ、そちらは四季先輩に今後のメイ先輩に関するグッズの監修を一任する代わりに、技術面の協力を得る算段になります」

きな子「ひぃぃっっ!! 四季ちゃんなら協力しそうだし、そんな薬も作れそうっす!!」

冬毬「新ブランド名も考案済みです」

きな子「な、何て名前?」

冬毬「『桜小路きな子』です」

『ラブライブ!スーパースター!!』3期 第10話「桜小路きな子」(鬼塚姉妹ルート)おわり

43: 2024/12/14(土) 23:44:23 ID:???00
最後までお読みいただきありがとうございます

これからも鬼塚姉妹による結ヶ丘女子購買部とLiella!公式グッズをよろしくお願いいたします

なお、『桜小路きな子』の販売予定は未定です

引用: 【SS】四季「(生徒会長)立候補者……いる」恋「どなたですか?」