25: 2007/02/12(月) 19:33:03.23 ID:PWmGOpgj0

27: 2007/02/12(月) 19:46:53.10 ID:PWmGOpgj0
第十一話

( ^ω^)「・・一体何しにここへきたんだお」

( ・∀・)「何・・と言うのか?わかるはずだろう」

( ・∀・)「お前を頃しにさ。ブーン=ホライゾン」

( ^ω^)「!!」

ブーンの体が一瞬震える。

( ・∀・)「まぁ・・そっちの魔法使いはクーがやるはずだからな。まずはお前だ」

( ^ω^)「お前じゃ僕は倒せないお」

強気な言動を見せる。だがそれとは裏腹に、腕はがくがく震えている。
それを簡単に見破る氏神。
悪魔城ドラキュラ Dominus Collection 奪われた刻印カバー Switch
28: 2007/02/12(月) 19:51:21.15 ID:PWmGOpgj0
( ・∀・)「フフッ、貴様、体中が震えているじゃないか」

( ・∀・)「それで私を倒すだと?笑わせてくれる」

( ^ω^)「う、うるさいお!!」

( ・∀・)「安心しろ。お前などに私直々手を下すわけが無い。ツン」

名前を呼ばれるとゆっくりと前に出てくるツン。

ξ゚⊿゚)ξ「・・・・・・・・・・」

その眼光は、一度会った時より、数倍冷たく見えた。まるで殺人犯のような・・

29: 2007/02/12(月) 19:55:27.77 ID:PWmGOpgj0
(;^ω^)「・・・・・・・・ッ!」

ツンの眼光の鋭さに押され、思わず一歩下がるブーン。
それと同時に、ツンは本気で自分を頃しにくると理解した。

(;^ω^)「よせお・・僕は君とは戦いたくないお」

ξ゚⊿゚)ξ「・・・・・・・・」

依然として、ツンはまるで木の様に黙ったままだ。

ξ゚⊿゚)ξ「だから・・あの時お帰りなさいと言ったのに。確かに私はあなたに少しの希望をみていた・・」

ξ゚⊿゚)ξ「私はバンパイア。あなたがこの城に来たら、必ず戦うことになっていたのは分かっていた」

(;^ω^)「・・・・・・・・」

30: 2007/02/12(月) 20:01:55.50 ID:PWmGOpgj0
押し黙るブーン。

ξ゚⊿゚)ξ(本当はあなたとは戦いたくない・・でも、これがバンパイアになった者の宿命・・逆らえば殺されるわ)

ξ゚⊿゚)ξ(ごめんね・・)

( ・∀・)「戯言が過ぎるぞ。ツン」

ξ゚⊿゚)ξ「・・すいません」

( ・∀・)「さて・・バンパイアの呪いがどこまで染み付いているのか・・実験だ」

( ・∀・)「その男を殺せ。手加減でもしようものなら、私がお前を頃す」

ξ゚⊿゚)ξ「・・わかりました」

32: 2007/02/12(月) 20:08:12.90 ID:PWmGOpgj0
そう言うと同時に、ツンは戦闘態勢を取り始めた。今までの吸血鬼とは一味も二味も違う。ブーンは直感的にそう解釈した。

(;^ω^)「ツン・・こうなれば仕方ないお」

ブーンも覚悟を決め、ムチを力強く握り締める。自分の好きだった女に似ている女と戦うのはさすがに気が引けるのだが。

(;^ω^)「ツー・・」

川*゚∀゚)「なに!?」

(;^ω^)「こいつらの狙いはあくまで僕だお。ここは僕一人で対処するお」

川*゚∀゚)「でも・・!!」

33: 2007/02/12(月) 20:09:05.69 ID:PWmGOpgj0
( ^ω^)「心配するなお」

ブーンはツーに向かって力強い表情を見せる。

( ^ω^)「僕は正真正銘のバンパイアハンターだお。必ず勝つお」

川*゚∀゚)「ブーン・・」

ブーンはそう言うと、いつもの様な快活な笑顔をツーに送るのだった。

( ・∀・)「フフフ・・フハハハハハハッ!女の前だけでは強気か。おかしな者だな。人間とは」

( ^ω^)「黙れお!VIPPER家の血を継ぐ者の力、お前に見せてやるお!」

34: 2007/02/12(月) 20:09:43.04 ID:PWmGOpgj0
先程とは全く違う、ハンターらしい鋭い表情を見せ、ツンと睨み合うブーン。

川*゚∀゚)「・・・・っ」

( ^ω^)「早くいくお!!急ぐんだお!」

川*゚∀゚)「・・・うん」

ツーが扉を開け、走っていく。

( ・∀・)「それではツン、上手くやるんだぞ」

ξ゚⊿゚)ξ「把握しました」

ツンがそう言うと、氏神は一瞬で姿を消すのだった。
広い部屋に二人、吸血鬼とハンターだけが向き合っている。他に邪魔する者はいない。

35: 2007/02/12(月) 20:11:40.24 ID:PWmGOpgj0
ξ゚⊿゚)ξ「・・・残念ね」

それだけ言い残し、ツンは影に混じる。
その速さは今までの吸血鬼とは比べ物にならない。大人と子どもの差がある。
ブーンは動揺する。

(;^ω^)「グッ・・さっきから分かってはいた・・だけど、本当にこれが吸血鬼になって日の浅い者の動きなのかお!?」

さっき自分の見ていた方向にいるのかと思うと、すぐに場所が変わる。
全く気配を察知させない動きに、ブーンは翻弄され続ける。

(;^ω^)「クッ・・」

その時、ツンの動きが一瞬止まる。この時ばかりはブーンも分かった。攻撃を仕掛けてくる、と。

36: 2007/02/12(月) 20:12:12.33 ID:PWmGOpgj0
ξ゚⊿゚)ξ「やあぁぁぁぁぁぁ!!!!」

ツンが気合充分に、ブーンの背後を狙い、風に混じるようにツメを伸ばした。
ブーンはツンのツメが勢いよく伸び始めた丁度その時に、ようやく気が付いた。

(;^ω^)「なっ・・!後ろ・・!?」

ツンの気配を完全に捉えきれてなかったブーンは回避運動が遅れる。
ブーンの赤い液体が、辺りへ飛び散った。

(;^ω^)「おああああっ!!」

背中にまるで走るように激痛が走り、悲鳴に似た叫び声をあげる。
だが、ツンは何も抵抗無く、二回目の攻撃を放ってきた。

37: 2007/02/12(月) 20:13:18.61 ID:PWmGOpgj0
(;^ω^)「ぐあ・・そう二回も易々とやらせないお!」

くるりと体を返して、寸でのところでツンの鋭いツメを交わすブーン。
おそらく二発目が当たっていれば致命傷になっていた。

ξ゚⊿゚)ξ「へぇ・・さすがはバンパイアハンターね」

(;^ω^)「あ・・当たり前だお」

その息は驚くほど荒かった。怪我のせいも手伝ってなのだろう。

ξ゚⊿゚)ξ「いつまでその強気な姿勢を続けてられるかしらね」

言い終わると同時にまるで消えたかのように見える速度で真っ直ぐブーンへと向かっていくツン。
だがブーンも黙って見ている訳じゃない。

38: 2007/02/12(月) 20:14:08.33 ID:PWmGOpgj0
(;^ω^)(姿を追っても捕らえられないのは分かるお・・ならば・・!)

何故か目を閉じるブーン。

ξ゚⊿゚)ξ(あいつ・・あれじゃあ頃してくださいって言ってるようなもんじゃない)

そう思うも、突撃のスピードは緩めないツン。
もうすぐそこにブーンの姿を捉えている。

(;^ω^)「・・・・・・・・!!」

ξ゚⊿゚)ξ「えっ・・!?」

ツンの視界からブーンがふっと消える。本当に一瞬で光のようだった。
ブーンの姿を見失ったツンは、きょろきょろと辺りを見回すことしか出来ない。

39: 2007/02/12(月) 20:17:15.09 ID:PWmGOpgj0
ξ゚⊿゚)ξ「一体どこに・・!!」

(;^ω^)「こっちだお!」

その返事と共に、ムチを蛇のように、そして真っ直ぐにツンに振り下ろす。

ξ゚⊿゚)ξ「きゃっ!!」

熱い。自分の腕が燃えるように熱い。そしてすぐに熱さは猛烈な痛みに変わりツンを襲う。

ξ;゚⊿゚)ξ「きゃあああああああ!!!!」

呼吸が出来ない。苦しい。熱い。痛い。
今まで感じたことのない状態をツンのことを襲っている。

40: 2007/02/12(月) 20:18:31.14 ID:PWmGOpgj0
(;^ω^)「・・これがバンパイアハンターのムチの威力だお」

ξ;゚⊿゚)ξ「いやぁぁぁぁ!!痛いっ!痛いよぉ!!」

(;^ω^)「・・・・・・・」

目の前にいるのはバンパイアでもあり、昔、自分が恋した女に似ている女。
それが自分の前で悶え苦しんでいる。それも自分が攻撃したムチのせいで。

(;^ω^)「・・・・・・・・・くっ」

(;^ω^)(今が攻撃するチャンスなのに・・なんで手がでないお・・)

ブーンの心は知らない内に葛藤を始めているようだった。
この悲しい戦いに終止符を打つのはどちらなのだろうか。その時、ツーは・・

42: 2007/02/12(月) 20:20:09.09 ID:PWmGOpgj0
川*゚∀゚)「・・これって」

一つ奥のドアを開けて、目の前に広がっているその光景。
なんと巨大な牛がもの凄い勢いで暴れている姿だったのだ。

牛「ガぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

(;´・ω・`)「つ、ツー君!!」

かろうじてショボンは生存していた。おそらく、目の前の大きな水晶の封印を解いたのはショボンだと分かるツー。

川*゚∀゚)「ショボンさん!!一体この状況は・・!?」

43: 2007/02/12(月) 20:20:52.50 ID:PWmGOpgj0
(;´・ω・`)「あの目の前のクリスタルに触って・・光に包まれたと思った瞬間、あの牛が起きて暴れだしたんだ!」

川*゚∀゚)「え!!」

驚くと同時に、あの牛に強力な魔力が宿っていることに気が付くツー。
これは一般人で倒せる敵じゃないと一発で判断した。

川*゚∀゚)「ショボンさん!こいつは私に任せて逃げてください!普通の人の手におえる相手じゃありません!!」

叫び声でショボンに訴えかけるツー。

(;´・ω・`)「し・・しかし!!」

川*゚∀゚)「いいからっ!私はこれでも魔法が使えます!安心してください!」

凄まじい剣幕でまくし立てるツー。その様子を見たからなのか、

(;´・ω・`)「・・・わかった。氏ぬなよ!」

それだけ言い残し、近くのドアを開けて、逃げていくショボン。

44: 2007/02/12(月) 20:22:05.64 ID:PWmGOpgj0
(;´・ω・`)(あの子が大変な時に僕は力にさえなってやれない・・クソッ!!)

ショボンの心の中は申し訳なさでいっぱいだった。

牛「ウガぁぁぁぁァァァァァ!!!!」

さっきよりも更に大きな、大地を揺らす叫び声を上げる牛の姿をした魔物。

川*゚∀゚)「こんなでかい奴・・厄介な相手ね」

ツーは手に滅殺の力を溜める。それと同時に牛も、ツーの方向へ向き、何かをする準備を始める。

川*゚∀゚)「・・・?」

頭に?マークを浮かべたその瞬間だった。牛の口からは青白い波動のような物が出てくる。
それからすぐにそれは光線へと姿を変えた。

45: 2007/02/12(月) 20:22:58.67 ID:PWmGOpgj0
川;゚∀゚)「なっ!」

明確に言えば、その光線はおそらく対象に当たれば岩など軽く砕く程の光線。
ツーは素早く横へ飛び込み、ギリギリのところでその光線を回避した。

川;゚∀゚)「やってくれるじゃない・・!はあっ!!」

まるでお返しと言わんばかりに、手に込めていた滅殺の力を解放する。

川;゚∀゚)「これでっ・・!!」

解放したそのエネボールを思い切り牛へ投げつける。
その球筋は普通の人間では分からない程速い。ツーの魔法もこの冒険で、成長してきている。
エネボールは真っ直ぐと牛に向かい・・着弾する。

46: 2007/02/12(月) 20:24:00.43 ID:PWmGOpgj0
牛「ァァァァァァァ!!!!!!」

牛の下半身を包む肉が吹っ飛ぶ。エネボールがどれだけの威力を誇っているのかが良く分かる。

牛「グオワァァァァァァァァ!!!!!」

だが,下半身の肉をふっとばしてもなお、突撃を止めない牛。
むしろ、その勢いはドンドンと増して来ているように見えた。

川;゚∀゚)「やっぱりタフな奴ね・・」

もう一発打ち込んでやろうと、もう一度滅殺の力を自分の手に集める。
ちょうど打てるくらいの大きさになった、まさにその時だった。

47: 2007/02/12(月) 20:25:16.88 ID:PWmGOpgj0
牛「ガァァ!!!!」

起用に後ろ足を使い、立ち上がる牛。

川;゚∀゚)「一体何を・・!?」

そう思った瞬間、自分の立っていた辺り一面が爆撃に包まれた。

川;゚∀゚)「きゃあああああ!!!」

牛は口からボムを発射したのだ。その威力はミサイルにも劣らない程の力だ。
ツーは成すすべなく、まるで紙のように、入り口付近に吹っ飛ばされた。

48: 2007/02/12(月) 20:25:40.39 ID:PWmGOpgj0
川;゚∀゚)「な・・なんて威力なの」

幸い、体にどこも異常は無い。だが、牛はまた自分の方向へ突進を開始している。

川;゚∀゚)「うぅ・・タフすぎるわよ」

ツーはなんとか立ち上がり、回避の行動と追撃の行動を同時に取る。
滅殺の力を溜め直す。辺りに風が吹き始めていた。それはツーが凄まじい勢いで力を溜めていたからだ。

川;゚∀゚)「次の一撃で・・必ずこいつを仕留めるわよ!!」

ブーン、ツーもどちらも苦戦を強いられる形となった。二人は再び生きて再開できるのだろうか。

第十一話 完

49: 2007/02/12(月) 20:26:55.46 ID:PWmGOpgj0
ちょっとゲームやり直してたら、投下が宣言通り行きませんでした。すいません。
続きは早ければ明日、遅ければ明後日になると思います。

( ^ω^)ブーンが悪魔城に乗り込むようです【第十二話】

58: 2007/02/13(火) 00:06:48.15 ID:pPz74Ks+O
( ^ω^):ブーン=ホライゾン VIPPER家の血を継ぐ正真正銘のバンパイアハンター。20歳。
15歳の頃、自分がVIPPER家の血を継ぐ者だと告げられる。そのあと両親を魔物に殺され、以後訓練を続ける。
ドラキュラ復活の報を受け、悪魔城へ乗り込む。
優しい性格をしているので非情になりきれない部分も

川*゚∀゚):ツー=フェルニー
かつてVIPPER家と一緒に戦ったフェルニー族の生き残り。
目の前で義母を魔物に殺され、その時にフェルニー族が使える魔法「滅殺」の能力を使えるようになる。
以後、この能力はドラキュラが復活するまで封印しようと決心。
そしてドラキュラ復活の報を受け、単身悪魔城へ乗り込む決意を固める。17歳。
明るく、はきはきした口調が特徴的。

(´・ω・`):ショボン=クソミソン
自称最強のバンパイアハンター。
吸血鬼の研究家で本まで出す程の著名人。28歳
ドラキュラ復活の知らせを聞いて自分がドラキュラを倒すと張り切って悪魔城へ。
普通の人に比べ、かなりの強さを持つ。
そこまで争いを好まず、基本は優しく気の利く性格。
だがドラキュラ退治は運命だと思ってる為、戦う決意は固い。

59: 2007/02/13(火) 00:19:32.86 ID:pPz74Ks+O
ξ゚⊿゚)ξ:ツン=レイラ つい最近魔物に連れ去られ、吸血鬼の呪いをかけられてしまい、以後白いバラを育てている薄幸の美女
まだ呪いをかけられてから日が浅い為、理性が残っている。21歳
ブーンの幼なじみによく似ている。
ドラキュラ退治の希望をブーンに託すが・・

(^^ω):マルタスニム=ハセガワ
ある日突然連れ去られ、悪魔城へやってきた。10歳
隙をみて迷路庭園へ逃げ出す。
ある事が思い出せず、言動が不安定。
彼がある事を思い出した時、何かが・・

60: 2007/02/13(火) 00:28:55.66 ID:pPz74Ks+O
( ・∀・):氏神 ドラキュラの側近中の側近。
手には大きな鎌を持っていて、性格は残虐非道。
ドラキュラ復活の儀式を行った人物の一人。

川 ゚‐゚):クー=アクトリーセ
元は有名な女優だったが、永遠の美貌をてにいれる為に魔女に。
人間を吸血鬼にする呪いと氷系の魔法が得意。
ツーに少し興味があるらしい。
性格は冷たいという言葉がよく似合う。口調のせいかもしれないが。

???:ドラキュラ伯爵 昔、世界を暗黒に落とした張本人。
謎に包まれている。


こんな感じです。明日、PCでちゃんとしたものを作って張り直します。

引用: ( ^ω^)ブーンが悪魔城に乗り込むようです