ジェントルマン「よくさっきのオーディションをクリアできたものだ。あの「ジュピター」の力から！だが生きているぞ、定員２組の片方は「ジュピター」なのだから」

亜美「！？」

ジェントルマン「パウッ！」

亜美「」ドズ

亜美「うげぇ！」

ジェントルマン「そうそう肺の空気をすべて……一ｃｃ残らずしぼり出せ！」

亜美「くうっ……うふ！……がはっ！」

亜美（息が……できない……）

ジェントルマン「しばらく呼吸はできん……が……心配はいらん」

亜美「ぐはっ！」ミシイッ」

亜美「ななんだ、亜美の体が、挫いたあ…足が」ビキベシミシ！

ジェントルマン「わたしはプロデューサーだ。勇気だけでは「ジュピター」の力には勝てんよォ――」

亜美「痛みが！挫いた足の痛みがッ！ぜ…ぜんぜん」

Ｐ「痛みが消えたか？…………そうじゃあない君の呼吸が痛みを消したのだよ……そしてわたしは見方だ。亜美君」

亜美「もうほとんど痛みはないッ！こんな重い石も蹴飛ばせる！い…いったい何をした？に…兄ちゃんは何者だ！？」

Ｐ「質問はひとつずつにしてくれないかね。亜美……………で、だから言ったろう……私がしたのではない……君の「呼吸」が…痛みを消したのだとね…」

Ｐ「あ！」ドッ

ムオオ

Ｐ「ハブショッ」

亜美「なぜ亜美にこんなことを！？どうして亜美の名を！？」

Ｐ「質問はひとつずつだってばさあ亜美…答えを見せてやるよついておいで」

Ｐ「そしてそれを見て私を知ったら…君の運命はまた変わる」

亜美「！？」

亜美（何もかも得体のしれない人物……でも足の痛みが消えたのは奇怪だが事実！悪い人じゃあなさそうだし…………」

Ｐ「私の目的は後で話すとして君の体に何が起こったのか説明しよう」

亜美「？」

Ｐ「「呼吸」が起こすエネルギーを見せてあげよう。このＰが東洋で研究した肉体操作法だ」

亜美「…」ｺﾞｸﾘ

Ｐ「東洋人は「仙道」と呼んでいる」

亜美「な…なにをする気だろう！？」

Ｐ「コオオオオオ」

亜美「あれはいったい！？」

ゾザザザザア

亜美「は…波紋ッ！」

亜美「な…なんだあの波紋はッ！？それよりも不思議なのは、コンクリートに波紋ができていること！」

Ｐ「私は君の横隔膜を指で突き君の呼吸を調節したッ！今の私と同じように「特別」な呼吸法にしたのだ！！」

Ｐ「るオオオオオ！！」

亜美「SMOKY THRILLを踊ってるッ！？」

Ｐ「はァーッ！」

亜美「呼吸を乱さず歌を口ずさみながら、振り付け、ビジュアルに至るまですべて完璧！」

Ｐ「これが「仙道」だ！」

亜美「せ………「センド―」！？」

Ｐ「君はすでに「ジュピター」……いや、「アイドル」たちと戦う運命にあるッ！」

亜美（「ジュピター」の話がでた今！アイドルの話がでた今！いおりんとあずさお姉ちゃんを巻き込んではいけない！」

亜美「彼女たちだけは決して！」

Ｐ「！？」

Ｐ（まわりに花は咲いていないのに、亜美が立っているまわりには花が咲いている！）

亜美「？」

Ｐ（こ…この亜美という少女はとてつもない才能と力を眠らせているのかもしれん）

Ｐ（だからこそ生き残ったか！あの９６１プロの男達との戦いからも…この少女ならＩＡも狙えるかもしれんぞ！！）

そして亜美がソロデビューしてから一週間がたった！

亜美（この一週間亜美はこのＰという底知れぬ人物に波紋エネルギーというものを習っている）

Ｐ「この次の試練は名づけて地獄昇柱」

亜美「ねえ！いったいそのヘルなんとかっていう柱とはなんなのか説明して！」

Ｐ「この塔の中に落ちればよくわかる……」

亜美「え」

ドガアッ

亜美「うわあああっ」ドッボォン

さらに一週間！

Ｐ「一秒間に十回の呼吸ができるようになれ」

さらに一週間！

Ｐ「次は１０分間息を吸い続けて、１０分間息を吐き続けろッ」

さらに一週間

Ｐ「走りだけで東京から京都を往復しろ！」

そんな数々の試練をクリアした亜美は……

亜美「そろそろ？」

Ｐ「ああ、今日のオーディションはステップアップだ。しばらく姿を消したから世間では引退などと書かれていたがこの全国オーディションですべてが決まる！」

亜美「もう、待ちくたびれたよ！」

Ｐ「今まで俺の試練によく耐えてくれた。あとはすべてぶつけるだけだ」

亜美「わかったがんばるよ」

Ｐ「じゃあ、行くか」

亜美「うん」

Ｐ「べネ（良し）」

審査員Ａ（な…なんだこの気迫はッ！）

審査員Ｂ（美しい美しくないなどそんなレベルではない！）

審査員Ｃ（ほう………面白い動きだ……人間というのは修行しだいでこういう不思議な身のかろやかさも体得できるのか）

亜美（勝負は一瞬！亜美の振り向きざま決着がつくはず！！）

亜美「こおおおおおおォ―――ッ！！」

亜美（見るんだ！審査員の兄ちゃん！姉ちゃんッ！）

審査員「あ…あの輝きはッ！？」

審査員「だんとつで一位です。今後ともよろしくお願いいたします」

……………

Ｐ「亜美よかったな」

亜美「ううん。今日の最後のステップあと数センチ右にいたら…」

Ｐ「だが、一位になったのは確かだ」

亜美「うん！また次からもがんばるｙ」ﾄﾞﾝ

男性「痛ってえなぁ…ってお前７６５プロの……！？」

亜美「そういう君は「ピピン板橋」」

ピピン「文字数しかあってねえじゃねえか！」

亜美「ごめんなさい「天ヶ瀬冬馬」いや、「あまとう」」

冬馬「今回のオーディションは定員１名で俺らの負けだが、次は負けないからな」

亜美「こっちこそ」

Ｐ（頑張れよ亜美、お前なら一人でもやれる……私はそろそろ退場しよう）

冬馬「じゃあな。次のステージで」

亜美「じゃあね。やったね！兄ちゃん。これで亜美たちに勝てるのｈ……兄ちゃん？」

亜美「兄ちゃんが……いない？」

亜美にとってのプロデューサーは戦友であり仲間であり家族であった！
その彼が突然姿をくらまし、亜美の前から消えたのだった！
亜美はそのことに心を痛めしばらく立ち直れないところに、一人の女性が現れるのであった！
その名は「天海春香」７６５プロの中ではランクは低いものの、
彼女にはどうしても叶えなければいけない夢がった！
そのことから春香はいつも口癖のように言うのである。

春香「この天海春香には夢がある！」

誰もが目指す「アイドルアカデミー大賞」に人とは違う覚悟があった春香は、
以前の亜美と現在の亜美を見続けそして」相談に乗ることにしたのであった！

春香「亜美……なんか元気ないね」

亜美「兄ちゃんが、いなくなって……何のためにアイドルを続けたらいいのかわからなくなっちゃったんだ」

春香「……」

亜美「兄ちゃんとは家族みたいなもので、兄ちゃんとなら…いや、兄ちゃんとだから頑張ってこれた。でも今は…」

春香「この世で最も大切なことは『信頼』であるなら、最も忌むべきことは『侮辱』することと考えている」

亜美「…」

春香「いい……？亜美はプロデューサーさんが帰ってくるって言う『信頼』を今、『侮辱』してるんだよ」

亜美「じゃあ、亜美はどうすればいいの！」

春香「ＩＡ大賞をクリアする……それだけだよ」

亜美「でも……」

春香「今までやってきたプロデューサーさんの試練さえも『侮辱』するの？」

亜美「違うッ！亜美は……ッ！」

亜美「誰にも負けないアイドルになる」

そして、厳しい特訓、ライブ、オーディション、営業が続いた。
それは確かに辛いことだったけれど、
亜美はこれっぽちも嫌だと感じたことはなかった。
そして月日は流れＡＩ当日

春香「やっと追いついたね……亜美」

亜美「いくらはるるんだからって手加減しないからね」

春香「こちらこそ」

司会者「では、始めたいと思います。今回の特別ゲストはなんと！伝説のスーパープロデューサーこと、Ｐさんです」

Ｐ「皆さんこんにちは、Ｐです」

亜美（！？……こんな形で出会うなんて……）

春香「亜美…？どうしたの？すごい汗だよ……」

亜美（うれしい反面、足がすくんで動けなくなって……）

Ｐ「…」ﾁﾗｯ

亜美「！？」

春香「？亜美？大丈夫？」

亜美「……うん。大丈夫」

司会者「次の出演は「双海亜美」さんです」

亜美「……」ﾀﾞﾗﾀﾞﾗ

春香「ホントに大丈夫なの？」

亜美「う、うん……全然平気」

亜美（まずい……今行ったら絶対ミスをするッ！」

Ｐ「…」ｼﾞｰ

亜美（くっ！プレッシャーにやられそう……！）

春香『この世で最も大切なことは『信頼』であるなら、最も忌むべきことは『侮辱』することと考えている』

亜美「ハッ！」

亜美（そうだこれは『信頼』だ！）

司会者「では、やっていただきましょう！双海亜美で『ポジティブ』」

春香「こ、この動きは！？」

司会者「信じられない！？過去のアイドルを侮辱するかのような繊細な動き…ッ！」

アイドル「こんな力を持っていたの！？」

Ｐ（ふっ……成長してくれてありがたい。では、最後の波紋を……）

Ｐ（究極！）

亜美（深仙脈疾走！！）

春香「亜美がステージを蹴り上げた！」

亜美（これでラスト）

バアア―――――ｚ＿＿＿＿＿＿＿ン

パチパチパチパチ

春香「よく頑張ったね」

亜美「でも、大賞をもらえなかったら意味がないよ」

春香「確かにね」

亜美「ちょっと外でてくる」

春香「気をつｋ…もういない」


亜美「お待たせ」

Ｐ「ああ、お疲れ様。亜美」

亜美「いろいろ話したいことがあるけど、いちばんはこれかな」

Ｐ「……」

亜美「ありがとう」

Ｐ「いいってことよ。それに頑張ったのは亜美だろ？」

亜美「違う。兄ちゃんの存在が亜美をここまで成長させたんだよ」

Ｐ「……」

亜美「だからね。兄ちゃんに言いたいの。最後の一言を」

Ｐ「……」

亜美「兄ちゃんのことがすｋ」

放送『今回のＩＡ大賞は「双海亜美」さんです！盛大な拍手をッ！」

Ｐ「ほら。俺なんかに構ってないで、トロフィー受け取ってこい」

亜美「でも……」

Ｐ「俺はここで待ってるからさ」

亜美「うんわかった……行ってくる」

春香「プロデューサーさん」

Ｐ「春香か…」

春香「亜美をあんなに無下にしちゃっていいんですか？」

Ｐ「ああ、あいつはまだ幼い…それに、まだ可能性を感じるんだ……」

春香「そうですか」

ビュオオオオォォォォォ

春香「すごい風ですね……私はさきに戻ってます。では……」

Ｐ「…」

Ｐ「この空には黄金の風が吹く」

end