56: 2007/02/08(木) 17:29:56.88 ID:HbtNd90F0

57: 2007/02/08(木) 17:41:55.64 ID:WRbosACA0
第三話

門をくぐるとあたりが妙に暗くなる。

(;^ω^)「・・・・・・・」

その不気味な様子に思わず逃走したくなるブーン。
いかにバンパイアハンターといえど、恐怖は当然のごとく、心の底にある。

(;^ω^)「なんだお・・この胸騒ぎ。僕の感が何かいるって言ってるお」

目には何も見えない。だが何かいる。自分の第六感がそう伝えている。

(;^ω^)「くそっ、なんだおこの胸騒ぎ・・」

嫌な胸騒ぎを押さえる事が出来ずに、先へ進んでいく。二つ目の門に差し掛かったとき、それは起こった。
悪魔城ドラキュラ Dominus Collection 奪われた刻印カバー Switch
58: 2007/02/08(木) 17:43:54.30 ID:WRbosACA0
???「アオーン!!!!!!!!!!」

さっきと同じ、けたたましい叫び声。だが声が聞こえるだけで、姿はわからない。

(;^ω^)「遠b

(;^ω^)「なっ・・火の球?」

自分の方へ真っ直ぐ飛んでくる火の玉。速度はあまり速くなかったため、難なくステップを踏み、避ける。

(;^ω^)「・・一体どこから」

そう言った瞬間にブーンはあることを思い出す。ケルベロスには火の玉を吐くタイプのものがいる事を。

59: 2007/02/08(木) 17:46:06.12 ID:WRbosACA0
(;^ω^)「こいつは・・まさか・・」

だが姿が見えない事には何も抵抗しようがない。

(;^ω^)「うわっ!!」

もう一発火の球がブーンの方へ向かってくる。今度は弾速が早かった為、軽く鎧に火が掠める。だが鎧なので服の様に燃えることは無い。

(;^ω^)「くそっ!姿がつかめないなんて、攻撃の仕様がないお!!」

少しイラだつブーン。ひたすら飛んでくる火の玉をよけ続ける。

60: 2007/02/08(木) 17:49:47.52 ID:WRbosACA0
(;^ω^)「くそっ、全面攻撃だお!!」

自分で作った聖水を思い切り地面に叩きつける。

???「キャイン!!」

確実に自分の近辺にいるようだ。だがまだ姿も見えない。

(;^ω^)「聖水が効くって事は・・その姿もどこかに現れるはずだお!!」

ブーンは聖水がばら撒かれた辺りの足元を凝視する。かすかだが、ケルベロスの足が発見できたような気がした。

(;^ω^)「見つけたお!!食らえお!!」

61: 2007/02/08(木) 17:51:49.26 ID:WRbosACA0
もう一つ聖水をぶちまけ、ケルベロスの足を止める。
そして力の限りムチを打ち込む。

???「キャインキャイン!!」

姿を見破られてしまったケルベロスはもう普通のケルベロスと何も変わりはなかった。
勢いついたブーンの前に成すすべなく倒れる。

(;^ω^)「姿を消すケルベロスなんて想定外だお・・」

63: 2007/02/08(木) 18:03:31.42 ID:WRbosACA0
何とかケルベロスを全部倒し、庭へ向かうブーン。庭には幽霊がいるのを感じたが、今は構っている暇も無かった。

( ^ω^)「時間がないお。早く手がかりを見つけるお」

ドアを開けるブーン。そこに待ち受けていた者は・・

( ^Д^)「おや、珍しいな・・生身の人間がこの館に来るなんてな」

そいつは口は裂け、顔色はすでに吸血鬼色に染まっていた。しゃべれはするものの、人間としての理性なんて残ってはいない。

( ^Д^)「お前・・美味そうな体してやがんな」

( ^ω^)「黙れお。僕はバンパイアハンターだお。お前に勝ち目はないお」

( ^Д^)「そうかいwじゃあ無理矢理血を吸わせてもらうとするぜ」

64: 2007/02/08(木) 18:05:25.00 ID:WRbosACA0
そう言った瞬間、吸血鬼とかした人間は姿を消す。

(;^ω^)「!!!!」

( ^Д^)(こいつ、大口叩いてた癖に、俺の動きを悟れないのか。楽勝だな)

( ^Д^)「氏ねっ!!」

ブーンの背後をついて、思い切り噛みつこうとする吸血鬼。音さえも立てずに。

( ^ω^)「そう簡単にやらせると思ってるのかお?」

すっと姿を消すブーン。吸血鬼は地面に着地する。ブーンはまるで焦る様子を見せなかった。

65: 2007/02/08(木) 18:11:16.00 ID:WRbosACA0
(;^Д^)「ちっ・・やるじゃねーか」

( ^ω^)「お前のような奴を倒すのが僕の役目なんだお。覚悟するといいお」

( ^Д^)「大口叩いてるのも今のうちだぜ」

また吸血鬼は柱へ上ろうと心みる。だが・・

(;^Д^)「うあああああああ!!!!」

ブーンのムチが既に、吸血鬼の背中を捕らえていた。

(;^Д^)「ちくしょう、ハナセッ!!」

必氏になってはがそうとするも、そのムチは見事に自分の体を捕らえていて離れそうもなかった。
ドンドン自分の悪しき力が吸い取られていくのが分かった。

66: 2007/02/08(木) 18:14:15.44 ID:WRbosACA0
( ^ω^)「さぁ!早くはがさないとお前は氏ぬお!」

(;^Д^)「ちくしょう!!うわあああああああ!!!」

苦痛に耐えながらも、そのムチを力ずくで外そうとするが、ガッチリと体を固定され離れない。

( ^ω^)「終わりだお」

(;^Д^)「ちくし

最後まで言い終わらないうちに、吸血鬼はコウモリへ姿を変えた。
そして何か落として、去っていった。

67: 2007/02/08(木) 18:15:41.00 ID:WRbosACA0
( ^ω^)「吸血鬼の相手にはなれてるから問題ないお。これは・・?」

金だった。こんな時に金が必要なのかと疑問に思いながらも、それをポケットへ押し込んだ。

( ^ω^)「おっ・・さぁ、先に進むお」

真正面にある扉を抜けて通路を真っ直ぐ行くと、バラのにおいが漂ってきた。
そちらへ向かうと、赤いバラがこれでもかというほどに栽培されていた。

( ^ω^)「この花畑は・・」

ブーンは疑問に思った。誰がなんのためにこの花畑を育てているのか。

???「あら、初めて見る顔ね・・」

68: 2007/02/08(木) 18:20:16.75 ID:WRbosACA0
( ^ω^)「!!」

透き通った女の声がする。だがここで出会う者は敵ばかり。ブーンは身構えた。

ξ゚⊿゚)ξ「そんなに身構えないで・・私はあなたを攻撃したりしないわよ」

美しい女性だった。金髪のカール髪が印象的だ。だが、ブーンの見る限りではバンパイアに間違いはない。

( ^ω^)「何故・・バンパイアハンターの僕に攻撃を加えないお?」

ξ゚⊿゚)ξ「・・争いごとは嫌いだから」

( ^ω^)「あんた・・まだ、バンパイアになってから日が浅いみたいだお」

69: 2007/02/08(木) 18:23:12.71 ID:WRbosACA0
ξ゚⊿゚)ξ「ええ、一週間前連れ去られて、ドラキュラに呪いをかけられらわ。おかげでこの有様・・」

まだ理性は残っている。ドラキュラの呪いは染み込んでいないようだ。

ξ゚⊿゚)ξ「あなたは・・何をしにここへ?」

( ^ω^)「愚問だお。ドラキュラを倒す為にここにやってきたお」

すると、彼女は含み笑いをする。

( ^ω^)「何がおかしいお?」

ξ゚⊿゚)ξ「あなたじゃ絶対に無理。あの方の力は人間じゃ太刀打ちできない・・」

70: 2007/02/08(木) 18:27:13.85 ID:WRbosACA0
( ^ω^)「僕はかつて、ドラキュラを封印したVIPPER家の一族だお。そう簡単にやられないお」

ξ゚⊿゚)ξ「・・そう」

女は何故か暗そうな表情をしていた。薄幸の美少女という言葉が良く似合う。

( ^ω^)「君はここで何を・・」

ξ゚⊿゚)ξ「見て分かるでしょ?白いバラを育ててるの。ドラキュラ様からの命令でね」

( ^ω^)「白い・・」

ブーンは気が付いた。バンパイアになった者の目には赤い物が白く見えると言うことを。
人間のままでいたら、とても綺麗な部類に入る女性なだけに、ブーンは少し残念になった

( ^ω^)「そうかお・・」

71: 2007/02/08(木) 18:29:05.59 ID:WRbosACA0
二人は少し沈黙した。そして女性が口を開く。

ξ゚⊿゚)ξ「あなた・・」

( ^ω^)「なんだお?」

ξ゚⊿゚)ξ「悪い事は言わないわ。氏ぬ前に帰りなさい」

( ^ω^)「なっ・・!!」

ξ゚⊿゚)ξ「私にはわかる。あなたはドラキュラを絶対倒せない」

(#^ω^)「何で戦ってもないのにそんな事分かるお!!」

(#^ω^)「僕には人類の未来がかかってるお!そう簡単に引き下がれないお!」

ξ゚⊿゚)ξ「・・・・・・・」

女性は黙り込む。

72: 2007/02/08(木) 18:29:43.15 ID:WRbosACA0
ξ゚⊿゚)ξ「そんなに言うなら・・とりあえず書庫に向かいなさい」

ξ゚⊿゚)ξ「確か、カギがかかっていたけど・・あなたの少し前に来た男が持っていったわ」

( ^ω^)「・・ありがとうだお」

ξ゚⊿゚)ξ「私、本当は人間に戻りたい・・だからあなたに希望を託す」

( ^ω^)「任しておけお。必ず君も救ってみせるお」

そう言って、一度来た道を戻るブーン。

ξ゚⊿゚)ξ「待って!!」

( ^ω^)「お・・?」

ξ゚⊿゚)ξ「あなたの・・名前は?」

73: 2007/02/08(木) 18:30:09.85 ID:WRbosACA0
( ^ω^)「ブーン=ホライゾンだお。君は?」

ξ゚⊿゚)ξ「・・ツン。ツン=レイラよ」

( ^ω^)「いい名前だお。それじゃあもう僕はいくお。わざわざありがとうだお」

ブーンは通路を歩いていった。その後ろ姿を見つめるツン。

ξ゚⊿゚)ξ「・・・・・・・・・」

何故か言葉は出てこなかった。

( ^ω^)「そういえば・・男って言ってたけど、特徴を聞くのを忘れたお」

悪魔城別館は沢山の部屋があった。そこから片っ端から探すのは手間だが仕方ない。
とりあえず手当たり次第さがしてみる事にした。その男とは何者なのだろうか。

第三話 完


( ^ω^)ブーンが悪魔城に乗り込むようです【第四話】

75: 2007/02/08(木) 18:43:44.27 ID:tefv+SSlO
ここからwktk

引用: ( ^ω^)ブーンが悪魔城に乗り込むようです