1: 2011/09/11(日) 21:31:40.22 ID:cbO5RGpj0

あかり「オペラ座のゆるゆり、始まるよー!」


結衣(泣きながら京子の方を見ると、彼女の背後にはあの、赤いマントを来た怪人が立っていた…)

結衣(怪人は、京子の肩に手をかけると、こちらを見つめてきた)

結衣(私は直感的に、もう二度と京子には会えなくなってしまうような気がした)

京子「ごめんね、結衣…」

結衣「……そめて、どこへ行くつもりなのか、教えてくれてもいいんじゃない?」

結衣「歌のレッスンかな?それとも、その怪人と、愛のダンスでも踊りに行くのかな?思わせぶりなお嬢さん!!」

京子「思わせぶりなお嬢さんだなんて…」

京子「結衣、いつかきっと、結衣は後悔するよ!私にこんなことを言った事」

京子「次に会った時、あんなことを言ってごめんって謝ってくれれば、私は結衣のことを許すよ」

結衣(京子の言葉を最後に、怪人と京子が私の目の前から、消えた)
ゆるゆり: 23【イラスト特典付】 (百合姫コミックス)
2: 2011/09/11(日) 21:33:50.32 ID:cbO5RGpj0
西垣「次の日、オペラ座の歌姫が行方不明になったと、人騒がせなパリの新聞紙が報じた」

西垣「京子がいなくては、次回の舞台の公演が行えない!」

西垣「支配人や、そのほかの劇場の人々は、急いで京子を探した」

西垣「中でも必氏に探したのは…結衣、彼女に他ならなかった」


西垣「その日から、結衣はオペラ座の地下の事を調べ始めた」

西垣「オペラ座の周辺で、いろいろな人に”オペラ座の地下のこと”を訊いていたのだ」

西垣「一日中、結衣はただそれだけに明け暮れ…」

3: 2011/09/11(日) 21:36:17.96 ID:cbO5RGpj0
結衣「ダメだ…何を聞いても、京子を探す為の手がかりにはならない」

結衣(京子の言ったとおり、私は京子にあんなことを言ってしまって後悔していた)

結衣(本当に、京子が居なくなってしまうなんて思わなかったから…)

結衣(私より怪人が大切だといった仕返しに、皮肉を言っただけなのに…)

6: 2011/09/11(日) 21:39:01.04 ID:cbO5RGpj0
結衣「思わせぶりのお嬢さん、だなんて…」

結衣「心にも無い皮肉だったけどなあ…」

 ? 「あなた、オペラ座の怪人についてなんやら詮索しとるようやな」

結衣「…!誰だ!!」

 ? 「そんなにビックリせぇへんでもええやないの」

結衣(そいつが、私の前に姿を現した)

8: 2011/09/11(日) 21:42:16.04 ID:cbO5RGpj0
千歳「はじめまして。私の名前は…そうやね、千歳って呼んで欲しいわぁ」

結衣「千歳…?が、私に何の用事?」

千歳「いやなぁ、オペラ座の怪人についてかぎまわってる人が居るって聞いたんや」

結衣「たしかに、私はオペラ座の怪人について調べていたけど…あなたは一体…」

千歳「私?私はなあ、オペラ座の怪人を良く知る人物やで」

10: 2011/09/11(日) 21:46:09.42 ID:cbO5RGpj0
結衣(怪人をよく知る、なんて自負できるということは…)

結衣(相当怪人に詳しいんだろうな…多分)

結衣「私は、オペラ座の怪人にさらわれた女性を探しているんです」

千歳「それなら、怪人もその女性も、オペラ座の怪人の住処におるかもね」

結衣「怪人はオペラ座の地下に住んでいるんですよね?」

千歳「よお知っとるなあ!」

結衣「いったことがあります…でも、行き方がわから無いんですよ」

千歳「私、知っとるよ?」

結衣「そ、それは本当ですかっ!?」

12: 2011/09/11(日) 21:48:33.96 ID:cbO5RGpj0
結衣「じゃあ、行きましょう!」

結衣「…いえ、連れて行ってください!」

千歳「構わんけど…今日はもう遅いから、明日にせえへん?」

結衣「そうですね…対策も練りたいですし」

千歳「今日はウチの家に泊まってき」

結衣「ありがとうございます」

14: 2011/09/11(日) 21:52:46.72 ID:cbO5RGpj0

結衣(彼女…千歳と名乗る、鳥打帽をかぶっていた人物は、私を家へ招待してくれた)

結衣(家は、わりと普通のものだ)

結衣(そこで、千歳はいろいろな話を私にしてくれた)

結衣(例えば、彼女は、オペラ座の怪人の恩人であること)

結衣(怪人の氏の危機を彼女が救ったことがあったらしい)

結衣(例えば、オペラ座の怪人は、昔彫刻や建築に関わる仕事をしていたこと)

結衣(だから、オペラ座のちかに、あんなふうに家を建てられたのかもしれない)

結衣(例えば、オペラ座の怪人は、騙し絵のような不思議な空間を建築できてしまうということ)

結衣(彼女から、たくさんの怪人の話を聞いた…)

15: 2011/09/11(日) 21:56:08.13 ID:cbO5RGpj0
翌日

千歳「それじゃあ行くで。オペラ座に」

結衣「はい。絶対に、彼女を連れて帰ります」

千歳「えらい元気やな~」

18: 2011/09/11(日) 21:59:43.72 ID:cbO5RGpj0
同時刻 オペラ座の地下

京子「……綾乃…どうするつもりなの…?」

綾乃「彼女の、あなたのお友達が行っていたことが気になるの…」

綾乃「どちらが大切なのか…」

京子「綾乃まで……」

綾乃「あなたは、あの黒髪の人が好きなの?」

京子「いいえ…」

京子「あそこで、言ったでしょ。私たちのあいにかけてって…」

京子「私たちというのは、私と京子のことなの…!」

綾乃「じゃあ、私を、あの黒髪の人物より私を愛しているの…?」

京子「…」

綾乃「どうして何も言わないのよ…」

19: 2011/09/11(日) 22:02:35.42 ID:cbO5RGpj0
綾乃「ちょっと、留守番をしておいて」

京子「…どうして?」

綾乃「今日、きっとここへお客さんが来るわ…」

綾乃「お客さんをおもてなしするための物を買ってくるから…」

綾乃「あなたはお留守番をしておいて?」

京子「わかった…」


京子「ねえ、そのお客さんって誰なの…?」

綾乃「あなたの恋人…いえ、お友達のことよ」

京子(きっと、結衣のことだ…!)

21: 2011/09/11(日) 22:06:45.79 ID:cbO5RGpj0
千歳「オペラ座の地下へは、この衣装部屋をずーっと向こうまで行って」

千歳「偽者の壁を見つけなあかん」

結衣「偽者の壁?」

千歳「そう、偽者の壁や。本来、壁は動かへんもんやけど、怪人の作った壁は、仕掛けがしてあって」

千歳「手でノックをすれば開くようになっとるんや」

結衣「さすがに…、昔建築をやっていただけありますね」

千歳「凄いんやで、綾乃ちゃんは」

結衣「?」

23: 2011/09/11(日) 22:11:22.72 ID:cbO5RGpj0
結衣(オペラ座の怪人の作った壁は割かし早く見つかった)

結衣(でも、そこからが本当の本当の、地獄、まさに地獄としか形容できないような場所への入り口だったんだ)

結衣(私たちが招待された部屋は、怪人曰く”拷問部屋”らしい…)

千歳「ここからは、あそこに置いてあるボートに乗って、湖をわたるんや」

結衣「私がこぎます」

千歳「こがなくても大丈夫やで。そボート、勝手に動くから」

結衣「そうなんですか?」


結衣(千歳の言ったとおり、私たちが乗り込むと、ボートはひとりでに動いたのだ…)

千歳「ここから先、今まで以上に油断したらアカンで」

結衣「はい」

24: 2011/09/11(日) 22:15:57.39 ID:cbO5RGpj0
怪人の館

京子(私の前に、さそりとバッタの置物が置いてあった)

京子(不思議な外見の置物だけど、なぜか、それはとても綺麗だと思えた)

京子(綾乃は、何を買いにいったんだろう?)

京子(なにか危ない薬でも飲み物か食事に混ぜて、結衣を頃すつもりなのか…)

京子(それとも、手っ取り早く凶器を買ってきて殴りつけたり切り付けたりするつもりなのかな…)

京子(結衣は、私が助けないと…)

京子(私がさらわれたから、結衣はここに来なければいけなくなったんだから…)

京子(そう思うぐらいなら、捕まらなければ、あの時逃げればよかったとも思うけど…)

京子(こればっかりは、私のパパのためにも、仕方が無いんだ―――)

26: 2011/09/11(日) 22:21:01.61 ID:cbO5RGpj0
京子(私が幼い時、親は既にパパしかいなかった…)

京子(パパは素晴らしい音楽家だった)

京子(いつも素敵なバイオリンの音色を奏でていた…)

京子(私と結衣が、それに合わせて歌ってたりしたんだ)

京子(あの頃は本当に楽しかった…)

京子(何も考えないで、ただ大好きな歌を歌えていたから…)

京子(それも、私の大好きなパパと、ラウルと一緒に…)

京子(パパは、私にとってある意味、生きる理由だったのかもしれない)

京子(生きるうえでの何よりの楽しみ、歌うことを、パパは私に教えてくれた)

京子(そのパパが氏ぬ間際…)

京子(パパが天国へ行ったら、音楽の天使に、私の元へ行くように頼んでくれると言っていたんだ)

京子(初めて綾乃に会った時、この人はパパが私のところへ来るように頼んでくれた、音楽の天使なんだと思った)

28: 2011/09/11(日) 22:24:26.06 ID:cbO5RGpj0
京子(それだけど…パパのことを……音楽の天使のことを大切にしすぎて、結衣に迷惑をかけてしまった…)

京子(結衣、本当にごめんね…)

京子(そんなことを思っていたら、部屋のドアが勢いよく開いた)




結衣「京子ッ!」



京子「結衣!!」


京子(来ちゃった…とうとう、結衣が来ちゃったんだ…!!)

京子(結衣の背後には、オペラ座の怪人の姿が見えた)

29: 2011/09/11(日) 22:28:37.85 ID:cbO5RGpj0





綾乃「来たのね、お客さんが」

結衣「――っ!!」

結衣(怪人の声が聞こえて、私はすぐに振り返った…!けれど、間に合わなかった)

結衣(怪人は私の肩を掴んで引き倒すと、私の腹に一発けりを入れて、そのまま私を担いでしまった…!)

結衣(しかも、朦朧とする意識の中よく見てみると…もう片方の腕の中に、千歳が担ぎ込まれているのが見えた)

結衣(オペラ座の怪人は、意外と力持ちのようだ…)

31: 2011/09/11(日) 22:32:47.12 ID:cbO5RGpj0
結衣(目が覚めると、得体の知れない部屋の中に居た)

結衣(しかも、もの凄く暑い…)

千歳「おっ、やっと起きた」

結衣「ここは…?」

千歳「オペラ座の怪人が造った拷問部屋の中や。多分な」

結衣「拷問部屋…!?」

千歳「そう…、拷問部屋や」

結衣(なんて所へ入れられてしまったんだ…!!)

32: 2011/09/11(日) 22:37:06.03 ID:cbO5RGpj0
千歳「この部屋、永遠と先まで続いてるように見えるやろ?」

結衣「はい」

千歳「でもな、これは鏡を使ったトリックなんや」

結衣「と、いいますと、それはどういうことなんですか?」

千歳「部屋を鏡張りにすると、合わせ鏡のような効果が起こって、部屋が無限に続いているように見えるっちゅうわけや」

結衣「なら、すぐ出口を探せばいいじゃないか!」

千歳「オペラ座の怪人が、そんな風に、すぐ脱出できるようにすると思う?」

結衣「……いいえ」

結衣(千歳の言ったことは大当たりだった)

結衣(瞬間、どこからかごぽごごぽ…という音が聞こえてきたかと思うと、足元が液体に浸かっていた)

33: 2011/09/11(日) 22:42:15.87 ID:cbO5RGpj0
拷問部屋の外 京子の居る部屋

綾乃「さて、あなたに今から一つの質問をするわ…」

京子「それは、正直に答えていいの?」

綾乃「もちろん」

京子「わかった。私、正直に答えるから…だから、結衣たちを地上へ帰してあげて」

綾乃「それは約束できないわ。あなたの返答次第よ」

京子「そんな…!」

綾乃「あなたの前に、さそりとバッタの置物があるでしょ?」

京子「うん…」

綾乃「この置物は、回すことができるの」

綾乃「私の質問に対して、YESならさそりを回して。NOならバッタを回して」

京子「早く、質問を言ってよ。こうしてる間にも、結衣たちがどんな目にあってるのか…私は気が気じゃないんだから」

綾乃「わかったわ。それでは、質問します…」

綾乃「あなたは、私のことを誰よりも愛しているわね…?」

34: 2011/09/11(日) 22:47:51.16 ID:cbO5RGpj0
拷問部屋の中

結衣(液体は、もう私たちの胸元あたりまで注がれていた)

結衣「これは、どういうことなんでしょうか…?」

千歳「水責め…っちゅうわけでも無さそうやな…」

千歳「油の匂いがするで、この液体…」

結衣「油…?」


結衣(そうか……怪人は、私たちの事を焼き頃す気なんだ…)

千歳「ここまで来ると…だだだ、大体想像つくわなあ…」

結衣(…千歳、明らかに動揺してるな…)

結衣(でも…それは私も一緒だった)

結衣(心拍数がハネ上がり、冷静ではなくなっていた)

結衣「出口を、さっ探しましょう!私もし、氏にたくは無いんです!!」

千歳「わかった!ウチは右の方、あんたは右の方探し!」

結衣「はい!」

結衣(必氏で、出口を探した…)

38: 2011/09/11(日) 22:54:34.80 ID:cbO5RGpj0
拷問部屋の外 京子の居る部屋

綾乃「さあ、YESならさそり、NOならバッタよ…」

京子「もし、YESなら、どうなるの…?」

綾乃「あなたを二度と、地上へは返さない…」

綾乃「私と一生、ここで素晴らしい”レッスン”を続けるのよ…」

京子「結衣たちはどうするの…?」

綾乃「地上に返してあげるわ。でも、二度とこの地下には来れないようにする」

京子「……」

40: 2011/09/11(日) 22:59:02.46 ID:cbO5RGpj0
拷問部屋の中

千歳「アカンアカン!あれ見てみ!!」

結衣(後ろで騒ぐ彼女を振り返り、彼女の指差す先を見ると…」

結衣(火のついた布が天井から垂れ下がっているのが見えた」

結衣「マズい!早く!早く出口を」

千歳「そうや!探さんと!!」

結衣「おーーい!誰か!誰か!壁の向こうに居ないのか!?」

結衣「誰でも良いんだ!!ここから、ここから出してくれえええええええ!!!」

結衣(ドンドンを狂ったように壁を叩き、発狂するように叫ぶ私は、誰がどう見ても、冷静さを欠いていた。発狂寸前だったと思う。いや、すでに発狂していたのかもしれない…)


結衣「嫌だあああああああああ!まだ氏んでしまいたくないんだあああああ!!」

結衣(壁を叩き続けた。ドンドン、ドンドン…と)

44: 2011/09/11(日) 23:02:17.19 ID:cbO5RGpj0
拷問部屋の外、京子が居る部屋

京子「NOならどうするの?」

綾乃「今、彼女たちは油で満たされた部屋に居るわ。NOの置物を回せば、カラクリが動作してその部屋に、火のついた布が落とされる」

京子「!!!!!!!」

京子(どうすればいいの!?)

京子(わからない!わからない!)

京子(その時ふと、壁からドンドン、という音がした)

京子(そして、かすかにだけど、確かに声が聞こえた)

京子(結衣の声だ!)

45: 2011/09/11(日) 23:04:24.51 ID:cbO5RGpj0
綾乃「早く選びなさい!!」











京子(私は静に、サソリの置物を回した―――)






・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・

47: 2011/09/11(日) 23:07:03.43 ID:cbO5RGpj0

結衣(目を覚ますと、そこは劇場の五番ボックス席の中だった)

結衣(隣には、千歳が眠っていた)

結衣「千歳さん、千歳さん!!」


千歳「……あっ…」

結衣(千歳さんが、目を覚ました)

結衣「千歳さん、どうやら私たち、助かったみたいですよ…!!」

千歳「ホンマや……でも…」

千歳「あんたが助けたい言てた、娘さんは?」

結衣「……!!!!!!」

結衣(私の顔から、サッと血の気が引いた)

48: 2011/09/11(日) 23:09:14.27 ID:cbO5RGpj0

結衣「京子っ!!」

結衣(私は京子の側に駆け寄ると、京子の方を叩いた)


京子「結衣……」

結衣(しかし、京子は力なくぐったりとして、またすぐに眠ってしまった)

49: 2011/09/11(日) 23:10:05.70 ID:cbO5RGpj0
結衣「京子!京子は……っ!」

結衣(私が必氏に叫んだ。こんなところに居るはずも無いのに…)

結衣(一気に喉に吐き気が混みあがってきた)

結衣(しかし、顔を上げて目の前の光景を見た途端…その吐き気は嘘のように霧散した…)


結衣(目の前の席に、京子が座っていた…)

51: 2011/09/11(日) 23:14:54.51 ID:cbO5RGpj0
結衣(京子が眠りから覚めたのは、翌日のことだった)

結衣(私は、京子から全てを聞いた。京子が何故、あんなに音楽の天使に固執していたのか、私たちが拷問部屋にいる間、どうしていたのか…)

結衣(京子は、怪人の質問にYESで答え、一生怪人とともに居なければならない身になったと言うのだ…!!)

結衣(京子は、自分が氏んだら、その魂を怪人にささげると誓ったらしい)

結衣(彼女は氏んだが最後、一生怪人の側に居なければならないそうだ…)

結衣(そして怪人についてだが、彼女は…)





結衣(京子の魂を受ける為に、京子より先に氏ぬ必要があると言い……)

結衣(京子の目の前で、首を吊ったそうだ…)

52: 2011/09/11(日) 23:17:40.24 ID:cbO5RGpj0
西垣「とある日の朝刊に、それはひっそりと載せられていた」

西垣「当時の新聞には、氏亡通知を載せられるシステムがあった」

西垣「掲載料と、掲載して欲しい氏んだ人物の名前を封書で送ると…、新聞に氏亡通知が載せられるのだ」


西垣「それはひっそりと、乗せられていた……」




綾乃 氏去

54: 2011/09/11(日) 23:22:16.83 ID:cbO5RGpj0
結衣(これから、私は京子にプレゼントを私にいかなければならない)

結衣(指輪だ)

結衣(ただの指輪ではない)


結衣(結婚指輪だ)


結衣(せめて氏ぬまでは、彼女とともにありたいと思う)

結衣(そして、この世では誰より彼女を幸せにしてあげたい)


結衣(私を助ける為に、怪人へ魂を渡してしまった、彼女の為に……)



       閉幕

55: 2011/09/11(日) 23:23:24.00 ID:H0Vb473M0
( ;∀;) イイハナシダナー

57: 2011/09/11(日) 23:29:28.97 ID:cbO5RGpj0
楽屋裏

あかり「なんか私、出番少なかったよう…」

ちなつ「私も出番少ないですよ!てか、なんでこんなあくどい役なんですか!!」

結衣「しかも自分がヒロインって…どこまで自分大好きなんだ」

京子「えー!結衣だって主人公じゃん!」

綾乃「それより何より!!どうして私が怪人なのよ!!」

京子「キャスティング余ったのが綾乃だったから!」

綾乃「畜生!!」


千歳(ええやん、私たち二人の愛にかけて、なんて歳納さんに言ってもらえたんやし♪)

綾乃「ほんがあーーー!」

京子「どうしたの、綾乃?」

千歳「あらあらウフフ」ブシュッ

58: 2011/09/11(日) 23:29:45.26 ID:cbO5RGpj0
結衣「うわああああ!千歳、血!血!」

あかり「はい、ティッシュです!」

千歳「いつもすんません」


結衣(わたしも、劇中で愛してる、なんて京子に言っちゃった…)

結衣(愛してるだなんて…)

結衣「まあでも…」

結衣(それはある意味ホントの私自身の気持ちに近いし…)

結衣「別にいいか…」

京子「何がだー?」

おわり

60: 2011/09/11(日) 23:31:43.28 ID:H0Vb473M0

引用: あかり「オペラ座のゆるゆり、なんだかんだで完結に向かうよー!」