193: 2012/10/22(月) 01:23:58.56 ID:HdSk0XwY0
響「小さいあーきー 小さいあーきー 小さいあーきーみーつけたっ♪」

貴音「ふふっ……響、ご機嫌のようですね」

響「うんっ! 自分は暑いのが苦手だから、暑過ぎず寒過ぎずの秋が好きなんだ!」

貴音「おや? 響は沖縄出身ではないのですか? 沖縄は常夏の島だと聞き及んでいますが……」

響「暑さの種類が全然違うんだよ~。沖縄はカラッとした気持ちのいい暑さだけど、都会はこう……じめっとした蒸し暑い感じ? みたいなさ」

貴音「なるほど、気候の違いというものですね」

響「貴音はそういうの平気そうでいいよね……レッスンとかの運動以外で汗を流してるの、ほとんど見たことないんだけど」

貴音「心頭滅却すれば火もまた涼し……そう言うではありませんか」

響「あんなのありえないでしょ……修行僧じゃないんだからさー」

貴音「私は修行の経験があります」

響「えぇっ!? 貴音って修行僧だったの!?」

貴音「いえ、そうではないのですが……。四条の家のしきたり、とでも申しましょうか。座禅、滝行、針地獄……断食も経験致しました」
ぷちます!(15) (電撃コミックスEX)

195: 2012/10/22(月) 01:24:57.65 ID:HdSk0XwY0
響「貴音が断食? なんかウソっぽいなあ……」

貴音「はい、冗談です」

響「うぎゃーっ! 騙された~っ!!」

貴音「騙すとは失敬な。ただの冗談です」

響「ちぇっ、もういいよ。……あ、銀杏のはっぱだ! こういうの見るとすっごく秋だーって感じるよね!」

貴音「ええ。まこと、風流なものです」

響「ほらほら、太眉だぞ~♪」

貴音「面妖な……黒髪の響には似合いません……。美希ならば似合うと思うのですが」

響「なーんだ……あっ、こっちにもなんか実が落ちてるぞ!」

貴音「実、ですか? ……っ!! なりません、響! それに触れてしまっては……!」

響「ん?」ヒョイッ

貴音「あ……ああ……なんということでしょう……」

196: 2012/10/22(月) 01:25:41.46 ID:HdSk0XwY0
響「貴音? ねぇ、なんで逃げるの?」

貴音「私、近くの薬局かこんびにで石鹸を買ってきます。響はそこを動かぬよう……」

響「貴音ってば! いきなりどうし……ん? なんか臭いなあ……」クンクン

ぷ~ん

響「うぎゃーっ! 自分の手が臭くなっちゃったぞ~!!」

貴音「……銀杏の実の皮は耐え難い悪臭を発するものなのです。私がもう少し早く注意をしていれば……」

響「た、貴音! なんとかしてよ! 自分、こんな臭い手なんてやだよ!!」

貴音「ですから石鹸を買ってくると……」

響「やだやだやだ! 自分が臭いと思われちゃう! 一人にしないでよーっ!!」

貴音「響は臭くなどありません!! このように良い香りが……」

ぷ~ん

貴音「……共に参りましょう。この手袋を付けてください」

響「手袋があるなら早く出してよ! なんでこんないじわるするさー!?」

197: 2012/10/22(月) 01:26:25.51 ID:HdSk0XwY0
貴音「無邪気に遊ぶ響が可愛らしいので、ついうっかり」

響「か、かわいい? ねぇ、自分かわいい? そんなにかわいいかな?」

貴音「ええ、もちろん」

響「そっかあ……えへへ…………ってそんなことじゃごまかされないぞ!」

貴音「申し訳ありません。本当に、ただ鞄に入っているのを忘れていただけなのです」

響「それならそうと言ってよ~……」

ぷ~ん

貴音「……それよりも、早急にその臭いを絶ちましょう」

響「……そうだね。ごめん……」

貴音「消臭した後は、二人で焼き芋でも食べましょうか」

響「さんせーい! 焼き芋大好きだぞ! あ、でも食べ過ぎるのはダメだからね?」

貴音「ふふっ……善処します」


おわり

199: 2012/10/22(月) 01:28:36.13 ID:AJJOZ2440
可愛い、乙

引用: P「秋といえば」