1: 2018/08/13(月) 00:00:56.819 ID:kPZp0F5eM.net
女「ちゅー」
男「オレはお兄ちゃんじゃないって言ってるだろ……」
女「何言ってるのお兄ちゃん?」
男「頼むから早くここからだしてくれ……」
女「それはできないよお兄ちゃん」
男「……」
女「またどこかに行っちゃうでしょ?」
男「オレはお兄ちゃんじゃないって言ってるだろ……」
女「何言ってるのお兄ちゃん?」
男「頼むから早くここからだしてくれ……」
女「それはできないよお兄ちゃん」
男「……」
女「またどこかに行っちゃうでしょ?」
2: 2018/08/13(月) 00:02:36.509 ID:kPZp0F5eM.net
女「ほら、ちゅーして、ちゅー!」
男「……」
女「……」
男「チュッ……」
女「んもう……なんでほっぺたなのかなー?」
男「……」
男「……」
女「……」
男「チュッ……」
女「んもう……なんでほっぺたなのかなー?」
男「……」
6: 2018/08/13(月) 00:04:10.724 ID:kPZp0F5eM.net
女「じゃあ、私買い物に行かないといけないから、また外に出ようとしちゃだめだよ?」
男「……」
女「次、出ようとしたら……今度は足かな?」
男「……」
女「すぐ帰ってくるから、今日はお兄ちゃんの好きなビーフシチューだから、まっててね!」
男「……」
男「……」
女「次、出ようとしたら……今度は足かな?」
男「……」
女「すぐ帰ってくるから、今日はお兄ちゃんの好きなビーフシチューだから、まっててね!」
男「……」
8: 2018/08/13(月) 00:06:21.913 ID:kPZp0F5eM.net
男「……行ったか」
男「はやく、ここから出ないと……!」
男「くそ! これさえ外れれば!」
男「ぐぬぬ……!」
男「ダメだ……」
男「はやく、ここから出ないと……!」
男「くそ! これさえ外れれば!」
男「ぐぬぬ……!」
男「ダメだ……」
9: 2018/08/13(月) 00:09:14.015 ID:kPZp0F5eM.net
男「やっぱりアイツをうまく誘導して、アイツ自身に外させるしかないか……」
男「とりあえず、しばらくは従順なフリをして警戒を解かないとな……」
____
男「……」
男「遅いな……アイツ……」
男「とりあえず、しばらくは従順なフリをして警戒を解かないとな……」
____
男「……」
男「遅いな……アイツ……」
10: 2018/08/13(月) 00:10:31.724 ID:kPZp0F5eM.net
男「……」
男「……いつもは、長くても30分ほどで帰ってくるのに」
男「どうなってる……」
男「それにしても、お腹が減った……」
男「……いつもは、長くても30分ほどで帰ってくるのに」
男「どうなってる……」
男「それにしても、お腹が減った……」
11: 2018/08/13(月) 00:13:27.114 ID:kPZp0F5eM.net
男「zZZ……」
ガチャ
男(んっ……? 帰ってきたか?)
男(今何時だ……? もう夜中の2時じゃないか……)
「お兄ちゃん……」
男「……」
「お兄ちゃん……寝てるの……?」
男「……」
ガチャ
男(んっ……? 帰ってきたか?)
男(今何時だ……? もう夜中の2時じゃないか……)
「お兄ちゃん……」
男「……」
「お兄ちゃん……寝てるの……?」
男「……」
12: 2018/08/13(月) 00:15:17.002 ID:kPZp0F5eM.net
「お兄ちゃん……助けに来たよ?」
男「え……?」
「もう大丈夫だよ?」
男「だれ……?」
「お兄ちゃん、私だよ? わからない?」
男「えっ……」
男「え……?」
「もう大丈夫だよ?」
男「だれ……?」
「お兄ちゃん、私だよ? わからない?」
男「えっ……」
13: 2018/08/13(月) 00:17:12.891 ID:kPZp0F5eM.net
妹「妹のこと忘れちゃったの? お兄ちゃん……」
男「い、妹……?」
妹「ほら、早くここから出よう……今外してあげるね?」
男「あ、ああ……」
カチャカチャ
妹「こんなに跡がついてる……ひどい……」
男「い、妹……?」
妹「ほら、早くここから出よう……今外してあげるね?」
男「あ、ああ……」
カチャカチャ
妹「こんなに跡がついてる……ひどい……」
14: 2018/08/13(月) 00:18:50.917 ID:kPZp0F5eM.net
妹「お兄ちゃん、大丈夫……? 歩ける?」
男「あ、ああ……でも、どうやってここに……?」
妹「……」
男「?」
妹「急ごう、早くここから出よう……」
男「あ、うん」
男「あ、ああ……でも、どうやってここに……?」
妹「……」
男「?」
妹「急ごう、早くここから出よう……」
男「あ、うん」
15: 2018/08/13(月) 00:21:01.889 ID:kPZp0F5eM.net
男「ハァハァ……」
妹「大丈夫……?」
男「あぁ……ちょっと、身体がな……」
妹「お兄ちゃん……ごめんね、もっと早く助けに行けてれば……」
男「……あのさ、お兄ちゃんっていうのは……どういうことなの?」
妹「え?」
妹「大丈夫……?」
男「あぁ……ちょっと、身体がな……」
妹「お兄ちゃん……ごめんね、もっと早く助けに行けてれば……」
男「……あのさ、お兄ちゃんっていうのは……どういうことなの?」
妹「え?」
16: 2018/08/13(月) 00:23:31.194 ID:kPZp0F5eM.net
男「いやその、俺のことお兄ちゃんって呼んでるから……俺と知り合いなのかなって……」
妹「お兄ちゃん……」
男「?」
妹「……全部アイツのせいだよ、アイツがお兄ちゃんの記憶を忘れさせたんだよ……」
男「え? アイツって……知ってるのか? 誰なのか」
妹「大丈夫……お兄ちゃんは気にしないで、すぐに思い出させてあげるから……」
妹「お兄ちゃん……」
男「?」
妹「……全部アイツのせいだよ、アイツがお兄ちゃんの記憶を忘れさせたんだよ……」
男「え? アイツって……知ってるのか? 誰なのか」
妹「大丈夫……お兄ちゃんは気にしないで、すぐに思い出させてあげるから……」
18: 2018/08/13(月) 00:27:53.157 ID:kPZp0F5eM.net
妹「着いたよお兄ちゃん……ここが、私達の家……」
男「私達?」
男(大きな一軒家だな……)
妹「ここで、私達二人だけで暮らしてたんだよ……?」
男「二人だけ? 両親は?」
妹「……」
男「私達?」
男(大きな一軒家だな……)
妹「ここで、私達二人だけで暮らしてたんだよ……?」
男「二人だけ? 両親は?」
妹「……」
19: 2018/08/13(月) 00:30:04.292 ID:kPZp0F5eM.net
妹「さぁ、入ってお兄ちゃん……」
男「あ、うん……」
妹「……」
男「あ、あのさ、ごめん、俺アイツに連れ去られてから昔の記憶が曖昧で……本当にここが俺の家なのか……?」
妹「そうだよ……私達の家……」
男「で、君が俺の本当の妹……?」
男「あ、うん……」
妹「……」
男「あ、あのさ、ごめん、俺アイツに連れ去られてから昔の記憶が曖昧で……本当にここが俺の家なのか……?」
妹「そうだよ……私達の家……」
男「で、君が俺の本当の妹……?」
20: 2018/08/13(月) 00:31:57.896 ID:kPZp0F5eM.net
妹「そうだよ……お兄ちゃんの部屋もあるよ……着いてきて……」
男「う、うん……」
妹「緊張しないで、お兄ちゃんの家なんだから……」
男(でも、全く知らない人の家に来た感覚だ……)
妹「……」
男「う、うん……」
妹「緊張しないで、お兄ちゃんの家なんだから……」
男(でも、全く知らない人の家に来た感覚だ……)
妹「……」
21: 2018/08/13(月) 00:34:46.826 ID:kPZp0F5eM.net
男「ここが俺の部屋か……普通の部屋だ……」
妹「……」
男(でも、全く懐かしい感じが無い……)
妹「ゆっくりしてね、今お兄ちゃんのパジャマ用意するから……その着てるものはすぐに捨てて……」
男「え、なんで」
妹「アイツのモノは捨ててすぐに忘れないと……」
男「そうだな……」
妹「……」
男(でも、全く懐かしい感じが無い……)
妹「ゆっくりしてね、今お兄ちゃんのパジャマ用意するから……その着てるものはすぐに捨てて……」
男「え、なんで」
妹「アイツのモノは捨ててすぐに忘れないと……」
男「そうだな……」
23: 2018/08/13(月) 00:37:45.230 ID:kPZp0F5eM.net
男「……」
男(なんだか、落ち着かない……。このベッド、勉強机、クローゼット……やっぱり見覚えがない……)
妹「お兄ちゃん……」
男「うわっ!」
妹「どうしたの……?」
男「いやなんでも……」
男(それに、妹と名乗るこの娘……)
男(なんだか、落ち着かない……。このベッド、勉強机、クローゼット……やっぱり見覚えがない……)
妹「お兄ちゃん……」
男「うわっ!」
妹「どうしたの……?」
男「いやなんでも……」
男(それに、妹と名乗るこの娘……)
24: 2018/08/13(月) 00:41:10.300 ID:kPZp0F5eM.net
妹「落ち着いた……? 大丈夫?」
男「うん……それにしても、どうやって俺の居場所を……?」
妹「……」
男「それにアイツ無しでどうやってあの家の中に……?」
妹「お兄ちゃん……」
男「ん?」
妹「アイツのことが……気になるの……?」
男「え」
男「うん……それにしても、どうやって俺の居場所を……?」
妹「……」
男「それにアイツ無しでどうやってあの家の中に……?」
妹「お兄ちゃん……」
男「ん?」
妹「アイツのことが……気になるの……?」
男「え」
25: 2018/08/13(月) 00:43:37.684 ID:kPZp0F5eM.net
妹「アイツのこと好きになっちゃったの……?」
男「ち、違うよ……。ただ、違和感がいま残ってて……」
妹「大丈夫だよ……ここにいれば、全部思い出すから……」スッ
男「えっ」
妹「お兄ちゃん……いつもみたいに頭を撫でてほしい……」
男「ち、違うよ……。ただ、違和感がいま残ってて……」
妹「大丈夫だよ……ここにいれば、全部思い出すから……」スッ
男「えっ」
妹「お兄ちゃん……いつもみたいに頭を撫でてほしい……」
27: 2018/08/13(月) 00:45:04.876 ID:kPZp0F5eM.net
男「いつもみたいに……」
妹「そうだよ……こうやってお兄ちゃんの温もりを感じながらナデナデしてもらってたの……」
男「そうなのか」
妹「だめ……?」
男「いいけど」
妹「うれしい……」
妹「そうだよ……こうやってお兄ちゃんの温もりを感じながらナデナデしてもらってたの……」
男「そうなのか」
妹「だめ……?」
男「いいけど」
妹「うれしい……」
28: 2018/08/13(月) 00:49:14.790 ID:kPZp0F5eM.net
妹「ふふっ……うれしい……」ナデナデ
男「……」
男(なんだろう、この全て違和感だらけだったこの環境で……。これだけ懐かし感覚は……)
妹「ずっと……一緒にいようね……」
男「……」
「お兄ちゃん……」
男「……」
「お兄ちゃん起きて……」
男「え……」
女「ほら、お兄ちゃん……起きて?」
男「……」
男(なんだろう、この全て違和感だらけだったこの環境で……。これだけ懐かし感覚は……)
妹「ずっと……一緒にいようね……」
男「……」
「お兄ちゃん……」
男「……」
「お兄ちゃん起きて……」
男「え……」
女「ほら、お兄ちゃん……起きて?」
29: 2018/08/13(月) 00:52:08.212 ID:kPZp0F5eM.net
男「な、なんで……!?」
女「もうーお兄ちゃん、寝ちゃってたよー、ほらほらビーフシチュー作ったから一緒に食べよっ!」
男「い、妹は……なんでここに……!?」
女「妹はここにいますよーっ!」
男「ち、違う……。オレはここを出て……!」
女「もうー寝ぼけてるのー?」
女「もうーお兄ちゃん、寝ちゃってたよー、ほらほらビーフシチュー作ったから一緒に食べよっ!」
男「い、妹は……なんでここに……!?」
女「妹はここにいますよーっ!」
男「ち、違う……。オレはここを出て……!」
女「もうー寝ぼけてるのー?」
30: 2018/08/13(月) 00:53:42.802 ID:kPZp0F5eM.net
女「ほらーアーン……」
男「……」
女「どう? 美味しいかな!?」
男「……」
女「もうー、言ってくれないとわかんないよー」
男(あれは、夢だったのか……でも、あまりにもリアリティが……それに……)
女「ねえねえ、お兄ちゃん……外に出たくない……?」
男「え」
男「……」
女「どう? 美味しいかな!?」
男「……」
女「もうー、言ってくれないとわかんないよー」
男(あれは、夢だったのか……でも、あまりにもリアリティが……それに……)
女「ねえねえ、お兄ちゃん……外に出たくない……?」
男「え」
31: 2018/08/13(月) 00:56:07.164 ID:kPZp0F5eM.net
女「お兄ちゃんが大人しくするんなら、一緒に外に出てもいいかなーって!」
男「ほんとか!?」
女「……なんか、良くないこと考えてるでしょー?」
男「そ、そんなことない!」
女「……ふーん、じゃあ、頭をナデナデしてほしいなー」
男「え」
男「ほんとか!?」
女「……なんか、良くないこと考えてるでしょー?」
男「そ、そんなことない!」
女「……ふーん、じゃあ、頭をナデナデしてほしいなー」
男「え」
33: 2018/08/13(月) 00:58:36.058 ID:kPZp0F5eM.net
女「ナデナデしてほしいなーって、そしたら外に連れて行ってあげる」
男「それぐらいなら……」
女「ほんとに! じゃあ、これ外すね」
男「いてっ……」
男(あの時と似た跡が残ってる……)
女「ふふっ……はいっ!」
男「あ、ああ……」
男「それぐらいなら……」
女「ほんとに! じゃあ、これ外すね」
男「いてっ……」
男(あの時と似た跡が残ってる……)
女「ふふっ……はいっ!」
男「あ、ああ……」
34: 2018/08/13(月) 01:01:01.506 ID:kPZp0F5eM.net
女「お兄ちゃんにナデナデされるなんてひさびさだよー」ナデナデ
男「……」
男(なんだろう……あのときの感覚と一緒だ……やっぱりこれは……)
女「ねえ、お兄ちゃん……」
男「え」
女「そろそろ思い出した……?」
男「……」
男(なんだろう……あのときの感覚と一緒だ……やっぱりこれは……)
女「ねえ、お兄ちゃん……」
男「え」
女「そろそろ思い出した……?」
35: 2018/08/13(月) 01:02:29.525 ID:kPZp0F5eM.net
男「なにが……」
女「……」
男「……」
女「……ううん、なんでもない! じゃあ、明日一緒に外に出ようね!」
男「う、うん……」
女「……」
男「……」
女「……ううん、なんでもない! じゃあ、明日一緒に外に出ようね!」
男「う、うん……」
39: 2018/08/13(月) 01:08:12.840 ID:kPZp0F5eM.net
男「……」
男「明日、外に出れるのか……」
男「やっと……」
男「でも、なぜ今になって……」
男「……」
男「とにかく明日どうにかアイツのスキを狙って、逃げないと……」
男「オレはどこに行けばいいんだ……?」
男「明日、外に出れるのか……」
男「やっと……」
男「でも、なぜ今になって……」
男「……」
男「とにかく明日どうにかアイツのスキを狙って、逃げないと……」
男「オレはどこに行けばいいんだ……?」
41: 2018/08/13(月) 01:10:47.567 ID:kPZp0F5eM.net
_____
朝
男「……」
女「おにーちゃんおきてー!」
男「んっ……」
女「ほらほら、今日は外に出るんでしょうー!」
男「ん……そうだ……! あ、ああ!」
女「じゃあ、早速支度しないとねー、はいこれ乗ってね」
男「これって……」
朝
男「……」
女「おにーちゃんおきてー!」
男「んっ……」
女「ほらほら、今日は外に出るんでしょうー!」
男「ん……そうだ……! あ、ああ!」
女「じゃあ、早速支度しないとねー、はいこれ乗ってね」
男「これって……」
45: 2018/08/13(月) 01:13:26.936 ID:kPZp0F5eM.net
女「お兄ちゃんー、外気持ちいいー?」
男「……」
女「あ、そうだったねー口塞がれてるから喋れないよねー」
男「……」
女「でも、こうでもしないと、お兄ちゃんまた騒ぎ出すでしょー?」
男「……」
女「こんなふうな車椅子でごめんね? でも、これもお兄ちゃんのためなんだよ?」
男「……」
女「あ、そうだったねー口塞がれてるから喋れないよねー」
男「……」
女「でも、こうでもしないと、お兄ちゃんまた騒ぎ出すでしょー?」
男「……」
女「こんなふうな車椅子でごめんね? でも、これもお兄ちゃんのためなんだよ?」
47: 2018/08/13(月) 01:16:59.978 ID:kPZp0F5eM.net
男「……」
「こんにちはー」
女「あ、こんにちはー!」
男「……!」
「今日はお散歩ですか?」
女「はい! たまには外に出ないとね! ねーお兄ちゃん!」
男「んー!」ガタ
「どうしたの?」
女「あ、ははっ……お兄ちゃん久しぶりに外に出たから興奮しちゃって! じゃ、またー!」
男「んー!」
「こんにちはー」
女「あ、こんにちはー!」
男「……!」
「今日はお散歩ですか?」
女「はい! たまには外に出ないとね! ねーお兄ちゃん!」
男「んー!」ガタ
「どうしたの?」
女「あ、ははっ……お兄ちゃん久しぶりに外に出たから興奮しちゃって! じゃ、またー!」
男「んー!」
51: 2018/08/13(月) 01:19:20.505 ID:kPZp0F5eM.net
男「……」
女「……言ったよね?」
男「……」
女「お兄ちゃん……なんで逃げようとするのかな……?」
男「……」
女「お兄ちゃん、本当に足と声無くそっか☆」
男「!」
女「あはは、冗談だよ!そんなに怯えないで……本当に冗談だから……ね?」
女「……言ったよね?」
男「……」
女「お兄ちゃん……なんで逃げようとするのかな……?」
男「……」
女「お兄ちゃん、本当に足と声無くそっか☆」
男「!」
女「あはは、冗談だよ!そんなに怯えないで……本当に冗談だから……ね?」
54: 2018/08/13(月) 01:21:19.301 ID:kPZp0F5eM.net
休憩ヽ(^o^)丿
60: 2018/08/13(月) 01:40:18.835 ID:kPZp0F5eM.net
女「お兄ちゃん、なんかお腹空いたー?」
男「……」
女「あ、そうだったね、喋れないんだったね」テヘペロ
男「ぷはぁ……はぁ……」
女「ごめんね、息苦しくて……でもお兄ちゃん騒がれちゃうとさ……」
男「……行きたいところがある」
女「……どこ? 街はダメだよ」
男「近くだ……」
男「……」
女「あ、そうだったね、喋れないんだったね」テヘペロ
男「ぷはぁ……はぁ……」
女「ごめんね、息苦しくて……でもお兄ちゃん騒がれちゃうとさ……」
男「……行きたいところがある」
女「……どこ? 街はダメだよ」
男「近くだ……」
61: 2018/08/13(月) 01:42:29.947 ID:kPZp0F5eM.net
______
男「そこを右……」
女「どこに行くの? まさか警察とか? そんなことしたら……」
男「ちがう! 確かめたいことがあるだけだ……大人しくしてる……」
男(もし、昨日のが本当ならこの道であってるはずだ……)
女「……」
男「そこを右……」
女「どこに行くの? まさか警察とか? そんなことしたら……」
男「ちがう! 確かめたいことがあるだけだ……大人しくしてる……」
男(もし、昨日のが本当ならこの道であってるはずだ……)
女「……」
63: 2018/08/13(月) 01:44:10.040 ID:kPZp0F5eM.net
男「ここらへんのはずだが……」
女「まだ着かないの?」
男「もっと進んでくれ……」
女「はぁ……お兄ちゃん……もうワガママだよー?」
男(くそ、たしかにこのへんだ……!)
女「まだ着かないの?」
男「もっと進んでくれ……」
女「はぁ……お兄ちゃん……もうワガママだよー?」
男(くそ、たしかにこのへんだ……!)
64: 2018/08/13(月) 01:46:13.808 ID:kPZp0F5eM.net
男「……」
女「ねー、お兄ちゃん、もう帰っていいかな?」
男「なんで……無いんだ……?」
女「んー?」
男「俺の家が……俺の家があったはずだろ……?」
女「んもうー! お兄ちゃんの家は向こう側でしょー! 何勘違いしてるのー?」
男(やっぱりあれは夢だったのか……)
女「ねー、お兄ちゃん、もう帰っていいかな?」
男「なんで……無いんだ……?」
女「んー?」
男「俺の家が……俺の家があったはずだろ……?」
女「んもうー! お兄ちゃんの家は向こう側でしょー! 何勘違いしてるのー?」
男(やっぱりあれは夢だったのか……)
67: 2018/08/13(月) 01:51:18.474 ID:kPZp0F5eM.net
男「……」
女「さ、帰ろっか」
男「……」
男「ま、待て……!」
女「ん? どうしたの?」
男「あ、あれは……」
女「さ、帰ろっか」
男「……」
男「ま、待て……!」
女「ん? どうしたの?」
男「あ、あれは……」
70: 2018/08/13(月) 01:54:00.709 ID:kPZp0F5eM.net
女「あ、誰か来る、ごめんね、また口を塞がせてもらうね」
男「んー!!」
???「……?」
女「こんにちはー」
???「こんにちは……」
男(! ま、間違い)
男「んー!」
男「んー!!」
???「……?」
女「こんにちはー」
???「こんにちは……」
男(! ま、間違い)
男「んー!」
72: 2018/08/13(月) 01:55:53.835 ID:kPZp0F5eM.net
???「……」
女「ごめんなさいー、家の兄ちょっと病気なもんでー!」
???「あっ……いえっ……」
男(いや、間違いない……あの娘だ……!)
男「んーっ!」
???「……」
女「じゃ、またー!」
男(ダメだっ! 行かないでくれっ! オレだ! 覚えてるだろ!)
女「ごめんなさいー、家の兄ちょっと病気なもんでー!」
???「あっ……いえっ……」
男(いや、間違いない……あの娘だ……!)
男「んーっ!」
???「……」
女「じゃ、またー!」
男(ダメだっ! 行かないでくれっ! オレだ! 覚えてるだろ!)
74: 2018/08/13(月) 01:58:10.498 ID:kPZp0F5eM.net
女「お兄ちゃん……帰ったら……残念だけど……」
男「!」
女「……矯正しないとね……ごめんね……でも、お兄ちゃんが悪いんだからね」
男(なんで……あれは間違いなく……)
女「……」
???「お兄ちゃん……」
男「!」
女「……矯正しないとね……ごめんね……でも、お兄ちゃんが悪いんだからね」
男(なんで……あれは間違いなく……)
女「……」
???「お兄ちゃん……」
76: 2018/08/13(月) 02:01:31.696 ID:kPZp0F5eM.net
女「ごめんね、お兄ちゃん……こんな事になるなんてね……」
男「……」
女「でもね、お兄ちゃん……ずっと勝手すぎるもん……勝手にいなくなったり、勝手に騒いだり、勝手なことしたり……私の言う事聞いてくれないじゃん」
男「……」
女「だからさー、お兄ちゃんの声が聞けなくなるのは残念だけど……ごめんね……声を無くしちゃおうか……」
男「やめてくれ……」
男「……」
女「でもね、お兄ちゃん……ずっと勝手すぎるもん……勝手にいなくなったり、勝手に騒いだり、勝手なことしたり……私の言う事聞いてくれないじゃん」
男「……」
女「だからさー、お兄ちゃんの声が聞けなくなるのは残念だけど……ごめんね……声を無くしちゃおうか……」
男「やめてくれ……」
79: 2018/08/13(月) 02:04:23.611 ID:kPZp0F5eM.net
女「あーこの震えた声が……いいね……たまらないよぉ……お兄ちゃん……」
男「……」
女「じゃあ、痛くならないように麻酔をかけちゃうね☆」
男「頼むから……なっ!」
女「だーめ……☆ おやすみ、お兄ちゃん♡」
男「うわああああ!!!!!」
男「……」
女「じゃあ、痛くならないように麻酔をかけちゃうね☆」
男「頼むから……なっ!」
女「だーめ……☆ おやすみ、お兄ちゃん♡」
男「うわああああ!!!!!」
80: 2018/08/13(月) 02:06:52.141 ID:kPZp0F5eM.net
__
____
男「うわぁ!!」
男「はぁはぁ……!!」
男「ここは……!」
男「……」
妹「お兄ちゃん大丈夫……?」
男「!」
妹「すごいうなされてた……まだアイツの記憶があるんだ……?」
____
男「うわぁ!!」
男「はぁはぁ……!!」
男「ここは……!」
男「……」
妹「お兄ちゃん大丈夫……?」
男「!」
妹「すごいうなされてた……まだアイツの記憶があるんだ……?」
82: 2018/08/13(月) 02:10:02.940 ID:kPZp0F5eM.net
男「ゆ、夢なのか……げっほ……!」
妹「お兄ちゃん……汗すごい……」フキフキ
男「あ、ああ……」
妹「もうアイツはいないよ……大丈夫だからね……忘れようね……」
男「……はぁはぁ」ブルブル
妹「お兄ちゃん……」
妹「お兄ちゃん……汗すごい……」フキフキ
男「あ、ああ……」
妹「もうアイツはいないよ……大丈夫だからね……忘れようね……」
男「……はぁはぁ」ブルブル
妹「お兄ちゃん……」
83: 2018/08/13(月) 02:11:24.383 ID:kPZp0F5eM.net
妹「……」ダキッ
男「い、妹ぉ……」
妹「大丈夫……私はここにいるから……」
男「はぁはぁ……」
妹「大丈夫……大丈夫だからね……ふふっ……」
○日午後y時ごろ、××2丁目に住む女性が何者にかに刺され氏亡。
隣人が訪ねた際、「異臭がする」と110番通報があり発見された。現場から女性が搬送されたが、間もなく氏亡が確認された。
警察は女性の兄である△△容疑者を傷害致氏容疑として現在行方を追っている。
男「い、妹ぉ……」
妹「大丈夫……私はここにいるから……」
男「はぁはぁ……」
妹「大丈夫……大丈夫だからね……ふふっ……」
○日午後y時ごろ、××2丁目に住む女性が何者にかに刺され氏亡。
隣人が訪ねた際、「異臭がする」と110番通報があり発見された。現場から女性が搬送されたが、間もなく氏亡が確認された。
警察は女性の兄である△△容疑者を傷害致氏容疑として現在行方を追っている。
88: 2018/08/13(月) 02:25:37.520 ID:kPZp0F5eM.net
おわり
突発的に書いたからオチもないヽ(^o^)丿
氏んだのはどっちかヽ(^o^)丿
突発的に書いたからオチもないヽ(^o^)丿
氏んだのはどっちかヽ(^o^)丿
引用: 女「お兄ちゃんちゅーしてー」
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