134: 2009/05/19(火) 23:15:59 ID:4saAFJyg
なんだよこれ…なんなんだよ!?
ハルトマン中尉がにやにやしながら私を見下ろしている、私は身動きが取れない。
こいつ…何しやがった!?
---------------------------
「ぐっもーにおはよっ、きょーおーにおはよーっ」
少し蒸し暑いある日の昼時。
私はリーネからもらった特製フルーツジュースを片手に
そろそろ起きるであろうサーニャの元に向かっていた。
サーニャはリーネのジュースを気に入っていたみたいだからきっと喜ぶぞ
そんなサーニャを考えただけで鼻歌が出てしまうのは同然ってもんだ。
少しでも早くサーニャの所に行こうと早足で階段を上っていた時
降りてくるハルトマン中尉と目が合った。
「おっはよーエイラー」
「オハヨー中尉、もう昼だゾ?今まで寝てたのかヨ?」
「ちょっと部屋で捜し物をね。そうだエイラ!喉渇いてない?これ飲みなよ」
中尉が差し出したのは一本のビン。
中身はオレンジジュースみたいな色をしていて、ビンに光が反射していてすごく綺麗だ。
「なんだコレ?リーネのジュースじゃないよナ?」
「ハルトマン家に代々伝わる特製ジュースでーす。自慢だけど美味しいよ」
ない胸をふふんと張って堂々と自慢してきた。
さっきフルーツジュース飲んだから喉は渇いてないんだけど、ビンの装飾のせいか妙に惹かれる。
蓋まで開けて差し出されちゃったし、私は遠慮なく頂く事にした。
「どう?美味しいでしょ?」
「オー!これうまいゾ!オレンジかと思ったけどなんか飲んだ事な…い…あじ……で…?」
中身の半分を一気に飲んだ私は体の異常にすぐに気がついた。
頭がふわふわする、力が入らない…
手に持っていたサーニャに渡すジュースだけは落とすまいとしたけど指先の感覚がなくなる。
手から落ちたコップをハルトマン中尉がキャッチしてくれるのを見ると同時に、私は背中から廊下に倒れた。
「……ふふふっ」
ハルトマン中尉が笑っている…頭から倒れたからそれなりの痛みを覚悟していたけど
感じたのは廊下とは思えない柔らかさで、痛みはなかった。
しかも倒れた時の音がバタンとかそんな固い感じではなく、ぽふっというなんだか間の抜けた音
(なんダ…何が起きたんダ…?)
起き上がろうとしてるのに頭のてっぺんから足の先までどこも動かない、声も出せない
体はこんな状態なのに意識だけははっきりしてきて、気分が悪くもないしどこも痛くなかった。
「へーっ、こんな感じになるんだ。なかなか可愛いじゃん」
訳のわからない事を言いながら私は頭をむんずと掴まれ、そのまま片手で持ち上げられた。
(待て待て!!なんで中尉が魔力も使ってないのに片手で私を持ち上げてんだヨ!?)
「何がなんだかわからない?エイラはねー、今こんなんだよー」
(…!?!?!?)
私はそのまま窓ガラスに近づけられ、反射した自分の姿を見た
…………ぬいぐるみ…!?
ガラスにうつる自分は目がボタンになっていて、口元は笑みを作っている
ずんぐりむっくりしたぬいぐるみだった。…指ないし…だからコップを落としたのか
掴まれている頭の様子と倒れた時の音を考えると今の自分は多分やたらふかふかなんだろう
って違う!!
135: 2009/05/19(火) 23:16:19 ID:4saAFJyg
(何しやがる!戻せよバカー!!)
自分では全力で叫んでいるのに声が出ない、殴ろうにも手が動かせない……ム、ムカツク…!!
「トゥルーデに飲ませる前に実験させてもらったよ、ごめんね!適当に元に戻ると思うから」
(適当ってなんだヨ!すぐに戻せヨ!!)
「…あ、ハルトマンさん」
……後ろから声が聞こえた…振り向く事はできないけど誰かは当然わかる…た、助けてー!サーニャー!!
「おはよ、サーニャ。喉でも渇いた?」
「あ…エ、エイラがいないから…どこかなって。……?それ、なんですか?」
「これ?拾ったんだ、欲しかったらあげるよ」
頭を掴まれたまま、ずいっとサーニャに突き付けられた。きょとんとしたサーニャはやっぱり凄く可愛い…
顔が熱くなってきたような気がしたから目を反らしたいけど、頭動かせないし目をつぶろうにも瞼がないからムリだナ!
「……欲しいです」
(サーニャ!?)
「いいよー、ついでにリーネのフルーツジュースも飲みなよ」
サーニャがこんなにはっきりと何かを欲しがるのなんて始めて聞いた
ハルトマン中尉から私とジュースを受け取ったサーニャは来た道を戻って、部屋に行くみたいだった
---------------------------
サーニャの部屋に連れていかれ、ちゃんと座るような形でベットのネコペンギンの横に置かれる。
今の私の大きさはこいつと同じ位らしい。不細工だけど、なんだか今なら友達になれる気がするぞ
「……ふぅっ」
ジュースを飲み終えたサーニャは改めて私に目を向けた。
ベットに座って私を脇の所から持ち上げ、膝の上に乗せられる。そんなに見ないでくれよ…
「これ…エイラ…だよね?誰が作ったのかしら?
リーネさんなら作れそうだけど、なんで芳佳ちゃんじゃなくてエイラなんだろう
もしかしてリーネさんはエイラを?…ハルトマンさんは拾ったって言ってたし
返さなきゃだめよね」
(やめろサーニャ返すな!私はリーネ作のぬいぐるみじゃない!気付いてくれよ!!)
「…もう少しだけ、持っててもいいかな?
あ、すごい…ポーチに小さいタロットも入ってる。可愛い」
(タロットまで小さくなってんのかよ!?元に戻るんだろーな!?)
サーニャは私を隅々まで撫で回して、その度に「可愛い」とか「柔らかい」とか言ってくる。
こんなの今日だけだかんな!明日には元に戻ってるんだからな!!
自分では全力で叫んでいるのに声が出ない、殴ろうにも手が動かせない……ム、ムカツク…!!
「トゥルーデに飲ませる前に実験させてもらったよ、ごめんね!適当に元に戻ると思うから」
(適当ってなんだヨ!すぐに戻せヨ!!)
「…あ、ハルトマンさん」
……後ろから声が聞こえた…振り向く事はできないけど誰かは当然わかる…た、助けてー!サーニャー!!
「おはよ、サーニャ。喉でも渇いた?」
「あ…エ、エイラがいないから…どこかなって。……?それ、なんですか?」
「これ?拾ったんだ、欲しかったらあげるよ」
頭を掴まれたまま、ずいっとサーニャに突き付けられた。きょとんとしたサーニャはやっぱり凄く可愛い…
顔が熱くなってきたような気がしたから目を反らしたいけど、頭動かせないし目をつぶろうにも瞼がないからムリだナ!
「……欲しいです」
(サーニャ!?)
「いいよー、ついでにリーネのフルーツジュースも飲みなよ」
サーニャがこんなにはっきりと何かを欲しがるのなんて始めて聞いた
ハルトマン中尉から私とジュースを受け取ったサーニャは来た道を戻って、部屋に行くみたいだった
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サーニャの部屋に連れていかれ、ちゃんと座るような形でベットのネコペンギンの横に置かれる。
今の私の大きさはこいつと同じ位らしい。不細工だけど、なんだか今なら友達になれる気がするぞ
「……ふぅっ」
ジュースを飲み終えたサーニャは改めて私に目を向けた。
ベットに座って私を脇の所から持ち上げ、膝の上に乗せられる。そんなに見ないでくれよ…
「これ…エイラ…だよね?誰が作ったのかしら?
リーネさんなら作れそうだけど、なんで芳佳ちゃんじゃなくてエイラなんだろう
もしかしてリーネさんはエイラを?…ハルトマンさんは拾ったって言ってたし
返さなきゃだめよね」
(やめろサーニャ返すな!私はリーネ作のぬいぐるみじゃない!気付いてくれよ!!)
「…もう少しだけ、持っててもいいかな?
あ、すごい…ポーチに小さいタロットも入ってる。可愛い」
(タロットまで小さくなってんのかよ!?元に戻るんだろーな!?)
サーニャは私を隅々まで撫で回して、その度に「可愛い」とか「柔らかい」とか言ってくる。
こんなの今日だけだかんな!明日には元に戻ってるんだからな!!
136: 2009/05/19(火) 23:17:57 ID:4saAFJyg
「…えいっ」
(うわぁああっ!?)
ついに私は抱き癖のあるサーニャにぎゅーっと抱きしめられてしまった
そのままサーニャは横になったので、触れたこともないサーニャの成長途中の胸に顔を押し付けられる格好になる
はははははははは鼻血が出そうだ………いや、今は綿が出そうって言えばいいのか…?
「ん…っ、えいらぁ…」
(離して!サーニャ離してくれよ!お願いだからぁぁぁあっ!)
「ちょっとだけ話し相手になってくれる?あなたのモデルのエイラはね
絶対こんな風に抱きしめさせてくれないの。抱きしめてもくれない」
サーニャはぬいぐるみと思い込んでいる私に話を始めた。
内容は…その…主に私の事で…聞いちゃいけないってわかってるんだけど
「エイラはね、私のヒーローなの。優しくて誰よりも素敵で…他にもね」
耳を塞ぐ事ができない私はサーニャの言葉をずっと聞くしかなくて
嬉しくて恥ずかしいその内容に頭が沸騰しそうだった。
---------------------------
「ん~~…………」
(…やっと起きたカ)
話しながらうとうとと眠ってしまったサーニャは一時間くらいで目を覚ました。
私はまだぬいぐるみのまま、なんとかしてハルトマン中尉のところに行って元に戻してもらわないと
「これ、返さないと…お願いしたら同じの作ってもらえないかな」
(サーニャ…リーネじゃなくてハルトマン中尉のところに連れてってくれよ)
(うわぁああっ!?)
ついに私は抱き癖のあるサーニャにぎゅーっと抱きしめられてしまった
そのままサーニャは横になったので、触れたこともないサーニャの成長途中の胸に顔を押し付けられる格好になる
はははははははは鼻血が出そうだ………いや、今は綿が出そうって言えばいいのか…?
「ん…っ、えいらぁ…」
(離して!サーニャ離してくれよ!お願いだからぁぁぁあっ!)
「ちょっとだけ話し相手になってくれる?あなたのモデルのエイラはね
絶対こんな風に抱きしめさせてくれないの。抱きしめてもくれない」
サーニャはぬいぐるみと思い込んでいる私に話を始めた。
内容は…その…主に私の事で…聞いちゃいけないってわかってるんだけど
「エイラはね、私のヒーローなの。優しくて誰よりも素敵で…他にもね」
耳を塞ぐ事ができない私はサーニャの言葉をずっと聞くしかなくて
嬉しくて恥ずかしいその内容に頭が沸騰しそうだった。
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「ん~~…………」
(…やっと起きたカ)
話しながらうとうとと眠ってしまったサーニャは一時間くらいで目を覚ました。
私はまだぬいぐるみのまま、なんとかしてハルトマン中尉のところに行って元に戻してもらわないと
「これ、返さないと…お願いしたら同じの作ってもらえないかな」
(サーニャ…リーネじゃなくてハルトマン中尉のところに連れてってくれよ)
137: 2009/05/19(火) 23:18:14 ID:4saAFJyg
試しに声を出そうとしてみるが、やっぱりサーニャには届いていないみたいで名残惜しそうに私の頭を撫でている。
と、ふとサーニャの手が止まった。
何かを考えるような表情から微笑みに変わり、私の体がサーニャの笑顔に引き寄せられた
ちゅっ
(………………は?)
「おはようのキス。いつか…本当のエイラにもしたいな」
キスされた……キスされた!?
目を閉じれないからサーニャのアップの顔が近づいて、くっついて、離れた所までばっちり見てしまった…
体が熱い……顔から火を噴きそうだ…なんか煙が出てるような気までしてきて………
ぽんっ
「うわっ!!」
「きゃぁっ!?」
体が…動く!!
倒れそうになる体をなんとか両手で支える。支えた両手にはちゃんと指がある!
「も、戻ったのカ!?や、やった!」
声も聞こえる。やっぱり元に戻ったんだ!
早く自分の姿を確認したい、鏡を…!
「エ、エイラ………?」
下からサーニャの声が聞こえる。
…………下?
恐る恐る下を見ると、サーニャが真っ赤な顔で私を見上げていた。
元々私が膝に乗っている状態で戻ってしまったから、誰かが見たら私がサーニャを押し倒しているようにしか見えなくて…
自分達の状況を理解した私は……
「う…うわ……ご、ごめんーーーーーー!!!!」
今まで動けなかった分もまとめて全速力で逃げるしかなかった。
そのころ
「トゥルーデー、喉渇いてない?」
fin
と、ふとサーニャの手が止まった。
何かを考えるような表情から微笑みに変わり、私の体がサーニャの笑顔に引き寄せられた
ちゅっ
(………………は?)
「おはようのキス。いつか…本当のエイラにもしたいな」
キスされた……キスされた!?
目を閉じれないからサーニャのアップの顔が近づいて、くっついて、離れた所までばっちり見てしまった…
体が熱い……顔から火を噴きそうだ…なんか煙が出てるような気までしてきて………
ぽんっ
「うわっ!!」
「きゃぁっ!?」
体が…動く!!
倒れそうになる体をなんとか両手で支える。支えた両手にはちゃんと指がある!
「も、戻ったのカ!?や、やった!」
声も聞こえる。やっぱり元に戻ったんだ!
早く自分の姿を確認したい、鏡を…!
「エ、エイラ………?」
下からサーニャの声が聞こえる。
…………下?
恐る恐る下を見ると、サーニャが真っ赤な顔で私を見上げていた。
元々私が膝に乗っている状態で戻ってしまったから、誰かが見たら私がサーニャを押し倒しているようにしか見えなくて…
自分達の状況を理解した私は……
「う…うわ……ご、ごめんーーーーーー!!!!」
今まで動けなかった分もまとめて全速力で逃げるしかなかった。
そのころ
「トゥルーデー、喉渇いてない?」
fin
138: 2009/05/19(火) 23:20:43 ID:4saAFJyg
おしまいです、エイラぬいぐるみ凄く欲しいです。
読んで下さった方ありがとうございました
P/zSb9mc
読んで下さった方ありがとうございました
P/zSb9mc
引用: ストライクウィッチーズ避難所3



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