302: 2012/05/14(月) 23:11:33.70 ID:a9dL4lIH0


【まどマギ】シャルロッテ「シメサバしか出せなくなった…」【前編】

ほむら「仕方ない…今回は持ってきたサバ寿司を食べましょう」ゴソゴソ

ゲルトルート「ってか持ってたんかーい!」

ほむら「いや、持ってたって言うか…マミが行くときに持たせてくれたのよ」

ゲルトルート「相当心配されてるのね、あなた」

ほむら「まあ美味しくいただくからいいのだけど」モグモグ

ゲルトルート「それなら始めっからそれを食べればよかったじゃない」

ほむら「…人の持ってるものって、美味しそうに見えるわよね」

ゲルトルート「だからってねだるんじゃないの!!」

魔法少女まどか☆マギカ
303: 2012/05/14(月) 23:21:29.54 ID:a9dL4lIH0
ほむら「さて…お腹も少しは満たされたし、そろそろ行くわね」

ゲルトルート「ちょっと待って」

ほむら「あら、もう渡すものは何もないはずだけど?」

ゲルトルート「そうじゃなくって、私からもあなたにちょっと質問があるのよ」

ほむら「…何かしら?」

ゲルトルート「まあ質問っていうか疑問なんだけどね…」

ゲルトルート「…なんで時々、ものすごく悲しい顔をするのかしら?」

ほむら「…!!」


304: 2012/05/14(月) 23:38:39.61 ID:a9dL4lIH0
ゲルトルート「確か昨日、マミがシャルとの関係を説明した時があったじゃない」

ゲルトルート「その時、一瞬だけシャルの名前を聞いて、あなたものすごく驚いてたでしょ?」

ほむら「それは、シャルの名前は有名だから…」

ゲルトルート「けどその後、一瞬だけどものすごく悲しい顔をしたわ」

ほむら「…気のせいよ」

ゲルトルート「悪いけど、私も魔女化してから色々とあったのよ」

ゲルトルート「その時に人の表情からその人の感情を読み取れるようになってね」

ゲルトルート「…その時のあなたの顔、何かに絶望してる顔だったわ」

ほむら「……」

305: 2012/05/14(月) 23:48:53.70 ID:a9dL4lIH0

ゲルトルート「さらに言えば、あなたみたいな魔法少女聞いたこともなかったしね」

ゲルトルート「別の所から来たらしいけど、それだったらシャルの名前を知ってるのはおかしい」

ゲルトルート「あくまで仮定だけど…シャルをまるで『どこかで見てきた』かのようだった」

ほむら「…!!」

ゲルトルート「あなた…実は何かを隠してるんじゃないの」

ほむら「…うるさい!!」ジャキッ


306: 2012/05/15(火) 00:00:38.03 ID:AZOr65RX0
ゲルトルート「ちょ、ちょっといきなり戦闘態勢に入んないでよ」

ほむら「うるさいうるさいうるさい!!人の心を見透かしたような事を言って!!」

ほむら「どうせ、私の事なんて誰も分からないわよ」

ほむら「どうせ…私の、独りよがりな、事だし…」グスッ

ほむら「どうせ…どうせ…」ヒック…ヒック

ゲルトルート「…!!」ピカーン!

ほむら「何よ…同じ姿にでもなって私と戦うつもり?」

ギュッ!

ほむら「!!」

308: 2012/05/15(火) 00:06:25.53 ID:AZOr65RX0

ゲルトルート「何ていっていいのか、あなたの事何も考えずにズバズバ言っちゃって」

ゲルトルート「私としてはただ気になってた事を言っただけなんだけど」

ゲルトルート「ここまであなたを傷つけるなんて思いもしなかったのよ」

ゲルトルート「…本当にゴメンなさい」

ほむら「…う、うぅ…」

ほむら「うわぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」

ゲルトルート『この感情の爆発のさせ方…よほど辛い事があったのね』

ゲルトルート『…これ以上聞くと、彼女が壊れてしまうわね』

ゲルトルート『まあ、この話は後でにしましょう』

ゲルトルート『だから今は…』

ゲルトルート「…気のすむまで泣きなさい」

ほむら「うう、うぅ…!!」


309: 2012/05/15(火) 00:16:36.62 ID:AZOr65RX0
ほむら「…ゴメンなさい、いきなり気が動転しちゃって」

ゲルトルート「いいのよ、原因はこっちにあるんだしね」

ほむら「けど…」

ゲルトルート「まあ確かにあなたの事は気になるけど」

ゲルトルート「…それはあなたが話したくなったら話してもらえるかしら」

ほむら「……」

ゲルトルート「だから気にしなくていいわ」


310: 2012/05/15(火) 00:21:14.18 ID:AZOr65RX0

ほむら「けど…」

ゲルトルート「あら、何か気になる事でも」

ほむら「なんで魔法少女化したの?」

ゲルトルート「決まってるじゃないの」

ゲルトルート「魔女の状態じゃ、同じ目線で慰められないじゃない?」

ゲルトルート「…少しでも、あなたに気を使わせたくなかったのよ」

ほむら「そう、そんなところまで気を使ってくれたのね」

ゲルトルート「元はつくけど、一応魔法少女の先輩だしね!!」

ほむら「…本当に、ありがとう」


311: 2012/05/15(火) 00:25:52.10 ID:AZOr65RX0
ほむら「じゃあこれ以上遅くなるといけないし、そろそろ行くわね」

ゲルトルート「ちょっと待って、これをあなたに」ポスッ!

ほむら「これって…」

ゲルトルート「綺麗でしょ、青いバラよ」

ほむら「さっきのアレンジメントとは違ってちゃんと鉢に植わってるわね」

ゲルトルート「それは、あなたに育ててもらいたいの」

ほむら「私に?」

ゲルトルート「青いバラの花言葉って、知ってる?」

ゲルトルート「その存在がありえないことから『奇跡』とか『夢が叶う』とかなのよ」


312: 2012/05/15(火) 00:31:29.93 ID:AZOr65RX0
ほむら「…!!」

ゲルトルート「何を悩んでるかまでは分からないけど」

ゲルトルート「その願いが、叶うといいなって思ったからね」

ほむら「…大事にさせてもらうわ」

ゲルトルート「うん、そうして頂戴」

ゲルトルート「ただ一つ注文なんだけど…」

ほむら「あら、水のやり方とかかしら」

ゲルトルート「そうじゃなくって…そのバラ、あまり人前に出さないでもらえるかしら」

313: 2012/05/15(火) 00:34:51.24 ID:AZOr65RX0
ほむら「なんで?綺麗だから別に」

ゲルトルート「さっきも言ったけど、青いバラって実際にはないのよ」

ゲルトルート「そんなバラがあるって分かったら、大騒ぎになりかねないからね」

ほむら「…分かったわ」

ゲルトルート「後は水やり、日光浴とかを欠かさずやってくれれば…まあ魔翌力もあるから
半永久的に大丈夫だけど」

ほむら「それでも、大事に育てさせてもらうわよ」

ゲルトルート「うん、お願いね!!」

ほむら『…奇跡、か』

332: 2012/05/15(火) 21:16:41.00 ID:AZOr65RX0
ゲルトルート「なんか私のバラの発言が話題になってるようなので一言」

ゲルトルート「私があげたバラの花は、完全な青いバラな訳でして」

ゲルトルート「>>326の言うとおり、青いバラは開発されてるのは知ってたけど、やっぱあれを
青いバラとして渡すのはどうかなーと思ったのよ」

ゲルトルート「もちろん>>326のいう青いバラに費やした労力とかを考えるとすごく立派だと
思うけどね」

ゲルトルート「一応薔薇の魔女だから、薔薇に関するある程度の事は知ってるわよ」

ゲルトルート「…『薔薇族』を除いて」

ゲルトルート「聞いたことはあるけど、あれを知ったら魔女以上の存在になりそうだし…」


335: 2012/05/15(火) 21:28:17.77 ID:AZOr65RX0
~シャルロッテ結界~

ほむら「ただいまー」

まどか「お帰り!ほむらちゃん」

エリー「にしてずいぶん遅かったね~、何かあったの?」

マミ「ま、まさかまた商品に手を出したんじゃ…!!」

ほむら「流石にそれはないわ、まあちょっと世間話をしてたのよ」

シャル「まあ何でもいいんだけどね、それで、ゲルトから商品の方は預かってきた?」

ほむら「ええ、これでいいかしら」ドサドサッ

杏子「そうそう、じゃあさやかとまどかはこれのリボン着けと箱の梱包頼むわ」

さやか「あいよ」

まどか「了解しました!!」

339: 2012/05/15(火) 21:49:34.56 ID:AZOr65RX0
ほむら「あら、すぐに出荷しちゃうの?」

エリー「そうなの、ゲルトのバラってかなりの人気商品でね、これでも予約待ちなのよ」

ほむら「だったらゲルトにいってもっと用意してもらえば」

シャル「数を多く作って、粗悪品が混ざるのが嫌なんだって」

エリー「全く、シャルといいなんでこう職人気質なのが多いんだろう」

さやか「けど、そういうのが本当の物づくりだと思うんだけどな~」

まどか「確かに、安物買いのなんとやらっていうしね」

エリー「そこまで言えるのなら全部覚えときなさいよ!」


340: 2012/05/15(火) 21:57:06.59 ID:AZOr65RX0
杏子「それにしても、ホント大人気だよな。ここの商品」

マミ「まあ利益を追従してるわけじゃないし、そこが人気のもとかもね」

まどか「薄利多売ってやつですね」

さやか「まどか…なんでそんな難しい言葉知ってるの?」

まどか「あー、たまにママが頭抱えながら言ってるから」

さやか「まどかのママ、苦労してるんだね…」

シャル「大人になるって、そういう事なんだよ」

マミ「少なくとも、今考えたい話じゃないわね」


341: 2012/05/15(火) 22:08:45.06 ID:AZOr65RX0
ほむら「ところでエリー、ちょっと聞きたいんだけど」

エリー「はいはい、なになに?」

ほむら「ほら、実際インターネットで通販して大人気とはいってるけど、実際はどんなものなのか確認したくて」

エリー「なるほど、状況を確認したい訳だね」

ほむら「まあ、そんな感じね」

エリー「お安いご用よ、じゃあこれを…」ヨイショット

ほむら「これは…?」

エリー「何の変哲もないプラスチック板よ」

まどか「…?これをどうするの?」

エリー「こうするわけよ!!」トリャー!

シャル「おお、板がディスプレイに早変わりした!!」ピカーン

エリー「実際の所、映像を投影してるだけなんだけどね、こっちの方が大きくて見やすいでしょ?」

杏子「今さらだけど…本当に魔法って何でもありなんだな~」

マミ「流石にここまで万能だとは思わなかったわ」


342: 2012/05/15(火) 22:15:24.53 ID:AZOr65RX0
まどか「はぁー、これがシャルちゃんのサイトなんだ~」

さやか「細部のミニキャラとかも凝ってるんだね」

シャル「すごいでしょー!!」

エリー「やったのは全部私なんだけどね」

杏子「けどやっぱりいちばん目を引くのが…」

マミ「一番に目に着く写真がシメサバって所ね」

シャル「いいでしょ!!やっぱインパクトは大事だから」

ほむら「…まあ本人がいいのなら別に…ただ、雰囲気は壊滅的にあってないわ」

エリー「何とかごまかそうともしたんだけどね、無理でした」


343: 2012/05/15(火) 22:24:15.28 ID:AZOr65RX0
さやか「で、ここが他の魔女からの提供品のページね」カチカチッ

まどか「って大体の商品が予約待ちじゃないですか!!」

エリー「そうなの、ほら、他の魔女からの提供品は数に限りがあるからあまり受けないよう
にはしたんだけど…」

マミ「結果として予約待ちになったわけね」

杏子「まあ、人気があるのはいい事じゃねーか?」

さやか「まあそうだけどさ…」

ほむら「そういえば他の魔女の提供品って?」

シャル「えーと、ゲルトが薔薇で、エルザが影絵の切り絵、イザベルが風景画、それに
ベルンカステルがワインで…」

ほむら「ちょっと待って!!今一人おかしな魔女がいたけど!?」

エリー「気のせいじゃないの?」

ほむら「いや、絶対他の世界の魔女がいたわよね!?」

まどか「ほむらちゃん…疲れてるんだよ」

ほむら「えー」


347: 2012/05/15(火) 22:32:57.19 ID:AZOr65RX0
エリー「まあ気を取り直して…ここがメインページよ」

さやか「はぁーここが本命のシメサバのページですか」

シャル「シメサバ以外のものも結構増えてきてるよ!!」

杏子「けどなぁ、このチーズあんしめ鯖バーガーなんて、買うやついるのかよ?」

シャル「まあ冗談のつもりで作ってみたんだけど、これが売れるんだよね~」

マミ「不思議な事もあるのね…」

エリー「何でも、青汁みたいに『まずい!もう一回』みたいな形で買ってく人が多いみたいで」

まどか「変わった人もいるもんだね」


349: 2012/05/15(火) 22:41:00.09 ID:AZOr65RX0
さやか「けど、このページからすぐに申し込めるのは分かりましたけど、実際どれだけ予約
って入ってるんですか?」

エリー「そうね、じゃあ管理者用のページに移るわね…っと」カチカチ…ピッ!

ヨヤクガズラー!!

まどか「 (゚д゚ )」

さやか「( ゚д゚ )」

シャル「いやー、改めてみるとすごいねー」

マミ「ここまでとは、知らなかったわ」

杏子「何ていうか、口コミってこえーなー」

エリー「…まあ、こんだけ入ってるのよ、忙しい訳も分かったでしょ?」

ほむら「ええ、とっても」

350: 2012/05/15(火) 22:47:36.37 ID:AZOr65RX0
杏子「しっかし、ホント色んなところから入ってるな―」

エリー「うん、全国各地から入ってるから驚きだよ!」

さやか「そのうちツイッターとかでシメサバなうとかって流行するんじゃないんですか?」

ほむら「…やな流行ね」

マミ「そういえば、流石に海外からの注文はないわよね」

エリー「えー、確か2、3件あったよ」

まどか「それって鮮度的にどうなんですか!?」

シャル「まあ冷凍で送ったし、一応魔翌力も入ってるから腐る心配はないよ!!」

ほむら「というより海外からはるばる注文って、どんだけ物好きなのよ」

まどか「そのうち宇宙から注文が入るんじゃないですか!?」

さやか「いやいや、流石にそれはないって」


351: 2012/05/15(火) 22:55:59.36 ID:AZOr65RX0
~???~

QB「トホホ…結局新規の契約は取れずじまい」

QB「というより、まさか魔女がグリーフシードを浄化する力を手に入れて、更に喋れる
ようになるなんてなー」カタカタ

QB「本当に訳が分からないよ」カタカタ

QB「けど報告しないわけにはいかないから」クリッククリック

QB「ここはその原因であるシメサバを本国に送って誤魔化そう」ポチッ

QB「さて…注文はできたけど、流石に名前はこのままじゃまずいよね」

QB「ここはカモフラージュも兼ねて『かりあげ正太』にしとこうか」カタカタ

QB「……報告、怒られなければいいなー」シクシク


352: 2012/05/15(火) 23:00:15.96 ID:AZOr65RX0
今日はここまでです

久しぶりにQBが登場しました…まあこんな役ですが
シメサバがついに宇宙に飛びます!!

まあ、きっとQBがどうにかして送るんでしょうけど
うちゅうのぎじゅつってしびれるー

それではまた…と言いたいとこなんですが
ちょっと蛇足的なものが思いつきましたのでこの後少し書かせていただきます
ちなみに本編とは全く関係ないです

356: 2012/05/15(火) 23:18:14.38 ID:AZOr65RX0
~蛇足~

マミ「ねえねえエリーにシャル、ちょっといいかしら?」

シャル「はいはい、何でしょうか?」

エリー「あら、私もなの?」

ほむら「というよりちょっとやってほしい事があるんだけど」

シャル「やってほしい事?」

マミ「そう、ちょっと昔の2人も見てみたいからね…少しの間魔法少女になってもらいたいの」

エリー「えー、あれって疲れるのに」

シャル「多分ゲルトがやったからでしょ」

マミ「その通りよ」

357: 2012/05/15(火) 23:26:54.46 ID:AZOr65RX0
杏子「なんだ!!2人ともそんな事が出来んのか?」

エリー「まあ、できない事はないんだけどね…」

まどか「へー、見てみたいなー」

さやか「私も、きっとかわいいんだろうね、フリフリのスカートで!」

シャル「けどなー」

マミ「もちろんタダとは言わないわ」

ほむら「…流石にこれを用意するのには骨が折れたわ」ゴトッ!

シャル「こ、これは…!!」

ほむら「パルミジャーノレッジャーノ…最高のチーズの一つよ」

マミ「もしやってくれるなら、これを丸ごと一つあげるわ」

358: 2012/05/15(火) 23:41:37.84 ID:AZOr65RX0
まどか「すごい、こんな丸いチーズ初めてみたよ」

さやか「私も、教科書では見た事あったんだけどね」

マミ「…不服かしら?」

シャル「なりますなります!もう魔法少女だろーが陰陽師だろうが何でもやってやるよ」

エリー「あの~、私の意見h」

シャル「ほらほら、エリーもさっさとするよ!」

エリー「ですよねー」


359: 2012/05/15(火) 23:47:27.82 ID:AZOr65RX0
シャル「じゃあいくよ、エリー!」ピカーン!

エリー「はいはい、分かりましたよっと…」ピカーン!

まどか「うわっ、まぶしぃ!」

さやか「全く何って…!!」

シャル「どう、頑張ってみたんだからね」スカートフリフリ

エリー「…本当に久しぶりね、この姿になったのは」ワタシガ、ワタシタチガマホウショウジョダ!!

まどか「…すごく、可愛いです!!」

さやか「うんうん、本当!!服も似合ってるしいいと思いますよ」

エリー「そ、そうかな~」

杏子「けど、やっぱ2人ともスカートか」

マミ「魔法少女=スカートって図式でもあるのかしら?」

シャル「まあ伝統って事でいいんじゃないの」

ほむら「伝統って…それで片付けていいものかしら」


360: 2012/05/15(火) 23:49:06.01 ID:AZOr65RX0
ほむら「…で、ちょっと気になったんだけど、2人は魔法少女時代どんな攻撃方法を持っていたの?」

マミ「ああ、それは気になるわね」

エリー「私は…あまり行動派ではなかったし、魔法でトラップを仕掛けて、そこに魔女を
誘導するって形が多かったかな?」

ほむら「…私と少し似てるわね」

まどか「で、シャルちゃんは?」

シャル「マーシャルアーツ」

杏子「…は?」

シャル「マーシャルアーツ+キック」

エリー「そんな攻撃手段だったの、あんた!」

シャル「ちなみに魔法少女効果でダメージは6D6のダメージを与えるよー」

マミ「えーっと、それってどれぐらいのダメージなの?」

エリー「…プラスチック爆弾と同等」

さやか「なんて恐ろしいキックなんだろ…」

シャル「これから毎日魔女を蹴ろうぜ?が合言葉だったからね」

エリー「いい加減にしなさい!!」

373: 2012/05/16(水) 22:43:33.68 ID:ZejqkHqO0
数日後

~見滝原内 病院~

コンコンコン

恭介「はい、開いてますよ」ガチャッ

さやか「や、ヤッホー、恭介」

恭介「…やあ、さやか」

さやか「結構元気そうだね」

恭介「そうでもないよ」

さやか「そっか…うん、そうだよね」


374: 2012/05/16(水) 22:51:54.03 ID:ZejqkHqO0
恭介「で、今日は何を?」

さやか「これ、休んでる間のノート」ポスッ

恭介「さやかが書いてくれたの、これ」

さやか「書いたっていうか…写させててもらったんだよ」

さやか「ほら、私の書いたやつだとさ、逆に参考にならないかな~って」

恭介「…言えてる」

さやか「む、バカにしたなー!!」

恭介「ゴメンゴメン、冗談だって」

さやか「むー、せっかくこうしてお見舞いに来てるのにさー」

恭介「そうだったね、ありがとうさやか」

さやか「そ、そんなつもりじゃ…」

恭介『まあ、それも今じゃ辛いだけなんだけど』


375: 2012/05/16(水) 22:58:38.07 ID:ZejqkHqO0
さやか「そうそう、今日は他に恭介にお土産があるんだよ!」

恭介「お土産…?」

恭介『またクラシックのCDか?もう僕が弾けない事を分かってて?』

恭介『慰めのつもりなのかもしれないけど、嫌がらせみたいなものだってなんで分かって
くれないんだ!?』

さやか「ちょっと待っててね、今準備するから」カチャカチャ

恭介「準備?」

さやか「えっとこの小皿に醤油を入れて…恭介ってワサビは好き?」チョイチョイ

恭介「まあ好きだけどさ」

さやか「良かった、じゃあワサビを少しっと、これでよし!」

恭介「さやか、一体何を?」

さやか「よしっ、じゃあ恭介、どうぞ食べてみて!」

シメサバ「」ワガミヲクライ、チカラトセヨ

恭介「さやか…これは?」

さやか「これって…見ての通りシメサバだけど?」

恭介「(゚д゚ )」ポカーン


378: 2012/05/16(水) 23:08:16.23 ID:ZejqkHqO0
ドアの陰

まどか「やっぱり上条君、ポカーンとしちゃってますよ」

杏子「ってかなんなんだよ、さっきからあいつの態度、迷惑って感じがにじみ出てやがるぜ!!」

マミ「まあ美樹さんの優しさが重荷になってるんでしょう」

杏子「ちくしょう、さやかがあんなに尽くしてくれているってのにさ、いっそ怒鳴りこんで…」

ほむら「止めときなさい、嫌われるのがオチよ」

杏子「けどよぉ、あのままじゃさやかが報われねーじゃねーか!」

まどか「それでもいいってさやかちゃんが望んだんだから仕方ないよ」

マミ「そうね、今は美樹さんを見守るしかないわね…」

ほむら「後は、上条恭介次第ね…」


379: 2012/05/16(水) 23:14:01.74 ID:ZejqkHqO0
ほむら『今までの世界では、魔法少女化した美樹さやかは上条恭介の指を治した。しかし
結果としてそれが魔女化の原因となってしまった』

ほむら『本人の願い通りとはいえど、あまりにも報われなさすぎる結末は、流石に私も同情したわ』

ほむら『けど今回は違う』

ほむら『美樹さやかは魔法少女化してない、これだけでも奇跡よね』

ほむら『あとは、上条恭介の指が治るかだけど、こればっかりは神頼みか』

ほむら『その望みとなるのが、シメサバってのは不安だけど』

ほむら『シャルの言ってた事を信じて、うまくいく事を願うだけね…』


380: 2012/05/16(水) 23:21:41.31 ID:ZejqkHqO0
~数日前~

エリー「うん、これで今日の分の仕事は終わり~っと」

シャル「みんなお疲れ様―」

杏子「ふう、今日も忙しかったな」

マミ「けど以前に比べたら楽にはなったわね」

ほむら「私たちもなんとか仕事のやり方を覚えてきたからね」

まどか「そうそう、始めの頃に比べたらよく動けるようになりましたし」

マミ「けど無理はしちゃダメよ?」

シャル「そうそう、大事なのは身体だからね」


381: 2012/05/16(水) 23:27:17.70 ID:ZejqkHqO0
さやか「…あの、マミさん、ちょっと相談があるんですが」

マミ「あら、何かしら?」

ほむら「……!!」ピクッ

まどか「どうしたの。ほむらちゃん、そんな驚いた顔して」

さやか「…QBとの契約って、どんな願いでも叶えてくれるんですよね?」

杏子「ちょ、さやか!!」

エリー「…!!結界に反応!」キュピーン!

QB「契約と聞いて」

シャル「って行動早っ!!」


382: 2012/05/16(水) 23:32:17.72 ID:ZejqkHqO0
QB「なになにさやか、契約かい?よしわかった!!じゃあ今すぐ願いww」

ほむら「うるさーーーーい!」スパーン!!

QB「きゅっぷーーーーーーい!!!」キラーーーン!

エリー「結界を通り抜けていったわね」

マミ「暁美さん、ハリセン捌きがうまくなってきたわね」

ほむら「それほどではないわ」

まどか「ほむらちゃん…///」

さやか「あのー、相談を続けてもいいですか?」


383: 2012/05/16(水) 23:40:37.40 ID:ZejqkHqO0
杏子「そうだ、さやか!お前まさか本気で契約する気だったのかよ?」

マミ「この前も話したけど、魔法少女化したらもう元には戻れないのよ、それを分かって
いってるの?」

エリー「そうね、まあ今はこうしてられるけど、元々あまりいい存在じゃないしね、私たち」

さやか「分かってます!!けど、そうすれば恭介の指も治ると思って…!!」

まどか「さやかちゃん、もしかして恭介君のために?」

マミ「…詳しく聞かせてもらえないかしら」

ほむら「…やっぱりそうなのね」

384: 2012/05/16(水) 23:53:48.35 ID:ZejqkHqO0
~事情説明中~

さやか「…だから、私は恭介のために指を治してあげたいんです!!」

まどか「さやかちゃん、そこまで上条君の事を」

杏子「…バッカバカしい」

さやか「なんだと!!」

マミ「佐倉さん、もう少しいい方をね」

杏子「いや、こういうのはハッキリ言わないとだめなんだよ。さやか、お前がやろうと
してるのはただの自己満足なんだよ!!」

さやか「…っ!!」


385: 2012/05/17(木) 00:01:01.16 ID:diB+VdYL0
杏子「まあ仮に契約して指が治ったとする、じゃあお前はそれを伝えるのか?自分を犠牲
にしてまで治したって事を?」

さやか「そ、それは…」

杏子「伝えられるわけねぇよな、そんな事、どれだけ相手に重荷になるか分かんねーしな」

杏子「じゃあそのままでいられるのか?…これも無理だ、少なくとも相手に対する嫉妬心
に燃えちまうからな『私が治したのに、なんで気付いてくれないの!』って具合に」

杏子「もちろん相手は気づく訳はない、ただの奇跡が起きただけだと思うだけだろう」

杏子「…結局、人のために願いをかなえるなんてのは、ホントに馬鹿馬鹿しい事なんだよ」

ほむら「杏子、いくらなんでも言いすぎじゃ」

杏子「…実際、私もそれで失敗した口なんだからさ」

エリー「それって…」

杏子「まあ、そんな訳だ、だから人にために願いをかなえるのは辞めときなって」

マミ「佐倉さん…」

386: 2012/05/17(木) 00:09:32.45 ID:diB+VdYL0
さやか「…ど、けど」グスッ

さやか「あんなに辛そうにしてるの見るの、辛いんだもん…」ポロポロ

まどか「さやかちゃん…」

杏子「…まあ、言いすぎたかもしれないけど、実際こんなもんなんだよ」

エリー「そうだね、魔女化しちゃった立場から言えば、あまりそういう理由でなるのは
お勧めしないかな」

シャル「……」

マミ「そうね、上条君には悪いけど、自分で進む道を見つけてもらった方が」

さやか「けど私は、また恭介の演奏が聴きたいんです!!」


387: 2012/05/17(木) 00:17:22.08 ID:diB+VdYL0
シャル「…あのー、ちょっといいかな?」

エリー「どうしたのシャル、さっきから考え込んでたみたいだけど」

シャル「うーん、私は難しい事は分かんないんだけどさ、要は上条君ってこの指が動くように
なればいいんでしょ?」

さやか「簡単に言ってくれるけと、もうお医者さんにも無理って言われたんだよ?」

ほむら「後は…ホントに奇跡でも起こらないと」

シャル「じゃあ起こしてみればいいんじゃない?」

さやか「…そんな方法があるの!!」

シャル「あるというか…治る可能性だったらあるって事で」

エリー「つまり確実じゃないって事?」

シャル「結局最後は本人次第だから…何とも」

388: 2012/05/17(木) 00:21:35.15 ID:diB+VdYL0
さやか「けど、少しでも可能性があるんだったら、私やってみるよ」

シャル「そう、分かったよ、じゃあゲルトにもちょっと連絡しとかないと…」

ほむら「?何か必要なものでもあるの」

シャル「うん、ちょっと取りにいってきてもらえるかな」

ほむら「別にかまわないけど」

さやか「ありがとう、ほむら…」

ほむら「いいのよ、別に」

ほむら「それに、私も見てみたいのよ、その可能性ってのをね」




389: 2012/05/17(木) 00:23:03.64 ID:diB+VdYL0
今日はここまでです

はてさて、シャルの言う秘策とは一体!!そしてゲルトにもらいに行ったものとは!?
ってかもうネタばれしていますが

それではまた

399: 2012/05/17(木) 22:43:16.26 ID:diB+VdYL0
シャル「むむむ…」ブツブツブツブツ

さやか「あれから一時間、ずっとああしてるね」

エリー「あそこまで真剣なシャル、初めてみたよ」

マミ「それだけ難しいってことなのね」

シャル「…!!!トリャー――!!!」ボカーーーン!

杏子「ようやく出来たのか!」

シャル「ふぅ…ふぅ…、ようやくね」

まどか「けどこれって」

シメサバ「」ワレヲヨンダノハ、ナンジカ…

エリー「結局シメサバなのね」


401: 2012/05/17(木) 22:56:29.85 ID:diB+VdYL0
シャル「けどこれは今までのシメサバとは違うんだからね!」

マミ「って具体的にどの辺が?」

シャル「魔翌力を極限まで注ぎ込んで完成させた、いわゆるパワーシメサバだよ」

杏子「ネーミングそのまんまかよ!」

シャル「これを食べればあら不思議、あらゆる願いが叶うって代物よ!!」

まどか「それってすごくないですか?」

シャル「まあ、効果はそれを食べた人間の意志に左右されるけどね…もちろん、生半可な願い
だったら…」

さやか「だったら?」

シャル「…食べた人の意志を蝕む毒になるよ」

ほむら「つまりは薬にもなるし、毒にもなりうるって事ね」

シャル「そういう事!!」

まどか「けどそれって…かなり危険な賭けだよね」

シャル「だから言ったでしょ。結局は本人次第だって」


402: 2012/05/17(木) 23:08:11.76 ID:diB+VdYL0
マミ「…で、どうするの、美樹さん。これを彼に食べさせるのは美樹さん自身よ」

エリー「確かに、副作用もあるんだったら無理しない方が…」

さやか「…いえ、食べてもらいます」

杏子「さやか、それで本当にいいのかよ!もし何かあったら」

さやか「それでもし、恭介が毒に犯されたとしたら…その時は、覚悟を決めてQBと
契約を結び、恭介を助けます!」

まどか「さやかちゃん!!」

マミ「…それでいいのね、美樹さん?」

さやか「だって、シャルちゃんがここまでやってくれたんですもん…後は私が覚悟を
決める番なんですよ!」

シャル「うん、じゃあ後は彼次第だけど、私も…幸運を祈ってるよ」

さやか「ありがとうね、シャル」


403: 2012/05/17(木) 23:15:12.07 ID:diB+VdYL0
~ ~ ~

恭介「……」

シメサバ「」アトハオノレシダイヨ…

さやか「え、遠慮しなくていいからね」

さやか『うん、これでいいよね。これで恭介の指が治るんだったら…』

さやか『最悪、私なんてどうなってもいいから、お願い!治って!』

恭介「…けてる?」

さやか「ほえ?」

恭介「…ふざけてるのか!さやかは!!」ドン!

さやか「き、恭介!?」

恭介「前からそうだ…もう僕がバイオリンを弾けないのを分かっててるのに、CDを毎日毎日…」

恭介「正直もううんざりだったんだよ!!」

さやか「!!」


405: 2012/05/17(木) 23:27:30.32 ID:diB+VdYL0
恭介「それだけでも飽き足らず、今日はシメサバなんか持ってきて、理解できないよ!!」

さやか「こ、これは恭介の指が治るように」

恭介「治る?医者が匙を投げだしたこの指がシメサバで!?何を言っているか分かってるのかい!」

恭介「そんな簡単に治るわけないのにさ」

さやか「あの、そんな私、ふざけてるわけじゃ…」

恭介「帰ってくれ」

さやか「えっ?」

恭介「帰ってくれって言ってるんだよ!!」

恭介「こんなさやかの悪ふざけに付き合いたくないんだよ!!」

さやか「そ、そんなつもりじゃ…ないのに」

407: 2012/05/17(木) 23:35:09.13 ID:diB+VdYL0
マミ「そこまでにしておきなさい!」

さやか「ま、マミさん!?」

恭介「あなたは…?」

マミ「ゲルトさんに頼んでたものが出来たから届けに来たら…案の定こうなってたのね」

恭介「…あなたもさやかとグルですか?」

さやか「違う、グルなんかじゃ」

マミ「なるほどね、あなた、指が治らないからってずいぶん自暴自棄になってるわね?」

恭介「…さやかから聞いたんですね?」

マミ「ええ、それを踏まえて言わせてもらうわ」

マミ「あなた…何も見えていないわね?」


408: 2012/05/17(木) 23:46:31.54 ID:diB+VdYL0
恭介「何が言いたいんですか!?」

マミ「あなた、美樹さんの目を見てないでしょ。あの目が嘘をついてる目に見えるの?」

さやか「ほ、本当なんだよ…恭介」

恭介「……」

マミ「ここまで心配してくれているっていうのに、あなたはただふざけてるの一点張りで
試そうともしない」

マミ「これじゃあ、本気で心配してる美樹さんが哀れでならないわよ」

マミ「幼馴染だったら、少しでも試してあげてもいいんじゃないの?」

恭介「……くっ」


409: 2012/05/17(木) 23:53:35.86 ID:diB+VdYL0
さやか「…いいんです、マミさん」

マミ「けどこのままじゃ…」

さやか「…確かに、恭介の言うとおりです。ふざけてるようにしか見られなくっても
仕方ないですよ」

さやか「こんな無理させた私が、わるいんでs」

恭介「いただきます」パクッ

さやか「き、恭介!?」

マミ「…ありがとう、上条君。美樹さんの気持ちを分かってくれたのね」


411: 2012/05/17(木) 23:58:31.61 ID:diB+VdYL0
恭介「…」モグモグ…ジワッ

さやか「どうしたの!?何かが辛かったの?」

マミ「まさか、もう副作用が?」

恭介「…もんを」ポロッ

さやか「へ?」

恭介「なんちゅうもんを、くわせてくれたんや…」ポロポロ

さやか「な、なんか言葉がなまってるんだけど?」

恭介「…うまい、今まで食べたどんなシメサバより美味い」

恭介「これに比べたら、今までのなんてカスや」ポロポロ

マミ「なってしまったのね、美味しんぼの京極さんの域に…」

さやか「えっ、っていうかこれが副作用なんですか?」

マミ「いえ、多分感動しすぎただけだと思うわ」

さやか「だからって、こんなの元ネタ分かる人いないですよ!?」

マミ「元ネタは鮎なんだけどね」

さやか「いや、知らないですから、そんな情報」

412: 2012/05/18(金) 00:05:08.61 ID:cImSzCZ60
恭介「…ご馳走様でした」

さやか「全部食べてくれたんだね、ありがとう恭介」

恭介「いいんだ、それより僕の方こそゴメン、あんな怒鳴りちらしっちゃってさ」

さやか「いいよ、私の方が悪かったんだし」

恭介「けど、ほんとにこれd」ドクン!

さやか「恭介!大丈夫!?」

恭介「身体が、身体か熱い!!」

マミ「シャルが言ってたのはこの事だったのね、で、これの出番ってわけね」ゴソゴソ

さやか「マミさん、それは?」

マミ「シャルがゲルトさんに頼んでた物…薔薇の蜜を集めて作った、果糖よ」


413: 2012/05/18(金) 00:10:13.18 ID:cImSzCZ60
さやか「そ、それをどうするんですか?」

マミ「これを水で溶いて…さあ、上条君、飲みなさい」

上条「これ、すごい量あるんですけど!」メッチャオモイ!

マミ「いい、あなたの体は今、修復しようと必氏になっているんだけど、そのための
エネルギーが足りてない訳よ」

さやか「それでこの砂糖水ですか!?」

マミ「そう、身体に最も早く吸収される糖だからね、きっと良くなるわ」

上条「…分かりました、いただきます」ゴクリ!

さやか「恭介、無理しなくてもいいんだよ!」

上条「…これで、奇跡が起こせるんだったら、やってみる価値はあるよ!!」ゴクゴク

さやか「恭介…」

マミ「上条君、頑張って…!!」



ほむら「…なにこれ」

まどか「私に聞かれても」

杏子「ってかなんかもう超人みたいになってねーか?あいつ」

425: 2012/05/18(金) 22:42:37.58 ID:cImSzCZ60

~ ~ ~

さやか「恭介、あの後すぐに眠っちゃっいましたね」

マミ「身体に入ったエネルギーを完全に回復に回すために必要なのよ」

さやか「けど、なんかものすごい蒸気が出てたんですけど」

マミ「…それだけ全力だって事ね。私たちにできる事は彼の眠りを邪魔しない事よ」

さやか「…恭介、治りますかね?」

マミ「美樹さん?恭介君は、あなたを信じてシメサバを食べてくれたのよ。なのにあなた
が彼の事を信じられないでどうするの?」

さやか「…!そうですね」

マミ「そう、後は彼が治る事を祈りましょう」

427: 2012/05/18(金) 22:57:21.12 ID:cImSzCZ60
さやか「さて、と…このへんでいいかな」ゴソゴソ

マミ「…?美樹さん」

さやか「おし!!準備完了!」バシッ!

マミ「は、ハリセン!?そんなのをどうするの?」

さやか「まあ、いまさら警告する事もないけど…隠れてないでさっさと出てこい!!」

三人「!!」ピコーン

マミ「メタルギア!?」

さやか「やっぱまどか達か…ずっと気にはなってたけどね」

まどか「え、まさか気づいてたの!?」

さやか「>>378からね」

杏子「なんでそんな具体的に答えられるんだよお前!!」

さやか「黙らっしゃい!」

428: 2012/05/18(金) 23:08:46.46 ID:cImSzCZ60
ほむら「そ、それに覗いていたのは私たちだけじゃないわ、そこにいるマミだってあなたの
事を見てたのよ」

マミ「あ、暁美さん!何私を貶めるような事をいうn」

さやか「チェスト―――!!」スパーーーン!!

マミ「あべし!」バタッ

さやか「…ゴメンなさい、マミさん。」

さやか「恭介を一緒に説得してくれた事、本当に感謝してます」

さやか「本当に、ありがとうございます」

さやか「けど…やっぱ許せない事は、ありますよね」ニコッ


430: 2012/05/18(金) 23:17:24.14 ID:cImSzCZ60
まどか「ま、マミさんが一撃で…」

ほむら「この怒り…想像以上ね」

杏子「ど、どうすんだよ?最悪マミを盾にすれば説教ぐらいで済むっていってたじゃねーかよ」

さやか「へぇ~、そこまで考えていたんだ…けど無駄だったね」ゴゴゴゴゴゴ

まどか「さ、さやかちゃんからなんかすごいオーラが…」

杏子「鬼やぁ…鬼がおるでぇ…!!」

さやか「さぁ、お前たちの罪を数えろ!!」

杏子「く、来るぞ!!」

431: 2012/05/18(金) 23:24:20.34 ID:cImSzCZ60
ほむら「こうなったら策は一つ!!」

まどか「それは!?」

ほむら「にげるんだよぉぉぉおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」ダダダダダーーー!

杏子「あ、テメぇ!こんにゃろー一人で逃げんじゃねーよ」バヒューン!

まどか「ま、待ってよ2人ともーーー!!!」テテテテテーー

さやか「逃がすかーーー!!!」ズドドドドドドドト!!

タスケテー ソコニナオレーーー! コウナッタラジカンテイシデ… ソンナモンツウヨウシナイ ナンデヨ!!

マミ「…良かったわ、美樹さんがいつも通り元気になって」

マミ「けど、あの一撃は…ないわ…」バタッ

432: 2012/05/18(金) 23:31:31.00 ID:cImSzCZ60
~次の日~

ナース「上条さん、身体の調子はどうですか」

上条「……」

ナース「ほら、今日もいい天気ですよ。指の件は…私も残念に思いますけど、だからといって
ずっと塞ぎこんでたら、それこそもっと悪化してきますよ」カーテンシャーッ

上条「…け」

ナース「…上条さん?」

上条「動け、動け、動け動け動け!!!」ギギギギギ…

ナース「ちょ、無理しちゃいけませんって!!」

医者「どうしたんだい、キミ!!」

ナース「あ、先生、急に上条さんが指に力を入れようとして」

医者「そんな無茶な!!ほら、上条君、すぐに止めるんだ!!」

上条「動け動け動け動け動け動け動け動け動け!!!」ギギギギギ!!!


433: 2012/05/18(金) 23:39:58.72 ID:cImSzCZ60
医者「上条君、キミの気持ちは分かる、けど、私たちでもどうしようもないんだよ。何とか
治してやりたい気持ちは私たちにもあるんだが…」

上条「動け…!!動け!!」ギギギ…ピクッ

ナース「えっ?」

上条「さっさと動かんか―――!!!」グワシィィィィィィィl!!!

ナース「う、動いた!?」

医者「バカな…一体何が」

上条「はぁ…はぁ、せ、先生?」

上条「奇跡って…自分でも起こせるんですね」バタッ


434: 2012/05/18(金) 23:47:04.77 ID:cImSzCZ60
ナース「上条さん!?」

医者「大丈夫だ、疲れただけだろう。ずいぶん無理していたみたいだからな…」

医者「しかし、まさか指が動く様になるとは」

ナース「それじゃあ、上条さんは…!!」

医者「ああ、まだリハビリも必要だろうが、この意志力があれば大丈夫だろう」

ナース「そうですか…本当に良かった」

ナース「彼、バイオリンが弾けないって知ってから、本当に毎日のように落ち込んでましたから」

医者「…そうだな、彼にとってはこれ以上ない奇跡だな」

医者「しっかし、この短期間の間に、彼の体に一体何があったというんだ?」

435: 2012/05/18(金) 23:54:38.53 ID:cImSzCZ60
~ ~ ~

ほむら「その後、リハビリを重ねた結果、完全に上条恭介の指は完治した」

ほむら「魔法少女にならず、この結果になったのはほんとに奇跡だと思うけど…」

マミ「ゴメンなさい。ほんとにゴメンなさい、美樹さん」

ほむら「上条恭介の好意は、何故かマミの方にいってしまい、それに気付かず告白した
美樹さやかは見事に玉砕した」

さやか「いいんですよ…全部、きょ、恭介のやつが~」エグエグ

シャル「ほらほら、食べて食べて…全部サバだけど」

エリー「いっぱい泣いて、早く忘れるといいわよ」

ほむら「ちなみにその後、上条恭介はマミに告白したが、こちらも見事に玉砕」

ほむら「傷心中の所、慰めてくれた志筑仁美に好意を抱き、現在交際中とのこと」


438: 2012/05/19(土) 00:01:39.67 ID:ILcuIoJ80
さやか「余計な情報流すな―――!!!」ウガー

まどか「さ、さやかちゃん落ち着いて!」

杏子「だから言っただろーが、他人の願いを叶えるなんて、結局ロクな事になんねーんだよ」

さやか「なんで、こんな時に現実に戻すような事言うんだよ―――」ムギューー

杏子「っておい、抱きつくなって!?」

さやか「もうこうなったら杏子を嫁にしてやるー」ギュー!!

エリー「シャル、まさかお酒入れたの?」

シャル「ほら、嫌な事を忘れる時って、お酒って便利じゃん?」

エリー「まだ未成年だっつーの!?」


440: 2012/05/19(土) 00:06:05.82 ID:ILcuIoJ80
マミ「美樹さん、顔が真っ赤よ、大丈夫!?」

さやか「大丈夫ですよ~、だって杏子の顔も赤いんですから、きっと熱いだけですって~」

杏子「…///」

まどか「さやかちゃん…多分それさやかちゃんが原因だよ」

さやか「あー、違うよね~杏子?」

杏子「なっ!テメーがそれを言うか?」

エリー「何ていうか、酔っぱらってると色々と無敵だね」

まどか「こんなさやかちゃん初めてかも?」

杏子「ちくしょう…責任、とってもらうからな///」

さやか「おーおーおー、杏子は私の嫁になるのだ―――!!」イェーイ!

シャル「あー、もう収拾つかないよこれ」

マミ「どうしましょうか?」

ほむら「…もうどうにでもなーれ」

455: 2012/05/19(土) 23:04:44.81 ID:ILcuIoJ80
~エルザマリア結界~

杏子「ちわーす!」

エルザ「ああ、いらっしゃい!いつも御苦労さま」

杏子「今回は、いつものサバセット二つと、後この闇鯖袋で良かったか?」

エルザ「ええ、間違いないわ。ありがとうね」

杏子「ところで、この闇鯖袋って…中身なんなんだ?」

エルザ「うーん、毎回違うから何ともいえないんだけど」

杏子「ちなみに前回はなんだったんだ?」

エルザ「確か…サバのオロシ煮だったわね」

杏子「なんだ、結構普通なんだな」

エルザ「その前はミンティア(シメサバ味)だったけど…あれは辛かったわね」

杏子「もはや何でもありなんだな」

エルザ「それが案外楽しいのよ。だから嫌なものがあっても買い続けたくなるんだけど」

456: 2012/05/19(土) 23:18:16.72 ID:ILcuIoJ80
杏子「じゃあ、今日の分の支払い頼むわ~」

エルザ「分かったわ、えーと、じゃあこれね」バサッ

杏子「はいはい、じゃあ一応中身を確認させてもらうぞ」

エルザ「はいはい、どうぞどうぞ」

杏子「しっかし、ほんと上手くできるもんなんだな。この切り絵」パラッ、パラッ

エルザ「まあ、私の場合は紙に私が造形した影を張り付けてるだけなんだけどね」

杏子「それがうまく影絵みたいな切り絵なってるのは驚きだけどな」

エルザ「見本があれば基本何でも造形できるからね」


457: 2012/05/19(土) 23:26:18.72 ID:ILcuIoJ80
杏子「…けどさぁ」パラッ

エルザ「……」

杏子「それはすごいのは分かるんだけど…依頼される内容が、基本萌えキャラばっかりなんだよな」ミックミクトカ

エルザ「…依頼されたら何でもやるわよ」ケイオントカネ

杏子「ただ、申し訳ないような気がしてさ」

エルザ「まあ確かにもっと天使とかそういう系のを描きたいとは思うけど」

杏子「依頼されても、撲殺天使とかそういうのばっかだしな」

エルザ「今はそっちの方が需要が高いんでしょ?仕方ないわよ」

杏子「エリーから聞いたんだけど…たまに十万越えたりもするんだってさ。依頼料」

エルザ「なんというか…業が深いわね、最近の人って」


458: 2012/05/19(土) 23:34:25.34 ID:ILcuIoJ80
杏子「しっかし、エルザも変わってるよな」

エルザ「変わってる?確かに闇鯖袋とかそういうのが好きだったりするけど」

杏子「違う違う、そっちじゃなくてエルザ自身の事だよ」

杏子「どうしたら、そんな他人なんかのために祈り続ける事ができるのかって思ってさ」

エルザ「あら、あなたはできないの?」

杏子「当たり前だろ、こっちは生きることで精一杯なんだからな」

杏子「他人の事なんて考えた事もねーよ」


459: 2012/05/19(土) 23:40:23.33 ID:ILcuIoJ80
エルザ「…そう思う人が多いのも確かね」

エルザ「けど、私は自分勝手な理由で奪われていく命を見過ごすことができなかったのよ」

エルザ「…少なくとも、私はそうだったわ。魔法少女になったのもそれが一番の理由だけど」

杏子「けど魔女化したってことは…」

エルザ「…そう、救う事ができなかったのよ」

エルザ「目の前の命が救えなかった時、自分の気持ちが真っ暗になっていくのが分かったわ」

エルザ「考える事は、どうして何もできなかったのか?ただ助けたくなかっただけじゃないのか?
…そんな自問自答ばかり」

エルザ「それで、気づいたらソウルジェムが割れていたの」

エルザ「それでも私は祈り続けたわ」

エルザ「たとえ異形の姿になっても、この祈りが独善でもいい、何でもいいから救いたい…って」

エルザ「まあ、結果的には悪影響を与えてたっていうのはお笑い草だけどね」


460: 2012/05/19(土) 23:44:52.61 ID:ILcuIoJ80
杏子「今は違うだろ。ちゃんと自分の意志も持ってるし、こうやって話もできる」

エルザ「そうね、本当にシャルには感謝してるわ」

杏子「だったらもっと自由に生きても」

エルザ「…けどね、私はそれでも祈りたいのよ」

エルザ「私の祈りが少しでもこの世界をいい方向に導けたら…ってのは独善的なのは分かるんだけど」

エルザ「…こんな魔女が一人ぐらいいてもいいんじゃないかしら?」

杏子…分かったよ、悪かったな、急に変な事聞いてさ」

エルザ「…あなたも、過去に何かあったのね?」

杏子「大した事じゃないさ、ただエルザみたいに人を救おうとしてた父親のために魔法少女
になって、結果全てが壊れちまった…そんだけの事よ」


461: 2012/05/19(土) 23:52:48.53 ID:ILcuIoJ80
エルザ「それって…!」

杏子「だからさ、エルザみたいに他人のために何かをするってやつが信じられねーっていうか
…違う、羨ましくてね」

杏子「こんな人一人信じられなくなった私と違って」

エルザ「そんなことないわ、こうやって思う事ができるだけでも十分立派よ」

エルザ「そんな辛い過去があるのだもの、そうなっても不思議じゃないわ」

エルザ「すぐには無理かもしれないけど…きっと時間をかければまた元のように人のために
何かできるようになるわよ」

杏子「…そうかな?」

エルザ「そうよ、だからそんな悲しい顔しないで、ね?」

杏子「…ありがとう、エルザ」

エルザ「別にいいわよ。こうやって人のために何かができるのが、私の幸せだもの」



462: 2012/05/20(日) 00:01:00.20 ID:pGDTrmyM0
杏子「…で、このついでで悪いんだけど…ちょっと相談に乗ってくれないか?」

エルザ「ええ、私でよければ何でも相談して頂戴」

杏子「あのさー、実は最近彼女ができてさ…///」

エルザ「あら、いい事じゃない!そうやって自分をさらしだせる相手がでk…彼女?」

杏子「で、そいつのために何かしてやりたいんだけどさ、何をしたら喜ぶかなーって」

エルザ「え、ええ…その彼氏の好きな事はなんなのかしら」

杏子「だから彼氏じゃねーって、まあいいや、いや~それがさ、皆目見当がつかなくて」

エルザ『嫌な予感!!』

杏子「じゃあそいつの特徴を言ってくからさ、ちょっとエルザも一緒に考えてくれねー?」

エルザ「い、いいわよ、どんどこいよ!!」

エルザ『もう…逃げれないわね』ハァ…


463: 2012/05/20(日) 00:13:59.76 ID:pGDTrmyM0
~二時間後~

エルザ『この世界には、聞かなければ良かったって思う事がたくさんある』

エルザ『例えば口の中の細菌の数とか、漫画の裏設定とか色々とあるけど…』

エルザ『だけど一番聞かなければよかったと思うのは』

杏子「でさ、さやかのあの時の表情がまた可愛くってなー、本当子猫っていうか、何ていうかな~」

エルザ『…恋人のノロケ話ね』

エルザ『それ以前に性別とか突っ込みたいところは色々あったのだけど』

エルザ『なんか相談から気づいたら完全にノロケ話になってるし』

エルザ『ってか話しだしたらこの子止まらないし…』

エルザ『かれこれ二時間…さんまさんでもバテるわよ』

エルザ『あ、けどサバはサンマより大きいから大丈夫なのかしら』

エルザ『ってダメダメ。だんだん私も思考回路が壊れてきてる』


464: 2012/05/20(日) 00:24:02.52 ID:pGDTrmyM0
エルザ『けどこの子の今の表情を見てると…』

杏子「でさー、本当に可愛くって、もう抱きしめたいっていうか///…って何言ってんだ!私!?」

エルザ『思ったより早く解決しそうね』

エルザ『それだけその子の事が大事なんでしょうけど』

エルザ『その子が、きっといい方向に導いてくれるわ』

エルザ『だから今はそうなるように祈りまsy』

杏子「だからな…って本当に聞いてくれてんのか!?」

エルザ「だ、大丈夫よ!問題ないわ」

杏子「ならいいんだけどよ、でなー」

エルザ『…祈る前に一つ』

エルザ『この話、いつまで続くのかしら?』ハァッ…

473: 2012/05/20(日) 23:20:30.92 ID:pGDTrmyM0

~ゲルトルート結界~

ほむら「こんにちは、シャル印のサバセットの配達にきたわー」

使い魔「」ハーイ、ゴシュジーン!

ゲルト「はいはい、いつも御苦労さま」ナカミダイジョウブカシラ…

ほむら「それほどでもないわ」モウシナイッテ!

ゲルト「それにしても、あなたもだいぶ慣れてきたんじゃないの?」

ほむら「…学生がこういう事になれるってのもどうかと思うけど」

ゲルト「いいじゃないの!人生、色々な経験が大事なものよ」

ほむら「…そうね」


474: 2012/05/20(日) 23:30:33.09 ID:pGDTrmyM0
ほむら『確かにこうして仕事にも慣れてきたし、魔女を退治してた時よりもずっと楽しい
時間を過ごしてると思う』

ゲルト「はい、じゃあまた次もよろしくねー!」

ほむら『そして、こうやって今まで敵対してきた魔女とも親交を深めているのも事実』

イザベル「おー、いらっしゃい!毎度悪いねー」

ほむら『これが可能性の一つだとしたら…とても素晴らしいわ』

CC「ふむ、サバのピザか…なかなか変わってるが、案外美味なものだな」

ほむら『けど、こうしている間にも、あの時は迫ってきている』

ワルギリア「なるほど、このようなサバの処理の仕方もあるのか、参考になる」

ほむら『私の運命を変えた、あの時が…』

フェイト「このサバ寿司、後でなのはと一緒に食べようっと!」

ほむら『今回こそ、乗りこえて見せる』

ほむら「って、話がややこしくなるからあなたたちは元の世界に戻って!!!」

三人「「「えー」」」


479: 2012/05/20(日) 23:42:07.41 ID:pGDTrmyM0
ほむら「まったく、もう」ハァハァ

ほむら「まあ気を取り直して…そろそろ近づいてくる予定ね」

ほむら「舞台装置の魔女…ワルプルギスの夜」

ほむら「今回はまどかも魔法少女化してないし、マミ達も無事」

ほむら「更にシャルやエリーの魔女も味方になっている」

ほむら「今までから比べたら、打ち倒すのに最高の条件ね」

ほむら「けど、問題は、この好条件を生かしながらどう倒すかよね」

ほむら「あの強大な力を持つ、あの魔女を」


480: 2012/05/20(日) 23:47:37.88 ID:pGDTrmyM0
ほむら「マミと杏子に協力してもらって総攻撃…NO」

ほむら「2人が協力してくれれば心強いけど、私の総攻撃でも倒れもしなかったのを、
2人加わったところで、結果がどうなるかは分からない」

ほむら「最悪、倒せない事に絶望して魔女化する事もあり得る」

ほむら「…手段は悪くないけど、かなり危険ね」

ほむら「じゃあいっそのこと、シャル達に協力してもらって説得…NO」

ほむら「説得できるかは分からないし、その前に辿りつく前に使い魔たちがいる」

ほむら「説得中に攻撃された時には私たちよりシャル達が危ない」

ほむら「…魔女を心配するなんて、私もどうかしてるかもね」


481: 2012/05/20(日) 23:53:08.50 ID:pGDTrmyM0
ほむら「じゃあいっそのこと今までと同じようにシメサバで説得…」

ほむら「…何故かしら、今までで一番これが成功率が高いような気がしてならないのは」

ほむら「ってか蛇道にもほどがあるわ」

ほむら「例えるならナムタルウトクになった瞬間にフェニックスの尾を投げつけるような…
そんな感じね」

ほむら「というよりワルプルギスの夜ってシメサバを受け付けるのかしら?」

ほむら「時間停止させて口の中に放り込むってのもあるけど、問題はその後どうなるかよね」

ほむら「大人しくなってくれればいいけど、感動のあまり絶叫された日には」

ほむら「…地球が滅びるかもしれないわ」


482: 2012/05/20(日) 23:59:02.44 ID:pGDTrmyM0
~ ~ ~

ほむら「うーん、じゃあこうすれば…いや違うわ」ブツブツ

マミ「…暁美さん、最近ずっとあんな調子ね」

さやか「うーん、なんか悪いものでも食べたのかな~」

杏子「悪いもの…さやかの手料理とかか?」

さやか「なんでさ!」

杏子「いやだってさ、あの肉じゃがはないわ~」

さやか「あ、あれは時間がなくて慌ててね、その…」

杏子「けどさ、せめて芋の皮ぐらいはむこうよ」

さやか「う、うるさいなー、じゃあなんでお替わりしたのよ」

杏子「そ、それはだな、ほらさやかの料理なんて初めてだったからな…」

マミ「はいはい、ご馳走様!」

エリー「リア充爆発しろ」

484: 2012/05/21(月) 00:06:41.46 ID:9VcwdD/50
シャル「まあこのバカップルは置いといて、ほんとに心配だね」

まどか「うん、その事を聞いてみても『まどかには関係ない!』の一点張りなんですよ」

シャル「はぁー、ずいぶん深い悩みなんだね~」

エリー「けどさ、本人が話したくないんだったら、それはそれで仕方ないんじゃないかな?」

まどか「そうですかね?」

エリー「だって、まどかだって誰にも話したくない事ってあるでしょ?」

まどか「…あります///」

マミ「そんなに顔が赤くなるようなことなの!?」

シャル「はいはい、そこは野暮になるから聞かないように」

485: 2012/05/21(月) 00:19:43.53 ID:9VcwdD/50
エリー「確かに相談に乗ってあげるってのも一つの手だけど、それよりもほっといて
あげるってのも手段としてはあるわけよ」

まどか「けど、それって薄情すぎませんか!?」

エリー「逆ね、逆にしつこく聞かれた方が辛い時もあるでしょ?」

エリー「今回の場合は多分聞かれたくないと思うの」

エリー「まああくまでカンなんだけど…今のほむらからはそんな感じがする」

エリー「だから今回は静かにさせてあげるのが私は一番だと思うな」

まどか「…ありがとうございます、エリーさん。私、そこまで気が回りませんでした」

エリー「いやいや、けどね…本当に危なそうだったらさ、まどかがそばにいってあげてね」

エリー「口には出してないけど、ほむらはあなたの事をすごく大事に思ってるからさ」

まどか「…はい!!」


486: 2012/05/21(月) 00:31:13.23 ID:9VcwdD/50
シャル「やれやれ、こっちはこれでいいとして…」

マミ「(;ω;)」キャラトラレタヨー

さやか「大丈夫、大丈夫ですって、お姉さんキャラは被ってませんから」

杏子「そ、そうそう、ほら、他にもマミにはいい所がいっぱいあるじゃないか!!」

マミ「…例えば?」グスッ

さやか「たとえばって、えーと」

杏子「ほ、ほらその母性溢れる、ふ、ふくよかなとことかさ!!」

さやか「ちょ!杏子のバカ~!!」

マミ「(;ω;)」ソ、ソンナニフトッテナイモン!!

シャル「なんかえらい事になってるなー」

さやか「ちょっと、シャルもマミさんを慰めるのを手伝ってよ!!」

シャル「はいはい~」トテテテテ

シャル『けど、あそこまでほむらちゃんが悩んでるのは一体何が原因だろ…?』

499: 2012/05/21(月) 21:27:28.12 ID:9VcwdD/50
マミ「…ゴメンなさいね、つい感情的になっちゃって」グスッ

さやか「い、いえ、大丈夫ですよ」ハァ…

杏子「そ、そうだな、さやか…」フゥー

シャル「…何はともあれメデタシメデタシってね?」

さやか『ってか泣きやむのに一時間もかかるなんて』

杏子『マミのやつ、感情が爆発すると止まらないしなー』

シャル『まあ…逆上してマスケット銃乱射されるよりはましだったかな』


500: 2012/05/21(月) 21:39:57.55 ID:9VcwdD/50
エリー「ちょっとシャル、こっち来てー!!」

シャル「どうしたの、急に呼んだりして?」

エリー「いや、あの…を確認し…ど」ボソボソ

シャル「なになに、って何だこりゃ!!」

エリー「しかも…なのよ」ボソボソ

シャル「うわぁ、これだけの…ああ、けど…然か」ボサノバ

まどか「2人で何話してるんだろうね、ほむらちゃん?」

ほむら「鯖が…いや、だったらいっそのこと一本釣りで…けど」ブツブツ…

まどか「ほーむーらーちゃーん!!」

ほむら「!!!、な、何かしらまどか?」

まどか「もう、ほむらちゃんったら!大変なのも分かるけど私の話も聞いてほしいな~」


501: 2012/05/21(月) 21:45:29.71 ID:9VcwdD/50
ほむら「…ゴメンなさいね、で、何の話かしら?」

まどか「ほら、あの二人が何かボソボソ話してたから、何を話してるんだろうねーってね」

ほむら「!!!」

ほむら『あの二人が急に相談事を!?…妙ね』

ほむら『まさか、私の行動を悟られた!?』

ほむら『…シャル達は今は私たちの味方だけど、流石に同じ魔女を倒されたくなかった』

ほむら『だからこそ…?』

ほむら『けど流石に先手を打って奇襲って訳にはいかないわ』

ほむら『少なくともその日までは私たちを襲う事はないでしょ』

ほむら『…まあ、私が疑いたくないってのもあるけど』

ほむら『なんにせよ、用心するに越した事はないわね』


502: 2012/05/21(月) 21:54:11.40 ID:9VcwdD/50
エリー「で、問題は…かってことよ」ボソボソ

シャル「だったら、その時は…ほむらちゃんに…」ヒソヒソ

エリー「…ほど、名案ね…」ボソボソソ!

シャル「ねえほむらちゃーん、ちょっとお願いがあるんだけど~」

まどか「ほむらちゃん、呼ばれてるよ?」

杏子「また試作品のテストじゃねーのか」

さやか「だったら…ゲテモノじゃない事を祈ってるよ」

ほむら「…そんないらない心配しなくていいわよ」

ほむら「それに、結構ゲテモノでもいけるものよ?」

マミ「暁美さん、強くなったわね」

ほむら「それほどでもないわ」ホムッ!

503: 2012/05/21(月) 22:00:55.21 ID:9VcwdD/50
シャル「あ、ゴメンね~大声で呼んじゃって」

ほむら「構わないわ、で、何かしら?」

エリー「あのね、ちょっとお願いがあってね」

ほむら「お願い?」

エリー「あのさ、ほらほむらって魔法少女の時、盾に何でも収納できるじゃない」

ほむら「収納っていうか…また違うものだと思うけど」

シャル「でね、それを見込んでお願いしたいんだけどさ」

シャル「ものすごい量になるんだけど、サバセットをその中に入れてほしいの!!」

ほむら「ものすごい量って、実際どんだけなのよ」

エリー「えーっと、20000個」

ほむら「…は?」

エリー「20000個」

ほむら「…どういう事なの」


504: 2012/05/21(月) 22:08:14.29 ID:9VcwdD/50
シャル「いやー、お得意さんがまとめて欲しいって要望でね…まあ断れなくてさ」

エリー「けどそんだけの量は流石に持ち出すのも一苦労だから、それでお願いしたって次第よ」

ほむら「ちなみに在庫は」

シャル「全然ないよー」

エリー「だからこれから必氏で作ってくことになるわね」

シャル「これからが、本当の地獄だ…」

ほむら「だまらっしゃい!」

シャル「あーうー、ほむらが冷たいよー」

ほむら「で、それはいつまでに用意すればいいの?」

エリー「ちょっと待ってね…えーと、二週間後かな?」カタカタ

ほむら「二週間後…!?」


505: 2012/05/21(月) 22:14:41.15 ID:9VcwdD/50
エリー「そんな訳でお願いします!私たちの計画の要にもなりそうなんで!!」ペコリ!

シャル「お願いしまーす!!」ドゲザー!

ほむら「ちょ、ちょっと土下座なんかしなくてもいいわよ!!」

エリー「じゃあ引き受けてくれるの?」

ほむら「…別にいいわよ、ただ一つ教えてほしい事があるんだけど」

シャル「なになに、まどかのスリーサイズとか今日はいてる下着の色とか?」

エリー「あんたはどこぞの工口親父か!?」

ほむら「違!…まあそれもあるけど」アトデオシエテネ

エリー「いや、あっちゃうの!?ほむら」

ほむら「…失礼、そうじゃなくって、このバカげた数の注文者は?」

シャル「あー、そんなことね」

エリー「一応大先輩になるんだけど」

2人「「ワルプルギスの夜よ」」

508: 2012/05/21(月) 22:22:42.19 ID:9VcwdD/50
~ ~ ~

ほむら『…予想通りというか、やっぱりワルプルギスの夜だったか』

ほむら『なら、シメサバを使ってなんとか街の崩壊を阻止できるかもしれない』

ほむら『けど…実際問題として阻止できるかしら』

ほむら『ワルプルギスの夜の場合、そこに現れただけで崩壊を招く台風みたいな存在』

ほむら『街に近づけさせなければ…って来る事前提になってるからそれも難しいか』

ほむら『まあ、この街にはシャル達もいる事だし、向こうも流石に無理はしないと思いたいけど』

ほむら『…こればっかりはその時になってみないと分からないわ』

ほむら『…後は賭けね』

ほむら『この世界、この後どうなっていくか』

510: 2012/05/21(月) 22:31:18.79 ID:9VcwdD/50
ほむら『っていうより、今は…』

マミ「ふぅ、ふぅ…これで終わr」

使い魔「」ハイコレツイカブンネー

マミ「 」

まどか「ひどいよ…こんなのってないよ」

シャル「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無無駄無駄無駄無駄ァ!!」ポポポポポポーン

まどか「こんなパックの山、裁ける訳ないよ!!」ヤマモリドサー!

ほむら「!!負けちゃだめよ、まどか」

ほむら『この状況をどうにかしないとね』


511: 2012/05/21(月) 22:46:08.67 ID:9VcwdD/50
杏子「ってさやか、入れる内容間違ってんんぞ」

さやか「嘘!ここまでやったのに」

杏子「その袋は一つにつき三個入れるんだよ、二個じゃだめだって!!」

さやか「ははは…あたしって、ほんとバカ」アー、オハナバタケダー

杏子「さやかー!戻ってこーい!!」

エリー「そうそう、配達も合間見ていってきてね」

マミ「無理無理無理無理、その間にまたたまっていくじゃないの!?」

エリー「いや、こっちも大事だけど依頼された方も同じぐらい大事だからさ。お願い!!」


512: 2012/05/21(月) 22:56:24.79 ID:9VcwdD/50
まどか「マミさん、私が変わりますから行ってきてください」

マミ「鹿目さん!?」

まどか「…いつもマミさんに頼りっぱなしですからね、こういう時ぐらいしか恩返しできませんし」

シャル「ドラドラドラドラドラドラドトラドラドラドラドドラドラドラドラァ!!」
スポポポポポポン!!

マミ「…ありがとう、鹿目さん。じゃあお言葉に甘えて、行って来るわね」

まどか「はい、行ってらっしゃーい!」

まどか「さてと…じゃあ後はお願いしてもいいかな、ほむらちゃん?」ドサッ

ほむら「えっ!?私も手いっぱいなんだけど」

まどか「駄目…かな?」ジワッ

ほむら「こんな事造作もないわ」キリッ

まどか「ホント!それじゃあお願いね!!」

エリー「あー、なんかまどかが悪女化してるよ」

さやか「ほむらが断れないのを分かっていて、しかも涙まで見せて」

杏子「まどか…恐ろしい子!!」

513: 2012/05/21(月) 23:06:36.64 ID:9VcwdD/50
エリー「これで…うん、ようやく40%は達成できたよ」

さやか「嘘、でしょ…」ガクッ

杏子「準備期間って、確か後一週間だったよな」

ほむら「無心、無心になるのよほむら…」

まどか「じゃあ後一週間のうちに、今まで以上にこなさないといけないの!?」

エリー「あー、気休めかもしれないけど、隅の方にレッ○ブルとか養○酒とかいろいろ
用意してあるから、疲れたら飲んでちょうだい!」

さやか「ホント気休め程度にしかなりそうにないね」


514: 2012/05/21(月) 23:12:48.48 ID:9VcwdD/50
杏子「クソっ、こうなったら背水の陣だ!!」

まどか「そうだね、できるだけがんばってみよう!!」

ほむら「目標をセンターに入れて投入、目標をセンターに入れて投入…」ブツブツ

まどか「…!!早くしないとほむらちゃんが壊れちゃうよ」

エリー「いや、こうなった多分原因はまどかにあると思う」

シャル「アリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリィ!」

シャル「アリ―ヴェデルチ!!!(さよならだ)」

エリー「って勝手にさよならすんな~!!」

ほむら「…誰か助けて」


524: 2012/05/22(火) 22:43:11.39 ID:377rXzMA0
~二週間後~

…現在、暴風警報が見滝原全域に出されています、近隣の住民の方は避難をお願いします…

…繰り返します、暴風警報が…

シャル「いやー、ついに来るね~」

ほむら「そ、そうね…」ゲッソリ

シャル「ゴメンね、最後の最後まで仕事をさせちゃって」

ほむら「べ、別に、構わないわ」フラフラダケド

シャル「他のみんなはなんとか休めてるのかな?」

ほむら「最後の方はみんな気力だけでやってたし、今頃避難所で倒れてるんじゃないかしら?」


525: 2012/05/22(火) 22:51:59.97 ID:377rXzMA0
~その頃~

マミ「」モウダメ…

さやか「」サバ、サバガ…

杏子「」モウ、ダイジョウブダヨナ

まどか「」オワッタ、オワッタンダヨネスベテ…

知久「だ、大丈夫かな、まどか達」

詢子「なに、こんな災害なんて今までなかったからね、避難とかで疲れたんじゃないかな?」

知久「ならいいんだけど…」

詢子「なーに、起きた時にこれが終わってれば、それに越した事はないじゃないか」

知久「そうだね」

詢子「後は、被害がでかくならない事を祈るだけだな」


527: 2012/05/22(火) 23:00:39.62 ID:377rXzMA0
~ ~ ~

ほむら『私は何度もこの時を体験して来た』

ほむら『その時、マミ達がいた時もあれば一人の時もあった』

ほむら『けどどんな状況でも結果は一緒』

ほむら『結果、私たちが勝つ事はなかった』

ほむら『けど今回は今までにない状況、しかも好条件でもある』

ほむら『このチャンス、必ず活かして見せる!!』

ほむら『…それにしても』

ほむら『少しは、体力を回復させたかったわね…』マジデヘトヘトヨ…


528: 2012/05/22(火) 23:05:22.71 ID:377rXzMA0
シャル「しっかし相変らず派手好きなんだからなー」

ほむら「ハデ!これってそんなもので片付けられるの!?」

シャル「そうそう、よく戦隊ヒーローの登場の仕方を参考にしてたし」

ほむら「爆風の代わりに暴風…発想が恐ろしいわね」

シャル「まあ魔女だしね」

ほむら「…もう、何でもいいわ」

シャル「突っ込むのに疲れたみたいね…って!来るよ!」


529: 2012/05/22(火) 23:15:58.39 ID:377rXzMA0

ビュオーーーン!!!

ほむら「っ!!今まで以上の暴風が!!」ゴゴゴ

シャル「…見えてきたね!」ゴゴゴゴゴ

キャハハハハ…

キャハハハハ…

ワルプルギスの夜「キャハハハハ!!!」ゴゴゴゴコ!!!

ほむら「…!!ついに姿を」

シャル「うるさーーーーーい!!!」

ワルプルギスの夜「あー、ゴメンねー、ちょっとテンション上げ過ぎたみたい」ボリュームサゲルネー

ほむら「って軽っ!!」

530: 2012/05/22(火) 23:22:51.29 ID:377rXzMA0
シャル「まあいいや、久しぶりにここまで来たんだし仕方ないね」

ワルプルギスの夜「分かってくれてうれしいわ」

シャル「けどさー、そのままだと話すのに首が疲れるから、魔法少女形態になってもらえるかな?」

ワルプルギスの夜「オッケーじゃあちょっと待っててねー」ニュニュニュ…

ほむら「どんどん小さくなっていく」

ワルプルギスの夜「…っと、これでいいかな?」ヒサシブリネ

シャル「うんうん、これで話しやすくなったね」ヨクニアッテルヨ!

ほむら「…もう何でもありね」


531: 2012/05/22(火) 23:31:15.91 ID:377rXzMA0
ワルプルギスの夜「そうだ、ごめんね!!急に大量の注文をしちゃって」

シャル「本当だよ!!おかげでこっちは修羅場だったんだからね!?」

ワルプルギスの夜「いやー、どうしても世界中を回るのに必要だったからさ」

ほむら「…あなた、本当にワルプルギスの夜なの?」

ワルプルギスの夜「そうよ、そういうあなたは?」

シャル「従業員兼友達の暁美ほむらちゃんです!!魔法少女で、今回の運ぶ手伝いを
してくれました」

ワルプルギスの夜「そうなの、初めまして、ワルプルギスの夜…まあ通称なんだけど
よろしく!!」

ほむら「は、初めまして…」

ほむら『実際は何度も戦ってる、なんて流石に言えないわね』


532: 2012/05/22(火) 23:36:13.68 ID:377rXzMA0
シャル「けどここまで直接来るなんてどうしたの?」

ワルプルギスの夜「いやー、孤独のグ○メってマンガがあってね」

シャル「あー、最近とわの市編が始まったあれね」

ほむら「それは他の人の話よ」

ワルプルギスの夜「それに載ってた焼きまんじゅうを見てたらさ、なんかこう本場のを食べたくなったね」

シャル「おお、行動派だね!」

ほむら「ってそのためにここまで来たの!?」

ワルプルギスの夜「まあ、焼きまんじゅうはもう食べたから、後は観光も兼ねてね」オイシカッタワ

ほむら『お願いだから、今までの襲撃翌理由は違ってますように…!!』


533: 2012/05/22(火) 23:41:57.11 ID:377rXzMA0
シャル「で、さっきもちょっと聞こえたけど、世界中を回るってどういう事なの?」

ワルプルギスの夜「そうね…シャル達に影響されて」

シャル「私たちに?」

ワルプルギスの夜「そう、他の魔女から聞いたわよ。シャル達が他の魔女も救いたいって事をね」

シャル「それで、どうするの?」

ワルプルギスの夜「決まってるでしょ、私が世界を回って魔女した子たちにこれを配って、
人と共存できるようにするのよ」

ワルプルギスの夜「幸いにも私は単独行動できるし、私以上の魔女なんていないでしょう
から説得も可能よ」

シャル「…そのために?」

ワルプルギスの夜「私がこういう風になれたのもシャル達のおかげだからね、少しでも
手伝いをしたかったわけよ」


534: 2012/05/22(火) 23:49:35.30 ID:377rXzMA0

ワルプルギスの夜「…迷惑だったかしら?」

シャル「そんなことないよ!!!ありがとう!」ギュッ!!

ワルプルギスの夜「ふふっ、どういたしまして」ヨシヨシ

ほむら「…こんな事って、あり得るのね」ウルッ

シャル「けどこの登場の仕方はやめといた方がいいよ、色んなところに迷惑がかかるから」

ワルプルギスの夜「えー」

シャル「え~じゃない!!!」

ワルプルギスの夜「…善処します」

535: 2012/05/22(火) 23:57:55.29 ID:377rXzMA0
ワルプルギスの夜「まあいいわ、じゃあ商品の受け渡しをお願いできる?」

ほむら「…分かったわ、けど、かなりの量があるわよ?」

ワルプルギスの夜「大丈夫よ、どんな量でも私のスカートの中に格納できるから」

シャル「ほむらちゃんのもすごいけど、そっちも大概だよね」

ワルプルギスの夜「じゃあどんどん入れてってねー」バッチコーイ!

ほむら「…我ながら、何してるんだろうって気になるわ」マアヤルケドサ

シャル「気にしたら負けだよ」

ドサドサドサドサドサ!!!

ワルプルギスの夜「おお、本当にどんどん出てくる」

シャル「あなたが注文したんでしょ!」

ワルプルギスの夜「まあそうだけど、改めてみると壮観だなーってね」


536: 2012/05/23(水) 00:04:56.28 ID:k5mRAOZ90
~ ~ ~

ほむら「…ふう、じゃあこれで全部ね」

ワルプルギスの夜「ありがとう、じゃあこれが代金ね~」

シャル「またこれも派手な物を用意してくれたね」

ほむら「これって…宝石!!」

ワルプルギスの夜「そう、魔翌力を使って練成してるんだけど、綺麗なもんでしょ」

ほむら「ホントに綺麗だけど…これって本物?」ルビーニサファイア…ガーネットマデ!

ワルプルギスの夜「間違いなく本物よ」

シャル「いいの?料金以上の額になっちゃうと思うけど」

ワルプルギスの夜「いいわよ、大変だったんでしょうから手間賃って事でもらっといて!!」

シャル「分かった、じゃあありがたくもらっとくよ!!」

ワルプルギスの夜「うん、それでよし!」


537: 2012/05/23(水) 00:13:31.97 ID:k5mRAOZ90
ワルプルギスの夜「じゃあこれ以上いると迷惑になりそうだから、そろそろ行くね」

シャル「もう行っちゃうの!?」

ワルプルギスの夜「そんな心配しなくていいわよ、このストックが終わったらまた戻ってくる
からさ」

シャル「…無事でいてね、約束だよ!!」

ワルプルギスの夜「大丈夫よ!!私を誰だと思ってるのよ?」

シャル「うん、そうだったね。じゃあ私も元気でいるから」

ワルプルギスの夜「ええ、じゃあ暁美さん、シャル達の事これからもよろしくね!!」

ほむら「…もちろんよ」

シャル「今度は他のみんなも連れてくるから」

ほむら「それと、注文はもっと早めにお願いね」

ワルプルギスの夜「ええ、了解したわ…忘れない限り」

ほむら「お願いだから忘れないで」マジデヤバカッタンダカラ




538: 2012/05/23(水) 00:20:13.65 ID:k5mRAOZ90

ワルプルギスの夜「じゃあ、また会いましょうね」ムクムクムクムク!!

ワルプルギスの夜「キャハハハハ!!!」

キャハハハハ

キャハハハハ…

キャハ…

シャル「…行っちゃったね」

ほむら「ええ、これで終わったのね」

シャル「まあ、街にもそこまで被害も出なかったし、よかったよ」

ほむら「ようやく、私は、乗りこえられた…」ガクッ

シャル「ほむらちゃん!!!」

ほむら「Zzz…Zzz…」

シャル「寝てる…まあ無理もないか」

シャル「仕方ない、じゃあ家までなんとかして運んであげよう」ヨイショット!

シャル「…御苦労さま、ほむらちゃん」ユックリヤスンデネ



QB「…嗚呼、やっぱりこうなっちゃったか」

541: 2012/05/23(水) 00:30:25.42 ID:k5mRAOZ90
~???~

QB「…ワルプルギスの夜の襲撃も結果的にはエネルギーの回収には至らず」

QB「また鹿目まどかとは契約は取れず、こちらも進展は無し」

QB「どうしよう、このままじゃ僕のノルマが」prrrrr!prrrrrr!

QB「!!本星から連絡!ま、まさか…」pi!

QB「も、もしもし!え、ええお久しぶりです」

QB「あ、契約ですか!それは、まだ進展途中といいますか、その~」

QB「…え?契約はもういい、それってどういう事…」

QB「…!!!まさか、そんな事って!」

QB「…分かりました、それが次の仕事ですね。了解しました」

QB「それでは、終了次第また連絡します…では」pi!

QB「……ふぅ、信じられない事をやってくれたよ」

QB「本当に奇跡の塊だね、彼女は」


576: 2012/05/23(水) 22:33:56.41 ID:k5mRAOZ90

~ ~ ~

シャル「やれやれ、これでいつもどおりに戻れるね」アーツカレタ

さやか「本当によかったよ。あの時は流石のさやかちゃんでも限界が来てたからね」

杏子「ずーっと避難所でも寝てたしな」

まどか「まあ私たち全員寝ちゃってたから…」

マミ「そうね、暁美さんにだけに苦労をかけちゃったけど」

ほむら「問題ないわよ、それに」

ほむら「こうして、みんなといられるだけで幸せだしね」

さやか「…!!!大変、ほむらが病気になったみたい!!」

ほむら「どういう意味よ!?」


577: 2012/05/23(水) 22:42:34.66 ID:k5mRAOZ90
杏子「だってさ、ほむらってそういうキャラじゃなかったじゃないか?」

ほむら「どんなイメージだったの!私は」

マミ「えっと、そうね…」

まどか「何ていうか…ミステリアスというか」

さやか「オタクっぽいかな~」

マミ「!!美樹さん」

ほむら「…分かったわ、美樹さやか」ジャキッ!!

さやか「ちょ、ちょっと何物騒なものを出してるのよ!」

ほむら「大丈夫よ、ちょっと修正するだけだから…あなたの頭をね」ガチャガチャ!

さやか「いやいや、目が笑ってないから!!絶対大丈夫じゃないから」


578: 2012/05/23(水) 22:52:50.43 ID:k5mRAOZ90

杏子「おっと、さやかには触れさせないぜ」シュン!!

ほむら「邪魔しないで、杏子」

さやか「杏子、信じてたよ!」

杏子「だって…さやかを傷物にするわけにはいかないからな」

マミ「あら、なんだか雲行きが…」

杏子「私が、さやかを嫁にするまでは誰にも触れさせねーぜ」

さやか「あんたもどさくさまぎれに何言ってるのよ!!」

ほむら「…どうやら引く気はなさそうね」カチッ

杏子「そっちもな」チャキッ

2人「「なら…勝負!!!」」


579: 2012/05/23(水) 23:01:53.38 ID:k5mRAOZ90
ズドドドドドド!! ガキィーーーン! ボーン ボーン ボーン ズガガガガガ!!!

まどか「大変!2人を止めないと」

マミ「鹿目さん、そのうち落ち着くから放っておきなさい」

エリー「まあ、疲れたら止めるでしょ」

まどか「けど…」

オイオイソンナモンカ? アナタモニブッタンジャナイノ? チョ、ナガレダマガ、ナガレダマガーーー!!

まどか「流石にやり過ぎなんじゃ…」

シャル「最近先頭なんてないし、たまには暴れたくなるんじゃないの?」

マミ「それにケンカするほど仲がいいって言うしね!」

まどか「えー」


580: 2012/05/23(水) 23:10:40.82 ID:k5mRAOZ90
エリー「いいね~こういうのも…ってこの反応は!!」キュピーーン

QB「やれやれ…相変らずだね、君たちは」ヒュン!

シャル「QB…!!!」

ほむら「大変、杏子!!」

杏子「ああ、同時に仕掛けるぞ」

QB「今日は君たちに朗h」

杏子「喰らえ、無双三段!!!」ゴス!ズカ!バコーーーン!!

ほむら「からの十字砲火!逃れられるなら逃れてみなさい!!」ズガガガガ!!!

QB「きゅっぷーーーーい!!!」ボカーーーン!!

エリー「敵を見つけたら、戦闘中でも共闘する…これも生き物のサガか」

マミ「あなたは何を言ってるのよ」

まどか「というより、今何か言いかけてたような…」


582: 2012/05/23(水) 23:18:24.92 ID:k5mRAOZ90

QB「いきなり話も聞かず、集中砲火なんてひどいじゃないか…」ボロッ

ほむら「今までの行動が全ての原因よ」

杏子「そうだそうだ!」

さやか「いやいや、2人とも少しぐらい反省しなよ」

ほむら「それはできないわ、いつまどかが契約させられるか分からないもの」

QB「そう、今日はその事について君たちに話したい事があって来たわけだよ!!」

ほむら「あなた…まだ懲りてないの?」ジャキッ

QB「ま、待ってくれ。もう契約なんて事は言わないから!!」

マミ「契約なんて言わないって…一体何があったの?」

QB「そうだね、簡単に言うと、僕たちの星が抱えていたエネルギー問題が解決したんだよ!!」

シャル「…なんでまた急に?」

QB「それはね…シャルロッテ、キミのおかげなんだよ!!」

シャル「ほえ?」

583: 2012/05/23(水) 23:23:27.84 ID:k5mRAOZ90
エリー「…ややこしくなりそうだから、一から説明してもらえる?」

杏子「どうせなら分かりやすく頼むわ」

さやか「杏子に合わせたら、それはそれで問題かもしれないけど…」

杏子「なんだと!」

まどか「2人とも落ち着いてよ~」

QB「じゃあ一から説明していくと…僕たちが、君たち魔法少女から魔女になる時の
エネルギーを回収していたって事は知ってるよね?」

ほむら「…嫌ってぐらいに」ギロッ

QB「そんなに睨まないでくれよ。で、そのエネルギーなんだけど、実は僕たちでも生成
できない事はなかったんだ」

まどか「だったら始めから自分たちで生成してればよかったんじゃ」

QB「できるだけさ。得られるエネルギーはそれこそ微々たるもの、それだったら君たち
からエネルギーを得ていた方が効率的だったという訳さ」

エリー「その後の事は、自分たちは知ったこっちゃないってね」


584: 2012/05/23(水) 23:29:53.29 ID:k5mRAOZ90
QB「…それもまた事実だ。だけど、そのエネルギーの生成方法に革新的な進化があったんだよ!!」

マミ「…それとシャルと何の関係が?」

QB「実は、秘密裏にシャルロッテの生み出したシメサバを本星に送ったんだ」

さやか「なんという科学力の無駄づかい!」

QB「そしたら驚きだよ!!そのシメサバ内に含まれる成分を触媒にすることで、自分
たちで生成できるエネルギーを増大する事に成功したんだよ!!」

シャル「それって本当なの!?」

QB「僕も始めは信じられなかったけど、本当なんだよ」

QB「ついでに調べてみたところ、ただのサバじゃダメみたいなんだ。シメサバになってこそその
成分が得られるんだ」

まどか「シメサバってすごいんだね、知らなかったよ」

QB「僕たちも予想してなかったよ。こんな辺境な惑星の生物の加工品にそんなものが
含まれているなんてね…灯台もと暗しとは言ったものだね」

586: 2012/05/23(水) 23:39:26.03 ID:k5mRAOZ90
エリー「ところで、そのエネルギー効率ってどれだけ良くなったの?」

QB「うーん、説明したいところだけど、君たちじゃ理解できるかどうか…」

まどか「じゃあ、何かに例えてもらえないかな?」

QB「例えば?」

さやか「そうだね…じゃあガンダムで」

QB「試作型ボールからストライクフリーダムになるくらい」

マミ「ロボットアニメだったら?」

QB「ボスボロットからガンバスターになるくらい」

エリー「じゃあ女神転生で!」

QB「スライムからルシファーになるぐらい」

杏子「す、すっげーーー!!!」

ほむら「っていうかなんでそんなに地球の文化に詳しいのよ」

QB「説得の際に使う時もあるからね、ある程度は知っとかないとね」


587: 2012/05/23(水) 23:49:06.56 ID:k5mRAOZ90
シャル「…で、エネルギー問題も無くなって、もう勧誘する必要もなくなった…そういうことね」

QB「そういう事だよ、で、ここからが重要なんだけど…」

ほむら「ってまだ何かあるの?」

QB「エネルギー問題も解決したお返しに、君たちを元の姿に戻したいんだ!」

マミ「それって…魔法少女じゃなくなるって事?」

QB「そういう事だよ。まあ今思えば君たちにもひどい事をしたからね…お詫びみたいな
ものと思ってくれればいいよ」

ほむら「じゃあ…もう普通に生きていけるのね!!」

まどか「良かった…本当に良かったね、ほむらちゃん!」

ほむら「まどか、ありがとう!」

杏子「……」

さやか「なに、嬉しくないの?」

杏子「いや、嬉しいけどさ…なんかこう、いきなり言われても実感がわかないっていうか…その」

さやか「いいじゃん、もっと素直に喜びなって!!」

杏子「こういう時って、どういう顔をしたらいいか…」

さやか「…笑えばいいと思うよ」

杏子「…うん!!」

589: 2012/05/23(水) 23:56:30.60 ID:k5mRAOZ90
マミ「あらあら、みんな幸せそうね」

エリー「そういうマミは?」

マミ「もちろん嬉しいわよ!!こんな気持ちになったのは初めてよ!!」

シャル「…でも、分かち合える人がいないと」

エリー「ちょっとシャル!!」

マミ「(;ω;)」ダッテ、ジャマデキナイジャナイ!

エリー「あーシャル、責任もって慰めてあげなさい」

シャル「よしよし、良かったね~元に戻れて、これから楽しい事がいっぱいあるからね」

マミ「(;ω;)」ソ、ソウカナ?

エリー「うん、全部これからだよ!!だから泣かないで!」

マミ「…ありがとう、2人とも!」


591: 2012/05/24(木) 00:00:52.76 ID:aR8HTuPE0
QB「…さて、ここからが本題なんだけど」

QB「…君たち2人も、元に戻る事もできるけど…どうする?」

エリー「私たちも…?」

シャル「元に戻れるの!!」

QB「もちろん、魔法少女としてではなく、一人の女の子としてね」

シャル「つまり…この能力も無くなるって事だよね」

QB「元々イレギュラーみたいなものだったのだろう?別になくなったっていいんじゃないかい?」

シャル「まあ、それはそうだけど…」

QB「もちろん、僕も強制する気はないよ、後は君たちが決める事だ」


593: 2012/05/24(木) 00:07:34.54 ID:aR8HTuPE0
エリー「……」

シャル「…エリー」

エリー「…こうやって、みんなと出会えたのもみんなシャルのおかげだから、後はシャルが決めて
いいよ」

QB「ちなみに、先に他の魔女の元にも行って来たんだけど…みんなシャルの意見に従うってさ」

ほむら「先に行ってきていたの!?」

QB「ああ、だけど驚いたよ…まさか他の魔女までキミに合わせるなんて思いもしなかったからね」

QB「全く、訳が分からないよ」

シャル「みんな…」

QB「さて、どうするかい?」

シャル「…私は」


594: 2012/05/24(木) 00:12:16.91 ID:aR8HTuPE0

シャル「私は…このままがいいかな」

シャル「偶然にしても、こうしてみんなと出会えるきっかけになったんだし、なくしたく
はないんだよね」

QB「なるほどね、後悔はしないのかい?」

シャル「…うん、後悔なんて、あるわけないよ」

QB「じゃあ、マミ達は元に戻るって事でいいかい?」

マミ「ええ、私たちは…けど、シャル達は?」


595: 2012/05/24(木) 00:14:45.84 ID:aR8HTuPE0
杏子「そうだよ、流石にあのままってのもかわいそうだぞ」

まどか「QB、なんとかできないかな…?」

QB「そうだね、じゃあちょっとだけ性質を変えさせてもらうよ」

ほむら「変えるって…一体?」

QB「まあそれはなってみてからのお楽しみって事で」

さやか「なんだかQBらしくないなー」

QB「…そうだね、自分でも不思議だよ」

QB「もしかしたら、感情でも芽生えたのかもしれないね」

597: 2012/05/24(木) 00:22:55.42 ID:aR8HTuPE0
QB「では…これを終わらせたら、僕は本星に帰らなくてはいけないから」

QB「恐らく、これでお別れだね」

まどか「そうなんだ…けど、戻っても元気でね」

ほむら「大丈夫よまどか、こいつならきっとブラックホールの中でも生きていけるわ」

QB「最後までひどいなーキミは、僕はそこまで何かしたかい?」

ほむら「まあ、今となっては関係ない事だけど」

QB「全く、キミは最後までよく分からないなー」

エリー「それじゃあQB」

シャル「こんな事言うのもなんだけど…ありがとう」

QB「…どういたしまして」

ピカーーーン!!!


598: 2012/05/24(木) 00:30:14.00 ID:aR8HTuPE0
―――――

―――



シャル「ふう、これでよしっと」ドサッ

エリー「何ていうか不思議なもんだねー、穢れを変換せずにこうして魔法が使えるのってさ」

シャル「まあ、なかなかいい置き土産なんじゃないの?」

エリー「そうだね、まったく、始めっからここまでサービスが良ければねー」

シャル「…元気でやってるのかな、QB?」

エリー「あら、懐かしくなったの?」

シャル「そんなんじゃないけどさ…」




599: 2012/05/24(木) 00:34:49.68 ID:aR8HTuPE0
あの後、マミ達は元の少女に戻りる事ができた
そして、私たちはというと…魔女というではなくなった
厳密に言うと、魔女ではあるけど人の負の感情を完全に必要としなくなった…いい方を変えれば
妖精みたいなものになったのだと思う
QBにしては、なかなか粋な計らいをしてくれたもんだ

エリー「しっかし、また大きな工場を作ったものね」ケッカイノナカニヨクモマァ

シャル「モデルはチャーリーとチョコレート工場だよ!!」

エリー「…こっちは鯖専門なんだけど」

シャル「それは言わない約束よ」

使い魔「」コノフタリモアイカワラズナネー

使い魔「」ダカ、ソレガイイ!

600: 2012/05/24(木) 00:41:18.69 ID:aR8HTuPE0
ちなみに、他の魔女も同じように変化したみたいだけど…特に変わらず過ごしてるみたい
ゲルトは相変らず薔薇を育てているし、エルザは今でもみんなのために祈り続けてる
ワルプルギスの夜は…話でしか聞かないけど、世界中を旅しながらシメサバの普及につとめてるとか
ちなみに、ワルプルギスの夜のいる場所はすぐに特定ができるってほむらが言ってた
どうやら派手好きの性格は治ってないらしい…まあらしいといえばらしいけど

エリー「そうそう、どうせならみんなを驚かせるのに魔法少女形態になっとかない?」

シャル「あ!それいいかも」

エリー「じゃあさっそく…」

シャル「トリャー――」

ボカーーーン!!
エリー「…ふぅ、制限が無くなったとはいえ、やっぱ疲れるわね」トシカシラネ

シャル「うーん、ひっさしぶりに何かにキックしたいなー」バカーントネ

エリー「止めなさい」

シャル「えー」


601: 2012/05/24(木) 00:48:35.01 ID:aR8HTuPE0
そして私たちはというと、特に前と変わらない生活をしている。もうする必要もないかもしれないけど、他の魔女たちからも好評をいただいてる以上、簡単に止めるわけにもいかないし
それに…みんなとのつながりができたキッカケだから、大事にしたいってのもある
まあ、続けられるまで続けよう…かなと

まどか「こんにちわー」

さやか「って、2人ともどうしたの!?」

シャル「うーん、イメチェン?」

マミ「イメチェンって…」

杏子「しっかし、ちょっと前までは私たちもそうだったんだよなー」

ほむら「…こうしてみると不思議なものね」

602: 2012/05/24(木) 00:53:28.75 ID:aR8HTuPE0
エリー「じゃあ、今日もよろしくお願いね」

五人「「「「はーーーい!!!」」」」

シャル「うん、ねぇエリー」

エリー「うん、どうしたのシャル?」

シャル「私…今まで色々とあったけど、今が一番幸せだよ!!!」

エリー「…そうね、こういう日々が続くといいわね」

シャル「じゃあさっそく、この試作品のアンコ入りパスタサバライスの試食を…」

エリー「最後の最後でぶち壊しにするなー!!」

シャル「だってー、ほむらも試食を断ったんだもん!」

エリー「私はモルモットじゃないってーの!」



603: 2012/05/24(木) 00:59:33.23 ID:aR8HTuPE0
それは、一つの偶然が起こした小さな奇跡

その奇跡は、負の連鎖を乗り越え、その連鎖さえ断ち切り、ついには一人の少女の願いを
成就するものになった

そして、その奇跡はこれからも色々な人を幸せにするだろう

彼女たちがどうなったのかはまた別の物語になるが、彼女たちが幸せになった事は確かである

シャルロッテ「シメサバしか出せなくなった…」

FIN

604: 2012/05/24(木) 01:04:43.64 ID:aR8HTuPE0
…さて、これで魔女編が終了です

なんというか、最後は長文ばかりになって読みにくかったかもしれませんが、いかがでしたでしょうか?
まあ、自分としてはやっぱ魔女のままでもまどか達の繋がりを切りたくなくて、こんな形にしました。

で、人間編なんですが
ぐだぐだな感じなので、本当にやっていいのかどうか…最悪これで終わりでもいいような
どうでしょうか?

616: 2012/05/24(木) 22:44:49.75 ID:aR8HTuPE0
>>593の分岐からです



シャル「…それなら、戻ってみたいな」

シャル「それで、みんなと一緒に過ごしてみたい」

シャル「今度は魔法少女とか魔女とかじゃなくて、ただの友達としてね!」

さやか「おー、それなら大歓迎だよ」

マミ「ええ、私もとても素敵だと思うわ」

シャル「そうかな!で、エリーはどう思う?」

エリー「…私も賛成よ」

エリー「まあ私も、何にも縛られない普通の学生生活をしてみたいしね」

617: 2012/05/24(木) 22:56:22.52 ID:aR8HTuPE0
シャル「けど、仮に戻ったとしたら私たちはどうなるの?」

QB「その辺は僕がなんとかしておくよ!」

ほむら「…信用ならないわね」

QB「ひどいや!!せっかくこうして来てあげてるのに」

マミ「まあまあ、ここは信用してあげましょうよ」

さやか「けど、そうするともうこのシメサバとか食べられなくなるのか」

杏子「ああ、ちょっとそれは辛いかもなー」

ほむら「!!!」ガーーーン!!!!

まどか「ほ、ほむらちゃん、しっかりして」

エリー「どんだけショックだったのよ…」


618: 2012/05/24(木) 23:04:20.68 ID:aR8HTuPE0
QB「あー、その件なんだけど…僕たちが受け継いでもいいかな?」

シャル「別にいいけど、どうしてまた?」

QB「いやー、本星に送った時に検査も兼ねて試食したらしいんだけどね、これがまあ大評判
だったらしくて」

QB「僕も知らなかったんだけど、実はかなりの予約待ちらしいんだよ」

エリー「いつの間に宇宙まで手を伸ばしてたし」

QB「で、このままこれが無くなるのは僕たちからしても惜しいからね、ここを受け継いで、販売を
続けていきたいんだ」

さやか「けど、シャルがいなくて生産は大丈夫なの?」

QB「その点は心配ないよ、ちゃんと学習したからね」

ほむら「…!!じゃあ、このシメサバはこれからも食べられるのね?」

QB「そうだけど、なんで君がそんな感動しているんだい?」

ほむら「良かった…本当に良かったわ」ウルッ

まどか「ほむらちゃん、そこまで好きだったんだね」

QB「訳が分からないよ」


619: 2012/05/24(木) 23:14:01.58 ID:aR8HTuPE0
QB「さて、じゃあそろそろはじめていこうか」

シャル「じゃあ次に会う時には」

エリー「また違う姿出会う事になるんだね」

まどか「けど、記憶とかは変わらないんだよね?」

QB「もちろん、ただちょっと状況が変わる…それだけの事さ」

マミ「じゃあ、またすぐに会えるわね」

シャル「もちろん、その時はよろしくね!!」

さやか「もちろんよ、だって私たち仲間d」

杏子「言わせねーぞ!!」アノメイゲンハナ!

さやか「えー、なんでよー」ナージャ…


620: 2012/05/24(木) 23:27:44.43 ID:aR8HTuPE0
ほむら「…じゃあ、2人とも」

ほむら「絶対にまた、会いましょうね」

エリー「ええ、約束よ」

シャル「じゃあQB、後の事は任せたよー」

QB「大丈夫だよ、それと…改めて」

QB「…偶然とはいえ、僕たちも救ってくれてどうもありがとう!」

シャル「どういたしまして!!!」

ピカーーーン!!!


621: 2012/05/24(木) 23:39:08.10 ID:aR8HTuPE0
―――――

―――



~見滝原中学校 まどかのクラス~

ザワザワ ザワザワ

早乙女「はいみんな静かにしてーーー!ホームルームを始めるわよ」

早乙女「今日は、みんなに新しい友達を紹介したいと思います!!」

早乙女「しかも、女子が三人もよ!男子は喜びなさーい」

中沢「あのー、なんでウチのクラスってそんなに転校生が集中してr」

早乙女「はいはい、細かい事を気にしるのはいけませんよ!!男子はもうすこし、こう堂々としなさい!!」

中沢「えー」

早乙女「堂々としていて、かつ細かい事を気にしないのがいいんです!!具体的には砂糖をグラムとキロを
勘違いしていても、笑って食べてくれるような人がですね…」ブツブツ

さやか「…また駄目だったんだね、先生」

ほむら「というより、途中で気がつかなかったのかしら」

まどか「さあ、一体何を作ったんだろうね?」

622: 2012/05/24(木) 23:51:58.86 ID:aR8HTuPE0
早乙女「…!コホン、じゃあ入ってきてもらえるかしらー」ハーイ!!

ガラガラガラ!!! ア、カワイイー!! アカガミダト…アリダ! ワガヨノハルガキタァーーー

まどか「あっ!!」

ほむら「なるほど…こういうことね」

さやか「な、なんで!?」

早乙女「はい、じゃあ自己紹介どうぞ!」

エリー「初めまして、エリーっていいます。好きなのはパソコンと読書です。皆さんよろしくお願いします!」

シャル「初めまして!!シャルと申します。好きなのはチーズ、嫌いなのは注射!これからよろしく
お願いします!!!」

杏子「…佐倉杏子、好きなのは美樹さやか。以上」

さやか「ちょっと待てーーーい!!」ビュン!!

杏子「ちょ、いきなり辞書を投げつけるなって!!」ヒュ!

さやか「何をいきなり言ってるのよあんたは!」

杏子「何って、第一印象は大事だろ?」

さやか「もう何もかもぶち壊しだよ!」

早乙女「あのー、美樹さん…痴話喧嘩は後でお願いできるかしら」

さやか「…!!す、すいません///」


623: 2012/05/24(木) 23:58:40.52 ID:aR8HTuPE0
仁美「あらあら、美樹さんったらいつの間にあんなかわいい子を…?」

中沢「おいおい恭介、お前から見たらあの三人はどうだ?」

恭介「そうだね…三人とも違った個性でとてもいいと思うよ、けど誰か一番か選ぶとしたら…!!!」キュピーン!!

中沢「こ、このオーラは!!!」ゴゴゴ

仁美「上 条 さ ん ?」ゴゴゴゴゴゴゴ

恭介「あ…や、やだなー、冗談だって。ボ、僕には仁美がいるんだからね」

仁美「そう、それならいいんですけど…」ウソダッタラ…ネ

恭介「ハ、ハハハ、イヤダナーヒトミハ…」

中沢「なんというか…ご愁傷さま」

シャル「おお、なんか転入早々修羅場ってるね?」

エリー「…このクラス内でも、色々とあるみたいね」


624: 2012/05/25(金) 00:05:29.39 ID:fHfUIgiY0
~お昼休み~

さやか「あ、マミさーん!!」

アラアラ、ソウダッタノ、 ソレデネッテ、アラ、アノコタチガキタミタイヨ ソウネ、オドロクカシラ?

マミ「あらあらみんなしてどうしたの?」

まどか「いや、それがですね…って、その2人は?」

マミ「この二人?あなたたちにも馴染みのある2人よ」

シャル「ま、まさか…!?」

ゲルト「久しぶりね、シャル」

エルザ「あなたには感謝してもしきれないわね、ありがとう」

シャル「エルザ!!ゲルト!!2人もこの学校に入ったんだね!!」

ゲルト「うん、一学年上だったけど」

エルザ「入った先がたまたまマミと一緒のクラスでね、こうして話をしてたわけ」


625: 2012/05/25(金) 00:13:33.00 ID:fHfUIgiY0
マミ「けど、本当に信じられないわね、こうして一緒にいられるのって」

エリー「…けどよかった、こうしてまたみんなで会えて」

ゲルト「エリーね、久しぶりって言った方がいいかしら」

エリー「そんなのどうだっていいわよ」

杏子「しっかし、やっぱ魔女の時とは印象が違うんだなー」

エルザ「まあそんなものよ。ところで、あなたの悩みは解決したかしら?」

杏子「いや、それがな…」

さやか「ってあんたの入れ知恵かー!!!」

エルザ「えええぇぇぇ!?」

マミ「…一体何があったの?」

ほむら「かくかくしかじか」

シャル「これこれうまうまってことなの!」

ゲルト「うわぁ…」

マミ「…それはきついわね」

エルザ「ってそれなら私あんま悪くないんじゃないの!?なんでそんな怒って」

さやか「連帯責任じゃーーー!!!」コンニャロー!

エルザ「た、助けてーーー!!!」ダダダダダー

まどか「はたから見たら上級生を追いかけまわす下級生って…すごい光景だよね」

ほむら「こういう時、便利な言葉があるわ。もうどうにでもなーれって」

エルザ「ちょ、ちょっと見捨てないでよー!!」

626: 2012/05/25(金) 00:20:21.67 ID:fHfUIgiY0
~屋上~

エルザ「…ふぅ、ふぅ、疲れた~」

マミ「お疲れ様!はいお茶」

エルザ「あ、ありがとう…」

まどか「けど、本当にQBが言った通りになりましたね」

エリー「ちゃんとやってくれた事には感謝しないと」

シャル「そうだね…それに、ちゃんと私の後も継いでくれてるみたいだし」カタカタカタ…

エルザ「あら、今まで通り注文できるのね」ページモマエトオナジネ

ほむら「そうみたいね…後で注文してみましょう」

ゲルト「!!!」ビクッ

ほむら「もうそこまで警戒しなくても…」

ゲルト「いやいや、なんかトラウマになってるみたいでね」


627: 2012/05/25(金) 00:25:15.53 ID:fHfUIgiY0
杏子「そういえば、他のやつらは?」

エルザ「うーん、ちょっと分からないけど、みんな元気でやってるんじゃないかしら?」

マミ「…一人だけなら知っているわ」

さやか「えっ、一体誰ですか!?」

マミ「昨日買ってきた雑誌にね、『街中のアイドル特集』ってコーナーがあったのよ」バサッ

マミ「その中にね…そう、これこれ」パラパラ



~目指せ!!逆立ち系アイドル!!~

見滝原市 N・W 

逆立ち系アイドルをこれからのスタンダードにしてみます!!
目指せ武道館!!!けどスカートだけは勘弁よ



シャル「あー、これは間違いないわ」

エリー「…結局あんま変わらなかったみたいね」

ゲルト「まあ、らしいっちゃあらしいけど」

エルザ「流石元最強の魔女…パねぇわ」


629: 2012/05/25(金) 00:33:19.98 ID:fHfUIgiY0
ゲルト「でさ、いまさらなんだけど…結局シャルってなんであんな風になっちゃったんかな?」

シャル「それが全く心当たりがないんだよねー、朝起きたら急にだったからさ」

杏子「けどそのおかげで今こうしていられるんだから、本当に何が幸いするか分からない
もんだよなー」

エリー「そうだね、ほんとにこの奇跡には感謝だよねー」

シャル「まあお菓子が出せなくなったのは辛かったけど」

ほむら「……奇跡、か」

シャル「まあ昔から言うじゃん!終わりよければすべてよしって!!!」

マミ「そうね、今はこの状況を楽しむべきよね」


630: 2012/05/25(金) 00:36:41.75 ID:fHfUIgiY0
杏子「じゃあ帰りにでもゲーセンにでも行こうぜ!!」

ゲルト「いや、それなら私は園芸巡りをしたいんだけど…」

エリー「それなら私はパソコン巡りを」

シャル「ケーキバイキングーーー!!!」

アージャナイ コージャナイ ワイワイガヤガヤ

まどか「ウェヒヒ!!みんな楽しそうだね、ほむらちゃん!!」

ほむら「そうね、まどか…」

ほむら「本当に、幸せよね」


631: 2012/05/25(金) 00:39:03.99 ID:fHfUIgiY0
それは、一つの偶然が起こした小さな奇跡

その奇跡は、負の連鎖を乗り越え、その連鎖さえ断ち切り、ついには一人の少女の願いを
成就するものになった

そして、彼女たちはまた負の連鎖を断ち切り、元の少女に戻る事ができた

魔法少女と魔女という奇妙な関係だったが、その垣根がなくなった今、彼女たちの絆は
それ以上に強くなるはずだ

そして、きっとこれからも…

シャルロッテ「シメサバしか出せなくなった…」

FIN

632: 2012/05/25(金) 00:41:54.69 ID:fHfUIgiY0
…これで、人間編も無事に終わりました
最後はなんというか魔女編と被ってしまいましたが…

なんにせよ「シャルロッテ「シメサバしか出せなくなった…」」はこれで完全終了です
ここまでご覧になった方、本当にお疲れ様でした!!そして、こんな駄文に付き合ってくれまして
本当にありがとうございます!!

以下裏話的な駄話に続きます


引用: シャルロッテ「シメサバしか出せなくなった…」