431: 2009/11/04(水) 03:07:33.10 ID:NysOSYbIO
「はぁ……」

暗い部屋で大きな溜め息を吐く。



「なんかつまんねぇなぁ」

誰に語り掛けるワケでも無く、呟いた。

明確な理由など無い。
ただなんとなく眠れない。

そんな日がもう一週間も続いている。

起きているからといって何かをする気にもなれない。
かといって何もしなければ退屈で仕方ない。

そこで彼は最早習慣と化しているネットサーフィンをしているのであった。
ローゼンメイデン メタルアートしおり 金糸雀
432: 2009/11/04(水) 03:11:45.09 ID:NysOSYbIO
つまらない日常。
変化のない生活。
煩わしい人間関係。

すべてが嫌でたまらなかった。

生きている理由なんて無い。
だが氏ぬ勇気も無い。

そうやって彼は惰性で毎日を過ごしている。

434: 2009/11/04(水) 03:23:52.67 ID:NysOSYbIO
「まだ眠らないのかしら?」

後ろから声がした。

「なんだ、寝てたんじゃないのか?」

「貴方が心配で寝ていられないのかしら……」

「そうか、心配させて悪かったな。もう寝るよ」

「本当かしら?」

「あぁ、本当だ」

「……カナが一緒にねてあげる」

「え?」

435: 2009/11/04(水) 03:28:09.89 ID:NysOSYbIO
「だから、貴方がきちんと眠れるように添い寝してあげるって言ってるのかしら!」

「はぁ?」

「良いから早くPCの電源を切って眠りましょう」

「……仕方ないなぁ」

そうぼやきながら微笑む。
彼女の優しさが、今の僕の宝物だ。

「夜は眠りの時間かしら。キチンと眠らなきゃダメかしら!」

終わり

438: 2009/11/04(水) 03:54:37.24 ID:nF5kWz0zO
えぇ子やなぁ~

439: 2009/11/04(水) 03:56:37.81 ID:NysOSYbIO
要するに夜は早く寝ろって事だ

>>お前ら

443: 2009/11/04(水) 05:07:13.04 ID:NysOSYbIO
―布団の中

金糸雀「ねぇみっちゃん、あったかい?」

みつ「うん、カナあったかいよ」


金糸雀「みっちゃん、頭を撫でて欲しいのかしら」

みつ「ふふふ、カナは本当によしよしされるのが好きね」なでなで

金糸雀「……ダメかしら?」

みつ「ダメじゃないわよ」なでなで

金糸雀「幸せ……」

444: 2009/11/04(水) 05:11:55.21 ID:NysOSYbIO
金糸雀「……というのがカナの理想の幸せかしら」

蒼星石「なるほどね」

金糸雀「蒼星石の理想の幸せってどんなのかしら?」

蒼星石「僕の幸せかぁ……、そうだね」

447: 2009/11/04(水) 05:18:53.11 ID:NysOSYbIO
―晴れた日、丘の上

翠星石「蒼星石、そろそろお昼にするですよ」

蒼星石「うん、そうしようか」

翠星石「今日はサンドイッチを作って来たですよ」

蒼星石「わぁ、おいしそうだね」

翠星石「翠星石が作ったんだから当然ですぅ!」

蒼星石「あはは、それもそうだね!それじゃ一つ貰うよ」

翠星石「一つと言わずにいっぱい食べると良いですよ」

蒼星石「いただきます」

翠星石「……おいしいですか?」

蒼星石「翠星石が作ったんだから当然おいしいよ」

翠星石「な、何を言ってやがるですか!」

蒼星石「あはは!そこまで照れなくても良いじゃないか!」

翠星石「うー…」

448: 2009/11/04(水) 05:23:52.22 ID:NysOSYbIO
蒼星石「……というのが僕の理想かな」

金糸雀「微笑ましい光景かしら」

蒼星石「ふふふ、そうかもね」

金糸雀「その理想は実現させないのかしら?」

蒼星石「うーん、自分から言うのが恥ずかしくてね……そういう君はどうなんだい?」

金糸雀「か……カナも自分から言うのはちょっと……」

蒼星石「やっぱり君もそうなんだね」

金糸雀「添い寝なんて恥ずかしくて出来ないわ」

蒼星石「ピクニックなんてなかなか誘えないよ」

金糸雀「幸せは近くて遠いのかしら」

蒼星石「そうだねぇ」

449: 2009/11/04(水) 05:25:27.01 ID:NysOSYbIO
おわり

引用: 金糸雀「さーて、今日も桜田家に潜入かしら!」