346: 2009/04/22(水) 01:05:50 ID:4/xi9S/Q

ふふん、なかなか面白いことになりそう。
エイラのあの慌てっぷりはさすがだね。


「サーニャ、どうしよう。サーニャ!」
「エイラ、落ちついっく…、落ちついて」
「うああまた1回…。どうすれバ…」




347: 2009/04/22(水) 01:07:01 ID:4/xi9S/Q


というかここまでの混乱を起こさせるなんてやるなぁ宮藤!
ま、その宮藤もオロオロしすぎなんだけど。

「あの、ハルトマン中尉?なにが起きているんですの?」
「んー? ペリーヌか」

この状況じゃなにがなんだかわかんないよねぇ。
仕方ない、このエーリカちゃんが説明してあげよう。

「サーニャがさ、しゃっくりしだして、100回したらアレで、エイラがオロオロ、あたふたしてんの」
「えと、もう一度詳しくお願いできます?」
「だからー、サーニャがしゃっくりして、100回でアウトで、エイラが右往左往してんの」
「もういいですわ…。リーネさん、説明お願いできるかしら?」

ちぇ、せっかく説明してやったのに。
でも扶桑の言い伝えではしゃっくり100回で氏ぬんだ…。なんでだろ?

「ええ!? そうなんですの!?」
「はい、芳佳ちゃんによると…」

あの2人も信じちゃってんのか。
素直だねー。いや私も素直ですけど。

348: 2009/04/22(水) 01:08:11 ID:4/xi9S/Q
「だから、ひっく、みんな落ちついて。わた―っく、私大丈夫だから、ね? ひっく」

「3回も! おい宮藤! 今何回ダ!?」
「えっと…わかんないです!」
「バカアアアアアアアア!」

「えーと28回だね」
「ホントかハルトマン!」
「うん、多分だけど。だいたいあってるよ」

ま、外れてても大丈夫っしょ。
…ちょこっと多く言えばよかったかな……。

「よし! 急いで止めるゾ!」
「はい!」
「だから、それは迷信…ひっく」

うんうん、面白くなってきてるよ~。
ゴメンけどサーニャはもうちょっとしゃっくりしててね。

「宮藤! お前んトコだとどうやって止めるンダ?」
「えっと…えっと…確かお水を一気に飲んで…」
「リーネ、水ダ!」
「はっ、はい! ……どうぞ!」
「よしサーニャ! 飲んで!」
「うっく、うん」

おーいい飲みっぷり。
あれはお酒もいける口だね。

「ぷはっ」
「どうダ?サーニャ…」

「………ひっく」

「宮藤ゴラアアアアアア!!」
「えーダメだったの…?」
「効果ネーじゃんカ!」
「わたしはこれで治ったんだけど…」
「クソー…次ダ、次!」

にゃはははっ。エイラ頑張れ~。
さ、次はどうするー?

349: 2009/04/22(水) 01:09:22 ID:4/xi9S/Q
「ええと、他には…息を止める!」
「サーニャ氏んじゃうじゃネェかバカア!」
「うええ!? 苦しくなるまででいいんですよ~!」
「うー…。…仕方ナイ、とりあえずやってみよう、サーニャ」
「ひっく、うん…」

はい、おーきく息すってー。止めるっ!

「……」

うはぁサーニャかわいいー。
ほっぺたぷくーって膨らませてる。

「…息は大丈夫なのカ?」
「……」
「苦しくなったらやめるんダゾ?」
「……!」
「!? サーニャ、しっかり! サーニャ!!」
「エイラさん息を止めてる間くらいは落ち着いたらどうなんですの?」
「落ちついてられるカー! サーニャの危機なんだゾ!」

あはは…相変わらずだねぇ…。

「……―ぷはっ! …はぁ、はぁ…」

うわぁ顔真っ赤。サーニャよく頑張った!

「大丈夫カ!? サーニャ! …どうだ、治ったカ?」

「はぁ、はぁ、ん…、はぁ…はぁ、ひっく」

「みぃやふじいいいぃぃぃいい!!」
「ごっ、ごめんなさーい!」

ぷくくく…。残念だったねー。
ほら、早く次行こうよ。次。

350: 2009/04/22(水) 01:10:24 ID:4/xi9S/Q
「次の手は…? どうすれバ治るんダ…」
「エイラ、そのうち治まるから大丈夫よ」
「100回なんダゾ…。100回したらサーニャが…、ってサーニャ! 治ってないカ!?」

ええーうっそー! ここで治っちゃう?
もうちょっと頑張る冬将軍見てたかったのに。

「あれ? ほんとだ。治った! …ね、エイラ、だから大丈夫って言ったでしょ。………ひっく」

「治ってナイじゃんか宮藤いいぃぃい!!」
「えええ!? なんでわたし!?」

ですよねー。お約束だよね。
しっかしエイラは期待通りのリアクションくれるなぁ。

「ソウダ! お前の治療でなんとかならないのカ!?」
「そういえば…! やってみます!」

おお、私も宮藤の治癒魔法のこと忘れてたよ。
しゃっくりは横隔膜の痙攣だからね。
痙攣が怪我として反応したら治るかも?

「くっ…」
「キアイ入れろ! 宮藤!」
「頑張って! 芳佳ちゃん!」

どうなるんだ…?

「どう? サーニャちゃん」
「……っく、…ひっく…。ダメみたい、っく」
「ヒドくなったあああああ!」
「ありゃ…ごめんね…」

あーあ、宮藤ドンマイ。
筋肉の収縮が活発化しちゃったみたい。

351: 2009/04/22(水) 01:11:42 ID:4/xi9S/Q
「もう…もう手はないのカ…?」
「いいえ…、まだあります!」
「なんだ宮藤! 言ってミロ!」
「びっくりさせるんです!」

「びっくり…って驚かす、のカ…?」
「そんなことで…しゃっくりが止まるの…?」
「まさか…ありえませんわ…」
「ひっく」

それあんまし効果ないらしいけどね。
まあこれもお約束ってことで。

「サーニャ………、ワっ!」
「びっくりしない…ひっく」
「どかーん! どかーん!」
「ナニしてんだ宮藤」
「えへへ…驚かそうと思って…」
「ムリダナ」
「…ひっく」

あんまし人のネタとっちゃダメだよー宮藤。
ミーナに怒られちゃうよー。

ふぅ、よっし、そろそろ私の出番だね。
これやる前に治っちゃったらどうしようかと思ったよ。

「ねぇねぇエイラ、ちょっとこっち来て耳貸して」
「んあ? なんダヨ今それどこじゃ…」
「いいからいいから」

「…なんダヨ」
「サーニャのしゃっくり止めたいんでしょ?」
「当たり前ダロ! 100回したら…」
「そんなあなたに私、天才魔法少女エーリカちゃんが知恵を授けます」
「……この際なんでもいいヤ。教えてクレ!」
「それは…、―――」

352: 2009/04/22(水) 01:12:53 ID:4/xi9S/Q
「――はあっ!? マジ!? ムリムリムリムリ! ムリだかんな! 絶対ムリだかんな!」
「あれれぇ? サーニャのことはどうだっていいの?」
「よくナイ! ……ケドこれハ…!」
「…ふぅ、じゃあ仕方ない…。おーい、宮ふ――」
「わかったヨ! やってくるヨ!」

しめしめ、うまくいった。これで私の仕事は終了っと。
さぁて、ワクワクしてきた…。

「サーニャ……」
「エイ…っく、…エイラ?」

いけー! そこだー! やってまえーぃ!

「サーニャ…。―――ッ!」

いよーし! キッス頂きましたー!!
てゆーかエイラ豪快ぃ。どさくさで思いっきり抱きしめてんじゃん。やるなぁ!

「エ、エ…エイラ…? な、なん…」
「びっくりは…したダロ…」

「…あっ! サーニャちゃんしゃっくり止まった…?」
「え? あ……出ない。今度こそ止まったみたい……」

うーん、シーンとしてる…。まだまだここにいる子たちには刺激が強かったかな?
私もドキドキしちゃったし。エイラだいたーん。

あとしゃっくり止まるのはアレね。
びっくりっていうより意識をそらすと止まったりなんかしちゃったり、ってね。
ちゃんとエーリカちゃんは考えてるのです。

353: 2009/04/22(水) 01:14:11 ID:4/xi9S/Q
「さ、さすがです! ハルトマンさん!」
「わたしもびっくりしちゃいました…」
「でも…もうちょっと他に、……いえ、なんでもありませんわ」

なんだペリーヌ照れてんのか~?
少佐に頼めばいいじゃん。

「ったくぅ…」
「……」

エイラはそろそろ離してあげないとサーニャが顔真っ赤で倒れそう…、いや、サーニャが抱きついてんのか。


ま、これで一件落着かな!
さて、いいもん見たし、部屋でもう一眠り…。

「ひっく」

え?

「よ、芳佳ちゃん?」
「宮藤…まさカ…」
「宮藤さん…あなたもしかしてうつって…」

「(まさかのチャンス到来!?)」

リーネこわー! 目が、目がぁ!
ちょっとここは退散しとくか…。

「よぉぉしぃぃぃかぁぁぁちゃーん!!」
「え、ひゃ、リーネちゃん!? ひっく」


あ…危ない危ない…。

んー、私もしゃっくり出してトゥルーデにキスねだろうかなぁ…。

…おや? やっぱりサーニャに火がついちゃってたか。
エイラをひっぱって今からお部屋でいちゃいちゃですか。まだ昼間だっていうのに熱いねぇ。

うんうん、これも恋のキューピットエーリカちゃんのおかげだねっ!


END

354: 2009/04/22(水) 01:16:17 ID:4/xi9S/Q
以上です。
タイトルは「しゃっくりを止めろ!」
そのまんまです…。タイトル浮かばなかったorz
スオムスとかのしゃっくりの止め方知らないので扶桑式です。

芳佳が事件の元なんですが、診療所の娘なのにしゃっくり100回説を信じているのは芳佳だからでスルーしてくださいw
あと記録集の治癒魔法の説明…もスルーをw

では、失礼します。

引用: ストライクウィッチーズ避難所2