507: 2010/12/28(火) 00:56:41.05 ID:pMycmOs0

欠陥通行です。
とある魔術の禁書目録 31巻 (デジタル版ガンガンコミックス)
508: 2010/12/28(火) 00:57:56.45 ID:pMycmOs0


一方「あン?」

御坂妹「もう一度言いましょうか? とミサカは一方通行に問い掛けます」

一方「いや…… つーかよォお前10032号だろ?」

御坂妹「はい。その通りです。とミサカを見分けられる一方通行に敬意を表します」

一方「いや、そういうことを言ってるンじゃなくて」

御坂妹「私が、貴方を愛したと告げたことに問題あるのでしょうか? と再度問い掛けます」

一方「問題あるも何もお前をボコボコにして頃す一歩手前までしたンだぞ?」

御坂妹「それも覚えています、とミサカは自分の記憶の良さをひけらかします」

一方「……だいたいオメーはあの三下が好きなンじゃねーのかよ? 一万人以上で争奪戦開始してンだろ?」

御坂妹「その解釈は正しくないですね。確かに九千人以上は上条当麻のことを追っていますが残りは一方通行を追っています、とミサカは他のミサカの壮絶なる争奪戦に戦々恐々とします」

一方「イヤ、だから…… お前の言う…… まァなンだァ、俺お追う? そういう俺に対して怨みも憎しみもあンだろうから当然だが、特に10032号のお前俺にそういった感情を抱くのはありえないだろ」

御坂妹「?」キョトン

一方「だァーかァーらァー!! 俺はお前を頃す一歩手前までヤってンの!! わかる? そこンとこォ!?」

御坂妹「それがなんというのでしょう? このミサカの気持ちが嘘だと言うのでしょうか? それほどミサカが自分の気持ちに気付かないほど幼稚だと?、とミサカは少し落ち込みます」ドヨーン

一方「あぅ! あ、い、あー いやそうじゃなくて、おおおお落ち着け。何を思ってそう至ったかわかンねェけど勘違いだって」


509: 2010/12/28(火) 00:58:35.36 ID:pMycmOs0



御坂妹「勘違いじゃありません。そこまで分からず屋だと温厚なミサカは怒りますよ? とミサカは勝てるはずもない相手に脅しをかけます」

一方「だァーーーー!! じゃーオメーはその胸にあるネックレスはあの三下から貰ったもンだろ? それを後生大事に付けてて俺を好きとかありえないんですけどぉ? そこンとこォどうなンですかァ!?」

御坂妹「……これですか?」ニギッ

一方「それですぅ~」

一方「すっげー大事なモンなンですよねェ? いつも身に付けていてェ~肌身離さずにいたらァ、もしもですけどォそうなってたとしてもォ真剣に御坂妹を愛せませンぅ~」

御坂妹「……そう、ですか」

一方「あ~あァ~御坂妹を真剣に愛そうと思ったのにィ~そンなンじゃ無理ですゥ」ニヤニヤ

御坂妹「……」

一方「無理ですゥ~~~」

御坂妹「ふんす!」ブチッ!!ホリャァァ!!!

一方「!!!!!!?!?!?!!?!?!?」

御坂妹「フン!」

一方「おおおおおおおっおおおおおおおままおまおまっ!!? 捨て捨て捨て捨て捨て捨てちゃちゃっててててて」



510: 2010/12/28(火) 00:59:31.56 ID:pMycmOs0


御坂妹「何か?」

一方「な、ななな何かじゃねェよ!?」

御坂妹「問題ないです」

一方「お、おおお、お、お前、あのヒーローに救ってもらったンだろ? それに恋慕つーか恋心が湧いたンじゃねーのかよ!!」

御坂妹「問題ないです」

一方「苦しくて辛くて泣きそうな時、この俺みたいなクソったれのような極悪人に殺されそうになって、それを助けて貰った相手だろ!? そんな神みたいな救世主から貰ったレガリアを投げ捨てるってどういうことよ!?」

御坂妹「あーうっせェンだよ。さっきから問題ねーってンだろ」

一方「」

御坂妹「聞けよこのクソ一位が。いいか? あの上条当麻はバカみてぇに人助けしてるけど、その九割九部が女だぞ? 無意識とか言ってるけどその無意識は無意識の意識としか見えねぇ。女ばっか助けてるのがいい例だろ? そんなスケこまし。もとい女好きを好きになれると思うか?」

一方「いや、そのなンてーか」

御坂妹「いいか? 一緒に住んでるっーインなんとかとかつー時点で真っ黒だってーの、愛しいお姉さまのあの行動を勘違いできるとかどんだけだよ? 鈍感も過ぎると不感症かつーの。■■■■とかだって片腕落とされてまで助けられたら好きになるのは当然だろ? というか好きになるわ。それだって放置プレイとかありえなくね? 実行できな約束をするって時点でアウツだろ。白黒だってビルから助けられてるし、吹寄とかいったっけ? 抱き締めてから”叩く”とかなくね? 抱き寄せる間に魔術で氏ぬ~なんだから、そっこで触ればイマジンブレイクってもんだ。マジ氏ねスケコマシ」

一方「」

御坂妹「確かにミサカはこの命を助けても立ったけどそれは感謝であって好きとか愛とかじゃねーよ。絨毯爆撃旗男なんて好きになんねーんだよ。お姉さまの気が知んね。ネックレスは見分ける程度の気持ちしかないからいつでも捨ててよかったんですけどね。毎度毎度お前御坂妹? と聞かれるの面倒じゃね? だから付けていたんだよってミサカは同意を求めます」

一方「そりゃまぁ面倒だけど、えーあのォ…… それでも助けてもらったてーか」

御坂妹「あーこれだからヒーロー好きは何でもウィンウィンで考えるからイヤになんだよ」



511: 2010/12/28(火) 00:59:57.67 ID:pMycmOs0


一方「あのー御坂妹さン?」

御坂妹「バーカバーカ! 学園都市第一位の一方通行のバーカ!、とミサカは呆けている一方通行を罵倒にします」

御坂妹「貴方がどう思い、私たち妹達を考えているか知りません。例え、最後に滅茶苦茶に……」

一方「あーそれは…… そのわりィ」

御坂妹「黙れクソ馬鹿一位最後まで聞けよアホンダラ、とミサカは罵詈雑言を投げかけます」

御坂妹「無茶苦茶にされたとしても、貴方を好きになってはいけないのですか? それは私たち個を認めないものと同じだと、一方通行に苦言を呈します」

一方「……」

御坂妹「貴方は確かに打ち止めを愛しています。一方通行は家族の愛と思っているのでしょうが、はたから見れば、娘であり、妹であり、姉であり、母であり、恋人にも見えます。貴方は確実に打ち止めを愛しています。が、その隙間も無い情愛が見えてしまっている私でも、貴方を愛してしまったのです」

御坂妹「今の貴方の顔を見ればどうしてと疑惑の念が浮かぶのは簡単に分かります。その通りです今までミサカにはそういった感情はありませんでした。確実に感じませんでした。とミサカの心情をきちんと一方通行に伝えます」

御坂妹「でも、いつのまに貴方に心を奪われたのです。盗まれたのです。貴方の心に触れたその瞬間、ミサカはこの人を愛そうと…… 例え見返りが無くてもこの人を愛することは尊く何事にも変えがたい大切なものと理解したのです」

一方「でも…… 俺はお前を…… お前達を」

御坂妹「それで貴方はまた砕くのですか? 頃すのですか? あの時私にしようとした壊すという行為を再びこのミサカ10032号に繰り返そうとうのですか?」



512: 2010/12/28(火) 01:00:31.01 ID:pMycmOs0


一方「……イヤ、俺はそなンことは」

御坂妹「……申し訳ありません。でも、なぜでしょう? 貴方に取って思い出したくも無い黒く黒く禍々しい深い抜け出せない闇を感じさせるような物言いを…… ミサカは一方通行の傷を抉るという卑怯な行為をしてしまいました。でも…… わからないのです。どうしてそんなことをしようと思ったのか。ただ貴方に見て欲しい、触って欲しい、側に居て欲しいと願ったら、他の誰もが居なくなればいい消えてしまえばミサカのモノになると思ったのです」ポロポロ

御坂妹「これはなんでしょう? 目から水が? とミサカはこれまで体験したことの無い身体的異常に驚きます」

一方「……ミサカ」

御坂妹「胸が痛いです。凄く痛いです。助けてください。苦しいです。ミサカは病気なのでしょうか? 拍動が平均値よりも高くて心臓が締め付けられるようで痛いです助けてください一方通行、とまだ寿命は先のはずのミサカは命というものに執着しているようです。ミサカ10032号という個体は氏にたくないと思っています」

一方「すまねェ……」ギュッ

御坂妹「!?」

一方「俺は鈍くて、お前の気持ちにどう答えていいかわかンねェンだ。でも、お前が氏ンだら俺は多分耐えらない。多分俺の何かが壊れると思う」

御坂妹「一方通行の何かが壊れる? と貴方を壊せないミサカは混乱します」

一方「お前ら…… お前は俺を壊せるんだよ。超能力でもなく、魔術でもなく、お前の想いひとつで」

御坂妹「何がどうやって壊せるか分かりませんが、それならミサカは一方通行よりも強いのですね? と無い胸を張って自慢します」

一方「アア…… 強ェーよ。俺なンかよりもよっぽどな」

御坂妹「なら、強いミサカは一方通行に命令します。できますよね? ミサカより弱いのですから、と上目遣いでミサカは問い掛けます」

一方「アア…… なンでも聞いてやる」


513: 2010/12/28(火) 01:01:04.02 ID:pMycmOs0


御坂妹「抱き締めてください。貴方の一方通行の体温を感じるくらい」

一方「慎ましいな」ギュッ……

御坂妹「出来る女の演出です、と沈着冷静を装いながらミサカは貴方の鼓動を耳で感じてドキドキしています」

一方「なァ」

御坂妹「なんでしょう?、と胸に頭を預けたまま聞き返します」

一方「今なら ……俺を殺せるぞ?」

御坂妹「よいのですか? とミサカは腕を回しもっと一方通行の体温を感じます」

一方「いいンじゃねェか? お前らには理由もあるし権利もある。そしてそれは俺の本望だ」

御坂妹「ならば、ミサカは頃すことはできません。ミサカはミサカ達は貴方に安らかな氏を与えようと思っていません。また今まで氏んでいった10031人も絶対に思いはしません。貴方は、ミサカ達に一方通行の限りある生を、一生を費やすことが唯一の贖罪なのです。罪人は生涯許されることはないのです。もし、許されるときがあるとするならば、それは今生きているミサカと、殺されたミサカ全員が貴方を許す時だけです」

一方「アア…… そうかもしンねェな」

御坂妹「多分――――」

一方「アア…… だろうな」

御坂妹「でもミサカは――――」


514: 2010/12/28(火) 01:02:21.71 ID:pMycmOs0





 人を好きになる理由がいるのでしょうか?


 貴方が好きだから、ミサカはどんなことをしても……


 それがミサカ達にしたことの対価。

 
 罪の報酬は氏。


 貴方の望む氏を捧げます。


 それはミサカ達だけを望み愛する永遠の牢獄


 だから、ミサカを愛してください。


 狂った人形達の輪舞と共に

 











 おわり

引用: ▽ 【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-20冊目-【超電磁砲】