1: 2024/12/26(木) 09:06:58 ID:???00
四季「私は歩夢ちゃんとメイを見比べた」

歩夢「う、うん? そうなんだ……なんで?」

四季「似てると思ったから」

歩夢「私とメイちゃんが似てる? ど、どうして?」

四季「順を追って説明する……。
まず、メイと歩夢ちゃんには立派なシニヨンがある」ツンツン

歩夢「んっ……そ、そうだね」

四季「そしてHairColor」

歩夢「?」

四季「これがメイの毛のsample。
で、これが歩夢ちゃんの毛」

歩夢「いつの間に抜いたの!?」

四季「……安心して、ただの抜け毛」

歩夢「拾ったんだ……」

四季「それで、見比べてみて」

歩夢「うーん……似てる、かも」

四季「yes。そっくりと言うほどではなくても、似てる」

3: 2024/12/26(木) 09:13:07 ID:???00
歩夢「えっと、要は髪に共通点があるってことかな?」

四季「違う。あくまでこれは一つの要素に過ぎない。
2人の似てるPointはまだある」

歩夢「そうかなぁ……?」

四季「次は、愛の重さ」

歩夢「お、重さ!?」

四季「これを」

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歩夢「え゛っ」

四季「片方はメイの自室。もう片方は……歩夢ちゃん」

歩夢「ど、どこでこれを……!?」

四季「確かな情報筋からのLeek。
けど、大事なのは写真の内容」

4: 2024/12/26(木) 09:18:07 ID:???00
四季「まず、メイの部屋には『伝伝伝』がある」

歩夢「で、でんでんでん?」

四季「私も詳しいことは知らない。
けれど、スクールアイドルオタクの中では激レアを超えたウルトラレアグッズ。
持つ人は皆尊敬の眼差しで見られる、というほど立派なアイテム……みたい」

歩夢「そうなんだ……」

四季「メイはそれを持っている。
スクールアイドルへの深く、重い愛があるから。
それに、Liella!に加入する前は匿名で差し入れをして、それが届いたのを望遠鏡で覗いてはしゃいでいたくらい」

歩夢「た、確かに凄い愛があるんだね……けど、それって私と関係……」

四季「ある」

歩夢「ええっ!?」

四季「2枚目の写真……歩夢ちゃんは、幼馴染にとても深く重い愛がある」

歩夢「ぅ、ぇえ……ま、まぁ、っと、ぅん……侑ちゃんのことは……ぅん、う、ん……大、好きだから……まぁ、うん、深くて、重い……のかな?」

四季「沖縄にまでこんなDollを持っていくのは立派な深い愛……そして重い」

歩夢「うぐっ」

四季「勿論、スクールアイドルに向けるものと、幼馴染に向ける愛は別に見えると思う」

歩夢(い、今そう言い返そうと思ってたのに!)

5: 2024/12/26(木) 09:25:35 ID:???00
四季「でも、大事なのはここから。
メイは……その、なんだかんだ私に重い愛を向けてくれてる」

歩夢「は、はぁ?」

四季「あれは、そう……Liella!が一時的に8人になっていた時のこと」

歩夢「え、回想入るの?」

四季「入らない、手短に終わらせる。
……それで、私は色々あってLiella!の新曲を披露するときのセンターに選ばれた。
勿論、Pressureに押し潰されそうになった。
センターの浴びる光は眩しすぎる、逃げ出したい……と思って、震えて、怖がった。
けれど……メイは震える私の手をつかんで言ってくれた。
『お前にあの光が眩しいなら! 私がお前の影になってやる!』って。
あの時のメイは、とってもカッコよくて……中学生の頃に初めて出会ったときと、大違い……ふふっ」

歩夢「そんなことがあったんだね。
けど、四季ちゃんがそのプレッシャーを乗り越えられたのなら良かったぁ」

四季「うん。おかげでライブは成功。
それで、私もメイの愛の深さに気付いた。
その上で……あなたがその幼馴染に向ける愛と、メイの私に向ける愛は、きっと似てる。
同じでなくても、近い性質があるのは確か。
そう思った」

歩夢「あ、話戻るんだね……けど、髪の毛とその、愛の重さ? だけじゃ私とメイちゃんが半分くらい同じ……っていうのはちょっとわからないよ」

6: 2024/12/26(木) 09:31:10 ID:???00
四季「もちろん、まだある」

歩夢「あるんだ……」

四季「次に、2人の工口さ」

歩夢「は???」

四季「まず、大前提としてメイは工口い」

歩夢「え? え、ぁ、え、えろ、い?」

四季「yes。1人だけリボンを結ばない制服の着こなし、あのスラッとしたスタイル、猫目のヤンキー口調……ハッキリ言って近くにいるだけでムラムラする」

歩夢「病院、行ったほうが良いんじゃないかな?」

四季「御生憎様、もう8回くらい全身を検査したけど私の胸がやたらと大きいことしかわからなかった。
……そんなことはどうでもいいとして。
まず、メイは凄まじく工口い、魔性の女……それが前提」

歩夢(前提から違う気がしてきた……)

四季「次に、歩夢ちゃんも工口い」

歩夢「えっ!?」

四季「歩夢ちゃんのそのスタイル、メイとは別ベクトルではあるけれど……工口い。
人の劣情を煽るようなその豊満なStyle……私にはないもので、不思議と惹かれる。
それといい香りがするのもこの工口さの強調」

歩夢「え、四季ちゃっ、そんな近づかないで……」

四季「スーッ……うん、Good」

歩夢「も、もう……」

7: 2024/12/26(木) 09:38:31 ID:???00
四季「まぁ、工口さはさておいて。
その他にも、メイと歩夢ちゃんは似ている箇所がある。
メイは『一生懸命』って言葉が好き。
歩夢ちゃんは何事もコツコツと頑張るタイプ。
メイのColorはルージュ、歩夢ちゃんはライトピンク……とどのつまり、赤系統。
それでいて、2人はA型で、学校では普通科」

歩夢「そ、そんなに似てるってなるポイントかな!?」

四季「似てる。メイを基準に見ると、似てると思う」

歩夢「そ、そうなのかな……?」

四季「そう。間違いなくそう……だって、だって……私は今、歩夢ちゃん自身にドキドキしている。
このドキドキ……いや、トキメキは、きっと歩夢ちゃんがメイに似てるから。
そうでないと、理由が付けられない」

歩夢「四季ちゃん……」

四季「だから、あなたとメイは……似てる。
私をドキドキさせるのは、それが答え」

歩夢「……それは違うよ!」

8: 2024/12/26(木) 09:43:58 ID:???00
四季「……? 何か、違う?」

歩夢「うん。
決定的に違うよ……確かに、四季ちゃんの言う通り私とメイちゃんは少し似てるのかもしれないよ。
けど、四季ちゃんが私にドキドキしてくれているのって、そうじゃないよね。
ただメイちゃんに似てるから、っていうのなら……四季ちゃんはその辺りにいる猫にだってドキドキするよね?」

四季「……猫には、しない」

歩夢「なら、四季ちゃんが私にときめいてくれるのは、ただ誰かに似てるからだけじゃないよ!」

四季「……でも、その理由は」

歩夢「理由なんていらないよ」

四季「えっ?」

歩夢「何かを好きになるのに、何かにときめくのに、無理に答えを出さなくてもいい。
理屈なんかじゃないドキドキも、あるんだから。
だから……もっと私のことを、見て欲しいな」

四季「……! っ、歩夢ちゃん……情熱的。
そんな事言われたら、ズルい……」

歩夢「ふふっ、さっきあんな風に言われ続けたお返しだよ」

四季「やっぱり、メイと似てる……そんなこと言われたら、好きになる……」

歩夢「? 何か言った?」

四季「……なんでもない。ただ、あなたのことを改めて見て、可愛いって思っただけ」

歩夢「そ、そう? あ、ありがとう……」

9: 2024/12/26(木) 09:44:59 ID:???00
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ルビィ(は、入りづらい……楽屋で何か声がする、と思ってこっしょり聴いてたけど……こんな話してたら入りづらいよぉ!
ルビィまでメイちゃぁに似てるとか言われたらどうしよう……!)

おしまい

引用: 四季「歩夢ちゃんは……0.5メイ」歩夢「は?」