1: 2014/03/09(日) 18:28:45.66 ID:Vya2Lpvx0
朝の続きだけど初めからやるよ

やすな「可愛い人だったな…。頃し屋さん、なんだよね」

やすな「変な人だよね、きっと。私と同じだ」

やすな「友達になれるかな。私なりに頑張ってみてもいいよね」
キルミーベイベー
2: 2014/03/09(日) 18:29:37.67 ID:Vya2Lpvx0
やすな「ソーニャちゃーん!グエッ」

ソーニャ「………」

やすな「いぎなり…スリーパーホールドは…やべて…」

ソーニャ「あ、悪い。つい」

やすな「つい、じゃないよ!ひどいよソーニャちゃん!すごく痛いよ!」

ソーニャ「だから悪かったって。これに懲りて次から後ろからは寄ってくるなよ」

やすな(後ろから寄ると攻撃しちゃうのかな?頃し屋さんっぽいなー)

4: 2014/03/09(日) 18:30:19.97 ID:Vya2Lpvx0

やすな「ねぇソーニャちゃん!私にもなにか技を教えてよー!」

やすな(とりあえずソーニャちゃんに近づくにはこれだよね!ソーニャちゃんがどんなことしてるか知れるし、一石二鳥!)

やすな(精神的距離は物理的距離に依存するって言うし、きっと大丈夫だよね、うん!)

ソーニャ「なんだいきなり」

やすな「折角友達が頃し屋やってんだもん!護身術の一つくらい覚えておこうかと思って!」

やすな(ドサクサ紛れで友達って言っちゃった…!大丈夫かな、嫌がったりしないかな)

5: 2014/03/09(日) 18:30:55.47 ID:Vya2Lpvx0
やすな(あ、教えてもらうんだから私でも覚えられないとダメだよね。私に無理のないようにしなきゃ…)

やすな「でも、本気でやっちゃうのはだめ。あと、すごく簡単なやつー!」

やすな(これで大丈夫だよね。多分!)

ソーニャ「簡単なやつか。じゃあ、チョキで相手の眼球を…」

やすな「はいー!エグいからNG!!」

やすな(さすがに目突きは無理だよー!ていうか目突きってすごく難しいんじゃかかったっけ?)

7: 2014/03/09(日) 18:32:00.11 ID:Vya2Lpvx0
ソーニャ「じゃあ、胸元を掴まれた時」

やすな「おっ、なんか実用的!」

やすな(近い!近いよ!物理的距離すごく近いっ…!こうして見るとやっぱりすごく可愛いな…肌もすごく白い…いいなぁ)

ソーニャ「反応できないスピードで」シュッ

やすな(ん?なんか風)

やすな「ヒッ!」

ソーニャ「当てれば、一発で大体相手は気持ちよくなる」

8: 2014/03/09(日) 18:33:09.22 ID:Vya2Lpvx0
やすな「それ出来る人は護身術覚えなくていいよね…!」

やすな(でも、ソーニャちゃんがすごい人だってわかった。やっぱり努力とかすごくしてるんだろうなぁ)

やすな(通信空手でもやってみようかな)

9: 2014/03/09(日) 18:35:22.69 ID:Vya2Lpvx0
やすな(空手って意外と楽しいかも。でもソーニャちゃんがやってるのはスポーツじゃないんだよね)

やすな(うーん。これちょっと違うかな!ソーニャちゃんには近づけなさそう)

~べつのひ~
やすな(やっとお弁当食べられるー!授業疲れたぁ…。今日は瓶のジュースでも飲んでみよっと!)

やすな(あ、購買部で栓抜いてくるの忘れちゃった。どうしよう。……ソーニャちゃん持ってないかな?)

やすな「ソーニャちゃん、栓抜き無いからこれ開けて」

ソーニャ「なんで私が。自分でやれ」プイッ

やすな(栓抜きなんてやっぱり持ってないよね。ん?でも自分でやれってことはやっぱり持ってるのかな?)

やすな「そんなこと言わずにー!」

やすな(あ、ソーニャちゃんに後ろから触っちゃった)

10: 2014/03/09(日) 18:36:42.51 ID:Vya2Lpvx0
ソーニャ「──フンッ!」シュッ

やすな(あ、手でビン切った……。でも、ソーニャちゃんってものすごい武術使えるみたいだし、ビンくらい切れるのかな?とりあえず開けてくれたし、お礼言わなきゃ)

やすな「ありがとう、これで飲めるよ」

ソーニャ「使われた……!?」

やすな(うーん、遠からずだし何も言えないや)グビグビ

14: 2014/03/09(日) 18:49:47.07 ID:Vya2Lpvx0
やすな「ぷはぁー!おいしーい!」

ソーニャ「まったく、そんなくだらないことに技を使わせて…」ギリギリ

やすな(あれ、ソーニャちゃんがペットボトルの蓋に本気だ。力あるわけじゃないんだ……。)

ソーニャ「あれ、開かない」

やすな(女の子だもんね。そりゃそっか。しかもあんなに腕も細いし。あ、お茶の蓋切るのかな?)

ソーニャ「しょうがないな…………あ」

やすな(目が合っちゃった…!どうしよどうしよ!何言えばいいかな。えーと、さっきビン切ったときには、技使いたくない風だったよね)

やすな「自分はいいの?」

ソーニャ「こ、これは……」

やすな(あ、ソーニャちゃん言い訳考えてる。意地っ張りなところもあるんだ)

15: 2014/03/09(日) 18:50:24.25 ID:Vya2Lpvx0
ソーニャ「自分のは仕事練習だから、いいのっ」シュッ

やすな(手が見えないや……やっぱりすごいなぁ。でもペットボトルの蓋切るのは何の練習なんだろ?ビンとかペットボトルとかを頃す仕事?)

やすな「つまり、瓶頃し!」

ソーニャ「そう!そういうこと!」

やすな(人じゃないなら頃し屋もすごいなー!もう一本ジュース開けてくれるかな?)

やすな「じゃあ仕事として、このビンの殺害をお願いします!」

ソーニャ「もう一本買っていたのか…」

やすな(ゲテモノっぽいから買ったんだよね、トマト牛乳)

やすな「じゃあ、おねがいします!」

16: 2014/03/09(日) 18:51:05.33 ID:Vya2Lpvx0
ソーニャ「…………なにをやってるんだ、私は」シュッ

やすな「おー!さすがプロ!」

ソーニャ「では報酬として中身をいただく」

やすな(あ、アレゲテモノだけど大丈夫かな?おいしくなさそうだしすぐ置くかな?)

ソーニャ「グビグビ」

やすな(あれ?全部飲む勢いだ。私も飲みたいのにな……)

ソーニャ「ふぅ、意外とうまかったぞ」

17: 2014/03/09(日) 18:52:25.72 ID:Vya2Lpvx0
やすな(あ、全部飲んじゃった。ひどいや!何か仕返ししてやる。そういえば、水鉄砲持ってきてたよね、よーし、これで……)

やすな「うわぁーん!全部飲んだー!よくもー!」

ソーニャ(銃!?こいつ、まさかと思ってたがやっぱり…!!)シュッ

やすな「いやーぁぁぁ!」ギリギリギリ

19: 2014/03/09(日) 18:55:16.10 ID:Vya2Lpvx0
やすな(うー。すごく痛い。でも鉄砲は浅はかだったかな。ソーニャちゃんには本物に見えても仕方ないよね。でもすごく痛い!)

やすな「うー…ひどいよ水鉄砲なのに…」

ソーニャ「悪かったよ、つい」

やすな(あ、やっぱりそう見えたんだ。よし、ちょうどいいからソーニャちゃんとの理解を深めよう)

やすな「ソーニャちゃんじゃあるまいし、普通、銃なんて持ってるわけ無いじゃん…」

ソーニャ「普通、水鉄砲も学校には持ってこないぞ」

やすな(あ、ソーニャちゃんちょっと声が落ち込んでる?何かして元気にしよう。うーん、水鉄砲で遊んでみる?)

やすな「隙アリ!」

ソーニャ「…!!」シュタッ

やすな(よしよし、ソーニャちゃんなら避けるよね。あ………。)

20: 2014/03/09(日) 18:56:15.24 ID:Vya2Lpvx0
ソーニャ「惜しかったな」

やすな「それはどうかな……」

ソーニャ「ん?」

やすな(まさかあんな綺麗に当たるとは思わないよねー……謝らなきゃ。でもまだセーフ?かな?)

ソーニャ「あ!私の焼きそばパンが!……貴様ぁ…食べ物を粗末にするな!」

やすな「う!真面目に返された!」

やすな(ちょっと怒らせるくらいでも、元気がでるならいいかな?)

やすな「濡れてもパンは食べられるよ!!」

やすな(ちょっと言い過ぎたかな?)

21: 2014/03/09(日) 18:57:25.52 ID:Vya2Lpvx0
ソーニャ「だったら食べてみろ!!」ガッ

やすな「んっ、んぐー!!」

やすな(水で濡れた焼きそばパン…思ったより美味しくない…。ていうかすっごくまずい…。)

やすな「んぐ、んぅぅぅー」

やすな(でも、ソーニャちゃんがくれた初めてのものだし、いい思い出にしたいな。嬉しいのに、すっごく美味しくない)

やすな「……おいしぃです……」

ソーニャ「あ、泣いた」

22: 2014/03/09(日) 18:58:21.85 ID:Vya2Lpvx0
ソーニャ「ったく、なんで一日に二度も焼きそばパンを買わなきゃならないんだ」

やすな(次は一緒に食べられたらいいな。二人で同じものとか買いに走ったりしたいかも。んー、そしたら何食べたいだろ?)

やすな「私、次はコロッケパンがいいな」

ソーニャ「また食べる気か」

やすな(あ、怒ってるかな?でも元気出たみたいで良かった)

男子A「犬だー!!」

やすな(犬?学校に来ちゃったのかな?)

24: 2014/03/09(日) 19:08:32.39 ID:Vya2Lpvx0
ソーニャ「簡単に言うな」

やすな(ん?嫌いなのかな?あ、でもソーニャちゃん頃し屋だし、撫でたつもりが頃しちゃう、みたいなことにもなりかねないよね。だから追い払うって難しいのかな?)

やすな(うーん。とりあえずもう一回確認してみよっと)

やすな「頃し屋なのに犬一匹追い払えないなんて」

ソーニャ「……………わかった。そこまで言われたら、プロとして引き下がれん!覚悟しろ、犬!」

やすな「あぁー…プロが犬相手に武器を…」

やすな(やっぱり追い払うのは難しいってことかな?犬は嫌いじゃないっぽい!)

25: 2014/03/09(日) 19:09:27.79 ID:Vya2Lpvx0
犬「ヘッヘッヘッヘッヘッヘッヘッヘッヘッヘッヘッヘッ」

ソーニャ「………………」

やすな(ソーニャちゃん、モップで机の上から犬を威嚇してる。でもあんまり効果なさそう。殺さないように加減するの、難しいのかな?)

犬「ワンッ」ピョーン

やすな(あ、犬ジャンプした。ソーニャちゃんすごくびっくりしてる。って落ちそう!危ない!)

ソーニャ「ウェッヘェー!」ガタッ

やすな(あ、椅子に着席した。でも勢い余って倒れそう)ガタン!

ソーニャ「この犬、訓練されている…」

やすな(どう見ても野良だけど………。毛並みも荒れてるし、うん)

やすな「普通の野良だよ」

27: 2014/03/09(日) 19:10:06.26 ID:Vya2Lpvx0
ソーニャ「ならば…これでも食らえっ!」

やすな(焼きそばパン投げちゃった…)

犬「ワンッ」

やすな(あ、咥えられた。おいしそうに食べてるなー)

やすな「ほんとに食らわれたね」

ソーニャ「くそぅ、犬の分際で!」

やすな(ソーニャちゃん悔しいのかな?なら代わりに私が!)

やすな「なら!私が自らのお弁当を使いなんとかしましょーう!」

30: 2014/03/09(日) 19:11:35.93 ID:Vya2Lpvx0
ソーニャ「おー!…ってお前、私のパン食べてお腹いっぱいなだけだろ」

やすな(あ、バレちゃった。ソーニャちゃん、素っ気ないようで意外と私のこと見てくれてる?)

やすな「お弁当の中身をー!ちょっとずつ撒いて、出口に誘導するー!途中でなくなるー!!」

やすな(ちょっと面白かったと思うんだけどな。ソーニャちゃん笑ってくれるかな)

ソーニャ「役に立たん……」

やすな(くそう。くすりともしない!なら)

やすな「あ、いいこと考えた!」

31: 2014/03/09(日) 19:12:37.65 ID:Vya2Lpvx0
やすな「犬の目の前に食べ物をぶら下げるような装置を犬に取り付ければ、勝手にどこかに行くはず!」

ソーニャ「えー」

やすな(と、いうわけで)

やすな「さっそく作ってみました」

ソーニャ「それ、誰が付けるんだ?」

犬「ワンッ」

やすな「わーっ!!」ガチャリ

やすな(こけちゃった……。痛い…。頭にも何か乗ってる…。あ、これさっきの装置だ。目の前に唐揚げがぶら下がってる。これ、自分で追いかけたらソーニャちゃん笑ってくれるかな)

やすな「お」

やすな(考えるよりやってみろ、だよね!)

やすな「うわぁーい!!かっらあっげだー!」

32: 2014/03/09(日) 19:13:30.30 ID:Vya2Lpvx0
やすな(ソーニャちゃん、すごく冷たい目で見てる…。もうやめとこっと。突っ込みどころを作る感じでウザいキャラで……)

やすな「なんてね」

ソーニャ(イラッ)

やすな(うーん、やっぱりソーニャちゃん犬嫌いっぽいよね。懐かれたりしたら犬嫌い治るかな?)

やすな「そうだ!お菓子とかいっぱい食べさせて、満足すれば出て行くかも!」

ソーニャ「なるほど!」

犬「くぁ~」

やすな「購買で色々買ってきた!」

ソーニャ「よし、貸せ!」

やすな(実はお財布的に結構痛かったんだけど、ソーニャちゃんと仲良くなるためだからいいかな)

34: 2014/03/09(日) 19:19:03.73 ID:Vya2Lpvx0
ソーニャ「ほら!食え!食えー!」

懐かれました。

やすな(やっぱり懐かれた!ソーニャちゃん、犬嫌い治るといいな)

~ほうかご~
やすな(そういえば、ソーニャちゃんって自動迎撃使えるみたいだけど、それで得したことってあるのかな?)

やすな「ソーニャちゃんは、近付かれると勝手に手が出ちゃうんだよね?」

ソーニャ「まあな」

やすな「それって、身を守る以外に役に立つ?」

ソーニャ「そうだな…虫除けがいらない」

やすな「おー」(それって虫を手で潰すってこと?ソーニャちゃん、結構ワイルドだな)

ソーニャ「フッ」シュッ

やすな(やっぱり手見えないや。すごい早いなー。やっぱりプロは違うなぁ)

男子「おい!またゴキかがでたって!」

女子「今、飛んでったけど……」

やすな(ま、まままままままさかね!!ソーニャちゃんなら瞬間的に見極められる……よ、ね?)

ソーニャ「…………………………………………………………………………………………………」

35: 2014/03/09(日) 19:20:04.76 ID:Vya2Lpvx0
~帰り道~
ソーニャ「酷い経験をした……」

やすな「消毒液、随分使ったね」

やすな(仕方ないと言えば、仕方ないけどね。私だってあんなことしたらずっと手を洗ってると思うし)

やすな(何か元気づけてあげられないかな) 

ソーニャ「今日はいろいろとダメだ……。自信を無くした……」

やすな(えーと、何か私にできること、何かないかな。何か……!)

やすな「大丈夫っ!」

やすな(あれ、口、勝手に動いて)

やすな「私がついてるよ」

やすな(あ…っ。バカ!私のバカ!何恥ずかしいこと言ってるんだろ!ホントバカ…)

やすな「ずーっと、ソーニャちゃんの友達でいるからさ!」
 
やすな(まだソーニャちゃんが私のこと友達と思ってくれたわけでも無いのに…。ホントバカだ…。恥ずかしい……)

ソーニャ「やすな」

やすな(………………え?名前、呼んでくれた?)

36: 2014/03/09(日) 19:21:02.98 ID:Vya2Lpvx0
やすな(名前、呼ばれたよね?ソーニャちゃんに?呼ばれた!)

やすな「へへー」

やすな(なんか、すごくフワフワしてる。嬉しいのに、恥ずかしい。なんだろ、これ)

やすな「だから安心して!ねっ!」

やすな(今なら、肩くらい触れるかな)トンッ

ソーニャ「……」グリッ

やすな「うわー!!ひどいよー!!ってあれ?」

やすな(ソーニャちゃん消えちゃった?)

やすな「ソーニャちゃーん!」

38: 2014/03/09(日) 19:25:18.84 ID:Vya2Lpvx0
その夜
やすな(ソーニャちゃん、あの後どこ行ったんだろ。消えちゃったし、帰っちゃったのかな)ゴロゴロ

やすな(でもでも、ソーニャちゃんに名前呼ばれちゃった!私も恥ずかしいこと言ったけど、ソーニャちゃんも恥ずかしかったのかな?)

やすな「……やすな」

やすな(こんな感じ?もっとクールな感じだよね。あーもう!ぜんぜん眠くない!明日も学校あるのにー!)

やすな(明日はどんなことしよう。ソーニャちゃんともっとお話したいな。次は遊んだりしたい、かな)

40: 2014/03/09(日) 19:26:48.78 ID:Vya2Lpvx0
ある日

やすな(あぎりさんから買った忍法も、なんか普通の道具だったし…何とかしてソーニャちゃんに近づけないかな。あ、そういえば前にソーニャちゃんに技教えてもらったよね、もう一度教われないかな)

やすな「ソーニャちゃん!また何か技教えて!」

ソーニャ「またか。言っておくが、私のは護身術とかそんなのじゃないぞ」

やすな「わかってるよー。格闘技とかじゃなくて、殺人術でしょ?」

やすな(通信空手の時に違うって思ったのは間違えてなかったみたい。よかった)

ソーニャ「……誰か、殺りたいのか?」

やすな(え!違う違うっ)

やすな「じゃなくてー、何かあったときのためにー」

やすな(へっへー、ホントは技を教えてもらって、ソーニャちゃんの突っ込みを回避できるようになるのだ!ソーニャちゃんの突っ込みすごく痛いし…)

41: 2014/03/09(日) 19:28:01.13 ID:Vya2Lpvx0
やすな「というわけで、よろしくお願いしま」
ソーニャ「やだ」

やすな「即答!」

やすな(やっぱりそうなるよねー。ソーニャちゃんもプロだし、自分の術とか教えるわけないよね)

ソーニャ「大体、教えたところで私に何の得があるんだ?」

やすな(得とか言い出すと友達っぽくないよね。何か誤魔化さなきゃ。こういうのはうやむやにしよう)

やすな「ワタシに、いいことをすれば、現世での罪が、洗われるぞよ…」

やすな(こんな感じ?ちゃんと、うざくできたかな?)

ソーニャ「お前は何様だ!」グリィィィ

やすな「あぁぁぁぁ!!かけるんじゃなくて教える方でー!」

43: 2014/03/09(日) 19:28:57.56 ID:Vya2Lpvx0
やすな「お願いっ。今度何かおごるからー」

やすな(これならまだ友達っぽいよね。損とか得とかよりは、こういうので)

ソーニャ「別にいらない」

やすな(うーん、照れてるのかな?ならもうちょっと厳しいの出して、おこりの話が通りやすくなるようにしよう)

やすな「なら、あなたに忠誠をちかいます」

ソーニャ「心にもないことを」

やすな(バレてる!って当たり前か。なかなか折れてくれないなー。となると、もう泣き落としだ!)

やすな「ちょっとでいいから教えてー!」ウワァァァン

ソーニャ「しつこい」

45: 2014/03/09(日) 19:31:40.73 ID:Vya2Lpvx0
>>72 なぜ終盤の展開を知っている…!

やすな(あ、さすがにしつこいかな?うーん。でもソーニャちゃんから教わりたいのはホントだし、落としどころとしては…)

やすな「教えてくれたらもう言わない。じゃないと明日も言う毎日言う朝から晩まで言うー!」

ソーニャ「わ、うぜー…」

やすな(さすがに折れてくれるかな?)

ソーニャ「仕方がない。じゃあとっておきのすごい必殺技を教えてやろう」

やすな(さすがにちゃんとしたのは教えてはくれないかー。この方向に話を持って行けば危なくはならないよね)

46: 2014/03/09(日) 19:32:38.80 ID:Vya2Lpvx0
ソーニャ「地面を転がり、相手に体当たりをする。その名もスーパーローリングクラッシュ」

やすな(それってただのでんぐり返りじゃ…。でも、ソーニャちゃんなりに私でもできる運動にしてくれたのかな?でもちょっとソーニャちゃんかスーパーローリングクラッシュ遣ってるの見てみたいかも)

やすな「すごい!さっそく実演してみてください!」

ソーニャ「……やだよ。バカみたい」

やすな「ひ、ひどい!バカなんてて!」

やすな(流石に言い過ぎたかな?言葉がキツかったかも…)

ソーニャ「冗談だよ」

やすな(あ、ソーニャちゃんから初めて冗談言われた!)

ソーニャ「真の必殺技は、回転にアレンジを加えた低空ローリングブレイク」

やすな(ただゴロゴロしてるだけだね。でも、ソーニャちゃんが本とか読みながらゴロゴロしてるのって、なんかすごくかわいいかも。というか破壊力高そう。萌え氏にしそう)

やすな「それも本当に強そう!」

48: 2014/03/09(日) 19:33:26.48 ID:Vya2Lpvx0
ソーニャ「おめでたいお前にぴったりの技だ」

やすな(ソーニャちゃん、やっぱり私にもできる運動にしてくれたんだ。優しいな)

やすな「えっ!なんだよもー!二回も!」

ソーニャ「言われなきゃ気づかない奴にはお似合いじゃないか」

やすな(うーん。でもやっぱりソーニャちゃんが普段やってることの片鱗くらいは知りたいよね)

やすな「もっとまじめな奴を!」

49: 2014/03/09(日) 19:34:22.80 ID:Vya2Lpvx0
やすな(さすがに教えてはくれないかな?でもやっぱり、知りたいものは知りたいよ。ソーニャちゃん、普段から危ないことばっかりしてるのかな?)

ソーニャ「めんどくさいなー。いいじゃん、氏んだフリで」

やすな(やっぱりダメだったー。よし、次は放課後にソーニャちゃんを誘ってみよう)

~放課後~
やすな(確か、帰り道の大きな公園にクレープ屋さんあったよね!ソーニャちゃんを連れてってみようっと)

やすな「放課後だから、帰り道にある大きな公園でクレープを買っていこう!女子高生らしく!」

ソーニャ「で、無理矢理連れてこられた訳だが…」

やすな(やっぱりイヤだったかな?でも女の子だし、クレープ食べたら元気になるよね!)

やすな「まあまあ、スッゴくおいしいらしいから」

51: 2014/03/09(日) 19:35:29.66 ID:Vya2Lpvx0
~公園~
やすな「ついたー!ソーニャちゃん、どれ食べるー?」

やすな(ソーニャちゃんはどんなのが好きなんだろ?甘々系かな?ちょっと酸っぱいの?それとも総菜系かな?)

ソーニャ「どれでもいい」

やすな「えー!せっかく種類あるんだから選ばないともったいないよー!」

やすな(やっぱり嫌だったのかな?私はソーニャちゃんと同じの食べたかったし、ソーニャちゃんに先に選んで貰いたかったな)

ソーニャ「お前から決めろ。私はその間に考えてる」

やすな「うーん」(ソーニャちゃんが好きそうなやつってどれだろ…。焼きそばパンとか好きだし、やっぱり総菜系?)

ソーニャ「………」

やすな「じゃあ、これで!ソーニャちゃんは?」

52: 2014/03/09(日) 19:36:26.42 ID:Vya2Lpvx0
ソーニャ「じゃあ、それと同じやつを」

やすな(え?あ、やったぁ!ソーニャちゃんと同じのだ!これにしてよかったー!)

やすな「ソーニャちゃん、甘いの好きなんだ?」

ソーニャ「別に、何でも良かったんだ」

やすな(甘いの注文して正解だったなー!ほんとに嬉しい!)

やすな「あ、ソーニャちゃん、ほっぺにクリームついてる」ツイッ

ソーニャ「あ、ちょっ、触るなっ」

やすな(あれ?反撃してこない。あ、クレープ持ってるから反撃出来ないのかな?)ペタペタ

ソーニャ「…………」

やすな「取れたよ!なめるー?」

ソーニャ「………」ペロッ

やすな「え?」(え、え、えぇぇぇ!!)

53: 2014/03/09(日) 19:37:17.30 ID:Vya2Lpvx0
やすな(ソーニャちゃんに指舐められちゃった……。なんかすごく変な気分)

ソーニャ「食べないのか?」

やすな「あ、た、食べる!」ガツガツ

ソーニャ「あ、そんなにがっついたら」

やすな(ソーニャちゃんの舌で舐められちゃった!え、でも友達なら普通だよね?友達なら、イタズラで指舐めたりするよね?)

やすな「……ふぅ、おいしかった」

ソーニャ「………」モグモグ

やすな(うん、そう。さっきのはちょっとしたイタズラ。ソーニャちゃんの気紛れだよね。うん)

55: 2014/03/09(日) 19:41:08.50 ID:Vya2Lpvx0
ソーニャ「おい」

やすな「な、なななななに?ソーニャちゃん」

やすな(焦りすぎだよ私ぃぃ!変に思われちゃうから、普通に、普通にしよう!)

やすな「どうしたの?」

ソーニャ「お前もだ」

やすな「ん?なにが?」

ソーニャ「じっとしてろ

やすな(ソーニャちゃん、近づいてきてる?え、顔、すごく近い。ソーニャちゃん?え、まさか、初めてなのに女同士?)

ソーニャ「……ここだ」ツイッ

やすな(あ、違った……。でもあのクリーム、どうす)

ソーニャ「……」ペロリ

やすな(舐めた!ソーニャちゃんが私のクリーム舐めた!これってもう完全に友達だよね!友達、かなぁ?)

やすな「ソーニャちゃん」

ソーニャ「なんだ?」

やすな「呼んでみただけー」ヘヘー

56: 2014/03/09(日) 19:43:13.00 ID:Vya2Lpvx0
その夜
やすな(なんか、今日はすごかったな。ソーニャちゃんとペロペロしたりして。ソーニャちゃんと、もっと仲良くなりたいな)

やすな(前より仲良くなったはずなのに、前より仲良くなりたい気持ちが強い。どうしたんだろ?これじゃあまるで恋してるみたい)

やすな「ソーニャちゃん。今、何してるのかな」

やすな(ソーニャちゃん。ソーニャちゃん。ソーニャちゃん。ソーニャちゃん。ソーニャちゃん。)

やすな「私、どうしたんだろ……」

57: 2014/03/09(日) 19:44:07.82 ID:Vya2Lpvx0
夏まで吹っ飛んで

やすな(今日は夏祭り。あえてその道を通るように帰って、ソーニャちゃんと一緒に遊びたいな)

やすな「あ、ねえソーニャちゃん。今日はお祭りみたいだよ!」

ソーニャ「ふーん。祭りって行ったことないな」

やすな(あ、興味持ってくれたかな?)

やすな「だったら寄っていこうよ!そだ、ソーニャちゃんお金持ってる?」

ソーニャ「持ってないの?」

やすな「違うよ!食べもの買ったら見せびらかそうかと思って!」

やすな(ホントは一緒に食べようと思ってるんだけどね。ソーニャちゃんには秘密だよ)

ソーニャ「悪いけど、少し持ってる」

やすな(なんだー……ちょっと残念)

58: 2014/03/09(日) 19:45:24.26 ID:Vya2Lpvx0
やすな(あ、輪投げの屋台にあるぬいぐるみ、かわいい。あの人形、ほしい。輪投げ、やってみようっと)

ソーニャ「輪投げはギャンブルだぞ」

やすな「いいもん!実力で取るからいいんだよ!」

ソーニャ「破滅するタイプだな……」

やすな(ソーニャちゃんにいいとこ見せられるかな?とりあえずやってみよう。考えるのは失敗してから!)

~2分後~

やすな「あぁーまたー!ぜんぜんダメだ……」

やすな(ソーニャちゃん、退屈してないかな?何か変なことできないかな……)

やすな「残り一個だー。よし、これは目をつむってなげよう」シュッ

60: 2014/03/09(日) 19:46:37.22 ID:Vya2Lpvx0
ソーニャ「またアホなことを……」

やすな(あ、おじさんに当たっちゃった)

やすな「ご、ごめんなさい!」

オヤジ「ははっ、よく見て投げな、嬢ちゃん」

やすな(当てちゃったし、もう一回くらい遊ぼっかな。今度はソーニャちゃんと一緒にやろっと)

やすな「よし、今度はダブルアタックだ!半分あげるから、ソーニャちゃん手伝って!」

61: 2014/03/09(日) 19:49:33.15 ID:Vya2Lpvx0
ソーニャ「なんで私が…」

やすな(ソーニャちゃん、受け取ってくれた。これで一緒に遊べるかな?前のかくれんぼの時はソーニャちゃん帰っちゃったし、今回は最後まで一緒に遊びたいな)

~1分後~
やすな「後一個かぁ、取れる気がしないなぁ」

オヤジ「嬢ちゃん、さっきから全然だから、景品に当てたらあげるよ」

やすな「ほんとですか!」

やすな(これなら大丈夫だ!ソーニャちゃんなら当ててくれるはず)

やすな「ソーニャちゃんに託します!おねがいっ」

64: 2014/03/09(日) 19:55:43.70 ID:Vya2Lpvx0
ソーニャ「またかよ……」

やすな(あ、ソーニャちゃんに取ってもらうのって、なんかデートっぽい?うーん、友達同士だし、深く考えないでおこうっと)

やすな「思いっきり投げていいよー!」

ソーニャ「フンッ」ブンッ

やすな(あ、首のところ直撃した。ていうか切れた……。輪投げの輪って凶器になるんだ……)

やすな「なんでこんなことに……」

やすな(ソーニャちゃんに取ってもらって嬉しいけど、首だけなのはちょっと残念。複雑だな)

66: 2014/03/09(日) 20:00:28.60 ID:Vya2Lpvx0
やすな(ソーニャちゃん、やっぱりちょっと楽しくない?いつもよりムスッとしてる。うーん、とりあえずお腹すいた!)

やすな「お腹すいた……」

ソーニャ「だいぶ歩き回ったからな」

やすな(そういえば結構歩き回ったなー。この辺で休もうかな。でもソーニャちゃんも疲れた顔してるし、私が動こうっと)

やすな「ちょっとたこ焼き買ってくる!」

やすな(ソーニャちゃんと二人で食べよっと!爪楊枝一本にしてもらって、あーんとかさせたり!)

やすな「……?」

やすな(普通、こんなことしたがるものなのかな?友達だし、変じゃないよね?)

68: 2014/03/09(日) 20:05:42.13 ID:Vya2Lpvx0
やすな(でも、ソーニャちゃんに断られちゃったら?強引に食べさせても嫌がったら?そんなのは、イヤだな)

たこ焼き屋「買わないのかい?嬢ちゃん」

やすな「あ、え、もちょっと、考えさせてくださいっ!」

やすな(ソーニャちゃんとの関係、壊れちゃうかもだよね。そんなのは絶対に嫌だ。せっかくお祭りに一緒に来るくらいには仲良くなれたのに)

やすな「ごめんなさい!また今度にします」トボトボ

69: 2014/03/09(日) 20:10:22.71 ID:Vya2Lpvx0
やすな(でも、何も持たずにソーニャちゃんのところには戻れないよね。何のために行ったんだってなりそう)

やすな(うん、どうせなら、面白いことしよう!ソーニャちゃんでも楽しんで貰えるように)

やすな「すいませーん!そのお面くださいっ!」

やすな(女の子が買うには変かな?でも、だからこそ面白いよね?)

やすな「よし、戻ろうっ」

71: 2014/03/09(日) 20:16:07.31 ID:Vya2Lpvx0
やすな「おいっ」

ソーニャ「ん?」

やすな(えーと、ポーズ取って、声も変なのに変えて。セリフは、適当でいいかな)

やすな「私は刺客だー!やすなにアタックしないとみんなが痛い目に遭うぞ!」

ソーニャ「…」ベシッ

やすな「あっ」

やすな(あれっ、あんまり痛くない。ソーニャちゃん、手加減してくれたのかな??)

ソーニャ「たこ焼き買いに行ってたんじゃないのか?」

やすな「途中でお面屋さん見つけちゃって…。でも、(たこ焼きを)買わずに我慢したんだよ!けど、面白いかなって思って……」

72: 2014/03/09(日) 20:20:07.57 ID:Vya2Lpvx0
やすな(あれ、よく考えたらさっきのセリフ……。ちょっと恥ずかしい?私にアタックしろとか言っちゃったし……)

ソーニャ「で、お腹は空いてないのか?」

やすな「す、空いてる……」

やすな(ソーニャちゃん、気遣ってくれてる?)

ソーニャ「なら、行くぞ」

73: 2014/03/09(日) 20:24:56.52 ID:Vya2Lpvx0
やすな(あ、ソーニャちゃんに手、握られてる。あったかいな。あ、私、顔赤くなってないかな?大丈夫かな?)

ソーニャ「せっかくだし、私も一つくらい買っていくか」

やすな(リンゴ飴だ。ソーニャちゃん、やっぱり甘いの好きなんだね。せっかくだから、同じの買おうっと!)

やすな「あ、いいな!わたしも買おっと!って、もうお金がない……!」

やすな(ううー。輪投げとかくじ引きに使いすぎたー!どうしよぉ…。ソーニャちゃんに言えば一口くらいくれないかな?)

ソーニャ「無駄遣いするからだ」

75: 2014/03/09(日) 20:33:15.31 ID:Vya2Lpvx0
やすな「じー」

やすな(ソーニャちゃん、リンゴ飴美味しそうに食べてるなぁ。あ、舌が赤い。なんかかわいいかも)

やすな「ねぇ、このお面と」
ソーニャ「やだ」

やすな(うぅ、やっぱりダメだよね。ソーニャちゃんには要らない物だし……。でも諦めないっ)

やすな「ほら見てよ!こんなにかっこいいよ!ホントはもう欲しくなってるんでしょ!交換してあげても、いいよ!」

ソーニャ「あーん」

やすな(あんなに大口開けちゃって、なんかちっちゃい子供みたいだな。かわいい。って、だめだめ、こんなこと考えてるの知られたら怒られちゃう!)

やすな「そ、それ以上食べるのをやめなさいっ!この魅力がわからないのかね!」

男の子「かっこいいー!」

やすな(うー、正直お面もういらないし、男の子に奪わせようかな)

やすな「なんだね君たち!お面が欲しいならお母さんに買ってもらいなさい!」

ソーニャ「よかったな。魅力がわかってもらえて」

76: 2014/03/09(日) 20:36:51.95 ID:Vya2Lpvx0
やすな「取られてしまった……」

ソーニャ「……仕方ないな」

やすな「え?」

ソーニャ「一口だけだぞ」

やすな「……」(え、ホントにくれるの?ソーニャちゃん、自分のリンゴ飴。いいなら貰っちゃおうかな。一口だけ、一口、だけ。)

やすな「あ、ありがとっ!あーん」

やすな(うんっ、美味しい……!ただのリンゴ飴なのに、なんかスッゴく美味しい…)

ソーニャ「………」

やすな「ソーニャちゃん?どうしたの?」

78: 2014/03/09(日) 20:43:37.17 ID:Vya2Lpvx0
ソーニャ「それ、やる」

やすな「え?」(怒らせちゃったかな?ソーニャちゃん、なんかムスッとしてる……)

ソーニャ「お前が口を付けたものなんて」

やすな(あ、そういうの、気にするんだ。次から気を付けよう……)

やすな「ごめんね、ソーニャちゃん」

ソーニャ「いいよ。もう一個買ってくる」

やすな(でも、なんか顔が赤かったよね。照れてたのかな?)シャリ

79: 2014/03/09(日) 20:48:02.45 ID:Vya2Lpvx0
その晩
やすな(今日はソーニャちゃんとデートしちゃった。お祭りデート、なんか漫画っぽい)

やすな「手まで握ってもらっちゃったし、なんかフワフワした気分」

やすな(ソーニャちゃんの手、あったかかったな。嘘吐きの手はあったかいって聞いたことあるけど、ソーニャちゃんは嘘吐きなのかな)

やすな「って、私、寝ても覚めてもソーニャちゃんのことしか考えてないや……」

やすな(なんでだろ?前よりよく考えるようになっちゃったな)

83: 2014/03/09(日) 20:59:31.93 ID:Vya2Lpvx0
いつの間にか夏休みが終わって、新学期が始まってた。絵日記書く暇もなかった!

やすな(お、ソーニャちゃんだ!久し振りのソーニャちゃん!)

やすな「おっはよー!ソーニャちゃん!」トンッ

やすな(あ、そういえば後ろから触ったら)グリッ

やすな「オッホァーゥ!忘れてたー!」

ソーニャ「後ろから近づくなと言っただろう」フゥ

やすな「夏休みの間に忘れてた……」(でも、あんまり痛くない。ソーニャちゃん、手加減してくれたんだ。やっぱり優しいな)

ソーニャ「あ、そうだ」

やすな「ん?どしたのソーニャちゃん」

ソーニャ「お、おはよう」

やすな「おはよー!」

85: 2014/03/09(日) 21:11:47.48 ID:Vya2Lpvx0
秋真っ只中まで吹っ飛んで

やすな「ソーニャちゃん!これ見て!これ!」

やすな(私がソーニャちゃんに近づくばっかりよりも、ソーニャちゃんを私に近づけるのがいいよね。たまには根も葉もない噂話でも)

ソーニャ「なんだ、その平べったい蛇は」

やすな(やっぱり知らないかー。ソーニャちゃん日本の人じゃないもんね、当然だよね)

やすな「ツチノコっていう幻の蛇だよ!学校近くの山で目撃情報が出たんだって」

ソーニャ「ヘェー」

やすな「捕まえると賞金が出るんだよ!これはすごいチャンス!」

やすな(ホントはそんなのどうでもいいんだけどね。ソーニャちゃんと一緒に同じことしたいだけだから。ってソーニャちゃん外に向かって歩いてる。なんとか引き止めなきゃ)

やすな「抜け駆けしようなんてずるいー!」ギュゥゥ

やすな(今、私、ソーニャちゃんに抱きついてる?うわ!うわ!考えるととっても恥ずかしいかも!)

87: 2014/03/09(日) 21:16:46.28 ID:Vya2Lpvx0
ソーニャ「帰るところだ!」ゴンッ!

やすな(うー痛い。でもソーニャちゃんのこと引き止められた。お話続けよう)

やすな「てっきりノリノリだと思ったのに」

ソーニャ「そんなわけあるか!」

やすな「えー!行こうよ!ソーニャちゃんの分も道具揃えてあげたから!」

やすな(一緒にはいけなくても、道具の中にある金槌に焦点を当てて話せるよね。何でもいいからって適当に用意したんだけど、ちゃんと突っ込んでくれるかな?)

ソーニャ「またいつの間に……。ん?まさかこの金槌でツチノコを捕まえるつもりなのか?」

88: 2014/03/09(日) 21:21:24.53 ID:Vya2Lpvx0
やすな(あ、突っ込んでもらった後のことを考えてなかった……。えーと、どうしよう。何か適当に!)

やすな「ツチノコが見つからなかったら適当な蛇をそれで…!」

ソーニャ「なっ…!」

やすな(さ、さすがにエグいかな?えーと、えーと!)

やすな「うそうそ!そんなことしないよっ!もしもの時のための武器ですっ」

ソーニャ「もしもの時ってなんだよ……」

やすな(さすがに苦しいかな?でも冗談って取ってくれたよね)

ソーニャ「とにかく、ツチノコなんているはずない。探すだけ無駄だ」

89: 2014/03/09(日) 21:26:36.72 ID:Vya2Lpvx0
やすな(やっぱりいないと思うよね。でも、見た人がいるって話だからなー)

やすな「でも、何人も見た人がいるって話だよ?」

ソーニャ「見間違いか嘘なんだろ」

やすな(ソーニャちゃん、やけにピリピリしてる。そんなに行きたくないのかな?)

やすな「ね、どうしてもだめ?」

ソーニャ「…わかった。わかったから。行くよ行けばいいんだろ?」

やすな(あれ?なんかピリピリしたのなくなった。どうしたんだろ?)

92: 2014/03/09(日) 21:31:54.55 ID:Vya2Lpvx0
放課後

やすな(待ち合わせしたけどソーニャちゃん遅いな。先に行ってるって言ってたのに)

やすな(夕方の山の中、暗くて怖いな。ソーニャちゃん、まだかな。こわいよ…)クスン

やすな「ソーニャちゃーん…そろそろ、出てきてもいいよー……。なんでいないのー…!」

ガサガサガサッ

やすな「!?」

やすな(これは…!捕まえちゃった?早速ソーニャちゃんに連絡しよ!)ピポパッ

93: 2014/03/09(日) 21:35:49.81 ID:Vya2Lpvx0
メール      │
─────────
From やすな    │
─────────
本文       │
─────────
つかまえた。   │
─────────


ソーニャ「どうせまた嘘に決まって……………」

94: 2014/03/09(日) 21:41:30.55 ID:Vya2Lpvx0
やすな「ソーニャちゃん!見て見て!スッゴいきれいな蝶!」

ソーニャ「わざと誤解させるようなメール送りやがって……」

やすな(ツチノコ、捕まえるつもりだったのかな?でもさすがにソーニャちゃん来てくれた。よかった)

ソーニャ「帰る!」

やすな(あ、あっちの方向、確か罠が……)

やすな「あー!待って!そっちの方向にはさっき仕掛けた罠が!」

97: 2014/03/09(日) 21:53:17.93 ID:Vya2Lpvx0
やすな(あー、遅かったなー)

ソーニャ「きっ、貴様……!」

やすな(さすがに申し訳ないな。ごめんね、ソーニャちゃん)

やすな「手、貸そうか?」

ソーニャ「うるさいっ!…くそぅ………」

ガサガサガサッ

ソーニャ「おい……なんかいるぞ……」バッ

やすな(なに?なに?ていうかソーニャちゃん、私のこと守ってる?この感じだと庇ってくれてるよね?優しいな…)

やすな「ソ、ソーニャちゃん……」

ソーニャ「ま、まさか、本当にツチノコ……?」

99: 2014/03/09(日) 21:56:16.22 ID:Vya2Lpvx0
ガサガサガサ

やすな(…蛇?でも平べったくはないね。普通の蛇かな?)

やすな「た、ただの蛇?」

ソーニャ「これは、マムシだな」

やすな「へへへっ、なんだー!」

ソーニャ「だからツチノコなんているわけ…」

やすな・ソーニャ「え?マムシ?って、毒蛇だー!!」

100: 2014/03/09(日) 22:00:29.38 ID:Vya2Lpvx0
やすな「ぜぇ……ぜぇ……びっくりしたー……」

ソーニャ「まったく、これで気が済んだだろう!帰るぞ」スタスタ

やすな(ソーニャちゃん、気遣ってくれてるよね?心配させたかな?もうやめた方がよさそう)

やすな「あ、ソーニャちゃん!まってよー……!」

やすな(あれ、つまづいた。ダメ、こけちゃう……っ!!)ゴンッ

???「いってえー!!」

やすな「いたぁい…」

101: 2014/03/09(日) 22:05:33.62 ID:Vya2Lpvx0
やすな(頭くらくらするよぉー…。ん?目の前のこれ、平べったくてぐねぐねしてて。人にぶつかったみたいだけどそれよりもこれって!の)

やすな「つ、ツチノコだぁー…!」

ソーニャ「!!」

ツチノコ「貴様、なぜ俺の名前を知っている…」

ソーニャ「え?」

ツチノコ「俺の名はザ・ツチノコ…。貴様を倒すために送り込まれた刺客…!ここ数日機会を伺ってたが、森にはいるとは好都合だ」

やすな(刺客?刺客って、ソーニャちゃんを頃しに来たの?それはダメ!何か、何かして話を逸らさなきゃ…!そうだ、ツチノコ捕まえる為に来たんだよね!ならこの人を捕まえちゃおう!)

104: 2014/03/09(日) 22:15:58.57 ID:Vya2Lpvx0
やすな(よし、虫取り網を…えいっ!)ボフッ

やすな「賞金ゲットー!ツチノコが日本語喋れるなんて、世紀の大発見!学会に、発表しなければ…!」

ソーニャ「あほっ!今刺客って言っただろ!」グイッ

やすな(心配してくれてるけど、ソーニャちゃんとこの人を頃し合わせちゃだめだよね。どっちかが氏んじゃうのなんて見たくないし、ソーニャちゃんが頃すのも殺されるのも、絶対に見たくない…)

やすな「でもいま、自分でツチノコだって!」

ソーニャ「よく見ろ、どう見ても人間だろうが!」

やすな「なるほど!人間を欺くために高い知能と擬態能力が!」

やすな(引き延ばしでもいい!とりあえずこの場は頃し合いにしちゃいけない。なんとか誤魔化すんだ)

106: 2014/03/09(日) 22:21:17.50 ID:Vya2Lpvx0
ソーニャ「フンッ!」ベシッ

ツチノコ「ふざけるな!」シャキーン

やすな(なにあれ!刃物?大丈夫。まだ誤魔化せるはず…最悪私を狙わせれば…!!)

やすな「まさか、ツチノコじゃ、ない!?」

ソーニャ「やっと正気になったか」

ツチノコ「ゴチャゴチャと…。こちらから行くぞ!!」

やすな(あっ、ソーニャちゃん応戦しちゃった!頃し合いになっちゃう!えーと、どうしようどうしようどうしよう!って、あれ、マムシだよね。ソーニャちゃんの足下)

やすな「ソーニャちゃんあぶないっ!マムシが!」

109: 2014/03/09(日) 22:30:16.38 ID:Vya2Lpvx0
ツチノコ「…いろいろムカつくから先に貴様を始末してやる!」

やすな(よし、なんか思ったより簡単に私に標的が移った!でも、ここからが大変だよ。本職の頃し屋さんから逃げなきゃ…。あの罠があるところまで)

やすな「えっ、うわぁぁー!」ダッ

ツチノコ「待てっ!」

ソーニャ「………」

やすな(やっぱり足速い…!追いつかれちゃう……。ソーニャちゃん…)

110: 2014/03/09(日) 22:33:58.26 ID:Vya2Lpvx0
ツチノコ(こいつ、結構足速いぞ…!でもまあ追いかけてたら、アイツも追ってくるだろう。このガキを俺のトラップ地帯に誘導できれば、任務は終わったも同然だ)

ソーニャ「くっ……!」

やすな(ソーニャちゃん、追ってきてる?でも後少し!後少しで罠のところに!)

ツチノコ「ぐっ、なにっ!トラップだと…!」

ソーニャ(やすなの罠か!よし、これで追いついた…!!)ゲシッ!

ツチノコ「ぐわああああああ!!」

112: 2014/03/09(日) 22:44:24.70 ID:Vya2Lpvx0
やすな「…や、やっつけた?」

やすな(ダメ、安心したらにやけが止まらないよ…。どうしよう、えっと、にやけてても別にいいセリフ…!)

やすな「へへー、私の計算し尽くされたサポートのおかげだね!」

やすな(ごまかせたかな?)

ソーニャ「絶対偶然だろ」

やすな(む、これでも私なりに考えたんだよ!ソーニャちゃん意地悪だ!)

やすな「それにしても、頃し屋さんって間抜けしかいないのかな?」

ソーニャ「うぉい!」

やすな(ソーニャちゃんが意地悪言うから悪いんだよっ。でも、誰も氏なずに済んでよかった…。ソーニャちゃん、無事でよかった)

おわり

113: 2014/03/09(日) 22:45:45.89 ID:zf7cRoIq0
やすなかわいい

引用: やすな「ソーニャちゃん、かぁ」