1: 2009/02/14(土) 21:58:21.19 ID:R3E1xP8h0
ジ「・・・水銀燈か」

銀「真紅達は?」

ジ「下でくんくん見てるよ」

銀「・・・そう」

銀「・・・ねえ、そっち行っていい?」

ジ「好きにしろ・・・」

スタスタ

銀「ねぇ・・・アレ、お願い・・・」

ジ「・・・仕方がないな」

ちゅっ
ローゼンメイデン 水銀燈 完成品フィギュア
4: 2009/02/14(土) 22:00:17.47 ID:R3E1xP8h0
げっ立つとは思わなかった

銀「んっ・・・」

ジ「なぁ、いつまで続けるんだ?」

銀「私が飽きるまでよぉ」

ジ「・・・当分飽きないだろうな」

銀「わかってるくせにぃ」

ジ「・・・」

なでなで

銀「ふふっ、くすぐったぁい♪」

ジ「・・・もうちょっと近づけよ」

8: 2009/02/14(土) 22:02:21.37 ID:R3E1xP8h0
ジ「いつまでアリスゲームをするフリをしてるんだ?」

銀「・・・アリスゲームがなくなったらあなたに近づけなくなるじゃない」

ジ「そうか・・・」

銀「・・・」

ジ「・・・飴あるけど、舐めるか?」

銀「いただくわぁ」

ジ「ほら」

すっ

銀「・・・何よ、ハッカ飴じゃない」

12: 2009/02/14(土) 22:04:14.10 ID:R3E1xP8h0
ジ「嫌なら食べなくていいぞ」

銀「・・・いただくわぁ」

ぱくっ

銀「んー・・・ほのふーふーふふほ、ふひひゃはいはぁ」

ジ「何言ってるかわかんねーよ」

銀「・・・ははっへふふへひ」

ジ「僕は鼻が詰まりやすいから常備してるんだよ」

銀「・・・」

ころころ

19: 2009/02/14(土) 22:06:56.30 ID:R3E1xP8h0

ジ「・・・」

カチカチ

銀「何してるの?」

ジ「んー・・・ネットサーフィン・・・」

銀「そう・・・」

ジ「・・・また偽装かよ・・・」

銀「ぎそう?」

ジ「お前の舐めてる飴に毒薬が入ってるんだってさ」

銀「!!」

ジ「冗談だよ」

銀「・・・」

ぺちっ

ジ「いて」

22: 2009/02/14(土) 22:09:15.80 ID:R3E1xP8h0
銀「暇ねぇ」

ジ「そこらの本見ててもいいぞ」

銀「・・・興味ないわ」

ジ「そうか」

銀「・・・」

ぱたぱた

ジ「おい、ベッドの上で足をゆらすな」

銀「だって暇だしぃ」

ジ「・・・靴を脱げ」

銀「私は地面の上なんか歩かないから汚くはないわよ」

ジ「気分の問題だ」

銀「・・・わかったわぁ」

24: 2009/02/14(土) 22:13:25.02 ID:R3E1xP8h0

銀「・・・」

ジ「・・・」

銀「あったかいわねぇ最近」

ジ「そうだな。暖冬だな」

銀「・・・」

ジ「・・・」

銀「ねぇ、今日何の日か知ってるぅ?」

ジ「・・・グラハム・ベルが電話の特許を取った日」

銀「・・・ばか」

25: 2009/02/14(土) 22:15:25.31 ID:R3E1xP8h0
ジ「冗談だよ。世間一般で言うバレンタインデーだろ」

銀「そうよ。何個もらった?」

ジ「引きこもりの僕がもらうわけ無いだろ」

銀「・・・」

ジ「・・・あ」

銀「な、何よ」

ジ「そういえば姉ちゃん達がケーキ作ってるって言ってたな」

銀「・・・何のケーキよ」

ジ「チョコレートケーキ」

銀「・・・ふーん・・・」

ジ「姉ちゃんと真紅達と」

銀「あっそ・・・」

26: 2009/02/14(土) 22:17:22.65 ID:R3E1xP8h0
銀「・・・」

ぎゅっ

ジ「・・・なんだ、妬いてるのか」

銀「・・・言わない」

ジ「言わないって事は認めてるんだな」

銀「・・・私も何があげたほうがいい?」

ジ「くれるんであれば」

銀「でも私は他の姉妹みたいに料理ができたり、経済的余裕は無いのよ?」

ジ「そうか・・・でも料理できなくてもお金が無くてもできるもんはあるんだぜ」

27: 2009/02/14(土) 22:19:04.07 ID:R3E1xP8h0
銀「・・・エOチなことじゃないでしょうね」

ジ「求めちゃいないよ」

銀「・・・そう」

ジ「・・・まあ、しばらく僕のそばにいればいいよ」

銀「!!」

ジ「とは言っても、真紅達が戻ってくるまでは、だな」

銀「・・・十分よ」

ぎゅぅぅ

ジ「・・・」

なでなで

28: 2009/02/14(土) 22:20:51.86 ID:R3E1xP8h0
銀「ふあぁ・・・」

ジ「眠いのか?」

銀「暇だし、暖かいし、やる気が起きないわぁ」

ジ「しばらく寝てていいぞ」

銀「真紅達が来ちゃうじゃない」

ジ「来る前に起こすさ」

銀「そう・・・エOチなことしないでね」

ジ「しないから安心しろ」

銀「・・・それじゃ、お言葉に甘えるわぁ」

ぽふっ

銀「・・・すー・・・」

29: 2009/02/14(土) 22:23:54.18 ID:R3E1xP8h0
ジ「・・・」

すくっ

ジ「・・・でてこいよ」

?「・・・」

ジ「窓の隣にいるのはわかってるんだから」

?「・・・いつから気付いていたの?」

ジ「水銀燈が寝る前から」

?「そう・・・」

ジ「水銀燈は寝た。僕に用事があるんだろう?」

ジ「なあ、薔薇水晶」

薔「・・・」

31: 2009/02/14(土) 22:28:03.66 ID:R3E1xP8h0
ジ「入るなら、靴脱いで入れよ」

薔「この靴・・・脱ぎにくい」

ジ「・・・手伝ってやるよ」

ジ「ほら、かかと押さえててやるから」

薔「んー・・・」

すぽっ

ジ「もう片方」

すぽっ

ジ「脱ぎにくいなら履くなよ」

薔「これは・・・ファッション・・・」

ジ「さいですか」



32: 2009/02/14(土) 22:30:40.21 ID:R3E1xP8h0
ジ「・・・」

薔「・・・何をしているの?」

ジ「ネットサーフィン」

薔「ネットサーフィン?」

ジ「・・・きっとお前の頭の中では網を使ってサーフィンしている絵が浮かんでいるに違いない」

薔「・・・」

ふるふる

ジ「そうか・・・」

薔「網がサーフィンしている」

ジ「そっちか」

銀「・・・んー・・・」

38: 2009/02/14(土) 22:35:04.19 ID:R3E1xP8h0


薔「・・・」

じーっ

ジ「・・・何水銀燈を見てるんだ?」

薔「・・・キスした」

ジ「!?」

薔「・・・なぜ」

ジ「・・・大人の都合だ」

薔「あなたは子ども・・・」

ジ「っ・・・お前は知らなくていいことだ」

薔「・・・そう・・・」

39: 2009/02/14(土) 22:39:38.91 ID:R3E1xP8h0
薔「・・・」

とてとて

ジ「ん、どうした」

薔「・・・」

すっ

ちゅっ

ジ「!?」

薔「・・・」

ジ「お、おいいきなり何を・・・」

薔「・・・?」

ジ「首をかしげられてもだなぁ・・・」

40: 2009/02/14(土) 22:43:24.54 ID:R3E1xP8h0
薔「水銀燈もしたから私もした・・・」

ジ「あ、あのなぁ」

薔「悪いこと?」

ジ「・・・悪くはないがな、キ、キスっていうのはな・・・」

薔「?」

銀「んん・・・・誰・・・?」

ジ「好きな人同士がやることだ。不用意にするもんじゃない」

薔「・・・」

ジ「・・・わかったか?」

薔「・・・わたしは・・・あなたが好き」

銀「!?」

42: 2009/02/14(土) 22:45:15.44 ID:R3E1xP8h0
銀「ば、薔薇水晶・・・!」

ジ「水銀燈、起きてたのか」

銀「薔薇水晶、あなた何を言って・・・」

薔「私は桜田ジュンが好き。だからキスをした。問題がある?」

銀「・・・っ!」

ジ「お、おい・・・」

銀「あなたに・・・あなたにジュンの何がわかるっていうのよ・・・」

薔「・・・?」

43: 2009/02/14(土) 22:48:34.67 ID:R3E1xP8h0
銀「桜田ジュンは・・・始めて私を受け入れてくれた人間よぉ・・・」

銀「ジャンクだなんて言われ続け、傷ついた私を見つめてくれた、唯一の人間・・・」

銀「私には桜田ジュン・・・いえ、ジュンが必要なの」

ジ「す、水銀燈・・・」

銀「あなたにジュンは渡さない・・・!」

薔「・・・ジュンは物じゃない」

銀「っ!!」

薔「・・・ジュンは、水銀燈と私、どっちが好き・・・?」

ジ「ぼ、僕は・・・」

52: 2009/02/14(土) 22:55:27.69 ID:R3E1xP8h0

ジ「薔薇水晶・・・」

銀「!!」

ジ「僕は、水銀燈が好きなんだ」

銀「ジュン・・・」

薔「・・・そう」

くるっ

薔「・・・胸が痛い・・・」

タッ!

銀「・・・ジュン、ありがとう・・・」

ぎゅっ

ジ「・・・ごめん、水銀燈。不意とはいえ、薔薇水晶に・・・」

銀「それ以上言わないで。ジャンクにするわよ」

ジ「・・・ごめんな・・・」

なでなで

54: 2009/02/14(土) 22:59:24.57 ID:R3E1xP8h0
銀「・・・ジュン」

ジ「ん?」

銀「もう一度キスしたら、許してあげるわ」

ジ「・・・」

ちゅ・・・

銀「んっ・・・」

ジ「・・・これで、いいか?」

銀「・・・本当はもっと続けて欲しいけど、許してあげるわぁ」

銀「浮気は許さないから・・・」

ジ「・・・最善を尽くすよ」

56: 2009/02/14(土) 23:03:27.01 ID:R3E1xP8h0
ジ「もうそろそろ、真紅達来るぞ」

銀「そう・・・幸せは長くは続かないものね」

ジ「・・・なぁ、いつまで続けるんだ・・・?」

ジ「もう、真紅達に明かしたっていいじゃないのか?」

銀「・・・だめよ。これは私のプライドが許さないわ」

ジ「けど、このままだったら辛い思いをするのは水銀燈だぞ?」

銀「・・・」

ぎゅっ

銀「あなたが私のミーディアムだったら・・・苦しまなかったのに・・・」

ジ「水銀燈・・・」

57: 2009/02/14(土) 23:07:26.74 ID:R3E1xP8h0
銀「じゃあね、ジュン・・・また今度来るわ」

ジ「・・・今度は、ちゃんと真紅達に言おうよ」

銀「・・・考えておくわ」

バッ

ジ「・・・」

ガチャ

紅「ジュン、紅茶を入れてちょうだい」

ジ「あ、ああ・・・」

紅「・・・?」

58: 2009/02/14(土) 23:11:32.29 ID:R3E1xP8h0
銀「ふふっ、今日はいっぱいジュンにぎゅってしてもらえたわぁ」

銀「!!」

シャッ

ガキィ!!

銀「水晶・・・?」

薔「・・・」

銀「薔薇水晶・・・何の用事?」

薔「・・・あなたがいなくなれば・・・ジュンは私の物・・・」

銀「なんですって・・・?」

薔「だから・・・消えて」

ジャキィ!!

銀「くっ!!あなたにジュンは渡さないわぁ!」

59: 2009/02/14(土) 23:14:49.24 ID:R3E1xP8h0
薔「・・・」

ドシュッ!!

銀「はぁぁぁ!!」

シュシュシュシュ!!

薔「遅い・・・」

ヒュッ

バキィッ!!

銀「カハァ!!」

薔「ジュンは私の物・・・だから安心して氏んで・・・」

銀「わ・・・私は負けないわぁ・・・!」

61: 2009/02/14(土) 23:19:44.10 ID:R3E1xP8h0
ジ「・・・」

紅「どうしたのジュン?」

翠「翠星石達が妬いたチョコケーキが食えねーっていうんですか?」

雛「大丈夫!きっとおいしいの!」

ジ「あ、あぁ・・・いただくよ」

紅「・・・ジュン、何か隠し事をしていない?」

ジ「・・・なんでそんなことを言うんだ?」

紅「私とあなたは契約しているのよ。少しぐらいならあなたの心が見えるわ」

ジ「・・・そうか・・・」

コトッ

ジ「・・・お前らに言わなきゃいけないことがあるんだ・・・」

62: 2009/02/14(土) 23:23:22.15 ID:R3E1xP8h0
薔「・・・これで・・・ジュンは私の物・・・」

銀「・・・」

薔「待っていて・・・ジュン・・・今行くから・・」

ふっ

銀「・・・ジ・・・ジュン・・・」



紅「・・・」

翠「・・・そんな・・・」

雛「うゆー・・・」

ジ「隠しててすまない・・・」

紅「なんてこと・・・ジュンが・・・」

66: 2009/02/14(土) 23:27:54.43 ID:R3E1xP8h0
紅「・・・ジュン、あなたはこの先どうするつもりなの?」

ジ「・・・水銀燈とも契約したい」

翠「だめですぅ!!」

紅「ジュン、あなたこれ以上契約を増やすとあなたの負担が増えるのよ!?」

ジ「覚悟している」

翠「そんな・・・ジュンが氏んじゃうです!」

ジ「僕は氏なない、絶対に」

ジ「・・・水銀燈がいるかぎり」

紅「ジュン・・・」

雛「・・・雛は、みんなと一緒に住めればいいの」

翠「チビ苺・・・」

雛「ローゼンメイデンみんなが、ケンカしないで仲良く住めば、雛も幸せなの」

紅「・・・」

67: 2009/02/14(土) 23:31:27.25 ID:R3E1xP8h0
紅「・・・ジュン、契約については考えさせて」

ジ「真紅・・・」

紅「私だってアリスゲームは望んでいないわ。水銀燈にも戦う意志がないというのがわかれば、考えるわ」

ジ「・・・ありがとう・・・」

翠「す、翠星石は許さねーです!水銀燈と契約するなんて!」

翠「翠星石は・・・翠星石は・・・ジュンのことが・・・」

ガシャァン!!

ジ「何だ!?」

70: 2009/02/14(土) 23:35:43.40 ID:R3E1xP8h0
薔「ジュン・・・」

ジ「ば、薔薇水晶・・・」

薔「水銀燈はもういない・・・あなたは私の物・・・」

ジ「な、なんだって!?」

紅「ジュン!?どういうこと?」

ジ「・・・薔薇水晶に告白された・・・でも断ったんだ」

紅「・・・そう・・・」

ジ「それより薔薇水晶・・・水銀燈がいないってどういうことだ・・・!?」

薔「言葉通り・・・私が・・・消した」

ジ「!?」

71: 2009/02/14(土) 23:40:16.88 ID:R3E1xP8h0
ジ「け、消したって・・・」

薔「大丈夫、今度は私がジュンと契約する・・・」

ジ「ふ・・・ふざけるな!!」

薔「・・・?」

紅「!?ち、力が・・・」

翠「ジュンの怒りが指輪を通じて伝わってくるですぅ・・・」

ジ「お前・・・なんてことをしてくれたんだ!!」

薔「なんで・・・怒るの・・・?」

75: 2009/02/14(土) 23:44:42.86 ID:R3E1xP8h0
紅「あなた・・・水銀燈を・・・!」

薔「・・・あなたは・・・いらない」

ドシュッ

紅「!!」

サッ

紅「ジュン、ここはまずいわ!nのフィールドへ・・・!」

ジ「水銀燈・・・」

紅「・・・くっ!ここでやるしかないのね・・・翠星石!」

翠「わかったですぅ・・・水銀燈とはいえ姉妹です!いくらなんで許さないです!」

雛「雛も手伝うのよ!!」

76: 2009/02/14(土) 23:49:58.31 ID:R3E1xP8h0
薔「邪魔をしないで・・・」

ガシィ!!

紅「手強い・・・!」

翠「ジュンから力をもらうしか・・・」

紅「ダメよ!今のジュンの心は弱ってるのだわ。今から力をもらったらジュンは・・・」

翠「そ、蒼星石を呼ぶですぅ!」

紅「その方が懸命のようね・・・雛苺、蒼星石を呼んできて!」

雛「う・・・で、でも・・・」

翠「チビ苺は役立たずですぅ!だから早く行くですぅ!」

雛「・・・わかったの・・・真紅、翠星石、がんばって・・・!」

紅「・・・下手ね、翠星石」

翠「こうでもしないとチビ一度はいかねーです」

79: 2009/02/14(土) 23:56:51.94 ID:R3E1xP8h0
紅「今はこっちに集中しましょ」

薔「・・・」

ビシィ!!

紅「くっ・・・!」

翠「やべーですぅ・・・」

紅「・・・ジュン!いつまでめげているの!」

ジ「・・・」

紅「水銀燈は・・・まだ生きているのだわ!彼女の気を感じるわ!」

ジ「!!」

薔「・・・仕留め損ねた・・・」

ジ「ほ、本当か真紅・・・」

紅「・・・」

コクリ

翠「(真紅・・・何考えてるです!?そんなの翠星石達にはわからないです!)」

紅「(合わせて・・・そうでもしないとジュンの生気は無くなるばかりよ)」

80: 2009/02/15(日) 00:03:56.04 ID:VFwHCJoq0
紅「早く薔薇水晶を撃退しないと・・・ジュン、力を貸して!」

ジ「・・・わかった」

翠「よっしゃあ!これでちゃっちゃとすませるですぅ!」

薔「・・・二人とも・・・」

紅「空気が変わった・・・?」

薔「・・キ工口」

ドゴォォォ!!!

紅「な!?」

バキッ

翠「きゃあ!!」

ジ「うあああ!!」

82: 2009/02/15(日) 00:07:17.83 ID:VFwHCJoq0
紅「ジュン!?」

薔「ミンナジャマ・・・ワタシトジュンダケデイイ・・・」

ゴォォ!!

紅「なんて力なの・・・!!これが薔薇水晶・・・!?」

翠「ジュンの力をもらっても太刀打ちできないなんて!!」

ジ「やめろ・・・やめてくれ・・・」

翠「チビ苺はまだですか!?」

紅「・・・万事休す・・・」

83: 2009/02/15(日) 00:13:34.55 ID:VFwHCJoq0
ヒュッ

薔「!?」

ドスドスドスッ!!

薔「・・・羽根・・・?」

ジ「!!」

紅「ま、まさか・・・」

銀「あんた・・・私のジュンに・・・何怪我させてるのよ・・・」

ジ「水銀燈!!」

銀「はぁい・・・ジュン・・・怪我は大丈夫?」

ジ「ぼ、僕よりお前の怪我の方が・・・」

銀「私は誇り高きローゼンメイデンよぉ・・・こんな怪我なんてことないわぁ」

紅「水銀燈、ジュンから話は聞いたわ」

銀「・・・そう、言ったんだジュン・・・」

紅「私たちは咎めないわ。でも今は目の前のことを先に済ませるのだわ」

銀「そうね・・・恋に生涯はつきものね・・・」

89: 2009/02/15(日) 00:18:25.80 ID:VFwHCJoq0
薔「みんななぜ・・・邪魔をする・・・」

銀「薔薇水晶・・・いい機会だから教えてあげるわ」

銀「恋をするのは自由だけどね、好きな人を傷つけるのは最低なことよ!!」

薔「・・・」

銀「あなたは復讐に燃えすぎて周りが見えていないのよ。おかげでジュンはあなたの水晶で怪我をした」

薔「!?」

銀「気付かなかったようね・・・恋は盲目って言うけどまさにその通りね」

紅「水銀燈、あなたはダメージを受け過ぎよ。後方からの支援をお願いするわ」

銀「ふん・・・ローゼンメイデンの長女が後ろで卑怯なことできるわけないでしょ?」

ジ「・・・水銀燈、下がるんだ」

銀「ジュン!?」

90: 2009/02/15(日) 00:23:37.08 ID:VFwHCJoq0
ジ「・・・こっちに来るんだ」

銀「ジュン、今はそんな場合じゃ」

ジ「いいから!」

銀「!!」

紅「・・・水銀燈、行って」

翠「背中は守ってやるですよ!」

銀「・・・」

ヒューッ

銀「なに、ジュン?」

ジ「契約するぞ」

銀「え!?」

ジ「今の真紅や翠星石だけじゃ薔薇水晶に勝てない」

ジ「契約して、僕の力を使うんだ」

銀「で、でもあなたはすでに2体と契約しているのよ・・・?」

ジ「・・・覚悟はできている」

93: 2009/02/15(日) 00:27:04.18 ID:VFwHCJoq0
薔「・・・水銀燈、何をしているの・・・?」

シュッ!!

紅「しまった!!」

翠「水銀燈!!」

銀「え?」

ジ「水晶が・・・!」

ガキィン!!

薔「!!」

蒼「間に合ったみたいだね・・・大丈夫?」

銀「蒼星石・・・」

蒼「雛苺から事情は聞いたよ。ここは僕たちに任せて」

98: 2009/02/15(日) 00:32:02.03 ID:VFwHCJoq0
翠「蒼星石!早く助けるですぅ!」

蒼「待ってて!それじゃジュンくん、水銀燈を頼んだよ!」

ダッ!!

ジ「さぁ水銀燈、薬指を・・・」

銀「・・・ジュン」

ジ「なんだ?」

銀「絶対氏なないでね・・・?」

ジ「約束する。そして、水銀燈。お前も氏ぬな」

銀「・・・当然よ」

スッ・・・

99: 2009/02/15(日) 00:38:26.25 ID:VFwHCJoq0
紅「はぁ・・・はぁ・・・」

翠「もう・・・限界ですぅ・・・」

蒼「手強い・・・今までより段違いだ」

薔「・・・」

ピキィ

紅「今薔薇水晶を動かしている物は憎しみ・・・それも愛を奪われた憎しみ」

蒼「手強いわけだ・・・僕の庭師のはさみも限界だよ」

翠「次の一撃が最後ですぅ!」

薔「・・・もうあなたたちはいらない・・・」

ゴゴゴゴ・・・

紅「なんてこと・・・」

蒼「今までで一番大きな水晶のようだね・・・」

翠「ふふふふ防げる自信がねーですぅ!!」

薔「さようなら」

ヒュウッ!!

100: 2009/02/15(日) 00:42:48.77 ID:VFwHCJoq0
カシッ

スパァン!!

紅「・・・!」

銀「・・・ふふ、ジュンの力、っていったところかしら」

翠「あのバカでかい水晶が・・・」

蒼「真っ二つ・・・」

銀「あなたたち、よくがんばったわ」

銀「ここからは・・・ローゼンメイデン第1ドール、水銀燈が相手よぉ!!」

薔「・・・あなたはいらない・・・消えて」

シャキッ

蒼「薔薇水晶も剣を構えた・・・」

103: 2009/02/15(日) 00:48:38.73 ID:VFwHCJoq0
銀「どっちがジュンとふさわしいか・・・決めるわよ」

薔「・・・」

スッ

蒼「速い!」

バキッ!!

雛「ああ!!水銀燈の左腕が!!」

薔「買った・・・!」

銀「・・・薔薇水晶・・・あなたは強いけど、欠けている物があるわ」

薔「何・・・?」

銀「それは仲間を信じ、そして、愛してくれる人がくれる力が無い事よ!!」

キィィィィン・・・!!

紅「す、水銀燈の羽根が・・・!」

翠「黒から・・・白へ・・・」

106: 2009/02/15(日) 00:54:30.80 ID:VFwHCJoq0
ジ「ぐぅぅ・・・」

紅「はっ!ジュン!?」

ジ「ぼ、僕は大丈夫だ・・・」

紅「水銀燈の力が強くなってきている・・・ジュンの力を使っているのね」

紅「水銀燈!あまり長くはいられないわ!勝負は一瞬よ!」

銀「わかってるわ・・・ジュンのためにも・・・」

薔「・・・羽根が・・・でも・・・そんなはったりはきかない・・・」

薔「もうすぐ・・・醜く地面を這うことになる」

銀「それはどっちかしらねぇ・・・」

蒼「左腕をやられている分、水銀燈が不利だ・・・どうするんだ水銀燈・・・」

108: 2009/02/15(日) 00:59:40.41 ID:VFwHCJoq0
薔「サヨナラ・・・」

ヒュッ

銀「!!」

ズブッ!!

紅「水銀燈!!」

翠「あ・・・薔薇水晶の剣が・・・」

蒼「水銀燈の腹部を・・・」

薔「・・・勝負あった」

銀「・・・ニヤッ」

薔「!?」

銀「あなたは知らなすぎた・・・」

ブンッ!!

薔「なぜ動ける・・・!」

銀「・・・あなたにはない、愛の力よ」

バキィ!!

109: 2009/02/15(日) 01:04:48.64 ID:VFwHCJoq0
薔「クハッ・・・!」

ズザァ!!

薔「なぜ・・・確実に腹部を貫いたはず・・・」

銀「ごめんなさぁい・・・私、出来損ないなの」

ぴらっ

薔「!!腹部が・・・無い・・・」

銀「こんな体でも愛してくれるから、ジュンは好きよぉ」

ヒュッ

キィィン!!!

薔「・・・!」

銀「あなたは不用意に人を傷つけすぎなのよ!」

銀「アリスゲームはローゼンメイデン同士の戦い・・・人は関係ないのよ」

銀「なのにあなたは私への恨みを募らせるばかりで周りを見ず、ジュンを傷つけた」

銀「あなたに、アリスを語る視角は無いわぁ!!」

112: 2009/02/15(日) 01:06:59.62 ID:VFwHCJoq0
ガギィ!!

カンッ!・・・カラララ・・・・

蒼「薔薇水晶の剣が飛ばされた!」

銀「勝負有りよ・・・薔薇水晶」

薔「・・・なぜ」

銀「?」

薔「なぜ私は・・・恋をしてはいけないの・・・?」

つー・・・

紅「薔薇水晶が・・・」

銀「泣いている・・・?」

ジ「・・・」

スッ

紅「ジュン!?行ってはダメ!」

ジ「これは・・・僕の問題だ」

114: 2009/02/15(日) 01:10:20.05 ID:VFwHCJoq0
ジ「薔薇水晶・・・」

銀「ジュン!?危ないわ、近寄らないで」

薔「ジュン・・・」

ジ「薔薇水晶、さっきは傷つけるようなことを言ってすまなかった」

ジ「僕は誰も傷つけたくない。もちろん、薔薇水晶。君もだ」

薔「・・・」

ジ「でも、わかって欲しいんだ。僕は水銀燈が欠陥品だから、哀れんで好きになったわけじゃない」

ジ「僕は彼女の純粋でひたむきな姿が好きなんだ」

銀「ジュン・・・」

ジ「決して薔薇水晶が嫌いになったわけじゃない。それだけはわかってくれ」

116: 2009/02/15(日) 01:13:22.20 ID:VFwHCJoq0
薔「・・・ジュンは、私を嫌いじゃない・・・」

ジ「そうだ。もちろん、他のドールズも」

紅「ジュン・・・」

薔「・・・ジュンが私を嫌いじゃないのなら、いい」

スッ

薔「水銀燈」

銀「・・・」

薔「今日は負けた・・・けど、次は必ず・・・」

銀「望むところよ」

薔「・・・」

タッタッタッ・・・

銀「・・・」

クラッ

とすっ

ジ「大丈夫か、水銀燈」

117: 2009/02/15(日) 01:17:19.03 ID:VFwHCJoq0
銀「ちょっと緊張の糸が切れたかしらね・・・」

ジ「・・・そうか」

紅「ジュン、大丈夫?」

ジ「僕も、限界かな」

ドサッ

翠「!?」

蒼「ジュンくん!?おーい!大丈夫かい!?」

雛「ジューン!!氏なないで欲しいのー!!」

紅「・・・息はあるわ。力を使い果たしたようね・・・」

翠「と、とりあえずベッドに運ぶですぅ!」

118: 2009/02/15(日) 01:21:16.13 ID:VFwHCJoq0
・・・

・・・・・・

銀「ん・・・ここは・・・」

銀「!?と、隣にジュン・・・どうして」

むくっ

銀「ここは・・・ジュンの部屋・・・」

ジ「・・・」

銀「ジュンは寝てるのね・・・」

スッ

銀「この薬指の指輪・・・間違いなく、ジュンと契約した証・・・夢じゃなかったのね」

カチャ

紅「あら、水銀燈起きたのね」

122: 2009/02/15(日) 01:26:12.86 ID:VFwHCJoq0
銀「真紅・・・」

紅「ジュンと契約して、どう?」

銀「別に・・・いつも通りよ」

紅「・・・そうは思えないけど?」

銀「・・・ふん」

紅「水銀燈、ジュンと契約してなお、アリスゲームは続けるつもりなの?」

銀「当たり前よ?アリスになるために私たちは戦ってるのよ?」

紅「そうね・・・でも」

銀「?」

紅「今はもう、アリスになるより、今の生活を楽しみたい・・・そう思ってる私がいるのだわ」

紅「水銀燈・・・あなたもそう思っているんじゃない?」

126: 2009/02/15(日) 01:30:24.79 ID:VFwHCJoq0
銀「・・・」

紅「まあ、無理に聞かないわ。でも、私とあなたはミーディアムが同じ」

紅「二人とも力を使えば・・・どうなるかわかるわね」

銀「真紅、それは脅し?」

紅「いえ、忠告よ。もとより、私はジュンの力を使ったりはしないわ」

銀「わ、私だって使わなくたってあなたくらい倒せるわ!」

紅「・・・ふふっ」

ジ「ん・・・」

130: 2009/02/15(日) 01:33:19.08 ID:VFwHCJoq0
銀「ジュン?起きたの?」

ジ「・・・あぁ」

紅「体調はどう?」

ジ「まだ頭がぼーっとする」

銀「ごめんねぇ・・・私が無理をさせたばかりに・・・」

ジ「気にすんな」

紅「・・・みんなが下で待っているのだわ」

ジ「ああ、行くよ」

133: 2009/02/15(日) 01:40:30.71 ID:VFwHCJoq0
雛「あ、ジュンが降りてきたのー!」

翠「ようやく起きたですかこの寝坊助」

蒼「一番最後まで面倒見てたのは翠星石じゃないか」

翠「あっバカ!蒼星石そういう無駄な事は言わなくていいですぅ!」

ジ「みんな、迷惑かけたな・・・」

蒼「ううん、気にしないでジュンくん」

紅「あなたのおかげで私たちも助かったのだわ」

銀「・・・」

ジ「・・・あのさ、水銀燈のことなんだけど・・・」

紅「ジュン、私たちはジュンの通りに従うのだわ」

ジ「え!?」

紅「あなたは私の下僕だけど、一回ぐらいは言うことを聞いてもいいのだわ」

135: 2009/02/15(日) 01:44:37.54 ID:VFwHCJoq0
銀「真紅・・・」

ジ「・・・水銀燈も、一緒に住もうかと思うだけど、いいかな?」

紅「ジュン、私はあなたの言うことを聞くと言ったのだわ」

ジ「!!」

翠「ま、まあ真紅が言うなら翠星石も聞いてやってもいいです」

ジ「・・・わかった。水銀燈も一緒に住む。いいな?」

紅「問題ないのだわ」

銀「うっ・・・みんな・・・ありがとう・・・」

紅「まったく・・・泣き虫なお姉さんなのだわ」

136: 2009/02/15(日) 01:48:36.49 ID:VFwHCJoq0
雛「うわーい!!水銀燈と遊ぶのー!」

銀「きゃっ!こ、こら!やめなさぁい!!」

翠「こりゃご飯の量も増えるですねぇ」

蒼「大変なら手伝いに来ようか?」

翠「この際蒼星石も一緒に住むですぅ!」

蒼「ええ!?だ、ダメだよ!僕はマスター達と一緒に暮らしてるから・・・」

翠「じじとばばも一緒に連れてくればいいんです!」

ジ「さすがにそれは勘弁してくれ・・・」

紅「ふぅ・・・賑やかになったわね。静かにしてちょうだい」

139: 2009/02/15(日) 01:53:36.76 ID:VFwHCJoq0
─ 後日 ─

雛「ジュン登りー!!」

ジ「おい!僕は勉強してるんだから!邪魔するな」

銀「ねえジュン、そんなのやめて散歩に行きましょう?」

翠「何行ってるです!おめえ見たいのが町に出たら大変ですぅ!」

紅「ジュン、紅茶を入れてちょうだい」

ジ「全く、お前らホント人使い荒いよな」

紅「・・・口ではそういってるけど、楽しそうに見えるのは私だけかしら?」

ジ「・・・どうだかな。ほらお前ら。紅茶入れてやるから下に降りろ!」

銀「アッサムティーにしてちょうだぁい」

紅「今日はダージリンティーの気分なのだわ」

翠「いーや今日はオレンジペコーですぅ!」」

ジ「あーもうわかったわかった!別々に入れてやるからケンカすんな!」

銀「ふふ、さすが私のミーディアムね。だから好きよ?ジュン」

                         ─ 完  ─

140: 2009/02/15(日) 01:55:07.68 ID:JPfwbNFi0

144: 2009/02/15(日) 01:57:51.84 ID:VFwHCJoq0
眠い。それだけ。

所々変なレスもあったが、ローゼンメイデンみんな可愛いんだよ!!

もちろん巴とかめぐとかみっちゃんも可愛いんだよ!!

それでいいじゃないか!!どうしてケンカするんだそこでェ!!

149: 2009/02/15(日) 02:02:19.23 ID:VFwHCJoq0
あとみんなには黙っていたことがある。

雪華綺晶は俺の幼なじみ。

153: 2009/02/15(日) 02:07:28.77 ID:VFwHCJoq0
>>150雪華綺晶には戦わせたくなかったからだ・・・というかこれ以上登場人物増やしたくなかったんだ・・・。

>>151どうしてそこでケンカするんだそこでェ!!

160: 2009/02/15(日) 02:13:07.22 ID:VFwHCJoq0
>>156
金糸雀視点のは過去に何回も書いた。何個かブログに載った。
最近はネタ切れなので他キャラで書いてるだけ。
ネタできれば再開するよ。
なんてったって金糸雀は俺の嫁。

165: 2009/02/15(日) 02:29:15.80 ID:VFwHCJoq0
眠いけどもう少しがんばる。

>>162その気になれば工口ネタも書ける。けど最近は書いてない。眠いと書く気起きない。

>>163お気に入りのキャラなんだけどどうしても台詞回しが難しくて。真紅や翠星石、蒼星石が一番使いやすい。

>>164原作見たことないから雪華綺晶は口調が変って言われる。でもそれが俺のジャスティス。

168: 2009/02/15(日) 02:42:47.69 ID:VFwHCJoq0
>>166作者違いです。

>>167
説明役としては蒼星石が一番ぴったり。
あと蒼星石は変Oキャラにしやすいw
私が書くとどうしても雛苺は黙りやすくなる。口リキャラむつかしいね・・・。

170: 2009/02/15(日) 02:54:38.06 ID:VFwHCJoq0
>>169
私は前から好きでした。でも金糸雀嫌いの人がいるのも事実。悲しい・・・。
けど俺めげないぜ!!
金糸雀SS書きまくってカナ好き増やすぜ!迷惑?知らね!

では眠たさの限界なので乙です。
みなさん夜分遅くまでお付き合いありがとうございました。

引用: 水銀燈「はぁい♪・・・って、あなただけ?」