1: 2024/12/31(火) 16:08:26 ID:???00
タイトルの通り中身も生産性もありません
暇な時にでも気軽に読んでいただけますと幸いです

2: 2024/12/31(火) 16:08:51 ID:???00
千歌「あれ?果南ちゃんから電話だ」

3: 2024/12/31(火) 16:09:35 ID:???00
千歌「もしもし、果南ちゃん?電話してくるなんて珍しいね」

果南『まあね。実は千歌にとっておきの話があるんだ』

5: 2024/12/31(火) 16:10:41 ID:???00
千歌「普段電話してこない幼なじみから突然電話でとっておきの話って……まさかツボを売りつけるとかないよね?」

果南『かわいい幼なじみ相手にそんな霊感商法まがいのことなんてするわけないでしょ!』

千歌「冗談だよ!それでとっておきの話って?」

果南『それがさあ……あっ!!!!!』

6: 2024/12/31(火) 16:11:08 ID:???00
『ドーン!!!!!』

千歌「えっ!?大きな音したけど大丈夫!?果南ちゃん!?果南ちゃ……通話切れてる」

7: 2024/12/31(火) 16:12:01 ID:???00
千歌「ど、どうしよう?取り敢えず果南ちゃんの家に確認の電話……いや、ダメだ。今日家族は家にいないって言ってたっけ。なら近場の鞠莉ちゃんに……そうだ、今日はギルキスのメンバーと出かけてるんだった」

千歌「……ってこれまずいよ!?万が一果南ちゃんに何かあっても誰も気付けないってことじゃん!?」

千歌「行かなきゃ!」

8: 2024/12/31(火) 16:12:58 ID:???00
千歌「果南ちゃん!果南ちゃん!大丈夫!?返事して!果南ちゃん!」

千歌「嘘、反応がない……果南ちゃん!?果南ちゃーん!!!」

9: 2024/12/31(火) 16:13:37 ID:???00
果南「どしたの、千歌?そんな大声出して?」

千歌「どうしたもこうしたもないよ!さっき通話中に大きな音がして電話が切れた、まま……」

果南「それで心配してわざわざ見に来てくれたんだ!ありがと!やっぱり持つべきものは幼なじみだね!」

10: 2024/12/31(火) 16:14:10 ID:???00
千歌「果南ちゃん!?!?!?何で外にいるの!?それより大丈夫なの!?」

果南「まあまあ、少し落ち着きなって。部屋上がりなよ。お茶でも出すからさ」

11: 2024/12/31(火) 16:15:10 ID:???00
千歌「……は?椅子が壊れて転げ落ちた?」

果南「背もたれに思いっきり寄りかかってたら、バキッって。ほら見てよこれ。酷いもんでしょ?」

千歌「じゃあ通話が切れたのはその時の衝撃で?」

果南「そうだと思う。しかもただ床に落ちたんじゃなくて、ひっくり返った時にスマホ放り投げちゃったんだよね。それが開いてた窓から外に飛んでいって、さっきまで探しに行ってたんだ」

12: 2024/12/31(火) 16:15:41 ID:???00
千歌「うわっ!?バキバキのぼこぼこじゃん!ここまで酷いともう使えないね」

果南「そうそう。あーあ、これすっごい怒られるなー。この間機種変したばかりだったのに」

13: 2024/12/31(火) 16:16:02 ID:???00
千歌「まあでも、果南ちゃんに怪我がなくて良かったよ」

果南「いやはや、お騒がせしました」

千歌「全く!しっかりしてよね!」

果南「はーい」

14: 2024/12/31(火) 16:16:55 ID:???00
千歌「……ちょっと待って!?今雰囲気に流されてこの話終わりそうだったけど、絶対スマホ探しに行く前にやることあったよね!?」

果南「え、ほんと?なんだろ?打った背中に湿布貼るとか?」

千歌「何言ってんの!?だって直前まで私と電話してたんだよ!?あんな大きな音がして通話が切れたら普通心配するでしょ!?まず私に安否を伝えるべきだったんじゃないの!?」

果南「その安否を伝えるために外に飛んでったスマホを探しに行ったんじゃん。千歌こそ何言ってんの?」

15: 2024/12/31(火) 16:17:50 ID:???00
千歌「だとしても果南ちゃん家の電話から私のスマホなり家の電話にかけてくれればいい話でしょ!?」

果南「だからその番号もスマホに入ってるって話だよ」

千歌「……え?もしかして番号覚えてないの?」

果南「だって携帯持ってからは家の電話にかけることなんてなくなったし、携帯の番号だって登録してるからボタンひとつで発信できるんだもん。いちいち覚えてないって」

千歌「ええ……」

16: 2024/12/31(火) 16:18:37 ID:???00
果南「なら千歌は私の携帯と家の番号すぐに言えるの?」

千歌「そんなの当たり前じゃん!」

果南「じゃあ試しに私の携帯の番号言ってみてよ。さすがに自分のは覚えてるからさ」

千歌「いいよ!えーと、080…………あれ?」

17: 2024/12/31(火) 16:19:06 ID:???00
果南「……」

千歌「080の……080……080……」

果南「私の番号は080-080-080-080じゃないんだけど?」

千歌「そんなのわかってるよ!ちょっと詰まっただけじゃん!」

18: 2024/12/31(火) 16:19:37 ID:???00
果南「じゃあ早く080の先を言いなよ。あれだけ啖呵切ったんだから、まさか覚えてないなんてことはないよね?」

千歌「………………はい!この話はおしまい!争いは何も生まないよ!平和が1番だね!みんなで手を取り合って行きてこ!」

果南「なんだそりゃ……」

19: 2024/12/31(火) 16:20:24 ID:???00
千歌「ちなみにとっておきの話って何だったの?」

果南「ああ、それはね………………何だっけ?」

千歌「……嘘でしょ?わざわざ電話かけてまで話そうとしてたことなのに忘れちゃったの?」

果南「あのドタバタで忘れちゃった。まあ忘れたってことは大したことじゃないんでしょ。思い出したらまた話すよ」

千歌「それ自分で言う?まあいいや、期待せずに待ってるね」

20: 2024/12/31(火) 16:21:59 ID:???00
続きまして

千歌「面白い話していい?」果南「ダメ」

21: 2024/12/31(火) 16:22:27 ID:???00
千歌「この前1年生の3人と出かけた時のことなんだけどね?

果南「ダメだって言ったのに話すのやめてくれない?」

22: 2024/12/31(火) 16:22:51 ID:???00
千歌「大丈夫大丈夫!絶対面白いから!抱腹絶倒間違いなしだから!」

果南「その出だしで始まって本当に面白かったパターンって今まで経験したことないんだけど?」

23: 2024/12/31(火) 16:23:30 ID:???00
千歌「そう言わずに1回聞いてみてよ!ね?ね?いいでしょ?お願い!」

果南「まあ……そこまで言うなら」

千歌「やったー!えっと、どこまで話したっけ?……そうそう!それで花丸ちゃんが擦った胡麻でUFOなんて呼び出すから、危うくルビィちゃんが連れ去られそうになったんだよー!」

果南「は?」

24: 2024/12/31(火) 16:23:57 ID:???00
千歌「たまたま善子ちゃんがキシリトール入りの歯磨き粉を持ってたから助かったけど、もし持ってなかったらって思うと肝が冷えたなぁ」

果南「……」

25: 2024/12/31(火) 16:24:17 ID:???00
千歌「……?」

果南「……え、それでこの話終わり?」

千歌「うん!面白かったでしょ!果南ちゃんも我慢せずに笑っていいんだよ!」

27: 2024/12/31(火) 16:25:05 ID:???00
果南「…………………………千歌さあ」

千歌「なに?」

果南「本気で面白いと思ってこの話したわけ?」

千歌「そうだけど?」

28: 2024/12/31(火) 16:25:44 ID:???00
果南「ふーん……まあいいや。私、丁度新しいランニングシューズ欲しかったとこだったんだよね。ありがと、千歌」

千歌「どゆこと!?」

29: 2024/12/31(火) 16:26:33 ID:???00
果南「だって私の人生における貴重な時間を奪った上でこの醜態だよ?これはもうそれ相応のお詫びをしてもらわないと割に合わないって」

千歌「果南ちゃん正気!?こんな話、お金払って芸人さんを見に行ったって聞けないよ!?」

果南「そりゃそうでしょ。この世に存在する全ての芸人さんをかき集めたって、この話よりつまらない話する人なんて絶対にいないもん。もしいたら切腹ものだよ」

千歌「ひどい!?」

31: 2024/12/31(火) 16:27:17 ID:???00
果南「じゃあもし私が面白い話があるって切り出して今の話を千歌にしたらどう思う?」

千歌「あまりにもつまらなすぎて金銭的な何かを要求すると思う」

32: 2024/12/31(火) 16:28:07 ID:???00
果南「わかってるならしないでよ!」

千歌「もー!退屈を紛らすためのただの冗談の作り話ですやん!」

果南「エセ関西弁うざ……」

33: 2024/12/31(火) 16:28:49 ID:???00
千歌「ちょっと待ってよ!そもそもこうやって時間を潰さなきゃいけなくなったのは、果南ちゃんが集合時間を勘違いしてたからでしょ!せっかく気を遣って話したのにひどくない!?」

果南「それに関してはほんと申し訳ないと思ってるけど、おんなじ時間を潰すにしてももうちょっとやりようっていうかさあ……」

34: 2024/12/31(火) 16:30:32 ID:???00
千歌「ふーん……そこまで言うならいいよ。じゃあ果南ちゃんは相当面白い話があるってことでしょ?してよ」

果南「なんでそうなるのさ?仮にあったとしても面倒臭いしやだよ。それにあと10分程度の話なんだから静かに待ってようって」

35: 2024/12/31(火) 16:31:00 ID:???00
千歌「ダメ!絶対に話してもらう!もう私怒っちゃったもーん!」

果南「うわ……久しぶりに出たよ拗ね千歌」

36: 2024/12/31(火) 16:31:22 ID:???00
千歌「さあ!面白い話のお手本ってやつを見せてよ!ほらほら!」

果南「わかったわかった。じゃあとっておきのやつを話すよ。この前1年生の3人と出かけた時の話なんだけどさ」

37: 2024/12/31(火) 16:32:13 ID:???00
千歌「は?もしかして面倒臭くなって私の話を丸パクリして乗り切ろうとしてる?もしそうなら私、果南ちゃんのこと軽蔑する」

果南「いやいや、ほんとに出かけたんだって。で、その時花丸の希望で途中本屋に寄ったんだけど、花丸は小説、善子は新書、ルビィは漫画のコーナーに行っちゃったから1人で目的もなくぶらぶらしてたんだよね」

千歌「ふーん……パクりじゃないならいいや。それで?」

38: 2024/12/31(火) 16:32:59 ID:???00
果南「たまたま雑誌コーナーに差し掛かった時に何か見たことある人がいてさ」

千歌「へー見知った顔が……ん?雑誌コーナー?」

39: 2024/12/31(火) 16:33:27 ID:???00
果南「そう。遠目から見てもわかるくらいやけにキョロキョロ周囲を警戒しながら立ち読みしてるもんだから、こっちも声をかけにくくてねー」

千歌「……ち、ちなみにそれいつの話?」

40: 2024/12/31(火) 16:34:10 ID:???00
果南「先週の土曜。で、しばらく立ち読みした後そそくさと立ち去ったから、どんなの読んでたのかなーってその辺りまで行ってみたんだけどさ」

千歌「ちょ!ちょっと待って!!!もういい!その話もういいから!!!」

41: 2024/12/31(火) 16:34:52 ID:???00
果南「何?千歌が話せって言ったから話してるんだけど?で、そしたら挙動不審だった理由がわかったんだ。その雑誌の特集記事がセッ」

千歌「わー!?!?!?!?!?!?!?」

果南「うわ!?ちょっと千歌!びっくりするから大きな声出さないでよ!で、その雑誌がセック」

千歌「ごめん!!!私が悪かったから!!!もうこの話はおしまい!!!!!ね!?ね!?」

42: 2024/12/31(火) 16:35:22 ID:???00
果南「えー?ここからいいところなのに?」

千歌「勘弁してください……」

果南「まあそこまで言われたらしょうがない。千歌に免じて終わりにしてあげる」

千歌「うう……恥ずかしい。あんなところ見られてたなんて一生の不覚……」

44: 2024/12/31(火) 16:35:41 ID:???00
果南「まあ高校生なんだからそういうことに興味があるのが普通だって!気にしない気にしない!」

千歌「同じ高校生の果南ちゃんに言われたって全然フォローになってないよ……」

45: 2024/12/31(火) 16:36:34 ID:???00
果南「本当だって!花丸たちも同じこと言ってたし!」

千歌「……へ?果南ちゃんだけじゃなくて1年生のみんなも知ってるの?」

果南「うん。あまりにも面白い光景だったからついみんなを呼んじゃった」

千歌「」

46: 2024/12/31(火) 16:37:26 ID:???00
果南「ちょ!?千歌落ち着いてってば!」

千歌「もう氏ぬしかないよ!?明日から1年生のみんなとどんな顔して会えばいいのさ!?!?!?」

47: 2024/12/31(火) 16:42:06 ID:???00
果南「あれから1週間毎日顔合わせてたんだから平気だって!」

千歌「絶対みんな内心私のことむっつりだと思って過ごしてるじゃん!?せっかく先輩として恥ずかしくないように振る舞ってたのに!」

果南「もともと威厳なんてないから大丈夫だって!」

千歌「うるさーい!大体果南ちゃんがみんなを呼び寄せるから余計に面倒臭くなってるんでしょ!?」

48: 2024/12/31(火) 16:43:22 ID:???00
果南「まあでも高校生にもなってたかが雑誌の特集であんなにあたふたしてたら……ねえ?」

千歌「言わなくていいから!!!うわーん!もう面白い話なんでこりごりだよー!!!」

果南「……おっ!なーんて言ってる間に約束の時間になってるね。さ、丁度オチもついたことだし行こうか!」

千歌「お後がよろしいようで……って違うでしょ!?もうもうもう!果南ちゃんのバカバカバカー!!!」

49: 2024/12/31(火) 16:44:39 ID:???00
以上短編2篇でした
ちかなん大好き
それでは皆さんも良いお年を

52: 2024/12/31(火) 17:50:49 ID:???00
おつ

引用: 【SS】ちかなんでよもやま話