24: 2007/02/08(木) 16:45:02.26 ID:WRbosACA0

25: 2007/02/08(木) 16:49:17.07 ID:WRbosACA0
第二話

( ^ω^)「さぁ、かかってくるお!!」

ブーンは相手の出方を伺った。相手は意外な攻撃方法を取ってきた。

(;^ω^)「うおわっ!?」

なんと、そこらへんにある木を毟り取り、ブーンへ投げつけてきたのだ。

(;^ω^)「マズイお!」

その木はあまりに長いので、すぐに回避行動を取らなければ間に合わない。
悪魔城ドラキュラ Dominus Collection 奪われた刻印カバー Switch
27: 2007/02/08(木) 16:51:00.88 ID:WRbosACA0
(;^ω^)「おあっ!!」

数秒遅れて、凄まじい痛みが自分の足を襲う。

(;^ω^)「おぉぉぉ・・」

激痛が走る自分の脚を見つめる。まともに当たってしまったようで、出血も激しい。

(;^ω^)「ちくしょう・・」

激痛が走る。まだ立ち上がれるほどの体力は回復していない。
目をあげるとそこにはスケルトンがゆっくりとこちらに向かってきているのが見える。

28: 2007/02/08(木) 16:52:48.04 ID:WRbosACA0
(;^ω^)「ここで氏ぬのなんて無駄氏と同じ・・」

そう呟く間にもスケルトンはブーンとの距離を狭めていた。

(;^ω^)「やられるわけには・・」

だが足が言うことを聞いてくれない。ブーンの頭の中に氏の文字がよぎる。

(     ゚      ゚)「うがああああああ!!」

まるで先ほどの恨みを果たすかのように雄叫びをあげる。
そしてその太い棍棒を勢いよく、ブーンの頭目掛けて振り下ろしてきた。

30: 2007/02/08(木) 16:54:00.23 ID:WRbosACA0
(;^ω^)「おっ!!!!」

痛みを必氏に耐え、横に回転し、その攻撃をギリギリの所で回避する。

(;^ω^)「簡単にはやられないお・・」

ブーンは自分のポケットから、なにかを取り出そうとしている。
ようやく見つかったのか、ポケットから手を出した。その瞬間、スケルトンも攻撃に移ろうとしていた。

( ^ω^)「くらえお!!」

何かをスケルトンの足目掛けて投げつける。どうやらビンのようでパリンといい音を出して割れる。

(     ゚      ゚)「がああああ!!」

スケルトンは苦しみの雄叫びを上げた。
そのビンから出た液体は青白い火を出し、燃え盛る。

32: 2007/02/08(木) 16:55:53.12 ID:WRbosACA0
( ^ω^)「僕特製の聖水なんだお」

苦痛に顔を歪めながらも、なんとか立ち上がるブーン。正直戦うことは難しい状況だった。
だがやらなければ、ドラキュラを退治すら出来ずにここで氏ぬ。それはなんとしても避けたかった。世界の命運は自分しか変えられないのだから。

( ^ω^)「皆が望む平和をここで崩すわけにはいかないお・・!!」

体が早速悲鳴をあげているのは分かっていた。だがあえて無理をして巨大な敵を目の前にして、動きだす。

( ;^ω^)「はぁ・・はぁ・・」

足の怪我のせいで呼吸は荒かった。だが、負けるわけにはいかない。なんとかムチが届く範囲まで移動する。

(     ゚      ゚)「がああああああああ!!!」

またスケルトンは雄叫びを上げて、ブーンに向けて棍棒をもの凄い勢いで振り下ろす。

33: 2007/02/08(木) 16:57:39.24 ID:WRbosACA0
( ;^ω^)「ふっ!!」

その攻撃をなんとか横っ飛びで回避し、ムチに力を込め、こいつの足へ叩き込む。

( ;^ω^)「まだだお!まだ足りないお!!」

ブーンは倒れこんだまま、ムチに力を込め思い切りこいつの足に叩き込み続ける。
こいつに足のダメージが残っているのは目に見えた。だがしぶといもので、なかなか壊れてはくれない。

( ;^ω^)「ちくしょう!ちくしょう!!」

ブーンもこの怪物と同じように叫び声を上げながらムチを振り回す。

( ;^ω^)「壊れろお!!壊れろお!!」

(     ゚      ゚)「うがあああああああ!!!!」

36: 2007/02/08(木) 16:59:20.57 ID:WRbosACA0
その攻撃をもろともしていないように見えるスケルトン。ブーンの体はまた恐怖に支配される。
その瞬間、腕を振り下ろそうとしたスケルトンの体勢が崩れた。

(     ゚      ゚)「ああああああ!!」

足が折れていた。ブーンの攻撃はけして無駄ではなかったのだ。片方の足を無くしたスケルトンは地面をはいつくばりながら倒れているブーンの方へやってくる。

( ;^ω^)「チャンスは今しかないお。攻撃を集中的に叩き込むお!!」

勝機がようやく見えた。その瞬間、ブーンの足の痛みはかるくなった。精神的なところが変わるだけで、意外に全て変わる。
痛みをこらえながら立ち上がり、這いつくばりながらやってくるスケルトンに距離をとりながら追い討ちを食らわせる。

37: 2007/02/08(木) 17:01:43.31 ID:WRbosACA0
(  ^ω^)「食らえお!!」

何故か恨みをぶつけるようにそのムチを振り下ろし続ける。

(     ゚      ゚)「ああああああああ!!」

そのムチを受けるたびに、スケルトンは苦痛の叫びを上げる。

(  ^ω^)「お前等のせいで、僕の家族は・・!!」

家族を失って怒り、悲しみは決して忘れていない。確かに平和を守ることも一つの目的。
だが、家族の恨みを果たす事がもう一つの目的でもあったのだ。
攻撃を続けるうちに、上半身だけになるスケルトン。

( #^ω^)「足がなくなると見るも無残だお」

(     ゚      ゚)「ああああああああ!!」

スケルトンは抵抗のつもりなのか、地面を何回も叩いた。

40: 2007/02/08(木) 17:04:44.57 ID:WRbosACA0
( #^ω^)「無駄だお。そんn・・」

( ;^ω^)「うおわっ!!」

( ゚ ゚)「がああああ!!」

後ろに白骨の奴等が数匹立って、攻撃を仕掛けてきていた。思わずブーンは体勢を崩す。

( #^ω^)「貴様・・自分の力で、白骨の野郎を自分の意志で呼べるお?」

( #^ω^)「でも無駄だお」

そう言って、ムチを振り下ろすブーン。戦闘をいくつも重ねてきたので、ブーンの力に呼応してなのか、ムチもパワーアップしている。
一撃でそのザコたちを土へ返す。

42: 2007/02/08(木) 17:06:42.21 ID:WRbosACA0

( #^ω^)「おとなしく・・やられるお」

(     ゚      ゚)「うがあああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!」

また凄まじい雄叫びを上げる。その雄叫びは悔しさを表す雄叫びにも聞こえた。

( #^ω^)「氏ねお」

元々氏んでる奴に氏ねというのも変なのかもしれない。だがブーンはおかまいなしにムチをひたすら振り落としていく。
スケルトンにはもう成す術がなく、骨ごと砕け散っていった。

( #^ω^)「・・・・・・・」

前にはさっきと同じ風景が広がる。前には悪魔城、城壁が立っている。

43: 2007/02/08(木) 17:08:13.04 ID:WRbosACA0
(  ^ω^)「はぁ・・はぁ・・はぁ・・」

ブーンはあまりに疲れたのか、一度そこへ座り込んだ。

(  ^ω^)「よく・・倒せたお。ムチがパワーアップしていたおかげだお」

ブーンは気が付いていなかった。正確には昔の力を取り戻しつつあったのだ。
幾千の戦いを経て、一度は最強の武器となったムチ。だが時と共に能力は消え去っていた。
だがブーンというVIPPER家の血を引く者が使うことにより、昔の輝きを取り戻しつつあったのだ。

(  ^ω^)「のんびりしてられないお・・先に向かうお」

城壁の扉に足を向けようとした次の瞬間、

???「待って!!」

誰かに声をかけられたどうやら女のようだ。

44: 2007/02/08(木) 17:10:21.97 ID:WRbosACA0
川*゚∀゚)「あなた・・もしかして、VIPPER家の血を引く者なの?」

女は自分の存在を知っている。

(  ^ω^)「おっ・・あんた、何者だお?」

川*゚∀゚)「私はフェルニー一族の末裔。ツー=フェルニーよ」

(  ^ω^)「!!!!」

一度は聞いた事があった。かつてVIPPER家と協力し、戦った魔法使いの一族の事を。

(  ^ω^)「・・まさか、僕は、フェルニー一族は随分前に滅びたと聞いたお」

45: 2007/02/08(木) 17:12:22.44 ID:WRbosACA0
川*゚∀゚)「確かに表の世界ではそれが通ってるわね。私はフェルニー一族の末裔という事を隠されて育てられた・・」

川*゚∀゚)「でも、あるとき私の町は魔物達に襲われた・・そこで母さんが殺されて」

川*゚∀゚)「私はその衝動で一族に伝わる力「滅殺」の力が覚醒してね・・」

(  ^ω^)「・・・・・・」

川*゚∀゚)「私はその魔物達を皆頃しに・・そして、その力が覚醒したという事はドラキュラを封印する使命が」

川*゚∀゚)「ドラキュラ復活の知らせを聞いた私は、ここに来たって訳」

(  ^ω^)「・・・・・・」

川*゚∀゚)「でも敵が少ないと思ったんだ。そしたらあなたが戦っていた・・」

46: 2007/02/08(木) 17:13:56.47 ID:WRbosACA0
川*゚∀゚)「あなたはVIPPER家の血を引く者・・そうでしょ?」

(  ^ω^)「そうだお、ブーン=ホライゾンっていうお」

川*゚∀゚)「やっぱり・・」

二人は少し沈黙する。ブーンが口を開いた。

(  ^ω^)「確かに昔は僕等は協力していたみたいだお。でも危険な目にあうのは僕だけで充分なんだお」

川*゚∀゚)「え・・」

(  ^ω^)「君は、帰るお」

そう言ってツーに背を向けるブーン。

47: 2007/02/08(木) 17:14:14.53 ID:WRbosACA0
川*゚∀゚)「待ちなさい!!」

(  ^ω^)「・・・・・・・・・」

無言で城壁の方へ向かっていくブーン。振り向きもしなかった。

川*゚∀゚)(あんなこと言ってるけど・・今のあいつじゃ絶対にドラキュラには勝てないよ)

川*゚∀゚)(私は私でやってみるかな。そのうち嫌でも協力しなくちゃいけなくなるし・・)

ツーは静かに自分の行動を始めるツー。
城壁を抜けて、遂に門の場所まで来たブーン。だが、目の前にあった看板を見ると、

「悪魔城 別館」

49: 2007/02/08(木) 17:16:41.90 ID:WRbosACA0
(  ^ω^)「・・ここは別館だったのかお。でも手がかりは得られそうだお。いくお」

ブーンが門を開けようとした次の瞬間・・

???「アオーン!!!!!!」

けたたましい鳴き声と共に、怪物が姿をあらわした。

Δ・∩・Δ 「ガルルルルルル・・」

(  ^ω^)「こいつは・・ケルベロス!!」

別の名を「地獄の番犬」とも言う、獰猛で恐ろしい生き物だ。見た目は犬に近いが、全く違う。
まさしき悪魔である。

50: 2007/02/08(木) 17:17:00.39 ID:WRbosACA0
(;^ω^)「怪物の次は地獄の番犬かお・・ドラキュラの飼いそうな犬だお」

Δ・∩・Δ 「ガァッ!!」

ケルベロスは凄まじいスピードでブーンに体当たりを仕掛けてきた。

(;^ω^)「ちっ・・!!!」

持ち前の反射神経のおかげで何とか直撃は避けた。だが油断していた。

Δ・∩・Δ 「アオーン!!!」

なんと二匹もいたのだ。地獄の番犬がブーンを真っ直ぐと見つめている。

51: 2007/02/08(木) 17:18:58.95 ID:WRbosACA0
(;^ω^)「うがあっ!!」

二匹目の体当たりをくらい、城壁に吹っ飛ばされるブーン。

(;^ω^)「お・・・おお・・・・・」

凄まじい衝撃で体の骨が全部ぶっ飛んだかと思った。だが幸いに、怪我はしていない。
だがホッとしているのもつかの間、ケルベロスがまた突撃を開始している。

(;^ω^)「マズイ!!」

何とか転がって体当たりを回避するブーン。

52: 2007/02/08(木) 17:19:21.85 ID:WRbosACA0
(;^ω^)「ちくしょう・・これでも食らえお!!」

ブーンはクロスを取り出して、ケルベロスに投げつける。

Δ・∩・Δ 「キャイン!!!!!!」

聖なる武器は邪悪なケルベロスには効果が抜群だった。動きがひるむ。

(;^ω^)「食らえおっ!!」

とどめでブーンはムチを振り下ろした。ケルベロスは無念の叫び声を出しながら、消えていった。

(;^ω^)「なんてところだお・・館の中も油断は絶対できないお」

(;^ω^)「おそらく・・一般人がバンパイアに変わってしまっているお。ここからが正念場なんだお」

ブーンは自分に渇を入れ、別館の門を押した。この先ブーンを待ち受けるものは・・

第二話 完

54: 2007/02/08(木) 17:24:02.35 ID:HbtNd90F0

引用: ( ^ω^)ブーンが悪魔城に乗り込むようです