1: 2012/05/27(日) 16:49:11.26 ID:MkgK6guB0
橘純一「あのー……田中さん?」
田中「……ハッ!?」ビクゥッ
純一「あの、その……僕の机でなにやってるのかな…?」
田中「た、たちたちちっ……たちばひゃくんっ!? あ、あのっ…これふぁあっ!」
純一「待った!!」ずびしっ
田中「ふぇっ?」
純一「…………」
田中「…っ…っ……?」ドキドキ…
純一(この状況……放課後、教室にて田中さんが僕の使っている机に何かしていた。主に机の角で。
彼女の背中で何が行われていたかまでは分からないかったが……うむ)
純一(……でも、僕にはわかる。これは、女の子としてはちょっとアレなことなのかもしれないし…
……僕としてもあまり口にすることはためらってしまう内容だから…)
田中「……あの、橘君…?」ちらっ…
純一「田中さんっ!!」
田中「は、はいっ!?」
純一「──結婚しよう!!」
田中「……ハッ!?」ビクゥッ
純一「あの、その……僕の机でなにやってるのかな…?」
田中「た、たちたちちっ……たちばひゃくんっ!? あ、あのっ…これふぁあっ!」
純一「待った!!」ずびしっ
田中「ふぇっ?」
純一「…………」
田中「…っ…っ……?」ドキドキ…
純一(この状況……放課後、教室にて田中さんが僕の使っている机に何かしていた。主に机の角で。
彼女の背中で何が行われていたかまでは分からないかったが……うむ)
純一(……でも、僕にはわかる。これは、女の子としてはちょっとアレなことなのかもしれないし…
……僕としてもあまり口にすることはためらってしまう内容だから…)
田中「……あの、橘君…?」ちらっ…
純一「田中さんっ!!」
田中「は、はいっ!?」
純一「──結婚しよう!!」
2: 2012/05/27(日) 16:57:36.15 ID:MkgK6guB0
田中「………。う、うぇええっ!? け、けっひょんっ!?」
純一「ああ、そうだよ田中さん……僕は、なんというか…その……」もじもじ…
純一「───あんまり、しっかりしてなくて……大人っぽくもないし、そして根性無しだけど…」
純一「そ、それでもっ! 僕はキチンと責任のとれる紳士な男だって自負してるんだ!!」
田中「…………けっひょん…」
純一「だからっ……僕は、ちゃんと田中さんをお嫁さんにするから!!」すたすた……がっ!
田中「おっ…およめさんっ!? えっ? えっ? なになになに、どういうことっ…えっ!?」
純一「────田中さん、いきなりこんなこと言われてびっくりしていると思う」
田中(び、びっくりどころじゃないよ……っ!)
純一「でもね!! 僕は……それでも、田中さんとは良い夫婦関係になれるって思うんだ…」キリッ…
田中「…………」
田中(……よ、よくわからないけど…)
田中(……今の橘君の表情……すっごくカッコいい……っ!)
9: 2012/05/27(日) 17:06:04.61 ID:MkgK6guB0
田中(……でも、どうして急に結婚しようって言ってきたんだろー……あっ!
も、ももももしかしてっ……もう、占いが効いてきたのかなっ…?)ドキドキ…
田中(両想いになりたい人の机の角に……小さく十字架の傷を入れて、そして自分の机の角にも傷を入れる…
あんまり効果は期待してなかったけど、こんなに早く効き目がでるなんて……!)
純一(……どうしよう、思わず勢いでプロポーズみたいなことをやってしまったけど……
……僕、ちゃんと責任とれるのかな…)
純一(た、田中さんとは確かに親しい間柄だけど……よく、そんなには知り合いでもないし…
……それに、プロポーズの理由は? なんて聞かれたら僕……ああうっ! そんなこと恥ずかしくて言えないよ!)
田中(わぁー……こんなに橘君を間近で見たの初めてかもー……やっぱり、かっこいいよね橘君ってー…
……ああ、もっと近くでみたいなっ。もうちょこっと近づいたら怒られちゃうかな…?)
純一(あああー! やっぱり言った方がいいのかなっ!?
……ぼ、僕の机の角で…その、お宝本的なことっ…してたのかな?みたないなっ?)
田中&純一(ああっ……やっぱりそんなこと、ムリムリ!!)ぶんぶんっ!
10: 2012/05/27(日) 17:12:44.38 ID:MkgK6guB0
純一「…………」
田中「…………」
純一(……しかし、ここまで言い切ってしまったんだ。
男として、紳士として、最後まで突き通さなければならないよ)
田中(で、でもっ……橘君がここまで言ってくれたんだから……わ、私もっ!
きちんと、お、おおおおお……………お嫁さんとして、ね、うん…言わなくちゃ…だよねっ…?)
田中&純一「あ、あのっ……!」
田中&純一「っ……!?」びくっ
純一「……さきに、どうぞ?」すすっ…
田中「えっ!? あ、うん……いや! 橘君のほうからどうぞ…っ?」すすっ…
純一「うぇっ!? あ、僕はー……その、あの……」
田中「……あっと、うん……えっと~……」
純一「…………」
田中「…………」
純一&田中(は、恥ずかしいやっぱり……!!)
13: 2012/05/27(日) 17:23:15.11 ID:MkgK6guB0
田中(で、でもっ……どうしよう!? お返事返さないとやっぱりダメだよね…っ?
う、ううっ~……でもでも、私、告白されたことないから~……うう~…)
純一(……なんだか田中さん、苦しそうに眉間にしわを寄せてるな。
───あっ! 僕ってばなんてことをしてるんだっ……女の子は、えっと、その…)
純一(そ、そういった行為中は……とってもデリケートだって本に書いてあったじゃないかっ!?
紳士たる僕としたことが……くそ、ここはもっと優しく扱うべきだよね!)
純一「───田中さん……」
田中「うぐぐっ~……ふぁいっ!? な、なんでしゅかっ!?」
純一「……あのね、僕はそこまで女の人ってものがよくわかってなくて…その。
だからね、あんまり無理しなくて大丈夫だよ…? 上手く説明は出来ないけど…」
田中「た、橘君っ……」
田中(……な、なんて優しいことを…っ……あんまり無理して、自分の告白を考えなくていいなんてー……
お、大人だよ橘君……!)
田中「う、うんっ……も、もしかして顔に出ちゃってたかな…? ご、ごめんなさいっ…!」
純一「えっ!? あ、いやっ…! だ、大丈夫だよ! 気にしてないからっ! うんっ!」
田中(気にしてないだなんて……う、ううっ、やっぱりカッコいいなぁ橘君はっ…
こんなにしっかりしてて……凄いよ~…)
17: 2012/05/27(日) 17:32:34.45 ID:MkgK6guB0
純一(こ、これでよかったのかな……よくわからないけど、一言声をかけるだけで変わるものだよね。
よ、よしっ! 後はー…うん、さっき自分が言ったことをもう一度、田中さんに伝えよう!)
田中(……でも、でもだよ恵子! 橘君は落ち着いて考えてほしいって言ってくれたけど、
お、おおお嫁さんとしてっ…ここはしっかりとした所もみせなくちゃ! だめだよね!)
純一「たな───」
田中「───た、たちばなくんっ……!」
純一「あ、あいっ!? な、なにかなっ!?」
田中「あのっ……わたし! そのっ……あのね!」
純一「う、うん……」
田中「っ………」
田中「……ゴニョゴニョ……だからっ…」もじもじ
純一「え、なに……? ごめん田中さん、ちょっと聞き取れなかったけど……なんていったの…?」
田中「っ……!」
田中(ああ、もうっ! わたし、しっかり! ちゃんと言わなくちゃダメなんだから…!)ぐっ…
田中「───わ、わたし! 毎日っ……美味しいみそ汁つくってあげるからぁ!」ぐわぁっ
純一「………!?」
23: 2012/05/27(日) 17:42:57.60 ID:MkgK6guB0
田中「はぁ……はぁっ……うん、よしっ、いえたっ」ぐっ
純一「…………」ぼー…
純一(───ま、毎日……美味しいみそ汁をっ…!?
えっ!? どういうことだ!? そ、それって………それって……)
純一(ま、毎日……あれこれして、美味しいアレでワカメとか机の角とか貝殻とかダシが出て────)
純一「………っ」ぼっ!
純一(そ、そんな暗喩な表現を使ってくるなんて……田中さん! 君はそんなにも、そんなにもっ……!)
純一「………」タラリ…
田中「……ふぇっ!? た、橘くん!? お、お鼻から鼻血でてっ…!」あたふた…
純一「……え? あ、ホントだ…! ティッシュティッシュ…!」がさごそ…
田中「私が持ってるよ…! 貸してあげるからちょっとまって───」ぽろっ…
がたん
田中「あ……」
純一「え、田中さん何か落としたよ───……!?」
純一(えっ!? なんだこの、リモコンみたいなやつはっ……!?)
26: 2012/05/27(日) 17:54:46.09 ID:MkgK6guB0
田中「っ……な、なんでもないよ、気にしないでね…」そそくさ…すっ…
純一「き、気にしないでって……それ…」
田中「っ! な、なんでもないから! 橘くんは、知らなくて大丈夫だよ!
それよりもホラ! ティッシュあるから使ってね…?」すっ…
純一「……う、うん」
純一(い、今の……田中さんのポケットから落ちた奴…丸っこいフォルムに、
ピンク色の配色で…中央部分にダイアルみたいなものが備え付けられたのは……)ぐりぐり…
純一(………僕も実際には拝見したことのない、アレなのではないか…まさか、そんな……
でも本で確認した時は確かにあんな感じの形だった───つまり、それは……)
田中「………っ?」じっ…
純一(………女性用、マッサージ器……とか?)
田中(な、なんだろー……ものすごく橘くん、私のポケットを凝視してるけど…や、やっぱりバレちゃったかな!?)
田中(───机を傷つけるためのカッターナイフ……けど、小さくてカッターナイフっぽく見えないし大丈夫だよね…?)
純一(……生で初めて見たけど、田中さん…使ってるんだ……えっ!? も、もしかして……今もかな!?)
田中「…………」
田中(で、でも……やっぱり言わなくちゃいけないかなー……うん、勝手に傷を付けたことは悪いことだし……
キチンとあやまれば、橘くんも許してくれるよね……そうだよね、うん!)
29: 2012/05/27(日) 18:05:03.99 ID:MkgK6guB0
純一(ま、まさか……そんなわけ、ないよね? いくら僕の机で……ゴニョゴニョしててもっ!
そんなは、破廉恥なことをする女の子だなんて………)
純一「………!」
純一(いや! そんなわけないよ! 田中さんが、そんな子な筈がない!
思わずと言った気の迷いは、誰にだってある! 僕にだってあったさ! だからさっきのことはいい!)
純一(でも、さっき零れおちたリモコンらしきものは……流石に僕の勘違いだろう。
っはぁ~……僕もなかなかに洞察力が落ちたものだね、勘違いしなくてよかったよ……ふぅ~)
純一(さて、改めて田中さんに僕の気持ちを───)
田中「橘くん……」もじっ…
純一「えっ? あ、うん。どうしたの?」
田中「っ………あの、その、ね……えっと~………~~~~っ……うん、しっかりっ……」ボソボソ…
純一「?」
田中「………あ、あのね! 橘くん、これなんだけど……っ」すっ…
純一「っ!? ……そ、それは…っ」
純一(マッサージ器のリモコ、違う! 違うってそう決めたじゃないか!)ぶんぶん
純一「っ……そ、それがどうしたのかな…っ?」
30: 2012/05/27(日) 18:13:39.48 ID:MkgK6guB0
田中「……」じぃー…
純一「……………」ゴクリ
田中「お、怒らないで……聞いてくれるかなー…?」
純一「う、うんっ! 大丈夫だよ!」
田中「……えへへ、そっか。ありがとね、橘くん……その、ね」カチカチ…
純一(……す、スイッチを入れた!?)びくぅ!
田中「さっき落とした時……私、ちょっとおかしな反応してたでしょ?」
純一「そ、そうだね」ダラダラ…
純一(どんなふうになってるんだろう!? た、田中さんすっごく自然体だけど……っ?)
田中「これね、橘くんに言わないでおこうって思ってたんだけどー……」
純一「……そ、そうだよね。こういうことって、あんまり口にしたらダメだよね!」
田中「えっ……?」
純一「ぼ、僕はね! た、田中さんがどんな風に考えてるかってのは……よくわからないけど!
で、でも……田中さんがしたことは全部、僕としては……」
純一「………う、嬉しいことだなって、思うんだ」
田中「………!?」
33: 2012/05/27(日) 18:24:59.71 ID:MkgK6guB0
純一(うぐぐっ……! 僕は、なんてことを言ってしまって……いや!
これは受け止めるべき問題だ! プロポーズをした身として、責任を負うべきことだよ!)
純一(田中さんが……そういったこだってことは、もう、勘違いじゃないって分かってしまった今…
……僕がすることはただひとつ、全てを認めて、受け止めることなんだから……)
田中「…………」ぼー…
田中(た、橘くんっ……そ、それって……最初から、私の想いに気付いててっ…
…それで、オマジナイのことも…全部わかってて……こんな浅ましい私の行動を全て知ってて……)
田中(それでも、こうやって……やってくれてることが、自分にとって嬉しいことって……)
田中(そう……思ってて、くれてるの…?)ポロ…
純一「……えっ!? た、田中さん……っ?」
田中「え……あ、ごめんなさいっ……わたし、なんで急に…!」ポロポロ…
田中(わ、わたしなんでっ───ああ、そっか……嬉しいんだ。こうやって橘くんに私のことを
分かっててくれたことが、とってもとっても嬉しいんだ…)
田中(なんてばかだったんだろー……わたし、自分だけが空回りして…橘くんはずっと考えてて
くれたのに……ばかばか、わたしのばか…っ)
純一(な、泣いてる……ちょっと嬉しそうに笑ってる……)
純一(………き、気持ちいいのかな?)
36: 2012/05/27(日) 18:37:18.68 ID:MkgK6guB0
田中「た、橘くん……ぐす…あのね…えへへ」
純一「ひゃいっ!? な、なにかな……?」ドキドキ…
田中「……上手く、いえないけど…今、私も…とっても嬉しいんだ」
純一(う、嬉しい!? そ、それは見られ的な感じですか……? すごい、マニアックだよ!)ドキドキ…
田中「えへへ……ぐすっ、そうやって橘くんが面と向かって…言ってくれるの、
私はもしかして……うん、そうだよね、ずっとずっと…待ってたのかも」
純一(ずっと夢見てたシチュエーションだったってこと!? そ、それは……)
田中「……だから、ありがと。橘くん、感謝してます」ぺこり…
純一「あっ! うえっ!? ……こ、こちらこそ…!」ぺこり!
田中「……じゃあ、ちょっと気分も落ち着いてきたし…」
純一(落ちつくの!? それが普通なのかー……そうなのかー……)
田中「……もう一度、貴方にキチンとお返事をしても良いかな…?」ちらっ
純一「お返事……」
純一(あ、そっか! プロポーズのか! う、うん……なんだかよくわからなくなってきたけど…!
僕はそもそもその話を進めたかったんだよ! うん!)
38: 2012/05/27(日) 18:41:02.60 ID:iMNrngJi0
よく見ると変態が一人で盛り上がってるだけだな
40: 2012/05/27(日) 18:48:29.29 ID:MkgK6guB0
純一「………じゃ、じゃあ聞かせて…くれるかな」
田中「……はい、今度はちゃんとお返事をします」
田中「すぅ……はぁー……」
田中「……ふぅ~、うん、おっけーだよ。じゃあ言うね?」
純一「う、うん……」ドキドキ…
田中(……大丈夫、私は、大丈夫…なにも不安がることなんてない。
自分自身が掲げた目標は今…ちゃんと成就しようとしてるんだ)
田中(今しかできない恋をしたい───それが、あとちょっとで成功するんだから)
田中(…私は前を向いてる。後ろを振り返ったり、寄り道なんかしないでキチンと……彼を見つめてる)
純一「…………」ドキドキ…
田中「あのね、橘くん……わたしは───」
田中(これから先、どんなことが待ってたとしても……私はしっかりとこの恋を大切にするだろう)
田中「───貴方のことが好きです………!」
田中(私は、それほどの覚悟を……彼から、橘君から、貰ったんだから…!)
42: 2012/05/27(日) 18:57:04.62 ID:MkgK6guB0
田中「突然っ…! 貴方が結婚しよう、なんて言ってきた時は……すごくびっくりしたけど、
でも、橘くんは……ちゃんと、私のことを、わかかっててくれて……」
純一「……」
田中「貴方がそんな言葉をっ……軽はずみに言うはずがないってことはわかるから…!
わたしは、その言葉を……ちゃんと真面目に、考えます…!」
田中「結婚……なんて、今まで考えたことも無いから実感もわかなくて……橘くんは!
しっかりしてて、大人っぽいから……先のことも色々考えてると思うんだけど…」
純一「…そんなことないよ、さっきも言ったけど、僕はまだまだ子供で…」
田中「う、うんっ……でもねっ? 私はー……それでも、そう自分自身を評価してても…
キチンと言い切った橘くんはっ……とっても、とっても……凄いと思うんだ…」
純一「…ありがと、そう言ってくれると、あはは……嬉しいよ」
田中「えへへ……うん、だから、ね? ……こ、こんな私でよかったらー……」
田中「……貴方の、およめさんにしてください」ぺこり
純一「………顔、上げてよ田中さん」
田中「…うん」すっ…
44: 2012/05/27(日) 19:05:36.27 ID:MkgK6guB0
純一「田中さん……」
田中「うん……」
純一「僕は、田中さんに頭を下げられるような……そんなたいそれたことはしてないよ」
田中「あはは、そうかな…? でも、私は……嬉しかったんだ、だから……」テレテレ
純一「っ……そ、そっか。あんなプロポーズだったけど……」ポリポリ…
田中「…橘くんらしかったよ?」
純一「そ、そうかなっ? あははっ」
田中「えへへ」
純一(お、おおっ? なんだか良い雰囲気に……さっきまでの色々と混沌としたもやもやは何処に……)じっ…
田中「……うん?」こく…
純一(…そっか、そういうことか。僕は……田中さんのこと、なにもわかってやしなかったんだ。
己の目でみたことでしかわかろうとしなくて、田中さん自身の……内面を全然知ろうとしてなかった)
純一(僕は……うん、田中さんに悪いけど軽はずみで告白してしまったのは、否めない。
責任を取らなくちゃなんて思ってたけど、それでも……それはただの、現実逃避だったのかもしれない)
純一(……最低だ、僕は。彼女はこんなにも真剣に僕の告白を受け止めてくれたのに、キチンと考えてくれたのに)
47: 2012/05/27(日) 19:14:30.34 ID:MkgK6guB0
純一「田中さん……もう一度、僕から言いたいことがあるんだけど…いいかな?」
純一(だから、だから僕は……田中さんの気持ちに応えたい!
彼女の想いに、彼女の本気に……僕は今、決意をしたい!)
田中「あ、うんっ……いいよ、なにかな?」
純一(僕の言葉は例え軽はずみだったとしても……! それを覚悟する思いと、強さは!
今からでも遅くは無い筈だから!)
純一「ありがとう、田中さん……僕、君に言いたい言葉があるんだ」
田中「…はい」
純一「僕は……どうしようもない奴で、出来の悪くて、勘違いも酷いし……なにより子供っぽい」
田中「ふふ…うん、続けて」
純一「う、うんっ……だから、そんな僕ができることはたかが知れてるって思う!」
純一「でも、だからといって! そんな悪い自分に……甘えるつもりなんてない!」
田中「っ………」
純一「出来が悪いからって、こんな僕だからって……良い訳なんてしたりしない!
僕が出来る、僕がやれる、最大限のことを……! 田中さんにっ……」
純一「僕はっ……絶対にするって、ここに誓う!」
49: 2012/05/27(日) 19:24:19.12 ID:MkgK6guB0
田中「たち、ばなくん……」
純一「……僕は、本気だよ。こうやって言葉にすることは簡単で、誰にだってできるけど」
田中「うん…」
純一「でも、この言葉を使った……僕の想いは、誰にも負けるつもりは無い」
田中「んっ……ぐす……うん…!」
純一「……こんな安っぽい僕でよかったのなら、田中さん…」
純一「──僕と、どうか結婚してください!」
田中「…ぐしゅっ………えへへ、うんっ……たちばなくん…」
田中「──わたしの方こそ……よろしくお願いしますっ」
純一「…たなか、さん……」
田中「あはは、もう……そうやって他人行儀読んでほしくないなー…」
田中「……恵子、ってよんでいいよ?」
51: 2012/05/27(日) 19:29:57.08 ID:MkgK6guB0
純一「えっ……ああ、えっと……その……」あたふた…
田中「………ふふ、純一くん?」こく…
純一「っ!」
田中「…言ってくれない、のかな」
純一「…け、恵子さん!」
田中「あ、さん付けなんだ…そっか…」
純一「えっ!? だ、だって……そっちも君づけだったし…」
田中「っ………じゅ、純一っ!」
純一「あっ……」
田中「……こ、これでいいのかな、純一…?」
純一「………っ~~~~……わ、わかったよ…僕も、男だっ…!」
田中「う、うんっ! がんばって…! 純一…!」
純一「お、おうっ! ……よし、行くぞ…っ」
純一「──け、恵子……」
田中「……えへへ、ありがと、純一……むふふっ…」
57: 2012/05/27(日) 19:40:35.00 ID:MkgK6guB0
純一(う、嬉しそうだ……名前で呼ばれるのって、
そんなに嬉しいのかな…いや、僕自身が嬉しがってるからそうなんだろうな…あはは)
純一「……あはは」
田中「………えへへ」
純一(──まさか、こうなるなんて思いもしなかったよ。最初はただ、責任責任って思ってたのに…)
純一(僕は、この一時の間に……色々なことを学んだのかもしれない。
いや、知れないじゃない。学んだんだ、彼女で……)
純一(……これからはきっと、今までにない楽しい学生生活が始まるんだろう。そんな予感がする。
僕はそれを十二分にかみしめて、彼女と……恵子と、歩んでいかなくちゃいけないんだ)
純一「あっ、そういえばまだ…言ってなかったな」
田中「うんっ? どうかしたの?」
純一「うん、たな……あはは──恵子に、ちゃんと言っておかないといけないことがあるって気がついたんだ」
田中「…えっと、なんだろう」
純一「ご、ごほんっ。それはね───」
純一「──好きだよ、恵子。大好きだ」
田中「ふぇっ…? ……あ、ああっ、うんっ!………………わ、わたしもだよ~……!」
60: 2012/05/27(日) 19:47:12.78 ID:MkgK6guB0
純一「…………」
田中「…そっ、それじゃあっ…か、かえろっか?」
純一「う、うんっ! ……もちろん、一緒にだよね?」
田中「……うん、一緒に、かえろ純一…」テレテレ…
純一「あはは……じゃあ、一緒に」すっ…
田中「えっ……?」
純一「手、繋いじゃだめかな…?」
田中「あっ、う、うんっ…! いいよ、いいよ! 全然いいよ…!」ふきふきっ!
田中「は、はいっ! どうぞ!」しゅびっ
純一「そ、そんなに緊張しなくても……僕までなんだか…」かぁああ…
田中「あぇっ!? ご、ごめんねっ……わたしったら、ちょっとおかしくなっててっ…!」
純一「…そ、そうなんだ。でも、そう思っててくれるのなら…僕も嬉しいよ」
田中「んっく!? ………は、はい…」ぷしゅー…
純一(顔、真っ赤だ…)
66: 2012/05/27(日) 19:57:56.50 ID:MkgK6guB0
田中「……じゃ、じゃあ…」
純一「うん……」
ぎゅっ…
田中「っ……よろしく、ね?」
純一「う、うんっ……!」
すたすた…
田中「………」ドキドキ…
!
純一「………」ドキドキ…
すたすた…
田中「………」ドキ…
純一「………」ドキ…
すた…
田中&純一「……あのっ!」
田中&純一「……お、お先にどうぞ」
田中&純一「っ…!」
71: 2012/05/27(日) 20:18:47.14 ID:MkgK6guB0
田中「……じゃあ、私から、いうね?」もじもじ…
純一「あ、うん……どうかしたの?」
田中「あのね……その、じゅ、純一ぃー……えっとね…」もじっ…
田中「……か、かぷっ!」
純一「…かぷ?」
田中「……ごめんなさい、噛んじゃった…」プシュー…
純一「あ、あはは……うん、いいよ。最初からまた言ってくれたら」
田中「う、うんっ……その、カップル…繋ぎ、ってのをやってみたいんだけど……だめ、かな?」
純一「カップル繋ぎっていうと……?」
田中「あ、知らない? えっとね、こうやってお互いの指を隙間に…そうそう、でね」
田中「指と指をからませて……こう、繋ぐんだけど……~~~~っ……ああう、うう~…!」
純一「あ、うんっ……なんだか、ちょっと凄いねっ!」
田中「そ、そうだねっ…! う、うん…!」
74: 2012/05/27(日) 20:28:05.17 ID:MkgK6guB0
純一「な、なるほど……こうやって繋ぐと、より密着した気分に……ふむ」
田中「そ、そんなに真面目に考察しなくていいよっ……それよりも、早く帰ろ…?」もじもじ…
純一「あ、うんっ…! じゃあ行こっか」
すたすた……
帰宅路
田中「…………」
純一「…………」
純一(おかしい! 今、突然そう思った!)
純一(この状況は……まぁ、自分が言った通りの結果だと認めるけど……)
純一(だけど! たな、恵子の……あれが、なんだかピュアな気がする! 僕レベルに!)
純一(……彼女はものすごく、ハードなプレイを望んでいると、僕はそれを受け止めなければと、
ついさっきまで思っていたはずなのに……場の流れって怖いな…)
純一「っ…………」
純一(こ、これはもしやっ………なにかしら、勘違い、ってものが発生している可能性も……あるのか?)
79: 2012/05/27(日) 20:38:57.49 ID:MkgK6guB0
純一「ううむ……」
純一(…どうやら、そんな気がしてならないよ。こうやってお互いに思いを言いあった仲だからこそわかる。
僕がさっきまで思考していたことは全て……勘違いであって)
純一(彼女は机の角でなにがしではなくて、マッサージ器のリモコンなど持っておらず、味噌汁なんて暗喩は使わずに)
純一(……恵子は純粋で、恋にあこがれる乙女で、他人のことを思いやることできる素敵な女の子で、
好きだって思いをずっと大切にして、相手の想いを尊重する………)
純一「……とっても、かわいい女の子…」ぼそっ…
田中「? ……どうしたの、なにか今…」
純一「…………」
田中「じゅんいちー…? …あ、えっと…ど、どうかしたのかなっ…?」あせあせっ
純一「……恵子…」
田中「っ……けいこ……えへへ~───あ、うん! どうしたのっ?」
純一「……僕、本当に君のこと…好きだよ」
田中「ふぇぁっ!? な、なになにっ? う、うん……さっきも聞いたから…何回も言わなくても…」
純一「だめだよ、何回も言わせてくれ、恵子」ずずいっ
84: 2012/05/27(日) 20:59:01.28 ID:MkgK6guB0
田中「え、ええっ…!?」かぁあー…
純一「……好きだ、本当に好きだ」
田中「っ~~~~…そ、そんな間近でい、言わないでよっ…! ううっ…!」
純一「……だめなんだよ、どうしても、もっともっと近くで言いたい…」
純一(この罪悪感を、彼女で癒すんだ! じゃなきゃ、僕は明日から君と顔を合わせる勇気が無いよ!)
田中「う、ううっ……むいぃ~!」ぐぃいいー!
純一「わ、わぷっ…っ?」
田中「だ、だめっていってるでしょ…! こ、こんな近い距離で…! その、だめなんだから…!」
純一「……嫌なの、恵子は」
田中「……えっ…?」
純一「僕にスキって……言われるの、嫌なんだね…」
田中「あ、えっ!? そ、そんなことっ…!」
純一「でも、さっきは手で押しのけたし……」
87: 2012/05/27(日) 21:10:00.54 ID:MkgK6guB0
田中「そ、それはっ……貴方がちょっと、怖くて……」
純一「怖くて? ……ご、ごめん…ちょっと強引だったかな…?」
田中「ふぇっ!? あ、う、ううん! いいの! 私が勝手に……だから、その……」もじもじ…
純一「………?」
田中「………」ちらっ
田中「っ~~~~! ……えっと、ね、そのね……もっと優しく……好きっていってくれたら…」
田中「…嬉しい、かな…?」
純一「っ……優しく、だね?」
田中「う、うんっ……! や、やさしく…!」
純一(優しく、優しく、そうだ……僕の目の前に居る女の子は……大事な大事な、女の子なんだ…よし!)
純一「……好き、だよ。恵子……」
田中「…うん……」とくん…
純一「好き、大好きだ……」
田中「んっ……えへへ、やっぱりその……恥ずかしいね、うん……」てれてれ
89: 2012/05/27(日) 21:18:21.29 ID:DwO69XxF0
純一「………」ドキドキ…
田中「………」ドキドキ…
純一「……恵子、も言ってみてくれないかな…?」ドキ…
田中「えっ……わ、わたし…が、いうの……?」
純一「だめ、かな……?」
田中「………っ~~~~……す、すす…」ぐぐっ…
純一「……す…?」
田中「………す、す………すきぃぃい~……」ポヒュウ~…
純一「……あはは! ちょっと気合入れ過ぎて、途中で空気漏れてるよ?」
田中「う、ううっ……わ、笑わないでよ~っ…」
純一「ごめんごめん、でも……かわいいね、恵子は」
田中「っ! そ、そんなことっ……ゴニョゴニョ…っ」もじもじ…
純一「あはは」
93: 2012/05/27(日) 21:32:05.07 ID:DwO69XxF0
田中「………っ」きっ
純一(お、おうっ? あ、あれ……なんだかちょっと目つきが……怒らせちゃったかな?)
田中「っっ~~~……」ぐぐっ…
純一「あ、えっと、恵子……ご、ごめ───」
田中「──好きぃ!」
純一「へ……?」
田中「好き好き、大好き! もうっ…貴方の顔が見れないってぐらいにっ……本当に大好きぃ!
だから、だからっ……ど、どうしようもなくてっ…わわ、わわたし…!」
田中「っ~~~~……えーいっ……!」だっ
純一「う、うぇっ!? な、なにたなかさっ…!」
どしんっ
純一「あいたた……急にどうしたの…? 歩道に転がっちゃったよ────」
田中「………」じっ…
純一「………えっと、ん…?」
95: 2012/05/27(日) 21:38:06.83 ID:DwO69XxF0
田中「…………」じっ…
純一「……えっとー…あはは、ど、どうかしたの…?」
田中「……私、こんなことするのはじめてなんだよ」
純一「えっ……?」
田中「っ……こうやって、男の人と帰るのとか…一緒に手をつないでとか…
あ、あとっ……好きだって、言えることとか…全部全部全部…」
田中「………………初めて、なんだよ」
純一「………」
田中「…だから、こうやって過ぎて行く一秒一秒が…私はとっても大変で……そして辛くて…
……そして、とってもとっても嬉しくて……」
純一「うん……」
田中「……貴方も、そう思ってる、のかな…?」
純一「…当たり前だよ、うん、あたりまえさ」
純一「僕も……とっても大変で、すっごく辛いよ。
でもだからって、この空間からすぐにいなくなりたい……とは思わない」
純一「……だって、幸せなんだもん。でしょ?」
田中「……う、うんっ…!」こくこくっ
96: 2012/05/27(日) 21:42:59.23 ID:DwO69XxF0
純一「……大丈夫、僕は、決してどうでもよくなんか思ってないよ」
田中「………」
純一「急に好きだなんていいだしてごめん、雰囲気とか……色々、壊しちゃったよね。
恵子も色々と考えて一緒に居るんだし……僕も、もうちょっと空気を読むべきだったよ」
田中「……わ、私の方こそ…じゅ、じゅんいちのー……うん、純一の気持ちを考えなくて…ごめんなさい」
純一「……はは、僕らってあやまってばっかだね」
田中「そうだねー……あはは」
純一「……でも、もう。あやまることなんてさせないさ」ぐぐっ…
田中「きゃっ…?」ぐいっ
純一「よいしょっと、………だってね? 僕らもう、隠し事のない二人同士だ」
田中「うん……?」
純一「こうやって思いを言いあった僕らに、もう勘違いや戸惑いなんて起こるはずがないよ!」
田中「………」
純一「……じゃないの、かなっ? えへへ!」すっ…
田中「……ふふっ、そうだね。もう、隠し事なんてこれっぽっちもないよ、わたしも」すっ…
ぎゅっ
98: 2012/05/27(日) 21:46:35.14 ID:DwO69XxF0
純一「さ、かえろう! 今日はもう遅いし、お家の人も心配しているよ!」
田中「大丈夫! ……今は貴方がいるから……って言ってみたり~」
純一「さ、さぁー行こう!」すたすた…
田中「……くすっ」
「あ、そういえば恵子の家ってまだ僕知らないよね……」
「そうだね、これから寄っていく?」
「……まずはお父様と呼ぶべきかな?」
「あはは~……殺されちゃうかもよ?」
「ま、負けないよ! だ、だって……プロポーズのオッケーは貰ったんだから!」
「そ、それもそうだよね~……うんうん、じゃあいっちょ気合入れてぇ~!」
純一&恵子「ごぉー!!!」だっ
99: 2012/05/27(日) 21:48:05.66 ID:DwO69XxF0
ちょおまを初めて今日、やりましてね。
ええ…麻耶ちゃん可愛かったんだけど、田中さんの方が可愛かった異論は認める
これにて終わり
ご支援ご保守どうもでした
100: 2012/05/27(日) 21:49:14.89 ID:wxDv2KWi0
乙



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