304: 2014/05/09(金) 22:51:37.29 ID:VSCzxuaS0

305: 2014/05/09(金) 22:53:00.87 ID:VSCzxuaS0
希「サイドメニューに冷やしトマトあるけど真姫ちゃん食べる?」

真姫「食べる」

にこ「冷凍ミカンは」

真姫「いらない」

絵里「……」

凛「絵里ちゃんがおもむろに9人分のお箸を出し始めたにゃ」

ことり「あれ? 割り箸がついてくるって書いてあるよ?」

にこ「絵里は割り箸上手く割れないのよ」

絵里「……」

海未「ああ! 絵里が1人分だけ戻した!」

穂乃果「絵里ちゃんきっと割り箸で食べる気だよ!」

306: 2014/05/09(金) 22:55:51.77 ID:VSCzxuaS0
ことり「ダメだよ絵里ちゃん! 落ち着いて!」

絵里「……」

希「ああ、こうなったえりちはもう誰にも止められ……」

花陽「絵里ちゃんっておそば食べられるの?」

絵里「」

凛「かよちんが可愛い顔してものすごいことを」

にこ「食べる権利すら……」

花陽「ち、違うよぉ! アレルギーとかないのかなって!」

307: 2014/05/09(金) 23:00:13.12 ID:VSCzxuaS0



にこ「おそばが届きました」

絵里「ハラショー」

凛「さっそくいただきますするにゃー」

希「それでは乾杯の音頭は真姫ちゃんに頼もか」

真姫「ええっ!?」

海未「さあ真姫。早くしないと凛が食べてしまいそうです」

凛「ひどいよ海未ちゃん、凛はそんな食いしん坊じゃないよ?」

にこ「もうすでにお箸が臨戦態勢なんだけど」

凛「はっ! 自分でも気づかないうちに……自分で自分の才能が恐ろしいにゃ」

真姫「……乾杯」

凛「スルーはやめて!」

308: 2014/05/09(金) 23:04:37.18 ID:VSCzxuaS0
花陽「うーん……おいしい……」

穂乃果「こんなにおいしいお店があったなんて……メモメモ」

海未「メモしてどうするんですか? また来るってわけじゃないでしょう」

穂乃果「え? 海未ちゃんとことりちゃんとデートするときに行くんだよ」

ことり「そうだねっ」

海未「……そうですか」

穂乃果「えっ、何で呆れた顔に……? そこは赤くなるところだよ?」

ことり「穂乃果ちゃん、私は別の日でいいから……2人でデートした方がいいよ!」

穂乃果「あ、そういうことかぁ……でもことりちゃんを置いてはいけないよ!」

ことり「穂乃果ちゃん!」

にこ「あんたも大変ね」

海未「慣れました」

309: 2014/05/09(金) 23:08:29.05 ID:VSCzxuaS0
絵里「割り箸くらい生徒会長パワーで……ふんぬぬぬぬ」

真姫「どこを割る気よ」

希「えりち、割り箸って両方から引っ張るようにして割るんやで」

絵里「え? 引っ張る?」

真姫「貸しなさい……こうよ、こう」

絵里「!?」

希「そうそう。えりちみたいに真ん中を押し込むようにして割ろうとしても割れないんよ」

絵里「わかったわ……こうね!」

希「わかってない!」

凛「おいしいにゃー」

花陽「凛ちゃんほっぺにのりがついてるよぉ」

凛「とってとってー」

花陽「はいはい」

310: 2014/05/09(金) 23:11:32.45 ID:VSCzxuaS0
絵里「……」

にこ「絵里、おそばにをつけてないけど……」

絵里「ちょっと食べたわ」

海未「?」

真姫「今度はどうしたの?」

絵里「エリチカ……おそばずるずるできない」

凛「かわいいにゃ」

花陽「かわいいねぇ」

穂乃果「ずるずる?」

ことり「恋愛関係?」

海未「昼ドラの見すぎです」

希「つまり、おそばがすすれない、と」

311: 2014/05/09(金) 23:15:23.61 ID:VSCzxuaS0
真姫「すする、っていう習慣がないんでしょうね」

海未「こればっかりはどうしようも……」

絵里「ずるずるしたい……」

海未「……仕方ありませんね」

にこ「なんて説明すればいいと思う?」

凛「指をくわえて吸ってみるのは?」

真姫「はい」

絵里「んー」

花陽「……何で真姫ちゃんがすぐに指出したの?」

希「何の迷いもなくくわえるえりちもえりちや……」

312: 2014/05/09(金) 23:18:48.01 ID:VSCzxuaS0
真姫「え? だってくわえるって……」

絵里「うん」

穂乃果「真姫ちゃん、上級生だよ」

真姫「…………」

真姫「……………………あっ」

ことり「長かったね」

海未「絵里は子どもではありませんよ」

真姫「そうよね、そう……」

絵里「今ので感覚は分かったわ」

にこ「あんたは何を学んだのよ」

313: 2014/05/09(金) 23:22:13.56 ID:VSCzxuaS0
真姫「いけないわ……ぶーんといいずるずるといい……」

凛「真姫ちゃんが自己嫌悪中にゃ」

花陽「2人にいったい何が……」

絵里「いくわよ……」

海未「絵里からただならぬオーラが……!」

絵里「せいやーっ!」

希「いった!」

絵里「げほっ」

穂乃果「吸い過ぎた!」

ことり「絵里ちゃん大丈夫!?」

314: 2014/05/09(金) 23:27:10.58 ID:VSCzxuaS0
希「え、えりち?」

絵里「……」

海未「咀嚼しています……」

絵里「……っくん」

凛「飲んだにゃ」

絵里「大丈夫……次こそはいけるわ」

にこ「ちょ、半分くらいなくなってるわよ」

希「えりち……それはアイドルとして本当にいいん?」

絵里「今はアイドルとしてではなく、ただの絢瀬絵里としてずるずるをマスターしてみせるわ!」

海未「状況が状況でなければ……」

にこ「悔やまれるわね」

315: 2014/05/09(金) 23:34:09.49 ID:VSCzxuaS0
絵里「ふー……」

穂乃果「がんばれ絵里ちゃん!」

ことり「応援してるよ!」

絵里「……」

海未「何ですかこの空気は」

花陽「あ、危ないよぉ」

希「真姫ちゃんからも何とか言ってあげてや」

真姫「思ってるより吸い込むのはゆっくりでいいわ」

絵里「わかったわ」

にこ「まさかのアドバイス……」

凛「わざわざ新しく麦茶を注いでくるなんて……真姫ちゃんが過保護にゃ」

316: 2014/05/09(金) 23:46:28.35 ID:VSCzxuaS0
絵里「いきます!」

希「……」

海未「……」

絵里「……ずっ」

穂乃果「い、今の音は……まさか!」

にこ「聞こえたわ」

絵里「わ、私本当に……!?」

真姫「おめでとう絵里」

凛「凛も適当に提案したけど成功してよかったにゃー!」

花陽「す、すごい……」

希「……手放しで祝福できないのはウチが純粋じゃないからかなぁ」

海未「私もです」

317: 2014/05/09(金) 23:54:17.51 ID:VSCzxuaS0
絵里「……やり切ったわ」

真姫「そうね……」

にこ「ほら、終わったならトマト食べなさい。ぬるくなるわよ」

凛「かよちんほっぺたにごはんつぶついてるよー」

花陽「ええっ!? ど、どこ?」

海未「いつの間にご飯を」

希「さすがやな……」

穂乃果「これ食べ終わったら何する?」

ことり「特訓の続きかなぁ」

絵里「特訓ってビーチバレーのこと?」

にこ「……」

真姫「もはや何が特訓なのかわからないわね……」

321: 2014/05/12(月) 00:09:27.48 ID:SHyFZ3jg0
穂乃果「じゃあ今回は穂乃果が考えた特訓をやろう!」

ことり「わーい!」

凛「楽しみにゃー」

海未「特訓披露コーナーみたいになってますね」

絵里「海未の考えたのもあとで教えてね」

海未「えっ」

希「ウチはお昼寝特訓やったし、にこっちと凛ちゃんはビーチバレー特訓を見せたで?」

絵里「真姫はおそば特訓だったし」

真姫「あれって特訓の一環だったの……?」

凛「あとはかよちんとことりちゃん、それに海未ちゃんだけだよ」

花陽「わ、私もなの!?」

ことり「何にしようかなぁ」

322: 2014/05/12(月) 00:10:06.32 ID:SHyFZ3jg0
海未「……では座禅を」

にこ「却下」

海未「ど、どうすれば……」

希「ネタが座禅しかないアイドルって……」

真姫「それより穂乃果、早く進めなさいよ」

穂乃果「はいはーい」

穂乃果「ルールは簡単! 今から円になって座ってもらいます」

にこ「お、それっぽいわね」

花陽「順番はバラバラでもいいの?」

穂乃果「いいよー」

絵里「じゃあ真姫の隣ー♪」

希「残念やなえりち」

凛「隣はすでにいただいてるにゃ!」

絵里「」

323: 2014/05/12(月) 00:11:04.06 ID:SHyFZ3jg0
ことり「海未ちゃんが隣に座ってくれたらきっとたちまち元気になるよ」

海未「何ですかその万能薬は」

穂乃果「海未ちゃんだよ」

海未「違いますよ」

にこ「ていうかあんたたちどうするのよ」

穂乃果「え?」

ことり「何が?」

花陽「だから、海未ちゃんを絵里ちゃんの隣に座らせちゃったら2人のどっちか1人が海未ちゃんの隣に座れないよ?」

穂乃果「」

ことり「」

324: 2014/05/12(月) 00:12:01.21 ID:SHyFZ3jg0
穂乃果「……ほ、穂乃果は自立するよ!」

ことり「……私も! たまには海未ちゃんい頼らないで頑張ってみる!」

海未「え?」

希「おお、巣立ちの時やね」

海未「……」

絵里「はっ、今まで私は何を」

にこ「本当に効果あるの!?」

325: 2014/05/12(月) 00:12:38.49 ID:SHyFZ3jg0




穂乃果「みんなきちんと円になれたみたいだね」

凛「次は何するの?」

穂乃果「それはねー……」

海未「……」

にこ「私と絵里が隣じゃ不満?」

海未「いえ、そういうわけでは……」

花陽「2人がすぐに離れちゃって寂しいんだよね」

海未「……まあ」

にこ「大丈夫よ、今もことりがカメラ回してるから後で見る気よ、あれ」

海未「くっ……」

凛「う、海未ちゃんから負のオーラが……」

穂乃果「かわいい」

ことり「かわいい」

希「愛って偉大やな……」

326: 2014/05/12(月) 00:13:08.31 ID:SHyFZ3jg0
穂乃果「あ、忘れるところだった。説明の続きだよっ」

真姫「しっかりしなさいよ、これも一応特訓なんでしょ?」

穂乃果「そりゃあもちろん特訓の中の特訓だよ。ミスタートックン」

真姫「誰よそれ」

絵里「たぶん穂乃果のことだからキングオブトレーニングとか言いたかったんじゃないの?」

海未「いえ、おそらくスーパー特訓でしょう」

穂乃果「おお、それそれ! さっすが海未ちゃん」

穂乃果「じゃあ単刀直撃に言うよ」

凛「今のは凛でもわかるにゃー」

花陽「直撃は危ないかなぁ……?」

327: 2014/05/12(月) 00:14:04.20 ID:SHyFZ3jg0
穂乃果「細かいことはいいんだよぉ。それでは今から30分間、左隣の人の真似をしてください!」

にこ「隣の人の……」

ことり「真似?」

希「ってことは……ウチは穂乃果ちゃんの真似で……」

穂乃果「穂乃果はことりちゃんの真似」

ことり「私が花陽ちゃんだね」

花陽「じゃあ私がにこちゃんで……」

にこ「私は海未ってわけね」

海未「私は絵里、ですね」

絵里「それなら私は凛で……」

凛「凛は真姫ちゃんにゃー!」

真姫「私が希の真似……?」

328: 2014/05/12(月) 00:15:47.31 ID:SHyFZ3jg0
凛「これってどんな特訓の効果があるのー?」

穂乃果「真姫ちゃんが言ってたみたいに、穂乃果たちはまだ心が通じ合ってないんだよ。だからお互いのことをもっとよく知れるという効果があります」

海未「穂乃果にしてはなかなか考えてますね」

真姫「私そんなこと言ったかしら」

ことり「たぶん真姫ちゃんが、自分には仲いい人があんまりいないって言ったところじゃないかなぁ」

真姫「ああ……っていうかその言い方だと私に友達いないみたいじゃない」

凛「大丈夫だよ、凛たちがいるにゃ」

希「そうやね」

花陽「わ、私もいるよ!」

真姫「……アリガト」

希「デレたで」

凛「デレたにゃ」

真姫「うるさい」

329: 2014/05/12(月) 00:16:35.02 ID:SHyFZ3jg0
穂乃果「じゃあ今から1人ずつ、30分間フリートークしてみようか。誰としゃべってもいいよ!」

海未「そ、そう言われましても……」

穂乃果「ダメだよ海未ちゃん! 絵里ちゃんの真似しなきゃダメだよっ!」

ことり「あ、それは私の真似かなぁ?」

穂乃果「そうだよ、ほら海未ちゃん、早く真似してみて?」

海未「え……あ……は、ハラショー」

絵里「エリチカはそんなこと言わないにゃー」

ことり「う、うまい……!」

凛「ちょっとみんな、ちゃんとしゃべりなさいよ」

真姫「なっ、私そんなこと……」

穂乃果「真姫ちゃん、おやつにするよ?」

真姫「ウチはそんなこと言わない……」

にこ「そうですね」

希「にこちゃん事務的だね」

330: 2014/05/12(月) 00:17:48.07 ID:SHyFZ3jg0
花陽「わ、私も何か言わないと……に、にっこにっこにー!」

にこ「なっ……!?」

ことり「にこちゃんが思わず言葉を失ってしまうほど完璧ってことなのかなぁ?」

花陽「お昼に特訓したからね……したからよ」

希「恐ろしい子だねー」

絵里「ことりがあんまり口調代わってなくてずるいにゃー」

ことり「でんでんでん」

花陽「て、適当過ぎるにこっ」

凛「イミワカンナイ」

海未「ハラショー」

穂乃果「……みんな同じことしか言ってないよぉ」

海未「ハラショー」

にこ「海未がヤケになってますね」

海未「うっ」

331: 2014/05/12(月) 00:18:48.10 ID:SHyFZ3jg0
真姫「真面目にやりなさ……やりやー!」

絵里「真姫もヤケにゃー」

穂乃果「ストップストーップ! 中止中止!」

絵里「あれ? まだ10分もたってないけどいいの?」

穂乃果「うん。穂乃果はみんな違ってみんないいってことに気が付いたよ」

にこ「特訓失敗ってことに気が付いたのね」

穂乃果「ぐはっ」

希「でもまあみんなが自分のことどんなふうに思ってるかわかったんちゃう?」

真姫「そうね……」

花陽「ちょっと楽しかったかも……」

にこ「花陽、にっこにっこにーマスターまであと1歩よ」

花陽「えっ? あ、ありがとうございます」

ことり「そうだったんだ……」

332: 2014/05/12(月) 00:23:59.33 ID:SHyFZ3jg0
穂乃果「それより晩ご飯何にする?」

凛「早すぎるにゃ!」

真姫「お昼食べたばっかりなのにもうその話?」

穂乃果「えー? お昼ご飯と晩ご飯は別腹だよ!」

希「そ、その発想はなかった……」

絵里「騙されないの。というか何かリクエストがあるのかしら?」

ことり「あ、そうだ!」

にこ「ん?」

海未「どうしました?」

ことり「みんなでごはんを作れば仲良くなれるかも……」

凛「カレーの残りがあるにゃ」

ことり「そ、そうだった……しくしく」

希「……ことりちゃん、アレはウチが全部食べた」

ことり「ええっ!?」

333: 2014/05/12(月) 00:26:37.17 ID:SHyFZ3jg0
希「なーんちゃって」

真姫「希が真剣な顔で言うと本当に食べたみたいで怖いわ」

希「いやいや、あの量はウチでも無理やって」

にこ「確かめたら案外なかったりして」

絵里「花陽、ちょっと冷蔵庫見てもらえる?」

花陽「うん」

希「みんなひどいー。そうやってウチをいじめると呪いが……」

海未「呪いって……」



花陽「ええっ!?」



凛「ど、どうしたのかよちん!?」

334: 2014/05/12(月) 00:31:08.96 ID:SHyFZ3jg0
花陽「お皿に分けてたカレーが空っぽだった……」

穂乃果「えっ」

海未「まさか希、本当にあの量を1人で……?」

希「ち、違うってば!」

にこ「まあ希はそんなことするタイプじゃないから大丈夫よ」

希「にこっち……」

にこ「毎日ウエストのチェックしてるくらいだし」

希「にこっち!」

真姫「それはそれでいいとして、結局食べたのは誰なわけ?」

希「よくなーい! ウチの秘密の日課がぁ……」

穂乃果「体重増えちゃったの?」

希「……うん」

絵里「……希、それたぶんウエストじゃないわ。もう1つ上のところのサイズが増えてる」

希「えっ」

凛「これ以上!?」

335: 2014/05/12(月) 00:33:51.72 ID:SHyFZ3jg0
絵里「ほら、まっすぐ立って」

希「うん」

絵里「……やっぱり。横から見ると違うのよね」

真姫「何で気づくのよ」

ことり「生徒会でいつも見てるからかな?」

絵里「希はいつも私から見ると横の姿勢で仕事してるから、それでわかったのかも」

希「なんだか複雑な気分やなぁ……」

にこ「……」

海未「……」

凛「……くっ、こっちにはかよちんがいるにゃ!」

花陽「な、なんで!?」


336: 2014/05/12(月) 00:36:16.54 ID:SHyFZ3jg0
穂乃果「それで結局食べたのって……」

海未「私は食べてませんよ」

ことり「私も」

希「ウチも違うで」

にこ「私も食べてないわ」

絵里「昨日はすぐ寝たから……」

花陽「私も昨日は早くに寝て……」

凛「凛もにゃー」

真姫「私ももちろん違うわよ」

穂乃果「……じゃあ誰?」

340: 2014/05/13(火) 22:38:46.07 ID:lZVgFVqb0
凛「まさか……凛たち以外の誰か?」

花陽「え……」

絵里「や、やめてよ……」

海未「そ、そういえばまだ使ってない部屋がありましたよね……」

ことり「うん、たしか奥の部屋……」

にこ「……」

穂乃果「……行ってみる?」

希「……そうやね」

真姫「……まさか…………ね」

341: 2014/05/13(火) 22:39:31.19 ID:lZVgFVqb0




穂乃果「中に人がいるかどうかわからないね」

にこ「コップ持ってきたわ」

希「ウチも。これでドアに当てれば聞けるはず……」

絵里「ちょっと聞いてみて」

にこ「……ん? これって……」

希「……寝息が聞こえるで」

絵里「」

花陽「ど、泥棒?」

穂乃果「幽霊かも……」

凛「……確かめよう!」

342: 2014/05/13(火) 22:40:00.60 ID:lZVgFVqb0
海未「凛、危険ですよ」

ことり「そうだよぉ……」

真姫「ねえ、ことり。ちょっといいかしら」

ことり「え?」

真姫「理事長に電話をかけてみてくれない?」

穂乃果「何で急に?」

希「助けを呼ぶにしても、時間かかるよ?」

真姫「いいの、すぐすむから」

ことり「うん、じゃあわかったよ」





理事長「わっ!? 仕事の時間……じゃなかった。よかったぁ……明日は寝起きドッキリを仕掛けるんだから早く寝ないと……」


343: 2014/05/13(火) 22:40:28.57 ID:lZVgFVqb0
にこ「……」

絵里「」

真姫「……やっぱり」

凛「どうする?」

ことり「……ここはことりに任せて」

花陽「!?」

希「こ、ことりちゃんからものすごい気迫が……!」

穂乃果「ああ……こうなったことりちゃんは誰にも止められないよ」

海未「ですね」

344: 2014/05/13(火) 22:41:05.98 ID:lZVgFVqb0
穂乃果「穂乃果たちは先に帰って待ってるね」

ことり「うんっ……ふふふ」

凛「この笑顔が怖いと思う日が来るなんて……」




ことり「お母さん……」

理事長「むにゃむにゃ……誰ですかこんな時間に……えっ」

ことり「……」

理事長「え、ちょ、無言は怖い……いやあああああああ!」




にこ「希の呪いは理事長が全部受け止めてくれたわ」

希「うん、そういうことにしとこ」

345: 2014/05/13(火) 22:41:36.71 ID:lZVgFVqb0




理事長「ごめんなさいごめんなさい」

花陽「り、理事長が……」

凛「平謝りしてるにゃ」

絵里「許しません」

理事長「ふぇぇ……」

希「何でこんなことを?」

理事長「それには山よりも高く海よりも深い事情がありまして……」

ことり「……」

理事長「みんなの寝顔を見たかっただけです!」

346: 2014/05/13(火) 22:42:04.52 ID:lZVgFVqb0
海未「欲望に忠実というかなんというか」

真姫「敬語使いたくないんだけど」

穂乃果「大丈夫だよ」

理事長「絢瀬さん何で怒ってるの?」

にこ「それはおばけ怖かったからで……」

絵里「違うもん!」

真姫「はいはい、絵里をからかわないであげて」

絵里「真姫……」

凛「なんだかたった数日間で絵里ちゃんと真姫ちゃんの関係がすごく変わったように見えるにゃ」

花陽「2人とも素直になったのかなぁ?」

穂乃果「そうかもね」

絵里「素直って何よ」

真姫「そうよ」

希「えりち、真姫ちゃんの後ろに隠れながら言っても……」

にこ「本当に生徒会長なのかしら」

347: 2014/05/13(火) 22:44:46.70 ID:lZVgFVqb0
理事長「それで晩ご飯は何にするの?」

海未「これから作ろうと思っていたんですよ」

ことり「お母さんがカレー食べちゃったからね!」

理事長「ああ、あれはおいしかったわ」

海未「そういえばいつからいたんですか?」

理事長「みんなが寝静まったころに……真姫ちゃんのお母さんから合鍵をもらって、ね」

真姫「……」

希「真姫ちゃん、誰も信じられないって顔してるけど」

花陽「真姫ちゃんしっかりしてぇ!」

海未「目がうつろですね」

穂乃果「眠い時の海未ちゃんにそっくりだね」

ことり「うん」

理事長「そうね」

海未「えっ」

348: 2014/05/13(火) 22:47:46.60 ID:lZVgFVqb0
花陽「……そうだ!」

凛「かよちんどうしたの?」

花陽「いいこと思いついたんだぁ」

真姫「いいこと?」

花陽「わ、私はこれを特訓にします!」

にこ「みんなで料理するってこと?」

花陽「うん!」

にこ「それ、初日でもしたじゃない」

花陽「……そう、だよね……うん。ごめんね…………」

凛「にこちゃん謝って」

にこ「悪かったわよ」

絵里「これは罪悪感が凄まじいわね……」

349: 2014/05/13(火) 22:53:49.51 ID:lZVgFVqb0
希「その特訓の効果は何になるんかな?」

花陽「みんなの味の好みがわかる……ってところと、チームワークの強化……?」

穂乃果「胃袋からつかんじゃうってやつかな」

真姫「じゃあ……花陽の指示に沿って動けばいいのね」

花陽「ちょっと緊張するけど……うん」

凛「かよちんの作るごはんはおいしいにから楽しみー」

絵里「そういえば花陽の作ったものっておにぎり以外食べたことないのよね……」

希「ウチもや」

ことり「そういえば私も……」

花陽「あ、あれ?」

理事長「わ、私の分は……」

花陽「もちろん作ります! ただお口に合うかどうかはわかりませんけど……」

理事長「ありがとうございます」

花陽「い、いえいえ!」

にこ「なんか面白いわね」

350: 2014/05/13(火) 22:58:35.78 ID:lZVgFVqb0
希「ていうか理事長のパジャマかわいい……」

絵里「え? これパジャマだったの?」

希「だってほら、理事長寝てたやん」

絵里「……そうね」

理事長「うふふ、そうかしら?」

真姫「ま、そんなことは置いといて早く作り始めましょう」

理事長「……そんなこと」

真姫「……似合って……ますわね」

理事長「ありがとう!」

海未「ますわねって……」

真姫「苦手なのよ」

351: 2014/05/13(火) 23:02:32.47 ID:lZVgFVqb0



花陽「あ、それはもうちょっと味を薄くしてもいいかな」

希「こしょうはこんなくらいの量?」

花陽「うん、それでばっちりだよ!」

海未「お味噌はこのくらいでしょうか」

花陽「うん」

真姫「……ねぇ、炊飯器見てるだけって意味あるの?」

凛「もちろん。忍耐力が必要にゃ……」

穂乃果「そうだね……」

理事長「私こう見えても料理は得意なんです」

花陽「そうなんですかぁ。あ、にんじんは一口大にしてください」

理事長「わかりました!」

ことり「なんだか花陽ちゃんはいいお嫁さんになりそうだよね」

にこ「そうね」

352: 2014/05/13(火) 23:08:31.43 ID:lZVgFVqb0
絵里「……ううっ」

希「えりち泣いてる」

真姫「えっ!?」

絵里「たまねぎが目に染みるのよぉ……」

真姫「……」

凛「真姫ちゃん、平常心平常心」

穂乃果「真姫ちゃんがみんなのこと好きなのは穂乃果たちが一番よくわかってるから」

真姫「そ、そういうのじゃなくて……」

海未「みんなでハンバーグ作りなんて……調理実習を思い出しますね」

ことり「……調理実習かぁ」

花陽「あともう少しでできそうだね」

穂乃果「穂乃果たちは形整えるところまで待機って言われたからね……それまで待機だよ」

真姫「それって戦力外通告よね」

凛「違うよー、凛たち立派な戦力にゃ」

357: 2014/05/17(土) 21:48:31.23 ID:xlwF8nCN0



希「空気を抜くようにやるんよ」

真姫「空気……」

凛「ぷしゅー」

花陽「凛ちゃんの空気が抜けてるよぉ」

穂乃果「こうかな?」

海未「ああ、そんな感じですよ。うまいうまい」

穂乃果「……」

絵里「どうしたの穂乃果。手が止まってるけど」

穂乃果「ほめられちゃった……普通にほめられちゃったの久しぶりすぎて、どうしていいかわかんない……」

ことり「うふふ、穂乃果ちゃんうれしそう」

穂乃果「うん……えへへ」

にこ「……海未、ちゃんと褒めてあげなさいよ」

海未「そうですね……最近ちゃんと見てあげてませんでした」

理事長「……海未ちゃん保護者みたいね」

358: 2014/05/17(土) 21:49:07.67 ID:xlwF8nCN0
希「味付けは何にするん?」

凛「それはもちろん、かよちん特製デミグラスソースだよ!」

花陽「れ、レシピで見ただけだから私の特製じゃ……」

ことり「すごい!」

希「特製やね」

絵里「ハラショー……」

真姫「平べったく……よし」

にこ「真姫ちゃん、そんなに意識しなくてもいいわよ」

海未「形にも性格が出ますね」

凛「わー! 理事長うまーい!」

理事長「主婦ですから」

にこ「ねえ、めちゃくちゃ海未見てるわよ。何とかしなさい」

海未「今は手がふさがっているので……」

359: 2014/05/17(土) 21:54:03.02 ID:xlwF8nCN0



凛「こ、これが凛たちの作ったハンバーグ……」

真姫「まあまあってところかしら」

穂乃果「これとこれと……あとこれはうまくできたの」

ことり「本当だね」

海未「ええ、上手くできていますね」

絵里「あとはサラダか何か作るだけね」

花陽「実はもう作ってて……」

絵里「ええっ!?」

希「いつの間に……?」

凛「これが必殺『できたものがこちらにあります』にゃ」

にこ「ま、まさか本当にあるなんて……」

理事長「私よりも数倍手際がいい……がくっ」

希「ウチ、毎日アナタの作ったご飯が食べたい……」

花陽「えっ」

360: 2014/05/17(土) 21:58:47.05 ID:xlwF8nCN0
凛「ずるいにゃー! 抜け駆け禁止!」

希「ふふふ、いつもと違うウチにドキッとした?」

花陽「……」

にこ「希、花陽が固まってるんだけど」

希「……やっぱりキャラじゃなかったんやね」

花陽「そ、そうじゃなくて!」

希「え?」

花陽「あの……どきどきして」

凛「……凛は戦う前から負けていたみたいにゃ……がくっ」

真姫「何よこれ」

絵里「理事長の仲間が増えたわ」

穂乃果「あとこれは海未ちゃんにあげるの」

海未「はいはい」

361: 2014/05/17(土) 22:04:45.73 ID:xlwF8nCN0
にこ「あ、理事長の分のお箸がない」

花陽「……9人分しかないよぉ」

理事長「そんなこともあろうかと!」

真姫「立ち直り早いわね」

理事長「こんなところに爪楊枝が」

海未「私買ってきます」

ことり「私も!」

理事長「嘘ですごめんなさい」

362: 2014/05/17(土) 22:20:23.50 ID:xlwF8nCN0



凛「では手を合わせて……かよちんに感謝をこめて」

花陽「は、恥ずかしい……」

凛「いただきます!」

みんな「いただきます」

ことり「こ、これは……!」

希「お米が立ってる!」

海未「絶品ですね」

花陽「それはみんなが手伝ってくれたからだよ」

真姫「私たちは切ったりこねたり、ちょっと味付けを手伝っただけよ。肝心なところは全部花陽がやったじゃない」

穂乃果「そうだよ。自身持つべきだよ!」

363: 2014/05/17(土) 22:22:53.13 ID:xlwF8nCN0
にこ「2人が言うと説得力あるわね」

真姫「どういう意味?」

にこ「お手伝い頑張って偉かったわね、ってことよ」

真姫「……」

穂乃果「じゃあにこちゃんは何したの?」

にこ「何を隠そうこのにんじんを星形に切ったのは私なのよ!」

真姫「なっ……」

穂乃果「ま、負けた……」

海未「勝敗の基準がわからないんですが……」

364: 2014/05/17(土) 22:34:17.45 ID:xlwF8nCN0

一旦終了です
またあとで戻ってきます

365: 2014/05/17(土) 23:16:16.55 ID:xlwF8nCN0
絵里「甘いわね、にこ」

にこ「?」

絵里「私はうさぎ型のハンバーグを作ったわ!」

にこ「うさっ……これが?」

花陽「ああ、あれ絵里ちゃんのだったんだぁ」

穂乃果「す、すごい! ただ崩れたようにしか見えなかった……」

凛「言われないと気付くことすらできないなんて……」

絵里「……」

希「真姫ちゃんはわかってた?」

真姫「あー、なんとなくね。最初は熊かと思ってたけど」

絵里「……」

希「嘘でもわかってたって言ってあげて」

真姫「わかってたわよ」

絵里「ほーら! 真姫はわかるって!」

理事長「うれしそうね」

海未「はい」

366: 2014/05/17(土) 23:16:47.92 ID:xlwF8nCN0




希「こういう味付けもウチは好きやったなぁ」

にこ「参考にさせてもらうわ」

花陽「私のでよければいくらでも……」

凛「おいしかったにゃー。特訓は大成功だね」

ことり「あっ」

絵里「えっ」

凛「にゃ?」

穂乃果「と、特訓だった!」

真姫「そういえば……」

理事長「特訓?」

海未「私も何か考えないと……」

ことり「うーん……何かいいアイディアは……」

花陽「あはは……」

367: 2014/05/17(土) 23:17:31.42 ID:xlwF8nCN0






絵里「もう暗くなってきたわね」

希「そうやね」

凛「明日でこの合宿も終わりかぁ」

穂乃果「しみじみだね」

にこ「あさってには早速続きをやるわけだし……明日は打ち合わせ?」

凛「でもアドリブだよー?」

にこ「そこがネックなのよねぇ」

真姫「ま、裏で打ち合わせしていてもバレないわけだけど」

穂乃果「それはずるいよー」

真姫「冗談よ」

368: 2014/05/17(土) 23:18:29.68 ID:xlwF8nCN0
穂乃果「ていうかさっきから海未ちゃんとことりちゃんが黙ったままなんだけど……なんで?」

花陽「あ、もしかして特訓の内容がまだ決まってないから……」

海未「うーん……」

ことり「……あ!」

凛「ことりちゃんが何か閃いたみたいにゃ」

絵里「何かしら」

ことり「発表します」

希「聞いてるでー」

ことり「私の思いついた特訓……それは!」

花陽「それは……?」

穂乃果「それは?」

369: 2014/05/17(土) 23:19:37.73 ID:xlwF8nCN0




ことり「肝試し!」




370: 2014/05/17(土) 23:20:27.57 ID:xlwF8nCN0
にこ「肝試し?」

絵里「」

真姫「ちょ、絵里……まさか怖いの?」

絵里「そそそそっそそんなわけないでしょう!」

真姫「いや、別に悪いってわけじゃないんだけど……」

絵里「そ、そうなの? そうよね……実は私…………」

にこ「高校生にもなっておばけ怖いの?」

絵里「」

花陽「そ、そんな言い方ダメだよぉ。誰だって苦手なことはあるんだから……」

穂乃果「うんうん、海未ちゃんも怖いの苦手だし」

海未「……うぅ」

にこ「なーんちゃって、怖いものの1つや2つあるくらいがアイドルにはいいギャップに――――――――

371: 2014/05/17(土) 23:21:28.15 ID:xlwF8nCN0
ことり「そっか、絵里ちゃんが苦手ならやめよっか……」

海未「わ、私は!?」

にこ「あれ?」

絵里「ダ、ダメよ! せっかく出してくれた案を取り下げるわけには……だからやるわ!」

真姫「大丈夫なの? 震えてるじゃない」

絵里「いいのよ!」

にこ「……」

凛「にこっち、からかうからこうなるにゃ」

にこ「ま、まさかあの絵里がこんなこと言い出すなんて……」

希「後輩のためやもん。えりちって強がりやろ?」

にこ「忘れてたわ……」

372: 2014/05/17(土) 23:22:13.88 ID:xlwF8nCN0
ことり「それじゃ2人ペアになって、あの向こうに見える森の奥にある大きな木にお札を貼り付けてくること!」

海未「私は……? 私への配慮は……」

穂乃果「海未ちゃんは怖がってるところもかわいいから」

ことり「うんっ」

海未「……」

希「理事長、そんなところでカメラ回してないで、こっち来てくださいよー」

理事長「この位置じゃないとみんなが入らなくて……」

花陽「理事長も一緒に参加してください」

理事長「……2人ともやさしい」

373: 2014/05/17(土) 23:30:41.38 ID:xlwF8nCN0
凛「それじゃあペアを決めるところからだね」

穂乃果「穂乃果は海未ちゃんとことりちゃんと組むよ!」

海未「早速イレギュラー!?」

花陽「そうすると2人組と3人組が2つずつ作れるのかな?」

希「あみだくじにする?」

絵里「ね、ねぇ希」

希「どうしたん?」

絵里「穂乃果たちも指名してるんだし……私も指名していい?」

にこ「いいんじゃない?」

凛「凛もいいと思うよ」

花陽「うん」

ことり「まあ誰を言うかはすぐにわかるんだけど……」

真姫「?」

374: 2014/05/17(土) 23:33:42.79 ID:xlwF8nCN0





「で、私を指名したのはどうしてなの?」

「……真姫だと適度に強がれるから」

「絵里ってホント不器用ね。怖いなら怖いって言えばいいのに」

「こ、こわくないわよ!」

「あ、今何か光った」

「真姫、怖かったでしょう。手を繋いであげるわ」

「もう繋いでるじゃない……」

「見捨てないで!」

「私はそこまで鬼じゃないわ」

375: 2014/05/17(土) 23:36:26.84 ID:xlwF8nCN0
「真姫」

「何?」

「……がっかりした?」

「何によ」

「……生徒会長なのに、こんなに頼れなくて」

「……今更?」

「えっ」

「なんとなくわかってたわよ」

「う、嘘……」

「私と似て、不器用だから」

「真姫に似て……?」

376: 2014/05/17(土) 23:40:04.18 ID:xlwF8nCN0
「希も言ってたわよ。絵里と私はよく似てるって」

「ま、真姫はすごくあれじゃない! えーと……作詞もできるし! ピアノだって弾けるわ! 私にはできない……全然私に似てなんかないわ」

「絵里は料理ができるし、生徒会長としてスピーチもできるわ。私には到底できない」

「それは……」

「だからがっかりするも何も、絵里はそれ以上にすごいことをしてるのよ」

「真姫……」

「ただね、オンオフの切り替えがはっきりしすぎてて……ぶーんとか」

「あれは忘れて……」

377: 2014/05/17(土) 23:44:31.96 ID:xlwF8nCN0
「とにかく、私は……ああ、遠まわしに言っても伝わらないわよね」

「え? 何? 告白なの?」

「違うわよ」

「?」

「……1回しか言わないわよ」

「え? 今なんて……」





「――――――――」



「!」

378: 2014/05/17(土) 23:49:18.48 ID:xlwF8nCN0





希「2人ともおかえりー」

ことり「どうだった? 絆が深まった感じはあった?」

真姫「それはもう、ね」

絵里「……ね」

花陽「?」

379: 2014/05/17(土) 23:49:53.64 ID:xlwF8nCN0

今日はここまでです
7日目はあと少しで終わります

383: 2014/05/19(月) 22:21:52.79 ID:Rg1OgzYm0
穂乃果「じゃあ次は穂乃果たちの番だね」

ことり「海未ちゃん行くよー」

海未「……て、手を離さないでくださいね」

穂乃果「……」

ことり「……」

海未「返事は!?」

希「海未ちゃん、涙を見せたら2人が喜ぶで」

海未「……花陽、助けてください」

384: 2014/05/19(月) 22:22:22.97 ID:Rg1OgzYm0
花陽「私でよければだけど……いいの?」

穂乃果「ごめんね海未ちゃん」

ことり「大丈夫だから、ね?」

海未「な、何で目隠しするんですか!? ちょっと、2人とも!」

穂乃果「大丈夫だよ、手は離さないから……」

ことり「見えなければ怖くないから……」

海未「いやあああああ!」

真姫「災難ね……」

凛「うん」

385: 2014/05/19(月) 22:23:07.84 ID:Rg1OgzYm0






にこ「あの3人の帰り遅いわね……希、行くわよ」

希「そうやね」

凛「次は凛たちにゃ。準備運動はしっかりね!」

花陽「じゅ、準備運動?」

理事長「わざわざこの時の為にジャージを持参してきましたからね!」

凛「じゃあまずは……」

花陽「どうしたの?」

理事長「?」

凛「かよちんの方がおっきい……」

理事長「!?」

花陽「?」

386: 2014/05/19(月) 22:25:22.01 ID:Rg1OgzYm0
真姫「……あの2人、お札持っていってないわよ?」

凛「あ」

絵里「これじゃ貼って帰って来れないじゃない」

理事長「それでは私たちが届けに行きましょうか」

花陽「えっ」

凛「それはナイスアイディアにゃ!」

387: 2014/05/19(月) 22:27:05.41 ID:Rg1OgzYm0
凛「これで結果オーライ……」

絵里「え? 凛、今何か……」

凛「行くよー! はやくはやく!」

花陽「え、ちょ、ちょっと凛ちゃん! 待ってぇ!」

理事長「小泉さん。ほら、捕まえてごらんなさーい」

花陽「りじちょおぉ……」

理事長「ふぅ、私は満足です」

絵里「花陽を連れて早く行ってください」

理事長「はい」

真姫「……私たち2人きりよ」

絵里「あっ」

388: 2014/05/19(月) 22:27:41.66 ID:Rg1OgzYm0




真姫「……みんな遅くない?」

絵里「そうね。いくらなんでも遅すぎるわ」

真姫「探しに……」

絵里「……」

真姫「どうする? ついてくる?」

絵里「……1人よりも2人」

真姫「わかったわ。置いてかれるのが嫌なのね」

絵里「真姫、いじわる」

真姫「置いてくわよ」

絵里「待ってください」

389: 2014/05/19(月) 22:28:21.37 ID:Rg1OgzYm0
真姫「さっきよりちょっと暗いわね……」

絵里「ま、真姫」

真姫「どうしたの? ていうか歩きにくいんだけど……」

絵里「腕組んでいい?」

真姫「」

絵里「だ、だって手を繋いでるだけどすぐ離れちゃいそうじゃない!?」

真姫「……スキニスレバ」

絵里「何で目をそらすのよぉ」

真姫「恥ずかしいのよ……」

絵里「……そ、そうよね」

390: 2014/05/19(月) 22:29:22.68 ID:Rg1OgzYm0
真姫「……早くしなさいよ」

絵里「え?」

真姫「腕」

絵里「あ……」

真姫「……これでいいでしょ」

絵里「……うん」

真姫「……」

絵里「……」

391: 2014/05/19(月) 22:30:21.00 ID:Rg1OgzYm0
真姫「あーもう、早く見つからないかしら」

絵里「……真姫、熱いけど大丈夫?」

真姫「誰のせいよ」




穂乃果「ねぇことりちゃん」

ことり「うん。わかってるよ……これは誤算だったね」

穂乃果「うん」

凛「さすがにあの空気の2人に、おばけのフリしてでていくなんてできないにゃー」

理事長「この草むら、ベストポジションね……撮影がはかどるわ」

希「帰ってきたらこの映像2人に見せよ」

花陽「お、怒られないかなぁ?」

海未「は、早く帰りましょうよ……」

にこ「海未ー、足にしがみつかれたら動けないんだけど」

392: 2014/05/19(月) 22:32:53.83 ID:Rg1OgzYm0



にこ「あとは寝るだけねー」

真姫「ちょっと、さっきまでどこにいたのよ」

ことり「お札を貼りに行ってたんだよっ」

絵里「あやしい……」

希「えりち、チョコ食べる?」

絵里「たべるー!」

海未「……」

凛「海未ちゃん、そんなに真剣に悩まなくてもいいんだよ?」

海未「ですが私だけ何もやらないというわけには……」

393: 2014/05/19(月) 22:34:56.68 ID:Rg1OgzYm0
穂乃果「……そうだ! 海未ちゃん!」

海未「なんですか?」

穂乃果「まだアレやってないよ!」

花陽「あれ?」

理事長「あれ?」

ことり「あ、本当だ」

穂乃果「でしょ?」

海未「あれですか……」

希「あれ、が何なのかウチにはわからんのやけど……」

真姫「私もわからないわ」

394: 2014/05/19(月) 22:37:58.12 ID:Rg1OgzYm0
穂乃果「えー? みんなわからないの?」

凛「ヒントちょーだい」

穂乃果「ヒントはね……修学旅行とかでやっちゃうやつ!」

花陽「修学旅行で……バス移動かな?」

絵里「おやつでしょ」

にこ「お土産を買うってことじゃない?」

理事長「あー、お土産。真姫ちゃんのお母さんに頼まれてるんだったわ」

真姫「!?」

希「思わぬ仲の良さが露呈して焦る真姫ちゃん」

ことり「あれ? なんか話がそれて言ってるような……」

穂乃果「みんなちゃんと考えてよぉ!」

395: 2014/05/19(月) 22:42:35.32 ID:Rg1OgzYm0
絵里「あはは、ごめんなさい」

にこ「で、ヒントって何だった?」

穂乃果「じゃあ第2ヒントだよ……こうして、こう!」

真姫「腕を振ってる……?」

凛「木刀だからやっぱりお土産にゃ」

希「凛ちゃん、お土産に木刀買うん?」

凛「ううん、ご当地ストラップとか」

にこ「あー、あれ集めようとするとめんどくさくならない?」

凛「うん」

理事長「あら? なら何で集めて……」

凛「さっき思いついたもん」

絵里「ええっ」

穂乃果「みんなが聞いてくれないので海未ちゃん、正解を発表してください」

海未「え」

絵里「ま、待って! もう1つヒントを……」

396: 2014/05/19(月) 22:47:19.96 ID:Rg1OgzYm0
真姫「もしかして……まくら投げ?」

穂乃果「」

ことり「」

海未「」

花陽「この反応は……正解でいいのかなぁ?」

絵里「希、はいチョコ」

希「ウチがあげたやつなんやけど……まぁいっか。ありがと、えりち」

絵里「え? これ同じメーカーのビターの方だけど。私が昨日買って隠してやつ」

希「えっ、昨日えりち、これのミルクチョコ食べてたやん」

絵里「チョコはチョコでも味が違うでしょ?」

にこ「さりげなく隠してたって言ったのは何で?」

絵里「前ににこが勝手に食べたから」

にこ「……あったわねそんなこと」

397: 2014/05/19(月) 22:54:10.41 ID:Rg1OgzYm0
海未「よもや先に言われてしまうとは……」

穂乃果「一生の不覚だよ……」

ことり「うん……」

絵里「じゃあさっそくまくら投げを始めるってことでいいの?」

花陽「絵里ちゃんやる気満々だねぇ」

絵里「チョコで目が覚めたわ」

凛「絵里ちゃんは怒るとスーパーロシア人になって髪の毛が……あ、これは元からにゃ」

絵里「え!? 髪の毛が何!?」

にこ「知らないのね」

398: 2014/05/19(月) 22:55:53.28 ID:Rg1OgzYm0
希「えりちって少女マンガ以外疎いで」

真姫「意外ね。小説とか読んでそうだけど」

希「えりち、絵がないと寝てまうんよ」

真姫「……」

絵里「今子どもみたいだって思ったでしょ」

真姫「この合宿中ずっとよ」

絵里「ひどい」

理事長「私から見ればみんなまだまだ子どもですけどね!」

ことり「お母さん、それは私たちになんて反応してほしいの?」

理事長「まだまだお若いですよー、とか」

穂乃果「それって若い人には言わないよね?」

理事長「」

ことり「」

にこ「まだまだお若いですね……」

凛「まさかの追い討ちにゃ!」

399: 2014/05/19(月) 22:59:58.17 ID:Rg1OgzYm0
理事長「くすんくすん」

穂乃果「海未ちゃん、慰めてあげて」

海未「もとはと言えば穂乃果のせいでしょう……もう、仕方ありませんね」

理事長「海未ちゃん、万歳してみて?」

海未「こうですか?」

理事長「おへそ!」

海未「きゃああ!?」

希「服めくったで」

凛「スカートめくりみたいにゃ」

真姫「そろそろ始めないと絵里が寝るわよ」

花陽「そうなの?」

絵里「何をおっしゃる。エリーチカはおめめぱっちりよ」

400: 2014/05/19(月) 23:02:39.90 ID:Rg1OgzYm0
にこ「何をおっしゃるって……アンタ完全に変なテンションになってるじゃない」

絵里「フフフ、今夜の私はいつもと違うのよ」

凛「どのあたりが?」

絵里「生徒会の仕事がなくてぐっすり眠れたから元気百倍よ!」

希「ごめんな、ウチもっと手伝うから……」

穂乃果「穂乃果も手伝いに行くよ……」

花陽「私も……」

絵里「え、いや、そんな反応が欲しかったわけじゃ……」

理事長「生徒会の仕事をなくすよう手配します」

絵里「それは生徒会存亡の危機じゃ……」

401: 2014/05/19(月) 23:07:27.36 ID:Rg1OgzYm0



ことり「というわけで……」

穂乃果「チキチキうみうみ海未ちゃんのドキドキラブピローシュートのお時間です」

海未「誰ですか!? そんな恥ずかしい名前を考えたのは!?」

にこ「にっこにっこにー」

花陽「に、にっこにっこにー……ごめんなさい」

希「ごまかすのヘタやなぁ……」

凛「かよちんはかわいいから許してほしいにゃ」

海未「にこですか」

にこ「えええ!? にこもかわいいでしょ!?」

理事長「かわいいですよ。一家に1台ほしいくらい」

にこ「にこは掃除機じゃありません」

絵里「使わない収納かしら」

真姫「室外機でしょ」

にこ「せめて実用性があるものにしてほしいわ……」

405: 2014/05/21(水) 22:50:54.83 ID:sOTZ8aVB0
ことり「では、海未ちゃんのラブピローシュートについての説明をします」

海未「何かのアトラクションみたいで嫌なんですけど……」

絵里「あはは」

理事長「ルールは簡単、先に2人を倒した人の勝ちです」

ことり「勝った人から寝ることができます」

絵里「倒す基準って何なの?」

理事長「3秒間動かなくなるのが目安です」

花陽「ええっ!?」

希「ハードやね……」

真姫「で、何で2人はソファに座ってるのよ」

ことり「解説はわたくし南ことりと」

理事長「学院のスーパー理事長がお送りします」

希「スーパー……」

406: 2014/05/21(水) 22:52:01.94 ID:sOTZ8aVB0
海未「ことりが枕を投げられないというのはわかりますが、理事長は別に……」

理事長「大人が本気を出して枕を投げるとこ、海未ちゃんは見たい?」

海未「……いいえ」

にこ「ここも一部始終カメラにおさめるって魂胆ね……」

理事長「制限時間は30分!」

ことり「果たしてみんな無事に眠ることができるのか!」

凛「寝れないとかあるの!?」

ことり「ファイっ!」

花陽「は、始まっちゃった……」

真姫「まず枕がないんだけど」

ことり「この部屋のどこかに隠してあります」

にこ「準備しすぎじゃない!?」

407: 2014/05/21(水) 22:54:14.92 ID:sOTZ8aVB0
凛「うーん、どこかにゃー?」

希「タンスの中とか?」

絵里「……ないわね」

花陽「椅子の下には……」

海未「……ありません」

穂乃果「まさか冷蔵庫の中に……」

真姫「あるわけないでしょ」

穂乃果「あった!」

にこ「嘘でしょ!?」

408: 2014/05/21(水) 22:57:17.22 ID:sOTZ8aVB0
穂乃果「いっけー! ラブピローシュート!」

にこ「ぐはっ」

凛「ああ! にこちゃんがやられた!」

希「にこっち! しっかりして!」

海未「投げるとき、それ言わないといけないんですか……?」

理事長「もちろん。それを言わないと加点されません」

花陽「この枕ってもう1回使えるの?」

ことり「1度使った枕は使えないよぉ。でも当たらなかった枕は拾った人が使えます」

絵里「いかに2発を的確に決めるかってことね……」

真姫「考えてるわね……」

409: 2014/05/21(水) 23:01:24.76 ID:sOTZ8aVB0
にこ「ぐぬぬ……こうしちゃいられないわ」

希「あ、起きた」

にこ「押入れならきっと大量に枕が……」

ことり「押入れの枕は全部隠しておいたよ!」

にこ「……」

花陽「探さないといけないんだね……」

真姫「ていうか私よりもこの家の中知ってるじゃない。どういうことよ」

理事長「あなたのお母様のご協力の元です」

真姫「……」

穂乃果「ふっふっふ、穂乃果はもうリーチだよ」

海未「穂乃果に先に寝られるのは癪ですね」

凛「負けないにゃー!」

理事長「この部屋にはあと3つ、枕が隠されています」

絵里「3つ……うまくいけば穂乃果ともう1人がクリアするってことね」

410: 2014/05/21(水) 23:05:15.85 ID:sOTZ8aVB0
海未「……隠したのはことりと理事長の2人ですか?」

ことり「そうだよ」

海未「なら……ここですね!」

理事長「!」

希「え? なんで理事長の後ろに……」

絵里「違うわ! あれを見て!」

理事長「みつかっちゃった」

海未「やはり隠していましたか」

凛「理事長が1つ隠してたの!?」

真姫「灯台下暗しってわけね」

海未「さあ、早く終わらせますよ」

411: 2014/05/21(水) 23:07:50.26 ID:sOTZ8aVB0
海未「いきますよ!」

花陽「きゃあ!?」

海未「……」

花陽「……」

海未「ラブピローシュートッ!」

にこ「何でにこなのよっ……」

花陽「あ、あれ?」

海未「花陽を狙うなんて……ちょっと」

凛「そうだよね」

希「にこっち2ヒットやん」

にこ「負けてられないわ……次見つけるわよ!」

真姫「あった」

絵里「早い!」

412: 2014/05/21(水) 23:10:51.47 ID:sOTZ8aVB0
凛「しかも2つ持ってるにゃ!」

真姫「ソファの下から2つ出てきたのよ」

花陽「2つとも当たれば……」

穂乃果「真姫ちゃんが寝ちゃう……」

ことり「おーっとここで真姫ちゃん、一気に勝負に出ます!」

理事長「しかし両方に持っていてはとても投げにくそうです!」

真姫「……そうね」

希「あ、あれは……!」

海未「1つを床に置いた!?」

にこ「あれを餌におびき寄せようってわけね。確実に1回決めるための……ってそんな見え見えの罠に誰が引っ掛かって……」

絵里「行くわよ!」

にこ「バカー!」

413: 2014/05/21(水) 23:15:16.51 ID:sOTZ8aVB0
真姫「やっぱり来たわね」

絵里「ええ、お望みとあらばエリチカはいつでも真姫とは戦う準備はできてるわ」

真姫「さあ……勝負よ絵里!」

穂乃果「あれ? 何でだろう、空気がちょっと違うような……」

海未「どちらもスキがない……」

凛「それはそれでアイドルじゃない気がするよ?」

花陽「2人ともすごい気迫……」

ことり「まくら投げとは思えないそのせめぎ合い、いったい勝つのはどっちだ!」

希「ちゃんと演技の練習になってるのがびっくりなんやけど」

414: 2014/05/21(水) 23:19:50.16 ID:sOTZ8aVB0
にこ「そこよっ!」

真姫「!?」

絵里「なっ!」

理事長「おっとここで矢澤選手が2つとも枕を奪取!」

ことり「絵里ちゃんと真姫ちゃんの間を走り抜けながら盗みました!」

花陽「小さい体を利用して2人の間を駆け抜けるなんて……」

希「さすが……伊達に小さくないんやね」

絵里「迂闊だったわ……小さいにこに抜かれるなんて」

真姫「こんな小さなスキマを潜り抜けるなんて……」

にこ「小さい小さいうるさいわよ!」

にこ「見てなさい……あんたたちにはこのにこにースペシャルをお見舞いしてあげるわ」

ことり「ラブピローシュートだよ、にこちゃん」

にこ「わかってるわよ」

415: 2014/05/21(水) 23:22:01.64 ID:sOTZ8aVB0
にこ「ラブピロー……」

真姫「……」

絵里「……」

にこ「あー! あんなところに空飛ぶお米が!」

花陽「えっ!?」

穂乃果「どれどれ!?」

にこ「シュート!」

花陽「あっ」

穂乃果「だまされた!」

416: 2014/05/21(水) 23:26:32.84 ID:sOTZ8aVB0
理事長「矢澤選手、一気に2ポイント!」

にこ「これで私は眠れるわねー」

ことり「ち、違うよ! 1ポイント!」

にこ「ど、どういうこと? 確かに決まったはずじゃ――――――――



凛「この凛をなめてもらっちゃ困るにゃ!」



にこ「凛!?」

花陽「り、凛ちゃん!」

ことり「なんと花陽ちゃんに当たるかと思った枕を、凛ちゃんが受け止めていました!」

穂乃果「う、海未ちゃん……穂乃果も助けてよぉ」

海未「すみません、よそ見してました」

穂乃果「ひどーい」


417: 2014/05/21(水) 23:30:38.85 ID:sOTZ8aVB0
凛「キャッチはセーフ?」

理事長「セーフです」

凛「狙いは定まったにゃ」

にこ「え」

希「狙われるにこっち」

にこ「今日で何回目よ!?」

穂乃果「穂乃果が眠るまで、ずっと手を握っていてほしいな」

海未「まだ眠れませんよ」

穂乃果「ってことはこれが終わるまでずっとだね!」

海未「あっ」

418: 2014/05/21(水) 23:35:14.55 ID:sOTZ8aVB0
凛「にこちゃん覚悟!」

花陽「り、凛ちゃんダメぇっ!」

凛「かよちん!?」

にこ「花陽!?」

理事長「なんと矢澤さんをかばうように小泉さんが立ちふさがった!」

ことり「しかし枕はもうすでに宙を舞っています!」

凛「かよちん避けて!」

花陽「ううん……これでいいの」

にこ「それって、どういう意味……」

希「あ、当たる!」

花陽「うっ」

419: 2014/05/21(水) 23:40:29.66 ID:sOTZ8aVB0
花陽「……」

にこ「は、花陽!?」

花陽「…けほっ」

希「まだ息があるで!」

凛「かよちん!」

花陽「……私たちは…………μ'sなんだから……げほ」

花陽「仲良くしなきゃ……ダメ…………だよ………………」

にこ「花陽……花陽? 返事しなさいよ、ねぇ!」

希「2人の為に……そこまで……」

ことり「……凛ちゃん、1ポイントです」

凛「凛がこの手で……かよちんを?」

理事長「小泉さんは試合続行不可能です。ただちに回収します」





海未「穂乃果、私たちが手を繋ぐとか言ってる間にものすごいことになってますよ」

穂乃果「すごいねぇ」

絵里「……私たちも完全に蚊帳の外なんだけど」

真姫「何気に一番それらしいことしてるわね」

420: 2014/05/21(水) 23:45:12.66 ID:sOTZ8aVB0
凛「凛に枕を……凛もかよちんのところへ……」

希「凛ちゃん! しっかりして!」

にこ「凛!」

凛「にこちゃん……?」

にこ「花陽はもういないのよ」

凛「かよちんがいない? そんなわけないにゃ。かよちんはすぐそばで凛のことを待ってる……」

にこ「凛!」

希「凛ちゃん!」

凛「だから早く凛に枕を……」

にこ「ねえ、次の枕どこ?」

ことり「隣の部屋だよぉ」

凛「じゃあ早く続きするにゃー」

理事長「カメラ行きまーす」

希「ウチの立ち位置わからんのやけど」

にこ「なんかそれっぽい感じ出てたからいいんじゃない?」

421: 2014/05/21(水) 23:47:11.91 ID:sOTZ8aVB0
花陽「うまくできてたかなぁ?」

ことり「バッチリだったよ!」

にこ「まさか花陽のアドリブから入るとは思わなかったわ」

希「ナイスやで!」

花陽「えへへ、ありがとう」




海未「……」

穂乃果「なんか……プロだね」

絵里「そうね……」

真姫「置いて行かれるわよ」

絵里「自信なくなってきたわ」

真姫「奇遇ね、私もよ」

425: 2014/05/25(日) 22:40:21.09 ID:phaNAEAG0




花陽「え、えーいっ!」

絵里「うっ」

穂乃果「絵里ちゃんダウーン!」

ことり「花陽ちゃんクリアだよっ」

花陽「や、やったぁ!」

絵里「む、無念だわ……」

海未「これで最後ですか?」

希「そうやね。えりち以外はみんな2ポイントとったし」

にこ「まあ最初に抜けたのはにこだったけどねー」

426: 2014/05/25(日) 22:41:46.62 ID:phaNAEAG0
凛「あれはずるいよ。空飛ぶラーメンなんてずるいもん」

にこ「騙される方が悪いのよ」

凛「そんなことないよー! ねー?」

理事長「ねー」

絵里「理事長……ものすごく生き生きしてますね」

理事長「皆さんと仲良くなれてうれしいんですよ」

穂乃果「まさか幻の10人目……!」

理事長「持ちネタを考えなくては……」

海未「……」

穂乃果「海未ちゃん本気にしてるよ」

理事長「そうみたいね」

海未「本気だったのに反応が得られなかったからって意見変えるのはなしですよ。お見通しです」

穂乃果「ぎくっ」

理事長「ぎくっ」

427: 2014/05/25(日) 22:42:39.56 ID:phaNAEAG0
真姫「絵里、何で投げるのそんな下手なのよ」

絵里「わからないわ……」

希「生徒会長やからぎこちなくなるんと違う?」

絵里「どういうこと?」

にこ「恥ずかしさを捨て切れてないってことじゃない?」

絵里「それと生徒会長であることに何の関係が……」

ことり「まだ生徒会長として舞台に立ってるってことかも」

絵里「生徒会長として……?」

428: 2014/05/25(日) 22:43:33.95 ID:phaNAEAG0
海未「ああ、そういう……」

絵里「海未も何かわかったの?」

海未「まあ……ですがこれは私が口で言っても伝わらないような気がします」

絵里「?」

凛「……あー! わかったにゃ!」

花陽「生徒会長として、かぁ……そうだよね、だって絵里ちゃんは……」

穂乃果「うんうん」

理事長「穂乃果ちゃん、それはわかってない時の顔よね」

穂乃果「ぎくっ」

希「真姫ちゃんはわかってるやろ?」

真姫「まあ……間違ってるかもしれないけど」

絵里「ええっ? わからないんだけど……」

429: 2014/05/25(日) 22:47:03.57 ID:phaNAEAG0
理事長「まあ私は初めから思ってましたけどね」

にこ「海未、これどっち? ホント? ウソ?」

海未「本当ですね。嘘を吐いてるときは鼻の頭を触る癖がありますから」

理事長「えっ!?」

海未「あ、本当みたいです」

凛「海未ちゃんカマかけたにゃー」

ことり「海未ちゃんの方がお母さんの扱いに慣れてる……悪くないね」

理事長「ええ……」

絵里「ちょ、私の話は?」

穂乃果「そうそう、絵里ちゃんが生徒会長だからいけないって話だったよね」

理事長「せ、生徒会長でいけないことを!?」

絵里「理事長は黙っててください」

理事長「はい」

430: 2014/05/25(日) 22:51:02.71 ID:phaNAEAG0
希「こういう時は似た者同士の2人で話し合った方がいいと思うで」

にこ「不器用同士でいいんじゃない?」

真姫「ちょっと、私の答えがあってるなんて保証は……」

花陽「真姫ちゃん!」

真姫「は、花陽……?」

花陽「それが真姫ちゃんの答えなら、それが真姫ちゃんの答えなんだよっ!」

真姫「……?」

絵里「……?」

凛「かよちん、もうちょっとわかりやすく言わないとわからないと思うよー?」

花陽「あ、あれ?」

にこ「結構いいこと言ったと思ったのに……このおばかさん2人はもう……」

希「もう……」

真姫「な、何よ!」

絵里「ご、ごめんなさい」

431: 2014/05/25(日) 22:54:45.74 ID:phaNAEAG0
穂乃果「つまり花陽ちゃんの言いたいことは、真姫ちゃんの考えた答えは間違ってても真姫ちゃんの意見だから、それ自体に意味があるってことだよね?」

花陽「そういうことだよぉ」

海未「本当にあなたって人は……いいところばかり持っていきますね」

穂乃果「あれ? 穂乃果、変なこと言ったかな?」

ことり「ううん、正しいよ」

希「というわけやし、今夜は仲睦まじく2人で語り合ってもらおか」

真姫「どういうことよ、それ」

にこ「主役同士練習しなさいってことよ」

絵里「それは絶対違うでしょ!」

理事長「カメラ、置いていきますね」

真姫「いらないわよ」

432: 2014/05/25(日) 22:58:30.76 ID:phaNAEAG0
凛「じゃあおやすみにゃー」

真姫「えっ、まさか本当に別の部屋で……」

ことり「ごゆっくりー」

絵里「な、何かヒントを!」

海未「案外すぐに気付くことですよ」

希「当たり前すぎて気づけないこと、やね」

にこ「もっと気楽に考えればいいのよ」

絵里「……?」

穂乃果「紙とペンを置いていくから使ってね!」

真姫「紙とペンは別にいらないと思うけど……」

穂乃果「……マイ紙飛行機を作って遊んでね」

花陽「そ、想像力が鍛えられるはずだよ!」

絵里「花陽、無理にフォローしなくていいわよ」

433: 2014/05/25(日) 23:02:21.52 ID:phaNAEAG0
真姫「……行ったわね」

絵里「うん……」

真姫「ほら、希も私たちを『似た者同士』って言ってたでしょ?」

絵里「そうね。言ってたわ」

真姫「……って布団1組しかないじゃない!」

絵里「ああ、理事長の分でしょうね」

真姫「何で枕は2つなのよ……」

絵里「それはことりが枕を持参して……」

真姫「絵里、今夜どこで寝る気?」

絵里「それはこのお布団で……はっ」

真姫「……やられた」

434: 2014/05/25(日) 23:06:21.16 ID:phaNAEAG0
絵里「そういえば1人1組お布団を持って行ってたわ……」

真姫「理事長も持っていくことを計算してたのね……」

絵里「だ、大丈夫よ! 私はソファで寝るから!」

真姫「あ」

絵里「きゃああああ!?」

真姫「絵里落ち着いて、電気が消えただけよ」

絵里「真姫! どこにいるの!?」

真姫「こっちよこっち、だから落ち着いてってば……」

絵里「み、見つけた!」

真姫「近い近い!」

絵里「私、氏ぬの……?」

真姫「……ホント子どもね」

435: 2014/05/25(日) 23:08:39.16 ID:phaNAEAG0



「真姫、答え教えて」

「だから自信ないってば」

「自信がなくても聞きたいの。何かお話をしてくれない?」

「……暗くて怖いから?」

「……失望した?」

「別に。というかむしろその逆」

「え?」

「絵里が思ったより人間らしくて身近に感じるってこと」

436: 2014/05/25(日) 23:14:43.18 ID:phaNAEAG0
「私は人間よ?」

「そうじゃなくて……まあ言ってもわからないわよね」

「うん」

「じゃあ簡単な質問よ。絵里はどうしてこの舞台を成功させたいの?」

「お客さんのため……かしら。見てくれる人がいるからできるわけだし」

「じゃあ次。舞台が成功したらどういう効果があると思う?」

「えーっと……みんなが喜んでくれるわ。お客さんはもちろん、μ'sのみんなも含めて」

「それじゃ最後。もしトラブルで絵里が舞台から急に外れることになったとしても、舞台が続行できるならそれでいいと思う?」

「……それでいいと思う」

437: 2014/05/25(日) 23:18:54.39 ID:phaNAEAG0
「私はね、それって生徒会と変わらない気がするのよ」

「え? 生徒会とは全然違うじゃない。アイドルの活動は自主的にやってるものだし……」

「じゃあ問題。絵里はなぜ生徒会の仕事をするの?」

「私が生徒会長だからよ」

「その仕事にはどんな見返りがあるの?」

「しいて言うなら……みんなの為に働くことができるってことね」

「それは誰が喜んでくれる?」

「喜ぶ……っていうのは考えにくいけれど、先生や生徒かしら?」

「その仕事は誰のためにやってるの?」

「学院のためよ」

438: 2014/05/25(日) 23:22:52.81 ID:phaNAEAG0
「それって、この舞台を成功させたい理由とほとんど一緒」

「でもそれが普通じゃない?」

「自主的にやってるのに、その自分の意志はどこにあるの?」

「あ……それは…………」

「舞台を楽しみたいのは自分じゃないの? 絵里は嫌々この演劇をやってたの?」

「ち、違う! それは違うわ!」

「でも最初に出てきた言葉は『みんなのため』」

「で、でも……」

「その理念が自分でも捨て切れてないのよ。よくわかるわ――――――――――――――――私もそうだもの」



439: 2014/05/25(日) 23:25:53.80 ID:phaNAEAG0
「……真姫も?」

「あ、今は違うわ。そうだった、ってところね」

「それってどういうこと? 真姫も自分の為じゃなくて頑張ってたの?」

「親の期待に応えるため。小さい頃、私はそう思っていろいろやってきたわ」

「期待に?」

「ええ、親が喜んでくれるから。全然私の為なんかじゃなかった」

「真姫はそのやったこと、楽しくなかったの?」

「まあ面白かったものもあるけど……今となっては何でやってたのかよくわからないものばかりね」

「……そっか」

440: 2014/05/25(日) 23:30:50.39 ID:phaNAEAG0
「だからね、スクールアイドルをやろうと思ったの。誰の為でもなく私の為に。親の言うことを聞かないで、ね」

「……親御さんからは何か言われなかったの?」

「……そうだったらどれだけ楽だったか」

「え?」

「文句を言うどころか逆に応援してくれたわ。やりたいことがあってよかったわね、って」

「それはよかったじゃない」

「ええ、でもママなんかこの合宿に私を連れて行かせるためにこっそりカギを貸したり……」

「そ、そこは私にも非があるわ……。ごめんなさい」

「いいのよ。だって……」

「だって?」

441: 2014/05/25(日) 23:34:53.85 ID:phaNAEAG0
「今から言うことは内緒にしててほしいんだけど」

「うん。内緒にするわ」

「……アイドルの活動してるときは、退屈じゃないから」

「……みんなにそう言えばいいのに」

「嫌よ。特に希や凛あたりがすぐ調子に乗るから」

「あはは、そうかもね」

「で、絵里はどうなの?」

「何が?」

「スクールアイドルは楽しい?」

442: 2014/05/25(日) 23:41:55.88 ID:phaNAEAG0
「もちろんよ。楽しくないなら続けてないわ」

「生徒会も楽しかったの?」

「みんなのためならね」

「それよそれ。アイドルもみんなのためにやるの?」

「……あ」

「やっと気づいたわね。まあ正しいのかどうかわからないけど」

「……私はどうすればいいと思う?」

「もっと自由にやっていいのよ、ってみんななら言うと思うわ」

「それは……どういうこと?」

「物語を忠実に守ろうとしなくていいってことよ。自分が面白そうだって思うことをすればいいの」

「もっとアドリブでシンデレラをやっていいってこと?」

「そうね。絵里はずっと真面目に王子様やってるじゃない? もっとわがままに、自分の楽しくなるようにアドリブでやればいいの」

443: 2014/05/25(日) 23:47:42.10 ID:phaNAEAG0
「……真姫も結構真面目にシンデレラやってる気がするんだけど」

「私は思いつかないのよ。アドリブが」

「その言い方はずるくなーい?」

「本当だってば! 思いつかないのよ……みんなどうしてあんなにキャラクター作れるのかしら……」

「真姫ってなんでもそつなくこなせるタイプだと思ってたけど……案外違うのね」

「そっくりそのまま絵里に返すわ」

「え? あ……うっ」

「生徒会長なのに」

「わ、私だってアドリブくらいできるんだから! スピーチの内容忘れたときにちゃんと話つなげられるもん……」

「そろそろ眠くなってきたわ。私がソファで寝るから絵里はそっちね」

「……こんな暗い中、私を置いていくの?」

「その声やめなさいよ。ホラーっぽいんだけど」

444: 2014/05/25(日) 23:52:20.16 ID:phaNAEAG0
「だ、だって真っ暗よ? 真姫は怖くないの?」

「絵里って部屋を完全に暗くして寝ないタイプ?」

「うん」

「でも昨日だってみんなと一緒に暗い中寝られたじゃない」

「それは近くにみんながいるからよ! でもソファそっちじゃない。遠いわ……」

「ソファの場所わかるって、それもう暗いのに目が慣れてるってことよね。大丈夫でしょ?」

「全然」

「じゃあとりあえずこの手を離して。私がいるのはわかるでしょ」

「……逃げない?」

「どこによ」

445: 2014/05/25(日) 23:59:30.50 ID:phaNAEAG0
「今日だけ、今日だけでいいから一緒に寝て!」

「もっと言い方があるでしょ」

「……同衾してください」

「なおさらひどくなったわね……こんな暑い中くっついて寝ようって言うの?」

「エアコンつけましょう。エアコン」

「そこまでの暑さじゃないでしょう? くっついたら暑いってだけで」

「じゃあもういっそのこと服を脱げば……」

「ちょっと待って、あそこで何か光ってる」

「えっ、や、やめてよ」

「赤いわね……」

「いやよぉぉ……真姫だけでも逃げてぇ」

「逃げたら怒るじゃない」

「うん……」

446: 2014/05/26(月) 00:03:24.12 ID:qP6bEx+O0
「……ん? よく見たらあれ、見たことあるわね」

「見えちゃいけないものなんじゃ……」

「違うでしょ……ってカメラ? カメラじゃないあれ」

「カ、カメの幽霊……?」

「いや、普通のカメラよ。理事長の持ってた」

「……ほんとね」

「何かで光ってるのを隠してたのかしら……って、光ってるってことは……」

「ことは?」

「撮られてる」

「……真姫。私ソファで寝るわ。おやすみ」

「せめて私から離れて強がって」

451: 2014/05/27(火) 20:49:36.12 ID:my0VRkmt0

8日目


真姫「……ん」

真姫「朝……」

真姫「……狭い、ってそうね……絵里」

絵里「……」

真姫「……」

希「えりち、綺麗やろ?」

真姫「!?」

452: 2014/05/27(火) 20:53:27.56 ID:my0VRkmt0
真姫「い、いつから……」

希「ついさっきやで」

真姫「……見てたの?」

希「真姫ちゃんがえりちに愛の口づけをしようとするところまでは」

真姫「してないわよ」

希「えりち、黙ってたら綺麗やのにね」

真姫「失礼よ。って言いたいところだけど間違ってないわね……みんなは?」

希「まだ寝てる」

真姫「そう……ん」

希「あ、真姫ちゃん二度寝?」

真姫「違うわよ。絵里が手を放してくれないの」

希「……手、繋いだまま寝てたん?」

真姫「そうだけど……何かおかしかったかしら?」

希「……ウチも隣入っていい?」

真姫「え?」

453: 2014/05/27(火) 20:59:24.46 ID:my0VRkmt0
希「ウチも真姫ちゃんと手、繋ぎたいもん」

真姫「何で今なのよ」

希「いいやんいいやん」

真姫「ちょ、希」

希「えりちだけ2日連続なんてずるいでー」

真姫「2日? 連続? 何の話?」

希「あ、真姫ちゃんの手ってこんなにすべすべやったんや」

真姫「普通でしょ」

希「普通やないよ」

真姫「希の手だって……ん? 今何か足に……」

理事長「来ちゃいました!」

真姫「!?」

理事長「真姫ちゃん……美脚!」

希「理事長……わざわざバレないように伏せたまま来たんやね」


454: 2014/05/27(火) 21:06:10.89 ID:my0VRkmt0
絵里「……んん」

真姫「静かにしなさいよ、絵里が起きるでしょ」

希「そうですよ理事長」

理事長「はーい」

真姫「希もでしょ」

希「えへへ」

真姫「起きるから2人ともどきなさい」

希「はいはい」

理事長「やっぱり真姫ちゃんは敬語じゃない方がいいわねぇ」

希「理事長、真姫ちゃんのこと前から知ってるみたいな口ぶりですけど……」

理事長「真姫ちゃんのお母さんとは前から知り合ってたから、小さいころにもあったことあるのよ」

真姫「……あ」

理事長「ふふ、思い出した?」


455: 2014/05/27(火) 21:10:05.03 ID:my0VRkmt0
理事長「私はみんなの分の朝食を作ってきますねー♪」

希「言い逃げやね」

真姫「そうね……って絵里がくっついてくるんだけど」

希「そういうときのえりちは耳元でこうささやくといいよ」

真姫「なんて言うの?」

希「真姫ちゃん耳貸して」

真姫「ええ」

希「えっとな、―――――――――やで」

真姫「……嘘だったら怒るわよ」

希「まあ言ってみてからやで」

真姫「……わかったわよ」

456: 2014/05/27(火) 21:14:21.72 ID:my0VRkmt0
真姫「……こほん」

希「はやくはやく」

真姫「…………希あっち行ってて」

希「ちぇー」

真姫「行ったわね……これも演技……演技よ」

絵里「……ん? 朝……」



真姫「お寝坊さんなマイハニー。早く起きないとあなたのハートに口づけするわ」



絵里「……お、起きました」

真姫「」

457: 2014/05/27(火) 21:19:45.88 ID:my0VRkmt0


希「そろそろえりちが起きる時間帯やし、計画通り……ウチってば策士やね」

にこ「策士は自分のこと策士って言わないでしょ」

希「あ、にこっち早起きー」

にこ「もう7時過ぎよ」

海未「2人とも、おはようございます」

希「あれ? 何で海未ちゃんジャージなん?」

海未「少し走ってきました」

にこ「朝から元気ね……私には無理そう」

海未「日課ですから慣れてます」

希「穂乃果ちゃんとことりちゃんは? 一緒やなかったん?」

海未「パジャマのまま走って追いかけてきたので寝かせておきました」

希「……それ寝てたんとちがう?」

にこ「執念ってレベルじゃないわね」

海未「いつものことです。慣れてます」

にこ「慣れ過ぎよ」

458: 2014/05/27(火) 21:29:16.67 ID:my0VRkmt0
希「朝から1人で行ったん?」

海未「いいえ、今日は凛が一緒についてきてくれました」

にこ「へー、気付かなかったわ。いつの間に抜け出したの?」

海未「朝起きたら凛がいないのに気付いて外に出てみたんですよ」

にこ「そうなの?」

海未「はい。そうしたら凛が海の方を見て、イルカが出たーって」

希「イルカ? こんなところに?」

海未「それがですね……ものすごく沖の方で何かが跳ねたのは見えたんですけど、それがイルカかどうかは……」

にこ「凛の視力はいくつなのよ……」

希「で、その凛ちゃんはどこなん?」

海未「途中でバテてしまったので、スポーツドリンクを渡して外で休憩させています」

にこ「凛がバテる……?」

希「ちなみにどのくらい走ったん?」

海未「4キロくらいですかね。走る環境が違ったのでよく覚えていませんが。それでは、凛の様子を見に行くので」

にこ「……4キロって私何人分?」

希「にこっちがばたばたと倒れていって約2600人分くらいかな」

459: 2014/05/27(火) 21:36:18.78 ID:my0VRkmt0


穂乃果「海未ちゃんがいない」

ことり「あれ? さっきまで海未ちゃんと一緒に海岸で追いかけっこしてたのに……夢だったのかな?」

花陽「……こうじゃなくて」

穂乃果「花陽ちゃん何してるの?」

花陽「あ、穂乃果ちゃんもやってみる?」

ことり「ルービックキューブ?」

花陽「うん、にこちゃんが持ってきててね。私もさっきから頑張ってるんだけど全然そろわなくて……」

穂乃果「よーし、そんなときは穂乃果にお任せあれ!」

花陽「穂乃果ちゃん得意なの?」

穂乃果「……苦手です。でもやればできるよ!」

ことり「穂乃果ちゃんらしいねっ」

460: 2014/05/27(火) 21:39:40.43 ID:my0VRkmt0
穂乃果「1人2面揃えればいんでしょ? 簡単だよ!」

花陽「そ、そうなのかなぁ……?」

穂乃果「じゃあ行くよー」

穂乃果「……こっちがこう回ったらこうでしょ? で、こうなってこう……」

ことり「そこはこうしてこうなんじゃ……」

花陽「ん? そうしたらここがずれない?」

穂乃果「あ、ほんとだ!」

ことり「じゃあこっちをこう回して……」

花陽「あ、でもそれだと3面だよ?」

穂乃果「シールを張り替えれば……」

ことり「それは反則です」

穂乃果「むぅ……」

461: 2014/05/27(火) 21:49:31.39 ID:my0VRkmt0
ことり「あれ? でもこっちをずらせばいいんじゃない?」

穂乃果「おお、なんだかできそうな気がしてきたよ」

花陽「でもこれって、全部で20個しかパーツがないんだよね……そう考えるとすごいなぁ」

穂乃果「あれ? 20個で6面……あれ?」

穂乃果「穂乃果が回してるのは一体なんなの……?」

ことり「穂乃果ちゃんにはまだ早いよ。大切なのは無心……だよ!」

穂乃果「むしん……」

穂乃果「……くるくるくるくる」

花陽「目を閉じてる……」

ことり「……あれ?」

花陽「どうしたの?」

ことり「揃って……きてる?」

花陽「ほ、本当だ! すごいよ!」

462: 2014/05/27(火) 22:02:48.84 ID:my0VRkmt0
穂乃果「もしかしたら何も考えない方ができるのかも……」

花陽「穂乃果ちゃん、すごいなぁ……」

穂乃果「じゃあ花陽ちゃんとことりちゃんにも無心になる方法を教えてあげるー」

ことり「ありがとう」

花陽「が、がんばります」

穂乃果「ではまず、楽しいことを考えます」

花陽「楽しいこと……うん」

ことり「考えたよっ」

穂乃果「それで終わり」

花陽「終わりなの……?」

穂乃果「終わりだよー。じゃあことりちゃんから」

ことり「無心無心……」

463: 2014/05/27(火) 22:07:07.35 ID:my0VRkmt0
花陽「穂乃果ちゃん、バラバラにしないと」

穂乃果「あ、そうだった」

穂乃果「こうしてこうして……」

穂乃果「……はい! できました!」

ことり「あれ? そろってるけど……」

穂乃果「……あれ?」

花陽「穂乃果ちゃん、バラバラにしてもう1回そろえたんだよ?」

穂乃果「……えっ」

にこ「あんたたち何して……って揃ってる!?」

467: 2014/06/01(日) 01:39:17.09 ID:mKbY7xR90
穂乃果「見て見て海未ちゃん、そろったの」

海未「はいはい、そんなことよりも帰る準備を……」

海未「……」

海未「よくできましたね、穂乃果」

穂乃果「わーい」

にこ「褒めるようになってるわね」

凛「そうだね」

理事長「帰りも電車ですか……」

花陽「電車、苦手なんですか?」

理事長「そんなことはないの。でもね……電車だとみんなを視界に収められないでしょう? 車ならいいんですけど」




468: 2014/06/01(日) 01:39:44.24 ID:mKbY7xR90
希「車なんて前しか見られない気が……」

理事長「ミラーがほら」

ことり「前見て運転して」

理事長「はい」

絵里「うーん……昨日のおばけのせいで眠れなかったわ」

真姫「そんなの出てないわよ」

絵里「赤い目の……」

真姫「あれはビデオカメラ……って、大丈夫? 足元ふらついてるみたいだけど」

絵里「……何だか今日は真姫が優しい」

真姫「何よ、いつもは優しくないみたいな言い方じゃない」

絵里「ううん。今日はもっと優しい」

真姫「……複雑」

469: 2014/06/01(日) 01:40:18.96 ID:mKbY7xR90
ことり「はぁ……楽しかったねぇ」

花陽「うんっ」

凛「海で遊んだり肝試ししたり……」

絵里「一緒にご飯作ったりね」

理事長「まくら投げも、見ているだけで楽しかったですよ」

海未「……」

穂乃果「海未ちゃんどうしたの?」

ことり「不満そうなお顔だけど……」

海未「1つ聞いてもいいですか?」

にこ「?」

海未「……みんなはこの合宿でいったい何を学んだんですか?」

470: 2014/06/01(日) 01:40:46.44 ID:mKbY7xR90
穂乃果「ルービックキューブ!」

ことり「よく眠れる眠り方かなぁ」

凛「掃除の大切さにゃ」

にこ「騎馬戦で上に乗る時のバランス感覚」

真姫「おにぎりの握り方」

絵里「おそばずるずる」

理事長「隠し撮り」

花陽「に、にっこにっこにー! ……だけです」

希「つまり……」

海未「誰1人として演劇のことを学んでませんね……」

穂乃果「私たちらしい気もするけどね!」

海未「自信満々に言うことじゃありません」

471: 2014/06/01(日) 01:41:27.39 ID:mKbY7xR90
にこ「そういえば帰りはどう座るの?」

希「10人やから、4・4・2で分ければちょうどいいやん」

凛「そんなこともあろうかと!」

絵里「あろうかと?」

凛「……そ、そんなに期待されてもあみだくじくらいしか出ないよ?」

真姫「それで十分よ」

凛「じゃあみんな名前書いてー」

花陽「あれ? でもこれ、線が……」

ことり「9本……?」

凛「だって凛は書いちゃったから答えがわかるもん。凛は余ったところでいいよ」

穂乃果「か、かしこい……」

海未「それ、いつ書いていたんですか?」

凛「朝かなぁ。イルカさん見てたら思いついたの」

472: 2014/06/01(日) 01:41:56.16 ID:mKbY7xR90
にこ「こんなの書いて、頭使いすぎたからバテたんじゃないの?」

凛「……な、なるほど!」

にこ「そこは否定しなさいよ……」

希「理事長、帰りの電車一緒なんですか?」

理事長「そこはぬかりなく」

真姫「ついてくる気満々だったってわけね……」

穂乃果「あれ? そういえばお土産って買ったっけ?」

凛「あ」

絵里「あー!」

海未「そんなことを言うだろうと思って、私と花陽であらかじめそろえておきましたよ」

花陽「お菓子ばっかりだけどいいかなぁ?」

凛「大丈夫だよ! 凛は何でもたべるにゃー」

ことり「凛ちゃんお土産だよ?」

473: 2014/06/01(日) 01:42:24.51 ID:mKbY7xR90
凛「ということは……食べられないの?」

花陽「ふふ、それならみんなに私からお土産だよぉ」

凛「……天使様がここに」

にこ「……そうね」

海未「2人とも……」

穂乃果「う、海未ちゃん! 心配しないで!」

海未「え?」

ことり「私たちの中での天使は海未ちゃんだけだからっ!」

理事長「うんうん」

海未「……」

希「海未ちゃん、ストレス社会に生きるあなたへコレをプレゼントしたげるよ」

海未「……チョコですか?」

474: 2014/06/01(日) 01:42:57.87 ID:mKbY7xR90
絵里「あー、それはミルクチョコって書いてるけど甘さはホワイトに近いわ。苦いのが好きならブラックにする? 私持ってるけど」

花陽「ええっ!? 持ってるの!?」

絵里「うん」

海未「いったいどこからそんなにたくさん……」

真姫「チョコレートに関してだけは頼りになるわね」

絵里「ふふん、もっと頼りなさーい」

希「えりち、チョコの話になるとものすごいプレゼンしてくれるで」

にこ「あー……原材料の話とかしてたわね」

穂乃果「そのうち絢瀬チョコレートって会社ができるかもね」

真姫「ロシア語でチョコレートってなんて言うの?」

絵里「шоколад」

にこ「!?」

ことり「サカ? ……シャカ?」

475: 2014/06/01(日) 01:43:48.17 ID:mKbY7xR90
理事長「あみだくじ、どこに名前書きます?」

花陽「私はいつも端っこの方です。こことか……」

理事長「それでは小泉さんの隣に失礼しますねー」

花陽「いいですよぉ」

希「花陽ちゃん、なつかれてるなぁ」

凛「その気持ち、なんとなくわかるにゃー」

476: 2014/06/01(日) 01:44:17.55 ID:mKbY7xR90





凛「じゃあいくよ……運命の……運命の……!」

にこ「抽選結果?」

凛「それにゃ! 運命のちゅうしぇんかっか」

絵里「噛んだわ」

穂乃果「噛んだね」

凛「ちゅうせんけっか!」

ことり「言えたね」

理事長「うん」

凛「ふふん」

凛「じゃあ最初はかよちんから……」

477: 2014/06/01(日) 01:44:49.84 ID:mKbY7xR90
花陽「き、緊張するね……」

凛「かよちんは……3番目です!」

ことり「凛ちゃん、3番目って何?」

凛「えっとねー、好きな席を選べる順番だよ」

絵里「……それじゃ、凛はどこへ座る気なの?」

凛「え? 凛は空いたところに座るんだよ?」

花陽「凛ちゃんどこでもいいの?」

凛「凛はどこでも大歓迎だよー」

理事長「では私の膝の上は!」

凛「凛、膝の上に座るのはかよちんだけなの。浮気はできないにゃ」

理事長「くっ……残念です」

花陽「……座られたことあったかなぁ?」

478: 2014/06/01(日) 01:46:05.02 ID:mKbY7xR90
真姫「じゃあこの調子でじゃんじゃん公開していくわよ」

凛「真姫ちゃーん、司会進行は凛のしーごーとー」

真姫「わかった、わかったから抱き着かないで」

凛「そんな! 愛は偽りだったの!?」

真姫「……私今シンデレラじゃないの」

穂乃果「おお……」

希「真姫ちゃん、仕事とプライベートはわけるタイプみたいやん」

真姫「別にそんなことじゃないわよ。時間もあんまりないから早くしなさいよね」

凛「はーい」

花陽「あれ? そういえば海未ちゃんは?」

海未「呼びましたか?」

にこ「あ、いた。名前書いた後、さっきまでどこ行ってたの?」

海未「少し忘れ物を取りに行っていました」

479: 2014/06/01(日) 01:49:50.01 ID:mKbY7xR90
にこ「忘れ物?」

穂乃果「穂乃果はすぐわかるよ!」

ことり「私もー♪」

理事長「私もわかりますよ」

絵里「海未の忘れ物……何かヒントは?」

海未「そういうものではありませんけど……」

穂乃果「ヒントはね……そうだ、希ちゃんだけかなぁ? 今持ってるの」

希「ウチだけ?」

真姫「食べ物じゃないわよね」

ことり「違うよぉ」

海未「当たっているであろうことが悔しいです」

480: 2014/06/01(日) 01:54:34.15 ID:mKbY7xR90
花陽「タロットかな?」

理事長「残念、違います」

凛「か、カバン!」

穂乃果「それは誰でも持ってるよー」

絵里「案外無難に……着替え!」

海未「希以外は着替えを持ってきていない、と?」

凛「乙女心にゃー!」

希「う、海未ちゃん乙女心置いてきたん?」

海未「希以外は持っていない、と?」

にこ「あー、じゃあシュシュ?」

穂乃果「ファイナルアンサー?」

にこ「ファイナルアンサー」

穂乃果「さてここで一旦CMです」

にこ「そこまで再現しなくていいわよ」

481: 2014/06/01(日) 01:58:12.91 ID:mKbY7xR90
海未「まあ隠す必要もありませんし……はい、にこの答えが正解ですよ」

絵里「海未もシュシュつけるのね」

海未「まあ気分転換にと思いまして」

真姫「舞台で使うの?」

海未「あぁ、別にそう思って買ったわけでは……」

穂乃果「ダメだよ真姫ちゃん」

海未「え?」

真姫「何でよ」

ことり「海未ちゃんのポニーテール姿に悩殺されちゃうお客さんが出てくるからだよ……」

理事長「氏人が出ます」

にこ「物騒すぎるわよ!」

482: 2014/06/01(日) 02:02:00.35 ID:mKbY7xR90
希「……っと、そんなこと言ってる間にそろそろ時間やね。凛ちゃん、歩きながら抽選結果発表してもらっていい?」

凛「いいよ。じゃあ絵里ちゃんドラムロールやって」

絵里「え、何で私……」

凛「……」

真姫「期待されてるみたいね」

絵里「私、ボイスパーカッション専門とかじゃないんだけど……」

凛「続いて理事長は……」

にこ「ほら、ドラムロール」

絵里「どろろろろ」

真姫「……」

海未「……?」

絵里「真面目なんだけど……」

489: 2014/06/04(水) 23:16:19.15 ID:tsFPY0qq0




海未「結局こうなりましたか」

穂乃果「えへへー、海未ちゃんと一緒だー」

ことり「向かい合いながら見る海未ちゃんも素敵だよっ」

理事長「そうね。このナナメから見ても光の加減で……」

海未「写真はNGです」

ことり「模写は?」

海未「模写!?」

理事長「こう見えても私、美術の成績はよかったんですよ」

490: 2014/06/04(水) 23:17:20.91 ID:tsFPY0qq0
海未「こう見えてもって一体……というかどこからそんなスケッチブックを……」

絵里「ああ、それ実は私のなの」

穂乃果「絵里ちゃんの?」

絵里「そうよ。インスピレーションが湧いたら何か描けたりするのかなーと思ったんだけど……」

真姫「みんなと遊んでて忘れたのね」

絵里「……あたり」

海未「絵里らしいというかなんというか……」

理事長「海未ちゃん動いちゃダメよ!」

海未「は、はいっ!」

ことり「穂乃果ちゃんもそのままねー」

穂乃果「はーい」

491: 2014/06/04(水) 23:18:04.58 ID:tsFPY0qq0
真姫「何で2冊も?」

絵里「文房具屋さんでとった時に重なってたみたいで」

真姫「そんなところだろうと思ったわ」

絵里「お見通しなのね……むむむ」

真姫「ていうかまた絵里と隣になったわね」

絵里「あら? 嫌なの?」

真姫「……」

絵里「えっ、あ……」

真姫「ちょ、嫌じゃないってば! 今のはくしゃみをこらえてただけよ」

凛「あー、凛知ってる! 真姫ちゃんのくしゃみはかわいいんだよぉ」

花陽「そうなの?」

凛「うんっ!」

492: 2014/06/04(水) 23:18:45.23 ID:tsFPY0qq0
真姫「かわいいって何よ」

にこ「アイドルらしくていいじゃない」

絵里「そ、そうよね。よかったわ、よかった……」

真姫「……」

希「真姫ちゃん、えりちいじめたくなるやろ?」

真姫「だ、誰がそんなこと……!」

希「カードは正直やで」

真姫「……」

希「目そらした」

真姫「カマかけたわね」

希「正直なのは真姫ちゃんの方やったね」

真姫「待ってなさい希、今このキャラメルをありったけ詰め込んであげる」

希「!?」

絵里「真姫やめてー! それ殺人予告と変わりないわ!」

493: 2014/06/04(水) 23:19:21.94 ID:tsFPY0qq0
真姫「でもこのままにはしておけないわ」

絵里「そんなときにはほら、飲み物でも買いに行きましょう?」

真姫「え? この電車そんなのなかった気が……」

絵里「いいから早く早く」

希「……つ、次は凛ちゃんの番やで。ウチのから引いて……ぐふっ」

花陽「の、希ちゃん大丈夫?」

希「ウチは覚悟を決めんとダメみたいやから……」

花陽「何かいいものは……あ、お菓子でいいなら焼肉味っていうのが……」

希「よし、ウチと結婚しよう」

花陽「ええっ!? で、でもそういうのはやっぱりご両親にあいさつがいるからすぐには……」

にこ「花陽、あんた何か根本的に間違ってる」

花陽「え?」

494: 2014/06/04(水) 23:20:48.62 ID:tsFPY0qq0
凛「片方がジョーカーなんだよね、片方が……」

にこ「早く引きなさいよ。どっち選んだって一緒よ一緒」

凛「そんなわけないでしょー? じゃあにこちゃんも考えてよぉ」

にこ「たかがババ抜きで真剣になるじゃないわよ」

凛「1番に抜けたからって偉そうにゃ」

花陽「でもすごく早かったよねぇ。すごいなぁ」

にこ「ふふん、にこくらいになるとカードにだって愛されちゃうのよ」

希「じゃあジョーカーにも愛されるにこっちなら、すぐにどっちか当てれるんと違う?」

にこ「と、当然じゃない!」

希「ウチには今、花陽ちゃんというつよーい味方がついてるから、そんな簡単には当てられないと思うけどー」

にこ「どういう意味?」

495: 2014/06/04(水) 23:21:55.91 ID:tsFPY0qq0
希「……1枚はウチが、そしてもう1枚は……」

花陽「え? わ、私が持つの?」

凛「そ、そんな……」

にこ「どうしたのよ」

凛「かよちんがとられたぁぁあぁ!」

にこ「痛い痛い! もうちょっと手加減して抱き着きなさいよ」

凛「それじゃあ……こう?」

にこ「……何で真面目にやってるの?」

凛「え? 違うの?」

希「早くしないと時間切れやでー」

にこ「ほら、ちゃっちゃと選ぶわよ、凛」

凛「わかったよ、にこちゃん。今凛たちは一心同体だから絶対当てるにゃー!」

希「抱き合いながら言われると説得力あるなぁ」

花陽「そうだねぇ」

496: 2014/06/04(水) 23:24:12.69 ID:tsFPY0qq0
にこ「ジョーカーは希、あんたよ!」

希「ウチは違うでー」

凛「あ、あれ? にこちゃん違うって……」

にこ「またどうせハッタリよ!」

希「……そうやろか」

にこ「……やっぱり花陽で」

凛「にこちゃん!?」

497: 2014/06/04(水) 23:24:12.69 ID:tsFPY0qq0
にこ「ジョーカーは希、あんたよ!」

希「ウチは違うでー」

凛「あ、あれ? にこちゃん違うって……」

にこ「またどうせハッタリよ!」

希「……そうやろか」

にこ「……やっぱり花陽で」

凛「にこちゃん!?」

498: 2014/06/04(水) 23:30:02.76 ID:tsFPY0qq0
海未「ま、まだでしょうか」

ことり「もういいよー」

海未「終わりましたか……」

理事長「次は胸の前でポーズをとってー……」

海未「やりません」

理事長「海未ちゃんいじわるですね」

海未「なんと言われてもやりませんから」

絵里「ほらみんな、飲み物買ってきたわよー」

真姫「まさか本当にあるとは……」

凛「わー! いっぱいあるー!」

真姫「とりあえず一通りそろえてきたけど、何がいい?」

499: 2014/06/04(水) 23:32:55.28 ID:tsFPY0qq0
海未「私はこの梅こぶ茶で……」

凛「凛は……オレンジジュースにする!」

にこ「私はいちごミルクにするわ」

真姫「あ、忘れてたけど希の分はちゃんと選んできたから」

希「え? 真姫ちゃんウチの子のみわかってるん? なんかうれしい……」

真姫「キャラメルマキアート」

希「泣くで!」

理事長「キャラメル真姫アート……」

ことり「お母さん」

理事長「つ、つい出来心で!」

500: 2014/06/04(水) 23:37:03.86 ID:tsFPY0qq0






穂乃果「はー、長かった合宿もこれで終わりかぁ」

花陽「ちょっとさびしいかも」

希「うんうん、ウチにはキャラメルの苦い思い出しか残ってないけど」

真姫「結局半分飲んであげたでしょ?」

希「ウチに半分飲ませたやん」

真姫「うるさいわね。私だって結局みかんジュース飲まされたじゃない」

凛「だって真姫ちゃん、自分の分は最後でいいからって言って……残ったそれだけだったもんね」

真姫「迂闊だったわ」

501: 2014/06/04(水) 23:37:31.46 ID:tsFPY0qq0
海未「はいはい。それでは今日は家に帰って、明日に備えてきちんと休養を……」

穂乃果「絵里ちゃん、今日はどこか遊びに行く?」

絵里「希ー、何か予定あったっけ?」

希「ううん、仕事は全部片づけてたし大丈夫やで」

絵里「……ってことよ」

穂乃果「やったー!」

凛「今日は日が暮れるまで遊ぶにゃー!」

海未「ちょっと私の話を……」

ことり「海未ちゃんも行くよね?」

海未「……はぁ、わかりましたよ」

502: 2014/06/04(水) 23:41:34.47 ID:tsFPY0qq0
真姫「海未って意外と甘いのね」

海未「あなたも絵里に甘いでしょう」

真姫「……否定はしないわ」

希「ウチにもその優しさ分けて?」

真姫「なら、なんて言って優しくしてほしい?」

希「え? それはやなぁ……やっぱり無難に愛してるとか!」

真姫「アイシテル」

希「せめてウチの目を見て……」

真姫「アイシテル」

希「ウチの向こうにいるえりち見てるやろ」

真姫「希、好きよ」

希「くはっ……」

希「……こんなにちょろい自分が嫌や」

真姫「演技だと思えば案外なんとかなるものね」

503: 2014/06/04(水) 23:45:31.46 ID:tsFPY0qq0
希「ひどい! ウチの心を弄んだん!?」

真姫「こんな人がいっぱいいるところで修羅場の真似事やるつもりはないわよ」

希「えー」

真姫「ま、8割くらいは本気よ」

希「…………え? それってどっちの……?」

真姫「ね、絵里」

絵里「そうね」

希「ま、真姫ちゃんの言葉の意味がわからない……こんなときこそカードや!」

にこ「希、それタロットじゃなくてトランプだから」

希「はっ」

穂乃果「仲良しだねぇ」

凛「うんうん」

504: 2014/06/04(水) 23:46:04.44 ID:tsFPY0qq0
絵里「そういえば真姫って、休日は何してるの?」

真姫「特に大したことはしてないわよ。勉強したりするくらいで……って何よその顔」

穂乃果「お、お勉強してるの……?」

凛「休日だよ? 授業がないんだよ?」

真姫「だからこその復習じゃない」

花陽「……すごいね」

ことり「うん……」

505: 2014/06/04(水) 23:46:51.71 ID:tsFPY0qq0
真姫「普通するでしょ?」

希「ウチはそこそこかなぁ……」

にこ「やらないわよ」

海未「私もやっていますが……何かおかしいでしょうか?」

真姫「絵里は?」

絵里「……最近チョコマシュマロがブームなの」

真姫「やってないのね……」

理事長「では、理事長はこれにて失礼しますね」

凛「あれ? 理事長ついてきてくれないの?」

理事長「はい、お誘いはありがたいのですが……この合宿で撮りためたビデオの編集をですね」

506: 2014/06/04(水) 23:48:25.50 ID:tsFPY0qq0
花陽「そんなに撮ってましたっけ?」

理事長「実はあの別荘には隠しカメラがありまして」

にこ「と、盗撮!?」

理事長「そんな野暮なことはしませんよ。使うのはリビングに設置されたものだけです」

希「そういえばリビングって確か……」

絵里「真姫と私が寝てたところよね……?」

真姫「あんなわかりやすいのが隠しカメラって……」

理事長「ではまた明日、楽しみにしていますよ!」

絵里「逃げた!」

凛「あ、あの無駄のない走り……凛よりもずっと速いにゃ!」

穂乃果「それじゃ9人で遊ぼっか」

海未「そうですね」

にこ「何でそんなに冷静なのよ」

穂乃果「いつものことだよ?」

海未「慣れました」

花陽「あはは……」

511: 2014/06/07(土) 00:15:12.26 ID:dRyHY3GE0

9日目


海未「す、すごい人ですね……」

ことり「なんでも面白いって評判になってるらしいよ?」

凛「そう言われるとうれしいにゃー」

にこ「前編は結構ウケてたみたいだし、後編もばっちり観客のハートをつかむわよ!」

希「にこっちなんか部長みたい」

にこ「部長よ!」

穂乃果「えっ」

にこ「えっ、その反応にはショックなんだけど」

絵里「あれ? にこってマスコットじゃ……」

にこ「ポンコツ生徒会長は黙ってなさい」

絵里「ぐはっ」

512: 2014/06/07(土) 00:18:07.21 ID:dRyHY3GE0
花陽「……」

凛「あ、かよちん。どのくらい人いたか見えた?」

花陽「た、たすけてぇ…………」

凛「満席よりも多いみたい。立ち見の人もいるよ、って」

海未「なぜわかるんですか」

真姫「はいはい、今更緊張したって仕方ないわよ」

絵里「真姫は何で緊張してないの?」

真姫「舞台上の私はシンデレラなのよ」

希「プロっぽーい」

真姫「……ああ、何度考えても恥ずかしわね」

穂乃果「真姫ちゃんかわいい」

ことり「かわいい」

真姫「あんたたちの方が気楽そうじゃない……」

513: 2014/06/07(土) 00:22:39.99 ID:dRyHY3GE0
穂乃果「穂乃果たちだって緊張するよぉ」

ことり「そうだよっ、だって海未ちゃんを間近で見られるまたとない機会だから……」

海未「2人ともしょっちゅう抱き着いてくるじゃないですか」

穂乃果「それとはまた別で……ね?」

海未「ね、って言われましても」

ことり「触れられる距離なのに触れちゃいけない……それが、ね?」

海未「ね、って……」

希「じゃあさりげなくウチは真姫ちゃんに抱き着いてみよかな」

真姫「何でよ」

希「だって……お姉ちゃんやし?」

穂乃果「お姉ちゃんになれば……」

ことり「合法的に海未ちゃんに甘えられる!」

にこ「海未、何とかしなさい。あんたの幼馴染でしょ」

海未「お手上げです」

514: 2014/06/07(土) 00:26:04.84 ID:dRyHY3GE0
花陽「……で、でもみんな、私たちの舞台を見に来てくれたんだよね……」

凛「そうだよ! かよちんの晴れ姿をいーっぱい見てもらうの!」

花陽「……緊張してきたぁ」

絵里「そうね……何かいい方法はないかしら」

希「お客さんみんなをごはんやと思ってみたら?」

凛「それはダメだよー」

希「どうして?」

凛「かよちんが観客席に飛び込んでいっちゃうからにゃ」

にこ「パフォーマンスとしてはアリね」

花陽「そ、そんなことしないよぉ!」

ことり「あ、あんなところに炊き立てごはんが!」

花陽「どこっ!?」

にこ「……将来有望ね」

515: 2014/06/07(土) 00:29:11.93 ID:dRyHY3GE0
真姫「じゃあ気合入れていくわよー」

希「えー、それだけー?」

真姫「他に何かいるの?」

海未「前回みたいにみんなで円陣を組んでみてはどうでしょう」

真姫「……海未ってそういうのやりたがりだったりする?」

海未「……いえ、別に」

凛「海未ちゃん嘘つくのへたー」

海未「むぅ……」

にこ「じゃあ私たちだけで円陣組んじゃいましょう」

真姫「え、ちょっと……」

穂乃果「あ、そういうことだね」

真姫「私も……もういいわよ」

516: 2014/06/07(土) 00:32:30.63 ID:dRyHY3GE0
絵里「よーし、円陣組み終わったわね」

真姫「……え? 何で私の周りに……」

希「真姫ちゃんこういうの苦手なんやろ?」

花陽「これならいいよね?」

真姫「……そ」

絵里「あ、真姫笑った」

真姫「笑ってない」

希「えりち、そこで笑顔笑顔」

絵里「うふふ」

真姫「……」

凛「今笑ったにゃー!」

真姫「ち、違うわよ! 今のはその……絵里の顔が面白かっただけ!」

絵里「ぐふっ」

ことり「え、絵里ちゃん!?」

517: 2014/06/07(土) 00:37:17.91 ID:dRyHY3GE0
理事長「ちょっと待ってください!」

希「あれ? 理事長、何でこんなところに……」

絵里「ああ、理事長は私が呼んだのよ」

穂乃果「何かの役? カボチャの馬車役?」

理事長「……真姫ちゃんに乗ってもらえるわけですか……それも捨てがたい」

真姫「……」

にこ「真姫ちゃん、一応理事長よ……そんな顔しない」

真姫「絵里の顔が面白いだけよ」

絵里「もうやだ……って理事長、そうじゃなくて」

理事長「はいはい、わかってますよ」

ことり「お母さんに何かするの?」

理事長「それは舞台が始まってからのお楽しみです。では私も円陣に入れてください」

518: 2014/06/07(土) 00:40:42.23 ID:dRyHY3GE0
穂乃果「ここ空いてますよー」

理事長「わーい」

花陽「楽しそうだね」

海未「そうですね」

凛「じゃあ真姫ちゃん、一言お願い!」

真姫「また私なの?」

絵里「真ん中だし」

真姫「ずいぶん安直ね……はぁ、まあいいわ」

にこ「やけに素直じゃない。どうしたの?」

真姫「別に大したことはしてないわ」

穂乃果「あ、それって着替える途中に読んでた紙と何か関係ある?」

真姫「……」

ことり「穂乃果ちゃん、そういうのは内緒にしないと」

穂乃果「あっ、じゃあみんな聞かなかったことにして!」

519: 2014/06/07(土) 00:43:05.37 ID:dRyHY3GE0
希「さあ、何の話やったっけなぁ」

にこ「にこ知らなーい」

花陽「私もわからないかなぁ」

凛「凛もなんにも聞いてないよ」

海未「私も聞いていませんね」

ことり「私もだよっ」

穂乃果「穂乃果も聞いてませーん」

理事長「私も聞き逃してしまいました」

絵里「……あ、わ、私も知らないわよ」

真姫「絵里は今、普通にぼーっとしてたわよね」

絵里「ごめんなさい……」

520: 2014/06/07(土) 00:45:14.18 ID:dRyHY3GE0
にこ「それでいいのよ」

希「うんうん、結果オーライってやつやで」

理事長「では真姫ちゃん、どうぞ」

真姫「……はぁ」

真姫「私から言うのは3つだけよ」


521: 2014/06/07(土) 00:46:45.99 ID:dRyHY3GE0




「楽しんで、楽しませて……全力を出し切りましょう!」





522: 2014/06/07(土) 00:51:11.17 ID:dRyHY3GE0
穂乃果「……いいね」

ことり「μ's格言集とかに載せたいね……」

真姫「や、やめてよ恥ずかしい」

絵里「真姫、目元にちょっとクマが……」

真姫「えっ、昨日は1時には寝たのに……」

花陽「まさか真姫ちゃん、このフレーズ遅くまで考えてたの?」

真姫「ち、違うってば!」

真姫「ただ私はみんなと舞台を成功させたいだけよ……あ、今のナシ!」

希「真姫ちゃん……」

凛「……どうしようかよちん。今真姫ちゃんが可愛くてたまらないにゃ」

花陽「仕方ないよ……真姫ちゃんだもん」

真姫「何なのよもう……」

523: 2014/06/07(土) 00:54:41.34 ID:dRyHY3GE0
海未「それでは行きましょうか。楽しんで」

にこ「そうね。楽しませて」

絵里「全力を出し切るわよー!」

真姫「ああもう……」

にこ「あれれー? 真姫ちゃんお顔がトマトみたいに真っ赤ー」

真姫「うるさいわね」

理事長「これがμ'sの知られざる舞台裏であった……」

海未「ビデオカメラ!?」

凛「おお、撮られてたなんて気付かなかったにゃ」

真姫「えっ、どこからカメラなんか……」

理事長「ふふ、乙女の必需品ですよ。ではっ!」

527: 2014/06/10(火) 00:39:14.65 ID:5B5tOgLE0



理事長「レディースエーンレディース! このたび司会進行は私、音乃木坂学院理事長がお送りいたします」

                                                  にこ「ええっ、お客さんかなり笑ってるわよ!?」

                                                  海未「というかナレーションをやるんですね」

                                                  絵里「そうよ。この前の合宿で頼んでおいたの」

                                                  希「えりちいつの間に……」

                                                  穂乃果「これじゃあ穂乃果たちの劇よりも面白くなっちゃうかもしれないよ」

528: 2014/06/10(火) 00:39:42.96 ID:5B5tOgLE0
                                                  凛「最大の敵は味方……ってことなのかな」

                                                  真姫「何真理めいたこと言ってるのよ。早く行きましょう。舞台が私たちを待ってるわ」

                                                  希「なんかそれかっこいいやん……」

                                                  ことり「私たちを待ってくれてるんだぁ……」

                                                  花陽「真姫ちゃん、詩的だね」

                         絵里「にこおそーい、私たちのシーンから始まるのよ?」

                         にこ「あはは、グダグダ……」

529: 2014/06/10(火) 00:40:10.36 ID:5B5tOgLE0




前回までのシンデレラ!  デェン!

母や姉から溺愛されていたシンデレラ

そこへ王子が伴侶を見つけるためにライブを開くことに!

そんな時、シンデレラを狙う魔法使いが2人も登場!

この先どうなっちゃうの!?



                                                  花陽「こ、このBGMってどこかで……」

                                                  希「舞台の幕、そろそろ上がるんと違う?」

530: 2014/06/10(火) 00:41:45.75 ID:5B5tOgLE0
にこ「よーし、今日も張り切って行くわよ!」

絵里「まずは私たちからね……」

にこ「アドリブといえど、この辺は打ち合わせしないといけないからねぇ」

絵里「ねぇ」

にこ「何?」

絵里「……にこ、これから私がどんな演技してもついてきてくれる?」

にこ「にこにーはアイドルだから、頼まれたことはやってあげるわ」

絵里「……自分らしく、よね?」

にこ「なるほどね……いいわ、思う存分楽しむわよ」

絵里「わかったわ大臣」

にこ「大臣じゃないわよ。舞台上でもにこにーと呼びなさい」

絵里「わかったわ」

にこ「ちょ、今のは冗談……って幕上がり始めた!」

531: 2014/06/10(火) 00:44:29.85 ID:5B5tOgLE0


絵里「にこにー、早速ライブの準備をしましょう!」

にこ「か、かしこまりましたー!」



おやおや、どうやら王子様と大臣は仲良くなっていたようですね

ライブの準備は順調に進んでいきました

しかしここでとある問題が起こったのです


                                                  希「展開早いなぁ」

                                                  穂乃果「1時間でってなるとやっぱりこうなっちゃうのかなぁ」

532: 2014/06/10(火) 00:47:34.77 ID:5B5tOgLE0
絵里「ああ、大変よ。ライブの準備で大変な事件が起きたわ」

にこ「それは一体どんなことでしょう」

絵里「私と一緒に踊る相手がいないの!」

にこ「それを探すためにライブやるって言ったんでしょうが」

                                                  凛「おお、絵里ちゃんの名演技がウケてる」

                                                  海未「あれは素なのでは……」

                                                  ことり「っていうか絵里ちゃん、王子様の演技してないよね?」

533: 2014/06/10(火) 00:53:41.53 ID:5B5tOgLE0
そういえば王子様、どことなくしゃべり方が変ですね

まるでお姫様みたいじゃありませんか?


絵里「ああそうそう、伝え忘れていたけれど私は王子のフリをした王女だったのよ!」

にこ「で、では伴侶を見つけるというのはどうされるおつもりで!」

絵里「ただ私は美しい女の子と踊ってみたいだけ……あと同年代のお友達がほしいの」

にこ「ええっ!?」





                                                  花陽「し、知らなかった!」

                                                  真姫「まさかの急展開ね……」

                                                  穂乃果「ナレーションと会話……なるほど、その手があった……」


537: 2014/06/13(金) 00:10:35.36 ID:q/8S0yh60
絵里「お友達よお友達! 小さいころから牢獄のようなお城の中にとらわれて、まるで籠の鳥みたいに与えられる餌だけついばんで……」

                                                  希「あれ? なんか急に劇っぽくなってきたというか……」

                                                  海未「言い回しがそれっぽくなってきましたね」

絵里「今ではもう18歳。もう大人と認められてもいいころなのに私はずっと、こうして檻の中で誰かが来るのを待ってる」

絵里「そんなのにはもううんざりなの! 私だって自分の意志があるんだから……もう私は自分の力で立って行ける!」

                                                  真姫「!」

                                                  凛「真姫ちゃんどうしたの?」

                                                  真姫「……なんでもないわ。絵里、演技上手いと思ってね」

                                                  穂乃果「……?」

538: 2014/06/13(金) 00:13:15.07 ID:q/8S0yh60
にこ「わかりました王子……じゃなくて王女」

にこ「このにこ大臣が必ずやライブを成功させて見せましょう」

絵里「えー、舞踏会がいいわ。歌うのは大変だもの」

にこ「さっきの意志の強さは何だったのよ!」

                                                  花陽「あはは、肝心なところは絵里ちゃんらしいね」

                                                  ことり「そうだねぇ」

                                                  海未「あ、照明が消え始めましたよ」

539: 2014/06/13(金) 00:15:15.76 ID:q/8S0yh60
                         凛「じゃあ早速移動開始にゃー」

                         希「そうやね」


さてさて話は変わりまして、王子様が王女様だと大胆なカミングアウトをした一方で、シンデレラたちの方は一体どうなっているのでしょうか?

現場の光の魔法使いさーん!


穂乃果「はーい! こちら現場のシンデレラのおうちです!」

真姫「……一体誰と話してるの?」

海未「シンデレラ! それは聞いてはなりません!」

540: 2014/06/13(金) 00:15:57.78 ID:q/8S0yh60
穂乃果「言うなれば……神だよ!」

ことり「私たちにしか聞こえない神のお告げだよ」

花陽「か、かみさま?」

                                                  絵里「神様だったのね」

                                                  にこ「まさか本気で信じてないでしょうね」

                                                  絵里「……?」

                                                  にこ「その反応が一番心配なのよ」

541: 2014/06/13(金) 00:16:26.55 ID:q/8S0yh60
海未「そんな非科学的なもの、信じられませんけど……」

凛「うんうん。凛は魔法使いじゃないから聞こえないにゃー」

花陽「あれ? じゃあ何なの?」

凛「ついさっき闇の魔法使い様に人間にされた野良猫です」

ことり「かわいかったからつい……」

希「な、なんて見境のない……」

ことり「健康に生きるコツはときどき我慢をしないことです」

海未「魔法使いなのに人間らしいですね」

                                                  にこ「なんかこうやって笑い声が聞こえてくると、海外のホームドラマみたいよね」

                                                  絵里「そうねぇ……ライブ中もこんな風にやった方がいいのかしら」

                                                  にこ「それトークショーになるからダメよ」

542: 2014/06/13(金) 00:20:13.95 ID:q/8S0yh60
希「そんなことより、シンデレラが欲しいって言ってたけどあれはどうなん?」

ことり「そうそう! 私たちは美しいシンデレラを求めて……」

穂乃果「私はそっちのお母さんの方に興味が……」

海未「えっ」

花陽「シンデレラじゃなくて?」

穂乃果「うんうん。だってこんなに美しいシンデレラのお母さんなんだから……」

ことり「そ、それはずるいよぉ! 私だってお母様の方が……」

海未「ちょ、ちょっと2人とも、話の主旨が……」

                                                  絵里「歓声が聞こえるわね」


あらあら、うらやましいですね

是非とも私も神の座を捨てて混ざりたいです


                                                  にこ「さりげなくナレーションが爆弾発言したわよ」

543: 2014/06/13(金) 00:25:16.72 ID:q/8S0yh60
真姫「そ、それより私はライブへ行きたいの!」

穂乃果「え?」

ことり「そうなの?」

希「おお、シンデレラがいつになくやる気やん」

真姫「私は王子様を一目見て見たいんです。どんな人かだけでもお目にかかりたい……」

花陽「うーん、でもシンデレラが来ているドレス以上の豪華な服はおうちにないよ?」

凛「それは大変にゃ!」

海未「……あ、いいことを思いつきました」

544: 2014/06/13(金) 00:28:15.93 ID:q/8S0yh60
希「いいこと?」

花陽「何か策があるんですか?」

真姫「私がライブへ行ける策が?」

海未「ええ、ですがこれは私の身を犠牲にせねばなりません」

穂乃果「だ、ダメだよ犠牲になんかなっちゃ!」

ことり「そうだよ! 私たちができることなら何でもするから……」

海未「……言いましたね!」

穂乃果「え」

ことり「な、何が?」

海未「なんでもすると言いましたね! さあ、私の為に何でもしてください!」

ことり「そ、そんなぁ……」

穂乃果「しまった!」

545: 2014/06/13(金) 00:32:07.84 ID:q/8S0yh60
真姫「こ、これがお母様の策……」

希「ウチには到底考えもつかなかった名案……」

花陽「すごい……魔法使い2人を手玉に……」

                                                  絵里「さすがね海未。穂乃果たちが次になんていうかわかってたのかしら」

                                                  にこ「そうでしょうね……おいしいところ持っていくじゃないの」

海未「それでは2人にはこれから最高のドレスを仕立ててもらいます」

穂乃果「お母様の為なら……」

ことり「やらせていただきますお母様……」

海未「……お母様って呼びたいだけじゃないんですか?」

546: 2014/06/13(金) 00:35:37.10 ID:q/8S0yh60
凛「じゃあ凛は退散させてもらってー……」

海未「待ちなさい!」

凛「は、はいっ!」

海未「どうやらあなたもうちの娘をたぶらかしたようで……」

凛「た、たぶらかしてなんか……」

海未「ええい問答無用です! あなたにも手伝ってもらいますよ」

凛「うわーん! 人間にならなきゃよかったにゃー!」

希「母は強し、ってやつかなぁ」

花陽「本当だねぇ」

真姫「お母様ノリノリ……」

547: 2014/06/13(金) 00:39:47.04 ID:q/8S0yh60

こうして魔法使い2人を馬車馬の如く扱ったことにより、シンデレラのドレスはすぐに完成しました。


海未「そ、そんなにひどくは……」


あら、訂正しますね

こうして魔法使い2人を時には厳しく、時には優しく、まるでわが子のように温かくもてなしたおかげで……


穂乃果「……いいね」

ことり「うん、一生ここに住みたい」

海未「……」

希「新しいお仲間が増えたみたいやね」

548: 2014/06/13(金) 00:44:33.28 ID:q/8S0yh60
真姫「それよりドレスはできたのかしら?」

穂乃果「ああ、もちろんでございます!」
                                                  絵里「いきなり低姿勢になったわね」

                                                  にこ「ウケてるからいいのよ」

                                                  絵里「……そろそろ真面目に芸人志望?」


                                                  にこ「うっさい」

ことり「魔法使いの名に恥じぬよう上質なものを4着……」

花陽「あれ? どうして4着も?」

穂乃果「ご家族みなさんの分も用意させていただきました!」

希「あら、うれしいなぁ」

真姫「頼んでないのに……わざわざありがとう」

ことり「いえいえ、お母様の笑顔を見るだけで疲れなんて吹き飛びます」

凛「凛はごはんが食べたいにゃー」

花陽「あ、待っててね。今用意するから……」

549: 2014/06/13(金) 00:48:06.42 ID:q/8S0yh60
真姫「というかそんなに服をたくさん作れるのなら、2人ともライブへ来ればいいのに」

穂乃果「……え?」

ことり「何で私たちを誘うの?」

真姫「ライブの日にお留守番させておくのはかわいそうでしょう?」

穂乃果「うれしいけどそれはお断りさせて……」

希「お母様のドレス姿、見放題やのに……もったいないなぁ」

穂乃果「行きます!」

ことり「ドレス追加で作り終えました!」

海未「変わり身早い!」

550: 2014/06/13(金) 00:52:37.55 ID:q/8S0yh60
花陽「あ、あのぉ……」

希「ん? どうしたん?」

花陽「よかったらこの子のドレスも作ってあげてくれませんか?」

凛「え? 凛の?」

花陽「うん。前は猫ちゃんでも、今は人間だから……お願いします!」

ことり「うん、わかったよっ」

穂乃果「そうだね。もとはと言えば魔法で人間になっちゃったんだし、ちゃんと責任とらないとね」

花陽「ありがとうございます!」

凛「う、うれしいにゃ!」

                                                  にこ「意地悪な義姉という設定はどこへやら」

                                                  絵里「まあμ'sらしくていいんじゃない?」

555: 2014/06/15(日) 00:04:05.44 ID:3C9/t6Iy0

                                                  絵里「あ、照明が落ちてきた」

                                                  にこ「完全には暗くなってないから出番ってわけじゃなさそうね」



そしてライブ当日まであと3日

ところがなんと、魔法使いたちはダンスを知らないことが発覚!

シンデレラたちは慌ててダンスを教えることになったのです


穂乃果「ダンスって……何?」

希「ええっ!? 知らんの!?」

ことり「うん」

凛「凛は見たことあるよー。でも踊ったことはないにゃー」

穂乃果「ダンスって踊ることなんだね」

花陽「本当に知らないんだぁ……」

556: 2014/06/15(日) 00:04:31.71 ID:3C9/t6Iy0
真姫「ダンスを知らないとライブには出られないわ……どうしましょう」

希「……そうや! みんなでダンス教えたらいいやん?」

海未「そうですね。何も知らないよりはうまくできるようになるでしょう」

花陽「うん、あと3日しかないけど、何もしないよりいいよねっ」

穂乃果「じゃあ誰かお手本を見せて!」

                                                  にこ「アピールタイムね」

                                                  絵里「その捉え方はどうなの?」

花陽「お、お手本?」

凛「うんうん、1回見たら何かつかめるかも!」

557: 2014/06/15(日) 00:04:59.50 ID:3C9/t6Iy0
海未「でしたら……」

真姫「そうね」

希「え? 何でウチ見るん?」

花陽「ダンスがうまいから……」

希「ああ、そういうことね。じゃあウチにまっかせなさーい!」

希「……この家に代々伝わるワイン舞踊を見せたげる」

海未「そんなものは存在しません」

希「えー、ウチ先代様から教わったよ」

海未「先代様? いつですか?」

希「昨日夜中に会ったよ。ちょっと透けてたけどなぁ」

花陽「そ、それって……」

真姫「幽霊?」

希「ふふん、スピリチュアルやろ?」

558: 2014/06/15(日) 00:06:15.79 ID:3C9/t6Iy0
凛「へぇー、見てみたいにゃー」

希「それじゃ、ミュージックスタート!」


わかりました! ……ポチっとな


                                                  にこ「これは……No brand girlsね」

                                                  絵里「私も踊れるわ!」

                                                  にこ「知ってるわよ」

希「ここでトントントンって……」

凛「ふんふん」

希「それでこっちに移動して」

穂乃果「おお!」

希「次にこうステップをー……」

ことり「す、すごい!」

559: 2014/06/15(日) 00:06:59.93 ID:3C9/t6Iy0
花陽「……って、あれ?」

凛「お、踊れるにゃー!」

海未「なぜ踊れて……」

穂乃果「体が勝手に……」

希「じゃあみんなも一緒に!」

花陽「は、はいっ!」

海未「ライブ前にダンスが来るとは……」

真姫「…………ま、いいわよね」

                                                  絵里「……」

                                                  にこ「絵里、踊らなくても……」

                                                  絵里「私もみんなと踊りたいです……」

                                                  にこ「穂乃果あたりが大喜びしそうなセリフね。あとでみんなに言えばやってくれるんじゃない?」

                                                  絵里「にこも?」

                                                  にこ「やるやる」

                                                  絵里「やった!」

560: 2014/06/15(日) 00:08:19.19 ID:3C9/t6Iy0
穂乃果「いぇーい!」

凛「楽しかったにゃー」

希「……おお、ウチがセンターやった」

真姫「たまにはこういうのも悪くない……かしら?」

海未「これでライブは完璧ですね」

ことり「うん!」

                                                  にこ「拍手喝采って感じじゃない。うんうん」

                                                  絵里「……」

                                                  にこ「どうしたの?」

                                                  絵里「さびしい」

                                                  にこ「ライブ開催まで待ちなさい」

561: 2014/06/15(日) 00:11:52.42 ID:3C9/t6Iy0
                                                  絵里「待てませーん!」

                                                  にこ「あ、ちょっと絵里!」

                         絵里「とうっ」


おやおや?

何やらシンデレラたちの家に誰かが入り込んだようですね


真姫「えっ!? あそこに人影が……」

海未「不審者ですか」

花陽「ええっ!?」

絵里「ふふん……」

                                                  にこ「ああもう……さて、どう切り抜けるべきかしら」


なんとダンスを楽しんでいたシンデレラたちの前に現れたのは王女様でした!


562: 2014/06/15(日) 00:17:01.28 ID:3C9/t6Iy0
希「お、王女様!? 何でこんなところに……」

穂乃果「お母様、王女さまってだれ?」

海未「誰と言われましても、この国の王女様ですよ……というかあなたの母になった覚えはありません」

凛「そんな偉い人がどうしてこんなところへ?」

花陽「と、とりあえずお茶菓子を用意しないと……あああ! おにぎりしかないよぉ」

                                                  にこ「客席から劇中最大の笑いが……!? 花陽……起点利かせすぎでしょ」

絵里「まあまあ、そう固くならないでちょうだいちょーっと近所を散歩してたら迷子になっちゃったの」

ことり「窓から入ってきたよねぇ……?」


窓から入ってきましたね


凛「本当に王女様なの?」

海未「こら! 失礼なことを言ってはいけません!」

563: 2014/06/15(日) 00:22:21.24 ID:3C9/t6Iy0
絵里「まあそう思われても仕方がないわ。今は仰々しい冠も、華やかすぎるドレスも、重いだけの宝石のアクセサリーも付けていないもの」

希「……あれ? 王女さまってそういうの嫌いなん?」

絵里「もちろんよ! だって他の国の人たちはみーんな私じゃなくて私の装飾品や身にまとっているものばかり見るのよ?」

花陽「へぇ……そうなんだぁ」

真姫「……」

穂乃果「でもでも、本当に散歩していただけでこんなところに来るの?」

絵里「それはー……企業秘密というか」

真姫「まさかお城から抜け出した、とか?」

絵里「そ、それよ!」

                                                  にこ「真姫ちゃんナイスアシストね……ったく考えなしに飛び出すんだから」

564: 2014/06/15(日) 00:25:51.39 ID:3C9/t6Iy0
凛「お城から逃げ出すって……どんなことがあったの? たとえば晩ご飯に嫌いなおかずが出る、とかかにゃー?」

絵里「そこまで子どもじゃありませーん。今日はもっと別の用事があってきたの」

穂乃果「別の用事?」

絵里「そう、それは――――――――




――――――――ダンスで一緒に踊ってくれるパートナー探しよ!」

海未「パートナー……」

ことり「探し?」

希「え? ライブってみんなで踊るんやなかった?」

絵里「えっ、そうなの?」

花陽「えええ!? 主催者なのに知らないんですか……?」

565: 2014/06/15(日) 00:30:48.55 ID:3C9/t6Iy0
絵里「あれれ?」

                         にこ「王女様ー!」

絵里「あ、いけない。見つかってしまうわ。それじゃまた、ライブで逢いましょう」

海未「お、お待ちください王女様!」

花陽「……行っちゃった」

凛「不思議な人だったね」

にこ「はぁ……はぁ……」

ことり「あれ? また誰か来たよ?」

にこ「に、にっこにっこにー! あなたのハートにラブにこっ!」

希「変な人が来たみたいや」

にこ「誰が変な人よ!」



なんと王女様を追って、大臣までシンデレラのお家へやってきました

さて、この先どうなってしまうんでしょう……にっこにっこにー!


にこ「と、盗られた!?」

569: 2014/06/17(火) 23:38:28.50 ID:yu046svK0
にこ「と、とりあえず……こほん。先程このあたりで王女様を見ませんでしたか?」

海未「ああ、それなら……」

穂乃果「お母様!」

ことり「お待ちください!」

海未「えぇっ? なんですか?」

真姫「王女様はおそらく抜け出してきたんでしょう。あの様子からするとお忍びで」

希「ってことは王女様のためにも教えないほうがいいってことやんな?」

真姫「そういうことです」

凛「王女様はお城にいるんじゃないかにゃー?」

にこ「お城に?」

570: 2014/06/17(火) 23:39:08.97 ID:yu046svK0
希「そうそう、大臣さんの気のせいやったりするんと違う?」

にこ「ふーん……」

花陽「そ、そういえばお城はライブの準備で忙しいんじゃ……」

にこ「それもそうねぇ……教えてくれてありがとう。私は戻ることにするわ」

凛「うん」

海未「あ、せめてお茶でもいかがですか?」

571: 2014/06/17(火) 23:41:19.04 ID:yu046svK0
にこ「え? いいの?」

海未「はい、何も出さないままというわけには申し訳ありませんので」

絵里「ずるーい! 私もお茶ほしい!」

花陽「うわああ!?」

穂乃果「ど、どこから!?」

希「ああ! 窓に! 窓に!」

真姫「浮いてる……」


本学自慢のワイヤーアクションとなります

演劇部さえも使ったことがない代物なのです


ことり「そんなの初めて聞いたよぉ!」

572: 2014/06/17(火) 23:41:55.05 ID:yu046svK0
凛「凛もあれやりたい!」

絵里「残念だったわね。このワイヤーは身長160センチ以上じゃないと……」

希「ならシンデレラいけるやん」

絵里「……い、一緒に?」

真姫「えっ」

にこ「王女様! 早くお城に戻ってライブの準備を!」

絵里「えー、せっかくお友達見つけたのに……あー」

希「浮いたまま舞台袖に……」

花陽「宇宙人にさらわれちゃったみたいだね……」

海未「お茶を……」

穂乃果「いただきます」

ことり「いただきます」


いただきます

573: 2014/06/17(火) 23:42:23.55 ID:yu046svK0


えー、そしてついに迎えたライブ当日

ダンスをマスターしたみなさんは、今日こそ王女様のハートをつかむために華麗に舞う……はずでした

なんとライブが始まろうかという寸前、大変なことが起こったのです!


                         希「また無茶振りやなぁ」

                         凛「じゃあ凛たちがそれに応えてみせるにゃ。かよちんいくよー」

                         花陽「うんっ」

574: 2014/06/17(火) 23:47:04.94 ID:yu046svK0
凛「あー! あんなところに空飛ぶお茶碗が! きっと異世界からの侵略者にゃー!」

花陽「どこどこ!?」

                                                   絵里「あの反応、本物っぽいけど……」

                                                   ことり「やっぱりごはんのことになるとそうなのかなぁ?」

花陽「炊き立てだといいなぁ」

                                                   にこ「何気に一番会場の笑いを誘ってるのって花陽よね」

                                                   海未「そうですね……無意識のうちにでしょうか」

凛「ダメダメ! そんなこと言ってたら侵略されちゃうよ!」

花陽「ええ? でも本当に悪い人なのかなぁ?」

凛「そうだよ、凛のにゃんこさんレーダーが反応してるもん! ほらこのあたり……」

花陽「……どこかなぁ?」


575: 2014/06/17(火) 23:49:01.48 ID:yu046svK0
凛「急いでみんなに伝えなきゃ!」

花陽「あ、ちょっと待って!」

凛「なんで?」

花陽「まだみんなドレスを着てる途中だから邪魔しちゃダメだよ」

凛「なるほど……じゃあ凛たちだけでなんとかしなきゃいけないね」

花陽「え? そういうわけで言ったんじゃ……」

凛「さあ、あのお空の果てのお茶碗に突撃にゃー!」

花陽「ま、待ってぇ!」

576: 2014/06/17(火) 23:52:16.10 ID:yu046svK0

2人が侵略者と戦おうとしている中、シンデレラたちはドレスに着替えています

でもとても時間がかかっていますね、どうしたんでしょう?


海未「い、嫌です! そんな露出度の高い服なんて……」

穂乃果「大丈夫だよぉ。似合うから似合うからー♪」

ことり「うんうん、絶対似合うよ!」

海未「だからと言ってなぜバニースーツなんですか!?」

                                                   絵里「なるほど、ドレスがないからコスプレってわけね」

                                                   真姫「なるほど……?」

                                                   希「ウチはやっぱりこの見慣れた巫女さんの衣装かなー」

577: 2014/06/17(火) 23:55:21.87 ID:yu046svK0
ことり「お母様、私たちの為だと思って……」

海未「嫌です!」

穂乃果「人類の為にも!」

海未「知りません!」

                                                   絵里「あ、でもこのままだと1時間に入りそうにないわね」

                                                   真姫「じゃ私が出るわ」

                                                   にこ「そうね。それがいいわ」

                         真姫「お母様、もう時間がありませんわ」

海未「シンデレラ……!」

真姫「早くそれに着替えてください」

海未「シンデレラ!?」

578: 2014/06/18(水) 00:00:12.55 ID:SsUxECaA0
希「あれー? ウチのワインどこかなー?」

穂乃果「それなら凛ちゃんがさっき持っていったよ」

希「おお、そうやったんや。いやー、あれないとウチうまく踊れないから」

ことり「千鳥足ダンス?」

希「そうそう」
                                                   にこ「思い出したかのように設定を持ち出したわね」

                                                   絵里「私も何かそういうのしようかしら」

                                                   にこ「もう遅いからやめたら?」

                                                   絵里「うん」

海未「……というかその凛は一体どこへ?」

真姫「あれ? そういえば姿が……」


584: 2014/06/22(日) 00:17:06.40 ID:U52Us5Kt0
凛「み、みんな大変にゃー!」

花陽「助けてぇ!」

海未「あ、2人とも、いったいどこから……」

                                                   にこ「あー、2人ともあっちの舞台袖から出たかったのね。裏通って回ってこないから不思議だったけど」

                                                   絵里「でもどうしてこのタイミングで?」

                                                   にこ「いいことを思いついたんじゃないの?」

凛「凛たち追われてるの!」

真姫「追われてる?」

花陽「お、お空に変なお茶碗が浮いてて……」

585: 2014/06/22(日) 00:17:34.28 ID:U52Us5Kt0
穂乃果「……お茶碗」

ことり「お茶碗?」

海未「2人とも、何か知っているのですか?」

穂乃果「えーっと、うーんと……そう、かもしれない」

希「えらい歯切れ悪いやん。どうしたん?」

ことり「うーん……それは内緒だよぉ」

                                                   にこ「安易にフラグ立てないようにしてるのかしら」

                                                   絵里「もっと思いつくまま気の向くままやってもいいのに」

                                                   にこ「あんたは急にやりたい放題し過ぎ」

                                                   絵里「えー、個性大事よ」

586: 2014/06/22(日) 00:18:37.34 ID:U52Us5Kt0
真姫「でも外の様子が気になります。見てみましょう」

                                                   絵里「ていうか宇宙人の役って誰が……」

                                                   にこ「……まさか」

                                                   絵里「あ、照明また消えた――――――――

                                                   にこ「すぐついたじゃない……って何か浮いてる!?」



外に出たシンデレラたちを待ち受けていたのは、なんとそれは大きな円盤――――――――UFOだったのです!



理事長「ふふふのふー! そうです。あなた方がこのお茶碗だと思っていた物体は私の宇宙船なんですよ!」

                                                   にこ「やっぱり……」

                                                   絵里「あ、すごい。マイク越しなのにナレーションの時と声変えてるわ」

587: 2014/06/22(日) 00:20:29.37 ID:U52Us5Kt0
穂乃果「こ、このお声は!」

ことり「まさか……!」

凛「え? 2人の知り合い?」

穂乃果「し、知り合いだなんてそんな!」

ことり「このお方は魔法使い界隈ではとーっても有名なお人なんだよっ!」

希「つまりスーパー魔法使いってことなん?」

理事長「ええ、その通りです。私は大魔法使いであります」

海未「なんだか言い回しが安定していませんね……」

理事長「くぅっ、痛いところを……だがそれがいい」

花陽「あ、ライブまで時間が……」

凛「凛たちが連れてきちゃったからかなぁ……」

真姫「そんな、2人が気に止む必要なんてありません」

588: 2014/06/22(日) 00:21:47.16 ID:U52Us5Kt0
希「じゃあここはシンデレラにお任せしよか」

真姫「あ、そうか…………コホン」

真姫「ごめんなさい、私たちはライブに行かなくてはいけないんです」

理事長「ほほう、ライブとはやはりかわいい女の子が集まるのですか?」

花陽「……ぇ?」

海未「……魔法使いって基本こんなのばっかりなんですか?」

穂乃果「……うん」

ことり「……ごめんなさい」

                                                   にこ「くっ、笑いが巻き起こって……このままじゃナレーションに加えて役の面白さまで持っていかれるわよ!」

                                                   絵里「理事長の力は伊達じゃないわね……」

589: 2014/06/22(日) 00:23:15.13 ID:U52Us5Kt0
理事長「それにしてもこんなところに魔法使いが2人……宇宙船をなくしてしまったんですか? よければ元の所へ送って差し上げますよ」

穂乃果「えっ!?」

ことり「元の場所に!?」

花陽「……2人とも、宇宙から来たの?」

穂乃果「うん、実は……」


なんとここで衝撃の事実が発覚しました

魔法使いとはつまり、地球外生命体のことだったのです


                                                   絵里「テレビの特集でありそうなネタね」

                                                   にこ「ていうかそれ完全にUMAじゃない?」

590: 2014/06/22(日) 00:27:33.29 ID:U52Us5Kt0
穂乃果「で、でも大魔法使いさま。私たちもライブに出ると……」

ことり「そうなんです。私たちも一緒に連れて行ってもらえるという約束を……」

理事長「それは困りましたねぇ……何せ私も大魔法使いですから忙しんですよ。また戻ってこられるかどうか……」

凛「ええっ!? じゃあおうちに帰れないかもしれないの?」

穂乃果「そういうことになっちゃうね」

ことり「どうしたらいいんだろう……」

海未「なら話は簡単です。2人とも、自分の家へ帰ってください」

穂乃果「え」

ことり「お、お母様!」

海未「あなた方の母親になったつもりはありませんよ」

希「で、でもそんな酷な……」

海未「いいえ、私たちとはもともと違う世界の人間だったのですから」

591: 2014/06/22(日) 00:30:25.35 ID:U52Us5Kt0
真姫「お母様」

海未「シンデレラ。あなたにはすることがあるはずですよ。ライブに急いでください」

真姫「……わかりました」

海未「花陽と凛も、早く行くんですよ」

花陽「えっ」

凛「でもそれはひどいにゃー!」

海未「いいから早く! 遅刻するなんてことは許されませんよ!」

花陽「は、はいっ!」

                                                   絵里「海未はシリアス展開に持っていこうとしてるのかしら?」

                                                   にこ「うーん、どうなのかしら」

592: 2014/06/22(日) 00:33:27.27 ID:U52Us5Kt0
海未「ひとまずこれで大丈夫ですね……」

穂乃果「お母さま……」

ことり「私たちのこと、嫌いになっちゃったの?」

海未「え?」

                                                   真姫「海未、いったいどういうつもりでこんなこと……」

                                                   花陽「わからないよぉ……」

絵里「んー、でも穂乃果たちならきっとわかってるんじゃない?」

穂乃果「だ、だって家に帰れって言ったから……!」

海未「はい。言いましたよ?」

ことり「ええっ?」

海未「……何かおかしなことを言いましたか?」

希「ははーん、ウチは気付いたで」

593: 2014/06/22(日) 00:40:39.52 ID:U52Us5Kt0
理事長「なんですか? 何か盛り上がってますけど……」

希「まあお母様は鈍感さんやから……見てたらわかりますよー」

海未「私は2人に家に帰れと言ったんですよ?」

ことり「うん」

海未「まずご両親への挨拶を初めに、滞在中の着替えやその他諸々の……」

穂乃果「……え?」

海未「うちに来るんでしょう? ならそれ相応の準備というものが……」

                                                   凛「なるほど……」

                                                   にこ「言葉足らず過ぎるでしょ」

穂乃果「……ショックで氏ぬかと思ったのにぃ! バカバカバカ!」

海未「ええっ? なぜですか?」

ことり「はぁ……もうびっくりしたぁ」

理事長「私もここに住みたいのですね」

希「残念ながら定員オーバーです」


594: 2014/06/22(日) 00:50:17.78 ID:U52Us5Kt0
希「……で、お母様。何でウチは残したん?」

海未「一緒にご挨拶に行くためですよ」

希「ええっ」

海未「長女ですし」

希「もしかして宇宙怖いとか」

海未「」

穂乃果「大魔法使いさま、ライブに間に合うよう超特急でお願いします!」

ことり「帰りは私たちの家から宇宙船を持ってきますから!」

理事長「あいあいさー!」

海未「ちょ、待ってください……待ってー!」



こうして2人と魔法使いは宇宙へと飛び立ちました

さて、この4人はライブに間に合うのでしょうか?

598: 2014/06/24(火) 23:49:49.86 ID:ksfgLvoF0



魔法使いたちが宇宙へと旅立っている最中、王女様の王女様のお城にたどり着いたシンデレラたち

しかしその門の前には大臣が立ちはだかっていました


                                                   にこ「なかなか無茶振りしてくれるじゃないの……やってやろうじゃない!」

                                                   真姫「えっ」

にこ「……よくぞここまでたどり着かれた!」

凛「あ、あれ? 大臣さんキャラがちょっと違うような……」

にこ「そうね……じゃあ、にっこにっこにー! ここは通れないにこよ」

凛「それでこそ」

599: 2014/06/24(火) 23:50:20.90 ID:ksfgLvoF0
花陽「どうしてですか?」

にこ「それは……王女様が1人の女性としか踊りたくないとおっしゃったからよ」

真姫「1人しか? こんなにお城は広いのに?」

にこ「何か深い事情があるんでしょう」

                                                   絵里「事情? 何か考えなきゃ……」

                                                   海未「というか私たち、何気に宇宙送りにされましたが大丈夫なんでしょうか」

                                                   希「それは……不思議なパワーでお手伝いしてくれるんやって」

                                                   穂乃果「だれが?」

                                                   希「ウチが!」

                                                   ことり「それだと一番の魔法使いは希ちゃんになっちゃうよぉ」

                                                   希「まほうつかいはじめたんはにこっちやで」

                                                   海未「露骨な宣伝はやめなさい」

600: 2014/06/24(火) 23:50:48.73 ID:ksfgLvoF0
にこ「とーにーかーくー、ここは1人しか通れないの」

真姫「深い事情……ね。2人とも、ここは私に任せてくれないかしら」

凛「オッケーにゃ!」

花陽「うん」

真姫「じゃあ通してもらえる?」

にこ「はいはい」

                                                   絵里「おっと……照明とBGMが消えたってことは私の出番ね」

                         絵里「よいしょ……っと」

絵里「ようこそシンデレラ! 待っていたわ!」

真姫「お会いできて光栄です」

601: 2014/06/24(火) 23:51:17.43 ID:ksfgLvoF0
絵里「そんな、私は頭を下げられるような人間ではないわ。面を上げて」

真姫「ですが」

絵里「……これでいいんでしょう。王妃様」

                                                   にこ「王妃?」

                                                   花陽「一体誰が……」

理事長「フフフ、それでよいのです」

                                                   海未「また!?」

                                                   希「理事長さすがやね」

                                                   凛「ついに姿を現したにゃー」

絵里「この国で一番美しい女性を見せれば、今までにとらえた美少女を解放してくれるんでしょ?」

理事長「ええ、もちろんですよ」

理事長「……あなたがたが捕まえられる側でなければの話ですがねっ!」

絵里「だ、騙された!」

真姫「ええっ!?」

602: 2014/06/24(火) 23:51:47.06 ID:ksfgLvoF0
                                                   希「あ、こんなところにおもちゃの剣が」

                                                   花陽「これを王女様に渡せば、戦闘シーンっぽくなるかなぁ?」

                                                   凛「凛が投げるにゃ。王女さまー!」

                                                   花陽「投げちゃうの!?」

                                                   にこ「山なりだから大丈夫よ」

絵里「え、今何か後ろから……」

真姫「わ、危ないわね」

                                                   穂乃果「……真姫ちゃんがとっちゃったよ?」

                                                   ことり「あれぇ……?」

                                                   希「いいやん! いっけーシンデレラー!」

603: 2014/06/24(火) 23:53:08.24 ID:ksfgLvoF0
真姫「……そういうことね。私の剣技にひれ伏しなさい!」

                                                   花陽「きゃー!」

                                                   凛「真姫ちゃんかっこいい!」

                                                   にこ「観客と同じこと言わないの」

                                                   海未「真姫もノリノリですね」

絵里「あれー、私の出番は―?」

理事長「私だけの美少女帝国を作るのです、その邪魔をするのならシンデレラといえども容赦しませんよ」

604: 2014/06/24(火) 23:59:45.96 ID:ksfgLvoF0
真姫「容赦するも何も、そっちは丸腰じゃないの?」

理事長「甘いですね……ちょっと舐めて確かめてみたいくらいです!」

                                                   にこ「問題発言よね」

理事長「私はこれでも大魔王使いなのですよ?」

理事長「……人質をとるくらい容易いこと!」

絵里「え?」

真姫「……まさか」

理事長「ええ、そのまさかです! ……はい」

                                                   希「あ、今捕まってるって設定で出ろってことやね」

                                                   海未「そうみたいですね」

611: 2014/06/29(日) 22:09:31.26 ID:xihG4lN/0
理事長「ちょ、ちょっと待ってください! 倒すだなんてそんなことしていいんですか!?」

真姫「ええ。尺が足りないのよ」

絵里「シンデレラ落ち着いて」

真姫「……だって大魔法使いがお姉さまたちに何かひどいことできるとは思えないもの」

理事長「…………たしかに」

絵里「えぇっ!?」

理事長「わ、私だってそのくらい容易く……」

花陽「えっ!? は、花陽に……?」

理事長「……」

真姫「早くしなさいよ」

612: 2014/06/29(日) 22:12:19.38 ID:xihG4lN/0
理事長「……」

花陽「うぅ……」

理事長「……くっ」

花陽「はうっ」

希「だ、抱きしめた!」

凛「いいなぁー」

理事長「……私にはできません」

海未「せめて花陽を解放してから言ってほしいものですね」

絵里「そ、そんな……そんな簡単なことで……私は一体何のために……」

613: 2014/06/29(日) 22:13:00.84 ID:xihG4lN/0
真姫「王妃と言って国民の目を欺き暗躍した大魔法使いもここまでね……」

真姫「神妙にお縄につきなさい!」

希「シンデレラって生まれる時代間違えたんかな」

にこ「ウケてるからいいのよ」

理事長「ま、待ってください!」

真姫「え? 何?」

理事長「異界の牢獄送りになる前に、最後に美少女たちが歌って踊る姿を見てみたいのです……」

理事長「今までの美少女たちもすべて解放します。だから……」

絵里「つまり、みんなでライブをやれってこと?」

理事長「ええ、そういうことです」

614: 2014/06/29(日) 22:13:33.77 ID:xihG4lN/0
真姫「……まずは意見を聞かないと」

穂乃果「お母さまと同じステージに立てるなら!」

ことり「うん!」

海未「私が踊らないと言ったら?」

ことり「最後によく出来ましたね、って頭を撫でてくれることを所望します」

穂乃果「そして抱きしめてくれるとなおよしです」

海未「面倒ですね。踊ります」

希「大臣さんは?」

にこ「フフフ、これを機会に太陽系代表のアイドルとしてメジャーデビュー……悪くないわね!」

希「オッケーみたいやでー」

花陽「わ、私も頑張りたいです!」

凛「凛がリードするにゃー!」

理事長「ついにねんがんの……」

絵里「ミュージック、スタート!」

理事長「最後まで言わせてくださいよぉ!」

615: 2014/06/29(日) 22:18:02.08 ID:xihG4lN/0
絵里「……ってあれ? 音楽流れないけど……」

真姫「なんで私たちだけにスポットが……?」


なんとここで時間が止まってしまったようです!

大魔法使いの仕業なのか、はたまた別の悪役の仕業なのかはわかりませんが、これではお話が進みません!


にこ「……この体勢キツイ」

花陽「た、大変だよぉ、このままじゃ時間が……」

ことり「これはどうすれば……」


おや? 大魔法使いのポケットから何か落ちたようです


絵里「え? あ、本当ね」


読んでみてください


絵里「はいはい。なになに?」

616: 2014/06/29(日) 22:22:58.40 ID:xihG4lN/0
絵里「この魔法は私が任意に発動できる魔法です」

絵里「時間を止めて美少女たちの写真を撮ろうというわけです」

絵里「もしこの魔法で自分も止まってしまったときは、そこまでの実力だったということでしょう」

真姫「やけに潔いわね……」

絵里「そしてもし、これで止まっていない人がいたら、それは真実の愛を持つ方となのです」

真姫「なんで急に愛なの?」

絵里「2人の真実の愛がこの魔法を解くカギです」

絵里「PS.この魔法が自然に解けるのは体感時間でおよそ3世紀ほどと言われています」

真姫「ええっ!?」

絵里「そんな……せっかく世界が平和になろうというのに……」

617: 2014/06/29(日) 22:26:53.28 ID:xihG4lN/0
真姫「でも愛がヒントなんでしょう? それならどうにかして私たちの愛を示せば……」

真姫「ん? 私たちの愛?」

絵里「……あ、そうそう。実は私は前々からシンデレラのことを狙っていたの」

真姫「そんな適当な……まあそれが手っ取り早い、か…………」

真姫「私もずっと、王女様のことをお慕いしておりました」

絵里「……」

真姫「……」

絵里「解けない!」

真姫「真実の愛じゃないって言うの……?」


618: 2014/06/29(日) 22:30:27.92 ID:xihG4lN/0
真姫「……絵里、もしかして実際の相手のことについて言わないといけないんじゃない?」

絵里「なるほど……じゃあ私から行くわ」

真姫「え、ちょっと待っ……」

絵里「シンデレラ、あなたはいつも優しくて素敵です」

絵里「そのせいで私はあなたに頼ってしまいます」

絵里「……そんなあなたの隣はとても居心地がよくて……ずっと一緒にいたい」

絵里「結婚してください!」

真姫「えっ」

海未「……真姫、返事を」

穂乃果「ほらほら、みんな手拍子してくれてるよっ」

真姫「……はぁ、わかったわよ」

619: 2014/06/29(日) 22:37:18.74 ID:xihG4lN/0
真姫「前と同じで1回しか言わないわよ」

絵里「そ、それってまさか……」

希「え? 真姫ちゃんマイク外してまうん?」

凛「それじゃあ聞こえないよー」

絵里「……ほんと、恥ずかしがり屋なのね」

          真姫「絵里に言われたくない……でも――――――――



          真姫「いつでもずっと、誰かのために頑張るあなたが大好き」




理事長「……おおっと、不慮の事故でマイクが外れてしまったみたいですね」

          真姫「あ、そうみたいね」

     真姫「……コホン」




真姫「王女様、あなたはずっと私の憧れです」

真姫「だからこそ、その思いは受け取れません」


620: 2014/06/29(日) 22:40:59.19 ID:xihG4lN/0
絵里「それは……どうしてかしら?」

真姫「あなたに憧れているうちは、きっと私はあなたに釣り合わない」

真姫「だから、待っていてください」

真姫「きっとあなたに追いついて見せるから――――――――

理事長「わー! 動けたー!」

絵里「えっ」


どうやら魔法は解けたようです

きっと2人の愛の力ですね!


穂乃果「愛の力?」

ことり「2人とも、何かしてたの?」

絵里「え、い、いやー。何でも……」

理事長「うーん……ここにはまだ美少女の匂いがしますよ……」

希「犬みたいやね」

凛「犬はそんなことしないよ?」

621: 2014/06/29(日) 22:44:21.62 ID:xihG4lN/0
理事長「ええい、まどろっこしいことは嫌いです!」

理事長「我こそは美少女だというみなさん! この舞台へ駆けあがってきてください!」

理事長「そしてともに踊ろうではありませんか!」

にこ「そんな雑な提案が通るわけ……うわあああああああ!?」

海未「み、みんな走って来る!?」

花陽「助けてぇぇ!」

穂乃果「やっぱりみんなノリがいいね。うん」

ことり「そうだねぇ」

絵里「ちょ、そんなに舞台に乗れないから!」

凛「おしくらまんじゅうみたいにゃー!」

希「舞台揺れてるー!」

真姫「ちょ、これじゃ劇でも何でもないじゃない!」

622: 2014/06/29(日) 22:46:46.80 ID:xihG4lN/0


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真姫「すべて理事長の手の上で転がされてたってわけね」

絵里「そうね……まさかあの会話も録られてたなんて」

真姫「最後はみんなでフラフラになるまでμ'sの曲を踊って大変だったし」

絵里「うんうん」

真姫「公開告白みたいなことやらされるし……」

絵里「うんうん」

真姫「なんで嬉しそうなの」

絵里「真姫が私を褒めてくれたからよ」

真姫「……そんなに褒めてないかしら」

623: 2014/06/29(日) 22:49:35.41 ID:xihG4lN/0
絵里「でもどうしてあの言葉を言ってくれたの? 1回しか言わないって言ってたのに」

真姫「それはあれよ。いいセリフが思いつかなくて」

絵里「本当に?」

真姫「あと、舞台は第2の現実って言うでしょ?」

絵里「むむむ……ごまかされてる感じ」

真姫「本心よ。シンデレラは嘘を吐かないもの」

絵里「怪しいわ」

真姫「ほら、向こうで希たちが呼んでるわよ」

絵里「むー」

624: 2014/06/29(日) 22:54:35.99 ID:xihG4lN/0
「ていうか絵里も絵里でしょ。何よ結婚って」

「だってー、どうやったら愛っぽいかわからなかったんだもん」

「そこは考えなさいよ」

「……真姫、今思ったんだけど」

「何よ」

「なんで顔合わせてくれないの?」

「……悪い?」

「わー! 不機嫌だわ!」

「……その逆よ」

「え? ごめん、聞き取れなかった」

「1回しか言わない」

「……じゃあもう1回舞台に立ったら教えてくれるかしら」

「さあね」

「次も最高の舞台にしましょう!」

「もう主役とアドリブはこりごりよ」




                  おわり

625: 2014/06/29(日) 23:03:46.69 ID:xihG4lN/0

もっと長引かせようかとも思いましたがここで終了
今週中に立てるであろうえりまきネタと被りそうだったので

乙レスありがとうございました

626: 2014/06/30(月) 00:45:03.21 ID:EOzTnZyro
おつかれ
面白かったよ

引用: 真姫「最高の舞台にしましょう」