1: 2025/01/01(水) 13:48:23 ID:???Sr
虹ヶ咲学生寮にて

エマ「果林ちゃん、起きてー!」

果林「冬休みよ…もうちょっと寝かせてエマ…」

エマ「今日は元日だよ!『一年の計は元旦にあり』だよ!」

ランジュ「日本のお正月を思いっきり楽しむわよ!」

ミア「まったく、New year dayくらい静かに過ごさせてよ」

(数分後)

エマ「じゃあみんな、せーの!」

「あけましておめでとうございます」
「新年快楽!」
「Happy new year!」
「Buon anno!」

果林「ふふっ…みんなバラバラじゃない」

彼方「私達らしくて良いよね~」

2: 2025/01/01(水) 13:49:25 ID:???Sr
果林「彼方!?なんでここに?」

エマ「私が呼んだんだよ!」

彼方「彼方ちゃん、皆のためにお雑煮を作ったのです!」ドヤッ

エマ「醤油仕立ての出汁に細切れの鶏むね肉とほうれん草、焼いた角餅が入ってるんだね」

エマ「うーん!優しい味でボーノ!」

彼方「彼方ちゃん特製、近江家風雑煮だよ!」

ランジュ「でも何だか貧相じゃない?」

ミア「ちょっ…ランジュ!」

彼方「彼方ちゃんのお家は貧乏だから…というわけじゃなくて、東京のお雑煮はみんなこんな感じなんだよ~」

果林「えっ?お雑煮って白味噌に丸餅じゃないのかしら?」

3: 2025/01/01(水) 13:50:07 ID:???Sr
彼方「八丈島のお雑煮って白味噌なんだ!関西みたいだね」

果林「その昔、京都から流されてきた流人が伝えたみたいよ」ドヤッ

彼方「流石ライフデザイン学科!果林ちゃんは物知りだね~」ナデナデ

果林「って…そんな子供扱いしないで!」

エマ「私達の地元にはお雑煮は無いんだよね~」

ランジュ「せっかくだし、ランジュ達でオリジナルのお雑煮を作ってみたいわ!」

彼方「いいね~お雑煮は家の数だけ種類があると言われてるくらいだし、新しいお雑煮を作ってみようよ!」

ランジュ「そうと決まれば早速SPに食材を用意させるわ!」

5: 2025/01/01(水) 14:07:58 ID:???Sr
30分後

ランジュ「早速食材を用意したわ!」

ミア「相変わらず強引だなぁ…」

ミア「こ、これはSPAMじゃないか!日本でも手に入るのか!」

エマ「こっちはスイスのラクレットチーズだ!」

彼方「これは本格的…!彼方ちゃん、腕がなるぜー!」

璃奈「すごい…私もオリジナル雑煮、作ってみたい」

ミア「璃奈!なんでここに!」

彼方「私が呼んだんだよ~璃奈ちゃん、お正月も家で一人なんだって」

エマ「璃奈ちゃん…寂しかったね」ギュッ

璃奈「エマお姉ちゃん…」

ミア「あっ!エマ、ずるいぞ!僕も璃奈とハグしたい!」

歩夢「こんにちは!明けましておめでとうございます!」

果林「あら、歩夢も来たのね」

歩夢「はい。その…お雑煮パーティーをやるって聞いて」

侑「美味しいものを食べられるって聞いて来たんだよね、食いしん坊の歩夢も可愛いYO!」

歩夢「もー!侑ちゃん!」プクー

7: 2025/01/01(水) 14:32:37 ID:???Sr
彼方「みんなの家のお雑煮はどんな感じ?」

歩夢「醤油のすまし汁に鶏肉と三つ葉を入れる感じかな」

侑「うちはかまぼこを入れるよ」

璃奈「無い…」

彼方「えっ?」

璃奈「私、お正月も家で一人だからお雑煮は作らない」

彼方「そっかあ…じゃあ璃奈ちゃんもオリジナル雑煮を作ってみる?」

璃奈「作ってみたい!何だか楽しそう」

彼方「璃奈ちゃんの好きな食べ物は?」

璃奈「うーん…甘いもの全般?」

彼方「ひらめいた!だったら、あれを作ろう!」

8: 2025/01/01(水) 14:38:27 ID:???Sr
数分後…

璃奈「甘いあんことお餅…璃奈ちゃんボード『美味しすぎ!』」

璃奈「でもこれってお汁粉なのでは?」

彼方「これは小豆雑煮だよ。山陰で食べられていて、ちゃんとお雑煮なんだよ!」

璃奈「せっかくだしもう一味加えたい…そうだ、生クリームをかけてみよう」

彼方「いいね~美味しそう」

9: 2025/01/01(水) 14:49:33 ID:???Sr
エマ「できた!ラクレットチーズお雑煮だよ!」

ミア「うっ…相変わらずすごい臭い…」

エマ「ラクレットチーズを牛乳に溶かして、そこにお餅を入れたんだ~」

彼方「ちょっとアクセントが足りないかなぁ…そうだ!」

彼方「ブラックペッパーをかけてみたよ」

エマ「チーズの旨味と胡椒の風味がマッチしてとってもボーノ!」

果林「とんでもなく濃厚なお雑煮ね、美味しいけどちょっと胸焼けしそう…エマらしいお雑煮ね」

歩夢「これ、すっごく美味しい!おかわり!」

侑「いっぱい食べる歩夢…可愛いなぁ!」

12: 2025/01/01(水) 15:13:44 ID:???Sr
ランジュ「見ていなさい!ランジュがスペシャルなお雑煮を作るわよ!」

数時間後

エマ「なかなか出来ないね~」

ミア「ランジュのやつ遅いじゃないか、ボクの方が先に出来たぞ」

果林「コンソメとケチャップの出汁にスパムとソーセージ…なんだかとってもジャンキーなお雑煮ね」

ミア「失礼な!慣れ親しんだ味が一番美味しいんだよ。」

彼方「でも何だか物足りないな~」

せつ菜「例えばタバスコ入れてみるとかどうでしょう?」ドバーッ!

彼方「うわぁ!!!せ、せつ菜ちゃんどうしてここに!?」

せつ菜「なにやら面白そうなことをしていると聞きまして駆けつけました!料理は独創力ですね!」

歩夢「いやダメダメダメダメ!お雑煮にタバスコなんて絶対違うよ!」

ミア「これ、美味いぞ!」

彼方・歩夢「「!?」」

ミア「スパイシーなタバスコがアクセントになってとってもyummyだ!」

せつ菜「でしょうでしょう!この調子でオリジナルお雑煮を作りますよー!」

13: 2025/01/01(水) 15:25:42 ID:???Sr
さらに数時間後

ランジュ「まずはスープができたわ!彼方、味見してみて!」

彼方「どれどれ…」

彼方「ひゃっ!!!!んほぉぉぉ!!!」ビクンビクン

果林「彼方が絶頂して

ランジュ「佛跳牆よ」

歩夢「佛跳牆!?」

侑「知ってるの歩夢!?」

歩夢「佛跳牆は中国の超高級スープだよ…

歩夢「干しアワビ、干し貝柱、フカヒレ、干し海老、するめ、干しナマコ、干しシイタケ、朝鮮人参、豚の筋肉、鶏肉など数十種の原料から作られていて、修行僧も垣根を越えて跳んでくると言われている逸品たよ…」

歩夢「彼方さんの庶民的な舌にはあまりにも強すぎる旨味だったんだ…」

17: 2025/01/01(水) 15:47:55 ID:???Sr
ランジュ「まだまだお肉が全然足りないわ!」

ランジュ「イベリコ豚のチャーシューと近江牛のローストビーフを乗せるわよ!」

果林「これ、一杯あたりいくらかかるのかしら…」

エマ「私にも一口ちょうだい!」

ランジュ「もちろん!ランジュ特製スペシャルお雑煮をたっぷり味わいなさい!」

エマ「わーい!はむっ!」

エマ「」ガタッ

エマ「Dio mio!!!Grazie per avermi dato questo cibo!!!」ブルンブルン

果林「エマがトランス状態になったわ!ランジュの料理、恐るべしね…」

ランジュ「きゃあっ!みんな喜んでくれて嬉しいわ!」

19: 2025/01/01(水) 16:07:38 ID:???Sr
せつ菜「できました!!!優木せつ菜特製お雑煮です!」ペカー

見た目と臭いがゲロのような物体「」

ミア「うっ…なんだこのbad smellは!?」

璃奈「璃奈ちゃんボード『オエー!』」

歩夢「…ちなみに、どうやって作ったのそれ?」

せつ菜「はい!!!隣でランジュさんが色々なものを混ぜてスープを作っていたので、私も真似をして究極のスープをつくりました!!!」

せつ菜「まず、生魚を丸ごとミキサーで粉砕してそこに粉砕したセ口リとほうれん草を…」

歩夢「」

彼方「ううっ…何だかとってもいい夢を見てた気がするんだぜ」

せつ菜「彼方さん起きたんですね!早速私の料理を味見してみて下さい!」

彼方「い、いやっ、ムグッ!(せつ菜の料理を無理やり口に押し込まれる音)」

彼方「」バタッ

璃奈「へんじがない、ただのしかばねのようだ…」

22: 2025/01/01(水) 16:26:45 ID:???Sr
せつ菜「気絶するほど美味しかったみたいですね!!!他に食べてみたい人いませんか!!!」

ランジュ「ランジュが食べるわ!」

果林「ランジュ、流石に止めたほうが…」

ランジュ「はむっ…ンンッ…マ゜ッ!ア゛ッ!↑」ビクンビクン

エマ「ランジュちゃん!大丈夫!?」

ランジュ「強烈な生臭さに魚の内臓の苦味と野菜の青臭さ、後から強烈な辛味が襲って来たわ…」バタン

せつ菜「流石ランジュさん!!!隠し味のタバスコに気づいたんですね!!!」

せつ菜「皆さん!!!遠慮せずもっと食べて下さい!!!」

歩夢「折角作ってくれたんだから、まずはせつ菜ちゃんから食べてよ!」

せつ菜「そうですか、ではお言葉に甘えて…はむっ」

せつ菜「ヴォォォォェエエエエエ!!!!」

その後、せつ菜、彼方、ランジュは新学期から学校を休むことになり、せつ菜は栞子に反省文を書かされたのでした(完)

23: 2025/01/01(水) 16:37:48 ID:???00
あぁっ急にエンジンかけてフルスロットルでオチた!

引用: 【SS】彼方「お雑煮パーティーだよ~」🆓