274: 2014/08/18(月) 23:58:45.19 ID:CP4kmUX70


絵里「つよくてにゅーげーむ」【1】
絵里「つよくてにゅーげーむ」【2】
絵里「つよくてにゅーげーむ」【3】
絵里「つよくてにゅーげーむ」【4】
絵里「つよくてにゅーげーむ」【5】
絵里「つよくてにゅーげーむ」【6】


絵里「それでそれで、夢の国って言うのは……」

穂乃果「もうすぐ着くから待っててね」

絵里(楽しみね。どんな夢なのかしら)

海未「穂乃果、夢の国とはどういうことですか?」

穂乃果「え? だって遊園地とかには絶対あるでしょ?」

海未「ですが……」

ことり「うーん……まあサプライズってことでいいんじゃないかな?」

海未「まあ、それもそうですね」

絵里「希、何だと思う? メリーゴーランドとか?」

希「えりちは素直すぎるなぁ……」

にこ「もうオチが読めてきたわよ」
ラブライブ!The School Idol Movie

275: 2014/08/19(火) 00:01:39.94 ID:tAzZ2WFB0
真姫「何なのかしらね」

凛「あ、真姫ちゃんも楽しみ?」

真姫「まあ、少しは」

花陽「でも何なんだろう……夢の国、夢の国……」

凛「凛知ってるよー。夢の国って言うのは3つの黒い円が――――――――」

希「凛ちゃんその話はやめよか」

凛「え? なんで?」

にこ「大人の事情よ」

凛「なんだかかっこいいにゃ」

276: 2014/08/19(火) 00:03:59.42 ID:tAzZ2WFB0
穂乃果「はい、つきました!」

絵里「えっ? どこどこ?」

穂乃果「ここだよ、ここ」

絵里「……」

絵里「……え?」

希「あー、やっぱりなぁ」

にこ「そうだと思ったわ」

絵里「ほ、ほのっ……夢の国って……」

穂乃果「そうです……遊園地なら絶対ある、夏の定番スポット――――――――」




穂乃果「心も冷えて気分は夢心地のお化け屋敷!」

277: 2014/08/19(火) 00:07:00.89 ID:tAzZ2WFB0
凛「わー! 楽しそう!」

花陽「結構本格的だねぇ」

真姫「おばけ役は誰なの?」

ことり「ま、真姫ちゃん!? そんな夢のないこと聞かないでよぉ!」

真姫「ああ、ごめんごめん」

穂乃果「クラスのみんなで頑張って作ったんだよ!」

希「あれ? 穂乃果ちゃんたちお手伝いしてたん?」

海未「はい。少しの間ですが、一般のお客さんが来るまでの1時間だけ」

ことり「衣装のチェックしたり、メイクしたりしたんだよ」

にこ「へー……でも確かになかなか雰囲気あるわね」

278: 2014/08/19(火) 00:10:44.87 ID:tAzZ2WFB0
穂乃果「でしょー? 最初はみんなに見せたかったんだよ」

穂乃果「だけど穂乃果は急いでたから、絵里ちゃんたちに会いに行ったときメイク忘れてたんだ。えへへ」

にこ「いや、メイクしてこなくて正解だったわ」

穂乃果「え?」

絵里「……」

にこ「絵里、こんなになってるもの」

希「物言わぬ生徒会長……学校の七不思議みたいやん」

真姫「ちょっと絵里、しっかりしなさいよ」

絵里(しっかりしてるわ! 大丈夫よ!)

絵里「こ、怖い……」

希「たぶんえりち、混乱して本音と建前が逆になってる」

282: 2014/08/19(火) 00:29:56.06 ID:tAzZ2WFB0
亜里沙「あ、お姉ちゃん!」

絵里「え? 亜里沙?」

穂乃果「亜里沙ちゃん! どうしてここに?」

亜里沙「えーっと……そのぉ……」

海未「?」

絵里(どうしたんだろう……あ、もしかして)

絵里「サインもらいに来たの?」

亜里沙「ぎ、ぎくっ!」

希「わかりやすい姉妹やなぁ」

絵里「え、そう?」

にこ「その意外そうな声はどこから出てるのよ」

283: 2014/08/19(火) 00:30:34.10 ID:tAzZ2WFB0
絵里「でも意外ね。亜里沙、そんな欲しがるタイプじゃないのに」

亜里沙「それはね、雪穂に聞いたら穂乃果さんはサインを配ってるって言ってたから、もしよければと思って」

にこ「穂乃果……?」

穂乃果「ち、違うよ! ただ近所でサイン欲しいって人が多かったから……その……」

ことり「穂乃果ちゃん、断るの苦手だもんね」

穂乃果「はい……」

絵里「まあいいんじゃない? 悪いことではないし」

にこ「えー!? サインよサイン!」

にこ「これから売れ行く未来が決定したと言っても過言ではないμ'sのメンバーのサインよ!」

花陽「う、売れ行く!?」

にこ「そうよ。あんたたちがいて、ラブライブ優勝できないわけないじゃない」

284: 2014/08/19(火) 00:31:43.23 ID:tAzZ2WFB0
凛「に、にこちゃん……」

真姫「信頼してくれてるのね」

にこ「ええ、もちろんよ。ここまで来たら一蓮托生で氏なばもろともの精神で行くわ」

絵里(不吉すぎる)

希「あれ? でも雪穂ちゃんは?」

亜里沙「ああ、雪穂は家の手伝いをするって言って帰っちゃって……」

穂乃果「え? 今日ってそんなに忙しい日だっけ?」

ことり「穂乃果ちゃん、私たちテレビに出たんだよ」

穂乃果「あ……」

花陽「よく考えると私たち、ものすごいことしてたんだね……」

海未「そうなりますね」

285: 2014/08/19(火) 00:34:55.13 ID:tAzZ2WFB0
希「実感わく?」

絵里「ううん、全然」

絵里(というかライブ中の記憶もあやふやなくらいだし)

亜里沙「あ、今からみなさん何か用事でしたか?」

穂乃果「あ、ううん。そんな大したことじゃないよ」

亜里沙「……インタビューとかないんですか?」

希「ああっ、この天然具合えりちそっくり」

真姫「わかるわ」

絵里「えっ」

亜里沙「?」

286: 2014/08/19(火) 00:45:45.61 ID:tAzZ2WFB0
穂乃果「そうだ、亜里沙ちゃんもお化け屋敷に一緒に入る?」

亜里沙「えっ、いいんですか!?」

海未「はい。今の時間帯は、私たちの貸切ですし」

花陽「え? どういうこと?」

ことり「クラスのみんながね、最後はμ'sだけで楽しんでほしいって言ってくれたの」

凛「そうなんだ……じゃあ思いっきり楽しまないと!」

穂乃果「うんっ! 私たちは中に入って準備するから、その間に入る順番を決めておいてね」

絵里(あ、それなら……)

ことり「ああ、3人以上入っちゃうと通路が込み合うから、2人組で来てね」

絵里(1人余る)

287: 2014/08/19(火) 00:50:18.07 ID:tAzZ2WFB0
絵里「……どうやって決めましょうか」

絵里(1人は嫌だ……)

亜里沙「やっぱりここはあみだくじとかがいいと思う!」

にこ「姉妹でこの空気の差……」

希「えりち、だいぶグロッキーやね」

真姫「そりゃあ夢の国から突き落とされたわけだし」

花陽「だ、誰か絵里ちゃんと一緒に組まなきゃ……」

凛「よーし、じゃあ凛があみだくじ作るよ!」

希「えりちのフォローお願い」

凛「任せて!」

288: 2014/08/19(火) 00:53:31.26 ID:tAzZ2WFB0



凛「できたよ!」

希「おお……」

にこ「あからさまに1本だけ別のところにあるわね」

凛「これを選ぶと1人になっちゃうから、絵里ちゃんにバレないようにね」

真姫「まあ7本もあるし、絵里がそう簡単に選ぶはず……」

絵里(なんだろう。この1本だけ目立つ線は)

絵里(これを選べば……もしかしたら誰かとペアになれるかも!)

絵里「私これにするわ」

希「」

にこ「」

凛「」

289: 2014/08/19(火) 00:56:42.20 ID:tAzZ2WFB0
希「え、えりち。考え直そう?」

絵里「ダメよ。私はこの線に運命を感じたもの」

花陽「え、絵里ちゃん。ほら、こっちのとかにしない?」

絵里「これがいいの。お願い」

絵里(きっとこれだわ。私を闇から救ってくれる希望の光はきっとこれよ!)

真姫「絵里……落ち着いて。それだけ変な位置にあると思わない?」

絵里「だからこそオンリーワンなのよ」

亜里沙「じゃあ亜里沙はこっちにするね」

絵里「ペアになれるといいわね」

亜里沙「うんっ」

290: 2014/08/19(火) 01:00:22.06 ID:tAzZ2WFB0
花陽「ど、どうしよぉ……」

凛「り、凛があんな風に書いちゃったから……」

希「……まあ大丈夫やって、氏んじゃうわけやないもん」

にこ「そうね。何かあったら穂乃果たちが何とかするだろうし」

真姫「ええ、所詮お化け屋敷なんだから」

にこ「……絵里、怖くなったら出てきていいからね」

凛「怖かったら凛たちを呼んでね! すぐ駆けつけるから!」

絵里「だ、大丈夫よ。私はそんなに怖がりじゃないってば……」




絵里(やだ、そんなに怖いのかしら……)

296: 2014/08/20(水) 00:30:29.36 ID:CoaUCf7+0



絵里(……結局1人になった)

希「え、えりち。元気出して」

絵里「うん……」

絵里(すごく怖いわ)

亜里沙「お姉ちゃん、こんなときは楽しまないと! えいえいおー!」

絵里(ツッコむ気力もない……)

凛「絵里ちゃん、みんなちゃんと外にいるから大丈夫だよ!」

絵里(外かぁ……遠いなぁ)

297: 2014/08/20(水) 00:33:32.90 ID:CoaUCf7+0
花陽「絵里ちゃん、すぐに終わるから大丈夫だよぉ」

絵里(子どもの頃、注射するときもそんなこと言われたわね……痛かったなぁ)

真姫「しっかりしなさいよ絵里。この世の終わりってわけじゃないんだから」

絵里「うん……」

にこ「とりあえずその体育座りやめなさい。パンツ見えるわよ」

絵里「」

真姫「あ、立った」

希「おお、さすがにこっち」

にこ「ふふん」

298: 2014/08/20(水) 00:39:51.98 ID:CoaUCf7+0
凛「そうだ! 絵里ちゃんは怖くないように、最後に入るのはどう?」

絵里「最後?」

花陽「あ、そうだね。みんなの反応を見れば、ちょっとは安心できるかもしれないよ?」

希「ああ、どこで穂乃果ちゃんたちが出てくるかわかるってことやね」

絵里(そ、そっか。驚かされる場所がわかれば怖く――――――――)

絵里「……でもやっぱり暗いの怖い」

亜里沙「電気つけてもらう?」

絵里「それなら……」

真姫「それ、もはやお化け屋敷じゃないわよ」

299: 2014/08/20(水) 00:43:44.27 ID:CoaUCf7+0
穂乃果「みんなー、準備できたよー」

にこ「準備できたみたいよ」

絵里(私の心の準備はできてないわ)

真姫「絵里、部屋の中に入っててもこのくらいの声が聞こえるなら大丈夫じゃない?」

絵里「なるほど」

希「ウチらが外からえりちを呼んでれば、怖くなくなるんと違う?」

絵里「それはちょっと恥ずかしい」

花陽「そ、そっか……どうすれば……」

穂乃果「最初は誰にするのー?」

凛「あ、じゃあ凛たちにしよっ! 行くよ真姫ちゃん!」

真姫「え、ちょ、ちょっと……!」

300: 2014/08/20(水) 00:46:36.87 ID:CoaUCf7+0
穂乃果「2名様ごあんなーい!」

希「あれ、穂乃果ちゃん入り口に見えてなかったけど……」

にこ「3人だから、おばけ役で出てるんでしょ」

希「あー、なるほど」

絵里(どれくらい怖いのかしら……)

亜里沙「楽しみですね、花陽さん」

花陽「え? 楽しみ……あ、うん。そうだねっ」

にこ「どうして姉妹なのにそこは似なかったの?」

絵里「そうね。なんでかしらね」

301: 2014/08/20(水) 00:48:41.85 ID:CoaUCf7+0


「あれー? お化け出ないよー?」

「そんなにすぐ出るわけないでしょ」


絵里(あ、結構聞こえるのね)

絵里(周りが静かだからって言うのもあるのかも……本当にこのあたりは人いないし)


「んー……あ、真姫ちゃん。何かあるよ」

「え? どれ?」

「ほら、これ――――――――」





「にゃあああああああああああああああ!?」



絵里(!?)

302: 2014/08/20(水) 00:53:23.54 ID:CoaUCf7+0


「ま、まきちゃんっ!?」

「凛、落ち着いて」

「まきちゃんまきちゃん!」

「わかったから……く、苦しい……」


絵里(えっ、の、呪い!?)

希「えりち、そんな顔で考えてることはきっと違うで」


「真姫ちゃん……」

「私はここにいるから。抱き着くのはやめて。わかった?」

「うん……」


絵里(なんだ、抱き着いてただけね)

303: 2014/08/20(水) 00:56:50.92 ID:CoaUCf7+0


「凛、しっかりして。これは作りものだから」

「で、でも……凛が昨日食べた手羽先に似てて……」

「……何よそれ」


にこ「ぶふっ」

花陽「ああ、そっか。チキンスープの中にあった……」

絵里(手羽先が落ちてる……逆に怖いわ)


「あ、ことりちゃん!」


にこ「最初はことりなのね……」

亜里沙「ドキドキしてくるなぁ」

絵里「私もよ」

絵里(怖くてね)

304: 2014/08/20(水) 01:00:51.24 ID:CoaUCf7+0


「よかったにゃー、ことりちゃんがいてくれて……」

「あ、凛ちゃんに真姫ちゃん。いらっしゃい」

「おじゃまします!」

「普通にしゃべるのね」


絵里(なんだ。それならあんまり……)


「凛ちゃん、真姫ちゃん、ここからは……あっ」

「えっ……」


希「ん? 今なんか、音した?」

にこ「ゴトって音がしたわね」


「ひっ……い、いやにゃああああああああああ!?」


絵里(!?)

305: 2014/08/20(水) 01:04:20.29 ID:CoaUCf7+0
凛「うわあああああああん! にゃああああああ!」

絵里「うわっ、り、凛!? 大丈夫!?」

花陽「凛ちゃん!?」

凛「絵里ちゃん! かよちん!」


「ちょっと凛、駆け抜けることないでしょ」

「あはは、びっくりさせすぎちゃったかなぁ?」


凛「怖いにゃ! あれはひどいよことりちゃん!」


「えへへ、ごめんごめん。真姫ちゃんそれとって」

「はいはい。ていうか凛、よく壁にぶつからずに外に出られたわね」


凛「……超音波?」

にこ「あんた、こうもり……こうもりんだったのね」

凛「……ちょっと寒くないかにゃ?」

306: 2014/08/20(水) 01:07:40.08 ID:CoaUCf7+0
亜里沙「凛さん、何があったんですか?」

凛「あのね、ことりちゃんの……」

絵里「……」

凛「……言ったら絵里ちゃん、気絶しそうだからやめとく」

絵里「ぎくっ」

真姫「そうね。やめた方がいいわ」

にこ「真姫ちゃんは案外怖がらないのね」

真姫「知り合いが出て来るってわかってるから当然よ」

希「うーん、でも凛ちゃんの驚きようを見たら、結構ハードなんが来そうやね」

307: 2014/08/20(水) 01:10:47.20 ID:CoaUCf7+0
穂乃果「あれれ? 穂乃果の出番なかったの?」


「私の出番もありませんでしたね」


穂乃果「ざんねーん。じゃあ次は誰と誰が来るの?」

花陽「亜里沙ちゃん、どうする?」

亜里沙「はい! 行きたいです!」

花陽「にこちゃん、希ちゃん。それでいいかな?」

にこ「ええ」

希「うん。いいよ」

穂乃果「2名様、ごあんなーい!」

308: 2014/08/20(水) 01:14:25.50 ID:CoaUCf7+0


「あ、雰囲気がすごいなぁ……」

「ワクワクしますね!」

「そう言われるとそうかも」


絵里「え、花陽って怖いの大丈夫なの?」

凛「かよちんはよくびっくりするけど、凛みたいに慌てたりしないんだ」

絵里(そうなんだ……)


「最初は凛ちゃんの言ってた手羽先が……」

「あれですか?」

「あ、そうだね」


真姫「手羽先で通るのね……」

希「ちょっと怖くなくなったんやない?」

絵里「うん、ちょっとだけね」

309: 2014/08/20(水) 01:16:38.67 ID:CoaUCf7+0


「あれ? でも、これって人の……」


絵里(人の……?)


「花陽ちゃん、亜里沙ちゃん」

「ことりさん?」

「そうだよぉ」


絵里(き、来た!)

真姫「凛が怖くて逃げだしたところね」

凛「ま、真姫ちゃん!」

真姫「ふふ、ごめんごめん」

310: 2014/08/20(水) 01:18:58.63 ID:CoaUCf7+0


「ああ、そうだ。そこに落ちてるの、私のなんだ」

「そこに落ちてるって……まさか……」

「手羽先ですか?」

「あはは、手羽先じゃなくてね、これは――――――――」


絵里(……花陽の言ってた、人のっていうのはもしかして)




「それ、私の足なんだ。あ、腕もとれちゃった」



絵里「」

311: 2014/08/20(水) 01:23:41.28 ID:CoaUCf7+0


「あ、足……本当だ、よく見たら足の形してる……」

「ことりさん、どうやって立ってるんですか?」

「えっ」


絵里(あし、あし……)

真姫「え、絵里。凛と同じ行動するのやめて。絞まってるから」

絵里「あ、ご、ごめんなさい」

希「亜里沙ちゃんフリーダムやなぁ」


「片方の足で立つ……まさか、これが1本足打法?」

「あ、亜里沙ちゃん? どこで覚えたの?」

「打法じゃないよ? それより足と腕をとってほしいなぁ……」


にこ「あの音は腕がとれた音だったのね」

絵里「それはびっくりするわ……」

凛「うん。すっごくびっくりしたよ……」

312: 2014/08/20(水) 01:26:08.13 ID:CoaUCf7+0


「足……でも、骨だけになってるけどいいの?」

「うん。大丈夫だよ」

「じゃあ……ひゃあっ!?」

「花陽さん!?」


絵里「こ、今度は何!?」


「す、スライムがついてた……」


真姫「用意周到ね……」

絵里(び、びっくりした)

にこ「スライムかぁ……」

希「うーん、どのくらい怖いんやろ」

313: 2014/08/20(水) 01:29:48.40 ID:CoaUCf7+0
「はい、これ」

「ありがとう。これで私も成仏できるよっ」


にこ「ずいぶん明るいわね」

真姫「そうね」


「このままちょっと進んでから右に曲がると、次のチェックポイントに着くよ」

「チェックポイントですか?」

「うん、気を付けてね」


凛「次は誰なんだろう……」

希「穂乃果ちゃんか海未ちゃんやんな?」

絵里(ん? でも右ってことは、この教室の奥に向かうってことよね?)

絵里(だとしたら、穂乃果は近い方から聞こえて来るから……次は海未かしら)

314: 2014/08/20(水) 01:34:03.03 ID:CoaUCf7+0


「えーっと、ここを曲がって……」

「あ、これって壁なんですか?」

「うん。そうみたいだよ」


絵里(あ、やっぱり声が遠ざかっていく)

にこ「そんなに見えないものなの?」

凛「うん。ほとんど見えないから壁伝いに行くんだよ」

真姫「凛は駆け抜けたけどね」

凛「うん」


「チェックポイント、どこかなぁ……」




「――――――――呼びましたか?」


絵里「!」

にこ「この声……海未ね」

319: 2014/08/20(水) 21:49:03.60 ID:CoaUCf7+0


「う、海未ちゃん……?」

「ええ、私は海未ですよ」


希「ちょっと聞こえづらいなぁ」

にこ「気になるわね」

絵里(海未はどんな役を……)


「ああ、血のニオイがしますね……生きている人間の血のニオイが!」

「ひゃあっ!?」


絵里「!?」

真姫「声だけでもかなり……」

絵里(そ、そういえば亜里沙は? さっきから声が聞こえないけど……)

320: 2014/08/20(水) 21:58:57.56 ID:CoaUCf7+0


「血ってまさか……ことりちゃんの足のこと?」

「そんなことどうでもいいんです……私は今、とても血を欲しているんですから……血を!」


希「う、海未ちゃんってあんなキャラやった?」

にこ「……なんか乗り移ってんじゃないの」

絵里「えっ」


「私にもその生をくれませんか……? あなたの命を……この刀の錆に――――――――」

「海未さんストップ! そのポーズもう1回お願いします!」

「えっ」


絵里(……亜里沙の声だ)

321: 2014/08/20(水) 22:04:16.90 ID:CoaUCf7+0


「あ、亜里沙ちゃん?」

「くっ、カメラを持ってきていなかったことが悔やまれます……」

「ま、待ってください亜里沙、その……」

「そのままキープしてください! 海未さん素敵です!」

「え、あ、ありがとうございます……」


絵里(あれぇ……?)

凛「かよちんが置いてけぼりにゃー」

にこ「亜里沙ちゃん、本当に怖いもの知らずね」

絵里「何で私を見ながら言うの?」

322: 2014/08/20(水) 22:33:36.58 ID:CoaUCf7+0
穂乃果「だ、ダメだよ! 撮影は困ります!」


「あ、あともう少しだけ目に焼き付けさせてください!」


穂乃果「海未ちゃんが武士の格好しちゃうのバレちゃうからダメだよぉ!」

絵里(あ、そうなんだ)

希「穂乃果ちゃんの声でバレてるで」

穂乃果「あっ」


「また後で、この格好のまま出ていきますから。その時にちゃんと見せますよ」

「ありがとうございます!」

「よかったね、亜里沙ちゃん」

「はいっ!」


絵里(何だろう、この微笑ましい会話は……)


323: 2014/08/20(水) 22:41:07.43 ID:CoaUCf7+0


「では出ましょう、花陽さん」

「うん」

「海未ちゃん、私の足とってー」

「あ、今行きます」


凛「準備中って感じだね」

真姫「そうね」

花陽「みんな、ただいまー」

希「おかえりー」

亜里沙「楽しかったぁ……」

穂乃果「あ、あれ!? 穂乃果の出番は!?」

にこ「え、出てこなかったの?」

324: 2014/08/20(水) 22:44:33.77 ID:CoaUCf7+0
穂乃果「うう、次は出るもん!」

絵里(お化け屋敷ってそんなシステムだったかしら)

穂乃果「次は……にこちゃんと希ちゃんだね。きっと驚かせるよぉ……」

にこ「やれるもんならやってみなさい。行くわよ希」

希「はーい」

絵里「あ、これが終わったら私の番かぁ……」

亜里沙「大丈夫だよ! すごく楽しかったから!」

絵里(ごめんね、お姉ちゃん、亜里沙の言うこと信じられないの)

325: 2014/08/20(水) 22:48:54.08 ID:CoaUCf7+0
真姫「まあ怖いって言うか、びっくりするだけよ」

凛「そうだよ。顔はみんなの顔だから、全然怖くなんか……」

花陽「え? ことりちゃん、メイクしてたよね?」

凛「えっ……?」

真姫「……凛、何見たのよ」

絵里「」

穂乃果「2名様、ごあんなーい!」

326: 2014/08/20(水) 22:54:36.57 ID:CoaUCf7+0


「あー。なかなか雰囲気あるわね」

「そうやね」

「あ、これが手羽先ね」

「うん、そうみたい」


真姫「スムーズね……」

凛「で、でも次はきっとびっくりして……」


「にこちゃん、希ちゃん」

「ことり、骨は拾っといたわよ」

「え、あ、ありがとう」

「端っこの方がベタベタしてないから、そこを持つんよ」

「うん」


絵里(……怖がる素振りすらない)

327: 2014/08/20(水) 22:59:14.96 ID:CoaUCf7+0


「待ってください」

「海未? どうしたの?」

「いえ、私を無視して通り過ぎようなんて……」

「海未ちゃん、もしかしてその衣装、弓道のやつ?」

「え? そうですが……って違います! 私はあなたたちの――――――――」

「こちょこちょー!」

「わっ、ちょ、ちょっとっ!? やめっ、あはは。あはははは!」


花陽「楽しそうだねぇ」

凛「こ、こんなのお化け屋敷じゃないにゃあああ!」

328: 2014/08/20(水) 23:06:32.06 ID:CoaUCf7+0


「さて、次は穂乃果ね」

「どんなのが来るんやろ」


亜里沙「あ、あの海未さんまでも倒してしまうなんて……」

絵里「そういうアトラクションだっけ……?」


「穂乃果ー、出てきなさーい」

「んー、どこにいるんかな?」


穂乃果「ふっふっふ、すぐ近くだよっ」

凛「え?」

穂乃果「穂乃果は――――――――



――――――――ここだよ!」



真姫「え、今変な音が……」


「ぬーりーかーべー!」

「うわぁ!?」

「きゃああああああ!」

329: 2014/08/20(水) 23:13:05.65 ID:CoaUCf7+0


「がおー!」

「……ってなんだ。壁かと思ったら穂乃果だったのね」

「穂乃果ちゃん、顔だけ出てるやん。かわいいなぁ」

「ええっ!? もっと驚いてよぉ!」


凛「今のって壁が動いた音だったの?」

真姫「何か引きずってるみたいな音でびっくりしたけど、そんなことだったのね」

絵里(何かの唸り声かと思った……)


「あ、ここがゴール?」

「そうだよ……もっとびっくりしてほしかったなぁ」

「壁が動くって言うのは悪くなかったで」

「だよねっ!」


絵里(おばけと普通に話してる)

330: 2014/08/20(水) 23:39:49.00 ID:CoaUCf7+0
にこ「結構それっぽかったわね」

希「うん」

凛「2人とも、怖くなかったの?」

にこ「場所はわかってるんだから、当たり前じゃない」

絵里「すごい……」

真姫「次は絵里の番よ」

絵里「はっ」

亜里沙「お姉ちゃん、頑張ってね」

絵里「う、うん」

絵里(希とにこの反応からするに、そんなに怖くなさそうだけど……)

331: 2014/08/20(水) 23:44:04.33 ID:CoaUCf7+0


「ちょ、ちょっと待って!」

「絵里ちゃん、穂乃果ちゃんが元の位置に戻るまで待っててくれないかな?」


絵里「え、どうしたの?」

にこ「穂乃果はね、ダンボールの壁の一部を切り取って、そこの裏に隠れてたの」

希「だからぴったりはめ込むまで時間がかかるんよ」

絵里(ああ、だから近くで聞こえたのね)


「穂乃果、順序を入れ替えましょうか」

「え?」

「私が時間を稼いでいる間に、ことりと穂乃果は用意しておいてください」

「な、なるほど!」

「じゃあ海未ちゃん。穂乃果ちゃんは私に任せてね」

「はい」

332: 2014/08/20(水) 23:46:23.86 ID:CoaUCf7+0
絵里(最初は海未かぁ……)


「絵里、どうぞ」

「違うよ海未ちゃん。1名様、ごあんなーい、って言わなきゃ」

「1名様、ごあんなーい」


凛「棒読みだにゃ!」

絵里(……よし、行くわよ。海未なら怖くない……怖くない!)

絵里「お邪魔します!」

花陽「絵里ちゃん、普通に何も言わなくてもいいと思うよ」

絵里「あ、そっか」

333: 2014/08/20(水) 23:52:43.36 ID:CoaUCf7+0


絵里「……」

絵里(暗い)

絵里(怖い)

絵里(帰りたい)

海未「絵里」

絵里「!?」

海未「そんなに驚かないでくださいよ。私はメイクなんてしていませんから」

絵里「……ほんとだ」

334: 2014/08/20(水) 23:55:02.51 ID:CoaUCf7+0
絵里「で、でも腕がとれたり足がなくなったり……」

海未「ふふ、しませんよ。私はただあなたと話がしたいだけです」

絵里「話……?」

海未「はい」

絵里(話って何かしら)

海未「これはあまり聞かれても困りますし……そうですね。ここのダンボールをずらしておきましょう」

絵里(聞かれたら困る?)

335: 2014/08/21(木) 00:18:29.75 ID:8T59VAik0
海未「まあ、簡単なことです」

海未「……別れの挨拶をしておこうと思いまして」

絵里「別れって……」

海未「大丈夫ですよ。ちゃんと……こっちの私にあとは任せますから」

絵里「海未、こっちの私って」

海未「絵里、もう時間がないんです」

海未「……やっぱり、あなたといると満たされてしまいますね」

336: 2014/08/21(木) 00:19:53.72 ID:8T59VAik0
海未「私が伝えたいのは、この一言です」

絵里「待って海未、行かないで――――――――」




海未「ありがとうございました。それと……」




――――――――私のことを受け止めてくださいね――――――――

337: 2014/08/21(木) 00:21:36.64 ID:8T59VAik0
絵里「海未!?」

海未「わ、っと……」

海未「あれ? ここは……ああ、お化け屋敷の中で……」

絵里「海未」

海未「え、絵里!? どうしてここに!?」

海未「あ、ど、どうやって驚かせるんでしたっけ……?」

338: 2014/08/21(木) 00:26:14.91 ID:8T59VAik0
絵里(行かないで、って……それは何に対する言葉だったの?)

絵里(……わからない、わね)





――――――――私、1人ぼっちになっちゃった――――――――


――――――――そんな感じがする――――――――





339: 2014/08/21(木) 00:28:52.59 ID:8T59VAik0
絵里「前にもこんなこと、どこかで……」

海未「……絵里? どうしました?」

絵里「いや、なんでもないわ」

絵里(何でだろう。みんなはちゃんと、私の側にいてくれるのに)





絵里(すごく、さびしい)

344: 2014/08/22(金) 00:43:55.73 ID:59xkUy+u0




絵里(結局何だったんだろう。あの変な感じは)

絵里(……考えても仕方ないわね。今はそれよりも、ことりとの留学に向けて準備しなくちゃ)

絵里「着替えと……あとはなんだっけ?」

絵里(全然考えがまとまらないわね……やっぱり、今日は疲れたのかしら)

絵里(帰って来る間の記憶も曖昧だし)

絵里「ちょっと寝ようかしら」

絵里(うん、まだ3日後まで時間はあるし……今日くらい休憩したっていいわよね……?)

345: 2014/08/22(金) 00:45:47.51 ID:59xkUy+u0
絵里「あ、お風呂入らないと……」

絵里「パジャマは……あれ」

絵里(私、もうお風呂入ったわよね?)

絵里(パジャマを着てるし……)

絵里「ああ、寝ぼけてるのかしら」

絵里(また熱が出てきたら大変よね。今日はやっぱり早めに寝ましょう)

絵里「おやすみなさい……」





346: 2014/08/22(金) 00:48:01.16 ID:59xkUy+u0
――――

絵里「んん……」

希「あれ、えりちの反応が薄いような……」

花陽「確かに、はっきりとは話さなくなったね」

希「うーん、ちょっと心配やなぁ」

希「……見に行ってみようかな」

花陽「ああ、前みたいに?」

希「そうそう」

347: 2014/08/22(金) 00:50:00.52 ID:59xkUy+u0
花陽「あ、今呼び鈴が……」

希「ん、誰やろ。亜里沙ちゃんは今遊びに行ってるし、ウチが出るよ」

花陽「うん、お願いするね」

希「はいはい、どちら様ですかー?」

海未「私です。海未です」

希「海未ちゃん?」

海未「はい、絵里のことで少し話が……」

348: 2014/08/22(金) 00:52:52.97 ID:59xkUy+u0
希「ああ、なら入って。海未ちゃんもおまじない、やってたんやろ?」

海未「はい。それで気になることが――――――――」

海未「……う」

希「海未ちゃん!?」

海未「大丈夫です。少しめまいがしただけで」

希「……起きてすぐ来たん?」

海未「ええ、まあ」

希「言ったやろ? 起きてすぐはふらつくかも、って」

海未「すみません。ですが重要なことですので」

349: 2014/08/22(金) 00:55:36.93 ID:59xkUy+u0
希「とりあえず中に入ろ。海未ちゃん、そのままやったら……」

海未「あ、あれ……力が―――――――――」

希「わ、海未ちゃん!」

海未「……」

希「……寝ちゃった、かぁ」

希「何とか受け止められたからよかったものの、海未ちゃんが道端で倒れてたりしたら大変やったんよ?」

希「でも重要なことって一体、何のことなんやろ……」

351: 2014/08/22(金) 00:59:16.53 ID:59xkUy+u0
花陽「希ちゃん、どうしたの……って海未ちゃん!?」

花陽「海未ちゃんがどうして?」

希「海未ちゃんにも実は、おまじない教えてたんよ」

花陽「そうだったんだ……でも、寝てるの?」

希「そうやね。ウチもなったことあるよ」

花陽「え?」

希「最後に、もう少しあっちにいたかったって気持ちが出てると、同じように寝ようとするん」

希「花陽ちゃんはそんなんはなかったと思うけど、どうやった?」

花陽「うん、私は大丈夫だった」

352: 2014/08/22(金) 01:02:08.25 ID:59xkUy+u0
希「海未ちゃん、何かに気付いたんかも……」

花陽「絵里ちゃんのことに?」

希「うん」

海未「……」

希「まあすぐ起きると思うから、中で寝かせとこ」

花陽「その寝ちゃったのって、おまじないの効果はあるの?」

希「ううん、ないよ。それを防ぐためのお供え物なんよ」

353: 2014/08/22(金) 01:05:13.33 ID:59xkUy+u0
花陽「へぇ……でも希ちゃん。それって誰から教えてもらったの? 調べたりとかした?」

希「ううん、ウチは……えりちから聞いただけなん」

花陽「絵里ちゃんから……ってそれ、変じゃない?」

花陽「だって絵里ちゃんは希ちゃんから聞いたんじゃないの?」

希「……ウチも本当は、どこかで知ったはず」

希「でもそれがわからなくなってるってことは――――――――」




希「……だいぶあっちに毒されたってことやね」

――――

354: 2014/08/22(金) 01:06:13.04 ID:59xkUy+u0

ここまで
短くてすまぬ

結構終わりに近づいてきたかも

356: 2014/08/22(金) 10:03:27.07 ID:59xkUy+u0



絵里(……あれ? 私、寝てたんだっけ?)

絵里(意識がぼーっとしてる)

亜里沙「お姉ちゃん、起きてよぉ」

絵里「ん……? 亜里沙?」

絵里(何で亜里沙がここに……)

亜里沙「今日はパリに行く日でしょ? 早く準備しないと」

絵里「ああ、うん」

絵里(出発は3日後だったような……いや、私の勘違いかしら)

絵里(うん、そうよね。旅行の準備もしてあるし)

357: 2014/08/22(金) 10:07:13.60 ID:59xkUy+u0



絵里「じゃあ行ってきます」

ことり「行ってきます」

亜里沙「行ってらっしゃい!」

絵里(あれ、ことりがいる……?)

絵里(それに私、朝ごはん食べたっけ?)

ことり「絵里ちゃん」

絵里「え?」

ことり「これからみんなと一緒に空港に行くけど……大丈夫? 眠かったりする?」

絵里「ううん、そんなことないわ」

絵里(うん。ただちょっと記憶が微妙なだけで)

358: 2014/08/22(金) 10:11:43.78 ID:59xkUy+u0



にこ「風邪とか引かないようにね」

花陽「帰って来るときもまた、迎えに来るよぉ」

凛「楽しんできてね!」

穂乃果「お土産よろしくね」

海未「絵里、ことりのことは頼みましたよ」

希「寂しくなるなぁ……ことりちゃん、えりちの面倒見てあげてな」

真姫「ラブライブ出場の合否はネットでチェックできると思うから、ちゃんと見ておくのよ」

絵里(……まただ、ここまでどうやって来たか覚えてない)

359: 2014/08/22(金) 10:15:16.02 ID:59xkUy+u0
ことり「みんなありがとう。ちゃんと開催前には帰って来るからねっ」

絵里「ええ、そうするわ」

海未「はい、遅れないでくださいね」

希「ふふ、ウチらはちゃんと待ってるから」

花陽「うんっ」

ことり「あ、絵里ちゃん。もう飛行機に乗らないと……」

絵里「そうね……行ってきます!」

ことり「行ってきまーす」

真姫「行ってらっしゃい」

凛「また5日後にね」

360: 2014/08/22(金) 10:17:59.93 ID:59xkUy+u0
にこ「向こうには私たちはいないんだから、2人でしっかりやるのよ!」

穂乃果「頑張ってね!」

絵里「ええ、みんなも私たちがいないからって練習サボっちゃダメよ!」

ことり「みんな、またね!」





362: 2014/08/22(金) 10:23:35.33 ID:59xkUy+u0
――

海未「……私は」

花陽「あ、海未ちゃん起きた?」

希「おはよう、海未ちゃん」

海未「おはようございます……あれ、確か私は……」

海未「……そうです。絵里が、絵里が確か……」

希「えりちがどうしたん?」

海未「絵里の様子がおかしかったんですよ」

花陽「絵里ちゃんの様子が?」

364: 2014/08/22(金) 10:26:52.82 ID:59xkUy+u0
海未「はい、こちらへ戻ってきてすぐ、おかしなところがあるように感じて……」

希「具体的にどんなところが?」

海未「なんというか……絵里があっちの世界に馴染んでいるような気がして」

花陽「それって――――――――」

希「海未ちゃん!」

海未「は、はいっ!」

希「あっちでえりちが、ずっと眠るようなことあった?」

海未「ありました。絵里が熱を出した時です」

希「そっか……」

365: 2014/08/22(金) 10:29:32.78 ID:59xkUy+u0
花陽「ど、どうしよう希ちゃん」

希「ウチが様子見てくる」

海未「様子って……」

希「大丈夫。ウチがなんとかするから――――――――」



――――――――えりち、えりちの後悔はもう……ないはずやろ?――――――――


――

366: 2014/08/22(金) 10:31:42.23 ID:59xkUy+u0



希「……っと」

にこ「はー、無事行ったわね」

穂乃果「そうだねぇ」

希(ここは……空港? 何でこんなところに?)

希(まさかことりちゃん、留学したん?)

希(そういえばえりちの姿が見当たらない……まさか)

希「にこっち」

にこ「ん? 何よ。お腹でもすいた?」

希「ううん、そうじゃなくて……えりちはどこかなーって」

367: 2014/08/22(金) 10:34:36.74 ID:59xkUy+u0
にこ「あんたどうしたのよ。寝不足?」

希「ご、ごめん。ぼーっとしてたから」

にこ「私たちでさっき送り出したじゃない」

希(送り……って)

穂乃果「あ、飛行機飛んでるよ!」

凛「絵里ちゃんとことりちゃん、あれに乗ってるんだよね?」

花陽「2人とも、頑張ってね……」

希(乗ってる……ああ、やっぱり――――――――)

にこ「絵里とことりは、あれでパリに留学したでしょ。短期だけど」

希「……そっか。そうやね。変なこと聞いてごめん」

にこ「?」

368: 2014/08/22(金) 10:36:44.58 ID:59xkUy+u0
希(ここにいてもウチは……何もできない)

希(帰ろう)

希(対策を練って、出直そう)



――――――――ウチのせいでこんなことに……――――――――

――――――――どうにかして連れ戻さないと――――――――

370: 2014/08/22(金) 10:38:52.71 ID:59xkUy+u0


希「……海未ちゃん」

海未「はい」

希「えりちの短期留学って……どのくらい?」

海未「5日です」

希「5日……ならギリギリかも」

花陽「留学? 留学ってどういうこと?」

希「うん、海未ちゃん。ウチらに教えて」

海未「わかりました」

371: 2014/08/22(金) 10:42:49.16 ID:59xkUy+u0



花陽「そっか、絵里ちゃんはそれで……」

海未「はい、それならことりの夢も、ラブライブ出場も叶う、と」

希「えりちはそういうこと言うもんなぁ……」

海未「それで、私たちはどうしたらいいんですか?」

希「ううん、今ウチらにできることはないよ」

花陽「え、でも……」

希「えりちが決めたことやもん」

海未「そう、ですか……」

希「だから、えりちが日本に帰って来る日に捕まえるしか方法はないよ」

372: 2014/08/22(金) 10:44:28.87 ID:59xkUy+u0
海未「捕まえる?」

花陽「あ、網とかで?」

希「いやいや、そうじゃなくて……」

希「意識をこっち側に引き込むってこと」

花陽「引き込む?」

希「うん、次にえりちに会う時は――――――――」




希「えりちはウチらのこと、覚えてない」

381: 2014/08/24(日) 00:43:04.39 ID:hLchV91y0

>>379
その発想はなかった

遅れた ごめん
今から更新

382: 2014/08/24(日) 00:45:52.18 ID:hLchV91y0
希「まあこうなってしまったら、ウチ1人では解決できそうにない……だから2人も手伝ってくれる?」

海未「そうですね、私たちも協力を……」

花陽「でも、協力って言っても何をすればいいの? 私たちはもう、あっちの世界に行けないんじゃ……」

希「あ、もうこの際やし言ってしまっても大丈夫かな」

花陽「?」



希「実は、後悔なんてなくてもできるんよ。このおまじないは」

383: 2014/08/24(日) 00:47:46.42 ID:hLchV91y0
海未「えっ」

花陽「ええっ!?」

希「だってウチ、何回も行ってるやろ?」

希「そのたびに後悔なんてしてたら大変やん」

花陽「そ、そんなぁ……」

海未「どうして教えてくれなかったんですか?」

希「うん、それにはちゃんとした理由があるよ」

384: 2014/08/24(日) 00:51:23.73 ID:hLchV91y0
希「まあ簡単に言うと、戻ってくるときのトリガーになってるからっていうことやね」

海未「トリガー? どういうことですか?」

希「まず後悔を考えながらあっちに行くと、誰だってその後悔を解決するために動くやん?」

花陽「そうだね……私もそうしてたよ」

海未「はい。私もです」

希「うんうん。それで2人も体験した通り、満足すればここにいる必要はない、って自然と思い込む」

希「それで無事、戻ることができるって話なんよ」

花陽「そっか、必要以上にあっちにいないために、そうやって制約をつけたんだね」

希「そういうこと」

385: 2014/08/24(日) 00:54:53.46 ID:hLchV91y0
希「で、きっとえりちはその後悔を忘れてしまってる……というか、もうすでに満足してるはずなん」

海未「え? そうなんですか?」

希「海未ちゃんの言ってたように、えりちは早くμ'sに加入したがってた」

希「でもそれは、花陽ちゃんのサポートで叶ったんやろ?」

海未「はい、絵里は遅れましたがちゃんとμ'sに加入しましたよ」

花陽「あれ? でも戻れないんでしょ? 何でかなぁ……」

海未「結局加入が遅かったからでしょうか」

花陽「そうなのかな?」

386: 2014/08/24(日) 00:58:26.30 ID:hLchV91y0
希「ううん、たぶんそれは違うと思う」

海未「え? それでは何が……」

希「えりちは海未ちゃんの後悔についても干渉した」

希「つまり、自分以外のためにあっちに残ったわけやね」

海未「……それじゃ絵里は」

希「ううん、海未ちゃんのせいじゃない。えりちはどっちにしろ、困ってる人をほっとけないもん」

花陽「え? じゃあ海未ちゃんの後悔を解決すれば、絵里ちゃんは出てこられるんじゃない?」

387: 2014/08/24(日) 01:02:31.14 ID:hLchV91y0
海未「違います。絵里は私以外も助けようとしています」

希「そう。ことりちゃんの留学、やね」

花陽「それなら、留学が終わったら?」

海未「いいえ。その後にはラブライブ開催が待っています」

希「出場は確定なんやろ?」

海未「はい、よほどのことはない限り」

花陽「じゃ、じゃあ、ラブライブが終わったら」

海未「いえ、それでもきっと、絵里には何かしらの背負うものができるはずです」

花陽「そ、そんなぁ……」

388: 2014/08/24(日) 01:08:59.05 ID:hLchV91y0
花陽「……あれ? それだと、絵里ちゃんは未来に行っちゃうの?」

希「まあそうなるなぁ」

海未「あちらの1日は、こちらで言うとどのくらいの時間なんですか?」

希「だいたい1日は5分から15分くらいやね。遅くまで起きてたり、何か内容の濃いことをやってると時間がかかるけど」

花陽「あ、そっか。私がいたのは2週間くらいだから……それでも3時間以上経ってるんだ」

海未「ということは、未来へ行くことも可能なんですね」

希「まあウチはその使い方しかしてなかったんよ」

389: 2014/08/24(日) 01:11:41.26 ID:hLchV91y0
海未「え?」

希「まあ、その話は置いといて……とにかくえりちを戻すには、あっちの居心地のよさを打ち消す何かが必要になるんよ」

花陽「夢だって気付かせるのは?」

希「それは難しいかもなぁ。えりちはあっちが元の世界やと思ってるもん」

海未「希はそういうの、大丈夫だったんですか?」

希「なにが?」

海未「居心地が良くて忘れてしまう、ということがあったかどうかが気になりまして」

390: 2014/08/24(日) 01:13:46.64 ID:hLchV91y0
希「あー……ウチは失敗ばっかりしてたから、居心地がいいって言うのはあんまりなかったかも」

希「最後に数回だけ成功して、そのことに気付いたんよ」

希「ああ、頭が都合よく解釈しようとしてる、って」

海未「失敗……?」

花陽「成功って何のこと?」

希「んー、ウチの後悔のこと」

391: 2014/08/24(日) 01:17:14.57 ID:hLchV91y0
希「まあとにかく、えりちが帰って来るまではまだ時間あるし……どうする? 行ってみる?」

海未「あちらへ、ですか?」

希「うん」

花陽「あ、でもお供え物を用意しないと」

希「じゃあ各自、お供え物を持ってここに再集合しよ」

花陽「うんっ」

海未「……そういえば希は、先程お供え物なしにあちらに行きましたよね?」

花陽「本当だ……」

392: 2014/08/24(日) 01:20:10.34 ID:hLchV91y0
希「ああ、ウチは慣れてるから」

海未「えっ」

希「集中して、あっちに行くぞーって思いながら寝るとできるようになったんよ」

希「でも2人はまだ、お供え物のありなしでオンオフ切り替えてないと、寝るだけであっちに行ってしまうから」

花陽「な、慣れってすごいね」

希「オカルトでも眉唾物でも慣れは慣れやで」

海未「そうだったんですか……では私は1度、家に戻りますね」

花陽「うん、私もそうするよ」

393: 2014/08/24(日) 01:22:07.88 ID:hLchV91y0
希「うん、そんなに焦らんでもいいから、また後で」

海未「はい」

花陽「待っててね」

希「はーい」

希「……」




希「……えりち、気持ちよさそうに寝てるなぁ」


408: 2014/08/24(日) 09:55:22.37 ID:hLchV91y0


海未「持ってきました」

花陽「私も持ってきたよぉ」

希「海未ちゃんのは……それ何?」

海未「絵里の作った折り鶴です。まあ鶴には見えませんけど……」

希「えりち、そんなの作ってたんや」

海未「はい」

希「花陽ちゃんは、写真?」

花陽「うん。μ'sのみんなで撮った写真だよぉ」

409: 2014/08/24(日) 09:59:20.52 ID:hLchV91y0
希「じゃあみんな、カレンダーを持って」

海未「カレンダー?」

希「うん。過去に戻ったとわかるものが必要やから。まあこれも、意識をそっちに向かせるってだけでなくてもいいんやけどね」

花陽「これもなくていいんだ」

希「うん、こういう儀式めいたものはそんなの多いよ」

希「じゃあお供え物を枕の下に敷いて……」

海未「枕の下ですよね、肝心の枕はあるんですか?」

希「うん、まあクッションとかでもいいから」

花陽「ちょ、ちょっと待って、絵里ちゃんの枕の横に置いてあるのって……」

希「……チョコやね」

410: 2014/08/24(日) 10:03:52.19 ID:hLchV91y0
花陽「枕の下に……敷いてないよね。たぶん」

海未「……ですね」

希「ちゃんと言ったのに、やってなかったんや……」

海未「ど、どうなるんですか?」

希「まあ一応、お供え物って考えて置いたなら大丈夫かな」

希「うーん、でもウチは枕に敷いてたからなぁ……まあこれも一種の意識的なものやし……大丈夫なはず」

海未「まあどちらにせよ、5日後に絵里を連れて来るだけですね」

希「うん」

花陽「あ、好きなもの、何にしよう」

411: 2014/08/24(日) 10:05:27.84 ID:hLchV91y0
希「好きなものは傍にいるやろ?」

花陽「え? それって……」

海未「ああ、そういうことですね」

希「うん。ウチらはみんな――――――――」





――――――――えりちのことが、大好きだから――――――――

412: 2014/08/24(日) 10:15:27.48 ID:hLchV91y0




希「よいしょ」

凛「わっ!? か、かよちん!?」

穂乃果「海未ちゃん!?」

花陽「……あれ、ここは」

真姫「ど、どうしたのよ。気分でも悪いの?」

海未「穂乃果がいる……ということは」

希「うん。成功やね」

にこ「あんたたち、何の話してるの?」

413: 2014/08/24(日) 10:19:27.71 ID:hLchV91y0
希(あ、にこっちはえりちのこと知ってるって海未ちゃんが言ってたなぁ)

希「にこっち、ちょっとこっち来て」

にこ「何よ、どうしたの?」

希「えりちの話」

にこ「?」

海未「穂乃果、もう大丈夫ですから……離してくれませんか?」

穂乃果「し、心配だもん!」

花陽「凛ちゃん、私は大丈夫だよ」

凛「か、かよちんまで絵里ちゃんみたいに倒れられたら、凛はどうしていいか……」

希(えりちが倒れた……これも海未ちゃんが言ってた)

希(それでこの慌てよう……こっちのμ'sの精神的支柱はやっぱりえりちになってたんやね)

414: 2014/08/24(日) 10:22:46.24 ID:hLchV91y0
希「にこっち、率直に言うで」

にこ「うん。だから何のこと?」

希「ウチと花陽ちゃんと、それに海未ちゃんは未来から来たんよ」

にこ「え、あんたと花陽も?」

希(よかった。わかってくれた)

にこ「何よ、そんなに出入りしていいわけ?」

希「うーん……それでちょっとした問題が起こってて」

真姫「どうしたの2人とも、こそこそ隠れて」

希(うーん、どうしよう……もうこの際やし、みんなにも話してしまおうかな)

415: 2014/08/24(日) 10:24:45.16 ID:hLchV91y0
希「みんな、聞いて」

花陽「希ちゃん?」

海未「話すんですか?」

希「うん。もうここまで来たら、みんなの協力が必要不可欠やもん」

穂乃果「?」

凛「凛たちの協力?」

希「そう、協力」



希「えりちを助けるために、みんなの力が必要なん」

422: 2014/08/26(火) 00:43:49.16 ID:HWmm+Id80




穂乃果「ええっ!? 絵里ちゃんって未来から来てたの!?」

凛「全然わからなかったにゃ……」

花陽「うん、でもこれは本当のことなの」

海未「はい」

真姫「にわかに信じがたいわね……」

にこ「まあそうでしょうね。私も最初は疑ったもの」

希「え? そうなん?」

にこ「そうよ……ってああ、あんたはこっちの人間じゃなかったわね」

423: 2014/08/26(火) 00:46:17.67 ID:HWmm+Id80
穂乃果「未来から来たってなんだかすごいね」

凛「タイムマシンとか?」

真姫「タイムマシンなら入れ替わりはありえないでしょ」

にこ「それなら何なの?」

希「んー……なんて言えばいいんやろ」

海未「そういえば希、この世界っていったいなんなんですか?」

花陽「そうだね。私たちもよくわかってないし……」

424: 2014/08/26(火) 00:48:43.77 ID:HWmm+Id80
穂乃果「ううん、今はそんなこと考えてる場合じゃないよ。一刻も早く絵里ちゃんを助けないと」

海未「そうですね。穂乃果の言う通りです」

希(やっぱり真っ先にこう言ってくれるのは穂乃果ちゃんなんやね……)

凛「うん。絵里ちゃんが未来から来てたとしても、凛たちはすごくお世話になったもん」

にこ「で、具体的には何をすればいいの?」

希(具体的には、かぁ)

希「まあ決まってると言えば決まってるんよ」

425: 2014/08/26(火) 00:51:08.40 ID:HWmm+Id80
真姫「決まってるの?」

希「うん」

穂乃果「どうやればいいの?」

凛「教えて、希ちゃん」

希「みんなが考えてもわかることやで」

花陽「私たちが考えてもわかること?」

海未「……どういうことでしょうか」

426: 2014/08/26(火) 00:52:25.01 ID:HWmm+Id80
希「みんなはえりちにどうしてたかってこと」

にこ「絵里に?」

希「そう。えりちが帰れなくなってる理由は、みんなの中にあるんよ」

花陽「……」

海未「……」

凛「絵里ちゃんが帰れないのは……」

穂乃果「……なんだろう」

427: 2014/08/26(火) 00:55:20.84 ID:HWmm+Id80
真姫「わかったわ」

花陽「えっ?」

凛「真姫ちゃんわかったの?」

真姫「ええ、考えればわかることじゃない。絵里の後悔とやらが叶っても、帰ってこられない理由が」

希「じゃあ真姫ちゃん、言ってみて」

真姫「私たちは絵里に頼りすぎてる……そうでしょ?」

真姫「知らず知らずのうちに、絵里をここへ束縛してる」

428: 2014/08/26(火) 00:57:21.93 ID:HWmm+Id80
希「その通り。正解やね」

海未「あ……」

花陽「そっか、それで……」

海未「どうして気付けなかったんでしょうか……1番近くにいたというのに」

希「それはきっと、えりちが頼ってほしがってたからやない?」

海未「え?」

希「えりちはみんなに頼られて、みんなの悩みを解決したかったんよ」

希(……ずっと人のことばっかり考えてるもん。えりちは)

429: 2014/08/26(火) 01:01:44.59 ID:HWmm+Id80
希「海未ちゃんがえりちを頼ろうとしたのは間違ってない。みんなもそう」

希「本人が望んだことを、そのままかなえてあげてるだけやもん」

希「でもえりちは頼られるせいで、ここから離れられなくなってる」

にこ「悪循環って言うか……」

希「そう。本当にやりたいことをやろうとして、それをみんなが叶えてあげればあげるほど、えりちは帰ってこられない」

凛「ど、どうすればいいの? 絵里ちゃん、このままじゃ元の世界に帰れないよ!」

希「それは簡単なことやで。つまり――――――――」

穂乃果「……つまり、私たちが絵里ちゃんを頼らなくなればいいんじゃないかな?」

430: 2014/08/26(火) 01:04:23.97 ID:HWmm+Id80
花陽「穂乃果ちゃん、どういうこと?」

穂乃果「だって、絵里ちゃんは私たちが心配でここに残ってるんでしょ?」

穂乃果「だったら簡単だよ。絵里ちゃんを頼っちゃダメなの」

海未「絵里に頼らないようにして、絵里の不安をなくせばいい……そういうことですか?」

穂乃果「そういうこと!」

真姫「なるほどね」

希(ふふ。ウチのポジション、とられちゃったかな)

431: 2014/08/26(火) 01:07:13.72 ID:HWmm+Id80
海未「私がもっと早く、そのことに気付いていれば……」

希「仕方ないよ、海未ちゃん」

海未「ですが」

希「海未ちゃんは1番近くで頑張ってたんやろ? なら、もう1人で背負う必要はない」

希「それとも後悔を増やしてここに留まりたい?」

海未「……いいえ」

希「うん、なら大丈夫。みんなで頑張ろ」

海未「はい」

432: 2014/08/26(火) 01:12:09.90 ID:HWmm+Id80
にこ「ことりにはどうやって伝えるわけ?」

穂乃果「あ」

凛「凛知ってるよ! エアメールっていうのがあるにゃ!」

真姫「それはいい考えね。だけどスピード便でも2日はかかるわ」

花陽「なら電話を使えばいいんじゃないかな?」

海未「そうですね。電話ならすぐ連絡が取れますし」

にこ「でも国際電話でしょ? 高くない?」

海未「……なんとかなります!」

希(言い切った)

433: 2014/08/26(火) 01:17:35.20 ID:HWmm+Id80
希「まあ電話するにしても、まだ向こうには着いてないと思うし……」

花陽「それまで時間があるね。どうする?」

穂乃果「あ、海未ちゃんたちの話、聞いてみたいなぁ」

凛「凛も気になるにゃー。未来ってどんな感じなの?」

真姫「それは私も気になるわね」

にこ「ここにいるのもなんだし、お昼でも食べながら話しましょう」

海未「そうですね」

希(お腹すいてたんにこっちの方やったんや)

434: 2014/08/26(火) 01:22:31.73 ID:HWmm+Id80

引用: 絵里「つよくてにゅーげーむ」 part2