127: 2015/06/08(月) 18:19:29.87 ID:S/wdXoVB0
豚神(俺は超高校級の御曹司、十神白夜…)

豚神(ではなく、超高校級の詐欺師だよ)

豚神(戸籍諸々の関係で十神白夜として希望ヶ峰学園に入学したは良かったんだけど今年、後輩として本人が入ってきたんだ)

豚神(できるだけ十神君と遭遇しないように配慮はしたけど…今日、ついに出会ってしまった)
〜〜〜〜〜
十神「…お前が俺だと偽っている詐欺師か」

豚神(な、なんで食堂に来てるんだよ!今日ここに来る予定なんてなかったはず…)

豚神「あ、ああ、そうだ」

十神「詐欺師風情がこの俺になるなど十神財閥に対する愚弄だ。お前には胡散臭い同士、葉隠なんかがお似合いじゃないのか?」
〜〜〜〜〜
豚神(本物にあって分かったけど、僕に高圧的なキャラは向いてないんだな…)

豚神「折角だし、明日から葉隠君に変装してみよう。あんなにキャラが濃いからね、大丈夫だとは思うんだけど…」

128: 2015/06/08(月) 18:22:02.10 ID:S/wdXoVB0
(翌日)
豚神(都合のいいことに、明後日まで葉隠君はオーパーツ探しの旅に出かけているらしい。しかも学園長はその間なら葉隠君として78期生の中に紛れてもいいと言ってくれたんだ。…まあ、才能の研究も兼ねているんだろうけどね。それはいいとして、葉隠君が帰ってくるまえに78期中の彼の地位を向上させてみようかな)
〜〜〜〜〜
朝日奈「あれっ、葉隠?」

豚隠(78期生の方の教室に向かう途中、出会ったのは朝日奈さん。いつも大神さんと一緒のイメージが強い彼女が一人だったから僕は不思議な気持ちになったよ)

豚隠「ん、朝日奈っち。どうした?」

朝日奈「帰ってくるのもっと後って言ってなかった?…というか、太った?」

豚隠「予定が急に変わったんだべ。見た目に関しては…未知のパワーを取り込んだから太って見えるんだべ!」

豚隠(こういうことにしておけば深くは突っ込まれない…はずなんだ)

朝日奈「へ、へぇ…」

豚隠(やっぱりね)

豚隠「なんなら朝日奈っち、占ってやろうか?多分的中率上がってるべ?…その分値段は割高になるけどな!」

朝日奈「いっ、いい!いらないから!」

豚隠「そんなに勢いよく否定することねーって…ま、いやならいいけどよ」

豚隠(もしすることになっても人生相談並のことしか言えないからね。…人は高い買い物には慎重になるものだよ)

朝日奈「…?」

豚隠「じゃーな」

朝日奈「え、あ、うん」

タタ…

朝日奈(葉隠ってあんなに諦めよかったっけ?)

129: 2015/06/08(月) 18:24:36.83 ID:S/wdXoVB0
豚隠(教室に入ると、意外なことに中にいたのは苗木君だけだったよ。石丸君とか、朝が早そうなんだけど…って、そうか。委員会か)

苗木「あ、葉隠ク…葉隠クン!?」

豚隠(苗木君は…洞察力が高いから長話するとばれるかな)

苗木「少し見ない間にずいぶんと太ましくなった…ね」

豚隠「【未知のパワー】を浴びたせいか太って見えるらしいんだべ」

『普段の葉隠の発言』

苗木「っ、それは違うよ!!」Break!!

豚隠「いきなりなんだべ!?」

苗木「葉隠クン…君はオカルトを信じていないんだよね?」

豚隠(昨日の今日だから情報なんて無いに等しいけど…聞かれているってことはそうなのかな)

豚隠「そ、そうだべ」

苗木「だから君は『未知の』なんて言葉は付けないんだ。突然言い方を変えるなんてどうしたのかな?」

豚隠(いくら準備期間が短かったとはいえ、二人目で感づかれるとは思わなかったよ)

豚隠「…騙してごめんね」

苗木「え、葉隠クン…?」

豚隠「僕は超高校級の詐欺師…だよ。君には77期生の十神白夜って言った方が分かりやすいかな」

苗木「え、ええっ!?先輩!?」

豚隠「葉隠君に変装したことに深い意味はないけどね。…あ、学園長に許可は貰ってるから才能強化の一環だと思ってくれていいよ」

苗木「…は、はぁ」

豚隠(混乱させてしまったみたいだね。…少し、反省)

130: 2015/06/08(月) 18:27:31.93 ID:S/wdXoVB0
ガラリ

豚隠(そうこうしている内に誰かが教室に入ってきた)

苗木「大和田クン、おはよう」

大和田「おう、苗木と…葉隠じゃねーか!もう帰ってきたのか?」

苗木「それが…」

豚隠(僕は苗木君がばらしそうになるのを手で制し、大和田君に声をかける)

豚隠「そうなんだべ、予定が早まってな」

苗木「…あ、うん!その話をしてたんだ」

大和田「そうか…それはいいけどよぉ、葉隠」

豚隠「なんだべ?」

大和田「この前二千円貸してやったろ?そろそろ返せよ」

苗木「お、大和田クン…」

豚隠(金銭沙汰はさすがに困るな)

豚隠「明後日なら出せるべ。今日明日はちょっと手持ちが心許ないんだべ」

大和田「…?お、おう」

豚隠(…追及される前に逃げておこう)
〜〜〜〜〜
大和田「断り文句が『いつか』じゃねえ?どういう風の吹き回しだ…?」

苗木「あ、あはは…」

苗木(…とりあえず誤魔化しておこう)

131: 2015/06/08(月) 18:29:36.83 ID:S/wdXoVB0
豚隠(あれから特に話しかけられることもなく、HRが終わった僕は暇を持て余していた。…普通に人と話している方が勉強になるだろうと個別授業が免除されたせいだ。特にすることもなかった僕は食堂に来ていた、ん、だけど…)

九頭龍「…葉隠、久しぶりだな?」

豚隠(九頭龍君って葉隠君の知り合いだったんだね)

豚隠「お、う?九頭龍っち?」

豚隠(関係性が分からない…)

九頭龍「最近、調子はどうなんだ?」

豚隠「いい方…だべ」

九頭龍「そうか」

豚隠(なんだろう、ただの日常会話のはずなのにすごく嫌な予感がする)

九頭龍「じゃあ、大丈夫だよな」パチッ

豚隠(九頭龍君が指でパチリと音をたてると、僕の腕が誰かに捕まれた。…って)

豚隠「え」

九頭龍「お前さ、俺の組に結構借りてたろ」

豚隠「えっ、や、あの」

九頭龍「利子がヤバイ額になってな、働いて返してもらわねーとこっちも大変なんだよ」

豚隠「いや、僕、ちが」

九頭龍「言い訳無用、頑張れよ」

豚隠「くず、ちょ」

豚隠(九頭龍君んんん!!!)
………
……

132: 2015/06/08(月) 18:31:56.50 ID:S/wdXoVB0
(数日後)
左右田「…そーいや最近、オレらの方の十神見ねーな」

澪田「んー、ホント…どうしちゃったんすかね?」

終里「食いモンで競える奴がいなくなっちまってつまんねーぞ」

西園「もしかして、別の人に変装したらその状態でトラブルに巻き込まれて音信不通に…とかだったりして!」

九頭龍「はっ、んなことあるわけねーだろ!」

田中「理由がどうであれ、世界の覇者の末裔に化け、人を欺く道化師の姿が我等が世界線から消失したということは俺様の眷族が既に導き出している」

暗黒破壊神四天王「チューッ!」

左右田「分かりずれーよ!普通に言え普通に!」

ソニア「暗黒破壊神四天王さんが学園内を探しても十神さんは見つからなかったのですか!?」

弐大「分かるのか…しかし、それが本当ならとんでもないことになっているわけじゃのう」

澪田(白夜ちゃん、どこへいっちゃったんすか…?)

133: 2015/06/08(月) 18:35:03.83 ID:S/wdXoVB0
…なんか落としどころが分からなくなってきたんで終了です
お題の意味を履き違えるわキャラを掴めてないわ投下が遅いわで色々すいませんでした
発火材になれば、いいですね…

134: 2015/06/08(月) 18:42:24.48 ID:5S+X4fYfO
乙、豚隠すごい字面だな

引用: 【ダンガンロンパ】苗木「みんなのミニssを投下するスレ!」【自由参加】