1: 2025/01/18(土) 23:48:05 ID:???00
牛丼屋
千歌「練習のあとの牛丼最高なのだ!」
果南「鞠莉とダイヤは帰っちゃったけどね」
千歌「ルビィちゃんは平気?」
ルビィ「花丸ちゃんと色々なお店に行ってるから慣れてるよ!」
果南「へー」
梨子「私は初めて来たわ」
千歌「東京には10メートル間隔で牛丼屋があるんでしょ?」
梨子「なによそれ……まあそこまでじゃないけど、いっぱいあった気がするわ」
曜「なのに行ったことなかったの?」
梨子「女の子同士じゃ行かないわよ」
曜 (じゃあ私たちはいったい……?)
千歌「練習のあとの牛丼最高なのだ!」
果南「鞠莉とダイヤは帰っちゃったけどね」
千歌「ルビィちゃんは平気?」
ルビィ「花丸ちゃんと色々なお店に行ってるから慣れてるよ!」
果南「へー」
梨子「私は初めて来たわ」
千歌「東京には10メートル間隔で牛丼屋があるんでしょ?」
梨子「なによそれ……まあそこまでじゃないけど、いっぱいあった気がするわ」
曜「なのに行ったことなかったの?」
梨子「女の子同士じゃ行かないわよ」
曜 (じゃあ私たちはいったい……?)
2: 2025/01/18(土) 23:48:20 ID:???00
果南「でも、悪くないでしょ?」
梨子「そうね。普通においしいわ。というかお店に入りづらいってだけで牛丼は牛丼よね」
梨子「って果南ちゃんもう食べ終わったの?」
果南「あはは、はしたないかなん」
梨子「ううん、いっぱい食べれる人って羨ましいわ。大盛り頼んでたわよね?」
果南「そう言われるとなんか照れるなぁ」
曜「いっぱい食べるといえば花丸ちゃんは?」
梨子「そうね。普通においしいわ。というかお店に入りづらいってだけで牛丼は牛丼よね」
梨子「って果南ちゃんもう食べ終わったの?」
果南「あはは、はしたないかなん」
梨子「ううん、いっぱい食べれる人って羨ましいわ。大盛り頼んでたわよね?」
果南「そう言われるとなんか照れるなぁ」
曜「いっぱい食べるといえば花丸ちゃんは?」
3: 2025/01/18(土) 23:48:44 ID:???00
花丸「もぐずらもぐずら」モグモグ
千歌「こっちもいい食べっぷり!」
善子「あら、ずら丸だったらこれは大盛りの5杯目よ」
梨子「ええーーー!?」
善子「すごいでしょ! まだまだ食べれるみたいよ!」
果南「……」
千歌「こっちもいい食べっぷり!」
善子「あら、ずら丸だったらこれは大盛りの5杯目よ」
梨子「ええーーー!?」
善子「すごいでしょ! まだまだ食べれるみたいよ!」
果南「……」
4: 2025/01/18(土) 23:49:00 ID:???00
果南「わ、私も追加しよっかな。今日練習キツかったしね」
曜「そうだっけ?」
果南「すいませーん」
果南「 牛丼大盛り追加で……」チラッ
善子「すごーい! 果南さんもいっぱい食べるのね!」
果南「まあね」ニヤ
曜「そうだっけ?」
果南「すいませーん」
果南「 牛丼大盛り追加で……」チラッ
善子「すごーい! 果南さんもいっぱい食べるのね!」
果南「まあね」ニヤ
5: 2025/01/18(土) 23:49:24 ID:???00
「お待たせしました」コトッ
果南「んじゃ、いただきます」モグモグ
果南「うん、2杯目でもおいしい」
千歌「果南ちゃん大丈夫?」
果南「余裕だよヨユー」モグモグ
果南「ほら、もう食べ終わっちゃう」
曜「すごいね」
ルビィ「……」
果南「んじゃ、いただきます」モグモグ
果南「うん、2杯目でもおいしい」
千歌「果南ちゃん大丈夫?」
果南「余裕だよヨユー」モグモグ
果南「ほら、もう食べ終わっちゃう」
曜「すごいね」
ルビィ「……」
6: 2025/01/18(土) 23:49:59 ID:???00
花丸「うまずらうまずら」モグモグ
善子「きゃー! ずら丸7杯目よ!」
果南「……」
果南「すいませーん! 大盛り5杯追加で!」
善子「果南さんも素敵ー!」
果南「楽勝かなん?」ニヤァ
ルビィ「果南ちゃん、それは無理だよ」
果南「なんで? まだ余裕あるし、花丸も同じだけ食べてるよ」
ルビィ「そうだけど……花丸ちゃんは特別だから」
果南「特別?」
「お待たせしました」コトッ
善子「きゃー! ずら丸7杯目よ!」
果南「……」
果南「すいませーん! 大盛り5杯追加で!」
善子「果南さんも素敵ー!」
果南「楽勝かなん?」ニヤァ
ルビィ「果南ちゃん、それは無理だよ」
果南「なんで? まだ余裕あるし、花丸も同じだけ食べてるよ」
ルビィ「そうだけど……花丸ちゃんは特別だから」
果南「特別?」
「お待たせしました」コトッ
7: 2025/01/18(土) 23:50:40 ID:???00
果南「よぉし」
果南「善子! 食べるからね!」
善子「えっ? あっ、うん」
花丸「もぐずら」モグモグ
善子「ずーらーまーるー! もっといっぱい食べてるとこ見せてみなさいよ!」
果南 (花丸に夢中か……)
果南 (注文してる間にあっちは……9杯目?)
果南 (とりあえずこいつらを片付けないと)
果南「善子! 食べるからね!」
善子「えっ? あっ、うん」
花丸「もぐずら」モグモグ
善子「ずーらーまーるー! もっといっぱい食べてるとこ見せてみなさいよ!」
果南 (花丸に夢中か……)
果南 (注文してる間にあっちは……9杯目?)
果南 (とりあえずこいつらを片付けないと)
8: 2025/01/18(土) 23:51:04 ID:???00
ガシャガシャ
ぐァつ ぐァつ ぐァつ
曜「おぉー全部で4杯完食だね」
果南「よ、ヨユーだよ……」ゴクゴク
果南「ぷはっ!」
果南「よし次……」
果南「あれ……? なんか器おっきくない……?」
千歌「全部同じ大きさだよ」
果南「そっか……そうだよね、何言ってんだ私」
ぐァつ ぐァつ ぐァつ
曜「おぉー全部で4杯完食だね」
果南「よ、ヨユーだよ……」ゴクゴク
果南「ぷはっ!」
果南「よし次……」
果南「あれ……? なんか器おっきくない……?」
千歌「全部同じ大きさだよ」
果南「そっか……そうだよね、何言ってんだ私」
9: 2025/01/18(土) 23:51:17 ID:???00
果南「フゥ……フゥ……」
果南 (箸が重い……手が動かない……)
果南 (もっと食べれると思ったのに……)
果南 (だってまだ花丸の半分も……)
ルビィ「果南ちゃん、もうやめよう?」
果南「でも……」
ルビィ「残ったのはお持ち帰りにしてもらおうね」
果南「……うん」
千歌「果南ちゃん頼みすぎだよー」
果南 (箸が重い……手が動かない……)
果南 (もっと食べれると思ったのに……)
果南 (だってまだ花丸の半分も……)
ルビィ「果南ちゃん、もうやめよう?」
果南「でも……」
ルビィ「残ったのはお持ち帰りにしてもらおうね」
果南「……うん」
千歌「果南ちゃん頼みすぎだよー」
10: 2025/01/18(土) 23:51:50 ID:???00
果南「ぅっぷ……やっと家に帰って来れた……」
果南「これ1個どんくらい入ってんだろう?」
果南「あの牛丼屋のホームページに書いてあるかな」スッスッ
果南「えーっと、大盛り1つで500gだから……」
果南「4杯食べたから2kgか」
果南「花丸は最終的に10杯食べてたから……5kg? どうやったらあの体に入るんだ」
果南「こんなんじゃ善子の興味は私に向かないじゃん」
果南「残ったのは冷蔵庫入れて明日食べよっと」
果南「これ1個どんくらい入ってんだろう?」
果南「あの牛丼屋のホームページに書いてあるかな」スッスッ
果南「えーっと、大盛り1つで500gだから……」
果南「4杯食べたから2kgか」
果南「花丸は最終的に10杯食べてたから……5kg? どうやったらあの体に入るんだ」
果南「こんなんじゃ善子の興味は私に向かないじゃん」
果南「残ったのは冷蔵庫入れて明日食べよっと」
11: 2025/01/18(土) 23:52:03 ID:???00
翌朝
果南「昨日の牛丼を焼き飯にするかなん」
果南「冷えた牛丼は牛の脂が浮いてくるので油をしかなくてもいいんだよ」ジュウジュウ
果南「いただきます」モグモグ
果南「こーして私は2日がかりで牛丼を堪能した」
果南「それにしても、昨日の花丸すごかったなぁ」
果南「どうしたらあんなにたくさん食べれるようになるんだろう」
果南「昨日の牛丼を焼き飯にするかなん」
果南「冷えた牛丼は牛の脂が浮いてくるので油をしかなくてもいいんだよ」ジュウジュウ
果南「いただきます」モグモグ
果南「こーして私は2日がかりで牛丼を堪能した」
果南「それにしても、昨日の花丸すごかったなぁ」
果南「どうしたらあんなにたくさん食べれるようになるんだろう」
12: 2025/01/18(土) 23:52:29 ID:???00
ピンポーン
果南「あれ、誰だろ」ガチャ
ルビィ「こんにちは果南ちゃん」
果南「ルビィ? 珍しいね。ダイヤから何かおつかい?」
ルビィ「違うよ」
果南「うーん? まあ入ってよ」
果南「あれ、誰だろ」ガチャ
ルビィ「こんにちは果南ちゃん」
果南「ルビィ? 珍しいね。ダイヤから何かおつかい?」
ルビィ「違うよ」
果南「うーん? まあ入ってよ」
13: 2025/01/18(土) 23:53:01 ID:???00
果南「麦茶でよかったかなん?」
ルビィ「ありがとう」ゴクッ
ルビィ「ねえ果南ちゃん、昨日はいっぱい食べてたね」
果南「うん。食べ過ぎちゃった」
ルビィ「食べるの、好き?」
果南「まあ、普通に好きだけど」
ルビィ「あのね」
ルビィ「大食いに興味無い?」
ルビィ「ありがとう」ゴクッ
ルビィ「ねえ果南ちゃん、昨日はいっぱい食べてたね」
果南「うん。食べ過ぎちゃった」
ルビィ「食べるの、好き?」
果南「まあ、普通に好きだけど」
ルビィ「あのね」
ルビィ「大食いに興味無い?」
14: 2025/01/18(土) 23:53:26 ID:???00
果南「大食い?」
ルビィ「そう、プロの大食い――」
ルビィ「フードファイター」
果南「大食い選手権とかたまにテレビでやってるけど、ああいう人たちのこと?」
ルビィ「まあそんな感じかな」
ルビィ「実はね、黒澤家の事業のひとつで大食いの選手を育ててるんだ」
果南「へぇー初耳だ」
ルビィ「ルビィは選手じゃないけど、めぼしい人を見つけたらスカウトしてるんだよ」
ルビィ「そう、プロの大食い――」
ルビィ「フードファイター」
果南「大食い選手権とかたまにテレビでやってるけど、ああいう人たちのこと?」
ルビィ「まあそんな感じかな」
ルビィ「実はね、黒澤家の事業のひとつで大食いの選手を育ててるんだ」
果南「へぇー初耳だ」
ルビィ「ルビィは選手じゃないけど、めぼしい人を見つけたらスカウトしてるんだよ」
15: 2025/01/18(土) 23:53:57 ID:???00
果南「で、昨日の私を見て、目をつけたってことね」
ルビィ「うん」
果南「確かに女子の中では多少食べる方かもしれないけど、それくらいだったらざらにいるんじゃないの?」
ルビィ「果南ちゃん昨日の牛丼で2kgくらい食べてたんだよね」
ルビィ「何の調整もなしにいきなり2kgも食べれるのはすごい才能だよ」
果南「才能だなんて大げさな……」
ルビィ「ううん。大食いできる人の胃って天性のものなんだ」
ルビィ「あの時はあれ以上入っていかなかったと思うけど、それはただ大食いのテクニックを知らないだけ」
ルビィ「訓練すれば果南ちゃんならもっともっと食べられるはず」
ルビィ「うん」
果南「確かに女子の中では多少食べる方かもしれないけど、それくらいだったらざらにいるんじゃないの?」
ルビィ「果南ちゃん昨日の牛丼で2kgくらい食べてたんだよね」
ルビィ「何の調整もなしにいきなり2kgも食べれるのはすごい才能だよ」
果南「才能だなんて大げさな……」
ルビィ「ううん。大食いできる人の胃って天性のものなんだ」
ルビィ「あの時はあれ以上入っていかなかったと思うけど、それはただ大食いのテクニックを知らないだけ」
ルビィ「訓練すれば果南ちゃんならもっともっと食べられるはず」
16: 2025/01/18(土) 23:54:25 ID:???00
ルビィ「ルビィもスカウトとしての一環である程度の訓練はさせられたから、果南ちゃんと同じくらいは食べれるよ」
果南「うーん、信じられない」
ルビィ「でもそれが限界だった。ルビィには大食いの才能はなかったんだ」
ルビィ「だけど果南ちゃんは違う! しっかり訓練すれば花丸ちゃんにだって――」
果南「ストップ」
果南「まずさ、それだったら花丸に声かけた方がよくない? 昨日の食べっぷり知ってるでしょ」
ルビィ「それは……」
果南「うーん、信じられない」
ルビィ「でもそれが限界だった。ルビィには大食いの才能はなかったんだ」
ルビィ「だけど果南ちゃんは違う! しっかり訓練すれば花丸ちゃんにだって――」
果南「ストップ」
果南「まずさ、それだったら花丸に声かけた方がよくない? 昨日の食べっぷり知ってるでしょ」
ルビィ「それは……」
17: 2025/01/18(土) 23:54:46 ID:???00
果南「ていうか正直さ、やっぱまだ信じられないんだよね」
果南「黒澤家が大食い選手を? 何のために?」
果南「面白そうな話だけどさ」
果南「ルビィが本当に私くらい食べれるとこ見たら信じるかもだけど」
ルビィ「……だよね。そう言うと思ってたよ」
ピンポーン
「エルバーイーツでーす」
果南「えっ、頼んでないよ私」
ルビィ「ルビィが注文しておいたんだよ。きっと必要だと思って」
果南「黒澤家が大食い選手を? 何のために?」
果南「面白そうな話だけどさ」
果南「ルビィが本当に私くらい食べれるとこ見たら信じるかもだけど」
ルビィ「……だよね。そう言うと思ってたよ」
ピンポーン
「エルバーイーツでーす」
果南「えっ、頼んでないよ私」
ルビィ「ルビィが注文しておいたんだよ。きっと必要だと思って」
18: 2025/01/18(土) 23:55:25 ID:???00
―――
―――
―――
机の上には、たった今届けられたカレーライスが10皿。1皿250gほどらしい。
果南「これを全部食べるの……?」
ルビィ「うん。どのくらいかかると思う?」
果南「ルビィが完食できるとは思えないけど……1時間くらい?」
ルビィ「……始めるね。タイマーお願いね」
ピッ
タイマーをスタートさせるとルビィは黙々と食べ始めた。
時間を計るからガツガツとカレーをかき込んでいくのかと思いきや、むしろ割とゆっくりめで、丁寧にひと口ずつ食べているようだった。
着実に量を減らしては次の容器に手をかけていく。
1皿でお腹いっぱいになるんじゃないかと思っていたので驚いた。
そうして全ての皿が綺麗になるまで、あっという間だった。
―――
―――
机の上には、たった今届けられたカレーライスが10皿。1皿250gほどらしい。
果南「これを全部食べるの……?」
ルビィ「うん。どのくらいかかると思う?」
果南「ルビィが完食できるとは思えないけど……1時間くらい?」
ルビィ「……始めるね。タイマーお願いね」
ピッ
タイマーをスタートさせるとルビィは黙々と食べ始めた。
時間を計るからガツガツとカレーをかき込んでいくのかと思いきや、むしろ割とゆっくりめで、丁寧にひと口ずつ食べているようだった。
着実に量を減らしては次の容器に手をかけていく。
1皿でお腹いっぱいになるんじゃないかと思っていたので驚いた。
そうして全ての皿が綺麗になるまで、あっという間だった。
19: 2025/01/18(土) 23:56:08 ID:???00
果南「12分……」
ルビィ「ふぅ……どうかな、信じてくれた?」
果南「いや……そりゃ信じるけどさ」
果南「もうルビィがやればいいじゃん」
ルビィ「そう思うかもしれないけど、こんな記録じゃフードファイターとしては全然ダメなんだ」
ルビィ「ちなみに花丸ちゃんだったらこの量なら5分もかからないよ」
果南「あっ、そうそう花丸の話だ」
果南「ってその口振りだともしかして」
ルビィ「うん、花丸ちゃんは前からウチの専属ファイターだよ」
ルビィ「お姉ちゃんの担当だけど」
果南「担当って、マネージャー的な?」
ルビィ「そう。果南ちゃんの担当はルビィだね」
果南「いやまだやるとは言ってないけど」
ルビィ「ふぅ……どうかな、信じてくれた?」
果南「いや……そりゃ信じるけどさ」
果南「もうルビィがやればいいじゃん」
ルビィ「そう思うかもしれないけど、こんな記録じゃフードファイターとしては全然ダメなんだ」
ルビィ「ちなみに花丸ちゃんだったらこの量なら5分もかからないよ」
果南「あっ、そうそう花丸の話だ」
果南「ってその口振りだともしかして」
ルビィ「うん、花丸ちゃんは前からウチの専属ファイターだよ」
ルビィ「お姉ちゃんの担当だけど」
果南「担当って、マネージャー的な?」
ルビィ「そう。果南ちゃんの担当はルビィだね」
果南「いやまだやるとは言ってないけど」
21: 2025/01/18(土) 23:56:52 ID:???00
ルビィ「果南ちゃん、やってくれないの……?」
果南「うーん……」
果南 (でも、ルビィも家のために頑張ってるんだなぁ……)
ルビィ (今月中に担当ファイターを見つけないとルビィのお小遣い減らされちゃう!)
果南「うーん……」
果南 (でも、ルビィも家のために頑張ってるんだなぁ……)
ルビィ (今月中に担当ファイターを見つけないとルビィのお小遣い減らされちゃう!)
22: 2025/01/18(土) 23:57:12 ID:???00
果南「まあルビィが困ってるっていうなら助けてあげたいけどさ」
ルビィ「果南ちゃんの才能を見込んでるのは本当だよ」
果南「訓練とかすごい大変そうだよね。部活の練習もあるしなぁ」
ルビィ「……確かに、すごく大変だと思う」
ルビィ「でも絶対に無理はさせないから」
果南「いや、でもなぁ……」
ルビィ (もう一押し、かな)
ルビィ「果南ちゃんの才能を見込んでるのは本当だよ」
果南「訓練とかすごい大変そうだよね。部活の練習もあるしなぁ」
ルビィ「……確かに、すごく大変だと思う」
ルビィ「でも絶対に無理はさせないから」
果南「いや、でもなぁ……」
ルビィ (もう一押し、かな)
23: 2025/01/18(土) 23:57:28 ID:???00
ルビィ「善子ちゃんはいっぱい食べる人が好きなんだよ」
果南「なっ、なんで善子が出てくるのさ!」
ルビィ「果南ちゃんいっつも善子ちゃんの気を引こうとしてるから」
果南「そんなことないから! 全ッ然!」
ルビィ「いいよそういうのは。みんな知ってるよ。気付いてないのは善子ちゃんだけだし」
果南「ぅ~~~」
果南「なっ、なんで善子が出てくるのさ!」
ルビィ「果南ちゃんいっつも善子ちゃんの気を引こうとしてるから」
果南「そんなことないから! 全ッ然!」
ルビィ「いいよそういうのは。みんな知ってるよ。気付いてないのは善子ちゃんだけだし」
果南「ぅ~~~」
24: 2025/01/18(土) 23:58:09 ID:???00
ルビィ「果南ちゃんが大食いしてるとこ見たら、善子ちゃん喜ぶだろうなあ」
果南「……」
果南「わかった! 決めた!
果南「やるよ!」
果南「善子の笑顔を見るために!」
ルビィ「本当!? ありがとう果南ちゃん!やったぁ!これでお小遣い査定も安心!」
果南「ん?」
ルビィ「ん?」
果南「……」
果南「わかった! 決めた!
果南「やるよ!」
果南「善子の笑顔を見るために!」
ルビィ「本当!? ありがとう果南ちゃん!やったぁ!これでお小遣い査定も安心!」
果南「ん?」
ルビィ「ん?」
26: 2025/01/19(日) 00:37:04 ID:???00
曜「果南ちゃん筋トレしよー」
果南「あーごめん、私パス」
曜「えぇっ!?」
果南「走り込みなら付き合うよ」
さっそく次の日から訓練が始まった。
ルビィからはまず、それ以上腹筋を鍛えるなと言われた。
なんでも腹筋がありすぎると、胃の拡がりを邪魔しちゃうらしい。
胃というのは伸縮する臓器で、たくさん食べれる人は胃がそれだけ拡がるとのことだ。私の才能っていうのは、そのことなのかな。
フードファイターになると決めたんだから、ルビィを信じて従うよ。
果南「あーごめん、私パス」
曜「えぇっ!?」
果南「走り込みなら付き合うよ」
さっそく次の日から訓練が始まった。
ルビィからはまず、それ以上腹筋を鍛えるなと言われた。
なんでも腹筋がありすぎると、胃の拡がりを邪魔しちゃうらしい。
胃というのは伸縮する臓器で、たくさん食べれる人は胃がそれだけ拡がるとのことだ。私の才能っていうのは、そのことなのかな。
フードファイターになると決めたんだから、ルビィを信じて従うよ。
41: 2025/01/19(日) 20:56:34 ID:???00
昼休みに屋上で待ち合わせていると、ルビィが大きな風呂敷包みを抱えてやってきた。
たぶん私用のお弁当だ。
今後の食費は全て黒澤家から出してくれるらしい。
果南「うん、おいしい!」
ルビィ「よかったぁ。いっぱい食べてね」
果南「これ全部ルビィが作ったの?」
ルビィ「そうだよ。スカウトの一環で料理もできないといけないんだ」
果南「ふうん、大変なんだねぇ」
たぶん私用のお弁当だ。
今後の食費は全て黒澤家から出してくれるらしい。
果南「うん、おいしい!」
ルビィ「よかったぁ。いっぱい食べてね」
果南「これ全部ルビィが作ったの?」
ルビィ「そうだよ。スカウトの一環で料理もできないといけないんだ」
果南「ふうん、大変なんだねぇ」
43: 2025/01/19(日) 20:57:35 ID:???00
ルビィ「それもダメ!」
果南「なんでよー!全然フードファイターじゃないじゃん!」
ルビィ「果南ちゃんは大食いに関してはまだよちよち歩きの赤ちゃんなんだよ」
果南「ばぶぅ?」
ルビィ「大食いは一歩間違えれば危険な行為なの。時間をかけて慣らしていかないと」
果南「えー……だってさぁ……」
果南「早く善子にイイトコ見せたいじゃん……」
ルビィ「果南ちゃん……」
果南「なんでよー!全然フードファイターじゃないじゃん!」
ルビィ「果南ちゃんは大食いに関してはまだよちよち歩きの赤ちゃんなんだよ」
果南「ばぶぅ?」
ルビィ「大食いは一歩間違えれば危険な行為なの。時間をかけて慣らしていかないと」
果南「えー……だってさぁ……」
果南「早く善子にイイトコ見せたいじゃん……」
ルビィ「果南ちゃん……」
44: 2025/01/19(日) 20:58:04 ID:???00
ルビィ「……1週間後に沼津ヨーカドーで大食い大会があるからエントリーしておくよ」
果南「えっ、いいの?」
ルビィ「本当はよくないけど、今回は少しでも大会の雰囲気を知ってもらうのを優先することにするね」
ルビィ「でもお試しみたいなものだから、絶対に無理しないこと!」
果南「わかってるよ。ありがとう」
果南「えっ、いいの?」
ルビィ「本当はよくないけど、今回は少しでも大会の雰囲気を知ってもらうのを優先することにするね」
ルビィ「でもお試しみたいなものだから、絶対に無理しないこと!」
果南「わかってるよ。ありがとう」
45: 2025/01/19(日) 20:58:38 ID:???00
部活後、ルビィとそのまま黒澤家に向かった。
黒澤家の敷地内にはフードファイターのための訓練施設が建てられていて、私は今後もここに通うことになっている。
その中は広い座敷で、茶色の長机がいくつも置かれていた。
ルビィ「準備してくるから待っててね」
果南「うん」
黒澤家の敷地内にはフードファイターのための訓練施設が建てられていて、私は今後もここに通うことになっている。
その中は広い座敷で、茶色の長机がいくつも置かれていた。
ルビィ「準備してくるから待っててね」
果南「うん」
46: 2025/01/19(日) 20:58:58 ID:???00
足を伸ばして寛いでいると、畳のにおいがして落ち着く。
ここで大食いのファイター達がしのぎを削ってきたんだろうけど、掃除が行き届いてるのか見渡たす限り米粒ひとつ落ちていない。
その時、ギシッ、と床鳴りの音がした。
ダイヤ「あら果南さん」
果南「ダイヤ!?」
ここで大食いのファイター達がしのぎを削ってきたんだろうけど、掃除が行き届いてるのか見渡たす限り米粒ひとつ落ちていない。
その時、ギシッ、と床鳴りの音がした。
ダイヤ「あら果南さん」
果南「ダイヤ!?」
47: 2025/01/19(日) 20:59:17 ID:???00
ダイヤ「何を驚いているのです?わたくしの家なのですから、わたくしがいるのは当然のこと」
果南「ああ……そりゃそっか」
ダイヤ「しかし果南さんがこの離れにいるということはなるほど……」
ダイヤ「ルビィがようやく担当ファイターを見つけたとは聞きましたが、果南さんのことでしたか」
果南「よろしくね」
ダイヤ「はい、頑張ってください」
果南「ああ……そりゃそっか」
ダイヤ「しかし果南さんがこの離れにいるということはなるほど……」
ダイヤ「ルビィがようやく担当ファイターを見つけたとは聞きましたが、果南さんのことでしたか」
果南「よろしくね」
ダイヤ「はい、頑張ってください」
48: 2025/01/19(日) 20:59:53 ID:???00
果南「そうだ、ダイヤの担当は花丸なんだよね」
ダイヤ「ええ、わたくしが花丸さんを立派なフードファイターに育てます」
ダイヤ「果南さんは無理をなさらないよう気をつけてくだされば結構ですので」
果南「え?」
ダイヤ「黒澤家の事業フードファイト部門は、花丸さんという逸材がいれば安泰ですもの」
ダイヤ「まあ、果南さんはリザーバーとして常に体調を崩さないようにお願いします」
果南 (リザーバー?私が……?)
ダイヤ「ええ、わたくしが花丸さんを立派なフードファイターに育てます」
ダイヤ「果南さんは無理をなさらないよう気をつけてくだされば結構ですので」
果南「え?」
ダイヤ「黒澤家の事業フードファイト部門は、花丸さんという逸材がいれば安泰ですもの」
ダイヤ「まあ、果南さんはリザーバーとして常に体調を崩さないようにお願いします」
果南 (リザーバー?私が……?)
49: 2025/01/19(日) 21:00:23 ID:???00
果南「……その期待の花丸は訓練場にいないみたいだけど?」
ダイヤ「大会前の調整期間だけは、わたくしのサポートのもと管理はしていますが」
ダイヤ「花丸さんは普段は自由にさせた方がいいと判断しています。ある条件付きですが」
果南「条件?」
ダイヤ「大会前の調整期間だけは、わたくしのサポートのもと管理はしていますが」
ダイヤ「花丸さんは普段は自由にさせた方がいいと判断しています。ある条件付きですが」
果南「条件?」
50: 2025/01/19(日) 21:00:38 ID:???00
ダイヤ「それ以上はあなたが知らなくていいことです」
ダイヤ「果南さんのご健闘をお祈りしています。では」スタスタ
果南「行っちゃった。なんだいなんだい」プリプリ
果南「私だってやるからには負けたくないんだから」
果南「少なくとも花丸には勝たないといけないんだし」
ダイヤ「果南さんのご健闘をお祈りしています。では」スタスタ
果南「行っちゃった。なんだいなんだい」プリプリ
果南「私だってやるからには負けたくないんだから」
果南「少なくとも花丸には勝たないといけないんだし」
51: 2025/01/19(日) 21:01:29 ID:???00
ルビィ「果南ちゃんお待たせー」
ルビィ「って、なんかあった?」
果南「ううん。なんでもないよ」
ルビィ「そっか。じゃあこれ、今日はわかめチャーハンだよ」コトン
果南「山盛りだ」
ルビィ「2kgあるよ。ゆっくりでいいから一定のペースで食べること」
ルビィ「水も飲みすぎないでね」
果南「りょーかい」
ルビィ「って、なんかあった?」
果南「ううん。なんでもないよ」
ルビィ「そっか。じゃあこれ、今日はわかめチャーハンだよ」コトン
果南「山盛りだ」
ルビィ「2kgあるよ。ゆっくりでいいから一定のペースで食べること」
ルビィ「水も飲みすぎないでね」
果南「りょーかい」
52: 2025/01/19(日) 21:02:01 ID:???00
ルビィ「ここから1週間は、大会に向けた調整のメニューをこなしていってもらうから」
ルビィ「本当はもっと前から調整期間に入るんだけど、今回はしょうがないね」
果南「ねえ、フードファイト事業ってそんなにすごいの?」
ルビィ「今は規模も小さいけど、今後オリンピック選手のようにフードファイターが持てはやされる時代が来るって言われてるんだ」
ルビィ「ウチとしては、今のうちにスター選手を発掘して手元に置いておきたいってことだよ」
果南「全部言っちゃうんだね。まあ、色々あるってことか」
果南「あ、ごちそうさま」カラン
ルビィ「モウタベチャッタノォ!?」
果南「おいしかったよ」
ルビィ「本当はもっと前から調整期間に入るんだけど、今回はしょうがないね」
果南「ねえ、フードファイト事業ってそんなにすごいの?」
ルビィ「今は規模も小さいけど、今後オリンピック選手のようにフードファイターが持てはやされる時代が来るって言われてるんだ」
ルビィ「ウチとしては、今のうちにスター選手を発掘して手元に置いておきたいってことだよ」
果南「全部言っちゃうんだね。まあ、色々あるってことか」
果南「あ、ごちそうさま」カラン
ルビィ「モウタベチャッタノォ!?」
果南「おいしかったよ」
53: 2025/01/19(日) 21:02:34 ID:???00
ルビィ (2kgをあっさりと……。前の牛丼の時と量は同じだけど、今は余裕も感じられる)
ルビィ (やっぱり素質は間違いない)
果南「ルビィの言った通りに食べたら苦しくならなかったよ」
ルビィ (それは果南ちゃんがすごいだけだよ……ルビィも大会が楽しみになってきちゃった)
果南「あー、ルビィ……」
ルビィ「なあに?」
果南「おかわりあるかなん?」
ルビィ (やっぱり素質は間違いない)
果南「ルビィの言った通りに食べたら苦しくならなかったよ」
ルビィ (それは果南ちゃんがすごいだけだよ……ルビィも大会が楽しみになってきちゃった)
果南「あー、ルビィ……」
ルビィ「なあに?」
果南「おかわりあるかなん?」
59: 2025/01/20(月) 16:20:04 ID:???00
そしてあっという間に大会当日
沼津ヨーカドー
選手控え室
果南「観客席、意外とお客さん集まってたね」
ルビィ「緊張してる?」
果南「ぅ~~ちょっとヤバいかも」
ルビィ「深呼吸して」
沼津ヨーカドー
選手控え室
果南「観客席、意外とお客さん集まってたね」
ルビィ「緊張してる?」
果南「ぅ~~ちょっとヤバいかも」
ルビィ「深呼吸して」
60: 2025/01/20(月) 16:20:22 ID:???00
果南「なーんて、へーきへーき!コンディションもバッチシ!」
ルビィ「大丈夫かなぁ……」
ルビィ (まあ、こんな地方の大会で同業者なんて出くわさないだろうし、果南ちゃんが軽く優勝しちゃうかな)
ルビィ (初参加で打ちのめされてそのまま引退……なんてこともよくある話だからいきなり大会に出すのは躊躇したけど、杞憂だったね)
ルビィ (やる気なのはいいことだから、これで勢いつけてくれるといいなぁ)
ルビィ「大丈夫かなぁ……」
ルビィ (まあ、こんな地方の大会で同業者なんて出くわさないだろうし、果南ちゃんが軽く優勝しちゃうかな)
ルビィ (初参加で打ちのめされてそのまま引退……なんてこともよくある話だからいきなり大会に出すのは躊躇したけど、杞憂だったね)
ルビィ (やる気なのはいいことだから、これで勢いつけてくれるといいなぁ)
61: 2025/01/20(月) 16:20:34 ID:???00
ルビィ「最後の確認ね」
ルビィ「勝負食はお弁当。練習通りに、気負わないで」
ルビィ「限界までは食べないこと。無我夢中で食べちゃわないように気をつけてね」
果南「うん、オッケー」
ルビィ「じゃあルビィは観客席行ってるね」
果南「ドンと待っててよ」
ルビィ「勝負食はお弁当。練習通りに、気負わないで」
ルビィ「限界までは食べないこと。無我夢中で食べちゃわないように気をつけてね」
果南「うん、オッケー」
ルビィ「じゃあルビィは観客席行ってるね」
果南「ドンと待っててよ」
62: 2025/01/20(月) 16:21:49 ID:???00
千歌「人がすごい集まってる!何かやるのかな?ワクワク」
曜「大食い大会だって」
千歌「へー、じゃあ花丸ちゃん呼んでこようかな?」
曜「もう間に合わないよ千歌ちゃん」
曜「大食い大会だって」
千歌「へー、じゃあ花丸ちゃん呼んでこようかな?」
曜「もう間に合わないよ千歌ちゃん」
63: 2025/01/20(月) 16:22:01 ID:???00
ルビィ「あれ?2人ともどうしたの?」
千歌「えへへ、曜ちゃんとデートなのだ!」
曜「えへへ!」
千歌「ルビィちゃんもこれ見るの?じゃあ一緒に見よ~」
ルビィ「う、うん」
千歌「えへへ、曜ちゃんとデートなのだ!」
曜「えへへ!」
千歌「ルビィちゃんもこれ見るの?じゃあ一緒に見よ~」
ルビィ「う、うん」
64: 2025/01/20(月) 16:22:34 ID:???00
「参加者は位置についてください」
ゾロゾロ
千歌「始まるみたい」
千歌「あれ?あの人果南ちゃんに似てない?」
曜「っていうか果南ちゃんだね」
千歌「おーい果南ちゃーん!!」
ゾロゾロ
千歌「始まるみたい」
千歌「あれ?あの人果南ちゃんに似てない?」
曜「っていうか果南ちゃんだね」
千歌「おーい果南ちゃーん!!」
65: 2025/01/20(月) 16:22:44 ID:???00
曜「あ、気づいた。手振ってる」
千歌「果南ちゃんこういうの出るんだ」
曜「お腹すいてたのかな」
ルビィ「……」
ルビィ(別にフードファイターの件はバレてもいいんだけど、なんとなく黙っておこ)
千歌「果南ちゃんこういうの出るんだ」
曜「お腹すいてたのかな」
ルビィ「……」
ルビィ(別にフードファイターの件はバレてもいいんだけど、なんとなく黙っておこ)
66: 2025/01/20(月) 16:27:03 ID:???00
「それではスタートです」
千歌「始まったよ!」
曜「いけー果南ちゃん!」
千歌「食べろ食べろー!」
ルビィ (まあ、安心して見てられるかな)
曜「……あれ? 果南ちゃん様子おかしくない?」
ルビィ「え?」
千歌「ほんとだー全然食べてない」
千歌「始まったよ!」
曜「いけー果南ちゃん!」
千歌「食べろ食べろー!」
ルビィ (まあ、安心して見てられるかな)
曜「……あれ? 果南ちゃん様子おかしくない?」
ルビィ「え?」
千歌「ほんとだー全然食べてない」
67: 2025/01/20(月) 16:27:35 ID:???00
果南「……」
ルビィ「お弁当を凝視して固まっちゃってる……」
ルビィ「勝負食はスタンダードな幕の内弁当だし、特に変なものは入ってないはず……」
千歌「ご飯に梅干し乗ってるタイプのだったらそれかな?」
曜「あー果南ちゃん梅干しダメだったね」
ルビィ「えっ、果南ちゃんて嫌いな食べ物なんてあるの?」
千歌「そりゃあるよ」
曜「プロフィールにも書いてあるよ」
ルビィ「そっ、そんな……」
ルビィ「お弁当を凝視して固まっちゃってる……」
ルビィ「勝負食はスタンダードな幕の内弁当だし、特に変なものは入ってないはず……」
千歌「ご飯に梅干し乗ってるタイプのだったらそれかな?」
曜「あー果南ちゃん梅干しダメだったね」
ルビィ「えっ、果南ちゃんて嫌いな食べ物なんてあるの?」
千歌「そりゃあるよ」
曜「プロフィールにも書いてあるよ」
ルビィ「そっ、そんな……」
68: 2025/01/20(月) 16:28:06 ID:???00
私は幕の内弁当を1個も食べられないまま、時間は過ぎていった。気づいたら終了を報せるブザーが鳴っていて、大会は終わった。
逃げるように控え室に戻ると、すぐにルビィもやってきた。
果南「ルビィ、ごめ――」
ルビィ「果南ちゃんごめんなさい!苦手な食べ物があるとは思わなくて……全部ルビィの責任だよ」
逃げるように控え室に戻ると、すぐにルビィもやってきた。
果南「ルビィ、ごめ――」
ルビィ「果南ちゃんごめんなさい!苦手な食べ物があるとは思わなくて……全部ルビィの責任だよ」
69: 2025/01/20(月) 16:28:38 ID:???00
果南「ううん……ルビィのせいじゃない」
果南「でも、悔しいよ……」ポロポロ
果南「梅干しを見た瞬間体が動かなくなっちゃった……」
果南「私、もうやっていけないかな……」
ルビィ「そんなことない!」
ルビィ「花丸ちゃんなんか、フードファイターとしては致命的な苦手食材があるんだよ!」
ルビィ「それに比べれば梅干しくらい全然大丈夫!メインとして出ることなんてないし!」
ルビィ「克服して、また次挑戦しよ!」
果南「でも、悔しいよ……」ポロポロ
果南「梅干しを見た瞬間体が動かなくなっちゃった……」
果南「私、もうやっていけないかな……」
ルビィ「そんなことない!」
ルビィ「花丸ちゃんなんか、フードファイターとしては致命的な苦手食材があるんだよ!」
ルビィ「それに比べれば梅干しくらい全然大丈夫!メインとして出ることなんてないし!」
ルビィ「克服して、また次挑戦しよ!」
70: 2025/01/20(月) 16:29:15 ID:???00
果南「……うん……」
ルビィ (……あんまり響かなかったかな)
ルビィ (普段の食事なら梅干しが出たくらいで同じことにはならないはず)
ルビィ (意気込んでた初の大会という環境でのアクシデントで、面食らっちゃったんだね)
ルビィ (なんとかしないと)
果南「でもちょっと大食いの気分じゃないし、しばらくはお弁当も自分で持っていくから」
ルビィ「うん。ゆっくり休んで。お疲れさま」
ルビィ (……あんまり響かなかったかな)
ルビィ (普段の食事なら梅干しが出たくらいで同じことにはならないはず)
ルビィ (意気込んでた初の大会という環境でのアクシデントで、面食らっちゃったんだね)
ルビィ (なんとかしないと)
果南「でもちょっと大食いの気分じゃないし、しばらくはお弁当も自分で持っていくから」
ルビィ「うん。ゆっくり休んで。お疲れさま」
71: 2025/01/20(月) 16:29:48 ID:???00
翌日
千歌「あ、果南ちゃん……」
曜「お、おはよう……」
果南「千歌に曜、おはよ!」
曜「昨日は……残念だったね……」
果南「いやー恥ずかしいとこ見せちゃったなー!」
果南「松浦果南、一生の不覚ってね!」
果南「今日も部活頑張ろうね!んじゃまた放課後!」
千歌「あ、果南ちゃん……」
曜「お、おはよう……」
果南「千歌に曜、おはよ!」
曜「昨日は……残念だったね……」
果南「いやー恥ずかしいとこ見せちゃったなー!」
果南「松浦果南、一生の不覚ってね!」
果南「今日も部活頑張ろうね!んじゃまた放課後!」
72: 2025/01/20(月) 16:30:43 ID:???00
曜「果南ちゃん落ち込んでたね」
千歌「うん。すごい空元気」
千歌「でもすぐに元通りになるよ」
曜「?」
千歌「うん。すごい空元気」
千歌「でもすぐに元通りになるよ」
曜「?」
73: 2025/01/20(月) 16:31:27 ID:???00
千歌「ふふふ……実は果南ちゃんのお弁当にアジフライを忍ばせたのだ」
曜「え? 千歌ちゃんも?」
曜「私も果南ちゃんにプレゼントで、お弁当にアジフライを……」
千歌「あらら……アジフライとアジフライでアジフライが被っちゃった」
曜「どうりでお弁当の蓋が最初からガバガバだと思ったんだよね」
曜「私の分のアジフライでもう蓋ちょっと乗せてあるだけになってるよ」
千歌「まっ、ダイジョーブでしょ!」
果南「なんでアジフライが3枚も増えてるの……いじめ……?」
ルビィ「果南ちゃんへの差し入れ、アジフライにしてよかったぁ」
ルビィ「お弁当に入りきらないくらい入れるほど好きだったんだね。急に1枚増えてたら喜んでくれるかなぁ」
曜「え? 千歌ちゃんも?」
曜「私も果南ちゃんにプレゼントで、お弁当にアジフライを……」
千歌「あらら……アジフライとアジフライでアジフライが被っちゃった」
曜「どうりでお弁当の蓋が最初からガバガバだと思ったんだよね」
曜「私の分のアジフライでもう蓋ちょっと乗せてあるだけになってるよ」
千歌「まっ、ダイジョーブでしょ!」
果南「なんでアジフライが3枚も増えてるの……いじめ……?」
ルビィ「果南ちゃんへの差し入れ、アジフライにしてよかったぁ」
ルビィ「お弁当に入りきらないくらい入れるほど好きだったんだね。急に1枚増えてたら喜んでくれるかなぁ」
74: 2025/01/20(月) 16:38:49 ID:???00
昼休み
果南「屋上で、アジフライをむさぼる、女が1人」モソモソ
果南「うおォン 私はまるで妖怪アジフライむさぼり女だ」
果南「そんなのいてたまるか」
ガチャッ
善子「あ、いたいた」
果南「よ、善子!?どうしたの!?」ドキッ
善子「たまにはいいでしょ?私と2人でランチ」
果南「う、うん、えっと……隣、座る?」
善子「お邪魔するわ」
果南「屋上で、アジフライをむさぼる、女が1人」モソモソ
果南「うおォン 私はまるで妖怪アジフライむさぼり女だ」
果南「そんなのいてたまるか」
ガチャッ
善子「あ、いたいた」
果南「よ、善子!?どうしたの!?」ドキッ
善子「たまにはいいでしょ?私と2人でランチ」
果南「う、うん、えっと……隣、座る?」
善子「お邪魔するわ」
75: 2025/01/20(月) 16:39:45 ID:???00
善子「果南さんはアジフライ4枚のお弁当?好きなのね」
果南「いや……なんか、増えてた」
善子「あっはは、なにそれ?おっかしー」ケラケラ
果南「善子のは?ただのコッペパン?」
善子「ああ、これ。不運にも中の具を入れてくるのを忘れてしまったのよ」
果南「そっか……じゃあさ」スッ
果南「はい。これでアジフライサンドになったよ」
善子「あら、ありがと♪」
それからなんでもない話をして、笑い合った。
善子と2人だけの特別な空間。
ここのまま時間が止まってしまえばいいのに。
果南「いや……なんか、増えてた」
善子「あっはは、なにそれ?おっかしー」ケラケラ
果南「善子のは?ただのコッペパン?」
善子「ああ、これ。不運にも中の具を入れてくるのを忘れてしまったのよ」
果南「そっか……じゃあさ」スッ
果南「はい。これでアジフライサンドになったよ」
善子「あら、ありがと♪」
それからなんでもない話をして、笑い合った。
善子と2人だけの特別な空間。
ここのまま時間が止まってしまえばいいのに。
76: 2025/01/20(月) 16:40:03 ID:???00
果南「善子は、なんで屋上に?」
善子「……実はね」
善子「今朝あなたのことを見かけたんだけど、なんだか元気なさそうだったから」
善子「でも思ったより大丈夫そうね」
果南「それは……」
善子が来てくれたから。
とは、気恥ずかしくて言えなかった。
善子「……実はね」
善子「今朝あなたのことを見かけたんだけど、なんだか元気なさそうだったから」
善子「でも思ったより大丈夫そうね」
果南「それは……」
善子が来てくれたから。
とは、気恥ずかしくて言えなかった。
77: 2025/01/20(月) 16:40:35 ID:???00
善子「ところで、最近ルビィと仲が良いじゃないの?」
果南「う、うんちょっとね。でもなんでもないから」
善子「なによー私にも教えなさいよ」
果南 (言っていいのかな?)
果南「えっとね、最近始めたんだよね……フードファイター」
善子「フードファイター!?それで牛丼いっぱい食べてたのね」
果南「そうだよ(違うけど)」
果南「う、うんちょっとね。でもなんでもないから」
善子「なによー私にも教えなさいよ」
果南 (言っていいのかな?)
果南「えっとね、最近始めたんだよね……フードファイター」
善子「フードファイター!?それで牛丼いっぱい食べてたのね」
果南「そうだよ(違うけど)」
78: 2025/01/20(月) 16:41:18 ID:???00
善子「じゃあ、じゃあ、大会とかにも出るの?」キラキラ
果南「そっ、そうだね、そんな感じ」
善子「すっごーい!出る時は教えてね!絶対見に行くから!」
果南「うん、わかったよ」
善子「そっかぁ、果南さんフードファイターなんだ」
果南「……」
果南「そっ、そうだね、そんな感じ」
善子「すっごーい!出る時は教えてね!絶対見に行くから!」
果南「うん、わかったよ」
善子「そっかぁ、果南さんフードファイターなんだ」
果南「……」
79: 2025/01/20(月) 16:41:42 ID:???00
放課後
ルビィ「果南ちゃんまだ復活には時間かかるかなぁ。部活中は普通な感じだったけど」
デンワデスワ-! デンワデスワ-!
ルビィ「あれ、果南ちゃんからだ」
ルビィ「もしもし?」
果南『ルビィ!トレーニングお願い!』
ルビィ「わ、びっくりこきまろ!一体何があったの?」
ルビィ「果南ちゃんまだ復活には時間かかるかなぁ。部活中は普通な感じだったけど」
デンワデスワ-! デンワデスワ-!
ルビィ「あれ、果南ちゃんからだ」
ルビィ「もしもし?」
果南『ルビィ!トレーニングお願い!』
ルビィ「わ、びっくりこきまろ!一体何があったの?」
80: 2025/01/20(月) 16:42:03 ID:???00
果南『私、やらなきゃいけないから。今日からルビィのとこ泊まり込んでいい?よければ今から行く』
ルビィ「……いいよ!来て来て!」
果南『ありがとう!じゃあまたあとで』
ツー ツー
ルビィ「なんかわかんないけど、いい方向に進んでるみたいでラッキー」
ルビィ「……いいよ!来て来て!」
果南『ありがとう!じゃあまたあとで』
ツー ツー
ルビィ「なんかわかんないけど、いい方向に進んでるみたいでラッキー」
83: 2025/01/21(火) 19:07:14 ID:???00
・
・
・
「まだ時期は早いかしら……。いいえ、役者は揃っているわね」
「各支部に通達をお願い」
・
・
・
・
・
「まだ時期は早いかしら……。いいえ、役者は揃っているわね」
「各支部に通達をお願い」
・
・
・
84: 2025/01/21(火) 19:07:36 ID:???00
ルビィの部屋
ルビィ「果南ちゃんとお泊まりだ!」
果南「しばらくお世話になります」
ダイヤ「何かと思えば。合宿ですか?」
果南「ダイヤ、普通に話してくれるんだ?」
ダイヤ「別に果南さんのことが嫌いになったわけでも、敵になったわけでもないですし」
ルビィ「果南ちゃんとお泊まりだ!」
果南「しばらくお世話になります」
ダイヤ「何かと思えば。合宿ですか?」
果南「ダイヤ、普通に話してくれるんだ?」
ダイヤ「別に果南さんのことが嫌いになったわけでも、敵になったわけでもないですし」
85: 2025/01/21(火) 19:07:51 ID:???00
果南「この前はリザーバーとか言ったくせに」
ダイヤ「言葉のあやです」
果南「……」ジトー
ダイヤ「もうっ、わたくしが悪かったですから」
果南「ふふっ、冗談だよ」
ダイヤ「言葉のあやです」
果南「……」ジトー
ダイヤ「もうっ、わたくしが悪かったですから」
果南「ふふっ、冗談だよ」
86: 2025/01/21(火) 19:08:20 ID:???00
ルビィ「明日からは朝昼晩って訓練するからね」
果南「うん!ガンガンやってこ!」
果南「んじゃ、おやすみー」グゥ
ルビィ「もう寝てる……」
ダイヤ「お疲れのようですわね」
果南「うん!ガンガンやってこ!」
果南「んじゃ、おやすみー」グゥ
ルビィ「もう寝てる……」
ダイヤ「お疲れのようですわね」
87: 2025/01/21(火) 19:08:31 ID:???00
ルビィ「果南ちゃんなんで急にやる気が戻ったんだろう」
ダイヤ「大方、善子さんにでも発破をかけられた形なのでしょう。果南さんは単純ですからね」
ルビィ「ルビィもそう思う」
ダイヤ「まあ、ルビィったら」
ルビィ「そう思うのは善子ちゃん件の部分だけだよ」
ダイヤ「大方、善子さんにでも発破をかけられた形なのでしょう。果南さんは単純ですからね」
ルビィ「ルビィもそう思う」
ダイヤ「まあ、ルビィったら」
ルビィ「そう思うのは善子ちゃん件の部分だけだよ」
88: 2025/01/21(火) 19:08:51 ID:???00
食べて、食べて、踊って、食べて、寝て起きて、歌って、食べて、踊って、食べて、
目まぐるしい日々が続くけど、ちっとも辛くない。
あの日の悔しさと、善子の笑った顔を思い出せば、それが私に勇気を与えてくれる。
目まぐるしい日々が続くけど、ちっとも辛くない。
あの日の悔しさと、善子の笑った顔を思い出せば、それが私に勇気を与えてくれる。
90: 2025/01/22(水) 15:30:59 ID:???00
黒澤家での訓練の他に、大食いメニューのあるお店を探しては挑むようになった。
腕試しの機会はなにも大会だけではなく、こういった場でもできる。
今日は特盛りのラーメン。
極太麺に厚切りのチャーシュー、高く盛り上がったたっぷりの野菜。
腕試しの機会はなにも大会だけではなく、こういった場でもできる。
今日は特盛りのラーメン。
極太麺に厚切りのチャーシュー、高く盛り上がったたっぷりの野菜。
91: 2025/01/22(水) 15:31:29 ID:???00
20分以内に完食で5000円の賞金。
こんなの訓練前なら到底無理だったろうけど、今は充分に挑戦する力があるはず。
失敗したら支払いがあるけど、大食いでかかる費用は黒澤家のサポートで受け持ってくれている。
さらに賞金は全部私がものにしていいらしい。
こんなの訓練前なら到底無理だったろうけど、今は充分に挑戦する力があるはず。
失敗したら支払いがあるけど、大食いでかかる費用は黒澤家のサポートで受け持ってくれている。
さらに賞金は全部私がものにしていいらしい。
92: 2025/01/22(水) 15:31:51 ID:???00
こんなにしてもらっていいのかな?
私は私にできることを全力でやろう。
残り時間5分を残してラーメンを平らげると、周りのお客さんから拍手が起きた。
私は私にできることを全力でやろう。
残り時間5分を残してラーメンを平らげると、周りのお客さんから拍手が起きた。
93: 2025/01/22(水) 15:32:57 ID:???00
――――――――――――――――
黒澤家フードファイター訓練施設
果南「あれ、ダイヤに呼び出されたと思ったら花丸もいる」
花丸「ずらぁ」
ダイヤ「わざわざ集まってもらったのには理由があります。これは小原グループ――鞠莉さんからの指令です」
ルビィ「小原グループはウチの事業に出資してくれてるんだよ」
果南「へぇ。で、鞠莉が何だって?」
黒澤家フードファイター訓練施設
果南「あれ、ダイヤに呼び出されたと思ったら花丸もいる」
花丸「ずらぁ」
ダイヤ「わざわざ集まってもらったのには理由があります。これは小原グループ――鞠莉さんからの指令です」
ルビィ「小原グループはウチの事業に出資してくれてるんだよ」
果南「へぇ。で、鞠莉が何だって?」
94: 2025/01/22(水) 15:33:23 ID:???00
鞠莉「果南と花丸でバトゥするのよ!」
果南「鞠莉!?びっくりさせないでよ!」
鞠莉「ソーリー果南♡」
果南「ちゃんと説明して」
鞠莉「どうしよっかなーん♡」
果南「」イラッ
果南「鞠莉!?びっくりさせないでよ!」
鞠莉「ソーリー果南♡」
果南「ちゃんと説明して」
鞠莉「どうしよっかなーん♡」
果南「」イラッ
95: 2025/01/22(水) 15:33:47 ID:???00
花丸「マルはなんでもいいずらよ」
鞠莉「あら、話が早いわね。じゃあすぐ始めてもらおうかしら。もう用意はしてあるの」
果南「いや私は説明してもら――」
鞠莉「勝負食はこれよ!」ドン
冷 や し う ど ん
花丸「ずら」
鞠莉「うどんの上には大根おろしと梅肉のトッピング!とーってもおいしそうね!」
果南「……もう、やればいいんでしょやれば」
鞠莉「あら、話が早いわね。じゃあすぐ始めてもらおうかしら。もう用意はしてあるの」
果南「いや私は説明してもら――」
鞠莉「勝負食はこれよ!」ドン
冷 や し う ど ん
花丸「ずら」
鞠莉「うどんの上には大根おろしと梅肉のトッピング!とーってもおいしそうね!」
果南「……もう、やればいいんでしょやれば」
96: 2025/01/22(水) 15:34:17 ID:???00
ルビィ「この勝負食って……」
ダイヤ「全く、鞠莉さんの思いつきそうなことですわね」
ダイヤ「麺類と梅干し、それぞれ2人の苦手食材」
ダイヤ「鞠莉さんはその上でイーブンにしたつもりでしょうが、その実この勝負、花丸さんに有利ですわ」
ルビィ「そうなの?」
ダイヤ「全く、鞠莉さんの思いつきそうなことですわね」
ダイヤ「麺類と梅干し、それぞれ2人の苦手食材」
ダイヤ「鞠莉さんはその上でイーブンにしたつもりでしょうが、その実この勝負、花丸さんに有利ですわ」
ルビィ「そうなの?」
97: 2025/01/22(水) 15:36:42 ID:???00
ダイヤ「花丸さんは麺を啜るのが苦手というだけです」
ダイヤ「もちろん克服してありますが。それが花丸さんを自由に行動させている条件ですもの」
ダイヤ「対して果南さんの梅干し嫌いは、味そのものでしょう?」
ダイヤ「勝敗は目に見えてますわね」
ルビィ「……」
ダイヤ「もちろん克服してありますが。それが花丸さんを自由に行動させている条件ですもの」
ダイヤ「対して果南さんの梅干し嫌いは、味そのものでしょう?」
ダイヤ「勝敗は目に見えてますわね」
ルビィ「……」
98: 2025/01/22(水) 15:37:51 ID:???00
果南 (今の私が花丸にどこまで通用するか……ちょうどいい機会だ)
鞠莉「じゃあ始めるわよ? 30分一本勝負。レディー……」
鞠莉「スタート!」
ズズッ
ズズズーッ
鞠莉「ほらもっと盛り上げてダイヤ!」
ダイヤ「必要ありません」
鞠莉「興行を見据えてるんだからそうもいかないわよ?」
鞠莉「じゃあ始めるわよ? 30分一本勝負。レディー……」
鞠莉「スタート!」
ズズッ
ズズズーッ
鞠莉「ほらもっと盛り上げてダイヤ!」
ダイヤ「必要ありません」
鞠莉「興行を見据えてるんだからそうもいかないわよ?」
99: 2025/01/22(水) 15:38:25 ID:???00
鞠莉「人前でパフォーマンスすればヤジが飛ぶことも、それによって集中力が乱されることもあるわ」
鞠莉「ここの施設じゃ普段そんな練習しないんだから、選手のためよ?」
ダイヤ「……」
ダイヤ「こ、コラー!そんなものですか!もっと勢いをですねぇ!!」
鞠莉「あっはははは!!!オーケーダイヤ、あなたは頑張ったわ 」
ダイヤ「お黙りなさい!」
ズズーッ
花丸「おいしいずらー♪」
ルビィ (お姉ちゃん達がおバカやってる間に果南ちゃん5杯目、花丸ちゃんは6杯目)
ルビィ (でも果南ちゃん、焦らないで。時間はまだ半分以上ある)
鞠莉「ここの施設じゃ普段そんな練習しないんだから、選手のためよ?」
ダイヤ「……」
ダイヤ「こ、コラー!そんなものですか!もっと勢いをですねぇ!!」
鞠莉「あっはははは!!!オーケーダイヤ、あなたは頑張ったわ 」
ダイヤ「お黙りなさい!」
ズズーッ
花丸「おいしいずらー♪」
ルビィ (お姉ちゃん達がおバカやってる間に果南ちゃん5杯目、花丸ちゃんは6杯目)
ルビィ (でも果南ちゃん、焦らないで。時間はまだ半分以上ある)
188: 2025/01/26(日) 03:23:13 ID:???00
鞠莉「それにしても、果南がフードファイターになったって聞いた時は驚いたけど、いいモノ持ってるじゃな~い?」
ダイヤ「ええ。花丸さんを相手によく食らいついていますわね」
ダイヤ「梅干しを克服したのですか?」
ルビィ「果南ちゃん頑張ったんたんだよ」
ダイヤ「ルビィのトレーナーとしての手腕でもありますわね」
ルビィ「えへへ」
ダイヤ「ええ。花丸さんを相手によく食らいついていますわね」
ダイヤ「梅干しを克服したのですか?」
ルビィ「果南ちゃん頑張ったんたんだよ」
ダイヤ「ルビィのトレーナーとしての手腕でもありますわね」
ルビィ「えへへ」
189: 2025/01/26(日) 03:24:29 ID:???00
果南 (麺類の大食いはスープの攻略にかかっている)
果南 (このかけうどんはつゆを全部飲まなくてもいいけど、麺と共に口に入るつゆは避けられない)
果南 (その量をいかに減らすか。私が出した答えはこれだ)スッ
ダイヤ「まあ果南さん。箸で麺を持ち上げ湯切りのようにしてつゆを落とすとは」
ダイヤ「それでいてつゆが皿の外に飛び散らないようにコントロールもしてお行儀もいい」
ダイヤ「意外とテクニシャンなのですね」
ルビィ「果南ちゃん最近は麺類を中心に食べ歩いてたからね。自分で攻略法を編み出したんだ」
果南 (30分というあまり長時間ではない大食いでこの技が生きてくるかはわからない)
果南 (でも花丸が相手なんだ。やれることはなんでもやる!)
果南 (このかけうどんはつゆを全部飲まなくてもいいけど、麺と共に口に入るつゆは避けられない)
果南 (その量をいかに減らすか。私が出した答えはこれだ)スッ
ダイヤ「まあ果南さん。箸で麺を持ち上げ湯切りのようにしてつゆを落とすとは」
ダイヤ「それでいてつゆが皿の外に飛び散らないようにコントロールもしてお行儀もいい」
ダイヤ「意外とテクニシャンなのですね」
ルビィ「果南ちゃん最近は麺類を中心に食べ歩いてたからね。自分で攻略法を編み出したんだ」
果南 (30分というあまり長時間ではない大食いでこの技が生きてくるかはわからない)
果南 (でも花丸が相手なんだ。やれることはなんでもやる!)
190: 2025/01/26(日) 03:24:49 ID:???00
鞠莉「残り3分よ~」
ズルルーッ
果南 (あと一杯が追いつかない……)
果南 (花丸のペースが全く落ちないのはなんで? なんのテクニックも使わずにただ愚直にマイペースに食べてるようにしか見えないのに)
果南 (胃の許容量がそもそも違うの?ハナから勝てる相手じゃない……?)
果南 (違う、余計なことを考えるな!手と口を動かせ!ラストスパートだ!)
ズズズッ
ズルルーッ
果南 (あと一杯が追いつかない……)
果南 (花丸のペースが全く落ちないのはなんで? なんのテクニックも使わずにただ愚直にマイペースに食べてるようにしか見えないのに)
果南 (胃の許容量がそもそも違うの?ハナから勝てる相手じゃない……?)
果南 (違う、余計なことを考えるな!手と口を動かせ!ラストスパートだ!)
ズズズッ
191: 2025/01/26(日) 03:25:01 ID:???00
鞠莉「そこまで。30分経ったわ」
花丸「ご馳走様ずら」
果南「ふぅ……」
鞠莉「ルビィ、スコアは?」
ルビィ「えーっと……果南ちゃん15杯完食、花丸ちゃん15杯完食!」
ルビィ「引き分けだ!」
鞠莉「グレーイト!2人ともよく頑張ったわね!」パチパチパチ
果南 (引き分け……!よしっ!)
ダイヤ「お2人とも、お疲れ様でした」
花丸「ご馳走様ずら」
果南「ふぅ……」
鞠莉「ルビィ、スコアは?」
ルビィ「えーっと……果南ちゃん15杯完食、花丸ちゃん15杯完食!」
ルビィ「引き分けだ!」
鞠莉「グレーイト!2人ともよく頑張ったわね!」パチパチパチ
果南 (引き分け……!よしっ!)
ダイヤ「お2人とも、お疲れ様でした」
192: 2025/01/26(日) 03:25:43 ID:???00
果南「いい加減教えてよ。一体なんだったの?」
鞠莉「もーう。せっかちなんだから」
果南「早く」
鞠莉「わかったわよ。実は、大食いスクールアイドル大会を開催することに決定したの」
果南「大食いスクールアイドル? 踊りながら食べるの?」
鞠莉「そんなわけないでしょ。スクールアイドルをやっていて、大食いもやる子のことよ」
鞠莉「もーう。せっかちなんだから」
果南「早く」
鞠莉「わかったわよ。実は、大食いスクールアイドル大会を開催することに決定したの」
果南「大食いスクールアイドル? 踊りながら食べるの?」
鞠莉「そんなわけないでしょ。スクールアイドルをやっていて、大食いもやる子のことよ」
193: 2025/01/26(日) 03:26:05 ID:???00
鞠莉「大会は各校1人だけの参加しか認められないから、果南と花丸のどちらを出すかを決めるためだったのよ」
鞠莉「まあ、同点の場合を想定していなかったけどね」
鞠莉「2人とも参加させたいけど、ルールをねじ曲げることもできないし、どちらに決めるかまた方法を考えるわ」
果南「大食いスクールアイドル大会、ねぇ」
花丸「マルは、大会は辞退するずら」
果南「えっ!?」
鞠莉「ワッツ!?」
鞠莉「まあ、同点の場合を想定していなかったけどね」
鞠莉「2人とも参加させたいけど、ルールをねじ曲げることもできないし、どちらに決めるかまた方法を考えるわ」
果南「大食いスクールアイドル大会、ねぇ」
花丸「マルは、大会は辞退するずら」
果南「えっ!?」
鞠莉「ワッツ!?」
194: 2025/01/26(日) 03:26:30 ID:???00
花丸「果南ちゃんが出て」
果南「花丸……なんで!」
花丸「マルは、好きなだけおいしいものを食べられるからって、ダイヤさんの誘いを受けてフードファイターになったけど」
花丸「何の信念もないマルがそういう大会に出るのは、他の参加者にも失礼だと思ったから」
果南「し、信念なんて、私だって……」
花丸「果南ちゃんは、とっても真面目に、一生懸命に取り組んでるのはわかるよ」
花丸「マルより適任ずら」
果南「花丸……なんで!」
花丸「マルは、好きなだけおいしいものを食べられるからって、ダイヤさんの誘いを受けてフードファイターになったけど」
花丸「何の信念もないマルがそういう大会に出るのは、他の参加者にも失礼だと思ったから」
果南「し、信念なんて、私だって……」
花丸「果南ちゃんは、とっても真面目に、一生懸命に取り組んでるのはわかるよ」
花丸「マルより適任ずら」
195: 2025/01/26(日) 03:27:06 ID:???00
ダイヤ「はぁ……花丸さんのやる気がないのなら仕方ありませんわね」
ダイヤ「果南さん」
果南「ちょ、ちょっといいの本当に!?ねえ鞠莉!」
鞠莉「いいんじゃなーい?同点だったんだし、どちらでも文句はないわよ」
ルビィ「果南ちゃん。やろう」
ルビィ「ルビィがサポートするから。前みたいなことは起こさせない」
果南「ルビィ……」
鞠莉「ルビィにここまで言わせたんだから、もう決まりでしょ?」
果南「……うん、私が出るよ」
鞠莉「じゃ、今日はこれで解散ね!みんなお疲れー!」
ダイヤ「果南さん」
果南「ちょ、ちょっといいの本当に!?ねえ鞠莉!」
鞠莉「いいんじゃなーい?同点だったんだし、どちらでも文句はないわよ」
ルビィ「果南ちゃん。やろう」
ルビィ「ルビィがサポートするから。前みたいなことは起こさせない」
果南「ルビィ……」
鞠莉「ルビィにここまで言わせたんだから、もう決まりでしょ?」
果南「……うん、私が出るよ」
鞠莉「じゃ、今日はこれで解散ね!みんなお疲れー!」
196: 2025/01/26(日) 03:27:27 ID:???00
ルビィの部屋
ルビィ「果南ちゃんすごいよ!花丸ちゃんと引き分けなんて!」
果南「ふふん。ちょっとは成長できたかなん」
ダイヤ「引き分け。……確かに引き分けでしたわね」
果南「なーんか含みのある言い方だね」
ダイヤ「本当に今のご自分が花丸さんに追いついたとお思いですか?」
果南「だって現に」
果南 (……いや、そうだよ、花丸がこんなもんなわけない)
果南 (まさか……)
ルビィ「果南ちゃんすごいよ!花丸ちゃんと引き分けなんて!」
果南「ふふん。ちょっとは成長できたかなん」
ダイヤ「引き分け。……確かに引き分けでしたわね」
果南「なーんか含みのある言い方だね」
ダイヤ「本当に今のご自分が花丸さんに追いついたとお思いですか?」
果南「だって現に」
果南 (……いや、そうだよ、花丸がこんなもんなわけない)
果南 (まさか……)
197: 2025/01/26(日) 03:28:43 ID:???00
ダイヤ「花丸さんは勝負の前に、大食いメニューのある店舗を3軒回ってきていました」
ダイヤ「その後で鞠莉さんから指令が来たものですから……」
ダイヤ「わたくしは日を改めるよう鞠莉さんに提案しようとしたのですが、花丸さんが構わないとおっしゃるのでそのままにさせました」
ルビィ「そんな……」
ダイヤ「だ・か・ら」
ダイヤ「間違っても花丸さんに並んだなどと思わないことですわね」
果南「くっ……」
ダイヤ「その後で鞠莉さんから指令が来たものですから……」
ダイヤ「わたくしは日を改めるよう鞠莉さんに提案しようとしたのですが、花丸さんが構わないとおっしゃるのでそのままにさせました」
ルビィ「そんな……」
ダイヤ「だ・か・ら」
ダイヤ「間違っても花丸さんに並んだなどと思わないことですわね」
果南「くっ……」
205: 2025/01/29(水) 03:24:34 ID:???00
とんだ思い違いだった。花丸に追いついただなんて夢のまた夢。
ダイヤ「とはいえ、勝負の土俵に上がれば事情など関係ありません。引き分けた上で花丸さんが譲ったのですから、胸を張って代表でいてください」
ルビィ「そうだよ果南ちゃん!」
果南「……うん」
果南 (そうだ。やることは変わらない)
果南 (浦女代表として恥ずかしくないようなパフォーマンスをしないと)
ダイヤ「とはいえ、勝負の土俵に上がれば事情など関係ありません。引き分けた上で花丸さんが譲ったのですから、胸を張って代表でいてください」
ルビィ「そうだよ果南ちゃん!」
果南「……うん」
果南 (そうだ。やることは変わらない)
果南 (浦女代表として恥ずかしくないようなパフォーマンスをしないと)
206: 2025/01/29(水) 03:25:00 ID:???00
――――――――――――――――
昼休み 屋上
善子「」キラキラ
果南「……」モグモグ
アジフライサンドの件以来、善子は時々お昼にここに来るようになった。
その時はいつも、私がルビィの作ったお弁当を食べているところを、善子はじっと見ている。
果南 (人前で食べることは慣れてきてるけど、好きな子にまじまじと見られながらだとちょっと食べにくいな。なんて)
昼休み 屋上
善子「」キラキラ
果南「……」モグモグ
アジフライサンドの件以来、善子は時々お昼にここに来るようになった。
その時はいつも、私がルビィの作ったお弁当を食べているところを、善子はじっと見ている。
果南 (人前で食べることは慣れてきてるけど、好きな子にまじまじと見られながらだとちょっと食べにくいな。なんて)
207: 2025/01/29(水) 03:25:13 ID:???00
善子「もうすぐ大食いスクールアイドル大会でしょ?トレーニングは順調?」
果南「だと思うよ。今はダイヤもサポートに入ってくれてるから」
善子「早く見たいなぁ。果南さんの活躍してる姿」
果南「こりゃプレッシャーだねぇ」
果南「だと思うよ。今はダイヤもサポートに入ってくれてるから」
善子「早く見たいなぁ。果南さんの活躍してる姿」
果南「こりゃプレッシャーだねぇ」
208: 2025/01/29(水) 03:26:00 ID:???00
善子「ねえねえ」
果南「ん?」
善子「果南さんは恋人いないの?」
果南「ブフッ!」
果南「な、何いきなり!」ゲホゲホ
善子「別に女同士、恋バナくらいフツーでしょ?」
果南「そうかもだけど……」
果南「ん?」
善子「果南さんは恋人いないの?」
果南「ブフッ!」
果南「な、何いきなり!」ゲホゲホ
善子「別に女同士、恋バナくらいフツーでしょ?」
果南「そうかもだけど……」
209: 2025/01/29(水) 03:26:28 ID:???00
善子「で、いるの?」
果南「……いないよ」
善子「じゃあ、好きな人は?」
これはいったい何?
なんでそんなこと聞くの?
こういう質問ってその相手のことが気になってるからだよね?
それともホントにただの世間話?期待しない方がいい?
果南「好きな人は……いるけど」
善子「そう。私もいる」
それが私のことだったら、と想像して嬉しくなる。同時に、ちくり、と胸が痛くなった。勘違いだったらヘコむよ善子。
ほんの一言二言でこんなにドキマギさせるなんて、堕天使っていうか小悪魔だよ。
果南「……いないよ」
善子「じゃあ、好きな人は?」
これはいったい何?
なんでそんなこと聞くの?
こういう質問ってその相手のことが気になってるからだよね?
それともホントにただの世間話?期待しない方がいい?
果南「好きな人は……いるけど」
善子「そう。私もいる」
それが私のことだったら、と想像して嬉しくなる。同時に、ちくり、と胸が痛くなった。勘違いだったらヘコむよ善子。
ほんの一言二言でこんなにドキマギさせるなんて、堕天使っていうか小悪魔だよ。
210: 2025/01/29(水) 03:26:48 ID:???00
善子「その人に、果南さんの想いが通じるといいわね」
果南「善子の方も、ね」
それから少しの間、お互い無言だった。
私は意を決して言った。
果南「ねえ善子」
善子「なあに」
果南「今度の大会で私が優勝したら、善子に言いたいことがあるんだ」
果南「善子の方も、ね」
それから少しの間、お互い無言だった。
私は意を決して言った。
果南「ねえ善子」
善子「なあに」
果南「今度の大会で私が優勝したら、善子に言いたいことがあるんだ」
211: 2025/01/29(水) 03:27:12 ID:???00
果南「だからその……待ってて」
善子「……うん。待ってる。だから、頑張って」
果南「ありがと。頑張るよ」
『松浦果南さん、理事長に来てください』
果南「鞠莉の声だ。なんだろ、行ってくるね」
善子「行ってらっしゃい」
善子「……うん。待ってる。だから、頑張って」
果南「ありがと。頑張るよ」
『松浦果南さん、理事長に来てください』
果南「鞠莉の声だ。なんだろ、行ってくるね」
善子「行ってらっしゃい」
214: 2025/01/30(木) 03:56:12 ID:???00
鞠莉「大会のトーナメントの組み合わせが発表されたわよ」
果南「おー、どうなってる?」
果南「っていっても他校のフードファイターのことなんか全然知らないけど」
鞠莉「北海道・東北、関東、中部と全国のブロックで代表を決める予選があるから、まずはそれを勝ち抜くことね」
鞠莉「まあ、私の見立てでは果南ならブロック代表までは問題なくいけるわ」
果南「そりゃどうも」
果南「おー、どうなってる?」
果南「っていっても他校のフードファイターのことなんか全然知らないけど」
鞠莉「北海道・東北、関東、中部と全国のブロックで代表を決める予選があるから、まずはそれを勝ち抜くことね」
鞠莉「まあ、私の見立てでは果南ならブロック代表までは問題なくいけるわ」
果南「そりゃどうも」
215: 2025/01/30(木) 03:56:26 ID:???00
鞠莉「下馬評だと今のところ優勝候補は…… 」
鞠莉「ダントツで、東京の小泉花陽ね」
果南「μ'sの花陽ちゃんかぁ。巨大おにぎりで普段から訓練してたもんね」
鞠莉 (あれはたぶん訓練っていうか……)
鞠莉「もちろん私は果南に期待してるわよ」
鞠莉「花丸が出てれば……なんて、言われないようにね」
果南「わかってるよ。」
そして、鞠莉の言った通りというか。
私はあっさりと予選を勝ち抜いていった。
鞠莉「ダントツで、東京の小泉花陽ね」
果南「μ'sの花陽ちゃんかぁ。巨大おにぎりで普段から訓練してたもんね」
鞠莉 (あれはたぶん訓練っていうか……)
鞠莉「もちろん私は果南に期待してるわよ」
鞠莉「花丸が出てれば……なんて、言われないようにね」
果南「わかってるよ。」
そして、鞠莉の言った通りというか。
私はあっさりと予選を勝ち抜いていった。
216: 2025/01/30(木) 03:57:05 ID:???00
――――――――――――
鞠莉「果南。まずは本戦出場おめでとう」
果南「やったね」
ルビィ「果南ちゃんおめでとー!」
ダイヤ「よく頑張りましたわね」
果南「みんなのおかげだよ」
鞠莉「本戦は各ブロックの代表で一斉に戦うわよ」
ルビィ「いよいよだね」
鞠莉「それと……予想外ことが起きたわ」
果南「なになに?」
鞠莉「果南。まずは本戦出場おめでとう」
果南「やったね」
ルビィ「果南ちゃんおめでとー!」
ダイヤ「よく頑張りましたわね」
果南「みんなのおかげだよ」
鞠莉「本戦は各ブロックの代表で一斉に戦うわよ」
ルビィ「いよいよだね」
鞠莉「それと……予想外ことが起きたわ」
果南「なになに?」
217: 2025/01/30(木) 03:57:23 ID:???00
鞠莉「優勝候補の小泉花陽だけど、それを負かして関東代表になった子がいるの」
ルビィ「えー!?」
鞠莉「東京の学校の、ウィーン・マルガレーテよ」
ダイヤ「花陽さんを負かすほどの力量ですか……未知数ですわね。花丸さん並かもしれませんわ」
鞠莉「そうね。間違いなくその領域よ」
ルビィ「えー!?」
鞠莉「東京の学校の、ウィーン・マルガレーテよ」
ダイヤ「花陽さんを負かすほどの力量ですか……未知数ですわね。花丸さん並かもしれませんわ」
鞠莉「そうね。間違いなくその領域よ」
218: 2025/01/30(木) 03:57:36 ID:???00
鞠莉「マルガレーテ。最も警戒すべき相手ね」
ルビィ「果南ちゃん……」
果南「 ……大丈夫。私は勝たなきゃいけないんだ。それに、ルビィもついてるし」
果南「ルビィの指導を信じてここまで来れてるんだから、頼むよぉ?」
ルビィ「うん!ルビィもがんばルビィ!」
ルビィ「果南ちゃん……」
果南「 ……大丈夫。私は勝たなきゃいけないんだ。それに、ルビィもついてるし」
果南「ルビィの指導を信じてここまで来れてるんだから、頼むよぉ?」
ルビィ「うん!ルビィもがんばルビィ!」
219: 2025/01/30(木) 03:58:07 ID:???00
本戦へ向けて、調整は滞りなく進んだ。
どんな食材がきてもいいように、色々なものを訓練で食べるようにした。
梅干しも抜かりなく。
水を何リットルも飲んで胃を拡張することはお手軽のようでキツイ。でも、やれることはやっておく。
相手を花丸だと思え。それなら慣れてるからいつも通りのパフォーマンスが出せる。
どんな食材がきてもいいように、色々なものを訓練で食べるようにした。
梅干しも抜かりなく。
水を何リットルも飲んで胃を拡張することはお手軽のようでキツイ。でも、やれることはやっておく。
相手を花丸だと思え。それなら慣れてるからいつも通りのパフォーマンスが出せる。
220: 2025/01/30(木) 03:58:33 ID:???00
大会当日
大食いスクールアイドル大会 本戦会場
選手控え室
ルビィ「みんな強そうだよ……」ビクビク
果南「ルビィが怖がることないじゃん」
冬毬「相変わらずですね、ルビィ」
ルビィ「あ!えっと、冬毬ちゃん!?」
冬毬「黒澤興行のパーティーでお会いして以来ですね。その節はお世話になりました」
ルビィ「い、いえこちらこそ……」
大食いスクールアイドル大会 本戦会場
選手控え室
ルビィ「みんな強そうだよ……」ビクビク
果南「ルビィが怖がることないじゃん」
冬毬「相変わらずですね、ルビィ」
ルビィ「あ!えっと、冬毬ちゃん!?」
冬毬「黒澤興行のパーティーでお会いして以来ですね。その節はお世話になりました」
ルビィ「い、いえこちらこそ……」
221: 2025/01/30(木) 03:58:48 ID:???00
冬毬「そちらの方がルビィの担当ファイターの松浦さんですね」
果南「こんにちは」
冬毬「東京で活動している鬼塚冬毬です」
果南 (東京……?ってことはもしかして!)
冬毬「マルガレーテ、ご挨拶を」
マルガレーテ「私に命令しないで」
マルガレーテ「ウィーン・マルガレーテ。よろしく」
果南 (この子が花陽ちゃんに勝ったっていう例の……)
果南「こんにちは」
冬毬「東京で活動している鬼塚冬毬です」
果南 (東京……?ってことはもしかして!)
冬毬「マルガレーテ、ご挨拶を」
マルガレーテ「私に命令しないで」
マルガレーテ「ウィーン・マルガレーテ。よろしく」
果南 (この子が花陽ちゃんに勝ったっていう例の……)
222: 2025/01/30(木) 03:59:09 ID:???00
マルガレーテ「あなたがえっと……松浦果南、さん?」
果南「よろしくね、マルガレーテちゃん」
マルガレーテ「なーんだ、本当にAqoursの代表は国木田花丸じゃないのね」
果南「……」ピクッ
果南「花丸がよかった?」
マルガレーテ「当然でしょ?あの国木田花丸を倒して優勝してこそ、完璧な勝利よ」
マルガレーテ「それが、申し訳ないけど、大食いスクールアイドル界じゃ無名のあなたが相手なんて。今日は退屈しそうね」
果南「……花丸ならマルガレーテちゃんには負けないし、もちろん私もそのつもり」
ルビィ「アワワ…」
果南「よろしくね、マルガレーテちゃん」
マルガレーテ「なーんだ、本当にAqoursの代表は国木田花丸じゃないのね」
果南「……」ピクッ
果南「花丸がよかった?」
マルガレーテ「当然でしょ?あの国木田花丸を倒して優勝してこそ、完璧な勝利よ」
マルガレーテ「それが、申し訳ないけど、大食いスクールアイドル界じゃ無名のあなたが相手なんて。今日は退屈しそうね」
果南「……花丸ならマルガレーテちゃんには負けないし、もちろん私もそのつもり」
ルビィ「アワワ…」
223: 2025/01/30(木) 03:59:22 ID:???00
果南「足元すくわれないようにね」
マルガレーテ「そう?頑張ってね」
冬毬「マルガレーテ。失礼を働くのはやめてください」
マルガレーテ「してないわよ。もう集中するから」スタスタ
冬毬「すみません。では私もこれで」
果南「あはは、"濃い"ねぇ……」
マルガレーテ「そう?頑張ってね」
冬毬「マルガレーテ。失礼を働くのはやめてください」
マルガレーテ「してないわよ。もう集中するから」スタスタ
冬毬「すみません。では私もこれで」
果南「あはは、"濃い"ねぇ……」
224: 2025/01/30(木) 04:06:11 ID:???00
聖良「お久しぶりです、果南さん」
果南「聖良だ。なんでここに?」
理亞「北海道・東北ブロックは姉様が勝ち上がったのよ!なんで確認してないのよ!」
果南「ご、ごめんごめん」
ルビィ (知ってたけどマルガレーテちゃんのインパクトで今まで話題に出してなかったなぁ)
理亞「もう、調子狂うわね」
果南「聖良だ。なんでここに?」
理亞「北海道・東北ブロックは姉様が勝ち上がったのよ!なんで確認してないのよ!」
果南「ご、ごめんごめん」
ルビィ (知ってたけどマルガレーテちゃんのインパクトで今まで話題に出してなかったなぁ)
理亞「もう、調子狂うわね」
225: 2025/01/30(木) 04:06:46 ID:???00
理亞「優勝は姉様のものだから。それを言いにきたの」
聖良「優勝候補筆頭はマルガレーテさんという評価のようですが、私は果南さんにも注目しています」
聖良「いい試合をしましょう」
果南「うん。お互い悔いのないように」
聖良「優勝候補筆頭はマルガレーテさんという評価のようですが、私は果南さんにも注目しています」
聖良「いい試合をしましょう」
果南「うん。お互い悔いのないように」
226: 2025/01/30(木) 04:07:47 ID:???00
果南「さーてそろそろ始まるかなん」
善子「果南さん」
果南「えっ、善子?」
ぎゅっ
果南「ハグぅ!?」
善子「勝ってよ!見てるからね!」タッタッタッ
果南「な、なんだったの?」ドキドキ
ルビィ「本当はダメだけど、始まる前にどうしても会いたいからって内緒で控え室に来たんだよ」
果南「ルビィの手引きか……でも元気100倍、やるしかない!」
善子「果南さん」
果南「えっ、善子?」
ぎゅっ
果南「ハグぅ!?」
善子「勝ってよ!見てるからね!」タッタッタッ
果南「な、なんだったの?」ドキドキ
ルビィ「本当はダメだけど、始まる前にどうしても会いたいからって内緒で控え室に来たんだよ」
果南「ルビィの手引きか……でも元気100倍、やるしかない!」
227: 2025/01/30(木) 04:24:12 ID:???00
会場の方に移動すると、お客さんがいっぱいだった。
舞台の上には人数分の椅子と机。これからコンサートじゃなくて大食いが始まるなんて、変な感じかも。
選手全員が席に着くと、司会の人が進行を始めた。
「勝負食は……」
ハ ン バ ー グ 定 食
舞台の上には人数分の椅子と机。これからコンサートじゃなくて大食いが始まるなんて、変な感じかも。
選手全員が席に着くと、司会の人が進行を始めた。
「勝負食は……」
ハ ン バ ー グ 定 食
228: 2025/01/30(木) 04:24:51 ID:???00
果南 (肉系か。苦手ではないけど、得意でもないかな)
果南 (ハンバーグとご飯のセット。付け合せのポテトとブロッコリーも完食しないといけない、か)
果南 (大食いの料理は最初の方は特に作り置きしているから、基本的に冷めている状態でくる)
果南 (ステーキ肉よりは固くならないだろうから、顎の負担はそこまで心配ないかな)
果南 (他に気をつけることは……)ブツブツ
マルガレーテ「……」
果南 (ハンバーグとご飯のセット。付け合せのポテトとブロッコリーも完食しないといけない、か)
果南 (大食いの料理は最初の方は特に作り置きしているから、基本的に冷めている状態でくる)
果南 (ステーキ肉よりは固くならないだろうから、顎の負担はそこまで心配ないかな)
果南 (他に気をつけることは……)ブツブツ
マルガレーテ「……」
229: 2025/01/30(木) 04:32:47 ID:???00
マルガレーテ「あのシニョンの子と付き合ってるの?」
果南「えっ」
果南「んなっ……//違うよ!まだ……」
マルガレーテ「まだって、片思い?両思い?今も観客席からこっち見てるけど」
マルガレーテ「でもあの子、控え室の選手を変な目で見てた気がするけど、たくさん食べる人なら誰でもいいんじゃないの?」
果南「ちっ、違うよ!善子はそんな子じゃ……!」
善子『すごーい!果南さんもいっぱい食べるのね!』
善子『ずーらーまーるー! もっといっぱい食べてるとこ見せてみなさいよ!』
善子『そっかぁ、果南さんフードファイターなんだ』
果南「……」
果南 (……完全には否定できない自分がいる……)
果南「えっ」
果南「んなっ……//違うよ!まだ……」
マルガレーテ「まだって、片思い?両思い?今も観客席からこっち見てるけど」
マルガレーテ「でもあの子、控え室の選手を変な目で見てた気がするけど、たくさん食べる人なら誰でもいいんじゃないの?」
果南「ちっ、違うよ!善子はそんな子じゃ……!」
善子『すごーい!果南さんもいっぱい食べるのね!』
善子『ずーらーまーるー! もっといっぱい食べてるとこ見せてみなさいよ!』
善子『そっかぁ、果南さんフードファイターなんだ』
果南「……」
果南 (……完全には否定できない自分がいる……)
230: 2025/01/30(木) 04:46:15 ID:???00
果南「いいんだ。だったら今日、優勝して惚れさせるから」
マルガレーテ「ふーん」
「それでは間もなく開始いたします」
果南「さて、と。切り替えないと」
マルガレーテ「早く食べたいわ」
マルガレーテ「ふーん」
「それでは間もなく開始いたします」
果南「さて、と。切り替えないと」
マルガレーテ「早く食べたいわ」
231: 2025/01/30(木) 06:22:03 ID:???00
「勝負は1時間。それではスタートです」
ダイヤ「始まりましたわね」
ルビィ「うゆ……」
理亞「Aqoursの代表が花丸じゃないのは、何か理由があるの?」
ルビィ「花丸ちゃんと果南ちゃんが勝負して決めたんだよ」
理亞「嘘?信じられない。果南さんが花丸以上には見えないけど」
ダイヤ「そちらこそ聖良さんが大食いスクールアイドルとは知りませんでしたわ」
理亞「うちの喫茶店でちょっとね」
冬毬「喫茶デカメロンの大食い挑戦メニューですね?私の先輩から聞いたことがあります」
冬毬「北海道で有名なフードファイターがいると」
ダイヤ「始まりましたわね」
ルビィ「うゆ……」
理亞「Aqoursの代表が花丸じゃないのは、何か理由があるの?」
ルビィ「花丸ちゃんと果南ちゃんが勝負して決めたんだよ」
理亞「嘘?信じられない。果南さんが花丸以上には見えないけど」
ダイヤ「そちらこそ聖良さんが大食いスクールアイドルとは知りませんでしたわ」
理亞「うちの喫茶店でちょっとね」
冬毬「喫茶デカメロンの大食い挑戦メニューですね?私の先輩から聞いたことがあります」
冬毬「北海道で有名なフードファイターがいると」
232: 2025/01/30(木) 06:22:32 ID:???00
理亞「そうよ。大食いメニューで姉様に勝てばお代をタダにするから、挑戦者が後は絶たないの」
理亞「そして姉様に挑みに来たお客をちぎっては投げちぎっては投げ」
理亞「日々が実戦だった姉様は、いつしか鉄の胃袋を得たのよ」
ダイヤ「実戦が主体のファイターですか。相当な胆力を持っているでしょうね」
冬毬「確かに、既に頭角を現しているようです。そして今日の勝負はあの3人で決まりですね。」
ルビィ「本当だ!聖良さんが……!」
理亞「そして姉様に挑みに来たお客をちぎっては投げちぎっては投げ」
理亞「日々が実戦だった姉様は、いつしか鉄の胃袋を得たのよ」
ダイヤ「実戦が主体のファイターですか。相当な胆力を持っているでしょうね」
冬毬「確かに、既に頭角を現しているようです。そして今日の勝負はあの3人で決まりですね。」
ルビィ「本当だ!聖良さんが……!」
233: 2025/01/30(木) 06:23:04 ID:???00
10分経過
聖良 10皿
マルガレーテ 8皿
果南 7皿
果南 (マルガレーテちゃんが圧倒するのかと思いきや、蓋を開けてみれば聖良のリード)
果南 (先行逃げ切りってやつ?大食いにそれは通用しないことはわかってるはず)
果南 (無理なペースを続ければあっという間に瓦解する)
果南 (でもまさかこれがベストなペースっていうんなら、誰も手がつけられないね)
聖良 10皿
マルガレーテ 8皿
果南 7皿
果南 (マルガレーテちゃんが圧倒するのかと思いきや、蓋を開けてみれば聖良のリード)
果南 (先行逃げ切りってやつ?大食いにそれは通用しないことはわかってるはず)
果南 (無理なペースを続ければあっという間に瓦解する)
果南 (でもまさかこれがベストなペースっていうんなら、誰も手がつけられないね)
234: 2025/01/30(木) 06:23:32 ID:???00
果南「かなり飛ばしてるように見えるけど、それも作戦かなん?」
聖良「さあ、どうだと思います?ですがひとつ言っておきましょう」
聖良「私の満腹時の胃の状態を100とすると、今の私は30……いえ、20くらいと言っていいと思います」
果南「わーお、本当なら怖いね」
聖良「さあ、どうだと思います?ですがひとつ言っておきましょう」
聖良「私の満腹時の胃の状態を100とすると、今の私は30……いえ、20くらいと言っていいと思います」
果南「わーお、本当なら怖いね」
235: 2025/01/30(木) 06:24:02 ID:???00
果南 (……10秒目を閉じよう)
果南 (私は何も見えない。何も聞こえない)
果南 (聖良に乱されるな。これは己との戦い)
果南 (よし、いこう)モグモグ
聖良「……」
聖良 (乗ってきませんか)
マルガレーテ「おいし」バクバク
聖良 (マルガレーテさんに至ってはまるで眼中にないといった様子)
聖良 (これは……)
聖良 (手厳しいですね)ツウ
果南 (私は何も見えない。何も聞こえない)
果南 (聖良に乱されるな。これは己との戦い)
果南 (よし、いこう)モグモグ
聖良「……」
聖良 (乗ってきませんか)
マルガレーテ「おいし」バクバク
聖良 (マルガレーテさんに至ってはまるで眼中にないといった様子)
聖良 (これは……)
聖良 (手厳しいですね)ツウ
236: 2025/01/30(木) 06:25:00 ID:???00
冬毬「聖良さんのあのペースは明らかに常軌を逸しています。崩れるのは時間の問題かと」
ルビィ「だよね。どんな人でもあれは無理だよ」
理亞「うっ、うるさい!あれがいつもの姉様なのよ!」
理亞 (ああ、姉様……)
ルビィ「だよね。どんな人でもあれは無理だよ」
理亞「うっ、うるさい!あれがいつもの姉様なのよ!」
理亞 (ああ、姉様……)
237: 2025/01/30(木) 06:25:13 ID:???00
25分経過
聖良 22皿
マルガレーテ 19皿
果南 18皿
ダイヤ「まだリードは破られていませんが、聖良さんはだいぶ苦しそうに見えますわね」
冬毬「そろそろですね」
ルビィ「?」
冬毬「マルガレーテがひとつギアを上げる頃です」
聖良 22皿
マルガレーテ 19皿
果南 18皿
ダイヤ「まだリードは破られていませんが、聖良さんはだいぶ苦しそうに見えますわね」
冬毬「そろそろですね」
ルビィ「?」
冬毬「マルガレーテがひとつギアを上げる頃です」
238: 2025/01/30(木) 06:25:46 ID:???00
マルガレーテ「冷めててもおいしくて助かるわ」バクバクバクバク
果南 (気にしない……とも言ってられないか。離されるのはまずい)
果南 (無理のない範囲で速さを上げよう)
ルビィ「果南ちゃん、よくコントロールできてる」
ダイヤ「ええ。訓練のたまものですわね」
果南 (気にしない……とも言ってられないか。離されるのはまずい)
果南 (無理のない範囲で速さを上げよう)
ルビィ「果南ちゃん、よくコントロールできてる」
ダイヤ「ええ。訓練のたまものですわね」
239: 2025/01/30(木) 06:27:01 ID:???00
聖良「ハァハァ」
聖良 (マルガレーテさんはもとより、やはり果南さんもやりますね……)
聖良 (ブロックを勝ち抜いて他ブロックの選手の情報収集をした時、ド肝を抜かれましたよ)
聖良 (井の中の蛙と思い知らされた。とてもかわないと思った)
聖良 (だからこんな奇策で、相手のペースを乱すことに賭けるしかなかった)
聖良 (それも不発に終わりましたが)
聖良 (マルガレーテさんはもとより、やはり果南さんもやりますね……)
聖良 (ブロックを勝ち抜いて他ブロックの選手の情報収集をした時、ド肝を抜かれましたよ)
聖良 (井の中の蛙と思い知らされた。とてもかわないと思った)
聖良 (だからこんな奇策で、相手のペースを乱すことに賭けるしかなかった)
聖良 (それも不発に終わりましたが)
240: 2025/01/30(木) 06:27:35 ID:???00
聖良「ふふ、ははは」
聖良「これでも地元では無敗だったんですよ。挑んでくる腕自慢には負ける気がしませんでした」
聖良「なのにどうしてここまで差がつくんでしょうか?」
果南 「素人を相手にして、実戦だって?」
果南「私はいつだって、永遠に届かないような相手がすぐ近くにいた」
果南「距離が縮まったと思うことさえ許されない絶望感に何度も打ちひしがれた」
果南「でもそれこそが私を強くした」
果南「そんな存在は、聖良にはいなかったんじゃないの?今の私の敵じゃあない」
聖良「そうですか……やはりあなたは強い……」
聖良「これでも地元では無敗だったんですよ。挑んでくる腕自慢には負ける気がしませんでした」
聖良「なのにどうしてここまで差がつくんでしょうか?」
果南 「素人を相手にして、実戦だって?」
果南「私はいつだって、永遠に届かないような相手がすぐ近くにいた」
果南「距離が縮まったと思うことさえ許されない絶望感に何度も打ちひしがれた」
果南「でもそれこそが私を強くした」
果南「そんな存在は、聖良にはいなかったんじゃないの?今の私の敵じゃあない」
聖良「そうですか……やはりあなたは強い……」
241: 2025/01/30(木) 06:28:11 ID:???00
40分経過
聖良 27皿
マルガレーテ 33皿
果南 33皿
マルガレーテ (聖良はリタイアね)
マルガレーテ (実質私と松浦果南の一騎打ち)
マルガレーテ (スクールアイドルでも大食いでも、私は負けない)バクバクバク
聖良 27皿
マルガレーテ 33皿
果南 33皿
マルガレーテ (聖良はリタイアね)
マルガレーテ (実質私と松浦果南の一騎打ち)
マルガレーテ (スクールアイドルでも大食いでも、私は負けない)バクバクバク
242: 2025/01/30(木) 06:28:44 ID:???00
冬毬「マルガレーテがまたギアを上げました」
ルビィ「お姉ちゃあ……果南ちゃん大丈夫かなぁ……」
ダイヤ「……わたしくは以前、マルガレーテさんは花丸さんと同じタイプかも、と言いましたわね」
ルビィ「えっ?うん」
ダイヤ「もしかしたらそこに突破口があるかもしれませんわ」
ルビィ「どういうこと?」
冬毬「……」
冬毬 (まずいですね)
冬毬 (相手が花丸さんだった方がむしろ、マルガレーテの勝つ確率は高かったかもしれません)
冬毬 (果南さんが相手だということが、おそらく……)
ルビィ「お姉ちゃあ……果南ちゃん大丈夫かなぁ……」
ダイヤ「……わたしくは以前、マルガレーテさんは花丸さんと同じタイプかも、と言いましたわね」
ルビィ「えっ?うん」
ダイヤ「もしかしたらそこに突破口があるかもしれませんわ」
ルビィ「どういうこと?」
冬毬「……」
冬毬 (まずいですね)
冬毬 (相手が花丸さんだった方がむしろ、マルガレーテの勝つ確率は高かったかもしれません)
冬毬 (果南さんが相手だということが、おそらく……)
244: 2025/01/30(木) 07:35:29 ID:???00
50分経過
マルガレーテ 39皿
果南 39皿
マルガレーテ (嘘?トップギアでも引き離せないなんて。こんなの初めてよ)
マルガレーテ (それどころか、向こうが……)
果南40皿
マルガレーテ (ふざけないで。そりゃあ胃袋は埋まってきたけど、まだまだ入るわ)
マルガレーテ (なのになんで、こんなに苦しいの?)ハァハァ
果南「……」
マルガレーテ 39皿
果南 39皿
マルガレーテ (嘘?トップギアでも引き離せないなんて。こんなの初めてよ)
マルガレーテ (それどころか、向こうが……)
果南40皿
マルガレーテ (ふざけないで。そりゃあ胃袋は埋まってきたけど、まだまだ入るわ)
マルガレーテ (なのになんで、こんなに苦しいの?)ハァハァ
果南「……」
245: 2025/01/30(木) 07:35:49 ID:???00
ルビィ「やった!ついに果南ちゃんがリードした!」
冬毬 (マルガレーテ、意地を見せてください……まだ終わりじゃないです)
マルガレーテ 40皿
冬毬 (よし!)
果南 41皿
冬毬「えっ」
ルビィ「す、すごい……まだ余力を残してたなんて……」
冬毬 (マルガレーテ、意地を見せてください……まだ終わりじゃないです)
マルガレーテ 40皿
冬毬 (よし!)
果南 41皿
冬毬「えっ」
ルビィ「す、すごい……まだ余力を残してたなんて……」
246: 2025/01/30(木) 07:36:21 ID:???00
ダイヤ「花丸さんは最初から完成されていたんです」
ダイヤ「大食いの所作、心、技」
ダイヤ「わたくしが指導した部分などほとんどありません」
ダイヤ「その圧倒的な実力に何も言うことはありませんから」
ダイヤ「それと同じタイプのマルガレーテさんは、追う立場を経験したことがないのでしょう」
ダイヤ「大食いの所作、心、技」
ダイヤ「わたくしが指導した部分などほとんどありません」
ダイヤ「その圧倒的な実力に何も言うことはありませんから」
ダイヤ「それと同じタイプのマルガレーテさんは、追う立場を経験したことがないのでしょう」
247: 2025/01/30(木) 07:36:46 ID:???00
ダイヤ「果南さんがリードを取って、追いついた瞬間にもう一度引き離す」
ダイヤ「果南さんはほぼ限界に近いはずです。ですが」
ダイヤ「マルガレーテさんの苦しい表情を見て、ここ一番で仕掛けたのですよ」
ルビィ「果南ちゃんはずっとポーカーフェイスだったもんね。花丸ちゃんの背中を追いかけ続けた力だね」
ダイヤ「果南さんはほぼ限界に近いはずです。ですが」
ダイヤ「マルガレーテさんの苦しい表情を見て、ここ一番で仕掛けたのですよ」
ルビィ「果南ちゃんはずっとポーカーフェイスだったもんね。花丸ちゃんの背中を追いかけ続けた力だね」
248: 2025/01/30(木) 07:37:18 ID:???00
「終了です!さあ結果は!」
マルガレーテ41 皿
果南 43皿
「松浦果南さんの優勝です!」
果南「ふぅ……」
マルガレーテ「私が負けるなんて……」
果南「大食いは、マルガレーテちゃんが勝ってたと思うよ。ただ……」
果南「"フードファイター"として、こっちがうわて��だったね」
マルガレーテ「ふっ……完敗よ。松浦果南」
マルガレーテ「次は負けないわ!」
果南「うん。またやろう」
マルガレーテ41 皿
果南 43皿
「松浦果南さんの優勝です!」
果南「ふぅ……」
マルガレーテ「私が負けるなんて……」
果南「大食いは、マルガレーテちゃんが勝ってたと思うよ。ただ……」
果南「"フードファイター"として、こっちがうわて��だったね」
マルガレーテ「ふっ……完敗よ。松浦果南」
マルガレーテ「次は負けないわ!」
果南「うん。またやろう」
249: 2025/01/30(木) 07:38:32 ID:???00
善子「果南さん!」
果南「善子!」
善子「私、ルビィ達とは離れた所で応援してて……きっと泣いちゃうから」ポロポロ
果南「なんで泣くのさ。私勝ったんだよ」
善子「 わかんないー!嬉しいから!」ポロポロ
善子「果南さんおめでとう!」ポロポロ
果南「うん、ありがとう善子」ギュッ
果南「善子!」
善子「私、ルビィ達とは離れた所で応援してて……きっと泣いちゃうから」ポロポロ
果南「なんで泣くのさ。私勝ったんだよ」
善子「 わかんないー!嬉しいから!」ポロポロ
善子「果南さんおめでとう!」ポロポロ
果南「うん、ありがとう善子」ギュッ
250: 2025/01/30(木) 07:39:04 ID:???00
善子とハグをして、大会は終わった。
鞠莉が焼肉で打ち上げだって言ったけど、流石に断った。
帰ったらみんながいっぱいお祝いしてくれた。
次の日、学校で善子を呼び出して、約束を果たす。
果南「善子……少食な私を想像してみて?」
善子「え?うん……」
果南「その私が、善子を好きだって言ったら?」
善子「……ちょっと!そんなこと気にしてたの!?」
善子「どんな果南さんでも好きに決まってるでしょ!まったくもう!」
善子は、OKしてくれた。
鞠莉が焼肉で打ち上げだって言ったけど、流石に断った。
帰ったらみんながいっぱいお祝いしてくれた。
次の日、学校で善子を呼び出して、約束を果たす。
果南「善子……少食な私を想像してみて?」
善子「え?うん……」
果南「その私が、善子を好きだって言ったら?」
善子「……ちょっと!そんなこと気にしてたの!?」
善子「どんな果南さんでも好きに決まってるでしょ!まったくもう!」
善子は、OKしてくれた。
251: 2025/01/30(木) 07:39:38 ID:???00
善子にカッコつけたくて始めたフードファイター。
色々な人に助けられて、優勝までした。
でも、まだ、やり残したことあるよね。
色々な人に助けられて、優勝までした。
でも、まだ、やり残したことあるよね。
252: 2025/01/30(木) 07:40:00 ID:???00
果南「花丸。あんたと戦いたい」
花丸「ずら」
花丸「ずら」
253: 2025/01/30(木) 07:40:16 ID:???00
終わり
254: 2025/01/30(木) 07:51:17 ID:???00
乙
勝負に勝って好きな子とも結ばれて……見事やな
勝負に勝って好きな子とも結ばれて……見事やな
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります