1: 2015/03/22(日) 18:01:07.14 ID:2YhVObQk0.net
真紅「どうしたの?水銀燈
プライドの高いあなたが相談なんて珍しい」

水銀燈「同じマスターを持つ者として聞いて欲しいのよ
と言っても厳密にはめぐはマスターじゃないけど....
最近私怖いのよ、めぐの私を見る目が....」

真紅「それだけマスターに愛されてるという事でしょう?私達は人形、主人に愛される事が至福の喜びなんでなくて?」

水銀燈「別に愛される事が怖いと言っているのではないわぁ!むしろ嬉しくてたまらないわよ、そりゃお父様に作られていらないと勝手に捨てられた私ですもの、
問題はその愛し方がおかしいって事なのよ!」

真紅「あなたはあまり愛される事が無かったから慣れてなかっただけよ、いずれ慣れて喜びを覚える様になるわ
彼女の貴方に接する態度は普通の筈よ」

水銀燈「私といつどこでも常に一緒にいたいと言っても?私が他人と会話するだけでその他人に嫉妬しても?私の全てが欲しいと言ってても?」

真紅「............」
ローゼンメイデン 水銀燈 完成品フィギュア

3: 2015/03/22(日) 18:07:53.26 ID:2YhVObQk0.net
水銀燈「私確かに愛されてこの上なく嬉しいけど、でもめぐの人形にはなりたくないのよ!
束縛されてるというか、めぐの愛が鬱陶しいと感じてしまうというか....」

真紅「って私達人形でしょ」

水銀燈「いやそうだけど」

真紅「とにかくもっと彼女と一緒に過ごすのよ、水銀燈
あなた散々愛されたいと言ってながらいざあなたを愛してくれる主人が現れると鬱陶しいなんてちょっとワガママではなくてよ?

もう一度言うわ、
あなたはあまり愛される事が無かったから慣れてなかっただけよ、いずれ慣れて喜びを覚える様になるわ
彼女の貴方に接する態度は普通の筈よ
お父様に捨てられた時の悲しみを思い出せばめぐが鬱陶しいなんて絶対言えない筈よ?」

水銀燈「(....その通りだわ
確かにめぐは私をちゃんと愛してくれてるんだもの
これを鬱陶しいなんてあまりにも自分勝手だわ.....)」

4: 2015/03/22(日) 18:09:07.82 ID:2YhVObQk0.net
........

めぐ「水銀燈!!どこに行ってたの!一体誰といたの!?ねえ!!」

水銀燈「そ、そんなの....散歩してただけよぉ、(別に普通よ、別に普通)」

めぐ「水銀燈は私だけのモノ、もし水銀燈を汚したり
それどころか水銀燈を私から奪う奴がいたら.....!」

水銀燈「(....ふ、普通よ、普通.....)」

5: 2015/03/22(日) 18:10:25.33 ID:2YhVObQk0.net
...................

めぐ「氏が2人を分かつまで?」

水銀燈「いいえ、氏んでも一緒だわ(やった!やった!決まったわ!今の私最高に決まった!)」

めぐ「うふふ...まるで結婚式みたいでしょ?」

水銀燈「どうでもいいけど」

めぐ「全く照れちゃって.....んで、新婚旅行はどこにいく?」

水銀燈「ヒャッ!?」

その瞬間水銀燈はめぐのベットからおよそ1mは離れた空間に瞬時に移動した

めぐ「もうそんな怖がらなくて良いのよ(笑)
冗談だってば冗談(笑)
もう可愛いんだから(笑)」

水銀燈「そ....そう?(だ、大丈夫普通よ普通!主人を信じないと!)」

恐る恐るだが水銀燈はめぐに近づきめぐの両手の中でチョコンと座ったのだった

7: 2015/03/22(日) 18:12:49.43 ID:2YhVObQk0.net
めぐ「うふふ.....んでさ、水銀燈?」

水銀燈「?はい?」







めぐ「こ....子供はどっちが産もうか?」ハァハァ

8: 2015/03/22(日) 18:14:01.95 ID:2YhVObQk0.net
水銀燈「!!!!?!???!」ばたばたばたばたばた

めぐ「もうっ可愛いんだから♪
どっちがいいと思う?」ハァハァ

水銀燈「(に、逃げたいのにめぐが抱っこしてるせいで逃げられない....空も飛べない.....)」

水銀燈「(ヒィッ....だっ誰か助けてえええええっ!!)」

9: 2015/03/22(日) 18:16:02.70 ID:2YhVObQk0.net
..................

???「あなたは忘れたの!?」

水銀燈「!その声は真紅!」

真紅「お父様に捨てられた時の悲しみ、辛さ、孤独の怖さ
愛されない事の辛さを思えば例えどんな形であろうと愛は素晴らしいものの筈よ
それを踏みにじったりしたら、あなた一生後悔する」

.................

水銀燈「........」

水銀燈「(そうだったわ....生まれてこのかた、造り主のお父様は私をいらないとお捨てになって
他のドール達からもジャンクだの厨二人形だの散々罵倒され)」

水銀燈「(そんな孤独の生を歩んできた私を初めてめぐは愛してくれた....こんな私を....」

水銀燈「だったら私はめぐに愛してくれた恩返しをしなくてはならないのだわ
私を愛してくれた恩返しとして、私はあなたが好きな水銀燈になる、あなたの望む水銀燈を演じる
あなたの人形になる.....」

10: 2015/03/22(日) 18:17:46.56 ID:2YhVObQk0.net
数ヶ月後

真紅「JUN家でのニート生活にも飽きたし水銀燈が遊びにこないかしら
確かここの病院だったわよね.....」

真紅「ねーっ水銀燈!
ローザミスティカ奪い合いしましょーっ......!?!?!?!?」

11: 2015/03/22(日) 18:19:09.56 ID:2YhVObQk0.net
めぐ「はいっりんご切れたわよっ
お食べ水銀燈♪」

水銀燈「ニャ~ン♪」ムシャムシャ

めぐ「もうっ水銀燈たら可愛いっ♡
おいで、撫でてあげる」サワサワ

水銀燈「..../////」ゴロゴロ


真紅「ね、猫になってるのだわ......
前から野良猫みたいな子とは薄々思ってたけどあれでは本当に猫なのだわ、飼い猫だけど
というかネコ耳と尻尾が生えてるってどういう事なのよこれ......?」

真紅「めぐの想いに答えたいが為に猫化してしまったのかしら?
めぐの望む自分になりたかったから?
いずれにしてもああなったのは水銀燈自身が望んでああなったに違いないのだわ....」

真紅「.......」

真紅「まあ水銀燈が幸せかどうかを決めるのは水銀燈なのであって私じゃないわ」


おわり

引用: 水銀燈「お願い!真紅助けて!」