19: 2015/02/14(土) 00:02:50.38 ID:RsTg57V3O

バレンタインネタ

提督「大規模作戦が終わったのに大本営に呼ばれ、とんぼ返り…すまない叢雲。旗艦を務めていたお前に負担を強いてしまって」

叢雲「別に良いわよ。私が居ないと本当にダメ司令官なんだから」

提督「…そうかもしれないな」

叢雲「どうしたのよ、何時もなら言い返すのに…まさか大本営で何かあったの!?」

提督「いや、よく考えたらずっと叢雲に助けられてきたからな…ありがとうな、叢雲」

叢雲「っ!!!ひ、秘書艦なんだから助けるのは当たり前よ!それに私もその…感謝してるんだから」

提督「……」ニヤニヤ

叢雲「…何よ」

提督「何もない」

叢雲「言いなさいよ!」

提督「夏目漱石の言葉を借りてもいいか?」

叢雲「私は司令官の言葉がいい」

提督「あー…、俺と軍を辞めてくれ」

叢雲「嫌」

提督「そこは受けるところだろ!」

叢雲「冗談じゃないわよ!ずっと一緒に居たのに今さら言うのが軍を辞めてくれ?もっとこうあるでしょ!」

提督「…月がきれ…」

叢雲「違う!あーもう口を開けなさい!」

提督「あーん」

叢雲「これが私の気持ち!」

チョコを投げ込み

提督「うぐっ!甘いな」

叢雲「私はあんたが好き、愛してる!あんたは私の事をどう思ってるの!」

提督「甘いな」

叢雲「もう本当にダメね!!」
「艦これ」いつかあの海で
29: 2015/02/14(土) 02:06:39.07 ID:gQf7I28Fo
提督室。フタフタマルマル。

ガチャ

敷波「司令官ー」

提督「ん。どうした敷波、こんな時間に」

敷波「あのさー、なんていうかさー、き、今日はどんな日だった?」

提督「え? まあ座りたまえ」

敷波「い、いやいいよ…。それで、どうなのさ」

提督「うん。今日はいつもとそんなに変わらず第二艦隊が出撃、第三艦隊が遠征、第四艦隊が…」

敷波「そうじゃなくってさー、司令官がっていうか、その、今日はさー」

提督「私がどうかしたのか。体調はいいぞ。なんだ、心配してくれるのか?」

敷波「えぇー…そのさ、ほら、甘いものとかさー、食べたくなるよねっていうかさー」

提督「あぁバレンタインデーか。そうだな、けっこう貰ったぞ。三月は赤字確定だな」

敷波「……ふうーん。じゃあもうチョコいらないってことか。ふん!」

提督「いやいや、敷波がくれるなら喜んで受け取るよ」

敷波「な、なにいってんの。どうせみんなに言ってるんでしょ…まぁ、いいけどさ…」                                                        「よくない……」

提督「そんなことはない。敷波だけだ」

敷波「わ、わかった」

提督「敷波。君からチョコを貰えたら嬉しい。もしよかったら頂戴できないだろうか」

敷波「わかったってば! もう! はいコレ!」

提督「おお。ありがとう」

敷波「暇だったから手作りしたけどまずかったら捨てちゃっていいけどでも食べてくれたらあたしも嬉しいっていうかさ」

提督「なんだ? そうだ、こんな時間だけど一緒に食べていかないか。なに、ちょっとくらいなら問題なかろう」

敷波「へっ? い、一緒に? それはなんていうか恥ずかしいし…まぁ、いいけどさ」

提督「よし。じゃあちょっと紅茶でも入れるか。ソファ座ろう」

敷波「うん。……がんばって、渡してよかった…」
 

32: 2015/02/14(土) 08:37:27.50 ID:MPsVzSko0

ザザーン ザザーン


「…………」


―――――――

『はじめまして、如月です。おそばに置いてくださいね』

『あら、補給ですか?ありがとう、うれしいわ♪』

『んもぅー、ギリギリまで一緒にいたいのに。あなたも、一緒にお休みする?……あらあら、顔真っ赤にしちゃって、可愛いんだから』

『いま、如月が楽にしてあげる…なんて、冗談っ』

『私、あなたとずっと……ぼんやり海を眺めていたいの。これは本当よ?』

『はーい、如月の気持ちを込めたチョコレート、ちゃんと最後まで、食べてね?』

『え?お返し?いいのよ、あなたが元気でいてくれたら。だから、ずっと一緒にいましょうね?……約束よ?』





『……駆逐艦如月の捜索を打ち切りました。……轟沈です』


―――――――

「……久しぶり、だな」

「俺は、元気でやってるよ。……お前との、約束だから」



「……」

「そうそう、今日は、報告があってきたんだ」

「……あいつと、ケッコンすることしたんだ。ははっ、以外かな?」

「俺も……お前とこうして海を眺めていたかった。……お前を置いて行くのは……本当に、ごめん……」

「あの時のお返し……じゃ、ちょっと遅すぎるかな。ここに置いて行くよ。ケッコン前最後のデカい出費だ。高かったんだぞ?」


コトッ


「……じゃあな、また、来るから」





「私のことは気にせず、幸せになってくださいね」





「……!……ああ、そう、だな」


「ひとまずさようなら。また会おうな………約束、したからな」




終わり

34: 2015/02/14(土) 14:00:22.82 ID:eWE2B/Fw0
「……よし、じゃあ準備はできたな?」

手荷物を持ち、ある程度着込んだ大井にそう声をかける。2月。旧暦では春になったとはいえ、この時期の寒さはまだ体に堪えるものがある。

「……はい」

「おいおい、なんて顔してるんだ。お前にとっても俺にとっても、今日は喜ばしい日じゃないか」

「……はい」

そうなのだ。ここの鎮守府での功績が認められ、大井は今日から本部に配属になる。本部では、大井が常日頃口にしていた北上もいるという話だ。二人で喜び合った日はそれほど前ではない。……だというのに

「うーん……何か不安なことでも?」

「いえ、あの……提督」

「ん?」

「提督は……その、本部の方には……」

「言ったろ?呼ばれてるのはお前だけだって。それに、何人かいる艦娘を置いてどこかに行こうとも思わないさ」

「……」

「……俺の事なんか心配すんなよ。北上と存分にお前の力を発揮してくれたら、俺はうれしい」

「……っ、はい……」

大井が、何かを言いかけた。そんなことくらい、長い付き合いになるからわかる。
でも……何を言おうとしてるのかは、わからなかった。こりゃマズイ。終わりよければすべてよし、だ。とりあえず言葉を紡ぐ。

「……あ!そういえば、今日は何の日か知ってるか?」

「……え?」

「バレンタインだよバレンタイン!いやぁ、大井からチョコもらえると思うと嬉しいなあ!」

「あ、あの……私、チョコは……」

「おお!チョコじゃないか!ありがとう!」

「え?え?」

「こんなにいいのをもらって、ホワイトデーにはお返しをしなきゃな!そうだ、来月のこの日は、うちの鎮守府に帰ってきてくれないかな?」

「……」

「……」

あちゃー。やってしまったか。わざとらしすぎたし、根本的な問題の解決になっていないじゃないか…

「……ふふっ」

「……すまん」

「いえ、いいんです。色々考えていた私が馬鹿みたいです……提督?」

「なんだ?」

「行ってきます。……それで、お返しは期待してもいいんですよね?」

「……ああ、もちろん!盛大に準備して待ってるから、お前は胸を張ってここに帰ってこい!なんなら、北上も…」

「いえ…私一人で来ることにします。準備しなきゃいけないものもできたし、それに…」

「……それに?」

「次に帰ってきたときは、北上さんがいたら言えないこと、言うつもりですから」ニコッ   

冬の、ちょっと寒いバレンタインの日。
この日が、大井と結婚するきっかけになった日だってことは、ずっと、ずっと忘れられそうにない。


……そうだよな?合ってるよね……?え、違うの…………?



おわり

36: 2015/02/15(日) 02:36:02.42 ID:v2VfmVVC0
執務室

ガチャ

隼鷹「提督~!」

提督「じ、隼鷹! いつも入る時はノックしろと…」

隼鷹「ははぁ~ん、さては提督、あたしに見られてはまずいもんを持ってるね!」

隼鷹「ほらほら、隼鷹さんに見せてごらん。悪いようにはしないからさー」

提督「見せて困る物はないっ! そもそも何の用だ」

隼鷹「何の用? えーっと、あれだよあれ。そう、提督にプレゼント持ってきたんだって」

提督「プレゼント? お前が?」

隼鷹「そそ。はい、これどーぞ!」

提督「ん? まぁ、そこそこ重さがあるが結構小さい箱だな」

隼鷹「提督、2月14日が何の日か知んないのー?」

提督「バ 隼鷹「そー!バレンタインデー!」

隼鷹「そして今日は運命の出逢いの日! なんと最高の酒に合う最高の菓子を見つけたんだよ~」

隼鷹「実は今日デパートに出掛けたら物産展やっててへ、そう、美味しそうな蟹とか干物とかあれ多分最高のおつまみになるよ!」

隼鷹「そのあとバレンタインデーのコーナーをぶらーっとしてたらぁ、出逢って~」

隼鷹「いろいろあっへ、てーとくに」

提督「お、おい大丈夫か?」

隼鷹「大丈夫です! 隼鷹は自室に戻ります! ひゃっはぁー!」

ガチャ

提督「……」

提督「結局、このプレゼントはなんなんだよ。ま、開けてみるとするか」

パカッ


提督「バレンタインデーに猪口かよ」

37: 2015/02/15(日) 02:37:41.51 ID:v2VfmVVC0
以上小ネタでした。どこかとダブっていたらすみません。

引用: 艦これSS投稿スレ4隻目