1: 2009/03/07(土) 11:11:41.54 ID:H4j5gn6W0
紅「ジュン、紅茶をいれなさい」

翠「翠星石にも入れるです」

雛「雛も雛もー」

蒼「ごめんねジュンくん」

金「・・・」

金「(あーまた今日も空気空気)」

銀「・・・」

銀「(性格が邪魔をして仲間の輪に入れない)」

金&銀「はぁ・・・」

25: 2009/03/07(土) 11:47:19.80 ID:H4j5gn6W0

ジ「わかったよ、今パソコン終了させるから下行ってろ」

紅「待ってるわ」

ガチャ・・・バタン

ジ「俺はローゼンメイデンの奴隷じゃないっつーの・・・」

チャチャーン♪

ジ「ん?」

金「・・・」

銀「・・・」

ジ「・・・いたのか?」

26: 2009/03/07(土) 11:50:23.09 ID:H4j5gn6W0
金「およそ30分前からいたかしら」

ジ「不法侵入レベルじゃないか」

銀「おじゃましますってちゃんと言ったわよぉ」

ジ「そうなのか」

ジ「全く真紅達と話してる感じなかったぞ」

金「目も合わしてもらえなかったかしら」

ジ「いじめか?」

銀「まぁ私は別に真紅達と話なんかしなくてもいいけどねぇ」

ジ「じゃあなんでうちに来てるんだよ」

28: 2009/03/07(土) 11:53:49.61 ID:H4j5gn6W0
コンコン

雛『ジュンー、早く来ないと真紅が拳にエネルギーをチャージしちゃうのよ』

ジ「マジかよ。今度こそあいつのパンチ食らったら逝ってしまう」

ジ「そうだ、おまえらも来いよ」

金「え、いいの?」

銀「なら、あなたの紅茶の腕前を見せてもらうかしら」

ジ「(語尾が逆だぞ)」

雛『ジュンー早くー!負のオーラを感じ始めたのー!』

29: 2009/03/07(土) 11:58:27.74 ID:H4j5gn6W0

ジ「待たせたな」

翠「何きざったらしく登場してるですか」

紅「コウチャ・・・」

ジ「真紅が壊れ始めているな。早く入れるか」

金「あの、カナ達はどこへ座ればいいのかしら」

ジ「いすが空いてるだろ」

銀「いすがあと2つしかないわ」

ジ「なら座れるだろ」

金「ジュンはどこへ座るのかしら?」

ジ「・・・あー・・・」

30: 2009/03/07(土) 12:01:45.59 ID:H4j5gn6W0
ジ「いいよ、僕はいらないし」

翠「おめーが座らなきゃ誰が紅茶を入れるんですか!」

ジ「いすに座らなくてもできるだろ」

蒼「ここはジュンくんの家なんだから、ジュンくんが座るべきだよ」

ジ「でもなー・・・」

こぽこぽ・・・

ジ「あ、誰か僕の膝の上に座ればいいんじゃないか?」

真紅以外全員「!!」

31: 2009/03/07(土) 12:06:46.10 ID:H4j5gn6W0
翠「しゃ、しゃーねーです!ここは翠星石が犠牲になってやるですぅ」

蒼「ま、待ちなよ翠星石。ここは客である僕が座っt」

雛「雛が座るのー!」

紅「紅茶を早くもってこいよぉぉぉ!!!」

銀「相変わらず見にくい妹達ね・・・」

金「約一名は別の目的で燃えてるかしら」

ジ「ほらよ、持ってきたぞ」

カチャカチャ

32: 2009/03/07(土) 12:14:14.40 ID:H4j5gn6W0
蒼「ほ、ほらジュンくん、僕の席に座りなよ」

翠「あ、こら蒼星石!抜け駆けはひどいです!」

雛「ジュンー!雛が座るのー!」

ジ「おまえら暴れるな!紅茶がこぼれるだろ!」

紅「ズゾゾーッ!!!おかわりぃ!!」

ジ「紅茶はソバじゃねーんだから!」

がたん

金「(ジュンがいすに座った・・・今ならやれる)」

とことこ

ひょいっ ぽすっ

金「(全く騒がれずにジュンの膝の上に座れたかしら)」

ジ「誰だっていいよ!」

金「(でもジュン自信も全く気づいていないのは悲しいかしら)」

33: 2009/03/07(土) 12:19:01.78 ID:H4j5gn6W0
銀「(金糸雀はうまくジュンの膝に座れたみたいね)」

銀「(ま、私は別にジュンの膝の上なんか興味ないけどぉ・・・)」

ジ「あ、お湯がなくなった」

紅「!!早く沸かしてきなさい。まだ5杯しか飲んでないのだわ」

ジ「飲み過ぎだこの紅茶ジャンキー」

蒼「はぁ・・・はぁ・・・じゃんけんの末僕が買ったぞ!!」

翠「ひでぇです蒼星石!『僕ははさみ使うからチョキだすね』って言ってパー出すなんて!」

雛「だまされたのー!」

蒼「勝負は駆け引きなんだよ翠星石、雛苺!さぁジュンくん、ひひひひ膝を・・!」

がたっ すたすた

ジ「お湯沸かすかー・・・」

蒼「・・・」

35: 2009/03/07(土) 12:26:54.28 ID:H4j5gn6W0
金「ふぎゃっ」

べちゃ

金「うー、ジュンいくらカナに気づかないからって乗せたまま立ち上がったら危ないかしら」

銀「無様ね、金糸雀」

金「水銀燈!?」

銀「私だったら華麗に座ってみせるわ」

金「ジュンの膝に興味ないって言ってたくせに」

銀「あ、あれは言葉のあやよぉ・・・ん?」

銀「私そんなこと言った?」

金「カマかけたら本当にそんなこと思っていたなんて・・・」

銀「!!か、金糸雀ぁ!?」カアァ・・・

金「きゃー!!水銀燈が照れてるかしらぁ!顔真っ赤っk・・えぶしっ!」

べしっ!

銀「こ、この駄妹!黙りなさぁい!」

40: 2009/03/07(土) 13:06:31.93 ID:H4j5gn6W0
ごちそうさまでした。

しばらくしたら羽目板外す作業があるからそれまで書く。

ジ「沸騰するまでちょっと待ってろ」

紅「待てない!」

ジ「紅茶飴でも舐めてろよ」

ぎっ

金「ジュンがいすに座ったわ。今がチャンスかしら水銀燈」

銀「べ、別に私は座らなくても・・・」

金「やらないで後悔するよりやって後悔するほうがいいかしら」

銀「金糸雀・・・わかったわ、やるわ」

銀「(でも、後悔って何?)」

41: 2009/03/07(土) 13:12:06.82 ID:H4j5gn6W0
銀「・・・」

そろ~っ

金「どうせカナ達存在感無いんだから普通に言ったって大丈夫かしら」

銀「しっ!ジュンに気づかれるわ!」

金「カナが落ちたって気づかないジュンかしら。気を遣うだけ無駄かしら」


蒼「ジュンくんがいすに座った・・・頼むなら今だ!!」

だっ!

42: 2009/03/07(土) 13:18:20.80 ID:H4j5gn6W0
銀「・・・こちら水銀燈。ジュンの膝下に来たわ」

金「なら登るかしら」

銀「って金糸雀近い。なんで金糸雀も来てるのよ」

金「そもそもカナ達ジュンからそんなに離れていなかったかしら」

蒼「ジュンくんの膝まであと40cm・・・ん!?」

金「蒼星石?」

蒼「き、君たちいつの間にここに!?」

銀「悪いけど、ジュンの部屋にいたときからずっとよぉ」

43: 2009/03/07(土) 13:22:16.58 ID:H4j5gn6W0
蒼「そうか、あのとき感じたのは君たちのローザミスティカだったのか」

金「空気にもほどがあるかしら」

銀「それで蒼星石、あなたまさかジュンの膝をねらってるんじゃないでしょうね?」

蒼「もちろんだよ。僕は数々の氏闘(じゃんけん)をくぐり抜けてここに来たんだ」

金「でも残念かしら。これから水銀燈が座るかしら」

蒼「そうはさせない・・・ジュンくんの膝は僕の物だ!」

金「ジャイアンかよ」

44: 2009/03/07(土) 13:32:13.00 ID:H4j5gn6W0
蒼「水銀燈・・・ジュンくんの膝の上を賭けて僕と勝負だ!」

銀「ふふふ・・・いいわよ。後悔するといいわ!」

ガキィン!!

金「あわわ・・・二人が戦いだした・・・」

金「ほかのドール達は全く持って関心を示していないし・・・」

ピー!!

ジ「あ、お湯が沸いた」

がたっ

金「あっ!ジュンまた立ち上がっちゃった!ちょっと水銀燈!戦っている場合じゃないかしら!」

銀「うるさぁい!!」

げしっ

金「でこっ!!」

45: 2009/03/07(土) 13:42:04.39 ID:H4j5gn6W0
ジ「熱っ!」

翠「ジュン、早く紅茶を入れないと真紅が禁断症状を起こすですぅ!」

紅「ふふ・・・うふふふ・・・こ、紅茶・・・ふひっ」

ジ「これはまずい、早くしないと(棒読み)」

たったったっ

蒼「えい!たぁ!!」

カキン!!

銀「せいっ!」

ガキッ!

金「(さて、何となくいやな予感がするかしら・・・)」

46: 2009/03/07(土) 13:47:50.79 ID:H4j5gn6W0
ジ「おい、そんなにせかすなよ」

蒼「はぁ!!」

ブンッ!

銀「甘い!そんな太刀筋目をつぶってても避けられるわぁ!」

サッ

蒼「あっ!」

ガッ!!

ジ「!!!??」

金「あ、蒼星石のはさみがジュンのすねに・・・」

ジ「あwせdrftgyふじこlp;@!!!11」

ぽろっ

金「(沸騰したやかんが落ちた・・・)」

48: 2009/03/07(土) 13:54:27.89 ID:H4j5gn6W0
がんっ!!

蒼「・・・!!!」

蒼「おぎゃあああああ!!!」

ぐらっ バッシャァァァ!!!

銀「あっづぅぅぅっぅ!!!」

翠「何事ですか!?」

ジ「痛い痛いごめんなさいごめんなさい許して神様ほんとごめん」

蒼「ぼ、帽子がなかったらやけどしてた・・・」

銀「もう!いったい何が起きたのよ!!」

49: 2009/03/07(土) 14:04:32.93 ID:H4j5gn6W0
翠「ジュン、大丈夫ですか!?」

ジ「もうごめん許してマジで勘弁してよ俺が何悪いことしたんだよ」

蒼「あ、翠星石・・・」

翠「・・・状況を説明してほしいです」

蒼「かくかくしかじか」

翠「まるまるうまうま・・・って」

翠「くぉら!!何いつまで寝そべってるですか!」

げしっ

ジ「あぎゃあ!!」

翠「早く床を掃除するですぅ!」

銀「な、なんて妹なの・・・」

50: 2009/03/07(土) 14:08:32.77 ID:H4j5gn6W0
翠「ん?」

銀「げっ」

翠「水銀燈・・・勝手に家に入ってきてジュンの膝の上に座ろうなんざ百万年早いですぅ!」

銀「ちょ・・・勝手じゃないわよ!金糸雀と一緒にいたわよ!」

翠「金糸雀?どこにもいねーじゃねーですか」

銀「そ、そんな馬鹿な・・・!」

金「(・・・)」

銀「か、金糸雀でてきなさぁい!!」

翠「そうやって気をそらして逃げる気ですね!?」

銀「ち、違うわ!!」

銀「(あれ?本当に金糸雀どこにいったのかしら・・・?)」

51: 2009/03/07(土) 14:14:32.95 ID:H4j5gn6W0
金「(ふー、とっさに身の危険を感じたから隠れて正解だったかしら)」

金「(まさか、翠星石のスカートの中にカナが隠れてるなんて誰も気づかないかしら)」

金「(それにしても、妹のくせに派手なパンツはいてるかしら)」

金「(・・・パンツ?ドロワーズじゃないかしら・・・?)」

銀『か、金糸雀でてきなさぁい!!』

金「(無駄かしら。ここで出たらカナの命は危ないかしら)」

金「(しばらく安全に隠れているかしら・・・翠星石、黒の紐パンて・・・)」

53: 2009/03/07(土) 14:22:28.93 ID:H4j5gn6W0
金「(お?翠星石が足を上げた・・・)」

金「(!!)」

翠『翠星石きーっく!!』

金「(危なっ)」

銀『ちょ・・・何いきなり蹴ってきてるのよ!』

翠『うるせー!!ジュンの膝の上に座っていいのは翠星石だけです!』

翠『ほかの誰でもない・・・翠星石一人!!』

銀『そんなにジュンが好きなら床掃除なんかさせなきゃいいじゃなぁい!』

翠『汚したのはジュンだからジュンがする!当たり前ですぅ!』

金「(なんかおもしろいことになってきてるかしら)」

54: 2009/03/07(土) 14:29:08.44 ID:H4j5gn6W0
翠「そい!そい!!」

銀「くっ!なんて足癖の悪い妹なの!?」

翠「翠星石は意識の中を行ったり来たりしているから足腰がとても強いんですぅ!」

翠「羽ですいすい飛んでる水銀燈よりも頑丈なんです!!」

ばきっ!

銀「かっ・・・!」

翠「ほーれほーれ♪手も足も出ないですかぁ?あ、足だしてるのは翠星石でしたねぇ」

ばしっ! ばしっ!

銀「(あんな長いスカートを履いていながらこれだけのスピードを出せるなんて・・・!)」

銀「(ドロワーズをはいていない・・・そう、足技を繰り出すためにわざと布面積の少ない下着を履いているのね)」

57: 2009/03/07(土) 14:35:24.59 ID:H4j5gn6W0
翠「とぅりあっ!!」

ブォン!!

銀「!!」

ドゴォォン!!

銀「(ローリングソバット・・・!台所の壁が意図もたやすく破壊された!)」

翠「ちっ・・・外しちまったです・・・あとでジュンになおさせるです」

翠「・・・翠星石ももうちょっと本気だすですかねぇ」

ぱちっ ばちっ ファサァ

銀「スカートが・・・短くなった・・・」

翠「こうスカートが長くちゃ蹴りにくいですからねぇ・・・」

ダッ!

翠「せいっ!」

バシィ!!

銀「は、速い!!」

59: 2009/03/07(土) 14:44:05.15 ID:H4j5gn6W0
銀「これだけ速い足技を繰り出すなんて・・・ただ庭師をしているだけじゃ身につくはずがない!」

翠「当たり前ですぅ。普段から翠星石は重りのついた服を着ているですぅ」

銀「なっ・・・!」

翠「総重量120kg・・・いや、もうちょっと重かったですかねぇ?」

翠「もちろん、ジュンに抱っこされるときは外していたですよ?」

銀「くっ・・・意外なところで努力家なのね・・・」

翠「久しぶりに重りを外したら羽のように軽いですぅ・・・水銀燈なんてコロッとやれそうですぅ」

銀「言ってくれるわね・・・!」

61: 2009/03/07(土) 14:50:26.94 ID:H4j5gn6W0
金「(うぅー!!お、重いかしら!!)」

金「(翠星石なんて重いスカートはいているかしら!!)」

金「(今のうち逃げておいて・・・と)」

ずりずり

コツン

金「ん?」

ばさっ

蒼「・・・」

金「そ、蒼星石・・・」

蒼「どこへ行くんだい?」

金「ちょ、ちょっとトイレへ・・・」

62: 2009/03/07(土) 14:53:32.36 ID:H4j5gn6W0
蒼「へぇ、水銀燈と翠星石が戦ってる中で逃げるんだ」

ゆらっ・・・

金「!」

ざしゅっ!

金「あ・・・危なかった・・・」

蒼「君は存在感を消す能力を持ってるみたいだね」

金「何のことかしら」

蒼「とぼけなくたっていいよ。『わざと』でしょ?空気扱いになってたのは」

金「・・・」

蒼「じょじょに慣らしていって、慣れきったところで僕らを倒してアリスになろうとした・・・違いないかい?」

金「さすが金糸雀の次に賢い蒼星石かしら」

63: 2009/03/07(土) 14:58:22.39 ID:H4j5gn6W0
金「カナはみんなとは違って体力的に低いかしら」

金「武器はヴァイオリン。威力は高いけど広範囲になるから使い勝手が悪いかしら」

金「だからカナはこの『ステルス化』する技術を身につけたかしら」

金「大がかりな攻撃をせずとも、確実にダメージを与えるために」

蒼「・・・金糸雀、君はローゼンメイデンの中で一番凶悪だね」

金「お褒めいただき光栄かしら」

蒼「僕はその凶悪な芽を、断ち切らないといけないんでね!!」

ガキィン!!

金「甘いかしら」

64: 2009/03/07(土) 15:03:25.13 ID:H4j5gn6W0
蒼「!ヴァイオリンを盾に・・・!」

金「音を奏でるだけが楽器じゃないかしら」

金「それよりも、カナの野望をたやすく見破ってくれたことに感謝するかしら」

すっ

金「お礼に・・・『絶望』をプレゼントするかしら」

スーッ・・・

蒼「な!!き、消えた・・・!?」

蒼「あり得ない、さっきまで目の前にいたのに急に消えるなんて・・・!」

金『ここかしら』

蒼「!」

バキィッ!!

65: 2009/03/07(土) 15:08:13.77 ID:H4j5gn6W0
蒼「ぐあっ!!」

ドサッ!!

金『さっきまでの威勢はどうしたかしら?』

蒼「(くっ・・・駄目だ、見たままを感じちゃ駄目だ!)」

蒼「(ここは、集中して金糸雀の気配を探るんだ・・・)」

金『カナの気配を探るって気かしら?』

蒼「!」

金『無駄かしら。カナは元々存在を消すのが得意かしら』

蒼「(駄目だ、やっぱり何も感じられない!)」

すっ

蒼「!?く、首に何か・・・!」

金『ヴァイオリンの糸かしら。なかなか切れないかしら♪』

73: 2009/03/07(土) 15:27:25.38 ID:H4j5gn6W0
ただいま。

蒼「(や、やれれる・・・!)」

金「・・・」

ふっ

蒼「(糸がゆるんだ!?)」

バッ!

蒼「・・・どういうつもりだい?」

金「カナなとりあえずみんなと戦うつもりはないかしら」

蒼「なんだって・・・?」

金「みんなを倒すのはたやすいけど、今は今を楽しむだけかしら」

金「みんな戦う意志はなさそうだし、何よりアリスになる気はそんなにないかしら」

蒼「嘘だ!じゃあなんでステルス化なんて恐ろしい技を身に付けて・・・!」

金「みんなのためかしら」

蒼「・・・え?」

76: 2009/03/07(土) 15:32:30.62 ID:H4j5gn6W0
>>72あ・・・ホント申し訳ない・・・タイミング悪すぎた。

金「カナが下がればみんなジュンと仲良く遊べるかしら」

金「カナはお姉さんかしら。みんなが幸せになるならカナも努力するかしら」

蒼「・・・」

金「そりゃ、最初はアリスを目指していたかしら。でも」

蒼「でも?」

金「カナに仲間の大切さを教えてくれたのは、ジュンかしら」

蒼「・・・」

金「ジュンの家にいる真紅や翠星石、雛苺は幸せそうかしら」

金「ローゼンメイデンは戦う人形だと思っていたけど、こういう形もあるって気づかされたかしら」

金「まあ、早々に決着ついちゃうとカナもみっちゃんと離ればなれになっちゃうかしら」

蒼「金糸雀・・・」

79: 2009/03/07(土) 15:38:31.19 ID:H4j5gn6W0

金「だから、今は見逃してほしいかしら」

蒼「それは、脅しかい?」

金「まさか・・・でも」

金「来るべき時が来ればカナも考えるかしら」

ゾクッ!

蒼「(な、なんだ・・・金糸雀からかなり強大な殺気が!)」

ガタダタ

蒼「(僕がふるえている・・・これほどまでに恐怖を感じたのは薔薇水晶以来だ・・・)」

82: 2009/03/07(土) 15:44:12.68 ID:H4j5gn6W0
銀「はぁ・・・はぁ・・・」

翠「もうへばったですか?体力ねーですね、水銀燈」

銀「う、うるさい・・・」

翠「もう何で戦っているか忘れちゃったですけど、終わりにしますか」

銀「え?」

翠「シュッ!!」

ボグッ!!

銀「ごはっ・・・!」

翠「翠星石が本気になればキックは音速を超えるですぅ」

翠「家も周りもボロボロになるけど、水銀燈の首を落とすにはちょうどいいですぅ♪」

銀「(か、かなりまずいかも・・・)」

85: 2009/03/07(土) 15:48:13.32 ID:H4j5gn6W0

蒼「翠星石!」

翠「蒼星石、なんですか」

蒼「やめよう、これ以上暴れたら家が壊れちゃう」

翠「壊れたら真紅に直してもらえばいいですぅ」

翠「それより・・・まずは生意気なお姉さんを懲らしめるですぅ」

蒼「ま、待って!何もそこまでしなくても・・・」

翠「蒼星石・・・いつの間にそんな優しい子になったです?」

蒼「え?」

ドン!

蒼「きゃっ!」

翠「妹はそこで見てるです。水銀燈がやれれる様を」

86: 2009/03/07(土) 15:59:43.85 ID:H4j5gn6W0
蒼「だ、駄目だ翠星石ぃ!」

翠「TheEndですぅ!」

?「やめて!!」

翠「誰です!?」

?「こんな戦いは醜い・・・」

銀「あ、あんたは・・・」

蒼「そんな・・・なぜ・・・」

?「アリスゲームはもっと高貴な戦い・・・こんな血なまぐさい争いではない」

金「雪華綺晶・・・?」

87: 2009/03/07(土) 16:06:23.71 ID:H4j5gn6W0
雪「このようなことで血を流してもらっては困ります」

蒼「き、君はこの世界に出てこれないはず・・・」

雪「・・・」にやっ

金「!ひ、雛苺がいないかしら!!」

銀「なんですって・・・まさかあなた、雛苺を・・・」

雪「勘違いしないで。桃薔薇のお姉様は私に体を貸してくださいました」

翠「どういうことですか?」

雪「わからないのですか?みなさんが争いをしている間、桃薔薇のお姉様がどんな気持ちでいたか」

蒼「!!」

雪「桃薔薇のお姉様はみなさんの戦いを止めるために、私に力を求めました」

雪「『自分ではどうにもできないから、力を貸して』って」

蒼「う、嘘だ!」

88: 2009/03/07(土) 16:12:31.87 ID:H4j5gn6W0
雪「嘘ではありませんわ」

翠「油断させておいて翠星石達を倒すつもりですね!?」

雪「そんなことはしませんわ。黄薔薇のお姉様とは違って」

金「!」

銀「・・・?」

雪「この通り、桃薔薇のお姉様の『意志』はここにありますわ」

ポゥ・・・

蒼「あれは・・・ローザミスティカ!?」

翠「こ、このぉ!!」

雪「待って!今に危害を加えれば桃薔薇のお姉様が苦しみますわ」

翠「う!!」

90: 2009/03/07(土) 16:22:56.29 ID:H4j5gn6W0
雪「さぁ、みなさん武力という名の刀をさやに収めていただけませんか?」

翠「・・・ふん!」

すっ ぱちっ ぱちっ

翠「動いたらおなかが減ったですぅ!」

銀「(助かった・・・)」

蒼「ほっ・・・」

金「・・・雪華綺晶、なぜカナのことを・・・」

雪「あら、私はnのフィールドからみなさんをいつも見ていましたわ」

雪「黄薔薇のお姉様の考えていることもお見通しです」

金「(こいつ・・・間違いなくローゼンメイデンの中では一番実力を持っている)」

金「(カナ達を常に監視しているから、カナ達の攻略法ぐらい持ってるはず)」

金「(なのに、なぜこうも簡単に雛苺の体を借りてまで戦いを収めたのかしら・・・)」

金「(きっと、雛苺と何か絡んでるに違いないかしら・・・)」

91: 2009/03/07(土) 16:28:53.15 ID:H4j5gn6W0
雪「みなさんが静まってくれて助かりました」

雪「それでは用が済んだので、失礼します」

ふっ・・・

雛「・・・ん」

蒼「雛苺!」

雛「・・・あ、みんな戦いをやめてくれてよかったのー」

翠「無茶させるんじゃないですバカ苺!」

雛「ご、ごめんなさいなのー」

金「まぁ、雛のおかげでカナ達助かったかしら」

銀「それもそうねぇ・・・あれ、ところで真紅とジュンは?」

93: 2009/03/07(土) 16:35:18.98 ID:H4j5gn6W0
翠「そういえば・・・いつの間にか消えてるですぅ」

蒼「んー、雛苺、知らないかい?」

雛「真紅達ならみんなが戦いだした時に2階にあがったのー」

金「2階・・・?」

翠「ジュンの部屋ですかね?ちょっと行ってみるです」

すたすた・・・

雛「(・・・今のうちに)」

ごそごそ

94: 2009/03/07(土) 16:44:07.64 ID:H4j5gn6W0
蒼「部屋から物音が聞こえてくるよ」

銀「ふん、二人でなにこそこそしてるんだか・・・」

紅『んむっ・・・ジュン、あなたの唇は魔法の唇よ』

ジ『ちゅっ・・・真紅、かわいいよ。食べてしまいたい』

紅『もう、ジュンたら・・・しつけが執拗ね』

銀翠蒼「・・・」

ゴゴゴゴゴ・・・

金「え、ちょ、みんなどうしたのかしら?」

翠「ちょっとさっきの戦い、足りなかったかなぁと思っただけですぅ」

蒼「そうだね、僕もちょっと切り試ししたくてねぇ」

銀「さっきさんざんやれてたからストレス発散させてもらおうかしら」

金「み、みんなちょっと待つかしら!なんのために雛苺ががんばったか・・・!」

銀翠蒼「うるさい!空気!!」

金「!!」

ガーン!!

95: 2009/03/07(土) 16:50:25.39 ID:H4j5gn6W0
雛「んしょ、んしょ・・・」

どさっ

雛「ふぃー、これで全部なの」

雪『ありがとうございます。桃薔薇のお姉様』

雛「いいのいいの!『うにゅーあげるから助けて』ってお願いしたのは雛なの」

雪『そのうにゅーというのが前々から気になっていました』

雛「白くてうにゅーっt」

雪『それは知ってます。なので早くそれをこっちに・・・』

雛「ぶー、つれないの」

ぽいっ

雪『むしゃむしゃ・・・こ、これは・・・!!』

96: 2009/03/07(土) 16:57:07.80 ID:H4j5gn6W0
雪『・・・うにゅーっとしてる!』

ドタッ バタッ ゴンッ!!

翠『おい短小包茎ちび、翠星石達の前でどうどうといちゃつくんじゃねーです!』

ジ『勝手に入ってきたのはおまえらだろ!』

銀『うるさく言うのはこの口かしら?ん?』

ジ『いてててて引っ張るな!』

紅『やめなさいあなたたち!ジュンの唇が切れるわ!』

蒼『どうでもいいよ!真紅も真紅だよ!!全く・・・!!』

雛「・・・」

雪『・・・これは、ほおっておいていいのですか?」

雛「いつものことだからいいの」

─  完  ─

97: 2009/03/07(土) 17:08:55.34 ID:6Uj80Ex30

引用: 金糸雀「さて今日も空気扱いの仕事が始まるかしら・・・」