1: 2009/10/20(火) 23:03:50.68 ID:7gF1Bisf0
梓「今のはいい感じに
合ってたんじゃないでしょうか?」

澪「梓もそう思うか?」

梓「ハイっ!!」
けいおん!
3: 2009/10/20(火) 23:04:32.88 ID:7gF1Bisf0
律「よぉ~し 最後に
一曲 バシッと合わせ
て明日は学園祭の演奏だ~!!」

唯「お~う!!」

律「いい返事だな~唯
!!」

紬「うふふ」

5: 2009/10/20(火) 23:05:16.00 ID:7gF1Bisf0
澪「……って唯 お前は
全っ然練習してないじゃないか
!!」

梓「そうですよ~。
唯先輩も練習しなきゃ!」

8: 2009/10/20(火) 23:06:00.40 ID:7gF1Bisf0

唯「いやぁギー太 家に忘れちゃってさ~」

梓「だから私の貸しますって」

唯「……いらない!
だってそれギー太じゃないもん!!」

10: 2009/10/20(火) 23:06:47.52 ID:7gF1Bisf0
梓「それじゃ練習出来ないじゃないですか!!」

唯「家に帰ったらするもんっ!!」

梓「みんなでする練習を言ってるんです!
そんなワガママ言わないでください!!」

11: 2009/10/20(火) 23:07:46.75 ID:7gF1Bisf0
澪「唯 今のはお前が悪いぞ 梓に謝れ」

唯「嫌だ!謝らない
だって私悪くないもん!!」

13: 2009/10/20(火) 23:08:41.44 ID:7gF1Bisf0
紬「(この雰囲気はまずいわ……)
お茶! お茶にし」

澪「しないっ!!」

紬「ご、ごめんなさい」

14: 2009/10/20(火) 23:09:38.97 ID:7gF1Bisf0
律「ま まぁまぁ 落ちつけって
そうだ!あれだよ!!

”急いては事を仕損じる”ってや
つだ!!」

唯「おぉ! 博識だね
~さすが律ちゃん!!」

15: 2009/10/20(火) 23:11:03.75 ID:7gF1Bisf0
澪(はぁ……怒る気も失せた)

唯「……ところでさ?」

澪「ん、ど~した唯??」

唯「…さっき律ちゃん
が言ったのって
どんな意味だっけ?」

16: 2009/10/20(火) 23:12:38.54 ID:7gF1Bisf0
ガクッ

澪「……って唯
お前知らない
で感動してたのかよ!?」

唯「いやぁ あはは
その、面目ない……」

17: 2009/10/20(火) 23:13:38.66 ID:7gF1Bisf0

澪「はぁ……仕方ない
ほら、律! 説明!!」

律「…………へ?」

澪「言いだしっぺだからな」

18: 2009/10/20(火) 23:14:23.96 ID:7gF1Bisf0
律「……(勢いで
言っただけだからなぁ)」

澪「……律 お前もしかして
知らないんじゃ?」

ギクッ!!

律「や、やだなぁ
何言ってんだよ澪
わたしが話すまでもない
ムギ!まかせた!!」

19: 2009/10/20(火) 23:16:35.62 ID:7gF1Bisf0

紬「どちらかというと
”あせって
何かをやろうとすると
失敗しやすい
という戒め”、です。」

律「うむ!満点だ!!」

澪(こ、こいつは……)

20: 2009/10/20(火) 23:18:15.81 ID:7gF1Bisf0
唯「ほぇ~ありがとう
ムギちゃん!!」

紬「いいのよ~ お役に立て
て何よりだわ」

キーンコーンカーンコーン

21: 2009/10/20(火) 23:20:06.48 ID:7gF1Bisf0
和「校内に残っている在校生
は速やかに下校してください」

和のアナウンスと同時に
恋は水色のメロディが流れ出す

22: 2009/10/20(火) 23:20:49.29 ID:7gF1Bisf0
唯「さっきはごめんね…あずにゃん
元々ギー太忘れた私が悪いのに……」

梓「いえ 私の方こそ
唯先輩に怒鳴ったりしてすみませんでした。」

澪「私も怒鳴ったりしてごめん
ムギは気を使ってくれたのに……」

紬「いいのよ でも大事な学園祭前に
雰囲気悪いままじゃマズイと思って」

澪「……そうだな 気をつけるよ。」

24: 2009/10/20(火) 23:22:06.88 ID:7gF1Bisf0
律「はぁ~ しっかし結局唯への説明で
終わっちゃったか」

唯「ご ごめんね みんな」

澪「まぁ仕方ないな
明日は学園祭のライブ本番だ!
頼むぞ!唯!!」

25: 2009/10/20(火) 23:23:34.96 ID:7gF1Bisf0
唯「お~う!! じゃあね
みんな」

律「じゃあな 唯」
紬「さよなら 唯ちゃん」
梓「さようなら 唯先輩」
澪「バイバイ 唯」

26: 2009/10/20(火) 23:24:55.01 ID:7gF1Bisf0
ガチャ

憂「あ おかえり~お姉ちゃん」

唯「………ただいま」

27: 2009/10/20(火) 23:25:45.31 ID:7gF1Bisf0
憂「どうしたの?
元気ないみたいだけど」

唯「ん~ん 何でもないよ
憂は心配性だなぁ

それより憂の方こそ
顔色悪いみたいだけど……」

28: 2009/10/20(火) 23:27:14.15 ID:7gF1Bisf0
憂「な、なんでもないよ 大丈夫!」

唯「そっか…… ならいいんだ」

トントントントン

憂「あ、待ってお姉ちゃん
夜ごはんは?」

唯「……いらない
それじゃ私、もう寝るね」

トントントントン

憂「う うん おやすみお姉ちゃん」

29: 2009/10/20(火) 23:27:56.98 ID:7gF1Bisf0

ガチャ

ドサッ

唯(は~また失敗しちゃった
学園祭のライブ前日の練習が
私へのことわざ説明で終わるなんて)

唯(……ギターはあずにゃん
ボーカルは澪ちゃんに任せて
……いっそ私は参加しない方が)

30: 2009/10/20(火) 23:29:09.45 ID:7gF1Bisf0

ポロロ~ン♪ ボヨ~ン♪♪

ギー太「そんなの駄目だよ唯ちゃん!
君は一生懸命練習してたじゃないか!!」

唯(そっか そうだよね!
ありがとうギー太!!)

31: 2009/10/20(火) 23:30:34.39 ID:7gF1Bisf0

ポロロ~ン♪ ボヨ~ン♪♪

ギー太「そうそう 唯ちゃんは出来る子!!」

唯(うん!唯ちゃんは出来る子!!
おやすみ! ギー太!!)

ポロロ~ン♪ ボヨ~ン♪♪

ギー太「うん! おやすみ 唯ちゃん!!」

憂(………お姉ちゃんまた独り言言ってる)

その夜 唯は昔の夢を見た。

32: 2009/10/20(火) 23:32:52.22 ID:7gF1Bisf0
小学校六年生
運動会のリレー競走

R「……あ~ぁ
アンカー唯ちゃんじゃ
負けちゃったな~」

唯「そ そんな事無い
よ~ 私も頑張って走
るからさ!!」

34: 2009/10/20(火) 23:34:44.84 ID:7gF1Bisf0
結果……バトンを落と
して唯のクラスはビリ

そして運動会終了後に
トイレで女子三人に囲
まれる

35: 2009/10/20(火) 23:37:00.93 ID:7gF1Bisf0
唯「な、何?」

R「ほらやっぱり
ビリじゃないか!せっかく
ウチのクラスが逆転優
勝出来る場面だったの
に!!」

唯「……ご、ごめんな
さい」

36: 2009/10/20(火) 23:38:53.25 ID:7gF1Bisf0
T「自分の出来損ないさも考えずに

リレーの選手なんかに立候補するからですよ…う
ふふ」

R「本当にな~」

M「……これはお仕置きが必要だな」

唯「Mちゃんお仕置きってな………グハッ」

38: 2009/10/20(火) 23:41:24.36 ID:7gF1Bisf0
唯が言い終えるのを待たず

Mのヒザ蹴りが唯のみぞおちにめり込んだ

唯「……くぁ……かはっ…
………ぅおぇぇぇ……」

もんどりうって床に倒れこみ
吐瀉物をまき散らす唯。

R「おいおい唯 汚っねぇな~!!」

T「顔はゲロが付くから駄目ね
それじゃ……えいっ!」

Tのサッカーボールキックが
背中に突き刺さる

M「みぞおちじゃなくて背中か
相変わらずTは甘いなぁ」

T「うふふ」

39: 2009/10/20(火) 23:42:42.26 ID:7gF1Bisf0

R「さ~てそれじゃ締めはわたしか!!
……氏ぬなよ??唯」

どこからか金属バットを持ち出すR

M「うわぁ……えげつないな~Rのやつ」

T「うふふ それもRちゃんの良さの一つよ」

R「お~~いどうした~? 唯起きろ~??」

ペシペシッ

唯「………う…………ぁ」

40: 2009/10/20(火) 23:43:35.44 ID:7gF1Bisf0
R「今日起きたことは
私達四人だけの秘密だからな
!!」

唯「………コクコク」

わずかに頷くような動作を見せる

「………が命じる!
今日起きたことは全て忘れろっ!!」キュイーン

唯「イエス、ユア・ハイネス」

ギシッギシッ

唯の部屋で何か物音がしたが
悪夢にうなされる唯は全く気付かない

42: 2009/10/20(火) 23:44:59.48 ID:7gF1Bisf0

中学三年 校内合唱コンクール

R(今年でわたし達も卒業だ
。最後に何とか金賞をとりたい)

M(Rも一生懸命
指揮の練習してたからなぁ)

T(私達ならやれるわ
自信を持ちましょう)

唯(昨日の日曜ロードショー
面白かったなぁ~)

ステージに登り指揮台から
観客に向かって一礼するR

観客から期待の拍手が送られる

視線を送りクラスのみんなの呼吸を合わせる

R(よ~し、今だ!……1 2 3 はいっ!!)

勢いよくタクトを振り下ろす

43: 2009/10/20(火) 23:48:30.97 ID:7gF1Bisf0
唯「ロンジョィダィディジュィ
ムンジンヘィギン
シンドンフォン ジュイモン」 

拳を振り上げ歌いだす唯

無言で指揮台を降りるR

結果は……もはや聞くまでもなかった

46: 2009/10/20(火) 23:50:14.87 ID:7gF1Bisf0
唯「グスン グスンごめんね~Rちゃん」

R「校内合唱でA計画だと?
わたし達を馬鹿にするのもいい加減にしろ!!」

唯「だからワザとじゃないんだってば~!!」

M「……もう済んだことじゃないか」

R「M!お前は悔しくないのかよっ!!
放課後皆で残ってあんなに練習して
……わたしは……わたしは」

M「そりゃ悔しいさ だから……」

T「そう だからRちゃんの家で残念会
開くのでしょう?」

R「あぁ そーいやそうだったな。
もちろん唯も来てくれるよな?」

唯「う……うん」

47: 2009/10/20(火) 23:52:12.02 ID:7gF1Bisf0


唯「ところで皆で集まって何するの?
  モンハン? スマブラ?
  私 楽しみだよ~」

T「もっと楽しいことよ…うふふ」

唯「うーん? ぷよぷよ??
  ……落ちゲーはあんまり得意じゃないんだけど」

M「違う違う もっと楽しい事だ」

唯「う うーん? マッスルボマー??
  あ!アストロは使用禁止にしようね」

M T「クスクス うふふ」

48: 2009/10/20(火) 23:54:00.96 ID:7gF1Bisf0
唯「…………??」

R「ふぅ やれやれ
 相変わらず鈍いな……唯は」

唯「………鈍い?」

R「お~い聡 降りてこ~い」

トントントントントントン

聡「なんだよ姉ちゃん??」

R「良かったなぁ……聡
 おまえその歳で童O卒業できるぞ~。
 唯が筆おろししてくれるんだってさ」

唯「…………へ?」

50: 2009/10/20(火) 23:56:03.91 ID:7gF1Bisf0
ガシッ

TとMに身体を押さえつけられる

唯「Rちゃん? 冗談でしょ??」

R「冗談? わたしは冗談は嫌いだぞ~
 唯を逃がすなよ! M! T!」

M「あぁ!」

T「わかってるわ!」

聡「へへっ ラッキー!!」

唯の上に覆いかぶさる聡

唯「やめて―――――っ!!」

唯の悲痛な叫びが室内をこだました

51: 2009/10/20(火) 23:57:04.35 ID:7gF1Bisf0

唯「うっ……うっ……ひどい
  初めてだったのに」

R「遅かれ早かれ無くすんだから
 今捨てたって変わんないって!!」

M「そうだぞ唯」

T「そうよ 唯ちゃん」

唯「ヒック…ヒック…大好きになった人に
  ファーストキスと一緒にあげようと思ってたのに」

M「ぷっ……」

T「クスクス……」

R「あ あれか純愛ってやつか??」

M「や め ろwwww」

54: 2009/10/20(火) 23:58:25.81 ID:7gF1Bisf0
唯「……純愛の何が悪いの?」

R「あはは…いや悪くないさ
 ちょっと意外だったんでな。
 それより唯 身体は大丈夫か?」

唯を気遣い顔を近づけ話しかける

唯「………ぺっ!!」

そのRの顔に唯が唾を吐きかける

M「………っこいつ!!」

飛びかかろうとしたMをRが制止する

55: 2009/10/20(火) 23:59:38.84 ID:7gF1Bisf0
R「……あれだけやられて
 まだこれだけ抗う意思があるなんて
 面白いじゃないか?」

M「そう言われればそうか……」

T「楽しみが増えたということね?」

R「ま! そういう事さ」

「………が命じる!
 今日起きた事も全て忘れろっ!!」キュイーン

唯「イエス、ユア・ハイネス」

56: 2009/10/21(水) 00:00:56.03 ID:Dcy7SXWE0
チュンチュン チュンチュン

唯「もう朝か~ なんかひどい夢
  見た気がするけどよく覚えてないや」

時計をみる唯。

唯「ほっ……寝坊したかと思った~~」

憂「朝ご飯は??」

唯「憂ごめ~ん 今日は最後の全体練習あるから
  いらな~い それじゃいってきま~す!!」

憂「ちょっとお姉ちゃん
  ギー太 ギー太!!」

唯「おぉ~危うく忘れるところだった
  ありがとね、憂!!」

憂「いってらっしゃい!
  そんなに急いで事故に遭ったりしちゃ
  駄目だよ~!!」

58: 2009/10/21(水) 00:01:56.46 ID:Dcy7SXWE0
唯「は~い!!」

走りながら手の時計を見る唯

唯(うん 本番まではあと一時間近く余裕ある)

目の前を犬が通り過ぎる

唯(わんわん! わんわん!!)

唯(いけない いけない
こんな事してないで早く学校に行かないと)

時計をみる唯

唯(うん 本番までまだ三十分は余裕ある)

【大食い二十分以内完食でタダ】
の看板が目に入る

唯(……そういえば 今日何にも食べてないや)

店主「……やるなぁねえちゃん
  それじゃ約束通りタダだよっ!!」

時計をみる唯

59: 2009/10/21(水) 00:04:03.82 ID:Dcy7SXWE0
唯(……家出る前には一時間は余裕あったのに
  今はもう十分位しか余裕ない
  もう全体練習参加は諦めてぶっつけ本番で行くしか……)

唯(私は……演奏出来ずに終わるの……?
  神様!……ううん 魔女でもいい
  誰かお願い!!
  どうか文化祭に間に合わせて……)

C.C.「……力が欲しいのか?」

唯「………誰?」

C.C.「まぁ誰でもいいさ。
   それより力が欲しいんじゃないのか?」

唯「……力?」

C.C.「あぁ 何か急ぎの用事があるのだろう?」

唯「そ、そうなんです!!」

62: 2009/10/21(水) 00:10:50.77 ID:Dcy7SXWE0
C.C.「私ならお前の望みを叶えられる」

唯「ほ、本当ですか?」

C.C.「あぁ もちろんだとも……ただし」

唯「……ただし?」

C.C.「この力は人を孤独にする」

唯「……孤独に」

C.C.「さぁどうする? 決めるのはお前自身だ」

63: 2009/10/21(水) 00:13:29.27 ID:Dcy7SXWE0

唯「……ええっと それじゃやっぱり要らないです!!」

C.C.「……本当にいいのか?」

唯「はいっ!! ……こんな私だけど
  みんなと一緒に居る時が一番楽しいですから」

C.C.「だが、時間が無いんだろう?」

時計をみる唯

唯「まだ五分近く余裕あります
  全力で走るんで大丈夫です!!」

C.C.「そうか、お前が決めたのなら
   何も言うまい
   ……間に合うといいな」

唯「はい ありがとうございます
  知らないおばさん」

C.C.「おば……私はまだ」

唯「じゃあ さようなら~」

64: 2009/10/21(水) 00:15:54.87 ID:Dcy7SXWE0
唯「早く! 早く行こう!!
  放課後ティータイムのみんなの待つ会場へ」

人混みをかき分け会場に着く唯

……ギーッ

会場の扉を開ける

唯「あれ?おっかし~な?誰もいないや……」

あ 律ちゃん発見!!

65: 2009/10/21(水) 00:17:16.31 ID:Dcy7SXWE0
唯「お~い律ちゃん~」

律に駆け寄るが突き飛ばされる

唯「痛っ……律ちゃん??」

律「……唯 お前今まで何してたんだよっ!!」

唯「何って……」

澪「もう……もうわたし達の出番は終わっちゃったんだよ」

唯「やだな澪ちゃん何言って……
  ギリギリだったけどちゃんと私間に合ったんだよ」

紬「……唯ちゃん 会場の時計を見てごらんなさい」

唯「時計……えっ?うそ?
  私の時計より一時間早い」

66: 2009/10/21(水) 00:25:46.38 ID:Dcy7SXWE0
律「……素直に遅刻してきましたって言えばいいのに白々しい真似しやがって」

唯「ち、違……そ、そうだ!!
  後でもう一回放課後ティータイムの演奏の時間とってもらおうよ
  今日はちゃんとギー太も持って来たんだよ~!!」

唯「あれ……ギー太?」

カバーの上から触った感触がおかしい
急いでギー太を取り出す

唯「何………これ?」

取り出したギー太は弦が全て切られ
真っ二つに折れていた

唯「ギー太! ギー太! ギー太!!」

律「おいおい唯 酷い事するなぁ
  大切なギー太にそんなことするなんて」

紬「演奏ですってそのギターで??
  よくもそんな台詞が言えたものね」

澪「あ~あ……唯が来るまで待っていようって
  待った結果がこれか……」

唯「違う 違うの 本当に私は何も知らないの!
  信じて 三人とも!!」

67: 2009/10/21(水) 00:28:07.75 ID:Dcy7SXWE0
律「おいおい……信じてくれだってさ。」

お手上げといった表情で澪と紬を見やる律

澪「クスクス」

紬「うふふ」

唯(この笑い声 どこかで……)

律「……これまでお前を信じてどうなった?
  高校に入ってもわたし達三人に迷惑かけるんだなぁゲロ吐きで非処Oの平沢唯さんよぉ……」

唯「あっ!!」

今朝の悪夢が蘇る

律「やぁ~っと思いだしてくれたか仲良し四人組なのに」

澪「……五人だろう?」

68: 2009/10/21(水) 00:30:23.90 ID:Dcy7SXWE0
律「あぁそうだった出ておいで憂ちゃん」

唯「憂……?」

唯の呼びかけに返答が無い、目もうつろでどこか赤みがかっている

律「なぁ……唯。わたし達三人やっと気付いたんだよ
  憂ちゃんが唯だったら良かったんじゃないかって」

澪「そうそう」

紬「全くだわ」

律「……というわけで唯お前は邪魔だ。」

律「田井中律が命じるっ!憂ちゃん 唯を頃すんだっ!!」キュイーン

憂「イエス、マイ・ロード」

ナイフを持って唯に切りかかる憂

69: 2009/10/21(水) 00:31:29.41 ID:Dcy7SXWE0
唯(そっか……時計やギー太も憂が細工を
  でも まぁいいか……大好きな憂に殺されるのなら……)

律「どうした憂ちゃん?さっさと唯を頃すんだっ!!」

憂「いや、いや…出来ない……お姉ちゃんを頃すなんて」

  ナイフを落とし唯に抱きつく

憂「ごめんね ごめんねお姉ちゃん」

唯「よしよし いいんだよ~私の大好きな憂」

澪「……まさか律のギアスの支配を抜けるなんて」

紬「素敵な姉妹愛ですわね~」

律「あぁ全くだ……反吐が出るよ」

そう言い終えるや否や憂いの落としたナイフを拾い上げ

憂の胸に突き刺した

唯の胸から崩れ落ちる憂

70: 2009/10/21(水) 00:34:34.01 ID:Dcy7SXWE0
唯「氏んじゃやだよ~!! 憂 憂」

律「いい加減離れろよ唯!!もう憂ちゃんは氏んでるんだから」

律「おい聡 そこの生ゴミ焼却炉で燃やしてこい」

聡「イエス、マイ・ロード」

律「さて これで憂ちゃんの件は一応片付いた……後は唯お前だ」

律「みんな 入ってきて良いぞ」

男子高校生数百人「まってました~」

唯「な、何する気なの?」

律「はぁ…この状況でそれを言うか?
  何年たっても鈍いやつだなぁ

いいか唯? こいつらには全員【平沢唯を犯しつくせっ!!】
ってギアスを掛けてある……後は分かるな??」

71: 2009/10/21(水) 00:36:13.41 ID:Dcy7SXWE0
律「まぁ三日後には様子を見に来るから
  氏なない程度に頑張ってくれ!!」

澪「あ、それと携帯は私が預からせてもらうぞ?
  連絡されたらいろいろ面倒だからな」

紬「それと唯ちゃん……もしあなたが生きてここを出られても
  この三日間であなたの社会的存在は完全に消しておくから――。
 
  ………家に帰ろうとしても無駄よ」

唯「そ、そんなお願いです……助けて…くだ…さい」

土下座して額を床に擦りつけながら涙を流す

72: 2009/10/21(水) 00:38:40.32 ID:Dcy7SXWE0
律「ごめんな唯……今まで酷い事して」

澪「悪かったな 許してくれ唯」

紬「ごめんなさい さぁ顔をあげて唯ちゃん」

唯「みんな~~!!」

三人に抱きつこうとするが
やっぱり律に手をはねのけられ床に転がる

そしてそのまま扉の方に歩を進め
最後に振り返る三人

紬「私達三人」 澪「みんな」律「唯が」

律 澪 紬「だ~~~いすきだよ!!」

ギーッ……ガチャッ……

静かに鍵を掛ける

73: 2009/10/21(水) 00:40:51.30 ID:Dcy7SXWE0
唯「嫌だぁぁぁぁ 開けて 開けて」

ガチャガチャガチャガチャ

律「さ~て澪はどっちに賭ける?」

澪「まさか生きてるに賭ける奴はいないだろ
  唯が氏んでるに五万だな。律 お前は?」

律「唯は生きているけど発狂するに10万」

澪「……大穴狙いに来たな、まさか生きてるに賭けるとは」

律 澪「ムギは?」

紬「そうねぇ……かしら?そっちに3000万賭けるわ」

律「さっすが金持ちだなぁ ケタが違う」

律 澪「……ってことは?」

74: 2009/10/21(水) 00:42:56.24 ID:Dcy7SXWE0
ガチャッ

唯「ブッブーっ!! 三人とも外れだよ~。」

憂「クスクス 残念でした。」

澪 紬「………え?」

律「………何…だと?」

唯「ねぇ~憂?」

憂「なーに お姉ちゃん?」

唯「今度はどんなシチュにしようか?」

75: 2009/10/21(水) 00:44:08.65 ID:Dcy7SXWE0
憂「そうだね~。 律さんの処Oは
  とっくに聡君にあげちゃったし
  今度は律さんと聡君の赤ちゃんとか見てみたいかな。」

唯「おお~ それは私も見てみたい!」

憂「じゃあ決まりだねっ!!」

唯「うんうんっ!!」

律「……冗談だろ?? 聡は中学生だぞ」

憂「え?冗談って何がですか?
  私もお姉ちゃんも冗談は嫌いですよ。」

唯「律っちゃん似かなぁ?
  聡君似かなぁ? う~んわくわく!!」

憂「あ、それとちゃんと育てなきゃ駄目ですよ
  堕ろしたりしたら……どうなるかわかってますよね??」

律「……この悪魔っ」

涙を流しながら二人を睨みつける

78: 2009/10/21(水) 00:45:38.03 ID:Dcy7SXWE0
憂「さて………とそれじゃ澪さん 律さんを押えこんでください!」キュイーン

澪「イエス、ユア・ハイネス!」

憂「続いて紬さん 律さんの右目をこっちに向けてください!」キュイーン

紬「イエス、ユア・ハイネス!」

憂「さぁ準備出来たよ! お姉ちゃんっ!!
  あっそうだ! 最後に何か言い残すことはあります?この世界の律さん!!」

律「……ぺっ」
憂の顔に唾を吐きかける

憂「ねぇお姉ちゃん……もういい加減律さん殺っちゃっていいかな?」

ナイフを取り出し律の喉元に突き付ける

79: 2009/10/21(水) 00:47:47.65 ID:Dcy7SXWE0
唯「え~っ それは駄目だよ憂~~。私の大事な友達【おもちゃ】なんだから」

憂「ほんと優しいねぇお姉ちゃん……でもそんなお姉ちゃんが大好き!!」

唯「私もいつも私を守ってくれる憂がだ~いすき!!」

憂「えへへ」

唯「あはは」

憂「えへへへへ」

唯「あははははは」

唯 憂「フハハハハハハハ」

唯(憂!) 憂(お姉ちゃん!)

唯 憂(……私達二人でず~~~っと一緒にいようねっ!!)

81: 2009/10/21(水) 00:52:16.77 ID:Dcy7SXWE0
時を超え捕えられてる
あふれるこの想いは何?

優しさが目尻に似合う
あの人たちは今どこに居るの?

ガタッ ゴトッ

のどかな田舎道を一台の馬車がゆっくり走る
荷台に緑髪の女性と壊れたギターを乗せて

C.C.「ギアスと言う名の王の力は人を孤独にする。
   ふふ、お前達は少しだけ違っていたか。なぁ、唯?」

82: 2009/10/21(水) 00:54:41.31 ID:Eqd3WHN70
おわり

引用: 唯「はんぎゃく!」