1: 2014/04/20(日) 00:46:27 ID:LmQGnPL6
別に書いてるSSが書けなくて仕方ないので息抜きに書く
別のSSで待たせてる人には申し訳ない

2: 2014/04/20(日) 00:49:06 ID:LmQGnPL6
エレン「は? 何だよお前…何でライナーに乗ってんだ」

アニ「ここが私の居場所だからだよ」

アルミン(エレンが姿勢制御で失敗したので上手いと言われていた二人にコツを聞きに来たら女の子がライナーの脚に座っていた。何この子)

エレン「わけわかんねぇよ」

ライナー「すまん、エレンだったか?気分を悪くしただろ」

エレン「いや、別に気にしてねぇよ…けど、そいつは?」

アニ「私はアニだよ」

エレン「名前を聞いてるんじゃねぇよ。お前女だよな?なんで男子宿舎にいるんだ」

3: 2014/04/20(日) 00:55:48 ID:LmQGnPL6
アニ「それはさっきも言ったはずだけど…それを言うならそいつはどうなの?」

アルミン「え?いや、僕は男だよ…こんな見た目だけど」

アニ「なら私だってそうだよ」

ベルトルト(ならって何だよ…)

ライナー「アニ、俺とベルトルトはお前が女だってわかってんだぞ」

アニ「チッ」

ライナー「良いからもう帰れ…もうすぐ消灯時間だぞ」

4: 2014/04/20(日) 01:05:24 ID:LmQGnPL6
アニ「嫌。私は帰らない」

ライナー「いいのか?真っ暗になった所を一人で帰らなきゃいけないんだぞ?」

アニ「ここで寝るって言ってるんだよ」

ライナー「許されると思ってんのか?」

アニ「駄目なの?」

ライナー「いつまでもそんな子供みたいな真似…」

アニ「ならライナー、私達恋人になろう」

ライナー「何とち狂ってんだお前」

5: 2014/04/20(日) 01:18:37 ID:LmQGnPL6
アニ「恋人同士なら一緒に寝ても子供っぽいなんて言われないでしょ?むしろ大人」

ベルトルト(何だ、そういうことか…良かった)

ライナー「そういう考えが既に子供っぽいんだよ…というか尚更ダメだろそれ」

アニ「いいじゃない。とりあえず私達は今から恋人同士だね」

ライナー「お前みたいなガキお断りだ」

アニ「」

エレン「……あのさ」

アルミン(そこで突っ込むか、すごいな君は)

ライナー「あ、すまん。姿勢制御のコツ、だったよな?」

エレン「あぁ、二人ともすごく上手いって聞いたぞ」

6: 2014/04/20(日) 01:28:37 ID:LmQGnPL6
ライナー「すまんが…期待するような助言は出来そうにないな。ぶらさがるのにコツがいるとは思えん」

エレン「そうか…」

アニ「あんな風になるなんて普通ならありえないよ、よっぽど間抜けなんだろうね」

エレン「グッ…」

ライナー「オイ、アニ」

アルミン「……とにかく明日に架けるしかないよ、行こうエレン」

エレン「あぁ、邪魔したな」

ベルトルト「あ、待って!二人は…あのシガンシナ区の出身だよね?」

~中略~

7: 2014/04/20(日) 01:37:07 ID:LmQGnPL6
エレン「それじゃぁ、邪魔したな」

アルミン「お邪魔してごめんね」

ベルトルト「そんなこ
アニ「本当にね」

ベルトルト「……そんなことないよ」

エレン「……おう、ありがとな」

ライナー「最後まですまん…また明日な」

アルミン「うん、また明日」

8: 2014/04/20(日) 02:03:15 ID:LmQGnPL6
アニ「……あんな奴がいるなんてね」

ベルトルト「うん…正直怖かった……」

アニ「ふん、情けないね…」

ライナー(強がってんな…話題を逸らしたほうがいいか)
「……それにしてもアニ、何だあの態度は」

アニ「私は私なりに助言したつもりだよ。あれだけ立派なこと言っておきながら装備の点検を怠る奴が悪い」

ベルトルト「確かに、装備が正常ならあれはありえないね」

ライナー「だからってな…」

9: 2014/04/20(日) 02:03:54 ID:LmQGnPL6
アニ「ライナーは…あれを聞いてどうして助言したの?」

ライナー「そうだな……ああいう奴がいた方が俺達も緊張感を持てるだろ?」

アニ「……正直、私も怖いよ。開拓地に帰って欲しい」

ライナー「……お前もいい加減に帰れ、女子宿舎にな」

アニ「……あと少しだけ居させて」ギュ

ライナー「……わかった、あと少しな」ナデナデ

10: 2014/04/20(日) 02:20:27 ID:LmQGnPL6
~2年前~

ライナー(目が覚めちまった……明日早いから、早く寝直さねぇと…ん?)

アニ「おとうさん……」グスッ

ライナー(寝ながら泣いてやがる…こいつはここに来てたった一人の家族と離ればなれになったんだよな)ナデナデ

アニ「ん……お父さん?」

ライナー「すまん、起こしたか…」

アニ「お父さん…」ギュウ

ライナー「アニ?」
(寝ぼけてるのか?)

アニ「もっと撫でて…」

ライナー「あ、あぁ…」ナデナデ

11: 2014/04/20(日) 02:53:38 ID:LmQGnPL6
ライナー「今日はやけに甘えたがりだな…どうした?」ナデナデ

アニ「え?……あ、ライナー…ごめん」

ライナー「いいんだぞ?ほら」ナデナデ

アニ「……うん」ギュウ

ライナー「……いつもそうやって泣いてたのか?」ナデナデ

アニ「え?私泣いてたの?」

ライナー「あぁそうか、寝ながら泣いてたらわかんねぇな」ナデナデ

アニ「……お父さんが氏んだって」

ライナー「え…」

12: 2014/04/20(日) 03:12:15 ID:LmQGnPL6
アニ「そう言って泣いてる子がいたの…その子はお父さんと二人で暮らしてたけど…そのお父さんが奪還作戦に……」

ライナー「……」ナデナデ

アニ「みんなが泣いてるのを、毎日のように巨人への恨み言を言っているのを、見て見ぬふりしてた…けど、そんなことを聞いたら…」

ライナー「……」ナデナデ

アニ「私、お父さんと離ればなれになった時、すごく悲しかった…でも、私のせいでそれ以上に悲しい思いをしてる人が沢山いる…それに気づいたんだ」

ライナー「……」ナデナデ

アニ「これからも大勢の人たちを殺さなきゃいけない…それが、すごく怖いの。殺されるかもしれないだけじゃなくて、悲しませることが」

ライナー「……」ナデナデ

アニ「駄目だよね、こんなの…あいつらは、私達の敵なのに…私、裏切り者だ」

13: 2014/04/20(日) 03:17:23 ID:LmQGnPL6
ライナー「そんな事ない…俺も、多分ベルトルトも同じだ」

アニ「……そうなの?」

ライナー「けど、やらなきゃいけないから俺は絶対にやり遂げる…それはお前もわかってるだろ?」

アニ「うん、わかってるよ」

ライナー「ならいいんだよ。お前は裏切り者なんかじゃない」

アニ「うん…」

ライナー「辛いなら甘えてもいいんだぞ?さっきみたいにな」ナデナデ

アニ「うん、ありがとう……ふふ、何だかお父さんみたいで安心するよ」

ライナー「13にして父親か……まぁ悪くないかもな」ナデナデ

アニ「え?」

ライナー「ん?」ナデナデ

アニ「いや、何でもないよ、お父さん…ふふっ」ギュウ

ライナー「ハハハ…」ナデナデ

14: 2014/04/20(日) 03:20:34 ID:LmQGnPL6
今日はここまで
>>10で2年前ってなってるけど1年前です。ごめんなさい

20: 2014/04/21(月) 01:42:41 ID:E02GXkVw
~現在~

ライナー(やっぱりアレがきっかけだよな……あれ以来アニは俺に引っ付くようになった)ナデナデ

アニ「♪」ホッコリ

ライナー(最初のうちはよくお父さんみたいとか言ってたし、父親と俺を重ねていたんだろう)

アニ「?」チラッ

ライナー(けどアニがお父さんみたいと言うような事を意識してやっていたら怒られたんだよな)

アニ「ξ」クイッ

ライナー(それ以来お父さんみたいとは口にしなくなって…俺を俺として見てくれるようになったんだ)ナデナデ

アニ「~♪」ユラユラ

ライナー(しかしそのせいで遠慮がなくなった分、より一層俺に甘えるようになった。年の割に言動が子供っぽいんだよなこいつ)ナデナデ

アニ「zzZ」コックリ

21: 2014/04/21(月) 01:45:06 ID:E02GXkVw
ライナー(俺も駄目だな…こいつに求められるとどうも甘やかしちまう。…娘を甘やかす父親の気持ちがわかる気がするぜ)ポンポン

アニ「!」パチッ

ライナー(今じゃこの有様だ…本当ならこいつは俺らと一緒には…)ナデナデ

ベルトルト「ライナー、アニ…そろそろ消灯時間だ」

ライナー「おっとすまん…ありがとな、ベルトルト。ほらアニ、少しだけって言ったぞ?」

アニ「ん…わかった。ごめんねライナー、ベルトルト」

ベルトルト「いや」

ライナー「……どういたしまして」

アニ「?」

ベルトルト(…謝るだけじゃなくてお礼も言って欲しいって意味なんだろうけど…アニは不思議な顔してるよ…)

22: 2014/04/21(月) 01:47:45 ID:E02GXkVw
ライナー「じゃ、また明日な。おやすみ」

ベルトルト「また明日、アニ。おやすみ」

アニ「うん、また明日。おやすみ」スクッ

ライナー(足が痺れた…)


ベルトルト「……少し、甘やかし過ぎじゃないかな…前よりは良くなった方だけどさ」

ライナー「だよなぁ…」

ベルトルト「二人がああいう状態になるといつも僕は蚊帳の外みたいだし…」

ライナー「…すまん、確かにあいつの世話で手一杯でお前を疎かにしてるってのは否めない…」

ベルトルト「いや、いいんだよ。少し寂しいけど、昔の僕もアニ程じゃないけど君に甘えてばっかりだったし少しは自立できるようになったと思えば…」

23: 2014/04/21(月) 01:51:20 ID:E02GXkVw
ライナー「けど、釣り合ってねぇよな…アニは…今の状態じゃ一人にしておくのが危うい気がする」

ベルトルト「アニから格闘技を教われたのは大きいと思うよ?僕は教えてもらえなかったし」

ライナー「そりゃ確かにな。けど、やっぱり釣り合ってねぇよ…」

ベルトルト「…うん、やっぱり甘えすぎだよね。けど君も君だよ…甘やかしすぎだ」

ライナー「面目ない…本当に俺は駄目親父だな…」

ベルトルト「ライナー…君はすっかり、アニの父親だね…」

ライナー「あ……ハハッ…はぁあぁ……」ガクッ

ベルトルト「本来なら僕等とアニは他人同士のはずだったのに…」

ライナー「……その事については本当にすまないと思ってる…」

ベルトルト「いや、僕の方こそごめん。責めるような言い方して…結局僕もアニに甘かったからだ…」

24: 2014/04/21(月) 01:55:30 ID:E02GXkVw
~数ヶ月前~

ライナー「そういう訳で、入団後アニには俺達と他人として接してもらいたい」

アニ「え…いや、嘘でしょ?」

ライナー「嘘じゃぁない…」

アニ「嫌だよ。だって…それって必要なことなの?」

ライナー「それを今説明したところなんだが…」

ベルトルト「絶対必要って訳ではないけど…その方がお互いずっとやりやすくなるんだ。だから頼むよ」

アニ「私にはやりやすくないよ…別にしなくてもいいならいいでしょ?」

ライナー「アニ、我が儘言わないでくれ…」

アニ「無理だ…ライナーが居ないと、私は…」ガタガタ

ベルトルト「……」

25: 2014/04/21(月) 01:57:55 ID:E02GXkVw
ライナー「頼むから…」ギュ

アニ「お願い…それだけは…ひっぐ…他の事なら…何でも、するっ、から…だから…お願いだから」ブルブル

ライナー(ここまでとはな…)
「わかった、もういい」

アニ「え…?」

ベルトルト「ライナー!?何を言ってるんだよ!?」

ライナー「最初から駄目で元々だったろ?普段から散々甘やかしておきながら、こういう時だけ甘えるななんて都合が良すぎたのさ」

ベルトルト「そうだけど、もうちょっとさ…」

ライナー「はっきりわかったよ。こいつは…俺が居ないと駄目になっちまう」

26: 2014/04/21(月) 01:59:01 ID:E02GXkVw
アニ「ぅ……」

ベルトルト「……そうだね。確かに、そうなるよりはずっといい」

アニ「……ごめんなさい」

ライナー「……俺が、悪いんだ…無責任に甘やかして、こうなることを考えてなかった」

アニ「違う、私が悪いんだ……私が甘えてばっかりだから」

ライナー「なぁ、アニ。…少しずつ、少しづつでいいから、俺が居なくても良いようになっていこうな」ポン

アニ「うん…」コクッ

ベルトルト「……じゃぁ、この話はもう終わり。寝よっか」パンッ

27: 2014/04/21(月) 02:03:13 ID:E02GXkVw
~現在~

ライナー「本当にすまない…ベルトルト」

ベルトルト「…仕方ないことだと思ってるよ。誰が悪かったわけじゃない…」

ライナー「……お前は逆に何だかしっかりするようになったよな…」

ベルトルト「うん、僕もそう思うよ…アニが君にベッタリで、僕が甘えることも少なくなったからかもしれないね」

ライナー「お前が甘えたがってるのもわかってたんだが、アニが強烈でな……寂しくなかったか?」

ベルトルト「最初はね…でももう慣れたよ。もしアニがいなかったら僕がアニみたいになってたかもしれないね」フフッ

ライナー「それは困るな…ならこれでも良かったのかもしれん。これでアニも自立できるようになれば、良い事尽くめかもな」ハハッ

ベルトルト「そこが一番の問題なんだけどね…」

ライナー「あぁ……」ウ゛~ン

ベルトルト「…とりあえずこの話は今後もしていくとして、もう寝ようか」

ライナー「…そうだな、明日も早いし…おやすみベルトルト」

ベルトルト「おやすみライナー」

28: 2014/04/21(月) 02:06:54 ID:E02GXkVw

おしまい

当初タイトルは『ライナー(アニがうぜぇ…)』にするつもりだったのでその通りの内容にしたいです
うざかわいいアニとつい甘やかしちゃうライナーを書きたい

40: 2014/04/29(火) 00:13:59 ID:C/Hd/HH.


『猫娘』

41: 2014/04/29(火) 00:15:04 ID:C/Hd/HH.
アニ「……」ペラッ

ライナー「ようアニ、何読んでるんだ?」

アニ「……」

ライナー「おーい?」

アニ「……」ペラッ

ライナー「アニ?」

アニ「……」

ライナー「無視することないd」
アニ「うるさい」ペラッ

ライナー「……フーッ」ヤレヤレ

42: 2014/04/29(火) 00:16:52 ID:C/Hd/HH.
マルコ「ちょっと酷くないか?アニのやつ…」ボソボソ

アルミン「ライナーの反応も気になるけど…あれ何かわかるかい?」ポソポソ

ベルトルト「アニのは一種の甘え。ライナーのは…何だろうね」コショコショ

アルミン「ベルトルトにもライナーの事でわからないことってあるんだ?」ポソポソ

ベルトルト「…僕は普段君達にどんな目で見られているんだい?」コショコショ

アルミン(あ、アニが本を置いていった。読み終わったのかな?いくつか積んである…何読んでたんだろう?)

ベルトルト(『ファーザー・コンプレックス』?…他のも似たようなのばっかり……ふーん…)

43: 2014/04/29(火) 00:18:00 ID:C/Hd/HH.
ライナー「……」ペラッ

アニ「何読んでるの?」

ライナー「ん~…」

アニ「……」グイグイ

ライナー「今本読んでるから後でな」ユッサユッサ

アニ「…背中なら大丈夫のはず」

ライナー「……」ゴロン

アニ「……」ドサッ

ライナー「ん゛ッ」
     (変な声出た…)

44: 2014/04/29(火) 00:20:48 ID:C/Hd/HH.
ジャン「なぁベルトルト、ありゃ何だ?」

ベルトルト「えっと…背筋枕?」

ジャン「…俺は何でアニが当然のように男子宿舎に居るのかを聞いてるんだが」

コニー「だっていつものことだろ?」

ジャン「……」

ベルトルト(ライナーが読んでる本は…『毒になる親』か…さっきは『アブラハムコンプレックス』とかいうのを読んでたっけ……
       そういう本読むだけでどうこうする気ないよね、君等…)

45: 2014/04/29(火) 00:22:33 ID:C/Hd/HH.
アニ「……」ダラン

ライナー(普段ツンとしてるくせに俺が何かしてる時に限って甘えに来んだよな…)

アニ「……」ゴロゴロ

ライナー「あ、それ気持ちいい」

アニ「……変O」

ライナー「んだよ、やめんなよ」

アニ「……」ゴロゴロ

ライナー(……なまじ可愛いのがムカつくなチクショウ)

46: 2014/04/29(火) 00:24:10 ID:C/Hd/HH.
猫娘 完

とりあえず小話を十話はやりたいかな

49: 2014/04/29(火) 00:50:11 ID:C/Hd/HH.


『ゴジライナー?』

50: 2014/04/29(火) 00:55:47 ID:C/Hd/HH.
ライナー「……」カカカカ

ベルトルト「……」カキカキ

エレン「アルミン、ここって…」

アルミン「あぁ、そこはね…」

アニ「何してるの?」

ライナー「この間の兵法講義で出た課題をな。お前は終わらせたのか?」カカカカ

アニ「まぁ…適当にね」

ライナー「適当じゃ駄目だろ…後で見せなさい。出来が悪かったらやり直しだからな」カカカカ

アニ「過干渉じゃないの?」スッ

エレン(ライナー筆進めんの速ぇな)ガッガッ

51: 2014/04/29(火) 01:03:46 ID:C/Hd/HH.
アルミン(自然現象の様にライナーの背中に吸い付くアニ)カリカリ

ライナー「そうか…?お前はどう思う、ベルトルト。お前の目から見てどうだ?」カカカカ

アルミン(課題用紙から目を離さないながらもアニが抱きつきやすいように姿勢を変えるライナー)カリカリ

ベルトルト「……さぁ」チラッ カキカキ

アルミン(一瞥するだけのベルトルト…慣れっこなんだなぁ…)カリカリ

アニ(血の流れる音って落ち着く…)

ライナー「……ふむ」カカカカ

アルミン(結局答えは出ずじまい…予定調和だね)カリカリ

エレン(すげぇな、一切筆を休めねぇ…何であんな話しながらで集中できるんだ)ガッガッ

52: 2014/04/29(火) 01:08:47 ID:C/Hd/HH.
エレン「…なぁアルミン、何だアレ」ボソッ

アルミン「エレン、ペンの使い方が乱暴過ぎるよ。…何だろうね?本に出てきた動物の親子に似てるな…」ポソポソ

エレン「何て動物だそれ」ボソボソ

アルミン「えっと、何だったっけ……ゴジラ?」ポソッ

ベルトルト「んグッフ!?」

ライナー「!?」ビクッ
アニ「痛っ」

ライナー「大丈夫か?」

アニ「別に…シャツが頬に擦れただけだから」

ライナー「あぁ赤くなってるな…すまん。それにしても珍しいなベルトルト、お前が失笑するなんて…何があった?」

ベルトルト「いや、何でもないよ…」プルプル
     (ゴジラの親子って何…?フフッ…可愛いかも…?クフフ…)

ライナー「そうは見えんが…」

アルミン「大丈夫?」
    (ゴジラ…は何か響きが違うんだよなぁ…何だっけ)

ベルトルト「くふっ、いや…別に…んふっ…大丈夫……」プルプル

62: 2014/05/08(木) 23:23:29 ID:V9KvoKVQ
クリスタ(うぅ、重い…)フラフラ

ライナー「よう、クリスタ。…かなりの量の資材だな、大丈夫か?」

クリスタ「ライナー…?大丈夫だよ…」フラフラ

ライナー「聞いておいて何だが大丈夫じゃないだろ、前も見えてねぇみたいだしよ…俺が持ってやる、貸せ」ヒョイッ

クリスタ「だ、ダメだよ!私が教官に頼まれたんだから…」

ライナー「いいんだよ、適材適所ってやつだ」ニヤッ

クリスタ「……私が力不足ってこと?」

ライナー「教官の頭が悪いんだよ。どう考えたって女の子一人に任せる量じゃねぇだろ?クリスタが無理する必要はねぇのさ」

63: 2014/05/08(木) 23:24:52 ID:V9KvoKVQ
クリスタ「…ならせめて半分だけでも持たせてくれないかな」

ライナー「ん、そうか…ほら、半分」ズイッ

クリスタ「半…分…?え、ちょっとライナー?4分の1もない…(けどそれでも重い!)」ズシッ

ライナー「そら!行くぞクリスタ!早く来ないと置いてくからな」スタスタ

クリスタ「あぁ………そんな…そんな…待ってよライナー…まだ…話したいことがあるから…」フラフラ

ライナー「……?」

クリスタ「まだ!資材を運ぶ場所!!教えてないでしょ!!」ドサッ

ライナー「あぁ…!?クリスタ!?」

64: 2014/05/08(木) 23:27:45 ID:V9KvoKVQ
ライナー「ふぅ…結構疲れたな…」

クリスタ「ごめんね…結局殆ど持ってもらっちゃって…」

ライナー「クリスタが謝ることはねぇだろ。これだけの量を一人に任せる教官がおかしいんだって」

クリスタ「ライナーは一人で持ててたんだし、私が力不足なのがいけないんだよ…」

ライナー「俺と比較すりゃ大概のやつは非力だろ。クリスタは自分が持てる分だけはちゃんと運んだんだから良いんだよ」

クリスタ「そんなことないよ…私なんてあんなちょっとの量で倒れちゃって…やっぱり私ダメな子なんだ」

ライナー「…良い子だからそんなに自分を卑下するな」ヨシヨシ

クリスタ「えぇっ!?ちょ、ちょっと…!」

ライナー「すまんすまん、ついアニみてぇに」

65: 2014/05/08(木) 23:32:18 ID:V9KvoKVQ
クリスタ「うぅん、いいの!ちょっとびっくりしただけだから」

ライナー「…本当に嫌じゃなかったか?」

クリスタ「ううん、むしろ嬉しかったな。お父さんに撫でられるとこんな感じかなって…」

ライナー「お父さん、か」

クリスタ「うん、皆がよくライナーの事をお父さんみたいって言ってるから…あ、嫌かな?」

ライナー「いや?…まぁ、俺もそう言われんのも無理ないと思ってるからな…」

クリスタ「…ねぇ、ライナー…嫌だったらいいんだけどね、一回だけお父さんって呼んでも…いいかな?」

ライナー「? 構わんが…(一回くらい別に…)」

66: 2014/05/08(木) 23:38:31 ID:V9KvoKVQ
クリスタ「………………」

ライナー「………………?」

クリスタ「……ううん、やっぱりいいや…ごめんねライナー」

ライナー「そうか?いいならそれで良いんだが…謝ることなんかないだろ」

クリスタ「私、その…お父さんと上手くいってなくて…何かライナーを代わりみたいにしようとしたから」

ライナー「そうだったのか…いや、すまんな。そんな事聞いてしまって」
     (父親と不仲なのか…こんなにいい子なのにな…)

クリスタ「私が勝手に話しただけだよ。それにしてもライナーはすごいね、あんなに重い物を軽々と持てるなんて。私もそれくらい出来たらもっと皆の役に立てるのに…」

ライナー「……クリスタ…?お前は…」

ユミル「オイオイ、よしてくれよクリスタ。女神様がライナーみてぇなムキムキオバケになったらみんなが泣くぜ?」

ライナー「ユミル…俺はオバケじゃねぇよ」

67: 2014/05/08(木) 23:43:46 ID:V9KvoKVQ
クリスタ「ユミル、失礼でしょ?……いつから居たの?」

ユミル「クリスタが教官に重い荷物運ばされてるって聞いて駆けつけて来たら、ライナーさんよ…何私のクリスタにデレデレしてんだ?」

クリスタ「デレデレなんてしてないでしょ?大体私のって」

ユミル「良いのか?ライナー父さん。浮気だと思われても知らねぇぞ~?」

ライナー「浮気ってなぁ…アニはそんなんじゃないって何度も言ってるだろ」

ユミル「私はアニなんて一度も言ってないんだがなぁ?そんなんってのは一体どんなんなんだ?ん?」

ライナー「……ハァ」

クリスタ「ユミル!からかったりしたらダメでしょ!」

ユミル「へぇへぇ悪かったよライナー。用が済んだなら帰れ」シッシッ

クリスタ「ユミル!」

ライナー「…これ以上用もないからな、そうさせてもらう」フーッ

クリスタ「あ、ライナー!本当にありがとうね!あとユミルがごめんなさい!」

ライナー「イヤ…気にしてないさ」
      (こんな娘が欲しい…)

68: 2014/05/08(木) 23:51:03 ID:V9KvoKVQ
~男子宿舎~

コニー「お、アニ来てたのか」

アニ「…邪魔させてもらってるよ」

ジャン(相変わらず我が物顔でくつろいでやがる…)

コニー「ライナーならさっきクリスタが物運んでるのを手伝ってたぞ。何かいい雰囲気だったな」

アニ「へぇ、相変わらずお人好しだねあいつは…いい雰囲気っていうのは?」

ジャン(あ?何か空気が澱んで…)

コニー「あぁ、何かうちの父ちゃんと母ちゃんみてぇだったな。何話してたのかはわかんねぇけど」

アニ「ふぅん」

69: 2014/05/08(木) 23:52:32 ID:V9KvoKVQ
コニー「いや、頭撫でたりとかしてたし母ちゃんっつうよりサニーか?」

アニ「……サニー?」ピクッ

コニー「おう、俺の妹だ」

アニ「……へぇ」

ジャン(あれ、空気が痛く感じる…)

コニー「どうした?不機嫌そうな顔して…あ、ひょっとしてクリスタずりぃとか思ってんのか?お前結構ヤキモチ焼きなんだな!」ケラケラ

アニ「……」イラッ

ジャン(馬鹿野郎)

70: 2014/05/09(金) 00:02:15 ID:TzFvndlo
ライナー「ただいま」

コニー「オ…アエリ…」アガガ

アニ「おかえり、邪魔してるよ」グググッ

ライナー「…アニ、俺はこんな時間から男と組んず解れつするような娘を育てた覚えはないんだが」
     (すっげぇ綺麗に極まってる…正に芸術だな)

アニ「なら問題ないね。解れてはいないから」グググッ

ライナー「…言葉遊びはいいからとりあえず離してやってくれ」

アニ「……フン」パッ

コニー「コゲェッ」ドサッ

ライナー「泡吹いてんじゃねぇかよ……」

アニ「加減はしたよ…とりあえず一発」ヒュッ

ライナー「脛はやめろ」ガッ

71: 2014/05/09(金) 00:09:35 ID:TzFvndlo
アニ「楽しかったかい?」

ライナー「あぁ?」

アニ「クリスタと」

ライナー「楽しいも何も、資材運ぶの手伝っただけだぞ?というか何で知ってんだお前」

アニ「頭撫でてたじゃない」

ライナー「イヤ、落ち込んでたからついな……だから何で知ってんだお前」

アニ「落ち込んでたら誰の頭でも撫でるの?お父さんって呼ばせていいの?」

ライナー「そんな訳無いだろ…あれだ、クリスタはお前と似てるし…いやだからお前何で知ってる」

アニ「どこが似てるって?」

ライナー「無視するなよ。…まぁそうだな…ブロンドとか肌が白いとか背が低」
アニ「何?聞こえなかったんだけど一度言ってくれない?正直に」

72: 2014/05/09(金) 00:14:17 ID:TzFvndlo
ライナー「……あー…っと…」

アニ「正直に言って」

ライナー「正直あんな娘が欲しいとか思ってた。悪い」

アニ「……まぁそれもそうだよね…どうせ私みたいな可愛げのない不愛想な奴よりクリスタみたいな可愛い子の方がいいに決まってるさ…」

ライナー「いやそれは違うぞアニ。ただクリスタもちょっと良いなって思っただけでな、一番はお前だから…」

アニ「…知らないよ」フーン

ライナー「っ…」

ベルトルト(まるで浮気を問い詰められている男の様だよ。ライナー…)

73: 2014/05/09(金) 00:25:22 ID:TzFvndlo
女神と浮気 完

父と母みたいよりも父と娘みたいという方に反応するアニ
ライナーは献身的だけどほんの少しだけ独り善がりな嫌いがあると思う
アニキックはコミュニケーションの一環。スキンシップのようなもの

さて、少し眠いけどもう一話投下しようかしまいか…

引用: エレン「頼む!二人ともすごく上手いって聞いたぞ」アニ「帰れ」