37: 2009/03/25(水) 22:46:39.97 ID:2A2/StWPO
金糸雀「カナって人気ないのかしら……?」

翠星石「何を今更…」

雛苺「カナは人気投票最下位なのー」

金糸雀「うっ…酷いかしら…」
ローゼンメイデン 愛蔵版 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
39: 2009/03/25(水) 22:50:30.56 ID:2A2/StWPO
真紅「そんな事を言ってはダメよ二人共」

金糸雀「し…真紅…」

真紅「本当の事でも言っていいことと悪い事があるのよ」

金糸雀「な゙…」

翠星石「なぁるほど、それもそうですね」

雛苺「うゆ…カナリアごめんなさいなの…」

44: 2009/03/25(水) 23:01:31.03 ID:2A2/StWPO
金糸雀「…」プルプル

真紅「か…金糸雀?」

金糸雀「み…皆してカナをバカにしてぇー!!」
雛苺「かなりあ…落ち着いてなの…」

金糸雀「見てなさい!カナが本気を出せば!!」

金糸雀「ドールズ人気一位くらい余裕って事を見せつけてやるかしら!!」

翠星石(それは無理ですぅ)

真紅(それは無理でしょうね)

雛苺(それは無理なの…)

47: 2009/03/25(水) 23:08:24.55 ID:2A2/StWPO
金糸雀「そうと決まればカナは早速特訓に行ってくるから精々怯えながらまってるがいいわ!」

金糸雀「それじゃあおじゃましたかしら!」

ガチャンバタン

真紅「さて、金糸雀は放っておいてくんくんを見ましょうか」

翠星石「そうするですぅ」

雛苺「今日はくんくんvsニャンちゅうSPなのー」

50: 2009/03/25(水) 23:12:24.55 ID:2A2/StWPO
―外

金糸雀「はぁ…」

金糸雀「威勢良く飛び出して来たはいいものの…どうすれば人気が出るかわからないかしら…」

金糸雀「うーん…」

蒼星石「やぁ」

51: 2009/03/25(水) 23:17:24.69 ID:2A2/StWPO

金糸雀「そ、蒼星石!?何でここにいるのかしら?」

蒼星石「いやぁー、童心に帰ってゴミ置き場に工口本が落ちていないか探していたのさ」

金糸雀「へ…変Oかしら…」

蒼星石「やめてよ、濡れちゃうじゃないか」

金糸雀「…」

蒼星石「ところでそういう君はどうしたんだい?浮かない顔をしているじゃないか」

金糸雀「じ…実は…」

53: 2009/03/25(水) 23:23:25.65 ID:2A2/StWPO
―――――…

蒼星石「なるほど…そういう事かい」

金糸雀「そうなのよ…」

蒼星石「とりあえず…ここじゃ人が来るかも知れないね。場所を移動しようか」

金糸雀「了解かしらー」

54: 2009/03/25(水) 23:29:48.92 ID:2A2/StWPO
―町外れの廃ホテル

蒼星石「とりあえずココなら安心だね」

金糸雀「そうね、こんな所なら誰もこないかしら」

蒼星石「うん、我ながらいい場所を見つけたよ」

金糸雀「流石蒼星石かしらー」

56: 2009/03/25(水) 23:34:39.31 ID:2A2/StWPO
蒼星石「照れるね、ありがとう」

金糸雀「どういたしましてかしらー」

蒼星石「…」


蒼星石「時間が惜しいから早速本題に入ろうか」

金糸雀「はいかしら」

蒼星石「『どうすれば人気が出るか?』…それはね」

金糸雀「…」ゴクリ



蒼星石「脱ぐんだよ」

57: 2009/03/25(水) 23:40:01.26 ID:2A2/StWPO
金糸雀「…え?」

蒼星石「だから脱ぐんだよ」

金糸雀「ななな…///」

蒼星石「いいかい金糸雀。男なんてそんなもんだ」

金糸雀(コレはヤバいかしら…ココにいたら…ヤられる!!)

蒼星石「特に女の子同士…百合っていうのは需要が結構高い」

ガチャガチャ

金糸雀「な、なんで!?なんで鍵が開かないのかしら!?」

蒼星石「金糸雀」

金糸雀「ひっ…」

蒼星石「やらないか」

金糸雀「み、みっちゃーん!助けてー!かしらー!」ガチャガチャ

61: 2009/03/25(水) 23:47:09.90 ID:2A2/StWPO
金糸雀「か、カナをハメたのかしら!?」

蒼星石「やだなぁ金糸雀。ハメるのは今からじゃないか」

金糸雀「巧いこと言えてないから得意気な顔はやめるかしら!」

蒼星石「いいから脱ぐんだ金糸雀。大丈夫、優しくするからさ…」


金糸雀「そんなの断固拒否かしら!」

蒼星石「なら…無理にでも裸になって貰おうか!レンピカ!」

金糸雀「に…庭師の鋏…」

64: 2009/03/25(水) 23:52:22.31 ID:2A2/StWPO
ジャキン!

蒼星石「無理矢理も悪くはないね…むしろ興奮してきたよ」

金糸雀「そっちがその気なら…ピチカート!」

ピカッ!

蒼星石「くっ…目眩ましか…」




蒼星石「…窓から逃げられちゃったか」

67: 2009/03/25(水) 23:56:55.42 ID:2A2/StWPO
―外

金糸雀「ふぅ…危なかったかしら…」

金糸雀「…カナは脱ぐのはごめんかしら」

金糸雀「胸…小さいし…水銀燈みたいにスタイル良くないし…」

73: 2009/03/26(木) 00:05:33.28 ID:6MRgw3o+O
金糸雀「もしカナが…もっと胸が大きくて…背も高くて…」

金糸雀「性格だって…もっと良ければ…」

金糸雀「人気者に…なれたのかしら…」

金糸雀「カナだって…」

金糸雀「うっ…うっ…ぐすっ…」

78: 2009/03/26(木) 00:18:07.49 ID:6MRgw3o+O
水銀燈「あははは!」

金糸雀「水銀燈…」

水銀燈「ぶっさいくな泣き顔ねぇ。上から見てたけど思わず笑っちゃったわぁ」

金糸雀「うっ…うう…」

水銀燈「あ…あら?」

金糸雀「う…うわぁぁぁぁあん!!」

水銀燈「ちょっ、何で余計に泣くのよ!!そこは睨み返して攻撃したり言い返したりしなさいよぉ!」

金糸雀「ぶわぁぁぁあん!!」

水銀燈「ごめんなさい!謝るから!謝るから泣き止んでぇ!!」

80: 2009/03/26(木) 00:26:33.93 ID:6MRgw3o+O
―――――…

金糸雀「ひっく…ひっく…」

水銀燈「よしよし、落ち着いてきたわね…」ナデナデ

金糸雀「ぐすん…すん…」

水銀燈「よし、改めて行くわよ…」



水銀燈「何泣いてるのよ、お馬鹿さぁん。相変わらず子供ねぇ」

金糸雀「うっ…うっ…」

水銀燈「そんなんだからあなたは真紅より不人気なのよぉ」

金糸雀「うっ…うっ…うわぁぁぁぁあん!!」

水銀燈「ごめんなさい!泣かないで!泣かないでったらぁ!」

83: 2009/03/26(木) 00:33:05.75 ID:6MRgw3o+O
―――――…

水銀燈「やっと…落ち着いて来たわね…」

金糸雀「…」

水銀燈「…」

水銀燈「…調子狂うわね…」

金糸雀「…」

水銀燈「…何があったのよ…」

85: 2009/03/26(木) 00:40:51.37 ID:6MRgw3o+O
水銀燈「なるほど…つまりは人気者になりたいのね?」

金糸雀「そう…かしら…」

水銀燈(めちゃくちゃヘコんでるじゃないの…やりづらいわね…)

金糸雀「…どうすればカナは人気者になれるのかしら?」

水銀燈「そ、そんなの知らないわよぉ…」

金糸雀「そう…」

水銀燈(そういえば何で最凶のドールである私がこんな事をしているのかしら…)

86: 2009/03/26(木) 00:43:40.53 ID:6MRgw3o+O
金糸雀「もう…ウチに帰るかしら…」

水銀燈「そ、そう…気をつけて帰るのよ」

金糸雀「わかったかしら…」

水銀燈「…」(し…心配だわ…)

88: 2009/03/26(木) 00:49:03.64 ID:6MRgw3o+O
水銀燈(無抵抗の相手からローザミスティカを奪うのはつまらないわねぇ…)

水銀燈(そんなの張り合いが無いわ…)

水銀燈(早く元気になって貰わないと…)

水銀燈(とりあえず遠くから家に帰るまで見ておきましょう)

89: 2009/03/26(木) 00:53:31.85 ID:6MRgw3o+O
金糸雀「はぁ…」

金糸雀(…所詮カナはその他大勢の一人…)

金糸雀(いくら頑張っても主役にはなれない…)

金糸雀(カナなんて…)

92: 2009/03/26(木) 00:57:21.14 ID:6MRgw3o+O
金糸雀「…」フラフラ

グラッ

金糸雀「…あれっ…?」
パタン

金糸雀「力が…入らない…」

金糸雀(泣くのにエネルギーを使いすぎたのかしら…ネジが…)

金糸雀(…まぁいいかしら…カナなんてジャンクになっても…別に…)

金糸雀「…」

94: 2009/03/26(木) 01:01:57.68 ID:6MRgw3o+O
水銀燈「!!」

水銀燈「ちょっとぉ!金糸雀!!起きなさい!!」ユサユサ

金糸雀「…」

水銀燈「こんな道の真ん中で止まるんじゃ無いわよぉ!!」ユサユサ

金糸雀「…」

水銀燈「困ったわね…抱えてこの子の家まで飛ぶなんて出来ないし…」

金糸雀「…」

水銀燈「とりあえず車にひかれないように道の端まで運ばないと…」

金糸雀「…」

水銀燈「よいしょっ…よいしょっ…」

95: 2009/03/26(木) 01:04:42.26 ID:6MRgw3o+O
水銀燈「本当に困ったわね…近くにnのフィールドの入り口も無いし…」

水銀燈「誰か…呼んでこないと…」

水銀燈「…」

水銀燈「よく考えたら私、めぐ以外の人間の知り合いはいないんだったわ…」

水銀燈「…どうしようかしら…」

97: 2009/03/26(木) 01:08:10.38 ID:6MRgw3o+O
水銀燈(とりあえず適当に一人で歩いている人間を探して脅迫して運ばせるしか無いわ…)

水銀燈「ピチカート、そこで金糸雀を見ときなさい。何かあれば私に言いに来なさいよ」

ピカピカ

水銀燈「それじゃあ任せたわよ」

99: 2009/03/26(木) 01:10:29.78 ID:6MRgw3o+O
水銀燈(…こういう時に限ってなかなか人間がいないわね…)

水銀燈(早くしないと…金糸雀が変なのに拾われたら大変よ…)

水銀燈(早く見つけないと…)

水銀燈「!…あれは確か…」

101: 2009/03/26(木) 01:14:18.62 ID:6MRgw3o+O
水銀燈「えいっ」

JUM「うわっ、水銀燈!?」

水銀燈「あはははは、真紅に似て鈍くさいわねぇ!」

JUM「なんだと…!てーかメガネを返せ!」

水銀燈「イヤよ。返して欲しければ捕まえて見なさいよぉ」

JUM「このっ…」

水銀燈「鬼さんこちら、手の鳴る方へ~♪」

103: 2009/03/26(木) 01:18:46.74 ID:6MRgw3o+O
水銀燈「こっちよ、こっちぃ」

JUM「待てっ…このっ…」


水銀燈(後はこの曲がり角を曲がらせれば…)

スイッ

JUM「はぁ…はぁ…あれ?」

JUM「水銀燈が…消えた…」




JUM「あれは…金糸雀!?」

105: 2009/03/26(木) 01:22:25.08 ID:6MRgw3o+O
―JUMの部屋

金糸雀「う…うーん…」

真紅「目が覚めたようね」

JUM「はぁ…よかった…」

金糸雀「カナは…どうしてここに?」

JUM「僕が道で倒れてるお前を見つけて連れてきたんだ」

真紅「そして私のネジを使ってあなたを巻いたのよ」

金糸雀「そう…迷惑をかけたかしら…」

106: 2009/03/26(木) 01:24:01.32 ID:6MRgw3o+O
JUM「ところで何であんな所に倒れてたんだ?」

真紅「そうよ、訳を聞かせて頂戴」

金糸雀「…実は…」

107: 2009/03/26(木) 01:25:42.14 ID:6MRgw3o+O
真紅「…そう、あれをそんなに気にしてたの…。ごめんなさい」

金糸雀「大丈夫、平気かしら…」

JUM「…」

JUM「…あのなぁ金糸雀」

114: 2009/03/26(木) 01:39:42.46 ID:6MRgw3o+O
JUM「人気者だから、とか。不人気だから、とか。」

JUM「そんな事でお前の本当の価値は揺らぐのか?」

JUM「お前は誇り高きローゼンメイデンの第二ドールなんだろ?」

JUM「ならもっと自分に誇りを持って生きるんだ」

金糸雀「…」

120: 2009/03/26(木) 01:44:24.06 ID:6MRgw3o+O
真紅「その通りよ金糸雀。それに」

真紅「あなたを必要としてくれている人がいる。それで充分ではなくって?」

金糸雀「みっちゃん…」

JUM「ほら、元気出せよ。お前は泣き顔より笑顔の方が似合ってるぞ」

124: 2009/03/26(木) 01:52:15.71 ID:6MRgw3o+O
金糸雀「ぁ…ありがとう」ボソッ

JUM「ん?今なんて言った?」

金糸雀「ひ…引きこもりに説教されたくないって言ったのかしら!」

JUM「なん…だと…」

金糸雀「引きこもりのせいで気分が悪いから帰るわ!それじゃまた明日かしら!」

ガチャンバタン

真紅「ふふ…元気になってよかったわ」

JUM「どうせ…僕は引きこもりだし…」

真紅「ジュン!?ジュン!?」

128: 2009/03/26(木) 01:57:14.81 ID:6MRgw3o+O
―草笛家

みつ「カナおかえりー」

金糸雀「ただいまかしら~」

みつ「今日の晩御飯はね…」

金糸雀(カナは…別に人気者じゃなくていいかしら)

金糸雀(カナは…みっちゃんと真紅達が居ればそれで幸せかしら!)


終わり

130: 2009/03/26(木) 02:00:00.24 ID:YO3I2oY10
おつ

引用: 金糸雀「カナって人気ないのかしら……?」